JP4400712B2 - Antioxidant enhancement food - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、生体内抗酸化能増強食品に関する。
【0002】
【従来の技術】
酸素は、生物に必要不可欠である一方、生物に障害を与えることが知られている。この酸素による生体の障害は、活性酸素、例えば、スーパーオキシドラジカル(O2・) 、過酸化水素(H2O2)、OHラジカル(・OH)などの反応性の高い酸素の還元分子種;一重項酸素(1O2)などの励起分子種;および不飽和脂肪酸ペルオキシラジカル(LOO・)、不飽和脂肪酸ラジカル(L・)、不飽和脂肪酸ヒドロペルオキシド(LOOH)、不飽和脂肪酸アルコキシラジカル(LO・)などの不飽和脂質の酸化物によって引き起こされる。
【0003】
生物は、酸素による障害を防ぐために、生体内には、様々な活性酸素の消去機構が存在する。例えば、酸素自身、アスコルビン酸などの低分子化合物あるいはスーパーオキシドディスムターゼ(SOD)などが作用して生体内の活性酸素を捕捉するシステムが存在する。しかし、活性酸素の生成抑制または消去が十分に機能しない場合あるいは活性酸素の生成が増加する物理的、化学的な環境条件下(例えば、老化、外因ストレスなど)においては、活性酸素により標的分子が酸化され、それによって、例えば、タンパク質またはDNAの切断、脂質の過酸化などが引き起こされ、種々の障害や疾患を生じる。
【0004】
上記のような生体内での活性酸素による酸化を防止するために、様々な抗酸化剤が提案されている。例えば、フラバン−3−オールおよび/またはフラバン−3,4−ジオールを構成単位とする重合度が2以上の縮重合体からなるプロアントシアニジンは、抗酸化作用、特に、高いラジカル消去活性を有することが知られている(例えば、特許文献1〜4)。しかし、プロアントシアニジンは、フラボノイドと同様に水溶性であるため、遷移金属イオンなどの介在によって脂肪酸から生じるアルコキシラジカルなどに対しては、他のラジカルに比べてラジカル消去活性が低いという問題点がある。
【0005】
【特許文献1】
特許第1643101号公報
【特許文献2】
特許第3040992号公報
【特許文献3】
特開2000−325039号公報
【特許文献4】
米国特許第4,698,360号明細書
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、生体内の抗酸化能を増強させる優れた食品が望まれている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、生体内の抗酸化能を増強させる食品について鋭意検討したところ、驚くべきことに、プロアントシアニジンと脂溶性抗酸化剤との組み合わせが、生体において高い抗酸化活性を示し、生体内における抗酸化能を効果的に高めることを見出して本発明を完成するに至った。
【0008】
本発明の生体内抗酸化能増強食品は、プロアントシアニジンと脂溶性抗酸化剤とを含有する。
【0009】
好ましい実施態様においては、上記脂溶性抗酸化剤は、アスタキサンチン、ユビキノン、リグナン類、クルクミン、およびクルクミン誘導体からなる群より選択される少なくとも1種である。
【0010】
より好ましい実施態様においては、上記プロアントシアニジンは、松樹皮由来である。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の生体内抗酸化能増強食品について説明する。なお、以下に説明する構成は、本発明を限定するものでなく、本発明の趣旨の範囲内で種々改変することができることは当業者に明らかである。
【0012】
本発明の生体内抗酸化能増強食品(以下、単に抗酸化能増強食品という場合がある)は、プロアントシアニジン(以下、A成分という場合がある)と脂溶性抗酸化剤(以下、B成分という場合がある)とを含有する。この抗酸化能増強食品は、必要に応じて、その他の成分を含有する。以下、各成分について説明する。
【0013】
(1)プロアントシアニジン(A成分)
本発明において、プロアントシアニジンとは、上記の通り、フラバン−3−オールおよび/またはフラバン−3,4−ジオールを構成単位とする重合度が2以上の縮重合体からなる化合物群をいう。
【0014】
このプロアントシアニジンとしては、重合度の低い縮重合体が多く含まれるものが好ましく用いられる。重合度の低い縮重合体としては、重合度が2〜30の縮重合体(2〜30量体)が好ましく、重合度が2〜10の縮重合体(2〜10量体)がより好ましく、重合度が2〜4の縮重合体(2〜4量体)がさらに好ましい。この重合度が2〜4の縮重合体を、オリゴメリック・プロアントシアニジン(oligomeric proanthocyanidin;以下、OPCという)という。プロアントシアニジンは、ポリフェノール類の一種で、植物が作り出す強力な抗酸化物質であり、植物の葉、樹皮、果物の皮もしくは種の部分に集中的に含まれている。プロアントシアニジン、特にOPCは、具体的には、松、樫、山桃などの植物の樹皮;ブドウ、ブルーベリー、イチゴ、アボガド、ニセアカシア、コケモモの果実もしくは種子;大麦;小麦;大豆;黒大豆;カカオ;小豆;トチの実の殻;ピーナッツの薄皮;イチョウ葉などに含まれている。また、西アフリカのコーラナッツ、ペルーのラタニアの根、日本の緑茶にも、OPCが含まれることが知られている。OPCは、ヒトの体内では、生成することのできない物質である。
【0015】
特に、OPC含有量が高いプロアントシアニジンまたはOPC含有量が高いプロアントシアニジンを含む抽出物を用いると、重合度の高いプロアントシアニジン(OPC含有量が少ないもの)を用いた場合と対比して、優れた抗酸化能増強効果が得られる。
【0016】
本発明の抗酸化能増強食品に用いられるプロアントシアニジンとしては、上記の樹皮、果実もしくは種子の粉砕物、またはこれらの抽出物のような食品原料を使用することができる。特に、松樹皮由来の抽出物を用いることが好ましい。上記プロアントシアニジンを含む植物のうち、松樹皮がOPCを豊富に含むため、プロアントシアニジンの原料として好ましく用いられる。
【0017】
以下、OPCを豊富に含む松樹皮を原料植物として用いた例に挙げて、プロアントシアニジンを主成分とする抽出物の調製方法を説明する。
【0018】
松樹皮抽出物としては、フランス海岸松(Pinus Martima)、カラマツ、クロマツ、アカマツ、ヒメコマツ、ゴヨウマツ、チョウセンマツ、ハイマツ、リュウキュウマツ、ウツクシマツ、ダイオウマツ、シロマツ、カナダのケベック地方のアネダなどのマツ目に属する植物の樹皮の抽出物が好ましく用いられる。中でも、フランス海岸松(Pinus Martima)の樹皮抽出物が好ましい。
【0019】
フランス海岸松は、南仏の大西洋沿岸の一部に生育している海洋性松をいう。このフランス海岸松の樹皮は、プロアントシアニジン、有機酸、ならびにその他の生理活性成分などを含有し、その主要成分であるプロアントシアニジンに、活性酸素を除去する強い抗酸化作用があることが知られている。
【0020】
松樹皮抽出物は、上記の松樹皮を水または有機溶媒で抽出して得られる。水を用いる場合には、温水または熱水を用いることが好ましい。これらの水には、抽出効率を向上させる点から、塩化ナトリウムなどの塩を添加することが好ましい。抽出に用いる有機溶媒としては、食品あるいは薬剤の製造に許容される有機溶媒が用いられ、例えば、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、アセトン、ヘキサン、シクロヘキサン、プロピレングリコール、含水エタノール、含水プロピレングリコール、メチルエチルケトン、グリセリン、酢酸メチル、酢酸エチル、ジエチルエーテル、ジクロロメタン、食用油脂、1,1,1,2−テトラフルオロエタン、および1,1,2−トリクロロエテンが挙げられる。これらの水および有機溶媒は単独で用いてもよいし、組合わせて用いてもよい。特に、熱水、含水エタノール、および含水プロピレングリコールが好ましく用いられる。
【0021】
松樹皮からプロアントシアニジンを抽出する方法は、特に限定されないが、例えば、加温抽出法、超臨界流体抽出法などが用いられる。
【0022】
超臨界流体抽出法は、物質の気液の臨界点(臨界温度、臨界圧力)を超えた状態の流体である超臨界流体を用いて抽出を行う方法である。超臨界流体としては、二酸化炭素、エチレン、プロパン、亜酸化窒素(笑気ガス)などが用いられ、二酸化炭素が好ましく用いられる。
【0023】
超臨界流体抽出法は、目的成分を超臨界流体によって抽出する抽出工程と、目的成分と超臨界流体とを分離する分離工程とを行う。分離工程では、圧力変化による抽出分離、温度変化による抽出分離、または吸着剤・吸収剤を用いた抽出分離のいずれを行ってもよい。
【0024】
また、エントレーナー添加法による超臨界流体抽出を行ってもよい。この方法は、超臨界流体に、例えば、エタノール、プロパノール、n−ヘキサン、アセトン、トルエン、その他の脂肪族低級アルコール類、脂肪族炭化水素類、芳香族炭化水素類、またはケトン類を2〜20W/V%程度添加し、得られた抽出流体で超臨界流体抽出を行うことによって、OPC、カテキン類(後述)などの目的とする抽出物の抽出溶媒に対する溶解度を飛躍的に上昇させる、あるいは分離の選択性を増強させる方法であり、効率的に松樹皮抽出物を得る方法である。
【0025】
超臨界流体抽出法は、比較的低い温度で操作できるため、高温で変質・分解する物質にも適用できるという利点;抽出流体が残留しないという利点;および溶媒の循環利用が可能であり、脱溶媒工程などが省略でき、工程がシンプルになるという利点がある。
【0026】
また、松樹皮からの抽出は、上記の方法以外に、液体二酸化炭素回分法、液体二酸化炭素還流法、超臨界二酸化炭素還流法などにより行ってもよい。
【0027】
松樹皮からの抽出は、複数の抽出方法を組み合わせてもよい。複数の抽出方法を組み合わせることにより、種々の組成の松樹皮抽出物を得ることが可能となる。
【0028】
上記抽出により得られた松樹皮抽出物は、プロアントシアニジン含有量を増加させる目的で精製してもよい。精製には、通常、酢酸エチルなどの溶媒が用いられるが、食品、医薬品としての安全性の面から、溶媒を使用しない方法、例えば、限外濾過、あるいはダイヤイオンHP−20、セファデックス−LH20、キチンなどの吸着性担体を用いたカラム法またはバッチ法により精製することが好ましい。
【0029】
本発明において、プロアントシアニジンを主成分として含む松樹皮抽出物は、具体的には、以下のような方法によりに調製されるが、これは例示であり、この方法に限定されない。
【0030】
フランス海岸松の樹皮1kgを、塩化ナトリウムの飽和溶液3Lに入れ、100℃にて30分間抽出し、抽出液を得る(抽出工程)。その後、抽出液を濾過し、得られる不溶物を塩化ナトリウムの飽和溶液500mLで洗浄し、洗浄液を得る(洗浄工程)。この抽出液と洗浄液とを合わせて、松樹皮の粗抽出液を得る。
【0031】
次いで、この粗抽出液に酢酸エチル250mLを添加して分液し、酢酸エチル層を回収する工程を5回行う。回収した酢酸エチル溶液を合わせて、無水硫酸ナトリウム200gに直接添加して脱水する。その後、この酢酸エチル溶液を濾過し、濾液を元の5分の1量になるまで減圧濃縮する。濃縮された酢酸エチル溶液を2Lのクロロホルムに注ぎ、攪拌して得られる沈殿物を濾過により回収する。その後、この沈殿物を酢酸エチル100mlに溶解した後、再度1Lのクロロホルムに添加して沈殿させる操作を2回繰り返す洗浄工程を行う。この方法により、例えば、OPCを20重量%以上含み、かつカテキン類を5重量%以上含有する、約5gの松樹皮抽出物を得ることができる。
【0032】
上記松樹皮のような原料植物に由来する抽出物は、40重量%以上のプロアントシアニジンを含有することが好ましい。さらに、この原料植物由来の抽出物中にOPCを20重量%以上含有することが好ましく、30重量%以上含有することがより好ましい。このようにプロアントシアニジンを高い割合で含有する原料として、上述のように松樹皮抽出物が好ましく用いられる。
【0033】
上記松樹皮抽出物などの植物抽出物には、プロアントシアニジン、特にOPCとともにカテキン(catechin)類が含まれることが好ましい。カテキン類とは、ポリヒドロキシフラバン−3−オールの総称である。カテキン類としては、(+)−カテキン(狭義のカテキンといわれる)、(−)−エピカテキン、(+)−ガロカテキン、(−)−エピガロカテキン、エピガロカテキンガレート、エピカテキンガレート、アフゼレキンなどが知られている。上記松樹皮のような原料植物由来の抽出物からは、上記の(+)−カテキンの他、ガロカテキン、アフゼレキン、(+)−カテキンの3−ガロイル誘導体、およびガロカテキンの3−ガロイル誘導体が単離されている。カテキン類は、単独では水溶性が乏しく、その生理活性が低いが、OPCの存在下で水溶性が増すと同時に、活性化する性質があり、OPCとともに摂取することで効果的に作用する。
【0034】
カテキン類は、上記原料植物抽出物に、5重量%以上、好ましくは10重量%以上含有されていることが好ましい。さらに好ましくは、該抽出物中にOPCを20重量%以上、そしてカテキン類が5重量%以上含有される。例えば、抽出物のカテキン類含量が5重量%未満の場合、カテキン類を添加し、最終的な含量が5重量%以上となるように調整してもよい。OPCを20重量%以上含有し、かつカテキン類を5重量%以上含有する松樹皮抽出物を用いることが最も好ましい。
【0035】
(2)脂溶性抗酸化剤(B成分)
本発明に用いられる脂溶性抗酸化剤は、生体内において抗酸化作用を有する脂溶性の物質である。この脂溶性抗酸化剤は、プロアントシアニジンと相俟って、優れた生体内抗酸化能増強効果を得ることができる。脂溶性抗酸化剤の中でも、脂肪酸から生じるラジカル、特にアルコキシラジカルを消去する活性が高い抗酸化剤が好ましい。このようなアルコキシラジカルの消去活性が高い脂溶性抗酸化剤としては、例えば、アスタキサンチンおよびその類似体(β−カロテンを除く)、カンタキサンチン、ユビキノン(特にCoQ10)、リグナン類(特にセサミン、セサモリンなど)、クルクミンおよびその誘導体、カプサイシンおよびその類縁体、ジンゲロール類縁体(香辛料に見られる)、ジアリールヘプタイドが挙げられる。好ましくは、アスタキサンチン、ユビキノン、リグナン類、クルクミン、およびクルクミン誘導体である。さらに、これらの中で、ユビキノン、クルクミン、セサミン、およびセサモリンは、通常、食品中では活性酸素除去能が弱いが、生体内へ吸収されると、その化学構造が変化し、強いラジカル消去活性(特にアルコシキラジカル消去活性)を有するため、安定性および安全性の面で特に好適に用いられ得る。
【0036】
上記脂溶性抗酸化剤は、単独で使用しても、組み合わせて使用してもよく、さらに、脂溶性酸化作用を有する物質を含有する植物体およびその植物体抽出物であってもよい。このような植物体としては、ゴマ、ユーカリ、香辛料として使用される植物(例えば、ウコン、トウガラシ、ショウガ、シソ、ローズマリー、ナツメグ、シナモン、クローブ、セージ、およびタイム)などが挙げられる。
【0037】
脂溶性抗酸化剤として一般的には、β−カロテンおよびビタミンEが代表的に知られている。しかし、アスタキサンチンの類似体であるβ―カロテンは、抗酸化力に優れるが、これは一重項酸素の消去能が強いためであり、アルコキシラジカルなどのラジカル消去活性は低いため、脂質の酸化連鎖反応におけるラジカルの消去を目的とする場合には注意を要する。ビタミンEは、ラジカルによる脂質の酸化を抑制するが、ラジカル自体を消去するわけではないため、結果的に生体内での抗酸化作用は弱くなる。さらに食品中で酸化され易いため、目的に応じて適宜採用される。
【0038】
(3)その他の成分
本発明の食品は、上記の成分以外に、さらに必要に応じて、通常食品に用いられる種々の成分を含む。このような成分としては、賦形剤、増量剤、結合剤、増粘剤、乳化剤、滑沢剤、湿潤剤、懸濁剤、着色料、香料、栄養成分、食品添加物などが挙げられる。栄養成分としては、例えば、ローヤルゼリー、ビタミン、プロテイン、カルシウム含有材料(卵殻カルシウムなど)、レシチン、クロレラ末、アシタバ末、モロヘイヤ末などが挙げられる。食品添加物としては、ステビア末、抹茶パウダー、レモンパウダー、はちみつ、還元麦芽糖、乳糖、糖液、調味料などが挙げられる。
【0039】
(4)抗酸化能増強食品
本発明の抗酸化能増強食品は、プロアントシアニジンと、脂溶性抗酸化剤とを含有し、その割合は任意である。好ましくは、プロアントシアニジン100重量部に対して、脂溶性抗酸化剤が0.01〜3000重量部、より好ましくは0.05〜2000重量部の割合で含有される。
【0040】
本発明の食品中のプロアントシアニジンの含有量に特に制限はないが、1日あたりの摂取量がプロアントシアニジンとして、好ましくは2mg〜1000mg、より好ましくは10mg〜500mgとなるように含有されることが好ましい。
【0041】
本発明の食品中の脂溶性抗酸化剤の含有量にも特に制限はない。脂溶性抗酸化剤の種類に応じて、適宜設定すればよい。例えば、1日当たりの摂取量が、CoQ10(ユビキノン)は10〜500mg、リグナン類は0.5〜100mg、クルクミンは0.5〜100mg、アスタキサンチンは0.1〜6mgとなるように、食品中に含有されることが好ましい。
【0042】
本発明の食品は、上記の各成分を含有し、当業者が容易になしえる加工を施し、各種の形状にすることにより得られる。このような形態としては、例えば、ハードカプセル、ソフトカプセルなどのカプセル剤、粉末、顆粒、ティーバッグ、飴状の粘稠な液体、液体、ペーストなどが挙げられる。具体的には、プロアントシアニジンを含有する松樹皮抽出物と脂溶性抗酸化剤と賦形剤とを混合して、錠剤、丸剤などの形状に成形され、あるいは、散剤その他の形態にされ得る。
【0043】
本発明の食品の摂取方法は、特に限定されない。本発明の食品を、その形状または好みに応じて、そのまま飲食しても良いし、あるいは水、湯、牛乳などに溶いて飲んでも良いし、成分を浸出させたものを飲んでも良い。
【0044】
本発明によれば、このように、プロアントシアニジンと脂溶性抗酸化剤とを含有する生体内抗酸化能増強食品が得られる。この食品を摂取することによって、生体内で高い抗酸化活性を示し、その結果、生体内における抗酸化能が効果的に高められる。特に、脂溶性抗酸化剤として、アスタキサンチン、ユビキノン、リグナン類、クルクミン、またはクルクミン誘導体を含むことが、より優れた生体内抗酸化能増強効果を発揮する点で好ましい。本発明の食品は、酸化に関連する疾患、例えば、痴呆;脳卒中、動脈硬化などの新血管系の老化;白内障;およびアレルギーに有用である。
【0045】
【実施例】
以下に、本発明を実施例に基づいて更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0046】
(実施例1:錠剤1の製造)
プロアントシアニジンを40重量%(OPCとして20重量%)およびカテキンを5重量%含有する松樹皮抽出物(商標名:フラバンジェノール、株式会社東洋新薬)、CoQ10(日清ファルマ株式会社)、および賦形剤(結晶セルロース、ショ糖エステル、二酸化ケイ素、および卵殻カルシウムを含有する)を表1に記載の割合にて混合して錠剤(1錠当たり、約200mg)を製造した(錠剤1とする)。
【0047】
(実施例2〜5:錠剤2〜5の製造)
実施例1のCoQ10の代わりに、ウコン乾燥粉末(クルクミン0.9重量%含有、日本ウコン産業株式会社)、ヘマトコッカス藻色素(アスタキサンチン0.1重量%含有、富士化学工業株式会社)、ゴマ抽出物(リグナン類0.9重量%含有、竹本油脂株式会社)、およびビタミンE(理研ビタミン株式会社)のいずれか1種をそれぞれ用いたこと以外は、実施例1と同様にして、表1に記載の割合にて混合して錠剤(1錠当たり、約200mg)を製造した(錠剤2〜5とする)。
【0048】
(比較例1:錠剤6の製造)
実施例1のCoQ10を用いなかったこと以外は、実施例1と同様にして、表1に記載の割合にて混合して錠剤(1錠当たり、約200mg)を製造した(錠剤6とする)。
【0049】
(実施例6:生体内抗酸化能増強効果の評価1(DNA保護効果))
実施例1〜5で得られた錠剤1〜5および比較例1で得られた錠剤6を投与し、DNA損傷の指標である8−ヒドロキシデオキシグアノシン(8−OHdG)量の変化を測定することによって、DNA保護効果を評価した。詳細を以下に示す。
【0050】
まず、35名のボランティアの尿を回収し、尿中の8−OHdG(DNAの構成塩基:グアニンの酸化物)の濃度を、8−OHdG測定用キット(日本老化制御研究所製)を用いて測定した。次いで、8−OHdGの平均値がほぼ均一(12.38ng/mL〜12.89ng/mL)となるようにしたこと以外は、ランダムに1群5名の7群にわけた。
【0051】
7群のボランティアのうち、6群のボランティアに上記錠剤1〜6の各錠剤を1回3錠の割合で、1日2回、30日間摂取させた。なお、残りの1群のボランティアには、特に錠剤を摂取させなかった(対照群)。摂取期間終了後、各ボランティアの尿を回収し、尿中の8−OHdGの濃度を測定した。
【0052】
得られた錠剤摂取前後の8−OHdGの濃度を用いて、以下の式から、8−OHdG減少率を算出した。結果を表2に示す。なお、8−OHdGは、DNAの構成成分であるグアニンの酸化物であり、8−OHdG減少率の値が大きいほど、DNA損傷が改善されていることを示す。
【0053】
【数1】
【0054】
【表1】
【0055】
【表2】
【0056】
表2の結果から、実施例の松樹皮抽出物と脂溶性抗酸化剤とを含有する錠剤(錠剤1〜5)を摂取した群は、比較例の松樹皮抽出物を単独で含有する錠剤(錠剤6)を摂取した群に比べて、8−OHdG減少率の値が大きく、DNA損傷が改善されていることがわかる。このことは、松樹皮抽出物と脂溶性抗酸化剤とを含有する錠剤が優れた生体内抗酸化能増強効果を有することを示す。特に、松樹皮抽出物と、CoQ10、ウコン乾燥粉末(クルクミン)、ヘマトコッカス藻色素(アスタキサンチン)、およびゴマ抽出物(リグナン類)のうちのいずれか1種とを含有する錠剤(錠剤1〜4)を摂取した群は、顕著な8−OHdG減少率を示した。
【0057】
(実施例7:飼料1の調製)
実施例1の松樹皮抽出物、CoQ10、およびビタミンEフリー飼料(F2EDD:オリエンタル酵母工業株式会社)を表3に記載の割合で混合して飼料を調製した(飼料1とする)。
【0058】
(実施例8〜11:飼料2〜5の調製)
実施例7のCoQ10の代わりに、ウコン乾燥粉末(クルクミン0.9重量%含有)、ヘマトコッカス藻色素(アスタキサンチン0.1重量%含有)、ゴマ抽出物(リグナン類0.9重量%含有)、およびビタミンEのいずれか1種をそれぞれ用いたこと以外は、実施例7と同様にして、表3に記載の割合で混合して飼料を調製した(飼料2〜5とする)。
【0059】
(比較例2:飼料6の製造)
実施例7のCoQ10を用いなかったこと以外は、実施例7と同様にして、表3に記載の割合で混合して飼料を調製した(飼料6とする)。
【0060】
(実施例12:生体内抗酸化能増強効果の評価2(飼料による生体内脂質酸化抑制効果))
1群5匹の4週齢のSDラットに、上記飼料1を4週間自由摂取させた。摂取期間終了後、血液を採取し、血清を得た。この血清中の過酸化脂質濃度をTBA比色法にて測定した。飼料2〜6についても、それぞれ摂取した群を設け、過酸化脂質(マロニルジアルデヒド:MDA)濃度を測定した。結果を表4に示す。なお、過酸化脂質濃度が低いほど、生体内抗酸化能増強効果が高いことを示す。
【0061】
【表3】
【0062】
【表4】
【0063】
表4の結果から、実施例の松樹皮抽出物と脂溶性抗酸化剤とを含有する飼料(飼料1〜5)を摂取した群は、比較例の松樹皮抽出物を単独で含有する飼料(飼料6)を摂取した群に比べて、MDA量が少ないことがわかる。このことは、松樹皮抽出物と脂溶性抗酸化剤とを含有する飼料が優れた生体内抗酸化能増強効果を有することを示す。特に、松樹皮抽出物と、CoQ10、ウコン乾燥粉末(クルクミン)、ヘマトコッカス藻色素(アスタキサンチン)、およびゴマ抽出物(リグナン類)のうちのいずれか1種とを含有する飼料(飼料1〜4)を摂取した群は、MDA量が著しく少ないことから、生体内の抗酸化力が増強されていることがわかる。
【0064】
【発明の効果】
本発明の生体内抗酸化能増強食品を摂取すると、該食品は、生体内で高い抗酸化活性を示し、その結果、生体内における抗酸化能が効果的に高められる。特に、脂溶性抗酸化剤として、アスタキサンチン、ユビキノン、リグナン類、クルクミン、またはクルクミン誘導体を用いることがより優れた生体内抗酸化能増強効果を発揮する点で好ましい。本発明の食品は、酸化に関連する疾患、例えば、痴呆;脳卒中、動脈硬化などの新血管系の老化;白内障;およびアレルギーに有用である。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a food with enhanced in vivo antioxidant capacity.
[0002]
[Prior art]
While oxygen is essential to living organisms, it is known to damage living organisms. This oxygen damage to the living body is caused by reactive oxygen, such as superoxide radical (O 2. ), Hydrogen peroxide (H 2 O 2 ), OH radical (.OH), and other highly reactive oxygen reducing molecular species; Excited molecular species such as singlet oxygen ( 1 O 2 ); and unsaturated fatty acid peroxy radicals (LOO.), Unsaturated fatty acid radicals (L.), unsaturated fatty acid hydroperoxides (LOOH), unsaturated fatty acid alkoxy radicals (LO Caused by oxides of unsaturated lipids such as
[0003]
Living organisms have various active oxygen scavenging mechanisms in order to prevent damage caused by oxygen. For example, there is a system that captures active oxygen in a living body by the action of oxygen itself, a low molecular compound such as ascorbic acid, or superoxide dismutase (SOD). However, under the physical and chemical environmental conditions (for example, aging, extrinsic stress, etc.) where the generation or reduction of active oxygen does not function sufficiently or the generation of active oxygen increases, Oxidized, thereby causing, for example, protein or DNA cleavage, lipid peroxidation, etc., resulting in various disorders and diseases.
[0004]
In order to prevent oxidation by active oxygen in the living body as described above, various antioxidants have been proposed. For example, proanthocyanidins composed of a condensation polymer having a degree of polymerization of 2 or more containing flavan-3-ol and / or flavan-3,4-diol as a structural unit have an antioxidant action, particularly high radical scavenging activity. Is known (for example, Patent Documents 1 to 4). However, since proanthocyanidins are water-soluble like flavonoids, there is a problem that radical scavenging activity is low compared to other radicals against alkoxy radicals and the like generated from fatty acids through the intervention of transition metal ions and the like. .
[0005]
[Patent Document 1]
Japanese Patent No. 1643101 [Patent Document 2]
Japanese Patent No. 3040992 [Patent Document 3]
JP 2000-325039 A [Patent Document 4]
US Pat. No. 4,698,360 Specification
[Problems to be solved by the invention]
Therefore, an excellent food that enhances the antioxidant capacity in vivo is desired.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
As a result of intensive studies on foods that enhance the antioxidant capacity in vivo, the present inventors have surprisingly found that the combination of proanthocyanidins and fat-soluble antioxidants exhibits high antioxidant activity in the living body, The inventors have found that the antioxidant ability in the body is effectively increased and have completed the present invention.
[0008]
The food for enhancing antioxidant capacity in vivo of the present invention contains proanthocyanidins and a fat-soluble antioxidant.
[0009]
In a preferred embodiment, the fat-soluble antioxidant is at least one selected from the group consisting of astaxanthin, ubiquinone, lignans, curcumin, and curcumin derivatives.
[0010]
In a more preferred embodiment, the proanthocyanidins are derived from pine bark.
[0011]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, the in vivo antioxidant capacity-enhancing food of the present invention will be described. The configurations described below are not intended to limit the present invention, and it will be apparent to those skilled in the art that various modifications can be made within the scope of the present invention.
[0012]
The food for enhancing antioxidant capacity in vivo of the present invention (hereinafter sometimes simply referred to as food having enhanced antioxidant capacity) is composed of proanthocyanidins (hereinafter sometimes referred to as A component) and fat-soluble antioxidants (hereinafter referred to as B component). In some cases). This antioxidant capacity enhancing food contains other components as required. Hereinafter, each component will be described.
[0013]
(1) Proanthocyanidins (component A)
In the present invention, proanthocyanidins refer to a compound group consisting of a condensation polymer having a degree of polymerization of 2 or more having flavan-3-ol and / or flavan-3,4-diol as a structural unit as described above.
[0014]
As the proanthocyanidins, those containing a large amount of a condensation polymer having a low degree of polymerization are preferably used. The condensation polymer having a low polymerization degree is preferably a condensation polymer having a polymerization degree of 2 to 30 (2 to 30 mer), more preferably a condensation polymer having a polymerization degree of 2 to 10 (2 to 10 mer). Further, a condensation polymer (2 to 4 mer) having a polymerization degree of 2 to 4 is more preferable. This polycondensation polymer having a degree of polymerization of 2 to 4 is referred to as oligomeric proanthocyanidin (hereinafter referred to as OPC). Proanthocyanidins, a type of polyphenols, are powerful antioxidants produced by plants and are concentrated in plant leaves, bark, fruit peels or seed parts. Specifically, proanthocyanidins, particularly OPCs, are bark of plants such as pine, persimmon and wild peach; grapes, blueberries, strawberries, avocados, black acacias, berries or seeds of barley; barley; wheat; soybeans; black soybeans; It is contained in red beans; tochi nut shells; peanut skins; ginkgo leaves. It is also known that cola nuts in West Africa, Latania roots in Peru, and Japanese green tea contain OPC. OPC is a substance that cannot be produced in the human body.
[0015]
In particular, when an extract containing proanthocyanidins having a high OPC content or proanthocyanidins having a high OPC content is used, it is superior to using proanthocyanidins having a high degree of polymerization (those having a low OPC content). Antioxidant capacity enhancing effect is obtained.
[0016]
As the proanthocyanidins used in the antioxidant-enhancing food of the present invention, food materials such as the bark, pulverized fruits or seeds described above, or extracts thereof can be used. In particular, it is preferable to use an extract derived from pine bark. Among the plants containing proanthocyanidins, pine bark contains abundant OPC, and thus is preferably used as a raw material for proanthocyanidins.
[0017]
Hereinafter, a method for preparing an extract containing proanthocyanidins as a main component will be described with reference to an example in which pine bark rich in OPC is used as a raw material plant.
[0018]
Pine bark extracts include Pinus Martima, larch, black pine, Japanese red pine, Japanese pine, Japanese pine, Korean pine, red pine, Ryukyu pine, Utsukushima pine, Japanese pine, pine of Quebec in Canada An extract of the bark of a plant belonging to is preferably used. Among them, a bark extract of French coastal pine (Pinus Martima) is preferable.
[0019]
French coastal pine is a marine pine that grows on the Atlantic coast of southern France. This French coastal pine bark contains proanthocyanidins, organic acids, and other physiologically active ingredients, and it is known that proanthocyanidins, which are the main ingredients, have a strong antioxidant action to remove active oxygen. Yes.
[0020]
The pine bark extract is obtained by extracting the pine bark with water or an organic solvent. When using water, it is preferable to use warm water or hot water. In order to improve the extraction efficiency, it is preferable to add a salt such as sodium chloride to these waters. As an organic solvent used for extraction, an organic solvent that is acceptable for the production of food or drugs is used. For example, methanol, ethanol, 1-propanol, 2-propanol, 1-butanol, 2-butanol, acetone, hexane, cyclohexane , Propylene glycol, hydrous ethanol, hydrous propylene glycol, methyl ethyl ketone, glycerin, methyl acetate, ethyl acetate, diethyl ether, dichloromethane, edible oil, 1,1,1,2-tetrafluoroethane, and 1,1,2-trichloroethene Is mentioned. These water and organic solvent may be used alone or in combination. In particular, hot water, hydrous ethanol, and hydrous propylene glycol are preferably used.
[0021]
A method for extracting proanthocyanidins from pine bark is not particularly limited, and for example, a warm extraction method, a supercritical fluid extraction method, or the like is used.
[0022]
The supercritical fluid extraction method is a method of performing extraction using a supercritical fluid that is a fluid that exceeds the critical point (critical temperature, critical pressure) of the gas-liquid of a substance. As the supercritical fluid, carbon dioxide, ethylene, propane, nitrous oxide (laughing gas) or the like is used, and carbon dioxide is preferably used.
[0023]
The supercritical fluid extraction method performs an extraction process of extracting a target component with a supercritical fluid and a separation process of separating the target component and the supercritical fluid. In the separation step, any one of extraction separation by pressure change, extraction separation by temperature change, or extraction separation using an adsorbent / absorbent may be performed.
[0024]
Moreover, you may perform supercritical fluid extraction by the entrainer addition method. In this method, 2 to 20 W of ethanol, propanol, n-hexane, acetone, toluene, other aliphatic lower alcohols, aliphatic hydrocarbons, aromatic hydrocarbons, or ketones are added to the supercritical fluid. / V% is added, and supercritical fluid extraction is performed with the obtained extraction fluid, thereby dramatically increasing the solubility of the target extract such as OPC and catechins (described later) in the extraction solvent, or separation. This is a method for enhancing the selectivity of pine bark, and a method for efficiently obtaining a pine bark extract.
[0025]
Since the supercritical fluid extraction method can be operated at a relatively low temperature, it can be applied to substances that are altered or decomposed at high temperatures; the advantage that the extraction fluid does not remain; and the recycling of the solvent is possible. There is an advantage that the process can be omitted and the process becomes simple.
[0026]
Extraction from pine bark may be performed by a liquid carbon dioxide batch method, a liquid carbon dioxide reflux method, a supercritical carbon dioxide reflux method, or the like, in addition to the above method.
[0027]
For extraction from pine bark, a plurality of extraction methods may be combined. By combining a plurality of extraction methods, it becomes possible to obtain pine bark extracts having various compositions.
[0028]
The pine bark extract obtained by the above extraction may be purified for the purpose of increasing the content of proanthocyanidins. For the purification, a solvent such as ethyl acetate is usually used, but from the viewpoint of safety as a food or a pharmaceutical, a method that does not use a solvent, for example, ultrafiltration, Diaion HP-20, Sephadex-LH20 It is preferable to purify by a column method or a batch method using an adsorbent carrier such as chitin.
[0029]
In the present invention, the pine bark extract containing proanthocyanidins as a main component is specifically prepared by the following method, but this is an example and is not limited to this method.
[0030]
1 kg of French maritime pine bark is placed in 3 L of a saturated solution of sodium chloride and extracted at 100 ° C. for 30 minutes to obtain an extract (extraction process). Thereafter, the extract is filtered, and the resulting insoluble matter is washed with 500 mL of a saturated solution of sodium chloride to obtain a washing solution (washing step). The extract and washing solution are combined to obtain a crude extract of pine bark.
[0031]
Next, 250 mL of ethyl acetate is added to the crude extract and the phases are separated to recover the ethyl acetate layer 5 times. The collected ethyl acetate solutions are combined and added directly to 200 g of anhydrous sodium sulfate for dehydration. Thereafter, the ethyl acetate solution is filtered, and the filtrate is concentrated under reduced pressure until the original volume is reduced to 1/5. The concentrated ethyl acetate solution is poured into 2 L of chloroform, and the resulting precipitate is collected by filtration. Thereafter, the precipitate is dissolved in 100 ml of ethyl acetate, and then added to 1 L of chloroform again for precipitation to perform a washing step of repeating twice. By this method, for example, about 5 g of pine bark extract containing 20% by weight or more of OPC and containing 5% by weight or more of catechins can be obtained.
[0032]
The extract derived from the raw material plant such as the pine bark preferably contains 40% by weight or more of proanthocyanidins. Furthermore, it is preferable to contain 20% by weight or more, and more preferably 30% by weight or more in the extract derived from the raw material plant. As described above, a pine bark extract is preferably used as a raw material containing a high proportion of proanthocyanidins.
[0033]
The plant extract such as the pine bark extract preferably contains catechins together with proanthocyanidins, particularly OPC. Catechin is a general term for polyhydroxyflavan-3-ol. As catechins, (+)-catechin (referred to as catechin in a narrow sense), (−)-epicatechin, (+)-gallocatechin, (−)-epigallocatechin, epigallocatechin gallate, epicatechin gallate, afzelechin, etc. It has been known. In addition to the above-mentioned (+)-catechin, gallocatechin, afuzerekin, 3-galloyl derivative of (+)-catechin, and 3-galloyl derivative of gallocatechin are isolated from the extract derived from the raw material plant such as pine bark. Has been. Catechins are poorly water-soluble by themselves and have low physiological activity. However, catechins have the property of being activated at the same time as water solubility increases in the presence of OPC, and act effectively when ingested with OPC.
[0034]
Catechins are preferably contained in the raw material plant extract in an amount of 5% by weight or more, preferably 10% by weight or more. More preferably, the extract contains 20% by weight or more of OPC and 5% by weight or more of catechins. For example, when the catechin content of the extract is less than 5% by weight, catechins may be added and adjusted so that the final content is 5% by weight or more. It is most preferable to use a pine bark extract containing 20% by weight or more of OPC and 5% by weight or more of catechins.
[0035]
(2) Fat-soluble antioxidant (component B)
The fat-soluble antioxidant used in the present invention is a fat-soluble substance having an antioxidant action in vivo. This fat-soluble antioxidant can be combined with proanthocyanidins to obtain an excellent in vivo antioxidant capacity enhancing effect. Among the fat-soluble antioxidants, an antioxidant having a high activity for eliminating radicals generated from fatty acids, particularly alkoxy radicals, is preferable. Examples of such fat-soluble antioxidants having high scavenging activity for alkoxy radicals include astaxanthin and its analogs (excluding β-carotene), canthaxanthin, ubiquinone (especially CoQ10), lignans (especially sesamin, sesamorin, etc.). ), Curcumin and its derivatives, capsaicin and its analogs, gingerol analogs (found in spices), diarylheptides. Astaxanthin, ubiquinone, lignans, curcumin, and curcumin derivatives are preferable. Furthermore, among these, ubiquinone, curcumin, sesamin, and sesamorin are usually weak in the ability to remove active oxygen in foods, but when absorbed into the living body, their chemical structure changes and strong radical scavenging activity ( In particular, since it has an alkoxy radical scavenging activity, it can be particularly suitably used in terms of stability and safety.
[0036]
The fat-soluble antioxidant may be used alone or in combination, and may further be a plant containing a substance having a fat-soluble oxidizing action and a plant extract thereof. Examples of such plants include sesame, eucalyptus, plants used as spices (for example, turmeric, pepper, ginger, perilla, rosemary, nutmeg, cinnamon, clove, sage, and thyme).
[0037]
In general, β-carotene and vitamin E are typically known as fat-soluble antioxidants. However, β-carotene, an analog of astaxanthin, is superior in antioxidant power, because it has a strong ability to scavenge singlet oxygen and has low radical scavenging activity such as alkoxy radicals, so lipid oxidation chain reaction Care must be taken when the purpose is to eliminate radicals in Vitamin E suppresses lipid oxidation by radicals, but does not eliminate radicals themselves, resulting in a weaker antioxidant effect in vivo. Furthermore, since it is easily oxidized in food, it is appropriately employed depending on the purpose.
[0038]
(3) Other components The foodstuff of this invention contains the various component normally used for a foodstuff further as needed other than said component. Examples of such components include excipients, fillers, binders, thickeners, emulsifiers, lubricants, wetting agents, suspending agents, coloring agents, fragrances, nutritional ingredients, food additives, and the like. Examples of nutritional components include royal jelly, vitamins, proteins, calcium-containing materials (eg, eggshell calcium), lecithin, chlorella powder, Ashitaba powder, and Morohaya powder. Examples of food additives include stevia powder, matcha powder, lemon powder, honey, reduced maltose, lactose, sugar solution, and seasonings.
[0039]
(4) Antioxidant Capacity Enhanced Food The antioxidant capacity enhanced food of the present invention contains proanthocyanidins and a fat-soluble antioxidant, and the ratio thereof is arbitrary. Preferably, the fat-soluble antioxidant is contained in an amount of 0.01 to 3000 parts by weight, more preferably 0.05 to 2000 parts by weight with respect to 100 parts by weight of proanthocyanidins.
[0040]
Although there is no restriction | limiting in particular in content of the proanthocyanidins in the foodstuff of this invention, it is contained so that the intake per day may become preferably 2 mg-1000 mg, more preferably 10 mg-500 mg as proanthocyanidins. preferable.
[0041]
There is no restriction | limiting in particular also in content of the fat-soluble antioxidant in the foodstuff of this invention. What is necessary is just to set suitably according to the kind of fat-soluble antioxidant. For example, the daily intake is 10 to 500 mg for CoQ10 (ubiquinone), 0.5 to 100 mg for lignans, 0.5 to 100 mg for curcumin, and 0.1 to 6 mg for astaxanthin. It is preferable to contain.
[0042]
The food of the present invention contains each of the components described above, and can be obtained by applying various processing that can be easily performed by those skilled in the art. Examples of such forms include capsules such as hard capsules and soft capsules, powders, granules, tea bags, bowl-like viscous liquids, liquids, pastes, and the like. Specifically, a pine bark extract containing proanthocyanidins, a fat-soluble antioxidant and an excipient may be mixed and formed into a tablet, pill form, or a powder or other forms. .
[0043]
The method for ingesting the food of the present invention is not particularly limited. The food of the present invention may be eaten or consumed as it is depending on its shape or preference, or may be drunk in water, hot water, milk or the like, or may be drunk with a component leached.
[0044]
According to the present invention, in-vivo antioxidant capacity-enhancing foods containing proanthocyanidins and fat-soluble antioxidants are thus obtained. By ingesting this food, it exhibits high antioxidant activity in vivo, and as a result, the antioxidant ability in vivo is effectively enhanced. In particular, it is preferable to include astaxanthin, ubiquinone, lignans, curcumin, or a curcumin derivative as a fat-soluble antioxidant from the viewpoint of exhibiting a more excellent in vivo antioxidant capacity enhancing effect. The food of the present invention is useful for diseases related to oxidation, such as dementia; aging of new blood vessels such as stroke, arteriosclerosis; cataracts; and allergies.
[0045]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described in more detail based on examples, but the present invention is not limited to these examples.
[0046]
(Example 1: Production of tablet 1)
Pine bark extract (trade name: Flavangenol, Toyo Shinyaku Co., Ltd.), CoQ10 (Nisshin Pharma Co., Ltd.), and supplement containing 40% by weight of proanthocyanidins (20% by weight as OPC) and 5% by weight of catechin The tablets (containing crystalline cellulose, sucrose ester, silicon dioxide, and eggshell calcium) were mixed in the proportions shown in Table 1 to produce tablets (about 200 mg per tablet) (referred to as Tablet 1). .
[0047]
(Examples 2 to 5: Production of tablets 2 to 5)
Instead of CoQ10 of Example 1, turmeric dry powder (containing curcumin 0.9% by weight, Nippon Turmeric Sangyo Co., Ltd.), hematococcus alga pigment (containing astaxanthin 0.1% by weight, Fuji Chemical Industry Co., Ltd.), sesame extract Table 1 shows the same results as in Example 1 except that any one of lignans (containing 0.9% by weight of lignans, Takemoto Yushi Co., Ltd.) and vitamin E (Riken Vitamin Co., Ltd.) was used. Tablets (about 200 mg per tablet) were produced by mixing at the stated ratio (referred to as tablets 2 to 5).
[0048]
(Comparative Example 1: Production of tablet 6)
A tablet (about 200 mg per tablet) was produced in the same manner as in Example 1 except that CoQ10 of Example 1 was not used (referred to as tablet 6). .
[0049]
(Example 6: Evaluation 1 of in vivo antioxidant capacity enhancement effect (DNA protection effect))
Administering tablets 1 to 5 obtained in Examples 1 to 5 and tablet 6 obtained in Comparative Example 1 and measuring changes in the amount of 8-hydroxydeoxyguanosine (8-OHdG) that is an indicator of DNA damage Were used to evaluate the DNA protective effect. Details are shown below.
[0050]
First, urine of 35 volunteers was collected, and the concentration of 8-OHdG (DNA constituent base: guanine oxide) in the urine was measured using an 8-OHdG measurement kit (manufactured by Japan Aging Control Research Laboratories). It was measured. Next, the group was randomly divided into 7 groups of 5 people per group except that the average value of 8-OHdG was almost uniform (12.38 ng / mL to 12.89 ng / mL).
[0051]
Among the 7 groups of volunteers, 6 groups of volunteers were allowed to take each of the tablets 1 to 6 at a rate of 3 tablets at a time, twice a day for 30 days. The remaining 1 group of volunteers did not take any tablets (control group). After the intake period, the urine of each volunteer was collected and the concentration of 8-OHdG in the urine was measured.
[0052]
The 8-OHdG reduction rate was calculated from the following formula using the obtained 8-OHdG concentration before and after the tablet intake. The results are shown in Table 2. 8-OHdG is an oxide of guanine, which is a constituent component of DNA, and the larger the 8-OHdG reduction rate, the more DNA damage is improved.
[0053]
[Expression 1]
[0054]
[Table 1]
[0055]
[Table 2]
[0056]
From the results of Table 2, the group ingesting tablets (tablets 1 to 5) containing the pine bark extract of Examples and fat-soluble antioxidants were tablets containing the pine bark extract of Comparative Examples alone ( Compared with the group ingesting tablet 6), the value of 8-OHdG reduction rate is large, indicating that DNA damage is improved. This indicates that a tablet containing a pine bark extract and a fat-soluble antioxidant has an excellent in vivo antioxidant capacity enhancing effect. In particular, a tablet (tablet 1 to 4) containing a pine bark extract and any one of CoQ10, dried turmeric powder (curcumin), hematococcus alga pigment (astaxanthin), and sesame extract (lignans) ) Group showed a significant 8-OHdG reduction rate.
[0057]
(Example 7: Preparation of feed 1)
The pine bark extract of Example 1, CoQ10, and vitamin E-free feed (F2EDD: Oriental Yeast Co., Ltd.) were mixed at the ratio shown in Table 3 to prepare a feed (referred to as feed 1).
[0058]
(Examples 8-11: Preparation of feed 2-5)
In place of CoQ10 of Example 7, turmeric dry powder (containing 0.9% by weight of curcumin), hematococcus alga pigment (containing 0.1% by weight of astaxanthin), sesame extract (containing 0.9% by weight of lignans), A feed was prepared by mixing in the proportions shown in Table 3 in the same manner as in Example 7 except that any one of vitamin E and vitamin E was used (feed 2 to 5).
[0059]
(Comparative Example 2: Production of feed 6)
A feed was prepared by mixing in the proportions shown in Table 3 in the same manner as in Example 7 except that CoQ10 of Example 7 was not used (referred to as feed 6).
[0060]
(Example 12: Evaluation 2 of in vivo antioxidant capacity enhancing effect (in vivo lipid oxidation inhibitory effect by feed))
One group of 5 4-week-old SD rats were allowed to freely ingest the diet 1 for 4 weeks. After the intake period, blood was collected and serum was obtained. The serum lipid peroxide concentration was measured by the TBA colorimetric method. For the feeds 2 to 6, groups ingested were provided, and the lipid peroxide (malonyl dialdehyde: MDA) concentration was measured. The results are shown in Table 4. The lower the lipid peroxide concentration, the higher the in vivo antioxidant capacity enhancing effect.
[0061]
[Table 3]
[0062]
[Table 4]
[0063]
From the results in Table 4, the group that ingested the feed (feeds 1 to 5) containing the pine bark extract of the example and the fat-soluble antioxidant was a feed containing the pine bark extract of the comparative example alone (feed) It can be seen that the amount of MDA is small compared to the group ingesting feed 6). This indicates that a feed containing a pine bark extract and a fat-soluble antioxidant has an excellent in vivo antioxidant capacity enhancing effect. In particular, a feed (feed 1 to 4) containing a pine bark extract and any one of CoQ10, dried turmeric powder (curcumin), hematococcus alga pigment (astaxanthin), and sesame extract (lignans) ) Group has a remarkably small amount of MDA, indicating that the in vivo antioxidant power is enhanced.
[0064]
【The invention's effect】
When the in vivo antioxidant capacity-enhancing food of the present invention is ingested, the food exhibits high antioxidant activity in vivo, and as a result, the in vivo antioxidant capacity is effectively enhanced. In particular, it is preferable to use astaxanthin, ubiquinone, lignans, curcumin, or a curcumin derivative as a fat-soluble antioxidant because a more excellent in vivo antioxidant capacity enhancing effect is exhibited. The food of the present invention is useful for diseases related to oxidation, such as dementia; aging of new blood vessels such as stroke, arteriosclerosis; cataracts; and allergies.
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