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JP4490011B2 - Arc start control method - Google Patents

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JP4490011B2
JP4490011B2 JP2001347214A JP2001347214A JP4490011B2 JP 4490011 B2 JP4490011 B2 JP 4490011B2 JP 2001347214 A JP2001347214 A JP 2001347214A JP 2001347214 A JP2001347214 A JP 2001347214A JP 4490011 B2 JP4490011 B2 JP 4490011B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、消耗電極ガスシールドアーク溶接におけるアークスタート制御方法の改善に関する。
【0002】
【従来の技術】
図1は、消耗電極ガスシールドアーク溶接を行うための溶接装置の構成図である。以下、同図を参照して、各構成物について説明する。
溶接電源装置PSは、外部に設けられた溶接開始回路ASから溶接開始信号Asが入力されると、溶接に適した溶接電圧Vw及び溶接電流Iwを出力すると共に、溶接ワイヤ1を送給モータWMによって送給するための送給制御信号Fcを出力する。上記の溶接開始回路ASは、溶接トーチに取り付けられたトーチスイッチ、溶接工程を制御する制御装置内の回路等が相当する。溶接ワイヤ1は、送給モータWMに直結された送給ロール5が回転することによって、溶接トーチ4内のライナを通って送給されると共に、溶接トーチ4の先端に取り付けられたコンタクトチップ4aから給電されて、溶接ワイヤ1と母材2との間にアークが発生して溶接が行われる。このとき、送給ロール5が正回転すると溶接ワイヤ1は母材2に近づく方向へ前進送給され、逆に、送給ロールが逆回転すると溶接ワイヤ1は母材2から離れる方向へ後退送給される。ワイヤ先端・母材間距離Lwは、溶接ワイヤ1の先端と母材2との距離を表わし、アーク発生状態ではアーク長と略等しくなる。後述する従来技術1の通常アークスタート制御では、溶接ワイヤは前進送給のみ行われ、後述する従来技術2のリトラクトアークスタート制御では、溶接ワイヤは前進送給及び後退送給の両方がわれる。
【0003】
[従来技術1]
従来技術1は、溶接開始信号が入力されると溶接ワイヤを母材へ前進送給し、溶接ワイヤが母材に接触又は接近すると定常の溶接電流を通電して定常のアークを発生させるアークスタート制御方法(以下、通常アークスタート制御という)である。以下、図面を参照して通常アークスタート制御について説明する。
【0004】
図2は、通常アークスタート制御の各信号のタイミングチャートである。同図(A)は溶接開始信号Asの時間変化を示し、同図(B)は送給制御信号Fcの時間変化を示し、同図(C)は溶接電流Iwの時間変化を示し、同図(D)はワイヤ先端・母材間距離Lwの時間変化を示し、同図(E1)〜(E4)は各時刻におけるアーク発生部の状態を示す。
【0005】
▲1▼ 時刻t1〜t2の期間
時刻t1において、同図(A)に示すように、溶接開始信号Asが入力(Highレベル)されると、同図(B)に示すように、送給制御信号Fcの値は初期送給速度設定値Fsiとなり、後述する定常送給速度設定値Fsよりも遅い速度で溶接ワイヤの送給が開始される。同時に、図示していないが、溶接電源装置の出力も開始されて、溶接ワイヤと母材との間に溶接電圧が印加する。この期間中は、同図(D)に示すように、ワイヤ先端・母材間距離Lwは上記の初期送給速度設定値Fsiに相当する速度で徐々に短くなる。
【0006】
▲2▼ 時刻t2以降の期間
時刻t2において、同図(E2)に示すように、溶接ワイヤの先端が母材に接触するか又は非常に短い距離まで接近すると、同図(E3)に示すように、アーク3が発生し、同図(C)に示すように、定常の溶接電流が通電する。これに応動して、同図(B)に示すように、送給制御信号Fcの値は定常送給速度設定値Fsとなり、溶接ワイヤはこの設定値に相当する速度で送給される。そして、同図(D)に示すように、アーク長(ワイヤ先端・母材間距離Lw)は、時刻t2〜t3の過渡的な期間を経て、同図(E4)に示すように、適正な定常アーク長になる。
【0007】
上述した通常アークスタート制御によって、消耗電極ガスシールドアーク溶接のアークスタートは行われる。しかしながら、溶接ワイヤの材質がアルミニウム又はステンレス鋼である場合には、この通常アークスタート制御ではアークスタート直後にアーク切れ又は長期間の短絡状態が発生しやすく、不良なアークスタートとなりやすいことが知れれている。また、溶接ワイヤの材質が鉄鋼である場合にはアークスタート性はほぼ良好であるが、溶接ワイヤの直径が0.8〜1.0[mm]と細いとき及び1.6[mm]と太いときには、直径が1.2[mm]のときに比べてアークスタート性は悪い。さらに、溶接電流値が低い(送給速度が遅い)ときにもアークスタート性は悪くなる。すなわち、通常アークスタート制御では、溶接ワイヤの種類(材質及び直径)、送給速度等の溶接条件によってはアークスタート性が悪くなる場合がある。この問題を解決するために、以下に説明する従来技術2のリトラクトアークスタート制御が提案されている。
【0008】
[従来技術2]
図3は、リトラクトアークスタート制御の各信号のタイミングチャートである。同図(A)は溶接開始信号Asの時間変化を示し、同図(B)は送給制御信号Fcの時間変化を示し、同図(C)は溶接ワイヤ・母材間の短絡状態を判別する短絡判別信号Sdの時間変化を示し、同図(D)は溶接電流Iwの時間変化を示し、同図(E)はワイヤ先端・母材間距離Lwの時間変化を示し、同図(F1)〜(F5)は各時刻におけるアーク発生部の状態を示す。同図において、時刻t1〜t2の期間中の動作は、前述した図2と同様であるので、説明は省略する。以下、時刻t2以降の期間の動作について同図を参照して説明する。
【0009】
▲1▼ 時刻t2〜t3の期間
時刻t1〜t2の期間中に初期送給速度設定値Fsiに相当する速度で溶接ワイヤが母材へ前進送給されて、時刻t2において、同図(F2)に示すように、溶接ワイヤの先端が母材に接触すると、同図(D)に示すように、数[A]〜数十[A]程度に予め定めた初期電流Isが通電する。これに応動して、同図(B)に示すように、送給制御信号Fcの値は予め定めた負の値の後退送給速度設定値Fsrに変化し、溶接ワイヤはこの設定値に相当する速度で母材から後退送給される。ここで、送給制御信号Fcの値が正の値であるときは溶接ワイヤは前進送給され、負の値であるときは後退送給される。同時に時刻t2において、同図(C)に示すように、溶接ワイヤと母材とが接触状態になるので、短絡判別信号SdはHighレベル(短絡)に変化する。この期間中、溶接ワイヤは後退送給されるが、送給モータが正回転から逆回転へと切り換わるための時間遅れ及び溶接トーチの曲がりによる溶接ワイヤの遊び分を後退送給するための時間遅れによって、同図(E)に示すように、ワイヤ先端・母材間距離Lwは0[mm]で接触した状態のままである。
【0010】
▲2▼ 時刻t3〜t4の期間
時刻t3において、同図(F3)に示すように、上記の後退送給によってワイヤ先端が母材から離れると、初期電流Isが通電する初期アーク3aが発生する。このとき、同図(C)に示すように、短絡判別信号Sdは上記の初期アーク3aの発生を判別するが予め定めたオフディレイの遅延時間Tdが経過する時刻t4までHighレベルのままであるために、この期間中は後退送給が継続され、同図(E)に示すように、ワイヤ先端・母材間距離Lwは時間経過と共に長くなる。
【0011】
▲3▼ 時刻t4以降の期間
時刻t4において、同図(C)に示すように、遅延時間Tdが経過して短絡判別信号SdがLowレベルになると、同図(B)に示すように、送給制御信号Fcの値は予め定めた正の値の定常送給速度設定値Fsに変化し、溶接ワイヤはこの設定値に相当する速度で再び前進送給される。同時に、同図(D)に示すように、定常の溶接電流が通電し、時刻t5に至って、同図(E)に示すように、ワイヤ先端・母材間距離Lwは定常のアーク長となり、同図(F5)に示すように、定常のアーク3bへ移行する。
【0012】
上述したように、リトラクトアークスタート制御では、溶接ワイヤの先端を一度母材に接触させた後に、溶接ワイヤを後退送給させて初期アークを確実に発生させ、再び溶接ワイヤを前進送給して定常のアークへと移行させる。この方法によれば、溶接ワイヤの材質、直径、送給速度等の溶接条件に係わりなく常に良好なアークスタート性を得ることができる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
前述したように、従来技術1の通常アークスタート制御では、溶接ワイヤの材質がアルミニウム又はステンレス鋼である場合、溶接ワイヤの直径が1.2[mm]よりも細いか又は太い場合及び送給速度が遅く溶接電流平均値が低い場合には、アークスタート性が悪いために、アークスタート失敗による溶接作業の中断、溶接品質の悪化等が発生する場合があった。
【0014】
また、前述したように、従来技術2のリトラクトアークスタート制御では、溶接ワイヤの材質、直径、送給速度等の溶接条件に係わりなく常に良好なアークスタート性を得ることができる。しかしながら、このリトラクトアークスタート制御には以下の解決課題がある。
▲1▼ アークスタートに要する時間が長い
通常アークスタート制御では、図2で前述したように、時刻t2において溶接ワイヤが母材と接触した後、時刻t3において定常のアーク状態になり、接触後のアークスタートに要する時間は、時刻t2〜t3の期間となる。これに対して、リトラクトアークスタート制御では、図3で前述したように、時刻t2において溶接ワイヤが母材と接触した後、時刻t2〜t4の後退送給の期間及び時刻t4〜t5の定常のアークへの移行期間が必要であるために、接触後のアークスタートに要する時間は、時刻t2〜t5となり、通常アークスタート制御時よりも長くなる。ところで、自動車、電子機器等の部品の溶接においては、短い溶接長の溶接個所を1つのワークに対して多数回行う場合が多い。このようなワークを溶接する場合には、1回当りのアークスタートに要する時間が長くなると生産効率が低下する。したがって、リトラクトアークスタート制御は通常アークスタート制御に比べてアークスタートに要する時間が長くかかるために、生産効率が低下するという問題がある。
【0015】
▲2▼ 送給モータ及び溶接トーチの消耗部品の耐用寿命が短くなる
リトラクトアークスタート制御では、図3で前述したように、時刻t1〜t2の期間中は送給モータを正回転させて溶接ワイヤを前進送給させ、続く時刻t2〜t4の期間中は送給モータを逆回転させて溶接ワイヤを後退送給させ、続く時刻t4以降の期間中は再び送給モータを正回転させて溶接ワイヤを前進送給させる。このように、1回のアークスタートごとに送給モータは正/逆回転を繰り返すことになるために、正回転だけを行う通常アークスタート制御に比べて耐用寿命は短くなる。また、アークスタートごとに溶接ワイヤの前進/後退送給を繰り返すために、溶接トーチ内に挿入された溶接ワイヤを通すためのコイルライナ、溶接トーチ先端に取り付けられた溶接ワイヤに給電するためのコンタクトチップ等の消耗部品の摩耗が早くなり、交換周期が短くなる。上述したように、リトラクトアークスタート制御では、送給モータ及び溶接トーチの消耗部品(以下、消耗部品等という)の耐用寿命が短くなるために、短い周期で交換する必要があり、そのための経費及び交換作業時間の増大が問題であった。
そこで、本発明では、上述した通常アークスタート制御及びリトラクトアークスタート制御の課題を解決するためのアークスタート制御方法を提供する。
【0016】
【課題を解決するための手段】
第1の発明は、図4及び図8に示すように、
溶接開始信号Asが入力されると溶接ワイヤを母材へ前進送給し、溶接ワイヤが母材に接触すると小電流値の初期電流Isを通電すると共に溶接ワイヤを母材から後退送給し、この後退送給によって溶接ワイヤが母材から離れて初期アーク3aが発生した後に溶接ワイヤを再び前進送給すると共に定常の溶接電流を通電して定常のアーク3bに移行させるリトラクトアークスタート制御と、
上記溶接開始信号Asが入力されると溶接ワイヤを母材へ前進送給し、溶接ワイヤが母材に接触すると定常の溶接電流を通電して定常のアークを発生させる通常アークスタート制御とを備え、
前回の溶接終了時点から今回の溶接開始時点までの溶接停止時間Tmに応動して設定されるアークスタート選択信号Scによって上記リトラクトアークスタート制御と上記通常アークスタート制御とを切り換えてアークスタートさせる消耗電極ガスシールドアーク溶接のアークスタート制御方法である。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態の例として、実施例1〜5について図面を参照して説明する。
[実施例1]
実施例1の発明は、リトラクトアークスタート制御と通常アークスタート制御とを備え、溶接ワイヤの種類、送給速度等の溶接条件に応じて選択されるアークスタート選択信号Scによって上記リトラクトアークスタート制御と上記通常アークスタート制御とを切り換えてアークスタートさせるアークスタート制御方法である。例えば、母材の材質がアルミニウム又はステンレス鋼である場合にはアークスタート性が悪いために、アークスタート選択信号をHighレベルに設定してリトラクトアークスタート制御を選択する。また、母材の材質が鉄鋼である場合にはアークスタート性は良好なので、生産効率の向上及び消耗部品等の長寿命化のために、アークスタート選択信号ScをLowレベルに設定して通常アークスタート制御を選択する。さらには、母材の材質が鉄鋼であり、2個所の溶接個所の一方は送給速度が遅く(溶接電流平均値が低く)、もう一方の溶接個所の送給速度が速い(溶接電流平均値が高い)場合には、前者の溶接個所を溶接するときにはアークスタート選択信号ScをHighレベルに設定してリトラクトアークスタート制御を選択してアークスタート性を良好にし、後者の溶接個所を溶接するときにはアークスタート性は良好なので、生産効率の向上及び消耗部品等の長寿命化のために、アークスタート選択信号ScをLowレベルに設定して通常アークスタート制御を選択する。さらには、母材の溶接個所の溶接品質の要求レベルに応じて、非常に高い品質を求められている場合にはアークスタート選択信号ScをHighレベルに設定してリトラクトアークスタート制御を選択し、そうでない場合にはアークスタート選択信号ScをLowレベルに設定して通常アークスタート制御を選択することもできる。以下、実施例1の発明について、図面を参照して詳細に説明する。
【0022】
図4は、実施例1の発明を実施するための溶接電源装置PSのブロック図である。以下、同図を参照して説明する。
出力制御回路INVは、商用電源(3相200[V]等)を入力として、後述する駆動信号Dvに従ってインバータ制御、サイリスタ制御等の出力制御を行い、溶接に適した溶接電流Iw及び溶接電圧Vwを出力する。
【0023】
溶接開始回路ASは、溶接トーチ、溶接工程制御装置等に設けられて、溶接開始信号Asを出力する。電流検出回路IDは、溶接電流Iwを検出して、電流検出信号Idを出力する。通電判別回路CDは、上記の電流検出信号Idを入力として、溶接電流Iwが通電しているときにはHighレベルとなり、通電していないときにはLowレベルとなる通電判別信号Cdを出力する。初期送給速度設定回路FSIは、予め定めた初期送給速度設定信号Fsiを出力する。送給速度切換回路SFは、上記の通電判別信号CdがLowレベル(非通電)のときはa側に切り換わり上記の初期送給速度設定信号Fsiを送給速度制御設定信号Fscとして出力し、Highレベル(通電)のときはb側に切り換わり後述する後退/定常送給速度設定信号Srを送給速度制御設定信号Fscとして出力する。定常送給速度設定回路FSは、予め定めた定常送給速度設定信号Fsを出力する。後退送給速度設定回路FSRは、予め定めた後退送給速度設定信号Fsrを出力する。
【0024】
点線で示すアークスタート選択回路SCは、通常アークスタート制御を選択したときはLowレベルとなり、リトラクトアークスタート制御を選択したときはHighレベルとなるアークスタート選択信号Scを出力する。電圧検出回路VDは、溶接電圧Vwを検出して電圧検出信号Vdを出力する。短絡判別回路SDは、図3(C)で前述したように、上記の電圧検出信号Vdの値によって、短絡の発生を判別した時点からアークの発生を判別した後に遅延時間Tdが経過した時点までの間Highレベルとなる短絡判別信号Sdを出力する。論値積回路ANDは、上記のアークスタート選択信号Sc及び上記の短絡判別信号Sdを入力として、論理積信号Andを出力する。後退/定常送給速度切換回路SRは、上記の論理積信号AndがLowレベルのときはa側に切り換わり上記の定常送給速度設定信号Fsを後退/定常送給速度設定信号Srとして出力し、Highレベルのときはb側に切り換わり上記の後退送給速度設定信号Fsrを後退/定常送給速度設定信号Srとして出力する。
【0025】
ここで、上記のアークスタート選択信号Scの設定値によって、上記の送給速度制御設定信号Fscの値がどのように変化するかを以下にまとめる。
▲1▼ アークスタート選択信号ScがLowレベル(通常アークスタート制御)のとき(前述した図2の動作と同一)
論理積信号Andは常にLowレベルになるので、後退/定常送給速度設定信号Srは常に定常送給速度設定信号Fsとなる。そして、送給速度制御設定信号Fscは、通電判別信号CdがHighレベル(通電)に変化する時点(図2の時刻t2)までは初期送給速度設定信号Fsiとなり、変化時点以降は定常送給速度設定信号Fsとなる。
【0026】
▲2▼ アークスタート選択信号ScがHighレベル(リトラクトアークスタート制御)のとき(前述した図3の動作と同一)
通電判別信号CdがHighレベル(通電)に変化する時点(図3の時刻t2)までは、送給速度制御設定信号Fscは初期送給速度設定信号Fsiとなる。続いて、短絡判別信号SdがHighレベル(短絡)に変化(図3の時刻t2)すると、論理積信号AndはHighレベルに変化するので、送給速度制御設定信号Fscは後退送給速度設定信号Fsrとなる。続いて、短絡判別信号SdがLowレベルに変化(図3の時刻t4)すると、論理積信号AndはLowレベルに変化するので、送給速度制御設定信号Fscは定常送給速度設定信号Fsとなる。
【0027】
送給制御回路FCは、溶接開始信号AsがHighレベル(開始)であるときには、上記の送給速度制御設定信号Fscに相当する速度で溶接ワイヤを送給するための送給制御信号Fcを送給モータWMへ出力する。
【0028】
電圧設定回路VSは、予め定めた電圧設定信号Vsを出力する。初期電流設定回路ISIは、予め定めた初期電流設定信号Isiを出力する。電圧誤差増幅回路EVは、上記の電圧設定信号Vsと電圧検出信号Vdとの誤差を増幅して、電圧誤差増幅信号Evを出力する。この電圧誤差増幅回路EVのフィードバック制御によって、溶接電源装置の外部特性は定常の溶接電流を通電するための定電圧特性となる。電流誤差増幅回路EIは、上記の初期電流設定信号Isiと電流検出信号Idとの誤差を増幅して、電流誤差増幅信号Eiを出力する。この電流誤差増幅回路EIのフィードバック制御によって、外部特性は初期電流Isを通電するための定電流特性となる。
【0029】
フリップフロップ回路FFは、アークスタート選択信号Scを禁止端子に入力し、溶接開始信号Asをセット(S)端子に入力し、短絡判別信号Sdをリセット(R)端子に入力して、切換信号Ffを出力する。アークスタート選択信号ScがLowレベル(通常アークスタート制御)のときには、切換信号Ffは常にLowレベルになる。他方、アークスタート選択信号ScがHighレベル(リトラクトアークスタート制御)のときには、溶接開始信号AsがHighレベル(開始)に変化した時点から短絡判別信号SdがLowレベルに変化する時点までの期間(図3の時刻t1〜t4)は、Highレベルになる。外部特性切換回路SPは、上記の切換信号FfがLowレベルのときには電圧誤差増幅信号Evを誤差増幅信号Eaとして出力し、Highレベルのときには電流誤差増幅信号Eiを誤差増幅信号Eaとして出力する。
【0030】
アークスタート選択信号ScがLowレベル(通常アークスタート制御)のときには、電圧誤差増幅信号Evが常に選択されて定電圧特性が形成される。したがって、図2で前述したように、時刻t2において溶接ワイヤが母材に接触すると、電圧設定信号Vsに対応する定電圧特性によって定常の溶接電流が通電する。他方、アークスタート選択信号ScがHighレベル(リトラクトアークスタート制御)のときには、図3の時刻t1〜t4の期間中は電流誤差増幅信号Eiが選択されて定電流特性を形成する。したがって、溶接開始信号Asが入力された時点からアークが発生して遅延時間Tdが経過する時点までの図3の時刻t1〜t4の期間中は、初期電流Isを通電するために定電流特性を形成し、それ以降の期間中は定電圧特性を形成して定常の溶接電流を通電する。
【0031】
駆動回路DVは、溶接開始信号AsがHighレベル(開始)のときには、上記の誤差増幅信号Eaに従って定電圧特性又は定電流特性を形成するための駆動信号Dvを出力する。
【0032】
上述した溶接電源装置を使用すれば、アークスタート選択信号Scの設定値を切り換えるだけで、溶接ワイヤの種類、送給速度等の種々の溶接条件に適したアークスタート制御方法を選択することができる。
【0033】
[実施例2]
実施例2の発明は、実施例1の発明に記載するアークスタート選択信号が、溶接電源装置に設けられたアークスタート選択スイッチを切り換えることによって設定されるアークスタート制御方法である。以下、図面を参照して実施例2の発明について説明する。
【0034】
実施例2の発明を実施するための溶接電源装置は、前述した図4のブロック図におけるアークスタート選択回路SCを以下に説明する図5の構成としたものである。
図5は、実施例2のアークスタート選択回路SCのブロック図である。アークスタート選択スイッチSWは、溶接電源装置に設けられて、通常アークスタート制御を選択するときにはa側に切り換え、リトラクトアークスタート制御を選択するときにはb側に切り換える。アークスタート選択スイッチSWがa側に切り換えられると、抵抗器Rに電流が流れて電圧値V1は略0[V]となるので、バッファ回路BUFの出力であるアークスタート選択信号ScはLowレベルとなる。他方、アークスタート選択スイッチSWがb側に切り換えられると、電圧値V1は略5[V]となるので、アークスタート選択信号ScはHighレベルとなる。
【0035】
上述したように、実施例2の発明は、アークスタート選択スイッチSWを切り換えるだけで、種々の溶接条件に適したアークスタート制御方法を選択することができる。
【0036】
[実施例3]
実施例3の発明は、ティーチペンダントによって溶接条件を設定し、溶接電源装置及び溶接ロボットを使用して行うロボットアーク溶接において、実施例1の発明に記載するアークスタート選択信号を上記溶接条件の一つとして上記ティーチペンダントによって設定するアークスタート制御方法である。以下、図面を参照して、実施例3の発明について説明する。
【0037】
図6は、実施例3の発明を実施するためのロボットアーク溶接装置の構成図である。ティーチペンダントTPによって、マニピュレータRMの動作の教示、溶接開始信号As、電圧設定信号Vs、定常送給速度設定信号Fs、アークスタート選択信号Sc等の溶接条件を、ロボット制御装置RCに予め設定する。ロボット制御装置RCは、マニピュレータRMの動作を制御するための動作制御信号Mcを出力し、ティーチペンダントTPによって設定された溶接開始信号As、電圧設定信号Vs、定常送給速度設定信号Fs及びアークスタート選択信号Scを含む溶接条件設定信号Wsを溶接電源装置PSへ出力する。溶接電源装置PSは、前述した図4のブロック図における溶接開始信号As、電圧設定信号Vs,定常送給速度設定信号Fs及びアークスタート選択信号Scを外部からの上記の溶接条件設定信号Wsによって設定するように変更したものである。溶接電源装置PSは、溶接条件設定信号Wsを入力として、溶接電圧Vw及び溶接電流Iwを出力すると共に、送給制御信号Fcを送給モータWMへ出力する。溶接ワイヤ1は送給モータWMによって溶接トーチ4を通って送給されて、母材2との間にアーク3が発生して溶接が行われる。
【0038】
上述したように、実施例3の発明は、ティーチペンダントTPによってアークスタート選択信号Scを設定することができ、種々の溶接条件に適したアークスタート制御方法を選択することができる。特に、溶接ロボットの作業プログラムにアークスタート選択信号Scの設定値を追加することによって、溶接個所ごとに通常アークスタート制御とリトラクトアークスタート制御とを選択することができる。
【0039】
[実施例4]
実施例4の発明は、実施例1の発明に記載するアークスタート選択信号が、溶接ワイヤ選択信号又は送給速度設定信号の少なくとも一つの信号の値に応動して設定されるアークスタート制御方法である。以下、図面を参照して、実施例4の発明について説明する。
【0040】
実施例4の発明を実施するための溶接電源装置は、前述した図4のブロック図におけるアークスタート選択回路SCを、以下に説明する図7の構成としたものである。
図7は、実施例4のアークスタート選択回路SCのブロック図である。溶接ワイヤ選択回路MSは、溶接ワイヤの種類に対応した溶接ワイヤ選択信号Msを出力する。例えば、溶接ワイヤの材質が鉄鋼で直径が1.2[mm]のときの溶接ワイヤ選択信号Ms=1とし、溶接ワイヤの材質が鉄鋼で直径が1.0[mm]のときの溶接ワイヤ選択信号Ms=2とし、溶接ワイヤの材質がアルミニウムで直径が1.2[mm]のときの溶接ワイヤ選択信号Ms=3とし、溶接ワイヤの材質がステンレス鋼で直径が1.2[mm]のときの溶接ワイヤ選択信号Ms=4とする。実施例4のアークスタート選択回路SCは、上記の溶接ワイヤ選択信号Ms及び定常送給速度設定信号Fsを入力として、それらの値に応動して予め定めた規則に従ってアークスタート選択信号Scを出力する。この規則の一例を、図7に示す。例えば、溶接ワイヤ選択信号Ms=1であり定常送給速度設定信号Fs≦7[m/分](溶接電流平均値では220[A]に相当)のときには、アークスタート選択信号ScはHighレベル(リトラクトアークスタート制御)となり、定常送給速度設定信号Fs>7[m/分]のときには、アークスタート選択信号ScはLowレベル(通常アークスタート制御)となる。また、溶接ワイヤ選択信号Ms=2であり定常送給速度設定信号Fs≦6[m/分](溶接電流平均値では160[A]に相当)のときには、アークスタート選択信号ScはHighレベル(リトラクトアークスタート制御)となり、定常送給速度設定信号Fs>6[m/分]のときには、アークスタート選択信号ScはLowレベル(通常アークスタート制御)となる。さらに、溶接ワイヤ選択信号Ms=3であるときには、アークスタート選択信号ScはHighレベル(リトラクトアークスタート制御)となる。上記の規則は一例であって、例えば、溶接ワイヤ選択信号Ms=1のときは、求められる溶接品質レベルに応じて、アークスタート選択信号ScをLowレベル(通常アークスタート制御)と決めることもでき、溶接ワイヤ選択信号Ms=4のときに定常送給速度設定信号Fsの値によって、アークスタート選択信号ScをHighレベル又はLowレベルに設定することもできる。さらに、図7の回路ブロックは、溶接電源装置の内部に設けても良いし、前述した図6のロボット制御装置RCの内部に設けても良い。
【0041】
上述したように、実施例4の発明では、溶接ワイヤの種類及び送給速度に応動して、自動的に最適なアークスタート制御方法が選択される。
【0042】
[実施例5]
実施例5の発明は、実施例1の発明に記載するアークスタート選択信号が、前回の溶接終了時点から今回の溶接開始時点までの溶接停止時間に応動して設定されるアークスタート制御方法である。以下、図面を参照して、実施例5の発明について説明する。
【0043】
実施例5の発明を実施するための溶接電源装置は、前述した図4のブロック図におけるアークスタート選択回路SCを、以下に説明する図8の構成としたものである。
図8は、実施例5のアークスタート選択回路SCのブロック図である。溶接停止時間測定タイマ回路TMは、通電判別信号CdがLowレベル(非通電)である時間長さに比例した値のタイマ信号Tmを出力する。比較回路CMは、上記のタイマ信号Tmの値と予め定めた基準値Tsとを比較して、Tm≦TsのときにはLowレベル(通常アークスタート制御)のアークスタート選択信号Scを出力し、Tm>TsのときにはHighレベル(リトラクトアークスタート制御)のアークスタート選択信号Scを出力する。
【0044】
上述したように、実施例5の発明では、前回の溶接終了時点から今回の溶接開始時点までの溶接停止時間(タイマ信号Tm)の値によって、自動的に最適なアークスタート制御方法を選択することができる。上記のようにする理由は、溶接停止時間が短いときには、溶接ワイヤの先端部は前回の溶接によって加熱されて高温のままであるので、次のアークスタートは通常アークスタート制御でも良好になるためである。また、上述した実施例5の発明は、実施例1〜4の発明と併用することも可能である。
【0045】
【発明の効果】
本発明のアークスタート制御方法では、溶接停止時間に応動して、アークスタート選択信号を適正値に設定することができる。これによって、溶接停止時間が短くて溶接ワイヤの先端部がまだ高温であるときにはアークスタート性は良好であるので生産効率の向上及び消耗部品等の長寿命化のために通常アークスタート制御を行い、溶接停止時間が長くなり溶接ワイヤの先端部が低温になるとアークスタート性を良好にするためにリトラクトアークスタート制御を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来技術の消耗電極ガスシールドアーク溶接装置の構成図
【図2】従来技術1の通常アークスタート制御のタイミングチャート
【図3】従来技術2のリトラクトアークスタート制御のタイミングチャート
【図4】実施例1の溶接電源装置のブロック図
【図5】実施例2のアークスタート選択回路のブロック図
【図6】実施例3の溶接装置の構成図
【図7】実施例4のアークスタート選択回路のブロック図
【図8】実施例5のアークスタート選択回路のブロック図
【符号の説明】
1 溶接ワイヤ
2 母材
3 アーク
3a 初期アーク
3b 定常のアーク
4 溶接トーチ
4a コンタクトチップ
5 送給ロール
AND 論理積回路
And 論理積信号
AS 溶接開始回路
As 溶接開始信号
BUF バッファ回路
CD 通電判別回路
Cd 通電判別信号
CM 比較回路
DV 駆動回路
Dv 駆動信号
Ea 誤差増幅信号
EI 電流誤差増幅回路
Ei 電流誤差増幅信号
EV 電圧誤差増幅回路
Ev 電圧誤差増幅信号
FC 送給制御回路
Fc 送給制御信号
FF フリップフロップ回路
Ff 切換信号
FS 定常送給速度設定回路
Fs 定常送給速度設定信号
Fsc 送給速度制御設定信号
FSI 初期送給速度設定回路
Fsi 初期送給速度設定信号
FSR 後退送給速度設定回路
Fsr 後退送給速度設定信号
ID 電流検出回路
Id 電流検出信号
INV 出力制御回路
Is 初期電流
ISI 初期電流設定回路
Isi 初期電流設定信号
Iw 溶接電流
Lw ワイヤ先端・母材間距離
MS 溶接ワイヤ選択回路
Ms 溶接ワイヤ選択信号
PS 溶接電源装置
R 抵抗器
RC ロボット制御装置
RM マニピュレータ
SC アークスタート選択回路
Sc アークスタート選択信号
SD 短絡判別回路
Sd 短絡判別信号
SF 送給速度切換回路
SP 外部特性切換回路
SR 後退/定常送給速度切換回路
Sr 後退/定常送給速度設定信号
SW アークスタート選択スイッチ
Td 遅延時間
TM 溶接停止時間測定タイマ回路
Tm タイマ信号
TP ティーチペンダント
Ts (溶接停止時間)基準値
V1 電圧値
VD 電圧検出回路
Vd 電圧検出信号
VS 電圧設定回路
Vs 電圧設定信号
Vw 溶接電圧
WM 送給モータ
Ws 溶接条件設定信号
[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an improvement of an arc start control method in consumable electrode gas shielded arc welding.
[0002]
[Prior art]
FIG. 1 is a configuration diagram of a welding apparatus for performing consumable electrode gas shield arc welding. Hereinafter, each component will be described with reference to FIG.
When a welding start signal As is input from a welding start circuit AS provided outside, the welding power source device PS outputs a welding voltage Vw and a welding current Iw suitable for welding, and also feeds the welding wire 1 to the feed motor WM. The feed control signal Fc for feeding is output by The welding start circuit AS corresponds to a torch switch attached to the welding torch, a circuit in a control device that controls the welding process, and the like. The welding wire 1 is fed through a liner in the welding torch 4 as the feeding roll 5 directly connected to the feeding motor WM rotates, and the contact tip 4a attached to the tip of the welding torch 4 is used. Is fed, and an arc is generated between the welding wire 1 and the base material 2 to perform welding. At this time, when the feed roll 5 rotates forward, the welding wire 1 is fed forward in a direction approaching the base material 2, and conversely, when the feed roll rotates reversely, the welding wire 1 moves backward in a direction away from the base material 2. Be paid. The wire tip / base material distance Lw represents the distance between the tip of the welding wire 1 and the base material 2 and is substantially equal to the arc length in the arc generation state. In the normal arc start control of the prior art 1 to be described later, the welding wire is only forward fed, and in the retract arc start control of the prior art 2 to be described later, the welding wire is both forward fed and backward fed.
[0003]
[Prior art 1]
In the prior art 1, when a welding start signal is input, the welding wire is fed forward to the base material, and when the welding wire contacts or approaches the base material, a steady welding current is supplied to generate a steady arc. This is a control method (hereinafter referred to as normal arc start control). The normal arc start control will be described below with reference to the drawings.
[0004]
FIG. 2 is a timing chart of each signal of the normal arc start control. (A) shows the time change of the welding start signal As, (B) shows the time change of the feed control signal Fc, (C) shows the time change of the welding current Iw, (D) shows the time change of the wire tip / base material distance Lw, and FIGS. (E1) to (E4) show the state of the arc generating portion at each time.
[0005]
(1) Period from time t1 to t2
At time t1, when the welding start signal As is input (High level) as shown in FIG. 9A, the value of the feed control signal Fc is set to the initial feed speed as shown in FIG. The set value Fsi is set, and feeding of the welding wire is started at a speed slower than a steady feed speed set value Fs described later. At the same time, although not shown, the output of the welding power source is also started, and a welding voltage is applied between the welding wire and the base material. During this period, as shown in FIG. 4D, the wire tip / base material distance Lw gradually decreases at a speed corresponding to the initial feed speed set value Fsi.
[0006]
(2) Period after time t2
At time t2, as shown in the figure (E2), when the tip of the welding wire comes into contact with the base material or approaches a very short distance, as shown in the figure (E3), an arc 3 is generated, As shown in FIG. 3C, a steady welding current is applied. In response to this, as shown in FIG. 5B, the value of the feed control signal Fc becomes the steady feed speed set value Fs, and the welding wire is fed at a speed corresponding to this set value. And as shown in the figure (D), the arc length (distance Lw between the tip of the wire and the base metal) is appropriate as shown in the figure (E4) through a transitional period from the time t2 to the time t3. It becomes the steady arc length.
[0007]
The arc start of the consumable electrode gas shield arc welding is performed by the normal arc start control described above. However, when the material of the welding wire is aluminum or stainless steel, it is known that in this normal arc start control, an arc break or a short-circuit state is likely to occur immediately after the arc start, and a defective arc start is likely to occur. ing. In addition, when the material of the welding wire is steel, the arc start property is almost good, but when the diameter of the welding wire is as thin as 0.8 to 1.0 [mm] and as thick as 1.6 [mm]. Sometimes, the arc start performance is worse than when the diameter is 1.2 [mm]. Furthermore, the arc start performance is also deteriorated when the welding current value is low (the feeding speed is slow). That is, in the normal arc start control, the arc start performance may be deteriorated depending on the welding conditions such as the type (material and diameter) of the welding wire and the feeding speed. In order to solve this problem, the retract arc start control of prior art 2 described below has been proposed.
[0008]
[Prior Art 2]
FIG. 3 is a timing chart of each signal of the retract arc start control. (A) shows the time change of welding start signal As, (B) shows the time change of feed control signal Fc, and (C) shows the short-circuit state between the welding wire and the base metal. (D) shows the time change of the welding current Iw, FIG. (E) shows the time change of the distance Lw between the wire tip and the base material, and FIG. ) To (F5) indicate the state of the arc generating portion at each time. In the figure, the operation during the period from time t1 to t2 is the same as that in FIG. Hereinafter, the operation in the period after time t2 will be described with reference to FIG.
[0009]
(1) Period from time t2 to t3
During the period from the time t1 to the time t2, the welding wire is fed forward to the base material at a speed corresponding to the initial feeding speed set value Fsi, and at the time t2, as shown in FIG. Is in contact with the base material, as shown in FIG. 3D, an initial current Is set in advance of about several [A] to several tens [A] is energized. In response to this, as shown in FIG. 5B, the value of the feed control signal Fc changes to a predetermined reverse feed speed setting value Fsr, and the welding wire corresponds to this set value. It is fed backwards from the base material at a speed to do. Here, when the value of the feed control signal Fc is a positive value, the welding wire is fed forward, and when it is a negative value, it is fed backward. At the same time, at time t2, as shown in FIG. 5C, the welding wire and the base material are brought into contact with each other, so that the short circuit determination signal Sd changes to the high level (short circuit). During this period, the welding wire is fed backward, but the time for the feeding motor to switch from forward rotation to reverse rotation and the time for backward feeding of the play of the welding wire due to the bending of the welding torch. Due to the delay, the wire tip / base material distance Lw remains in contact with 0 [mm] as shown in FIG.
[0010]
(2) Period from time t3 to t4
At time t3, as shown in FIG. 5F3, when the wire tip is separated from the base metal by the above-described backward feeding, an initial arc 3a in which the initial current Is is energized is generated. At this time, as shown in FIG. 5C, the short circuit determination signal Sd determines the occurrence of the initial arc 3a, but remains at the high level until time t4 when the predetermined off-delay delay time Td elapses. Therefore, during this period, the backward feeding is continued, and the distance Lw between the wire tip and the base material becomes longer with time as shown in FIG.
[0011]
(3) Period after time t4
At time t4, when the delay time Td elapses and the short-circuit determination signal Sd becomes a low level as shown in FIG. 10C, the value of the feed control signal Fc is set in advance as shown in FIG. It changes to the fixed feed rate set value Fs of a predetermined positive value, and the welding wire is fed forward again at a speed corresponding to this set value. At the same time, as shown in FIG. 4D, a steady welding current is applied, and at time t5, as shown in FIG. 5E, the wire tip / base material distance Lw becomes a steady arc length, As shown in FIG. 5F5, the process proceeds to the steady arc 3b.
[0012]
As described above, in the retract arc start control, the tip of the welding wire is once brought into contact with the base material, and then the welding wire is fed backward to reliably generate the initial arc, and the welding wire is fed forward again. Transition to a steady arc. According to this method, it is possible to always obtain a good arc start performance regardless of the welding conditions such as the material, diameter and feed speed of the welding wire.
[0013]
[Problems to be solved by the invention]
As described above, in the normal arc start control of the prior art 1, when the material of the welding wire is aluminum or stainless steel, the diameter of the welding wire is smaller or larger than 1.2 [mm] and the feeding speed However, when the welding current average value is low and the arc start property is low, the welding operation may be interrupted due to the arc start failure, and the welding quality may be deteriorated.
[0014]
Further, as described above, in the retract arc start control of the prior art 2, it is possible to always obtain a good arc start performance regardless of the welding conditions such as the material of the welding wire, the diameter, and the feeding speed. However, this retract arc start control has the following problems to be solved.
▲ 1 ▼ It takes a long time to start the arc
In the normal arc start control, as described above with reference to FIG. 2, after the welding wire comes into contact with the base material at time t2, a steady arc state is reached at time t3. The period is t3. On the other hand, in the retract arc start control, as described above with reference to FIG. 3, after the welding wire comes into contact with the base material at the time t2, the period of the backward feeding at the time t2 to t4 and the steady feeding at the time t4 to t5 are performed. Since the transition period to the arc is necessary, the time required for the arc start after the contact is from time t2 to t5, which is longer than that during the normal arc start control. By the way, in welding parts such as automobiles and electronic devices, a welding portion having a short welding length is often performed many times for one workpiece. In the case of welding such a workpiece, the production efficiency decreases as the time required for each arc start increases. Therefore, the retract arc start control has a problem that the production efficiency is lowered because it takes a longer time to start the arc than the normal arc start control.
[0015]
(2) The service life of consumable parts of the feed motor and welding torch is shortened
In the retract arc start control, as described above with reference to FIG. 3, the feeding motor is rotated forward during time t1 to t2 to feed the welding wire forward, and during the subsequent time t2 to t4, the feeding motor. Is rotated backward to feed the welding wire backward, and during the subsequent period after time t4, the feeding motor is rotated forward again to forwardly feed the welding wire. In this way, since the feed motor repeats forward / reverse rotation for each arc start, the service life is shortened as compared with the normal arc start control in which only forward rotation is performed. Also, in order to repeat forward / backward feeding of the welding wire at each arc start, a coil liner for passing the welding wire inserted into the welding torch, and a contact for supplying power to the welding wire attached to the tip of the welding torch Wear of consumable parts such as chips is accelerated and the replacement cycle is shortened. As described above, in the retract arc start control, the consumable parts of the feed motor and the welding torch (hereinafter referred to as consumable parts) have a short service life. Increased replacement work time was a problem.
Therefore, the present invention provides an arc start control method for solving the above-mentioned problems of the normal arc start control and the retract arc start control.
[0016]
[Means for Solving the Problems]
The first invention is shown in FIG. And FIG. As shown in
When the welding start signal As is input, the welding wire is fed forward to the base material, and when the welding wire comes into contact with the base material, an initial current Is having a small current value is energized and the welding wire is fed backward from the base material, Retract arc start control in which the welding wire is separated from the base metal by this backward feeding and the welding wire is fed forward again after the initial arc 3a is generated, and a steady welding current is energized to shift to the steady arc 3b.
When the welding start signal As is input, the welding wire is forwardly fed to the base material, and when the welding wire comes into contact with the base material, a normal arc start control for generating a steady arc by energizing a steady welding current is provided. ,
Arc start selection signal Sc set in response to the welding stop time Tm from the previous welding end time to the current welding start time point This is an arc start control method of consumable electrode gas shield arc welding in which the arc is started by switching between the retract arc start control and the normal arc start control.
[0021]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Examples 1 to 5 will be described below with reference to the drawings as examples of embodiments of the present invention.
[Example 1]
The invention of Embodiment 1 includes retract arc start control and normal arc start control, and the above-described retract arc start control by an arc start selection signal Sc selected according to welding conditions such as the type of welding wire and the feeding speed. This is an arc start control method in which an arc start is performed by switching the normal arc start control. For example, when the material of the base material is aluminum or stainless steel, since the arc start property is poor, the arc start selection signal is set to the high level and the retract arc start control is selected. In addition, since the arc start performance is good when the base material is steel, the arc start selection signal Sc is set to a low level to improve the production efficiency and extend the life of consumable parts. Select start control. Furthermore, the base material is steel, one of the two welding locations has a slow feeding speed (low average welding current), and the other welding location has a high feeding speed (average welding current) When welding the former welding point, the arc start selection signal Sc is set to a high level and the retraction arc start control is selected to improve the arc start property, and when the latter welding point is welded. Since the arc start performance is good, the normal arc start control is selected by setting the arc start selection signal Sc to the low level in order to improve production efficiency and extend the life of consumable parts. Further, according to the required level of the welding quality of the base metal welding point, when very high quality is required, the arc start selection signal Sc is set to the high level and the retract arc start control is selected. Otherwise, the arc start selection signal Sc can be set to a low level to select normal arc start control. Hereinafter, the invention of Example 1 will be described in detail with reference to the drawings.
[0022]
FIG. 4 is a block diagram of a welding power source apparatus PS for carrying out the invention of the first embodiment. Hereinafter, a description will be given with reference to FIG.
The output control circuit INV receives a commercial power supply (three-phase 200 [V], etc.) as input and performs output control such as inverter control and thyristor control according to a drive signal Dv described later, and a welding current Iw and welding voltage Vw suitable for welding. Is output.
[0023]
The welding start circuit AS is provided in a welding torch, a welding process control device, etc., and outputs a welding start signal As. The current detection circuit ID detects the welding current Iw and outputs a current detection signal Id. The energization determination circuit CD receives the current detection signal Id and outputs an energization determination signal Cd that is at a high level when the welding current Iw is energized and is at a low level when the energization is not energized. The initial feed speed setting circuit FSI outputs a predetermined initial feed speed setting signal Fsi. The feed speed switching circuit SF switches to the a side when the energization determination signal Cd is at a low level (non-energization), and outputs the initial feed speed setting signal Fsi as the feed speed control setting signal Fsc. When the level is high (energization), the mode is switched to the b side, and a backward / steady feed speed setting signal Sr described later is output as the feed speed control setting signal Fsc. The steady feeding speed setting circuit FS outputs a predetermined steady feeding speed setting signal Fs. The reverse feed speed setting circuit FSR outputs a predetermined reverse feed speed setting signal Fsr.
[0024]
The arc start selection circuit SC indicated by a dotted line outputs an arc start selection signal Sc which is at a low level when the normal arc start control is selected and is at a high level when the retract arc start control is selected. The voltage detection circuit VD detects the welding voltage Vw and outputs a voltage detection signal Vd. As described above with reference to FIG. 3C, the short circuit determination circuit SD determines from the time when the occurrence of a short circuit is determined to the time when the delay time Td has elapsed after determining the occurrence of an arc based on the value of the voltage detection signal Vd. During this period, a short circuit determination signal Sd that is at a high level is output. The logical product circuit AND receives the arc start selection signal Sc and the short circuit determination signal Sd, and outputs a logical product signal And. The reverse / steady feed speed switching circuit SR switches to the a side when the logical product signal And is at the Low level, and outputs the above-mentioned steady feed speed setting signal Fs as the reverse / steady feed speed setting signal Sr. When it is at the High level, it switches to the b side and outputs the reverse feed speed setting signal Fsr as the reverse / steady feed speed setting signal Sr.
[0025]
Here, how the value of the feed speed control setting signal Fsc changes according to the set value of the arc start selection signal Sc will be summarized below.
(1) When the arc start selection signal Sc is at a low level (normal arc start control) (same as the operation of FIG. 2 described above)
Since the logical product signal And is always at the low level, the reverse / steady feed speed setting signal Sr is always the steady feed speed setting signal Fs. The feed speed control setting signal Fsc becomes the initial feed speed setting signal Fsi until the time when the energization determination signal Cd changes to the high level (energization) (time t2 in FIG. 2), and after that time the steady feed This is the speed setting signal Fs.
[0026]
(2) When the arc start selection signal Sc is at a high level (retract arc start control) (the same operation as in FIG. 3 described above).
The feed speed control setting signal Fsc becomes the initial feed speed setting signal Fsi until the time when the energization determination signal Cd changes to the high level (energization) (time t2 in FIG. 3). Subsequently, when the short circuit determination signal Sd changes to the high level (short circuit) (time t2 in FIG. 3), the logical product signal And changes to the high level, so that the feed speed control setting signal Fsc is the reverse feed speed setting signal. Fsr. Subsequently, when the short circuit determination signal Sd changes to the low level (time t4 in FIG. 3), the AND signal And changes to the low level, so that the feed speed control setting signal Fsc becomes the steady feed speed setting signal Fs. .
[0027]
The feed control circuit FC sends a feed control signal Fc for feeding the welding wire at a speed corresponding to the feed speed control setting signal Fsc when the welding start signal As is at a high level (start). Output to feed motor WM.
[0028]
The voltage setting circuit VS outputs a predetermined voltage setting signal Vs. The initial current setting circuit ISI outputs a predetermined initial current setting signal Isi. The voltage error amplification circuit EV amplifies an error between the voltage setting signal Vs and the voltage detection signal Vd and outputs a voltage error amplification signal Ev. By the feedback control of the voltage error amplification circuit EV, the external characteristic of the welding power source device becomes a constant voltage characteristic for supplying a steady welding current. The current error amplification circuit EI amplifies an error between the initial current setting signal Isi and the current detection signal Id and outputs a current error amplification signal Ei. By the feedback control of the current error amplifier circuit EI, the external characteristic becomes a constant current characteristic for supplying the initial current Is.
[0029]
The flip-flop circuit FF inputs the arc start selection signal Sc to the prohibit terminal, inputs the welding start signal As to the set (S) terminal, inputs the short circuit determination signal Sd to the reset (R) terminal, and switches the switching signal Ff. Is output. When the arc start selection signal Sc is at the low level (normal arc start control), the switching signal Ff is always at the low level. On the other hand, when the arc start selection signal Sc is at the high level (retract arc start control), the period from the time when the welding start signal As changes to the high level (start) to the time when the short circuit determination signal Sd changes to the low level (see FIG. 3 at time t1 to t4) becomes a high level. The external characteristic switching circuit SP outputs the voltage error amplification signal Ev as the error amplification signal Ea when the switching signal Ff is at the Low level, and outputs the current error amplification signal Ei as the error amplification signal Ea when the switching signal Ff is at the High level.
[0030]
When the arc start selection signal Sc is at a low level (normal arc start control), the voltage error amplification signal Ev is always selected to form a constant voltage characteristic. Therefore, as described above with reference to FIG. 2, when the welding wire comes into contact with the base material at time t <b> 2, a steady welding current is energized by the constant voltage characteristic corresponding to the voltage setting signal Vs. On the other hand, when the arc start selection signal Sc is at a high level (retract arc start control), the current error amplification signal Ei is selected during the period from time t1 to t4 in FIG. 3 to form a constant current characteristic. Therefore, during the period from time t1 to time t4 in FIG. 3 from when the welding start signal As is input to when the arc is generated and the delay time Td elapses, the constant current characteristic is applied to supply the initial current Is. In the subsequent period, a constant voltage characteristic is formed and a steady welding current is applied.
[0031]
When the welding start signal As is at a high level (start), the drive circuit DV outputs a drive signal Dv for forming a constant voltage characteristic or a constant current characteristic in accordance with the error amplification signal Ea.
[0032]
If the welding power supply apparatus described above is used, it is possible to select an arc start control method suitable for various welding conditions such as the type of welding wire and the feeding speed by simply switching the set value of the arc start selection signal Sc. .
[0033]
[Example 2]
The invention of Example 2 is an arc start control method in which the arc start selection signal described in the invention of Example 1 is set by switching an arc start selection switch provided in a welding power source device. Hereinafter, the invention of Example 2 will be described with reference to the drawings.
[0034]
In the welding power source apparatus for carrying out the invention of the second embodiment, the arc start selection circuit SC in the block diagram of FIG. 4 is configured as shown in FIG.
FIG. 5 is a block diagram of the arc start selection circuit SC of the second embodiment. The arc start selection switch SW is provided in the welding power source device, and is switched to the a side when selecting the normal arc start control, and is switched to the b side when selecting the retract arc start control. When the arc start selection switch SW is switched to the a side, a current flows through the resistor R and the voltage value V1 becomes approximately 0 [V]. Therefore, the arc start selection signal Sc, which is the output of the buffer circuit BUF, is low level. Become. On the other hand, when the arc start selection switch SW is switched to the b side, the voltage value V1 becomes approximately 5 [V], so that the arc start selection signal Sc becomes High level.
[0035]
As described above, the invention of the second embodiment can select an arc start control method suitable for various welding conditions only by switching the arc start selection switch SW.
[0036]
[Example 3]
In the invention of the third embodiment, the welding condition is set by a teach pendant, and in the robot arc welding performed using the welding power source device and the welding robot, the arc start selection signal described in the invention of the first embodiment is set to one of the above welding conditions. This is an arc start control method set by the teach pendant. Hereinafter, the invention of Example 3 will be described with reference to the drawings.
[0037]
FIG. 6 is a configuration diagram of a robot arc welding apparatus for carrying out the invention of the third embodiment. Teaching pendant TP presets welding conditions such as teaching of operation of manipulator RM, welding start signal As, voltage setting signal Vs, steady feed speed setting signal Fs, arc start selection signal Sc, and the like in robot controller RC. The robot controller RC outputs an operation control signal Mc for controlling the operation of the manipulator RM, a welding start signal As set by the teach pendant TP, a voltage setting signal Vs, a steady feeding speed setting signal Fs, and an arc start. A welding condition setting signal Ws including the selection signal Sc is output to the welding power source device PS. The welding power source PS sets the welding start signal As, the voltage setting signal Vs, the steady feed speed setting signal Fs and the arc start selection signal Sc in the block diagram of FIG. 4 described above by the above-described welding condition setting signal Ws. It has been changed to. The welding power supply device PS receives the welding condition setting signal Ws, outputs the welding voltage Vw and the welding current Iw, and outputs the feed control signal Fc to the feed motor WM. The welding wire 1 is fed through a welding torch 4 by a feeding motor WM, and an arc 3 is generated between the base metal 2 and welding is performed.
[0038]
As described above, in the invention of the third embodiment, the arc start selection signal Sc can be set by the teach pendant TP, and an arc start control method suitable for various welding conditions can be selected. In particular, the normal arc start control and the retract arc start control can be selected for each welding point by adding the set value of the arc start selection signal Sc to the work program of the welding robot.
[0039]
[Example 4]
The invention of the fourth embodiment is an arc start control method in which the arc start selection signal described in the invention of the first embodiment is set in response to the value of at least one of a welding wire selection signal or a feed speed setting signal. is there. Hereinafter, the invention of Example 4 will be described with reference to the drawings.
[0040]
In the welding power source apparatus for carrying out the invention of the fourth embodiment, the arc start selection circuit SC in the block diagram of FIG. 4 is configured as shown in FIG. 7 described below.
FIG. 7 is a block diagram of the arc start selection circuit SC of the fourth embodiment. The welding wire selection circuit MS outputs a welding wire selection signal Ms corresponding to the type of welding wire. For example, the welding wire selection signal Ms = 1 when the welding wire material is steel and the diameter is 1.2 [mm], and the welding wire selection is when the welding wire material is steel and the diameter is 1.0 [mm]. The signal Ms = 2, the welding wire selection signal Ms = 3 when the welding wire material is aluminum and the diameter is 1.2 [mm], the welding wire material is stainless steel and the diameter is 1.2 [mm]. The welding wire selection signal Ms = 4. The arc start selection circuit SC according to the fourth embodiment receives the welding wire selection signal Ms and the steady feeding speed setting signal Fs, and outputs an arc start selection signal Sc according to a predetermined rule in response to these values. . An example of this rule is shown in FIG. For example, when the welding wire selection signal Ms = 1 and the steady feed speed setting signal Fs ≦ 7 [m / min] (corresponding to 220 [A] in the welding current average value), the arc start selection signal Sc is at a high level ( When the normal feed speed setting signal Fs> 7 [m / min], the arc start selection signal Sc is at the low level (normal arc start control). When the welding wire selection signal Ms = 2 and the steady feed speed setting signal Fs ≦ 6 [m / min] (corresponding to 160 [A] in the welding current average value), the arc start selection signal Sc is at a high level ( When the normal feed speed setting signal Fs> 6 [m / min], the arc start selection signal Sc is at the low level (normal arc start control). Further, when the welding wire selection signal Ms = 3, the arc start selection signal Sc is at a high level (retract arc start control). The above rule is an example. For example, when the welding wire selection signal Ms = 1, the arc start selection signal Sc can be determined as the low level (normal arc start control) according to the required welding quality level. When the welding wire selection signal Ms = 4, the arc start selection signal Sc can be set to the high level or the low level according to the value of the steady feed speed setting signal Fs. Furthermore, the circuit block of FIG. 7 may be provided inside the welding power source apparatus, or may be provided inside the robot control apparatus RC of FIG. 6 described above.
[0041]
As described above, in the invention of the fourth embodiment, the optimum arc start control method is automatically selected according to the type of the welding wire and the feeding speed.
[0042]
[Example 5]
The invention of Example 5 is an arc start control method in which the arc start selection signal described in the invention of Example 1 is set in response to the welding stop time from the previous welding end time to the current welding start time. . Hereinafter, the invention of Example 5 will be described with reference to the drawings.
[0043]
In the welding power source apparatus for carrying out the invention of the fifth embodiment, the arc start selection circuit SC in the block diagram of FIG. 4 described above is configured as shown in FIG.
FIG. 8 is a block diagram of the arc start selection circuit SC of the fifth embodiment. The welding stop time measurement timer circuit TM outputs a timer signal Tm having a value proportional to the length of time that the energization determination signal Cd is at the low level (non-energization). The comparison circuit CM compares the value of the timer signal Tm with a predetermined reference value Ts, and outputs a low level (normal arc start control) arc start selection signal Sc when Tm ≦ Ts, and Tm> At Ts, an arc start selection signal Sc of High level (retract arc start control) is output.
[0044]
As described above, in the invention of Example 5, the optimum arc start control method is automatically selected according to the value of the welding stop time (timer signal Tm) from the previous welding end time to the current welding start time. Can do. The reason for the above is that when the welding stop time is short, the tip of the welding wire is heated by the previous welding and remains at a high temperature, so that the next arc start will be good even with normal arc start control. is there. Further, the above-described invention of the fifth embodiment can be used in combination with the inventions of the first to fourth embodiments.
[0045]
【The invention's effect】
In the arc start control method of the present invention, the arc start selection signal can be set to an appropriate value in response to the welding stop time. As a result, the arc start performance is good when the welding stop time is short and the tip of the welding wire is still hot, so normal arc start control is performed to improve production efficiency and extend the life of consumable parts, etc. When the welding stop time becomes long and the tip of the welding wire becomes low in temperature, retract arc start control can be performed to improve arc start performance.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a block diagram of a conventional consumable electrode gas shield arc welding apparatus.
FIG. 2 is a timing chart of normal arc start control of prior art 1
FIG. 3 is a timing chart of retract arc start control according to prior art 2;
FIG. 4 is a block diagram of a welding power source apparatus according to the first embodiment.
FIG. 5 is a block diagram of an arc start selection circuit according to a second embodiment.
FIG. 6 is a configuration diagram of a welding apparatus according to a third embodiment.
FIG. 7 is a block diagram of an arc start selection circuit according to a fourth embodiment.
FIG. 8 is a block diagram of an arc start selection circuit according to a fifth embodiment.
[Explanation of symbols]
1 Welding wire
2 Base material
3 Arc
3a initial arc
3b Steady arc
4 Welding torch
4a Contact chip
5 Feeding roll
AND AND circuit
And AND signal
AS welding start circuit
As welding start signal
BUF buffer circuit
CD energization discrimination circuit
Cd Energization discrimination signal
CM comparison circuit
DV drive circuit
Dv drive signal
Ea Error amplification signal
EI current error amplifier circuit
Ei Current error amplification signal
EV voltage error amplifier circuit
Ev Voltage error amplification signal
FC feed control circuit
Fc feed control signal
FF flip-flop circuit
Ff switching signal
FS steady feed speed setting circuit
Fs Steady feed speed setting signal
Fsc Feeding speed control setting signal
FSI initial feed speed setting circuit
Fsi Initial feed speed setting signal
FSR reverse feed speed setting circuit
Fsr Reverse feed speed setting signal
ID current detection circuit
Id Current detection signal
INV output control circuit
Is Initial current
ISI initial current setting circuit
Isi initial current setting signal
Iw welding current
Lw Distance between wire tip and base material
MS welding wire selection circuit
Ms Welding wire selection signal
PS welding power supply
R resistor
RC robot controller
RM manipulator
SC arc start selection circuit
Sc Arc start selection signal
SD short-circuit detection circuit
Sd Short circuit detection signal
SF Feeding speed switching circuit
SP external characteristic switching circuit
SR reverse / steady feed speed switching circuit
Sr Reverse / steady feed speed setting signal
SW Arc start selection switch
Td delay time
TM Welding stop time measurement timer circuit
Tm Timer signal
TP teach pendant
Ts (welding stop time) reference value
V1 voltage value
VD voltage detection circuit
Vd Voltage detection signal
VS voltage setting circuit
Vs Voltage setting signal
Vw welding voltage
WM feed motor
Ws Welding condition setting signal

Claims (1)

溶接開始信号が入力されると溶接ワイヤを母材へ前進送給し、溶接ワイヤが母材に接触すると小電流値の初期電流を通電すると共に溶接ワイヤを母材から後退送給し、この後退送給によって溶接ワイヤが母材から離れて初期アークが発生した後に溶接ワイヤを再び前進送給すると共に定常の溶接電流を通電して定常のアークに移行させるリトラクトアークスタート制御と、前記溶接開始信号が入力されると溶接ワイヤを母材へ前進送給し、溶接ワイヤが母材に接触又は接近すると定常の溶接電流を通電して定常のアークを発生させる通常アークスタート制御とを備え、
前回の溶接終了時点から今回の溶接開始時点までの溶接停止時間に応動して設定されるアークスタート選択信号によって前記リトラクトアークスタート制御と前記通常アークスタート制御とを切り換えてアークスタートさせる消耗電極ガスシールドアーク溶接のアークスタート制御方法。
When the welding start signal is input, the welding wire is fed forward to the base metal. When the welding wire comes into contact with the base metal, an initial current of a small current value is supplied and the welding wire is fed backward from the base material. Retract arc start control in which the welding wire is separated from the base material by feeding and the welding wire is fed forward again after the initial arc is generated, and a steady welding current is applied to shift to the steady arc, and the welding start signal Is provided with a normal arc start control that feeds a welding wire forward to the base metal when the is input, and generates a steady arc by energizing a steady welding current when the welding wire contacts or approaches the base material,
A consumable electrode gas shield that switches between the retract arc start control and the normal arc start control by an arc start selection signal set in response to a welding stop time from the end of the previous welding to the start of the current welding. Arc start control method for arc welding.
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