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JP4304091B2 - 信号入力回路及びリレーユニット回路 - Google Patents

信号入力回路及びリレーユニット回路 Download PDF

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JP4304091B2
JP4304091B2 JP2004034920A JP2004034920A JP4304091B2 JP 4304091 B2 JP4304091 B2 JP 4304091B2 JP 2004034920 A JP2004034920 A JP 2004034920A JP 2004034920 A JP2004034920 A JP 2004034920A JP 4304091 B2 JP4304091 B2 JP 4304091B2
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Description

本発明は、PNP出力対応及びNPN出力対応の信号入力回路及びリレーユニット回路に関する。
例えば多光軸光電スイッチなどの検出スイッチには、その検出動作に応じて出力される動作信号を、PNP型トランジスタのオープンコレクタ回路を介して外部に出力するタイプと、NPN型トランジスタのオープンコレクタ回路を介して外部に出力するタイプとがある。また、下記特許文献1には、多光軸光電スイッチ本体に、PNP出力用アダプタ及びNPN出力用アダプタを選択的に連結可能とすることで、1つの多光軸光電スイッチをPNP出力タイプとNPN出力タイプとに使い分けることができる技術が開示されている。
特開2003−255054公報
ところで、PNP出力タイプの多光軸光電スイッチにはPNP出力対応の入力回路(以下、「PNP対応入力回路」という)を、NPN出力タイプの多光軸光電スイッチにはNPN出力対応の入力回路(以下、「NPN対応入力回路」という)をそれぞれ連結する必要がある。ここで、従来、多光軸光電スイッチに連結される信号入力装置は、PNP対応入力回路及びNPN対応入力回路のいずれか一方を備えたものしかなかったので、ユーザ側及び製造者側は、PNP対応の信号入力装置とNPN対応の信号入力装置との2タイプを用意する必要があり不便であった。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、PNP型の出力装置からの出力信号を取り込み可能な入力形態と、NPN型の出力装置からの出力信号を取り込み可能な入力形態とを自動で切り替えることが可能な信号入力回路及びリレーユニット回路を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するための手段として、請求項1の発明は、PNP型の出力装置と、NPN型の出力装置とが選択的に連結可能とされ、前記PNP型の出力装置が連結されているときはこの出力装置からの出力信号を、前記NPN型の出力装置が連結されているときはこの出力装置からの出力信号を、取り込む信号入力回路であって、前記出力信号が入力される第1信号入力端子と、外部から信号が入力される第2信号入力端子と、前記第2信号入力端子が、互いにレベルの異なる高電位基準レベル及び低電位基準レベルのうち一方の基準レベルと略同一レベルにあるときに、前記第1信号入力端子の電圧レベルを前記低電位基準レベル側にして前記PNP型の出力装置からの出力信号を入力可能な第1入力形態とする一方で、前記第2信号入力端子が前記高電位基準レベル及び低電位基準レベルのうち他方の基準レベルと略同一レベルにあるときに、前記第1入力端子の電圧レベルを前記高電位基準レベル側にして前記NPN型の出力装置からの出力信号を入力可能な第2入力形態とする選択動作を行う選択回路とを備えて構成されていることを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1に記載のものにおいて、前記選択回路は、前記第2信号入力端子の電圧レベルが、前記高電位基準レベル及び低電位基準レベルに挟まれる所定範囲内にあるときには、前記第1信号入力端子の電圧レベルを前記高電位基準レベル側及び前記低電位基準レベル側のいずれにもしない第3入力形態を選択するよう動作することを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1または請求項2に記載のものにおいて、前記一方の基準レベルは前記低電位基準レベルであり、前記他方の基準レベルは前記高電位基準レベルであることを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のものにおいて、前記選択回路は、前記高電位基準レベルと前記第2信号入力端子の電圧レベルとの電位差が所定値以上であることを条件に前記第1信号入力端子と前記低電位基準レベルの信号線側との間のリレー接点を閉じる動作をする第1の機械的リレー回路と、前記低電位基準レベルと前記第2信号入力端子の電圧レベルとの電位差が所定値以上であることを条件に前記第1信号入力端子と前記高電位基準レベルの信号線側との間のリレー接点を閉じる動作をする第2の機械的リレー回路とを備えて構成されていることを特徴とする。
なお、上記「所定値」は、第1の機械的リレー回路(例えばリレーコイルとリレー接点からなる構成)と第2の機械的リレー回路とで異なる構成としてもよい。
また、選択回路を、半導体リレー回路で構成したものは請求項1ないし請求項3の発明に含まれる。
請求項5の発明は、請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のものにおいて、前記第1信号入力端子は、信号出力線、1対の電源入力線、前記1対の電源入力線とは別体或いはそれら1対の電源入力線のいずれか一方を兼ねるシールド部材とを有するとともに前記出力装置に連なるシールド電線のうち、前記信号出力線に接続される信号入力端子であり、前記1対の電源入力線にそれぞれ接続される1対の電源供給端子を備え、前記高電位基準レベル及び低電位基準レベルは、前記1対の電源供給端子の高電位端子及び低電位端子のそれぞれの電圧レベルであり、前記第2信号入力端子は、前記シールド部材に接続されるシールド用端子であることを特徴とする。
つまり、次のような構成である。
(構成A)「PNP型の出力装置と、NPN型の出力装置とが選択的に連結可能とされ、前記PNP型の出力装置が連結されているときはこの出力装置からの出力信号を、前記NPN型の出力装置が連結されているときはこの出力装置からの出力信号を、取り込む信号入力回路であって、
信号出力線と、1対の電源入力線と、前記1対の電源入力線とは別体或いはそれら1対の電源入力線のいずれか一方を兼ねるシールド部材とを備えるとともに、前記出力装置に連なるシールド電線のうち、前記信号出力線に接続される信号入力端子と、
前記1対の電源入力線にそれぞれ接続される1対の電源供給端子と、
前記シールド部材に接続されるシールド用端子と、
前記シールド用端子が前記1対の電源供給端子のうち一方の電源供給端子と略同一電圧レベルにあるときに、前記信号入力端子を前記1対の電源供給端子のうち低電位端子側に接続して前記PNP型の出力装置からの出力信号を入力可能な第1入力形態とする一方で、前記シールド用端子が前記1対の電源供給端子のうち他方の電源供給端子と略同一電圧レベルにあるときに、前記信号入力端子を前記1対の電源供給端子のうち高電位端子側に接続して前記NPN型の出力装置からの出力信号を入力可能な第2入力形態とする選択動作を行う選択回路とを備えて構成されていることを特徴とする信号入力回路。」
なお、本発明で「シールド電線」は、一方の電源入力線のいずれか一方が、シールド電線内においてシールド部材と共通化されている構成であってもよい。具体的には、シールド電線は、例えば、一方の電源入力線と、信号出力線と、それらを個別または一括に包囲する編組シールド(シールド部材)とを備えて、この編組シールドが他方の電源入力線を兼ねる構成であってもよい。この場合、信号入力回路側に接続される一端側において上記編組シールドが信号入力回路のシールド用端子に接続される一方で、編組シールドの一部が引き出されて1対の電源供給端子のいずれか一方に接続されることになる。
また、上記構成Aに次の構成Bから構成Dを加えた構成であってもよい。
(構成B)「前記選択回路は、前記シールド用端子の電圧レベルが、前記1対の電源供給端子の両電圧レベルに挟まれる所定範囲内にあるときには、前記信号入力端子を前記低電位端子側及び前記高電位端子側のいずれにも接続しない第3入力形態を選択するよう動作することを特徴とする構成A記載の信号入力回路。」(請求項2に含まれる構成)
(構成C)「前記一方の電源供給端子は低電位側端子であり、前記他方の電源供給端子は高電位側端子であることを特徴とする構成Aまたは構成B記載の信号入力回路。」(請求項3に含まれる構成)
(構成D)「前記選択回路は、
前記高電位側端子及びシールド用端子の電位差が所定値以上であることを条件に前記信号入力端子と前記低電位端子側との間のリレー接点を閉じる動作をする第1の機械的リレー回路と、
前記低電位側端子及びシールド用端子の電位差が所定値以上であることを条件に前記信号入力端子と前記高電位端子側との間のリレー接点を閉じる動作をする第2の機械的リレー回路とを備えて構成されていることを特徴とする構成Aないし構成Cのいずれかに記載の信号入力回路。」(請求項4に含まれる構成)
また、本発明において次のような構成を加えてもよい。
即ち、「構成Aないし構成Dのいずれかに記載の信号入力回路において、前記シールド用端子の電圧レベルが前記低電位側端子の電圧レベル寄りにあるときに、当該低電位側端子と前記シールド用端子とを短絡させる一方で、前記シールド用端子の電圧レベルが前記高電位側端子の電圧レベル寄りににあるときに、当該高電位側端子と前記シールド用端子とを短絡させる短絡手段を備えている構成」。
より具体的には、「上記短絡手段は、前記高電位側端子(上記一方の電源端子)及びシールド用端子の電位差が所定値以上であることを条件に前記低電位側端子(上記他方の電源端子)及び前記シールド用端子間を短絡させる第3のリレー回路と、前記低電位側端子及びシールド用端子の電位差が所定値以上であることを条件に前記高電位側端子及び前記シールド用端子間を短絡させる第4のリレー回路とを備えて構成されているもの」。
このような構成であれば、例えば信号入力回路と出力装置とが長いシールド電線を介して離間して接続されるような場合、信号入力回路におけるシールド用端子を、低電位側端子或いは高電位側端子に短絡させて確実なシールド効果を得ることができる。
なお、この構成において、上記「所定値」は、第3のリレー回路と第4のリレー回路とで異なる構成としてもよい。また、リレー回路は、機械的リレー回路(例えばリレーコイルとリレー接点からなる構成)だけに限らず、半導体リレー回路(例えばスイッチ素子などの半導体素子による構成)であってもよい。
請求項6の発明のリレーユニット回路は、上記請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の信号入力回路と、外部機器が接続される1対の接続端子と、前記信号入力回路に取り込まれた前記出力信号に基づき前記1対の接続端子間を接続するリレー回路とを備えたことを特徴とする。
請求項7の発明は、請求項6記載のものにおいて、前記第1信号入力端子は、信号出力線、1対の電源入力線、前記1対の電源入力線とは別体或いはそれら1対の電源入力線のいずれか一方を兼ねるシールド部材とを有するとともに前記出力装置に連なるシールド電線のうち、前記信号出力線に接続される信号入力端子であり、前記1対の電源入力線にそれぞれ接続される1対の電源供給端子を備え、前記高電位基準レベル及び低電位基準レベルは、前記1対の電源供給端子の高電位端子及び低電位端子のそれぞれの電圧レベルであり、前記第2信号入力端子は、前記シールド部材に接続されるシールド用端子であることを特徴とする。
請求項8の発明は、請求項7記載のものにおいて、前記PNP型の出力装置はPNP出力の多光軸光電センサであり、前記NPN型の出力装置は、NPN出力の多光軸光電センサであることを特徴とする。
<請求項1,請求項3〜請求項8の発明>
通常、シールド電線のシールド部材は、出力装置がPNP型(PNP出力タイプ)であれば、その一対の電源入力線のうち低電位側入力線に短絡されて、NPN型(NPN出力タイプ)であれば、その一対の電源入力線のうち高電位側入力線に短絡されている。従って、このシールド部材に接続されるシールド用端子の電圧レベルに基づき、連結されている出力装置(PNP型、NPN型)に対応してPNP入力形態(第1入力形態)と、NPN入力形態(第2入力形態)とに自動で切り換えることができる。
本願に係る信号入力回路は、この点に着目したものであり、具体的には、シールド用端子(第2信号入力端子)の電圧レベルが例えば低電位側端子の電圧レベル(低電位基準レベル)寄りにあるとき、連結されている出力装置がPNP型であるとして、信号入力端子(第1信号入力端子)を低電位端子側に接続して(低電位基準レベル側にして)PNP型の出力装置からの出力信号が入力される第1入力形態となる。一方、シールド用端子(第2信号入力端子)の電圧レベルが高電位側端子の電圧レベル(高電位基準レベル)寄りにあるとき、連結されている出力装置がNPN型であるとして、信号入力端子(第1信号入力端子)を高電位端子側に接続して(高電位基準レベル側にして)NPN型の出力装置からの出力信号が入力される第2入力形態となる。
このような構成によれば、出力装置を連結するだけで、それがPNP型かNPN型かを識別しそれに応じてPNP入力とNPN入力とに入力形態を自動で切り換えるよう動作する。従って、ユーザ側及び製造者側で、PNP対応の信号入力装置とNPN対応の信号入力装置との2タイプを用意する必要がなくなり、例えば管理コストの低減などを図ることができる。
<請求項2の発明>
例えば、何らかの原因で、例えば信号入力回路のシールド用端子(第2信号入力端子)がシールド電線のシールド部材に接続されていないときには、シールド用端子の電圧レベルが不安定状態となり、連結されている出力装置がPNP型かNPN型かを信号入力回路側において識別することが困難になることがある。
そこで、本構成によれば、シールド用端子の電圧レベルが、1対の電源供給端子の両電圧レベルに挟まれる所定範囲内にあるときには、信号入力端子を低電位端子側及び高電位端子側のいずれにも接続しない構成としている(第3入力形態)。
以下、本発明の一実施形態を図1,図2に基づいて説明する。
本実施形態のリレーユニット50は、PNP型(PNP出力タイプ)の多光軸光電スイッチと、NPN型(NPN出力タイプ)の多光軸光電スイッチとに選択的に連結可能とされ、PNP型の多光軸光電スイッチが連結されているときはここからのPNP出力信号を、NPN型の多光軸光電スイッチが連結されているときはここからのNPN出力信号を、取り込むものである。
なお、以下において、PNP型の多光軸光電スイッチ及びNPN型の多光軸光電スイッチについて、両者を総称する場合には「多光軸光電スイッチ1」と呼び、区別する場合には、前者を「PNP出力光電スイッチ2」、後者を「NPN出力光電スイッチ3」)とそれぞれ呼ぶ。
1.多光軸光電スイッチの構成
(1)多光軸光電スイッチの全体構成
本発明の出力装置としてのPNP出力光電スイッチ2及びNPN出力光電スイッチ3は、主として信号出力回路30の回路構成が異なるのみで他の構成は共通する。従って、まず共通構成について図1を参照しつつ説明する。
(a)全体構成
この多光軸光電スイッチ1は、互いに対向配置される投光器10と受光器20とからなる。これら投受光器10,20は、共に、例えば上下に延びた角柱状をなし、投光器10のうち受光器20との対向面には、複数の投光素子11が上下方向に沿って一列に配され、受光器20のうち投光器10との対向面には、前記各投光素子11と対をなす複数の受光素子21が、やはり上下方向に沿って一列に配されている。
また、これら投受光素子11,21は、共に例えば16個ずつ備えられており、上下方向で同じ順位に配置された投受光端子11,21同士が、互いに正規の相手方になっている。そして、各受光素子21が光を受光して出力する受光信号は、正規の相手方投光素子11からの光を受光したときにのみ、受光回路22に受信される。なお、受光器20の上面には、動作表示部26が設けられている。この動作表示部26は、例えば、表示灯としてのLEDからなる。
(b)電気的構成
図1には、本実施形態の多光軸光電スイッチ1に係る電気的構成が示されている。同図に示すように、投光器10には、前記投光素子11が連なる投光回路14が設けられており、この投光回路14は、所定のクロックパルス信号に基づいて作動し、投光器10の上端側の投光素子11から下端側の投光素子11へと順次に駆動信号を与え、この動作を高周期で繰り返す。これにより、投光器10の上端側の投光素子11から順次に光信号が出射される。
一方、受光器20には、前記受光素子21が連なる受光回路22が設けられている。受光回路22には、複数のスイッチ素子25が備えられ、これらスイッチ素子25の一方のリード部に、各受光素子21の出力端子を電気的に接続すると共に、他方にリード部を、受光制御回路24の信号入力端子に共通接続してある。
また、各スイッチ素子25に備えた制御用端子25Aは、シフトレジスタ23を介して受光制御回路24の出力端子に電気的に接続されている。そして、各スイッチ素子25は、常には、オフ状態になっており、受光制御回路24からシフトレジスタ23を介して各スイッチ素子25に駆動信号が順次に与えられ、これによりオンしたスイッチ素子25に連なる受光素子21の受光信号だけが、受光制御回路24に取り込まれるようになっている。
さらに、受光制御回路24は、投受光器10,20を繋ぐ線L1を介して、投光回路14から前記クロックパルス信号を取り込んでおり、このクロックパルス信号(即ち、各投光素子11の投光タイミング)に同期して、所定のスイッチ素子25をオンさせる。具体的には、上下一列に配された投光素子11のうち所定順位の投光素子11が光信号を投光した瞬間に、その投光素子11と同順位に配された受光素子21に連なるスイッチ素子25のみをオンする。これにより、各受光素子21が、正規の相手方投光素子11からの光を受光したときにのみ、その受光素子21が出力した受光信号が受光制御回路24に取り込まれる。
受光制御回路24は、各スイッチ素子25を順次にオンオフ制御するタイミングに同期して、取り込んだ受信信号と所定の基準電圧との大小関係をチェックする。そして、順次に受光制御回路24に取り込まれた受光信号の全てが、基準電圧VC1を上回った場合に、前記動作表示部26を消灯し、いずれか1つの受光信号でも基準電圧VC1を下回った場合には、動作表示部26を点灯させるとともに、例えば被検出物を検出したか否かによって反転する動作信号を次述する信号出力回路に出力する。
(2)信号出力回路の構成
先に述べたように、PNP出力光電スイッチ2とNPN出力光電スイッチ3とでは、信号出力回路30の回路構成が異なる。図2紙面左側には、PNP出力光電スイッチ2とNPN出力光電スイッチ3のそれぞれの信号出力回路31,41の回路構成が示されている。
(a)PNP出力光電スイッチの信号出力回路
この信号出力回路31は、受光制御回路24からの上記動作信号をベースに受けるPNP型トランジスタ32を備えて構成されている。具体的には、信号出力回路31は、出力側からシールド電線33が導出されている。このシールド電線33は、信号出力回路31と後述するリレーユニット50とを連結するためのものであり、リレーユニット50側のVcc端子52及びグランド端子53(本発明の「1対の電源供給端子」)に連なる1対の電源入力線34,35と、リレーユニット50側の信号入力端子54に電気的に接続される信号出力線36と、それらの線を包囲するシールド部材37(例えば編組シールド)とを備えて構成されている。上記PNP型トランジスタ32は、コレクタ側が、リレーユニット50側のVcc端子52に電気的に接続される高電位側入力線34に抵抗38を介して電気的に接続されるとともに、エミッタが信号出力線36に電気的に接続されている。また、シールド部材37は、リレーユニット50側のグランド端子53に電気的に接続される低電位側入力線35に短絡されている。
(b)NPN出力光電スイッチの信号出力回路
この信号出力回路41は、受光制御回路24からの上記動作信号をベースに受けるNPN型トランジスタ42を備えて構成されている。具体的には、信号出力回路41は、やはり出力側からシールド電線43が導出されている。このシールド電線43は、信号出力回路41と後述するリレーユニット50とを連結するためのものであり、リレーユニット50側のVcc端子52及びグランド端子53に連なる1対の電源入力線44,45と、リレーユニット50側の信号入力端子54に電気的に接続される信号出力線46と、それらの線を包囲するシールド部材47(例えば編組シールド)とを備えて構成されている。上記NPN型トランジスタ42は、コレクタ側が、信号出力線46に電気的に接続されるとともに、エミッタが、リレーユニット50側のグランド端子53に電気的に接続される低電位側入力線45に抵抗48を介して電気的に接続されている。また、シールド部材47は、リレーユニット50側のVcc端子52に電気的に接続される高電位側入力線44に短絡されている。
2.リレーユニットの構成
ここで、上述したように、一般的に、PNP型の信号出力回路31は、そのシールド部材37が低電位側入力線35に短絡されており、NPN型の信号出力回路41は、そのシールド部材47が高電位側入力線44に短絡されている。従って、信号出力回路31,41が接続された状態でシールド電線33,43のシールド部材37,47の電圧レベルに基づき、連結されている信号出力回路がPNP型かNPN型かを識別することができる。そこで、本実施形態では次のような構成になっている。
リレーユニット50は、上記多光軸光電スイッチ1からの出力信号を取り込む信号入力回路51と、外部機器が接続される接続端子対64,65と、上記信号入力回路に取り込まれる出力信号に基づき各接続端子対の間を電気的に接続するリレー回路とを備えて構成されている。
具体的には、図2紙面右側に示すように、リレーユニット50の信号入力回路は、Vcc端子52及びグランド端子53(本発明の「1対の電源供給端子」)と、信号入力端子54と、シールド用端子55とを備えている。Vcc端子52及びグランド端子53は、各信号出力回路31,41に連なるシールド電線33,43の高電位側入力線34,44及び低電位側入力線35,45にそれぞれ電気的に接続されて多光軸光電スイッチ1に対して電源56(例えば24V)から電力供給を行うための端子である。信号入力端子54は、シールド電線33,43の信号出力線36,46に電気的に接続される端子であり、シールド用端子は、シールド電線33,43のシールド部材37,47に電気的に接続される端子である。
Vcc端子52及びグランド端子53の間には2つのリレーコイル57,58が直列接続されており、それらのリレーコイル57,58の接続点がシールド用端子55に接続されている。次いで、信号入力端子54とグランド端子53との間には、上記リレーコイル57に生じる磁気力によってオン動作する1対のリレー接点59,60が直列接続されている。つまり、リレーコイル57と1対のリレー接点59,60が本発明の「第1の機械的リレー回路」に相当する。以下、「PNP用リレー回路」という。
また、信号入力端子54とVcc端子52との間には、上記リレーコイル58に生じる磁気力によってオンオフ動作(開閉動作)する1対のリレー接点61,62が直列接続されている。つまり、リレーコイル58と1対のリレー接点61,62が本発明の「第2の機械的リレー回路」に相当する。以下、「NPN用リレー回路」という。また、これらの第1及び第2の機械的リレー回路で本発明の「選択回路」を構成している。
更に、1対のリレー接点59,60同士の接続点と、リレー接点61,62同士の接続点とは、請求項5でいう「リレー回路」を構成するリレーコイル63を介して共通接続されている。リレーユニット50には、2組の接続端子対64,65が設けられ、それぞれの接続端子対64,65同士は、上記リレーコイル63に生じる磁気力によってオンオフ動作(開閉動作)するリレー接点66,67を介して接続されている。
3.本実施形態の動作
(1)リレーユニットにPNP出力光電スイッチを連結した場合
この場合、シールド電線33のシールド部材37はPNP出力光電スイッチ2において0Vの低電位側入力線35に短絡接続されているから、これに接続されるシールド用端子55も略0Vになり、PNP用リレー回路のリレーコイル57には略24Vの電圧が印加されることになり、これにより生じる磁気力によってリレー接点59,60がオン動作(閉動作)して信号入力端子54がグランド端子53側に電気的に接続される。これにより、信号入力回路は、PNP出力光電スイッチ2からのPNP出力信号を入力可能なPNP入力形態(第1入力形態)となる。
また、このとき、リレーコイル63には、PNP出力光電スイッチ2側の信号出力回路31のPNP型トランジスタ32のオン動作時とオフ動作時とによって異なる値の電圧が印加される。本実施形態では、例えば被検出物を検出されていないときの動作信号によりPNP型トランジスタ32のオフ動作した時に、リレーコイル63に生じる磁気力によってリレー接点66,67がオン動作(閉動作)する構成になっている。従って、リレーユニット50は、その各接続端子対64,65を、制御対象となる外部機器としての工作機械などの電源供給ラインに介在させて、被検出物が検出されていないときにはリレー接点66,67をオン動作させて工作機械を駆動させる一方で、被検出物が検出されたときにはリレー接点66,67をオフ動作させて工作機械を停止させるなど、リレー回路として機能させることができる。
(2)リレーユニットにNPN出力光電スイッチを連結した場合
この場合、シールド電線43のシールド部材47はNPN出力光電スイッチ3において24Vの高電位側入力線44に短絡接続されているから、これに接続されるシールド用端子55も略24Vになり、NPN用リレー回路のリレーコイル58には略24Vの電圧が印加されることになり、これにより生じる磁気力によってリレー接点61,62がオン動作(閉動作)して信号入力端子54がVcc端子52側に電気的に接続される。これにより、信号入力回路は、NPN出力光電スイッチ3からのNPN出力信号を入力可能なNPN入力形態(第2入力形態)となる。
また、このとき、リレーコイル63には、NPN出力光電スイッチ3側の信号出力回路41のNPN型トランジスタ42のオン動作時とオフ動作時とによって異なる値の電圧が印加される。本実施形態では、例えば被検出物を検出されていないときの動作信号によりNPN型トランジスタ42のオフ動作した時に、リレーコイル63に生じる磁気力によってリレー接点66,67がオン動作(閉動作)する構成になっている。従って、やはり、リレーユニット50は、その各接続端子対64,65を、制御対象となる外部機器としての工作機械などの電源供給ラインに介在させて、被検出物が検出されていないときにはリレー接点66,67をオン動作させて工作機械を駆動させる一方で、被検出物が検出されたときにはリレー接点66,67をオフ動作させて工作機械を停止させるなど、リレー回路として機能させることができる。
4.本実施形態の効果
以上のように、本実施形態によれば、多光軸光電スイッチ1を接続すると、そのシールド用端子55の電圧レベルに基づきその多光軸光電スイッチ1がPNP出力光電スイッチ2なのかNPN出力光電スイッチ3なのかを識別しそれに応じた入力形態(PNP入力、NPN入力)に自動で切り替わるようになっている。従って、本実施形態のリレーユニット50を1台用意するだけで、PNP出力光電スイッチ2及びNPN出力光電スイッチ3のいずれにも対応することができる。
また、本実施形態では、シールド用端子55の電圧レベルが略24Vか0Vである場合にだけリレーコイル57或いはリレーコイル58によりリレー接点59,60とリレー接点61,62をそれぞれオン動作させる一方で、24Vよりも所定値だけ低く、かつ、0Vよりも所定値だけ高いレベルにあるときには、いずれのリレー接点59〜62もオン動作させない構成としている(第3入力形態)。従って、何らか影響で多光軸光電スイッチ1がPNP出力かNPN出力かを識別できない状態でこの多光軸光電スイッチ1からの出力信号が入力されることを未然に防止することができる。また、このとき、リレーコイル63には電圧が印加されずリレー接点66,67もオン動作しないので、工作機械等の外部機器に対して誤った制御が行われることを防止できる。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)上記各実施形態では、出力装置として多光軸光電スイッチ1を例に挙げて説明したが、これに限らず、要するに、PNP出力信号、NPN出力信号を出力する出力装置であればこれらに対して本発明を適用することができる。
(2)上記実施形態では、信号出力回路31,41を、PNP型トランジスタ32、NPN型トランジスタ42のオープンコレクタ回路のバイポーラトランジスタによる出力回路として構成であったが、これに限らず、PchFET及びNchFETによる出力回路であってもよい。
本発明の一実施形態の多光軸光電スイッチの回路構成図 多光軸光電スイッチの信号出力回路及びリレーユニット回路の回路構成図
符号の説明
1…多光軸光電スイッチ(出力装置)
2…PNP出力光電スイッチ(PNP出力装置)
3…NPN出力光電スイッチ(NPN出力装置)
30(31,41)…信号出力回路
33,43…シールド電線
34,44…高電位側入力線(電源入力線)
35,45…低電位側入力線(電源入力線)
36,46…信号出力線
37,47…シールド部材
50…リレーユニット
51…信号入力回路
52…Vcc端子(高電位側端子)
53…グランド端子(低電位側端子)
54…信号入力端子
55…シールド用端子
57,58,63…リレーコイル
58…リレーコイル
59,60…リレー接点
59〜62,66,67…リレー接点

Claims (8)

  1. PNP型の出力装置と、NPN型の出力装置とが選択的に連結可能とされ、前記PNP型の出力装置が連結されているときはこの出力装置からの出力信号を、前記NPN型の出力装置が連結されているときはこの出力装置からの出力信号を、取り込む信号入力回路であって、
    前記出力信号が入力される第1信号入力端子と、
    外部から信号が入力される第2信号入力端子と、
    前記第2信号入力端子が、互いにレベルの異なる高電位基準レベル及び低電位基準レベルのうち一方の基準レベルと略同一レベルにあるときに、前記第1信号入力端子の電圧レベルを前記低電位基準レベル側にして前記PNP型の出力装置からの出力信号を入力可能な第1入力形態とする一方で、前記第2信号入力端子が前記高電位基準レベル及び低電位基準レベルのうち他方の基準レベルと略同一レベルにあるときに、前記第1入力端子の電圧レベルを前記高電位基準レベル側にして前記NPN型の出力装置からの出力信号を入力可能な第2入力形態とする選択動作を行う選択回路とを備えて構成されていることを特徴とする信号入力回路。
  2. 前記選択回路は、前記第2信号入力端子の電圧レベルが、前記高電位基準レベル及び低電位基準レベルに挟まれる所定範囲内にあるときには、前記第1信号入力端子の電圧レベルを前記高電位基準レベル側及び前記低電位基準レベル側のいずれにもしない第3入力形態を選択するよう動作することを特徴とする請求項1記載の信号入力回路。
  3. 前記一方の基準レベルは前記低電位基準レベルであり、前記他方の基準レベルは前記高電位基準レベルであることを特徴とする請求項1または請求項2記載の信号入力回路。
  4. 前記選択回路は、
    前記高電位基準レベルと前記第2信号入力端子の電圧レベルとの電位差が所定値以上であることを条件に前記第1信号入力端子と前記低電位基準レベルの信号線側との間のリレー接点を閉じる動作をする第1の機械的リレー回路と、
    前記低電位基準レベルと前記第2信号入力端子の電圧レベルとの電位差が所定値以上であることを条件に前記第1信号入力端子と前記高電位基準レベルの信号線側との間のリレー接点を閉じる動作をする第2の機械的リレー回路とを備えて構成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の信号入力回路。
  5. 前記第1信号入力端子は、信号出力線、1対の電源入力線、前記1対の電源入力線とは別体或いはそれら1対の電源入力線のいずれか一方を兼ねるシールド部材とを有するとともに前記出力装置に連なるシールド電線のうち、前記信号出力線に接続される信号入力端子であり、
    前記1対の電源入力線にそれぞれ接続される1対の電源供給端子を備え、前記高電位基準レベル及び低電位基準レベルは、前記1対の電源供給端子の高電位端子及び低電位端子のそれぞれの電圧レベルであり、
    前記第2信号入力端子は、前記シールド部材に接続されるシールド用端子であることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の信号入力回路。
  6. 上記請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の信号入力回路と、
    外部機器が接続される1対の接続端子と、
    前記信号入力回路に取り込まれた前記出力信号に基づき前記1対の接続端子間を接続するリレー回路とを備えたリレーユニット回路。
  7. 前記第1信号入力端子は、信号出力線、1対の電源入力線、前記1対の電源入力線とは別体或いはそれら1対の電源入力線のいずれか一方を兼ねるシールド部材とを有するとともに前記出力装置に連なるシールド電線のうち、前記信号出力線に接続される信号入力端子であり、
    前記1対の電源入力線にそれぞれ接続される1対の電源供給端子を備え、前記高電位基準レベル及び低電位基準レベルは、前記1対の電源供給端子の高電位端子及び低電位端子のそれぞれの電圧レベルであり、
    前記第2信号入力端子は、前記シールド部材に接続されるシールド用端子であることを特徴とする請求項6記載のリレーユニット回路。
  8. 前記PNP型の出力装置はPNP出力の多光軸光電センサであり、前記NPN型の出力装置は、NPN出力の多光軸光電センサであることを特徴とする請求項7記載のリレーユニット回路。
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