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JP4301763B2 - 銀化合物ペースト - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、導電性膜を作製するための銀化合物ペーストに関する。
【0002】
【従来の技術】
導電性ペーストは、導電材である金属粒子を樹脂などに分散したペーストのことで、その導電材には、電気伝導性が高く、また酸化しにくいことから、銀粉が一般的に用いられている。
導電性ペーストは高温焼成タイプとポリマータイプとに大きく分類される。高温焼成タイプは、500〜900℃程度で加熱することにより金属粒子同士が融着して連続的な導電膜が形成されて、導電性が発現する。一方、ポリマータイプは、塗装性向上と、金属粒子の分散性向上と、基材との密着性向上とを目的として、樹脂が含まれており、室温から200℃程度の温度で加熱することにより樹脂を硬化させる。樹脂を硬化させると、それと同時に金属粒子同士が接触して導電膜が形成されて、導電性が発現する。このようなポリマータイプは、高温焼成タイプに比べて加熱温度が低く、導電膜形成に要するエネルギー量が少ないため、導電膜形成のコストを削減できる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ポリマータイプの導電性ペーストは、樹脂を含んでいるため、加熱硬化した際に、金属粒子の間に絶縁物質である樹脂を有してしまい、金属粒子同士が融着しないため、導電膜の電気抵抗を十分に低くできなかった。また、樹脂を含有させないと、容易に塗装できるペースト状の粘性にならなかった。
本発明は、前記事情を鑑みて行われたものであって、樹脂を含まなくても容易に塗布でき、かつポリマータイプと同程度の温度で加熱することで連続的に金属粒子が融着して、比抵抗の低い導電膜を形成できる銀化合物ペーストを提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明の銀化合物ペーストは、粒子状の酸化銀と、三級脂肪酸銀塩とを含有し、前記酸化銀の重量Aと、前記三級脂肪酸銀塩の重量Bとの重量比率(A/B)が1/4〜3/1であることを特徴としている。
三級脂肪酸銀塩は滑剤的役割を果たし、酸化銀と三級脂肪酸銀塩とを混練してペースト状にする際に、酸化銀を粉砕して500nm以下の微粒子にすることを促進するとともに、微粒子状の酸化銀の分散を安定化させる。その結果、樹脂を含有しなくてもペースト状になり、容易に塗装できるペースト状粘性となる。また、この銀化合物ペーストを加熱すると、酸化銀が自己還元反応を起こして銀粒子が生成し、さらに三級脂肪酸銀塩の分解により銀が析出し、この析出した銀によって酸化銀由来の銀粒子同士が融着して導電膜である銀膜が形成される。この銀膜は、銀粒子間に樹脂などの絶縁物質を含まず、また銀粒子同士が融着しているため比抵抗が低い。
【0005】
記酸化銀の重量Aと、前記三級脂肪酸銀塩の重量Bとの重量比率(A/B)が1/4〜3/1であると、酸化銀は500nm以下の微粒子まで分散され、銀化合物ペーストは容易に塗布できる粘性となる。また、このような銀化合物ペーストが加熱されて形成された銀膜は、従来のポリマータイプの導電性ペーストに比べてさらに低い比抵抗が得られる。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明の銀化合物ペーストは、粒子状の酸化銀(Ag2O) と、三級脂肪酸銀塩とを含有するものである。
銀化合物ペーストに含まれる微粒子状の酸化銀としては特に制限はないが、好ましくは粒子径が500nm以下である。酸化銀の粒子径が500nm以下であると、より低温で自己還元反応が生ずるので、結果的により低温で導電性の銀膜を形成できる。微粒子状の酸化銀は、その粒子径のものを始めから原料として混合してもよいが、分散安定性を制御するのは困難である。そこで、三級脂肪酸銀塩を滑剤として添加することで、銀化合物ペーストの製造過程において、粗粒子状の酸化銀を粉砕して500nm以下の微粒子状にすることもできる。この場合、粗粒子状の酸化銀として通常入手できるものを使用できる。
【0007】
三級脂肪酸銀塩とは、総炭素数が5〜30の三級脂肪酸の銀塩のことである。三級脂肪酸銀塩は滑剤的な役割を果たし、酸化銀と三級脂肪酸銀塩とを混練してペースト状にする際に、酸化銀を粉砕して微粒子状にすることを促進するとともに、酸化銀粒子周囲に存在して酸化銀の再凝集を抑制し、分散性を向上させる。そのため、樹脂を用いなくても、酸化銀を分散させてペースト状にすることができる。
また、三級脂肪酸銀塩は加熱処理時に分解して銀を析出し、酸化銀から還元して発生した銀粒子どうしを融着させる。
なお、三級脂肪酸銀塩は、例えば、次のようにして調製できる。まず、三級脂肪酸を水中でアルカリ化合物により中和してナトリウム塩とし、次いで、硝酸銀を添加することで三級脂肪酸銀塩を得る。
このような三級脂肪酸としては、例えば、ピバリン酸、ネオヘプタン酸、ネオノナン酸、ネオデカン酸、エクアシッド13(商品名:出光石油化学社製)などが挙げられる。
三級脂肪酸銀塩の中でも、10個以上の炭素を有しているものが好ましい。三級脂肪酸銀塩が10個以上の炭素を有したものであると、より低温で分解するので、酸化銀から形成された銀粒子の融着がより促進される。10個以上の炭素を有する三級脂肪酸としては、例えば、ネオデカン酸、エクアシッド13などが挙げられる。
【0008】
銀化合物ペースト中の酸化銀と三級脂肪酸銀塩との重量比率は、酸化銀の重量をAとし、三級脂肪酸銀塩の重量をBとした際に、重量比率(A/B)が1/4〜3/1である。重量比率が1/4未満であると、三級脂肪酸銀塩に対して酸化銀が不足して、酸化銀粒子同士の相互作用が小さくなる。その結果、得られる銀化合物ペーストのチクソトロピー性が低くなるために塗布する際の解像度が悪くなり、また、加熱処理後の銀膜の厚膜が十分な厚さにならないことがある。ここでの解像度とは、印刷するための元となるパターン像と、ペーストを塗布或いは硬化した後のパターン像とのズレ具合のことで、解像度の悪いペーストは元のパターン像を十分に再現できない。一方、重量比率が3/1を超えると、酸化銀に対して三級脂肪酸銀塩が不足し、酸化銀を安定して微粒子状に分散させることが困難になることがある。不十分な分散状態のペーストを加熱すると、酸化銀粒子の還元が進みにくくなり、比抵抗が十分に低くならないことがある。
【0009】
銀化合物ペーストには、酸化銀および三級脂肪酸銀塩以外に溶媒が含まれる。溶媒は、酸化銀および三級脂肪酸銀塩と反応を起こさずに分散できるものであれば特に制限されない。
なお、溶媒は三級脂肪酸銀塩に対して溶解性を有していなくてもよいが、溶媒の沸点、蒸発速度、銀化合物ペーストのレオロジーに基づくペースト塗布の作業性、塗布対象物へのぬれ性などを良好にするものであることが好ましい。
溶媒の量についても、ペースト塗布の作業性、後述する加熱処理条件に適した範囲であることが好ましい。
【0010】
銀化合物ペーストの製造方法としては、酸化銀と三級脂肪酸銀塩と溶媒とを混練してペースト状にできれば特に制限されない。例えば、酸化銀と三級脂肪酸銀塩と溶媒とを混合した後、ロールミルなどを用いて混練してペースト状にする。混練する際には、酸化銀粗粒子が粉砕されるが、粉砕されて形成する微粒子状の酸化銀の粒子径は、上述したように500nm以下であることが好ましい。
【0011】
このような銀化合物ペーストから導電膜である銀膜を形成させるには、銀化合物ペーストを基材に塗布した後、150〜250℃で加熱処理することが好ましい。加熱前には、粒子径が約500nm以下であった微粒子状の酸化銀は、加熱することにより自己還元反応を起こし、酸素が分離して金属銀粒子が形成される。そして、隣接している生成した銀粒子同士が、還元と同時に起こる三級脂肪酸銀塩の分解によって生成した析出銀により融着されて、最終的に導電性の高い連続した銀膜が形成される。なお、このような酸化銀および三級脂肪酸銀塩から銀膜が形成する過程は走査型電子顕微鏡(SEM)により観察できる。
銀化合物ペーストから形成された銀膜の導電性は、加熱処理条件の影響を受ける。例えば、加熱温度が高いと、銀粒子の融着が促進されるので、比抵抗が低くなる。また、加熱時間が長いと、融着量が多くなるので、比抵抗が低くなる。したがって、比抵抗を低くするという観点からは、高温、長時間の加熱が好ましい。
【0012】
銀化合物ペーストを塗布する基材としては、銀化合物ペーストから形成された銀膜が密着し、かつ加熱処理条件に耐えられるものであれば特に制限されない。このような基材としては、例えば、銅板、銅箔及びガラスエポキシなどの樹脂基板などが挙げられる。
上述した銀化合物ペーストを基材上に塗布し、加熱することにより、比抵抗が低い導電膜を基材上に形成させることができる。
また、加熱処理条件の温度に耐えられないなどの理由で、直接基材に導電膜を形成できない場合には、離型性が高く耐熱性の高い基材上で銀膜を形成した後、ドライラミネートなどの工法により所望の基材に転写することができる。
【0013】
【実施例】
[酸化銀、三級脂肪酸銀塩の影響]
実施例1および比較例1,2において、酸化銀または三級脂肪酸銀塩の影響について調べた。
(実施例1)
溶媒であるイソホロン中に、酸化銀(小島化学薬品製)を4.0、三級脂肪酸銀塩であるネオデカン酸銀を3.0の比率で添加し、ロールミルを用いて混練して銀化合物ペーストを得た。この銀化合物ペーストの粘度を測定し、チクソトロピー性について調べた。また、得られた銀化合物ペーストをガラス板に塗布し、150℃、200℃、250℃で30分間加熱して、銀膜を形成させ、その銀膜の比抵抗を測定した。それらの結果を表1に示す。
【0014】
(比較例1)
ネオデカン酸銀を添加しなかった以外は実施例1と同様にして銀化合物ペーストを得て、チクソトロピー性および比抵抗について調べた。それらの結果を表1に示す。
(比較例2)
酸化銀を添加しなかった以外は実施例1と同様にして銀化合物ペーストを得て、チクソトロピー性および比抵抗について調べた。それらの結果を表1に示す。
【0015】
【表1】
Figure 0004301763
【0016】
実施例1では、酸化銀と三級脂肪酸銀塩であるネオデカン酸銀とを含有していたので、塗布するのに適度なチクソトロピー性を有した銀化合物ペーストとなり、また、これを250℃で30分間加熱処理したので、2.81×10-6Ω・cmという非常に低い比抵抗の導電性銀膜が形成された。
一方、比較例1では、三級脂肪酸銀塩であるネオデカン酸銀を含有していなかったので、チクソトロピー性が低かった上に、これより得られた導電性銀膜は比抵抗が高かった。
また、比較例2では、酸化銀を含有していなかったので、チクソトロピー性が低くなり、生成した銀膜の厚さにムラが生じてしまった。得られた銀膜の比抵抗は十分に低かったものの、銀膜の解像度は悪く、ムラのないパターンを形成できなかった。
【0017】
[三級脂肪酸銀塩以外の有機酸銀]
比較例3,4によって、三級脂肪酸銀塩以外の一級、二級脂肪酸銀塩を用いた場合について調べた。
(比較例3)
ネオデカン酸銀の代わりに二級脂肪酸銀塩である2−エチルヘキサン銀塩を用いた以外は実施例1と同様にして銀化合物ペーストを得て、有機酸銀の溶解性、チクソトロピー性、比抵抗について調べた。それらの結果を表2に示す。
(比較例4)
ネオデカン酸銀の代わりに一級脂肪酸銀塩である3,5,5−トリメチルヘキサン酸銀を用いた以外は実施例1と同様にして銀化合物ペーストを得て、有機酸銀の溶解性、チクソトロピー性、比抵抗について調べた。それらの結果を表2に示す。
【0018】
【表2】
Figure 0004301763
【0019】
比較例3では、ネオデカン酸銀の代わりに二級脂肪酸銀塩である2−エチルへキサン酸銀を用い、比較例4では、ネオデカン酸銀の代わりに一級脂肪酸銀塩である3,5,5−トリメチルヘキサン酸銀を用いたので、酸化銀の分散性が低く、酸化銀の微粒子への分散が不十分でチクソトロピー性が高かった。また、脂肪酸銀塩自身の熱分解温度も高いために、比較例3、比較例4ともに連続的な銀膜を形成させることができなかった。
【0020】
[溶媒の影響]
実施例2〜8によって、溶媒の種類の影響について調べた。
(実施例2〜8)
溶媒として表2に示したものを用いた以外は実施例1と同様にして銀化合物ペーストを得て、ネオデカン酸銀の溶解性、銀化合物ペーストのチクソトロピー性、これらの銀化合物ペーストから形成した銀膜の比抵抗について調べた。それらの結果を表3に示す。
実施例2〜8で用いた溶媒では、ネオデカン酸銀の溶解性に違いがあり、その溶解性の違いが銀化合物ペーストのチクソトロピー性に影響を与えていた。すなわち、溶解性の高いイソホロン、テルピネオールを使用すると、銀化合物ペーストのチクソトロピー性が適度に低くなった。一方、溶解性の低いトリエチレングリコールモノブチルエーテル(TEGBE)、ブチルセロソルブアセテート(BCA)では銀化合物ペーストのチクソトロピー性は高くなった。銀化合物ペーストのチクソトロピー性はその印刷性に影響を与えるが、どの溶媒でも十分な印刷性を有していた。
また、どの溶媒を用いても、形成した銀膜の比抵抗は十分に小さくなり、溶媒の影響はほとんど見られなかった。
【0021】
【表3】
Figure 0004301763
【0022】
[酸化銀と三級脂肪酸銀塩との比率の影響]
実施例9〜13によって、酸化銀と三級脂肪酸銀塩であるネオデカン酸銀との比率の影響について調べた。
(実施例9)
酸化銀(小島化学薬品製)を4.0、ネオデカン酸銀を16.0の比率で混合した以外は実施例1と同様にして銀化合物ペーストを得て、チクソトロピー性および比抵抗について調べた。それらの結果を表4に示す。
(実施例10)
酸化銀(小島化学薬品製)を4.0、ネオデカン酸銀を4.0の比率で混合した以外は実施例1と同様にして銀化合物ペーストを得て、チクソトロピー性および比抵抗について調べた。それらの結果を表4に示す。
(実施例11)
酸化銀(小島化学薬品製)を4.0、ネオデカン酸銀を2.0の比率で混合した以外は実施例1と同様にして銀化合物ペーストを得て、チクソトロピー性および比抵抗について調べた。それらの結果を表4に示す。
(実施例12)
酸化銀(小島化学薬品製)を4.0、ネオデカン酸銀を1.3の比率で混合した以外は実施例1と同様にして銀化合物ペーストを得て、チクソトロピー性および比抵抗について調べた。それらの結果を表4に示す。
(実施例13)
酸化銀(小島化学薬品製)を4.0、ネオデカン酸銀を1.0の比率で混合した以外は実施例1と同様にして銀化合物ペーストを得て、チクソトロピー性および比抵抗について調べた。それらの結果を表4に示す。
【0023】
【表4】
Figure 0004301763
【0024】
実施例9〜12では、酸化銀に対して滑剤となるネオデカン酸銀が十分に含まれているため、酸化銀が微粒子まで分散され、形成された銀膜の比抵抗は低かった。
また、実施例9では、銀化合物ペーストのチクソトロピー性が低くなったものの、十分に使用できるものであった。
また、実施例13では、導電性膜としては十分に使用できるものではあるが、ネオデカン酸銀がやや不足していたため、実施例9〜12に比べると、比抵抗はやや高くなった。
【0025】
[加熱温度、加熱時間の影響]
参考として、銀化合物ペーストの加熱温度、加熱時間の影響について調べた。実施例1および実施例6において、加熱温度200℃、250℃における加熱時間10分、20分、30分の比抵抗値を測定した。その結果を表5に示す。表5中、実施例1の場合を実験例1とし、実施例6の場合を実験例2とする。
実施例1および実施例6ともに、概ね加熱温度が高い方が、比抵抗が低くなったが、その差は実用上有意な差ではなかった。したがって、過度な加熱温度は銀膜形成に要するエネルギーコストを高くしてしまう。また、加熱時間については、必ずしも加熱時間が長いと比抵抗が小さいとは限らなかった。これは、加熱時間10分で銀膜形成がほぼ限界量に達してしまったものと考えられる。したがって、過度な加熱時間は生産性を低下させてしまう。
【0026】
【表5】
Figure 0004301763
【0027】
【発明の効果】
本発明によれば、樹脂を含有しないないにもかかわらずペースト状態となり、かつ容易に塗布できる粘性になる。さらに、本発明の銀化合物ペーストから形成された銀膜は、生成した銀粒子間に樹脂などの絶縁物質を含まず、また、生成した銀粒子が融着されて連続した銀膜となるため、その比抵抗は非常に低くなる。また、その銀膜を形成させる加熱処理条件は、ポリマータイプの導電性ペーストと略同条件であるため、作業性に優れている。

Claims (2)

  1. 粒子状の酸化銀と、三級脂肪酸銀塩とを含有し、前記酸化銀の重量Aと、前記三級脂肪酸銀塩の重量Bとの重量比率(A/B)が1/4〜3/1であることを特徴とする銀化合物ペースト。
  2. 前記三級脂肪酸銀塩が10個以上の炭素を有することを特徴とする請求項1に記載の銀化合物ペースト。
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