JP4408458B2 - 硬化性シリコーンレジン及び硬化物の各製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、物理的熱安定性に優れたシリコーンレジン硬化物を与える硬化性シリコーンレジンの製造方法、およびそのシリコーンレジン硬化物の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
本発明者らはWO 96/02292およびWO 96/02291で、含酸素有機溶媒、またはこれに50容量%以下の炭化水素溶媒を含む有機溶媒とハロシラン中のハロゲン原子1モルに対して、1.8グラム当量以下の水溶性無機塩基または緩衝能を有する弱酸の塩を含むかまたは含まない水との2相系において、メチルトリハロシランの加水分解および縮合を行う方法を開示した。この方法により、ゲル化を起こさずにポリメチルシルセスキオキサンを得ることができた。また、従来の方法によって得られるポリメチルシルセスキオキサンは、共通して硬いが脆いものであった。しかし、WO 96/02292およびWO 96/02291で開示したポリメチルシルセスキオキサの硬化物は、従来のポリメチルシルセスキオキサン硬化物では達成し難かった柔軟性と、熱安定性(熱分解開始温度が高いこと)を併せもつ特異な特徴をもったものであった。
【0003】
有機溶媒としてケトンを用い、水との2層系、すなわちこれらが上層と下層を形成し、その間に広い平面の界面を有する反応系での、オルガノトリクロロシランとこれに対し等モル量以下のジオルガノジクロロシランとの混合物の加水分解および縮合によるシリコーンレジンの合成反応は特開昭50−111198号公報に開示されている。しかし、生成物の水酸基量等は特定されておらず、本発明に述べるような硬化物の特定の性質を目的としたものではない。また、反応時に2層を保つように攪拌速度を調整しなければならないという操作性の悪さがあった。
【0004】
硅素上の有機基と硅素のモル比が1〜1.8であるシリコーンレジンの水酸基含量を規定している特許としては、カナダ特許No.0868996、英国特許No.1294196、特開昭48−101444号公報(米国特許No.3759867)、特開昭53−10700号公報(米国特許No.4056492)に3〜12重量%程度の水酸基を含むものが開示されているが、いずれもレジンの硬化速度を速めることを目的としており、硬化物の熱安定性などは目的となっていない。上記カナダ特許No.0868996、英国特許No.1294196、特開昭48−101444号公報(米国特許No.3759867)では水と水に不溶の有機溶媒の混合物に、アセトンを共溶媒として用いた系でハロシランを加水分解・縮合している。
【0005】
ポリオルガノシルセスキオキサンとジオルガノポリシロキサンとを成分とする重合体としては、特開平3−31325号公報に、ポリオルガノシルセスキオキサンと両末端に塩素基などの官能基を有するジオルガノポリシロキサンとを反応させることにより、当該ポリオルガノシルセスキオキサンのシラノールを封鎖するものが開示されている。これは、シラノール基の封鎖によりシラノール基の数を減らして保存安定性を向上させようとするものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、シリコーンレジン中のポリオルガノシルセスキオキサン構造にシラノール基を多量に含み、なおかつきわめて良好な貯蔵安定性を示し、かつ高温でも弾性率が低下しないシリコーンレジン硬化物を提供することである。
【0007】
WO 96/02292およびWO 96/02291では、特定の製造方法によりゲル化を起こさずにポリメチルシルセスキオキサンを得ることができ、また柔軟性のあるポリメチルシルセスキオキサンの硬化物を得ることができた。
【0008】
この明細書の比較例に示すように、炭化水素溶媒を主体とし、ゲル化を防ぐためにアルコールを共溶媒として用いた従来の反応系(例えば、特公昭55−46415号公報等)でメチルトリクロロシランとジメチルジクロロシラン混合物を加水分解および縮合させて合成したシリコーンレジンの硬化物は、物理的熱安定(高温でも良好な物性を保つこと)が劣るものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、平均構造が次の一般式で示される硬化性シリコーンレジンを製造する方法である。
【0010】
〔R2 Si(OH)O1/2 〕a 〔R2 SiO2/2 〕b 〔RSi(OH)O2/2 〕c 〔RSiO3/2 〕d
【0011】
ここに、Rはそれぞれ独立に一価の炭化水素基の一種以上であって、メチル基、エチル基などのアルキル基、アルケニル基、フェニル基などの芳香族炭化水素基などが例示され、好ましくはメチル基である。
a,b,c及びdは次の各条件を満たすものである。
(1)a+b+c+d=1(但し、aは0または正の数で、b,c,dは正の数である。)
(2)0.001≦(a+b)/(c+d)≦1.0、及び
(3)0.12≦c/(c+d)≦0.35。
ここで(a+b)/(c+d)の値は本発明の硬化性シリコーンレジンにおける2官能性単位(ジオルガノシロキシ単位)の割合を表す。この値が上記(2)の範囲の下限を下回る場合は、本質的に2官能性単位(ジオルガノシロキシ単位)の存在しないポリオルガノシルセスキオキサンになってしまう。また、同単位が上記(2)の範囲の上限を上回る場合は屈曲性成分が多くなりすぎてゴム状に近くなってしまう。尚、この(a+b)/(c+d)の値は、硬化物の特性の観点からは、0.03〜1.0の範囲が推奨される。c/(c+d)の値、すなわちモノオルガノシロキシ単位(ポリオルガノシルセスキオキサン構造)におけるケイ素1モルに対するシラノールのモル量、は0.12〜0.35の範囲にある。シラノール量がこれより少ないと硬化性が低下したり、比較例に示すように硬化物の物理的熱安定に劣るレジンとなり得る。シラノール量がこれより多いとレジンの貯蔵安定性が低下する可能性がある。本発明の硬化性シリコーンレジンの分子量については格別な制限はない。通常は重量平均分子量で500〜100,000及び/又は数平均分子量で200〜200,000の範囲のものが選択されるが、これらに限定されるものではない。
【0012】
本発明の硬化性シリコーンレジンは、原料物質に含まれる不純物に起因して、設定した置換基R以外の置換基を有する単位や、1官能性(R3 SiO1/2 )、4官能性(SiO4/2 )単位等を若干含むことがあり得る。また該シリコーンレジンはシラノールを含むものであり、その構造は前記構造式で示されている通りであるが、極微量のレベルでこれ以外の構造にてシラノール基を有する単位が存在することも有り得る。本発明のシリコーンレジンは上記構造を有するものであるが、このような原因等で発生する構造単位については、該シリコーンレジンの特徴的性質を阻害しない範囲であれば、その存在を否定するものでない。
【0013】
本発明の硬化性シリコーンレジンは、下記(a)と(b)からなる2相反応系にて、下記(A),(B)を加水分解および縮合を行うことにより製造される。
(a)含酸素有機溶媒、またはこれに50容量部以下の炭化水素溶媒を混合してなる有機溶媒
(b)下記(A)及び(B)中のハロゲン原子1モルに対して、1.8グラム当量以下の水溶性無機塩基または緩衝能を有する弱酸の塩を含むかまたは含まない水
(A)式RSiX3 (Rは上記と同じ意味であり、Xはハロゲン原子である。)で示されるオルガノトリハロシラン、
(B)式Y(SiR2 O)e SiR2 Y(Yはハロゲン原子、水酸基、水素から選ばれる一種以上、eは0または300以下の正の整数であり、Rは上記と同じ意味である)で示される2官能性ジオルガノシランまたは両末端に官能基を有するジオルガノポリシロキサン。Yがハロゲン原子の場合、好適にはClが選択される。
【0014】
このような製造法の好適な例として次のものが挙げられる。
(1)上記(a)と(b)からなる2相反応系を形成させ、上記(A)と(B)の混合物、または上記(a)に(A)と(B)を溶解させた溶液を滴下して反応を行う方法。
(2)上記(b)の水相に、上記(a)に上記(A)と(B)を溶解させた溶液を滴下し、結果として生じる2相反応系にて反応を行う方法。
(3)上記(a)に上記(A)と(B)を溶解させた溶液と、上記(b)とを同時に反応容器に滴下し、結果として生じる2相反応系にて反応を行う方法。
(4)Yが水酸基、水素から選ばれる一種以上である(B)を溶解させた(a)と(b)との2相反応系を形成させ、上記(A)、または(a)に(A)を溶解させた溶液を滴下して反応を行う方法。
このほか、上記(1),(2),(3)の方法にて(A)のみを加水分解し、その後(B)を滴下して反応させてもよい。
【0015】
反応温度は室温(20℃)〜120℃の範囲内が適当であるが、40〜100℃程度が望ましい。
【0016】
水と有機溶媒が2相を形成するというのは、水と有機溶媒が混和せず、均一溶液とならない状態のことをいう。有機相と水相の存在の仕方としては、攪拌を低速にすることによりこれら2相が上層と下層を形成し、その間に広い平面の界面を有するという状態を保つようにしてもよいし(これを「2層を形成する」と表現する)、激しく攪拌して2層を保たない状態にしてもよい。ただし、実用的見地からは攪拌速度を丁寧にコントロールする必要のない後者が好ましい。
【0017】
ハロシラン(A)のXおよび出発物質(B)のYがハロゲン原子である場合のYは、好ましくは臭素、塩素、さらに好ましくは塩素である。(B)のeは0または300以下の正の数、すなわち2官能性ジオルガノシランまたは両末端に官能基を有するジオルガノポリシロキサンである。ジオルガノポリシロキサンである場合、工業的製法等において生じる範囲の分子量分布、分岐構造、環状化合物、あるいは側鎖官能基を有していてもよい。
【0018】
この製造方法において使用される有機溶媒は、(A)および(B)を溶解し、水に多少溶解してもよいが、水と2相を形成できる含酸素有機溶媒が用いられる。尚、この含酸素有機溶媒に代えて含酸素有機溶媒と炭化水素溶媒との混合溶媒(但し、容量比は該混合溶媒100容量部中、炭化水素溶媒が50容量部以下である)を用いることもできる。炭化水素溶媒の含量がこれより多いとゲルの生成量が増え、目的生成物の収率が減少し、実用的でなくなる場合がある。あるいは、炭化水素溶媒の含量が多い場合、目的とする硬化物の物性が得られなくなることがある。この有機溶媒は、水に無制限に溶解する溶媒であっても、水溶性無機塩基または緩衝能を有する弱酸の塩の水溶液と混和しないものは使用できる。
【0019】
含酸素有機溶媒としては、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、メチルイソブチルケトン、アセチルアセトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶媒、ジエチルエーテル、ジノルマルプロピルエーテル、ジオキサン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル系溶媒、酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピオン酸ブチル等のエステル系溶媒、n−ブタノール、ヘキサノール等のアルコール系溶媒などが挙げられるがこれらに限定されるものではない。しかし、目的とする硬化物の物理的熱安定性を得るためにはアルコール系溶媒でない方が好ましい。これら溶媒は二種以上混合して用いてもよい。炭化水素溶媒としては、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素溶媒、ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素溶媒、クロロホルム、トリクロロエチレン、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素溶媒などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。また、有機溶剤の使用量は特に制限されないが、好ましくは(A)と(B)の総量100重量部に対して50〜2000重量部の範囲である。有機溶剤が(A)と(B)の総量100重量部に対して50重量部未満であると生成したシリコーンレジンを溶解させるには不十分であり、場合によりゲル化の原因となり、また2000重量部を超えると加水分解、縮合が速やかに進行せず、低分子量で貯蔵安定性の悪いシリコーンレジンが得られる。水の使用量も特に制限されないが、好ましくは(A)と(B)の総量100重量部に対して10〜3000重量部の範囲である。
【0020】
水相にはハロシランから生成するハロゲン化水素による酸性度を抑制する水溶性無機塩基または緩衝能を有する弱酸の塩を加えてもよいが、何も加えない水を用いても反応は可能である。
【0021】
前記水溶性無機塩基としては、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム等の水溶性アルカリ等が挙げられ、緩衝能を有する弱酸の塩としては炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム等の炭酸塩、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等の炭酸水素塩、ビス(シュウ酸)三水素カリウム等のシュウ酸塩、フタル酸水素カリウム、酢酸ナトリウム等のカルボン酸塩、リン酸水素二ナトリウム、リン酸二水素カリウム等のリン酸塩、四ホウ酸ナトリウム等のホウ酸塩などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。また、これらの量は、使用するハロシラン分子中のハロゲン及び(B)のYがハロゲンであるときのそのハロゲンの合計のハロゲン原子1モルに対して、1.8グラム当量以下が望ましい。即ち、ハロシランが完全に加水分解された場合に生じるハロゲン化水素をちょうど中和する量の1.8倍以下が望ましい。これら水溶性無機塩基または緩衝能を有する弱酸の塩は、上記の量的範囲内であれば二種以上混合して用いてもよい。
【0022】
本発明のシリコーンレジンの硬化は、加熱することにより、あるいは触媒もしくは架橋剤を使用して行われる。硬化反応は、シリコーンレジンをそのまま融解させて行ってもよいし、有機溶媒の溶液をキャストし、溶媒蒸発後加熱してもよい。
【0023】
本発明のシリコーンレジンを溶解する溶媒としては、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル系溶媒、ブタノール、ヘキサノール等のアルコール系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶媒、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒、クロロホルム、トリクロロエチレン、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素溶媒等が例示される。
【0024】
このようにして製造された硬化性シリコーンレジンは、加熱して、又は硬化触媒及び/もしくは架橋剤を用いて硬化させることができる。硬化温度は、硬化触媒及び/又は架橋剤を用いた場合には20℃以上350℃以下好ましくは20℃以上250℃以下である。20℃未満では反応が充分に進行しない。350℃以上であるとシロキサンの分解が起こるおそれがある。
加熱のみによる硬化の場合には温度は50℃以上350℃以下であり、好適には80℃以上250℃である。50℃未満では反応が充分に進行しない。350℃を超えるとシロキサンの分解が起こるおそれがある。
【0025】
前記硬化触媒としては、二酢酸錫、ジオクチル酸錫、ジラウリル酸錫、四酢酸錫、二酢酸ジブチル錫、ジオクチル酸ジブチル錫、ジラウリル酸ジブチル錫、ジオレイン酸ジブチル錫、ジメトキシジブチル錫、ジブチル錫オキサイド、ベンジルマレイン酸ジブチル錫、ビス(トリエトキシシロキシ)ジブチル錫、二酢酸ジフェニル錫などの錫化合物;テトラメトキシチタン、テトラエトキシチタン、テトラ−n−プロポキシチタン、テトラ−i−プロポキシチタン、テトラ−n−ブトキシチタン、テトラ−i−ブトキシチタン、テトラキス(2−エチルヘキソキシ)チタン、ジ−i−プロポキシビス(エチルアセトアセテート)チタン、チタンジプロポキシビス(アセチルアセトナート)チタン、ジ−i−プロポキシビス(アセチルアセトナート)チタン、ジブトキシビス(アセチルアセトナート)チタン、トリ−i−プロポキシアリルアセテートチタン、チタニウムイソプロポキシオクチレングリコール、ビス(アセチルアセトナート)チタンオキサイド等のチタン化合物;二酢酸鉛、ビス(2−エチルヘキサン酸)鉛、ジネオデカン酸鉛、四酢酸鉛、テトラキス(n−プロピオン酸)鉛、二酢酸亜鉛、ビス(2−エチルヘキサン酸)亜鉛、ジオネデカン酸亜鉛、ジウンデセン酸亜鉛、ジメタクリル酸亜鉛、二酢酸鉄、テトラキス(2−エチルヘキサン酸)ジルコニウム、テトラキス(メタクリル酸)ジルコニウム、二酢酸コバルトなどの金属脂肪酸類;アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、テトラメチルグアニジン、テトラメチルグアニジルプロピルトリメトキシシラン、テトラメチルグアニジルプロピルジメトキシシラン、テトラメチルグアニジルプロピルトリス(トリメチルシロキサン)シラン、1,8−ジアザビジクロ〔5.4.0.〕−7−ウンデセン等のアミノ基含有化合物等が用いられる。通常、ポリメチルシルセスキオキサン100重量部に対して0.01〜10重量部、好ましくは0.1〜5重量部の範囲で用いられる。
【0026】
また、架橋剤としては以下に示す化合物が例示される。
【0027】
【化1】
【0028】
【化2】
【0029】
架橋剤は通常、シリコーンレジン100重量部に対して0.1〜80重量部、好ましくは1〜70重量部の範囲で用いられる。
【0030】
【実施例】
次に実施例、比較例により本発明をさらに詳しく説明するが、この発明はこれらの例によってなんら限定されるものではない。
【0031】
(実施例1)
還流冷却管、滴下ロート、及び攪拌器を備えた反応容器に、水160mLとメチルイソブチルケトン120mLを加え、二層を形成しないよう激しく攪拌し、氷浴中に入れた。反応容器内の混合物の温度が15℃となったところで、メチルトリクロロシラン51.6g(0.345モル)とジメチルジクロロシラン7.85g(0.0608モル)を40mLのメチルイソブチルケトンに溶解した溶液を滴下ロートからゆっくり滴下した。この際反応混合物の温度は28℃まで上昇した。滴下終了後、60℃の油浴上で、反応混合物を2時間加熱攪拌した。反応終了後、有機層を洗浄水が中性になるまで洗浄し、次いで有機層を乾燥剤を用いて乾燥した。乾燥剤を除去した後、溶媒を減圧で留去し、二昼夜真空乾燥を行ないシリコーンレジンを白色の固体として得た。このシリコーンレジンの分子量分布をGPC〔東ソー(株)製HLC−8020、カラムは東ソー製TSKgelGMHXL−L+G1000HXL(商標)を使用し、溶媒としてトルエンを用いた〕により測定したところ、標準ポリスチレン換算での重量平均分子量は4830であり、数平均分子量は1230であった。また29SiNMRスペクトル〔ブルカー製ACP−300により測定〕から求めたジオルガノシロキシ単位とモノオルガノシロキシ単位のモル比すなわち(a+b)/(c+d)の値は0.21、モノオルガノシロキシ単位(ポリオルガノシルセスキオキサン構造)におけるケイ素1モルに対するシラノールのモル量すなわちc/(c+d)の値は0.180であった。ジオルガノシロキシ単位におけるケイ素1モルに対するシラノールのモル量すなわちa/(a+b)の値は0.058であった。このシリコーンレジンは、室温で空気中、6カ月間放置しても分子量分布、溶解性に変化はなかった。
【0032】
このシリコーンレジン1gを、クロロホルム5gに溶解し、これに5mgのジオクチル酸錫を加え、得られた溶液をガラス板上に塗布し室温で2時間放置した。形成された透明フィルムをガラス板からはがし、試験片の大きさに切断後、100℃で1時間、200℃で2時間加熱架橋を行った。このようにして得られたフィルムについてJIS K6394に基づいて測定した試験振動数1Hzにおけるせん断弾性率を、温度3点について表1に示す。せん断弾性率はなだらかに減少したのみで、200℃以上の高温でも硬さが保たれた。
【0033】
(実施例2)
実施例1と同様の反応装置・条件で、水400mLとメチルイソブチルケトン300mLを攪拌しておき、メチルイソブチルケトン100mLに溶解したメチルトリクロロシラン106.4g(0.712モル)と両末端に水酸基を有する平均重合度4のポリジメチルシロキサン11.8gの混合物を滴下した。さらに55℃の油浴上で反応混合物を2時間加熱攪拌し、実施例1と同様の処理を行ってシリコーンレジンをワックス状の固体として得た。このようにして得たシリコーンレジンの29SiNMRスペクトルから求めた(a+b)/(c+d)の値は0.18,c/(c+d)の値は0.262であった。a/(a+b)の値は0であった。このシリコーンレジンは、室温で空気中、6カ月間放置しても分子量分布、溶解性に変化はなかった。
【0034】
このシリコーンレジンを実施例1と同様にして硬化させた。硬化フィルムの試験振動数1Hzにおけるせん断弾性率を表1に示す。ジオルガノシロキシ単位を長くしても弾性率が急激に減少する転移は見られず高温でも硬さが保たれた。
【0035】
(実施例3)
実施例2と同様にして、両末端に水酸基を有するポリジメチルシロキサンとして重合度13のものを用いて反応させ、シリコーンレジンをワックス状の固体として得た。得られたシリコーンレジンの29SiNMRスペクトルから求めた(a+b)/(c+d)の値は0.17,c/(c+d)の値は0.259であった。a/(a+b)の値は0であった。このシリコーンレジンは、室温で空気中、6カ月間放置しても分子量分布、溶解性に変化はなかった。
【0036】
このシリコーンレジンを実施例1と同様にして硬化させた。硬化フィルムの試験振動数1Hzにおけるせん断弾性率を表1に示す。ジオルガノシロキシ単位をさらに長くしても弾性率が急激に減少する転移は見られず高温でも硬さが保たれた。
【0037】
(実施例4)
実施例2と同様にして、両末端に水酸基を有するポリジメチルシロキサンとして重合度55のものを用いて反応させ、シリコーンレジンをワックス状の固体として得た。得られたシリコーンレジンのGPCから求めた標準ポリスチレン換算での重量平均分子量は6260であり、数平均分子量は850であった。29SiNMRスペクトルから求めた(a+b)/(c+d)の値は0.17,c/(c+d)の値は0.259であった。a/(a+b)の値は0であった。このシリコーンレジンは、室温で空気中、6カ月間放置しても分子量分布、溶解性に変化はなかった。
【0038】
このシリコーンレジンを実施例1と同様にして硬化させた。硬化フィルムの試験振動数1Hzにおけるせん断弾性率を表1に示す。ジオルガノシロキシ単位をさらに長くしても弾性率が急激に減少する転移は見られず高温でも硬さが保たれた。
【0039】
(実施例5)
実施例1と同様にして、メチルトリクロロシラン41.7g(0.279モル)とジメチルジクロロシラン15.6g(0.121モル)を用い、60℃の油浴上で1時間で反応させ、シリコーンレジンを高粘度の液体として得た。得られたシリコーンレジンのGPCから求めた標準ポリスチレン換算での重量平均分子量は1300であり、数平均分子量は520であった。29SiNMRスペクトルから求めた(a+b)/(c+d)の値は0.43,c/(c+d)の値は0.238,a/(a+b)の値は0.059であった。このシリコーンレジンは、室温で空気中、6カ月間放置しても分子量分布、溶解性に変化はなかった。
【0040】
このシリコーンレジンを実施例1と同様にして硬化させた。硬化フィルムの試験振動数1Hzにおけるせん断弾性率を表1に示す。ジオルガノシロキシ単位の量を多くしても弾性率が急激に減少する転移は見られず高温でも硬さが保たれた。
【0041】
(実施例6)
実施例2と同様にして、両末端に水酸基を有するポリジメチルシロキサンとして重合度12のものを用い、メチルトリクロロシラン106.4g(0.712モル)と両末端に水酸基を有する平均重合度12のポリジメチルシロキサン34gで反応させ、シリコーンレジンを高粘度の液体として得た。29SiNMRスペクトルから求めた(a+b)/(c+d)の値は0.56,c/(c+d)の値は0.280であった。a/(a+b)の値は0であった。このシリコーンレジンは、室温で空気中、6カ月間放置しても分子量分布、溶解性に変化はなかった。
【0042】
このシリコーンレジンを実施例1と同様にして硬化させた。硬化フィルムの試験振動数1Hzにおけるせん断弾性率を表1に示す。ジオルガノシロキシ単位をポリシロキサンとし、さらに量を多くしても弾性率が急激に減少する転移は見られず高温でも硬さが保たれた。
【0043】
(比較例1)
実施例1と同様にしてメチルトリクロロシラン50.5g(0.338モル)とジメチルジクロロシラン8.06g(0.0624モル)を用い、しかし有機溶媒としてメチルイソブチルケトンの代わりにトルエンとイソプロピルアルコールを用いた反応を行った。すなわちこれらのクロロシランを40mLのトルエンに溶解し、水160mL、トルエン90mL、イソプロピルアルコール30mLの2相反応系に滴下した。実施例1と同様の処理を行って得たシリコーンレジンは、実施例1と同様の組成であるにもかかわらず高粘度の液体であった。GPCから求めた標準ポリスチレン換算での重量平均分子量は12100であり、数平均分子量は1870であった。29SiNMRスペクトルから求めた(a+b)/(c+d)の値は0.18,a/(a+b)の値は0.064であったが、c/(c+d)の値は0.064と低かった。また、1 HNMRスペクトルでは2−プロポキシ基の存在がみとめられ、29SiNMRスペクトルから求めたシラノール量の約40%が2−プロポキシであると推定できた。
【0044】
このシリコーンレジンを実施例1と同様にして硬化させた。硬化フィルムの試験振動数1Hzにおけるせん断弾性率を表1に示す。出発原料および量が実施例1と同様であるにもかかわらず、弾性率は50℃から100℃の領域で2桁以上におよぶ急激な減少を示し、高温での硬さが保てなかった。
【0045】
【0046】
【発明の効果】
本発明は、優れた特性を有するシリコーンレジン硬化物を製造するために不可欠な硬化性シリコーンレジンの製造方法を提供するものである。本発明で得られるシリコーンレジンの硬化物は、物理的熱安定性に優れている、すなわち、高温でも弾性率が低下しない。したがって、シリコーンレジンがもつ一般的性質である熱安定性(熱分解開始温度が高いこと)、電気絶縁性、耐炎性等の特性に加えて、高温でさらに硬さの要求される用途に広汎な応用が可能となる。
Claims (7)
- 平均構造が一般式
〔R2 Si(OH)O1/2 〕a 〔R2 SiO2/2 〕b 〔RSi(OH)O2/2 〕c 〔RSiO3/2 〕d
〔Rはそれぞれ独立に一価の炭化水素基であり、a,b,c及びdは次の各条件を満たすものである。
(1)a+b+c+d=1(但し、aは0または正の数で、b,c,dは正の数である。)
(2)0.001≦(a+b)/(c+d)≦1.0
(3)0.12≦c/(c+d)≦0.35〕
で示される硬化性シリコーンレジンを、下記(a)と(b)とからなる2相反応系にて、下記(A)と(B)との加水分解および縮合を行うことにより製造する方法。
(a)ケトン系溶媒、エーテル系溶媒またはエステル系溶媒、
(b)水、
(A)式RSiX3 (Rは上記と同じ意味であり、Xはハロゲン原子である。)で示されるオルガノトリハロシラン、
(B)式Y(SiR2 O)e SiR2 Y(Yはハロゲン原子、水酸基、水素から選ばれる一種以上、eは0または300以下の正の数であり、Rは上記と同じ意味である)で示される2官能性ジオルガノシランまたは両末端に官能基を有するジオルガノポリシロキサン。 - 前記Rがメチル基である、請求項1記載の硬化性シリコーンレジンの製造方法。
- 前記(a)と(b)との2相反応系を形成させ、前記(A)と(B)の混合物、または上記(a)に(A)と(B)を溶解させた溶液を滴下して反応を行うことを特徴とする請求項1又は2に記載の硬化性シリコーンレジンの製造方法。
- 前記(b)の水相に、前記(a)に上記(A)と(B)を溶解させた溶液を滴下し、結果として生じる2相反応系にて反応を行うことを特徴とする請求項1又は2に記載の硬化性シリコーンレジンの製造方法。
- 前記(a)に前記(A)と(B)を溶解させた溶液と、上記(b)とを同時に反応容器に滴下し、結果として生じる2相反応系にて反応を行うことを特徴とする請求項1又は2に記載の硬化性シリコーンレジンの製造方法。
- 前記Yが水酸基、水素から選ばれる一種以上である(B)を溶解させた(a)と(b)との2相反応系を形成させ、上記(A)、または(a)に(A)を溶解させた溶液を滴下して反応を行うことを特徴とする請求項1又は2に記載の硬化性シリコーンレジンの製造方法。
- 請求項1〜6のいずれかの方法で製造された硬化性シリコーンレジンを50℃以上、350℃以下の温度で加熱して、あるいは20℃以上、350℃以下の温度で触媒または架橋剤を用いて硬化させるシリコーンレジン硬化物の製造方法。
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