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JP4348113B2 - 熱交換器 - Google Patents

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JP4348113B2
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Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、冷媒を循環する圧縮式の冷凍サイクルに用いられ、前記冷媒の高圧側と低圧側とを熱交換する熱交換器に関する。
【0002】
【従来の技術】
冷媒を循環する圧縮式の冷凍サイクルは、その冷凍効率の向上とともに、設置スペースの狭小化、製造コストの低減等が非常に重要な課題とされている。
【0003】
さて、このような冷凍サイクルは、冷媒の高圧側と低圧側とを熱交換することにより、その冷凍効率を向上させることが可能である。特に近年では、冷媒としてCOを採用し、放熱器の内部の圧力が冷媒の臨界点を超える冷凍サイクルも知られている。この超臨界冷凍サイクルは、非常に高い耐圧性を要し、冷媒の高圧側と低圧側とを熱交換する熱交換器についても、その熱交換効率を向上するとともに、かかる冷媒の圧力に耐え得る構成が要求される。
【0004】
特許文献1及び2には、それらの諸点を考慮しつつ合理的に構成された熱交換器の基本構成が開示されている。これらの文献に開示された熱交換器は、高圧側及び低圧側の冷媒を流通するチューブ体を備え、高圧側及び低圧側の冷媒がチューブ体に伝わる熱によって互いに熱交換をするものである。チューブ体は、高圧側の冷媒を流通する第1チューブと、低圧側の冷媒を流通する第2チューブとを積層して構成されている。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−98424号公報
【特許文献2】
特開2002−98486号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、複数の偏平型のチューブを積層してなるチューブ体に高圧側及び低圧側の冷媒をそれぞれ流通する場合は、各チューブに対する冷媒の流通構造が非常に重要な問題となる。つまり、このような熱交換器は、各チューブの端部に冷媒の入口部又は出口部となるヘッダをそれぞれ設ける必要から、冷媒の流通構造がやや複雑にならざるを得ない。熱交換器の製造現場においては、こうした冷媒の流通構造を踏まえ、より生産性に優れた熱交換器の構成が望まれている。
【0007】
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、冷媒の高圧側と低圧側とを熱交換する熱交換器であって、複数のチューブを積層してなるチューブ体を備えたものについて、そのチューブ体に対する冷媒の流通構造を簡素化することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本願第1請求項に記載した発明は、冷媒を循環する圧縮式の冷凍サイクルに用いられ、前記冷媒の高圧側と低圧側とを熱交換する熱交換器において、
発明の実施の形態で用いた符号を付して記すと、当該熱交換器は、前記高圧側の冷媒及び前記低圧側の冷媒を流通するチューブ体200を備え、前記チューブ体に伝わる熱にて前記熱交換を行うものであり、
前記チューブ体は、前記高圧側の冷媒を流通する偏平型の第1チューブ210と、前記低圧側の冷媒を流通する偏平型の第2チューブ220とを積層してなり、
前記チューブ体の端部201は、前記第1チューブの端部211及び前記第2チューブの端部221を積層方向の片側に向けて折り曲げてなり、
前記第1チューブの端部及び前記第2チューブの端部には、前記冷媒の入口部又は出口部となるヘッダ310,320,330,340をそれぞれ設け
前記第1チューブ及び前記第2チューブは交互に合計3層以上積層してなり、
前記ヘッダは、前記第1チューブの端部又は前記第2チューブの端部の幅方向と平行に配置された円筒部301を複数備え、前記複数の円筒部には、前記第1チューブの端部又は前記第2チューブの端部をそれぞれ接続し、
前記円筒部を有するヘッダは、当該円筒部を構成する所定の形状に曲げられたパイプ部材P を備え、
前記第1チューブの端部に設けられる第1チューブ用のヘッダ310,320と、前記第2チューブの端部に設けられる第2チューブ用のヘッダ340,330との干渉を回避するために、前記第1チューブの端部211と前記第2チューブの端部221との間には所定の間隔が設定され且つ、前記第1チューブの前記端部の端面と前記第2チューブの前記端部の端面は、上下方向の位相が互いに異なるように設定されている熱交換器である。このような構成によると、チューブ体に対する冷媒の流通構造が簡素化された熱交換器が得られる。
【0009】
すなわち、チューブ体を構成する第1チューブ及び第2チューブの端部には、冷媒の入口部又は出口部となるヘッダをそれぞれ設ける。それらのヘッダは、互いに干渉しないように配置する必要があるところ、本発明によれば、第1チューブ及び第2チューブの端部を積層方向の片側に向けて折り曲げることにより、ヘッダの省スペース化を図りつつヘッダ同士の干渉を合理的に回避する構成となっている。
【0010】
本願第2請求項に記載した発明は、冷媒を循環する圧縮式の冷凍サイクルに用いられ、前記冷媒の高圧側と低圧側とを熱交換する熱交換器において、
当該熱交換器は、前記高圧側の冷媒及び前記低圧側の冷媒を流通するチューブ体200を備え、前記チューブ体に伝わる熱にて前記熱交換を行うものであり、
前記チューブ体は、前記高圧側の冷媒を流通する偏平型の第1チューブ210と、前記低圧側の冷媒を流通する偏平型の第2チューブ220とを積層してなり、
前記チューブ体の端部201は、前記第1チューブの端部211及び前記第2チューブの端部221を積層方向の片側に向けて折り曲げてなり、
前記第1チューブの端部及び前記第2チューブの端部には、前記冷媒の入口部又は出口部となるヘッダ310,320,330,340をそれぞれ設け、
前記第1チューブ及び前記第2チューブは交互に合計3層以上積層してなり、
前記ヘッダは、前記第1チューブの端部又は前記第2チューブの端部の幅方向と平行に配置された円筒部301を複数備え、前記複数の円筒部には、前記第1チューブの端部又は前記第2チューブの端部をそれぞれ接続し、
前記ヘッダは、前記複数の円筒部をそれぞれ構成する複数のパイプ部材P と、前記複数のパイプ部材を連通する連通部材303とを備え、
前記第1チューブの端部に設けられる第1チューブ用のヘッダ310,320と、これに隣接する、前記第2チューブの端部に設けられる第2チューブ用のヘッダ340,330は、それぞれのパイプ部材が交互に列設されるとともに、これらのパイプ部材の両端部が前記連通部材にそれぞれ支持されており、
前記第1チューブ用ヘッダの前記パイプ部材は前記連通部材の一方にのみ連通し、前記第2チューブ用ヘッダの前記パイプ部材は前記連通部材の他方にのみ連通し、
前記第1チューブの端部に設けられる第1チューブ用のヘッダ310,320と、前記第2チューブの端部に設けられる第2チューブ用のヘッダ340,330との干渉を回避するために、前記第1チューブの端部211と前記第2チューブの端部221との間には所定の間隔が設定され、
更に、前記第1チューブの前記端部の端面と前記第2チューブの前記端部の端面は、上下方向の位相が同じになるように設定されている熱交換器である。このような構成によると、請求項1と同様に、チューブ体に対する冷媒の流通構造が簡素化された熱交換器が得られる。
【0018】
本願第請求項に記載した発明は、請求項1又は請求項2において、前記冷凍サイクルは、放熱器の内部の圧力が前記冷媒の臨界点を超える構成の熱交換器である。ここで、臨界点とは、気層と液層が共存する状態の高温側の限界(つまり高圧側の限界)であり、蒸気圧曲線の一方での終点である。臨界点での圧力、温度、密度は、それぞれ臨界圧力、臨界温度、臨界密度となる。放熱器の内部において、圧力が冷媒の臨界点を超えると、冷媒は凝縮されない。
【0019】
すなわち、本発明の熱交換器は、冷媒の高圧側と低圧側とを効率よく熱交換することができるものであり、放熱器の内部の圧力が冷媒の臨界点を超える冷凍サイクルにおいて、好適に利用される。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の具体例を図面に基づいて詳細に説明する。図1に示す圧縮式の冷凍サイクル1は、自動車に搭載される車内空調用のものであり、冷媒を圧縮する圧縮機2と、圧縮機2で圧縮された冷媒を冷却する放熱器3と、放熱器3で冷却された冷媒を減圧して膨張する減圧機4と、減圧機4で減圧された冷媒を蒸発するエバポレータ5と、エバポレータ5から流出する冷媒を気層と液層に分離して気層の冷媒を圧縮機2へ送るアキュムレータ6とを備えている。冷媒としては、COを採用しており、放熱器3の内部の圧力は、気温等の使用条件により、冷媒の臨界点を超える。
【0021】
また、本冷凍サイクル1について、放熱器3と減圧機4との間及びアキュムレータ6と圧縮機2との間には、冷媒の高圧側と低圧側とを熱交換する熱交換器100を設けている。かかる熱交換器100は、高圧側の冷媒と低圧側の冷媒とを熱交換することにより、冷凍サイクル1の効率を向上するものである。図中の白矢印は高圧側の冷媒が流れる方向を示し、黒矢印は、低圧側の冷媒が流れる方向を示している。
【0022】
図2乃至図4に示すように、本例の熱交換器100は、高圧側の冷媒及び低圧側の冷媒を流通するチューブ体200を備え、チューブ体200に伝わる熱にて熱交換を行うものである。
【0023】
チューブ体200は、高圧側の冷媒を流通する偏平型の第1チューブ210と、低圧側の冷媒を流通する偏平型の第2チューブ220とを上下に積層してなるものである。第1チューブ210及び前記第2チューブ220は、交互に合計3層以上積層されている。図例のチューブ体200は、第1チューブ210を2層、第2チューブ220を3層積層したものである。第1チューブ210及び第2チューブ220は、複数の冷媒流路が列設された押出し部材からなるものである。
【0024】
チューブ体200の一方の端部201においては、第1チューブ210の端部211及び第2チューブ220の端部221は、積層方向の片側である上方に向けて垂直に折り曲げられている。また、チューブ体200の他方の端部201においては、第1チューブ210の端部211及び第2チューブ220の端部221は、積層方向の片側である下方に向けて垂直に折り曲げて構成されている。
【0025】
そして、第1チューブ210の端部211及び第2チューブ220の端部220には、冷媒の入口部又は出口部となるヘッダ310,320,330,340がそれぞれ設けられている。ヘッダ310,320,330,340としては、第1チューブ210の冷媒の入口部となる第1ヘッダ310、第1チューブ210の冷媒の出口部となる第2ヘッダ320、第2チューブ220の冷媒の入口部となる第3ヘッダ330、及び第2チューブ220の冷媒の出口部となる第4ヘッダ340があり、チューブ体200の一方の端部201には、第1ヘッダ310及び第4ヘッダ340が設けられ、チューブ体200の他方の端部201には、第2ヘッダ320及び第3ヘッダ330が設けられている。
【0026】
各ヘッダ310,320,330,340は、第1チューブ210の端部211又は第2チューブ220の端部221の幅方向と平行に配置された円筒部301を複数備えたものである。各ヘッダ310,320,330,340における複数の円筒部301には、第1チューブ210の端部211又は第2チューブ220の端部221がそれぞれ接続されている。各円筒部301には、第1チューブ210の端部211又は第2チューブ220の端部221を挿入するスリット302が設けられている。
【0027】
本例のヘッダ310,320,330,340は、複数の円筒部301を構成する所定の形状に曲げられたパイプ部材Pからなるものである。パイプ部材Pは、押出し部材を成形して作成したものであり、第1チューブ210の端部211又は第2チューブ220の端部221を接続する円筒部301は、U字状に湾曲した部位によって互いに連通した状態となっている。パイプ部材Pの一方の端部は冷凍サイクル1の配管と接続される。また、パイプ部材Pの他方の端部は閉鎖されている。
【0028】
そして、第1チューブ210の端部211と第2チューブ220の端部221との間には、所定の間隔が設定され、更に第1チューブ210の端部211の端面及び第2チューブ220の端部221の端面は、上下方向の位相が互いに異なるように設定されている。つまりチューブ体200の各端部201においては、第1チューブ210の端部211及び第2チューブ220の端部221を積層方向の片側に向けて適宜に折り曲げることにより、第1ヘッダ310と第4ヘッダ340との干渉、並びに第2ヘッダ320と第3ヘッダ330との干渉を回避している。
【0029】
尚、本例の熱交換器100は、チューブ体200及びヘッダ310,320,330,340を組み付け、この組み付け体を炉中で加熱処理してろう付けし、製造される。ろう付けに際し、各部材の要所にはろう材及びフラックスが設けられる。
【0030】
本例の熱交換器100によると、放熱器3から第1ヘッダ310に流入した高圧側の冷媒は、第1チューブ210を流通した後に第2ヘッダ320から減圧機4へともたらされる。また、アキュムレータ6から第3ヘッダ330に流入した低圧側の冷媒は、第2チューブ220を流通した後に第4ヘッダ340から圧縮機2へともたらされる。高圧側の冷媒と低圧側の冷媒との熱交換は、チューブ体100に伝わる熱によって行われる。
【0031】
以上説明したように、本例の熱交換器は、チューブ体200に対する冷媒の流通構造が簡素化されたものであり、熱交換器100の製造の容易化、及び設置スペースの狭小化を達成したものである。
【0032】
尚、図5に示すように、チューブ体200の周囲には断熱材760を装着してもよい。断熱材760によれば、外部との断熱性が向上されることにより、高圧側の冷媒と低圧側の冷媒との熱交換が促進される。その結果、冷凍サイクル1の効率は一層向上される。
【0033】
また、図6に示すように、チューブ体200の双方の端部201における第1チューブ210の端部211及び第2チューブ220の端部221は、同じ方向に向けて折り曲げるようにしてもよい。つまり、第1チューブ210の端部211及び第2チューブ220の端部221の折り曲げ方向は、チューブ体200の端部201において互いに揃えるのであれば、熱交換器1の設置場所等に応じて適宜に設定することが可能である。
【0034】
次に、本発明の第2具体例を説明する。図7乃至図10に示すように、本例における各ヘッダ310,320,330,340は、複数の円筒部301をそれぞれ構成する複数のパイプ部材Pと、複数のパイプ部材Pを連通する連通部材303からなるものである。連通部材303には、冷凍サイクル1の配管と接続する継手部304が設けられている。
【0035】
第1ヘッダ310のパイプ部材P及び第4ヘッダ340のパイプ部材Pは、交互に列設されるとともに、第1ヘッダ310の連通部材303及び第4ヘッダ340の連通部材303の間に支持されている。また同様に、第2ヘッダ320のパイプ部材P及び第3ヘッダ330のパイプ部材Pは、交互に列設されるとともに、第2ヘッダ320の連通部材303及び第3ヘッダ330の連通部材303の間に支持されている。各パイプ部材Pは、所定の連通部材303とみと連通されている。冷媒は、連通部材303から流入又は流出する。
【0036】
そして、第1チューブ210の端部211と第2チューブ220の端部221との間には、所定の間隔が設定され、更に第1チューブ210の端部211の端面及び第2チューブ220の端部221の端面は、上下方向の位相が同じになるように設定されている。尚、その他の基本構成は前述した具体例と同様である。
【0037】
このように、各ヘッダ310,320,330,340は、パイプ部材P及び連通部材303にて構成することも可能である。
【0038】
尚、本例の熱交換器100もまた、図11に示すように、チューブ体200の双方の端部201における第1チューブ210の端部211及び第2チューブ220の端部221は、同じ方向に向けて折り曲げるようにしてもよい。つまり、第1チューブ210の端部211及び第2チューブ220の端部221の折り曲げ方向は、チューブ体200の端部201において互いに揃えるのであれば、熱交換器1の設置場所等に応じて適宜に設定することが可能である。
【0039】
【発明の効果】
本発明は、冷媒を循環する圧縮式の冷凍サイクルに用いられ、前記冷媒の高圧側と低圧側とを熱交換する熱交換器において、当該熱交換器は、前記高圧側の冷媒及び前記低圧側の冷媒を流通するチューブ体200を備え、前記チューブ体に伝わる熱にて前記熱交換を行うものであり、前記チューブ体は、前記高圧側の冷媒を流通する偏平型の第1チューブ210と、前記低圧側の冷媒を流通する偏平型の第2チューブ220とを積層してなり、前記チューブ体の端部201は、前記第1チューブの端部211及び前記第2チューブの端部221を積層方向の片側に向けて折り曲げてなり、前記第1チューブの端部及び前記第2チューブの端部には、前記冷媒の入口部又は出口部となるヘッダ310,320,330,340をそれぞれ設け、前記第1チューブ及び前記第2チューブは交互に合計3層以上積層してなり、前記ヘッダは、前記第1チューブの端部又は前記第2チューブの端部の幅方向と平行に配置された円筒部301を複数備え、前記複数の円筒部には、前記第1チューブの端部又は前記第2チューブの端部をそれぞれ接続し、前記円筒部を有するヘッダは、当該円筒部を構成する所定の形状に曲げられたパイプ部材P を備え、前記第1チューブの端部に設けられる第1チューブ用のヘッダ310,320と、前記第2チューブの端部に設けられる第2チューブ用のヘッダ340,330との干渉を回避するために、前記第1チューブの端部211と前記第2チューブの端部221との間には所定の間隔が設定され且つ、前記第1チューブの前記端部の端面と前記第2チューブの前記端部の端面は、上下方向の位相が互いに異なるように設定されている熱交換器である。
また、本発明は、冷媒を循環する圧縮式の冷凍サイクルに用いられ、前記冷媒の高圧側と低圧側とを熱交換する熱交換器において、当該熱交換器は、前記高圧側の冷媒及び前記低圧側の冷媒を流通するチューブ体200を備え、前記チューブ体に伝わる熱にて前記熱交換を行うものであり、前記チューブ体は、前記高圧側の冷媒を流通する偏平型の第1チューブ210と、前記低圧側の冷媒を流通する偏平型の第2チューブ220とを積層してなり、前記チューブ体の端部201は、前記第1チューブの端部211及び前記第2チューブの端部221を積層方向の片側に向けて折り曲げてなり、前記第1チューブの端部及び前記第2チューブの端部には、前記冷媒の入口部又は出口部となるヘッダ310,320,330,340をそれぞれ設け、前記第1チューブ及び前記第2チューブは交互に合計3層以上積層してなり、前記ヘッダは、前記第1チューブの端部又は前記第2チューブの端部の幅方向と平行に配置された円筒部301を複数備え、前記複数の円筒部には、前記第1チューブの端部又は前記第2チューブの端部をそれぞれ接続し、前記ヘッダは、前記複数の円筒部をそれぞれ構成する複数のパイプ部材P と、前記複数のパイプ部材を連通する連通部材303とを備え、前記第1チューブの端部に設けられる第1チューブ用のヘッダ310,320と、これに隣接する、前記第2チューブの端部に設けられる第2チューブ用のヘッダ340,330は、それぞれのパイプ部材が交互に列設されるとともに、これらのパイプ部材の両端部が前記連通部材にそれぞれ支持されており、前記第1チューブ用ヘッダの前記パイプ部材は前記連通部材の一方にのみ連通し、前記第2チューブ用ヘッダの前記パイプ部材は前記連通部材の他方にのみ連通し、前記第1チューブの端部に設けられる第1チューブ用のヘッダ310,320と、前記第2チューブの端部に設けられる第2チューブ用のヘッダ340,330との干渉を回避するために、前記第1チューブの端部211と前記第2チューブの端部221との間には所定の間隔が設定され、更に、前記第1チューブの前記端部の端面と前記第2チューブの前記端部の端面は、上下方向の位相が同じになるように設定されている熱交換器である。
このような構成によると、チューブ体に対する冷媒の流通構造が簡素化された熱交換器を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の具体例に係り、冷凍サイクルを示す概要図である。
【図2】 本発明の具体例に係り、熱交換器を示す斜視図である。
【図3】 本発明の具体例に係り、熱交換器の要部を示す分解斜視図である。
【図4】 本発明の具体例に係り、熱交換器の要部を示す分解斜視図である。
【図5】 本発明の具体例に係り、熱交換器を示す斜視図である。
【図6】 本発明の具体例に係り、熱交換器を示す斜視図である。
【図7】 本発明の具体例に係り、熱交換器を示す斜視図である。
【図8】 本発明の具体例に係り、熱交換器の要部を示す分解斜視図である。
【図9】 本発明の具体例に係り、熱交換器の要部を示す分解斜視図である。
【図10】 本発明の具体例に係り、(a)は第1ヘッダ及び第4ヘッダを示す上面断面図であり、(b)は第2ヘッダ及び第3ヘッダを示す上面断面図である。
【図11】 本発明の具体例に係り、熱交換器を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 冷凍サイクル
2 圧縮機
3 放熱器
4 減圧機
5 エバポレータ
6 アキュムレータ
100 熱交換器
200 チューブ体
201 チューブ体の端部
210 第1チューブ
211 第1チューブの端部
220 第2チューブ
221 第2チューブの端部
301 円筒部
302 スリッド
303 連通部材
304 継手部
310 第1ヘッダ
320 第2ヘッダ
330 第3ヘッダ
340 第4ヘッダ
パイプ部材
パイプ部材
400 断熱材

Claims (3)

  1. 冷媒を循環する圧縮式の冷凍サイクルに用いられ、前記冷媒の高圧側と低圧側とを熱交換する熱交換器において、
    当該熱交換器は、前記高圧側の冷媒及び前記低圧側の冷媒を流通するチューブ体を備え、前記チューブ体に伝わる熱にて前記熱交換を行うものであり、
    前記チューブ体は、前記高圧側の冷媒を流通する偏平型の第1チューブと、前記低圧側の冷媒を流通する偏平型の第2チューブとを積層してなり、
    前記チューブ体の端部は、前記第1チューブの端部及び前記第2チューブの端部を積層方向の片側に向けて折り曲げてなり、
    前記第1チューブの端部及び前記第2チューブの端部には、前記冷媒の入口部又は出口部となるヘッダをそれぞれ設け
    前記第1チューブ及び前記第2チューブは交互に合計3層以上積層してなり、
    前記ヘッダは、前記第1チューブの端部又は前記第2チューブの端部の幅方向と平行に配置された円筒部を複数備え、前記複数の円筒部には、前記第1チューブの端部又は前記第2チューブの端部をそれぞれ接続し、
    前記円筒部を有するヘッダは、当該円筒部を構成する所定の形状に曲げられたパイプ部材を備え、
    前記第1チューブの端部に設けられる第1チューブ用のヘッダと、前記第2チューブの端部に設けられる第2チューブ用のヘッダとの干渉を回避するために、前記第1チューブの端部と前記第2チューブの端部との間には所定の間隔が設定され且つ、前記第1チューブの前記端部の端面と前記第2チューブの前記端部の端面は、上下方向の位相が互いに異なるように設定されていることを特徴とする熱交換器。
  2. 冷媒を循環する圧縮式の冷凍サイクルに用いられ、前記冷媒の高圧側と低圧側とを熱交換する熱交換器において、
    当該熱交換器は、前記高圧側の冷媒及び前記低圧側の冷媒を流通するチューブ体を備え、前記チューブ体に伝わる熱にて前記熱交換を行うものであり、
    前記チューブ体は、前記高圧側の冷媒を流通する偏平型の第1チューブと、前記低圧側の冷媒を流通する偏平型の第2チューブとを積層してなり、
    前記チューブ体の端部は、前記第1チューブの端部及び前記第2チューブの端部を積層方向の片側に向けて折り曲げてなり、
    前記第1チューブの端部及び前記第2チューブの端部には、前記冷媒の入口部又は出口部となるヘッダをそれぞれ設け、
    前記第1チューブ及び前記第2チューブは交互に合計3層以上積層してなり、
    前記ヘッダは、前記第1チューブの端部又は前記第2チューブの端部の幅方向と平行に配置された円筒部を複数備え、前記複数の円筒部には、前記第1チューブの端部又は前記第2チューブの端部をそれぞれ接続し、
    前記ヘッダは、前記複数の円筒部をそれぞれ構成する複数のパイプ部材と、前記複数のパイプ部材を連通する連通部材とを備え、
    前記第1チューブの端部に設けられる第1チューブ用のヘッダと、これに隣接する、前記第2チューブの端部に設けられる第2チューブ用のヘッダは、それぞれのパイプ部材が交互に列設されるとともに、これらのパイプ部材の両端部が前記連通部材にそれぞれ支持されており、
    前記第1チューブ用ヘッダの前記パイプ部材は前記連通部材の一方にのみ連通し、前記第2チューブ用ヘッダの前記パイプ部材は前記連通部材の他方にのみ連通し、
    前記第1チューブの端部に設けられる第1チューブ用のヘッダと、前記第2チューブの端部に設けられる第2チューブ用のヘッダとの干渉を回避するために、前記第1チューブの端部と前記第2チューブの端部との間には所定の間隔が設定され、
    更に、前記第1チューブの前記端部の端面と前記第2チューブの前記端部の端面は、上下方向の位相が同じになるように設定されていることを特徴とする熱交換器。
  3. 前記冷凍サイクルは、放熱器の内部の圧力が前記冷媒の臨界点を超えることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の熱交換器。
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