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JP4399379B2 - 携帯型行動検出装置及び行動解析装置よりなる装置 - Google Patents

携帯型行動検出装置及び行動解析装置よりなる装置 Download PDF

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Description

本発明は、ユーザの行動を検出し、その検出した行動に応じてユーザを補助する技術に関する。
近年、携帯型情報通信機器が数多く製品化されている。特に最近では、通信機能の強化や軽量・小型化が進んでいることもあり、消費者の需要(市場)が大きく拡大する傾向にある。例えば携帯電話機やページャの加入者は大幅に増えている。
その携帯型情報通信機器では、携帯電話機といったこれまでにあった用途以外の用途の模索が行われている。それによって浮かび上がった候補として、人(ユーザ)の補助に主眼を置いた機器(アシスタント)という用途がある。人の補助のより具体的な中身としては、人間はよく物事を忘れることから、人の行動を記録して記憶の補助を行うことが考えられている。現在では、その方向で研究が進められており、試作機(携帯型行動検出装置)を製作し、その試作機を通して記憶を補助する方策が探求されている。
また、その一方では、検出した行動から、携帯している人の行動を補助する研究も行われている。その補助は、例えば、ある日時になったら得意先を訪ねるように促したり、コンビニエンス・ストアに寄ったらそこで買うべき商品を知らせたりするようなことである。このような補助の仕方にも、様々な形態が考えられることから、それに対する方策も探求されている。
本発明の課題は、行動を補助する一形態を実現するための装置(システム)を提供することにある。
本発明の携帯型行動検出装置及び行動解析装置よりなる装置は、ユーザが携帯している複数の携帯型行動検出装置と、この各携帯型行動検出装置からデータを受信してデータを解析し、その結果を各携帯型行動検出装置へ送信する行動解析装置よりなる装置であって、
前記携帯型行動検出装置は、GPSにより場所を含む環境データを検出する環境データ検出手段と、前記環境データ検出手段により検出された環境データを前記行動解析装置へ送信する環境データ送信手段と、前記環境データを受信した行動解析装置から送られるメッセージ情報を受信するメッセージ受信手段と、前記メッセージ受信手段が受信したメッセージに対する応答を入力し、該入力した応答を前記行動解析装置へ送信する応答送信手段とを具備し、
前記行動解析装置は、前記各携帯型行動検出装置に対して報知条件データと報知内容を予め記憶する記憶手段と、前記各携帯型行動検出装置に備えられたGPSにより場所を含む環境データが送信された際に、これらの環境データを受信する環境データ受信手段と、前記環境データ受信手段が受信した当該携帯型行動検出装置の環境データと前記記憶手段内の当該携帯型行動検出装置に対応する報知条件データを比較し、受信した環境データが前記報知条件データを満たしているかを解析する解析手段と、この解析手段によって環境データが前記報知条件データを満たしていることが解析された場合に、当該環境データを送信した携帯型行動検出装置に対して、前記報知内容によるメッセージ情報を送信するメッセージ送信手段と、前記メッセージ情報が送信された報知日時を送信した携帯型行動検出装置に対応して記憶する報知日時記憶手段とを具備する。
本発明の装置は、携帯型行動検出装置自身がセンサーによりGPSを含む環境データを検出して行動解析装置へ送信し、行動解析装置は、環境データが当該携帯型行動検出装置に対応して予め記憶された報知条件を満たした場合に、予め記憶されている報知内容によるメッセージ情報を当該携帯型行動検出装置へ送信し、携帯型行動検出装置はメッセージ情報に対する応答入力を送信できるようにしたので、各ユーザがおかれている場所を含む環境の変化に応じたメッセージ情報であって、各ユーザに対応した適切なメッセージ情報を各携帯型行動検出装置を携帯している各ユーザに対して送信し、各ユーザからの応答を受信し、各ユーザの行動を補助することができる。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態につき詳細に説明する。
図1は、本実施の形態が採用されたシステム構成図である。本実施の形態では、携帯型行動検出装置は移動端末装置(以降、単に移動端末と記す)、行動解析装置はそれの制御用である移動端末制御パーソナルコンピュータ(PC)として実現させている。
図1に示すように、ネットワーク(ワイドエリアネットワーク(WAN)やローカルエリアネットワーク(LAN))には、上記移動端末用制御パーソナルコンピュータ(PC)101、個人用パーソナルコンピュータ(PC)102が接続されている。また、他のネットワークとの接続のために、NCU(網制御装置)103と回線104、無線通信を行うアンテナ基地局105、各エリア内で操作される移動端末108をネットワークに接続するための端子106、及び光リンクユニット107がネットワークに接続されている。移動端末108は、端子106、光リンクユニット107、或いはアンテナ基地局108を利用することで、移動端末制御PC101や個人用PC102との通信が行えるように構成されている。なお、移動端末制御PC101は、移動端末108から見て上位のコンピュータであるので、ホストコンピュータとも呼ぶことにする。
図2は、上記移動端末108の外観図である。次に、この図2を参照して、移動端末108の外観構成について説明する。
図2に示すように、移動端末108は、全体として薄い箱状の形状であり、その一面に、LCD表示部201、カメラ202、マイク203、及びスピーカ207が備えられている。また、その側面には、汎用のIF(インターフェイス)コネクタ204、無線(光)通信用のセンサ窓205、有線通信用ソケット206、及び無線通信用アンテナ208が備えられている。汎用IFコネクタ204には、例えば気温や気圧等を検出する各種センサや現在の場所を検出するGPS(グローバル・ポジショニング・システム)を備えた装置208を装着することができる。以降、各種センサやGPSを備えた装置209を、単にGPSと呼ぶことにする。
図3は、その移動端末108の構成図である。
バス301にはCPU302、メモリ(ROM及びRAM)303が接続されており、CPU302は、基本的にはメモリ303のROM内に格納されているプログラムを実行することにより、端末108全体の制御を行う。
LCD304に表示すべき情報は、メモリ306に格納される。LCDドライバ305は、そのメモリ306に格納されている情報に従ってLCD304を駆動し、LCD304上にその情報を表示する。LCD制御部307は、LCDドライバ305に制御コマンドを送出して、メモリ306内で表示すべき情報の選択や、その表示タイミングの制御を行う。CPU302は、メモリ306に表示させるべき情報を転送したり、LCD制御部307に制御コマンドを送出することにより、LCD304による情報の表示を制御する。
上記LCD304には、その全体を覆うように、タッチパネル308が設けられている。上述したLCD表示部201は、LCD304と、このタッチパネル48とから構成されている。タッチパネル制御部309は、ユーザが指(ここでは器具を含む)を接触させたタッチパネル308上の位置を検出する。その検出結果は、バス301を介してCPU302に送出される。CPU302は、LCD304に表示させている情報、及びタッチパネル308上で指がタッチされている位置から、ユーザの指示内容を解釈し、ユーザの指示に従って端末108を制御する。
図2に示すカメラ202は、例えばCCDカメラである。そのカメラ202が出力したアナログビデオ信号は、A/Dコンバータ310でデジタルデータに変換された後、メモリ311に格納される。カメラ制御部312は、CPU302からの指示に従って、カメラ202を構成する各素子に蓄えられた電荷の取り出しや、取り出した信号に対する補正、デジタル化されたビデオ(画像)データのメモリ311への格納といった制御を行う。メモリ311に格納されたビデオデータは、CPU302によって読み出され、例えばネットワークに接続されている移動端末制御PC101に伝送される。
マイク203が出力したアナログの音声信号は、A/Dコンバータ313によりデジタル化された後、マイク制御部314に出力される。マイク制御部314は、CPU302の指示に従い、A/Dコンバータ313が出力するデジタルの音声データを特定のサンプリング周期で取り込む。その取り込んだ音声データに対し、例えばADPCM方式等の圧縮を施してバス301に出力する。
バス301に接続されているスピーカ制御部316は、例えばCPU302から音声データを受け取り、その音声データをD/Aコンバータ315に出力する。そのD/Aコンバータ315は、音声データをアナログの音声信号に変換してスピーカ207に出力する。スピーカ207は、そのアナログの音声信号を音声出力として出力する。
バス301に接続されているICカードインターフェイス317、通信制御部318、及び汎用インターフェイス319が接続されている。ICカードインターフェイス317にICカード323を接続することで、そのICカード323を補助記憶装置として使用することができる。
通信制御部318は、通信を行うための制御部であり、有線トランシーバ320、無線トランシーバ321、322が接続されている。有線トランシーバ320は、例えばMODEMであり、図1におけるネットワーク上の端子106、或いは例えば回線104に接続されている他のネットワーク(例えば電話回線網)と接続して、データの送受信を行う。無線トランシーバ321は、光リンクユニット107と光でリンクして、データの送受信を行う。無線トランシーバ322は、アンテナ基地局105を介したデータの送受信を行う。これらのトランシーバ320〜322、及び通信制御部318により、移動端末108はネットワークに接続されている機器との通信を行うことができる。
各トランシーバ320〜322を介した通信は、通信するデータをフレームに構成して行っている。図4は、そのフレームの構成図である。図4に示すように、フレームは、ヘッダ部とデータ部とから構成されている。データ部には、相手先(送信)先に送信すべきデータが格納され、ヘッダ部には、そのデータ部に格納されたデータを送る相手(送信)先のアドレス、送信元(端末)のアドレス、相手先に対する要求内容(コマンド)等が格納される。
汎用インターフェイス319は、図2に示す汎用インターフェイスコネクタ204を介して、そのコネクタ204に装着された装置とのデータのやりとりを行う。コネクタ204にGPS209が接続されている場合には、このGPS209から、気温、気圧、場所といった環境を表すデータ(パラメータ)が、汎用インターフェイス319を介してCPU302に送られる。日時については、例えばCPU302は自身が備えているリアルタイムクロックから取得する。
なお、CPU302が実行するプログラムは、例えばネットワークを介して他の機器から取得しても良く、ICカード323等の端末108に着脱自在に装着される記憶媒体から取得するようにしても良い。
以上の構成において、その動作を説明する。
CPU302は、端末108の電源がオンされると、メモリ303のROM内に格納されているプログラムを読み出し、それを実行することでその制御を開始する。その後は、ユーザがタッチパネル308に対して行った操作に応じて、ユーザが所望する処理を実現するための制御を行う。その制御により、LCD304に表示させる情報の切り換え、カメラ202を用いた画像の取り込み、マイク203が拾った音声の取り込み、スピーカ207による音声出力が行われる。また、ネットワークに接続された機器との通信が行われる。
その一方でCPU302は、ユーザの行動の記録を行う。その行動の記録は、例えばユーザが場所を移動するといった環境の変化を検出した場合に行う。本実施の形態では、日時(何月日、及び時刻)、場所、気温、及び気圧を環境を表すデータ(環境データ)として採用し、その環境データのなかで大きく変化したデータが一つでもあったときに、ユーザの行動を記録(検出)するようにしている。ユーザの行動として、上記環境データをレコードとして格納する。図5は、そのレコードの構成図である。CPU302は、上述したように、日時をリアルタイムクロックから取得し、日時を除く環境データを汎用インターフェイスコネクタ204に装着されたGPS209から取得する。
環境データが大きく変化した時点(以降、行動変化点と記す)では、人は普段よりも緊張している状態となっていることが多い。緊張状態では、そうでないときと比較して、周りからの情報を多く取り込んでいる。このため、行動変化点での環境を表示した場合には、効率的に記憶を呼び起こさせることができる。このように、人の記憶を呼び起こせる可能性が高い時点での行動を選択して記録することで、少ないデータ量であっても人の記憶の補助において大きく貢献することができる。
なお、行動の記録(検出)は、例えば所定の時間間隔毎に行うといったように、他の規則に従って行うようにしても良い。行動記録として取得するデータとしては、環境データの他に、画像や音声等を加えても良い。その環境データとしては、音量や明るさ、湿度等を更に加えても良い。
また、本実施の形態では、その記録(検出)したデータを、ネットワークに接続されている移動端末制御PC101に転送して格納させている。このため、記録したデータを格納するための必要な容量を小さくすることができ、そのコストの上昇や、大型化、重量の増加を抑えることができる。そのユーザ以外の人にとっては、ユーザからの連絡がなくとも居場所を把握することができるようになる。また、当然のことながら、その他の種々のデータ分析の基本データとして活用することもできる。なお、行動記録したデータ(環境データ)を移動端末制御PC101に送信する場合、図4に示すフレームのヘッダ部には、行動検出コマンドを格納する。
上記のようにして記録したデータは、移動端末108で検索することができる。ユーザが検索条件をタッチパネル308上で入力した場合、CPU302は、その検索条件に該当するレコードをRAM、ICカード323、更には移動端末制御PC101から取得して、それをLCD304に表示させる。
移動端末制御PC101からは、行動記録のデータの他に、そのデータを解析してメッセージ等が移動端末108に送信される。そのメッセージ等は、各トランシーバ320〜322の何れかが受信し、通信制御部318を介してCPU302に送られる。このとき、図4に示すフレームのヘッダ部には、コマンドとして行動報知コマンドが格納されている。
CPU302は、そのメッセージを受け取ると、それをメモリ306に格納するとともに、LCD制御部307にそれの表示を指示することで、LCD304にそのメッセージを表示させる。メッセージとして音声データが受信されたときには、それをスピーカ制御部316に送出して、スピーカ207を用いてメッセージを音声出力させる。ユーザがメッセージに対する応答入力を行った場合には、その応答入力を移動端末制御PC(ホストコンピュータ)101に送信する。なお、応答入力は、タッチパネル308、マイク203、或いはカメラ202を介して行われる。
次に、移動端末制御PC(ホストコンピュータ)101の動作について説明する。ここでは、本発明の理解を容易とするために、本発明に特に関わる動作、即ち移動端末108から送信されたユーザの行動記録のデータ解析に関わる動作に着目して説明する。
移動端末制御PC101は、移動端末108から送信された行動記録のデータ(環境データ)に対し、予め定められたユーザ(移動端末108)の管理用情報に基づいて解析を行う。その管理用情報と行動記録のデータとを照らし合わせることにより、ユーザ(移動端末108)の置かれた状況を類推し、その類推した状況に応じて、移動端末108、更には他の機器へのメッセージ、警告等(メッセージ情報)の送信を行う。
上記管理用情報は、移動端末108(ユーザ)毎に定義される。その定義は、移動端末制御PCでそれを入力するか、或いは例えば個人用PC102といった他の機器上でその情報を入力し、それを移動端末制御PC101に送信することで行うことができる。定義された管理用情報は、テーブル形式で管理され、不図示のRAM、或いはハードディスク(磁気ディスク)に格納される。
本実施の形態では、管理用情報の他に、環境データといった他の関連するデータも合わせてテーブル形式で管理している。図6は、そのテーブル(端末管理テーブル)の構成例を示す図である。この図6を参照して、そのテーブルの構成、及び移動端末制御PC(ホストコンピュータ)101の動作について具体的に説明する。
図6に示すように、端末管理テーブルは、移動端末108単位でレコード化してデータを管理している。1レコードは、端末識別コード、端末アドレス、環境データ(行動記録のデータ)、報知条件、報知先、報知日時、及び応答情報から構成されている。
端末識別コード、及び端末アドレスは、共に個々の移動端末108を識別することができる情報である。例えば図1に示すシステムに接続されている各通信機器の端末識別コード、及び端末アドレスが、そのシステムの管理者等によって格納される。例えば端末識別コードは、そのメーカが付けたID番号であり、端末アドレスは、図1に示すシステム内で移動端末108を特定するために付けたアドレスである。図1に示すシステムにおいては、基本的には端末アドレスを用いて送信(相手)先との送信が行われる。環境データは、移動端末108がユーザの行動記録のデータとして自動的に移動端末制御PC101に送信するデータである。
報知条件、報知先、及び報知内容は、移動端末108を携帯するユーザ、或いはそのユーザが属している何らかのグループの構成員が定義する情報である。上記管理用情報に対応する。図1に示すシステムにおいては、特に詳細な説明は省略するが、移動端末制御PC101、個人用PC102、及び移動端末108のそれぞれから設定することができる。個人用PC102、或いは移動端末108上で設定されたそれらの情報は、移動端末制御PC101に送信されて格納される。
報知条件としては、移動端末108を携帯している人にとって危険な状況等を条件として設定することを想定している。報知先は、該当する移動端末108以外に、その移動端末108(ユーザ)が報知条件を満たしたことを報知する通信機器が設定(指定)されることを想定している。これは、報知条件を満たしたユーザが携帯している移動端末108には、無条件でメッセージ、警告等を送信するためである。報知内容は、そのメッセージ、警告等の具体的な内容を設定することを想定している。
なお、報知内容は、報知条件として設定される内容を考慮して幾つか予め用意しておき、それらのなかからユーザが選択するようにしても良い。また、実際に設定された報知条件の内容に応じてそれらのなかから移動端末制御PC101が自動的に選択するようにしても良い。
上記報知条件、報知先、及び報知内容としては、例えば具体的には以下のようなことを設定する。
例えば移動端末108を子供(被保護者)に携帯させた場合には、その子供の保護者が子供にとって危険な状況と思われる条件を設定する。その危険な状況とは、例えばある時間帯(例えば夕方以降)になると人通りが極端に少なくなるような場所である。そのような時間帯によって危険になる場所があるとすれば、その時間帯と場所が報知条件、危険地帯に近づきつつあることを知らせる警告(メッセージ)を報知内容として各々設定することにより、その時間帯のその場所、或いはその近傍に近づく子供に対して、移動端末制御PC101は移動端末108を介したその旨の警告を行う。更に、報知先としてその子供の保護者が持つ移動端末108、及び/或いは、保護者宅に設置されている個人用PC102を設定した場合には、保護者は子供の置かれている状況に応じて何らかの対策をとることができるようになる。
なお、本実施の形態では、報知先に設定された通信機器に対し、移動端末108から移動端末制御PC101に送信された行動記録のデータ(環境データ)を送信し、その環境データを送信した移動端末108を特定する情報を必要に応じて送信している。このように主として環境データを送信するようにしたのは、そのデータが送信された通信機器のユーザは、移動端末制御PC101にアクセスして、端末管理テーブルを見ることが任意に行えるためである。
一般に、保護者は、被保護者(子供等)が屋外等においてどのような状況におかれているのかを知ることはもとより、それの手がかりとなる情報を入手することはできない。保護者、もしくは被保護者の何れかが電話などで連絡を取り合うといった方法も考えられる。しかし、そのような方法では、例えば被保護者が子供であれば必ずしも十分(正確)な情報が得られるとは限らないという問題がある。また、その頻度にも限界があり、互いに煩わしいという問題もある。本発明では、これらの問題を回避することが容易である。
また、移動端末108を例えば病人に携帯させてその健康管理に利用することもできる。この場合には、その病状にとって望ましくない環境を気温や気圧、湿度といった形で報知条件に設定し、その病人の看護人が携帯している移動端末108を報知先に設定し、病人が置かれている環境が悪くなっている旨を示す警告を報知内容に各々設定する。これにより、移動端末制御PC101は、病人の置かれている環境が悪くなればその旨を病人、及び看護人に通知(警告)するようになる。このため、病人は環境の変化を知ることができ、看護人は、病人のそばに常にいなくとも、病人の置かれている環境の変化に必要に応じて対応することができるようになり、その負担が軽減するという効果が得られる。
また、この場合には、移動端末108に、血圧や体温、脈拍といった病人の体の状態を検出するセンサを更に取り付けて、病人の体の状態を報知条件として設定するようにしても良い。病人の体の状態が報知条件を満たしたときの報知先として、看護者に加えて病院(に設置されたコンピュータ)を設定することにより、移動端末制御PC101から、病人が危険な状態であることを看護人、及び病院に通知させることもできる。これにより、病人の健康管理、看護と合わせて、その緊急時にも対応することができるようになる。
報知日時、及び応答情報は、移動端末制御PC101が自動的にデータを記憶させる項目である。具体的には、報知日時には、報知先に設定されている通信機器に、報知条件が満たされたことで報知内容を報知した日時が記憶される。本実施の形態では、上記したように、報知内容が報知された通信機器は、その報知内容に対する応答を入力することができるようにしている。応答情報は、通信機器のユーザが送信された報知内容(メッセージや警告)に応答して入力した情報や日時が記憶される項目である。
端末管理テーブルに格納されている内容は、移動端末108、個人用PC102等で表示させることができる。しかし、応答情報については、警告等を受け取った人のその警告等に対する回答であることから、それの報知先を項目として図6に示すテーブルに更に追加し、その回答をそれの報知先に送信するようにしても良い。これにより、上記子供に移動端末108を形態させた例においては、保護者は警告を受けた子供の行動を直ちに把握することができるため、より利便性を向上させることができる。
次に、上記した移動端末108と移動端末制御PC(ホストコンピュータ)101の動作について、図7〜図10に示すフローチャートを参照して詳細に説明する。
図7、図8は、移動端末108が実行する処理を示すフローチャートである。始めに、図7、及び図8を参照して、移動端末108の動作について詳細に説明する。
図7は、移動端末108の全体処理のフローチャートである。先ず、この図7を参照して、その全体処理について詳細に説明する。この全体処理は、端末108の電源がオンされた後、CPU302が、メモリ303のROM内に格納されているプログラムを読み出して実行することで実現される処理である。なお、ここでは、本発明の理解を容易とするために、本発明に特に関わる部分を抽出して示している。
先ず、ステップ701では、キー入力が行われたか否か判定する。ユーザが、タッチパネル308に対して何らかの操作を行った場合、その判定はYESとなってステップ702に移行する。そうでない場合には、その判定はNOとなってステップ703に移行する。
ステップ702では、そのキー入力が指定した内容を解析し、それに従った処理を実行する。このステップ702の処理が実行されることで、ユーザは、モードの切り換えや、表示の切り換え、カメラ202を用いた画像入力、マイク203を用いた音声入力を行うことができる。その処理が終了すると、ステップ701に戻る。
一方のステップ703では、データ受信の有無の判定を行う。そのデータ受信の有無は、例えば割り込みによってCPU302に通知される。データ受信に対応する割り込みフラグが1となっていた場合、受信したデータが有りとしてステップ705に移行する。そうでない場合には、受信したデータは無いとしてステップ704に移行する。そのステップ704では、その他の処理を実行し、その後、ステップ701に戻る。
ステップ705では、受信したフレームのヘッダ部に行動報知コマンドが格納されているか否か判定する。上記したように、移動端末108の置かれている状況が報知条件を満たしていると、行動報知コマンドがヘッダ部に格納されているフレームが移動端末制御PC101から送信される。そのフレームを移動端末108が受信した場合、その判定はYESとなってステップ706に移行する。そうでない場合には、その判定はNOとなって上記ステップ704に移行する。
ステップ706〜709では、行動報知コマンドをヘッダ部に格納したフレームの受信に対応するための一連の処理が行われる。
先ず、ステップ706では、そのフレームのデータ部に格納されているメッセージの表示を行い、続くステップ707では、上記データ部に格納されている音声データを再生する音声出力を行う。これにより、移動端末108のユーザに対して、ユーザが満たした報知条件に対応する報知内容が通知され、その報知内容が警告であればユーザの注意を喚起させることができる。その後、ステップ708に移行する。
なお、メッセージの表示は、CPU302が、フレームのデータ部に格納されている表示用のデータをビットマップパターンに展開してメモリ306に格納し、LCD制御部307に、そのデータの表示を指示することで実現される。また、音声出力は、CPU302が、フレームのデータ部に格納されている音声データをスピーカ制御部316に出力することで実現される。
上記したように、本実施の形態では、報知を受けた移動端末108からその報知に対する応答をユーザが入力できるようになっている。ステップ708では、その応答入力を予め定められた一定期間待つ待機状態を維持する。その期間内に応答入力が行われなかった場合、タイムアウトとしてステップ701に戻る。そうでない場合、即ちユーザが応答入力のための操作を行った場合、応答入力有りとしてステップ709に移行する。応答入力としては、予め定められている確認キーを操作するだけでもよく、また、任意のメッセージデータを入力するようにしてもよい。
そのステップ709では、受信したフレームのヘッダ部に格納されている送信元のアドレスから送信先を特定し、ヘッダ部にはその特定したアドレス(送信先のアドレス)、自身のアドレス(送信元のアドレス)、及び報知に対する応答であることを示すコマンドを格納し、データ部には応答入力を格納したフレームを作成して、それの送信を行う。これにより、図6に示す端末管理テーブルの対応する応答情報の欄に、その応答入力に関する情報が格納されることになる。その送信を行った後、ステップ701に戻る。
このように、移動端末制御PC101から行動報知コマンドをヘッダ部に格納したフレームを受信すると、そのデータ部に格納されているデータが視覚、及び聴覚を通してユーザに通知される。
図8は、移動端末108のタイマインタラプト処理のフローチャートである。この処理は、CPU302が、例えば自身が備えたタイマ機能による割り込みの発生に応じて、メモリ303のROM内に格納されたそれに対応するプログラムを読み出して実行することで行われる処理である。そのタイマ機能による割り込みは、例えば数分から数十分間隔で発生するように設定される。その割り込み間隔は、ユーザが自身の行動パターンを考慮して、任意に設定できるようにしても良い。
先ず、ステップ801では、データの取り込みを行う。このステップ801において、CPU302は、汎用インターフェイス319を介してGPS209から場所、気温、気圧の各データ、自身のリアルタイムクロックから日時データを取り込む。続くステップ802では、ステップ801で取り込んだ現時点の環境データを記憶する。その後、ステップ803に移行する。
ステップ803では、現時点の環境データを前回に取り込んだ環境データと比較する。続くステップ804では、環境データの何れかに一定値以上の差が有るか否か判定する。それらの環境データの間において、即ち場所、気温、気圧、日時の各データ間において、それぞれのデータ毎に予め定められた値以上の差が有った場合、その判定はYESとなってステップ805に移行する。そうでない場合には、その判定はNOとなって一連の処理を終了する。
ステップ805〜807では、ユーザの行動変化点を検出したとして、その時点における環境データの記録、即ち行動記録が行われる。
先ず、ステップ805では、ステップ802で記憶した各データをデータ部に、行動検出コマンドをヘッダ部に各々格納したフレームを作成する。続くステップ806では、その作成したフレームを、移動端末制御PC(ホストコンピュータ)101に送信する。その後、ステップ811において、前回の環境データを今回(現時点)の環境データに置き換える。次にこのインタラプト処理を実行した場合には、その環境データとそのときに取り込んだ環境データとから、行動変化点の検出が行われる。その環境データの置き換えが終了した後、一連の処理を終了する。
このようにして、移動端末108における行動記録が行われる。次に、図9、及び図10を参照して、移動端末108から行動記録のデータが送信される移動端末制御PC101(ホスト)側の動作について詳細に説明する。
なお、この図9、及び図10は、本発明の理解を容易とするために、本発明(移動端末108)に関わる部分のみを抽出して示したものである。この処理は、移動端末制御PC101の不図示のCPUが、記憶媒体、例えばハードディスクに格納されているプログラムをRAMに読み出して実行することで行われる処理である。なお、そのプログラムは、ハードディスクにプリインストールして提供しても良いが、CD−ROMといった記憶媒体、或いは何らかの通信手段を介して配布するようにしても良い。
先ず、ステップ901では、移動端末108からのデータを受信するのを待つ。移動端末108が移動端末制御PC101にデータを送信した場合に、ステップ902に移行する。
ステップ902では、フレームのヘッダ部に格納されているコマンドの解析を行う。続くステップ903では、そのコマンドが行動検出コマンドか否か判定する。移動端末108がフレームのヘッダ部に行動検出コマンドを格納させていた場合、その判定はYESとなってステップ904に移行する。そうでない場合には、図10に示すステップ919に移行する。
ステップ904〜918では、移動端末108から行動記録のデータが送信されたことから、その行動記録のデータを解析し、移動端末を携帯したユーザが置かれている状況に応じたメッセージの送信が行われる。
その行動検出コマンドがヘッダ部に格納されていた場合、データ部には行動記録のデータ、即ち環境データが格納されている。ステップ904では、その環境データを、移動端末108別に端末管理テーブルに記憶する。その後、ステップ905に移行する。
ステップ905〜912では、環境データを構成する各データ(個々で使用するデータは場所、気温、気圧)別、及びそれらの組み合わせ(日時とそれ以外の環境データとの組み合わせである)に分けて、それらが報知条件を満たしているか否か判定し、その判定結果に応じて報知内容を取得する処理が行われる。
先ず、ステップ905では、場所が報知条件を満たしているか否か判定する。報知条件に設定されている場所内にユーザが入っていた場合、その判定はYESとなってステップ906に移行する。そうでない場合には、その判定はNOとなってステップ907に移行する。ステップ906では、場所に関する報知条件に対応する報知内容(メッセージ)を端末管理テーブルから取得し、それを送信元に送信すべき情報として記憶する。その後、ステップ907に移行する。
ステップ907では、気温が報知条件を満たしているか否か判定する。報知条件に設定されている気温内にユーザが置かれていた場合、その判定はYESとなってステップ908に移行する。そうでない場合には、その判定はNOとなってステップ909に移行する。ステップ908では、気温に関する報知条件に対応する報知内容(メッセージ)を端末管理テーブルから取得し、それを送信元に送信すべき情報として記憶する。その後、ステップ909に移行する。
ステップ909では、気圧が報知条件を満たしているか否か判定する。報知条件に設定されている気圧内にユーザが置かれていた場合、その判定はYESとなってステップ910に移行する。そうでない場合には、その判定はNOとなってステップ911に移行する。ステップ910では、気圧に関する報知条件に対応する報知内容(メッセージ)を端末管理テーブルから取得し、それを送信元に送信すべき情報として記憶する。その後、ステップ911に移行する。
ステップ911では、例えば日時と場所といったように、日時と環境データの他のデータの組み合わせが報知条件を満たしているか否か判定する。報知条件に設定されている状況にユーザが置かれていた場合、その判定はYESとなってステップ912に移行する。そうでない場合には、その判定はNOとなってステップ913に移行する。ステップ912では、その報知条件に対応する報知内容(メッセージ)を端末管理テーブルから取得し、それを送信元に送信すべき情報として記憶する。その後、ステップ913に移行する。
ステップ913では、記憶したメッセージが有るか否か判定する。ユーザが置かれている状況が何らかの報知条件を満たしていた場合、ステップ906、908、910、及び912の少なくとも何れかの処理が実行され、メッセージが記憶される。このため、ユーザの置かれている状況がどの報知条件も満たしていない場合、その判定はNOとなり、それ以上の対応をする必要はないとしてステップ901に戻る。そうでない場合には、即ち、報知先に設定されている通信機器にメッセージを送信する必要がある場合には、その判定はYESとなってステップ914に移行する。
ステップ914では、ヘッダ部に、ステップ901で受信したデータの送信元のアドレスを相手先のアドレスとし、行動報知コマンドを格納し、データ部にメッセージデータを格納したフレームを作成する。続くステップ915では、そのフレームを該当する移動端末108に送信する。即ち、移動端末108の保持者本人に対してメッセージデータが送信される。その後、ステップ916に移行する。
ステップ916では、報知先の設定の有無を判定する。図6に示す端末管理テーブルの該当するレコードの報知先の欄に設定が格納されていた場合、保護者等の報知先が有りとしてステップ917に移行する。そうでない場合には、ステップ918に移行する。
ステップ917では、報知先として設定されている通信機器へ、当該移動端末108の環境データをデータ部に格納したフレームを送信する。続くステップ918では、報知先に対する報知を行ったとして、図6に示す端末管理テーブルの該当するレコードの報知日時の欄に、現在日時を記憶する。その後、ステップ901に戻る。
一方、ステップ903で行動検出コマンドがヘッダ部に格納されていないと判定されたときに実行されるステップ919では、ヘッダ部に応答コマンドが格納されているか否か判定する。報知条件を満たすことでメッセージが送信された移動端末108から、その移動端末108の保持者本人からの応答入力をデータ部に格納したフレームを受信した場合、その判定はYESとなってステップ920に移行する。そうでない場合には、その判定はNOとなってステップ921に移行する。
ステップ920では、受信したフレームのデータ部に格納されている応答情報を、その応答情報を送信した移動端末108に対応して端末管理テーブルに記憶する。その後、図9に示すステップ901に戻る。
ステップ921及び922では、報知条件を満たした移動端末108のなかで応答情報を送信してきていないものをサーチして検出する。続くステップ923では、その検出した移動端末108のなかで、一定時間以上応答がないものに対して、対応する報知内容(メッセージ)を再送信する。その後、ステップ924で再送信先の移動端末108に対応する報知日時を現在の日時に更新し、図9に示すステップ901に戻る。
このように、本実施の形態では、メッセージを送信した移動端末108からの応答があるまで繰り返しメッセージを送信している。これにより、移動端末108のユーザに対し、メッセージを確実に伝えることができる。報知先に設定された通信機器のユーザから見れば、移動端末制御PC101に格納された端末管理テーブルにアクセスし、対応する応答情報の欄を確認することにより、メッセージが送信された移動端末108のユーザにメッセージが伝わっているか否かを知ることができる。
なお、本実施の形態では、報知先の通信機器に、報知条件を満たした移動端末108から受信した環境データのみを送信しているが、その通信機器のユーザがその環境データが送信されてきた理由をより容易に把握できるように、その理由を示すメッセージを環境データとともに、或いは環境データの換わりに送信するようにしても良い。
また、本実施の形態では、メッセージを送信した移動端末108から応答が無かった場合、そのメッセージを繰り返し送信するようにしているが、例えばある程度繰り返しても応答が無い場合、報知先に設定されている通信機器にその旨を示すメッセージを送信するようにしても良い。
本実施の形態が採用されたシステム構成図である。 本実施の形態による移動端末の外観図である。 本実施の形態による移動端末の構成図である。 フレームの構成図である。 レコードの構成図である。 端末管理テーブルの構成例を示す図である。 移動端末の全体処理のフローチャートである。 移動端末のタイマインタラプト処理のフローチャートである。 移動端末制御PCの全体処理のフローチャートである(その1)。 移動端末制御PCの全体処理のフローチャートである(その2)。
符号の説明
101 移動端末制御PC
103 NCU
105 アンテナ基地局
106 端子
107 光リンクユニット
108 移動端末
201 LCD表示部
204 汎用インターフェイスコネクタ
208 無線通信用アンテナ
209 GPS
302 CPU
303 メモリ

Claims (2)

  1. ユーザが携帯している複数の携帯型行動検出装置と、この各携帯型行動検出装置からデータを受信してデータを解析し、その結果を各携帯型行動検出装置へ送信する行動解析装置よりなる装置であって、
    前記携帯型行動検出装置は、
    GPSにより場所を含む環境データを検出する環境データ検出手段と、
    前記環境データ検出手段により検出された環境データを前記行動解析装置へ送信する環境データ送信手段と、
    前記環境データを受信した行動解析装置から送られるメッセージ情報を受信するメッセージ受信手段と、
    前記メッセージ受信手段が受信したメッセージに対する応答を入力し、該入力した応答を前記行動解析装置へ送信する応答送信手段とを具備し、
    前記行動解析装置は、
    前記各携帯型行動検出装置に対して報知条件データと報知内容を予め記憶する記憶手段と、
    前記各携帯型行動検出装置に備えられたGPSにより場所を含む環境データが送信された際に、これらの環境データを受信する環境データ受信手段と、
    前記環境データ受信手段が受信した当該携帯型行動検出装置の環境データと前記記憶手段内の当該携帯型行動検出装置に対応する報知条件データを比較し、受信した環境データが前記報知条件データを満たしているかを解析する解析手段と、
    この解析手段によって環境データが前記報知条件データを満たしていることが解析された場合に、当該環境データを送信した携帯型行動検出装置に対して、前記報知内容によるメッセージ情報を送信するメッセージ送信手段と、
    前記メッセージ情報が送信された報知日時を送信した携帯型行動検出装置に対応して記憶する報知日時記憶手段と
    を具備した携帯型行動検出装置及び行動解析装置よりなる装置。
  2. 前記メッセージ送信手段は、前記メッセージ情報を受信した前記携帯型行動検出装置からの応答情報を記憶し、一定時間以上応答がない携帯型行動検出装置に対して、前記メッセージ情報を再度送信することを特徴とする請求項記載の携帯型行動検出装置及び行動解析装置よりなる装置
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