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JP4357333B2 - サーマルヘッド - Google Patents

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JP4357333B2 JP2004092383A JP2004092383A JP4357333B2 JP 4357333 B2 JP4357333 B2 JP 4357333B2 JP 2004092383 A JP2004092383 A JP 2004092383A JP 2004092383 A JP2004092383 A JP 2004092383A JP 4357333 B2 JP4357333 B2 JP 4357333B2
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Description

本発明は、熱転写プリンタ等の印刷装置に組み込まれて記録用紙に好適な画像印刷を行うことができるサーマルヘッドおよびこの組立方法に関する。
従来のサーマルヘッドを特許文献1に記載されているもので、図5に基づいて説明すると、図示最下部には横長状で所定厚さのヘッド基板31が配設され、このヘッド基板31の表面には、複数の発熱素子32が整列形成されている。
また、ヘッド基板31は、放熱板35の下面に取り付けられ、この放熱板35が基台36の下面に取り付けられている。これによって、従来のサーマルヘッドは、ヘッド基板31が放熱板35を介して基台36に取り付けられた構成となっている。
また、基台36には、複数個の貫通孔36aと、この貫通孔36aと貫通孔36aとの間にネジ孔36bが形成されている。
前記貫通孔36aには、基台36の厚さ寸法より長さが長い第1ネジ部材37が貫通されており、この第1ネジ部材37の図示下部側の一端は、放熱板35に接着剤等で固着されている。
また、第1ネジ部材37の図示上部側の他端は、基台36の上面より上方に突出しており、この突出部分にナット部材38がネジ締めされて、放熱板35と基台36とが一体化されている。
そして、第1ネジ部材37は、他端のナット部材38をレンチ等の工具で回転させることにより、放熱板35と基台36とが密着、あるいは離間するようになっている。
また、基台36のネジ孔36bには、第2ネジ部材39がねじ込みされ、その先端を放熱板5の上面に当接させた状態になっており、第2ネジ部材39をドライバー等で回転させることにより、先端が放熱板35の上面を押圧して、第2ネジ部材39を回転させた部分の放熱板35が所定量押し下げられて、基台36から離間するようになっている。
このような従来のサーマルヘッドは、ヘッド基板31の製造時に反りが発生することがあるが、ヘッド基板31にソリがある場合は、ナット部材38を締め付けたり弛めたり、あるいは第2ネジ部材39を締め付けたり弛めたりして、放熱板35を基台36から部分的に離間あるいは密着させることで、ヘッド基板31の反りを修正して平坦にしていた。
また、熱転写プリンタに従来のサーマルヘッドを用いる場合は、印刷中のインクリボンの走行を安定させるために、ナット部材38、および第2ネジ部材39により、放熱板35の長手方向における中央部が一番凸となるように調整して、放熱板35を介してヘッド基板31を円弧状に湾曲させていた。
このような中央部が一番凸となるように円弧状に湾曲させたヘッド基板を有するサーマルヘッドは、印刷中におけるインクリボンの走行が安定して蛇行することがなので、インクリボンにシワ等が発生するのを防止でき、画像品質を向上させることができる。
特開平9−201991号公報
しかし、従来のサーマルヘッドは、基台36の中央部付近のナット部材38および第2ネジ部材39の調整するだけでは、ヘッド基板31の長手方向における中央部を一番凸とすることはできるが、左右端部側を円弧状に湾曲させることができなかった。
そのために、左右端部側のナット部材38、第2ネジ部材39も調整して、放熱板35を介してヘッド基板31を円弧状に湾曲させていたので、組立に時間が掛かる問題があった。
また、複数の第1、第2ネジ部材37、39およびナット部材38を使用していたので、部品点数が多くなり、コストアップになる問題があった。
本発明は、前述したよう課題を解決して、少ない部品点数でヘッド基板の中央部付近が一番凸となる円弧状に湾曲させて、インクリボンの走行を安定させて高品質な画像印刷を行うことができるサーマルヘッドおよびこの組立方法を提供することを目的とする。
前記課題を解決するための第1の手段として本発明のサーマルヘッドは、複数の発熱素子が整列形成された長尺状のヘッド基板と、このヘッド基板を取り付けた第1ヘッド取付台と、この第1ヘッド取付台を取り付けた第2ヘッド取付台とを備え、前記第2ヘッド取付台には、前記第1ヘッド取付台と対向する側に対向面が形成され、この対向面の長手方向における中央部は凸部が形成されると共に、長手方向の両端側のコーナ部には切削状の傾斜面が形成されており、前記第1ヘッド取付台は、長手方向の両端側の前記傾斜面と対向する位置の内側直近部分が、前記第2サーマルヘッド取付台に形成された貫通孔に挿入され前記第1ヘッド取付台の第2ヘッド取付台と対向する面に形成されたネジ孔に先端が螺合するネジ部材によって締め付けられることにより、前記凸部と当接する長手方向の中央部が一番凸となるようにし、前記長手方向の両端部を前記傾斜面に倣うように湾曲させて形成されていることを特徴とする。
また、前記課題を解決するための第2の手段として、前記第2ヘッド取付台の中央部の前記凸部は、ネジからなり、前記対向面における突出量の調整が可能であることを特徴とする。
本発明のサーマルヘッドは、第2ヘッド取付台の対向面と対向させて取り付けた第1ヘッド取付台は、凸部によって長手方向の中央部が一番凸となると共に、長手方向の両端部が傾斜面に位置して第2ヘッド取付台の傾斜面に倣うように湾曲しているので、ヘッド基板も第1ヘッド取付台に倣って湾曲して、インクリボンにシワ等が発生するのを防止できる。
そのために、高品質の画像印刷を行うことができる。
また、第1ヘッド取付台は、傾斜面と対向する位置より内側の位置において第2ヘッド取付台に取り付けるためのネジ部材を締め付けるだけでヘッド基板を湾曲させることができる。
また、第2ヘッド取付台の中央部の凸部は、ネジからなり高さの調整が可能であるので、凸部の高さを調整でき、ヘッド基板の良好な湾曲形状を得ることができる。
また本発明のサーマルヘッドの組立方法は、第1ヘッド取付台の両端部寄りをネジ部材で第2ヘッド取付台に締め付けすると、第2ヘッド取付台に形成した凸部によって第1ヘッド取付台の他方の面の長手方向における中央部が押圧されて、第2ヘッド取付台の両端部側に形成した傾斜面に第1ヘッド取付台の両端部が位置して、第1ヘッド取付台が円弧状に湾曲するようにしたので、ヘッド基板を第1ヘッド取付台を介して円弧状に湾曲させて組み立てることができる。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態について説明する。まず、図1は本発明に関するサーマルヘッドの正面図であり、図2は本発明に係わる第2ヘッド取付台の正面図であり、図3は本発明に係わる第1ヘッド取付台にヘッド基板を取り付けた正面図であり、図4は本発明のサーマルヘッドを用いた熱転写プリンタの概略正面図である。
まず、本発明の1実施の形態のサーマルヘッド1を図1〜図3に基づいて説明すると、図示際下部には、図示左右方向に横長状のヘッド基板2が所定の厚さに形成されて配設されている。
前記ヘッド基板1は、図示下面に複数の発熱素子2aが図示左右の長手方向に整列形成されると共に、図示上面が第1ヘッド取付台3の一方の面3aに接着剤等で固着されて一体化されている。
前記第1ヘッド取付台3は、アルミニウム等の放熱性の良い金属板からなり、印刷時においてヘッド基板2に蓄熱される熱を放熱するようになっている。
また、第1ヘッド取付台3は、図3に示す上面である他方の面3bには、所定の有効径からなるネジ孔3bが所定の深さで、図示左右2箇所に形成されている。
また、第1ヘッド取付台3の他方の面3bと対向する上方には、SUSまたは鉄等の金属からなる第2ヘッド取付台4が配設されている。
前記第2ヘッド取付台4の第1ヘッド取付台3の他方の面3bと対向する図示下面の対向面4aには、長手方向における中央部に所定高さで突出する凸部4bが形成されると共に、長手方向の両端側のコーナ部が研削加工等によりカットされて、所定角度で傾斜する傾斜面4c、4cが形成されている。前記凸部4bの対向面4aからの突出寸法は、略70μmに形成されている。
また、第2ヘッド取付台4には、傾斜面4c、4c近傍の内側で第1ヘッド取付台3の一対のネジ孔3cと対向する位置に、一対の貫通孔4dが形成されている。また、第1ヘッド取付台3のネジ孔3cにネジ締め可能な所定の有効径からなる一対のネジ部材5が配設されている。
そして、一対のネジ部材5を貫通孔4d、4dに挿通して、ネジ孔3cにネジ締めすることにより、第1ヘッド取付台3が第2ヘッド取付台4に取付可能になっている。
このような構成の本発明のサーマルヘッド1の組立方法は、複数の発熱素子2aが形成されたヘッド基板2を第1ヘッド基板3の一方の面3aに接着剤等で固着する。その後、第1ヘッド取付台3の他方の面3bと対向させて、第2ヘッド取付台4を位置決め治具等で位置決めして、第1ヘッド取付台3上に第2ヘッド取付台4を載置する。
そして、第1ヘッド取付台3の一対のネジ孔3cに位置合わせされた第2ヘッド取付台4の一対の貫通孔4dにネジ部材5を挿入して締め付ける。
すると、第2ヘッド取付台4に形成した凸部4bによって、第1ヘッド取付台3の他方の面3bの長手方向における中央部が押圧されて、第1ヘッド取付台3の中央部が一番凸となる。
同時に、第2ヘッド取付台4の両端部側に形成した傾斜面4cに第1ヘッド取付台3の両端部が位置する。このことにより、第1ヘッド取付台3は、円弧状に湾曲して中央部が一番凸となる。そのために、ヘッド基板2も、第1ヘッド取付台3に倣って円弧状に湾曲する。
なお、第2ヘッド取付台4の中央部の凸部4bは、イモネジ等のネジで構成されているので、ネジにより、第1ヘッド取付台3の適切な湾曲形状が得られる高さに調整可能である。
このため、後述するインクリボン16のテンションを適切にすることができ、安定したリボン走行を得ることができる。
このような、ヘッド基板2の長手方向の中央部を突出させて円弧状に湾曲させたサーマルヘッド1を用いた熱転写プリンタ11を、図4に基づいて説明すると、プリンタ本体11a内には、プラテンローラ12が、紙面に対して垂直方向に長尺状で円柱状に形成されて回転自在に配設されている。
このプラテンローラ12の上方に、ラインヘッドからなる本発明のサーマルヘッド1がプラテンローラ12と平行方向に配設されている。
そして、サーマルヘッド1は、第2ヘッド取付台4が回動アーム14の一端側に支持され、回動アーム14が他端部側の回動支持部14aを支点として回動することにより、プラテンローラ12に対して接離してヘッドアップ/ダウン可能になっている。
また、サーマルヘッド1とプラテンローラ12との間には、矢印Bの搬送方向に搬送可能な、印画紙等からなる記録用紙15が給紙されると共に、この記録用紙15の上方に、一方の面である図示下面側に所望の色のインクが塗布されたインクリボン16が供給されるようになっている。
また、記録用紙15の矢印Bの搬送方向におけるプラテンローラ12より下流側(図示左側)には、紙送りローラ17と、この紙送りローラ17に圧接して従動回転可能な圧接ローラ18とが配設されている。
前記紙送りローラ17は、モータ(図示せず)等の駆動源によって回転駆動可能になっている。そして、プラテンローラ12とサーマルヘッド13との間に給紙された記録用紙15は、紙送りローラ17と圧接ローラ18との間に圧接狭持されて、紙送りローラ17の反時計回り方向の回転で矢印B方向に搬送可能になっている。また、紙送りローラ17と圧接ローラ18との間に圧接狭持された記録用紙15は、紙送りローラ17を時計回り方向に逆転させることにより、矢印Bと反対方向にバックフィード可能になっている。
また、インクリボン16は、記録用紙15の行方向の印刷範囲に対応した幅寸法に形成されて、カートリッジ19の内部に収納されている。
前記インクリボン16は、一端部側が巻取りコア19aに巻回されると共に、他端部側が供給コア19bに巻回されており、巻取りコア19aを回転駆動することで、供給コア19bから巻取りコア19aに巻取り可能になっている。
そして、回動アーム14を上方に回動させて、サーマルヘッド1をプラテンローラ12から大きく離間させることで、カートリッジ19をプリンタ本体部11aに装着可能になっている。
また、本発明のサーマルヘッド1を用いた熱転写プリンタ11の印刷動作は、まず、プリンタ本体部11aにカートリッジ19を装着すると、ヘッドアップ状態のプラテンローラ12とサーマルヘッド1との間にインクリボン16が位置する。その後、インクリボン16とプラテンローラ12との間に記録用紙15を矢印B方向に給紙すると、記録用紙15は、紙送りローラ17と圧接ローラ18との間に圧接狭持されて頭出しが行われる。
前記記録用紙15の頭出し後、サーマルヘッド1をヘッドダウンさせて、インクリボン16を記録用紙15に圧接する。そして、サーマルヘッド1の複数の発熱素子2aを印刷情報に基づいて選択的に発熱させると共に、紙送りローラ17を回転させて、記録用紙15を矢印B方向に搬送することにより、インクリボン16のインクが選択的に熱転写されて、記録用紙15に所望の画像を印刷することができる。
このような本発明のサーマルヘッド1を用いた熱転写プリンタ11で印刷した画像は、ヘッド基板2が長手方向の中央部が一番凸となる円弧状に湾曲しているので、巻取り中のインクリボン16に加わる張力は、幅方向の中央部を一番大きくすることができる。
そのために、印刷中のインクリボン16に蛇行等の不具合が発生するのを防止できる。また、インクリボン16の中央部に加わる張力が一番大きくなることで、インクリボン16にシワ等が発生するのを防止できる。
本発明に関するサーマルヘッドの正面図である。 本発明に係わる第2ヘッド取付台の正面図である。 本発明に係わる第1ヘッド取付台にヘッド基板を取り付けた正面図である。 本発明のサーマルヘッドを用いた熱転写プリンタの概略正面図である。 従来のサーマルヘッドを説明する要部断面図である。
符号の説明
1 本発明のサーマルヘッド
2 ヘッド基板
3 第1ヘッド取付台
3a 一方の面
3b 他方の面
4 第2ヘッド取付台
4a 対向面
4b 凸部
4c 傾斜面
4d 貫通孔
5 ネジ部材
11 熱転写プリンタ
12 プラテンローラ
14 回動アーム
14a 回動支持部
15 記録用紙
16 インクリボン
17 紙送りローラ
18 圧接ローラ
19 カートリッジ
19a 巻取りコア
19b 供給コア

Claims (2)

  1. 複数の発熱素子が整列形成された長尺状のヘッド基板と、このヘッド基板を取り付けた第1ヘッド取付台と、この第1ヘッド取付台を取り付けた第2ヘッド取付台とを備え、
    前記第2ヘッド取付台には、前記第1ヘッド取付台と対向する側に対向面が形成され、この対向面の長手方向における中央部は凸部が形成されると共に、長手方向の両端側のコーナ部には切削状の傾斜面が形成されており、前記第1ヘッド取付台は、長手方向の両端側の前記傾斜面と対向する位置の内側直近部分が、前記第2サーマルヘッド取付台に形成された貫通孔に挿入され前記第1ヘッド取付台の第2ヘッド取付台と対向する面に形成されたネジ孔に先端が螺合するネジ部材によって締め付けられることにより、前記凸部と当接する長手方向の中央部が一番凸となるようにし、前記長手方向の両端部を前記傾斜面に倣うように湾曲させて形成されていることを特徴とするサーマルヘッド。
  2. 前記第2ヘッド取付台の中央部の前記凸部は、ネジからなり、前記対向面における突出量の調整が可能であることを特徴とする請求項1に記載のサーマルヘッド。
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