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JP4494921B2 - 研削盤 - Google Patents

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JP4494921B2
JP4494921B2 JP2004294085A JP2004294085A JP4494921B2 JP 4494921 B2 JP4494921 B2 JP 4494921B2 JP 2004294085 A JP2004294085 A JP 2004294085A JP 2004294085 A JP2004294085 A JP 2004294085A JP 4494921 B2 JP4494921 B2 JP 4494921B2
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Description

この発明は、回転する砥石により変則的な形状の被研削物の端部や穴等の研削を精密に行う研削盤に関するものである。
従来、治具や金型など変則的な形状のワークを高精度に研削するいわゆるジグ研削盤においては、砥石のついたスピンドルユニット自体を主回転体で回転移動(公転)させながら、穴ぐり加工や端部の加工などを行う。このとき、主回転体の回転軸線である主軸線に対し、スピンドルユニットに装着された砥石の回転軸線であるスピンドル軸線の位置を主回転体の径方向にずらすことで砥石の切り込み量を調節し、変則的な形状の治具の穴ぐりや端部の研削、あるいは異なる径の穴等の研削を行うようにしている。このような所定の軸線に対して他の軸線をずらす構造の一例として、例えば特許文献1に記載された工作機械が挙げられる。尚、この特許文献1は、工作機械に関し、研削盤に関するものではないが、ジグ研削盤でも、以下のような構成のものが一般的であった。
図6は、そのような従来のジグ研削盤の要部を示す断面図である。以下の説明において、図の上方を上、右側を右とする。図6に示すように、上下方向に延びる主軸線100を中心として回転する主回転体101の内部には、コントロールカム102が挿通されている。コントロールカム102の先端部の周囲には、スプリング103が配設されており、スプリング103によりコントロールカム102が主回転体101に対して上方に付勢されるようになっている。コントロールカム102の下端には、主軸線100に対して斜めに交わる斜面102aが形成されている。
主回転体101の下端には、モータ取付台104が設けられている。モータ取付台104の上端部には、上端が尖った上下に長い楔状のレバー105が主軸線100に対して直交する水平方向の回動軸106を中心に回動可能に設けられている。レバー105の上端部には、斜面102aと係合される突起105aが形成されている。レバー105の下端には、主軸線100及び回動軸106の双方に対して直交する方向に延びるスライド部107がベアリングにより規制されて直線運動が可能に取着されている。スライド部107の左側には、圧縮コイルスプリングとして構成されたスプリング108が配設されており、このスプリング108スライド部107を常時右側へ押し付けるように付勢している。モータ取付台104の下端部には、スライド部107を介してスライド板109が直線運動が可能に設けられており、このスライド板109の下端にはスピンドルユニット110が連結されている。スピンドルユニット110にはモータ(不図示)が内蔵され、下端部には、このモータにより主軸線100と平行なスピンドル軸線111を中心に回転するスピンドル110aが突出しており、その下端に円盤状の砥石112が取着されて、この砥石112によりワーク113が研削されるようになっている。
そして、コントロールカム102がスプリング103の付勢力に抗して下方に押下げられると、斜面102aにより突起105aが右斜め下方に押されて、レバー105が回動軸106を中心として図において時計回りに回動(揺動)される。これにより、レバー105の下端は、ナット(不図示)によりスライド部107に連結されており、レバー105の下端の回転運動は、ナットを介しスライド部107を左側に水平移動する直線運動に変換され、スライド部107は、スプリング108の付勢力に抗して左側にスライド移動される。このスライド部107のスライド移動にともない、スライド板109を介してスピンドルユニット110がスライド移動し、スピンドル軸線111が左にスライド移動され、スピンドル軸線111が主軸線100から離間して切り込み量が大きくなるようになっている。
従って、この研削盤では、例えば、図7(a)に示すように、主軸線100とスピンドル軸線111とが一致した状態(砥石112の切り込み変化量、つまり砥石の公転がゼロの状態。)からコントロールカム102を下方に押下げる。すると、図7(b)に示すように、スライド板109が左側に移動し、主軸線100に対して主回転体101の径方向にスピンドル軸線111の位置をずらすことが可能となる。これにより、主軸線100を中心とした主回転体101の自転にともなってスピンドル軸線111が主軸線100を中心に公転されるようになる。このとき、主軸線100とスピンドル軸線111との距離Aの変化が砥石112の切り込み量の変化となる。このように主回転体101の公転に合わせて切り込み量を変化させることで、複雑な形状の治具や金型を形状に合わせて精密な研削加工を行うことができる。
特開平5−277811号公報
ところで、従来の研削盤の場合、主軸線100に対してスピンドル軸線111の位置をずらすべく、レバー105は、コントロールカム102に対し、その斜面102aを突起105aへ単に接触させたのみの構成とされており、レバー105及びコントロールカム102は互いに接続されていない。このため、ワーク113を研削する際に砥石112へ負荷等が加わったり、急激な動作をさせたりすると、斜面102aから突起105aが離間する可能性が高く、これらの間でがたつきが頻繁に生じ、研削精度の低下を招く大きな要因となるという問題があった。特に、ワーク113が切り込み方向の接線方向以外であると、スプリング108の付勢力が有効に生かされなかった。
また、従来の研削盤において、主軸線100の軸線方向から主軸線100に対するスピンドル軸線111の移動を見ると、レバー105の揺動により、主軸線100に対してスピンドル軸線111を一方向へ直線移動させるため、その移動距離(距離A)をあまり大きくすると、コントロールカム102の動作が大きくなりすぎ大きな移動が困難であった。
さらに、コントロールカム102の斜面102aとレバー105の突起105aとは滑り対偶を用いているため、摩耗による精度低下が避けられず、必ずキャリブレーションによる切り込み変化ゼロ(公転半径ゼロ)の位置出しが必要となるという煩雑さがNC自動制御への障害にもなっていた。
本発明は、このような課題に着目してなされたものである。その目的とするところは、砥石の切り込み量の調節に伴う研削精度の低下を抑制することができる研削盤を提供することにある。
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、本体部と、当該本体部に回転可能に支持されて、主軸線を中心に回転されるとともに、その側面部に主軸線方向に延びる一対の長孔が開口された筒状の主回転体と、前記主回転体に配置され、前記主回転体の回転とともに主軸線を中心に回転移動し、かつ前記主軸線と平行で、所定距離離間された副軸線を中心に回動可能に構成された副回転体と、前記副回転体に配置され、前記副回転体の回動にともなって副軸線を中心に回転移動し、かつ前記副軸線と平行で、所定距離離間されたスピンドル軸線を中心に回転される、砥石が装着可能なスピンドルと、前記副回転体を回動させることで前記主軸線に対して前記スピンドル軸線を近接または離間させる接続機構と、前記接続機構において、前記主回転体内に配設された主軸線に平行に往復動する移動部材と、前記接続機構において当該移動部材の往復動を、前記副回転体を回動させる回転運動に変換させる変換機構と、内輪と外輪とを有し前記主回転体を囲むように配置された環状の昇降ベアリングと、前記移動部材において、主軸線と直交する方向に延設され、その両端部が前記主回転体の長孔にそれぞれ挿通されるとともに、その両端が前記主回転体の外側に突出し前記昇降ベアリングの内輪に支持されるスライド棒と、前記昇降ベアリングの外輪を昇降させて、前記昇降ベアリングの内輪及び前記スライド棒を介して前記移動部材を昇降させる昇降機構とを備えたことを要旨とする。
上記構成によれば、接続機構により副回転体を回転運動させることでスピンドル軸線が移動されるため、直線運動で移動されるものよりもスピンドルが、シンプルな構成でありながら高い剛性が確保された状態保持しうる。そのため、砥石の切り込み量の調節に伴う研削精度の低下が抑制される。
また、上記構成によれば、主回転体に伴って回転する副回転体の回動が、主軸線に平行に往復動する移動部材の移動によりコントロールされるため、当該副回転体の回動を外部から容易に制御することができるようになる。
請求項に記載の発明は、請求項に記載の発明において、前記変換機構は、ボールねじとナットとのねじ対偶を利用したものであることを要旨とする。
上記構成によれば、剛性が高く精度の高いボールねじとナットとのねじ対偶を利用することで、移動部材による副回転体の回動を高精度でコントロールすることができるようになる。
請求項に記載の発明は、請求項に記載の発明において、前記変換機構は、前記移動部材に前記副軸線と同軸にボールねじが配設され、前記副回転体に前記ボールねじと螺合可能にナットが固定されたことを要旨とする。
上記構成によれば、変換機構を、移動部材に副軸線と同軸にボールねじを配設し、副回転体にボールねじと螺合可能にナットを固定した構成としたため、シンプルな構成とすることができるようになる。
請求項に記載の発明は、請求項1〜請求項のいずれか一項に記載の発明において、前記副回転体は、略円柱形状に構成され、前記主回転体に回動可能に保持されたことを要旨とする。
上記構成によれば、従来の砥石軸が主回転体の半径方向の一方向に直線移動して主軸線とスピンドル軸線とを近接または離間させる構成とは異なり、主回転体に保持された略円柱形状の副回転体の回転移動により主軸線とスピンドル軸線とを近接または離間させることができるようになる。このため、主回転体の半径方向の一方向に限らず全方向に対してスピンドルの均等な剛性が確保される。また、全体にスピンドルの保持の剛性が高められるため、従来に比してスピンドル軸線の位置を主軸線に対して大きくずらしても研削精度の低下が抑制される。換言すれば、砥石の切り込み量の調節範囲を大きくすることができるようになる。
請求項に記載の発明は、請求項に記載の発明において、前記副回転体は、予圧を付されたベアリングを介して前記主回転体に保持されていることを要旨とする。
上記構成によれば、副回転体が高い精度が期待できる予圧を付されたベアリングを介して主回転体に保持されているため、スピンドルの位置精度が高められる。
請求項に記載の発明は、請求項1〜請求項のいずれか一項に記載の発明において、前記主軸線と前記副軸線との距離と、前記副軸線と前記スピンドル軸線との距離とは等しいことを要旨とする。
上記構成によれば、主軸線と副軸線との距離と、副軸線とスピンドル軸線との距離とを一致させることで、副回転体の回転方向における角度を調整するだけで、キャリブレーションなしで副軸線を中心としたスピンドルの公転半径をゼロとすることができるようになる。そのため、NC自動制御が容易となる。
請求項に記載の発明は、請求項1〜請求項のいずれか一項に記載の発明において、前記主軸線と前記副軸線との距離よりも、前記副軸線と前記スピンドル軸線との距離の方が大きいことを要旨とする。
上記構成によれば、主軸線と副軸線との距離よりも、副軸線とスピンドル軸線との距離の方を大きくすることで、切り込みをマイナス方向に採ることができる。あるいは、砥石の半径分だけマイナス方向に下がって、切り込みをゼロとすることができる。そのため、より複雑な形状に対応することができる。
本発明によれば、砥石の切り込み量の調節に伴う研削精度の低下を抑制することができる研削盤を提供することができる。
以下、本発明を具体化した実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、研削盤10の正面図であり、以下の説明において図面手前側を研削盤10の前部とする。図1に示すように、研削盤10は機台11を備えている。機台11の上面前部には、機台11に対して前後方向及び左右方向に移動可能な加工テーブル12が設けられている。加工テーブル12上にはチャック13が配設されており、同チャック13上にはワーク14が載置されている。機台11の上面後部にはコラム15が立設されている。コラム15の前部にはコラム15に対して上下方向に移動可能な主軸頭16が設けられており、主軸頭16はカバー17で覆われている。
図2の研削盤10の要部断面図に示すように、主軸頭16は本体部としての支持筒20を備えており、支持筒20の内側には、支持筒20よりも長い筒状の主回転体21が配設されている。主回転体21の上端部は支持筒20の上端よりも上方まで延びており、主回転体21の下端部は支持筒20の下端よりも下方まで延びている。
主回転体21の上端部には、プーリ22が設けられており、プーリ22はモータ23の回転軸に接続されたプーリ24とベルト25を介して連結されている。つまり、モータ23の回転がプーリ24、ベルト25及びプーリ22を介して主回転体21に伝達されるようになっている。このとき、主回転体21は同主回転体21の中心を通り上下方向に延びる軸線である主軸線28を中心に回転されるようになっている。支持筒20と主回転体21との間には、支持筒20の上端部及び下端部においてそれぞれ複数の第1ベアリング26及び第2ベアリング27が介在しており、主回転体21が自転してもその回転が支持筒20に伝達されないようになっている。つまり、主回転体21は、支持筒20に回転可能に支持されている。
主回転体21の上下方向における中央部には、主回転体21の内外を貫通する一対の長孔29が互いに対向する位置に形成されている。主回転体21の内部には、棒状の移動部材30が主軸線28に沿って往復動されるように配設されている。移動部材30の下端には、下方へ延びるボールねじ31が配設されている。
主回転体21の下端部には、前記ボールねじ31の軸線と同軸の副軸線32を中心に自転する略円柱形状の副回転体33が主回転体21に対して回動可能に保持されている。すなわち、主回転体21の下端部内には副回転体33の上端部が入り込んでおり、主回転体21の下端部の内側壁と副回転体33の上端部の外側壁との間には、予圧を付されたベアリング34が介在している。副軸線32は主軸線28と所定距離だけ離間しているとともに、主軸線28と平行に延びている。副回転体33の上端部にはナット35が固定されており、ナット35とボールねじ31とは螺合されている。したがって、主回転体21と副回転体33とはボールねじ31とナット35とにより連結されており、移動部材30、ボールねじ31及びナット35等により接続機構が構成されている。
副回転体33の下端にはスピンドルユニット36が接続されており、スピンドルユニット36の下端にはスピンドル37が突出している。スピンドルユニット36は、スピンドル37の動力源としてのモータの他、モータの回転をスピンドル37に伝達する伝達機構や、研削時にワークにエアや研削油を供給するノズルや等も内蔵されている。スピンドル37の先端には、円盤状に形成された砥石52がスピンドル軸線38を中心に回転されるように装着されている。スピンドル軸線38は、副軸線32と所定距離だけ離間しているとともに、副軸線32と平行に位置している。したがって、主軸線28、副軸線32及びスピンドル軸線38は、互いに平行になっている。このとき、主軸線28と副軸線32との距離と、副軸線32とスピンドル軸線38との距離とは等しくなっている。
以下図2を参照しつつ、図3に沿って移動部材30を昇降させる機構を説明する。図3は、図2の3−3線断面図である。図3に示すように、移動部材30の上端には(図2参照)、主軸線28と直交する方向に延びるスライド棒39が設けられている。スライド棒39の両端部は、一対の長孔29(図2)にそれぞれ挿通されており、スライド棒39の両端は主回転体21の外側に突出している。主回転体21の外面上には、主回転体21を囲むように環状の昇降部材40が設けられており、主回転体21と昇降部材40との間には、上下に所定間隔を置いて並設された一対の昇降ベアリング41が介在している。したがって、昇降部材40には主回転体21の回転が伝達されないようになっている。
主回転体21の外側に突出したスライド棒39の両端は、一対の昇降ベアリング41の各内輪42により挟持されている。このとき、スライド棒39の長さは、昇降ベアリング41の内輪42の外径よりも長く、昇降ベアリング41の外輪43の内径よりも短くなっている。
支持筒20の一側部には、上下方向に延びる長孔44(図2)が形成されている。昇降部材40の上端部には、外側に延びるアーム45が形成されており、このアーム45の先端部は、長孔44を貫通して支持筒20の外側まで延びている。アーム45の先端にはナット46が設けられており、このナット46には上下方向に延びるボールねじ47(図2参照)が螺合されている。
図2に示すようにボールねじ47の上端にはプーリ48が設けられており、同プーリ48はモータ49の回転軸に接続されたプーリ50とベルト51を介して連結されている。つまり、モータ49の回転がプーリ50、ベルト51及びプーリ48を介してボールねじ47に伝達されるようになっている。
また、図3に示すように、昇降部材40を挟んで対向する両側壁には、それぞれアーム53を介して外筒54が設けられている。各外筒54内には、上下方向に延びるスプライン軸55が挿通され、スプライン軸55は、支持筒20に対して主軸線28と正確に平行に固定されている。各外筒54と各スプライン軸55との間には図示しない転動体であるボールがそれぞれ組み込まれている。外筒54、スプライン軸55及びボールによりいわゆるボールスプラインが形成され、外筒54はスプライン軸55に案内され正確且つ円滑に上下方向に移動するように構成されている。
したがって、モータ49によりボールねじ47が回転されると、ナット46が上方または下方に移動され、この移動にともなってアーム45及び昇降部材40を介して移動部材30が往復動され、ボールねじ31が上方または下方に移動されるようになっている。このとき、移動部材30の往復動にともなって外筒54がスプライン軸55に沿って上下に往復動されるようになっている。すなわち、移動部材30の往復動は、このボールスプラインによってガイドされることで、アーム45から受ける力によっては回転モーメントが生じないようになっている。この移動部材30の往復動が、ボールねじ31とナット35とのねじ対偶を利用して、副軸線32を中心とした同ナット35の回転運動に変換されるようになっている。そして、これらボールねじ31とナット35とにより変換機構が構成されている。したがって、このナット35の回転運動にともなって副回転体33が副軸線32を中心に回動されるようになっている。
よって、主軸線28を中心に主回転体21が自転(回転)されることで、同主軸線28を中心に副軸線32が公転(回転移動)されるようになっている。また、副軸線32を中心にさらに副回転体33が自転されることで、副軸線32を中心にスピンドルユニット36が公転され、主軸線28に対してスピンドル軸線38が近接または離間されるようになっている。なお、図2は主軸線28とスピンドル軸線38とが一致した状態を描いている。
次に、前記のように構成された研削盤10についてその動作を図1〜図4に基づいて説明する。
さて、研削盤10でワーク14を研削する場合、主軸線28を中心に主回転体21を自転(回転)させると、この自転にともなって移動部材30、副回転体33及びスピンドルユニット36も主軸線28を中心に回転される。さらに、スピンドルユニット36によりスピンドル軸線38を中心に砥石52を回転させる。このとき、図2及び図4(a)に示すように、主軸線28とスピンドル軸線38とは一致した状態(砥石52の切り込み量の変化がゼロの状態)になっている。この状態から砥石52の切り込み量を増加させる場合には、モータ49によりボールねじ47を回転させると、昇降部材40及び移動部材30が上方に移動されるとともにボールねじ31も上方へ移動される。
すると、図4(b)に示すように、主軸線28、副軸線32及びスピンドル軸線38の平行状態が維持された状態でナット35を介して副回転体33が副軸線32を中心に自転される。これにより、副軸線32を中心にスピンドル軸線38が公転され、主軸線28とスピンドル軸線38とが距離Bだけ離間されるとともに、スピンドル軸線38は主軸線28を中心に公転される。このため、砥石52の切り込み量が距離Bの分だけ増加される。逆に、この状態から砥石52の切り込み量を減少させる場合には、前述とは逆にボールねじ31を下方に移動させることで、主軸線28とスピンドル軸線38との距離Bが減少させればよい。したがって、砥石52の切り込み量を移動部材30の往復動により容易に調節することができるので、例えば、治具や金型など、形状が変則的なワーク14に対して、図示しない制御装置を用い、主回転体21の回転に同期させて切り込み量のCNC制御を行いつつ、精密な加工ができる。また、従来のジグ研削盤に比べ自動調整できる切り込み量の範囲が大きいのでワーク14に形成された複数の異なる径を持つ段付の穴内等を連続して自動で研削する場合には、手動調整のための工程の中断がなく一工程で行うことができ都合がよい。
以上詳述した実施形態によれば次のような効果が発揮される。
・ 研削盤10は、移動部材30の往復動によりボールねじ31とナット35とのねじ対偶を利用して副回転体33を回転運動させることで、主軸線28に対してスピンドル軸線38を近接または離間させて砥石52の切り込み量の調節することができる。このため、スピンドル軸線が直線運動で移動される従来の研削盤よりもスピンドル37を高い剛性を確保した状態でシンプルに保持することができる。したがって、砥石52の切り込み量の調節に伴う研削精度の低下を抑制することができる。
・ 研削盤10は、主回転体21の内部に配設された移動部材30を、主回転体21の外面上に配設された昇降部材40を介して往復動させることができる。このため、主回転体21に伴って回転する副回転体33の回動は、主軸線28に平行に往復動する移動部材30の移動によりコントロールされるので、当該副回転体33の回動を外部から容易に制御することができる。
・ 変換機構は、ボールねじ31とナット35とのねじ対偶を利用したものであるため、剛性が高く、精度の高いボールねじ31とナット35とのねじ対偶を利用することで、移動部材30の往復動による副回転体33の回動を高精度でコントロールすることができる。
・ 研削盤10は、変換機構を、移動部材30に副軸線32と同軸にボールねじ31を配設し、副回転体33にボールねじ31と螺合可能にナット35を固定した構成としたため部品点数が従来のものに比べ少なく、研削盤10をシンプルな構成とすることができる。
・ 副回転体33は、略円柱形状に構成されるとともに主回転体21に回動可能に保持されている。このため、従来の研削盤のようにスピンドルが主回転体の半径方向の一方向に直線移動して主軸線とスピンドル軸線とを近接または離間させる構成とは異なり、主回転体21に保持された略円柱形状の副回転体33の公転(回転移動)により主軸線28とスピンドル軸線38とを近接または離間させることができる。したがって、主回転体21の半径方向の一方向に限らず全方向に対してスピンドル37の均等な剛性が確保することができる。また、全体的にスピンドル37の保持の剛性を高めることができるため、従来に比してスピンドル軸線38の位置を主軸線28に対して大きくずらしても研削精度の低下を抑制することができる。換言すれば、砥石52の切り込み量の調節範囲を従来よりも大きくすることができる。
・ 副回転体33は、高い精度が期待できる予圧を付されたベアリング34を介して主回転体21に保持されているため、スピンドル37の位置精度を高めることができる。
・ 研削盤10は、主軸線28と副軸線32との距離と、副軸線32とスピンドル軸線38との距離とが等しくなっているため、副回転体33の回転方向における角度を調整するだけで、キャリブレーションなしで副軸線32を中心としたスピンドル37の公転半径をゼロとすることができる。このため、研削盤10のNC自動制御を容易に行うことができる。
(変更例)
なお、前記実施形態は、次のように変更して具体化することも可能である。
・ 実施形態では、副回転体33は、概ね円柱形に形成されているが、必要な精度さえ確保できれば必ずしも円柱形に限らずアーム形状にしても良い。
・ 実施形態では、主軸線28と副軸線32との距離が、副軸線32とスピンドル軸線38との距離と等しくなるように構成されていたが、主軸線28と副軸線32との距離よりも、副軸線32とスピンドル軸線38との距離の方が大きくなるように設定することもできる。この場合でも、従来の方法よりスピンドルの支持剛性が大きいため、誤差が大きくなりにくい。このように構成することで、スピンドル軸線38の位置を主軸線28に対して、切り込み方向と反対(マイナス)方向に移動できる。さらに、この距離の差が、砥石52の半径より大きければ、切り込み量をゼロ乃至マイナスにすることができる。
・ モータ49の代りに、若しくは併せて、ハンドル等を用いてボールねじ47を手動で回転させるように構成してもよい。
・ また、移動部材30なしに、副回転体33をモータやソレノイド、油圧機構等で回転させるように構成してもよい。
・ 昇降部材40にはアーム45を介してナット46及びボールねじ47が片側のみに設けられているが、これらアーム45、ナット46及びボールねじ47を両側に設けてもよい。但しこの場合、2つのボールねじ47の回転は、同期させる必要がある。
・ 図5に示すように、ボールねじ47及びナット46の代りに歯車60を設け、昇降部材40の側面を同歯車60と噛合する歯車形状とする。さらに、昇降部材40の上端部には、外周面にねじ部40aを有する円板部40bを設けるとともに、支持筒20の内側面に同ねじ部40aと螺合するねじ溝20aを形成するように構成してもよい。
このように構成すれば、モータ49により歯車60が回転されると、昇降部材40が円板部40bと一体に回転される。これにより、ねじ部40aとねじ溝20aとの作用により、円板部40bを介して昇降部材40が上下に往復動、すなわち、移動部材30が往復動される。
・ 変換機構を、移動部材30にナット35を配設するとともに、副回転体33にボールねじ31を副軸線32と同軸に、かつナット35と螺合可能に固定した構成にしてもよい。
・ 変換機構は、移動部材30の主軸線28に沿った往復動を、副回転体33の水平な回転に変換できる機構であれば採用が可能である。ボールねじ31とナット35のねじ対偶に限定されず、例えば、ラックアンドピニオン、傘歯歯車等を用いたその他の歯車機構、さらにリンク機構、カム機構、ベルト機構等その他の機構により構成されるものであってもよい。
実施形態の研削盤の正面図。 実施形態の研削盤の要部断面図。 図2の3−3線断面図。 (a)は実施形態の研削盤の主軸線とスピンドル軸線とが一致した状態を示す概念図、(b)は(a)の状態から主軸線に対してスピンドル軸線を位置ずれさせるときの状態を示す概念図。 変更例の研削盤の要部断面図。 従来の研削盤の要部断面図。 (a)は従来の研削盤の主軸線とスピンドル軸線とが一致した状態を示す概念図、(b)は(a)の状態から主軸線に対してスピンドル軸線を位置ずれさせるときの状態を示す概念図。
符号の説明
10…研削盤、20…本体部としての支持筒、21…主回転体、28…主軸線、30…接続機構を構成する移動部材、31…接続機構及び変換機構を構成するボールねじ、32…副軸線、33…副回転体、34…ベアリング、35…接続機構及び変換機構を構成するナット、37…スピンドル、38…スピンドル軸線、52…砥石。

Claims (7)

  1. 本体部と、
    当該本体部に回転可能に支持されて、主軸線を中心に回転されるとともに、その側面部に主軸線方向に延びる一対の長孔が開口された筒状の主回転体と、
    前記主回転体に配置され、前記主回転体の回転とともに主軸線を中心に回転移動し、かつ前記主軸線と平行で、所定距離離間された副軸線を中心に回動可能に構成された副回転体と、
    前記副回転体に配置され、前記副回転体の回動にともなって副軸線を中心に回転移動し、かつ前記副軸線と平行で、所定距離離間されたスピンドル軸線を中心に回転される、砥石が装着可能なスピンドルと、
    前記副回転体を回動させることで前記主軸線に対して前記スピンドル軸線を近接または離間させる接続機構と
    前記接続機構において、前記主回転体内に配設された主軸線に平行に往復動する移動部材と、
    前記接続機構において当該移動部材の往復動を、前記副回転体を回動させる回転運動に変換させる変換機構と、
    内輪と外輪とを有し前記主回転体を囲むように配置された環状の昇降ベアリングと、
    前記移動部材において、主軸線と直交する方向に延設され、その両端部が前記主回転体の長孔にそれぞれ挿通されるとともに、その両端が前記主回転体の外側に突出し前記昇降ベアリングの内輪に支持されるスライド棒と、
    前記昇降ベアリングの外輪を昇降させて、前記昇降ベアリングの内輪及び前記スライド棒を介して前記移動部材を昇降させる昇降機構と
    を備えたことを特徴とする研削盤。
  2. 前記変換機構は、ボールねじとナットとのねじ対偶を利用したものであることを特徴とする請求項1に記載の研削盤。
  3. 前記変換機構は、前記移動部材に前記副軸線と同軸にボールねじが配設され、前記副回転体に前記ボールねじと螺合可能にナットが固定されたことを特徴とする請求項2に記載の研削盤。
  4. 前記副回転体は、略円柱形状に構成され、前記主回転体に回動可能に保持されたことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の研削盤。
  5. 前記副回転体は、予圧を付されたベアリングを介して前記主回転体に保持されていることを特徴とする請求項4に記載の研削盤。
  6. 前記主軸線と前記副軸線との距離と、前記副軸線と前記スピンドル軸線との距離とは等しいことを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の研削盤。
  7. 前記主軸線と前記副軸線との距離よりも、前記副軸線と前記スピンドル軸線との距離の方が大きいことを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の研削盤。
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