JP4304404B2 - 非水電解液およびそれを用いたリチウム二次電池 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電池のサイクル特性や電気容量、保存特性などの電池特性にも優れたリチウム二次電池を提供することができる非水電解液、およびそれを用いたリチウム二次電池に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、リチウム二次電池は小型電子機器などの駆動用電源として広く使用されている。リチウム二次電池は、主に正極、非水電解液及び負極から構成されており、特に、LiCoO2などのリチウム複合酸化物を正極とし、炭素材料又はリチウム金属を負極としたリチウム二次電池が好適に使用されている。そして、そのリチウム二次電池用の非水電解液としては、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、メチルエチルカーボネート(MEC)などのカーボネート類が好適に使用されている。
【0003】
しかしながら、電池のサイクル特性および保存特性などの電池特性について、さらに優れた特性を有する二次電池が求められている。
負極として、例えば天然黒鉛、人造黒鉛などの高結晶化した炭素材料を用いたリチウム二次電池は、炭素負極材料の剥離が観察され、現象の程度によって容量が不可逆となることがある。この剥離は、電解液中の溶媒が充電時に分解することにより起こるものであり、炭素負極材料と電解液との界面における溶媒の電気化学的還元に起因するものである。中でも、融点が低くて誘電率の高いPCを用いた電解液は低温においても高い電気伝導を有するが、黒鉛負極を用いる場合にはPCの分解が起こって、リチウム二次電池用には使用できないという問題点があった。また、ECも充放電を繰り返す間に一部分解が起こり、電池性能の低下が起こる。このため、電池のサイクル特性および電気容量などの電池特性は必ずしも満足なものではないのが現状である。
【0004】
本発明者らは、前記のようなリチウム二次電池用電解液に関する課題を解決して、電池のサイクル特性に優れ、さらに保存特性などの電池特性にも優れたリチウム電池を構成することができるリチウム二次電池用の電解液、およびそれを用いたリチウム二次電池を提供することを目的として、非水電解液中にアルキン誘導体を含有させることを特徴とするリチウム二次電池用の電解液、およびそれを用いたリチウム二次電池を提案した(特開2000−195545号公報)。
前記提案において、電解液中に含有される前記アルキン誘導体は、充電時に炭素負極表面で電解液中の非水溶媒より先に分解し、該分解物の一部が天然黒鉛や人造黒鉛などの高結晶化した活性な炭素負極表面に不働態皮膜を形成することにより、電解液中の非水溶媒の還元分解を未然に防ぐと推定される。
【0005】
しかしながら、前記提案のリチウム二次電池を、過酷な条件で充放電されたような場合、例えば長期にわたり4.3Vのように4.1Vを越える最大作動電圧まで充放電を繰り返したり、40℃を越える高温状態で長期にわたり充放電されるような場合には、徐々に容量低下がみられることが判明した。
この現象は、正極として、例えばLiCoO2、LiMn2O4、LiNiO2などを用いたリチウム二次電池は、4.1Vを越える最大作動電圧まで充放電が繰り返されると、非水電解液中の溶媒が局部的に一部酸化分解し、該分解物が電池の望ましい電気化学的反応を阻害するために電池性能の低下を生じるものであり、これは正極材料と非水電解液との界面における溶媒の電気化学的酸化に起因するものと思われる。
そこで、このような過酷な条件においても、さらに優れたサイクル特性を有し、しかも保存特性などの電池特性に優れた非水電解液、およびそれを用いたリチウム二次電池の提供が望まれている。
【0006】
一方、特開平7−302614号公報には、1,3,5−トリメトキシベンゼンなどを0.1〜0.25M(モル/リットル)添加することにより、過充電時にレドックスシャトルにより過充電電流を消費させ、電圧の上昇を抑制して、過充電から電池を保護する技術が提案されている。しかしながら、負極として、天然黒鉛、人造黒鉛などの高結晶化した炭素材料を用いたリチウム二次電池において、4.1−2.5Vでの充放電では100サイクルでも良好な充放電が繰り返されているものの、4.3Vの高電圧及び/又は40℃以上の高温状態のような過酷な充放電においては、サイクル特性が低かった。
【0007】
特開平9−106835号公報には、1,2−ジメトキシベンゼン、ビフェニル、チオフェン、フランなどを約1〜4容量%添加することにより、過充電が起きた時の異常に高い電圧で電気化学的に重合させて、電解液の抵抗を高くして電池を保護する技術が公開されている。しかし、1,2−ジメトキシベンゼンは、サイクル寿命に悪影響を与えるので好適ではなく、満足するサイクル特性が得られていないことが記載されている。
【0008】
特開平10−64591号公報には、LiBF4および/またはLiPF6を溶解した支持塩を用いた電解液に1,4−ジメトキシベンゼン、1,2−メチレンジオキシベンゼンなどを0.1〜50mM(ミリモル/リットル)添加することにより、容量、サイクル特性が向上することが記載されている。しかしながら、負極として、天然黒鉛、人造黒鉛などの高結晶化した炭素材料を用いた場合には、電池の充放電サイクル数と共に炭素負極上において、電解液として用いられる非水溶媒が一部還元分解して、該分解物が負極上に徐々に堆積して電池容量が次第に低下するという問題点があった。中でも、融点が低くて誘電率が高いPCを用いた電解液は、低温においても高い電気伝導を有するが、黒鉛負極を用いる場合にはPCの分解が起こって、リチウム電池用には使用できない問題点があった。また、ECも充放電を繰り返す間に一部分解が起こり、電池性能の低下が起こる。このため、電池のサイクル特性および保存特性などの電池特性は必ずしも満足でないのが現状である。
【0009】
また、特開2000−156243号公報には、ジフェニル、ナフタレン、4−フルオロアニソール、1,2−ジメトキシベンゼン、4−フルオロ−1,2−ジメトキシベンゼンなどの満充電時の正極電位よりも貴な電池電位に可逆的酸化還元電位を有する有機化合物を0.5M(モル/リットル)添加して、過充電状態になった場合に酸化分解が促進され高分子が生成し、過充電電流が遮断されて、電池の発熱を抑制する方法が提案されている。しかしながら、これら添加剤は、4.3Vのような高電圧及び/又は40℃以上の高温状態の充放電においては、サイクル特性が低かった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、前記のようなリチウム二次電池用電解液の正極および負極での分解に関する課題を同時に解決し、電池のサイクル特性に優れ、さらに電気容量や充電状態での保存特性などの電池特性にも優れたリチウム二次電池を構成することができるリチウム二次電池用の非水電解液、およびそれを用いたリチウム二次電池を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記のようなリチウム二次電池用電解液に関する課題を解決し、過酷な条件下において電池のサイクル特性に優れ、さらに保存特性などの電池特性に優れたリチウム電池を構成することができるリチウム二次電池用の電解液、およびそれを用いたリチウム二次電池を提供することを目的として、非水電解液中にアルキン誘導体およびアルコキシベンゼン誘導体を含有させることを特徴とするリチウム二次電池用の電解液、およびそれを用いたリチウム二次電池を見出した。
本発明は、正極、負極および非水溶媒に電解質が溶解されている非水電解液からなるリチウム二次電池において、正極がリチウム複合酸化物を含む材料であり、負極がグラファイトを含む材料であり、非水溶媒は環状カーボネートおよび鎖状カーボネートを主成分とし、且つ前記非水電解液中に下記一般式(I)、(II)
【0012】
【化13】
【0013】
【化14】
【0014】
(式中、R1、R2はそれぞれ独立してメチル基またはエチル基を示し、mは1〜3の置換基数を示す。ただし、m=2または3の場合は、R2はそれぞれ独立してメチル基またはエチル基を示す。n=1または2の整数を示す。)で表されるアルコキシベンゼン誘導体が0.001〜0.8重量%、および下記一般式(III)、(IV)、(V)、(VI)
【0015】
【化15】
【0016】
【化16】
【0017】
【化17】
【0018】
【化18】
【0019】
(式中、R3〜R19は、それぞれ独立して炭素数1〜12のアルキル基、炭素数3〜6のシクロアルキル基、アリール基、または水素原子を示す。また、R4とR5、R6とR7、R8とR9、R10とR11、R12とR13、R15とR16、R17とR18は、互いに結合して炭素数3〜6のシクロアルキル基を形成していても良い。式中、Y1は、−COOR20、−COR20または−SO2R20、Y2は、−COOR21、−COR21または−SO2R21、Y3は、−COOR22、−COR22または−SO2R22、Y4は、−COOR23、−COR23または−SO2R23、およびY5は、−COOR24、−COR24または−SO2R24を示し、前記R20、R21、R22、R23およびR24は、それぞれ独立して、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数3〜6のシクロアルキル基、アリール基を示す。ただし、xは1または2の整数を示す。)で表されるアルキン誘導体が0.1〜10重量%含有されていることを特徴とするリチウム二次電池に関する。
【0020】
また、本発明は、リチウム複合酸化物を含む材料からなる正極およびグラファイトを含む材料からなる負極を備えたリチウム二次電池用非水電解液において、前記非水電解液は非水溶媒に電解質が溶解されている非水電解液であって、非水溶媒は環状カーボネートおよび鎖状カーボネートを主成分とし、且つ前記非水電解液中に前記一般式(I)、(II)
【0021】
【化19】
【0022】
【化20】
【0023】
(式中、R1、R2はそれぞれ独立してメチル基またはエチル基を示し、mは1〜3の置換基数を示す。ただし、m=2または3の場合は、R2はそれぞれ独立してメチル基またはエチル基を示す。n=1または2の整数を示す。)で表されるアルコキシベンゼン誘導体が0.001〜0.8重量%、および下記一般式(III)、(IV)、(V)、(VI)
【0024】
【化21】
【0025】
【化22】
【0026】
【化23】
【0027】
【化24】
【0028】
(式中、R3〜R19は、それぞれ独立して炭素数1〜12のアルキル基、炭素数3〜6のシクロアルキル基、アリール基、または水素原子を示す。また、R4とR5、R6とR7、R8とR9、R10とR11、R12とR13、R15とR16、R17とR18は、互いに結合して炭素数3〜6のシクロアルキル基を形成していても良い。式中、Y1は、−COOR20、−COR20または−SO2R20、Y2は、−COOR21、−COR21または−SO2R21、Y3は、−COOR22、−COR22または−SO2R22、Y4は、−COOR23、−COR23または−SO2R23、およびY5は、−COOR24、−COR24または−SO2R24を示し、前記R20、R21、R22、R23およびR24は、それぞれ独立して、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数3〜6のシクロアルキル基、アリール基を示す。ただし、xは1または2の整数を示す。)で表されるアルキン誘導体が0.1〜10重量%含有されていることを特徴とするリチウム二次電池用非水電解液に関する。
【0029】
本発明において、電解液中に含有される前記アルコキシベンゼン誘導体を0.08重量%以下のごく少量添加することにより、充電時に正極材料表面の電位が過度に上昇した微小な過電圧部分において、電池内の非水溶媒電解液より前に該アルコキシベンゼン誘導体が優先的に酸化分解して、溶媒の酸化分解を未然に防ぐと推定される。このようにして、電池の正常な反応を損なうことなく電解液の分解を抑制する効果を有するものと考えられる。
【0030】
また、本発明の電解液中に含有される前記アルキン誘導体は、リチウムイオンがインターカレーションする際に非水溶媒電解液より先に該アルキン誘導体が優先的に還元分解して、電池内の非水溶媒電解液の還元分解を未然に防ぐと推定される。このように、天然黒鉛や人造黒鉛などの活性で高結晶化した炭素材料を不働態皮膜で被覆し、電池の正常な反応を損なうことなく電解液の分解を抑制する効果を有するものと考えられる。
【0031】
本発明の正極、負極、リチウム塩を含む非水電解液溶媒からなる非水電解液二次電池において、該アルコキシベンゼン誘導体および該アルキン誘導体のうち、いずれか一方でも存在しない場合、充電時に正極あるいは負極材料表面で電解液が一部酸化あるいは還元分解し、その電池特性は十分満足するものとはいえなくなる。電池内に該アルコキシベンゼン誘導体および該アルキン誘導体の両方を含有させることにより、該アルコキシベンゼン誘導体または該アルキン誘導体を単独で使用する場合と比較して、広い温度範囲でのサイクル特性や電気容量、更に保存特性などの電池特性に優れたリチウム二次電池を提供することができる。
【0032】
【発明の実施の形態】
本発明の非水電解液は、リチウム二次電池の構成部材として使用される。二次電池を構成する非水電解液以外の構成部材については特に限定されず、従来使用されている種々の構成部材を使用できる。
【0033】
非水溶媒に電解質が溶解されている電解液に含有される前記一般式(I)、(II)で表されるアルコキシベンゼン誘導体において、R1、R2はそれぞれ独立してメチル基、エチル基であることが好ましい。また、mは1〜3の置換基数であることが好ましい。ただし、m=2または3の場合は、R2はそれぞれ独立してメチル基またはエチル基を示す。例えば、全てメチル基またはエチル基だけのように同一であってもよく、また、メチル基とエチル基のように異なった置換基であっても良い。
【0034】
前記一般式(I)で表されるアルコキシベンゼン誘導体の具体例としては、例えば、1,2−ジメトキシベンゼン〔R1=R2=メチル基、m=1〕、1,3−ジメトキシベンゼン〔R1=R2=メチル基、m=1〕、1,4−ジメトキシベンゼン〔R1=R2=メチル基、m=1〕、1,2,3−トリメトキシベンゼン〔R1=メチル基、R2=全てメチル基、m=2〕、1,2,4−トリメトキシベンゼン〔R1=メチル基、R2=全てメチル基、m=2〕、1,3,5−トリメトキシベンゼン〔R1=メチル基、R2=全てメチル基、m=2〕、1,2,3,4−テトラメトキシベンゼン〔R1=メチル基、R2=全てメチル基、m=3〕、1,2,4,5−テトラメトキシベンゼン〔R1=メチル基、R2=全てメチル基、m=3〕、1,3,4,5−テトラメトキシベンゼン〔R1=メチル基、R2=全てメチル基、m=3〕、1,2−ジエトキシベンゼン〔R1=R2=エチル基、m=1〕、1,3−ジエトキシベンゼン〔R1=R2=エチル基、m=1〕、1,4−ジエトキシベンゼン〔R1=R2=エチル基、m=1〕、1,2,3−トリエトキシベンゼン〔R1=エチル基、R2=全てエチル基、m=2〕、1,2,4−トリエトキシベンゼン〔R1=エチル基、R2=全てエチル基、m=2〕、1,3,5−トリエトキシベンゼン〔R1=エチル基、R2=全てエチル基、m=2〕、1,2,3,4−テトラエトキシベンゼン〔R1=エチル基、R2=全てエチル基、m=3〕、1,2,4,5−テトラエトキシベンゼン〔R1=エチル基、R2=全てエチル基、m=3〕、1,3,4,5−テトラエトキシベンゼン〔R1=エチル基、R2=全てエチル基、m=3〕、2−エトキシアニソール〔R1=メチル基、R2=エチル基、m=1〕、4−エトキシアニソール〔R1=メチル基、R2=エチル基、n=1〕、1−エトキシ−3,4−ジメトキシベンゼン〔R1=エチル基、R2=全てメチル基、m=2〕、1−エトキシ−2,6−ジメトキシベンゼン〔R1=エチル基、R2=全てメチル基、m=2〕、1,4−ジエトキシ−2−メトキシベンゼン〔R1=メチル基、R2=全てエチル基、m=2〕、2,5−ジエトキシ−1,3−ジメトキシベンゼン〔R1=メチル基、R2=2位がエチル基、3位がメチル基、5位がエチル基、m=3〕などが挙げられる。
【0035】
前記一般式(II)で表されるアルコキシベンゼン誘導体の具体例としては、1,2−メチレンジオキシベンゼン〔n=1〕、1,2−エチレンジオキシベンゼン〔n=2〕が挙げられる。
【0036】
非水電解液中に含有される前記一般式(I)、(II)で表されるアルコキシベンゼン誘導体の含有量は、過度に多いと上限電圧が4.1Vより高電圧及び/又は40℃以上の高温状態の充放電において電池性能が低下する。また、過度に少ないと期待した十分な電池性能が得られない。したがって、その含有量は非水電解液の重量に対して0.001〜0.8重量%の範囲が好ましく、更に好ましくは、0.01〜0.5重量%、最も好ましくは0.03〜0.3重量%の範囲がサイクル特性が向上するのでよい。
【0037】
本発明のアルコキシベンゼン誘導体を0.001〜0.8重量%含有した電解液は、アルコキシベンゼン誘導体を全く添加しない電解液や0.8重量%を越えるアルコキシベンゼンを添加した電解液に比べて、上限電圧が4.1Vより高電圧及び/又は40℃以上の高温状態の充放電において、サイクル特性が飛躍的に向上する特異的かつ予期し得ない効果を示すことが分かった。この作用機構は、推測の域を脱しないが、充電時に添加剤が正極上で酸化分解し、高分子状の薄い重合被膜を形成するためであると考えられる。つまり、0.8重量%を越える量を添加すると、充電時に正極上で酸化分解する添加剤量が増大し、電池特性を損なうような厚い重合被膜を形成してしまうため、アルコキシベンゼン誘導体を全く添加しない電解液よりもサイクル特性などの電池特性が悪化するものと考えられる。このように、本発明の添加剤は、0.001〜0.8重量%添加することにより、サイクル特性が著しく向上する効果を有していることを見い出し、本発明に至った
【0038】
非水溶媒に電解質が溶解されている電解液に含有される前記一般式(III)、(IV)、(V)、(VI)で表されるアルキン誘導体において、R3〜R19は、それぞれ独立してメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基のような炭素数1〜12のアルキル基が好ましい。アルキル基はイソプロピル基、イソブチル基のような分枝アルキル基でもよい。また、シクロプロピル基、シクロヘキシル基のような炭素数3〜6のシクロアルキル基でもよい。また、フェニル基、ベンジル基、p−トリル基のような炭素数6〜12のアリール基を含有するものでもよい。さらに、水素原子でもよい。また、R4とR5、R6とR7、R8とR9、R10とR11、R12とR13、R15とR16、R17とR18は、互いに2〜5個のメチレン鎖で結合したシクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基を形成していても良い。ただし、xは1または2の整数を示す。
【0039】
前記一般式(III)で表されるアルキン誘導体の具体例として、例えば、Y1=−COOR20の場合、2−プロピニルメチルカーボネート〔R3=R4=R5=水素原子、R20=メチル基、x=1〕、1−メチル−2−プロピニルメチルカーボネート〔R3=水素原子、R4=メチル基、R5=水素原子、R20=メチル基、x=1〕、2−プロピニルエチルカーボネート〔R3=R4=R5=水素原子、R20=エチル基、x=1〕、2−プロピニルプロピルカーボネート〔R3=R4=R5=水素原子、R20=プロピル基、x=1〕、2−プロピニルブチルカーボネート〔R3=R4=R5=水素原子、R20=ブチル基、x=1〕、2−プロピニルフェニルカーボネート〔R3=R4=R5=水素原子、R20=フェニル基、x=1〕、2−プロピニルシクルヘキシルカーボネート〔R3=R4=R5=水素原子、R20=シクロヘキシル基、x=1〕、2−ブチニルメチルカーボネート〔R3=メチル基、R4=R5=水素原子、R20=メチル基、x=1〕、3−ブチニルメチルカーボネート〔R3=R4=R5=水素原子、R20=メチル基、x=2〕、2−ペンチニルメチルカーボネート〔R3=エチル基、R4=R5=水素原子、R20=メチル基、x=1〕、1−メチル−2−ブチニルメチルカーボネート〔R3=R4=メチル基、R5=水素原子、R20=メチル基、x=1〕、1,1−ジメチル−2−プロピニルメチルカーボネート〔R3=水素原子、R4=R5=メチル基、R20=メチル基、x=1〕、1,1−ジエチル−2−プロピニルメチルカーボネート〔R3=水素原子、R4=R5=エチル基、R20=メチル基、x=1〕、1,1−エチルメチル−2−プロピニルメチルカーボネート〔R3=水素原子、R4=エチル基、R5=メチル基、R20=メチル基、x=1〕、1,1−イソブチルメチル−2−プロピニルメチルカーボネート〔R3=水素原子、R4=イソブチル基、R5=メチル基、R20=メチル基、x=1〕、1,1−ジメチル−2−ブチニルメチルカーボネート〔R3=R4=R5=メチル基、R20=メチル基、x=1〕、1−エチニルシクロヘキシルメチルカーボネート〔R3=水素原子、R4とR5が結合=ペンタメチレン基、R20=メチル基、x=1〕、1,1−フェニルメチル−2−プロピニルメチルカーボネート〔R3=水素原子、R4=フェニル基、R5=メチル基、R20=メチル基、x=1〕、1,1−ジフェニル−2−プロピニルメチルカーボネート〔R3=水素原子、R4=R5=フェニル基、R20=メチル基、x=1〕、1,1−ジメチル−2−プロピニルエチルカーボネート〔R3=水素原子、R4=R5=メチル基、R20=エチル基、x=1〕などが挙げられる。Y1=−COR20の場合、酢酸2−プロピニル〔R3=R4=R5=水素原子、R20=メチル基、x=1〕、酢酸1−メチル−2−プロピニル〔R3=水素原子、R4=メチル基、R5=水素原子、R20=メチル基、x=1〕、プロピオン酸2−プロピニル〔R3=R4=R5=水素原子、R20=エチル基、x=1〕、酪酸2−プロピニル〔R3=R4=R5=水素原子、R20=プロピル基、x=1〕、安息香酸2−プロピニル〔R3=R4=R5=水素原子、R20=フェニル基、x=1〕、シクロヘキシルカルボン酸2−プロピニル〔R3=R4=R5=水素原子、R20=シクロヘキシル基、x=1〕、酢酸2−ブチニル〔R3=メチル基、R4=R5=水素原子、R20=メチル基、x=1〕、酢酸3−ブチニル〔R3=R4=R5=水素原子、R20=メチル基、x=2〕、酢酸2−ペンチニル〔R3=エチル基、R4=R5=水素原子、R20=メチル基、x=1〕、酢酸1−メチル−2−ブチニル〔R3=R4=メチル基、R5=水素原子、R20=メチル基、x=1〕、酢酸1,1−ジメチル−2−プロピニル〔R3=水素原子、R4=R5=メチル基、R20=メチル基、x=1〕、酢酸1,1−ジエチル−2−プロピニル〔R3=水素原子、R4=R5=エチル基、R20=メチル基、x=1〕、酢酸1,1−エチルメチル−2−プロピニル〔R3=水素原子、R4=エチル基、R5=メチル基、R20=メチル基、x=1〕、酢酸1,1−イソブチルメチル−2−プロピニル〔R3=水素原子、R4=イソブチル基、R5=メチル基、R20=メチル基、x=1〕、酢酸1,1−ジメチル−2−ブチニル〔R3=R4=R5=メチル基、R20=メチル基、x=1〕、酢酸1−エチニルシクロヘキシル〔R3=水素原子、R4とR5が結合=ペンタメチレン基、R20=メチル基、x=1〕、酢酸1,1−フェニルメチル−2−プロピニル〔R3=水素原子、R4=フェニル基、R5=メチル基、R20=メチル基、x=1〕、酢酸1,1−ジフェニル−2−プロピニル〔R3=水素原子、R4=R5=フェニル基、R20=メチル基、x=1〕、プロピオン酸1,1−ジメチル−2−プロピニル〔R3=水素原子、R4=R5=メチル基、R20=エチル基、x=1〕などが挙げられる。Y1=−SO2R20の場合、メタンスルホン酸2−プロピニル〔R3=R4=R5=水素原子、R20=メチル基、x=1〕、メタンスルホン酸1−メチル−2−プロピニル〔R3=水素原子、R4=メチル基、R5=水素原子、R20=メチル基、x=1〕、エタンスルホン酸2−プロピニル〔R3=R4=R5=水素原子、R20=エチル基、x=1〕、プロパンスルホン酸2−プロピニル〔R3=R4=R5=水素原子、R20=プロピル基、x=1〕、p−トルエンスルホン酸2−プロピニル〔R3=R4=R5=水素原子、R20=p−トリル基、x=1〕、シクロヘキシルスルホン酸2−プロピニル〔R3=R4=R5=水素原子、R20=シクロヘキシル基、x=1〕、メタンスルホン酸2−ブチニル〔R3=メチル基、R4=R5=水素原子、R20=メチル基、x=1〕、メタンスルホン酸3−ブチニル〔R3=R4=R5=水素原子、R20=メチル基、x=2〕、メタンスルホン酸2−ペンチニル〔R3=エチル基、R4=R5=水素原子、R20=メチル基、x=1〕、メタンスルホン酸1−メチル−2−ブチニル〔R3=R4=メチル基、R5=水素原子、R20=メチル基、x=1〕、メタンスルホン酸1,1−ジメチル−2−プロピニル〔R3=水素原子、R4=R5=メチル基、R20=メチル基、x=1〕、メタンスルホン酸1,1−ジエチル−2−プロピニル〔R3=水素原子、R4=R5=エチル基、R20=メチル基、x=1〕、メタンスルホン酸1,1−エチルメチル−2−プロピニル〔R3=水素原子、R4=エチル基、R5=メチル基、R20=メチル基、x=1〕、メタンスルホン酸1,1−イソブチルメチル−2−プロピニル〔R3=水素原子、R4=イソブチル基、R5=メチル基、R20=メチル基、x=1〕、メタンスルホン酸1,1−ジメチル−2−ブチニル〔R3=R4=R5=メチル基、R20=メチル基、x=1〕、メタンスルホン酸1−エチニルシクロヘキシル〔R3=水素原子、R4とR5が結合=ペンタメチレン基、R20=メチル基、x=1〕、メタンスルホン酸1,1−フェニルメチル−2−プロピニル〔R3=水素原子、R4=フェニル基、R5=メチル基、R20=メチル基、x=1〕、メタンスルホン酸1,1−ジフェニル−2−プロピニル〔R3=水素原子、R4=R5=フェニル基、R20=メチル基、x=1〕、エタンスルホン酸1,1−ジメチル−2−プロピニル〔R3=水素原子、R4=R5=メチル基、R20=エチル基、x=1〕などが挙げられる。ただし、本発明はこれらの化合物に何ら限定されるものではない。
【0040】
前記一般式(IV)で表されるアルキン誘導体の具体例として、例えば、Y2=−COOR21およびY3=−COOR22の場合、2−ブチン−1,4−ジオール ジメチルカーボネート〔R6=R7=R8=R9=水素原子、R21=R22=メチル基、x=1〕、2−ブチン−1,4−ジオール ジエチルカーボネート〔R6=R7=R8=R9=水素原子、R21=R22=エチル基、x=1〕、3−ヘキシン−2,5−ジオール ジメチルジカーボネート〔R6=R8=メチル基、R7=R9=水素原子、R21=R22=メチル基、x=1〕、3−ヘキシン−2,5−ジオールジエチルジカーボネート〔R6=R8=メチル基、R7=R9=水素原子、R21=R22=エチル基、x=1〕、2,5−ジメチル−3−ヘキシン−2,5−ジオール ジメチルジカーボネート〔R6=R7=R8=R9=メチル基、R21=R22=メチル基、x=1〕、2,5−ジメチル−3−ヘキシン−2,5−ジオール ジエチルジカーボネート〔R6=R7=R8=R9=メチル基、R21=R22=エチル基、x=1〕などが挙げられる。Y2=−COR21およびY3=−COR22の場合、2−ブチン−1,4−ジオール ジアセテート〔R6=R7=R8=R9=水素原子、R21=R22=メチル基、x=1〕、2−ブチン−1,4−ジオール ジアセテート〔R6=R7=R8=R9=水素原子、R21=R22=メチル基、x=1〕、2−ブチン−1,4−ジオール ジプロピオネート〔R6=R7=R8=R9=水素原子、R21=R22=エチル基、x=1〕、3−ヘキシン−2,5−ジオール ジアセテート〔R6=R8=メチル基、R7=R9=水素原子、R21=R22=メチル基、x=1〕、3−ヘキシン−2,5−ジオール ジプロピオネート〔R6=R8=メチル基、R7=R9=水素原子、R21=R22=エチル基、x=1〕、2,5−ジメチル−3−ヘキシン−2,5−ジオール ジアセテート〔R6=R7=R8=R9=メチル基、R21=R22=メチル基、x=1〕、2,5−ジメチル−3−ヘキシン−2,5−ジオール ジプロピオネート〔R6=R7=R8=R9=メチル基、R121=R22=エチル基、x=1〕などが挙げられる。Y2=−SO2R21およびY3=−SO2R22の場合、2−ブチン−1,4−ジオール ジメタンスルホネート〔R6=R7=R8=R9=水素原子、R21=R22=メチル基、x=1〕、2−ブチン−1,4−ジオール ジエタンスルホネート〔R6=R7=R8=R9=水素原子、R21=R22=エチル基、x=1〕、3−ヘキシン−2,5−ジオール ジメタンスルホネート〔R6=R8=メチル基、R7=R9=水素原子、R21=R22=メチル基、x=1〕、3−ヘキシン−2,5−ジオール ジエタンスルホネート〔R6=R8=メチル基、R7=R9=水素原子、R21=R22=エチル基、x=1〕、2,5−ジメチル−3−ヘキシン−2,5−ジオール ジメタンスルホネート〔R6=R7=R8=R9=メチル基、R21=R22=メチル基、x=1〕、2,5−ジメチル−3−ヘキシン−2,5−ジオール ジエタンスルホネート〔R6=R7=R8=R9=メチル基、R21=R22=エチル基、x=1〕などが挙げられる。ただし、本発明はこれらの化合物に何ら限定されるものではない。
【0041】
前記一般式(V)で表されるアルキン誘導体の具体例として、例えば、Y4=−COOR23およびY5=−COOR24の場合、2,4−ヘキサジイン−1,6−ジオール ジメチルジカーボネート〔R10=R11=R12=R13=水素原子、R23=R24=メチル基、x=1〕、2,4−ヘキサジイン−1,6−ジオール ジエチルジカーボネート〔R10=R11=R12=R13=水素原子、R23=R24=エチル基、x=1〕、2,7−ジメチル−3,5−オクタジイン−2,7−ジオールジメチルジカーボネート〔R10=R11=R12=R13=メチル基、R23=R24=メチル基、x=1〕、2,7−ジメチル−3,5−オクタジイン−2,7−ジオール ジエチルジカーボネート〔R10=R11=R12=R13=メチル基、R23=R24=エチル基、x=1〕などが挙げられる。Y4=−COR23およびY5=−COR24の場合、2,4−ヘキサジイン−1,6−ジオール ジアセテート〔R10=R11=R12=R13=水素原子、R23=R24=メチル基、x=1〕、2,4−ヘキサジイン−1,6−ジオール ジプロピオネート〔R10=R11=R12=R13=水素原子、R23=R24=エチル基、x=1〕、2,7−ジメチル−3,5−オクタジイン−2,7−ジオール ジアセテート〔R10=R11=R12=R13=メチル基、R23=R24=メチル基、x=1〕、2,7−ジメチル−3,5−オクタジイン−2,7−ジオール ジプロピオネート〔R10=R11=R12=R13=メチル基、R23=R24=エチル基、x=1〕などが挙げられる。Y4=−SO2R23およびY5=−SO2R24の場合、2,4−ヘキサジイン−1,6−ジオール ジメタンスルホネート〔R10=R11=R12=R13=水素原子、R23=R24=メチル基、x=1〕、2,4−ヘキサジイン−1,6−ジオール ジエタンスルホネート〔R10=R11=R12=R13=水素原子、R23=R24=エチル基、x=1〕、2,7−ジメチル−3,5−オクタジイン−2,7−ジオール ジメタンスルホネート〔R10=R11=R12=R13=メチル基、R23=R24=メチル基、x=1〕、2,7−ジメチル−3,5−オクタジイン−2,7−ジオール ジエタンスルホネート〔R10=R11=R12=R13=メチル基、R23=R24=エチル基、x=1〕などが挙げられる。ただし、本発明はこれらの化合物に何ら限定されるものではない。
【0042】
前記一般式(VI)で表されるアルキン誘導体の具体例としては、例えば、ジプロパルギルカーボネート〔R14=R15=R16=R17=R18=R19=水素原子、x=1〕、ジ(1−メチル−2−プロピニル)カーボネート〔R14=R16=R18=R19=水素原子、R15=R17=メチル基、x=1〕、ジ(2−ブチニル)カーボネート〔R14=R19=メチル基、R15=R16=R17=R18=水素原子、x=1〕、ジ(3−ブチニル)カーボネート〔R14=R15=R16=R17=R18=R19=水素原子、x=2〕、ジ(2−ペンチニル)カーボネート〔R14=R19=エチル基、R15=R16=R17=R18=水素原子、x=1〕、ジ(1−メチル−2−ブチニル)カーボネート〔R14=R15=R16=R19=メチル基、R17=R18=水素原子、x=1〕、2−プロピニル 2−ブチニルカーボネート〔R14=R15=R16=R17=R18=水素原子、R19=メチル基、x=1〕、ジ(1,1−ジメチル−2−プロピニル)カーボネート〔R14=R19=水素原子、R15=R16=R17=R18=メチル基、x=1〕、ジ(1,1−ジエチル−2−プロピニル)カーボネート〔R14=R19=水素原子、R15=R16=R17=R18=エチル基、x=1〕、ジ(1,1−エチルメチル−2−プロピニル)カーボネート〔R14=R19=水素原子、R15=R17=エチル基、R16=R18=メチル基、x=1〕、ジ(1,1−イソブチルメチル−2−プロピニル)カーボネート〔R14=R19=水素原子、R15=R17=イソブチル基、R16=R18=メチル基、x=1〕、ジ(1,1−ジメチル−2−ブチニル)カーボネート〔R14=R15=R16=R17=R18=R19=メチル基、x=1〕、ジ(1−エチニルシクロヘキシル)カーボネート〔R14=R19=水素原子、R15とR16が結合=ペンタメチレン基、R17とR18が結合=ペンタメチレン基、n=1〕が挙げられる。ただし、本発明はこれらの化合物に何ら限定されるものではない。
【0043】
前記アルキン誘導体類において、前記一般式(III)、(IV)、(V)、(VI)で表されるアルキン誘導体の含有量は、過度に多いと、電解液の電導度などが変わり電池性能が低下することがあり、また、過度に少ないと、十分な被膜が形成されず、期待した電池特性が得られないので、電解液の重量に対して0.1〜10重量%、特に0.5〜5重量%の範囲が好ましい。
【0044】
本発明で使用される非水溶媒としては、環状カーボネートと鎖状カーボネートを主成分とするものが好ましい。
環状カーボネートとしては、例えば、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ブチレンカーボネート(BC)、ビニレンカーボネート(VC)などの環状カーボネート類が好適に挙げられる。これらの高誘電率溶媒は、一種類で使用してもよく、また二種類以上組み合わせて使用してもよい。
【0045】
鎖状カーボネートとしては、ジメチルカーボネート(DMC)、エチルメチルカーボネート(EMC)、ジエチルカーボネート(DEC)などの鎖状カーボネート類が好適に挙げられる。これらの高誘電率溶媒は、一種類で使用してもよく、また二種類以上組み合わせて使用してもよい。
非水溶媒中の環状カーボネートの含有量が10重量%以上70重量%以下であり、前記鎖状カーボネートの含有量が30重量%以上90重量%以下であるのが好ましい。
さらに、低粘度溶媒を含有させることもできる。低粘度溶媒の具体例としては、例えば、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン、1,2−ジブトキシエタンなどのエーテル類、γ−ブチロラクトンなどのラクトン類、アセトニトリルなどのニトリル類、プロピオン酸メチル、ピバリン酸メチル、ピバリン酸エチル、ピバリン酸オクチルなどのエステル類、ジメチルホルムアミドなどのアミド類、リン酸トリエチル、リン酸トリブチル、リン酸トリオクチルなどのリン酸エステル類などが挙げられる。これらの低粘度溶媒は一種類で使用してもよく、また二種類以上組み合わせて使用してもよい。
【0046】
本発明で使用される電解質としては、例えば、LiPF6、LiBF4、LiAsF6、LiClO4、LiN(SO2CF3)2、LiN(SO2C2F5)2、LiC(SO2CF3)3、LiPF4(CF3)2、LiPF3(C2F5)3、LiPF3(CF3)3、LiPF3(iso−C3F7)3、LiPF5(iso−C3F7)などが挙げられる。これらの電解質は、一種類で使用してもよく、二種類以上組み合わせて使用してもよい。これら電解質は、前記の非水溶媒に通常0.1〜3M、好ましくは0.5〜1.5Mの濃度で溶解されて使用される。
【0047】
本発明の非水電解液は、例えば、高誘電率溶媒と低粘度溶媒を混合し、これに前記の電解質を溶解し、前記式(I)(II)で表されるアルコキシベンゼン誘導体および前記式(III)(IV)、(V)、(VI)で表されるアルキン誘導体を溶解することにより得られる。
【0048】
例えば、正極活物質としてはコバルト、マンガン、ニッケル、クロム、鉄およびバナジウムからなる群より選ばれる少なくとも一種類の金属とリチウムとの複合金属酸化物が使用される。このような複合金属酸化物としては、例えば、LiCoO2、LiMn2O4、LiNiO2などが挙げられる。
【0049】
正極は、前記の正極活物質をアセチレンブラック、カーボンブラックなどの導電剤、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、スチレンとブタジエンの共重合体(SBR)、アクリロニトリルとブタジエンの共重合体(NBR)、カルボキシメチルセルロース(CMC)などの結着剤および溶剤と混練して正極合剤とした後、この正極材料を集電体としてのアルミニウム箔やステンレス製のラス板に塗布して、乾燥、加圧成型後、50℃〜250℃程度の温度で2時間程度真空下に加熱処理することにより作製される。
【0050】
負極活物質としては、リチウムを吸蔵・放出可能な黒鉛型結晶構造を有するグラファイトを含む材料、例えば天然黒鉛や人造黒鉛が使用される。特に、格子面(002)の面間隔(d002 )が0.335〜0.340nm(ナノメータ)である黒鉛型結晶構造を有する炭素材料を使用することが好ましい。なお、炭素材料のような粉末材料はエチレンプロピレンジエンターポリマー(EPDM)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、スチレンとブタジエンの共重合体(SBR)、アクリロニトリルとブタジエンの共重合体(NBR)、カルボキシメチルセルロース(CMC)などの結着剤と混練して負極合剤として使用される。
【0051】
リチウム二次電池の構造は特に限定されるものではなく、正極、負極および単層又は複層のセパレータを有するコイン型電池、さらに、正極、負極およびロール状のセパレータを有する円筒型電池や角型電池などが一例として挙げられる。なお、セパレータとしては公知のポリオレフィンの微多孔膜、織布、不織布などが使用される。
【0052】
本発明におけるリチウム二次電池の充放電サイクルの電圧範囲は、最大作動電圧が4.1Vより大きいことが好ましく、更に好ましくは4.2Vより大きく、最も好ましくは4.3V以上である。カットオフ電圧は、2.0V以上が好ましく、更に好ましくは2.5V以上である。電流値については特に限定されるものではないが、通常0.1〜2Cの定電流放電で使用される。充放電サイクルの温度範囲は、−40〜100℃が好ましく、更に好ましくは、40〜80℃である。
【0053】
【実施例】
次に、実施例および比較例を挙げて、本発明を具体的に説明する。
実施例1
〔非水電解液の調製〕
PC:DMC(容量比)=1:2の非水溶媒を調製し、これにLiPF6を1Mの濃度になるように溶解して非水電解液を調製した後、さらに非水電解液に対して1,2,4−トリメトキシベンゼン〔式(I)中、R1=メチル基、R2=全てメチル基、m=2〕を0.1重量%、およびメタンスルホン酸2−プロピニル〔式(III)中、Y1=−SO2R20、R3=R4=R5=水素原子、R20=メチル基、x=1〕を2.0重量%となるように加えた。
【0054】
〔リチウム二次電池の作製および電池特性の測定〕
LiCoO2(正極活物質)を80重量%、アセチレンブラック(導電剤)を10重量%、ポリフッ化ビニリデン(結着剤)を10重量%の割合で混合し、これに1−メチル−2−ピロリドン溶剤を加えて混合したものをアルミニウム箔上に塗布し、乾燥、加圧成型、加熱処理して正極を調製した。天然黒鉛(負極活物質)を90重量%、ポリフッ化ビニリデン(結着剤)を10重量%の割合で混合し、これに1−メチル−2−ピロリドン溶剤を加え、混合したものを銅箔上に塗布し、乾燥、加圧成型、加熱処理して負極を調製した。そして、ポリプロピレン微多孔性フィルムのセパレータを用い、上記の非水電解液を注入させてコイン電池(直径20mm、厚さ3.2mm)を作製した。
このコイン電池を用いて、高温(40℃)下、0.8mAの定電流で4.3Vまで充電した後、終止電圧4.3Vとして定電圧下に合計6時間充電した。次に0.8mAの定電流下、終止電圧2.7Vまで放電し、この充放電を繰り返した。初期放電容量は、1M LiPF6+EC:PC:DEC(容量比)=3:1:6の非水電解液(比較例4;アルコキシベンゼン誘導体およびアルキン誘導体無添加)を1とした時の相対比で1.00であった。また、初期放電容量を100%としたときの100サイクル後の放電容量維持率は92.5%であった。また、低温特性も良好であった。コイン電池の作製条件および電池特性を表1に示す。
【0055】
比較例1
PC:DMC(容量比)=1:2の非水溶媒を調製し、これにLiPF6を1Mの濃度になるように溶解した。このときアルコキシベンゼンベンゼン誘導体およびアルキン誘導体は全く添加しなかった。この非水電解液を使用して実施例1と同様にコイン電池を作製し、電池特性を測定したが充放電しないことが分った。コイン電池の作製条件および電池特性を表1に示す。
【0056】
比較例2
添加剤として、1,2,4−トリメトキシベンゼンのみを非水電解液に対して0.1重量%使用したほかは実施例1と同様に非水電解液を調製してコイン電池を作製した。この非水電解液を使用して終止電圧4.3Vまで6時間充電した以外は、実施例1と同様に電池特性を測定したが充放電はしないことが分った。コイン電池の作製条件および電池特性を表1に示す。
【0057】
比較例3
添加剤として、メタンスルホン酸2−プロピニルのみを非水電解液に対して2.0重量%使用したほかは実施例1と同様に非水電解液を調製してコイン電池を作製した。コイン電池の作製条件および電池特性を表1に示す。
【0058】
【表1】
【0059】
実施例2
EC/PC/DEC(容量比)=3/1/6の非水溶媒を調製し、これにLiPF6を1Mの濃度になるように溶解して電解液を調製した後、さらに非水電解液に対して1,2,4−トリメトキシベンゼンを0.05重量%、およびジプロパルギルカーボネート〔式(VI)中、R14=R15=R16=R17=R18=R19=水素原子、x=1〕を1.0重量%添加剤として使用したほかは実施例1と同様に非水電解液を調製してコイン電池を作製した。コイン電池の作製条件および電池特性を表2に示す。
【0060】
実施例3〜実施例5
1,2,4−トリメトキシベンゼンおよびジプロパルギルカーボネートの使用量をかえたほかは実施例2と同様に非水電解液を調製してコイン電池を作製した。コイン電池の作製条件および電池特性を表2に示す。
【0061】
比較例4
1,2,4−トリメトキシベンゼンおよびジプロパルギルカーボネートを添加しなかったほかは実施例2と同様に非水電解液を調製してコイン電池を作製した。コイン電池の作製条件および電池特性を表2に示す。
【0062】
比較例5
1,2,4−トリメトキシベンゼンの代わりに1,2−ジメトキシベンゼンを電解液に対して2.5重量%添加し、ジプロパルギルカーボネートを添加しなかったほかは実施例2と同様に非水電解液を調製してコイン電池を作製した。コイン電池の作製条件および電池特性を表2に示す。
【0063】
比較例6
充電時の終止電圧を4.1Vとしたほかは比較例5と同様に非水電解液を調製してコイン電池を作製した。コイン電池の作製条件および電池特性を表2に示す。
【0064】
比較例7
1,2,4−トリメトキシベンゼンの代わりに1,3,5−トリメトキシベンゼンを電解液に対して2.5重量%添加し、ジプロパルギルカーボネートを添加しなかったほかは実施例2と同様に非水電解液を調製してコイン電池を作製した。コイン電池の作製条件および電池特性を表2に示す。
【0065】
比較例8
1,2,4−トリメトキシベンゼンの代わりに1,2−ジメトキシベンゼンを電解液に対して0.1重量%添加し、ジプロパルギルカーボネートを添加しなかったほかは実施例2と同様に非水電解液を調製してコイン電池を作製した。コイン電池の作製条件および電池特性を表2に示す。
【0066】
比較例9
ジプロパルギルカーボネートを電解液に対して1.0重量%添加し、1,2,4−トリメトキシベンゼンを添加しなかったほかは実施例2と同様に非水電解液を調製してコイン電池を作製した。コイン電池の作製条件および電池特性を表2に示す。
【0067】
【表2】
【0068】
実施例6
非水電解液に対して1,2,4−トリメトキシベンゼンの代わりに1,2−ジエトキシベンゼン〔式(I)中、R1=R2=エチル基、m=1〕を0.1重量%添加し、ジプロパルギルカーボネートの代わりに1,1−ジメチル−2−プロピニルメチルカーボネート〔式(III)中、Y1=−COOR20、R3=水素原子、R4=R5=メチル基、R20=メチル基、x=1〕を2.0重量%添加したほかは実施例2と同様に非水電解液を調製してコイン電池を作製した。コイン電池の作製条件および電池特性を表3に示す。
【0069】
実施例7〜実施例11
アルコキシベンゼン誘導体およびアルキン誘導体を表3記載のように代えたほかは実施例6と同様に非水電解液を調製してコイン電池を作製した。コイン電池の作製条件および電池特性を表3に示す。
【0070】
実施例12〜実施例14
負極活物質として、天然黒鉛に代えて人造黒鉛を使用し、アルコキシベンゼン誘導体およびアルキン誘導体を表3記載のように代えたほかは実施例6と同様に非水電解液を調製してコイン電池を作製した。コイン電池の作製条件および電池特性を表3に示す。
【0071】
【表3】
【0072】
実施例15
正極活物質として、LiCoO2に代えてLiMn2O4を使用し、負極活物質として、天然黒鉛に代えて人造黒鉛を使用し、また非水電解液に対して1,2,4−トリメトキシベンゼンを0.1重量%、およびメタンスルホン酸2−プロピニルを2.0重量%使用したほかは実施例2と同様に非水電解液を調製してコイン電池を作製した。初期放電容量は、比較例4を1とした時の相対比で0.85であった。100サイクル後の電池特性を測定したところ、放電容量維持率は93.9%であった。コイン電池の作製条件および電池特性を表4に示す。
【0073】
実施例16および比較例10〜11
アルコキシベンゼン誘導体およびアルキン誘導体を表4記載のようにしたほかは実施例15と同様に非水電解液を調製してコイン電池を作製した。コイン電池の作製条件および電池特性を表4に示す。
【0074】
【表4】
【0075】
以上のように、本発明におけるアルコキシベンゼン誘導体を0.001〜0.8重量%、およびアルキン誘導体を0.1〜10重量%添加すると、上限電圧が4.1Vより高電圧及び/又は40℃以上の高温状態の充放電においてサイクル特性が明らかに優れていることが分かった。
【0076】
なお、本発明は記載の実施例に限定されず、発明の趣旨から容易に類推可能な様々な組み合わせが可能である。特に、上記実施例の溶媒の組み合わせは限定されるものではない。更には、上記実施例はコイン電池に関するものであるが、本発明は円筒形、角柱形の電池、積層形のポリマーにも適用される。
【0077】
【発明の効果】
本発明によれば、電池のサイクル特性、電気容量、保存特性などの電池特性に優れたリチウム二次電池を提供することができる。
Claims (12)
- 正極、負極および非水溶媒に電解質が溶解されている非水電解液からなるリチウム二次電池において、正極がリチウム複合酸化物を含む材料であり、負極がグラファイトを含む材料であり、非水溶媒は環状カーボネートおよび鎖状カーボネートを主成分とし、且つ前記非水電解液中に下記一般式(I)、(II)
- 前記非水溶媒中の環状カーボネートの含有量が10重量%以上70重量%以下であり、前記鎖状カーボネートの含有量が30重量%以上90重量%以下である請求項1記載のリチウム二次電池。
- 前記環状カーボネートは、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネートおよびビニレンカーボネートから選ばれる少なくとも一種以上である請求項1記載のリチウム二次電池。
- 前記鎖状カーボネートは、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネートおよびメチルエチルカーボネートから選ばれる少なくとも一種以上である請求項1記載のリチウム二次電池。
- 前記グラファイトが天然黒鉛または人造黒鉛である請求項1記載のリチウム二次電池。
- 前記グラファイトの格子面(002)の面間隔(d002)が0.335〜0.340nmである請求項1記載のリチウム二次電池。
- リチウム複合酸化物を含む材料からなる正極およびグラファイトを含む材料からなる負極を備えたリチウム二次電池用非水電解液において、前記非水電解液は非水溶媒に電解質が溶解されている非水電解液であって、非水溶媒は環状カーボネートおよび鎖状カーボネートを主成分とし、且つ前記非水電解液中に前記一般式(I)、(II)
- 前記非水溶媒中の環状カーボネートの含有量が10重量%以上70重量%以下であり、前記鎖状カーボネートの含有量が30重量%以上90重量%以下である請求項7記載のリチウム二次電池用非水電解液。
- 前記環状カーボネートは、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネートおよびビニレンカーボネートから選ばれる少なくとも一種以上である請求項7記載のリチウム二次電池用非水電解液。
- 前記鎖状カーボネートは、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネートおよびメチルエチルカーボネートから選ばれる少なくとも一種以上である請求項7記載のリチウム二次電池用非水電解液。
- 前記グラファイトが天然黒鉛または人造黒鉛である請求項7記載のリチウム二次電池用非水電解液。
- 前記グラファイトの格子面(002)の面間隔(d002)が0.335〜0.340nmである請求項7記載のリチウム二次電池用非水電解液。
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