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JP4484070B2 - 高張力熱延鋼板及びその製造方法 - Google Patents

高張力熱延鋼板及びその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、自動車や産業機器の構造部材として好適な、高い降伏比と優れた加工性を兼ね備える高張力熱延鋼板およびその製造方法に関する。
連続熱間圧延によって製造されるいわゆる熱延鋼板は、比較的安価な構造材料として、自動車や産業機器の構造部材用素材として広く使用されている。特に自動車の足廻り部品、バンパー部品、衝撃吸収用部材などに用いられる熱延鋼板には、軽量化、優れた耐久性や衝撃吸収能などの観点から高い降伏強度を備えていることが望まれている。更に複雑な形状への成形に耐え得るだけの優れた加工性も必要とされている。
一般に、鋼板はその強度を増加させると延性等の加工性が低下する。しかしながら、強度と延性がともに優れる鋼板として、いわゆる「残留オーステナイト」、つまり、未変態のまま残ったオーステナイトの変態誘起塑性(以下、「TRIP」ともいう。)を利用した鋼板が知られている。
例えば、特許文献1には、降伏比が高い残留オーステナイト鋼板として、C:0.16〜0.30重量%未満、Si:0.5〜3.0重量%、Mn:0.5〜3.0重量%、Si+Mn:1.5超〜6.0重量%、P≦0.02重量%、S≦0.01重量%、Al:0.005〜0.10重量%、およびFeを主成分として含み、さらに必要に応じCa、REMを含有し、ミクロ組織としてフェライト、ベイナイト、残留オーステナイトの3相で構成され、かつフェライト占積率(VF )とフェライト粒径(dF )の比(VF /dF )が7以上で2μm以下の残留オーステナイト占積率が5%以上であり、降伏比(YR)≧60%、強度−延性バランス(引張強さ×全伸び)≧2000(kgf/mm2 ・%)、穴拡げ比(d/d0 )≧1.1、一様伸び≧10%を具備する成形性に優れた高降伏比型熱延高強度鋼板とその製造方法が提案されている。しかしながら、この熱延高強度鋼板の降伏比は、せいぜい、86.4%にすぎない。
一方、鋼板の降伏比を高める方法として、フェライトの結晶粒径を微細粒化する方法が挙げられる。
例えば、特許文献2には、、組成が重量%でC:0.02〜0.20%、Si:0.01〜1.0%、Mn:0.2〜2.0%、P:0.050%以下、S:0.010%以下、Al:0.001〜0.10%、Nb:0.060%以下、Ti:0.020%以下で、残部がFeおよび不可避不純物からなる低合金鋼にフェライト温度領域での温間強加工を施し、回復あるいは再結晶を誘起させて平均粒径2μm未満の超微細フェライト粒組織を主体とする超微細フェライト鋼とし、その超微細フェライト鋼を温間強加工後直ちにあるいは350℃未満に冷却した後に350℃〜(Ac−40)℃の温度範囲にまで加熱し、前記温度範囲内で徐冷あるいは等温保持する焼鈍処理を施して得られる高強度超微細フェライト鋼及びその製造方法が開示されている。ここでは、温間強加工を施して、フェライト粒径を1μm前後に微細粒化することにより、0.9以上の高い降伏比が得られるとされている。しかしながら、提案されたような温間強加工を実生産において実現することは極めて困難であることに加え、得られる鋼の引張強さTS(MPa)と全伸びEl(%)の積TS×El(TS×El値)は、せいぜい20000MPa・%前後であるにすぎない。
また、フェライトの微細粒化と残留オーステナイトのTRIP現象とを組み合わせることも提案されている。
たとえば、特許文献3には、フェライトを1μmまで微細粒化した残留オーステナイト鋼板およびその製造方法が提案されている。しかしながら、その降伏比はせいぜい0.72にすぎない。
特開平5−171345号公報 特開2002−69531号公報 特開2000−336455号公報
降伏比が大きくかつ伸びの高い鋼板は衝撃エネルギーの吸収量が大きいため、自動車の車体や各種産業機械等に用いられる部品の素材として用いる場合には、最も望まれる材料である。
上述のとおり、一般には、フェライトの結晶粒径を微細化すると、粒界強化によって強度が上昇するとともに、降伏強度が増加して高降伏比の鋼板となる。しかしながら、残留オーステナイト鋼の場合には、残留オーステナイトは変形し易い性質を有するため、単にフェライトを細粒化しただけでは降伏比の上昇は頭打ちとなっている。また、降伏比が0.9を超えて1に近づくと、一般に加工硬化が生じなくなって塑性不安定性が発現する。したがって、伸び特性が劣化するという問題点があり、そのために高降伏比特性と高延性特性とは両立し難いと考えられていた。
本発明の目的は、自動車や各種産業機械に用いられる部材の素材として好適な、高強度で加工性に優れ、しかも、降伏比が大きく、衝撃吸収特性に優れた、微細な結晶粒を有する高張力熱延鋼板及びその製造方法を提供することである。
本発明者らは、熱間圧延後0.4秒以内に700℃近傍以下まで冷却する直後急冷法を用いて、残留オーステナイト鋼のフェライト粒の微細化とその組織と機械的特性の関連性について研究し、以下のことを見出して発明を完成させた。
(a)フェライト粒の微細化によって、フェライトそのものの降伏比が増加しても残留オーステナイト鋼の降伏比が増加しない理由は、残留オーステナイト相の降伏の開始が早期にすぎて、鋼板組織全体への伝播も早期にすぎるためである。従って、降伏比を増加させるためには、残留オーステナイト相の降伏開始を遅らせる、すなわちオーステナイト相を安定化して歪誘起マルテンサイト変態を遅延させることが重要となる。このためには、残留オーステナイト相の炭素濃度を増加させ、マルテンサイト変態開始温度(Ms点)を低下させればよい。
(b)さらに、鋼板中の残留オーステナイト相が鋼板組織中で連結して濾過されることがないようにすることが重要なことである。濾過とは、分散して存在する粒子等の存在頻度が高まることによって、無限の距離まで連なり得る状態のことを言い、あたかも、孔が連なって液体が一方の端からもう片方の端まで染み出してしまうような状態となる。残留オーステナイト相の粒子が濾過されると、一部の残留オーステナイト粒子で生じたミクロ降伏が組織中の他の残留オーステナイト相粒子に伝播し、マクロ降伏が開始することになる。このような濾過を防止するために、残留オーステナイト相の体積率を一定の値に制限する必要がある。その体積率の目安は、濾過の閾値、すなわち、立体中に物質をランダムに分散させたときに濾過が生じ始めるときの体積率の約16%が数学的に求められる。なお、この閾値は、おおよその目安であり、残留オーステナイト相の炭素濃度やフェライト粒の粒径に依存して、この値の前後である程度変化する。
(c)そして、フェライトの組織としてアスペクト比が2以下である「ポリゴナルフェライト」を採用し、その平均結晶粒径を3μm以下の微細組織にするとともに、残留オーステナイト相の粒子が濾過されないように分散させることによって、鋼板の降伏比は0.87から1.0の範囲まで増加し、その状態で高伸び特性を発現することを見いだしたのである。すなわち、1に近い高降伏比とTS×El値で20000MPa・%を超える高伸び特性が両立する鋼が得られる。
本発明は、このような知見に基づいて完成したものであり、本発明の要旨とするところは、次の(1)〜(4)の高張力熱延鋼板及び(5)の高張力熱延鋼板の製造方法である。以下、それぞれ、本発明(1)〜本発明(5)という。本発明(1)〜本発明(5)を総称して、本発明ということがある。
(1) 質量%で、C:0.06〜0.25%、Si:2.0%以下、Mn:0.5〜3.0%およびAl:2.0%以下を含有するとともに、SiとAlの含有量の和が1.0〜3.0%を満足し、残部はFeおよび不純物からなる化学組成を有し、かつ、体積割合で3〜20%の残留オーステナイトを含有するポリゴナルフェライトを主体とする組織を有する高張力熱延鋼板であって、前記ポリゴナルフェライトの平均結晶粒径が1.0μmを超え3.0μm以下、かつ、前記残留オーステナイト中の炭素濃度が1.1〜2.0質量%であるとともに、引張強度TS(MPa)と全伸びEl(%)の積TS×Elが20000MPa・%以上、上降伏強度YS(MPa)のTSに対する比が0.87以上である機械的特性を備えることを特徴とする高張力熱延鋼板。
(2) Alを0.5〜2.0%含有することを特徴とする上記(1)の高張力熱延鋼板。
(3) Feの一部に代えて、質量%で、Nb:0.10%以下、Ti:0.20%以下及びV:0.20%以下の群から選ばれた1種又は2種以上を含有することを特徴とする、上記(1)又は(2)の高張力熱延鋼板。
(4) Feの一部に代えて、質量%で、Ca:0.01%以下、Zr:0.10%以下及びREM(希土類元素):0.10%以下の群から選ばれた1種又は2種以上を含有することを特徴とする、上記(1)〜(3)のいずれかに記載の高張力熱延鋼板。
(5) 上記(1)〜(4)のいずれかに記載の化学組成を有する鋼塊又は鋼片を熱間圧延してAr3点以上の温度で熱間圧延を完了した後、熱間圧延完了から700℃までの冷却時間を0.4秒以内かつ冷却終了温度T1を700から600℃の間の温度とする1次冷却を施し、1次冷却終了後700から600℃の間の温度域で1.0〜10秒間保持した後、2次冷却を施して500〜350℃の温度域で巻き取ることを特徴とする高張力熱延鋼板の製造方法。
本発明によれば、自動車や各種産業機械に用いられる部材の素材として好適な、高強度で加工性に優れ、しかも、降伏比が大きく、衝撃吸収特性に優れた、微細な結晶粒を有する高張力熱延鋼板及びその製造方法を提供することができる。
以下に、本発明に係る高張力熱延鋼板及びその高張力熱延鋼板の製造方法について、説明する。以下、各化学成分の含有量の「%」表示は、「質量%」を意味する。
(A)化学組成について
C:0.06〜0.25%
Cは、オーステナイト中に濃縮させてオーステナイトを安定化させることにより、オーステナイトを室温まで残留させるために必須の元素であり、0.06%以上含有させる。C含有量が0.06%未満では、残留オーステナイト相の体積が十分な量に達せず、所望の機械的特性が得られない。上限は0.25%で、これを超えるとパーライト生成が促進されて目的とする残留オーステナイトを確保することが困難になったり、鋼板の溶接性が著しく劣化したりする。したがって、Cの含有量を0.06〜0.25%とした。なお、Cの含有量の好ましい下限は0.10%で、好ましい上限は0.20%である。
Si:2.0%以下
Siは、フェライトの生成を促進すると共にフェライト相を固溶強化し、また、オーステナイトからのセメンタイトの析出を遅らせ、残留オーステナイト相の生成を促進する重要な元素である。Si含有量が2.0%を超えると、Ar3点が著しく高温となり製造が困難となる場合があるので、Si含有量は2.0%以下とする。
そして、残留オーステナイト相の生成を促進するため、Si+Alで1.0%以上含有させる。SiとAlの含有量の和が1.0%未満では残留オーステナイト相の安定性や体積率が十分な値に達せず、所望の機械的特性が得られない。また、SiとAlの含有量の和が3.0%を超えると、鋼板の溶接性や表面性状を著しく劣化させるので3.0%以下とする。
Mn:0.5〜3.0%
Mnは、フェライト相を固溶強化すると共に、オーステナイトを安定化させ残留オーステナイト相の生成を促進させるため、0.5%以上含有させる。一方、その含有量が3.0%を超えると、過度にオーステナイトが安定化され、フェライトが生成し難くなり、熱間圧延後の冷却過程で十分な量のポリゴナルフェライトを生成させることが困難となる。したがって、Mnの含有量を0.5〜3.0%とした。なお、Mnの含有量は1.0〜3.0%とすることが好ましい。
Al:2.0%以下
Alは溶鋼の脱酸剤であると共に、Siと同様にフェライトの生成を促進し、さらにオーステナイトからのセメンタイトの析出を遅らせて残留オーステナイト相の生成を促進する重要な元素である。Al含有量が2.0%を超えると、Ar3点が著しく高くなり製造が困難となる場合があるので、Al含有量は2.0%以下とする。Alは残留オーステナイト相中の固溶CをSiに較べてより増加させ、残留オーステナイト相を安定化させて降伏点を引き上げることができるので、0.5%以上含有させることが好ましく、0.7%以上含有させることがより好ましい。
そして、残留オーステナイト相の生成を促進するため、Si+Alで1.0%以上含有させる。SiとAlの含有量の和が1.0%未満では残留オーステナイト相の安定性や体積率が十分な値に達せず、所望の機械的特性が得られない。また、SiとAlの含有量の和が3.0%を超えると、鋼板の溶接性や表面性状を著しく劣化させるので3.0%以下とする。
本発明(1)の高張力熱延鋼板は、上記の成分のほか、残部はFeと不純物からなる。不純物中のS、P及びNは、下記のように規制するのが望ましい。
S:
Sは硫化物系介在物を形成して加工性を低下させる不純物元素であるため、その含有量は0.05%以下に抑えるのが望ましい。そして、一段と優れた加工性を確保しようとの観点からは 0.008%以下とすることが好ましく、より好ましくは0.003%以下である。
P:
Pは靱性や延性に悪影響を及ぼす不純物元素であるため、その含有量は0.05%以下に抑えるのが望ましい。なお、ポリゴナルフェライトを一層均一に分散させるために、Pの含有量は0.010%以下とすることがより一層好ましい。
N:
Nは加工性を低下させる不純物元素であるため、その含有量は0.01%以下に抑えることが望ましい。より好ましくは、0.006%以下である。
なお、本発明に係る高張力熱延鋼板には、上記の成分元素に加え、必要に応じて、後述する第1群及び第2群のうちの少なくとも1群から選んだ1種以上の元素を任意添加元素として添加し、含有させてもよい。
以下、任意添加元素に関して説明する。
第1群の元素(Nb:0.10%以下、Ti:0.20%以下、V:0.20%以下):
Nb、Ti及びVは、いずれもフェライト地に炭窒化物として析出し、鋼板の強度を高める作用を有する。上記の析出物には、オーステナイトやフェライトの粗大化を抑制して、結晶粒の微細化を促進する作用がある。こうした効果を得ることを目的として、Nb、Ti及びVの少なくとも1種を含有させることができる。
しかしながら、Nbについては0.10%を超えて含有させても、また、Ti又はVについては0.20%を超えて含有させても、前記の効果は飽和し、コストが嵩むばかりである。更に、炭窒化物の析出に多量のCが消費されるので残留オーステナイトの量が少なくなり、所望の残留オーステナイト量を確保できなくなる場合がある。
したがって、Nb、Ti及びVを添加する場合のそれぞれの含有量は、Nbは0.10%以下、Tiは0.20%以下、Vは0.20%以下とするのがよい。より好ましくは、Nbが0.08%以下、Tiが0.15%以下、Vが0.15%以下である。なお、上記のNb、Ti及びVはいずれか1種のみ、又は2種以上の複合で添加することができる。
前記効果を確実に得るには、Nb、Ti及びVの少なくともいずれかを0.005%以上含有させることが好ましい。より好ましくは、Nbが0.008%以上、Tiが0.008%以上、Vが0.008%以上である。
第2群の元素(Ca:0.01%以下、Zr:0.10%以下、REM:0.10%以下):
Ca、Zr及びREM(希土類元素)は、いずれも介在物の形状を調整して冷間加工性を高める作用を有する。こうした効果を得るために、Ca、Zr及びREMの少なくとも1種を含有させることができる。
なお、「REM(希土類元素)」とは、Sc、Y及びランタノイドの合計17元素の総称であり、REMの含有量は上記元素の合計含有量を指す。
しかしながら、Caについては0.01%を超えて含有させると、また、Zr又はREMについては0.10%を超えて含有させると、鋼中の介在物が多くなり過ぎて却って加工性が低下する。
したがって、Ca、Zr又はREMを添加する場合のそれぞれの含有量は、Caは0.01%以下、Zrは0.10%以下、そしてREMは0.10%以下とするのがよい。より好ましくは、Caが0.005%以下、Zrが0.05%以下、そしてREMが0.05%以下である。なお、上記のCa、Zr及びREMはいずれか1種のみ、又は2種以上の複合で添加することができる。 前記効果を確実に得るには、0.0002%以上のCa、0.002%以上のZr及び0.002%以上のREMのうちの少なくとも1種を含有させることが好ましい。より好ましくは、Caが0.0005%以上、Zrが0.01%以上、そしてREMが0.01%以上である。
したがって、本発明(3)に係る高張力熱延鋼板の化学組成は、鋼板の強度を高めるとともに結晶粒を微細化することを目的として、本発明(1)又は(2)の鋼のFeの一部に代えて、Nb:0.10%以下、Ti:0.20%以下及びV:0.20%以下の1種又は2種以上を含有するものとした。
また、本発明(4)に係る高張力熱延鋼板の化学組成は、冷間加工性を高めることを目的として、本発明(1)〜(3)の鋼のFeの一部に代えて、Ca:0.01%以下、Zr:0.10%以下及びREM(希土類元素):0.10%以下のうちの1種又は2種以上を含有するものとした。
(B)高張力熱延鋼板の組織について
本発明にかかる高張力熱延鋼板の組織は、体積割合で3〜20%の残留オーステナイトを含有するポリゴナルフェライト主体の組織であって、そのポリゴナルフェライトの平均結晶粒径は1.0μmを超え3.0μm以下である。
ここで、「ポリゴナルフェライト主体」とは組織の中に占めるポリゴナルフェライトの割合が最も大きいという意味である。
また、「ポリゴナルフェライト」とは、アスペクト比が2以下であるフェライトを指し、光学顕微鏡や走査型電子顕微鏡による組織観察像を画像解析処理することで確認することができる。なお、アスペクト比は、圧延方向に平行に切断した面における圧延方向のフェライト粒径とその垂直方向のフェライト粒径の比で表される。
体積割合で3%以上のオーステナイトを含有するとしたのは、組織に占めるオーステナイト相が3%未満の場合には、十分な延性が得られないからである。一方、20%を超えると、残留オーステナイトが連結して濾過される現象が顕著となり、鋼板の降伏比が著しく低下する。オーステナイトの体積率は好ましくは15%以下である。
次に、ポリゴナルフェライトの平均結晶粒径を1.0μmを超え3.0μm以下としたのは、ポリゴナルフェライトの平均結晶粒径が1.0μm以下では、強度は上昇するものの延性の低下が著しくなって、引張強度TS(MPa)と全伸びEl(%)の積TS×El(TS×El値)が急激に低下するからである。一方、ポリゴナルフェライトの平均結晶粒径が3.0μmを超える場合には、細粒化による降伏比増大の効果が十分に得られないためである。なお、好ましくは2.5μm未満、より好ましくは2.0μm未満である。
なお、ポリゴナルフェライトは炭素固溶量が小さいため、その割合を増すことでオーステナイト中の炭素量を増すことができる。後述するようにオーステナイト中の炭素量は本発明において重要な因子である。そのためポリゴナルフェライトの体積割合は60%以上が好ましく、70%以上、80%以上がさらに好ましく、85%以上がもっとも好ましい。
(C)高張力熱延鋼板の機械的特性について
本発明の目的は、自動車や各種産業機械に用いられる部材の素材として好適な、高強度で加工性に優れ、しかも、降伏比が大きく、衝撃吸収特性に優れた、微細な結晶粒を有する高張力熱延鋼板及びその製造方法を提供することである。
降伏比、すなわち、上降伏強度YS(MPa)のTSに対する比が0.87未満の場合、目的とする衝撃吸収特性が不十分となる。従って、降伏比は0.87以上とする。好ましくは0.90以上、より好ましくは0.93以上とする。
また、引張強さTS(MPa)と全伸びEl(%)の積TS×El(TS×El値)が20000MPa・%未満では高加工性部材として適用範囲に限りがある。したがってTS×El値は20000MPa・%以上とする。
なお、本発明に係る高張力熱延鋼板の板厚は1.0〜4.0mmであることが好ましい。
(D)高張力熱延鋼板の残留オーステナイト中の炭素濃度について
残留オーステナイト中の炭素濃度は、本発明において重要な因子であり、目的とする高降伏比、高延性特性を得るためには1.1〜2.0質量%とする必要がある。フェライトの微細粒化に伴い、均一延性(強度が低下しはじめるまでの延性)が低下していくが、強度が低下し始める前後から、歪誘起マルテンサイト変態が起きるようにすることが重要となる。そのためには、残留オーステナイト中の炭素濃度を制御して、マルテンサイト変態開始温度(Ms点)を低下させることが必要である。
ここで、残留オーステナイト中の炭素濃度が1.1%未満であると、鋼板を加工する場合の変形初期に歪誘起マルテンサイト変態が起きてしまって、加工硬化が大きくなるため、降伏比は低下する。一方、2.0%を超える場合には、オーステナイトが安定になりすぎるため、歪誘起マルテンサイト変態が起きないため、延性の低下をきたす。
したがって、本発明の高張力熱延鋼板は、残留オーステナイト中の炭素濃度を1.1〜2.0%とした。上記残留オーステナイト中の炭素濃度の好ましい下限は1.15%であり、好ましい上限は1.6%である。
なお、フェライトの平均結晶粒径df(μm)、残留オーステナイトの体積率Vγ(体積%)、残留オーステナイト中の炭素濃度Cγ(質量%)は、下記式を満足することが好ましい。
Vγ≦20×(1.5/df1/2−0.5/(Cγ−1.05)
(E)高張力熱延鋼板の製造方法について
前記(A)の化学組成、(B)の組織、(C)の機械的特性及び(D)の残留オーステナイト中の炭素濃度を満足する高張力熱延鋼板は、たとえば、次のとおり、容易に製造することができる。
すなわち、前記(A)の化学組成を有する「鋼塊又は鋼片」を準備し、「熱間圧延してAr3点以上の温度で熱間圧延を完了した後、熱間圧延完了から700℃までの冷却時間を0.4秒以内かつ冷却終了温度T1を700から600℃の間の温度とする1次冷却を施し、1次冷却終了後の1.0〜10秒間700から600℃の間の温度域で保持した後、2次冷却を施して500〜350℃の温度域で巻き取ること」によって、容易に製造することができる。
以下、本発明(5)にかかる高張力熱延鋼板の方法について、詳述する。
(E−1)熱間圧延について
熱間圧延は、圧延後にオーステナイトからフェライトへ変態させるためにその完了温度をAr3点以上とするのがよい。圧延によってオーステナイトに導入された加工歪みの蓄積効果が大きくなって結晶粒の微細化が促進されるので、上記熱間圧延の完了温度はAr3点に近いほど好ましい。したがって、本発明(5)においては、Ar3点以上の温度で熱間圧延を完了することとした。
熱間圧延に供する鋼塊又は鋼片として、次の(a)〜(c)のいずれかに示すものを用いれば、容易にAr3点以上の熱間圧延完了温度を確保することができる。
(a) Ar3点以下の温度域まで温度降下していない鋳造ままの鋼塊又は鋳造後熱間加工され、Ar3点以下の温度域まで温度降下していない鋼片。
(b) 鋳造後の冷塊をAc3点以上の温度域まで再加熱した鋼塊又は熱間加工後の冷片をAc3点以上の温度域まで再加熱した鋼片。
(c) 冷間加工された冷片をAc3点以上の温度域まで再加熱した鋼片。
なお、上記(b)及び(c)において、Ac3点以上の温度域へ再加熱する場合の加熱温度の上限は特に制限されるものではない。しかし、低コストにして高い生産性と均一な機械的特性とを確保するという点からは900〜1350℃とするのが好ましく、TiCやNbCなどの析出物をオーステナイト中に十分に固溶させる必要がない鋼種の場合には、初期のオーステナイト結晶粒を微細化し、熱間圧延後のフェライト粒を微細化し易くするために、上記の範囲の中でも比較的低い900〜1100℃とすることが好ましい。
熱間圧延に際しては、リバースミル又はタンデムミルを用いるのが好ましく、特に、工業的な生産性の面からは、少なくとも最終の数段はタンデムミルを用いた圧延とすることがより好ましい。
なお、熱間圧延における圧下量は、Ar3点〜「Ar3点+100℃」の温度域における板厚減少率が40%以上であることが好ましく、Ar3点〜「Ar3点+80℃」の温度域における板厚減少率が60%以上であれば一層好ましい。上記の圧延は、1パスで行う必要はなく、連続した複数パスの圧延であってもよい。
複数パスの圧延における1パス当たりの圧下量は、好ましくは板厚減少率で15〜60%である。歪みを蓄積させたオーステナイトから変態によって生成するフェライトのサイズを微細化しやすいという点からは、1パス当たりの圧下量を大きくする方が好ましいが、圧延完了後の冷却条件を調整することで、1パス当たりの圧下量が40%以下の複数パスの圧延によっても平均結晶粒径が3.0μm以下の微細なポリゴナルフェライトフェライト粒を得ることができる。
(D−2)熱間圧延後の冷却と巻き取りについて
熱間での圧延を完了した後、オーステナイトに導入された加工歪みを解放することなく、これを駆動力としてオーステナイトからフェライトへ変態させ、微細なフェライト粒組織を生成させるために、熱間圧延完了から700℃までの冷却時間を0.4秒以内かつ冷却終了温度T1を700から600℃の間の温度とする1次冷却を施すのがよい。700℃を超える温度で冷却を停止又は鈍化させた場合、又は熱間圧延完了から700℃に至るまでの時間が0.4秒を超え場合は、微細なフェライトが生成する以前に、加工によって導入された歪みが解放されてしまうことや、歪みの存在形態が変化してフェライトの核生成に有効ではなくなり、フェライト粒が顕著に粗大化することがある。
1次冷却によって、鋼板の温度が700℃以下に達すると、フェライト変態が活発化する温度域に入る。ただし、600℃を下回る温度域まで1次冷却するとポリゴナルフェライトの体積割合が減少してベイナイトやマルテンサイトといった低温変態相が生成する場合がある。
したがって、本発明(5)においては、熱間圧延完了から700℃までの冷却時間を0.4秒以内かつ冷却終了温度T1を700から600℃の間の温度とする1次冷却を施すこととした。
なお、熱間圧延完了から700℃までの冷却時間は、0.2秒以内とするのが一層好ましい。これは、加工歪みのオーステナイト中への凍結がより容易になり、加工歪みを駆動力としたオーステナイトからフェライトへの変態によって、一層安定且つ確実に微細なポリゴナルフェライト粒組織が得られるためである。
なお、上記の1次冷却としては水冷を用い、その冷却速度を400℃/s以上とすることが更に好ましい。
また、1次冷却の冷却終了温度T1は680〜620℃の範囲とすることが好ましい。この範囲では、炭素固溶量の小さいフェライトの生成が一層促進され、オーステナイト中の炭素量を増すことができるからである。
1次冷却終了後の1.0〜10秒間は、700から600℃の間の温度域で保持するのがよい。すなわち、1次冷却の冷却終了温度T1と保持終了温度T2をともに700から600℃の間の温度域に設定し、1次冷却の冷却終了温度T1から保持終了温度T2までの保持時間を1.0〜10秒間に設定するのがよい。1.0〜10秒間の保持時間を確保することにより、ポリゴナルフェライトの生成を促進し、残留オーステナイト中の炭素濃度を高めるからである。保持時間を1.0秒未満としてその後2次冷却すると、ポリゴナルフェライトの生成量が少なく、そのため残留オーステナイト中の炭素濃度を1.1質量%以上にすることが困難となる。一方、保持時間が10秒を超える場合には、この保持時間中にパーライトが生成し、残留オーステナイト中の炭素濃度が減少する場合がある。なお、保持には空冷や大気放冷も含まれる。
上記のT1からT2まで1.0〜10秒間の保持後、500〜350℃の温度域の温度T3まで2次冷却を行った後、T3〜350℃の温度域で巻き取るのがよい。2次冷却は温度T3までの冷却が可能であればよいのであるから,温度T3までの冷却が可能であれば水冷のほか空冷や大気放冷も含まれる場合もある。
なお、巻き取り温度が500℃を超えるとパーライトが生成し、また350℃を下回る温度域で巻き取りを行うとマルテンサイトの生成が促進されることによって、ともにオーステナイト中炭素濃度の減少をもたらし、目的とする高降伏比特性が得られない場合がある。
したがって、本発明(5)においては、熱間圧延完了から700℃までの冷却時間を0.4秒以内かつ冷却終了温度T1を700から600℃の間の温度とする1次冷却を施し、1次冷却終了後の1.0〜10秒間700から600℃の間の温度域で保持した後、2次冷却を施して500〜350℃の温度域で巻き取ることとした。
なお、本発明に係る高張力熱延鋼板に溶融亜鉛めっき、合金化溶融亜鉛めっき、電気めっきなどの表面処理を施した場合には、優れた延性及び穴拡げ性に加えて優れた耐食性をも備えた表面処理鋼板を得ることができる。
以下、実施例により本発明を更に詳しく説明する。
表1に示す化学組成を有する鋼を、150kgの高周波真空溶解炉にて溶解し、各鋼塊を通常の方法で熱間鍛造して幅が150mmで厚さが35mmの鋼片(鋼板)とした。次いで、上記の各鋼片を厚さ30mmまで研削加工した後に1250℃の温度に加熱し、5パスの熱間圧延を行って厚さが1.5mmの鋼板に仕上げた。熱間圧延を完了した後は、表2に示す条件で冷却及び巻き取り処理を行った。なお、上記5パスの熱間圧延における総圧下量(板厚減少率)は95%で、また、圧延完了温度はおおよそ「Ar3点+70℃」であった。
Figure 0004484070
このようにして得た各鋼板について、組織、機械的特性を調査した。
Figure 0004484070
組織は、相の特定、フェライトの平均結晶粒径、残留オーステナイト体積率と残留オーステナイト中の炭素濃度について調査した。相の特定は走査型電子顕微鏡を用いた板厚方向断面観察によって実施した。フェライトの平均結晶粒径は、鋼板のいずれか一方の表面から板厚の1/8、1/4及び1/2の深さの位置の3箇所において撮影した走査型電子顕微鏡写真を用いて、切片法によってそれぞれの位置における平均粒切片長を測定し、これらの算術平均値を1.12倍して求めた。
オーステナイトの体積割合はX線回折測定して求めた。またオーステナイト中の炭素濃度は、X線回折測定で得られるフェライトとオーステナイトの格子定数から算出した。
機械的特性は、引張特性について、以下の方法で調査した。各鋼板から圧延方向にJISZ2201(1998)に記載の5号引張試験片を採取して常温で引張試験を行い、引張強度(TS)、上降伏強度(YS)と全伸び(EL)を測定した。
表3に、組織の調査結果を示す。
Figure 0004484070
表4に、機械的特性の調査結果をまとめて示す。
Figure 0004484070
表3及び表4から明らかなように、本発明で定める化学組成と組織を有する試験番号1〜10の熱延鋼板は、0.87以上の高降伏比を有し、且つ引張強さTS(MPa)と全伸びEl(%)の積TS×Elが20000MPa・%以上の優れた伸び特性を有していた。
これに対して、本発明で定める化学組成を有する場合であっても組織が本発明で定める規定から外れた試験番号11〜20の熱延鋼板の機械的特性は、上記試験番号1〜10の熱延鋼板に比べて劣ることが明らかである。
すなわち、試験番号11及び20の熱延鋼板は、ポリゴナルフェライトの平均結晶粒径が3.0μmを超え、しかも、その生成量は体積割合で30.2%及び27.1%と低いベイナイト主体の組織であるため、降伏比が低く、延性が極めて低い。
試験番号12及び13の熱延鋼板はポリゴナルフェライトの平均結晶粒径が3.0μmを超えるために降伏比が低い。
試験番号14の熱延鋼板は、オーステナイト中の炭素濃度が1.01%と低いため、所望の降伏比が得られていない。ポリゴナルフェライトの平均結晶粒径が3.0μmを超え、しかも、その生成量は体積割合で21.2%と60%を大きく下回ったベイナイト主体の組織であるため、延性が極めて低い。
試験番号15〜19の熱延鋼板は、オーステナイト体積率が本発明の規定から外れており、その機械的特性は大きく劣っている。さらに、試験番号18の熱延鋼板は、フェライトはアスペクト比が2を超える加工フェライトであり、ポリゴナルフェライトではない点でも、本発明の規定から外れている。
本発明の高張力熱延鋼板は、0.87以上の高降伏比を有し更に引張強さTS(MPa)と全伸びEl(%)の積TS×Elに優れるので、特に自動車の足廻り部品、バンパー部品、衝撃吸収用部材などに用いられる高強度構造部材の素材として利用することができる。この高張力熱延鋼板は、本発明の方法によって800℃程度以上の実用的な熱間圧延によって比較的容易に製造することができる。

Claims (5)

  1. 質量%で、C:0.06〜0.25%、Si:2.0%以下、Mn:0.5〜3.0%およびAl:2.0%以下を含有するとともに、SiとAlの含有量の和が1.0〜3.0%を満足し、残部はFeおよび不純物からなる化学組成を有し、かつ、体積割合で3〜20%の残留オーステナイトを含有するポリゴナルフェライトを主体とする組織を有する高張力熱延鋼板であって、前記ポリゴナルフェライトの平均結晶粒径が1.0μmを超え3.0μm以下、かつ、前記残留オーステナイト中の炭素濃度が1.1〜2.0質量%であるとともに、引張強度TS(MPa)と全伸びEl(%)の積TS×Elが20000MPa・%以上、上降伏強度YS(MPa)のTSに対する比が0.87以上である機械的特性を備えることを特徴とする高張力熱延鋼板。
  2. Alを0.5〜2.0%含有することを特徴とする請求項1に記載された高張力熱延鋼板。
  3. Feの一部に代えて、質量%で、Nb:0.10%以下、Ti:0.20%以下及びV:0.20%以下の群から選ばれた1種又は2種以上を含有することを特徴とする請求項1又は2に記載された高張力熱延鋼板。
  4. Feの一部に代えて、質量%で、Ca:0.01%以下、Zr:0.10%以下及びREM(希土類元素):0.10%以下の群から選ばれた1種又は2種以上を含有することを特徴とする請求項1から3までのいずれかに記載された高張力熱延鋼板。
  5. 請求項1から4までのいずれかに記載の化学組成を有する鋼塊又は鋼片を熱間圧延してAr3点以上の温度で熱間圧延を完了した後、熱間圧延完了から700℃までの冷却時間を0.4秒以内かつ冷却終了温度T1を700から600℃の間の温度とする1次冷却を施し、1次冷却終了後700から600℃の間の温度域で1.0〜10秒間保持した後、2次冷却を施して500〜350℃の温度域で巻き取ることを特徴とする高張力熱延鋼板の製造方法。
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