JP4335752B2 - 擬似ステレオ信号生成装置および擬似ステレオ信号生成プログラム - Google Patents
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また、特開平7-95696号公報では、信号の帯域を分割して夫々の帯域で異なる処理を実施する方式について開示されている。図6は同技術の原理を説明した図である。同公報によると、「直接音と反射音とのそれぞれの音像を定位させる定位回路を複数設け、定位回路はLPF(ローパスフィルタ)で分割した低域周波数成分についてはレベル差を付与し、BPF(バンドパスフィルタ)で分割した中域周波数成分についてノッチフィルタにより上下方向の定位を行い、HPF(ハイパスフィルタ)により分割した広域周波数成分についてはFIR(Finite Impulse Response)フィルタにより耳まわりだけの伝達関数のシミュレーションを行うことにより音像を定位させる」と記載されている。
入力信号の低域成分を抽出するローパスフィルタと、同じく入力信号の高域成分を抽出するハイパスフィルタと、
ローパスフィルタからの出力信号を入力信号に対し無相関化して低域無相関化信号を得る無相関化手段と、
ハイパスフィルタの出力信号を入力信号に対し無相関化し、出力する高域無相関化手段と、
ローパスフィルタと、低域無相関化手段と、高域無相関化手段からの出力信号とを夫々正相で加算して出力する第1の加算器と
ローパスフィルタからの出力信号を正相で、低域無相関化信号と高域無相関化手段からの出力信号を逆相で加算して出力する第2の加算器とを備える。
オーディオ信号から擬似ステレオ信号を生成するためにコンピュータを、
入力信号の低域成分を抽出するローパスフィルタと、同じく入力信号の高域成分を抽出するハイパスフィルタ、
ローパスフィルタからの出力信号を入力信号に対し無相関化して低域無相関化信号を得る無相関化手段、
ハイパスフィルタの出力信号を入力信号に対し無相関化し、出力する高域無相関化手段、
低域無相関化信号とローパスフィルタからの出力信号と高域無相関化手段からの出力信号をそれぞれゲイン調整するゲイン調整手段、
ゲイン調整されたローパスフィルタからの出力信号を正相で、ゲイン調整された低域無相関化信号とゲイン調整された高域無相関化手段からの出力信号を正相で加算して出力する第1の加算器、
ゲイン調整されたローパスフィルタからの出力信号を正相で、ゲイン調整された低域無相関化信号とゲイン調整された高域無相関化手段からの出力信号を逆相で加算して出力する第2の加算器
として機能させるものである。
図1は、本発明による擬似ステレオ信号生成装置の原理説明図である。
まず、擬似ステレオ信号生成装置101にオーディオ信号102を入力する。入力されたオーディオ信号102をローパスフィルタ103(以下、LPFと称す。)およびハイパスフィルタ104(以下、HPFと称す。)に入力して低域信号105と高域信号106を得る。低域信号105は、無相関化手段107と乗算器108に入力される。高域信号106は信号強調手段111に入力される。
無相関化手段107では、入力信号105と相関のない信号を生成して低域無相関化信号109を得、低域無相関化信号109を乗算器110に向けて出力する。ここで、低域無相関化信号109は、低域のサラウンド信号として使用する。無相関化しない低域信号105は中央定位信号として使用する。
一般的に、LPFとHPFには、過渡帯域があるが、この過渡帯域に注目すると、LPF、HPFの出力信号はこの過渡帯域において位相が揃ってしまうことが考えられる。特にLPF、HPFを同次のFIRフィルタで実現したときに位相が揃う。実施の形態1では、過渡帯域において、加算器118で位相のそろった高域・低域信号を逆相で加算することになるので、片方の信号だけ信号成分の減衰が生じる。これにより、過渡帯域の信号の音像が左右のどちらかに偏ってしまう。これを防ぐため、実施の形態1において、HPFの出力信号を高域無相関化手段に入力し、その後、信号強調手段に入力しても良い。
本実施の形態により、フィルタの過渡帯域における音像の偏りを防ぐことが可能となり、より良好な音像を提示させることが可能となるという効果がある。
実施の形態1では、無相関化手段107を任意としたが、本発明に適した無相関化手段の性質としては、入力信号と無相関化手段からの出力信号を加算した和信号と、減算した差信号の信号パワーの差がほとんどなくなるような性質が望まれる。例えば、無相関化手段としてヒルベルト変換を適用してもよい。すなわち、入力信号をヒルベルト変換して、位相を90度進行させた信号を得れば、入力信号とヒルベルト変換した信号の和信号と差信号のパワーの差はゼロとなる。この性質を図2を用いて説明する。図2においてAはある単一のスペクトルを複素平面上にマッピングしたものである。Aの位相を90度進行させてBを得る。A+BとA-Bを求めると、それぞれの絶対値が等しくなることが判る。
また、ヒルベルト変換を用いると、ヒルベルト変換を施すブロックの境で不連続を生じる恐れがあるが、クロススペクトル法などを適用してスムーズに接続すればよい。
本実施の形態により、本発明に適した簡易な無相関化手段を実現することが出来るという効果がある。
図3は本発明による別の実施の形態を示す図である。実施の形態1との相違点は、入力信号の中域成分を抽出するバンドパスフィルタ(帯域通過フィルタ、以下BPFと称す。)と中域無相関化手段が追加されている点である。
本実施の形態によると、低域と中域の2つの帯域において異なるゲイン調整が可能であるため、より木目細かい音像の調整が可能となる効果がある。
実施の形態1ないし4は、全てモノラルオーディオ信号を対象としているが、ステレオオーディオ信号を対象とする事もできる。図4は、本発明をステレオオーディオ信号に対応させた別の実施の形態を示す図である。
乗算器408、409では、入力された信号のゲイン調整を行い、和信号410、差信号411を加算器412、413に向けて出力する。ここで、差信号411に関しては、左右で逆相となるように出力する。
ここで、ゲイン調整について補足しておく。乗算器409において、差信号407のゲインを上げれば、左右信号の位相差が増すため、サラウンド効果が向上する。また、本実施の形態では、中央定位成分である和信号406も擬似ステレオ化して音像を拡大することができるので、より効果的なサラウンド効果を得ることが可能となる。
本実施の形態により、モノラル信号だけでなく、ステレオ信号に対しても、音像を拡大して提示することが可能となるという効果がある。
また、DVDレコーダ等において長時間記録モードをモノラルで行い再生時に本発明を適用して擬似ステレオ化し再生することで、少ない記録量で音像が広がったステレオ空間を実現できる。
Claims (8)
- オーディオ信号から擬似ステレオ信号を生成する装置において、
入力信号の低域成分を抽出するローパスフィルタと、
同じく入力信号の高域成分を抽出するハイパスフィルタと、
ローパスフィルタからの出力信号を入力信号に対し無相関化して低域無相関化信号を得る無相関化手段と、
ハイパスフィルタの出力信号を入力信号に対し無相関化し、出力する高域無相関化手段と、
ローパスフィルタからの出力信号と、低域無相関化手段からの出力信号と、高域無相関化手段からの出力信号とを夫々正相で加算して出力する第1の加算器と
ローパスフィルタからの出力信号を正相で、低域無相関化信号と、高域無相関化手段からの出力信号を逆相で加算して出力する第2の加算器とを備えたことを特徴とする擬似ステレオ信号生成装置。 - 低域無相関化信号とローパスフィルタからの出力信号と高域無相関化手段からの出力信号をそれぞれ別個にゲイン調整し、双方の加算器に出力するゲイン調整手段を備えたことを特徴とする請求項1記載の擬似ステレオ信号生成装置。
- 高域無相関化手段からの出力信号にリバーブを付加、又は横方向からの頭部音響伝達特性を付与し、夫々の加算器に出力する信号強調手段を備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の擬似ステレオ信号生成装置。
- 各無相関化手段としてヒルベルト変換を用いて処理する構成にしたことを特徴とする請求項1ないし3の何れかに記載の擬似ステレオ信号生成装置。
- 各無相関化手段としてオールパスフィルタを用いたことを特徴とする請求項1ないし3の何れかに記載の擬似ステレオ信号生成装置。
- 入力信号の中域成分を抽出するバンドパスフィルタと、
バンドパスフィルタからの出力信号を入力信号に対し無相関化して中域無相関化信号を得る中域無相関化手段と、
中域無相関化信号とバンドパスフィルタからの出力を夫々ゲイン調整するゲイン調整手段をさらに備え、
第1の加算器はゲイン調整されたバンドパスフィルタからの出力信号とゲイン調整された中域無相関化手段の出力信号を正相で更に加算し、
第2の加算器はゲイン調整されたバンドパスフィルタからの出力信号は正相で、ゲイン調整された中域無相関化手段の出力信号は逆相で更に加算する構成にされたことを特徴とする請求項2記載の擬似ステレオ信号生成装置。 - 入力信号がステレオ信号の場合、入力ステレオ信号の左右信号を加算と減算して夫々和信号と差信号を求める加算器と
差信号と和信号のゲインを夫々調整するゲイン調整手段と、
和信号を入力して擬似ステレオ信号を得る、請求項1記載の擬似ステレオ信号生成装置で構成される擬似ステレオ化手段と、
擬似ステレオ化手段の一方の出力と、ゲイン調整された和信号と差信号を夫々正相で加算して出力する第3の加算器と、
上記擬似ステレオ化手段の他方の出力と、ゲイン調整された和信号は夫々正相で、ゲイン調整された差信号は逆相で加算して出力する第4の加算器と
を備えたこと特徴とする擬似ステレオ信号生成装置。 - オーディオ信号から擬似ステレオ信号を生成するためにコンピュータを、
入力信号の低域成分を抽出するローパスフィルタと、同じく入力信号の高域成分を抽出するハイパスフィルタ、
ローパスフィルタからの出力信号を入力信号に対し無相関化して低域無相関化信号を得る無相関化手段、
ハイパスフィルタの出力信号を入力信号に対し無相関化し、出力する高域無相関化手段、
低域無相関化信号とローパスフィルタからの出力信号と高域無相関化手段からの出力信号をそれぞれゲイン調整するゲイン調整手段、
ゲイン調整されたローパスフィルタからの出力信号を正相で、ゲイン調整された低域無相関化信号とゲイン調整された高域無相関化手段からの出力信号を正相で加算して出力する第1の加算器、
ゲイン調整されたローパスフィルタからの出力信号を正相で、ゲイン調整された低域無相関化信号とゲイン調整された高域無相関化手段からの出力信号を逆相で加算して出力する第2の加算器
として機能させるための擬似ステレオ信号生成プログラム。
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