JP4376641B2 - エア浮上式コンベア - Google Patents
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Description
(1)ローラコンベアを用いて搬送する方法
(2)ベルトコンベアを用いて搬送する方法
(3)ロボットを用いて移載又は搬送する方法
(4)エア浮上方式(従来方式)により搬送する方法
(5)カセットに入れて台車等を用いて搬送する方法
等の方式が提案され、実用化されている。
このため、より高速の搬送が必要とする場合、搬送中に薄板搬送物が破損したり、汚染を生じ易くなってきた。
また、重量の増加、寸法の増加のため建屋への負荷や面積も増加し、設備投資額も極めて大きくなってきた。
さらに、クリーンルームの空調は、一般に垂直方向、所謂ダウンフローにて行われるが、ガラスシートの面積が大きいため、このガラスシートを平面に配置すると空気の流れが阻害され、クリーン度を低下させるものとなる。なお、ガラスシートを縦にして搬送することも考えられるが、製造装置は平面置き状態で加工する場合が多いため、反転装置の寸法が大きく、費用がかかるものとなって得策でない。
また、ダウンフローの代わりに水平方向に空調する方法、所謂サイドフローも考えられるが、塵挨が他の装置に影響するので、現実的でない。
(1)ローラコンベアを用いて搬送する方法
装置が安価で、レイアウトが容易であるという利点を有するも、ローラの僅かの平行度のずれが静電気を発生させ、ローラの汚れが搬送物を汚染し、ローラ間の搬送物の乗り移り時に振動を発生し、さらにローラ駆動にベルトを使用すると塵挨の発生源になり、また、ベルトの保守、交換が困難で、ローラ毎にモータを取り付ける方法は、揃速制御などに費用がかかる外、故障が発見しにくく、位置合わせ、特に巾方向の位置合わせが困難である。
(2)ベルトコンベアを用いて搬送する方法
振動が少なく、比較的安価であるという利点を有するものの、ベルトの汚れが薄板搬送物を汚染し、調整及びベルトの保守、交換が困難で、特に方向変換が難しい。さらに、位置合わせ、特に巾方向の位置合わせが困難である。
(3)ロボットを用いて移載又は搬送する方法
クリーン度が高く、位置合わせが容易であるという利点を有するものの、フォークの出入りに往復運転を行うため、また、通常、旋回動作、走行動作を伴うため、効率が悪く、フォークのたわみが大きく、フォーク挿入用スペースが、特に大型ガラスシート等の場合は大となり、高速化が必要な場合、重量、消費電力、加減速時の振動、占有面積、基礎費、価格、調整費用等が大となり、安全対策が不可欠となる。
(4)エア浮上方式(従来方式)により搬送する方法
構造がシンプルで信頼性が高く、位置合わせが極めて容易、無振動であるという利点を有するものの、空気の消費量を押さえるための多孔質セラミックなどの採用(多孔式セラミックの空気透過性を利用して空気を通すもの)は費用が高く、不経済となり、また、小径のノズルを採用すると、空気の流速が早くなってガラスシートに静電気を生じさせて、塵埃の付着が生じ、また反対にノズル径を大きくして空気の流速を減らす場合は、空気の消費量が増え、この空気が外部に塵埃を散乱させる等の新たな問題が発生する。
(5)カセットに入れて台車等を用いて搬送する方法
クリーン度が高く、物流の管理がカセット単位でシンプルであるという利点を有するものの、通常20枚程度まとめて搬送するので、停滞時間がかかり、カセットが大型になり、搬送、ストックに必要な面積が大きく必要となり、カセットの出し入れの設備が必要となる。
このエア浮上式コンベアは、液晶製造ライン等において使用されるもので、特に限定されるものではないが、例えば、液晶基盤に用いられるガラスシート等の薄板搬送物1を、主として搬送路Lより浮上させるための支持路Aと、この支持路Aと平行するように排気路Bとを配列し、この支持路Aと排気路Bとの間の隙間をなくする閉塞板15を配設するようにしている。
この場合、閉塞板15は、排気路Bと、等高レベルとし、支持路Aとは高低差がつくように(支持路A側が高くなるように)配設し、これを複数列、特に限定されるものではないが、例えば、図示の実施例では5列を配列し、全体として所要幅の搬送路Lを構成するようにしている。
なお、本実施例においては、1本の支持路Aに高圧ノズル2の列と低圧ノズル3の列の2本のノズル列を並列して配設しているが、高圧ノズルの列と低圧ノズルの列とを個別の支持路Aに形成し、これを並列して構成することもできる。
このうち、一方の空気路、すなわち、第1の空気路を、高圧空気路2aとし、この上面に多数の高圧ノズル孔2を形成して高圧ノズル列とする。この各高圧ノズル孔2は、支持路Aの上面に配設される薄板搬送物を浮上させるに足る程度の空気が噴出されるような口径と、所定間隔を開けて配設するものとする。
また、他方の空気路、すなわち、第2の空気路を、低圧空気路3aとし、この上面に多数の低圧ノズル孔3を形成して低圧ノズル列とする。
なお、この高圧ノズル孔2及び/又は低圧ノズル孔3を、スリット状にし、これを支持路Aの長手方向に沿って配設するようにしたり、高圧空気路2aの中に低圧空気路3aを組み込むようにしたり、低圧空気路3aの中に高圧空気路2aを組み込むようにすることもでき、本発明は、これらの構成を排除するものでない。
なお、この場合、排気を強制的に行えるよう排気配管17には吸気ポンプ18を接続することもできる。
この衝立5は、支持路Aの高圧ノズル孔2及び低圧ノズル孔3より噴出された空気の全部又はその一部が搬送路上の薄板搬送物の下面に衝突した後、搬送路外側に向かって水平方向に流れる空気を衝突させて遮断或いは阻止し、その向きを下方に向かうようにし、これにより、図2に示すように、排気をクリーンルーム内のダウンフローに乗せ、外部へ排気できるようにし、薄板搬送物への塵埃の付着及び/又は周辺機器の汚染を防止するようにする。
これにより、コンプレッサは高圧用のもの1台を使用する場合であっても、分岐した配管にはそれぞれ圧力調整弁12,12を配設しているため、該圧力調整弁12,12にて高圧側では高圧に、低圧側では低圧に、それぞれ所要圧に圧力調整することで、図1に示すように2台のコンプレッサを用いた実施例と同じ作用をする。
搬送路L上に供給された薄板搬送物1は、高圧コンプレッサ14、高圧配管6を経て供給される高圧空気が高圧ノズル孔2から噴出されることで、その高圧空気力にて搬送路L上に浮上するようにして支持される。
この場合、高圧ノズル孔2は、薄板搬送物1が搬送路上に浮上する程度の極めて小さいノズル径を採用しているので、該高圧ノズル孔2から噴出される高圧空気の消費量が少なくてすむ。
また、低圧ノズル孔3からは、イオナイザ本体8、イオナイザ放電素子9によってイオン化された空気を薄板搬送物1の下面に向かって噴出するから、静電気がイオナイザを通った空気で中和できるので、薄板搬送物1の帯電が防止できるから、薄板搬送物1や周辺機器への異物の付着を防止することができる。
このエア浮上式コンベアは、角パイプ状の所要長さを有する支持路A内に1本の空気路、すなわち、高圧空気路2aのみを形成するものである。
この場合においても、支持路Aの頂面に、その長手方向に沿って高圧ノズル孔2を多数配設し、高圧ノズル列を形成するが、この高圧ノズル孔2は、上記実施例と同様に、薄板搬送物1を浮上させるに足る程度の空気が噴出されるような小さな口径とし、かつこれを所定間隔を開けて多数配設するが、これをスリット状とすることもできる。
また、この高圧空気路2aに、ON/OFF弁10、フィルタ11、圧力調整弁12、高圧コンプレッサ14を備えた高圧配管6を接続し、所要の高圧空気を支持路A内に形成した高圧空気路2aに供給するようにする。
なお、この場合、ON/OFF弁10を経て支持路Aの高圧空気路2aに至る途中でイオン化された空気を供給し、高圧空気と混合するようにする。
これにより、高圧コンプレッサ14から供給される空気の圧力を圧力調整弁12で所定の圧力に調整し、かつフィルタ11で除塵した清浄空気に、イオナイザによってイオン化された空気を混合して支持路Aの高圧空気路2a内へ供給されるようになる。
また、閉塞板15及び排気路Bの配設は、上記実施例と同様である。
このように、高圧ノズル孔から噴射される高圧空気のみで浮上力と、除電効果を併せ持つようにしているから、簡易に装置を構成することができる。
なお、本参考例のエア浮上式コンベアの基本的な動作は、上記実施例のエア浮上式コンベアと同様である。
2 ノズル孔(第1のノズル孔)
2a 高圧空気路(第1の空気路)
3 ノズル孔(第2のノズル孔)
3a 低圧空気路(第2の空気路)
5 衝立
6 高圧配管
7 低圧配管
8 イオナイザ本体
9 イオナイザ放電素子
10 ON/OFF弁
11 フィルタ
12 圧力調整弁
13 低圧コンプレッサ
14 高圧コンプレッサ
15 閉塞板
16 排気口
17 排気配管
18 吸引ポンプ
81 イオン化空気供給配管
L 搬送路
A 支持路
B 排気路
Claims (7)
- 列状に配設した第1のノズル孔から薄板搬送物の下面側に向かって噴出する空気により、薄板搬送物を浮上させるようにした第1の空気路と、列状に配設した第2のノズル孔から噴出するイオナイザによってイオン化された空気により静電気を除去するようにした第2の空気路とを支持路に並列して形成したエア浮上式コンベアであって、第1のノズル孔から噴出する空気の空気圧を、第2のノズル孔から噴出する空気の空気圧より高圧になるように設定したことを特徴とするエア浮上式コンベア。
- 第1のノズル孔の孔径を、第2のノズル孔の孔径より小径に形成したことを特徴とする請求項1記載のエア浮上式コンベア。
- 第1の空気路に供給する空気と、第2の空気路に供給する空気を、1台のコンプレッサから分岐した配管により、それぞれ圧力調整弁にて圧力を調整して供給するようにしたことを特徴とする請求項1又は2記載のエア浮上式コンベア。
- 前記支持路と並列して排気を行う排気路を配設して搬送路を構成したことを特徴とする請求項1、2又は3記載のエア浮上式コンベア。
- 複数の支持路及び/又は排気路を並設して所要幅の搬送路を構成したことを特徴とする請求項4記載のエア浮上式コンベア。
- 支持路と排気路との隙間を閉塞する閉塞板を配設したことを特徴とする請求項4又は5記載のエア浮上式コンベア。
- 搬送路の両側に空気流路となる隙間をあけて衝立を下向きに傾斜させて配設したことを特徴とする請求項1、2、3、4、5又は6記載のエア浮上式コンベア。
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