JP4298393B2 - 紙幣処理機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、取引口の台部に一部載置された状態の紙幣を取引口の内側位置に設けられた取引ドラムで機体内に取り込む紙幣処理機に関する。
【0002】
【従来の技術】
取引口の台部に一部載置された状態の紙幣を取引口の内側位置に設けられた取引ドラムで機体内に取り込む紙幣処理機において、取引口に第1のシャッタおよび第2のシャッタの2つのシャッタを備えたものがある。この紙幣処理機は、入金すべき紙幣の機体内への取り込み動作中に、開放状態にある第1のシャッタを補うように、取引ドラムによる紙幣の挟持に連動して第2のシャッタが機体内部詳しくは上側のベルト機構等を覆い隠すようになっている(例えば特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特許第3286545号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、紙幣処理機に入金される紙幣には、シワ、カールあるいは折れ癖のついたものが多く存在し、これらのシワ、カールあるいは折れ癖は、ある程度矯正してから機体内に取り込むようにしないと、機体内での搬送時にジャムを発生させる可能性が高くなってしまう。
【0005】
したがって、本発明は、紙幣を機体内に取り込む際にそのシワ、カールおよび折れ癖を矯正することができ、機体内での搬送時に生じるジャムを防止することができる紙幣処理機の提供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明は、機体の前面に設けられ、入金すべき紙幣の一部が載置される台部を有する取引口と、機体における前記取引口の内側位置に設けられた取引ドラムとを具備し、前記取引ドラムに、前記台部とほぼ同一平面となることが可能な位置に設けられた固定側ベルトと、この固定側ベルトに対して接離自在に支持される可動側ベルトとを設けるとともに、前記取引口の前記取引ドラム側に、上昇して前記取引口を開放し下降して前記取引口を閉塞するシャッタを設けてなる紙幣処理機において、前記シャッタが前記取引口を開放し前記可動側ベルトが前記固定側ベルトに対し離間した状態で前記台部から前記固定側ベルトにかけて入金すべき紙幣が載置されるとともに、この状態から前記可動側ベルトが前記固定側ベルトとで紙幣を挟んで前記取引ドラムに取り込む際に前記シャッタが前記台部との間で前記入金すべき紙幣を挟み込むもので、前記シャッタが、前記入金すべき紙幣と当接する下端部に複数のシャッタローラを備え、前記台部が、前記複数のシャッタローラと対向する位置に複数の台部ローラを備え、前記シャッタローラおよび前記台部ローラの対向するものの組のうちの複数組が、外周側にV溝を有するV溝ローラおよび該V溝ローラに入り込み可能な凸型ローラからなり、前記シャッタローラおよび前記台部ローラの対向するものの組のうちの複数組が、ともに外周側に円筒面を有する平型ローラからなっていて、前記V溝ローラおよび前記凸型ローラの組と、前記平型ローラの組とが交互に配置され、前記シャッタはバネによって常時前記取引口を閉塞する方向に付勢されていることを特徴としている。
【0007】
このように、シャッタが取引口を開放し可動側ベルトが固定側ベルトに対し離間した状態で台部から固定側ベルトにかけて入金すべき紙幣が載置された状態から、可動側ベルトが固定側ベルトとで紙幣を挟んで取引ドラムに取り込む際に、シャッタが台部との間で入金すべき紙幣を挟み込むことによって、取引ドラムに取り込む紙幣がシャッタおよび台部で挟み込まれたままこれらから強制的に引き出されることになり、その際に紙幣のシワ、カールおよび折れ癖を矯正することができる。
【0009】
また、シャッタが、入金すべき紙幣と当接する下端部に複数のシャッタローラを備えていることから、シャッタのシャッタローラと台部とで入金すべき紙幣を挟み込んだままこれらから紙幣を強制的に引き出す際に、シャッタローラが紙幣の移動に対して転動して移動を円滑にする。
【0011】
また、シャッタが入金すべき紙幣と当接する下端部に複数のシャッタローラを備え、この複数のシャッタローラと対向する位置に複数の台部ローラを取引口の台部が備えていることから、シャッタのシャッタローラと台部の台部ローラとで入金すべき紙幣を挟み込んだままこれらから紙幣を強制的に引き出す際に、シャッタローラおよび台部ローラが紙幣の移動に対して転動して移動を円滑にする。
【0013】
また、シャッタローラおよび台部ローラが、外周側にV溝を有するV溝ローラおよびこれに入り込み可能な凸型ローラからなっていると、シャッタローラと台部ローラとで入金すべき紙幣を挟み込んだままこれらから紙幣を強制的に引き出す際に、V溝ローラおよび凸型ローラの間に紙幣を挟み込むことで、紙幣を引っ張ってそのシワ、カールおよび折れ癖を確実に矯正することができる。
【0015】
また、シャッタローラおよび台部ローラが、ともに外周側に円筒面を有する平型ローラからなっていると、シャッタローラと台部ローラとで入金すべき紙幣を挟み込んだままこれらから紙幣を強制的に引き出す際に、これらシャッタローラおよび台部ローラの幅で紙幣を挟み込むことで、紙幣のシワ、カールおよび折れ癖を確実に矯正することができる。
【0017】
また、シャッタはバネの付勢力によって紙幣を台部との間で挟み込むことになるため、紙幣の集積厚さの違いをバネによって吸収することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施形態の紙幣処理機を図面を参照して以下に説明する。なお、この実施の形態の紙幣処理機は、入金のみを行う紙幣入金機であり、しかも外国紙幣に対応してその内部において紙幣を長手方向を搬送方向に沿わせた状態で搬送させるものである。
【0019】
まず、図1を参照してその全体構成を説明する。
機体11の前面11a側に取引口12が設けられており、機体11の取引口12の後側には、機体11の左右方向に沿う支持軸13を中心に回転可能とされた略円筒状の取引ドラム14が設けられている。取引口12の取引ドラム14側には取引口12を開閉可能な取引口シャッタ(シャッタ)15が設けられており、取引ドラム14内には、固定側駆動ベルト(固定側ベルト)16および該固定側駆動ベルト16に対し近接・離間可能に設けられた可動側従動ベルト(可動側ベルト)17が一対対向配置されている。そして、入金処理を行うべく操作者により図示せぬ操作部で操作が行われると、図示せぬ制御部が取引口シャッタ15を開放させる。すると、取引口12から取引ドラム14の離間状態にある可動側従動ベルト17と固定側駆動ベルト16との間にかけて、操作者により紙幣が長手方向を前後方向に沿わせて集積状態で載置されることになる。
【0020】
このようにして紙幣が載置されると、制御部が、取引ドラム14の可動側従動ベルト17を固定側駆動ベルト16方向に移動させて該固定側駆動ベルト16との間で紙幣を挾持させ、この挾持状態で固定側駆動ベルト16を駆動させることにより、挾持した紙幣を介して可動側従動ベルト17を連れ回りさせつつ取引口12にわたって載置された紙幣を完全に取引ドラム14内へ一括して取り込ませることになる。そして、取り込みが完了すると、制御部は、取引ドラム14を所定方向(図1における反時計回り方向)に90度回転させることになる。
【0021】
取引ドラム14の直下には、上記のように回転した取引ドラム14から固定側駆動ベルト16が駆動されることにより固定側駆動ベルト16および可動側従動ベルト17で紙幣が一括して送り出されるとこれを取り込む入金計数部19が設けられている。
【0022】
この入金計数部19には、取引ドラム14からの紙幣が間に送り込まれる、固定側駆動ベルト20および該固定側駆動ベルト20に対し近接・離間可能に設けられた可動側従動ベルト21が一対対向して設けられており、またこれら固定側駆動ベルト20および可動側従動ベルト21の間に送り込まれた紙幣の下側を支持可能な開閉自在のシャッタ22と、その下側であって機体11のほぼ最下位置に設けられた、繰出ローラおよび分離ローラを有する分離部24とを具備している。
【0023】
そして、固定側駆動ベルト20に対し可動側従動ベルト21が離間した状態で、取引ドラム14からの紙幣の取り込みを行い、これが完了すると、制御部は、可動側従動ベルト21を固定側駆動ベルト20の方向に移動させて該固定側駆動ベルト20との間で取り込んだ紙幣を挾持させる。そして、シャッタ22を開かせ、固定側駆動ベルト20を駆動することでこれに接する紙幣を下方に蹴り出させるとともに、下側の分離部24によって、蹴り出された紙幣を確実に一枚ずつに分離して計数しつつ送り出させることになる。
【0024】
入金計数部19の分離部24の機体11における後方側には、機体11の最下位置に沿って、分離部24から一枚ずつ送り出された紙幣について搬送方向に直交する幅方向(図1における紙面に直交する方向)における一端縁部側を揃える幅寄せ搬送部27が配置されている。
【0025】
この幅寄せ搬送部27の後端の上側には、幅寄せ搬送部27で幅寄せされた後に搬送される紙幣を鑑別する鑑別部28が設けられている。この鑑別部28では、紙幣の真偽および金種を鑑別し、図示せぬ制御部がこの鑑別部28の鑑別結果に基づいて入金金額を算出することになる。
【0026】
鑑別部28の上側には、該鑑別部28で鑑別された後の紙幣を搬送する屈曲搬送部30が設けられており、該屈曲搬送路30は、その機体11における前面11a側に配置された第1集積部32および第2集積部33に選択的に紙幣を搬送するための第1分岐部34および第2分岐部35を有している。
【0027】
すなわち、制御部は、鑑別部28で真の紙幣以外のものと鑑別された紙幣を、屈曲搬送部30で搬送させるとともにその途中位置に設けられた第1分岐部34で案内させて第1集積部32に送り込ませて一時貯留させることになり、鑑別部28で真の紙幣と鑑別された紙幣を、屈曲搬送部30で搬送させるとともにその最終位置に設けられた第2分岐部35で案内させて第2集積部33に送り込ませて一時貯留させることになる。
【0028】
第1集積部32および第2集積部33は、ともにほぼ同じ構成をなしており、第1集積部32はその一方側を第1分岐部34に、第2集積部33はその一方側を第2分岐部35に向けて配置されるとともに、それぞれ他方側を取引ドラム14側に向けていて、該取引ドラム14との間で紙幣の受け渡しが可能に構成されている。ここで、第2集積部33は、第1集積部32の上側に略水平に配置されており、第1集積部32は、その下側に取引ドラム14側が上側となるよう水平に対し略45度の角度で傾斜して配置されている。そして、第1集積部32および第2集積部33は、それぞれ、固定側駆動ベルト36および該固定側駆動ベルト36に対し近接・離間可能に設けられた可動側従動ベルト37が一対対向配置されている。ここで、可動側従動ベルト37が上側に固定側駆動ベルト36が下側に配置されている。
【0029】
そして、それぞれの屈曲搬送部30側の入口には、搬送される紙幣の後端部を固定側駆動ベルト36の方向に叩き落とす羽根車38が設けられており、固定側駆動ベルト36の上側には、押さえ部材39が揺動自在に設けられている。この押さえ部材39は、可動側従動ベルト37が固定側駆動ベルト36に対して離間された状態で、紙幣が固定側駆動ベルト36および可動側従動ベルト37間に案内されている最中は上方に退避し、固定側駆動ベルト36および可動側従動ベルト37間に案内された紙幣の後端部が羽根車38を通過するタイミングに合わせて下方に揺動駆動されて、案内される紙幣の後端部を揃える。
【0030】
第1集積部32および第2集積部33が、それぞれ、紙幣を取引ドラム14へ受け渡す際には、制御部が、取引ドラム14を受渡可能な回転位置に位置させた状態で、紙幣の受け入れ時に固定側駆動ベルト36から離間状態にあった可動側従動ベルト37を固定側駆動ベルト36方向に移動させて該固定側駆動ベルト36との間で紙幣を挾持させた後、固定側駆動ベルト36を駆動させることで、挾持した紙幣を介して可動側従動ベルト37を連れ回りさせつつ紙幣を一括して取引ドラム14側に移動させて受け渡しを行わせる。
【0031】
ここで、制御部は、最初の分離計数および鑑別処理の完了後、鑑別部28で真の紙幣ではないと鑑別されて第1集積部32に送られ一時貯留された紙幣を、取引ドラム14に受け渡しさせた後、再度、この紙幣についてのみ上述と同様にして分離計数および鑑別を実行させる。そして、この再度の鑑別でも真の紙幣ではないと鑑別されて第1集積部32に送られた紙幣を、取引ドラム14に受け渡しさせ、取引口シャッタ15の開放の後、取引ドラム14の固定側駆動ベルト16および可動側従動ベルト17で送らせて取引口12に一括返却させる。
【0032】
なお、取引口12に返却された紙幣が所定時間取引口12に放置されると、制御部は、取引ドラム14に紙幣を取り込ませた後、機体前面11a側における取引口12の下側に設けられた取り忘れ収納部41に一括して直接送り込ませ、あるいは、再度分離計数および鑑別処理を行わせて金額を確定させた状態で第1集積部32および取引ドラム14を介して取り忘れ収納部41に直接送り込ませる等して回収する。
【0033】
そして、最初の分離計数および鑑別処理で第1集積部32に送られた紙幣がない場合、および再度の分離計数および鑑別処理が完了した場合のいずれにおいても、制御部は、第2集積部33に一時貯留された入金可能な紙幣の入金額を図示せぬ表示部に表示させるとともに、操作者に対して入金収納を承認するか入金収納せず返却するかを選択させる表示を行う。
【0034】
これにより、制御部は、操作者が返却する旨の指示操作を行うと取引ドラム14を介して取引口12に返却を行わせる一方、操作者が承認する旨の指示操作を行うと取引ドラム14を介して入金計数部19に紙幣を送らせ、該紙幣を再度その分離部24で一枚ずつに分離させて、幅寄せ搬送部27、鑑別部28および屈曲搬送部30を介して搬送させ、屈曲搬送部30の第2分岐部35から機体11の後面11b側に配置された上下に長い入金庫43に案内させる。
【0035】
この入金庫43の屈曲搬送部30側の受入口44には、搬送される紙幣の後端部を下方向に叩き落とす羽根車45が設けられており、また、入金庫43内には、水平延在するとともに上下に移動する載置板46が設けられている。
【0036】
この載置板46は、その上に、受入口44から略水平方向に沿って投入される紙幣を上下方向に順次集積させながら収納するもので、収納紙幣の集積方向すなわち上下方向に沿って移動自在とされており、収納される紙幣の最上面位置が一定となるようにその支持位置が制御される。
【0037】
入金庫43の載置板46より上側には、押さえ部材47が揺動自在に設けられている。この押さえ部材47は、紙幣が入金庫43内に案内されている最中は上方に退避し、入金庫43内に案内された紙幣の後端部が羽根車45を通過するタイミングに合わせて下方に揺動駆動されて、案内される紙幣の後端部を揃える。
【0038】
次に、取引口12と取引口シャッタ15と取引ドラム14とで構成される取引口機構50について図2〜図7を参照してさらに説明する。
【0039】
図2に示すように、取引口12は、その前面51aが下側が前方に位置するよう傾斜されるとともに、前後に開口部を配置した略筒状の台部材51の内側によって形成されるもので、該台部材51の下部には、取引口12の下面を構成する略水平方向に沿う台部51bが形成されており、該台部51bの前端部には、機体前面11aに平行をなし鉛直上方に若干延出する係止面51cが形成されている。また、台部材51の上部には、取引口12の天井面を構成する略水平方向に沿う上面51dが形成されている。
【0040】
機体11における取引口12の内側には、上記した取引ドラム14が、その機体11における左側の図2に示す左側板部54および右側の図3に示す右側板部55において、機体11側に左右方向に沿って位置固定で回転自在に支持された支持軸13に固定されている。なお、支持軸13は、左側板部54と右側板部55との間位置には存在しておらず、これらそれぞれの外側のみ存在している。そして、図4に示すように、支持軸13の、左側板部54の外側に固定された部分にはプーリ57が固定されており、該プーリ57にはベルト58の一側が掛けられている。該ベルト58の他側は、取引ドラム14の径方向における外側に機体11側に支持されて設けられたドラムモータ59の回転軸60に固定されたプーリ61に掛けられている。これによりドラムモータ59の駆動力で取引ドラム14が回転する。
【0041】
ここで、以下の構成の説明においては、取引ドラム14が、取引口12に対し紙幣の取り込みおよび返却を行う回転位置にある取引状態(図2に示す状態)をもって説明する。
【0042】
取引ドラム14の両側板部54,55間には、該取引ドラム14の支持軸13の軸線の下側となる位置に、水平延在するよう固定側搬送ガイド板63が、中間所定位置において二分割された状態で固定されている。
【0043】
固定側搬送ガイド板63の機体11の前後における両端側および中央側のそれぞれの同距離下側位置には、左右方向に水平延在するローラ軸64,65がそれぞれ取引ドラム14に対し位置固定で回転自在に支持されている。これらローラ軸64,65には、その両側板部54,55間の範囲にローラ66,67がそれぞれ固定されており、これらローラ66,67に固定側駆動ベルト16が掛けられている。これにより、固定側駆動ベルト16は取引ドラム14に対し位置固定となっている。ここで、この状態において、固定側駆動ベルト16の上面である搬送面16aは、固定側搬送ガイド板63より上側に突出され、取引口12の台部51bと略同一平面となる。
【0044】
図3に示すように、両端のローラ66,67を支持するローラ軸64,65の右側板部55から外方に突出する部分には、それぞれプーリ68,69が固定されており、これらプーリ68,69には伝達ベルト70が掛けられている。該伝達ベルト70は、さらに、取引ドラム14の右側板部55の内側に取り付けられたベルトモータ71の右側板部55から外側に突出する回転軸72に固定されたプーリ73と右側板部55の外側に設けられた他のプーリ74とに掛けられている。これにより、ベルトモータ71の駆動力でプーリ68,69,73,74および伝達ベルト70が回転し、その結果、ローラ66,67が駆動されて、ローラ66,67および固定側駆動ベルト16が駆動され回転する。
【0045】
なお、固定側駆動ベルト16の下側には、機体11における前後の方向に移動するプランジャ76を有するソレノイド77、該ソレノイド77によるプランジャ76の移動を機体11における左右方向に沿う軸回りの回転に変換するリンク機構78および該リンク機構78の回転で先端側が上下に揺動される揺動アーム79とが設けられており、該揺動アーム79の先端は、支持部材80で支持されて固定側搬送ガイド板63の分割による間位置に上下移動自在となる、一対の凹字状部材からなる中間シャッタ81の下端部に係合している。
【0046】
これにより、ソレノイド77がそのプランジャ76を突出方向に移動させるとリンク機構78を介して揺動アーム79が一方向(図2における時計回り方向)に揺動し中間シャッタ81が上方向に移動して固定側搬送ベルト16の機体11の前後方向における略中央位置に突出し、他方、ソレノイド77がそのプランジャ76を引込み方向に移動させると揺動アーム79が逆方向(図2における反時計回り方向)に揺動し中間シャッタ81が下方向に移動して固定側搬送ベルト16の機体11の前後方向における略中央位置から没する。
【0047】
ここで、中間シャッタ81は、突出した状態において、機体11における前方から固定側駆動ベルト16上に挿入される紙幣を当接させ、その機体11における後方への入り込みを防止する。
【0048】
左右の側板部54,55には、固定側駆動ベルト16の機体11の前後方向における両端のローラ軸64,65の上側位置に、上下に延在する同長さの長孔83,84が上下方向における位置を合わせてそれぞれ形成されている。そして、機体11における前後方向の位置が合う左右両側の長孔83にローラ軸85が、長孔84にローラ軸86がそれぞれ挿通されている。
【0049】
ここで、ローラ軸85,86同士は、上下方向における位置を合わせた状態で、左右側板部54,55の間において連結アーム87の両端に回転自在に支持され、かつ左側板部54の外側において連結板88の両端に回転自在に支持されている。さらに、各ローラ軸85,86は、連結板88より左側板部54側において、該左側板部54の外側に取り付けられたスライド機構90,91にそれぞれ支持されている。これらスライド機構90,91は、それぞれ、左側板部54に上下方向に延在配置されたスライドレール92および該スライドレール92に上下摺動自在に支持されたブロック93を有しており、各ローラ軸85,86は、それぞれ対応する側のブロック93に支持されている。
【0050】
これら連結アーム87および連結板88による連結と、スライド機構90,91による支持とで、ローラ軸85,86同士は相互に高さ方向の位置を合わせた状態で長孔83,84内を移動する。なお、連結アーム87の中間には、ローラ軸94が回転自在に支持されている。そして、ローラ軸85,86,94には、その両側板部54,55間の範囲にローラ95,96,97が固定されており、これらローラ95,96,97に可動側従動ベルト17が掛けられている。この可動側従動ベルト17はその下面である搬送面17aを常に、固定側駆動ベルト16の搬送面16aに平行させる。
【0051】
連結アーム87には、固定側搬送ガイド板63の上側に該固定側搬送ガイド板63と平行をなすように可動側搬送ガイド板99が、中間所定位置において二分割された状態で、上下動自在に設けられ、かつバネ100,101を介して支持されている。
【0052】
この可動側搬送ガイド板99は、連結アーム87が固定側駆動ベルト16の方向に位置した状態にあると、バネ100,101の引張力でその下面である案内面99aが可動側従動ベルト17の下面である搬送面17aよりも上側に位置した状態とされることになる。
【0053】
一方、この状態から連結アーム87が上側に移動すると、可動側搬送ガイド板99は、連結アーム87が移動の上限位置に位置する若干下側の所定位置に位置すると図示せぬストッパに当接されてそれ以上の上側移動が規制され、この状態でさらに連結アーム87が上限位置まで移動することで、バネ100,101を伸しながら可動側従動ベルト17の搬送面17aより下側にその案内面99aを突出させる。
【0054】
逆に、この状態から連結アーム87が下側に移動すると、可動側搬送ガイド板99は、連結アーム87が前記所定位置に位置すると図示せぬストッパからの当接が解除されてバネ100,101が縮んで、可動側従動ベルト17の搬送面17aより上側にその案内面99aを引込んで、その後の連結アーム87の移動においては、この状態を維持する。
【0055】
これにより、可動側搬送ガイド板99は、可動側従動ベルト17が固定側駆動ベルト16から最も離間した状態において可動側従動ベルト17より下側に突出し、この状態から可動側従動ベルト17が固定側駆動ベルト16方向に紙幣を挾持するよう移動すると可動側従動ベルト17に対し引込んで挾持を良好に行わせる。
【0056】
左側板部54の外側の連結板88の下側位置には、図4に示すように、機体11における前後に位置をずらしてプーリ102,103が回転自在に支持されており、これらプーリ102,103には、連結板88の機体11における前後方向の両端部に係止されるバネ104が中間位置を掛けている。これにより、連結板88およびこれに連結された連結アーム87、ローラ軸85,86,94、ローラ95,96,97および可動側従動ベルト17が常時下方向に付勢されている。
【0057】
連結板88の機体11の前後方向における中央の下部には、レバー係止部105が形成されており、レバー係止部105の側方から下側にかけて開放レバー106が左側板部54に上下動自在に支持されている。この開放レバー106の上端にはリンクアーム107の一端が回動自在に連結されており、該リンクアーム107は上方に延出されて他端が揺動アーム108に連結されていて、該揺動アーム108が左側板部54の内側に取り付けられたクランプモータ109の左側板部54の外側に突出する回転軸110に固定されている。これにより、クランプモータ109がその回転軸110を回転させることで揺動アーム108が旋回してリンクアーム107を介して開放レバー106を上下動させる。
【0058】
ここで、開放レバー106が上方に移動すると連結板88のレバー係止部105に当接してこれをバネ104の付勢力に抗して上方に移動させて可動側従動ベルト17を上方に移動させることになり、その上限位置まで移動すると可動側従動ベルト17を上限位置に位置させる。他方、この状態から開放レバー106が下方に移動すると連結板88をバネ104の付勢力で下方に移動させて可動側従動ベルト17を下方に移動させることになり、その下限位置まで移動すると紙幣が存在しない状態において可動側従動ベルト17を下限位置に位置させる。すなわち、可動側従動ベルト17の搬送面17aが、固定側駆動ベルト16の搬送面16aに当接する。
【0059】
さらに、取引ドラム14には、図2に示すように、可動側従動ベルト17および可動側搬送ガイド板99と、固定側駆動ベルト16および固定側搬送ガイド板63とで画成されるドラム内搬送路112の両端開口部を閉塞させるドラムシャッタ113,114が設けられている。
【0060】
各ドラムシャッタ113,114は、それぞれ、略L字状をなす上下一対のシャッタ部材115,116を有している。対をなすシャッタ部材115,116は、支持軸13側の相反側にそれぞれ設けられた支持ピン117,118により左右側板部54,55に回動自在に支持されており、支持軸13側の相互近接側に閉状態においてそれぞれ上下方向に延在する長孔119,120が形成されている。そして、両長孔119,120には、右側板部55の外側に機体11の前後方向に水平移動自在となるよう支持されたスライド板121,122に固定され右側板部55から内側に突出する上下のピン123,124がそれぞれ挿通されている。これにより、対をなすシャッタ部材115,116同士は、スライド板121,122の支持軸13側への水平移動で支持軸13に対し機体11の前後方向における反対側の端部が相互に近接する方向に揺動し、スライド板121,122の支持軸13から離間する方向への移動で同反対側の端部が相互に離間する方向に揺動する。
【0061】
各スライド板121,122の支持軸13側には、上方向に延在する駆動アーム125,126の下端にそれぞれ固定されたピン127が当接されており、これら駆動アーム125,126の上端は右側板部55に回動自在に支持されていて、その中間所定位置に、機体11における前後方向に駆動力を発生させる、右側板部55の外側に取り付けられたソレノイド129,130が連結されている。これらソレノイド129,130は、それぞれのプランジャ131を引込方向に移動させることにより駆動アーム125,126を支持軸13から離間させる方向に移動させるようになっており、これにより、駆動アーム125,126の各ピン127を介してスライド板121,122をバネ133の付勢力に抗して支持軸13から離間する方向に移動させ、その結果、対をなすシャッタ部材115,116同士を揺動させて離間させる(すなわちドラムシャッタ113,114を開放させる)。
【0062】
ここで、両スライド板121,122は間に介在されたバネ133により相互に近接する方向に常時付勢されており、ソレノイド129,130がそれぞれのプランジャ131を突出方向に移動させることにより、スライド板121,122は、バネ133の付勢力により支持軸13に近接する方向に移動し、その結果、対をなすシャッタ部材115,116同士を揺動させて接合させる(すなわちドラムシャッタ113,114を閉塞させる)。
【0063】
取引口シャッタ15は、上昇することにより取引口12を開放し下降することにより取引口12を閉塞するもので、取引口12の取引ドラム14側の端部に一つのみ設けられている。
【0064】
取引口シャッタ15は、板状のシャッタ体135を有しており、このシャッタ体135には、図5に示すように、上下方向に延在する長孔138が機体11の左右方向における一側部(機体前面11aから見て左側部)の上下に二カ所形成されている。そして、取引口シャッタ15は、機体11側に位置固定で取り付けられた上下二つのピン139がそれぞれ長孔138に挿通され、これに加えてガイド機構137で支持されて、水平方向の位置は固定のまま上下移動のみ可能とされている。ここで、取引口シャッタ15は、図5に示すように上方に位置した状態で取引口12を開放し、図6に示すように下方に位置した状態でその下部の所定範囲において取引口12を閉塞可能とされている。
【0065】
そして、取引口シャッタ15には、そのシャッタ体135の下端部に、断面がV字状をなす環状のV溝200を外周側に有する複数具体的には四つのV溝ローラ(シャッタローラ)201が、水平方向具体的には機体11の左右方向に軸線を配置しかつシャッタ体135よりも下方に突出するように設けられており、また円筒面202を外周側に有する複数具体的には三つの平型ローラ(シャッタローラ)203が、水平方向具体的には機体11の左右方向に軸線を配置しかつシャッタ体135よりも下方に突出することなく設けられている。
【0066】
ここで、四つのV溝ローラ201の各間位置に平型ローラ203がそれぞれ配置されており、すべてのV溝ローラ201は同軸配置され、すべての平型ローラ203も同軸配置されている。さらに詳しくは、すべてのV溝ローラ201およびすべての平型ローラ203は、軸線を同高さとするようにすべて同軸に配置されている。そして、V溝ローラ201の下端部をシャッタ体135よりも下方に突出させる一方、平型ローラ203の下端部をシャッタ体135よりも下方に突出させない結果、取引口シャッタ15の下端部には、V溝ローラ201で形成される下方に突出する凸部205と、平型ローラ203で形成される上方に凹む凹部206とが、水平方向具体的には機体11の左右方向に交互に配置されている。なお、すべてのV溝ローラ201およびすべての平型ローラ203はフリーローラとなっている。
【0067】
取引口12の台部51bには、紙幣を載置させるように水平延在する板状の台部材208が設けられている。また、台部51bには、台部材208の下側に、断面が尖った形状をなす環状の尖部210を外周側に有する複数具体的には二つの凸型ローラ(台部ローラ)211が、水平方向具体的には機体11の左右方向に軸線を配置しかつ台部材208から上方に突出することなく設けられており、また円筒面212を外周側に有する複数具体的には三つの平型ローラ(台部ローラ)213が、水平方向具体的には機体11の左右方向に軸線を配置して台部材208から上方に突出するように設けられている。
【0068】
ここで、二つの凸型ローラ211は、上記した四つのV溝ローラ201のうちの中央の二つに対して設けられており、下降することにより台部材208よりも下側に入り込む二つのV溝ローラ201の対応するものに対して、V溝200に尖部210を入り込ませることが可能となるように水平方向の位置を一致させて対向配置されている。以上により、V溝ローラ201および凸型ローラ211の対向するものの組は、外周側にV溝200を有するものおよびこのV溝200に入り込み可能な尖部210を有するものの組となっている。
【0069】
また、三つの平型ローラ213は、それぞれが上記した三つの平型ローラ203の対応するものに対して、円筒面202,212同士を当接させることが可能となるように水平方向の位置を一致させて対向配置されている。その結果、二つの凸型ローラ211の間位置および両外側位置に平型ローラ213がそれぞれ配置されることになる。以上により、平型ローラ203および平型ローラ213の対向するものの組が、ともに外周側に円筒面202,212を有している。
【0070】
ここで、すべての凸型ローラ211は同軸配置され、すべての平型ローラ213も同軸配置されており、平型ローラ213の軸線および凸型ローラ211の軸線の機体前後方向における位置は一致している。そして、すべての平型ローラ213は台部材208から上側に突出するように設けられ、すべての凸型ローラ211は台部材208に対して上側に突出しないように設けられていることから、台部51bには、平型ローラ213で形成される上方に突出する凸部215と、凸型ローラ211の位置および両端の平型ローラ213の両外側位置に形成される下方に凹む凹部216とが、水平方向具体的には機体11の左右方向に交互に配置されることになる。そして、各凸部215は上側の凹部206の対応するものに水平方向の位置を合わせて対向配置され、各凹部216は上側の凸部205の対応するものに水平方向の位置を合わせて対向配置される。なお、すべての凸型ローラ211およびすべての平型ローラ213はフリーローラとなっている。
【0071】
なお、V溝ローラ201および凸型ローラ211は、それぞれ少なくとも一つずつが互いに対向する位置に設けられていれば良く、平型ローラ203および平型ローラ213も、それぞれ少なくとも一つずつが互いに対向する位置に設けられていれば良い。また、取引口シャッタ15の下部に凸型ローラ211を配置し台部51bにV溝ローラ201を配置しても良く、取引口シャッタ15の下部に凸型ローラ211およびV溝ローラ201を配置し台部51bにV溝ローラ201および凸型ローラ211を配置しても良い。さらに、図5における両外側のV溝ローラ201に対向する位置に凸型ローラ211を設けても良い。
【0072】
シャッタ体135の上部には、機体11側との間にバネ140が介装されており、該バネ140により、シャッタ体135つまり取引口シャッタ15は常時下方向すなわち閉方向に付勢されている。シャッタ体135の長孔138の配置側(図5における左側)の上端部には、水平延在するローラ係止部141が形成されている。
【0073】
ここで、機体11側には、シャッタモータ142が取り付けられており、該シャッタモータ142の回転軸143には、半径方向に延出するようアーム144が固定されていて、該アーム144の延出先端側にはローラ145が回転自在に支持されている。ここで、このローラ145は、ローラ係止部141の下側に配置されており、よって、ローラ145の上部がローラ係止部141の下面に当接係合可能となっている。
【0074】
これにより、シャッタモータ142が回転するとアーム144が回転してローラ145を鉛直面内で旋回させ、該旋回のうちローラ145が下から上へ移動する際には、その上側において当接状態とされるローラ係止部141が一体に移動して取引口シャッタ15が上方向に移動する。そして、ローラ145が最も上側の上限位置に位置すると、図5に示すように取引口シャッタ15も取引口12を開放可能な上限位置に位置する。
【0075】
また、ローラ145の上から下への旋回時には、ローラ係止部141がローラ145に当接状態で移動して取引口シャッタ15が下方向に自重およびバネ140の付勢力によって移動する。そして、最もローラ145が下側の下限位置に位置する前に、取引口シャッタ15は、台部51bに当接して取引口12を閉塞する下限位置に位置する。つまり、図6に示すように取引口シャッタ15の下端部のV溝ローラ201で形成される凸部205を台部51bの凸型ローラ211の位置および両端の平型ローラ213の両外側に形成される凹部216に進入させ、取引口シャッタ15の下端部の平型ローラ203で形成される凹部206に台部51bの平型ローラ213で形成される凸部215を進入させる。しかも、取引口シャッタ15のV溝ローラ201がV溝200に台部51bの凸型ローラ211の尖部210を入り込ませるとともに、取引口シャッタ15の平型ローラ203が円筒面202に台部51bの平型ローラ213の円筒面212を当接させる。なお、取引口シャッタ15のローラ係止部141はローラ145によって下側から支持されているのみであるため、ローラ145から上記のように離間するようになっている。
【0076】
また、取引口シャッタ15の下端部には、ピン146が固定されており、取引口シャッタ15の下方には、機体11側に取り付けられてそのプランジャ147を上下方向に移動させるソレノイド148と、該ソレノイド148のプランジャ147に連結されるとともに機体11側に回動自在に支持され、ソレノイド148の駆動で揺動する揺動レバー149とを有するロック機構150が設けられている。
【0077】
このロック機構150の揺動レバー149は、ソレノイド148のプランジャ147の移動で揺動し、図6に示すように下限位置にある取引口シャッタ15のピン146に係合する状態と、図5に示すように係合が解除される状態とに切り換えられ、係合すると取引口シャッタ15の上方向すなわち開方向への移動を規制して取引口12の閉塞状態を維持する一方、係合が解除されると取引口シャッタ15の上方向すなわち開方向への移動を許容する。
【0078】
加えて、取引口シャッタ15が上限位置に位置したか否かを検出する図示せぬセンサと取引口シャッタ15が下限位置に位置したか否かを検出する図示せぬセンサとが機体11側に設けられており、これらセンサによって取引口シャッタ15が開状態にあるか否かと閉状態にあるか否かとを検出するようになっている。
【0079】
なお、以上の取引口機構50も、外国紙幣を取り扱うことから、台部51bから固定側駆動ベルト16に亘って載置された紙幣を可動側従動ベルト17と固定側駆動ベルト16とで挾持して取引ドラム14内に取り込むものであり、ドラム内搬送路112の長さが、取り扱う紙幣の内の長手方向長さが最も長い紙幣に合わせて形成され、且つ、取引口12の台部51bの先端から取引ドラム14の中間シャッタ81までの長さも、取り扱う紙幣の内の長手方向長さが最も長い紙幣に合わせて形成されている。
【0080】
以上のような構成の紙幣処理機の制御部の制御による作動を以下に説明する。
操作者が入金処理を行うべく図示せぬ操作部で入金釦の押圧等の入金処理開始操作を行うと、まず、閉状態にあった取引口シャッタ15を開放する等して入金紙幣の受け入れを可能とする入金受入準備動作を行う。
【0081】
ここで、この入金受入準備動作の直前において、取引口シャッタ15は、図6に示すように、シャッタモータ142により取引口12を閉塞させるよう下限位置に位置されている。つまり、取引口シャッタ15の下端部のV溝ローラ201で形成される凸部205を台部51bの凸型ローラ211の位置に形成される凹部216に進入させ、取引口シャッタ15の下端部の平型ローラ203で形成される凹部206に台部51bの平型ローラ213で形成される凸部215を進入させる。しかも、取引口シャッタ15の下端部のV溝ローラ201がV溝200に台部51bの凸型ローラ211の凸部210を入り込ませるとともに、取引口シャッタ15の下端部の平型ローラ203が円筒面202に台部51bの平型ローラ213の円筒面212を当接させることで、取引口シャッタ15が取引口12を覆い、取引口12を介して機体11の内部が露出するのを防いでいる。加えて、ロック機構150のソレノイド148が揺動レバー149で取引口シャッタ15のピン146に係合し取引口シャッタ15をロック状態としている。
【0082】
さらに、入金受入準備動作の直前において、取引ドラム14は、ドラムモータ59により固定側駆動ベルト16を下側に可動側従動ベルト17を上側にしてそれぞれ水平延在させた取引状態としており、クランプモータ109およびバネ104により可動側従動ベルト17を固定側駆動ベルト16に接するように下限位置に位置させていて、ドラムシャッタ113,114によりドラム内搬送路112の両端を閉塞させている。さらには、中間シャッタ81がソレノイド77によりドラム内搬送路112に突出状態とされている。
【0083】
そして、入金受入準備動作の実行に際し、入金処理開始操作に基づく所定のタイミングで、クランプモータ109の駆動により揺動アーム108およびリンクアーム107を介して開放レバー106を上昇させ、レバー係止部105に当接させて連結板88および可動側従動ベルト17等をバネ104の付勢力に抗して固定側駆動ベルト16から離間する上限位置まで移動させる。これとともに、取引口12側のドラムシャッタ113のソレノイド129が駆動されることで駆動アーム125がスライド板121を支持軸13から離間方向に移動させ、その結果、取引口12側のドラムシャッタ113のみがドラム内搬送路112を開放させる。
【0084】
なお、可動側従動ベルト17が上限位置に達する若干手前の時点でこれとともに移動していた可動側搬送ガイド板99が図示せぬストッパに当接されることでその上昇が停止され、その結果、可動側搬送ガイド板99は可動側従動ベルト17の搬送面17aより下側に位置する。
【0085】
また、上記した入金処理開始操作に基づく所定のタイミング、つまり可動側従動ベルト17の固定側駆動ベルト16からの離間に連係したタイミングで、ロック機構150のソレノイド148で揺動レバー149を揺動させてピン146との係合を解除させた後、シャッタモータ142を駆動させ、アーム144を旋回させてローラ145を上昇させる。これにより、図5に示すように、ローラ係止部141がローラ145に係合して取引口シャッタ15がバネ140の付勢力に抗して上昇し、上限位置に位置する状態となって、取引口12が開放される。ここで、例えば、可動側従動ベルト17の露出を防止するため、取引口シャッタ15の下端よりも可動側従動ベルト17の下端が常に上側に位置するようにそれぞれの上昇が連係して制御される。
【0086】
可動側従動ベルト17が上限位置で停止し取引口シャッタ15が上限位置で停止することにより上記入金受入準備動作が終了した状態で、取引口12の台部51bから取引ドラム14の固定側駆動ベルト16にかけて、操作者により紙幣が載置される。このとき、中間シャッタ81がドラム内搬送路112の中間位置に突出しているため、載置された紙幣は、ドラム内搬送路112の奥方に載置されることがなく、その前側から取引口12にかけて確実に載置される。
【0087】
そして、操作者が図示せぬ操作部でスタート釦の押圧等の取込開始操作を行うと、載置された紙幣を可動側従動ベルト17と固定側駆動ベルト16とで挾持するため入金挟持動作を行う。この入金挟持動作は、クランプモータ109を駆動して揺動アーム108およびリンクアーム107を介して開放レバー106を下限位置まで下方に移動させる。これにより、開放レバー106に当接係合している連結板88をバネ104の付勢力で下方に一体に移動させて、可動側従動ベルト17を固定側駆動ベルト16に近接させ、可動側従動ベルト17が紙幣に当接することで開放レバー106が連結板88から離間して、これら可動側従動ベルト17および固定側駆動ベルト16で紙幣をバネ104の付勢力により挾持させる。
【0088】
また、上記した取込開始操作に基づく所定のタイミング、つまり可動側従動ベルト17の固定側駆動ベルト16への近接に連係したタイミングで、シャッタモータ142を駆動させアーム144を介してローラ145を下限位置まで下方に移動させることにより、このローラ145に下側から支持されるローラ係止部141を有する取引口シャッタ15を自重およびバネ140の付勢力で下降させる。すると、図7に示すように、取引口シャッタ15は下限位置に位置する手前で、その下端部が台部51b上に載置された紙幣Sに当接する。その結果、取引口シャッタ15は、下限位置まで移動するローラ145から離間し、自重およびバネ140の付勢力で、台部51b上に載置された紙幣Sを台部51bとで挟み込む。つまり、可動側従動ベルト17が固定側駆動ベルト16とで入金すべき紙幣Sを挟むと、これと連係して取引口シャッタ15が台部51bとの間で入金すべき紙幣Sを挟み込む。ここで、例えば、可動側従動ベルト17の露出を防止するため、取引口シャッタ15の下端よりも可動側従動ベルト17の下端が下降中常に上側に位置するようにそれぞれの下降が連係して制御される。
【0089】
上記のように取引口シャッタ15の下端部には、V溝ローラ201で凸部205が形成され平型ローラ203で凹部206が形成されるとともに、これら凸部205および凹部206に嵌合するように、台部51bの凸型ローラ211の位置に凹部216が形成され平型ローラ213で凸部215が形成されている。しかも、V溝ローラ201に凸型ローラ211が入り込み可能に設けられ、平型ローラ203,213同士は当接可能とされている。このため、図7に示すように台部51bに載置された紙幣Sは、凸部205および凹部216で挟み込まれる部分が、長手方向から見て下方に凸状に軽く折り曲げられ、凸部215および凹部206で挟み込まれる部分が、長手方向から見て上方に凸状に軽く折り曲げられ、このような凹凸が紙幣Sの短手方向に交互に複数ずつ形成される形状に軽く折り曲げられる。しかも、凸部205および凹部216で挟み込まれる部分は、V溝ローラ201および凸型ローラ203で挟み込まれる結果、紙幣Sの長手方向から見て逆V字状に軽く折り曲げられることになり、凸部215および凹部206で挟み込まれる部分は、平型ローラ203および平型ローラ213で挟み込まれる結果、紙幣Sの長手方向から見て直線状とされることになる。そして、V字状に折り曲げられた部分と直線状とされた部分とが紙幣Sの短手方向に交互に形成されることになる。
【0090】
このように、入金すべき紙幣Sを可動側従動ベルト17と固定側駆動ベルト16とで挟みかつ取引口シャッタ15と台部51bとで挟み込んで入金挟持動作が終了すると、入金取込動作を行う。この入金取込動作は、ソレノイド77によりリンク機構78および揺動アーム79を介して中間シャッタ81をドラム内搬送路112から引込ませた後、ベルトモータ71を駆動させることにより、ローラ66,67により固定側搬送ベルト16をその搬送面16aを取引口12に対し反対方向すなわち閉塞状態にあるドラムシャッタ114の方向に移動させて、挾持した紙幣を、可動側従動ベルト17を連れ回りさせつつドラム内搬送路112つまり取引ドラム14に取り込む。そして、例えば、紙幣の中間シャッタ81に当接していた端位置がドラム内搬送路112内における最も取引口12に対し反対側に移動する距離分だけ固定側搬送ベルト16を回転させると、ベルトモータ71を停止させる。このようにして紙幣Sをドラム内搬送路112の内側に収容する。
【0091】
以上のように取引ドラム14に取り込まれる際に、紙幣Sは、上記のように取引口シャッタ15の下端部に設けられたV溝ローラ201および平型ローラ203と台部51bに設けられた凸型ローラ211および平型ローラ213とで挟み込まれた状態のままこれらを回転させながらこれらから強制的に引き出されることになり、その際に厚さ方向に挟み込みの力が加わることでシワ、カールおよび折れ癖が矯正される。
【0092】
しかも、紙幣Sが、凸部205および凹部206と凹部216および凸部215とによって、凹凸が短手方向に交互に形成される形状に軽く折り曲げられつつ引き出されることになるため、その際に紙幣Sが短手方向に引っ張られることになって、シワ、カールおよび折れ癖がさらに矯正される。
【0093】
加えて、紙幣Sにおいて、外周側にV溝200を有するV溝ローラ201およびこれに入り込み可能な尖部210を有する凸型ローラ211で挟み込まれた部分については、これらV溝ローラ201および凸型ローラ211でさらに短手方向に引っ張られて、そのシワ、カールおよび折れ癖が確実に矯正される。
【0094】
さらには、凸部205および凹部206と凹部216および凸部215とによって紙幣Sは引出方向つまり長手方向に折り目が延在するように若干折られ、V溝ローラ201のV溝200および凸型ローラ211の尖部210によっても紙幣Sは引出方向つまり長手方向に折り目が延在するように若干折られることになり、これらの折り目は通常使用者が付ける短手方向に延在する折れ癖に対し直交して付けられることになる。このため、紙幣Sにおいて通常使用者が付ける折れ癖が効率的に矯正される。なお、これらの折り目は残留し折れ癖となることがない程度のものとなるように、バネ140の付勢力や、凸部205,215および凹部206,216の形状、さらにはV溝200の形状等が設定されている。
【0095】
また、紙幣Sにおいて、ともに外周側に円筒面202,212を有する平型ローラ203,213で挟み込まれた部分については、これらの円筒面202,212の軸線方向に沿う幅によって挟み込むことで、そのシワ、カールおよび折れ癖が確実に矯正される。
【0096】
ここで、紙幣Sが取引口シャッタ15を越えてドラム内搬送路112内つまり取引ドラム14内に取り込まれると、取引口シャッタ15はバネ140の付勢力でV溝ローラ201を凸型ローラ211に当接させ、平型ローラ203を平型ローラ213に当接させる下限位置に位置する。これにより、取引口12が閉塞される。そして、紙幣Sが取引口シャッタ15を越えてドラム内搬送路112内に確実に移動するタイミングでロック機構150のソレノイド148により揺動レバー149を取引口シャッタ15のピン146に係合させてロック状態として、さらに、取引口12側のドラムシャッタ113について、ソレノイド129およびバネ133により駆動アーム125およびスライド板121を介してシャッタ部材115,116を閉塞させる。
【0097】
この後、ドラムモータ59の駆動で取引ドラム14を90度回転させた後、該取引ドラム14から一括して紙幣を入金計数部19に送り込み、該入金計数部19からその分離部24により一枚ずつに分離して計数しながら送り出させる。このようにして一枚ずつ送り出された紙幣を、幅寄せ搬送部27で幅方向における一端縁部側を揃えた後、鑑別部28で鑑別し、屈曲搬送部30で、真の紙幣と鑑別されたものを第2集積部33に、真の紙幣以外と鑑別されたものを第1集積部32にそれぞれ集積させる。
【0098】
そして、この最初の分離計数および鑑別処理で、鑑別部28で真の紙幣ではないと鑑別されて第1集積部32に送られた紙幣を、取引ドラム14に受け渡させた後、再度、上述と同様にして分離計数および鑑別を実行し、この再度の鑑別でも真の紙幣ではないと鑑別されて第1集積部32に送られた紙幣を、取引ドラム14に受け渡し、取引口シャッタ15の開放の後、取引ドラム14から取引口12に返却させる。
【0099】
その一方で、鑑別部28の鑑別結果に基づいて、第2集積部33に集積された入金可能な紙幣の入金額を図示せぬ表示部に表示させる。この表示により操作者が返却する旨の指示操作を行うと、取引ドラム14を介して取引口12に返却を行う一方、操作者が承認する旨の指示操作を行うと、取引ドラム14を介して入金計数部19に紙幣を送り、該紙幣を再度その分離部24で一枚ずつに分離して、幅寄せ搬送部27、鑑別部28および屈曲搬送部30を介して搬送させ、屈曲搬送部30から入金庫43にその受入口44から投入させることで、紙幣を載置板46あるいは載置板46にすでに載置された紙幣の上側に集積させる。
【0100】
ここで、第1集積部32あるいは第2集積部33から受け入れ取引ドラム14に収容された紙幣を取引口12側へ返却する際には、取引ドラム14を、ドラムモータ59により取引状態とし、クランプモータ109およびバネ104により可動側従動ベルト17および固定側駆動ベルト16で挾持した状態とする。
【0101】
そして、取引口12側のドラムシャッタ113についてのみ、ソレノイド129により駆動アーム125およびスライド板121を介してシャッタ部材115,116を開放させた後、ロック機構150のソレノイド148で揺動レバー149を揺動させてピン146との係合を解除させた後、シャッタモータ142を駆動させ、アーム144を旋回させてローラ145を上昇させる。これにより、ローラ係止部141がローラ145に係合して取引口シャッタ15がバネ140の付勢力に抗して上限位置まで上昇して取込口12を開放する。
【0102】
このようにして、取引口シャッタ15を上限位置まで移動させ、下端部のV溝ローラの下端部を可動側従動ベルト17の搬送面17aより若干上側まで上昇させた状態で、ベルトモータ71を駆動させることにより、ローラ66,67により固定側搬送ベルト16をその搬送面16aを取引口12の方向に移動させて、挾持した紙幣をドラム内搬送路112から取引口12へ送り出す。そして、例えば、紙幣のドラム内搬送路112の取引口12側の端部に位置していた部分が、台部51bの先端すなわち係止面51cに当接する位置まで移動する距離分だけ固定側搬送ベルト16を回転させると、ベルトモータ71を停止させる。
【0103】
次に、クランプモータ109の駆動により揺動アーム108、リンクアーム107を介して開放レバー106を上昇させ、レバー係止部105に当接させて連結板88および可動側従動ベルト17等をバネ104の付勢力に抗して固定側駆動ベルト16から離間する上限位置まで移動させる。このようにして、可動側従動ベルト17が上限位置に至ると、取引口シャッタ15がすでに上昇し開放状態となっていることから、紙幣が取引口12から取り出される。紙幣が取引口12から取り出されたことが図示せぬセンサ等で検知されると、上記した入金挟持動作と同様の動作を行って取引口シャッタ15により取引口12を閉塞させる。
【0104】
以上に述べたように、本実施形態の紙幣処理機によれば、取引口シャッタ15が取引口12を開放し可動側従動ベルト21が固定側駆動ベルト20に対し離間した状態で台部51bから固定側駆動ベルト20にかけて入金すべき紙幣Sが載置された状態から、可動側従動ベルト21が固定側駆動ベルト20とで紙幣Sを挟んで取引ドラム14に取り込む際に、取引口シャッタ15が台部51bとの間で入金すべき紙幣Sを挟み込むことによって、取引ドラム14に取り込む紙幣Sが取引口シャッタ15および台部51bで挟み込まれたままこれらから強制的に引き出されることになり、その際に紙幣Sのシワ、カールおよび折れ癖を矯正することができる。したがって、紙幣Sを機体11内に取り込む際にそのシワ、カールおよび折れ癖を矯正することができ、機体11内での紙幣搬送時に生じるジャムを防止することができる。
【0105】
また、取引口シャッタ15が、入金すべき紙幣と当接する下端部にV溝ローラ201および平型ローラ203を備えていることから、取引口シャッタ15のV溝ローラ201および平型ローラ203と台部51bとで入金すべき紙幣Sを挟み込んだままこれらから紙幣Sを強制的に引き出す際に、V溝ローラ201および平型ローラ203が紙幣Sの移動に対して転動して移動を円滑にする。したがって、紙幣Sを機体11内に取り込む際にそのシワ、カールおよび折れ癖を取りつつ円滑に取り込むことができる。
【0106】
さらに、台部51bがV溝ローラ201と対向する位置に凸型ローラ211を備えており、平型ローラ203と対向する位置に平型ローラ213を備えていることから、取引口シャッタ15のV溝ローラ201と台部51bの凸型ローラ211とで入金すべき紙幣Sを挟み込み、かつ取引口シャッタ15の平型ローラ203と台部51bの平型ローラ213とで入金すべき紙幣Sを挟み込んだままこれらから紙幣Sを強制的に引き出す際に、これらV溝ローラ201、凸型ローラ211および平型ローラ203,213が紙幣Sの移動に対して転動して移動を円滑にする。したがって、紙幣Sを機体11内に取り込む際にそのシワ、カールおよび折れ癖をとりつつさらに円滑に取り込むことができる。
【0107】
加えて、紙幣Sが、凸部205および凹部206と凹部216および凸部215とによって、凹凸が短手方向に交互に形成される形状に軽く折り曲げられつつ引き出されることになるため、その際に紙幣Sが短手方向に引っ張られることになって、シワ、カールおよび折れ癖を確実に矯正することができる。したがって、紙幣Sを機体11内に取り込む際にそのシワ、カールおよび折れ癖を確実に矯正することができ、機体11内での紙幣搬送時に生じるジャムを確実に防止することができる。
【0108】
しかも、外周側にV溝200を有するV溝ローラ201およびこれに入り込み可能な尖部210を有する凸型ローラ211で入金すべき紙幣Sを挟み込んだままこれらから紙幣Sを強制的に引き出すことで、紙幣Sを短手方向に引っ張ってそのシワ、カールおよび折れ癖を確実に矯正することができる。したがって、紙幣Sを機体11内に取り込む際にそのシワ、カールおよび折れ癖を確実に矯正することができ、機体11内での紙幣搬送時に生じるジャムを確実に防止することができる。
【0109】
加えて、凸部205および凹部206と凹部216および凸部215とによって紙幣Sには引出方向つまり長手方向に折り目が延在するように若干折られ、またV溝ローラ201および凸型ローラ211によっても紙幣Sには引出方向つまり長手方向に折り目が延在するように若干折られることになり、これらの折り目は通常使用者が付ける短手方向に延在する折れ癖に対し直交して付けられることになって、通常使用者が付ける折れ癖が効率的に矯正される。したがって、紙幣Sを機体11内に取り込む際にそのシワ、カールおよび折れ癖をさらに確実に矯正することができ、機体11内での紙幣搬送時に生じるジャムをさらに確実に防止することができる。
【0110】
加えて、ともに外周側に円筒面202,212を有する平型ローラ203,213で入金すべき紙幣Sを挟み込んだままこれらから紙幣Sを強制的に引き出すことで、紙幣Sのシワ、カールおよび折れ癖を確実に矯正することができる。したがって、紙幣Sを機体11内に取り込む際にそのシワ、カールおよび折れ癖を確実に矯正することができ、機体11内での紙幣搬送時に生じるジャムを確実に防止することができる。
【0111】
さらに、取引口シャッタ15はバネ140の付勢力によって紙幣Sを台部51bとの間で挟み込むことになるため、紙幣Sの集積厚さの違いをバネ140によって吸収することができる。したがって、集積厚さによらずに紙幣Sを良好に取引口シャッタ15と台部51bとで挟み込むことができ、シワ、カールおよび折れ癖をさらに確実に矯正することができる。
【0112】
加えて、ドラムシャッタ113,114を有する取引ドラム14に近接配置された取引口12の取引ドラム14側の端部に一つのみの取引口シャッタ15を有していることから、構造を簡素化することができる。
【0113】
【発明の効果】
以上詳述したように、請求項1に係る発明によれば、シャッタが取引口を開放し可動側ベルトが固定側ベルトに対し離間した状態で台部から固定側ベルトにかけて入金すべき紙幣が載置された状態から、可動側ベルトが固定側ベルトとで紙幣を挟んで取引ドラムに取り込む際に、シャッタが台部との間で入金すべき紙幣を挟み込むことによって、取引ドラムに取り込む紙幣がシャッタおよび台部で挟み込まれたままこれらから強制的に引き出されることになり、その際に紙幣のシワ、カールおよび折れ癖を矯正することができる。したがって、紙幣を機体内に取り込む際にそのシワ、カールおよび折れ癖を矯正することができ、機体内での紙幣の搬送時に生じるジャムを防止することができる。
【0114】
また、シャッタが、入金すべき紙幣と当接する下端部に複数のシャッタローラを備えていることから、シャッタのシャッタローラと台部とで入金すべき紙幣を挟み込んだままこれらから紙幣を強制的に引き出す際に、シャッタローラが紙幣の移動に対して転動して移動を円滑にする。したがって、紙幣を機体内に取り込む際にそのシワ、カールおよび折れ癖を取りつつ円滑に取り込むことができる。
【0115】
また、シャッタが入金すべき紙幣と当接する下端部に複数のシャッタローラを備え、この複数のシャッタローラと対向する位置に複数の台部ローラを取引口の台部が備えていることから、シャッタのシャッタローラと台部の台部ローラとで入金すべき紙幣を挟み込んだままこれらから紙幣を強制的に引き出す際に、シャッタローラおよび台部ローラが紙幣の移動に対して転動して移動を円滑にする。したがって、紙幣を機体内に取り込む際にそのシワ、カールおよび折れ癖をとりつつさらに円滑に取り込むことができる。
【0116】
また、シャッタローラおよび台部ローラが、外周側にV溝を有するV溝ローラおよびこれに入り込み可能な凸型ローラからなっていると、シャッタローラと台部ローラとで入金すべき紙幣を挟み込んだままこれらから紙幣を強制的に引き出す際に、V溝ローラおよび凸型ローラの間に紙幣を挟み込むことで、紙幣を引っ張ってそのシワ、カールおよび折れ癖を確実に矯正することができる。したがって、紙幣を機体内に取り込む際にそのシワ、カールおよび折れ癖を確実に矯正することができ、機体内での搬送時に生じるジャムを確実に防止することができる。
【0117】
また、シャッタローラおよび台部ローラが、ともに外周側に円筒面を有する平型ローラからなっていると、シャッタローラと台部ローラとで入金すべき紙幣を挟み込んだままこれらから紙幣を強制的に引き出す際に、これらシャッタローラおよび台部ローラの幅で紙幣を挟み込むことで、紙幣のシワ、カールおよび折れ癖を確実に矯正することができる。したがって、紙幣を機体内に取り込む際にそのシワ、カールおよび折れ癖を確実に矯正することができ、機体内での搬送時に生じるジャムを確実に防止することができる。
【0118】
また、シャッタはバネの付勢力によって紙幣を台部との間で挟み込むことになるため、紙幣の集積厚さの違いをバネによって吸収することができる。したがって、集積厚さによらずに紙幣を良好にシャッタと台部とで挟み込むことができ、シワ、カールおよび折れ癖をさらに確実に矯正することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態の紙幣処理機の全体構成を示す側断面図である。
【図2】 本発明の一実施形態の紙幣処理機の取引口機構を示す機体右方から見た側断面図である。
【図3】 本発明の一実施形態の紙幣処理機の取引口機構を示す機体右方から見た側面図である。
【図4】 本発明の一実施形態の紙幣処理機の取引口機構を示す機体左方から見た側面図である。
【図5】 本発明の一実施形態の紙幣処理機のシャッタ等を示す正面図であってシャッタの開状態を示すものである。
【図6】 本発明の一実施形態の紙幣処理機のシャッタ等を示す正面図であってシャッタの閉状態を示すものである。
【図7】 本発明の一実施形態の紙幣処理機のシャッタ等を示す正面図であってシャッタおよび台部で紙幣を挟持した状態を示すものである。
【符号の説明】
11 機体
11a 前面
12 取引口
14 取引ドラム
15 取引口シャッタ(シャッタ)
16 固定側駆動ベルト(固定側ベルト)
17 可動側従動ベルト(可動側ベルト)
51b 台部
140 バネ
200 V溝
201 V溝ローラ(シャッタローラ)
202,212 円筒面
203 平型ローラ(シャッタローラ)
211 凸型ローラ(台部ローラ)
213 平型ローラ(台部ローラ)
S 紙幣
Claims (1)
- 機体の前面に設けられ、入金すべき紙幣の一部が載置される台部を有する取引口と、機体における前記取引口の内側位置に設けられた取引ドラムとを具備し、
前記取引ドラムに、前記台部とほぼ同一平面となることが可能な位置に設けられた固定側ベルトと、この固定側ベルトに対して接離自在に支持される可動側ベルトとを設けるとともに、
前記取引口の前記取引ドラム側に、上昇して前記取引口を開放し下降して前記取引口を閉塞するシャッタを設けてなる紙幣処理機において、
前記シャッタが前記取引口を開放し前記可動側ベルトが前記固定側ベルトに対し離間した状態で前記台部から前記固定側ベルトにかけて入金すべき紙幣が載置されるとともに、この状態から前記可動側ベルトが前記固定側ベルトとで紙幣を挟んで前記取引ドラムに取り込む際に前記シャッタが前記台部との間で前記入金すべき紙幣を挟み込むもので、
前記シャッタが、前記入金すべき紙幣と当接する下端部に複数のシャッタローラを備え、
前記台部が、前記複数のシャッタローラと対向する位置に複数の台部ローラを備え、
前記シャッタローラおよび前記台部ローラの対向するものの組のうちの複数組が、外周側にV溝を有するV溝ローラおよび該V溝ローラに入り込み可能な凸型ローラからなり、
前記シャッタローラおよび前記台部ローラの対向するものの組のうちの複数組が、ともに外周側に円筒面を有する平型ローラからなっていて、
前記V溝ローラおよび前記凸型ローラの組と、前記平型ローラの組とが交互に配置され、
前記シャッタはバネによって常時前記取引口を閉塞する方向に付勢されていることを特徴とする紙幣処理機。
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