JP4453811B2 - ギャップ調節装置、記録装置、液体噴射装置 - Google Patents
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一方、上述した従来のギャップ調節装置においては、第1のギャップ位置と第2のギャップ位置との2つのギャップ位置を上記コイルばねで保持する様に構成していたことから、ギャップ位置を3つ以上設定することができなかった。
上記第4の態様によれば、前記ボス部が前記非変化部にある状態では前記ギャップが変化せず、従って当該状態においてギャップを安定して保持することができる。
上記第5の態様によれば、前記非変化部を3箇所備えることにより、前記ギャップを3段階に切り替える様に構成されているので、前記ギャップを最小限のモータのトルクをもって自動的に切り替えることが可能となる。
上記第7の態様によれば、ギャップ調節を行うモータが、被記録媒体を搬送する搬送ローラを回転駆動する搬送用モータと兼用されるので、低コスト化を図ることができるとともに、上記第1の態様の作用効果により、小さい回転トルクでギャップ調節を行うことが可能となる。
上記第8の態様によれば、前記スライド部材ロック手段が、前記歯車輪列を構成する一の歯車の円盤面に形成された係合用突起が、サイドフレームに形成された嵌入孔に嵌合することによって、前記一の歯車の回転を止めることによって前記スライド部材をロックさせる様に構成されている。そして、前記嵌入孔は、複数のギャップ位置において前記係合用突起の位置する場所に局在する様に複数形成されているので、これにより、複数のギャップ位置で確実に保持することができる。
上記第9の態様によれば、記録装置は2本のキャリッジガイド軸を備え、ギャップ調節装置は、前記ブッシュ部材回動部材を2本のキャリッジガイド軸の間に有し、該ブッシュ部材回動部材によって2本のキャリッジガイド軸を同時に回動させるので、2本のキャリッジガイド軸の高さ位置を構造簡単にして且つ容易に同期させながら変化させることができる。
上記第10の態様によれば、記録装置において、上述した第1の態様〜第9の態様と同様な作用効果を得ることができる。
先ず、図1〜図3を参照しながら本発明に係る「記録装置」、「液体噴射装置」の一例としてのインクジェットプリンタ(以下「プリンタ」と言う)1の概略構成について説明する。ここで、図1はプリンタ1の外観斜視図であり、図2は外部ハウジングを取り外した状態の同外観斜視図、図3はプリンタ1の側断面概略図である。
図12において、PG切替動作を行う場合には、キャリッジ13をPG切替待機位置へ移動する(ステップS101)。PG切替待機位置は、係合用ピン55aと係合しないが、係合用ピン55aに近接する位置であるか、或いは係合用ピン55aと係合しているものの、係合用ピン55aを未だ押していないキャリッジ13の位置である。
スライド部材51のスライド動作により中間歯車65のボス部65cがカム溝53内を変位して中間歯車65が回動する際には、ボス部65cが当接しているカム溝53の内壁がボス部65cを押動することによって、ボス部65cがカム溝53の内壁に摺接しながらカム溝53の形状に沿って変位する。その際、ボス部65cが当接しているカム溝53の内壁がボス部65cを押動することによって、カム溝53に遊挿されているボス部65cが脱落する方向へ中間歯車65を撓ませる力が中間歯車65へ作用する。そのため、その力によって中間歯車65が大きく撓んでしまうと、ボス部65cがカム溝53から脱落してしまう虞がある。
「ブッシュ部材付勢手段」は、キャリッジ13、及び主キャリッジガイド軸11の自重により付勢されるブッシュ部材67の回動方向(符号A2)へブッシュ部材67を付勢するコイルばね78と、キャリッジ13、及び副キャリッジガイド軸12の自重により付勢されるブッシュ部材68の回動方向(符号B2)へブッシュ部材68を付勢するコイルばね79とを有している。前述したように、ギャップ調節装置50は、正面視においてブッシュ部材68(ブッシュ部材67)の回動中心C1が副キャリッジガイド軸11(主キャリッジガイド軸12)の軸芯C2に対して左側に位置する様に構成されているので、ブッシュ部材68(ブッシュ部材67)には、副キャリッジガイド軸11(主キャリッジガイド軸12)及びキャリッジ13の自重(図18の符号H)が作用して、符号B2(符号A2)で示した回動方向に回動する力が作用する(図8参照)。コイルばね78は、一端部(符号781で示した部分)がブッシュ部材67に形成されている凸部671に掛着され、他端部(符号782で示した部分)がインクジェットプリンタ1の基体側(図示せず)に固設された状態で伸設されている。コイルばね78のばね力(符号A1)は、ブッシュ部材67を符号A2で示した回動方向、つまり、キャリッジ13、及び主キャリッジガイド軸11の自重(符号H)により付勢されるブッシュ部材67の回動方向へ作用する。コイルばね79は、一端部(符号791で示した部分)がブッシュ部材68に形成されている凸部681に掛着され、他端部(符号792で示した部分)がインクジェットプリンタ1の基体側(図示せず)に固設された状態で伸設されている。コイルばね79のばね力(符号B1)は、ブッシュ部材68を符号B2で示した回動方向、つまり、キャリッジ13、及び副キャリッジガイド軸12の自重(符号H)により付勢されるブッシュ部材68の回動方向へ作用する。コイルばね78のばね力(符号A1)は、ブッシュ部材67を介して中間歯車65の符号A3で示した回動方向へ作用し、コイルばね79のばね力(符号B1)は、ブッシュ部材68を介して中間歯車65の符号B3で示した回動方向へ作用する。
Claims (11)
- 被記録媒体に記録を行う記録ヘッドを備えるキャリッジと、該キャリッジを主走査方向にガイドするキャリッジガイド軸と、を備えた記録装置において、前記キャリッジガイド軸の高さ位置を調節することによって前記記録ヘッドと被記録媒体とのギャップを調節するギャップ調節装置であって、
前記キャリッジガイド軸の軸端に取り付けられる部材であり、且つ、前記キャリッジガイド軸の軸線方向と直交して立設されるサイドフレームに回動可能に設けられ、当該回動中心と前記キャリッジガイド軸の軸芯とが一致しない状態で前記キャリッジガイド軸を軸支するブッシュ部材と、
該ブッシュ部材と係合して該ブッシュ部材を回動させる、モータの動力を受けて稼働するブッシュ部材回動手段と、を備え、
該ブッシュ部材回動手段が、前記モータの動力を受けて前記サイドフレームの面に沿ってスライド動作するスライド部材と、
前記スライド部材のスライド動作を拘束するスライド部材ロック手段と、
前記ブッシュ部材と係合するブッシュ部材係合部及び前記スライド部材に形成されたカム溝に遊挿されるボス部を備えるとともに回動可能に設けられ、前記スライド部材のスライド動作に従って前記ボス部が前記カム溝内を変位することによって回動し、これによって前記ブッシュ部材を回動させるブッシュ部材回動部材と、を備え、
前記ブッシュ部材の軸心と前記キャリッジガイド軸の軸心との不一致によって、前記キャリッジ及び前記キャリッジガイド軸の自重が前記ブッシュ部材を介して前記ブッシュ部材回動部材を回動させる力となって作用し、その回動させる力によって、前記ブッシュ部材回動部材のボス部が、前記カム溝の一方側のカム面に、前記スライド部材のスライド方向と交差する方向に圧接する、ことを特徴とするギャップ調節装置。 - 請求項1において、前記スライド部材は、前記ブッシュ部材回動部材の回動可能範囲の全範囲において、前記カム溝に遊挿されている前記ボス部が前記カム溝から脱落する方向への前記ブッシュ部材回動部材の撓みを規制して、前記ボス部が前記カム溝から脱落することを防止する撓み規制手段を有している、ことを特徴とするギャップ調節装置。
- 請求項1又は2において、前記撓み規制手段は、前記ブッシュ部材回動部材の前記ボス部近傍に当接して、前記カム溝内を前記ボス部が変位可能な状態で前記カム溝に遊挿されている前記ボス部が前記カム溝から脱落する方向への前記ブッシュ部材回動部材の撓みを規制するガイド壁が前記カム溝に沿って形成されている、ことを特徴とするギャップ調節装置。
- 請求項1〜3のいずれか1項において、前記カム溝が、前記ギャップを複数のギャップ位置に段階的に調節可能に、前記ギャップを変化させる変化部と前記ギャップを変化させない非変化部とを備えて階段形状に形成されている、ことを特徴とするギャップ調節装置。
- 請求項4において、前記非変化部を3箇所備えることにより、前記ギャップを3段階に切り替え可能に構成されている、ことを特徴とするギャップ調節装置。
- 請求項1〜5のいずれか1項において、前記ブッシュ部材回動手段が、前記スライド部材に形成されたラックと噛合するピニオン歯車及び前記モータの動力を受けて回動する伝達歯車を含んで構成され、前記サイドフレームに設けられる歯車輪列を備え、前記ピニオン歯車の回動によって前記スライド部材がスライド動作し、
前記歯車輪列を構成する一の歯車が、その回動軸方向にスライド動作可能に設けられたことにより、前記歯車輪列から外れて前記モータの動力伝達を切断可能に構成され、
前記一の歯車の前記スライド動作が、前記一の歯車が他の歯車と噛合する方向に該一の歯車を付勢する付勢手段と、
前記サイドフレームに形成された円弧形状を成す孔から前記キャリッジの主走査領域に突出して前記一の歯車に設けられた係合用ピンを、前記一の歯車が前記歯車輪列から外れる方向に押圧する前記キャリッジと、によって行われる、ことを特徴とするギャップ調節装置。 - 請求項6において、前記モータが、被記録媒体を搬送する搬送ローラを回転駆動する搬送用モータである、ことを特徴とするギャップ調節装置。
- 請求項6又は7において、前記スライド部材ロック手段が、前記一の歯車の円盤面に形成された係合用突起と、
前記サイドフレームに形成された前記係合用突起が嵌入する嵌入孔であり、複数のギャップ位置において前記係合用突起の位置する場所に局在して複数形成される嵌入孔と、を備えて構成されていることを特徴とするギャップ調節装置。 - 請求項1〜8のいずれか1項において、前記キャリッジが、副走査方向に所定の間隔を置いて設けられる2本の前記キャリッジガイド軸によってガイドされるとともに、前記ブッシュ部材回動部材が、前記2本のキャリッジガイド軸の間に配置されて前記2本のキャリッジガイド軸の軸端に取り付けられた前記ブッシュ部材を同時に回動させる、ことを特徴とするギャップ調節装置。
- 被記録媒体に記録を行う記録ヘッドを備えるキャリッジと、
該キャリッジを主走査方向にガイドするキャリッジガイド軸と、
該キャリッジガイド軸の高さ位置を調節することによって前記記録ヘッドと被記録媒体とのギャップを調節するギャップ調節装置と、を備えた記録装置であって、
前記ギャップ調節装置が、請求項1〜9のいずれか1項に記載された前記ギャップ調節装置である、ことを特徴とする記録装置。 - 被噴射媒体に液体噴射を行う液体噴射ヘッドを備えるキャリッジと、
該キャリッジを主走査方向にガイドするキャリッジガイド軸と、
前記キャリッジガイド軸の高さ位置を調節することによって前記液体噴射ヘッドと被噴射媒体とのギャップを調節するギャップ調節装置と、を備えた液体噴射装置であって、
前記ギャップ調節装置が、前記キャリッジガイド軸の軸端に取り付けられる部材であり、且つ、前記キャリッジガイド軸の軸線方向と直交して立設されるサイドフレームに回動可能に設けられ、当該回動中心と前記キャリッジガイド軸の軸芯とが一致しない状態で前記キャリッジガイド軸を軸支するブッシュ部材と、
該ブッシュ部材と係合して該ブッシュ部材を回動させる、モータの動力を受けて稼働するブッシュ部材回動手段と、を備え、
該ブッシュ部材回動手段が、前記モータの動力を受けて前記サイドフレームの面に沿ってスライド動作するスライド部材と、
前記スライド部材のスライド動作を拘束するスライド部材ロック手段と、
前記ブッシュ部材と係合するブッシュ部材係合部及び前記スライド部材に形成されたカム溝に遊挿されるボス部を備えるとともに回動可能に設けられ、前記スライド部材のスライド動作に従って前記ボス部が前記カム溝内を変位することによって回動し、これによって前記ブッシュ部材を回動させるブッシュ部材回動部材と、を備え、
前記ブッシュ部材の軸心と前記キャリッジガイド軸の軸心との不一致によって、前記キャリッジ及び前記キャリッジガイド軸の自重が前記ブッシュ部材を介して前記ブッシュ部材回動部材を回動させる力となって作用し、その回動させる力によって、前記ブッシュ部材回動部材のボス部が、前記カム溝の一方側のカム面に、前記スライド部材のスライド方向と交差する方向に圧接する、ことを特徴とする液体噴射装置。
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