JP4397220B2 - インクジェット記録装置用洗浄液、およびそれを用いた洗浄方法 - Google Patents
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Description
すなわち、洗浄液が、少なくとも水と下記一般式(1)に示したポリオキシアルキレンモノアルキルエーテルを含有することにより、インクを再充填する際、顔料インク、高粘度インクにおいてさえも、充填効率を確保し、吐出不良などの不具合を起こさないことを見出した。
さらに本発明は、前記洗浄液を用いたインクジェット記録装置の洗浄方法を提案するものであり、この場合のインクジェット記録装置としては、使用インクが顔料インクの場合、またインク粘度が5〜15mPa・sの場合に本発明の効果が非常に顕著に現れる。
また、洗浄後のインク再充填性に問題を起こし易い顔料インク及び高粘度インクの場合にも大きな効果があることが見い出された。
前記一般式(1)に示したポリオキシアルキレンモノアルキルエーテルの含有量は、0.01〜10重量%が好ましく、さらに好ましくは0.05〜1.0重量%である。含有量が0.01%より低いと洗浄効果が薄れ、10%より高いと洗浄液そのものの保存安定性、発泡性などの問題が生じる。
一般式(1)において、m,n,x,yの値を変えることにより、疎水性、親水性の制御ができる。m,nを増やすとアルキル部が長くなり疎水性に傾き、x,yを増やすとオキシアルキレン部が長くなり親水性に傾く。さらに、x,yの比率を変えることによっても特性が変化し、泡性状等が異なり、使用用途にあったものを選択できる。
以下の組成の洗浄液を作製し、0.1μmフィルターでろ過した。
<洗浄液>
日本触媒製ソフタノールEP−7025
(一般式(1)中、m+n=9〜11、x=7、y=2.5) 1重量部
純水 99重量部
PZTで駆動するヘッドを有するインクジェット記録装置にあらかじめ、以下のインク(5.3mPa・s)を充填し、印字を行ない、全ノズルからインクが吐出されていることを確認した。
<インク>
以下の組成物を混合攪拌後、1.0μmフィルターでろ過して作製した。
CAB−O−JET 200(スルホン基付加型) 20重量部
ジエチレングリコール 8重量部
グリセリン 4重量部
2−エチル−1,3−ヘキサンジオール 3重量部
2−ピロリドン 2重量部
純水 63重量部
次に、ノズル前面から外部のポンプでインクを吸引した後、インクジェット記録装置の供給ポンプを用いて供給口から洗浄液を供給し、ノズル前面からポンプで洗浄液を吸引する動作を5回繰り返した。この際、最後の吸引洗浄液を回収し、500nmの吸光度測定から回収した洗浄液中のインク濃度(重量%)を測定した。
◎:全ノズル中、不吐出ノズルなし
○:全ノズル中、不吐出ノズル0.5%未満
△:全ノズル中、不吐出ノズル0.5%以上5%未満
×:全ノズル中、不吐出ノズル5%以上
実施例1において、洗浄液、インクの組成を以下のものにした。
<洗浄液>
日本触媒製ソフタノールEP−9050
(一般式(1)中、m+n=9〜11、x=9、y=5) 0.5重量部
2−エチル−1,3−ヘキサンジオール 7重量部
純水 92.5重量部
<インク>
以下の組成物を混合攪拌後、1.0μmフィルターでろ過して作製した。(粘度:8.0mPa・s)
CAB−O−JET 200(スルホン基付加型) 25重量部
ジエチレングリコール 8重量部
グリセリン 4重量部
2−エチル−1,3−ヘキサンジオール 3重量部
2−ピロリドン 2重量部
純水 58重量部
実施例1において、洗浄液、インクの組成を以下のものにした。
<洗浄液>
日本触媒製ソフタノールEP−9050
(一般式(1)中、m+n=9〜11、x=9、y=5) 0.5重量部
ジエチレングリコール 15重量部
純水 84.5重量部
<インク>
以下の組成物を混合攪拌後、1.0μmフィルターでろ過して作製した。(粘度:12.6mPa・s)
CAB−O−JET 200(スルホン基付加型) 35重量部
ジエチレングリコール 8重量部
グリセリン 4重量部
2−エチル−1,3−ヘキサンジオール 3重量部
2−ピロリドン 2重量部
純水 48重量部
実施例1において、洗浄液の組成を以下のものにした。
<洗浄液>
日本触媒製ソフタノール90
(一般式(1)中、m+n=9〜11、x=9、y=0) 1.0重量部
2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオール 0.5重量部
純水 98.5重量部
実施例1において、洗浄液、インクの組成を以下のものにした。
<洗浄液>
日本触媒製ソフタノールEP−7045
(一般式(1)中、m+n=9〜11、x=7、y=4.5) 0.2重量部
グリセリン 5重量部
純水 94.8重量部
<インク>
[イエロー顔料分散液]
C.I.ピグメントイエロー138 15重量部
スチレン−アクリレート−メタクリル酸ジエタノールアミン塩共重合体 3重量部
純水 82重量部
上記のイエロー顔料分散液を用い、以下の組成物を混合攪拌後、1.0μmフィルターでろ過して作製した。(粘度:8.8mPa・s)
イエロー顔料分散液 26.7重量部
ジエチレングリコール 10重量部
グリセリン 5重量部
2−ピロリドン 10重量部
2−エチル−1,3−ヘキサンジオール 3重量部
純水 45.3重量部
以下の充填液、インクで実施例1と同様な評価を行なった。
<洗浄液>
日本触媒製ソフタノール30
(一般式(1)中、m+n=9〜11、x=3、y=0) 0.5重量部
1,3−ブタンジオール 20重量部
1−アミノ−2,3−プロパンジオール 1.0重量部
純水 78.5重量部
<インク>(粘度:3.1mPa・s)
C.I.アシッドブルー9 4重量部
グリセリン 5重量部
エチレングリコール 5重量部
1,3,−ヘキサンジオール 3重量部
2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオール 0.8重量部
純水 82.2重量部
実施例1において、純水を洗浄液として用いた。
実施例2において、以下の洗浄液を用いた。
<洗浄液>
日光ケミカルズ製 ECTD3NEX 1重量%
純水 99重量%
実施例3において、以下の洗浄液を用いた。
<洗浄液>
日信化学工業製 サーフィノール104E 0.5重量%
ジエチレングリコール 15重量部
純水 84.5重量%
実施例4において、以下の洗浄液を用いた。
<洗浄液>
日信化学工業製 オルフィンSTG 1.0重量%
2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオール 0.5重量部
純水 98.5重量%
実施例5において、純水を洗浄液として用いた。
実施例6において、純水を洗浄液として用いた。
Claims (8)
- さらに保湿剤を含有することを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置用洗浄液。
- 前記保湿剤が多価アルコール化合物であることを特徴とする請求項2に記載のインクジェット記録装置用洗浄液。
- さらにアミノプロパンジオール誘導体を含有することを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置用洗浄液。
- 前記アミノプロパンジオール誘導体が2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオールであることを特徴とする請求項4に記載のインクジェット記録装置用洗浄液。
- 請求項1乃至5のいずれかに記載の洗浄液を用いたことを特徴とするインクジェット記録装置におけるインク流路の洗浄方法。
- インクジェット記録装置がインク中に顔料を含有しているインクを用いたものであることを特徴とする請求項6に記載のインクジェット記録装置におけるインク流路の洗浄方法。
- 前記インクのインク粘度が5〜15mPa・sであることを特徴とする請求項6に記載のインクジェット記録装置におけるインク流路の洗浄方法。
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