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JP4212648B2 - 遺伝標識および大腸菌血清型―0157:h7の検出方法 - Google Patents

遺伝標識および大腸菌血清型―0157:h7の検出方法 Download PDF

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Description

発明の属する技術分野
本発明は分子生物学の分野および細菌の同定に有用な遺伝標識(geneticmarker)の選択用のランダム増幅された核酸断片の使用に関する。さらに詳しくは、本発明は大腸菌血清型−0157:H7の検出に有用な特定のDNAマーカー配列およびその診断マーカーを未知の細菌が血清型−0157:H7の一員であるか否かを決定するのに使用することに関する。
背景技術
微生物学分野の中心にあるのは属(genus)、種(species)または血清型(serotype)のレベルで微生物を積極的に同定する能力である。正確な同定は研究室に必須の道具であるだけでなく、食品の加工、農業生産物の生産、および地下水のような環境媒体の監視における微生物汚染の盛業に重要な役割を果たしている。微生物汚染に対して適用される規則が厳しさを増している結果、これに対応して汚染の監視の対象とされる工業的資源も増加している。
もっとも大きな関心が持たれているのは病原性微生物の検出と蔓延防止(control)である。広範囲の微生物が病原性であると分類されているけれども、注意が向けられているのは主として若干の細菌群、例えば大腸菌(Escherichia)、枯草菌(Salmonella)、リステリア(Listeria)およびクロストリディア(Clostridia)である。典型的には、病原体の同定は、成長特性や運動特性のような表現型アスペクトを識別する方法および免疫学的特徴および血清学的特徴を識別する方法に頼ってきた。選択成長法および免疫学的方法は細菌の同定において一般に好まれている伝統的方法であり、これらの方法は特定の属内の多数の種の推定的検出には有効であり得る。しかしながら、これらの方法は時間がかかるとともに誤りを免れない。選択成長法は選択培地での培養および継代培養、ついで経験を積んだ研究者による主観的分析を要する。免疫学的検出(例えば、ELISA)はより迅速かつ特異的であるが、依然としてかなりの量の生物を成長することおよび関連する抗原を分離することを必要とする。これらの理由から、核酸配列に基づく細菌性病原体の検出に関心が移った。
例えば、細菌のリボソームに関連する核酸配列はしばしば属を超えて高度に保存されているので同定に有用である(Webster、米国特許第4,717,653号公報および米国特許第5,087,558号公報;Enns, Lab. Med., 19,295,(1988);Mordarski, Soc. Appl. Bacteriol. Tech. Ser., 20(Chem. Methods Bact. Syst.), 41,(1985))。Weisburg et al.(EP51736)は大腸菌の16S rDNAにハイブリッド化するために標的ヌクレオチドをPCR増幅し、標識することを含む病原性微生物の検出・同定法を開示している。Lane et al.(WO9015157)は真性細菌類の23Sまたは16S rRNAの保存領域にハイブリッド化する汎用核酸プローブを教示している。
細菌リボソーム核酸は高度に保存された配列を含有しているけれども、それらは微生物の同定に有用な塩基配列保存の供給源として唯一のものではない。Wheatcroft et al.(CA2055302)は種々のリゾビウム(Rhizobium)株を検出するための、両側に特異的DNA配列を持つ転移可能な要素の選択を記載している。同様に、Tommassen et al.(WO9011370)はグラム陽性菌を検出・同定するためのポリヌクレオチド・プローブおよび方法を開示している。Tommassen et al.の方法は、グラム陽性属を通して高度に保存されていることが知られている、外膜蛋白OmpAの比較的短い断片に対応するプローブに頼っている。Atlas et al.(EP517154)はGiardia sp.検出用の核酸ハイブリッド化法を教示し、この方法はGiardia属の鞭毛虫の蛋白(giardia protein)をコードする遺伝子の領域に対して相補的(complementary)な配列を持つプローブを設計することに基づいている。Webster et al.(米国特許第4,717,653号公報)は、未知の生物からの制限エンドヌクレアーゼ消化DNAの染色体パターンを少なくとも2種の既知の異なる生物種の対応する染色体パターンと比較することに基づく細菌の同定法を開示する際に、rRNAの使用を詳しく説明している。消化されたDNAは既知のプローブ生物からのあるいはそれに由来するリボソームRNA情報を含む核酸とハイブリッド化または再結合された。Webster et al.の方法は未知の「フィンガープリント」に対して比較する、特定の細菌属に対応する特異的細菌核酸「フィンガープリント」を効果的に確立する。
同様の方法が大腸菌0157:H7の検出に用いられている。例えば、Samadour(J. Clin. Microbiol.(1995), 33(8), 2188-91)は、0157:H7血清型と赤痢菌(Shigella)との間に保存されているシガ様(Shiga-like)トキシン遺伝子を用いた制限断片長多型(restriction fragment length polymorphism)により大腸菌0157:H7を検出することを教示している。同様に、Ramotar et al.(J. Clin. Microbiol.(1995), 33(3), 519-24)とFratamico et al.(J. Clin. Microbiol.(1995), 33(8), 2188-91)はシガ様トキシンまたはベロトキシンのいずれかをコードする保存0157:H7遺伝子の、PCRに基づく検出方法を教示している。
上述の方法は細菌の検出に有効であるが、それぞれ、特定の細菌群を通して高度に保存されていることがあらかじめ(a priori)知られている、遺伝子、蛋白その他の特異的配列の知識に頼っている。別の方法はその細菌のすべての種に共通の特異的非表現型遺伝標識のための細菌ゲノムDNAの非標的分析を含む。例えば、単一点突然変異(single point mutations)に基づく遺伝標識は制限酵素分析からの分化DNAバンディング・パターン(differentiating DNA banding patterns)によって検出してもよい。制限酵素はDNAを特異的配列で切断し、この部位内に点突然変異(point mutation)が起きていると認識部位の欠失(loss)または獲得(gain)が生じ、その領域に長さの異なる制限断片を生起する。種々の長さのDNAの挿入、欠失または逆位により引き起こされる突然変異によってもDNA制限断片長変異が導かれる。遺伝子型の間で異なる長さの染色体制限断片(genomic restriction fragments)がサザンブロット(Southern blot)で検出することができる(Southern、J. Mol. Biol. 98, 503, (1975))。染色体DNAは典型的には一般に好まれる任意の制限酵素で消化し、断片は電気泳動で分離し、ついで適当に標識された検出用プローブに対してハイブリッド化する。この方法で検出された配列変異は制限断片長多型(restriction length polymorphism)またはRFLPとして知られる(Bostein et al., Am. J. Hum. Genet. 342, 314,(1980))。RFLP遺伝標識は表現型としては現れない突然変異において遺伝子変異を検出するのに特に有効であるため精度の高い診断ツールとなる。
遺伝多型標識を同定する他の方法は任意配列の短いプライマーを用いるDNA増幅を使用する。これらのプライマーは「ランダム増幅多型DNA」(random amplified polymorphic DNA)または「RAPD」プライマーと名付けられている(Williams et al., Nucl. Acids. Res., 18, 6531,(1990)および米国特許第5,126,239号公報;さらにEP0543484A2, WO92/07095, WO92/14844, およびWO92/03567参照)。:RAPD法は、標準増幅緩衝液、dATP、dCTP、dGTPおよびTTP、並びに熱安定性DNAポリメラーゼ、例えばTaqを用い二重鎖または単鎖の非標的、人為DNA配列を増幅する。プライマーのヌクレオチド配列は典型的には、長さが約9〜13塩基、組成が50〜80%G+Cであり、回文構造(パリンドローム)配列を含まない。遺伝多型のRAPD検出はRFLPに対して、時間がかからない、情報が多い、および自動化しやすいという点で、進歩している。多型の検出に対する感度のために、RAPD分析およびRAPD/PCR法に基づく変法は動植物界の両方において種または近接する属内の遺伝変異を分析するための方法として推奨される方法となっている。例えば、ランドリーら(Landry et al.)(Genome, 36, 580,(1993))はRAPD分析を用いて形態学的には区別できない微細な寄生ハチの種々の種を区別することを議論している。バン・ベルカムら(Van Belkum et al.)(Mol. Biochem Parasitol 61, 69,(1993)はPCR−RAPDをGiardiの種々の種の区別に用いることを教示している。
本願と譲受人を同じくする米国特許出願第07/990,297号において、出願人は特定の微生物の存在を検出する二重入れ子(double nested)PCR法を開示している。この開示は、まず、当該微生物を診断する各固体微生物についてランダムで特異なDNAセグメントを同定することを記載している。この診断核酸セグメントを同定・取得するために、一連の多型マーカーが問題とする各生物から単一プライマーRAPD分析を用いて生成される。各生物からのRAPDシリーズを同様に生成された他の生物からのRAPDシリーズと比較し、グループの全メンバーに特異な(unique)RAPDマーカーを選択する。ついで、この特異マーカー(unique marker)を単離し、増幅し、配列決定する。各マーカーの二重入れ子(double nested)PCRに適した他のプライマーおよびインナープライマーを展開(develop)してもよい。これらのプライマーはRAPDマーカー内の配列セグメントを含んでなり、プライマーの内部セットは核酸の標的片の3′端に相補的である。ついで、これらの入れ子プライマー(nested primers)を入れ子PCR増幅に用いて特定の微生物の存在を確定的に検出するようにしてもよい。
本願と所有者を同じくするPCT/US95/06704では、出願人はこのRAPD法を配列またはマーカーの同定により詳細に適合させて記載している。マーカーの存在はサルモネラ属のすべての固体について診断的である。米国特許出願第08/254,355号は代表的な数のサルモネラ固体の染色体DNAのRAPD増幅をして診断フラグメントと呼ばれる、RAPD増幅生成物を生成することを含む方法を教示している。この診断フラグメントは試験された固体の90%超においてRAPDプロフィル中に存在していなければならない。診断フラグメントからの配列情報により、診断フラグメント内の最適のPCRプライマー結合部位を同定して特異診断マーカーを定義することが可能となる。このマーカーの両側にあるプライマーはサルモネラ染色体DNAから増幅生成物を生成するのに有用であるが、非サルモネラ属では増幅生成物を生成しない。
大腸菌0157:H7血清型に特異的なPCR/RAPDを用いる検出方法は食品工業においては有効性が高い。大腸菌0157:H7血清型の既知の遺伝子から導かれる、または既知の表現型特徴に関連する配列に依存しない検出方法はこれまで開示されていない。
発明の要約
本発明は大腸菌0157:H7血清型の特異的同定用の診断遺伝マーカーの決定方法を提供する。本方法は下記の工程を備える:
(i)代表的な数の個々の大腸菌0157:H7菌株の染色体DNA上でRAPD増幅を行う工程。これらの菌株は陽性テストパネルを含む。陽性テストパネルの個々になされたRAPD増幅によりRAPDマーカープロフィルが各固体から生成される。同じRAPD増幅を該陽性テストパネルとは遺伝的に近縁でない多数の個体の染色体DNA上で行う。本発明では、非0157:H7大腸菌は陰性テストパネルを構成する。陰性テストパネルのメンバーのRAPD増幅により個々のRAPDマーカープロフィルが陽性テストパネルを用いた場合と同様に生成した。
(ii)陽性テストパネルの個体からのRAPDマーカープロフィルを陰性テストパネルからのRAPDマーカープロフィルと比較し、かつ陽性テストパネルからのRAPDマーカープロフィルのすべてに存在するが、陰性テストパネルからのRAPDマーカープロフィルには存在しない診断核酸フラグメントを選択する工程。
(iii)上記診断フラグメントのヌクレオチド配列を決定して利用し得るプライマー結合部位を同定する工程。
(iv)上記工程(iii)の利用し得るプライマー結合部位に対応するプライマー対を一対または二対以上調製する工程。
(v)上記工程(iv)プライマー対を用いて陽性テストパネルのメンバーからの染色体DNA上でプライマー規制増幅を行う工程。この工程の増幅生成物を、陰性テストパネル二対して同じプライマーを用いた増幅により生成された同様の生成物と比較する。0157:H7血清型のみで増幅生成物を生成し他の大腸菌菌株では生成しないプライマーを、次に特異的0157:H7診断マーカーを増幅する能力について選択する。
(vi)最後に、工程(v)で選択したプライマーの特異性を0157:H7および非0157:H7菌株の大きなパネルに対してPCRアッセイで確認した。
好適な実施形態では、本発明は核酸配列(配列番号:1)から導かれ、配列番号:3,5,7および9として同定された第1のプライマー並びに、核酸配列(配列番号:2)から導かれ、配列番号:4,6,8および10として同定された第2のプラI−を用いるPCR増幅アッセイにより0157:H7大腸菌血清型の存在を同定する。
本発明方法のさらなる実施形態は核酸配列(配列番号:1または2あるいはそれらの診断マーカーフラグメント)の配列に相補的な配列をもつ核酸プローブを用いる。この核酸プローブは核酸配列とハイブリッド化し、検出される。ハイブリッド化されたプローブが存在することは標的核酸配列が存在することを示し、このことはさらに大腸菌0157:H7血清型のメンバーが存在することを示す。
本発明は、さらに、配列番号:1〜14の単離核酸フラグメントを提供する。
【図面の簡単な説明】
図1は、12量体の(12-mer)プライマー12CN07(表1)で増幅した、陰性および陽性テストパネルを含む、大腸菌菌株のPRAPDパターンを示すゲルを示す図である。
図2は、診断プライマー12CN07、77-23-114、77-26-111、7-26-538、77-23-rc536、および7111-26-rc1012用のプライマー結合サイトを説明する完全なマーカー配列を示す図である。
図3aは、陽性テストパネルからの大腸菌菌株を単一プライマー77-26-111で増幅したPCR生成物のパターンを示す図である。
図3bは、陰性テストパネルからの大腸菌菌株を単一プライマー77-26-111で増幅したPCR生成物のパターンを示す図である。
図4aは、陽性テストパネルからの大腸菌菌株をプライマー対77-26-538/7111-26-rc102で増幅したPCR生成物のパターンを示す図である。
図4bは、陰性テストパネルからの大腸菌菌株をプライマー対77-26-538/7111-26-rc102で増幅したPCR生成物のパターンを示す図である。
図5は、陽性および陰性テストパネルからの大腸菌菌株をプライマー対77-23-114/77-23-rc536で増幅したPCR生成物のパターンを示す図である。
発明の詳細な説明
本発明の方法では、出願人は0157:H7染色体DNAのRAPD増幅を用いて大腸菌0157:H7血清型の特異的検出に有効な診断フラグメントおよびプライマーを発見した。このフラグメントは、PCRアッセイに用いられるフラグメントの最も保存された領域からの特異的プライマーを生成するのに使用されるが、これらの特異的プライマーは0157:H7染色体からの増幅生成物のみを生成する。非0157:H7大腸菌では増幅生成物は見られない。
本出願人の方法は次の点を特徴とする。他のすべての大腸菌菌株から0157:H7血清型だけを選択的に検出するために、本方法は、大腸菌属のすべてのメンバーに共通なDNAの表現型が特定されていないセグメントからの診断フラグメントの最も保存された領域を決定することに成功しなければならない。当業者には分かるように、配列の保存は特定の属のメンバーを同定する際に味方と敵の両方になることがある。例えば、多くの細菌の配列は属を超えて保存されるため、これらの配列は特定の属内の種の決定には有効ではない。まさに、これが理由となって、上述した従来方法は、主として、特定の属に特異的であることが知られている蛋白または遺伝子から導かれる配列、すなわち、リボソームRNAまたは細菌毒素をコードしている遺伝子、の分析に頼っている。本出願人の方法は、本方法の保存された配列が既知の遺伝子から導かれるのではなく、既知の表現型特徴と関連する配列でもないという点で従来技術とは異なっている。
ここで用いられるように、下記の用語は請求の範囲と明細書の解釈のために用いられる。
「核酸」は一本鎖または二本鎖であり得る分子であって、糖と、燐酸塩と、プリンもしくはピリミジンのいずれかとを含有するモノマー(ヌクレオチド)を含んでなる。細菌、下等真核生物および高等動植物では、「デオキシリボ核酸」(DNA)は遺伝物質をいうが、「リボ核酸」(RNA)DNAからタンパクへの情報の翻訳に関与している。
「プライマー−規制増幅」(primer-directed amplification)は一種または二種以上の特異的核酸配列の認識して増幅方法を開始する核酸分子の対数増幅を得られる多数の公知技術の任意のものをいう。本出願人は、例えばポリメラーゼ鎖反応(PCR)またはリガーゼ鎖反応(LCR)を含むが、これらに限定されない、いくつかの公知のスキームのいずれかにより増幅を達成することを考えた。PCR法を選択すると、増幅方法は、例えばヌクレオチド三燐酸エステル、適当な配列を持つ2種のプライマー、DNAまたはRNAポリメラーゼおおびタンパクからなる複製組成物を含むことになる。これらの試薬および核酸増幅におけるそれらの使用法の詳細は米国特許第4,683,202号公報(1987年、マリスら(Mullis et al.))および米国特許第4,683,195号公報(1986年、マリスら(Mullis et al.))に記載されている。
「診断フラグメント」は特定の遺伝的に近縁の集団、例えば、細菌の属、種、または血清型の間で高度に保存されている特定のDNA配列をいう。本発明では、「診断フラグメント」という用語はRAPD増幅中に生成されるフラグメントであってすべての大腸菌0157:H7血清型からのRAPDプロフィル中に存在するが、非0157:H7血清型からのRAPDプロフィル中には存在しないものをいうのに用いられる。「診断マーカー」という用語は、診断フラグメントの部分であって、大腸菌0157:H7においてのみ増幅生成物を生成することを目標にし得る部分をいうのに用いられる。診断マーカーは非0157:H7大腸菌には存在せず、非0157:H7固体において診断マーカーを増幅しようとしても増幅生成物は得られない。大腸菌0157:H7用のマーカーであり本発明において有効である診断フラグメントとしては核酸配列配列特定番号(配列番号)1−14およびそれらのフラグメントがある。
「プライマー」という用語は、サンプル核酸の鎖に沿う少なくとも1つのセクションに相補的な核酸フラグメントまたは配列をいい、プライマーの目的はその記号列(ストリング)に沿うサンプル核酸の一部分の核酸複製を支援または規制することである。プライマーは標的配列の特定のセグメントに相補的であるように設計することができる。例えばPCRでは、各プライマーは他のプライマーと組み合わせて用い「プライマーセット」または「プライマー対」を形成する。この対は増幅すべき標的配列の両側にある。RAPD増幅では、対向するDNA鎖にあるプライマー配列部位の間に位置する単一の任意プライマーを用いて核酸の非標的セグメント増幅する。「プライマー」という用語は、それ自体としては、ここでは核酸複製工程を開始する働きをする任意の配列結合オリゴヌクレオチドを包含するのに一般的に用いられる。「診断プライマー」は診断マーカー上のプライマー結合部位に相補的な配列を持つように設計されたプライマーをいう。診断プライマーは大腸菌0157:H7に特異的な診断マーカーの簡易検出および同定に有効である。
遺伝的に近縁な集団は微生物が細菌の単一の属、種または亜種として分類されるのを可能にするのに十分な類似性をもつ複数または単一の表現型特徴有する微生物の群をいう。本明細書の目的のためには、遺伝的に近縁の集団は例えば大腸菌血清型0157:H7を含む。
「テストパネル」は相互の遺伝的類似性に基づいてあるいは他の群(すなわち、もう一つの属、種、亜種または血清型)との遺伝的非類似性に基づいて選択された生物または個体の特定の群をいう。「陽性テストパネル」はそれらの固体間の所望の遺伝的類似性について選択された多数の固体をいい、本発明の場合は、0157:H7大腸菌血清型の固体からなる。
「未知の微生物」または「未知の細菌」という用語は、同定が未だなされていない微生物または細菌をいう。
同様に、「陰性テストパネル」はそのメンバーと陽性テストパネルのメンバーとの間の遺伝的多様性(genetic diversity)に基づいて選択されたテストパネルをいう。本発明で好適な陰性テストパネルは非0157:H7大腸菌菌株を含んでなる。
「増幅生成物」という用語は、任意のプライマー−規制核酸増幅反応から生成される特異的DNAフラグメントをいう。
本発明の診断マーカーは診断プライマーを用いるPCR反応において生成された増幅生成物であり大腸菌0157:H7血清型細菌の検出に有効である。
「から導かれる」という用語は、増幅プライマーに関しては、プライマーの配列がそれが「導かれた」配列のフラグメントであることをいう。フラグメントはつねに5′から3′の向きに表示される。PCR増幅に対する有効なプライマー配列サイズの範囲は約15塩基対〜約30塩基対の長さである。
「RAPD」という用語は、ランダム増幅多型DNAをいう。「RAPD増幅」は任意配列の短いプライマーを用いて核酸の非標的、ランダムセグメントを増幅する、核酸の単一プライマー−規制増幅方法をいう。この方法は米国特許第5,126,239号公報に開示されている。「RAPD方法」または「RAPD分析」は任意の配列の短いプライマーを用いる核酸の非標的増幅を含み、それにより「RAPD」増幅生成物のプロフィルまたはパターンをサンプル同士の間で比較して多型を検出する遺伝的多型の検出方法をいう。「RAPDプライマー」は任意の配列の約8〜13bpのプライマーであって、本方法によるRAPD増幅またはRAPD分析に有用なプライマーをいう。「RAPDマーカープロフィル」はRAPD方の間に増幅され、分離され、かつゲル電気泳動により視覚化された増幅されたDNAフラグメントのパターンまたはフィンガプリントをいう。
本発明の診断マーカーは大腸菌0157:H7血清型の任意のメンバーを、他の細菌属のすべておよび他の大腸菌種および菌株のすべてを排除して、同定するのに使用できる。本発明では、このマーカーの両側にある診断プライマーはPCRを用いてこのマーカーを増幅するのに有用である。あるいはまた、核酸プローブは診断マーカー配列のあるものまたはすべてに基づいて開発し、標準固相または溶液核酸ハイブリッド化およびリポーター法を用い、マーカー配列の存在を検出するのに用いることもできよう。診断マーカーの約30塩基対以上の領域、特にプライマー領域を含む領域を診断プローブのハイブリッド化のための部位として用いることができるであろうと考えられる。これらの方法は食品、ヒトまたは動物の体液もしくは組織、環境媒体あるいは医薬製剤および医療用装置中の0157:H7血清型の検出に特に用いられるであろう。
本方法を実施するには、短い任意のプライマーを用いるRAPD増幅をバクテリアの陽性および陰性テストパネルの染色体DNAで行う。陽性テストパネルは大腸菌0157:H7血清型のメンバーからなっていた。陰性テストパネルは主として非大腸菌0157:H7菌株からなっていた。ついで、RAPD増幅により生成された増幅生成物の電気泳動解像パターンを比較した。陽性テストパネルの試験された固体のすべてに存在し、陰性テストパネルのメンバーに存在しないが明瞭なRAPD増幅生成物が同定されかつ配列決定された。配列決定により、さらなる分析およびプライマー生成のための適切なプライマー結合部位を決定するのに用いるのに適切なプライマーが明らかにされた。
本方法を発明の要約に示し具体的工程を参照して以下にさらに詳細に説明する。
RAPDプライマーの選択と陽性および陰性テストパネルのメンバーにおける診断フラグメントの検出、工程(i)および(ii)
微生物の陽性および陰性テストパネルから単離された染色体DNAを任意の配列の12−塩基プライマーを用いるRAPD増幅にかけた。陽性テストパネルは大腸菌0157:H7の12菌株からなり、以下の一般的方法の節に詳細に説明する。陰性テストパネルは88の種々の非0157:H7大腸菌血清型からなり、同じく以下の一般的方法の節に詳細に説明する。染色体DNAの単離技法は当技術において周知慣用であり、例がSambrook et al., Molecular Cloning: A Laboratory Manual-volumes 1,2,3(Cold Spring Harbor Laboratory: Cold Spring Harbor, New York)に見出されるであろう。
12塩基長のRAPDプライマーを用いた理由は、このプライマー長でRAPDパターンが一般に1〜5の増幅DNAフラグメントを含んでいるためである。より短いプライマーを用いると、しばしば多数の増幅生成物が得られ、配列決定のために単一の均質なフラグメントを抽出するのがより困難になるからであった。12塩基より大きいプライマーを用いると、細菌菌株はかなりの部分で、任意のプライマーをより多数スクリーニングすることが必要となるようなRAPD生成物を生成しなかった。プライマーの一つ、12CN07と呼ばれるプライマー(表I、一般的方法)は、626bp増幅生成物を陽性テストパネルのすべてにおいて生成することが見出された。12CN07の配列はGGC ATT AGT CAC(配列番号:3)であった。この626bpフラグメントは陰性テストパネルの12CN07プライマーを用いた増幅生成物中には見られなかった。(図1)
診断フラグメントの配列決定、工程(iii)
上述の626bp生成物を0157:H7染色体DNAから抽出し配列決定するために選んだ。12CN07プライマーは0157:H7染色体DNAの増幅において単一の生成物を生成したので、生成物のゲル電気泳動による単離は不必要であった。
配列決定は12CN07プライマー配列を用いて開始したが、その理由はこれがRAPD生成物の成分として公知の唯一のものであるからであった。12CN07配列の一つをRAPD生成物から4,5および6塩基切断制限酵素の選択群で消化することにより除去した。RAPD生成物を12CN07配列の一つの近傍で切断する制限酵素はさらに精製することなく直接配列決定することができる消化物を精製した。消化部位まで重複する配列データが生じたが未消化端からのただ一つの配列がその地点の後に観察された。
626bpの0157:H7生成物の完全配列は配列番号:11を表す図2に示されている。626bpフラグメントの配列から生成されたプライマーは実施例および一般的方法の節並びに表II、実施例3に十分に説明されている。
プライマー結合部位として適している診断フラグメントの領域の同定、工程(iv)および(v)
プライマーをまずそれらが0157:H7染色体DNAから特異的に増幅する能力について評価した。最初のプライマーセットを選択して欠く12CN07プライミング部位から200塩基の距離内に50±5%内のGC組成を達成した。これらのプライマー配列についても試験してプライマー間(inter-Primer)およびプライマー内(intra-Primer)相互作用(これが非特異的PCR製品を生成するものと考えられる)が確実に最低限になるようにした。これらの事前準備にもかかわらず、プライマーセットの多くは大腸菌の染色体DNAから多重増幅生成物を生成した。多重生成物の存在により分析がより困難となったが、12CN07フラグメント内で0157:H7選択制が高い一般的位置を同定することは可能であった。
分析の第2段階は精細に解像された塩基−対−塩基のプライマースクリーニングである。プライマー選択の最初の基準は、2つのプライマーのGC含有量が一致することおよび全GC含有量が50±5%の範囲内に入ることである。第2の基準はプライマー対がすべて12CN07プライミング部位の200塩基内に位置していることである。0157:H7染色体DNAに対して増幅生成物を与えるのに最も信頼性が高いプライマーを見出すために、配列決定で同定されたプライマー部位のうちの一つを「ロック」する一方、第2のプライミング部位を一度に1塩基上流または下流に移動した。このようにして、0157:H7 DNAに対して最も矛盾無く増幅生成物を与えるプライミング部位を同定し、固定した。ついで、第2のプライミング部位を「ロック」し、追加のプライマーを調製し、これにより、標的配列の他端で第1のプライミング部位が一度に1塩基上流または下流に移動した。このようにして、多数のプライミング部位を0157:H7染色体DNAの特異的増幅のためのPCRアッセイのありそうな候補として同定した。これらのプライマー結合部位から導かれたプライマーは表II、実施例3に一覧を示してある。
単一および二重プライマーアッセイの開発
多重生成物増幅は第2のプライマーにより生成される競合生成物のため増幅生成物の同定を困難にした。多重PCR生成物が存在することの一つの説明としては、12CN07生成物内の配列が最初の陽性テストパネルを含む大腸菌菌株の染色体内で逆転反復として生じていることがある。どの生成物が単一プライマー配列(すなわち、AAまたはBBプライミング)の逆転反復の結果であるか決定するため、一本鎖26塩基プライマーを用いて増幅反応を行った。
その結果、かなりの数の単一プライマーがPCR生成物を生成することができることが観察された。特に意外なのは、一つのプライマー、77-26-111(配列番号:5)、が0157:H7に特異性が高い生成物を生成したことである。この生成物は535bpの最初のRAPD配列プラス追加の425塩基を含んでいた。この生成物の配列決定を行い、結果を図2に配列番号:1として示す。
単一プライマーPCR検出
増幅77-26-111(表II、実施例3)を単一プライマーとして用いる0157:H7用のアッセイをO型およびH型の交差を示す大腸菌の305菌株について評価した。被験0157:H7菌株の99%、被験非0157:H7腸内出血性大腸菌の1.5%、および被験非−EHEC大腸菌のわずか0.4%に増幅生成物が見られた。
2−プライマーPCR検出
2−プライマーアッセイの開発において、77-26-111から生成された962bpの0157:H7生成物を0157:H7特異性について厳しくスクリーニングした。2つの77-26-111プライミング部位を予備分析したところ、0157:H7生成物選択制は、主として、(−)ストランド(すなわち、第2のプライミング部位)上の77-26-111プライミング部位から生じていることが示された。この部位は77-26-111配列とは完全な相同性に達していないことが疑われていたので、この部位から3〜10塩基下流の領域のプライミング部位を厳しく評価した。その結果、高選択性プライミング部位、7111-26-rc1012、が第2の77-26-111部位から9塩基下流に同定された。
7111-26rc1012プライマーを、顕著なレベルの0157:H7選択性を示すことが知られている他の位置に作成された、第2のプライマー、7111-26-538と一緒に用いると、高選択性のプライマー対が得られた。これらのプライマーを用いる0157:H7アッセイでは、被験0157:H7菌株の99.5%、被験非0157:H7 EHECの0%、および被験非−EHEC大腸菌の2.9%に増幅生成物が生成された。
実施例
一般的方法
ここで用いた遺伝子工学の好適な方法はSambrook et al., Molecu1ar Cloning: A Laboratory Manual - volumes 1,2,3(Cold Spring Harbor Laboratory: Cold Spring Harbor, New York, 1989)および市販の遺伝子工学用キットに付随する指示書(インストラクション)に記載されている。GEeneClean(Bio 101 LaJolla, CA)を用いてアガロースゲルから核酸フラグメントを単離し、そして制限酵素消化物から酵素を除去した。操作は製造元により規定されたとおりに行った。特記しない限り、以下の実施例で用いた他の標準試薬および溶液はすべてJ. T. Baker Co.(Phillipsburg, NJ)から供給された。
陽性および陰性テストパネルの構成
遺伝子型が異なる12の0157:H7大腸菌菌株からなる陽性テストパネルを血清型レベル0157:H7 RAPDマーカーの同定用に構成した。
大腸菌0157:H7に特異的なRAPDマーカーのスクリーニングにおける陰性テストパネルは異なる血清型の大腸菌の異なる非0157:H7菌株88株からなる。
RAPDプライマー
陽性および陰性テストパネルからの染色体DNAの増幅に用いたRAPDプライマーを下記の表Iに示す。
Figure 0004212648
実施例1
大腸菌0157:H7からの診断フラグメントの単離
RAPDスクリーンテストの結果
12塩基プライマー8つからなる1組(表I)を血清型0157:H7を表す7菌株を含む、大腸菌48菌株のランダム増幅多型DNA(RAPD)分析に用いた。これらの増幅の結果を他のRAPD生成物から容易に分離できる0157:H7特異増幅生成物について検査した。期待された結果を示した5つのRAPDプライマーを、引き続き、0157:H7 5菌株を含む追加の大腸菌菌株の分析に用いた。
プライマーは個々におよび混合された対として下記の増幅手順で用いた。
各50μL反応液については、1.5μLのdNTPミックス(各5mM dNTP)、36.3μLの脱イオン水、5μLの10×反応緩衝液(500mM KCl、100mMトリスpH8.3、15mM MgCl2、0.003%ゼラチン)、5μLの単一プライマー(10mM)、0.4μLのTaqポリメラーゼ(5U/μL)、および1.2μLのTaq希釈バッファ(10mMトリスpH8.0および1.0%ツイーン(Tween)20)を混合した。50ng/μLの染色体細菌DNAを1.0μL添加した。反応液を94℃で2分間加熱した。下記の温度サイクルを28サイクル実施した。94℃で15秒間(15″)、46℃で5分間(5′)、2分間(2′)で72℃まで、そして72℃で1分間(1′)。このサイクルが終了したら反応液を72℃で7分間インキュベートした。反応液の5μLアリコートを2μLのフィコール−添加緩衝液と混合し、4%アクリルアミドゲル(29:1)/1.0×TBE上の電気泳動にかけた。
本研究で、プライマー12CN07を用いた増幅では単一626bp生成物(配列番号:11)のみからなるRAPDパターンが0157:H7大腸菌12菌株のすべてについて生成された。これらのレーンは大腸菌と以下のように相関関係がある。
Figure 0004212648
ブランク・レーンは文字「B」で示す。未標識レーンは下記のサイズ:228、412、693,1331、および2306bpsの分子量マーカーを含む。残りの非0157:H7 100菌株のうち、2菌株だけがこの生成物を生成した。この626bp生成物を単離してさらに同定した。
図1から明らかなように、陽性テストパネルは被験大腸菌0157:H7の12菌株のすべてに現れた626bp特徴的増幅生成物を生成した。
図1のデータから明らかなように、陰性テストパネル群のいずれも陽性テストパネルに見られた626bp増幅生成物を示さなかった。
実施例2
大腸菌0157:H7診断フラグメントの抽出および配列決定
デュポンNo.641大腸菌(ATCC 43890、アメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション、ロックビル、ミズーリー州)、0157:H7のよく特徴解析されているATCC菌株用の626bpを配列決定用に選択した。12CN07は0157:H7染色体DNAの増幅において単一生成物を生成したので、ゲル電気泳動による生成物の単離は不必要であった。
12CN07 RAPD生成物の配列決定は、蛍光標識ジデオキシヌクレオチドおよびGenesis 2000(商標)DNA分析システム(イー.アイ.デュポン ドゥ ヌムール アンド カンパニー、ウィルミントン、デラウェア州)を用いるSanger et al.(Proc. Natl. Acad. Sci., USA 74, 5463,(1977))の連鎖停止反応を用いて達成された。
配列決定方法の第1工程は12CN07プライマー配列を用いることが必要であるが、その理由はこれがRAPD生成物の唯一の公知成分であるからである。12CN07をプライマー配列として使用するためには、RAPD生成物から12CN07配列の一つを除去することが必要である。これをしないと、12CN07プライマーを用いる反応はRAPD生成物の両端から配列決定生成物を生成してしまう。そのような重複する配列決定生成物の混合物はヌクレオチド組成を信頼性をもって決定するのに用いることはできない。
12CN07の両端部の一方を除去するために、RAPD生成物を4,5および6塩基制限酵素の選択群で消化した。制限酵素がRAPD生成物を12CN07配列の一つの近傍で切断するならば、消化生成物はさらに生成することなく直接配列決定することができる。消化部位まで重複配列データが生じるけれども、その地点を過ぎると未消化端部からの配列のみが観察される。下記の制限酵素:Bcl1、Bsp 1286I、BsrI、およびSau3AIがRAPD生成物をその−ストランドの12CN07配列近傍で切断する。これらの消化物からの生成物を用いてその+ストランドを配列決定した。BstNI、BstUI,Fnu4HI、およびHaeIllはRAPD生成物をその+ストランドの12CN07配列近傍で切断する。これらの消化物からの生成物を用いてその−ストランドの配列を生成した。RAPD生成物の両端部について不一致の配列が同定されると、これらの配列はPCRプライマーとして役立ち得るので慣用のPCRに基づく配列決定技法を使用できる。両側にある12CN07を含む626bp 0157:H7生成物の完全配列を配列番号:3に示す。
配列決定
RAPD増幅生成物の配列決定を以下の手順で行った。
1.5μLの精製消化物(概算100ng)、3.5μLの10.0ng/μL 12CN07、および28.5μLのH2Oを混合し、95℃まで2分間加熱する。直ちにこの混合物を濡れた氷の上に置く。次の混合物を添加する:10μLの5×逆転写酵素反応緩衝液(300mMトリスpH8.3、375mM NaCl、37.5mM MgCl2)、6.5μLのdNTPストック液(各180μM)、0.65μLのddNTPストック(250μM 505nm−ddGTP、800μM 512nm−ddATP、210μM 519nm−ddCTPおよび700μMの526nm−ddTTP)および1μLの逆転写酵素。かき混ぜ、遠心し、ついで46℃で15分間インキュベートする。配列決定生成物をスピンカラムで分離し真空乾燥する。150μLの冷70%エタノールで洗浄し、5分間遠心する。シンク乾燥し、3μLのホルムアミド中で再構成する。
ついで、標識された配列決定生成物をGenesis 2000(商標)DNA分析システムにより分析した。大腸菌の標的フラグメントの両端部に特徴的配列が決定されると、残りの配列情報は非対称PCRを用いて一本鎖DNA精製するか、あるいは二本鎖PCR生成物を用いる変法二本鎖DNA配列決定手順によって得られた。二本鎖手順における変更点は46℃のアニーリング温度とプライマー:テンプレート比25:1を用いたことである。この比は配列決定で一般に行われているものよりも顕著に高い。そのような大きなプライマー:テンプレート比では、一本鎖のテンプレートを用いると多数の部位におけるプライミングが一般に観察される。しかしながら、テンプレートが短い直線状二本鎖DNAからなるときは、プライミングがうまくゆくのは、このテンプレートの5′端でだけであり、配列がその端部に一致するプライマーを用いた場合だけである。正味の結果としてはこれらの条件下では単一の分離した配列決定生成物が観察される。完全な大腸菌フラグメントの配列を図2に配列番号:1および2で示す。
実施例3
0157:H7−特異RAPD配列を用いるPCR検出
下記の手順を用いて、診断フラグメントの配列に基づいて、0157:H7同定用に最も特異的であるプライマーを同定した。
大腸菌0157:H7標的配列の長短の多数の部位に対してプライマーを調製した。これらプライマーの種々の組み合わせについて陽性テストパネルからの染色体DNAで以下に一覧を示した手順に従って増幅を行った。所与のプライマーの組み合わせが95%を越える陽性テストパネルで増幅生成物を生成した場合は、次に追加のプライマーを調製した。これは、プライミング部位の一つを一度に1塩基だけ上流または下流に移動したものであった。最も高い割合の0157:H7を見出したプライミング部位が同定されると、その部位を固定し、ついで標的配列の他端におけるプライミング部位を一度に1塩基だけ上流または下流に移動した追加のプライマーを調製した。陽性テストパネルにおいて最も高い0157:H7に対して増幅生成物を生成したプライミング部位の組み合わせをスクリーニング手順の次の段階において評価した。
この方法により選択された増幅プライマー対の組を表IIに示す。
Figure 0004212648
0157:H7特異プライマーの研究中、大多数の単一プライマーが0157:H7に特異的な生成物を生成することができることが観察された。そのようなプライマーの一つは77-26-111(表II)であり、これは962bp生成物(配列番号:12)を生成した。図3aおよび3bは、陽性テストパネル(図3a)および陰性テストパネル(図3b)の双方からの21種の異なる大腸菌のサンプルについてのゲル電気泳動により分離された帯状パターンを示し、単一のプライマー、77-26-111で増幅されたものである。図3aのレーンは大腸菌と下記のように関連する。
Figure 0004212648
図3bのレーンは大腸菌と下記のように関連する。
Figure 0004212648
未標識レーンは下記のサイズの分子量マーカーを含む:228、412、693、1331、および2306bps。
陽性テストパネル(図3a)からの染色体DNAを増幅するためにプライマー77-26-111を用いる増幅条件は下記の通りである。
各50μL反応液については、1.5μLのdNTPミックス(各5mM dNTP)、36.3μLの脱イオン水、5μLの10×反応緩衝液(500mM KCl、100mMトリスpH8.3、15mM MgCl2、0.003%ゼラチン)、5μLの単一プライマー(10mM)、0.4μLのTaqポリメラーゼ(5U/μL)、および1.2μLのTaq希釈バッファ(10mMトリスpH8.0および1.0%ツイーン(Tween)20)を混合した。50ng/μLの染色体細菌DNAを1.0μL添加した。反応液を94℃まで2分間加熱した。下記の温度サイクルを35サイクル実施した。94℃で15秒間(15″)、そして72℃で3分間(3′)。このサイクルが終了したら反応液を72℃で7分間インキュベートした。反応液の5μLアリコートを2μLのフィコール−添加緩衝液と混合し、4%アクリルアミドゲル(29:1)/1.0×TBE上の電気泳動にかけた。
陰性テストパネル(図3b)からの染色体DNAを増幅するためにプライマー77-26-111を用いる増幅条件は下記の通りである。
各50μL反応液については、1.5μLのdNTPミックス(各5mM dNTP)、36.3μLの脱イオン水、5μLの10×反応緩衝液(500mM KCl、100mMトリスpH8.3、15mM MgCl2、0.003%ゼラチン)、5μLの単一プライマー(10mM)、0.4μLのTaqポリメラーゼ(5U/μL)、および1.2μLのTaq希釈バッファ(10mMトリスpH8.0および1.0%ツイーン(Tween)20)を混合した。50ng/μLの染色体細菌DNAを1.0μL添加した。反応液を94℃まで2分間加熱した。下記の温度サイクルを35サイクル実施した。94℃で15秒間(15″)、そして72℃で3分間(3′)。このサイクルが終了したら反応液を72℃で7分間インキュベートした。反応液の5μLアリコートを2μLのフィコール−添加緩衝液と混合し、4%アクリルアミドゲル(29:1)/1.0×TBE上の電気泳動にかけた。77-26-111を用いる増幅により生成された962bp生成物のエリアを他の0157:H7特異プライマーについてスクリーニングした。0157:H7特異性が主として(-)ストランドの77-26-111部位から生じていることが疑われた。この部位はプライマー配列への相同性が不完全であることが疑われているので、この部位の直ぐ周りのプライミング部位を評価した。これらの評価の結果、他の2つのプライミング対、77-26-538/711-26-rc1012および77-23-114/77-23-rc536が見つかり、これらはそれぞれ527bp(配列番号:14)および467bp(配列番号:13)の増幅生成物を生成した。
図4aおよび4bは、陽性テストパネル(図4a)および陰性テストパネル(図4b)の双方からの21種の異なる大腸菌のサンプルについてのゲル電気泳動により分離された帯状パターンを示し、単一のプライマー、77-26-111で増幅されたものである。図4aのレーンは大腸菌と下記のように関連する。
Figure 0004212648
図4bのレーンは大腸菌と下記のように関連する。
Figure 0004212648
未標識レーンは下記のサイズの分子量マーカーを含む:228、412、693、1331、および2306bps。
陽性テストパネル(図4a)からの染色体DNAを増幅するためにプライマー77-26-538/7111-26-rc1012を用いる増幅条件は下記の通りである。
各50μL反応液については、1.5μLのdNTPミックス(各5mM dNTP)、36.3μLの脱イオン水、5μLの10×反応緩衝液(500mM KCl、100mMトリスpH8.3、15mM MgCl2、0.003%ゼラチン)、2.5μLの各プライマー(10mM)、0.4μLのTaqポリメラーゼ(5U/μL)、および1.2μLのTaq希釈バッファ(10mMトリスpH8.0および1.0%ツイーン(Tween)20)を混合した。50ng/μLの染色体細菌DNAを1.0μL添加した。反応液を94℃まで2分間加熱した。下記の温度サイクルを35サイクル実施した。94℃で15秒間(15″)、そして72℃で3分間(3′)。このサイクルが終了したら反応液を72℃で7分間インキュベートした。反応液の5μLアリコートを2μLのフィコール−添加緩衝液と混合し、4%アクリルアミドゲル(29:1)/1.0×TBE上の電気泳動にかけた。
陰性テストパネル(図4b)からの染色体DNAを増幅するためにプライマー77-26-538/7111-26-rc1012を用いる増幅条件は下記の通りである。
各50μL反応液については、1.5μLのdNTPミックス(各5mM dNTP)、36.3μLの脱イオン水、5μLの10×反応緩衝液(500mM KCl、100mMトリスpH8.3、15mM MgCl2、0.003%ゼラチン)、5μLの単一プライマー(10mM)、0.4μLのTaqポリメラーゼ(5U/μL)、および1.2μLのTaq希釈バッファ(10mMトリスpH8.0および1.0%ツイーン(Tween)20)を混合した。50ng/μLの染色体細菌DNAを1.0μL添加した。反応液を94℃まで2分間加熱した。下記の温度サイクルを35サイクル実施した。94℃で15秒間(15″)、そして72℃で3分間(3′)。このサイクルが終了したら反応液を72℃で7分間インキュベートした。反応液の5μLアリコートを2μLのフィコール−添加緩衝液と混合し、4%アクリルアミドゲル(29:1)/1.0×TBE上の電気泳動にかけた。
図5は、陽性テストパネルおよび陰性テストパネルの双方からの24の異なる大腸菌のサンプルについてのゲル電気泳動により分離された帯状パターンを示し、プライマー対、77-23-114/77-23-rc536で増幅されたものである。図5のレーンは大腸菌と下記のように関連する。
Figure 0004212648
未標識レーンは下記のサイズの分子量マーカーを含む:228、412、693、1331、および2306bps。
陽性テストパネルおよび陰性テストパネルからの染色体DNAを増幅するためにプライマー対77-23-114/77-23-rc536を用いる増幅条件は下記の通りである。
各50μL反応液については、1.5μLのdNTPミックス(各5mM dNTP)、36.3μLの脱イオン水、5μLの10×反応緩衝液(500mM KCl、100mMトリスpH8.3、15mM MgCl2、0.003%ゼラチン)、2.5μLの各プライマー(10mM)、0.4μLのTaqポリメラーゼ(5U/μL)、および1.2μLのTaq希釈バッファ(10mMトリスpH8.0および1.0%ツイーン(Tween)20)を混合した。50ng/μLの染色体細菌DNAを1.0μL添加した。反応液を94℃まで2分間加熱した。下記の温度サイクルを35サイクル実施した。94℃で15秒間(15″)、65℃で2分間(2′)、そして72℃で1分間(1′)。このサイクルが終了したら反応液を72℃で7分間インキュベートした。反応液の5μLアリコートを2μLのフィコール−添加緩衝液と混合し、4%アクリルアミドゲル(29:1)/1.0×TBE上の電気泳動にかけた。
配列リスト
(1)一般的情報
(i)出願人:
(A)名称: イー.アイ.デュポン ドゥ ヌムール アンド カンパニー
(B)街区名: 1700 マーケット ストリート
(C)都市名: ウィルミントン
(D)州名: デラウェア
(E)国名: アメリカ合衆国
(F)郵便番号: 19898
(G)電話番号: 302−892−8112
(H)ファクシミリ番号: 302−773−0164
(I)テレックス番号: 6717325
(ii)発明の名称: 遺伝標識および大腸菌血清型−0157:H7の検出方法
(iii)配列数: 21
(iv)コンピュータ読み取り可能形態:
(A)媒体型: ディスケット、 3.5インチ
(B)コンピュータ: IBM PC コンパチブル
(C)オペレーティング システム: マイクロソフト ワード ウィンドウズ95用
(D)ソフトウェア: マイクロソフト ワード 7.0
(v)本出願のデータ:
(A)出願番号:
(B)出願日:
(C)分類:
(vi)先の出願のデータ:
(A)出願番号: 08/608,881
(B)出願日: 1996年2月29日
(vii)代理人の情報:
(A)氏名: マジャリアン、ウィリアム アール.
(B)登録番号: PE−41,173
(C)整理番号: MD−1062−A
(2)配列番号:1についての情報
(i)配列特性
(A)配列の長さ: 1047塩基対
(B)配列の型: 核酸
(C)鎖の数: 一本鎖
(D)トポロジー: 直線状
(ii)分子型: DNA(染色体)
(xi)配列: 配列番号:1
Figure 0004212648
(2)配列番号:2についての情報
(i)配列特性
(A)配列の長さ: 1047塩基対
(B)配列の型: 核酸
(C)鎖の数: 一本鎖
(D)トポロジー: 直線状
(ii)分子型: DNA(染色体)
(xi)配列: 配列番号:2
Figure 0004212648
(2)配列番号:3についての情報
(i)配列特性
(A)配列の長さ: 12塩基対
(B)配列の型: 核酸
(C)鎖の数: 一本鎖
(D)トポロジー: 直線状
(ii)分子型: DNA(染色体)
(xi)配列: 配列番号:3
Figure 0004212648
(2)配列番号:4についての情報
(i)配列特性
(A)配列の長さ: 12塩基対
(B)配列の型: 核酸
(C)鎖の数: 一本鎖
(D)トポロジー: 直線状
(ii)分子型: DNA(染色体)
(xi)配列: 配列番号:4
Figure 0004212648
(2)配列番号:5についての情報
(i)配列特性
(A)配列の長さ: 26塩基対
(B)配列の型: 核酸
(C)鎖の数: 一本鎖
(D)トポロジー: 直線状
(ii)分子型: DNA(染色体)
(xi)配列: 配列番号:5
Figure 0004212648
(2)配列番号:6についての情報
(i)配列特性
(A)配列の長さ: 26塩基対
(B)配列の型: 核酸
(C)鎖の数: 一本鎖
(D)トポロジー: 直線状
(ii)分子型: DNA(染色体)
(xi)配列: 配列番号:6
Figure 0004212648
(2)配列番号:7についての情報
(i)配列特性
(A)配列の長さ: 23塩基対
(B)配列の型: 核酸
(C)鎖の数: 一本鎖
(D)トポロジー: 直線状
(ii)分子型: DNA(染色体)
(xi)配列: 配列番号:7
Figure 0004212648
(2)配列番号:8についての情報
(i)配列特性
(A)配列の長さ: 23塩基対
(B)配列の型: 核酸
(C)鎖の数: 一本鎖
(D)トポロジー: 直線状
(ii)分子型: DNA(染色体)
(xi)配列: 配列番号:8
Figure 0004212648
(2)配列番号:9についての情報
(i)配列特性
(A)配列の長さ: 26塩基対
(B)配列の型: 核酸
(C)鎖の数: 一本鎖
(D)トポロジー: 直線状
(ii)分子型: DNA(染色体)
(xi)配列: 配列番号:9
Figure 0004212648
(2)配列番号:10についての情報
(i)配列特性
(A)配列の長さ: 26塩基対
(B)配列の型: 核酸
(C)鎖の数: 一本鎖
(D)トポロジー: 直線状
(ii)分子型: DNA(染色体)
(xi)配列: 配列番号:10
Figure 0004212648
(2)配列番号:11についての情報
(i)配列特性
(A)配列の長さ: 626塩基対
(B)配列の型: 核酸
(C)鎖の数: 一本鎖
(D)トポロジー: 直線状
(ii)分子型: DNA(染色体)
(xi)配列: 配列番号:11
Figure 0004212648
(2)配列番号:12についての情報
(i)配列特性
(A)配列の長さ: 962塩基対
(B)配列の型: 核酸
(C)鎖の数: 一本鎖
(D)トポロジー: 直線状
(ii)分子型: DNA(染色体)
(xi)配列: 配列番号:12
Figure 0004212648
(2)配列番号:13についての情報
(i)配列特性
(A)配列の長さ: 467塩基対
(B)配列の型: 核酸
(C)鎖の数: 一本鎖
(D)トポロジー: 直線状
(ii)分子型: DNA(染色体)
(xi)配列: 配列番号:13
Figure 0004212648
(2)配列番号:14についての情報
(i)配列特性
(A)配列の長さ: 527塩基対
(B)配列の型: 核酸
(C)鎖の数: 一本鎖
(D)トポロジー: 直線状
(ii)分子型: DNA(染色体)
(xi)配列: 配列番号:14
Figure 0004212648
(2)配列番号:15についての情報
(i)配列特性
(A)配列の長さ: 12塩基対
(B)配列の型: 核酸
(C)鎖の数: 一本鎖
(D)トポロジー: 直線状
(ii)分子型: DNA(染色体)
(xi)配列: 配列番号:15
Figure 0004212648
(2)配列番号:16についての情報
(i)配列特性
(A)配列の長さ: 12塩基対
(B)配列の型: 核酸
(C)鎖の数: 一本鎖
(D)トポロジー: 直線状
(ii)分子型: DNA(染色体)
(xi)配列: 配列番号:16
Figure 0004212648
(2)配列番号:17についての情報
(i)配列特性
(A)配列の長さ: 12塩基対
(B)配列の型: 核酸
(C)鎖の数: 一本鎖
(D)トポロジー: 直線状
(ii)分子型: DNA(染色体)
(xi)配列: 配列番号:17
Figure 0004212648
(2)配列番号:18についての情報
(i)配列特性
(A)配列の長さ: 12塩基対
(B)配列の型: 核酸
(C)鎖の数: 一本鎖
(D)トポロジー: 直線状
(ii)分子型: DNA(染色体)
(xi)配列: 配列番号:18
Figure 0004212648
(2)配列番号:19についての情報
(i)配列特性
(A)配列の長さ: 12塩基対
(B)配列の型: 核酸
(C)鎖の数: 一本鎖
(D)トポロジー: 直線状
(ii)分子型: DNA(染色体)
(xi)配列: 配列番号:19
Figure 0004212648
(2)配列番号:20についての情報
(i)配列特性
(A)配列の長さ: 12塩基対
(B)配列の型: 核酸
(C)鎖の数: 一本鎖
(D)トポロジー: 直線状
(ii)分子型: DNA(染色体)
(xi)配列: 配列番号:20
Figure 0004212648
(2)配列番号:21についての情報
(i)配列特性
(A)配列の長さ: 12塩基対
(B)配列の型: 核酸
(C)鎖の数: 一本鎖
(D)トポロジー: 直線状
(ii)分子型: DNA(染色体)
(xi)配列: 配列番号:21
Figure 0004212648

Claims (7)

  1. 未知の微生物が大腸菌0157:H7血清型のメンバーであるか否かを決定する方法であって、前記未知の微生物の染色体DNAを分析して配列番号:1、配列番号:2、またはそれらの診断マーカーフラグメントから成る群より選ばれる核酸配列を検出する工程を備え、それにより、前記核酸配列の存在が前記未知の微生物が前記大腸菌0157:H7血清型のメンバーであることを示すことを特徴とする方法。
  2. 前記分析工程は、
    (i)配列番号:1から導かれる核酸配列を有する第1のプライマーと配列番号:2から導かれる核酸配列を有する第2のプライマーとを含んで成る一対のプライマーを用いて前記未知の微生物の染色体DNA上でPCR増幅反応を行う工程;および
    (ii)前記工程(i)の前記プライマー対により増幅されたDNAの存在を検出する工程を備え、それにより前記工程(ii)で増幅されたDNAの存在が前記未知の微生物が前記大腸菌0157:H7血清型のメンバーであることを示すことを特徴とする請求項1記載の方法。
  3. 前記工程(i)で前記第1のプライマーが、配列番号:3,5,7および9からなる、配列番号:1から導かれる診断マーカーフラグメントおよび配列番号:4,6,8および10からなる、配列番号:2から導かれる診断マーカーフラグメントから成る群より選ばれることを特徴とする請求項2記載の方法。
  4. 前記分析工程が、a)前記未知の微生物の染色体DNAを核酸配列
    配列番号:1、配列番号:2またはそれらの診断マーカーフラグメントから成る群より選ばれる核酸配列に相補的でありこれとハイブリッド化する核酸配列からなる核酸プローブと接触させる工程、およびb)前記核酸プローブの存在を検出する工程をさらに備え、前記核酸プローブの存在が前記核酸配列の存在を示し、ひいては前記未知の微生物が大腸菌0157:H7血清型の存在を示すことを特徴とする請求項1記載の方法。
  5. 配列番号:1の単離された核酸フラグメントまたは配列番号:3であるもの以外の、その診断マーカーフラグメント。
  6. 配列番号:2の単離された核酸フラグメントまたは配列番号:4であるもの以外の、その診断マーカーフラグメント。
  7. 配列番号:5、配列番号:6、配列番号:7、配列番号:8、配列番号:9、配列番号:10、配列番号:11、配列番号:12、配列番号:13,および配列番号:14として同定される核酸配列の群から選択される単離された核酸フラグメント。
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