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JP4412228B2 - 分散制御システム - Google Patents

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JP4412228B2 JP2005141726A JP2005141726A JP4412228B2 JP 4412228 B2 JP4412228 B2 JP 4412228B2 JP 2005141726 A JP2005141726 A JP 2005141726A JP 2005141726 A JP2005141726 A JP 2005141726A JP 4412228 B2 JP4412228 B2 JP 4412228B2
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Description

本発明は、互いに通信可能に接続される複数の電子制御装置を備え、これら各電子制御装置が各種センサから得られるセンサ情報に基づいて各種の制御を分散して行う分散制御システムに関するものである。
例えば車両制御システムにあっては、近年の各種車載機器の高機能化に伴い、例えばエンジンの運転を制御する電子制御装置をはじめ、変速機や空調装置等々を各々分散して制御する多くの電子制御装置が車両に搭載される傾向にある。これら電子制御装置には通常、各々が担当する制御を実行する上でそのモニタ等に必要とされる各種のセンサが接続されており、それらセンサから入力されるセンサ情報(モニタ情報)に基づいて各電子制御装置がそれぞれ担当する各種の制御を分散して実行する。また、このようなシステムでは通常、上記各電子制御装置がCAN(Controller Area Network)等の多重通信ネットワークによって互いに通信可能に接続されており、上記分散制御に際して各々必要とされる情報は、このCANを介して互いにやりとりされる。
特開2002−206454号公報
ところで、こうした車両制御システム等の分散制御システムにあって、上記各電子制御装置は、搭載性やコスト等に応じてその構成や機能が適宜変更されることがある。例えば、電子制御装置に対するセンサの接続態様が変更され、変更前にはある電子制御装置に対して2つのセンサが接続されていたのに対し、変更後にはそれら2つのセンサのうちの1つが他の電子制御装置に接続されるといった様態で変更が施されることもある。そして、このような変更が施される場合であれ、上記CAN等を介して上記他の電子制御装置から間接的にその所望とされるセンサ情報を得るようにすれば、変更前の車両制御システムと基本的には同等の機能を実現することが可能となる。しかし、こうして変更される電子制御装置の一方が、例えば同時刻における吸気スロットルセンサ及び吸気弁ストロークセンサの値を用いて吸入空気量を制御する電子制御装置のように、センサ情報の同時性を必要とする制御を行うものである場合には、次のような不都合も無視できないものとなる。すなわち、たとえ上記CAN等を通じてそれら吸気スロットルセンサあるいは吸気弁ストロークセンサのセンサ情報を共有することができたとしても、それらセンサが接続された電子制御装置によるセンサ情報の取得タイミングが必ずしも一致しているとは限らず、結局は、それらセンサ情報の同時性を確保することができなくなる。
なお従来、例えば特許文献1に記載のシステムのように、電子制御装置と該電子制御装置に接続されるセンサとの間での同期化についてその最適化を図るようにしたシステムも知られてはいるが、このようなシステムによっても、各別の電子制御装置に接続されたセンサのセンサ情報となると、その同時性を保証することはできない。
本発明は、こうした実情に鑑みなされたものであって、その目的は、各別の電子制御装置に接続されたセンサ間のセンサ情報の同時性を確保することによって、より自由度の高いシステム変更を可能とする分散制御システムを提供することにある。
こうした目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、互いに通信可能に接続された複数の電子制御装置を備え、これら各電子制御装置に接続されたセンサから得られるセンサ情報に基づいて各々割り当てられた制御を分散して実行する分散制御システムとして、前記電子制御装置として、第1のセンサ情報を出力する第1のセンサが接続されている第1の電子制御装置と、前記第1のセンサ情報とは異なる第2のセンサ情報を出力する第2のセンサが接続されている第2の電子制御装置とを備え、前記第1の電子制御装置は、同第1の電子制御装置が前記第1のセンサ情報を取得するタイミングと前記第2の電子制御装置が前記第2のセンサ情報を取得するタイミングとが同期するよう同第2のセンサ情報を取得すべきタイミングを指示するトリガ情報を前記第2の電子制御装置に対して送信するように構成し、該トリガ情報を受信した第2の電子制御装置では、同トリガ情報に基づいて前記第2のセンサから第2のセンサ情報を取得しこの取得した第2のセンサ情報を前記トリガ情報の送信元となる第1の電子制御装置に送信し、前記第1の電子制御装置は、同第1の電子制御装置が取得した第1のセンサ情報とこの第2の電子制御装置から送信された第2のセンサ情報とを用いて前記割り当てられた制御を実行することとした。
トリガ情報の送信元である第1の電子制御装置は通常、自らに接続された第1のセンサの第1のセンサ情報についてはこれを任意のタイミングにて取り込むことができる。このため、この自らに接続された第1のセンサの第1のセンサ情報取得タイミングに同期させるかたちで上記トリガ情報を生成してこれを上記第2の電子制御装置に送信することで、該第2の電子制御装置に接続された第2のセンサの第2のセンサ情報取得タイミングも自ずとトリガ情報の送信元である第1の電子制御装置でのセンサ情報取得タイミングに同期されることとなり、それら第1及び第2のセンサ情報の同時性が確保されるようになる。そして、このように第1及び第2のセンサ情報の同時性さえ確保されれば、トリガ情報の送信元である第1の電子制御装置では、自らが取得した第1のセンサ情報と上記第2の電
子制御装置から送信される第2のセンサ情報とに基づくバランスのとれた高精度の制御が可能となる。すなわち上記構成によれば、いかなる態様でシステム変更がなされる場合であれ、それら変更に対する高い自由度が得られるようになる。
また、請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の分散制御システムにおいて、前記トリガ情報の送信元となる前記第1の電子制御装置を、前記第1のセンサ情報の所望とする取得周期を指示する取得周期情報を前記トリガ情報に含めて送信するように構成し、該トリガ情報を受信した前記第2の電子制御装置では、前記取得周期情報にて指示される周期にて前記第2のセンサ情報を取得してこれをその取得時刻と共に前記トリガ情報の送信元となる前記第1の電子制御装置に送信することとした。
このような構成によれば、上記トリガ情報が送信されて以降は、同トリガ情報を受信する第2の電子制御装置から上記トリガ情報の送信元である第1の電子制御装置に対し、第2のセンサ情報が同一周期にて定期的に送信されるようになる。このため、例えばイニシャル処理のときにトリガ情報を一度送信するなど、上記トリガ情報の送信元である第1の電子制御装置の処理を簡易化することができるようになる。また、上記第2のセンサ情報とともに取得時刻も送信されるため、上記トリガ情報の送信元である第1の電子制御装置での第2のセンサ情報の取り扱いが容易となる。勿論この場合であれ、トリガ情報の送信元である第1の電子制御装置での第1のセンサ情報取得周期に合わせて上記トリガ情報に含める取得周期を設定することで、上記各電子制御装置間での第1及び第2のセンサ情報の同時性は維持されるようになる。
また、請求項3に記載の発明では、請求項1または2に記載の分散制御システムにおいて、前記トリガ情報の送信元となる前記第1の電子制御装置を、前記第1のセンサ情報についての所望とする記憶数に対応してそれら記憶時間を設定可能に構成してこの設定した記憶時間に対応する記憶数を示す情報を前記トリガ情報に含めて送信するものとするとともに、該トリガ情報を受信した前記第2の電子制御装置が、前記記憶数を示す情報によって示される数だけ前記第2のセンサ情報を一連の情報として取得してこれを各々取得時刻と共に前記トリガ情報の送信元となる第1の電子制御装置に送信することとした。
このような構成によれば、上記トリガ情報の送信元である第1の電子制御装置が実行する制御での第1及び第2のセンサ情報の使用目的に応じて所望とする数(時間分)のセンサ情報を記憶することが可能であるため、当該分散制御システムとしての汎用性を高めることができるようになる。また、上記記憶数に応じて過去の一連のセンサ情報も併せて記憶されることから、それら第1及び第2のセンサ情報の推移傾向も把握可能になるなど、第1及び第2のセンサ情報やそれを用いた制御の信頼性を高めることができるようにもなる。
また、請求項1〜3のいずれかに記載の分散制御システムにおいて、上記トリガ情報を送信するにあたっては、例えば請求項4に記載の発明によるように、このトリガ情報を定期的に送信する構成、あるいは請求項5に記載の発明によるように、同トリガ情報を非定期的に送信する構成が採用可能である。
ちなみに、上記トリガ情報を定期的に送信する構成によれば、第1及び第2の電子制御装置間における第1及び第2のセンサ情報の取得タイミングのずれが定期的に修正されるようになるため、取得される第1及び第2のセンサ情報の同時性についてその信頼性を高めることができるようになる。一方、上記トリガ情報を非定期的に送信する構成によれば、制御上、第1及び第2のセンサ情報の同時性が必要とされる時期に限っての上記トリガ情報の送信が可能となり、同トリガ情報の送信元である第1の電子制御装置としての処理負荷の軽減を図ることが可能となる。
また、請求項6に記載の発明では、互いに通信可能に接続された複数の電子制御装置を備え、これら各電子制御装置に接続されたセンサから得られるセンサ情報に基づいて各々割り当てられた制御を分散して実行する分散制御システムにおいて、前記電子制御装置として、第1のセンサが接続された第1の電子制御装置と、前記第1のセンサとは異なるセンサ情報を出力する第2のセンサが接続された第2の電子制御装置と、それら第1及び第2の電子制御装置との間でのタイミング管理を行う第3の電子制御装置とを備えように構成し、前記第3の電子制御装置では、前記第1及び第2の電子制御装置それぞれ前記第1及び第2のセンサのセンサ情報を取得すべきタイミングを指示するトリガ情報を前記第1及び第2の電子制御装置に対して送信し、該トリガ情報を受信した前記第1及び第2の電子制御装置では、同トリガ情報に基づいて対応するセンサからそのセンサ情報を取得するとともに、前記割り当てられた制御の実行のためにそれらセンサ情報が必要とされる電子制御装置に対して、該取得したセンサ情報を一方から他方へ、もしくは前記第1及び第2の電子制御装置以外の電子制御装置に送信することとした。
上述のように、電子制御装置は通常、自らに接続されるセンサについては任意のタイミングでそのセンサ情報を取得することができるものの、上記第1及び第2の電子制御装置のような複数の電子制御装置間となると、それらセンサ情報の取得タイミングは必ずしも一致しない。この点、タイミング管理用の第3の電子制御装置からそれら第1及び第2の電子制御装置に対してトリガ情報が送信される上記構成によれば、上記第1及び第2の電子制御装置におけるセンサ情報の取得タイミングが自ずと上記トリガ情報によって指示されるセンサ情報取得タイミングに同期されることとなり、それらセンサ情報の同時性が確保されるようになる。そして、このようにセンサ情報の同時性さえ確保されれば、任意の電子制御装置を通じてこれら同時性のとれたセンサ情報に基づくバランスのとれた高精度の制御が可能となる。すなわち、このような構成によっても、いかなる態様でシステム変更がなされる場合であれ、それら変更に対する高い自由度が得られるようになる。
また、請求項6に記載の分散制御システムにおいて、例えば請求項7に記載の発明によるように、前記第3の電子制御装置を、各々取得するセンサ情報についての送信先となる電子制御装置を指示する送信先情報を前記トリガ情報に含めて送信するものとして構成し、前記第1及び第2の電子制御装置では、前記取得したセンサ情報を前記送信先情報によって指示される電子制御装置に対して送信する構成とすれば、上記送信先情報によって示される電子制御装置を通じて上記同時性のとれたセンサ情報に基づくバランスのとれた高精度の制御が可能となる。
また、請求項7に記載の分散制御システムにおいて、例えば請求項8に記載発明によるように、上記送信先情報を前記第1及び第2の電子制御装置の一方から他方への送信を指示するものとすることで、実質的に先の請求項1に記載の分散制御システムを構成する場合であれ、上記各センサ情報に基づき所定の制御を実行する電子制御装置側の処理負荷を大幅に軽減することが可能となる。
また、請求項9に記載の発明では、請求項8に記載の分散制御システムにおいて、前記第3の電子制御装置を、前記第1及び第2の電子制御装置のうちの前記センサ情報、及びその取得時刻を受信する側において所望とする前記センサ情報の取得周期を指示する取得周期情報を前記トリガ情報に含めて送信するものとして構成し、該トリガ情報を受信した前記第1及び第2の電子制御装置では、前記取得周期情報にて指示される周期にてそれぞれ対応するセンサ情報を取得して、それら第1及び第2の電子制御装置の一方から他方へ、前記取得したセンサ情報をその取得時刻と共に送信することとした。
このような構成によれば、上記第3の電子制御装置からトリガ情報が送信されて以降は、同トリガ情報を受信する上記第1及び第2の電子制御装置の一方から他方に対し、センサ情報が同一周期にて定期的に送信されるようになる。このため、例えばイニシャル処理のときにトリガ情報を一度送信するなど、上記トリガ情報を送信する第3の電子制御装置の処理を簡易化することができるようになる。また、上記センサ情報と共に取得時刻も送信されるため、上記センサ情報が受信される側の電子制御装置での同センサ情報の取り扱いが容易となる。そしてこの場合であれ、センサ情報を必要とする電子制御装置でのセンサ情報取得周期に合わせて上記取得周期を設定することで、上記各電子制御装置間でのセンサ情報の同時性は維持される。
また、請求項10に記載の発明では、請求項8または9に記載の発明において、前記センサ情報、及びその取得時刻を受信する側の電子制御装置を、前記センサ情報についての所望とする記憶数に対応してそれら記憶時間を設定可能に構成するとともに、前記第3の電子制御装置を、前記設定される記憶時間に対応する記憶数を示す情報を前記トリガ情報に含めて送信するものとして構成し、該トリガ情報を受信した前記第1及び第2の電子制御装置では、前記記憶数を示す情報によって示される数だけそれぞれ対応するセンサ情報を一連の情報として取得して、それら第1及び第2の電子制御装置の一方から他方へ、それら取得したセンサ情報を各々その取得時刻と共に送信することとした。
このような構成によれば、上記第1及び第2の電子制御装置のうちの上記センサ情報を受信する側の電子制御装置でのセンサ情報の使用目的に応じて所望とされる数(時間分)のセンサ情報が記憶されるため、当該分散制御システムとしての汎用性を高めることができるようになる。また、上記記憶数に応じて過去の一連のセンサ情報も併せて記憶されることから、それらセンサ情報の推移傾向も把握可能になるなど、センサ情報やそれを用いた制御の信頼性を高めることができるようにもなる。
また、請求項6〜10のいずれかに記載の分散制御システムにおいて、上記第3の電子制御装置が上記トリガ情報を送信するにあたっては、例えば請求項11に記載の発明によるように、このトリガ情報を定期的に送信する構成、あるいは請求項12に記載の発明によるように、このトリガ情報を非定期的に送信する構成が採用可能である。
ちなみに、上記トリガ情報を定期的に送信する構成によれば、上記第1及び第2の電子制御装置間におけるセンサ情報の取得タイミングのずれが定期的に修正されるようになるため、取得されるセンサ情報の同時性についてその信頼性を高めることができるようになる。一方、上記トリガ情報を非定期的に送信する構成によれば、制御上、センサ情報の同時性が必要とされる時期に限っての上記トリガ情報の送信が可能となり、上記第3の電子制御装置としての処理負荷の軽減を図ることが可能となる。
また、請求項1〜12のいずれかに記載の分散制御システムにおいて、例えば請求項13に記載の発明によるように、前記複数の電子制御装置をCANを介して互いに通信可能に接続し、前記トリガ情報をはじめとする各種情報をCANメッセージとして授受する構成とすることにより、CANを用いた従来の車両制御システムへの適用も容易となり、同システムの変更に際しても高い自由度が確保されるようになる。
また、請求項1〜13のいずれかに記載の分散制御システムにおいて、例えば請求項14に記載の発明によるように、前記センサ情報が授受される第1及び第2の電子制御装置に各々接続されているセンサが、車載エンジンの吸気スロットルセンサ及び吸気弁ストロークセンサである場合には、それら吸気スロットルセンサ及び吸気弁ストロークセンサが各別の電子制御装置に接続される場合であれ、そのセンサ情報の同時性が保証されることとなり、同構成の分散制御システムであっても精度の高い吸入空気量制御が実現されるようになる。
(第1の実施の形態)
以下、本発明にかかる分散制御システムを車両制御システムに適用した第1の実施の形態について図1〜図13を参照して説明する。
図1は、本実施の形態にかかる分散制御システム、すなわち車両制御システムの構成を示すものである。この図1に示すように、この車両制御システムは、エンジン制御用電子制御装置100とアクチュエータ駆動用電子制御装置200とを基本的に備えて構成されている。これら電子制御装置100及び200は、CAN通信用バスCBを介してCANメッセージによる相互通信が可能に構成されている。また、上記エンジン制御用電子制御装置100には、マイクロコンピュータ101が、アクチュエータ駆動用電子制御装置200には、マイクロコンピュータ201がそれぞれ搭載されている。このうち、上記マイクロコンピュータ101は、MPU102、RAM103、ROM104、ADコンバータ105、コンペアレジスタ106、タイマ107、通信コントローラ108、送信バッファ109、受信バッファ110を備え、これら各要素が内部バスB1に接続されている。また、上記マイクロコンピュータ201も同様の構成からなり、MPU202、RAM203、ROM204、ADコンバータ205、コンペアレジスタ206、タイマ207、通信コントローラ208、送信バッファ209、受信バッファ210を備え、これら各要素が内部バスB2に接続されている。
ここで、上記マイクロコンピュータ101を構成する各要素について説明する。
まず、上記MPU102は、プログラムメモリである上記ROM104に記憶されている各種プログラムや初期データ等に基づいて車載エンジンの運転制御を行う中枢部分である。このMPU102による、演算途中のデータや演算結果は、データメモリである上記RAM103に一時的に記憶される。
また、上記ADコンバータ105は、当該電子制御装置100に接続されている吸気スロットルセンサ1からそのセンサ情報として吸気スロットルの開度情報を取得してこれをAD(アナログ−デジタル)変換する部分であり、上記MPU102からの起動指令によって起動される。
また、上記コンペアレジスタ106は、上記MPU102により設定されるコンペア値と上記タイマ107にて時間の経過としてカウントされるカウント値とを比較し、これらコンペア値と上記タイマ107のカウント値とが一致したときに割り込みを発生させる部分である。
また、上記マイクロコンピュータ101に搭載される通信コントローラ108、送信バッファ109、受信バッファ110は、上記アクチュエータ駆動用電子制御装置200との間での上述したCAN通信を行う部分である。このうち、通信コントローラ108は、上記CAN通信用バスCBを介して電子制御装置200とメッセージを授受する部分である。また、上記送信バッファ109は、送信するメッセージが一時格納される部分であり、上記受信バッファ110は、受信されたメッセージが一時格納される部分である。すなわち、上記通信コントローラ108では、上記送信バッファ109に格納されているメッセージを読み出してこれをCANの通信周期に従って上記電子制御装置200に送信するとともに、上記電子制御装置200から受信されたメッセージについてはこれを上記受信バッファ110に書き込むように動作する。なお、これら送信バッファ109へのメッセージの書き込み、及び上記受信バッファ110からのメッセージの読み出しは、上記MPU102により行われる。
また、上記アクチュエータ駆動用電子制御装置200側に搭載されているマイクロコンピュータ201は、そのADコンバータ205に吸気弁ストロークセンサ2が接続されていること以外、上記マイクロコンピュータ101と同等の構成となっている。ちなみに、このADコンバータ205は、上記吸気弁ストロークセンサ2からそのセンサ情報として吸気弁のストローク量情報を取得してこれをAD変換する部分であり、これもMPU202の起動指令によって起動される。
そして、こうした構成からなる車両制御システムでは、上記エンジン制御用電子制御装置100及びアクチュエータ駆動用電子制御装置200それぞれが、各々担当する車両制御を分散して行う。このうち、上記エンジン制御用電子制御装置100では、上記吸気スロットルセンサ1のセンサ情報、及び上記吸気弁ストロークセンサ2のセンサ情報を用いたエンジンの吸入空気量制御をはじめとする各種の運転制御を実行する。このため、上記吸気弁ストロークセンサ2のセンサ情報については、CANを通じて上記アクチュエータ駆動用電子制御装置200にアクセスし、該電子制御装置200から上記吸気弁ストロークセンサ2のセンサ情報を取得することとなる。しかし、先にも述べたように、上記吸入空気量制御を行う上で、これら吸気スロットルセンサ1及び吸気弁ストロークセンサ2が共にエンジン制御用電子制御装置100に接続されている場合は
ともあれ、同センサ1及び2が各別の電子制御装置に接続されているとなると、たとえCANによる相互通信が可能であるとはいえ、単に上記アクチュエータ駆動用電子制御装置200から上記エンジン制御用電子制御装置100に対して上記吸気弁ストロークセンサ2のセンサ情報を送信するだけでは、それらセンサ情報の同時性を確保することができない。
そこで、本実施の形態では、上記エンジン制御用電子制御装置100がセンサ情報を取得するタイミングを指示する時間同期メッセージを吸気弁ストロークセンサ2のセンサ情報を取得するためのトリガ情報として上記アクチュエータ駆動用電子制御装置200に送信することとしている。そして、上記アクチュエータ駆動用電子制御装置200では、この時間同期メッセージに指示されるタイミングをトリガとして上記吸気弁ストロークセンサ2からセンサ情報を取得し、この取得したセンサ情報を上記エンジン制御用電子制御装置100に対して送信することとしている。以下、こうしたセンサ情報の授受にかかる処理について図2〜図11を参照して詳細に説明する。なお、図2〜図11のうち、図2〜図7に示す処理は上記エンジン制御用電子制御装置100において、図8〜図11に示す処理は上記アクチュエータ駆動用電子制御装置200においてそれぞれ実行される。
(AD起動周期設定処理)
図2は、センサ情報を取得する周期、及び取得するセンサ情報についての所望とする記憶数を設定するAD起動周期設定処理を示すものである。なお、本実施の形態において、このAD起動周期設定処理は、上記エンジン制御用電子制御装置100の初期化時(イニシャル処理時)に上記マイクロコンピュータ101を構成するMPU102によって1度だけ実行されるものとする。
この図2に示すように、ステップS101では、上記ADコンバータ105を起動して上記吸気スロットルセンサ1からセンサ情報を取得するAD起動周期ADTrgTime1が「2ms(ミリ秒)」に設定される。次に、ステップS102において、上記ADコンバータ105により取得されるセンサ情報の記憶数ArraySize1が「4」に設定される。なお、この記憶数ArraySize1「4」とは、記憶数として「0」〜「3」の4つの情報を一連の情報として記憶することを示す。そして、ステップS103において、時間同期メッセージ送信フラグxlntMsgEnd1がオフに設定される。なお、この時間同期メッセージ送信フラグxlntMsgEnd1とは、上記時間同期メッセージを送信したか否かを示すものであり、オンであれば時間同期メッセージは送信済み、オフであれば時間同期メッセージが未送信であることを示す。なお、ステップS103では、時間同期メッセージが未送信状態であるため、上述のようにオフに設定される。
(送信タイミング設定処理)
図3は、上記アクチュエータ駆動用電子制御装置200に時間同期メッセージを送信する送信タイミングを設定する処理を示すものである。なお、この送信タイミング設定処理は、上記MPU102によってCAN通信の通信周期(例えば2ms毎)に従って実行されるものである。
この図3に示すように、ステップS201では、時間同期メッセージ送信フラグxlntMsgEnd1がオンであるか否かが判断される。ここで、時間同期メッセージ送信フラグxlntMsgEnd1がオンである場合、すでに時間同期メッセージは送信済みであるため、ステップS205において、通信コントローラ108に対して送信バッファ109にセットされているメッセージの送信要求がなされる。一方、上記ステップS201において、時間同期メッセージ送信フラグxlntMsgEnd1がオフである場合、時間同期メッセージは未送信であるため、ステップS202において、送信バッファ109に時間同期メッセージの送信要求がセットされる。そして、ステップS203において、上記時間同期メッセージを構成する上記AD起動周期ADTrgTime1が送信バッファ109に書き込まれるとともに、ステップS204において、同じく時間同期メッセージを構成する記憶数ArraySize1が送信バッファ109に書き込まれる。そして、ステップS205において、通信コントローラ108への送信要求がなされる。このとき、上記ステップS202においてセットされた送信要求により、上記通信コントローラ108からは、AD起動周期ADTrgTime1及び記憶数ArraySize1が含まれる時間同期メッセージのみが上記CAN通信用バスCBを介して電子制御装置200に送信される。これにより、上記電子制御装置200におけるセンサ情報の取得周期、及び記憶数が、上記エンジン制御用電子制御装置100におけるセンサ情報の取得周期及び記憶数、すなわち上記AD起動周期ADTrgTime1及び記憶数ArraySize1に設定されるようになる。なお、時間同期メッセージの送信が完了すると、上記ステップS202においてセットされた送信要求が解除される。
(送信完了割込み処理)
図4は、上記時間同期メッセージの送信完了後に、上記MPU102によって実行される送信完了割込み処理を示すものである。
この図4に示すように、ステップS301では、アクチュエータ駆動用電子制御装置200からのCAN応答メッセージがあるか判断される。なお、このCAN応答メッセージは、アクチュエータ駆動用電子制御装置200がCAN通信によってメッセージを受信した際に、その応答として返信するメッセージである。ここで、CAN応答メッセージを受信していないときには、本処理は終了される。一方、上記ステップS301において、CAN応答メッセージがある場合には、上記時間同期メッセージを上記アクチュエータ駆動用電子制御装置200が受信したと判断されるため、ステップS302において、時間同期メッセージ送信フラグxlntMsgEnd1をオンにセットする。続いて、ステップS303において、同期カウンタリセット要求フラグxCntRest1がオンにセットされる。なお、この同期カウンタリセット要求フラグxCntRest1は、後述する同期カウンタを「0」にリセットするためのものである。そして、ステップS304において、上記コンペアレジスタ106にコンペア値として上記AD起動周期ADTrgTime1が設定される。これにより、このAD起動周期ADTrgTime1の時間経過後に上記コンペアレジスタ106による割り込みが発生することとなる。
(コンペア割込み処理)
図5は、上記コンペアレジスタ106による割込み時に、上記MPU102によって実行されるコンペア割込み処理を示すものであり、本処理によって、上記AD起動周期ADTrgTime1ごとに上記吸気スロットルセンサ1からセンサ情報が取得される。この図5に示されるように、このコンペア割込み処理では、ステップS401において、上記コンペアレジスタ106に上記AD起動周期ADTrgTime1が設定されて次回の割込み設定が行われるとともに、ステップS402において、ADコンバータ105が起動されて上記吸気スロットルセンサ1からセンサ情報(AD値)が取得される。
(AD完了処理)
図6は、上記コンペア割込み処理の完了時に、上記MPU102によって実行されるAD完了処理を示すものであり、この処理によって上記ADコンバータ105を介して取得されたセンサ情報がRAM103に格納される。
この図6に示すように、まず、ステップS501において、同期カウンタリセット要求フラグxCntRest1がオフであるか判断される。ここで、同期カウンタリセット要求フラグxCntRest1がオンである場合、ステップS502において、同期カウンタリセット要求フラグxCntRest1がオフにセットされ、その後、ステップS503において、同期カウンタCntTiming1が「0」にリセットされる。なお、この同期カウンタCntTiming1は、取得するセンサ情報の取得タイミングをカウンタ値として示すものであり、上記電子制御装置200において取得されるセンサ情報との同時性の指標として用いられるものである。そして、ステップS507において、先の図5のステップS402にて取り込まれたセンサ情報がRAM103に記憶される。
ここで、本実施の形態におけるセンサ情報の記憶方法について説明する。本実施の形態では、使用面での利便性を考慮して、「吸気スロットルセンサ1のセンサ情報」、「吸気弁ストロークセンサ2のセンサ情報」、「同期情報(同期カウンタの値)」を1つの構造体データSyncDataとして定義してRAM103に記憶することとしている。すなわち、この構造体データSyncDataを、吸気スロットルセンサ1のセンサ情報を格納するメンバ「AD1Value」、吸気弁ストロークセンサ2のセンサ情報を格納するメンバ「AD2Value」、及び同期状態を示す同期カウンタの値を格納するメンバ「xsync」により構成している。なお、上記メンバ「xsync」は、メンバ「AD1Value」とメンバ「AD2Value」との同期状態を示すものであり、オンのときが同期がとれている状態、オフのときが非同期である状態を示す。また、この構造体データSyncDataには配列構造が採用されており、上述のAD起動周期ADTrgTime1の周期毎に、各配列ごとにデータを格納する。なお、この配列のサイズは、上記記憶数ArraySize1として設定された「4」、すなわち「0」〜「3」の4つ分のサイズからなる。なお、この配列サイズは、利便性を考慮して他のサイズを採用することもできる。
このため、上記ステップS507では、上記ステップS402(図5)において取得された吸気スロットルセンサ1のセンサ情報(AD値)が、センサ情報SyncData[CntTiming1].AD1ValueとしてRAM103に記憶される。また、ステップS508では、上記吸気弁ストロークセンサ2のセンサ情報との同時性が確保されているか不明であるため、同期情報SyncData[CntTiming1].xsyncがオフとして記憶される。なお、このときの同期カウンタCntTiming1は、ステップS503にてリセットされているため「0」である。
一方、上記ステップS501において、同期カウンタリセット要求フラグxCntRest1がオフである場合、ステップS504において、同期カウンタCntTiming1がインクリメントされる。続いて、ステップS505において、同期カウンタCntTiming1が上記記憶数ArraySize1以上、すなわち「4」以上であるか判断される。ここで、同期カウンタCntTiming1が記憶数ArraySize1未満である場合、ステップS507において、先の図5に示すステップS402にて取得された吸気スロットルセンサ1のセンサ情報(AD値)がセンサ情報SyncData[CntTiming1].AD1ValueとしてRAM103に記憶される。また、ステップS508において、同期情報SyncData[CntTiming1].xsyncがオフとして記憶される。なお、このときの同期カウンタCntTiming1の値は、上記ステップS504にてインクリメントされた値であり、詳しくは「1」〜「3」のいずれかとなる。
また、上記ステップS505において、同期カウンタCntTiming1が記憶数ArraySize1以上、すなわち「4」以上である場合、ステップS506において、同期カウンタCntTiming1が「0」にリセットされる。そして、ステップS507において、先の図5に示すステップS402にて取得された吸気スロットルセンサ1のセンサ情報(AD値)がセンサ情報SyncData[CntTiming1].AD1ValueとしてRAM103に記憶される。また、ステップS508において、同期情報SyncData[CntTiming1].xsyncがオフとして記憶される。なお、このときの同期カウンタCntTiming1の値は、上記ステップS506にリセットされるため「0」である。
(CAN受信処理)
図7は、CAN通信によるメッセージ受信時に実行されるCAN受信処理を示すものであり、この処理によって、電子制御装置200から送信される吸気弁ストロークセンサ2のセンサ情報がRAM103に格納される。
この図7に示されるように、ステップS601では、電子制御装置200から受信したメッセージが、吸気弁ストロークセンサ2のセンサ情報等を含むECU200ADメッセージであるか否かが判断される。ここで、受信したCANメッセージがECU200ADメッセージでないとき、ステップS606において、後述する吸入空気量制御が実行される。一方、上記ステップS601において、受信したCANメッセージがECU200ADメッセージであるときには、当該ECU200ADメッセージは上記通信コントローラ108により既に受信バッファ110に格納されている。このため、ステップS602では、受信バッファ110に格納されているECU200ADメッセージに含まれるセンサ情報(AD値)がAD値t_AD2Valueとして読み出される。また、ステップS603では、上記AD値t_AD2Valueの取得時刻を示すタイミングIDがタイミングIDt_intTime2として読み出される。そして、ステップS604において、この読み出されたAD値t_AD2Valueが、上述の構造体データSyncDataのセンサ情報SyncData[t_intTime2].AD2Valueとして記憶される。また、ステップS605では、読み出された上記タイミングIDt_intTime2におけるセンサ情報の同時性は確保されていると判断されるため、上記同期情報SyncData[t_intTime2].xsyncがオンにセットされる。そして、ステップS606において、後述する吸入空気量制御が実行される(図12)。
次に、上記アクチュエータ駆動用電子制御装置200において実行される各種処理について図8〜図11を参照して説明する。
(CAN受信割込み処理)
図8は、CANメッセージ受信時に実行されるCAN受信割込み処理を示すものである。この図8に示されるように、ステップS701では、受信したCANメッセージが時間同期メッセージであるか否かが判断される。ここで、受信したCANメッセージが時間同期メッセージでない場合、本処理は終了される。一方、上記ステップS701において、受信したCANメッセージが時間同期メッセージである場合、ステップS702において、受信バッファ210に格納されている時間同期メッセージに含まれるAD起動周期ADTrgTime1を読み出して、これをAD起動周期ADTrgTime2としてRAM203に記憶する。また、ステップS703では、上記時間同期メッセージに含まれる記憶数ArraySize1を読み出し、この記憶数ArraySize1を記憶数ArraySize2としてRAM203に記憶する。続いて、ステップS704では、同期カウンタリセット要求フラグxCntRest2がオンにセットされる。そして、ステップS705では、コンペアレジスタ206にAD起動時間として上記AD起動周期ADTrgTime2が設定される。これにより、上記AD起動周期ADTrgTime2の時間経過後に上記コンペアレジスタ206によって割込みが発生することとなる。
(コンペア割込み処理)
図9は、上記コンペアレジスタ206による割込み時に、上記MPU202によって実行されるコンペア割込み処理を示すものであり、本処理によって、上記AD起動周期ADTrgTime2ごとに上記吸気弁ストロークセンサ2からセンサ情報が取得される。この図9に示されるように、このコンペア割込み処理では、ステップS801において、上記コンペアレジスタ206に上記AD起動周期ADTrgTime2が設定されて次回の割込み設定が行われるとともに、ステップS802において、ADコンバータ205が起動されて上記吸気弁ストロークセンサ2からセンサ情報(AD値)が取得される。
(AD完了処理)
図10は、上記コンペア割込み処理の完了時に、上記MPU102によって実行されるAD完了処理を示すものであり、この処理によってADコンバータ205を介して取得されたセンサ情報がRAM203に格納される。この図10に示すように、まず、ステップS901において、同期カウンタリセット要求フラグxCntRest2がオフであるか否かが判断される。ここで、同期カウンタリセット要求フラグxCntRest2がオンである場合、ステップS902において、同期カウンタリセット要求フラグxCntRest2がオフにセットされ、その後、ステップS903において、同期カウンタCntTiming2が「0」にリセットされる。なお、この同期カウンタCntTiming2は、取得するセンサ情報の取得タイミングをカウンタ値として示すものであり、上記電子制御装置100において取得されるセンサ情報との同時性の指標として用いられるものである。続いて、ステップS907において、先の図9に示すステップS802にて取得された吸気弁ストロークセンサ2のセンサ情報(AD値)がAD値AD2Value[CntTiming2]としてRAM203に記憶される。なお、このときの同期カウンタCntTiming2は、ステップS903にてリセットされているため「0」である。
一方、上記ステップS901において、同期カウンタリセット要求フラグxCntRest2がオフである場合、ステップS904において、同期カウンタCntTiming2がインクリメントされる。続いて、ステップS905において、同期カウンタCntTiming2が上記記憶数ArraySize2以上、すなわち「4」以上であるか判断される。ここで、同期カウンタCntTiming2が記憶数ArraySize2未満である場合、ステップS907において、先の図9に示すステップS802にて取得された吸気弁ストロークセンサ2のセンサ情報(AD値)がAD値AD2Value[CntTiming2]としてRAM203に記憶される。なお、このときの同期カウンタCntTiming2は、上記ステップS904にてインクリメントされた値であり、詳しくは「1」〜「3」のいずれかとなる。
また、上記ステップS905において、同期カウンタCntTiming2が記憶数ArraySize2以上となった場合、ステップS906において、同期カウンタCntTiming2が「0」にリセットされる。そして、上記ステップS907において、先の図9に示すステップS802にて取得されたセンサ情報(AD値)がAD値AD2Value[CntTiming2]としてRAM203に記憶される。なお、このときの同期カウンタCntTiming2は、上記ステップS906にリセットされるため「0」である。
(送信タイミング設定処理)
図11は、取得したセンサ情報及びそのセンサ情報の取得タイミングをECU200ADメッセージとして送信する送信タイミングの設定処理を示すものである。なお、この送信タイミング設定処理は、上記MPU202によってCAN通信の通信周期(例えば2ms毎)に従って実行されるものである。
この図11に示すように、ステップS1001では、ECU200ADメッセージとして、先の図10に示すステップS907にて取得されたAD値AD2Value[CntTiming2]が送信バッファ209に書き込まれる。続いて、ステップS1002では、ECU200ADメッセージとして、上記AD値AD2Value[CntTiming2]を取得したタイミングID(取得時刻)を示す同期カウンタCntTiming2が送信バッファ209に書き込まれる。そして、ステップS1003では、通信コントローラ208への送信要求がなされ、これにより上記ECU200ADメッセージが上記CAN通信用バスCBを介して上記エンジン制御用電子制御装置100に送信される。
(吸入空気量制御)
次に、先の図7のステップS606の処理として上記MPU102によって実行される吸入空気量制御について図12を参照して説明する。なお、上述したように、「吸気スロットルセンサ1のセンサ情報」、「吸気弁ストロークセンサ2のセンサ情報」、「同期情報」は、1つの構造体データSyncDataとしてRAM103に格納されている。そして本実施の形態では、上記RAM103に上記記憶数ArraySize1の分だけ配列構造として記憶されている構造体データSyncDataの中から、任意の取得タイミングADReqTimingにおける「吸気スロットルセンサ1のセンサ情報」、及び「吸気弁ストロークセンサ2のセンサ情報」を読み出して実際の制御に使用することとしている。
この図12に示すように、ステップS1101では、まず、所定の取得タイミングADReqTimingにおける同期情報SyncData[ADReqTiming].xsyncがオンであるか否かが判断される。これにより、吸気スロットルセンサ1及び吸気弁ストロークセンサ2のセンサ情報の同時性を必要とする吸入空気量制御を行うにあたり、同制御に用いる所定の取得タイミングADReqTimingでの吸気スロットルセンサ1及び吸気弁ストロークセンサ2のセンサ情報の同時性が確保されているか否かが判断される。ここで、同期情報SyncData[ADReqTiming].xsyncがオフである場合、取得タイミングADReqTimingにおいては吸気スロットルセンサ1及び吸気弁ストロークセンサ2のセンサ情報の同時性が確保されていないと判断されるため、吸入空気量制御は行われることなくそれまでの状態が維持される。これに対し、上記ステップS1101において、同期情報SyncData[ADReqTiming].xsyncがオンである場合、ステップS1102において、RAM103に記憶されている取得タイミングADReqTimingにおける吸気スロットルセンサ1のセンサ情報SyncData[ADReqTiming].AD1Valueが読み出される。そして、この読み出されたセンサ情報SyncData[ADReqTiming].AD1Valueが、吸入空気量制御に用いるべきセンサ情報thisAD1としてRAM103に記憶される。また、ステップS1103では、吸気弁ストロークセンサ2のセンサ情報SyncData[ADReqTiming].AD2Valueが、同じく吸入空気量制御に用いるべきセンサ情報thisAD2としてRAM103に記憶される。続いて、ステップS1104では、上記吸気スロットルセンサ1及び吸気弁ストロークセンサ2のセンサ情報の同時性についてその確認が終了していることから、次タイミング使用時に備えて、同期情報SyncData[ADReqTiming].xsyncをオフにセットする。そして、ステップS1105では、上記吸気スロットルセンサ情報thisAD1及び吸気弁ストロークセンサ情報thisAD2に基づいてエンジンの吸入空気量制御が実行される。
次に、上記エンジン制御用電子制御装置100及びアクチュエータ駆動用電子制御装置200において実行される上記各処理の処理態様について図13のタイミングチャートを併せ参照して説明する。
本実施の形態では上述のように、そして図13(a)〜(g)に示されるように、上記エンジン制御用電子制御装置100のイニシャル処理時、同エンジン制御用電子制御装置100から上記アクチュエータ駆動用電子制御装置200に対して、センサ情報を取り込むタイミングを指示する時間同期メッセージが送信される。これに対し、上記アクチュエータ駆動用電子制御装置200からは、この時間同期メッセージを受信した旨を示すCAN応答メッセージが上記エンジン制御用電子制御装置100に対して送信される。そして、上記エンジン制御用電子制御装置100では、時間同期メッセージの送信完了割込みタイミングにおいて上記CAN応答メッセージを受信しているとき、図13(b)に示される態様で、上記時間同期メッセージ送信フラグxlntMsgEnd1がオンにセットされる。また、同エンジン制御用電子制御装置100では、上記同期カウンタCntTiming1を「0」にリセットすべく、図13(d)に示される態様で、同期カウンタリセット要求フラグxCntRest1がオンにセットされるとともに、上記コンペアレジスタ106にAD起動周期ADTrgTime1がセットされる。これにより、図13(a)に示されるように、AD起動周期ADTrgTime1(2ms)後に割込みが発生するようになる。また、同期カウンタCntTiming1の値は、オンにセットされた上記同期カウンタリセット要求フラグxCntRest1に基づき、図13(c)に示されるように「0」にリセットされる。そして、上記コンペアレジスタ106に設定されたAD起動周期ADTrgTime1の時間経過後のタイミングt1において、上記コンペアレジスタ106にAD起動周期ADTrgTime1が設定されるとともに、吸気スロットルセンサ1からセンサ情報が取得される。またこのとき、図13(d)に示されるように、上記同期カウンタリセット要求フラグxCntRest1がオフにセットされる。そして、この時点で、図13(c)及び(e)に示されるように、同期カウンタCntTiming1が「0」のときに取得された上記吸気スロットルセンサ1のセンサ情報が、構造体データSyncDataのセンサ情報SyncData[0].AD1ValueとしてRAM103に記憶される。
一方、上記アクチュエータ駆動用電子制御装置200では、上記時間同期メッセージに含まれるAD起動周期ADTrgTime1及び記憶数ArraySize1が、AD起動周期ADTrgTime2及び記憶数ArraySize2として上記RAM203に記憶される。続いて、上記同期カウンタCntTiming2を「0」にリセットすべく、図13(j)に示される態様で、同期カウンタリセット要求フラグxCntRest2がオンにセットされるとともに、上記AD起動周期ADTrgTime2が上記コンペアレジスタ206のコンペア値として設定される。これにより、図13(h)に示されるように、AD起動周期ADTrgTime2(2ms)後に割込みが発生するようになる。また、同期カウンタCntTiming2の値は、オンにセットされた上記同期カウンタリセット要求フラグxCntRest2に基づき「0」にリセットされる(図13(i))。そして、上記コンペアレジスタ206に設定された上記AD起動周期ADTrgTime2の時間経過後のタイミングt1において、上記コンペアレジスタ206にAD起動周期ADTrgTime2が設定されるとともに、吸気弁ストロークセンサ2からセンサ情報が取得される。またこのとき、図13(j)に示されるように、上記同期カウンタリセット要求フラグxCntRest1がオフにセットされる。そして、図13(i)及び(k)に示されるように、同期カウンタCntTiming2が「0」のときに取得された吸気弁ストロークセンサ2のセンサ情報がAD値AD2Value[0]としてRAM203に記憶される。
また、上記アクチュエータ駆動用電子制御装置200からは、CANメッセージの送信タイミングに従って上記AD値AD2Value[0]を含むECU200ADメッセージが送信される。そして、このECU200ADメッセージを受信した上記エンジン制御用電子制御装置100では、図13に示すメッセージ受信タイミングt2において、ECU200ADメッセージに含まれる上記吸気弁ストロークセンサ2のAD値が読み出される。そして、この読み出された吸気弁ストロークセンサ2のAD値が、図13(f)に示されるように、センサ情報SyncData[0].AD2ValueとしてRAM103に記憶される。またこのとき、同期情報SyncData[0].xsyncがオンにセットされる(図13(g))。
そしてこれ以降、上記エンジン制御用電子制御装置100では、上記コンペアレジスタ106に設定されるAD起動周期ADTrgTime1による割込みが生じる毎に、上記コンペアレジスタ106へのAD起動周期ADTrgTime1の設定、及びセンサ情報の取得が繰り返し行われる。また、このセンサ情報の取得に合わせて上記同期カウンタCntTiming1がインクリメントされる(図13(c))。そして、上記エンジン制御用電子制御装置100では、これら取得されたセンサ情報が、センサ情報SyncData[CntTiming1].AD1ValueとしてRAM103記憶される。また、上記アクチュエータ駆動用電子制御装置200においても同様に、上記コンペアレジスタ206に設定されるAD起動周期ADTrgTime2の割込み毎に、上記コンペアレジスタ206へのAD起動周期ADTrgTime2の設定、及びセンサ情報の取得が繰り返し行われる。また、このセンサ情報の取得に合わせて上記同期カウンタCntTiming2がインクリメントされる(図13(i))。そして、上記アクチュエータ駆動用電子制御装置200では、これら取得されたAD値がAD値AD2Value[CntTiming2]としてRAM203に記憶される。そして、この記憶されたAD値AD2Value[CntTiming2]が上記ECU200ADメッセージとしてCANメッセージの送信タイミングに従って定期的に上記エンジン制御用電子制御装置100に送信される。
そして、こうしたECU200ADメッセージを定期的に受信する上記エンジン制御用電子制御装置100では、上述したように、上記ECU200ADメッセージに含まれる吸気弁ストロークセンサ2のAD値AD2Value[CntTiming2]がセンサ情報SyncData[t_intTime2].AD2Valueとして記憶されるとともに、その都度、同期情報SyncData[t_intTime2].xsyncがオンにセットされる。そして、上記同期情報SyncData[ADReqTiming].xsyncに基づいてセンサ情報SyncData[ADReqTiming].AD1Valueとセンサ情報SyncData[ADReqTiming].AD2Valueとの同時性が判断されて、これらセンサ情報の同時性が確保されている条件でこれらセンサ情報が上述したエンジンの吸入空気量制御に供されることとなる。
なお、本実施の形態では、記憶数ArraySize1及びArraySize2を「4」としていることから、図13(c)及び(i)に示されるように、上記同期カウンタCntTiming1及びCntTiming2として「4」がカウントされるタイミングt3において、これら同期カウンタCntTiming1及びCntTiming2が「0」にリセットされる。また、図13(e)、(f)及び(k)では便宜上、同期カウンタCntTiming1及びCntTiming2が「0」のときのセンサ情報及び同期情報を図示しているものの、上記同期カウンタCntTiming1及びCntTiming2が「1」〜「3」のときも同様にしてセンサ情報の記憶及び同期情報のセットが行われる。また、図13(e)、(f)及び(k)では便宜上、これら同期カウンタCntTiming1及びCntTiming2による計数範囲に対応して得られるセンサ情報の区切りを明示するために、その時間軸に沿って、同区切りに対応する部分(タイミング)を階段状に図示している。
以上説明したように、この第1の実施の形態によれば、以下に列記する効果が得られるようになる。
(1)吸気スロットルセンサ1に接続されたエンジン制御用電子制御装置100が、自身のセンサ情報取得タイミングに同期させるかたちで上記時間同期メッセージを生成してこれを上記アクチュエータ駆動用電子制御装置200に送信することとした。このため、上記アクチュエータ駆動用電子制御装置200に接続された吸気弁ストロークセンサ2のセンサ情報取得タイミングも自ずと上記エンジン制御用電子制御装置100でのセンサ情報取得タイミングに同期されることとなり、それらセンサ情報の同時性が確保されるようになる。そして、このようにセンサ情報の同時性が確保されるため、上記エンジン制御用電子制御装置100では、自らが取得した吸気スロットルセンサ1のセンサ情報と上記アクチュエータ駆動用電子制御装置200から送信される吸気弁ストロークセンサ2のセンサ情報とに基づきエンジンの吸入吸気量制御を高い精度で行うことが可能となる。
(2)上記エンジン制御用電子制御装置100が、取得周期を指示するAD起動周期ADTrgTime1を上記時間同期メッセージに含めて送信し、上記アクチュエータ駆動用電子制御装置200が、上記AD起動周期ADTrgTime1と同じAD起動周期ADTrgTime2にてセンサ情報を取得することとした。これにより、上記時間同期メッセージが送信されて以降は、上記アクチュエータ駆動用電子制御装置200から上記エンジン制御用電子制御装置100に対し、センサ情報が同一周期にて定期的に送信されるようになる。このため、例えばイニシャル処理のときに時間同期メッセージを一度送信するなど、上記エンジン制御用電子制御装置100の処理を簡易化することができるようになる。また、上記アクチュエータ駆動用電子制御装置200からは、上記吸気弁ストロークセンサ2のセンサ情報と共にそのタイミングID(取得時刻)も送信されるため、上記エンジン制御用電子制御装置100でのセンサ情報の取り扱いが容易となる。
(3)上記エンジン制御用電子制御装置100がセンサ情報についての所望とする記憶数ArraySize1を上記時間同期メッセージに含めて送信し、上記アクチュエータ駆動用電子制御装置200が上記記憶数ArraySize1の分だけセンサ情報を一連の情報として取得してこれを各々タイミングID(取得時刻)と共に送信することとした。これにより、上記エンジン制御用電子制御装置100が実行する制御でのセンサ情報の使用目的に応じて所望とする数(時間分)のセンサ情報を記憶することが可能となるため、当該車両制御システムとしての汎用性を高めることができるようになる。また、上記記憶数ArraySize1に応じて過去の一連のセンサ情報も併せて記憶されることから、それらセンサ情報の推移傾向も把握可能になるなど、センサ情報やそれを用いた制御の信頼性を高めることができるようにもなる。
(4)上記エンジン制御用電子制御装置100とアクチュエータ駆動用電子制御装置200とをCANを介して互いに通信可能に接続し、上記時間同期メッセージをはじめとする各種情報をCANメッセージとして授受することとした。このため、CANを用いた従来の車両制御システムへの適用も容易となり、同システムの変更に際しても高い自由度が確保されるようになる。
(5)エンジン制御用電子制御装置100に吸気スロットルセンサ1が、アクチュエータ駆動用電子制御装置200に吸気弁ストロークセンサ2が接続される車両制御システムであれ、上記時間同期メッセージを通じてそのセンサ情報の同時性が保証されるため、精度の高い吸入空気量制御が実現されるようになる。
なお、上記第1の実施の形態は以下のように変更して実施することもできる。
・上記第1の実施の形態では、エンジン制御用電子制御装置100のイニシャル処理時にのみ同エンジン制御用電子制御装置100が時間同期メッセージを送信する構成としたが、イニシャル処理時に時間同期メッセージを送信した後にも、もしくはイニシャル処理時には送信せずにそれ以外のタイミングで定期的に時間同期メッセージを送信する構成としてもよい。いずれにしろこのような構成によれば、上記電子制御装置100及び200間におけるセンサ情報の取得タイミングのずれが定期的に修正されるようになるため、取得されるセンサ情報の同時性についてその信頼性をさらに高めることができるようになる。
・また、このような時間同期メッセージの送信は、定期的に限らず、非定期的に送信する構成としてもよい。このような構成によれば、制御上、センサ情報の同時性が必要とされる時期に限っての上記時間同期メッセージの送信が可能となり、上記エンジン制御用電子制御装置100としての処理負荷の軽減を図ることが可能となる。
・上記第1の実施の形態では、上記記憶数ArraySize1を「4」に設定して4つのセンサ情報を一連の情報として上記電子制御装置100及び200において記憶することとしたが、センサ情報の使用目的に応じて、この記憶数ArraySize1は所望とする数(時間分)に適宜設定することができる。ちなみに、この記憶数が「1」等であっても、センサ情報の同時性を確保するといった初期の目的は達成することができる。
・上記第1の実施の形態では、センサ情報に併せてタイミングID(取得時刻)も上記アクチュエータ駆動用電子制御装置200から送信する構成としたが、エンジン制御用電子制御装置100側で自らが送信した時間同期メッセージとの対応が認識可能である場合には、上記アクチュエータ駆動用電子制御装置200からのこうしたタイミングID(取得時刻)の送信を割愛する構成とすることもできる。
(第2の実施の形態)
以下、本発明にかかる分散制御システムを車両制御システムに適用した第2の実施の形態について説明する。なお、第1の実施の形態と同じ構成部分については同じ符号を付すとともに、その重複する説明は割愛する。
図14は、この第2の実施の形態にかかる車両制御システムの構成を示すものである。同図14に示すように、この車両制御システムは、エンジン制御用電子制御装置100、アクチュエータ駆動用電子制御装置200、及び時間管理用電子制御装置300を備えて構成されている。これら電子制御装置100、200及び300も、CAN通信用バスCBを介してCAN通信可能に構成されている。ここで、時間管理用電子制御装置300は、上記エンジン制御用電子制御装置100やアクチュエータ駆動用電子制御装置200とほぼ同じ構成からなり、互いに内部バスにより接続されたMPU、RAM、ROM、通信コントローラ、送信バッファ、受信バッファ等を有するマイクロコンピュータを備えて構成されている。なお、この時間管理用電子制御装置300としては、新たに時間管理専用の電子制御装置が設けられるか、もしくは他の制御を分散して実行する電子制御装置の1つが流用されることとなる。
そして、本実施の形態では、上記エンジン制御用電子制御装置100が上記時間同期メッセージを生成してこれをアクチュエータ駆動用電子制御装置200に送信する上記第1の実施の形態と異なり、こうした時間同期メッセージの送信等の処理を上記時間管理用電子制御装置300が専ら行うこととしている。これにより、上記電子制御装置100では、時間同期メッセージの送信にかかる処理を実行する必要がなくなり、上記時間管理用電子制御装置300から送信される時間同期メッセージに示されるタイミングに従ってセンサ情報の取得を行うこととなる。一方、上記アクチュエータ駆動用電子制御装置200に関しては、上記時間同期メッセージの送信主体がエンジン制御用電子制御装置100から時間管理用電子制御装置300に変更されただけであるため、実行する処理に関しては上記第1の実施の形態とほぼ同じである。以下、こうした構成からなる車両制御システムにおいて実行される各処理について説明する。
まず、上記時間管理用電子制御装置300では、センサ情報の取得タイミングを指示する時間同期メッセージを上記エンジン制御用電子制御装置100及びアクチュエータ駆動用電子制御装置200に送信すべく、先の図2に示すAD起動周期設定処理及び図3に示す送信タイミング設定処理が行われる。これにより、上記エンジン制御用電子制御装置100において所望とされるAD起動周期ADTrgTime1及び記憶数ArraySize1を含む時間同期メッセージが上記エンジン制御用電子制御装置100及びアクチュエータ駆動用電子制御装置200に送信される。なお、本実施の形態においても先の第1の実施の形態と同様、上記AD起動周期設定処理は、イニシャル処理時に実行されるものとする。
そして、上記時間管理用電子制御装置300では、上記時間同期メッセージの送信完了後に、図15に示す送信完了割込み処理が実行される。この図15に示されるように、ステップS1201では、上記エンジン制御用電子制御装置100及びアクチュエータ駆動用電子制御装置200からのCAN応答メッセージがあるか否かが判断される。ここで、CAN応答メッセージを受信していないとき、本処理は終了される。一方、上記ステップS1201において、CAN応答メッセージがある場合には、上記エンジン制御用電子制御装置100及びアクチュエータ駆動用電子制御装置200が上記時間同期メッセージを受信したと判断されるため、ステップS1202において、時間同期メッセージ送信フラグxlntMsgEnd1がオンにセットされる。そして、本処理は終了される。
一方、上記アクチュエータ駆動用電子制御装置200では、先の図8に示すCAN受信割込み処理が実行されて、上記時間同期メッセージに含まれるAD起動周期ADTrgTime1がADTrgTime2としてRAM203に記憶される。そしてこれ以降は、上述の図9に示すコンペア割込み処理、図10に示すAD完了処理、及び図11に示す送信タイミング設定処理が実行されて、吸気弁ストロークセンサ2からAD起動周期ADTrgTime2に従って定期的にセンサ情報が取得される。そして、この取得されたセンサ情報が上記エンジン制御用電子制御装置100に送信される。
また、上記エンジン制御用電子制御装置100では、図16に示すCAN受信割込み処理が実行される。この図16に示されるように、ステップS1301では、受信したCANメッセージが時間同期メッセージであるか否かが判断される。ここで、受信したCANメッセージが時間同期メッセージでない場合、本処理は終了される。一方、上記ステップS1301において、受信したCANメッセージが時間同期メッセージである場合、ステップS1302において、受信バッファ110に格納されている時間同期メッセージに含まれるAD起動周期ADTrgTime1を読み出し、このAD起動周期ADTrgTime1をRAM103に記憶する。また、ステップS1303では、上記時間同期メッセージに含まれる記憶数ArraySize1を読み出し、この記憶数ArraySize1をRAM103に記憶する。続いて、ステップS1304では、同期カウンタリセット要求フラグxCntRest1がオンにセットされる。そして、ステップS1305では、コンペアレジスタ106にAD起動時間として上記AD起動周期ADTrgTime1が設定される。これにより、上記AD起動周期ADTrgTime1の時間経過後に上記コンペアレジスタ106によって割込みが発生することとなる。そしてこれ以降は、上述の図5に示すコンペア割込み処理、図6に示すAD完了処理、図7に示すCAN受信処理、及び図12に示す吸入空気量制御が実行される。
以上説明した第2の実施の形態によれば、上記第1の実施の形態の効果(5)に加えて、以下に列記する効果が得られるようになる。
(6)時間管理用電子制御装置300から送信される時間同期メッセージを通じて、上記エンジン制御用電子制御装置100及びアクチュエータ駆動用電子制御装置200におけるセンサ情報の取得タイミングを指示することとした。このため、上記電子制御装置100及び200におけるセンサ情報の取得タイミングが自ずと上記時間同期メッセージによって指示されるAD起動周期ADTrgTime1に同期されることとなり、それらセンサ情報の同時性が確保されるようになる。すなわち、このようにセンサ情報の同時性さえ確保されれば、上記時間管理用電子制御装置300のような任意の電子制御装置を通じてこれら同時性のとれたセンサ情報に基づくバランスのとれた高精度の制御が可能となる。また、上記第1の実施の形態の車両制御システムを構成する場合であれ、上記各センサ情報に基づきエンジンの吸入空気量を制御する上記エンジン制御用電子制御装置100の処理負荷を大幅に軽減することが可能となる。
(7)上記時間管理用電子制御装置300が、取得周期を指示するAD起動周期ADTrgTime1を上記時間同期メッセージに含めて送信し、この時間同期メッセージを受信した上記電子制御装置100及び200が、上記AD起動周期ADTrgTime1に従ってセンサ情報を取得することとした。これにより、上記時間管理用電子制御装置300から時間同期メッセージが送信されて以降は、上記エンジン制御用電子制御装置100からアクチュエータ駆動用電子制御装置200に対して、センサ情報が同一周期にて定期的に送信されるようになる。このため、例えばイニシャル処理のときに時間同期メッセージを一度送信するなど、上記時間管理用電子制御装置300の処理を簡易化することができるようになる。また、上記アクチュエータ駆動用電子制御装置200からは、上記吸気弁ストロークセンサ2のセンサ情報と共にそのタイミングID(取得時刻)も送信されるため、上記エンジン制御用電子制御装置100でのセンサ情報の取り扱いが容易となる。
(8)上記時間管理用電子制御装置300が、上記エンジン制御用電子制御装置100において所望とされる記憶数ArraySize1を時間同期メッセージに含めて送信し、この時間同期メッセージを受信する上記電子制御装置100及び200が、上記記憶数ArraySize1の分だけセンサ情報を一連の情報として取得することとした。これにより、上記エンジン制御用電子制御装置100でのセンサ情報の使用目的に応じて所望とされる数(時間分)のセンサ情報が記憶されるため、当該車両制御システムとしての汎用性を高めることができるようになる。また、上記記憶数ArraySize1に応じて過去の一連のセンサ情報も併せて記憶されることから、それらセンサ情報の推移傾向も把握可能になるなど、センサ情報やそれを用いた制御の信頼性を高めることができるようにもなる。
(9)エンジン制御用電子制御装置100、アクチュエータ駆動用電子制御装置200、及び時間管理用電子制御装置300をCANを介して互いに通信可能に接続し、上記時間同期メッセージをはじめとする各種情報をCANメッセージとして授受することとした。このため、CANを用いた従来の車両制御システムへの適用も容易となり、同システムの変更に際しても高い自由度が確保されるようになる。
なお、上記第2の実施の形態は以下のように変更して実施することもできる。
・上記第2の実施の形態では、上記時間管理用電子制御装置300のイニシャル処理時にのみ同時間管理用電子制御装置300が時間同期メッセージを送信する構成としたが、イニシャル処理時に時間同期メッセージを送信した後にも、もしくはイニシャル処理時には送信せずにそれ以外のタイミングで定期的に時間同期メッセージを送信する構成としてもよい。いずれにしろ、このような構成によれば、上記電子制御装置100及び200間におけるセンサ情報の取得タイミングのずれが定期的に修正されるようになるため、取得されるセンサ情報の同時性についてその信頼性をさらに高めることができるようになる。
・また、このような時間同期メッセージの送信は、定期的に限らず、非定期的に送信する構成としてもよい。このような構成によれば、制御上、センサ情報の同時性が必要とされる時期に限っての上記時間同期メッセージの送信が可能となり、上記時間管理用電子制御装置300はもとより、上記エンジン制御用電子制御装置100としてもそのとしての処理負荷の軽減が図られるようになる。
・上記第2の実施の形態では、上記記憶数ArraySize1を「4」に設定して4つのセンサ情報を一連の情報として記憶することとしたが、上記エンジン制御用電子制御装置100におけるセンサ情報の使用目的に応じて、この記憶数ArraySize1は所望とする数(時間分)に適宜設定することができる。ちなみに、この記憶数が「1」等であっても、センサ情報の同時性を確保するといった初期の目的は達成することができる。
・上記第2の実施の形態では、センサ情報の同時性が必要な吸入空気量制御を実行する上記エンジン制御用電子制御装置100に対して上記アクチュエータ駆動用電子制御装置200からセンサ情報が送信される構成とした。ただし、同時性の確保された上記センサ1及び2のセンサ情報を用いて制御を行う電子制御装置が他にある場合には、この電子制御装置に対して上記電子制御装置100及び200の各々が取得したセンサ情報を送信するように上記送信先情報を設定することもできる。この場合であれ、上記送信先情報として指示される電子制御装置を通じて、同時性のとれたセンサ情報に基づくバランスのとれた高精度の制御が可能となる。要は、上記時間同期メッセージに基づいて関連する複数のセンサ情報が取得される構成であれば、それら同時性の保証されたセンサ情報の送信先は任意である。
(他の実施の形態)
その他、上記各実施の形態に共通して変更可能な要素としては以下のようなものがある。
・上記各実施の形態では、各電子制御装置間がCANを介して互いに通信可能に接続される構成について示したが、ネットワークとしての形態、あるいはそれに用いられるプロトコル等は任意である。他に例えば、LIN(Local Interconnect Network)などのネットワークを介して通信可能に接続された複数の電子制御装置を通じて分散制御を行うシステムにもこの発明は同様に適用することができる。
・上記各実施の形態では、吸気スロットルセンサ1と吸気弁ストロークセンサ2とのセンサ情報の同時性を確保して車載エンジンでの吸入空気量制御を行う車両制御システムにこの発明を適用する場合について示したが、このような車両制御システムに限らず、複数のセンサ情報の同時性が必要とされる分散制御システムであれば、他に大型工作機械等において採用されている分散制御システムにもこの発明は適用可能である。
本発明にかかる分散制御システムの第1の実施の形態についてその電気的な構成を示すブロック図。 同実施の形態において、AD起動周期設定処理にかかる処理手順を示すフローチャート。 同実施の形態において、送信タイミング設定処理にかかる処理手順を示すフローチャート。 同実施の形態において、送信完了割込み処理にかかる処理手順を示すフローチャート。 同実施の形態において、コンペア割込み処理にかかる処理手順を示すフローチャート。 同実施の形態において、AD完了処理にかかる処理手順を示すフローチャート。 同実施の形態において、CAN受信処理にかかる処理手順を示すフローチャート。 同実施の形態において、CAN受信割込み処理にかかる処理手順を示すフローチャート。 同実施の形態において、コンペア割込み処理にかかる処理手順を示すフローチャート。 同実施の形態において、AD完了処理にかかる処理手順を示すフローチャート。 同実施の形態において、送信タイミング設定処理にかかる処理手順を示すフローチャート。 同実施の形態において、吸入空気量制御にかかる処理手順を示すフローチャート。 (a)〜(k)は、同実施の形態の車両制御システムの動作例を示すタイムチャート。 本発明にかかる分散制御システムの第2の実施の形態についてその電気的な構成を示すブロック図。 同実施の形態において、送信完了割込み処理にかかる処理手順を示すフローチャート。 同実施の形態において、CAN受信割込み処理にかかる処理手順を示すフローチャート。
符号の説明
1…吸気スロットルセンサ、2…吸気弁ストロークセンサ、100…エンジン制御用電子制御装置、101…マイクロコンピュータ、102…MPU、103…RAM、104…ROM、105…ADコンバータ、106…コンペアレジスタ、107…タイマ、108…通信コントローラ、109…送信バッファ、110…受信バッファ、200…アクチュエータ駆動用電子制御装置、201…マイクロコンピュータ、202…MPU、203…RAM、204…ROM、205…ADコンバータ、206…コンペアレジスタ、207…タイマ、208…通信コントローラ、209…送信バッファ、210…受信バッファ、300…時間管理用電子制御装置、B1…内部バス、B2…内部バス、CB…CAN通信用バス。

Claims (14)

  1. 互いに通信可能に接続された複数の電子制御装置を備え、これら各電子制御装置に接続されたセンサから得られるセンサ情報に基づいて各々割り当てられた制御を分散して実行する分散制御システムにおいて、
    前記電子制御装置として、第1のセンサ情報を出力する第1のセンサが接続されている第1の電子制御装置と、前記第1のセンサ情報とは異なる第2のセンサ情報を出力する第2のセンサが接続されている第2の電子制御装置とを備え、前記第1の電子制御装置は、同第1の電子制御装置が前記第1のセンサ情報を取得するタイミングと前記第2の電子制御装置が前記第2のセンサ情報を取得するタイミングとが同期するよう同第2のセンサ情報を取得すべきタイミングを指示するトリガ情報を前記第2の電子制御装置に対して送信するとともに、該トリガ情報を受信した第2の電子制御装置は、同トリガ情報に基づいて前記第2のセンサから第2のセンサ情報を取得しこの取得した第2のセンサ情報を前記トリガ情報の送信元となる第1の電子制御装置に送信し、前記第1の電子制御装置は、同第1の電子制御装置が取得した第1のセンサ情報とこの第2の電子制御装置から送信された第2のセンサ情報とを用いて前記割り当てられた制御を実行する
    ことを特徴とする分散制御システム。
  2. 前記トリガ情報の送信元となる前記第1の電子制御装置は、前記第1のセンサ情報の所望とする取得周期を指示する取得周期情報を前記トリガ情報に含めて送信するものであり、該トリガ情報を受信した前記第2の電子制御装置は、前記取得周期情報にて指示される周期にて前記第2のセンサ情報を取得してこれをその取得時刻と共に前記トリガ情報の送信元となる前記第1の電子制御装置に送信する
    請求項1に記載の分散制御システム。
  3. 前記トリガ情報の送信元となる前記第1の電子制御装置は、前記第1のセンサ情報についての所望とする記憶数に対応してそれら記憶時間を設定可能に構成されていてこの設定した記憶時間に対応する記憶数を示す情報を前記トリガ情報に含めて送信するものであり、該トリガ情報を受信した前記第2の電子制御装置は、前記記憶数を示す情報によって示される数だけ前記第2のセンサ情報を一連の情報として取得してこれを各々取得時刻と共に前記トリガ情報の送信元となる前記第1の電子制御装置に送信する
    請求項1または2に記載の分散制御システム。
  4. 前記トリガ情報の送信元となる前記第1の電子制御装置は、前記トリガ情報を前記第2の電子制御装置に対して定期的に送信する
    請求項1〜3のいずれか一項に記載の分散制御システム。
  5. 前記トリガ情報の送信元となる前記第1の電子制御装置は、前記トリガ情報を前記第2の電子制御装置に対して非定期的に送信する
    請求項1〜3のいずれか一項に記載の分散制御システム。
  6. 互いに通信可能に接続された複数の電子制御装置を備え、これら各電子制御装置に接続されたセンサから得られるセンサ情報に基づいて各々割り当てられた制御を分散して実行する分散制御システムにおいて、
    前記電子制御装置として、第1のセンサが接続された第1の電子制御装置と、前記第1のセンサとは異なるセンサ情報を出力する第2のセンサが接続された第2の電子制御装置と、それら第1及び第2の電子制御装置との間でのタイミング管理を行う第3の電子制御装置とを備え、前記第3の電子制御装置は、前記第1及び第2の電子制御装置それぞれ前記第1及び第2のセンサのセンサ情報を取得すべきタイミングを指示するトリガ情報を前記第1及び第2の電子制御装置に対して送信し、該トリガ情報を受信した前記第1及び第2の電子制御装置は、同トリガ情報に基づいて対応するセンサからそのセンサ情報を取得するとともに、前記割り当てられた制御の実行のためにそれらセンサ情報が必要とされ
    る電子制御装置に対して、該取得したセンサ情報を一方から他方へ、もしくは前記第1及び第2の電子制御装置以外の電子制御装置に送信する
    ことを特徴とする分散制御システム。
  7. 前記第3の電子制御装置は、各々取得するセンサ情報についての送信先となる電子制御装置を指示する送信先情報を前記トリガ情報に含めて送信するものであり、前記第1及び第2の電子制御装置は、前記取得したセンサ情報を前記送信先情報によって指示される電子制御装置に対して送信する
    請求項6に記載の分散制御システム。
  8. 前記送信先情報は、前記第1及び第2の電子制御装置の一方から他方への送信を指示するものである
    請求項7に記載の分散制御システム。
  9. 前記第3の電子制御装置は、前記第1及び第2の電子制御装置のうちの前記センサ情報、及びその取得時刻を受信する側において所望とする前記センサ情報の取得周期を指示する取得周期情報を前記トリガ情報に含めて送信するものであり、該トリガ情報を受信した前記第1及び第2の電子制御装置は、前記取得周期情報にて指示される周期にてそれぞれ対応するセンサ情報を取得して、それら第1及び第2の電子制御装置の一方から他方へ、前記取得したセンサ情報をその取得時刻と共に送信する
    請求項8に記載の分散制御システム。
  10. 前記センサ情報、及びその取得時刻を受信する側の電子制御装置は、前記センサ情報についての所望とする記憶数に対応してそれら記憶時間を設定可能に構成されているとともに、前記第3の電子制御装置は、前記設定される記憶時間に対応する記憶数を示す情報を前記トリガ情報に含めて送信するものであり、該トリガ情報を受信した前記第1及び第2の電子制御装置は、前記記憶数を示す情報によって示される数だけそれぞれ対応するセンサ情報を一連の情報として取得して、それら第1及び第2の電子制御装置の一方から他方へ、それら取得したセンサ情報を各々その取得時刻と共に送信する
    請求項8または9に記載の分散制御システム。
  11. 前記第3の電子制御装置は、前記トリガ情報を前記第1及び第2の電子制御装置に対して定期的に送信する
    請求項6〜10のいずれか一項に記載の分散制御システム。
  12. 前記第3の電子制御装置は、前記トリガ情報を前記第1及び第2の電子制御装置に対して非定期的に送信する
    請求項6〜10のいずれか一項に記載の分散制御システム。
  13. 前記複数の電子制御装置はCANを介して互いに通信可能に接続されてなり、前記トリガ情報をはじめとする各種情報がCANメッセージとして授受される
    請求項1〜12のいずれか一項に記載の分散制御システム。
  14. 前記センサ情報が授受される前記第1及び第2の電子制御装置に各々接続されているセンサが、車載エンジンの吸気スロットルセンサ及び吸気弁ストロークセンサからなる
    請求項1〜13のいずれか一項に記載の分散制御システム。
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