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JP4447147B2 - Bearing lubricant - Google Patents

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JP4447147B2
JP4447147B2 JP2000350947A JP2000350947A JP4447147B2 JP 4447147 B2 JP4447147 B2 JP 4447147B2 JP 2000350947 A JP2000350947 A JP 2000350947A JP 2000350947 A JP2000350947 A JP 2000350947A JP 4447147 B2 JP4447147 B2 JP 4447147B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、軸受用潤滑油に関し、特に耐酸化性・耐蒸発性・耐摩耗性に優れる軸受用潤滑油に関する。
【0002】
【技術背景】
従来、軸直径が小さい機器の潤滑手段としては、グリースが使用されるのが一般的である。
しかし、軸が高速で回転するときは、従来のグリースではトルクが大きくなったり、軸の振動が大きくなったり、騒音が出たりすることがある。
【0003】
そこで、軸受けの潤滑手段としてオイルを使用することが考えられる。
しかし、オイルを使用する場合であっても、基油や添加剤の種類によっては、著しく蒸発し易かったり、酸化され易かったりすることがある。
特に、軸直径が小さい精密機械類では、オイルが薄膜状態に晒されるため熱的な負荷が大きく、また、その性格上メンテナンスフリーで使用されることが多い。
従って、オイルへの要求性能は、長期間にわたり優れた酸化安定性を有し、蒸発量が少なく、また材料の摩耗をできるだけ少なくする優れた潤滑性能となる。
【0004】
【発明の目的】
本発明は、以上の諸点を考慮し、軸直径が0.5〜1000mmの軸受に使用される潤滑油であって、優れた耐酸化性・耐蒸発性・耐摩耗性を有する潤滑油を提供することを目的とする。
【0005】
【発明の概要】
本発明の軸受用潤滑油は、上記目的を達成するために、軸直径が0.5〜1000mm、好ましくは0.5〜500mm、より好ましくは0.5〜50mmの軸受に使用される潤滑油であって、動粘度が100℃で1.0〜100.0mm/s、粘度指数が100以上の合成油を基油とし、該基油のみで構成されていてもよい。
また、この基油に、(A)アルキル化ジフェニルアミン0.05〜2.0質量%、(B)アルキル化フェニル−α−ナフチルアミン0.05〜2.0質量%、のいずれか一方または双方を含んでもよく、
さらに、これに(C)フォスファイト0.1〜5.0質量%、(D)フォスフェート類0.1〜5.0質量%、(E)ベンゾトリアゾール及びその誘導体の少なくとも一種0.001〜0.05質量%、(F)アルキルコハク酸誘導体0.01〜0.3質量%のうちの1種類以上を組み合わせて配合してもよい。
【0006】
本発明における基油は、100℃での動粘度が1.0〜100.0mm/s、好ましくは1.25〜40.0mm/s、さらに好ましくは1.5〜20.0mm/s、特に好ましくは1.75〜10.0mm/sである。
100℃での動粘度が1.0mm/sより小さいと蒸発性が極端に悪くなり、100.0mm/sより大きいと軸の起動トルクが大きくなって電源の消費が増大する。
また、粘度指数が100以上、好ましくは110〜250、さらに好ましくは115〜250、特に好ましくは165〜210である。この粘度指数は、JIS K2283に規定の方法で測定したものであり、粘度指数が100未満であると、所期の性能を得ることができない。
【0007】
上記特性を有する合成油(基油)としては、炭化水素系合成油;モノエステル、ジエステル、ポリオールエステル(トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、ネオペンチルジオールエステル、コンプレックスエステル)、ポリグリコールエステル、グリセリンエステル、芳香族エステル等のエステル油;アルキル化ジフェニルエーテル、アルキル化トリフェニルエーテル、アルキル化テトラフェニルエーテル、アルキル化ポリフェニルエーテル等のエーテル油;各種シリコーン油;各種フッ素油;等が挙げられる。
これらの合成油(基油)は、単独で使用してもよいし、2種以上を混合して使用してもよい。
【0008】
上記の炭化水素系合成油としては、ポリ−α−オレフィン、ポリブテン、エチレン−α−オレフィンオリゴマー等が挙げられる。
モノエステルとしては、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、パルミトレイン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リシノール酸、リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸、イコサペンタエン酸、エルカ酸、ドコサヘキサエン酸、リグノセリン酸等と、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、ヘプタノール、オクタノール、ノナノール、デカノール、ウンデカノール、ドデカノール、トリデカノール、テトラデカノール、ペンタデカノール等の1価のアルコールとからなるモノエステルが挙げられる。
ジエステルとしては、マロン酸、メチルマロン酸、コハク酸、メチルコハク酸、ジメチルマロン酸、エチルマロン酸、グルタン酸、アジピン酸、ジメチルコハク酸、ピメリン酸、テトラメチルコハク酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ブラシル酸等と、上記の1価のアルコールの同一種または異種との2塩基酸からなるジエステルが挙げられる。
ポリオールエステルとしては、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトールと、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、パルミトレイン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リシノール酸、リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸、イコサペンタエン酸、エルカ酸、ドコサヘキサエン酸、リグノセリン酸とからなるポリオールエステルが挙げられる。
ポリグリコールエステルとしては、ポリグリコールと、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、パルミトレイン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リシノール酸、リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸、イコサペンタエン酸、エルカ酸、ドコサヘキサエン酸、リグノセリン酸とからなるグリコールエステルが挙げられる。
グリセリンエステルとしては、モノ脂肪酸グリセリン、ジ脂肪酸グリセリン、トリ脂肪酸グリセリンが挙げられ、これらの脂肪酸は、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、パルミトレイン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リシノール酸、リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸、イコサペンタエン酸、エルカ酸、ドコサヘキサエン酸、リグノセリン酸等が挙げられる。
ポリフェニルエーテルは、アルキル基がないものでもよいし、直鎖または分枝鎖のアルキル基があるものでもよく、これらのアルキル基は、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、i−ペンチル、ネオペンチル、t−ペンチル、2−メチルブチル、n−ヘキシル、i−ヘキシル、3−メチルペンチル、エチルブチル、n−ヘプチル、2−メチルヘキシル、n−オクチル、2−エチルヘキシル、3−メチルヘプチル、n−ノニル、メチルオクチル、エチルペプチル、n−デシル、n−ウンデシル、n−ドデシル、n−テトラデシル等が挙げられる。
【0009】
本発明の軸受用潤滑油は、以上の合成油(基油)からなるものであってもよいし、以上の合成油に(A),(B)成分の少なくとも1種を配合してなるもの、あるいは(A),(B)成分と共に(C)〜(F)成分の少なくとも1種を配合してなるものであってもよい。
この(A)成分であるアルキル化ジフェニルアミンは、下式で表される構造をもつ。
【0010】
【化1】

Figure 0004447147
【0011】
上式中、R1およびR2は、水素原子または、炭素数1〜16、より好ましくは炭素数3〜9、特に好ましくは炭素数4または8の、直鎖または分枝鎖のアルキル基である。
アルキル基の炭素数が16を越えると油への溶解性が低下することがあるため好ましくない。R1〜R2は、同一でも、異なってもよい。
これらのアルキル基としては、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、i−ペンチル、ネオペンチル、t−ペンチル、2−メチルブチル、n−ヘキシル、i−ヘキシル、3−メチルペンチル、エチルブチル、n−ヘプチル、2−メチルヘキシル、n−オクチル、2−エチルヘキシル、3−メチルヘプチル、n−ノニル、メチルオクチル、エチルペプチル、n−デシル、n−ウンデシル、n−ドデシル、n−テトラデシル等が挙げられる。
【0012】
上記アルキル化ジフェニルアミンの好適な具体例としては、ジフェニルアミン、ブチルジフェニルアミン、オクチルジフェニルアミン、ジブチルジフェニルアミン、オクチルブチルジフェニルアミン、ジオクチルジフェニルアミン等が挙げられる。
アルキル化ジフェニルアミンは、1種を単独使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0013】
アルキル化ジフェニルアミンの配合割合は、0.05〜2.0質量%、好ましくは0.05〜1.0質量%、さらに好ましくは0.1〜0.5質量%である。
0.05質量%未満では十分な酸化防止能(酸化安定性)が得られないことがあり、2.0質量%を越えても効果が飽和し、経済的に不利になる。
【0014】
(B)成分のアルキル化フェニル−α−ナフチルアミンは、下式で表される構造をもつ。
【0015】
【化2】
Figure 0004447147
【0016】
上式中、R3は、炭素数1〜16、より好ましくは炭素数4〜8の、直鎖または分枝鎖のアルキル基である。
R3としては、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、i−ペンチル、ネオペンチル、t−ペンチル、2−メチルブチル、n−ヘキシル、i−ヘキシル、3−メチルペンチル、エチルブチル、n−ヘプチル、2−メチルヘキシル、n−オクチル、i−オクチル、t−オクチル、2−エチルヘキシル、3−メチルヘプチル、n−ノニル、i−ノニル、1−メチルオクチル、エチルヘプチル、n−デシル、1−メチルノニル、n−ウンデシル、1,1−ジメチルノニル、n−ドデシル、n−テトラデシル等が挙げられる。
上記アルキル化フェニル−α−ナフチルアミンの具体例としては、n−ペンチル化フェニル−α−ナフチルアミン、2−メチルブチル化フェニル−α−ナフチルアミン、2−エチルヘキシル化フェニル−α−ナフチルアミン、n−オクチル化フェニル−α−ナフチルアミン、n−ノニル化フェニル−α−ナフチルアミン、1−メチルオクチル化フェニル−α−ナフチルアミン、n−ウンデシル化フェニル−α−ナフチルアミン、n−ドデシル化フェニル−α−ナフチルアミンが挙げられる。
アルキル化フェニル−α−ナフチルアミンは、1種を単独使用してもよいし、2種以上を併用しても良い。
【0017】
アルキル化フェニル−α−ナフチルアミンの配合割合は、0.05〜2.0質量%、好ましくは0.1〜1.0質量%、さらに好ましくは0.1〜0.5質量%である。
0.05質量%未満では十分な酸化防止能(酸化安定性)が得られないことがあり、2.0質量%を越えても効果が飽和し、経済的に不利になる。
【0018】
(C)成分のフォスファイトは、下式で表される構造をもつ。
【0019】
【化3】
Figure 0004447147
【0020】
上式中、R5、R6は、炭素数1〜20、より好ましくは炭素数2〜6の、直鎖または分枝鎖のアルキル基である。
R5、R6としては、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、i−ペンチル、ネオペンチル、t−ペンチル、2−メチルブチル、n−ヘキシル、i−ヘキシル、3−メチルペンチル、エチルブチル、n−ヘプチル、2−メチルヘキシル、n−オクチル、i−オクチル、t−オクチル、2−エチルヘキシル、3−メチルヘプチル、n−ノニル、i−ノニル、1−メチルオクチル、エチルヘプチル、n−デシル、1−メチルノニル、n−ウンデシル、1,1−ジメチルノニル、n−ドデシル、i−ドデシル、n−トリデシル、i−トリデシル、n−テトラデシル、i−テトラデシル、n−ペンタデシル、i−ペンタデシル、n−ヘキサデシル、i−ヘキサデシル、n−ヘプタデシル、i−ヘプタデシル、n−オクタデシル、i−オクタデシル、n−ノナデシル、i−ノナデシル等が挙げられる。
これらのフォスファイトは、1種を単独使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0021】
上記フォスファイトの具体例としては、トリス(2−エチルヘキシル−3−メルカプトプロピオネート)フォスファイト、トリフェニルフォスファイト、トリオクタデシルフォスファイト、トリステアリルフォスファイト、トリイソオクチルフォスファイト、トリス(ノニルフェニル)フォスファイト、トリクレジルフォスファイト、ジフェニルイソデシルフォスファイト等の亜リン酸トリアルキルエステル類、亜リン酸ジアルキルエステル類、亜リン酸モノアルキルエステル類等が挙げられる。
【0022】
フォスファイトの配合割合は、0.1〜5.0質量%、好ましくは0.1〜3.0質量%、特に好ましくは0.1〜1.0質量%、さらに好ましくは0.1〜0.5質量%である。
0.1質量%未満では十分な酸化防止能(酸化安定性)が得られないことがあり、5.0質量%を越えても効果が飽和し、経済的に不利になる。
【0023】
(D)成分のフォスフェート類としては、下式[4]で表される構造のものである。
【0024】
【化4】
Figure 0004447147
【0025】
式中、R7〜R9は、水素または、炭素数1〜20のアルキル基、アルケニル基、アルキルアリール基またはアリールアルキル基を示し、同一でも、異なってもよい。好ましくは、炭素数3〜18のアルキル基である。
炭素数が20を越えると、油への溶解性が低下することがある。
【0026】
上記フォスフェートの具体例には、トリアリールホスフェート、トリアルキルホスフェート等があり、例えばベンジルジフェニルホスフェート、アリルジフェニルホスフェート、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、エチルジフェニルホスフェート、トリブチルホスフェート、エチルジブチルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、ジクレジルフェニルホスフェート、エチルフェニルジフェニルホスフェート、ジエチルフェニルフェニルホスフェート、プロピルフェニルジフェニルホスフェート、ジプロピルフェニルフェニルホスフェート、トリエチルフェニルホスフェート、トリプロピルフェニルホスフェート、ブチルフェニルジフェニルホスフェート、ジブチルフェニルフェニルホスフェートおよびトリブチルフェニルホスフェート等の化合物を挙げることができる。
【0027】
また、フォスフェートは、下式[5]で表される構造のアシッドフォスフェートでもよい。
【0028】
【化5】
Figure 0004447147
【0029】
式中、R10は炭素数8以上の炭化水素基を表し、aは1または2である。
R10の例として、炭素数8〜20の直鎖または分枝鎖の飽和または不飽和の脂肪族炭化水素基、すなわちアルキル基およびアルケニル基、炭素数8〜26の芳香族炭化水素基、シクロアルキル基が挙げられる。
炭素数が8未満では耐摩耗性が充分でなく、26を越えると基油に溶解し難くなる。炭素数は、好ましくは8〜20、より好ましくは炭素数8〜18である。
【0030】
アシッドフォスフェートの具体例は、2−エチルヘキシルアシッドホスフェート、i−デシルアシッドホスフェート、ラウリルアシッドホスフェート、トリデシルアシッドホスフェート、ステアリルアシッドホスフェート、i−ステアリルアシッドホスフェート、オレイルアシッドホスフェート、ジ(2−エチルヘキシル)ホスフェート等である。
【0031】
さらにまた、上記のアシッドフォスフェートを含有させる場合には、これと中和して塩をつくるアルキルアミンを含有していてもよく、このアミンとして、下式[6]で表される構造のアルキルアミンが挙げられる。
【0032】
【化6】
Figure 0004447147
【0033】
式中、R11、R12およびR13は一価の炭化水素基または水素原子であり、そのうち少なくとも1個は炭化水素基である。
【0034】
上記アルキルアミンの具体例は、ジブチルアミン、オクチルアミン、ジオクチルアミン、ラウリルアミン、ジラウリルアミン、オレイルアミン、ココナッツアミン、牛脂アミン等である。
【0035】
なお、以上のような(D)成分としてのフォスフェート類は、1種を単独使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
また、(D)成分のフォスフェート類の配合割合は、0.1〜5質量%、好ましくは0.3〜3質量%、さらに好ましくは0.5〜2質量%、特に好ましくは0.7〜1.5質量%である。
0.1質量%未満であると十分な極圧性能(耐摩耗性能)を得ることができず、5質量%を越えると効果が飽和し、経済的に不利になる。
【0036】
(E)成分のベンゾトリアゾール及びその誘導体は、下式[7]で表される構造をもつベンゾトリアゾールと、それに水溶性アミン、脂肪酸エステル等を反応して得られる誘導体である。
これらのベンゾトリアゾールとその誘導体は、1種を単独使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0037】
【化7】
Figure 0004447147
【0038】
(E)成分のベンゾトリアゾール及びその誘導体の配合割合は、0.001〜0.05質量%、好ましくは0.003〜0.02質量%である。
0.1質量%未満であると十分な金属腐食防止性を得られないことがあり、0.05質量%を越えると効果が飽和し、経済的に不利になる。
【0039】
(F)成分のアルキルコハク酸誘導体としては、アルキルコハク酸アミド、アルキルコハク酸エステル等が挙げられ、アルキルコハク酸の誘導体の好適なものは、下式[8]で表される構造をもつものである。
【0040】
【化8】
Figure 0004447147
【0041】
上記2つの式中、R14、R16およびR17は炭素数6〜18のアルキル基またはアルケニル基であり、R15は水素原子又は炭素数1〜5のアルキル基を示す。R1は、好ましくは炭素数10〜14のアルケニル基であり、特に好ましくはドデセニルまたはドデカジエニルである。R16及びR17は、好ましくは炭素数8〜16のアルキル基又はアルケニル基である。R14、R16およびR17の例として、ヘキシル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、テトラデシル、ヘプタデシル、オクタデシル、ヘキセニル、オクテニル、ノネニル、デセニル、ウンデセニル、ドデセニル、テトラデセニル、ヘプタデセニル、オクタデセニル、ヘキセジエニル、オクタジエニル、ノナジエニル、デカジエニル、ウンデカジエニル、ドデカジエニル、テトラデカジエニル、ヘプタデカジエニル、オクタデカジエニル等が挙げられる。R15の例として、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、i−ペンチル、ネオペンチル、t−ペンチル、2−メチルブチル等が挙げられる。
【0042】
これらのアルキルコハク酸誘導体は、1種を単独使用してもよいし、2種以上を併用してもよいが、好ましくは2種以上の併用であり、特に好ましくはアルケニルコハク酸の部分エステルとアルキルコハク酸アミドの併用である。
【0043】
(F)成分のアルキルコハク酸誘導体の配合割合は、0.01〜0.3質量%、好ましくは0.03〜0.1質量%、特に好ましくは0.03〜0.07質量%である。
0.01質量%未満であると十分な金属腐食防止性が得られないことがあり、0.3質量%を越えると効果が飽和し、経済的に不利になる。
【0044】
本発明の軸受用潤滑油は、上記各成分を基油である合成油に配合したものであって、配合する場合の基油および各成分の混合方法や添加方法は、特に制限するものではなく、種々の方法により行うことができ、混合順序および添加順序も種々の方法により行うことができる。
例えば、基油に各成分を順次添加してもよいし、予め各成分を混合しておいて合成油に添加してもよい。
さらに、上記(A)〜(F)成分を合わせて添加することにより、本発明の軸受用潤滑油は、耐蒸発性を向上させることができる。
【0045】
【実施例】
実施例、参考例および比較例では、基油と(A)〜(F)成分を配合して、軸受用潤滑油を調製し、それぞれの耐酸化性・耐蒸発性・耐摩耗性を評価した。各実施例、各比較例で用いた基油、各成分は次の通りである。
【0046】
(基油)
▲1▼高度精製されたパラフィン系鉱油で、減圧蒸留留出油をフルフラールで溶剤抽出し、メチルエチルケトンで脱ロウ後、さらに水素化精製した鉱油
▲2▼合成油で、オレイン酸イソブチル
▲3▼合成油で、パルミチン酸オクチル
上記▲1▼〜▲3▼はすべて、動粘度が100℃で1.5〜4.0mm/sの範囲内のものである。
【0047】
(A成分)アルキル化ジフェニルアミン;
化1において、R1、R2が、水素原子、−C、−C17の直鎖または分枝鎖のいずれかの組み合わせの混合物
(B成分)アルキル化フェニル−α−ナフチルアミン;
化2において、R3が−C17の直鎖または分枝鎖のアルキル化フェニル−α−ナフチルアミン
(C成分)フォスファイト;
化3において、R5、R6が、−Cの直鎖または分枝鎖のフォスファイト
(D成分)フォスフェート;
化4において、R7,R8,R9が同一のアルキル基で、炭素数7のトリクレジルフォスフェート
(E成分)ベンゾトリアゾール及びその誘導体;
化7で示されるベンゾトリアゾール
(F成分)アルキルコハク酸誘導体;
化8の上式において、R14が炭素数12のアルキル基、R15が炭素数5のアルキル基のアルキルコハク酸誘導体
【0048】
(評価方法)
▲1▼酸化安定性の評価方法<スラッジ試験法>;
潤滑油の酸化防止性能を評価する方法の一つで、JISK2540に制定されている酸化安定度試験に準拠した試験による。
試験条件:温度;170℃
時間;12hr
▲2▼蒸発性の評価方法<Noack法>;
潤滑油の蒸発性を評価する方法の一つで、JPI−5S−41−93に制定されている蒸発性試験による。
▲3▼潤滑性の評価方法<シェル四球試験法>;
潤滑油の潤滑性を評価する方法の一つで、ASTMD2783に準拠して行い、潤滑性を摩耗径で評価した。
試験条件:回転数 :1200rpm
荷重 :30kgf
試験時間:30min
試験温度:室温
▲4▼金属への腐食安定性の評価方法;
潤滑油の潤滑性を評価する方法の一つで、JISK2513に準拠して行い、金属への腐食安定性を銅板の変色の程度で評価した。
変色の程度は1aから4cの12段階で評価し、1aが変色の程度が最も少なく(腐食安定性が最も良好)、4cが変色の程度が最も多い(腐食安定性が最も悪い)結果を示す。
▲5▼防錆性の評価方法;
潤滑油の防錆性を評価する方法の一つで、JISK2510に制定している方法で行い、防錆性を錆の程度で評価した。
錆の程度は、「錆なし」と「錆あり」で評価し、「錆あり」の場合は、軽微、中度、高度の3段階で評価することとした。
【0049】
参考例1〜4、実施例5および
基油、A成分、B成分、C成分、D成分、E成分及びF成分を表1上段に掲げる割合(質量%)で配合し、軸受用潤滑油を調製した。これら潤滑油の各種性能を評価し、その結果を表1下段に示す。
【0050】
比較例1〜2
基油、A成分、B成分、C成分、D成分、E成分及びF成分を表2上段に掲げる割合(質量%)で配合し、軸受用潤滑油を調製した。
これら潤滑油の各種性能を評価し、その結果を表2下段に示す。
【0051】
【表1の1】
Figure 0004447147
【0052】
【表1の2】
Figure 0004447147
Figure 0004447147
【0053】
【表2】
Figure 0004447147
Figure 0004447147
【0054】
【発明の効果】
本発明の軸受用潤滑油は、耐酸化性・耐蒸発性・耐摩耗性に優れ、軸直径が0.5〜1000mmと細い軸から太い軸までの広範囲の軸直径の軸受に好適に使用することができる。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a lubricating oil for bearings, and more particularly to a lubricating oil for bearings having excellent oxidation resistance, evaporation resistance, and wear resistance.
[0002]
[Technical background]
Conventionally, grease is generally used as a lubricating means for equipment having a small shaft diameter.
However, when the shaft rotates at a high speed, the conventional grease may increase torque, increase shaft vibration, and generate noise.
[0003]
Therefore, it is conceivable to use oil as a lubricating means for the bearing.
However, even when oil is used, depending on the type of base oil or additive, it may be remarkably easily evaporated or easily oxidized.
In particular, precision machinery with a small shaft diameter has a large thermal load because oil is exposed to a thin film state, and is often used maintenance-free due to its nature.
Therefore, the required performance for oil is excellent lubrication performance that has excellent oxidation stability over a long period of time, has a small amount of evaporation, and minimizes material wear.
[0004]
OBJECT OF THE INVENTION
In consideration of the above points, the present invention provides a lubricating oil that is used in a bearing having a shaft diameter of 0.5 to 1000 mm and has excellent oxidation resistance, evaporation resistance, and wear resistance. The purpose is to do.
[0005]
SUMMARY OF THE INVENTION
In order to achieve the above object, the bearing lubricating oil of the present invention has a shaft diameter of 0.5 to 1000 mm, preferably 0.5 to 500 mm, more preferably 0.5 to 50 mm. In addition, a synthetic oil having a kinematic viscosity of 1.0 to 100.0 mm 2 / s at 100 ° C. and a viscosity index of 100 or more may be used as a base oil, and the base oil may be used alone.
In addition, one or both of (A) alkylated diphenylamine 0.05 to 2.0% by mass and (B) alkylated phenyl-α-naphthylamine 0.05 to 2.0% by mass are added to the base oil. May include,
Further, (C) 0.1 to 5.0% by mass of phosphite, (D) 0.1 to 5.0% by mass of phosphate, (E) at least one kind of benzotriazole and derivatives thereof You may mix | blend 0.05 mass% and 1 or more types in 0.01-0.3 mass% of (F) alkyl succinic acid derivatives.
[0006]
Base oil in the present invention, kinematic viscosity at 100 ℃ 1.0~100.0mm 2 / s, preferably 1.25~40.0mm 2 / s, more preferably 1.5~20.0mm 2 / s, particularly preferably from 1.75 to 10.0 mm 2 / s.
When the kinematic viscosity at 100 ° C. is smaller than 1.0 mm 2 / s, the evaporating property is extremely deteriorated, and when it is larger than 100.0 mm 2 / s, the starting torque of the shaft is increased and the power consumption is increased.
The viscosity index is 100 or more, preferably 110 to 250, more preferably 115 to 250, and particularly preferably 165 to 210. This viscosity index is measured by the method defined in JIS K2283. If the viscosity index is less than 100, the desired performance cannot be obtained.
[0007]
Synthetic oils (base oils) having the above characteristics include hydrocarbon-based synthetic oils; monoesters, diesters, polyol esters (trimethylolpropane, pentaerythritol, dipentaerythritol, neopentyldiol esters, complex esters), polyglycol esters Ester oils such as glycerin esters and aromatic esters; ether oils such as alkylated diphenyl ether, alkylated triphenyl ether, alkylated tetraphenyl ether, and alkylated polyphenyl ether; various silicone oils; various fluorine oils; .
These synthetic oils (base oils) may be used alone or in combination of two or more.
[0008]
Examples of the hydrocarbon-based synthetic oil include poly-α-olefin, polybutene, and ethylene-α-olefin oligomer.
Monoesters include caprylic acid, capric acid, lauric acid, myristic acid, palmitic acid, palmitoleic acid, stearic acid, oleic acid, ricinoleic acid, linoleic acid, linolenic acid, arachidonic acid, icosapentaenoic acid, erucic acid, docosahexaenoic acid, Monoester consisting of lignoceric acid and the like and monohydric alcohols such as methanol, ethanol, propanol, butanol, pentanol, hexanol, heptanol, octanol, nonanol, decanol, undecanol, dodecanol, tridecanol, tetradecanol, pentadecanol Is mentioned.
Diesters include malonic acid, methyl malonic acid, succinic acid, methyl succinic acid, dimethyl malonic acid, ethyl malonic acid, glutamic acid, adipic acid, dimethyl succinic acid, pimelic acid, tetramethyl succinic acid, suberic acid, azelaic acid, sebacic acid Examples include diesters composed of dibasic acids of acid, brassic acid and the like and the same or different monovalent alcohols.
Examples of polyol esters include trimethylolethane, trimethylolpropane, pentaerythritol, caprylic acid, capric acid, lauric acid, myristic acid, palmitic acid, palmitoleic acid, stearic acid, oleic acid, ricinoleic acid, linoleic acid, linolenic acid, Examples thereof include polyol esters composed of arachidonic acid, icosapentaenoic acid, erucic acid, docosahexaenoic acid, and lignoceric acid.
Polyglycol esters include polyglycol, caprylic acid, capric acid, lauric acid, myristic acid, palmitic acid, palmitoleic acid, stearic acid, oleic acid, ricinoleic acid, linoleic acid, linolenic acid, arachidonic acid, icosapentaenoic acid, elca The glycol ester which consists of an acid, docosahexaenoic acid, and lignoceric acid is mentioned.
Examples of glycerin esters include mono-fatty acid glycerin, di-fatty acid glycerin, and tri-fatty acid glycerin. These fatty acids include caprylic acid, capric acid, lauric acid, myristic acid, palmitic acid, palmitoleic acid, stearic acid, oleic acid, and ricinol. Examples include acids, linoleic acid, linolenic acid, arachidonic acid, icosapentaenoic acid, erucic acid, docosahexaenoic acid, and lignoceric acid.
The polyphenyl ether may have no alkyl group or may have a linear or branched alkyl group, and these alkyl groups may be methyl, ethyl, n-propyl, i-propyl, n-butyl. , I-butyl, t-butyl, n-pentyl, i-pentyl, neopentyl, t-pentyl, 2-methylbutyl, n-hexyl, i-hexyl, 3-methylpentyl, ethylbutyl, n-heptyl, 2-methylhexyl N-octyl, 2-ethylhexyl, 3-methylheptyl, n-nonyl, methyloctyl, ethylpeptyl, n-decyl, n-undecyl, n-dodecyl, n-tetradecyl and the like.
[0009]
The bearing lubricating oil of the present invention may be composed of the above synthetic oil (base oil), or is formed by blending at least one of the components (A) and (B) with the above synthetic oil. Alternatively, at least one of components (C) to (F) may be blended together with components (A) and (B).
The alkylated diphenylamine as the component (A) has a structure represented by the following formula.
[0010]
[Chemical 1]
Figure 0004447147
[0011]
In the above formula, R 1 and R 2 are a hydrogen atom or a linear or branched alkyl group having 1 to 16 carbon atoms, more preferably 3 to 9 carbon atoms, and particularly preferably 4 or 8 carbon atoms.
If the alkyl group has more than 16 carbon atoms, the oil solubility may be lowered, which is not preferable. R1 and R2 may be the same or different.
These alkyl groups include methyl, ethyl, n-propyl, i-propyl, n-butyl, i-butyl, t-butyl, n-pentyl, i-pentyl, neopentyl, t-pentyl, 2-methylbutyl, n -Hexyl, i-hexyl, 3-methylpentyl, ethylbutyl, n-heptyl, 2-methylhexyl, n-octyl, 2-ethylhexyl, 3-methylheptyl, n-nonyl, methyloctyl, ethylpeptyl, n-decyl, n -Undecyl, n-dodecyl, n-tetradecyl, etc. are mentioned.
[0012]
Specific examples of the alkylated diphenylamine include diphenylamine, butyldiphenylamine, octyldiphenylamine, dibutyldiphenylamine, octylbutyldiphenylamine, and dioctyldiphenylamine.
One alkylated diphenylamine may be used alone, or two or more alkylated diphenylamines may be used in combination.
[0013]
The compounding ratio of the alkylated diphenylamine is 0.05 to 2.0% by mass, preferably 0.05 to 1.0% by mass, and more preferably 0.1 to 0.5% by mass.
If it is less than 0.05% by mass, sufficient antioxidant ability (oxidation stability) may not be obtained, and if it exceeds 2.0% by mass, the effect is saturated and economically disadvantageous.
[0014]
The alkylated phenyl-α-naphthylamine as the component (B) has a structure represented by the following formula.
[0015]
[Chemical formula 2]
Figure 0004447147
[0016]
In the above formula, R3 is a linear or branched alkyl group having 1 to 16 carbon atoms, more preferably 4 to 8 carbon atoms.
As R3, methyl, ethyl, n-propyl, i-propyl, n-butyl, i-butyl, t-butyl, n-pentyl, i-pentyl, neopentyl, t-pentyl, 2-methylbutyl, n-hexyl, i-hexyl, 3-methylpentyl, ethylbutyl, n-heptyl, 2-methylhexyl, n-octyl, i-octyl, t-octyl, 2-ethylhexyl, 3-methylheptyl, n-nonyl, i-nonyl, 1 -Methyloctyl, ethyl heptyl, n-decyl, 1-methylnonyl, n-undecyl, 1,1-dimethylnonyl, n-dodecyl, n-tetradecyl and the like.
Specific examples of the alkylated phenyl-α-naphthylamine include n-pentylated phenyl-α-naphthylamine, 2-methylbutylated phenyl-α-naphthylamine, 2-ethylhexylated phenyl-α-naphthylamine, and n-octylated phenyl- Examples include α-naphthylamine, n-nonylated phenyl-α-naphthylamine, 1-methyloctylated phenyl-α-naphthylamine, n-undecylated phenyl-α-naphthylamine, and n-dodecylated phenyl-α-naphthylamine.
Alkylated phenyl-α-naphthylamine may be used alone or in combination of two or more.
[0017]
The compounding ratio of the alkylated phenyl-α-naphthylamine is 0.05 to 2.0% by mass, preferably 0.1 to 1.0% by mass, and more preferably 0.1 to 0.5% by mass.
If it is less than 0.05% by mass, sufficient antioxidant ability (oxidation stability) may not be obtained, and if it exceeds 2.0% by mass, the effect is saturated and economically disadvantageous.
[0018]
The phosphite of component (C) has a structure represented by the following formula.
[0019]
[Chemical 3]
Figure 0004447147
[0020]
In the above formula, R5 and R6 are linear or branched alkyl groups having 1 to 20 carbon atoms, more preferably 2 to 6 carbon atoms.
R5 and R6 are methyl, ethyl, n-propyl, i-propyl, n-butyl, i-butyl, t-butyl, n-pentyl, i-pentyl, neopentyl, t-pentyl, 2-methylbutyl, n- Hexyl, i-hexyl, 3-methylpentyl, ethylbutyl, n-heptyl, 2-methylhexyl, n-octyl, i-octyl, t-octyl, 2-ethylhexyl, 3-methylheptyl, n-nonyl, i-nonyl 1-methyloctyl, ethylheptyl, n-decyl, 1-methylnonyl, n-undecyl, 1,1-dimethylnonyl, n-dodecyl, i-dodecyl, n-tridecyl, i-tridecyl, n-tetradecyl, i- Tetradecyl, n-pentadecyl, i-pentadecyl, n-hexadecyl, i-hexadecyl, n-heptadecyl i- heptadecyl, n- octadecyl, i- octadecyl, n- nonadecyl, i- nonadecyl, and the like.
These phosphites may be used alone or in combination of two or more.
[0021]
Specific examples of the phosphite include tris (2-ethylhexyl-3-mercaptopropionate) phosphite, triphenyl phosphite, trioctadecyl phosphite, tristearyl phosphite, triisooctyl phosphite, tris (nonylphenyl) ) Phosphite, tricresyl phosphite, dialkylisodecyl phosphite and other phosphorous acid trialkyl esters, phosphorous acid dialkyl esters, phosphorous acid monoalkyl esters and the like.
[0022]
The blending ratio of phosphite is 0.1 to 5.0% by mass, preferably 0.1 to 3.0% by mass, particularly preferably 0.1 to 1.0% by mass, more preferably 0.1 to 0%. 0.5% by mass.
If it is less than 0.1% by mass, sufficient antioxidant ability (oxidation stability) may not be obtained, and if it exceeds 5.0% by mass, the effect is saturated and economically disadvantageous.
[0023]
The phosphate of the component (D) has a structure represented by the following formula [4].
[0024]
[Formula 4]
Figure 0004447147
[0025]
In formula, R7-R9 shows hydrogen or a C1-C20 alkyl group, an alkenyl group, an alkylaryl group, or an arylalkyl group, and may be same or different. Preferably, it is a C3-C18 alkyl group.
When the number of carbon atoms exceeds 20, solubility in oil may be reduced.
[0026]
Specific examples of the phosphate include triaryl phosphate, trialkyl phosphate and the like. For example, benzyl diphenyl phosphate, allyl diphenyl phosphate, triphenyl phosphate, tricresyl phosphate, ethyl diphenyl phosphate, tributyl phosphate, ethyl dibutyl phosphate, Zyl diphenyl phosphate, dicresyl phenyl phosphate, ethyl phenyl diphenyl phosphate, diethyl phenyl phenyl phosphate, propyl phenyl diphenyl phosphate, dipropyl phenyl phenyl phosphate, triethyl phenyl phosphate, tripropyl phenyl phosphate, butyl phenyl diphenyl phosphate, dibutyl phenyl phenyl phosphate and tributyl It may include compounds such as Le phenyl phosphate.
[0027]
The phosphate may be an acid phosphate having a structure represented by the following formula [5].
[0028]
[Chemical formula 5]
Figure 0004447147
[0029]
In the formula, R10 represents a hydrocarbon group having 8 or more carbon atoms, and a is 1 or 2.
Examples of R10 include straight chain or branched chain saturated or unsaturated aliphatic hydrocarbon groups having 8 to 20 carbon atoms, that is, alkyl groups and alkenyl groups, aromatic hydrocarbon groups having 8 to 26 carbon atoms, and cycloalkyl. Groups.
If the carbon number is less than 8, the wear resistance is not sufficient, and if it exceeds 26, it is difficult to dissolve in the base oil. Carbon number becomes like this. Preferably it is 8-20, More preferably, it is C8-18.
[0030]
Specific examples of acid phosphate include 2-ethylhexyl acid phosphate, i-decyl acid phosphate, lauryl acid phosphate, tridecyl acid phosphate, stearyl acid phosphate, i-stearyl acid phosphate, oleyl acid phosphate, di (2-ethylhexyl) phosphate Etc.
[0031]
Furthermore, when the above acid phosphate is contained, it may contain an alkylamine which is neutralized with this to form a salt. As the amine, an alkyl having a structure represented by the following formula [6] is included. Examples include amines.
[0032]
[Chemical 6]
Figure 0004447147
[0033]
In the formula, R11, R12 and R13 are monovalent hydrocarbon groups or hydrogen atoms, at least one of which is a hydrocarbon group.
[0034]
Specific examples of the alkylamine include dibutylamine, octylamine, dioctylamine, laurylamine, dilaurylamine, oleylamine, coconut amine, and beef tallow amine.
[0035]
In addition, the phosphates as the above (D) component may be used individually by 1 type, and may use 2 or more types together.
The blending ratio of the component (D) phosphate is 0.1 to 5% by mass, preferably 0.3 to 3% by mass, more preferably 0.5 to 2% by mass, and particularly preferably 0.7. It is -1.5 mass%.
If it is less than 0.1% by mass, sufficient extreme pressure performance (wear resistance) cannot be obtained, and if it exceeds 5% by mass, the effect is saturated, which is economically disadvantageous.
[0036]
The component (E), benzotriazole and derivatives thereof, are derivatives obtained by reacting benzotriazole having a structure represented by the following formula [7] with a water-soluble amine, a fatty acid ester, and the like.
These benzotriazoles and derivatives thereof may be used alone or in combination of two or more.
[0037]
[Chemical 7]
Figure 0004447147
[0038]
The blending ratio of the component (E) benzotriazole and its derivative is 0.001 to 0.05% by mass, preferably 0.003 to 0.02% by mass.
If it is less than 0.1% by mass, sufficient metal corrosion prevention properties may not be obtained, and if it exceeds 0.05% by mass, the effect is saturated, which is economically disadvantageous.
[0039]
Examples of the alkyl succinic acid derivative of component (F) include alkyl succinic acid amides, alkyl succinic acid esters, and the like, and preferred alkyl succinic acid derivatives have a structure represented by the following formula [8]: It is.
[0040]
[Chemical 8]
Figure 0004447147
[0041]
In the above two formulas, R14, R16 and R17 are an alkyl group or alkenyl group having 6 to 18 carbon atoms, and R15 represents a hydrogen atom or an alkyl group having 1 to 5 carbon atoms. R1 4 is preferably an alkenyl group having 10 to 14 carbon atoms, particularly preferably dodecenyl or dodecadienyl. R16 and R17 are preferably an alkyl group or an alkenyl group having 8 to 16 carbon atoms. Examples of R14, R16 and R17 include hexyl, octyl, nonyl, decyl, undecyl, dodecyl, tetradecyl, heptadecyl, octadecyl, hexenyl, octenyl, nonenyl, decenyl, undecenyl, dodecenyl, tetradecenyl, heptadecenyl, octadecenyl, hexedenyl , Decadienyl, undecadienyl, dodecadienyl, tetradecadienyl, heptadecadienyl, octadecadienyl and the like. Examples of R15 include n-propyl, i-propyl, n-butyl, i-butyl, t-butyl, n-pentyl, i-pentyl, neopentyl, t-pentyl, 2-methylbutyl and the like.
[0042]
These alkyl succinic acid derivatives may be used alone or in combination of two or more, preferably two or more, particularly preferably a partial ester of alkenyl succinic acid and Combination of alkyl succinamide.
[0043]
The blending ratio of the alkyl succinic acid derivative as component (F) is 0.01 to 0.3% by mass, preferably 0.03 to 0.1% by mass, particularly preferably 0.03 to 0.07% by mass. .
If it is less than 0.01% by mass, sufficient metal corrosion prevention properties may not be obtained, and if it exceeds 0.3% by mass, the effect is saturated, which is economically disadvantageous.
[0044]
The lubricating oil for bearings of the present invention is obtained by blending the above components with a synthetic oil that is a base oil, and the mixing method and addition method of the base oil and the respective components when blended are not particularly limited. These can be performed by various methods, and the mixing order and addition order can also be performed by various methods.
For example, each component may be added sequentially to the base oil, or each component may be mixed in advance and added to the synthetic oil.
Furthermore, by adding together the above components (A) to (F), the bearing lubricating oil of the present invention can improve the evaporation resistance.
[0045]
【Example】
In Examples , Reference Examples and Comparative Examples, base oils and components (A) to (F) were blended to prepare bearing lubricating oils, and their oxidation resistance, evaporation resistance, and wear resistance were evaluated. . The base oil and each component used in each example and each comparative example are as follows.
[0046]
(Base oil)
(1) Highly refined paraffinic mineral oil, vacuum-distilled distillate is solvent extracted with furfural, dewaxed with methyl ethyl ketone, then hydrorefined mineral oil (2) Synthetic oil, isobutyl oleate (3) synthesis Oils, octyl palmitates (1) to (3) above all have kinematic viscosities in the range of 1.5 to 4.0 mm 2 / s at 100 ° C.
[0047]
(Component A) alkylated diphenylamine;
Wherein R 1 and R 2 are a hydrogen atom, a mixture of either a straight chain or branched chain of —C 4 H 9 , —C 8 H 17 (component B) alkylated phenyl-α-naphthylamine;
In formula 2, a linear or branched alkylated phenyl-α-naphthylamine (component C) phosphite in which R 3 is —C 8 H 17 ;
In the chemical formula 3, R5 and R6 are —C 4 H 9 linear or branched phosphite (component D) phosphate;
In Chemical Formula 4, R7, R8, and R9 are the same alkyl group, and tricresyl phosphate (component E) benzotriazole having 7 carbon atoms and derivatives thereof;
A benzotriazole (F component) alkyl succinic acid derivative represented by the formula 7:
In the above formula, an alkyl succinic acid derivative in which R 14 is an alkyl group having 12 carbon atoms, and R 15 is an alkyl group having 5 carbon atoms.
(Evaluation methods)
(1) Oxidation stability evaluation method <sludge test method>;
This is one of the methods for evaluating the anti-oxidation performance of lubricating oil, and is based on a test based on the oxidation stability test established in JISK2540.
Test conditions: Temperature; 170 ° C
Time: 12 hours
(2) Evaporation evaluation method <Noack method>;
This is one of the methods for evaluating the evaporability of lubricating oil, and is based on the evaporability test established in JPI-5S-41-93.
(3) Lubricity evaluation method <Shell four-ball test method>;
This is one of the methods for evaluating the lubricity of a lubricating oil, and was conducted according to ASTM D2783, and the lubricity was evaluated by wear diameter.
Test conditions: Rotational speed: 1200rpm
Load: 30kgf
Test time: 30min
Test temperature: Room temperature (4) Evaluation method of corrosion stability to metal;
This is one of the methods for evaluating the lubricity of a lubricating oil, and was performed according to JISK2513, and the corrosion stability to metal was evaluated by the degree of discoloration of the copper plate.
The degree of discoloration is evaluated in 12 stages from 1a to 4c. 1a indicates the least discoloration degree (best corrosion stability), and 4c shows the most discoloration degree (corrosion stability is worst). .
(5) Rust prevention evaluation method;
This is one of the methods for evaluating the rust prevention property of the lubricating oil, and the method established in JISK2510 was used to evaluate the rust prevention property by the degree of rust.
The degree of rust was evaluated as “no rust” and “with rust”, and in the case of “with rust”, the evaluation was made in three levels: light, medium and high.
[0049]
Reference Examples 1-4, Examples 5 and 6
Base oil, A component, B component, C component, D component, E component and F component were blended in the proportions (mass%) listed in the upper part of Table 1 to prepare bearing lubricating oil. Various performances of these lubricating oils were evaluated, and the results are shown in the lower part of Table 1.
[0050]
Comparative Examples 1-2
Base oil, A component, B component, C component, D component, E component and F component were blended in the proportions (mass%) listed in the upper part of Table 2 to prepare a lubricating oil for bearings.
Various performances of these lubricating oils were evaluated, and the results are shown in the lower part of Table 2.
[0051]
[1 in Table 1]
Figure 0004447147
[0052]
[Table 1-2]
Figure 0004447147
Figure 0004447147
[0053]
[Table 2]
Figure 0004447147
Figure 0004447147
[0054]
【The invention's effect】
The bearing lubricating oil of the present invention is excellent in oxidation resistance, evaporation resistance, and wear resistance, and is suitably used for bearings having a wide shaft diameter ranging from a thin shaft to a thick shaft with a shaft diameter of 0.5 to 1000 mm. be able to.

Claims (3)

軸直径が0.5〜50mmの軸受に使用する軸受用潤滑油であって、動粘度が100℃で1.0〜10.0mm2/s、粘度指数が115〜210のエステル油を基油とし、
(A)アルキル化ジフェニルアミン0.05〜1.0質量%、
(B)アルキル化フェニル−α−ナフチルアミン0.1〜1.0質量%、
(C)下記式(1)で表されるフォスファイト0.1〜1.0質量%、
(E)ベンゾトリアゾール及びその誘導体の少なくとも一種を0.001〜0.05質量%、
(F)下記式(2)で表されるアルキルコハク酸誘導体0.01〜0.3質量%
を含有することを特徴とする軸受用潤滑油。
Figure 0004447147
(式(1)中、R5、R6は、炭素数1〜20の、直鎖または分枝鎖のアルキル基である。)
Figure 0004447147
(式(2)中、R14は、炭素数6〜18の、アルキル基またはアルケニル基であり、R15は水素原子または炭素数1〜5のアルキル基を示す。)
A bearing lubricating oil used for bearings having a shaft diameter of 0.5 to 50 mm, and an ester oil having a kinematic viscosity of 1.0 to 10.0 mm 2 / s at 100 ° C. and a viscosity index of 115 to 210 is a base oil. age,
(A) 0.05 to 1.0% by mass of alkylated diphenylamine,
(B) 0.1 to 1.0% by mass of alkylated phenyl-α-naphthylamine,
(C) 0.1 to 1.0% by mass of phosphite represented by the following formula (1),
(E) 0.001 to 0.05 mass% of at least one of benzotriazole and derivatives thereof,
(F) 0.01 to 0.3% by mass of an alkyl succinic acid derivative represented by the following formula (2)
A lubricating oil for bearings, comprising:
Figure 0004447147
(In Formula (1), R5 and R6 are linear or branched alkyl groups having 1 to 20 carbon atoms.)
Figure 0004447147
(In Formula (2), R14 is a C6-C18 alkyl group or alkenyl group, and R15 represents a hydrogen atom or a C1-C5 alkyl group.)
基油であるエステル油が、モノエステル油であることを特徴とする請求項1に記載の軸受用潤滑油。A base oil an ester oil, a bearing lubricating oil according to claim 1, which is a monoester oil. (D)フォスフェート類0.1〜5.0質量%を含有することを特徴とする請求項1または2に記載の軸受用潤滑油。(D) bearing lubricating oil according to claim 1 or 2, characterized in that it contains a phosphate compound 0.1-5.0 wt%.
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