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JP4472120B2 - 有機エレクトロルミネッセンス素子及びその製造方法 - Google Patents

有機エレクトロルミネッセンス素子及びその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、電界の印加によって発光する有機エレクトロルミネッセンス層を備えた素子に関する。
【0002】
【従来の技術】
ブラウン管に代わるカラー表示装置として、液晶ディスプレイパネルが多方面で普及している。しかし、液晶ディスプレイパネルは、バックライトから液晶層を通過した光で画像表示する方式であるため、見る角度や周囲の明暗度によって画像が見難くなることがある。この点、面発光によって必要画像を表示するエレクトロルミネッセンス素子を用いたディスプレイパネルは、画像の見易さが観察角度によって変わることなく、暗所でも十分な鮮明度で画像が観察される。
【0003】
エレクトロルミネッセンス材料として種々の無機材料及び有機材料が知られているが、低電力で高輝度発光する有機材料が注目されている。有機発光材料を使用したディスプレイパネルは、透明基板1に複数の透明電極2,正孔輸送層3,有機発光層4,透明電極2に直交する複数の背面電極5を順次積層した構造をもち、背面電極5の上に更に保護層6が設けられている(図1)。
透明電極2及び背面電極5で形成されるXYマトリックス上の所定位置に駆動電流を供給すると、陽極側からのホールと陰極側からの電子が有機発光層4で再結合し、有機発光体分子が励起され面状に発光する。発光は、透明電極2及び透明基板1を通して外部に取り出される。
【0004】
透明電極2と背面電極5との間に絶縁膜7を介在させると、漏洩電流が遮断され、XYマトリックス上の所定位置以外の交点における発光(クロストーク発光)や所定位置近傍の発光が防止される(図2)。たとえば特許第2911552号明細書では、透明電極2及び背面電極5の交叉部で開口し、交叉部の領域よりも開口部面積が小さな絶縁膜7を形成している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
有機エレクトロルミネッセンス素子は、水分や溶剤によって分解又は変質しやすい材料である。そのため、絶縁膜7の材料選択に際し水分や溶剤の残留がない或いは非常に少ないことが必要とされ、ポリイミド等の安定なポリマーや金属酸化物等の無機物が絶縁材料として使用せざるを得ず、材料選択の幅が非常に狭い。
ところが、ポリイミド等の安定なポリマーは材料コストが高く、有機エレクトロルミネッセンスのコストを上昇させる原因となっている。無機物で絶縁膜7を形成する場合、パターニングの際にドライエッチングを必要とし、製造工程の複雑化がコスト上昇の原因になっている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の有機エレクトロルミネッセンス素子及びその製造方法は、このような問題を解消すべく案出されたものであり、安価なフォトレジストを絶縁膜材料として使用することにより、製造工程の複雑化を招くことなく、安価で解像度の高い有機エレクトロルミネッセンス素子を提供することを目的とする。
【0007】
本発明の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法は、ストライプ状の透明電極を設けた透明基板にポジ型ノボラック系のフォトレジストを塗布する工程と、前記フォトレジストをパターニングして絶縁膜とする工程と、前記絶縁膜に対してベーク処理を行う工程と、該ベーク処理後に前記絶縁膜が水分を再吸収することを防止しながら前記透明基板を真空チャンバに入れる工程と、前記真空チャンバ内で、少なくとも有機発光物質を含む単層又は複層の有機発光層及び背面電極を順次堆積する工程とを有し、前記ベーク処理を前記フォトレジストから水又は溶媒の沸点以上、且つ、前記フォトレジストが架橋する150℃以上の処理温度で行うことを特徴とする。
【0008】
また、本発明の有機エレクトロルミネッセンス素子は、前述した有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法によって製造された有機エレクトロルミネッセンス素子であり、前記透明基板上に透明電極、該透明電極上に前記絶縁膜を形成し、前記絶縁膜で仕切られた凹部に、前記有機発光層と前記背面電極が順次積層されていることを特徴とする。
【0009】
【実施の形態】
本発明に従った有機エレクトロルミネッセンス素子は、次の工程で製造される。
〔透明電極形成工程〕
ガラス,合成樹脂等の透明基板1を所定パターンのマスクで覆って、スパッタリング,イオンプレーティング等の方法でITO等の導電性透材料を透明基板1上に堆積することにより透明電極2を形成する。透明電極2は、たとえば0.2μmの膜厚でピッチ0.3mm,幅0.28mmのXX方向に延びたストライプ状に形成される。
【0010】
〔絶縁膜形成工程〕
透明電極2を形成した後、スピンコート法等でフォトレジストが透明基板1に塗布される。フォトレジストには、従来のフォトリソグラフィプロセスで用いられているポジ型のノボラック系が使用される。このレジストに黒色の顔料や染料を加えると、形成される絶縁膜7が黒色になり、ディスプレイパネルのコントラストを改善することができる。以下の説明では参考例としてネガ型の感光性環化ゴム系,化学増幅型のレジストを示している。
【0011】
ポジ型ノボラック系レジストは、フェノールホルムアルデヒド樹脂(ノボラック樹脂)にジアゾナフトキノン等の感光剤を配合した組成をもつ。ジアゾナフトキノンには、多価ヒドロキシベンゾフェノンとノボラック樹脂のジアゾナフトキノンエステル,3,3,3',3'-テトラメチル-1,1'-スピロインダン-5,6,7,5'、6'、7'-ヘキシオールを骨格とするジアゾナフトキノン,フェノールフタレインを骨格とするジアゾナフトキノン等がある。
【0012】
ノボラック系レジスト膜を露光させると露光部がアルカリ可溶性に、非露光部が難溶性になるので、露光後のアルカリ水溶液で現像される。ノボラック樹脂としては、感度,解像度,耐熱性にバランスの採れたレジスト膜を形成する上から低分子量成分(150〜500)と高分子量成分(>500)を配合したタンデム型が好ましい。
【0013】
ネガ型感光性環化ゴム系レジストとしては、たとえば天然ゴム又は合成ゴムを四塩化スズ等で処理して環状構造を高分子中に取り込んだ環化ゴムに感光剤として芳香族ビスアジドを配合したレジストが使用される。代表的な芳香族ビスアジドに、2,6-ジ(4'-アジドベンザル)-4-メチルシクロヘキサノンがある。ネガ型感光性環化ゴム系のレジスト膜を露光すると、露光部で架橋反応が起こり不溶性網目構造となり、ネガ型のレジストパターンが形成される。
【0014】
化学増幅型レジストには、酸触媒反応性官能基をもつポリマー及び酸発生剤の2成分系と、ベースポリマー,酸触媒反応性官能基をもつ物質及び酸発生剤の3成分系がある。酸触媒反応性官能基をもつポリマーには、エポキシ基を有するメタクリル酸エステルとヒドロキシスチレンの共重合体,求電子置換反応によりベンジルカチオン誘導体を生じるポリマー,ポリフタルアルデヒド,シリコンを導入したポリフタルアルデヒド,ポリカーボネート,ポリホルマール,アルコキシピリミジン誘導体を含むポリマー等がある。酸発生剤には、オニウム塩,ジアゾニウム塩,トリアリールスルホニウム塩,ジアリールヨードニウム塩等のイオン性酸発生剤、ハロゲン化フェノール,トリス(トリハロゲン化メチル)-s-トリアジン誘導体,ハロゲン化フェノール誘導体等のノニオン性酸発生剤、2-ニトロベンジルアルコールのスルホン酸エステル,2-ニトロベンジルスルホネート,9,10-エトキシアントラセン-2-スルホネート,フェノール誘導体のスルホン酸エステル等の酸エステル型酸発生剤等がある。酸触媒反応性官能基をもつ物質には、ジフェニルシランジオール,カルビノール等がある。3成分系のベースポリマーとしては、代表的なものにポリヒドロキシスチレンがある。必要に応じ、ヘキサメチロールメラミン,エポキシ化合物等の架橋剤やビスフェノールフタレインA,クレゾールフタレイン等を骨格分子とする溶解阻害剤を添加してもよい。
【0015】
化学増幅型レジストでできたレジスト膜を露光すると光化学反応によって酸が生成し、後続するPEB(熱処理工程)でポリマー中の反応性官能基又は反応性官能物質が反応する。この反応による物性変化を利用し、レジストパターンが形成される。
何れのレジスト材料を用いる場合でも、露光後に不要部分を除去することにより、ベーク後に絶縁膜7となる所定パターンのレジスト膜が形成される(図3)。
【0016】
〔陰極隔壁の形成工程〕
レジストパターン形成後、必要に応じて電気絶縁性の陰極隔壁8を透明電極2の上に形成する(図3)。たとえば特開平8−315981号公報で紹介したように、スピンコート法でネガ型レジストを透明電極2の上に3μm程度の膜厚で塗布した後、所定の工程でレジストをパターニングするとき、オーバーハング部8aのある陰極隔壁8が形成され、背面電極5を微細にパターニングできる。場合によっては、陰極隔壁8の形成工程を省略してもよい。
【0017】
陰極隔壁8を形成する場合、陰極隔壁材料の溶媒やパターニングに使用する現像液に絶縁膜7が侵される虞があることから、陰極隔壁8の形成工程の前にプリベーク工程を追加し、絶縁膜7の耐薬品性を高めることが好ましい。たとえば、ポジ型ノボラック系レジストを使用する場合、約150℃以上の温度でプリベークすることにより、陰極隔壁8の形成に使用されることが多い溶媒PGMEA(NMP,乳酸エチル),現像液TMAH(酢酸ブチル,NaOH,KOH)等に対する耐薬品性が向上する。
【0018】
〔ベーク工程〕
レジストパターン形成後又は陰極隔壁8形成後、ホットプレート,温風循環式オーブン,赤外線ヒータ等を熱源としてレジスト膜がベークされる。ベーク温度は、高温になるほど短時間でベークが完了するため、好ましくは水又は溶媒の沸点以上、具体的には100℃以上(好ましくは150℃以上,最適には200℃以上)に設定される。ベーク温度の上限は、レジストのベース樹脂の種類によって異なるが、一般的には300〜400℃の範囲に設定される。ベーク雰囲気には大気、窒素,アルゴン等の不活性ガス、真空等を採用できるが、可能な限り水分の少ない雰囲気が好ましい。ベース樹脂によってはベークにより架橋反応が進行し、ベーク前と物性や形状が変化することもあるが、絶縁性が確保される限り特に問題にならない。たとえば、ポジ型レジストに使用されるノボラック樹脂は、150℃前後から架橋が生じる。
【0019】
レジスト膜をベークすることにより水分や溶媒が除去され、絶縁抵抗が高い絶縁膜7となる。この点、ベーク処理を施さない従来のレジスト膜では、残存する水分や溶媒が有機発光材料を変質させ、ダークスポット等の欠陥発生の原因となる。
ベーク工程終了後は、絶縁膜7のレジストが水分を再吸収することを防止するため、可能な限り早期に有機発光層4を形成すること、或いはベーク工程終了後から有機発光層4の形成までの間、絶縁膜7を形成した透明基板1を乾燥雰囲気,窒素雰囲気,真空雰囲気等に保管することが好ましい。
【0020】
〔有機発光層形成工程〕
格子状の絶縁膜7を形成した後、絶縁膜7で仕切られた各凹部に正孔輸送材料を常法に従って積層し,正孔輸送層3を形成する。次いで、所定の色調で発光する有機発光層4を次のように形成する。或いは、少なくとも有機発光物質を含む単層又は複層構造の有機発光層4を形成することもできる。
所定パターンの絶縁膜7で仕切られた透明基板1の所定凹部に成膜用マスク(図示せず)の開口を位置合せした後、1番目(たとえば赤色)の有機発光材料を蒸着等によって堆積させる。次いで、成膜用マスクの開口を隣接する凹部にずらしながら2番目(たとえば緑色),3番目(たとえば青色)の有機発光材料を同様に蒸着することにより、フルカラーの有機発光層4が形成される。勿論、1色分の有機発光材料を堆積させると、単色のディスプレイパネルが得られる。或いは、白色発光の有機発光層4(単層)をRGBフィルタと組み合わせることによっても,フルカラーのディスプレイパネルが得られる。
【0021】
〔背面電極形成工程〕
有機発光層4を形成した後、成膜用マスクを取り除き、各有機発光層4の上に金属蒸気を蒸着させることにより、透明電極2に直交するYY方向に延びたストライプ状の背面電極5を形成する。電極材料としては、低抵抗率のAl,Cu,Au等が使用される。このとき、オーバーハング部8aのある陰極隔壁8が形成されていると、金属蒸気の流れが規制されて隣り合う背面電極ストライプが電気的に絶縁され、微細なパターニングを形成できる。
【0022】
〔封止工程〕
背面電極5が形成された有機エレクトロルミネッセンス素子は、大気との接触を避けるため保護層6で封止される。封止には、たとえば有機エレクトロルミネッセンス素子をガラス板で覆い、周囲をエポキシ樹脂で封止する方法,安定な高分子膜を形成するCVD法,酸化物等の絶縁性無機薄膜を蒸着させる方法,金属製の封止缶で有機エレクトロルミネッセンス素子を封止する方法がある。何れの場合も、封止された有機エレクトロルミネッセンス素子内部を乾燥状態に維持するため、吸湿剤又は吸湿シートを封入することが好ましい。
【0023】
【実施例1】
3枚のガラス基板を透明基板1として使用し、それぞれに膜厚1700ÅのITO薄膜を積層して複数のストライプ状透明電極2を形成した。次いで、ポジ型ノボラック系フォトレジスト(OFPR‐800LB:東京応化工業株式会社製)を膜厚2μmでスピンコート法により塗布し、プリベーク,露光,現像を経て格子状の絶縁膜7を形成した。
絶縁膜7が形成された3枚の透明基板1をそれぞれ200℃,250℃,300℃のホットプレートで10分加熱した後、クールプレートで冷却し、素早く真空チャンバに入れた。加熱終了から真空チャンバ装入までの時間は、約10分であった。
【0024】
真空チャンバで、TPD/Alq3の有機発光層4を設け、蒸着マスクを用いて透明電極2に直交するAl蒸着膜(背面電極5)をストライプ状に形成した。最後にエポキシ接着剤を用いてガラス板で封止し、256×64ドットの緑色有機素子を3枚作製した。
各素子を85℃×500時間の高温保存試験に供したところ、絶縁膜7のエッジ部からの非発光部の拡大が何れの素子でも観察されなかった。
【0025】
【実施例2】
3枚のガラス基板を透明基板1として使用し、それぞれに膜厚1700ÅのITO薄膜を積層して複数のストライプ状透明電極2を形成した。次いで、ポジ型ノボラック系フォトレジスト(TFR‐970:東京応化工業株式会社製)を膜厚1μmでスピンコート法により塗布し、プリベーク,露光,現像を経て格子状の絶縁膜7を形成した。
絶縁膜7が形成された3枚の透明基板1をそれぞれ200℃,250℃,300℃のクリーンオーブンで30分加熱した後、クールプレートで冷却し、乾燥窒素を充満させたチャンバに素早く入れた。チャンバ内で基板が十分に冷却した後、素早く真空チャンバに移し変えた。
【0026】
真空チャンバで、TPD/Alq3の有機発光層4を設け、蒸着マスクを用いて透明電極2に直交するAl蒸着膜(背面電極5)をストライプ状に形成した。最後にエポキシ接着剤を用いてガラス板で封止し、256×64ドットの緑色有機エレクトロルミネッセンス素子を3枚作製した。
各素子を85℃×500時間の高温保存試験に供したところ、絶縁膜7のエッジ部からの非発光部の拡大が何れの素子でも観察されなかった。
【0027】
【実施例3】
3枚のガラス基板を透明基板1として使用し、それぞれに膜厚1700ÅのITO薄膜を積層して複数のストライプ状透明電極2を形成した。次いで、ポジ型ノボラック系フォトレジスト(TFR‐970:東京応化工業株式会社製)を膜厚1μmでスピンコート法により塗布し、プリベーク,露光,現像を経て格子状の絶縁膜7を形成した。
絶縁膜7が形成された3枚の透明基板1を200℃のクリーンオーブンで30分加熱した後、フォトレジスト(ZPN‐1100:日本ゼオン株式会社製)を膜厚3μmでスピンコート法で塗布し、プリベーク,露光,PEB(熱処理),現像を経て背面電極5に当たる形状で断面が逆台形の陰極隔壁8を形成した。
【0028】
3枚の基板をそれぞれ200℃,250℃,300℃のホットプレートで10分加熱した後、乾燥窒素を充満させたチャンバに入れて冷却した。チャンバ内で基板が十分に冷却した後、素早く真空チャンバに移し変えた。
真空チャンバで、TPD/Alq3の有機発光層4を設け、蒸着マスクを用いて透明電極2に直交するAl蒸着膜(背面電極5)をストライプ状に形成した。最後にエポキシ接着剤を用いてガラス板で封止し、256×64ドットの緑色有機エレクトロルミネッセンス素子を3枚作製した。
各素子を85℃×500時間の高温保存試験に供したところ、絶縁膜7のエッジ部からの非発光部の拡大が何れの素子でも観察されなかった。
【0029】
【比較例】
有機発光層4及び背面電極5の真空蒸着に先立って加熱処理を施さない以外は、実施例1と同様な手順で256×64ドットの緑色有機エレクトロルミネッセンス素子を3枚作製した。各素子を85℃×500時間の高温保存試験に供したところ、何れの素子でも絶縁膜7のエッジ部から非発光部が著しく拡大し、表示品位が低下した。
この対比から明らかなように、所定パターンで形成したレジスト膜をベークすることにより、十分な電気抵抗をもち、有機発光層4に悪影響を及ぼす溶剤や水分の残留がない絶縁膜7が形成されることが確認された。
【0030】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明の有機エレクトロルミネッセンス素子は、透明基板上に設けた格子状パターンのレジスト膜をベークして溶剤や水分を除去することにより、正孔輸送層及び有機エレクトロルミネッセンス層に悪影響を及ぼすことなく、透明電極と背面電極との電気的短絡を防止する絶縁膜を形成している。そのため、長時間使用しても絶縁膜エッジ部からの非発光部の拡大がなく、ポリイミド等の安定なポリマーや金属酸化物等の無機物を用いて絶縁膜を形成する従来法に比較して、安価に高性能の有機エレクトロルミネッセンスディスプレイパネルが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 有機エレクトロルミネッセンス素子の膜構造
【図2】 絶縁膜を設けた有機エレクトロルミネッセンス素子
【図3】 本発明に従った有機エレクトロルミネッセンス素子において有機発光層,背面電極を形成する前の斜視図(a)及び形成後の断面図(b)
【符号の説明】
1:透明基板 2:透明電極 3:正孔輸送層 4:有機発光層 5:背面電極 6:保護層 7:絶縁膜 8:陰極隔壁 8a:オーバーハング部

Claims (5)

  1. ストライプ状の透明電極を設けた透明基板にポジ型ノボラック系のフォトレジストを塗布する工程と、
    前記フォトレジストをパターニングして絶縁膜とする工程と、
    前記絶縁膜に対してベーク処理を行う工程と、
    該ベーク処理後に前記絶縁膜が水分を再吸収することを防止しながら前記透明基板を真空チャンバに入れる工程と、
    前記真空チャンバ内で、少なくとも有機発光物質を含む単層又は複層の有機発光層及び背面電極を順次堆積する工程とを有し、
    前記ベーク処理を前記フォトレジストから水又は溶媒の沸点以上、且つ、前記フォトレジストが架橋する150℃以上の処理温度で行うことを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法。
  2. 前記フォトレジストをパターニングして絶縁膜とする工程と、該絶縁膜とする工程後に陰極隔壁を形成する工程と、前記陰極隔壁を形成した後に前記ベーク処理を行い、その後、前記絶縁膜が水分を再吸収することを防止しながら前記透明基板を前記真空チャンバに入れることを特徴とする請求項1記載の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法。
  3. 前記ベーク処理後に乾燥窒素を充填させたチャンバで前記透明基板を冷却することを特徴とする請求項1又は2に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載された有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法によって製造された有機エレクトロルミネッセンス素子であり、
    前記透明基板上に透明電極、該透明電極上に前記絶縁膜を形成し、
    前記絶縁膜で仕切られた凹部に、前記有機発光層と前記背面電極が順次積層されていることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
  5. 前記フォトレジストには黒色の顔料または染料が添加されていることを特徴とする請求項4に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
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