JP4401696B2 - 駆動装置、光量調節装置およびレンズ駆動装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、デジタルカメラなどの撮像装置におけるシャッタ装置等に好適な駆動装置、光量調節装置、および、撮像装置のレンズ駆動に好適なレンズ駆動装置の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のレンズシャッタカメラのシャッタ装置としては、図17に示すものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
同図において、101は永久磁石であるマグネット、102は駆動レバー、102aは駆動レバー102に設けられた駆動ピンである。駆動レバー102はマグネット101に固着され、マグネット101と一体的に回転する。103はコイル、104,105は軟磁性材料から成り、コイル103により励磁されるステータである。ステータ104とステータ105は104a部と105a部において接合されており、磁気回路上一体となっている。コイル103への通電により、ステータ104およびステータ105が励磁され、マグネット101は所定の角度内を回転駆動する。106,107はシャッタ羽根であり、108は地板である。シャッタ羽根106,107は地板108のピン108b,108cへ穴部106a,107aにおいて回転可能に取り付けられ、長穴106b,107bが駆動ピン102aに摺動可能に嵌合し、マグネット101とともに駆動レバー102が回転する事で、シャッタ羽根106,107は穴部106a,107aを中心として回転駆動され、地板の開口部108aを開閉する。コストアップを防ぐ為にマグネットをプラスチックマグネットで形成し、駆動ピンを一体的に成形したものもある。
【0004】
109はシャッタ羽根106,107を地板108との間で移動可能に保持する前地板であり、110はステータ104,105を保持し、マグネット101を回転可能に保持する後地板である。
【0005】
ところで、撮像素子にCCDなどを用い、被写界像を光電変換して記憶媒体に静止画像の情報として記録するデジタルカメラが普及してきている。この種のデジタルカメラの露光に関する動作の一例について、以下に簡単に説明する。
【0006】
まず撮影に先立って主電源が投入され、撮像素子が動作状態になるとシャッタ羽根は撮像素子に露光可能な開位置に保持される。これにより撮像素子にて電荷の蓄積と放出転送が繰り返され、画像モニターによって被写界の観察が可能になる。
【0007】
その後、レリーズボタンが押されると、その時点での撮像素子の出力に応じて絞り値と露光時間が決定され、それに基づいて、露光開口の口径を絞る必要がある場合には、まず、絞り羽根が駆動されて所定の絞り値にセットされる。次に、蓄積電荷の放出がされている撮像素子に対して電荷の蓄積開始が指示され、それと同時にその蓄積開始信号をトリガー信号として露光時間制御回路が起動され、所定の露光時間の経過により、シャッタ羽根が撮像素子への露光を遮る閉位置へと駆動される。撮像素子への露光が遮られた後、蓄積された電荷の転送が行われ、画像書き込み装置を介して記録媒体に画像情報が記録される。電荷の転送中に撮像素子への露光を防ぐのは、電荷の転送中に余分な光によって電荷が変化してしまうことを防ぐためである。
【0008】
上記のようなシャッタ装置の他に、NDフィルターを進退させる機構を持つものや、小さな絞り径をもつ絞り規制部材を進退させる機構を持つものがある。
【0009】
上記のシャッタ装置は、その厚みを薄くすることはできるが、コイルやステータが地板上において多くの範囲を占めてしまう。この点に鑑み、図18に示す光量調節装置が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【0010】
同図において、201は筒状のロータであって201aがN極、201bがS極に着磁されている。201cはロータ201と一体に成形された腕であり、この腕201cから駆動ピン201dがロータ201の回転軸方向に延びている。202はコイルでありロータ201の軸方向に配置される。203は軟磁性材料から成り、コイル202によって励磁されるステータである。ステータ203はロータ201の外周面と対向する外側磁極部203aと、ロータ201の内部に挿入される内筒を有している。204は補助ステータであり、ステータ203の内筒に固定され、ロータ201の内周面と対向する。コイル202への通電により、外側磁極部203a、補助ステータ204が励磁され、ロータ201は所定の位置まで回転する。207,208はシャッタ羽根であり、205は地板である。シャッタ羽根207,208は地板205のピン205b,205cへ穴部207a,208aにおいて回転可能に取り付けられ、長穴207b,208bが駆動ピン201dに摺動可能に嵌合する。206はトーションバネであり、駆動ピン201dを長穴207b,208bの端部に押し付けるように弾性力をロータ201に付与している。コイル202へ通電し、トーションバネ206の弾性力に逆らってロータ201とともに駆動ピン201dを回転させることで、シャッタ羽根207,208は穴部207a,208aを中心として回転駆動され、地板の開口部205aの開閉駆動を行う。
【0011】
このような構成の光量調節装置とする事により、コンパクトな光量制御装置を構成することができる。
【0012】
【特許文献1】
特開平10−010604号公報
【特許文献2】
特開2002−49076号公報
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
図18に示す光量調節装置は図17に示すものよりも小型化に適した形状となっているが、コイルへの通電のオン、オフを切り換えるだけでは、シャッタ羽根207,208を開位置か閉位置のどちらにしか保持することができない。つまり、この光量調節羽根の駆動は2状態にのみ駆動するもの、つまり光量調節羽根が開口部を覆うか、退避するかのどちらかに駆動するものでしかなく、例えばその中間の開口状態も設定可能な簡易的な装置が望まれている。
【0014】
(発明の目的)
本発明の目的は、3個所の停止位置を有する簡易な、駆動装置、光量調節装置およびレンズ駆動装置を提供しようとするものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、外周面が周方向に分割されて異なる極に着磁された円筒形状のマグネット部をもち、軸を中心に回転可能なロータと、軸方向に延出することで形成されるとともにマグネット部の外周面に対向する少なくとも一つの外側磁極部と、外側磁極部に対向する位置であってマグネット部の内周面に対向する内側磁極部と、ロータの軸方向に配置され、外側磁極部および内側磁極部を励磁するコイルとを有する駆動装置であって、前記ロータの作動範囲を、前記コイルへの通電方向を切り換えることにより、前記ロータのマグネット部に作用するコギング力が反対向きとなる範囲を含み、かつ、前記マグネット部の着磁された極の中心と前記外側磁極部の中心とが対向する領域を含まない範囲に設定し、前記外側磁極部1極あたりの中心角を前記ロータの作動範囲内で前記マグネット部の着磁された極の中心と前記外側磁極部の中心とが対向しない角度に設定するとともに、マグネット部の着磁された1極あたりの中心角に対する外側磁極部1極あたりの中心角の比の値をY、マグネット部の径方向の厚みに対するマグネット部の着磁された1極あたりの円周上の長さの比の値をXとすると、−0.3X+0.72<Yの条件を満たす駆動装置とするものである。
【0016】
また、上記と同様の構成の駆動装置を用いて光量調節部材を3箇所の停止位置に制御し、開口部を通過する光量を変化させる光量調節装置とするものである。また、上記と同様の構成の駆動装置を用いてレンズを3箇所の停止位置に制御し、焦点距離を変化させるレンズ駆動装置とするものである。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図示の実施の形態に基づいて詳細に説明する。
【0018】
図1〜図8は本発明の実施の第1の形態に係る光量調節装置を示す図であり、図1は光量調節装置の分解斜視図、図2はその断面図である。図2の駆動装置にかかる断面図のうち、左半分はステータの外側磁極部が存在する部分での断面図、右半分は外側磁極部がない部分での断面図である。図3はロータが第3の位置にあるときの図2のB−B断面図、図4はロータが第1の位置にあるときの図2のB−B断面図、図5はロータが第2の位置にあるときの図2のB−B断面図である。図6はロータが第3の位置にあるときの光量調節羽根の回転位置を示す図、図7はロータが第1の位置にあるときの光量調節羽根の回転位置を示す図、図8はロータが第2の位置にあるときの光量調節羽根の回転位置を示す図である。ロータの第1の位置、第2の位置、第3の位置については後で詳しく説明する。
【0019】
これらの図において、1は概略円筒形状のマグネット部を持つプラスチックマグネット材料からなるロータであり、マグネット部は外周面を円周方向に4分割して交互にS極とN極に着磁されている。詳しくは図3に示すように、着磁部1a,1cは外周面がN極に、着磁部1b,1dは外周面がS極に、それぞれ着磁されている。この実施の第1の形態では着磁極数は4極であるが、2極以上であればかまわない。このロータ1のマグネットには軸方向に延出する駆動ピン1gが一体に形成されている。この駆動ピン1gは後述する地板5の案内溝5bによってその移動範囲が規制されている。光量調節装置の駆動装置は、駆動ピン1gが地板5の開口部5aの中心に向かう方向および離れる方向、つまりは地板5の径方向に移動するように配置されている。
【0020】
2は円筒形状のコイルであり、ボビン3に巻きつけられている。このコイル2はロータ1と同心でかつ、ロータ1と軸方向であって隣り合う位置に配置され、コイル2はその外径がロータ1のマグネット部の外径とほぼ同じ寸法である。この駆動装置は1相駆動であり、コイル2は1つだけ設ければよい。
【0021】
4は軟磁性材料からなるステータであり、ステータ4は、先端部に歯形状の外側磁極部4a,4bが形成された外筒および円柱形状の内側磁極部である内筒4cからなる。外側磁極部4a,4bはロータ1の外周面に所定の隙間を持って所定の角度(図3の角度Aを参照)で対向するように構成されている。ここでの角度とは、外側磁極部4a,4bのそれぞれとマグネットの回転中心位置とで構成される扇型の中心角を指す。この実施の第1の形態における所定の角度に関しては後述する。ステータ4の円柱形状の内筒4cが内側磁極部を形成している。この内筒はロータ1の内周面に所定の隙間を持って対向するように構成されている。これらロータ1、コイル2、ボビン3、そしてステータ4によって、光量調節装置を作動させるための駆動装置が構成されている。
【0022】
5は光量調節装置の地板であり、中央に開口部5aを備えている。この開口部5aの前面に羽根部材を配置し、この羽根部材の回転位置を制御することで、開口部5aを通過する光量を調節する。図2に示すように、ロータ1の軸部1eが地板5の凹部5cに回転可能に嵌合し、軸部1fがステータ4の内側磁極部の穴部4dに回転可能に嵌合するように、ステータ4が外側磁極部4a,4bにおいて地板5に固定されている。
【0023】
6および7は光量調節羽根であり、ロータ1の駆動ピン1gの移動(回転)に伴って駆動し、開口部5aを覆うことで開口面積を変化(例えば露光量を変化)させる。光量調節羽根6の丸穴6aが地板5の突起5dと回転可能に嵌合し、長穴6bがロータ1の駆動ピン1gと摺動可能に嵌合している。同様にして光量調節羽根7の丸穴7aが地板5の突起5eと回転可能に嵌合し、長穴7bがロータ1の駆動ピン1gと摺動可能に嵌合している。これにより、ロータ1の駆動ピン1gが移動するのに連動して光量調節羽根6は丸穴6aの軸を中心に回転し、また光量調節羽根7は丸穴7aの軸を中心に回転する。
【0024】
図6は、コイル2に通電を行わず、ロータが第3の位置(図3の状態)にあるときの光量調節羽根6および7の様子であり、地板5の開口部5aを通過する光量を所定量減少させている状態である。また、図7は、コイル2にある方向の通電を行ってロータ1が第1の位置(図4の状態)にあるときの光量調節羽根6および7の様子であり、光量調節羽根6,7が地板5の開口部5aから退避した状態にある。さらに、図8は、コイルに逆方向の通電を行ってロータ1が第2の位置(図5の状態)にあるときの光量調節羽根6および7の様子であり、光量調節羽根6,7が地板5の開口部5aを覆う状態にある。
【0025】
つまり、光量調節羽根6および7はロータ1の停止位置によって、地板5の開口部5aを通過する光量を変化させる役割を果たす。具体的には、開口部5aから退避する第1の状態と、開口部5aを覆う第2の状態と、これら第1の状態と第2の状態の中間となる第3の状態の3つの状態に変化することで、光量調節羽根6,7で形成する開口面積を変化させ、開口部5aを通過する光量を調節する。
【0026】
8は光量調節羽根6および7の軸方向の抜け止めをするするカバーであり、地板5に固定される。
【0027】
図3は、コイル2に通電を行わずに、ロータ1のマグネット部と外側磁極部4a,4bによるコギング力によって保持されるロータ1の回転位置を示している。図3の状態からコイル2に通電を行い、ステータ4の外側磁極部4a,4bをS極に、内側磁極部をN極にそれぞれ励磁すると、ロータ1は時計周りに回転し、駆動ピン1gが案内溝5bの一端に突き当たった図4に示す状態になる。この状態でコイル2への通電を絶つと、ロータ1は再び図3の状態に戻る。図3の状態からコイル2に先ほどとは逆方向の通電を行い、ステータ4の外側磁極部4a,4bをN極に、内側磁極部4cをS極にそれぞれ励磁すると、ロータ1は図3において反時計周りに回転し、駆動ピン1gが案内溝5bの他端に突き当たった図5に示す状態になる。この状態からコイルへの通電を絶つと、再び図3の状態に戻る。このようにコイル2への通電状態を切り換えることにより、駆動ピン1gを図3、図4、図5に示す3つ位置の間で往復運動させることができる。なお、図4に示すロータ1の停止位置を第1の位置、図5に示すロータの停止位置を第2の位置、図3に示すロータ1の停止位置を第3の位置とする。
【0028】
軸部1e,1fや駆動ピン1gはプラスチックマグネット材料からなるロータ1と一体的に成形されるので、別部品で構成される場合に比べ、低コストで、かつ、組み立て誤差を少なくすることができる。また、外側磁極部4a,4bとロータ1の駆動ピン1gとはロータ1の軸方向における位置が重複しており、概略円筒形状の本駆動装置の軸方向の長さL(図2参照)を抑えることができる。
【0029】
さらに、ステータ4の外側磁極部4a,4bを、外筒の先端部から切り欠きを設けることでロータ1の軸方向と平行方向に延出された歯形状として構成しているので、ステータ4の直径はロータ1のマグネット部の直径に磁気ギャップと自らの肉厚を加えた最小限の寸法に抑える事ができ、非常に小径の駆動装置とする事ができる。この結果、地板5に配置される部品の面積が非常に小さく、コンパクトな駆動装置となる。
【0030】
また、ロータ1の外周面に対向する外側磁極部と内周面に対向する内側磁極部とでロータ1を挟んでいるで、磁気抵抗が少ない磁路を構成することができるとともに、コイル2に通電することにより一方の磁極部から出る磁力線が他方の磁極部へと流れ込むので、発生する磁力線の多くが磁極部間に挟まれたロータ1に作用する。そのために、回転出力の高い駆動装置となり、結果的に小型化が容易になる。また、コイル2は一つで足りるため、通電の制御回路も単純になり、コストも安く構成できる。
【0031】
次に、外側磁極部4a,4bの1つあたりのロータ1に対向する角度について詳細に説明する。
【0032】
本実施の形態では、コイル2へ通電を行わないと、ロータ1の回転位置が図3に示す第3の位置に保持される。この様子を図9および図10を用いて説明する。
【0033】
図9において、縦軸はロータ1に作用する外側磁極部と内側磁極部との間で発生する磁力を示し、横軸はロータ1の回転位相を示す。
【0034】
E1点,E2点、E3点で示されるところは、ロータ1が正回転しようとすると、ロータ1を逆回転させようとする力が作用し、ロータ1が逆回転しようとすると、ロータ1を正回転させようとする力が作用して、ロータ1は元の位置に戻される。E1点、E2点或いはE3点では、マグネットと外側磁極部の間の磁力によってロータ1が安定的に位置決めされる。F1点,F2点はマグネットの位相が少しでもずれると前後のE1点、E2点或いはE3点の位置に回転する力が働く不安定な均衡状態にある停止位置である。コイル2への通電がなされない状態では、振動や姿勢の変化によってF1点,F2点に停止していることはなく、E1点、E2点或いはE3点の位置で停止する。
【0035】
E1点,E2点、E3点のようなコギング安定点はマグネットの着磁極数をNAとすると、(360/NA)度の周期で存在し、その中間位置がF1点,F2点のような不安定点になる。
【0036】
有限要素法による数値シミュレーションの結果、マグネットの着磁される1極あたりの角度(マグネットの着磁部の中心角)と外側磁極部のマグネットに対向する対向角度(図3においてAで示すものであり、外側磁極部3aとマグネットの回転中心位置とで構成される扇型の中心角)との関係に応じて、コイルへの通電がなされていない状態での外側磁極部とマグネットとの吸引状態の様子が変化することが明らかになった。
【0037】
それによると、外側磁極部のマグネットに対向する角度によりマグネットのコギング位置が変化する。すなわち、外側磁極部のマグネットに対向する角度が所定値以下の場合には、マグネットの極の中心が外側磁極部の中心に対向する位置で安定的に保持される。つまり、図9で述べたE1点、E2点およびE3点がこの状態である。逆に、外側磁極部のマグネットに対向する角度が所定値を超える場合には、マグネットの極と極の境界が外側磁極部の中心に対向する位置で安定的に保持され、この位置が図9で述べたE1点、E2点およびE3点となる。その様子を図10を用いて説明する。
【0038】
図10は、外側磁極部の幅寸法とコギング力、マグネット寸法の関係を示す図である。
【0039】
図10において、横軸は「マグネットの厚み/ロータ1極あたりの外周長さ」、縦軸は「外側磁極部1つあたりのマグネットに対する対向角度/ロータ1極あたりの角度」(言い換えれば、「外側磁極部1極あたりの中心角/マグネットの1極あたりの中心角」)である。
【0040】
例えば、マグネットの外径寸法が10mm、内径寸法が9mmで極数が16極の場合、マグネットの厚みは「(10−9)/2」、着磁された1極あたりの外周長さは「10×π/16」であるから、横軸の「マグネットの厚み/ロータ1極あたりの外周長さ」の値は0.255となる。また、外側磁極部1つあたりのマグネットに対する対向角度を13度とすると、ロータ1極あたりの角度は22.5度であるから、縦軸の「外側磁極部1つあたりのマグネットに対する対向角度/ロータ1極あたりの角度」は0.578となる。
【0041】
図10中の各ポイントはコギング力がほぼ0、或いは最小となるときの、モータの「外側磁極部1つあたりのマグネットに対する対向角度/ロータ1極あたりの角度」および「マグネットの厚み/ロータ1極あたりの外周長さ」をプロットしたものであり、図11に示す9種類のモータについてグラフ化したものである。
【0042】
図10の縦軸を「Y=外側磁極部1つあたりのマグネットに対する対向角度/ロータ1極あたりの角度」、横軸を「X=マグネットの厚み/ロータ1極あたりの外周長さ」とすると、これらのポイントは「Y=−0.3X+0.63」の式で近似した直線1と、「Y=−0.3X+0.72」の式で近似した直線2とに囲まれた領域に存在する。
【0043】
直線1より図中下の範囲、即ち、「Y<−0.3X+0.63」の範囲はマグネットの極の中心が外側磁極部の中心に対向する位置で安定的に保持され、「−0.3X+0.72<Y」ならば、マグネットの極と極の境界が外側磁極部の中心に対向する位置で安定的に保持される。
【0044】
直線1と直線2とに囲まれた領域、即ち、「−0.3X+0.63≦Y≦−0.3X+0.72」の条件を満たしている場合は、コギング力が極めて小さく構成される。
【0045】
ここで、外側磁極部4a,4bのマグネットに対する各対向角度Aは、マグネットの軸方向の位置によって徐々に変化するような場合であれば、平均的な対向角度が上記の条件式を満たしていれば良い。即ち、マグネットの端面部付近の対向角度Aが例えば15度であって、外側磁極部の先端部付近の対向角度Aが13度程度なら、それらの平均値である14度を上記条件式に当てはめればよい。
【0046】
図12,図13,図14に、実験結果を示す。
【0047】
図12,図13,図14ともに、図9と同様、縦軸はロータ1に作用する外側磁極部と内側磁極部とで発生する磁力によるトルクを示し、横軸はロータ1の回転位相を示す。コイルに無通電時のトルク、即ちコキングトルクとコイル端子間に3Vの電圧を印加した時の発生トルクを示している。
【0048】
このモデルとなるモータは
・マグネットは、外径φ10.6mm、内径φ9.8mm、着磁極数16極
・コイルは、巻き数が112ターン、抵抗10Ω
・ステータの外側磁極部は、外径φ11.6mm、内径φ11.1mm
・ステータの内側磁極部は、外径φ9.3mm、内径φ8.8mm
で構成されたものである。モータの形状は図1から図4に示したものと同様である。
【0049】
図12は、外側磁極部のマグネットに対する各対向角度Aは10.35度のものである。X,Yの値は、X=0.192、Y=0.46となる。
【0050】
図13は、外側磁極部のマグネットに対する各対向角度Aは13.45度のものである。この場合が無通電時の発生するトルク即ちコキングトルクが一番小さくなっているのである。X,Yの値は、X=0.192、Y=0.60となる。
【0051】
図14は、外側磁極部のマグネットに対する各対向角度Aは15.52度のものである。X,Yの値は、X=0.192、Y=0.69となる。
【0052】
上記図12,図13,図14の構成のものを、図10で求めた直線を示した図15上において、それぞれa点,b点,c点で示す。
【0053】
図12に特性を示した構成のもの、つまり外側磁極部のマグネットに対する対向角度Aが10.35度のものは、X=0.192、Y=0.46で、「Y<−0.3X+0.63」の条件に当てはまり、マグネットの安定位置は着磁部の極の中心が外側磁極部の中心に対向する位置であった。
【0054】
図13に特性を示した構成のもの、つまり外側磁極部のマグネットに対する対向角度Aが13.45度のものは、X=0.192、Y=0.60で、「−0.3X+0.63≦Y≦−0.3X+0.72」の条件に当てはまり、コキングトルクが極めて小さくなっている。
【0055】
図14に特性を示した構成のもの、つまり外側磁極部のマグネットに対する対向角度Aが15.52度のものは、X=0.192、Y=0.69で、「−0.3X+0.72<Y」の条件に当てはまり、マグネットの安定位置は着磁部の極の境界が外側磁極部の中心に対向する位置であった。
【0056】
本実施の形態では、「−0.3X+0.72<Y」となるように寸法が設定されており、コイル2への通電がなされていない図3の状態では、図9に示したE1点、E2点およびE3点が、ロータ1のマグネット部の極と極の境界Q1が外側磁極部4a,4bの中心R1と対向する位置で安定して停止するようになっている。
【0057】
ここで、外側磁極部4a,4bのマグネット部の外周面に対する対向角度Aは部品寸法公差や嵌合ガタなどを考慮して設定するのが望ましい。すなわち上記の場合、例えば外側磁極4a,4bのYの値は大きく設定しても理論上はマグネットの極と極の境界が外側磁極部4a,4bの中心に対向する位置で安定的に保持されるが、部品交差などを考慮すると、マグネットの極と極の境界が外側磁極部4a,4bの中心に対向する位置で常に安定的に保持できる保証は少ない。そこで、もう少し余裕を持って外側磁極部を設定する必要があるが、外側磁極部の対向角Aを必要以上に大きくするとコギング力が大きくなりすぎて回転トルクが下がる傾向にあるため、コギング力と必要トルクのバランス点を見て設定する必要がある。
【0058】
図3に示す状態からコイル2へ通電を行うと、マグネットの極の中心と外側磁極部4a,4bの中心位置とが対向しようとしてロータ1が回転する。もし、このとき、マグネットの極の中心と外側磁極部4a,4bの中心位置とが対向するまでロータ1を回転させてしまうと、ロータ1が図9のF1点、F2点に位置することになる。したがって、コイル2への通電をやめたときに、マグネットには両方の回転方向に均等な力が加わってしまい、必ずしもロータ1が図3に示す状態に戻るとは限らない。
【0059】
そこで、本実施の形態では、地板5の案内溝5bとロータ1の駆動ピン1gの関係を以下のように設定し、ロータ1の極の中心と外側磁極部4a,4bの中心とが対向する位置までロータ1が回転しないようにしている。
【0060】
図3に示すロータ1の回転位置を、図9におけるE2点の位置とする。図4に示すように駆動ピン1gが案内溝5bの一方の端面に接するとき、ロータ1のマグネット部の極と極の境界部であるQ1と外側磁極部4a(4bについても同様)の中心R1とのなす角度がβ度(≠0度)になるように設定してある。このときのロータ1の回転位置を図9に当てはめると、H点の位置となり、E2点とこれに隣接するF2点との間の位置となる。この位置でのコギング力(ロータ1のマグネット部に作用するステータ4との間で発生する吸引力)はT2であり、ロータ1がE2点に戻ろうとする回転方向に力が働く。
【0061】
図5に示すように駆動ピン1gが案内溝5bの他方の端面に接するとき、ロータ1のマグネット部の極と極の境界部であるQ1と外側磁極部4a(4bについても同様)の中心R1とのなす角度がα度(≠0度)となるように設定してある。このときのロータ1の回転位置を図9に当てはめると、G点の位置となり、E2点とこれに隣接するF1点との間の位置となる。この位置でもコギング力はT1であり、ロータ1がE2点に戻ろうとする回転方向に力が働く。
【0062】
これは言い換えれば、ロータ1の回転角度を、ロータ1のマグネット部に作用するコギング力が反対向きとなる範囲を含み、かつ、ロータ1のマグネット部の極の中心と外側磁極部の中心位置とが対向する範囲を含まないように設定したといえる。
【0063】
このように構成することで、コイル2への通電方向を切り換えることにより、ロータ1は図4に示す第1の位置と図5に示す第2の位置の間で回転し、どちらの位置からもコイル2への通電を絶つとロータ1は図3に示す第3の位置に戻る。
【0064】
光量調節羽根6,7はロータ1に連動して回転する。上述したようにロータ1のマグネット部が図4に示す第1の位置にあるとき、光量調節羽根6,7は図7に示すようにそれぞれ地板5の開口部5aから退避する位置となる。このとき光量調節羽根6,7で形成される開口量は最大となる。ロータ1のマグネット部が図5に示す第2の位置にあるとき、光量調節羽根6,7は図8に示すように開口部5aを閉鎖する位置となる。このとき光量調節羽根6,7で形成される開口量は最小となる。ロータ1のマグネット部が図3に示す第3の位置にあるとき、光量調節羽根6,7は図6に示すように開口部5aの一部を塞ぐ位置となる。このとき光量調節羽根6,7で形成される開光量は図7のときの半分程度となる。よって、コイル2への通電の有無および通電方向を切り換えることにより、光量調節羽根6、7の状態を開口部5aに対して開放状態と中間絞り状態と閉鎖状態(図6から図8の何れかの状態)に制御可能となり、地板5の開口部5aを通過する光量を調節できる。さらに、コイル2への無通電時にはロータとマグネット部と外側磁極部4a,4bとの吸引力により、中間絞りの位置が保持される。なお、実施の第1の形態では外側磁極部を2つ設けたが、1つであっても構わない。
【0065】
なお、実施の第1の形態では、光量調節部材として光量調節羽根(絞り口径羽根)を例示し、その開口面積を変化させる例を述べているが、これに限定されるわけではない。光量調節羽根をシャッタ羽根としたり、異なる濃度のNDフィルターを開口部に対して進退させて通過光量を調整する光量調節用フィルタ板としても良い。また、実施の第1の形態における駆動装置は,光軸と駆動装置の回転軸が平行になるように設置されていたが、平行に設置されなくても構わない。また、被駆動体は絞り羽根やシャッタ羽根等の羽根部材でなく、他の部材であっても構わない。
【0066】
図16に本発明の実施の第2の形態に係るレンズ駆動装置の斜視図を示す。これはレンズを光軸方向に駆動するための装置である。ロータ1、コイル2、ボビン3、ステータ4からなる駆動装置は、ロータに径方向に延出した腕1hを設けてその先端に1gを設けた点以外は、実施の第1の形態とほぼ同じ構成のものを用いている。
【0067】
図16において、10はレンズホルダー、11はレンズホルダー10に固定されたレンズである。12および13はレンズホルダー10が移動するときの案内を果たすために、レンズ11の光軸と平行に設けられたシャフトである。シャフト12および13は、駆動装置のロータの回転軸に対して直交する向きに配置されている。
【0068】
レンズホルダー10の嵌合部10aおよび嵌合部10bがシャフト12およびシャフト13と摺動可能に嵌合し,シャフトに沿って往復移動できるようになっている。また、レンズホルダー10は腕部10cを持ち、その先端には摺動部10dが設けられ、この摺動部10dにロータ1の駆動ピン1gが摺動可能に嵌合し、駆動ピン1gの移動に応じてレンズホルダー10は光軸方向に移動する。
【0069】
駆動装置は実施の第1の形態で説明した駆動装置と同一のものであるから、コイル2への通電の有無および通電方向を切り換えることにより、ロータ1の駆動ピン1gは3つの位置に停止させることができ、これに連動させてレンズを3つの位置に保持することが可能となる。光軸に対して平行方向にレンズが移動することにより、3つの焦点距離を任意に選択可能なレンズ駆動装置とすることができる。また、そのうちの1つの焦点距離を選択した場合は、コイルに通電することなくコギング力によってレンズの位置が保たれるから、省電力にもつながる。
【0070】
なお、ロータの駆動ピン1gおよび駆動ピン1gが設けられた腕1hは、ロータのマグネット部と一体に成形せずにマグネット部に連動して動く別部品として設けても構わない。
【0071】
また、駆動装置の回転軸がレンズの光軸と平行になるように配置し、光軸に対してレンズを垂直方向に移動させる駆動装置としてもよい。レンズホルダーに種類の違う3種類のレンズをずらして配置すれば、ロータの回転に応じて3種類のレンズを選択できるレンズ駆動装置を構成することもできる。
【0072】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、ロータの作動範囲を、前記コイルへの通電方向を切り換えることにより、前記ロータのマグネット部に作用するコギング力が反対向きとなる範囲を含み、かつ、マグネット部の着磁された極の中心と外側磁極部の中心とが対向する領域を含まない範囲に設定し、外側磁極部1極あたりの中心角をロータの作動範囲内でマグネット部の着磁された極の中心と外側磁極部の中心とが対向しない角度に設定するとともに、マグネット部の着磁された1極あたりの中心角に対する外側磁極部1極あたりの中心角の比の値をY、マグネット部の径方向の厚みに対するマグネット部の着磁された1極あたりの円周上の長さの比の値をXとし、−0.3X+0.72<Yを満たすように駆動装置を設定することで、マグネット部の着磁された極と極の境界部が外側磁極部の中心位置に対向するようにコギング力が働くことになる。
【0073】
したがって、コイルへの通電を行わないときは、ロータのマグネット部と磁極部との間で作用するコギング力によって、マグネット部の極と極の境界部が外側磁極部と対向する位置に前記ロータが保持され、コイルへの通電方向に応じた方向にこのロータを回転させることができ、3つの停止位置を有する簡易な、駆動装置、光量調節装置又はレンズ駆動装置を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の第1の形態における光量調節装置の分解斜視図である。
【図2】図1の光量調節装置の断面図である。
【図3】本発明の実施の第1の形態においてロータが第3の位置にあるときの図2のB−B断面図である。
【図4】本発明の実施の第1の形態においてロータが第1の位置にあるときの図2のB−B断面図である。
【図5】本発明の実施の第1の形態においてロータが第2の位置にあるときの図2のB−B断面図である。
【図6】本発明の実施の第1の形態においてロータが第3の位置にあるときの光量調節羽根の回転位置を示す図である。
【図7】本発明の実施の第1の形態においてロータが第1の位置にあるときの光量調節羽根の回転位置を示す図である。
【図8】本発明の実施の第1の形態においてロータが第2の位置にあるときの光量調節羽根の回転位置を示す図である。
【図9】本発明の実施の第1の形態におけるコギング力の様子を表す図である。
【図10】本発明の実施の第1の形態における外側磁極の幅寸法とコギング力、マグネット寸法の関係を表す図である。
【図11】図10の各関係を求める為に使用したモータの種類を示す図である。
【図12】本発明の実施の第1の形態における実験結果であるトルクとロータの回転位相との関係を示す図である。
【図13】本発明の実施の第1の形態における実験結果であるトルクとロータの回転位相との関係を示す図である。
【図14】本発明の実施の第1の形態における実験結果であるトルクとロータの回転位相との関係を示す図である。
【図15】本発明の実施の第1の形態における実験モデルの外側磁極の幅寸法とコギング力、マグネット寸法の関係を表す図である。
【図16】本発明の実施の第2の形態におけるレンズ駆動装置の斜視図である。
【図17】従来のシャッタ羽根駆動装置である。
【図18】従来の他のシャッタ羽根駆動装置である。
【符号の説明】
1 ロータ
2 コイル
3 ボビン
4 ステータ
5 地板
6,7 光量調節羽根
8 カバー
10 レンズホルダー
11 レンズ
12,13 シャフト
Claims (9)
- 外周面が周方向に分割されて異なる極に着磁された円筒形状のマグネット部をもち、軸を中心に回転可能なロータと、前記軸方向に延出することで形成されるとともに前記マグネット部の外周面に対向する少なくとも一つの外側磁極部と、前記外側磁極部に対向する位置であって前記マグネット部の内周面に対向する内側磁極部と、前記ロータの軸方向に配置され、前記外側磁極部および前記内側磁極部を励磁するコイルとを有する駆動装置であって、
前記ロータの作動範囲を、前記コイルへの通電方向を切り換えることにより、前記ロータのマグネット部に作用するコギング力が反対向きとなる範囲を含み、かつ、前記マグネット部の着磁された極の中心と前記外側磁極部の中心とが対向する領域を含まない範囲に設定し、
前記外側磁極部1極あたりの中心角を前記ロータの作動範囲内で前記マグネット部の着磁された極の中心と前記外側磁極部の中心とが対向しない角度に設定するとともに、
前記マグネット部の着磁された1極あたりの中心角に対する前記外側磁極部1極あたりの中心角の比の値をY、前記マグネット部の径方向の厚みに対する前記マグネット部の着磁された1極あたりの円周上の長さの比の値をXとすると
−0.3X+0.72<Y
の条件を満たすことを特徴とする駆動装置。 - 前記ロータは、前記コイルに通電を行わないときの停止位置を境として、前記コイルへの通電の向きを切り換えることで反対方向に回転することを特徴とする請求項1に記載の駆動装置。
- 前記外側磁極部は、筒の先端部から切り欠きを設けることで前記ロータの軸方向に延出された歯形状に構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の駆動装置。
- 前記ロータの回転の中心となる軸の一端は地板の開口部より外れた前記地板上に設けられた穴部に、他端は前記内側磁極部の中心部に設けられた穴部に、それぞれ回転可能に嵌合していることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の駆動装置。
- 外周面が周方向に分割されて異なる極に着磁された円筒形状のマグネット部をもち、軸を中心に回転可能なロータと、前記ロータの回転に応じて作動する出力部材と、前記軸方向に延出することで形成されるとともに前記マグネット部の外周面に対向する少なくとも一つの外側磁極部と、前記外側磁極部に対向する位置であって前記マグネット部の内周面に対向する内側磁極部と、前記ロータの軸方向に配置され、前記外側磁極部および前記内側磁極部を励磁するコイルと、開口部を備えた地板と、前記出力部材により駆動されて前記地板の開口部に進退することで前記開口部を通過する光量を変化させる光量調節部材とを有する光量調節装置であって、
前記ロータの作動範囲を、前記コイルへの通電方向を切り換えることにより、前記ロータのマグネット部に作用するコギング力が反対向きとなる範囲を含み、かつ、前記マグネット部の着磁された極の中心と前記外側磁極部の中心とが対向する領域を含まない範囲に設定し、
前記外側磁極部1極あたりの中心角を前記ロータの作動範囲内で前記マグネット部の着磁された極の中心と前記外側磁極部の中心とが対向しない角度に設定するとともに、
前記マグネット部の着磁された1極あたりの中心角に対する前記外側磁極部1極あたりの中心角の比の値をY、前記マグネット部の径方向の厚みに対する前記マグネット部の着磁された1極あたりの円周上の長さの比の値をXとすると
−0.3X+0.72<Y
の条件を満たすことを特徴とする光量調節装置。 - 前記ロータは、前記コイルに通電を行わないときの停止位置を境として、前記コイルへの通電の向きを切り換えることで反対方向に回転することを特徴とする請求項5に記載の光量調節装置。
- 前記外側磁極部は、筒の先端部から切り欠きを設けることで前記ロータの軸方向に延出された歯形状に構成されていることを特徴とする請求項5または6に記載の光量調節装置。
- 前記ロータの回転の中心となる軸の一端は前記地板の開口部より外れた前記地板上に設けられた穴部に、他端は前記内側磁極部の中心部に設けられた穴部に、それぞれ回転可能に嵌合していることを特徴とする請求項5ないし7のいずれかに記載の光量調節装置。
- 外周面が周方向に分割されて異なる極に着磁された円筒形状のマグネット部をもち、軸を中心に回転可能なロータと、前記ロータの回転に応じて作動する出力部材と、前記軸方向に延出することで形成されるとともに前記マグネット部の外周面に対向する少なくとも一つの外側磁極部と、前記外側磁極部に対向する位置であって前記マグネット部の内周面に対向する内側磁極部と、前記ロータの軸方向に配置され、前記外側磁極部および前記内側磁極部を励磁するコイルと、開口部を備えた地板と、前記出力部材により駆動されて前記地板の開口部に進退することで前記開口部を通過する光束の焦点距離を変化させるレンズとを有するレンズ駆動装置であって、
前記ロータの作動範囲を、前記コイルへの通電方向を切り換えることにより、前記ロータのマグネット部に作用するコギング力が反対向きとなる範囲を含み、かつ、前記マグネット部の着磁された極の中心と前記外側磁極部の中心とが対向する領域を含まない範囲に設定し、
前記外側磁極部1極あたりの中心角を前記ロータの作動範囲内で前記マグネット部の着磁された極の中心と前記外側磁極部の中心とが対向しない角度に設定するとともに、
前記マグネット部の着磁された1極あたりの中心角に対する前記外側磁極部1極あたりの中心角の比の値をY、前記マグネット部の径方向の厚みに対する前記マグネット部の着磁された1極あたりの円周上の長さの比の値をXとすると
−0.3X+0.72<Y
の条件を満たすことを特徴とするレンズ駆動装置。
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