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JP4316148B2 - フラット配線材の接続構造およびフラット配線材用コネクタ - Google Patents

フラット配線材の接続構造およびフラット配線材用コネクタ Download PDF

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JP4316148B2
JP4316148B2 JP2001011328A JP2001011328A JP4316148B2 JP 4316148 B2 JP4316148 B2 JP 4316148B2 JP 2001011328 A JP2001011328 A JP 2001011328A JP 2001011328 A JP2001011328 A JP 2001011328A JP 4316148 B2 JP4316148 B2 JP 4316148B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、フラットケーブル、リボン電線、FFC(Flexible Flat Cable)、FPC(Flexible Printed Circuit)等のフラット配線材の接続構造およびフラット配線材用コネクタに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、各種電子ユニットを構成する場合に、各回路基板同士をFFC等のフラット配線材で電気的に接続することは一般に行われている。
【0003】
この場合には、通常、回路基板上に基板用コネクタを実装し、この基板用コネクタを介して各FFCの導体と基板上回路とを接続するようにしている。
【0004】
基板用コネクタは、例えば図13(a)に示すように、ハウジング90とこのハウジング90に脱着可能に装着されるスライダ100とから構成されており、ハウジング90には、多数の端子収納室92が並設され(同図では紙面と直交する方向に並設)、各端子収納室92内に端子94が収納されている。なお、各端子94の先端には、上下に撓み変位可能な接続用撓み片94aが形成されている。
【0005】
この基板用コネクタCを用いて接続を行うには、まず、同図に示すようにハウジング90をホルダー等によって回路基板(図示せず)側に固定するとともに、各端子94の脚部94bを図略の基板上ランドにはんだ等で接続する。一方、FFC80は、その端末を処理して各導体81の端末を下側に露出させ、さらに、このFFC80の端部の撓みを規制する補強板82を当該端部の表面に貼着しておく。そして、図13(b)に示すようにしてFFC80の端末をハウジング90内に遊嵌状態でその端面がハウジング90の奥側に突き当たるまで挿入した後、その挿入側から舌片102をもつ上記スライダ100を挿入する。このスライダ100の挿入が完了すると(同図(c))、その舌片102が上記FFC80の導体81の端末を押し上げ、これにより各導体81が端子94の接続用撓み片94aに接触する。この接触により、FFC80が端子94を介して回路基板側の回路に接続された状態になる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような従来の基板用コネクタCでは、FFC80の端末をハウジング90内に挿入し、先端部をハウジング90の奥端部に突き当てた状態でFFC80を基板用コネクタCに保持するが、先端部を確実にハウジング奥端部に突き当てながらスライダ100によりFFC80を固定するのは難しく、基板用コネクタCに対してFFC80が半挿入状態になり易いという問題がある。
【0007】
また、FFC80は、スライダ100の舌片102と端子94の接続用撓み片94aに挟まれ、接続用撓み片94aの弾発力により保持されているだけなので、使用中に舌片102と接続用撓み片94aの間からFFC80が脱落したり、あるいはFFC80が引抜き方向にずれて各導体81が端子94に対して不完全な接触状態となることが考えられる。そのため、一旦スライダ100を挿入した後は、FFC80が基板用コネクタCから容易に引抜かれる等しないようにすることが望まれる。また、この場合には、端子94に対する導体81の微摺動を防止し、これにより接点の摩耗を防止して導体81と端子94の接続状態を良好に保ち得るようにするのが望ましい。
【0008】
本発明は上記のような事情に鑑みてなされたものであって、簡単な作業で確実に接続ができるフラット配線材の接続構造およびフラット配線材用コネクタを提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明のフラット配線材の接続構造は、多数の端子を一列に並べた状態で収納する第1コネクタのハウジングと、フラット配線材を保持する第2コネクタのハウジングとを相互に嵌合させることにより第1コネクタのハウジングにフラット配線材の先端部を挿入して該フラット配線材の各導体を各端子に接触させるフラット配線材の接続構造であって、両コネクタのハウジング同士を嵌合させた状態で、フラット配線材の先端部が第1コネクタの奥端部に当接して第2コネクタのハウジングに対して相対的に第1コネクタへの挿入方向と反対方向に該先端部が押し戻され、この押し戻しによりフラット配線材が第2コネクタのハウジング内に設けられた弾性部材に圧接してこれを弾性変形させ、この弾性変形による弾発力によりフラット配線材が第1コネクタの奥端部側に付勢された状態でその導体と端子とが接触しているものである(請求項1)。
【0010】
このような構造によると、両コネクタを嵌合させると、まずフラット配線材の先端部が第1コネクタの奥端部に当接し、この状態で該先端部が第2コネクタのハウジングに対して押し戻され(後退し)ながら両コネクタのハウジング同士が嵌合することとなる。そのため、単純なコネクタハウジング同士の嵌合作業でフラット配線材の先端部を確実に相手側コネクタの奥端部に突き当てることができる。そして、両コネクタの嵌合後は、フラット配線材の押し戻しによる弾性部材の弾発力によりフラット配線材の先端部が第1コネクタの奥端部側に付勢(押圧)された状態となり、その結果、フラット配線材の脱落、あるいは端子に対する導体のずれや微摺動が良好に防止されることとなる。
【0015】
なお、上記構造においては、上記フラット配線材の先端部に補強部材を固定し、この補強部材を第1コネクタとの嵌合方向に進退可能な状態で第2コネクタのハウジングに支持するとともに、上記補強部材および第2コネクタのハウジングに、互いに係合して補強部材の後退を規制する係合部をそれぞれ設け、上記両コネクタハウジングを嵌合した状態で、上記両係合部が相互に係合するようにしているのが好ましい(請求項)。
【0016】
この構成によれば、何らかの事情でフラット配線材の先端部が第1コネクタの奥端部に当たっていない場合でも、両コネクタを嵌合する過程で、まず両係合部が相互に係合してフラット配線材の変位(後退)が阻止され、その後、フラット配線材に対して第1コネクタが相対的に変位することにより、フラット配線材の先端部が第1コネクタの奥端部に突き当った状態となる。そのため、第1コネクタに対してフラット配線材が半挿入状態になるのを確実に防止することができる。
【0017】
一方、本発明に係るフラット配線材用コネクタは、多数の端子を一列に並べた状態で収納する第1コネクタと、フラット配線材を保持する第2コネクタとからなり、両コネクタのハウジング同士を嵌合させることにより第1コネクタのハウジングにフラット配線材の先端部を挿入して該フラット配線材の各導体を各端子に接触させるようにしたフラット配線材用コネクタであって、第2コネクタのハウジングに、フラット配線材の先端部を第1コネクタとの嵌合方向に進退可能となるように支持する支持部と、この支持部よりも奥側でフラット配線材の後退に伴う該配線材の撓みを許容する中空部分とが設けられており、両コネクタのハウジング同士を嵌合させると、フラット配線材の先端部が第1コネクタの奥端部に当接して第2コネクタのハウジングに対して相対的に第1コネクタへの挿入方向と反対方向に該先端部が押し戻され、この押し戻しによりフラット配線材が第2コネクタの前記中空部分内で撓んだ状態となってこの撓みよる反発力フラット配線材第1コネクタの奥端部側に付勢されるように第2コネクタのハウジングに対してフラット配線材が保持されているものである(請求項)。
【0018】
この構成によると、両コネクタを嵌合させる際には、まずフラット配線材の先端部が第1コネクタの奥端部に当接し、この状態で該先端部が第2コネクタのハウジングに対して押し戻されながら両コネクタのハウジングが嵌合される。そのため、単純なコネクタハウジング同士の嵌合作業でフラット配線材の先端部を確実に相手側コネクタの奥端部に突き当てることができる。そして、両コネクタの嵌合後は、フラット配線材の押し戻しによりフラット配線材がハウジングの中空部分内で撓み、この撓みによる反発力フラット配線材の先端部が第1コネクタの奥端部側に付勢(押圧)された状態となるため、フラット配線材の脱落、あるいは端子に対する導体のずれや微摺動が良好に防止される。
【0023】
なお、請求項記載のフラット配線材用コネクタにおいては、上記中空部分で撓みが許容される部分よりも奥側でフラット配線材を略垂直に折り曲げた状態で保持するとともに、この折り曲げ部分より長手方向における後方側をハウジングに対して固定的に保持するように第2コネクタを構成するのがより好ましい(請求項)。
【0024】
この構成によれば、簡単な構造でフラット配線材を容易に撓ませることができ、また、第2コネクタを嵌合方向にコンパクト化することができる。
【0025】
また、本発明に係る別のフラット配線材用コネクタは、多数の端子を一列に並べた状態で収納する第1コネクタと、フラット配線材を保持する第2コネクタとからなり、両コネクタのハウジング同士を嵌合させることにより第1コネクタのハウジングにフラット配線材の先端部を挿入して該フラット配線材の各導体を各端子に接触させるようにしたフラット配線材用コネクタであって、第2コネクタのハウジングに、先端部に補強部材を固定したフラット配線材を第1コネクタとの嵌合方向に進退可能となるように支持する支持部と、この支持部よりも奥側に設けられてフラット配線材の後退に伴い該配線材に対して補強部材の後側の部分で弾性的に当接する弾性部材と設けられており、両コネクタのハウジング同士を嵌合させると、フラット配線材の先端部が第1コネクタの奥端部に当接して第2コネクタのハウジングに対して相対的に第1コネクタへの挿入方向と反対方向に該先端部が押し戻されて弾性部材に圧接し、当該弾性部材の弾発力によりフラット配線材が第1コネクタの奥端部側に付勢されるように第2コネクタのハウジングに対してフラット配線材が保持されているものである(請求項)。
【0026】
この構造によると、両コネクタを嵌合させる際には、まずフラット配線材の先端部が第1コネクタの奥端部に当接し、この状態で該先端部が第2コネクタのハウジングに対して押し戻されながら両コネクタのハウジングが嵌合される。そのため、単純なコネクタハウジング同士の嵌合作業でフラット配線材の先端部を確実に相手側コネクタの奥端部に突き当てることができる。そして、両コネクタの嵌合後は、フラット配線材の先端部が第2コネクタのハウジングに対して押し戻されることによりフラット配線材が弾性部材に圧接してこれを弾性変形させ、この弾性変形による弾発力フラット配線材が第1コネクタの奥端部側に付勢された状態となる。そのため、フラット配線材の脱落、あるいは端子に対する導体のずれや微摺動が良好に防止される。
【0027】
なお、上記の構成において弾性部材は、フラット配線材の後退に伴い撓み変形する撓み片から構成するのが好ましい(請求項)。
【0028】
この構成によれば、構造的に簡単に弾性部材を設けることが可能となる。
【0029】
この場合、撓み片としては、第1コネクタへのフラット配線材の挿入方向に対して斜め方向に真っ直ぐに延びて互いに交差し、夫々先端部分がフラット配線材の幅方向においてその中央から均等な位置に当接する一対の撓み片を設けるのがより好ましい(請求項)。
【0030】
このようにすれば、形状的に簡単な撓み片でフラット配線材をその幅方向に均等な力で付勢することができる。
【0031】
【発明の実施の形態】
本発明の第1の実施の形態について図面を用いて説明する。
【0032】
図1は本発明に係るフラット配線材用コネクタを断面図で示している。これらの図に示すように、フラット配線材用コネクタは、回路基板(図示せず)上に実装される第1コネクタC1と、FFC10を保持する第2コネクタC2とからなり、両コネクタC1,C2のハウジング20,30を互いに嵌合させることにより、FFC10の各導体と基板上回路とを接続するようになっている。
【0033】
第1コネクタC1は、従来周知の基板用コネクタ(従来技術の基板用コネクタC)と同一構造を有しており、そのハウジング20内には、多数の端子収納室22が並設され(同図では紙面と直交する方向に並設)、各端子収納室22内に端子24が収納されている。各端子24の先端には、上下に撓み変位可能な接続用撓み片24aが形成されており、上記ハウジング20の一端側に形成された挿入口28からハウジング内にFFC10が挿入されると、FFC10の各導体11が端子24の接続用撓み片24bに接触するように構成されている。
【0034】
第2コネクタC2は、中空の断面L字型のハウジング30を有し、このハウジング30にFFC10を保持している。
【0035】
FFC10は、その端末が処理されて各導体11の端末が露出され、さらに、FFC端部の撓みを規制する補強板12(補強部材)が当該端部の裏面に積層固定されている。そして、以下のようにしてハウジング30に対して保持されている。
【0036】
すなわち、同図に示すようにハウジング底壁に形成された開口部32から略鉛直上方に向ってハウジング30内に導入され、ハウジング上部で下方に向って180°反転させられた後(この部分を反転部35という)、さらにハウジング内部に形成された円弧状の内壁面42に沿って略水平に90°折曲げられて導出口38から相手側コネクタC1に向って導出され、導出口縁部に連続して形成される舌片40(支持部)により第1コネクタC1との嵌合方向と平行な方向にスライド(進退)可能に支持されている。そして、上記舌片40から相手側コネクタC1側に向って所定寸法だけ突出するように上記反転部35からFFC先端部までの長さが調整され、この状態で、上記反転部35がハウジング30に固定されることによりハウジング30に対してFFC10が保持されている。
【0037】
これによって第1コネクタC1への挿入方向と反対方向(同図では左方)の力がFFC先端部に作用すると、図2に示すように、FFC10が撓められながらハウジング内に押し戻されるように構成されている。
【0038】
なお、上記補強板12には、その両側部にフック12a(図3参照;係合部)が形成されており、外力によりFFC10が押し戻されると、このフック12aが導出口38の縁部(係合部)に係合するようになっている。具体的には、図2に示すようにFFC10の端部が舌片40の端部と略面一となる位置まで押し戻されるとフック12aがハウジング30に係合し、これにより同方向へのそれ以上の変位が阻止されるように構成されている。
【0039】
ここで、上記第2コネクタC2のより具体的な構成について説明すると、第2コネクタC2のハウジング30は、図1及び図3に示すように、上記導出口38、舌片40及び内壁面42を備える第1パーツ30aと、その蓋体である第2パーツ30bとから構成されており、これら両パーツ30a,30bを相互に嵌合させることにより中空の上記ハウジング30を構成するようになっている。
【0040】
第2コネクタC2の組立て(FFC10の保持)は、まずFFC10の端末を処理して補強板12を固定した後、図2に示すように当て板14に沿ってFFC10を貼り付ける。この際、FFC10を当て板14の端部で180°反転させて貼付け固定することにより上記反転部35を形成する。そして、FFC10の端部を第1パーツ30aの上記導出口38に通した後、両パーツ30a,30bに設けられた固定面34,36によりFFC10の上記反転部35を挟み付けながら第2パーツ30bを第1パーツ30aに嵌合させ、第1パーツ30aのフック44を第2パーツ30bに係止して両パーツ30a,30bを一体化する。
【0041】
このようにすると上記反転部35が固定面34,36により挟持され、これによってFFC10がハウジング30に保持される。また、両パーツ30a,30bの協働によりハウジング底部に上記導入口32が形成され、FFC10のうち上記反転部35よりも長手方向後端部分がこの導入口32に挿通された状態となる。
【0042】
なお、第1パーツ30aの上記導出口38の両側壁には、図4に示すようにハウジング内部側から外部側(同図では下側から上側)に向って先窄まりの撓み片31が形成されており、FFC10の先端部を導出口38に通す際には、上記フック12aにより撓み片31が押し広げられながらFFC10の先端部がハウジング外部に導出される。そして、一旦ハウジング外部にFFC10の先端部が導出されると、同図の二点鎖線に示すように上記フック12aが撓み片31と係合し、これによりFFC先端部の第1コネクタC1に対する挿入方向と反対方向(同図では上方から下方)への変位が阻止されるようになっている。
【0043】
以上のようなフラット配線材用コネクタを用いて接続を行うには、第1コネクタC1のハウジング20を図略のホルダー等によって回路基板側に固定するとともに、各端子24の脚部24bを基板上にはんだ等で接続しておく。
【0044】
そして、図5(a)に示すように、まずFFC10を第1コネクタC1の挿入口28からハウジング20内部に挿入し、さらに第2コネクタC2の舌片40を第1コネクタC1のハウジング20内に押し込みなが両コネクタC1,C2を嵌合させる。このようにすると、まずFFC10の先端部がハウジング20の奥端部26に突き当り、さらに両コネクタC1,C2の嵌合状態が進むと、FFC10の先端部が第2コネクタC2のハウジング30に対して押し戻されて撓むこととなる。
【0045】
そして、両コネクタC1,C2が完全な嵌合状態となると、図5(b)に示すように、舌片40によりFFC10の各導体11が補強板12を介して各端子24の接続用撓み片24aに押し付けられ、これによってFFC10が各端子24を介して回路基板側の回路に接続された状態となる。その一方、ハウジング30内においてFFC10が撓んだ状態となり、その結果、この撓みによる反発力(FFC10の撓みによる弾発力)でFFC先端部がハウジング20の奥端部26側に向って付勢(押圧)された状態となる。
【0046】
なお、両コネクタC1,C2の嵌合過程においては、上記のようにFFC10が押し戻されるが、この際、FFC先端が舌片40と面一になる位置まで押し戻されると、補強板12の上記フック12aが導出口38の縁部に係合し、これによってFFC10のそれ以上の変位が阻止される。そのため、何らかの事情でFFC10の先端部が第1コネクタC1の奥端部26に突き当たっていないような場合でも、最終的に両コネクタC1,C2が完全な嵌合状態となると、同図に示すようにFFC10および舌片40の先端が共に第1コネクタC1の奥端部26に突き当たった状態となる。つまり、FFC10の先端部が第1コネクタC1の奥端部26に当たっていない場合には、両コネクタC1,C2が嵌合するに伴い、まずフック12aが導出口縁部に係合してFFC10の変位が阻止され、その後、FFC10に対して第1コネクタC1が相対的に変位する。これにより最終的に両コネクタC1,C2が嵌合すると、FFC10の先端部が第1コネクタC1の奥端部26に突き当った状態となる。そのため、第1コネクタC1に対してFFC10が半挿入状態となることがない。
【0047】
以上のようなフラット配線材用コネクタによると、両コネクタC1,C2の嵌合時には、FFC10に撓みが生じることによりその反発力でFFC10の先端部が第1コネクタC1の奥端部26側に付勢され、該先端部が常にハウジング20の奥端部26に突き当った状態に保持されることとなる。そのため、特に注意を払わなくても、両コネクタC1,C2を接近させてハウジング20,30同士を嵌合させる単純な作業を行うだけで確実にFFC10の先端部を第1コネクタC1の奥端部26に当接させることができる。
【0048】
しかも、両コネクタC1,C2の嵌合後は、上述のようにFFC10の撓みによる反発力でFFC10の先端部が第1コネクタC1の奥端部26側に付勢されているため、FFC10の脱落、あるいは端子24に対する導体11のずれや微摺動が良好に防止される。そのため、FFC10が端子24に対して脱落し難くなり、また、各端子24に対する各導体11のずれや微摺動が効果的に防止される。
【0049】
従って、上記のフラット配線材用コネクタによると、簡単な接続作業で、FFC10が半挿入状態となるのを確実に防止することができるばかりでなく、両コネクタC1,C2嵌合後のFFC10の接続状態を良好に維持することができる。
【0050】
なお、以上説明した例では、第2コネクタC2において、FFC10を一旦180°変転させてこの反転部35をハウジング30に固定的に保持し、さらにFFC10を90°だけ水平に折り曲げてからハウジング外部に導出するようにしているが、FFC10の具体的な保持構造は、両コネクタC1,C2の嵌合過程でFFC10が良好に撓み、かつこの撓みによりFFC先端部を相手側コネクタC1側に向って付勢(押圧)できれば如何なる構造であってもよい。但し、上記のようにFFC10を挿入方向に対して略90°だけ折り曲げるようにすれば、簡単な構造でFFC10を良好に撓ませることができ、また嵌合後も相手側コネクタC1に向ってFFC先端部を良好に付勢することができる。また、第2コネクタC2を嵌合方向にコンパクト化することもできる。そのため、第2コネクタC2におけるFFC10の保持構造として特に有利である。
【0051】
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。
【0052】
図6〜図8及び図10(a)は、第2の実施形態に係るフラット配線材用コネクタを示している。これらの図に示すように、第2の実施形態のフラット配線材用コネクタは、回路基板に実装される第1コネクタC1と、FFC10の端部に形成される後記分割片10a,10bを夫々保持する一対の第2コネクタC2とからなり、第1コネクタC1のハウジング50に対して各第2コネクタC2のハウジング60を嵌合させることにより、FFC10(分割片10a,10b)の各導体11と基板上回路とを接続するように構成されている。
【0053】
第2の実施形態における第2コネクタC2は、回路基板の下面(裏面)に実装されるものであり、同図に示すように細長の雌形のハウジング50を有している。このハウジング50には、図11(a)に示すように2つの接続部51A,51Bが幅方向(同図では上下方向)に区画形成されている。
【0054】
各接続部51A,51Bには、夫々複数の端子収納室52が幅方向に並設されており、各端子収納室52内に端子54(図10(a)参照;図11(a)では図示省略)が収納されている。各端子54は、先端に上下に撓み変位可能な接続用撓み片54aを有するとともに、その後側に上部後方に向って延びる脚部54bを有しており、各端子54の脚部54bが回路基板上のランド等にはんだ付けされることにより各端子54が基板上の回路に接続されるようになっている。
【0055】
ハウジング50の前面側には、各接続部51A,51Bに対応するFFC10(分割片10a,10b)の差込口56A,56Bが夫々独立して設けられており、FFC10の接続時には、これら差込口56A,56Bから第2コネクタC2が夫々ハウジング50内に差込まれ、これによってFFC10の各導体が端子54の接続用撓み片54aに接触するように構成されている。
【0056】
なお、各差込口56A,56Bの周囲には筒型のフード57が形成されるとともに、これらフード57にコネクタロック用の係止孔57aが夫々形成されており、FFC10の接続時には、このフード57内に第2コネクタC2を嵌合させてロックするように構成されている。
【0057】
一方、各第2コネクタC2は、ハウジング本体60aとホルダー60bとから構成されるハウジング60を有し、このハウジング60によりFFC10の分割片10a(10b)を保持している。
【0058】
ハウジング本体60aは、図9に示すように後板62、側板63及び天板64を有した断面L字型の形状とされている。ハウジング本体60aの各側板63の内壁には、前後方向(図10(a)では左右方向)に延びるホルダー60bの案内部65が形成され、これら案内部65に、さらにホルダー60bをロックするための係止孔65aが夫々形成されている。
【0059】
また、後板62の内壁面には、第1コネクタC1との嵌合方向に対して該内壁面から斜め方向に真っ直ぐに延び、かつ互いに交差する一対の撓み片からなる圧接バー67が設けられている。これらの圧接バー67は、例えばFFC10の後記分割片10a,10bの幅方向においてその中央から均等な位置に当接するように設けられいる。なお、各圧接バー67の先端には、FFC10(分割片10a,10bを)の後記折り曲げ部分に当接する逆円錐台形状の当接部67aが設けられている。
【0060】
さらに、後板62の外壁面には、図6に示すように一対の薄板状の摘子部68が設けられている。これらの摘子部68は、夫々後板62の幅方向中央に連結固定されており、夫々基端部を支点として、後板62の外壁面に対して伏姿勢となる収納位置(図6に示す位置)と、後板62に対して起立姿勢となって各摘子部68が互いに背中合わせとなる使用位置(図12参照)とに亘って揺動可能に設けられている。各摘子部68の先端部分にはフック68aが形成されており、前記使用位置に摘子部68をセットすると、該フック68aが前記側板63に形成された係止孔66を介して側板63に係合し、これによって摘子部68が前記収納位置にロックされるように構成されている。
【0061】
また、ハウジング本体60aの天板64の上面には、第1コネクタC1のハウジング50に形成される前記係止孔57aに対応する突部69が形成されている。
【0062】
一方、ホルダー60bは、図7及び図10(a)に示すように平坦な合せ面70を上部に有した板状の部材で、該合せ面70を介してFFC10に重ね合せるようになっている。
【0063】
ここで、当実施形態のFFC10は、同図に示すように、中央部分(幅方向中央部分)が切り欠かれることによりその先端が分割片10a,10bに分割された二股構造とされている。各分割片10a,10bの末端は処理されて各導体11が露出されているとともに、その下面(裏面)には補強板12(補強部材)が積層固定されており、この補強板12の下側から前記ホルダー60bを分割片10a(10b)に重ね合せるようになっている。
【0064】
ホルダー60bの前記合せ面60の後方部分(図10(a)では左方部分)には平面視で矩形の凹部72が形成されており、前記補強板12の下面に幅方向に亘って形成される突条からなる係合部12bがこの凹部72に介装されるようになっている。なお、図10(a)に示すように、係合部12bの前後方向の寸法Waは前記凹部72の前後方向の寸法Wbよりも短く形成されており、ホルダー60bに分割片10a(10b)を重ね合せた状態で、分割片10a(10b)がホルダー60bに対して前後方向に相対的に変位し得るように構成されている。また、係合部12bの前端面が凹部72の前側壁に当接したときに、同図に示すように分割片10a(10b)の先端が合せ面70から前方(同図では右側)に突出する一方、係合部12bの後端面が凹部72の後側壁に当接したときには、分割片10a(10b)の端部と合せ面70の前端とが略面一となるように前記補強板12の前後方向の寸法が設定されるとともに、前記係合部12bが分割片10a,(10b)に対して前後方向に位置設定されている。
【0065】
なお、ホルダー60bの幅方向外側には、夫々、該ホルダー60bをハウジング本体60aにロックするためのフック73が設けられている。
【0066】
この第2コネクタC2の構成において、FFC10をハウジング60により保持するには、まず、合せ面70を介してホルダー60bを分割片10a(10b)の裏面に重ね合せて、FFC10におけるこの重ね合せ部分より後側をホルダー60bの後端部分から垂下させた状態でホルダー60bと分割片10a(10b)とを一体に、その後端側から前記案内部65に沿ってハウジング本体60aに挿入する。そして、ホルダー60bのフック73を係止孔65aを介してハウジング本体60aの側板63に係合させ、これによりホルダー60bをハウジング本体60aに対してロックする。
【0067】
このようにすると、図10(a)に示すように分割片10a(10b)の先端がホルダー60bと共にハウジング本体60aの前端側に突出した状態で保持される。また、圧接バー67が補強板12の後端部分に対して分割片10a(10b)の後側から当接して圧接バー67が僅かに撓んだ状態となり(弾性変形し)、その反発力(弾性変形による弾発力)によって分割片10a(10b)の先端部分(補強板12の部分)が前方に向って付勢され、係合部12bの前端面が凹部72の前端壁に当接して分割片10a(10b)の先端がホルダー60bの先端から突出した状態に保持される。この際、同図に示すように、補強板12後端における分割片10a(10b)の折れ曲がり部分に圧接バー67の上記逆円錐台形状の当接部67aが当接することにより、分割片10a(10b)の後側から圧接バー67によって補強板12が良好に付勢されることとなる。
以上のように構成された第2の実施形態に係るフラット配線材用コネクタを用いて接続を行うには、第1コネクタC1のハウジング50を図略のホルダー等によって回路基板側に固定するとともに、各端子54の脚部54bを基板上にはんだ等で接続しておく。
【0068】
そして、第2コネクタC2を第1コネクタC1に対向させ、図10(a)に示すように、FFC10の分割片10a(10b)をフード57及び差込口56A(56B)を介して第1コネクタC1のハウジング50内に差込みながら両コネクタC1,C2のハウジング50,60同士を嵌合させる。このようにすると、図10(b)及び図11(a)に示すように第2コネクタC2のハウジング60がハウジング50のフード57に嵌合し始めるとともに、まず、分割片10a(10b)の先端がハウジング50の奥端部55に当接した状態となり、さらに両コネクタC1,C2の嵌合状態が進むと、分割片10a(10b)に対してハウジング60が相対的に前進し、すなわちハウジング60に対して分割片10a(10b)が押し戻されることとなる。そして、図10(c)及び図11(b)に示すようにホルダー60bの先端がコネクタC14の奥端部55に当接する位置に達すると、ハウジング60の前端部分が前記フード57に完全に嵌合した状態となって、前記フック69が係止孔57aを介してフード57に係合した状態となる。これによって第2コネクタC2が第1コネクタC1に嵌合した状態でロックされることとなる。
【0069】
なお、ホルダー60bの突部69は、基端部から先端部に向って先細りの側面視で略台形状に形成されており(図10(a)参照)、従って、当該ロック状態は所謂セミロック状態であって、第2コネクタC2を一定の力以上で引き抜き方向に引張ると、ロック状態が解除されて第2コネクタC2を第1コネクタC1から取外すことができる。この場合、第2コネクタC2の前記各摘子部68のロック状態を解除して使用位置にセットし、両摘子部68を図12に示すように背中合わせに重ね合せ、これら摘子部68を指先、あるいはラジオペンチ等で同時に摘まんだ状態で第2コネクタC2を第1コネクタC1から引き抜くことにより、例えば第2コネクタC2が小型の場合や、狭いスペースの作業であっても第2コネクタC2を摘み易くなり、第2コネクタC2の取外し作業を容易に行うことができる。
【0070】
両コネクタC1,C2が完全な嵌合状態となると、分割片10a(10b)の導体11がホルダー60bにより各端子54の接続用撓み片54aに押し付けられ、これによってFFC10が各端子54を介して回路基板側の回路に接続された状態となる。その一方、図10(c)及び図11(b)に示すように、ハウジング60に対して分割片10a(10b)の先端部分が後側に押し戻されることにより各圧接バー67が撓んだ状態となり(弾性変形し)、この圧接バー67の撓みによる反発力(弾性変形による弾発力)によって分割片10a(10b)の先端が第1コネクタC1のハウジング50の奥端部55側に向って付勢された状態となる。
【0071】
なお、両コネクタC1,C2の嵌合過程においては、上記のように分割片10a(10b)がハウジング60に対して押し戻されるが、この際、分割片先端が合せ面70の先端と面一になる位置まで押し戻されると、補強板12の上記係合部12bが凹部72の後側壁に当接し、これによって分割片10a(10b)のそれ以上の変位が阻止される。そのため、何らかの事情で分割片10a(10b)の先端部が第1コネクタC1の奥端部55に突き当たっていないような場合でも、最終的に両コネクタC1,C2が完全な嵌合状態となると、図10(c)及び図11(b)に示すように分割片10a(10b)及びホルダー60bの先端が共に第1コネクタC1の奥端部55に突き当たった状態となる。そのため、第1コネクタC1に対してFFC10(分割片10a,10b)が半挿入状態となることがない。
【0072】
以上のような第2の実施形態のフラット配線材用コネクタにおいても、両コネクタC1,C2の嵌合時には、FFC10(分割片10a,10b)の先端部が第1コネクタC1の奥端部55側に付勢され、該先端部が常にハウジング50の奥端部55に突き当った状態に保持されることとなるため、第1の実施形態のフラット配線材用コネクタと同様に、両コネクタC1,C2を接近させてハウジング50,60同士を嵌合させる単純な作業を行うだけで確実にFFC10の先端部を第1コネクタC1の奥端部55に当接させることができる。また、両コネクタC1,C2嵌合後のFFC10(分割片10a,10b)の第1コネクタC1からの脱落、あるいは端子54に対する導体11のずれや微摺動を良好に防止することができる。
【0073】
従って、第1の実施形態と同様に、簡単な接続作業で、FFC10が半挿入状態となるのを確実に防止することができ、しかも両コネクタC1,C2嵌合後のFFC10の接続状態を良好に維持することができる。
【0074】
なお、第2の実施形態の第2コネクタC2では、ハウジング本体50aに弾性部材として撓み片からなる一対の圧接バー67を設け、FFC10(分割片10a,10b)の押し戻しによる該圧接バー67の反発力によりFFC10を付勢するように構成しているが、FFC10を良好に付勢することができれば圧接バー67は一つであってもよいし、その形状も特に問わない。但し、実施形態のように真っ直ぐな一対の圧接バー67を交差した状態で設け、FFC10(分割片10a,10b)の幅方向においてその中央から均等な位置に各圧接バー67の先端部分が当接するようにすれば、形状的に簡単な構成でFFC10(分割片10a,10b)をその幅方向に均等な力で付勢することができるので、例えば、不均等な力でFFC10(分割片10a,10b)が付勢されることによりFFC10(分割片10a,10b)が第1コネクタC1への差込方向に対して傾く等し、相手側端子54との接触状態に支障をきたすといったトラブルの発生を有効に回避することができる。
【0075】
また、弾性部材は、このような撓み片からなるもの以外に、板ばね、スプリングあるいはゴム等のあらゆる弾性部材を適用することもでき、FFC10を良好に付勢することができればその形状も特に問わない。
【0076】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のフラット配線材用コネクタによれば、端子を収納する第1コネクタのハウジングとフラット配線材を保持する第2コネクタのハウジングとを相互に嵌合することによりフラット配線材の各導体を各端子に接触させるとともに、この嵌合状態において、フラット配線材の先端部が第1コネクタの挿入方向奥端部に当接して第1コネクタへの挿入方向と反対方向に押し戻され、この押し戻しによる反発力によってフラット配線材の先端部が第1コネクタの上記奥端部側に付勢された状態となるようにしているので、両コネクタの嵌合時には、フラット配線材の第1コネクタに対する半挿入状態を確実に防止することができ、また両コネクタの嵌合後は、フラット配線材の脱落を有効に防止し、また各端子に対する各導体のずれや微摺動を良好に防止できる。従って、簡単な接続作業でフラット配線材を確実に接続することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るフラット配線材の接続構造(第1の実施形態)が採用されるフラット配線材用コネクタ(第1コネクタおよび第2コネクタ)を示す断面略図である。
【図2】第2コネクタを示す断面図である。
【図3】第2コネクタの構成を示す斜視分解図である。
【図4】第2コネクタの構成を示す平断面図である。
【図5】フラット配線材用コネクタにおけるFFCの接続構造およびコネクタの接続手順を説明する図である。
【図6】本発明に係るフラット配線材の接続構造(第2の実施形態)が採用されるフラット配線材用コネクタ(第1コネクタおよび第2コネクタ)を示す斜視図である。
【図7】フラット配線材用コネクタ(第1コネクタおよび第2コネクタ)を示す斜視分解図である。
【図8】フラット配線材用コネクタ(第1コネクタおよび第2コネクタ)を示す斜視図(下方から見た状態)である。
【図9】第2コネクタのハウジングを構成するハウジング本体を示す斜視図である。
【図10】第1コネクタと第2コネクタC2との嵌合状態を示す縦断面図((a)嵌合し始めの状態、(b)は嵌合途中の状態、(c)嵌合後の状態を示す)である。
【図11】第1コネクタと第2コネクタC2との嵌合状態を示す平断面図((a)は嵌合途中の状態、(c)嵌合後の状態を示す)である。
【図12】摘子部を使用位置に起こした状態を示す第2コネクタ及び第1コネクタの斜視図である。
【図13】従来のフラット配線材用コネクタにおけるFFCの接続構造およびコネクタの接続手順を説明する図である。
【符号の説明】
C1 第1コネクタ
C2 第2コネクタ
10 FFC(フラット配線材)
11 導体
12 補強板(補強部材)
12a フック(係合部)
20,30 ハウジング
24 端子
40 舌片(支持部)

Claims (7)

  1. 多数の端子を一列に並べた状態で収納する第1コネクタのハウジングと、フラット配線材を保持する第2コネクタのハウジングとを相互に嵌合させることにより第1コネクタのハウジングに上記フラット配線材の先端部を挿入して該フラット配線材の各導体を上記各端子に接触させるフラット配線材の接続構造であって、
    上記両コネクタのハウジング同士を嵌合させた状態で、上記フラット配線材の先端部が第1コネクタの奥端部に当接して第2コネクタのハウジングに対して相対的に第1コネクタへの挿入方向と反対方向に該先端部が押し戻され、この押し戻しによりフラット配線材が第2コネクタのハウジング内に設けられた弾性部材に圧接してこれを弾性変形させ、この弾性変形による弾発力により上記フラット配線材が第1コネクタの奥端部側に付勢された状態でその導体と上記端子とが接触していることを特徴とするフラット配線材の接続構造。
  2. 請求項1に記載のフラット配線材の接続構造において、
    上記フラット配線材の先端部に補強部材が固定され、この補強部材が上記第1コネクタとの嵌合方向に進退可能な状態で第2コネクタのハウジングに支持されるとともに、上記補強部材および第2コネクタのハウジングに、互いに係合して補強部材の後退を規制する係合部がそれぞれ設けられ、上記両コネクタハウジングが嵌合した状態で、上記両係合部が相互に係合していることを特徴とするフラット配線材の接続構造。
  3. 多数の端子を一列に並べた状態で収納する第1コネクタと、フラット配線材を保持する第2コネクタとからなり、両コネクタのハウジング同士を嵌合させることにより第1コネクタのハウジングに上記フラット配線材の先端部を挿入して該フラット配線材の各導体を上記各端子に接触させるようにしたフラット配線材用コネクタであって、
    上記第2コネクタのハウジングに、フラット配線材の先端部を第1コネクタとの嵌合方向に進退可能となるように支持する支持部と、この支持部よりも奥側でフラット配線材の後退に伴う該配線材の撓みを許容する中空部分とが設けられており、
    上記両コネクタのハウジング同士を嵌合させると、上記フラット配線材の先端部が第1コネクタの奥端部に当接して第2コネクタのハウジングに対して相対的に第1コネクタへの挿入方向と反対方向に該先端部が押し戻され、この押し戻しによりフラット配線材が第2コネクタの前記中空部分内で撓んだ状態となってこの撓みによる反発力で上記フラット配線材が第1コネクタの奥端部側に付勢されるように上記第2コネクタのハウジングに対してフラット配線材が保持されていることを特徴とするフラット配線材用コネクタ。
  4. 請求項3に記載のフラット配線材用コネクタにおいて、
    上記第2コネクタは、前記中空部分で撓みが許容される部分よりも奥側でフラット配線材を略垂直に折り曲げた状態で保持するとともに、この折り曲げ部分より長手方向における後方側をハウジングに対して固定的に保持するように構成されていることを特徴とするフラット配線材用コネクタ。
  5. 多数の端子を一列に並べた状態で収納する第1コネクタと、フラット配線材を保持する第2コネクタとからなり、両コネクタのハウジング同士を嵌合させることにより第1コネクタのハウジングに上記フラット配線材の先端部を挿入して該フラット配線材の各導体を上記各端子に接触させるようにしたフラット配線材用コネクタであって、
    上記第2コネクタのハウジングに、先端部に補強部材を固定したフラット配線材を第1コネクタとの嵌合方向に進退可能となるように支持する支持部と、この支持部よりも奥側に設けられてフラット配線材の後退に伴い該配線材に対して前記補強部材の後側の部分で弾性的に当接する弾性部材とが設けられており、
    上記両コネクタのハウジング同士を嵌合させると、上記フラット配線材の先端部が第1コネクタの奥端部に当接して第2コネクタのハウジングに対して相対的に第1コネクタへの挿入方向と反対方向に該先端部が押し戻されて前記弾性部材に圧接し、当該弾性部材の弾発力により上記フラット配線材第1コネクタの奥端部側に付勢されるように上記第2コネクタのハウジングに対してフラット配線材が保持されていることを特徴とするフラット配線材用コネクタ。
  6. 請求項5記載のフラット配線材用コネクタにおいて、
    前記弾性部材は、フラット配線材の後退に伴い撓み変形する撓み片からなることを特徴とするフラット配線材用コネクタ。
  7. 請求項6記載のフラット配線材用コネクタにおいて、
    前記撓み片として、第1コネクタへのフラット配線材の挿入方向に対して斜め方向に真っ直ぐに延びて互いに交差し、夫々先端部分がフラット配線材の幅方向においてその中央から均等な位置に当接する一対の撓み片を備えていることを特徴とするフラット配線材用コネクタ。
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