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JP4368032B2 - Powder for high speed tool steel and powder high speed tool steel - Google Patents

Powder for high speed tool steel and powder high speed tool steel Download PDF

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JP4368032B2
JP4368032B2 JP2000107027A JP2000107027A JP4368032B2 JP 4368032 B2 JP4368032 B2 JP 4368032B2 JP 2000107027 A JP2000107027 A JP 2000107027A JP 2000107027 A JP2000107027 A JP 2000107027A JP 4368032 B2 JP4368032 B2 JP 4368032B2
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powder
tool steel
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speed
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Kobe Steel Ltd
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、切削工具や金型等の素材として用いられる硬さHRC67以上の高硬度の高速度工具鋼を粉末冶金法によって製造する為の高速度工具鋼用粉末、およびこの粉末を粉末冶金法によって製造して得られる粉末高速度工具鋼に関し、特に耐摩耗性および靭性に優れ、切削工具の素材として最適な粉末高速度工具鋼およびこうした粉末高速度工具鋼を得る為の高速度工具鋼用粉末に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
高速度工具鋼(ハイス)は、C,Cr,W,Mo,V,Co等の合金元素を多量に加えて高温での硬さや耐摩耗性を一層高めた工具鋼であり、エンドミルやドリルの様に比較的靭性が要求される切削工具の素材として汎用されている。この高速度工具鋼は、合金元素としてWを主体として多量に添加したW系のもの(W系ハイス)と、このW系におけるW量を減らして代替としてMoを加えたMo系のもの(Mo系ハイス)が知られている。また、上記Mo系ハイスにおいては、更にCoを含有させることによって、高温耐久性を高めたMo−Co系ハイスも開発されている。尚、上記Mo系ハイスは、W系ハイスに比べて優れた靭性を発揮するといわれているが、これはMo炭化物はW炭化物に比べて形態が球状化され易いためであるとされている。
【0003】
ところで上記の様な高速度工具鋼は、従来では溶製法によって製造されていたのであるが、この溶製法によって得られた高速度工具鋼では、粗大炭化物の存在や偏析という問題があった。こうしたことから近年では、従来の溶製法に代わって、粉末冶金法を用いた粉末高速度工具鋼(粉末ハイス)が広く使用される様になっている。この粉末高速度工具鋼は、高速度工具鋼の溶湯をアトマイズ法によって急冷凝固粉末とし、この粉末を熱間静水圧加圧(HIP)等の粉末冶金法によって製造されるものであるが、こうした粉末高速度工具鋼は溶製法では製造し難かった成分系も製造可能であると共に均一な組織となり、靭性に優れ、切削性能に優れた材料が得られるとされている。
【0004】
しかしながら、上記の様な粉末高速度工具鋼を切削工具の素材として実際に使用した場合には、耐摩耗性および靭性が不十分なことがあり、工具の切削性能の向上という要求に十分対応できるものではなかった。こうしたことから、耐摩耗性および靭性をより高めて工具の切削性能をより向上させるという観点で、これまでにも様々な粉末高速度工具鋼について提案されてきている。
【0005】
例えば、日本特許第2725333号には、Wの含有量を比較的高くすると共に(W含有量:15〜60%)、鋼中に存在する炭化物のうち円相当直径が1μm以上のものが10.0〜30.2容積%を占める様にして耐摩耗性と靭性を高めた粉末高速度工具鋼が開示されている。また、米国特許第4576642号には、硬質粒子を生成する元素であるCr,W,Mo,Ti,Ta,Nb,V等を17%以上含有させると共に、3μm以下の微細な硬質粒子を均質に分散させた粉末高速度工具鋼が開示されている。
【0006】
これまで提案されている上記各技術は、その化学成分組成および炭化物サイズを調整することによって、粉末高速度工具鋼の耐摩耗性と靭性を向上させるものであり、上記構成によってその特性の改善が実現されている。しかしながら、上記の様な粉末高速度工具鋼では、近年の切削工具に要求されるより高度な特性を考えた場合には、耐摩耗性および靭性が依然として不十分であり、更なる改善が望まれているのが実状である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はこの様な状況の下でなされたものであり、その目的は、耐摩耗性および靭性をより一層に優れたものとすることによって、切削工具のより長寿命化を達成することのできる様な粉末高速度工具鋼、およびこうした高速度工具用鋼を得る為に有用な高速度工具鋼用粉末を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成し得た本発明の高速度工具鋼用粉末とは、C:1.2〜3%、Si:3%以下(0%を含まない)、Mn:3%以下(0%を含まない)、Cr:3〜6%、W:10〜15%、Mo:1%以下(0%を含まない)、V:3〜4.5%(但し、4.5%を除く)、Co:10%以下(0%を含まない)を夫々含有し、残部がFeおよび不可避的不純物であると共に、下記(1)〜(4)式を満足する点に要旨を有するものである。
67.8<5.85×ΔC+0.15×[Co]+0.10×Weq+64.4<71 ……(1)
ΔC=[C]-(2×[Mo]+[W])×0.017-0.22×[V]-0.19 ……(2)
Weq=[W]+2×[Mo] ……(3)
ΔC≧0.20 ……(4)
但し、[Co],[C],[Mo],[W]および[V]は、夫々Co,C,Mo,WおよびVの含有量(質量%)示す。
【0009】
また、上記の様な高速度工具鋼用粉末を用いて、粉末冶金法によって製造したものであり、炭化物サイズが2.0μm以下である粉末高速度工具鋼は、耐摩耗性および靭性に優れたものとなる。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明者らは、耐摩耗性および靭性に優れた粉末高速度工具鋼の実現を目指して様々な角度から検討した。その結果、C,Si,Mn,Cr,W,Mo,VおおよびCo等の基本的な成分を適切に調整すると共に、上記(1)〜(4)を満足させた粉末をHIP焼結すれば、従来の粉末高速度工具鋼を凌駕する特性(耐摩耗性および靭性)を発揮し、こうした粉末高速度工具鋼を素材として用いた切削工具では長寿命化が達成されることを見出し、本発明を完成した。まず、本発明で規定した上記(1)〜(4)式の意義について説明する。
【0011】
本発明者らは、前記(2)式で規定される「ΔC」、「Co含有量[Co]」、および前記(3)式で規定される「Weq」の3つのパラメータによって規定される値[5.85×ΔC+0.15×[Co]+0.10×Weq+64.4](以下、この値を「H値」と呼ぶ)は、実測した硬度と良い相関関係を示し(後記実施例1参照)、この値を高硬度の工具として必要な硬さの範囲内となる様に規定すれば[前記(1)式]、上記目的に適う高速度工具用粉末になり得ることが判明したのである。即ち、上記H値を切削工具としての必要な硬さとの関係で、上記(1)式を満足する様に規定すれば、耐摩耗性を備えた粉末高速度工具鋼を製造するための高速度工具鋼用粉末が得られたのである。
【0012】
尚、上記(1)式において、H値の下限を67.8超と規定したのは、上記趣旨から明らかな様に、切削工具として適するHRC67以上の硬さを得る為であるが、その上限を71未満としたのは、71以上となると硬さが大きくなって被加工性が低下すると共に、靭性の低下を招くことになるからである。
【0013】
上記(1)式のパラメータの一つであるΔCは、上記(2)式[ΔC=[C]-(2×[Mo]+[W])×0.017-0.22×[V]-0.19)]によって規定されるものである。高速度鋼の場合には、W,Mo,V等の炭化物形成元素が多く含まれているので、マトリックス中のCは上記炭化物の生成に使われた残りのものになり、このマトリックス中のCの増加に従って、焼入れ・焼戻しで高い硬さが得られるものである。即ち、上記ΔCはマトリックス中に含まれているであろうC含有量(推定C含有量)を規定したものであり、このΔCはマトリックス硬さを示す指標となると共に、耐摩耗性(即ち、工具の耐摩耗性)を示す指標ともなるものである。
【0014】
ところで、高速度工具鋼の適性C量(各元素が一定の炭化物を形成するのに必要なC量)を算出するための関係式について、これまでにも種々提案されている。例えば、「粉末および粉末冶金」(第25巻第8号)には、上記適性C量(Ceq)について、Ceq=(2×[Mo]+[W])×0.017+0.22×[V]+0.19と規定することが示されている。また、例えば特開平2−179854号には、上記適性C量(Ceq)としてCeq=0.06×%Cr+0.033%W+0.063%Mo+0.2%Vと規定すると共に、このCeqとC含有量の(C−Ceq)を−0.3〜−0.1の範囲に規定した粉末高速度工具鋼について開示されている。
【0015】
上記(1)式は、Co含有量[Co]もパラメータの一つとするものであるが、このCoはマトリックス中に固溶し、高温での硬さを増大させる元素であり、炭化物を形成せずにマトリックス硬度を向上させるものである。
【0016】
上記(3)式は、W当量(Weq)を規定したものである。高速度工具鋼の場合は、硬さに対して炭化物量が大きく影響するものであり、WやMoはこうした炭化物(MC型炭化物、M6C型炭化物)を形成することから、この炭化物に関して硬度上昇の寄与を示す指標としてW当量が一般的に用いられている(例えば、前記特開平2−179854号)。本発明においては、こうしたW当量(Weq)を、前記(1)式のパラメータの一つとしたものである。
【0017】
本発明の高速度工具鋼用粉末においては、上記(1)〜(3)と共に、上記(4)式を満足する必要があるが、この(4)式はΔCの値を0.20以上(ΔC≧0.20)と規定するものである。このΔCは前述の如く、マトリックス硬さを示す指標となると共に、工具の耐摩耗性を示す指標ともなるものである。
【0018】
ΔCに関して、Mo系ハイスではΔCが高いものがあるが、一般的に低い値(即ち、0に近い値)が採用されており、特に本発明で対象とするようなW系ハイスでは殆どが0に近い値が採用されている。このΔCに関する従来の知見としては、ΔCの値が大きくなると靭性を阻害するといわれており(例えば、前記特開平2−179854号)、ΔCのあまり大きな値は採用されていなかった。即ち、従来の高速度工具鋼においては、炭化物量の増大や炭化物サイズの適性化等によって所定の硬さが得られるようにして工具寿命や切削性の改善が試みられており、この場合には、マトリックスに或る程度の靭性を持たせるためにΔCは高くしないのが一般的である。
【0019】
本発明者らは、上記のような従来の知見に囚われることなく、ΔCの最適な値についても検討した。その結果、粉末冶金法で製造され炭化物が比較的均一に分散された組織においては、ΔCの増大は著しい靭性の低下を起こさず、むしろ工具寿命の延長に有益であることを見出したのである。本発明では、こうした観点からΔCの値を0.20以上と規定したものであるが[前記(4)式]、この値があまり大きくなると加工時および熱処理時に割れが生じる恐れがあるので、その上限は0.60以下とすることが好ましい。
【0020】
本発明の高速度工具鋼用粉末において、C,Si,Mn,Cr,W,Mo,VおよびCoの化学成分も適切に調整する必要があるが、これら成分の範囲限定理由は下記の通りである。
【0021】
C:1.2〜3%
Cは、マトリックス中に溶け込んでマトリックスの強化に寄与する元素であり、またW,Mo,CrおよびV等と結合して炭化物を形成して粉末高速度工具鋼の耐摩耗性を向上させるのに不可欠な元素である。このCは、他の合金元素の構成にもよるが、1.2〜3%の範囲内で含有される。即ち、上記の効果を発揮させるためには、1.2%以上含有させる必要があるが、過剰に含有させると硬くなり過ぎて靭性面への悪影響があって工具寿命が悪くなるばかりか、残留オーステナイトの残存によるミクロ組織の不均一を招くので3%以下とする必要がある。尚、C含有量の好ましい下限は1.5%であり、好ましい上限は2.5%である。
【0022】
Si:3%以下(0%を含まない)
Siは脱酸剤として含有され、また粉末高速度工具鋼の硬さを向上させるのに有効な元素である。こうした効果は、その含有量が増すにつれて大きくなるが、過剰に含有されると粉末高速度工具鋼の靭性を劣化させることになるので、靭性に悪影響を与えない上限として3%以下とする必要がある。尚、Si含有量の好ましい上限は1.0%である。
【0023】
Mn:3%以下(0%を含まない)
MnはSiと同様に脱酸剤として含有されると共に、焼入れ性を向上させる効果も発揮するが、過剰に含有されると粉末高速度工具鋼の靭性を劣化させることになる。本発明では、靭性に悪影響を与えない上限として3%以下と規定した。尚Mn含有量の好ましい上限は1.0%である。
【0024】
Cr:3〜6%
Crは、鋼の焼入れ性を確保するために或る程度の含有を必要とし、焼戻し硬さ、高温硬さ、熱処理時の耐酸化特性等を高めるのに有用な元素である。また、上記の如く、炭化物を形成して鋼の耐摩耗性を高めるのに有用な元素である。これらの効果を発揮させるためには、3%以上含有させる必要があるが、過剰に含有されるとその効果が飽和するばかりか、却って靭性が低下することになるので、6%以下とする必要がある。尚Cr含有量の好ましい下限、3.5%であり、好ましい上限は5%である。
【0025】
W:10〜15%
Wは、高速度工具鋼の基本的な特性を付与する為の元素であり、MC型やM6C型の炭化物を形成すると共に、その一部がマトリックス中に溶け込み、耐摩耗性、焼戻し硬さ、高温硬さ等を高めて工具の切削性能を改善する。こうした効果を発揮させる為には、W含有量は10%以上とする必要があるが、過剰に含有されると、炭化物量が多くなり、また炭化物サイズも大きくなる傾向があり、靭性が悪くなるので15%以下とすべきである。尚W含有量の好ましい下限は11%程度であり、好ましい上限は14%程度である。
【0026】
Mo:1%以下(0%を含まない)
MoはWと同様に、MC型やM6C型の炭化物を形成して耐摩耗性、焼戻し硬さ、高温硬さ等を高めて工具の切削性能を改善する。こうした働きはMo:1%がWの2%に相当する。しかしながら、Moを多く含有すると炭化物が粗大化する傾向があり、被加工性を低下させるので1%以下とする。
【0027】
V:3〜5%
Vは、粉末高速度工具鋼の基本元素であり、Cと結合するとによってMC型の微細な炭化物を形成し、耐摩耗性の向上に効果がある。こうした効果を発揮させる為には、3%以上含有させる必要があるが、過剰に含有されると靭性を害するので5%以下をする必要がある。尚Vの好ましい下限は4%であり、好ましい上限は4.5%である。
【0028】
Co:10%以下(0%を含まない)
Coは、上述の如くマトリックスに固溶し、耐熱性を向上させ、高温での硬さを増大させるのに有効な元素である。また、炭化物の析出を促進すると共に、それ自体は炭化物を生成しないので、マトリックスの硬度を高める効果も発揮する。こうした効果は、その含有量が増加するにつれて大きくなるが、過剰に含有してもその効果が飽和するので、10%以下とする必要がある。尚、Coの好ましい上限は9%程度である。
【0029】
本発明の高速度工具鋼用粉末における基本的な化学成分組成は上記の通りであり、残部は実質的にFeからなるものであるが、本発明の高速度工具鋼用粉末には、上記の各種成分以外にもその特性を阻害しない程度の微量成分を含み得るものであり、こうした粉末も本発明の技術的範囲に含まれるものである。こうした微量成分としては、N,Ni,Nb等の許容成分や、P,S,Cu,As,Sb等の不純物、特に不可避的不純物が挙げられる。
【0030】
本発明の高速度工具用粉末は、上記の要件を満足するものであるが、こうした高速度工具鋼用粉末を用い、粉末冶金法によって製造して炭化物サイズが2.0μm以下である粉末高速度工具鋼では、耐摩耗性および靭性に優れたものとなって、こうした粉末高速度工具鋼を切削工具の素材として用いた場合には、切削工具の長寿命化が達成されることになる。
【0031】
尚、上記の要件を満足する本発明の高速度工具鋼用粉末にあっては、通常の粉末製造法によって製造しても、炭化物が微細化されたものであり、こうした粉末を通常の条件でHIPしてもその炭化物サイズを2.0μm以下にすることができるが、炭化物サイズを2.0μm以下にするための好ましいHIP処理条件としては、温度:1050〜1150℃程度、圧力:95〜100MPa程度である。
【0032】
以下、実施例によって本発明の作用・効果をより具体的に示すが、下記実施例は本発明を限定する性質のものではなく、前・後記の趣旨に徴して設計変更することはいずれも本発明の技術的範囲に含まれるものである。
【0033】
【実施例】
実施例1
下記表1に示す化学成分を有する各種粉末を、窒素ガスアトマイズ法によって製造した。得られた各粉末をカプセルに充填・脱気後、1100℃(圧力100MPa)にてHIP処理して粉末高速度工具鋼材とした。
【0034】
上記粉末高速度工具鋼材に対して、熱間加工を施し供試材とした。得られた供試材に対してマトリックス初期溶融点以下の温度(例えば、No.1の場合は1200℃)で焼入れし、550℃にて3回の焼戻しを行ない、その後ロックエル硬度計により3点の硬度を測定した。
【0035】
得られたデータに基づいて検討したところ、前記の様に規定されるH値は、図1(H値と実測硬さの関係を示すグラフ)に示す様に実測した硬度と良い相関関係を示すことが判明した。
【0036】
【表1】

Figure 0004368032
【0037】
実施例2
上記表1に示した化学成分組成を有する各種粉末を、窒素ガスアトマイズ法によって製造した。得られた各粉末をカプセルに充填・脱気後、1100℃(圧力100MPa)にてHIP処理して粉末高速度工具鋼材とした。
【0038】
上記粉末高速度工具鋼材をタップに加工して供試材とした。得られた供試材に対してマトリックス初期溶融点以下の温度で焼入れし、550℃にて3回の焼戻しを行ない、その後ロックエル硬度計により3点の硬度を測定した。また、得られた供試材を切削工具(タップ)として、下記の条件で切削試験を行ない、切削性(工具寿命)を評価した。
【0039】
(切削試験)
被加工材:厚さ20mmの2種類(JIS S45C、SCM440)の材料を準備した。
評価基準:貫通の穴を開け、各供試材でタッピング加工を施し、その穴開け個数を測定し、市販鋼(No.11)の寿命個数に対する比率で評価した。
【0040】
これらの結果を、炭化物のサイズと共に下記表2に示す。尚、表2に示した硬度は、3点の測定値の平均値を代表値として示したものである。また、被加工材S45Cに対する切削性と粉末高速度工具鋼のΔCとの関係を図2に、被加工材SCM440に対する切削性と粉末高速度工具鋼のΔCとの関係を図3に、夫々示す。
【0041】
【表2】
Figure 0004368032
【0042】
これらの結果から明らかなように、本発明で規定する要件を満足する実施例のものは、どちらの被加工材に対しても市販品の1.3倍以上の切削性能を発揮していることが分かる。
【0043】
【発明の効果】
本発明は以上の様に構成されており、耐摩耗性および靭性をより優れるものとすることによって、切削工具のより長寿命化を達成することのできる様な粉末高速度工具鋼、およびこうした高速度工具用鋼を得る為に有用な高速度工具鋼用粉末が実現できた。
【図面の簡単な説明】
【図1】H値と実測硬さの関係を示すグラフである。
【図2】被加工材S45Cに対する切削性と粉末高速度工具鋼のΔCとの関係を示したグラフである。
【図3】被加工材SCM440に対する切削性と粉末高速度工具鋼のΔCとの関係を示したグラフである。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a powder for high-speed tool steel for producing a high-speed tool steel having a hardness of HRC67 or higher, which is used as a material for a cutting tool, a die, or the like, by powder metallurgy, and the powder metallurgy method. For powder high-speed tool steels, which are particularly excellent in wear resistance and toughness and suitable as cutting tool materials, and for high-speed tool steels for obtaining such powder high-speed tool steels. It relates to powder.
[0002]
[Prior art]
High-speed tool steel (high-speed steel) is a tool steel that is further improved in hardness and wear resistance at high temperatures by adding a large amount of alloying elements such as C, Cr, W, Mo, V, and Co. It is widely used as a material for cutting tools that require relatively high toughness. This high-speed tool steel is a W-based alloy (W-based high speed steel) in which a large amount of W is added as an alloy element (Mo-based high speed steel) and a Mo-based steel with Mo added as a substitute by reducing the amount of W in this W-based steel (Mo Is known. In addition, in the Mo-based high speed steel, a Mo-Co-based high speed steel having higher high temperature durability by further containing Co has been developed. The Mo-based high speed steel is said to exhibit superior toughness compared to the W-type high speed steel. This is because Mo carbide is more easily spheroidized than W carbide.
[0003]
By the way, the high-speed tool steel as described above has been conventionally produced by a melting method, but the high-speed tool steel obtained by this melting method has a problem of the presence of coarse carbides and segregation. Therefore, in recent years, powder high-speed tool steel (powder high speed) using a powder metallurgy method has been widely used in place of the conventional melting method. This powder high-speed tool steel is produced by a powder metallurgy method such as hot isostatic pressing (HIP), which is a rapidly solidified powder obtained by atomizing the molten high-speed tool steel. It is said that powder high-speed tool steel can produce components that are difficult to produce by a melting method, and has a uniform structure, and is excellent in toughness and cutting performance.
[0004]
However, when the powdered high-speed tool steel as described above is actually used as a cutting tool material, the wear resistance and toughness may be insufficient, which can sufficiently meet the demand for improved cutting performance of the tool. It was not a thing. For these reasons, various powder high-speed tool steels have been proposed so far in terms of further improving wear resistance and toughness to further improve the cutting performance of the tool.
[0005]
For example, in Japanese Patent No. 2725333, while the W content is relatively high (W content: 15 to 60%), among carbides present in steel, the equivalent circle diameter is 1 μm or more. A powder high-speed tool steel is disclosed in which the wear resistance and toughness are increased to account for 0 to 30.2% by volume. Further, US Pat. No. 4,576,642 contains 17% or more of Cr, W, Mo, Ti, Ta, Nb, V, etc., which are elements that generate hard particles, and uniformly contains fine hard particles of 3 μm or less. Dispersed powder high speed tool steel is disclosed.
[0006]
Each of the technologies proposed so far improves the wear resistance and toughness of the powder high-speed tool steel by adjusting the chemical composition and carbide size. It has been realized. However, the powder high-speed tool steel as described above has insufficient wear resistance and toughness when considering the more advanced characteristics required for cutting tools in recent years, and further improvement is desired. It is the actual situation.
[0007]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention has been made under such circumstances, and an object of the present invention is to achieve a longer tool life by making the wear resistance and toughness even better. It is an object of the present invention to provide such a high-speed tool steel powder and a high-speed tool steel powder useful for obtaining such a high-speed tool steel.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
The powder for high-speed tool steel of the present invention capable of achieving the above object is C: 1.2-3%, Si: 3% or less (not including 0%), Mn: 3% or less (0% Not including), Cr: 3 to 6%, W: 10 to 15%, Mo: 1% or less (not including 0%), V: 3 to 4.5% (excluding 4.5%), Co: 10% or less (excluding 0%) is contained, the balance is Fe and inevitable impurities, and the following (1) to (4) are satisfied.
67.8 <5.85 × ΔC + 0.15 × [Co] + 0.10 × Weq + 64.4 <71 (1)
ΔC = [C]-(2 × [Mo] + [W]) × 0.017-0.22 × [V] -0.19 (2)
Weq = [W] + 2 × [Mo] (3)
ΔC ≧ 0.20 (4)
However, [Co], [C], [Mo], [W] and [V] indicate the contents (mass%) of Co, C, Mo, W and V, respectively.
[0009]
Moreover, the powder high-speed tool steel which is manufactured by the powder metallurgy method using the powder for high-speed tool steel as described above, and the carbide size is 2.0 μm or less is excellent in wear resistance and toughness. It will be a thing.
[0010]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The present inventors studied from various angles with the aim of realizing a powder high-speed tool steel excellent in wear resistance and toughness. As a result, the basic components such as C, Si, Mn, Cr, W, Mo, V and Co are appropriately adjusted, and the powder satisfying the above (1) to (4) is subjected to HIP sintering. For example, we have found that cutting tools that use powder high-speed tool steel as a raw material exhibit characteristics (abrasion resistance and toughness) that surpass conventional powder high-speed tool steel. Completed the invention. First, the significance of the formulas (1) to (4) defined in the present invention will be described.
[0011]
The present inventors have defined a value defined by three parameters of “ΔC”, “Co content [Co]” defined by the formula (2), and “Weq” defined by the formula (3). [5.85 × ΔC + 0.15 × [Co] + 0.10 × Weq + 64.4] (hereinafter, this value is referred to as “H value”) shows a good correlation with the actually measured hardness (see Example 1 below), It was found that if this value is defined so as to be within the range of hardness required for a high-hardness tool [Formula (1)], it can be a high-speed tool powder that meets the above purpose. That is, if the H value is defined so as to satisfy the above formula (1) in relation to the required hardness as a cutting tool, a high speed for producing powder high-speed tool steel with wear resistance is obtained. Tool steel powder was obtained.
[0012]
In the above formula (1), the lower limit of the H value is defined to be more than 67.8 in order to obtain a hardness of HRC67 or more suitable as a cutting tool as apparent from the above purpose. The reason why the value is less than 71 is that when it is 71 or more, the hardness increases, the workability decreases, and the toughness decreases.
[0013]
ΔC, which is one of the parameters of the above equation (1), is the above equation (2) [ΔC = [C] − (2 × [Mo] + [W]) × 0.017−0.22 × [V] −0.19)] It is prescribed by. In the case of high-speed steel, a large amount of carbide-forming elements such as W, Mo, and V are contained, so that C in the matrix is the remaining used for the formation of the carbide, and C in this matrix As hardness increases, high hardness can be obtained by quenching and tempering. That is, the above ΔC defines the C content (estimated C content) that will be contained in the matrix, and this ΔC serves as an indicator of matrix hardness and wear resistance (ie, It also serves as an index indicating the wear resistance of the tool.
[0014]
By the way, various relational expressions for calculating the suitable C amount of high-speed tool steel (the amount of C necessary for each element to form a certain carbide) have been proposed so far. For example, in “Powder and Powder Metallurgy” (Vol. 25, No. 8), Ceq = (2 × [Mo] + [W]) × 0.017 + 0.22 × [V] + It is shown to specify 0.19. Further, for example, JP-A-2-179854 defines Ceq = 0.06 ×% Cr + 0.033% W + 0.063% Mo + 0.2% V as the appropriate C amount (Ceq), and the Ceq and C content A powder high-speed tool steel having (C-Ceq) defined in the range of -0.3 to -0.1 is disclosed.
[0015]
In the above formula (1), the Co content [Co] is one of the parameters, but this Co is an element that dissolves in the matrix and increases the hardness at high temperature, and forms carbides. Without increasing the matrix hardness.
[0016]
The above equation (3) defines W equivalent (Weq). In the case of high-speed tool steel, the amount of carbide greatly affects the hardness, and W and Mo form such carbides (MC type carbide, M 6 C type carbide). The W equivalent is generally used as an index indicating the contribution of increase (for example, the above-mentioned JP-A-2-179854). In the present invention, such W equivalent (Weq) is one of the parameters of the above-mentioned formula (1).
[0017]
In the powder for high-speed tool steel of the present invention, it is necessary to satisfy the above formula (4) together with the above (1) to (3), but this formula (4) has a value of ΔC of 0.20 or more ( ΔC ≧ 0.20). As described above, ΔC is an index indicating the matrix hardness and also an index indicating the wear resistance of the tool.
[0018]
With respect to ΔC, some Mo-type high speed steels have a high ΔC, but generally a low value (that is, a value close to 0) is adopted. A value close to is adopted. As conventional knowledge about this ΔC, it is said that if the value of ΔC increases, toughness is inhibited (for example, the above-mentioned JP-A-2-179854), and a very large value of ΔC has not been adopted. That is, in the conventional high-speed tool steel, attempts have been made to improve the tool life and machinability by obtaining a predetermined hardness by increasing the amount of carbide and optimizing the carbide size. In general, ΔC is not increased so that the matrix has a certain degree of toughness.
[0019]
The present inventors also examined the optimal value of ΔC without being bound by the conventional knowledge as described above. As a result, in a structure produced by powder metallurgy and in which carbides are relatively uniformly dispersed, it has been found that an increase in ΔC does not cause a significant decrease in toughness but rather is useful for extending the tool life. In the present invention, the value of ΔC is defined as 0.20 or more from such a viewpoint [formula (4)]. If this value becomes too large, cracks may occur during processing and heat treatment. The upper limit is preferably 0.60 or less.
[0020]
In the powder for high-speed tool steel of the present invention, the chemical components of C, Si, Mn, Cr, W, Mo, V and Co need to be appropriately adjusted. The reasons for limiting the ranges of these components are as follows. is there.
[0021]
C: 1.2 to 3%
C is an element that dissolves in the matrix and contributes to the strengthening of the matrix, and combines with W, Mo, Cr, V, and the like to form a carbide to improve the wear resistance of the powder high-speed tool steel. It is an indispensable element. This C is contained within a range of 1.2 to 3% although it depends on the composition of other alloy elements. That is, in order to exert the above effect, it is necessary to contain 1.2% or more, but if it is contained excessively, it becomes too hard and has an adverse effect on the toughness, resulting in poor tool life and residual. Since the microstructure is not uniform due to the remaining austenite, it should be 3% or less. In addition, the preferable minimum of C content is 1.5%, and a preferable upper limit is 2.5%.
[0022]
Si: 3% or less (excluding 0%)
Si is contained as a deoxidizer and is an effective element for improving the hardness of powder high-speed tool steel. These effects increase as the content increases, but if contained excessively, the toughness of the powdered high-speed tool steel will be deteriorated, so the upper limit that does not adversely affect the toughness needs to be 3% or less. is there. In addition, the preferable upper limit of Si content is 1.0%.
[0023]
Mn: 3% or less (excluding 0%)
Mn is contained as a deoxidizer in the same manner as Si, and also exhibits an effect of improving hardenability. However, if it is contained excessively, the toughness of the powder high-speed tool steel is deteriorated. In the present invention, the upper limit that does not adversely affect toughness is defined as 3% or less. In addition, the upper limit with preferable Mn content is 1.0%.
[0024]
Cr: 3-6%
Cr is an element useful for increasing the tempering hardness, high-temperature hardness, oxidation resistance during heat treatment, and the like, because it requires a certain amount of content to ensure the hardenability of the steel. Moreover, as described above, it is an element useful for forming carbides and enhancing the wear resistance of steel. In order to exert these effects, it is necessary to contain 3% or more, but if it is contained excessively, not only the effect is saturated, but also the toughness is lowered, so 6% or less is necessary. There is. The preferable lower limit of Cr content is 3.5%, and the preferable upper limit is 5%.
[0025]
W: 10-15%
W is an element for imparting basic characteristics of high-speed tool steel, and forms MC-type and M 6 C-type carbides, part of which dissolves in the matrix, wear resistance, tempering hardness In addition, the cutting performance of the tool is improved by increasing the high temperature hardness. In order to exert such an effect, the W content needs to be 10% or more. However, if it is excessively contained, the amount of carbide increases and the carbide size tends to increase, resulting in poor toughness. Therefore, it should be 15% or less. The preferable lower limit of the W content is about 11%, and the preferable upper limit is about 14%.
[0026]
Mo: 1% or less (excluding 0%)
Mo, like W, forms MC-type and M 6 C-type carbides to improve wear resistance, tempering hardness, high-temperature hardness, and the like, thereby improving the cutting performance of the tool. For these functions, Mo: 1% corresponds to 2% of W. However, if a large amount of Mo is contained, the carbide tends to be coarsened, and the workability is lowered.
[0027]
V: 3-5%
V is a basic element of powder high-speed tool steel, and when combined with C, forms MC-type fine carbides, and is effective in improving wear resistance. In order to exert such an effect, it is necessary to contain 3% or more, but if it is contained excessively, the toughness is impaired, so 5% or less is necessary. The preferred lower limit of V is 4%, and the preferred upper limit is 4.5%.
[0028]
Co: 10% or less (excluding 0%)
Co is an element effective for dissolving in a matrix as described above, improving heat resistance, and increasing hardness at high temperatures. In addition, the precipitation of carbides is promoted, and the carbides themselves do not form, so that the effect of increasing the hardness of the matrix is exhibited. Such an effect increases as the content increases, but even if contained excessively, the effect is saturated, so it is necessary to be 10% or less. The preferable upper limit of Co is about 9%.
[0029]
The basic chemical composition in the high-speed tool steel powder of the present invention is as described above, and the balance is substantially made of Fe. In addition to various components, trace amounts of components that do not impair the properties thereof can be included, and such powders are also included in the technical scope of the present invention. Examples of such trace components include acceptable components such as N, Ni, and Nb, impurities such as P, S, Cu, As, and Sb, particularly inevitable impurities.
[0030]
The high-speed tool powder of the present invention satisfies the above-mentioned requirements, but using such a high-speed tool steel powder, a powder high speed produced by powder metallurgy and having a carbide size of 2.0 μm or less. The tool steel has excellent wear resistance and toughness, and when such a powder high-speed tool steel is used as a material for the cutting tool, the life of the cutting tool can be extended.
[0031]
In addition, in the high-speed tool steel powder of the present invention that satisfies the above requirements, carbides are refined even when manufactured by a normal powder manufacturing method. Although the carbide size can be reduced to 2.0 μm or less even by HIP, preferable HIP treatment conditions for reducing the carbide size to 2.0 μm or less include temperature: about 1050 to 1150 ° C., pressure: 95 to 100 MPa. Degree.
[0032]
Hereinafter, the operation and effect of the present invention will be described more specifically by way of examples. However, the following examples are not intended to limit the present invention, and any design changes in accordance with the gist of the preceding and following descriptions are It is included in the technical scope of the invention.
[0033]
【Example】
Example 1
Various powders having chemical components shown in Table 1 below were produced by a nitrogen gas atomization method. Each obtained powder was filled into a capsule and degassed, and then subjected to HIP treatment at 1100 ° C. (pressure 100 MPa) to obtain a powder high-speed tool steel.
[0034]
The powder high-speed tool steel was hot-worked to obtain a test material. The obtained specimen was quenched at a temperature not higher than the initial melting point of the matrix (for example, 1200 ° C. in the case of No. 1), tempered three times at 550 ° C., and then 3 times by a Rockell hardness tester. The hardness of the points was measured.
[0035]
When examined based on the obtained data, the H value defined as described above shows a good correlation with the actually measured hardness as shown in FIG. 1 (a graph showing the relationship between the H value and the actually measured hardness). It has been found.
[0036]
[Table 1]
Figure 0004368032
[0037]
Example 2
Various powders having the chemical composition shown in Table 1 were produced by a nitrogen gas atomization method. Each obtained powder was filled into a capsule and degassed, and then subjected to HIP treatment at 1100 ° C. (pressure 100 MPa) to obtain a powder high-speed tool steel.
[0038]
The powder high-speed tool steel was processed into taps to obtain test materials. The obtained test material was quenched at a temperature not higher than the initial melting point of the matrix, tempered three times at 550 ° C., and then the hardness at three points was measured with a Rockell hardness tester. Moreover, the obtained test material was used as a cutting tool (tap), a cutting test was performed under the following conditions, and machinability (tool life) was evaluated.
[0039]
(Cutting test)
Work material: Two types of materials (JIS S45C, SCM440) having a thickness of 20 mm were prepared.
Evaluation criteria: A through-hole was drilled, each sample material was tapped, the number of drilled holes was measured, and the ratio was evaluated based on the ratio to the number of commercial steels (No. 11).
[0040]
These results are shown in Table 2 below together with the carbide size. The hardness shown in Table 2 represents an average value of three measured values as a representative value. FIG. 2 shows the relationship between the machinability for the workpiece S45C and ΔC of the powder high-speed tool steel, and FIG. 3 shows the relationship between the machinability for the workpiece SCM440 and ΔC of the powder high-speed tool steel. .
[0041]
[Table 2]
Figure 0004368032
[0042]
As is clear from these results, the examples satisfying the requirements stipulated in the present invention exhibit cutting performance of 1.3 times or more of commercially available products for both work materials. I understand.
[0043]
【The invention's effect】
The present invention is configured as described above, and by making the wear resistance and toughness superior, it is possible to achieve a longer tool life of the cutting tool. High-speed tool steel powder useful for obtaining high-speed tool steel was realized.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a graph showing the relationship between H value and measured hardness.
FIG. 2 is a graph showing the relationship between machinability for workpiece S45C and ΔC of powder high-speed tool steel.
FIG. 3 is a graph showing the relationship between machinability for workpiece SCM440 and ΔC of powder high-speed tool steel.

Claims (2)

C:1.2〜3%(質量%の意味、以下同じ)、Si:3%以下(0%を含まない)、Mn:3%以下(0%を含まない)、Cr:3〜6%、W:10〜15%、Mo:1%以下(0%を含まない)、V:3〜4.5%(但し、4.5%を除く)、Co:10%以下(0%を含まない)を夫々含有し、残部がFeおよび不可避的不純物であると共に、下記(1)〜(4)式を満足することを特徴とする高速度工具鋼用粉末。
67.8<5.85×ΔC+0.15×[Co]+0.10×Weq+64.4<71 ……(1)
ΔC=[C]-0.017×(2×[Mo]+[W])-0.22×[V]-0.19 ……(2)
Weq=[W]+2×[Mo] ……(3)
ΔC≧0.20 ……(4)
但し、[Co],[C],[Mo],[W]および[V]は、夫々Co,C,Mo,WおよびVの含有量(質量%)示す。
C: 1.2 to 3% (meaning of mass%, hereinafter the same), Si: 3% or less (not including 0%), Mn: 3% or less (not including 0%), Cr: 3 to 6% , W: 10 to 15%, Mo: 1% or less (excluding 0%), V: 3 to 4.5% (excluding 4.5%) , Co: 10% or less (including 0% ) A high-speed tool steel powder characterized by containing Fe and unavoidable impurities, and satisfying the following formulas (1) to (4):
67.8 <5.85 × ΔC + 0.15 × [Co] + 0.10 × Weq + 64.4 <71 (1)
ΔC = [C] -0.017 × (2 × [Mo] + [W])-0.22 × [V] -0.19 (2)
Weq = [W] + 2 × [Mo] (3)
ΔC ≧ 0.20 (4)
However, [Co], [C], [Mo], [W] and [V] indicate the contents (mass%) of Co, C, Mo, W and V, respectively.
請求項1に記載の高速度工具鋼用粉末を用いて、粉末冶金法によって製造したものであり、炭化物サイズが2.0μm以下であることを特徴とする耐摩耗性および靭性に優れた粉末高速度工具鋼。A powder having excellent wear resistance and toughness, characterized in that it is produced by powder metallurgy using the powder for high-speed tool steel according to claim 1 and having a carbide size of 2.0 μm or less. Speed tool steel.
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