JP4308336B2 - ミクロフィブリル状微細繊維構造体およびその製造方法 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、新規な素材から構成された構造体を製造する方法に関し、さらに詳しくは、主としてミクロフィブリル状微細繊維のみからなる、薄層シート、ペレット状粒子。あるいは固体粒子を被覆するコーティング等の種々の形態の構造体を製造する方法に関する。この構造体は、多数の微細な空隙を有する、いわゆるミクロポーラス構造であり、しかも優れた防塵性、バクテリアバリアー性を有しており、これらの性質が重用される用途、たとえば衛生製品用、メディカル,サージカル用、滅菌包装用、精密印刷用、等の素材として有利に利用できる。またコーティングの形態のものは、内部の物質を徐々に放出させる、徐放性を要求される用途に利用される。さらにミクロフィブリル状微細繊維に固体粒子等の他の素材を組み合わせて、様々な特性を有する構造体として利用できる。
【0002】
【従来の技術】
厚さがきわめて薄いシート材料としては、延伸法あるいはインフレーション法等によって製造されたプラスチックフィルムが最も一般的である。他の薄いシート材料としては、パルプ紙が挙げられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながらプラスチックフィルムは、組織が緻密であるために通気性を有さず、また液体を浸透させることも困難であり、その用途に著しい制限を受ける。
【0004】
パルプ紙はこのような欠点のないシート材料の一つであるが、厚さの減少に制限があり、一般に超薄目付紙として知られている紙も、その厚さの下限は10〜20g/m2程度である。また紙は、通気性で、液体の浸透性も良好であるが、強度とくに湿潤強度が十分でないこと、添加剤を含有していること、等の理由から、やはり用途に大きい制限を受ける。
【0005】
さらに近年、メディカル,サージカル用あるいは種々の食品包装等の分野において、優れた防塵性、バクテリアバリアー性を有する素材の開発が強く望まれている。
【0006】
本発明は、上記のような要望に応じるための一つの解決を与えることを意図してなされたものであって、従来の薄層シート等の素材が有している問題を解決することができる新規な構造体を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の一つの態様によれば、薄層シート状のミクロフィブリル状微細繊維構造体の製造方法であって、セルローズあるいはセルローズ誘導体のミクロフィブリル状微細繊維を、その水和状態において、水および水と相溶性のある有機溶媒からなる混合溶媒中に分散させて分散液を準備する分散工程と、
前記分散工程で得られた分散液を展開してシートを形成する展開工程と、
前記展開工程で形成されたシートからこれに含まれている前記溶媒を除去する乾燥工程と、
を備え、主としてミクロフィブリル状微細繊維からなる薄層シートを得ることを特徴とする方法が提供される。
【0008】
本発明において、ミクロフィブリル状微細繊維を主体とする構造体は、上記の薄層シートの形態の他、ペレット状の形態であってもよく、あるいは固体粒子を被覆するものであってもよい。
【0009】
本発明の他の態様によれば、主としてミクロフィブリル状微細繊維からなるミクロフィブリル状微細繊維構造体で被覆されたペレットを製造する方法であって、セルローズあるいはセルローズ誘導体のミクロフィブリル状微細繊維を、その水和状態において、水および水と相溶性のある有機溶媒からなる混合溶媒中に分散させて分散液を準備する分散工程と、
前記分散工程で得られた分散液中に、前記混合溶媒に溶解しない固体粒子を添加混合してミクロフィブリル状微細繊維/固体粒子の共存分散液を得る工程と、前記工程で得られた共存分散液を、内部の粒子が相互に結着しないように撹拌しながら、前記共存分散液に含まれている前記溶媒を除去する乾燥工程と、
を備えることを特徴とする方法が提供される。
【0010】
さらに本発明によれば、セルローズあるいはセルローズ誘導体のミクロフィブリル状微細繊維から主としてなる薄層シートが提供される。
【0011】
この薄層シートは、シート状支持体の表面上に設けることもできる。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の特徴の一つは、薄層シートを構成する素材として、セルローズあるいはセルローズ誘導体からなる、水和性のミクロフィブリル状微細繊維を使用する点にある。ここで、水和性のミクロフィブリル状微細繊維について説明する。
【0013】
ミクロフィブリル状微細繊維とは、一般的には平均直径が2.0μm〜0.01μm、平均で0.1μmもしくはそれ以下の極めて細い繊維状物で、特記すべきことは、ソルベーション(束縛水)として水と結合する、極めて強固な水和性を有するということで、この水和性により、含水媒体中に分散されると水和して、大きな粘性を示し、安定に分散状態を保持する性質を示す。なお、本発明において、「ミクロフィブリル」という用語は、強い水和性を示す繊維状物を総称するもとのして使用され、場合によっては平均直径が2.0μmを超えるものも使用可能であり、また、いわゆるフィブリルとミクロフィブリルとの混合体であってもよい。このようなミクロフィブリル状微細繊維のもつ水和性は、食品添加物等においては、流動性の調節に利用されるが、ミクロフィブリル状微細繊維が液体媒体中に分散された状態では、とくに高い濃度領域においてネットワーク構造を作り、分散状態を安定にするように作用する。
【0014】
ミクロフィブリル状微細繊維は、セルローズあるいはセルローズ誘導体をミクロフィブリル化処理することにより得られる。たとえば木材パルプを磨砕および高度叩解することにより得られる。このミクロフィブリルは、MFC(ミクロフィブリレイテッドセルローズ)と呼ばれ、ミクロフィブリル化のより進んだものは、スーパーミクロフィブリレイテッドセルローズ(S−MFC)と呼ばれる。
【0015】
また、たとえば人造セルロース繊維(ポリノジック繊維、ベンベルグ繊維、溶媒紡糸リヨセル)を短いステープル状に切断したものを磨砕および高度叩解することによっても得られる。
【0016】
あるいはミクロフィブリル状微細繊維は、微生物の代謝によっても得ることができる。一般的には、Acetobactor Xylinum等の、いわゆる酢酸菌を適当な炭素源を含む培地で撹拌培養して粗ミクロフィブリルを生成させ、ついで精製することにより得られる。このミクロフィブリル状微細繊維は、バクテリアルセルローズ(BC)と呼ばれる。
【0017】
また紡糸性を有するセルロースの銅アンモニア溶液、アミンオキサイド溶液、セルローズザンテート水溶液、あるいはジアセチルセルローズのアセトン溶液等を剪断応力下で凝固させて得られる、いわゆるフィブリル状物を、さらに離解して得られるミクロフィブリル状の素材もまた本発明において使用することが可能である。
【0018】
これらのミクロフィブリル状微細繊維の詳細については、特公昭48−6641号公報、特公昭50−38720号公報等に記載され、また商品名「セルクリーム」(旭化成(株)製)、商品名「セリッシュ」(ダイセル化学工業(株)製)等として市販されており、とくに本発明に適するものは、S−MFCおよびBCである。
【0019】
本発明に使用される有機溶媒は、原則的には水と相溶性のあるものであればよい。ミクロフィブリル状微細繊維と固体粒子のような添加物とが共存する場合には、この添加物を膨潤ないし溶解させないものであることが必要である。このような有機溶媒の例としては、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジオキサン、アセトン、テトラヒドロフラン、グリセリン、ネオペンチルグリコール、ペンタエリスリトール、ジメチルスルホキサイド等が挙げられる。
【0020】
この有機溶媒と水とからなる混合溶媒にミクロフィブリル状微細繊維、あるいはミクロフィブリル状微細繊維および添加物粒子が分散されると、ミクロフィブリル状微細繊維が混合溶媒中で示す粘性により、ミクロフィブリル状微細繊維、および添加剤粒子(もし存在すれば)の安定な分散液が形成される。
【0021】
つぎに、有機溶媒/水の混合溶媒中にミクロフィブリル状微細繊維を分散させた分散液の性質ないし挙動について説明する。
【0022】
図1は、S−MFC水溶液の濃度と粘度との関係を示している。この図から分かるように、S−MFC水溶液は、その濃度の上昇につれて粘度が急激に上昇する傾向を示し、液体として取扱いが容易な粘度をもつ水溶液の濃度は、1%前後もしくはそれ以下である。
【0023】
図2は、エタノール/水混合溶媒中に0.5重量%のS−MFCを分散させた分散液の、B型粘度計により、2つの異なるローター回転数の下で測定された粘度特性を示している。図2から、混合溶媒中のエタノールの濃度が上昇するにつれて急激な粘度上昇が起こることが分かる。さらに、ローターの回転数が高いときに、低いときに比べて大幅な粘度低下が見られる。この傾向は、分散液が大きな構造粘性を示すことに起因していると推測される。
【0024】
図3は、S−MFCを、混合比の異なる2種のアセトン/水混合溶媒および水単独に種々の濃度で分散させた分散液について、2時間放置後の相分離の度合いを測定した結果を示している。相分離の度合いは、相分離によって生じた上澄(透明化部分)の容積が全容積に占める割合で、図3の縦軸に示される。この結果は、水単独の溶媒の場合に比べて、アセトン/水混合溶媒の場合には、きわめて高い分散安定性が得られることを示している。
【0025】
図4は、有機溶媒としてメタノール、エタノールおよびアセトンを使用した3種の混合溶媒に、種々の割合でS−MFCを分散させた分散液について、時間の経過に対する相分離量の変化を測定した結果を示している。この結果から、有機溶媒の種類にかかわらず、S−MFCの濃度が高いほど、より低い相分離量、すなわち良好な分散性を示すことが分かる。とくに、S−MFCの濃度が0.3%になると、65時間経過後にも相分離はほとんど生じていない。
【0026】
別の実験によると、有機溶媒の濃度が100%に近くなると、S−MFCは固形化して沈殿してくることが分かった。有機溶媒/水の好ましい混合比は、90/10から40/60、さらにこのましくは85/15から50/50であることが確認された。
【0027】
本発明の基本的な概念は、上述したようなミクロフィブリル状微細繊維が有機溶媒/水の混合溶媒中で示す特異な分散挙動を、薄層シートの形成に利用することである。以下に、本発明の薄層シートの製造方法について詳しく説明する。
【0028】
図5は、本発明の薄層シートの製造方法の一つの具体例を示している。説明の便宜上、本発明の製造方法を各ユニットプロセスに分けて説明する。
(1)分散液の調製
本発明で用いられるミクロフィブリル状微細繊維は、MFCの場合には、水媒体中で2%〜5%の分散濃度の木材パルプを強いシエア下で高次叩解、磨砕を続けることにより、一部膨潤した、いわゆる水和状態になったペースト状のS−MFCとして得られる。BCの場合には、たとえば酢酸菌を水溶液培地中で撹拌培養することにより菌体外にセルロース繊維を生成させ、この生成したセルロース繊維を凝集、濃縮することにより1%〜5%の濃度の、水和状態にあるペースト状のBCが得られる。
【0029】
ペースト状のS−MFCやBCは、そのままでは余りに粘度が高く、液体としては扱えないので、さらに1%以下の濃度に希釈して、スラリー状で取扱い易い分散液とするのが望ましい。希釈剤として水を用いた場合には、希釈後も凝集状態が解消されず、粘度のバラツキも大きいために、均一な分散状態が得にくい。また後述するシート形成、脱水、乾燥の工程においても、エネルギー消費量が大きく、しかも均一なシートが得にくい。一方、有機溶媒で希釈すると、凝集状態が破壊され、粘度も安定化し、長時間均一な分散状態を保つ分散液が得られる。(2)固体粒子状添加物との共存分散液の調製
上述したようなミクロフィブリル状微細繊維の高粘度を持った分散液中には、さまざまな種類の添加物を共存分散させることが容易であり、それによってさまざまな性質を賦与したシートを形成することも可能になる。以下、添加物の例について詳細に説明する。
(i) 添加物の第一のグループはTiO2 、ゼオライト、タルク、ベントナイト、酸化鉄、金、銀等の無機物の粉体である。これらは、分散液に添加することにより、スラリー状の分散液を容易に形成することができる。粉体のサイズが細かいほど、高濃度での添加が可能になり、場合によっては粉体成分が90%以上を占めるような条件でも安定な分散液を調製することも可能でなる。後述するが、このような高濃度粉体分散液からシート形成すると、ミクロフィブリル状微細繊維が結合剤となった無機質シートができる。
(ii) 添加物の第二のグループは、水に溶解するが、有機溶媒/水混合溶媒中では不溶になる性質を持った粉体である。これらの粉体の例としては、CMC、澱粉、果糖、蔗糖、水溶性多糖類、抗菌剤、抗生物質、P.V.A.、アクリルアミド等の粉体が挙げられる。これらは水溶性であるが、条件の選択により、有機溶媒/水中で固体粒子状態を維持させることができる。この明細書で「粉体」という用語は、ペレット状、顆粒状、細粒状を含む概念で使用される。
【0030】
このような水溶性固体粒子を大量に含むミクロフィブリル状微細繊維分散液から薄層シートを形成することによって、水溶性固体粒子をきわめて高い割合で含む薄層シートが得られ、これを任意の形態、寸法にカットすることによって、さまざまな用途に適用可能になる。たとえば抗菌剤を例にとると、抗菌包装材として用いることができる。
【0031】
さらに本発明の薄層シートは、その内部に存在する多数のきわめて微細な空隙のために、液体を著しく緩慢に透過させる性質を持ち、この性質は、薬剤を制御された速度で放出する、いわゆる徐放性に利用することができる。したがって、本発明の薄層シートで内服薬剤を包んで錠剤としたものは、長時間にわたって効果を維持することができる。同様に、動植物の体部に包帯状、パッチ状に装着させることによって、抗菌剤等の有効成分を動植物体内に徐放的に移送することも可能である。
(iii) 第三のグループは、本発明に用いられるMFC、BC等の微細繊維よりも大きい木材パルプ、化合繊繊維、鉱物繊維、あるいは金属繊維、金属ウィスカー、等の繊維状物を含む。これら繊維状物を短繊維状に切断したものは、ミクロフィブリル状微細繊維に添加することが可能である。しかしその形状因子により、添加量にある程度の制限を受けるのはやむを得ない。
(3)分散液あるいは添加物共存分散液からのシート形成
ミクロフィブリル状微細繊維を混合溶媒に分散させた分散液から薄層シートを形成する方法としては、希釈スラリーの形態の分散液をメッシュベルトに流延し、メッシュベルトを介して混合溶媒を濾別して薄層シートを形成する、いわゆる湿式成形法;および高粘度のスラリーをキャリヤーシート上に塗工して薄層を形成し、脱溶媒したのち、キャリヤーシートから剥離して薄層とする、いわゆるコーティング法が挙げられる。
【0032】
湿式成形法で成形する場合には、いわゆる濾水性が重要な因子である。希釈スラリーの形態の分散液は、水のみにミクロフィブリル状微細繊維を分散させた分散液と比較して、濾水度(フリーネス)は大幅に低くなるが、木材パルプスラリーと比較すればはるかに高いので、100%のMFC、BCからシートを形成するのは余り効率的でない。上述したような共存添加物を多く含む場合には、相対的に濾水性がよくなるので、湿式成形法が有利に用いられる。
【0033】
一方、コーティング法の場合、希釈分散液の高粘度スラリーをキャリヤーシート上に塗工し、ついで塗工膜を脱溶媒、乾燥、剥離(あるいは脱溶媒剥離後、乾燥)することにより、通常の抄紙では考えられない0.5g/m2 〜5g/m2 というきわめて薄層のセルロースシートが得られる。この薄層シートは、硫酸処理紙のように稠密で、しかも多数の細孔を持った多孔質構造を有し、乾燥状態では、この細孔は通常の細菌類を通過させないので、バクテリアバリヤー性をもった層として応用可能である。
【0034】
また添加物を共存させた分散液、たとえばTiO2を90%MFCを10%含有するスラリー状分散液をテフロンベルト上に塗工し、脱溶媒乾燥するとTiO2高含有シートが得られる。あるいは分散液にセラミック繊維を高濃度添加し、シート形成、乾燥後焼結加工することにより、薄層の無機繊維シートをつくることも可能である。
(4)複合薄層シートの形成
上記の分散液からのシート形成が、シート状基材上で行われた場合には、基材とその上に形成された薄層シートとが結合された、複層構造の薄層シートを形成することができる。
【0035】
基材としては、フィルム、不織布、発泡体、金属箔等が挙げられる。分散液が透過可能なスパンボンド、サーマルボンド等の不織布類、連続気泡形ウレタンフォーム等の場合のような多孔質基材の場合には、湿式成形法が有利であるが、PE,PP等のフィルムや金属箔のような分散液を透過させない基材を用いる場合には、コーティング法が有利である。
【0036】
いずれの場合にも、基材との接合性については、基材がセルロース系の紙、レーヨン、コットン等を含有するものについては、フィブリル状微細繊維の持つ強い水素結合性により、バインダーが存在しなくても、基材との安定な結合状態を保つことができる。しかし疎水性フィルム等の場合には、脱溶媒後、改めて熱プレス加工するか、上記分散液中にさらにE.V.A.エマルジョン等の結合剤を少量共存分散させ、脱溶媒後熱処理することによって、より安定な複合状態を持った複層構造の薄層シートを得ることが可能である。
【0037】
【実施例】
以下実施例について説明する。
【0038】
(実施例1) ミクロフィブリル状微細繊維からなる薄層シート
BCの2%水分散液(ゲル状)を母液として、これにエチルアルコールと水を添加して、エチルアルコール/水比が60/40のBC0.7%分散液を調製した。これに試薬のグリセリンを0.1%の濃度になるように添加した。このBC0.7%スラリーは1500cpの高粘度を示した。
【0039】
このBCのスラリーを、テフロンメッシュ製のキャリヤーシート上に塗工し、ついで塗工膜を脱溶媒、乾燥、剥離することにより、約4g/m2のBCの薄層シートを得た。この薄層シートは、硫酸紙のように稠密であるが、多数の細孔を持った多孔質構造を有していた。その透気性を測定したところ、下記の通りで、バクテリアバリヤー性のPEミクロポーラスフィルムと同等の通気性を持っていた。
【0040】
【表1】
(実施例2) ミクロフィブリル状微細繊維と不織布の複層構造の薄層シート
(i) ミクロフィブリル状微細繊維分散液の調製
BCの2%水分散液(ゲル状)を母液として、これにエチルアルコールと水を添加して、エチルアルコール/水比が60/40のBC0.8%分散液を調製した。
【0041】
(ii) ミクロフィブリル状微細繊維分散液の不織布への塗布加工
ビスコースレーヨン(1.5d×35mm)70%、 およびポリエステル繊維(3d×51mm)30%から構成されるカードウエブ35g/m2を用意し、これを高圧の水流交絡装置に導いて水流交絡を行わせた後、乾燥して不織布基材とした。
【0042】
この不織布基材をブッフナー漏斗上に密着するように敷き、この不織布基材上に上記ミクロフィブリル状微細繊維分散液を注ぎ、アスピレーターにより脱溶媒して不織布基材上にミクロフィブリル状微細繊維の薄層を形成した。得られ複層体は熱風乾燥後、アイロンでフラットにして下記のテストに供した。
【0043】
(iii) ミクロフィブリル/不織布複層体の性能評価
上記の操作で得られた複層体の物性を評価したところ、下記のような結果が得られた。
【0044】
【表2】
上の結果ら明らかなように、特性強度特に横強度と表面強度の大幅な改善がみられた。
【0045】
(iv) 複層体のバイオバリヤー性の評価
上記基材不織布及び、不織布/ミクロフィブリル複層体をそれぞれテフロンエマルジョンで表面撥水加工を施したのち、下記のようなバイオバリヤー性の評価を行った。
【0046】
バイオバリヤー性の評価は、図6に示す方法によって得られた結果で表す。すなわち細菌分散液を高さ150mmになるように収容したガラス瓶の口に供試サンプルを当て、その上にシャーレを載せてから全体を倒立させ、0.5,1および6時間静置した後、シャーレを取り外し、これに寒天を注入して30℃で1日培養し、コロニーを計数した。
【0047】
使用細菌 :Pseudomonas Diminuta IFO 14213
Serratia Marcescens IFO 12468
細菌分散液:生理食塩水で3倍に薄めた牛血清800ml
細菌濃度 :約106/ml
得られた結果を下表に示す。
【0048】
【表3】
上の試験結果から、ブランクである基材不織布に対して、ミクロフィブリル/不織布複層体が大きなバイオバリヤー効果を示すことがわかる。
【0049】
(実施例3) ミクロフィブリル状微細繊維とCMCのペレット状複合体
(i) ミクロフィブリル状微細繊維分散液の調製
S−MFCのゲル状の3.0%水分散体を母液として、これにメチルアルコールとイオン交換水を加えて、メチルアルコール/水の溶媒混合比が70/30で、S−MFC濃度がそれぞれ0.2%,0.5%,1.0%の3種のミクロフィブリル状微細繊維分散液を調製した。
(ii) ミクロフィブリル/CMC共存分散液の調製
上記の3種のミクロフィブリル状微細繊維分散液50mlに、粉状の水溶性CMC(ダイセル化学工業(株)製、商品名「CMC1240」)10gを添加して、スラリー状のミクロフィブリル状微細繊維/CMC共存分散液を調製した。
【0050】
この内容は下記のとおりである。なおメチルアルコール/水=70/30の条件下では、CMCはサラサラした非膨潤状態を示した。
【0051】
【表4】
(iii) ミクロフィブリル状微細繊維/CMC複合体の作製
上記分散液を撹拌しつつ、ブフナーロート上にNo.2濾紙を下にPPスパンボンド不織布(20g/m2 エンボス付)を上に敷き、その上に15mmφの穴のある厚さ2mmの金型を置き、この金型の穴に分散液を流し込み、アスピレーター減圧下で脱溶媒後、50℃で減圧乾燥してペレットを作製した。
(iv) ミクロフィブリル状微細繊維/CMC複合体の状態
作成されたミクロフィブリル状微細繊維/CMC複合体の状態は下記のとおりであった。
【0052】
【表5】
この結果から、ミクロフィブリル状微細繊維のバインダー効果が大きいことがわかる。
【0053】
(実施例4) ミクロフィブリル状微細繊維とCMCのシート状複合体
ブフナーロート上にNo.2濾紙を、その上にPPスパンボンド不織布(20g/m2 エンボス付)を敷き、その上から実施例2のNo.2の分散液25mlを流し込み、アスピレーター減圧下で脱溶媒した後、50℃で減圧乾燥して、500g/m2のミクロフィブリル状微細繊維とCMCの複合体シートを作製した。この薄層シートはシート形状を保ち、これを筒状等に成形することも可能であった。
【0054】
ミクロフィブリルとCMCの複合体シートの溶解性をブランクと比較すると、CMC単体シートではママコになりつつ5分程度で溶解するが、本実施例品は15分ほどかかって、ママコになることなく均一に溶解した。
【0055】
(実施例5) ミクロフィブリル状微細繊維とグラニュー糖のペレット状複合体
(i) ミクロフィブリル状微細繊維分散液の調製
BCの2%水分散液を母液として、これにエチルアルコールおよびイオン交換水を加えて、エチルアルコール/水の溶媒混合比が70/30、BC濃度が0.2%,0.5%,1.0%のミクロフィブリル状微細繊維分散液を調製した。
(ii) ミクロフィブリル状微細繊維/グラニュー糖共存分散液の調製
上記3水準のミクロフィブリル状微細繊維分散液50mlに、市販のグラニュー糖(粒径0.5〜1.0mm)10gを添加して、スラリー状のミクロフィブリル状微細繊維/グラニュー糖共存分散液を調製した。
【0056】
この内容は下記の通りである。
【0057】
【表6】
(iii) ミクロフィブリル状微細繊維/グラニュー糖複合体の作製
実施例2と同様の方法で上記の分散液からペレットを作製した。
(iv) ミクロフィブリル状微細繊維/グラニュー糖複合体の状態
作製されたミクロフィブリル状微細繊維/グラニュー糖複合体の状態は下記のとおりであった。
【0058】
【表7】
(v) ペレットの溶解性
50mlのビーカーにイオン交換水を50ml採取し、サンプルのペレットを水中に入れ、室温で静置状態でペレットが溶解するまでの時間を測定する。
【0059】
ミクロフィブリル濃度に応じてグラニュー糖の水溶解を大巾に遅らせる効果が見られた。
【0060】
(実施例6) 抗生物質の徐放効果
(i) ミクロフィブリル状微細繊維分散液の調製
BCを用いて、エチルアルコール/水の溶媒混合比70/30の0.5%ミクロフィブリル状微細繊維分散液を実施例4と同様にして調製した。
(ii) 抗生物質の微粉末の用意
上記分散液に混合分散する水溶性物質として、抗ウドンコ病用抗生物質ミルディオマイシン(武田薬品(株)製商品名「ミラネシン」)の微粉末を用意する。このミルディオマイシンは水に易溶であるが、エチルアルコール/水の混合溶媒には溶解しない。
(iii) ミクロフィブリル状微細繊維/抗生物質共存分散液の調製
上記BC濃度0.5%の分散液50mlに上記微粉末を2g添加してスラリー状のミクロフィブリル状微細繊維/抗生物質共存分散液を調製した。
(iv) ミクロフィブリル状微細繊維/抗生物質複合体の作製
実施例2と同様な方法でペレットを作成した。このペレットは固く安定なプラスター状のものとなった。
【0061】
このペレットを蒸留水100ccに投入し、スターラーでゆるやかに撹拌しながら溶解時間と溶解率の関係を調べた結果、下表のような大きな徐放効果を示すことが確認された。
【0062】
【表8】
【0063】
【発明の効果】
以上に説明したように本発明によれば、セルローズあるいはセルローズ誘導体のミクロフィブリル状微細繊維を、その水和状態において、水および水と相溶性のある有機溶媒からなる混合溶媒中に分散させて分散液を調製し、この分散液を利用して、主としてミクロフィブリル状微細繊維のみからなる、種々の形態の構造体を得ることができる。たとえば上記の分散液を展開してシートを形成し、このシートからこれに含まれている溶媒を除去することにより、主としてミクロフィブリル状微細繊維からなる薄層シートを得ることができる。この薄層シートは、きわめて薄く構成することができ、しかも優れた防塵性、バクテリアバリアー性を有しているので、メディカル,サージカル用、滅菌もしくは抗菌包装用、精密印刷用等の素材として有利に利用できる。
【0064】
またミクロフィブリル状微細繊維構造体は、固体粒子を被覆するコーティングの形態をとることも可能であり、この構造体の特性を利用して、固体粒子の溶解速度の制御などの効果を得ることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】S−MFC水溶液の濃度と粘度との関係を示すグラフ。
【図2】エタノール/水混合溶媒中にS−MFCを分散させた分散液の、2つの異なるローター回転数の下で測定された粘度特性を示すグラフ。
【図3】S−MFCを、混合比の異なる2種のアセトン/水混合溶媒および水単独に種々の濃度で分散させた分散液の相分離の度合いを測定した結果を示すグラフ。
【図4】メタノール、エタノールおよびアセトンを使用した3種の混合溶媒に、種々の割合でS−MFCを分散させた分散液について、時間の経過に対する相分離量の変化を測定した結果を示すグラフ。
【図5】本発明の薄層シートの製造方法の一つの具体例を示す説明図。
【図6】本発明の薄層シートのバイオバリヤー性の試験方法を示す説明図。
Claims (8)
- セルローズあるいはセルローズ誘導体のミクロフィブリル状微細繊維を、その水和状態において、水および水と相溶性のある有機溶媒からなる混合溶媒中に分散させて分散液を準備する分散工程と、
前記分散工程で得られた分散液をシート状支持体上に展開する展開工程と、
前記展開工程で形成されたシートからこれに含まれている前記溶媒を除去する乾燥工程と、
を備え、これにより前記シート状支持体と、その表面上に形成された、主としてミクロフィブリル状微細繊維からなる薄層とを備えた複合薄層シートの製造方法。 - 前記分散工程で得られた分散液中に、前記混合溶媒に溶解しない固体粒子を添加混合してミクロフィブリル状微細繊維/固体粒子の共存分散液を得る工程をさらに備え、この共存分散液が前記展開工程における分散液として使用される請求項1に記載の方法。
- 前記シート状支持体が熱可塑性フィルムである請求項1または2に記載の方法。
- 前記シート状支持体が、通気性を有する多孔質シートである請求項1または2に記載の方法。
- 前記多孔質シートが親水性である請求項4に記載の方法。
- 前記シート状支持体がポリオレフィンからなる通気性フィルムである請求項1または2に記載の方法。
- 前記シート状支持体が不織布である請求項1または2に記載の方法。
- 前記固体粒子が抗生物質である請求項2〜7のいずれか1項に記載の方法。
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