JP4365145B2 - 伝動機構及びパワーシートスライド装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、両方の端部の断面形状が多角形となるように成形されたフレキシブルシャフトと、端面に、前記フレキシブルシャフトの他方の端部が嵌合する第1穴が形成された第1軸と、端面に、前記フレキシブルシャフトの他方の端部が嵌合する第2穴が形成された第2軸とからなり、前記第1軸の回転を前記フレキシブルシャフトを介して前記第2軸へ伝達する伝動機構及びフロア側に設けられるロアレールと、シートが取り付けられ、前記ロアレールに移動可能に係合するアッパレールと、該アッパレールの移動方向に沿って、前記アッパレールに回転可能に設けられたねじ棒と、前記ロアレールに設けられ、前記ねじ棒に螺合するナット部材と、前記アッパレール側に設けられたモータと、該モータの出力軸の回転を伝達する伝動機構と、前記アッパレール側に設けられ、前記伝動機構により伝達された前記モータの回転力を減速して前記ねじ棒に伝達するギアボックスとを備えたパワーシートスライド装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
フロア側に設けられるロアレールと、シートが取り付けられ、前記ロアレールに移動可能に係合するアッパレールと、該アッパレールの移動方向に沿って、前記アッパレールに回転可能に設けられたねじ棒と、アッパレールに設けられ、モータの回転数を減速してねじ棒を回転させる減速機と、ロアレールに設けられ、前記ねじ棒に螺合するナット部材とからなり、ねじ棒が回転することにより、アッパレールがロアレールに対して移動するパワーシートスライド装置が車両に設けられる場合がある。シートに対してロアレール、アッパレールは1組設けられるので、1つのモータで駆動する場合、モータの出力は、伝動機構を介して各アッパレールの減速機に伝達されるようになっている。
【0003】
このような伝動機構としてフレキシブルシャフト(たわみ軸:細い針金をコイル状に幾重にも巻いたもの)を用いた機構があり、図6を用いて説明する。図8(a)は部分断面図、図8(b)は図8(a)の要部分解斜視図である。図において、フレキシブルシャフト1の両端部、即ち、端部1a、端部1bは、その断面形状がつぶし加工により多角形(本従来例では、略正方形)となるように成形されている。
【0004】
モータの出力軸3の端面には、フレキシブルシャフト1の一方の端部1aが嵌合する断面形状が多角形(本従来例では、略正方形)の第1穴3aが形成されている。減速機の入力軸5の端面には、フレキシブルシャフト1の他方の端部1bが嵌合する断面形状が多角形(本従来例では、略正方形)の第2穴5aが形成されている。そして、本従来例では、フレキシブルシャフト1の端部1aと、出力軸3の第1穴3aの内壁面との間に、ガタをとって異音の発生を防止するために、弾性体7が設けられている。同様に、フレキシブルシャフト1の端部1bと、入力軸5の第2穴5aの内壁面との間にも金属薄板からなる弾性体9が設けられている(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開平9−86236号公報(図3、図3)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記構成の伝動機構において、出力軸3の第1穴3a、入力軸5の第2穴5aの断面形状をフレキシブルシャフト1の端部1a、1bの断面形状に対応した多角形の穴(角穴)にするのは、加工コストが高くなる問題点がある。又、弾性体9をフレキシブルシャフト1の端部1a、端部1bにセットした後、フレキシブルシャフト1の端部1a端部1bを出力軸3の第1穴3a、入力軸5の穴5aに挿入しなければならず、組み付け工数が多く、又、金属薄板でなる弾性体9は製造コストが高く問題点がある。
【0007】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、その課題は、低コストで、ガタがなく、異音が小さくなる伝動機構及びパワーシートスライド装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する請求項1記載の発明は、両方の端部の断面形状が多角形となるように成形されたフレキシブルシャフトと、端面に、前記フレキシブルシャフトの他方の端部が嵌合する第1穴が形成された第1軸と、面に、前記フレキシブルシャフトの他方の端部が嵌合する第2穴が形成された第2軸とからなり、前記第1軸の回転を前記フレキシブルシャフトを介して前記第2軸へ伝達する伝動機構において、前記第1軸の第1穴、前記第2軸の第2穴の断面形状は、略円形で、その内周面に前記フレキシブルシャフトの端部の断面形状の角部が嵌合する溝が形成され、前記フレキシブルシャフトの端部には、前記多角形の各辺の略中央部に、前記第1穴、前記第2穴の内周面に塑性変形して押接する突部を有する樹脂層を形成したことを特徴とする伝動機構である。
【0009】
又、請求項3記載の発明は、フロア側に設けられるロアレールと、シートが取り付けられ、前記ロアレールに移動可能に係合するアッパレールと、該アッパレールの移動方向に沿って、前記アッパレールに回転可能に設けられたねじ棒と、前記ロアレールに設けられ、前記ねじ棒に螺合するナット部材と、前記アッパレール側に設けられたモータと、該モータの出力軸の回転を伝達する伝動機構と、前記アッパレール側に設けられ、前記伝動機構により伝達された前記モータの回転力を減速して前記ねじ棒に伝達するギアボックスとを備えたパワーシートスライド装置において、前記伝動機構は、両方の端部の断面形状が多角形となるように成形されたフレキシブルシャフトと、端面に、前記フレキシブルシャフトの他方の端部が嵌合する第1穴が形成された第1軸と、端面に、前記フレキシブルシャフトの他方の端部が嵌合する第2穴が形成された第2軸とからなり、前記第1軸の回転を前記フレキシブルシャフトを介して前記第2軸へ伝達する伝動機構からなると共に、前記第1軸の第1穴、前記第2軸の第2穴の断面形状が、略円形で、その内周面に前記フレキシブルシャフトの端部の断面形状の角部が嵌合する溝が形成され、前記フレキシブルシャフトの端部に、前記多角形の各辺の略中央部に、前記第1穴、前記第2穴の内周面に塑性変形して押接する突部を有する樹脂層が形成されたことを特徴とするパワーシートスライド装置である。
【0010】
前記第1軸の第1穴、前記第2軸の第2穴の断面形状が、略円形で、その内周面に前記フレキシブルシャフトの端部の断面形状の角部が嵌合する溝が形成されていることにより、最初に断面形状が円形の丸穴を形成し、次に、丸穴の内周面に溝を形成する加工法で形成することができるので、低コストである。
【0013】
前記フレキシブルシャフトの端部には、樹脂層を形成したことにより、樹脂層がフレキシブルシャフトの端部の角部と第1軸の第1穴、第2軸の第2穴との間の緩衝材となり、異音が小さくなる。
【0014】
更に、その樹脂層には、前記多角形の各辺の略中央部に、前記第1穴、前記第2穴の内周面に塑性変形して押接する突部が形成されていることにより、第1軸の第1穴、第2軸の第2穴とのフレキシブルシャフトとの間のガタがなくなり、異音が小さくなる。
【0015】
請求項2記載の発明は、前記突部は、先端側に行くほど断面形状でその幅が狭くなるように形成されていることを特徴とする請求項1記載の伝導機構である。
【0016】
請求項4記載の発明は、前記突部は、先端側に行くほど断面形状でその幅が狭くなるように形成されていることを特徴とする請求項3記載のパワーシートスライド装置である。
フレキシブルシャフトの端部を第1軸の第1穴、第2軸の第2穴に挿入する際に、樹脂層の突部が塑性変形して挿入される。突部は、先端側に行くほど断面形状でその幅が狭くなるように形成されていることにより、挿入抵抗が小さくなり、組付が容易となる。
【0018】
【発明の実施の形態】
次に図面を用いて本発明の実施の形態例を説明する。最初に、本実施の形態例の伝達機構が設けられたパワーシートスライド装置の正面図である図3、図3の上面図である図4、図3の右側面図である図5を用いて全体構成を説明する。フロア上には、一対のシートトラック101,101′が設けられている。シートトラック101,101′は、フロア側に設けられたロアレール103,103′と、シート側に設けられ、ロアレール103,103′に移動可能に係合するアッパレール105,105′からなっている。
【0019】
アッパレール105のフロント側と、アッパレール105′のフロント側との間には、連結ブラケット109が橋渡しするように設けられている。本実施の形態例の連結ブラケット109は、シートトラック101のアッパレール105の天面に取り付けられる第1ブラケット102と、シートトラック101′のアッパレール105′の天面に取り付けられる第2ブラケット104と、第1ブラケット102、第2ブラケット104を橋渡しする第3ブラケット106とからなっている。連結ブラケット109の第3ブラケット106には、モータ(駆動源)108が取り付けられている。このモータ108は、シートトラック101及びシートトラック101′方向に延びる出力軸110a、出力軸110bを有している。そして、図3に示すように、シートトラック101のロアレール103と、シートトラック101′のロアレール103′とは高さの異なるフロアに設けられている。
【0020】
次に、図5のA方向矢視図である図6を用いて、シートトラック101のロアレール103と、アッパレール105の断面形状を説明する。尚、シートトラック101とシートトラック101′とは同一構造なので、以下シートトラック101を用いて説明し、シートトラック101′の説明は省略する。フロア側に設けられるロアレール103は、フロアと略平行に設けられた基底部112と、基底部112の一方の端部より折曲し、フロアから離れる方向に延出する第1側壁部113と、基底部112の他方の端部より折曲し、フロアから離れる方向に延出する第2側壁部115と、第1側壁部113の上方の端部から、基底部112方向に向かう第1垂下部117と、第2側壁部115の上方の端部から、基底部112方向に向かう第2垂下部119とからなっている。
【0021】
シート側に設けられるアッパレール105は、フロアと略平行に設けられた天部212と、天部212の一方の端部より折曲し、ロアレール103の第1垂下部117と第2垂下部119との間の空間を介してロアレール103内へ延出する第1側壁部213と、天部212の他方の端部より折曲し、ロアレール103の第1垂下部117と第2垂下部119との間の空間を介してロアレール103内へ延出する第2側壁部215と、第1側壁部213の下方の端部よりロアレール103の第1側壁部113、第1垂下部117で形成される空間へ延出する第1跳上部217と、第2側壁部215の下方の端部よりロアレール103の第2側壁部115、第2垂下部119で形成される空間へ延出する第2跳上部219とからなっている。
【0022】
次に、図5、図5のB部分の拡大断面図である図7を用いて内部構成を説明する。図5に示すように、アッパレール105内で、その長手方向のフロント側にはブラケット301が、リア側(他方の端部側)にはブラケット303がそれぞれ取り付けられている。そして、アッパレール105内には、その長手方向に沿ってねじ棒(スクリューシャフト)307が配置され、ねじ棒307のフロント側(一方の端部側)がブラケット301に、ねじ棒307のリア側がブラケット303にそれぞれ回転可能に支持されている。
【0023】
一方、ロアレール103には、ねじ棒307に螺合するナット部材311が固着されている。尚、ナット部材311は、図7に示すように、ロアレール103にボルト401、ボルト403で取り付けられるベース405にゴム、樹脂等からなる弾性材409を介して設けられている。従って、ねじ棒307が回転すると、ナット部材311はロアレール103に設けられ、回転が禁止されているので、ねじ棒307が設けられるアッパレール105がロアレール103に対して移動することとなる。
【0024】
アッパレール105にブラケット301を介して設けられる減速機としてのギアボックス331のハウジング300内には、ウォーム171(図7参照)とウォーム171に噛合するウォームホイール(ヘリカルギア)173(図7参照)が配置される。本実施の形態例のウォーム171はハウジング300の側面に対して略垂直な回転軸を有している。ウォームホイール173の回転中心にはセレーション等の加工がなされた穴が形成され、この穴にねじ棒307が嵌合し、ねじ棒307の軸方向の移動は許容され、ねじ棒307とウォームホイール173とは一体となって回転するようになっている。又、ねじ棒307とウォームホイール173との取付は、ねじ棒307のウォームホイール取り付け部分におねじを形成し、ウォームホイール173にそのおねじに螺合するめねじを形成し、更に、ウォームホイール173の端面に当接し、ウォームホイール173のみが自転してねじ棒307の軸方向に移動するのを禁止するようにしてもよい。ギアボックス331のウォーム171には、モータ108の出力軸110aの回転が後述するフレキシブルシャフトを用いた伝動機構を介して伝達され、モータ108の回転力は、ギアボックス331で減速され、ねじ棒307へ伝達されることとなる。
【0025】
ここで、図1、図3、図4を用いて伝動機構の説明を行う。図1は本発明の要部を説明する図で、図1(a)は図3の第1伝動機構の部分断面図、図1(b)は図1(a)の出力軸110aとフレキシブルシャフト501の分解斜視図である。図3、図4に示すように、モータ108の出力軸110aの回転は、フレキシブルシャフト501を用いた第1伝動機構503を介してシートトラック101のギアボックス331のウォーム171に伝達される。また、モータ108の出力軸110bの回転は、フレキシブルシャフト551を用いた第2伝動機構553を介してシートトラック101′のギアボックス331のウォーム171に伝達される。
【0026】
次に、図1、図1の切断線A−Aでの断面図である図2を用いて第1伝動機構503の説明を行う。フレキシブルシャフト501の両端部、即ち、端部501a、端部501bは、その断面形状がつぶし加工により多角形(本従来例では、略正方形)となるように成形されている。モータ108の出力軸(第1軸)110aの端面には、断面形状が、略円形で、その内周面にフレキシブルシャフト501の端部501aの断面形状の角部が嵌合する溝110dが形成された第1穴110cが形成されている。ギアボックス331の入力軸であるウォーム171の回転軸(第2軸)171aの端面にも、モータ108の出力軸110aの端面と同様に、フレキシブルシャフト501の端部501bの断面形状の角部が嵌合する溝(図示せず)が形成された第2穴171cが形成されている。
【0027】
更に、フレキシブルシャフト501の一方の端部510aには、多角形の各辺の略中央部に、第1穴110c内周面に塑性変形して押接する突部511を有する樹脂層513が形成されている。同様に、フレキシブルシャフト501の他方の端部510bには、多角形の各辺の略中央部に、第1穴171c内周面に塑性変形して押接する突部521を有する樹脂層523が形成されている。突部511、突部521は、先端側に行くほど断面形状でその幅が狭くなるように形成されている。
【0028】
上記構成によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)出力軸110aの第1穴110c断面形状が、略円形で、その内周面にフレキシブルシャフト501の端部501aの断面形状の角部が嵌合する溝110dが形成されていることにより、最初に断面形状が円形の丸穴を形成し、次に、丸穴の内周面に溝を形成する加工法で形成することができるので、低コストである。回転軸171aの第2穴171bも同様である。
(2)フレキシブルシャフト501の端部501aには、樹脂層513を形成したことにより、樹脂層513がフレキシブルシャフト501の端部の角部と出力軸110aの第1穴110cとの間の緩衝材となり、異音が小さくなる。フレキシブルシャフト501の端部501bの樹脂層523も同様である。
(3)樹脂層513には、多角形の各辺の略中央部に、第1穴110cの内周面に塑性変形して押接する突部が形成されていることにより、出力軸110aの第1穴110cとフレキシブルシャフト501との間のガタがなくなり、異音が小さくなる。フレキシブルシャフト501の端部501bの樹脂層523も同様である。
(4)フレキシブルシャフト501の端部501a、端部501bを出力軸110aの第1穴110、回転軸171aの第2穴171bに挿入する際に、樹脂層513、樹脂層523の突部511、突部521が塑性変形して挿入される。突部511、突部521は、先端側に行くほど断面形状でその幅が狭くなるように形成されていることにより、挿入抵抗が小さくなり、組付が容易となる。
【0029】
尚、本発明は上記実施の形態例に限定するものではない。フレキシブルシャフト501の端部501a、端部501bの断面形状は略正方形としたが、三角形でもよいし、5角形以上の多角形であってもよい。又、上記実施の形態例では、パワーシートスライド装置に設けられた伝動機構で説明を行ったが、例えば、パワーシートであれば、他に、シートクッションを上下方向に昇降させる機構、シートバックを前後方向に傾動させるリクライニング機構等にも適用できることは言うまでもない。更に、パワーシートに限らず、他の装置にも適用できる。
【0030】
【発明の効果】
以上述べたように請求項1記載の発明、請求項4記載の発明によれば、前記第1軸の第1穴、前記第2軸の第2穴の断面形状が、略円形で、その内周面に前記フレキシブルシャフトの端部の断面形状の角部が嵌合する溝が形成されていることにより、最初に断面形状が円形の丸穴を形成し、次に、丸穴の内周面に溝を形成する加工法で形成することができるので、低コストである。
【0031】
請求項2記載の発明、請求項5記載の発明によれば、前記フレキシブルシャフトの端部には、樹脂層を形成したことにより、樹脂層がフレキシブルシャフトの端部の角部と第1軸の第1穴、第2軸の第2穴との間の緩衝材となり、異音が小さくなる。
【0032】
更に、その樹脂層には、前記多角形の各辺の略中央部に、前記第1穴、前記第2穴の内周面に塑性変形して押接する突部が形成されていることにより、第1軸の第1穴、第2軸の第2穴とのフレキシブルシャフトとの間のガタがなくなり、異音が小さくなる。
【0033】
請求項3記載の発明、請求項6記載の発明によれば、フレキシブルシャフトの端部を第1軸の第1穴、第2軸の第2穴に挿入する際に、樹脂層の突部が塑性変形して挿入される。突部は、先端側に行くほど断面形状でその幅が狭くなるように形成されていることにより、挿入抵抗が小さくなり、組付が容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は実施の形態例の発明部分を説明する図で、(a)図は図3の第1伝動機構の部分断面図、(b)図は(a)図の出力軸とフレキシブルシャフトの分解斜視図である。
【図2】図1の切断線A−Aでの断面図である。
【図3】本実施の形態例の伝達機構が設けられたパワーシートスライド装置の正面図である。
【図4】図3の上面図である。
【図5】図3の右側面図である。
【図6】図5のA方向矢視図である。
【図7】図5のB部分の拡大断面図である。
【図8】従来の伝動機構を説明する図で、(a)図は部分断面図、(b)図は(a)図の出力軸とフレキシブルシャフトの分解斜視図である。
【符号の説明】
110a 出力軸
110c 第1穴
110d 溝
171a 回転軸
171b 第2穴
501 フレキシブルシャフト
501a、501b 端部
511、521 突部
513、523 樹脂層
Claims (4)
- 両方の端部の断面形状が多角形となるように成形されたフレキシブルシャフトと、
端面に、前記フレキシブルシャフトの他方の端部が嵌合する第1穴が形成された第1軸と、
端面に、前記フレキシブルシャフトの他方の端部が嵌合する第2穴が形成された第2軸とからなり、前記第1軸の回転を前記フレキシブルシャフトを介して前記第2軸へ伝達する伝動機構において、
前記第1軸の第1穴、前記第2軸の第2穴の断面形状は、略円形で、その内周面に前記フレキシブルシャフトの端部の断面形状の角部が嵌合する溝が形成され、
前記フレキシブルシャフトの端部には、前記多角形の各辺の略中央部に、前記第1穴、前記第2穴の内周面に塑性変形して押接する突部を有する樹脂層を形成したことを特徴とする伝動機構。 - 前記突部は、先端側に行くほど断面形状でその幅が狭くなるように形成されていることを特徴とする請求項1記載の伝導機構。
- フロア側に設けられるロアレールと、シートが取り付けられ、前記ロアレールに移動可能に係合するアッパレールと、該アッパレールの移動方向に沿って、前記アッパレールに回転可能に設けられたねじ棒と、前記ロアレールに設けられ、前記ねじ棒に螺合するナット部材と、前記アッパレール側に設けられたモータと、該モータの出力軸の回転を伝達する伝動機構と、前記アッパレール側に設けられ、前記伝動機構により伝達された前記モータの回転力を減速して前記ねじ棒に伝達するギアボックスとを備えたパワーシートスライド装置において、
前記伝動機構は、両方の端部の断面形状が多角形となるように成形されたフレキシブルシャフトと、
端面に、前記フレキシブルシャフトの他方の端部が嵌合する第1穴が形成された第1軸と、
端面に、前記フレキシブルシャフトの他方の端部が嵌合する第2穴が形成された第2軸とからなり、前記第1軸の回転を前記フレキシブルシャフトを介して前記第2軸へ伝達する伝動機構からなると共に、
前記第1軸の第1穴、前記第2軸の第2穴の断面形状が、略円形で、その内周面に前記フレキシブルシャフトの端部の断面形状の角部が嵌合する溝が形成され、
前記フレキシブルシャフトの端部に、前記多角形の各辺の略中央部に、前記第1穴、前記第2穴の内周面に塑性変形して押接する突部を有する樹脂層が形成されたことを特徴とするパワーシートスライド装置。 - 前記突部は、先端側に行くほど断面形状でその幅が狭くなるように形成されていることを特徴とする請求項3記載のパワーシートスライド装置。
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