JP4292725B2 - Tightening tool - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ドリルドライバやレンチ等の、ネジやボルト等の締付作業に用いる締付工具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
[インパクト締付工具の構成]
従来から、建築現場や組立工場等におけるネジ締めやボルトの締付作業には、その作業性の向上のために、モータの回転力を利用して素早く締付作業をすることができる締付工具が日常的に用いられているが、近年、その締付工具の中でも、さらなる作業性の向上を目指し、モータの回転をハンマによる打撃に変換して、その強い衝撃力で締付作業を行うことにより、減速機のみを用いた回転工具に比べて高いトルクを得ることができるインパクト締付工具が趨勢となりつつある。
【0003】
図23は、そのインパクト締付工具の構成を示すブロック図であり、図の中心部近傍に示すように、駆動手段たるモータ1と、モータ1の回転を所定の減速比で減速する伝達機構たる減速機2と、モータ1の回転が減速機2を介して伝達されるハンマ3と、ハンマ3によって打撃されるアンビル4と、その打撃によって発生する衝撃力を、ネジやボルト等に伝達する出力軸5とを備えており、アンビル4による打撃は、ハンマ3とアンビル4間に所定値以上の力が加わり、アンビル4に対してハンマ3が一定以上回動したときに発生するようになっている。
【0004】
また、当該締付工具には、モータ1の回転数に比例した周波数信号を発生する、出力軸5の回転速度検出手段としての周波数ジェネレータ6と、その周波数ジェネレータ6が発生した周波数信号を波形整形し、出力軸5の回転速度に応じたパルス幅のパルス信号を出力する波形整形回路7と、そのパルス信号を基に演算処理を行うことで、どのくらいの締付トルクが発生したのかを推定するトルク推定部8と、所望の締付トルクを設定するためのリミットトルク設定器14cとを具備すると共に、リミットトルク設定器14cにより設定された設定トルクと、トルク推定部8によって求められた推定締付トルクとを比較して、モータ1への制御指令を出力する締付判定部9aを備えている。
【0005】
より具体的に述べると、締付判定部9aは、推定締付トルクが設定トルクを超えたときに、モータ制御部10とモータ制御回路11とを介して、モータ1を停止させるべく停止指令を出力するようになっており、モータ制御部10は、当該締付判定部9aより停止指令を受けていない場合には、トリガ12の引き込みに応じて、モータ制御回路11に回転指令又は停止指令を出力して、モータ1を回転又は停止させる一方、停止指令を受けた場合には、一旦トリガ12が開放されるまで、モータ1を回転させないようにしている。
【0006】
また、上述のモータ制御回路11は、例えば、パルス幅変調制御(PWM制御)回路等からなり、ニッカド−カドミウムや、ニッケル−水素等の充電池13からの電力供給を受けると共に、モータ制御部10からの制御指令に応じて、モータ1の制御を行うようになっている。
【0007】
[従来のインパクト締付工具の問題点]
しかしながら、上述のインパクト締付工具は、リミットトルク設定器14cによって、目標となる設定トルクを決めなければならないので、適性締付トルクが略同一である複数の部材の締付を行う場合には、設定トルクを変更する必要なく、そのまま作業を継続することができるが、適性締付トルクの異なる複数の部材の締付を行う場合には、作業者が締付作業前に、部材に応じてその都度、設定トルクを変更する必要があり、作業効率低下の要因となっていた。また、設定トルクの選択を誤ると、締付不足や締付部材の破損を招くという問題があった。
【0008】
そこで、本願の発明者らは、図24の下段の打撃数θn−締付トルクT特性に示すように、ネジ等の締付部材と被締付部材とが当接して、締付トルクTの上昇が頭打ちになるという、締付作業固有の応答を利用しようと考えた。より詳しく述べると、ネジ等の締付部材が、被締付部材と当接し始めたときに、締付トルクTは上昇し、それに伴って、図24の上段の打撃数θn−トルク変動量Tq特性は急上昇して一定値に落ち着くが、締付部材と被締付部材との締付が完了して、締付部材が回動しなくなると、急下降して0となる応答を利用しようと考えたのである。
【0009】
[トルク変動量を利用した従来技術]
このトルク変動量Tqを利用する方法は、従前から知られており、例えば、特開昭61-8284号公報における「ボルトの締付け方法」には、図25に示すように、任意のサンプリング数分のトルク平均値S(K)を求めて、その平均値S(K)と1つ前の平均値S(K-1)との差G(K)を求め、その差G(K)が閾値MSよりも減少した際にボルトの締付を停止するようにした方法が開示されている。
【0010】
ところで、堅牢に締付を完了させることを考えれば、当該従来技術のように、閾値MSよりも減少した際に、ボルトの締付を停止させるのではなく、トルク変動量Tqが0となったところで締付を停止させた方が良いはずである。それにも係らず、当該従来技術が閾値MSを採用している背景には、締付部材や被締付部材が、金属系材料等でできた強固な部材であれば良いが、樹脂系材料等のように、過度な締付トルクがかかると破損する恐れがある脆性部材を締付ける場合も考慮しているものと推察する。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
従って、当該従来技術にあっては、樹脂系部材を締付ける事を考慮して、閾値MSを高めに設定してしまうと、単に係合していれば良い樹脂系部材とは違って、堅牢に締付けることが要求される金属系部材の締付に、締付け不足が起こる場合があった。然るに、金属系部材を締付けることを考慮して、閾値MSを0と設定して樹脂系部材を締付けた場合、すなわち、トルク変動量Tqが0となったところで、樹脂系部材の締付を停止させようとすると、図26の中央に示すように、締付トルクTの最大点を過ぎた点で停止させることとなって、その樹脂系部材を破損させてしまうという問題点があった。
【0012】
また、図24〜図26で示した応答は非常に理想的であって、実際には、ネジ溝が不揃いであったり、ボルトとナットとの間に挟持した部材が微妙に湾曲をしていたり、ボルトとナットの中心軸のずれ、塵の捲き込みや、ネジ穴の表面にある焼付塗装の削り取り等によって、図27に示すように、一時的に締付トルクTが上昇することがある。それにも係らず、上述の従来技術にあっては、トルク変動量Tqに相当する差G(K)が、閾値MSよりも減少した際にボルトの締付を停止してしまうため、締付完了点であるθ3の点まで到達することなく、最初にトルク変動量Tqが0となったθ1の点で、締付を停止してしまうこととなり、不完全な状態で締付が終了してしまうという問題点があった。
【0013】
本発明は、かかる問題点に鑑みて成されたものであり、その目的とするところは、どのような締付部材を用いても、かつ組立上の若干の不具合があっても、当該締付部材を破損させることなく、最適な締付を行うことができる締付工具を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
そこで、まず、本願の発明者らは樹脂系部材に対して、最適な締付を行うことを考え、トルク変動量ではなく、そのトルク変動量の変化であるトルク変動率が0となったところで締付を停止することによって、樹脂系部材を破損させることなく、最適な締付状態が得られることを見出した。そのトルク変動率を用いて、樹脂系部材の締付を行うための手段は、請求項1に記載された手段であって、
モータの回転及び停止の制御を行うモータ制御手段と、前記モータの出力軸の締付トルクを推定するトルク推定手段とを備え、前記モータの回転力を利用して、ネジやボルト等の締付作業を行う締付工具であって、前記モータの回転角又は時間の変化に対する前記締付トルクの変化の割合たるトルク変動量を求めると共に、前記モータの回転角又は時間の変化に対する前記トルク変動量の変化の割合たるトルク変動率を求め、そのトルク変動率が、任意に定められる判定開始基準値を超えた後、約0以下となったときに、前記ネジ等の締付が完了したと判断して、前記モータ制御手段に停止指令を出力する締付判定手段を備えたことを特徴とするものである。
【0015】
次に、本願の発明者らは、どのような締付部材を用いても最適な締付を行うことを考え、樹脂系部材にはトルク変動率を用いる一方、金属系部材にはトルク変動量を用いることを考えた。そのための手段は、請求項2に記載されている手段であって、
モータの回転及び停止の制御を行うモータ制御手段と、前記モータの出力軸の締付トルクを推定するトルク推定手段とを備え、前記モータの回転力を利用して、樹脂系部材又は金属系部材等からなるネジやボルト等の締付作業を行う締付工具であって、前記モータの回転角又は時間の変化に対する前記締付トルクの変化の割合たるトルク変動量を求めると共に、前記モータの回転角又は時間の変化に対する前記トルク変動量の変化の割合たるトルク変動率を求め、そのトルク変動率が、任意に定められる判定開始基準値を超えた後、約0以下となったときに、前記締付トルクが、樹脂系部材の最大締付トルクと金属系部材の最大締付トルクとの境界値たる部材判定トルクを超えるかどうか判断し、その部材判定トルクを超えていない場合には、樹脂系部材の締付が完了したと判断して、前記モータ制御手段に停止指令を出力する一方、前記部材判定トルクを超えている場合には、前記モータ制御手段に回転指令の出力を継続し、前記トルク変動量が約0以下となったときに、金属系部材の締付が完了したと判断して、前記モータ制御手段に停止指令を出力する締付判定手段を備えたことを特徴とするものである。
【0016】
次に、本願の発明者らは、ネジ溝の不揃いや、ボルトとナットの中心軸のずれ等に起因する組立上の不具合によって、一時的に締付トルクTが上昇する場合に対処すべく、請求項1又は請求項2に記載された手段に対し、前記締付が完了したと判断したときに、前記締付トルクが、組立上の不具合等に起因して、一時的に締付トルクが上昇する場合のその最大トルクよりも若干大きく設定された不具合判定トルクを超えるかどうか判断し、その不具合判定トルクを超えていない場合には、前記不具合等が発生していると判断して、前記モータ制御手段に回転指令の出力を継続する一方、前記不具合判定トルクを超えた場合には、前記ネジ等が適性に締付けられていると判断して、前記モータ制御手段に停止指令を出力する締付判定手段を備えたことを特徴とした請求項3に記載された手段を採用することとした。
【0026】
【発明の実施の形態】
[第1の実施の形態]
(本実施形態のインパクト締付工具の構成)
次に、上述の課題を解決するための各手段を、より具体的な実施形態として、以下に詳細に説明する。まず、請求項1に記載された手段についてであるが、上述したように、本願の発明者らは樹脂系部材に対して、トルク変動量ではなく、そのトルク変動量の変化であるトルク変動率が0となったところで締付を停止することによって、樹脂系部材を破損させることなく、最適な締付状態が得られることを見出した。
【0027】
そのためのインパクト締付工具の構成は、図1に示すとおりであって、図23に示した従来のインパクト締付工具の構成に対して、作業者によって操作される所望の締付トルクを設定するためのリミットトルク設定器14cを無くすと共に、リミットトルク設定器14cにより設定された設定トルクと、トルク推定部8によって求められた推定締付トルクとを比較して、モータ1への制御指令を出力する締付判定部9aの代わりに、トルク推定部8によって求められた推定締付トルクに基づき、後述する所定の演算を行って自動的に締付の完了を判定する締付判定部9を設けたものである。
【0028】
(インパクト締付工具の定常動作)
まず、そのインパクト締付工具の定常動作について、図1及び図2を参照して説明すると、作業者によってトリガ12が引込まれている場合には(ステップA1)、その引込みをモータ制御部10が検出して、モータ制御回路11に回転指令を出力し、その指令に基づいて、モータ制御回路11はモータ1の回転制御を行う(ステップA2)。モータ1が、モータ制御回路11からのPWM出力を受けて回転すると、周波数ジェネレータ6が、その回転数に比例した周波数信号を発生し、波形整形回路7は、当該周波数信号を出力軸5(モータ1のロータ)の回転速度に応じたパルス幅のパルス信号を出力する。
【0029】
次に、そのパルス信号に基づいて、後述する打撃の検出処理を行い(ステップA3)、作業者がトリガ12を解放するか、又はステップA3により、締付判定部9がモータ制御部10にシャットオフ指令を出力した場合には(ステップA4)、モータ制御部10がモータ制御回路11に対して停止指令を出力し、その停止指令を受けたモータ制御回路11は、モータ1へのPWM出力を止めて、モータ1の停止制御を行い(ステップA5)、次の動作に備えて待機状態となるようになっている(ステップA6)。
【0030】
(本実施形態のインパクト締付工具における打撃検出)
ところで、上述したステップA3における打撃検出処理とは、図1及び図3に示すように、トルク推定部8において、波形整形回路7から入力されるパルス信号がLowからHighへと変化するか、HighからLowへと変化したとき、つまりパルスエッジが生じたときに割り込みを発生させ、そのパルスエッジのカウントを行って(ステップB1)、回転速度検出手段としての周波数ジェネレータを、回転角検出手段として代用し、前後2つのカウント値の差からパルス幅w[k]を求めることで、本来の機能である回転速度の相当値(速度の逆数に相当)を検出するようにしている(ステップB2)。
【0031】
そして、下記の(1)式及び(2)式に従って、夫々、当該パルス幅w[k]をJ個及びK個移動平均して求めた平均パルス幅wa1、wa2を求めて、(3)式に示すように、wa1からwa2を減じて求めた平均パルス幅の差から速度変動量v[k]を求める。
【数1】
【数2】
【数3】
【0032】
そして、下記の(4)式に基づき、速度変動量v[k]からL個移動した値を減じて求めた、速度変動量の差である加速度変動量a[k]を求めている。かかる加速度変動量a[k]は、バンドパスフィルタの役目を果たして、PWMからのノイズ等の影響を受けることなく、正確な加速度変動を捉えることが出来る。尚、(4)式に示すLは、例えば、モータが一回転することによって発生する総パルス数、つまり一回転前の値を得られるように決められる(以上、ステップB3)。
【数4】
【0033】
次に、トルク推定部8は、上述のようにして求めた加速度変動量a [k]が、任意に定められる閾値を超えたときに、打撃が発生したと推定するようになっており、打撃の発生を推定した場合には(ステップB4)、後述する締付判定処理を行うようになっている(ステップB5)。尚、本願の発明者らは、マイクによって打撃音を検出することによって、打撃の発生を推定する方法もあるが、モータ1や減速機2の振動音によって打撃を誤推定することがあるので、上述の推定方法による方が望ましいと指摘している。
【0034】
(本実施形態におけるトルク推定方法)
次に、上述したステップB5における締付判定処理を説明するに当たり、まず、締付トルクの推定方法について説明する。その方法の一例として、本願の発明者らは、特願平11-166024号公報において、モータの回転速度と、打撃間のモータの回転量から締付トルクを推定する方法を提案している。この方法は、一打撃毎の運動エネルギーの収支から導き出したものであり、締付で消費されたエネルギーと、ハンマの打撃により出力軸に設けたアンビルに与えられたエネルギーとが略等しいという関係から、締付トルクを推定する方法である。
【0035】
より具体的には、図4に示すように、出力軸5の回転角θと締付トルクTが、T=τ(θ)の非線形関数で表され、当該非線形関数τを、回転角θで積分した値が、締付で消費されたエネルギーとなる一方、当該出力軸の回転速度ωの2乗の値から、アンビルの慣性モーメントJaを乗じて求めた値の半分の値が、ハンマの打撃によりアンビルに与えられたエネルギーとなるので、かかる2つのエネルギーを等価と置くことで、推定締付トルクを求めることができるのである。
【0036】
例えば、図4において、ハンマによる打撃が、夫々回転角θ1、θ2…、θnで発生したとすると、下記の(5)式に示すように、非線形関数τを区間[θn、θn+1]で積分して求められるエネルギーEnを、打撃間回転角φn(=θn+1−θn)で除した値が、区間[θn、θn+1]における平均トルクTnaとなる。
【数5】
【0037】
一方、下記の(6)式に示すように、打撃発生時点θnにおける回転速度ωnの2乗の値から、アンビルの慣性モーメントJaを乗じて求めた値の半分の値が、打撃発生時点θnで発生したハンマの打撃によりアンビルに与えられたエネルギーEniとなる。
【数6】
【0038】
ここで、エネルギーEnとエネルギーEniは等価であるから、(5)式に(6)式を代入して整理し、平均トルクTnaを推定締付トルクTnhと呼ぶことにすると、下記の(7)式に示すようになり、この式によって、推定締付トルクTnhを求めることができる(以下、推定締付トルクThとする)。尚、本願の発明者らは、このようなトルク推定方法以外にも、トルクセンサを用いたり、モータ1の電流量や電圧量、出力軸5の進行角度、ハンマ3の跳ね返り量から推定しても良いと指摘している。
【数7】
【0039】
(本実施形態のインパクト締付工具における締付判定)
以上のトルク推定方法を念頭に置き、図1及び図5を参照して、上述したステップB5における締付判定処理について説明すると、まず、トルク推定部8は、打撃間のカウント数Ciを読込み、下記の(8)式に従って、そのカウント数Ciと1カウント当たりの出力軸5の回転角とを乗じて打撃間回転角φnを求める。尚、1カウント当たりの出力軸5の回転角は、2πから、出力軸5が1回転する間にトルク推定部8によってカウントされる総カウント数Caを除した値となる(ステップC1)。
【数8】
【0040】
また、下記の(9)式に従って、1カウント当たりの出力軸5の回転角2π/Caに、平均パルス幅waaを除すことによって、打撃発生時点θnにおける回転速度ωnを算出する(ステップC2)。
【数9】
【0041】
そして、(8)式及び(9)式によって、夫々求められた打撃間回転角φnと、打撃発生時点θnにおける回転速度ωnとを、上記の(7)式に従って演算することによって、推定締付トルクを求めることができる(ステップC3)。次に、トルク推定部8は、推定締付トルクThを締付判定部9へ出力し、当該締付判定部9は、まず、下記の(10)式及び(11)式に従って、夫々、推定締付トルクTh[k]をM個及びN個移動平均して求めた平均締付トルクTa1、Ta2を求めて、(3)式に示すように、Ta1からTa2を減じて求めた平均締付トルクの差からトルク変動量Tq[k]を求める。
【数10】
【数11】
【数12】
【0042】
次に、締付判定部9は、(13)式及び(14)式に従って、夫々、トルク変動量Tq[k]をO個及びP個移動平均して求めた平均トルク変動量Tqa1、Tqa2を求めて、(15)式に示すように、Tqa1からTqa2を減じて求めた平均トルク変動量の差からトルク変動率Tv[k]を求める(以上、ステップC4)。尚、本願の発明者らは、トルク変動量Tq又はトルク変動率Tvを求めるにあたり、単に今回の値と前回の値との差分を取るようにしても良いが、ノイズを考慮すると、やはり移動平均を取った方がよいと指摘している。
【数13】
【数14】
【数15】
【0043】
ここで、打撃数θnに対する推定締付トルクTh、トルク変動量Tq、トルク変動率Tvの推移を示す図6も参照して、ステップC4以後の処理を説明すると、締付判定部9は、算出したトルク変動率Tvが、ノイズ等を考慮して任意に定められる判定開始基準値Aを超え(ステップC5)、かつ0以下となった場合には(ステップC6)、モータ制御部10に対して停止指令を出力して、モータ1の回転を停止させるシャットオフ処理を行うようになっており(ステップC7)、それ以外の場合には、締付を継続し締付判定処理を終了するようになっている。
【0044】
このように、トルク変動率Tvが0となった点は、最大締付トルクTmaxのやや手前となり、当該締付完了点で締付動作を停止させることによって、樹脂部材を締付によって破壊することなく、締付を完了することができる。尚、トルク変動量Tqが0となった点を見てみると、最大締付トルクTmaxを超えており、当該部材を破壊してしまうことは言うまでもない。また、本願の発明者らが、判定開始基準値Aを設けた理由は、締付当初はトルク変動率Tvが0を示すことと、ノイズ等によっても0となる場合があるので、かかる場合を排除する必要があるためである。
【0045】
[第2の実施の形態]
(本実施形態における基本思想)
次に、請求項2に記載された手段であるが、本願の発明者らは、第1の実施形態において、樹脂系部材に対し最適な締付を行うことができるインパクト締付工具を提供できたので、次に、どのような締付部材を用いても最適な締付を行うことはできないかと思料し、樹脂系部材にはトルク変動率Tvが0となったときに締付を停止させる一方、金属系部材にはトルク変動量が0となったときに締付を停止させることを考えた。
【0046】
そのためには、樹脂系部材であるか金属系部材であるかの判別を行わなくてはならないが、かかる判別の方法として、本願の発明者らは、最大締付トルクTmaxが部材によって相違することに着目し、種々の樹脂系部材及び金属系部材の最大締付トルクTmaxを調べて、樹脂系部材における複数の最大締付トルクTmaxの中で一番大きなものと、金属系部材における複数の最大締付トルクTmaxの中で一番小さいものとの境界に、閾値となる部材判定トルクを設け、推定締付トルクThが当該部材判定トルクを超えるか否かによって、部材の判定を行うことを提案している。
【0047】
(本実施形態のインパクト締付工具における締付判定)
より具体的には、図7に示す締付判定処理のとおりであって、第1の実施形態と同様にして、トルク推定部8は、打撃間回転角φnの算出を行うと共に(ステップC1)、打撃発生時点θnにおける回転速度ωnの算出を行って(ステップC2)、締付トルクTの推定を行う(ステップC3)。そして、締付判定部9は、ステップC3において算出された推定締付トルクThから、トルク変動量Tqとトルク変動率Tvを算出する(ステップC4)。
【0048】
ここで、樹脂系部材を締付ける場合の、打撃数θnに対する推定締付トルクTh、トルク変動量Tq、トルク変動率Tvの推移を示す図8(a)も参照して、ステップC4以後の処理を説明すると、本実施形態の締付判定部9は、締付当初は、トルク変動率Tvで締付判定を行うようになっている(ステップD1)。そして、第1の実施形態と同様にして、トルク変動率Tvが任意に定められる判定開始基準値Aを超え(ステップC5)、かつ0以下となった樹脂系部材の締付完了点θrになったときに(ステップC6)、推定締付トルクThが、部材判定トルクT1を超えたかどうか判断し、当該部材判定トルクT1を超えていないので(ステップD2)、樹脂系部材の締付を行っていると判断して、シャットオフ処理を行うようになっている(ステップC7)。
【0049】
一方、ステップD2において、図8(b)に示すように、当該部材判定トルク値T1を超えている場合には、金属系部材の締付を行っていると判断し、樹脂系部材の締付完了点θrで締付を停止させると締付不足が生じるので締付を継続すると共に、トルク変動量判定モードに移行し(ステップD3)、トルク変動量Tqが0以下となった金属系部材の締付完了点θmになったときに(ステップD4)、シャットオフ処理を行うようになっており(ステップC7)、トルク変動量Tqが0以下となっていない場合には、締付を継続し締付判定処理を終了するようになっている。
【0050】
このように、本実施形態のインパクト締付工具にあっては、締付当初はトルク変動率Tvを用いて締付判定を行って、樹脂系部材の締付完了点θrに達したと判断したときに、推定締付トルクThが、部材判定トルクT1を超えている場合には、金属系部材を締付けていると判断して締付を継続し、トルク変動量Tqを用いて締付判定を行って、金属系部材の締付完了点θmに達したと判断したときに、シャットオフを行うようになっているので、どのような締付部材を用いても、当該締付部材を破損させることなく、かつ最適な締付状態を得ることができる。
【0051】
尚、その他の構成及び動作については、第1の実施形態と同様であるので、ここでは特に説明しないこととする。また、以後の各実施形態の説明に際し、同様の処理については、本実施形態の説明に用いた図7のように、同じ符号を付けると共に、枠や矢印を点線で記載して、説明を簡略化又は省略することとする。
【0052】
[第3の実施の形態]
(本実施形態における基本思想)
次に、請求項3に記載された手段であるが、本願の発明者らは、第2の実施形態において、どのような締付部材でも最適な締付状態を得られるインパクト締付工具を提供できたので、ネジ溝の不揃いや、ボルトとナットの中心軸のずれ等に起因する組立上の不具合によって、図27に示す締付完了点θ3まで到達することなく、最初にトルク変動量Tq(トルク変動率Tvも該当)が0となったθ1の点で、締付を停止するという問題に対処できないかと思料していたところ、同図に示すように、当該不具合に起因して一時的に締付トルクTが上昇する場合のその最大トルクは、締付完了点における締付トルクTよりも小さいことが極めて多いことに着目した。
【0053】
そこで、本願の発明者らは、かかる着目点に基づき、一時的に締付トルクTが上昇する場合のその最大トルクを、種々の不具合毎に調べて、その不具合における複数の最大トルクの中で一番大きなトルクよりも、若干大きなトルクとなるように、閾値となる不具合判定トルクを設け、推定締付トルクThが当該不具合判定トルクを超えるか否かによって、推定締付トルクThの上昇が、着座によるものなのか、不具合によるものなのかの判定を行うことを提案している。
【0054】
(本実施形態のインパクト締付工具における締付判定)
より具体的には、図9に示す締付判定処理のとおりであって、打撃数θnに対する推定締付トルクTh等の推移を示す図10(a)も参照して、樹脂系部材を締付ける場合の動作について説明すると、まず、トルク変動率Tv等を算出して(ステップC1〜C4)、締付当初は、トルク変動率Tvで締付判定を行い(ステップD1)、打撃数がθ1となったときに、トルク変動率Tvが既に判定開始基準値Aを超え(ステップC5)、かつ0以下となったので(ステップC6)、推定締付トルクThが、部材判定トルクT1を超えたかどうか判断し、当該部材判定トルクT1を超えていないので(ステップD2)、樹脂系部材を締付けていると判断する。
【0055】
このとき、本実施形態の締付判定部9は、推定締付トルクThが、不具合判定トルクT2を超えているか否かを判断し、当該不具合判定トルクT2を超えていないので(ステップE1)、何らかの不具合が発生していると判断し、トルク変動率Tvのクリアを行い(ステップE2)、締付を継続して、締付判定処理を終了するようになっている。尚、打撃数がθ2となったときには、トルク変動率Tvが0以下となっているが、判定開始基準値Aを超えていないので(ステップC5)、同様に締付を継続して、締付判定処理を終了するようになっている。
【0056】
一方、打撃数がθrとなった場合は、トルク変動率Tvが既に判定開始基準値Aを超え(ステップC5)、かつ0以下となったので(ステップC6)、再び推定締付トルクThが、部材判定トルクT1を超えたかどうか判断し、当該部材判定トルクT1を超えていないので(ステップD2)、樹脂系部材を締付けていると判断する。次に、推定締付トルクThが、不具合判定トルクT2を超えているか否かを判断し、当該不具合判定トルクT2を超えているので(ステップE1)、不具合は発生せずに、締付部材が適性に締付けられている(着座している)と判断して、シャットオフ処理を行うようになっている(ステップC7)。
【0057】
尚、図10(b)に示す金属系部材を締付ける場合には、樹脂系部材の締付完了点θrとなったときに、推定締付トルクThが、部材判定トルクT1を超えるので(ステップD2)、トルク変動量判定モードに移行し(ステップD3)、トルク変動量Tqが0以下となる金属系部材の締付完了点θmになったときに(ステップD4)、推定締付トルクThが、不具合判定トルクT2を超えているか否かを判断し、当該不具合判定トルクT2を超えたときに(ステップE1)、シャットオフ処理を行うようになっている(ステップC7)。
【0058】
このように、本実施形態のインパクト締付工具にあっては、トルク変動率Tv又はトルク変動量Tqが0以下となったときの推定締付トルクThが、不具合判定トルクT2を超えたときに、シャットオフを行うようになっているので、組立上の若干の不具合があっても、最適な締付を行うことができるのである。尚、その他の構成及び動作については、上述の各実施形態と同様であるので、ここでは特に説明しないこととする。
【0059】
[参考例1]
(本実施形態における基本思想)
本願の発明者らは、上記の第3の実施形態において、不具合判定トルクT2を採用することで、組立上の若干の不具合があっても、最適な締付を行うことができるインパクト締付工具を提供することができたが、当該不具合判定トルクT2は不変であるため、締付完了点θr、θmにおける推定締付トルクThが、当該不具合判定トルクT2よりも小さくなる設計範囲外の締付部材を締付る場合には、締付が完了しているにも係らず、締付動作がなお継続されてしまう恐れがあった。
【0060】
一方、締付完了点θr、θm以前で、トルク変動率Tv等が0となったときの推定締付トルクThが、当該不具合判定トルクT2よりも大きくなる設計範囲外の締付部材を締付る場合や、過大なノイズが加わって、当該不具合判定トルクT2よりも大きくなった場合には、締付が完了していないにも係らず、締付動作を停止してしまう恐れがあった。そこで、本願の発明者らは、かかる問題点を解決すべく、不具合判定トルクT2を変更できる手段を提案している。
【0061】
(本実施形態のインパクト締付工具の構成)
そのための具体的なインパクト締付工具の構成は、図11に示すとおりであって、図1に示した従来のインパクト締付工具の構成に対して、締付判定部9と接続され、不具合判定トルクT2を変更することができる、不具合判定トルク設定器14aを設けたものである。この不具合判定トルク設定器14aは、例えば可変抵抗器等を用いて、不具合判定トルクT2を自在に設定できるようにすれば良い。
【0062】
このように、当該設定器14aを設けることによって、作業者が作業現場において、対象とする脆い締付部材又は頑丈な部材に応じて、夫々当該不具合判定トルクT2の設定を行うことができるので、上述した不停止や途中停止を回避し、最適な締付状態を得ることができる。尚、その他の構成及び動作については、上述の各実施形態と同様であるので、ここでは特に説明しないこととする。
【0063】
[参考例2]
(本実施形態における基本思想)
本願の発明者らは、上記の参考例1において、不具合判定トルク設定器14aを設けることで、設計範囲外の締付部材を締付る場合や、過大なノイズが加わっても、上述した不停止や途中停止を回避することができたが、締付完了時の締付トルクが小さい部材と大きい部材とを混合して締付作業を行う場合、夫々の部材に合わせて、不具合判定トルクT2を設定する必要があるため、作業効率の低下をもたらす恐れがあった。
【0064】
これに対し、本願の発明者らは、かかる問題点に対処できる糸口はないかと、試行錯誤を繰り返していたところ、図10に示すように、不具合に起因して一時的に締付トルクTが上昇する場合のその最大値は、締付完了時における締付部材の締付トルクの大きさに比例することが多く、また、当該最大値は一番初めに計測される締付トルク(推定締付トルクTh)が一番大きいことが多いということに着目し、始動から任意の回転数までの推定締付トルクThの推移から最大トルクを求めて、その最大トルクに応じて不具合判定トルクT2を設定することで、上述の問題点を解決できることに気が付いた。
【0065】
そこで、本願の発明者らは、かかる解決方法を具現化すべく、締付の対象とする全締付部材の締付が完了するまでの所要回数を調べ、その中で最も所要回転数の少ない部材の当該回転数を、判定回転数とし、始動からその判定回転数を回転したときまでの推定締付トルクThの中で最大トルクを求め、当該最大トルクに微小値を加えた値を、不具合判定トルクT2とする手段を提案している。
【0066】
(本実施形態における不具合判定トルクT2の設定について)
その手段を実現するためのインパクト締付工具の構成は、図12に示すように、図1に示した従来のインパクト締付工具の構成に対して、トルク推定部8及び締付判定部9と接続された不具合判定トルク自動設定部15を設けたものである。そして、その動作は、図13に示す締付判定処理のとおりであって、まず、トルク推定部8から打撃間回転角φnが入力されると(ステップC1)、下記の(16)式に基づいて、始動されてから現在までの出力軸5の総回転数ψallを求めるようになっている(ステップF1)。
【数16】
【0067】
次に、打撃数θnに対する推定締付トルクTh等の推移を示す図14も参照して、当該自動設定部15の動作の説明を続けると、総回転数ψallが判定回転数ψh以上となったかどうか判断して(ステップF2)、その回転数ψhを超えていない場合には、それまでに算出した推定締付トルクThの中で最大のトルクに、任意の微小トルクTgを加えた値を不具合判定トルクT2とする一方(ステップF3)、判定回転数ψhを超えた場合には、始動後ψh回転までにおける推定締付トルクThの中で最大のトルクTm1に、任意の微小トルクTgを加えた値を不具合判定トルクT2とするようになっている(ステップF4)。
【0068】
このようにすることで、締付完了時の締付トルクが小さい部材と、締付トルクが大きい部材とを混合して締付作業を行う場合であっても、夫々の部材に合わせて、不具合判定トルクを設定する必要がないため、作業効率を改善しせしめることができる。尚、最大のトルクTm1に微小トルクTgを加えるのは、当該トルクを加えないと、容易に不具合判定トルクT2を超える恐れがあるためである。また、ステップF3及びF4以降の処理は、第3の実施形態で用いた図9のステップC2〜C7の処理と同様であると共に、その他の構成及び動作についても、上述の各実施形態と同様であるので、ここでは特に説明しないこととする。
【0069】
[参考例3]
(本実施形態における基本思想)
本願の発明者らは、上記の参考例2において、始動から判定回転数ψhを回転したときまでの中で最大トルクTm1を求め、当該最大トルクTm1に一定値Tgを加えた値を、不具合判定トルクT2とすることで、締付完了時の締付トルクが小さい部材と大きい部材とを混合して締付作業を行う場合であっても、適切な締付状態を得ることに成功した。
【0070】
しかしながら、始動直後の推定締付トルクThが、何らかの外乱によって過小であったり、またはその逆で過大であった場合には、その推定締付トルクの大きさに合わせて、不具合判定トルクT2が過小又は過大に設定されてしまうため、締付完了点まで到達することなく、締付を停止してしまったり、締付動作が継続されてしまう恐れがあった。そこで、本願の発明者らは、かかる問題点を解決すべく、不具合判定トルクT2が過小又は過大にならないように、所定の上限と下限を与えることを提案している。
【0071】
(本実施形態における不具合判定トルクT2の設定について)
より具体的には、図15に示す締付判定処理のとおりであって、トルク推定部8から打撃間回転角φnが入力されると(ステップC1)、始動されてから現在までの出力軸5の総回転数ψallを求め(ステップF1)、総回転数ψallが判定回転数ψh以上となったかどうか判断する(ステップF2)。そして、本実施形態の不具合判定トルク自動設定部15は、当該決定回転数ψhを超えていない場合には、不具合判定トルクT2を、初期設定トルクTdのままとし、当該判定トルクT2の変更は行わない(ステップG1)。
【0072】
次に、当該決定回転数ψhを超えた場合について、打撃数θnに対する推定締付トルクTh等の推移を示す図16(a)も参照して、当該自動設定部15の動作の説明を続けると、始動後ψh回転までにおける推定締付トルクThの中で最大のトルクTm1に、任意の微小トルクTgを加えた値を不具合判定トルクT2の仮設定値T2Pとし(ステップF4a)、その仮設定値T2Pが、初期設定トルクTd以上の場合には(ステップG2)、判定値が大き過ぎると判断して、初期設定トルクTdを不具合判定トルクT2とする(ステップG3)。
【0073】
一方、図16(b)に示すように、ステップG2において、仮設定値T2Pが、初期設定トルクTd以下であり、かつ予め任意に定められた許容下限トルクTL以下の場合には(ステップG4)、判定値が小さ過ぎると判断して、許容下限トルクTLを不具合判定トルクT2とする(ステップG5)。ところで、ステップG4において、仮設定値T2Pが、許容下限トルクTL以上となる場合には、判定値が適性値であると判断して、仮設定値T2Pを不具合判定トルクT2とするようなっている(ステップG6)。
【0074】
このようにすることで、始動直後の推定締付トルクThが、何らかの外乱によって過小であったり、またはその逆で過大であった場合であっても、適性な締付完了点に到達することなく締付を停止してしまったり、締付動作が継続されてしまう恐れがなく、最適な締付状態を得ることができる。尚、ステップG1、G5、G6以降の処理は、第3の実施形態で用いた図9のステップC2〜C7の処理と同様であると共に、その他の構成及び動作についても、上述の各実施形態と同様であるので、ここでは特に説明しないこととする。
【0075】
[参考例4]
(本実施形態における基本思想)
本願の発明者らは、上述の参考例2及び参考例3において、判定回転数ψhを導入し、締付完了時の締付トルクが小さい部材と大きい部材とを混合して締付作業を行う場合であっても、適切な締付状態を得ることに成功したが、かかる判定回転数ψhを採用することで、本願の発明者らが意図した効果とは、別の効果も持っていることに気が付いた。それは、第3の実施形態において採用した不具合判定トルクT2を用いなくても、当該回転数に達していない間は、トルク変動率Tv等が0になっても締付を継続する手段を用いることで、適切な締付を得ることができるというものである。
【0076】
(本実施形態のインパクト締付工具における締付判定)
より具体的には、図17に示す締付判定処理のとおりであって、第3の実施形態を示した図9のフローチャートにおいて、ステップE1及びE2の代わりに、総回転数ψallが判定回転数ψhを超えたかどうかを判断するステップHを採用し、当該回転数ψhを超えたかどうかによって、ボルトとナットの中心軸のずれ等に起因する組立上の不具合が発生したか否かを判断している。
【0077】
さらに詳しく、打撃数θnに対する推定締付トルクTh等の推移を示す図18も参照して、本実施形態の動作について説明すると、トルク変動率Tvが0以下となった樹脂系部材の締付完了と判断されるθ1、θ2の点において(ステップC6)、総回転数ψallが判定回転数ψhを超えたかどうかをみると、両点とも当該回転数ψhを超えていないので(ステップH)、何らかの不具合が発生していると判断し、締付を継続して、締付判定処理を終了するようになっている。
【0078】
一方、同じくトルク変動率Tvが0以下となったθr及び、トルク変動量Tqが0以下となった金属系部材の締付完了と判断されるθmの点において、総回転数ψallが判定回転数ψhを超えたかどうかをみると、両点とも当該回転数ψhを超えているので(ステップH)、不具合は発生せずに、締付部材が適性に締付けられている(着座している)と判断して、シャットオフ処理を行うようになっている(ステップC7)。
【0079】
尚、本実施形態の説明で用いている図18は、金属系部材の締付の例を示しており、樹脂系部材の締付完了点θrにおける推定締付トルクThが、部材判定トルクT1以上となっているので(ステップD2)、金属系部材を締付けていると判断され、変動量モードへ移行し(ステップD3)、金属系部材の締付完了点θmになったときに(ステップD4)、シャットオフ処理を行うようになっていることは(ステップC7)、第2の実施形態で説明したとおりである。
【0080】
このように、締付完了と判断された時点において、総回転数ψallが判定回転数ψhを超えているか否かを判断し、当該判定回転数ψhを超えたときに、シャットオフすることで、組立上の若干の不具合があっても、最適な締付を行うことができるのである。尚、その他の構成及び動作については、第3の実施形態と同様であるので、ここでは特に説明しないこととする。
【0081】
[参考例5]
(本実施形態における基本思想)
本願の発明者らは、上記の参考例4において、判定回転数ψhを採用することで、組立上の若干の不具合があっても、最適な締付を行うことができるという別の効果を見出したが、当該判定回転数ψhは不変であるため、判定回転数ψhよりも少ない回転数で締付が完了する設計範囲外の締付部材を締付る場合には、締付が完了しているにも係らず、締付動作がなお継続されてしまう恐れがあった。
【0082】
一方、締付までの所要回数が極端に少ない部材と、締付までの所要回数が非常に多い部材とを混合して締付ける場合、上述のように、締付動作が継続されてしまうことを防ぐため、判定回転数ψhは締付までの所要回数が極端に少ない部材に合わせて設定されるが、そうすると、締付までの所要回数が非常に多い部材のその回転数からみると、判定回転数ψhは非常に小さい回転数となるため、両回転数間で組立上の若干の不具合に起因する推定締付トルクThの上昇があった場 合には、締付が完了していないにも係らず、締付動作を停止してしまう恐れがあった。そこで、本願の発明者らは、かかる問題点を解決すべく、判定回転数ψhを変更できる手段を提案している。
【0083】
(本実施形態のインパクト締付工具の構成)
そのための具体的なインパクト締付工具の構成は、図19に示すとおりであって、図1に示した従来のインパクト締付工具の構成に対して、締付判定部9と接続され、判定回転数ψhを変更することができる判定回転数設定器14bを設けたものである。この判定回転数設定器14bは、参考例1に示した不具合判定トルク設定器14aと同様にして、例えば可変抵抗器等を用いて、判定回転数ψhを自在に設定できるようにすれば良い。
【0084】
このように、当該設定器14bを設けることによって、作業者が作業現場において、対象とする回転数の少ない締付部材又は、回転数の多い部材の夫々に応じて、当該判定回転数ψhの設定を行うことができるので、上述した不停止や途中停止を回避し、最適な締付状態を得ることができる。尚、その他の構成及び動作については、上述の各実施形態と同様であるので、ここでは特に説明しないこととする。
【0085】
[参考例6]
(本実施形態における基本思想)
本願の発明者らは、上述の各実施形態において、あらゆる締付部材を用いたり、組立上の若干の不具合があったりしても、当該締付部材を破損させることなく、最適な締付を行うことができる締付工具を提供することができたが、本願の発明者らの創作意欲はそこに留まることなく、既に締付されている締付部材に対して、誤って締付が行われた場合について対処できないかと思料し、既に締付されている締付部材を締付けた場合には、初めから推定締付トルクThの値が大きな値となって現れることを利用しようと考えた。
【0086】
そこで、本願の発明者らは、かかる現象を利用しようと、再び最大締付トルクTmaxが部材によって相違することに着目し、種々の樹脂系部材の最大締付トルクTmaxを調べて、樹脂系部材における複数の最大締付トルクTmaxの中で一番小さいトルクを、増し締め判定トルクとし、推定締付トルクThが当該増し締め判定トルクを超えるか否かによって、既に締付されている締付部材に対して、誤って締付が行われたか否かを判断する手段を提案している。
【0087】
(本実施形態のインパクト締付工具における増し締め判定)
より具体的には、図20に示す締付判定処理のとおりであって、第3の実施形態を示した図9のフローチャートにおけるステップC5において、トルク変動率Tvが判定開始基準値Aを超えていないと判断されたとき、すなわち、NOのときに、推定締付トルクThが増し締め判定トルクT3を超えるかを判断するステップJを設け、当該ステップJにおいて、増し締め判定トルクT3を超えているか否か判断し、その判定トルクT3を超えている場合には、シャットオフするようにしている(ステップC7)。
【0088】
さらに詳しく、打撃数θnに対する推定締付トルクTh等の推移を示す図21も参照して、本実施形態の動作について説明すると、増し締めが行われたときのトルク変動率Tv等の変化は極めて少なく、判定開始基準値Aを超えることはない(ステップC5)。しかしながら、この場合であっても、図10のθ2に示すように、単に判定開始基準値Aを超えていないだけの場合があるので、推定締付トルクThが増し締め判定トルクT3を超えているかどうか判断して、図21に示すように、当該判定トルクT3を超えている場合には(ステップJ)、増し締めが行われたとしてシャットオフを行う(ステップC7)。
【0089】
一方、当該判定トルクT3を超えていない場合には(ステップJ)、上述の図10におけるθ2のように、増し締めがされているのではなく、適性な締付作業が行われていると判断して、締付動作を継続するようになっている。このように、トルク変動率Tv等が判定開始基準値Aを超えることなく、かつ、推定締付トルクThが増し締め判定トルクT3を超えたときに、増し締めが発生したと判断して、シャットオフすることによって、無駄な作業を行わずに済むと共に、増し締めによって消費されるエネルギーをも削減することができるのである。
【0090】
尚、本実施形態における判定開始基準値Aは、増し締めが行われたときに、トルク変動率Tv等が当該基準値Aを超えることがないように定められる。また、本実施形態にあっては、第3の実施形態を基本として説明したため、樹脂系部材における複数の最大締付トルクTmaxの中で一番小さいトルクを、増し締め判定トルクとしているが、金属系部材のみを締付けるような場合にあっては、金属系部材における複数の最大締付トルクTmaxの中で一番小さいトルクを採用することは言うまでもない。
【0091】
[参考例7]
(本実施形態における基本思想)
本願の発明者らは、上記の参考例6において、無駄な作業を行わずに済むインパクト締付工具を提供することができたが、作業効率のさらなる向上を目指し、以上の各実施形態において、誤判定により途中停止した場合には、締付作業を継続するために作業者がトリガを引き直す必要が生じ、面倒であるということに着目した。そこで、本願の発明者らは、かかる事態を改善すべく、トリガが解放されずに一定時間を経過した場合には、再びインパクト締付工具の回転制御を行う手段を提案している。
【0092】
(本実施形態のインパクト締付工具における定常処理)
より具体的には、図22に示す締付判定処理のとおりであって、第1の実施形態を示した図2のフローチャートにおけるステップA5が処理された後に、タイマ計測を開始し(ステップI1)、トリガが解放されず(ステップA6)、所定時間Tmが経過したときに(ステップI2)、再びモータ1の回転制御を行うようにしたものである(ステップA2)。このようにすることで、上述の各実施形態において、誤判定により途中停止した場合であっても、所定時間Tmが経過したときに自動的に回転制御を始めるので、作業者は態々トリガを引きなおす必要がなく、作業性を向上せしめることができる。
【0093】
[各実施形態における補足事項について]
以上の各実施形態にあっては、インパクト締付工具を用いて説明したが、本願の発明者らは、かかる方式の締付工具に限定されるものではなく、広く一般の締付工具にも採用することができると共に、回転速度検出手段として周波数ジェネレータを用い、パルスエッジをカウントすることで、回転角検出手段として代用しているが、かかるものに限定するものではなく、エンコーダやポテンショメータによって代替しても良いと指摘している。尚、エンコーダ等で回転速度を求めるには、差分をとることによって求めるのが一般的である。
【0094】
また、第1の実施形態において説明したように、本願の発明者らは、トルク変動率Tq及びトルク変動率Tvを、移動平均の差分によって求めているが、ノイズを考慮したためであって、単に今回の値と前回の値との差分を取るようにしても良いし、回転角θによる微分値のみならず、時間による微分値であっても良いと主張している。すなわち、本願の発明者らの主張を、より具体的に表すと、トルク変動量Tqは、(17)式に示すように、回転角θ又は時間tの変化に対する締付トルクTの変化の割合を意味するものである。
【数17】
【0095】
一方、トルク変動率Tvは、(18)式に示すように、回転角θ又は時間tの変化に対するトルク変動量Tqの変化の割合を意味するものである。
【数18】
【0096】
さらに、本願の発明者らは、上述の各実施形態にあっては、トルク変動量Tq、トルク変動率Tvが所定の閾値を超えて、0以下となったときに締付の判定を行っているが、所定の閾値以下となったときに、締付と判定するようにしても良いと主張していると共に、当該トルク変動量Tq等が所定の閾値を超える代わりに、又はその条件と共に、当該トルク変動量Tq等が正の値を継続間の、当該トルク変動量Tq等の和を求め、その和が閾値を超えた時点を締付完了点と判定する方法でも良いと指摘している。
【発明の効果】
【0097】
以上のように、請求項1記載の発明にあっては、トルク変動率が判定開始基準値を超えた後、約0以下となったときに、ネジ等の締付が完了したと判断し、モータを停止させるようにしているので、樹脂部材等の脆性材料を締付によって破壊することなく、適性な締付をすることができるという効果を奏する。
【0098】
次に、請求項2記載の発明にあっては、トルク変動率が判定開始基準値を超えた後、約0以下となったときに、締付トルクが部材判定トルクを超えるかどうか判断し、その部材判定トルクを超えていない場合には、樹脂系部材の締付が完了したと判断する一方、前記部材判定トルクを超えている場合には、モータの回転制御を継続し、トルク変動量が約0以下となったときに、金属系部材の締付が完了したと判断し、モータを停止させるようにしているので、どのような締付部材を用いても、当該締付部材を破損させることなく、かつ最適な締付状態を得ることができるという効果を奏する。
【0099】
次に、請求項3記載の発明にあっては、締付が完了したと判断したときに、締付トルクが不具合判定トルクを超えるかどうか判断し、その不具合判定トルクを超えていない場合には、不具合等が発生していると判断して、モータの回転制御を継続する一方、前記不具合判定トルクを超えた場合には、ネジ等が適性に締付けられていると判断して、モータを停止させるようにしているので、組立上の不具合があっても、最適な締付を行うことができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本願におけるインパクト締付工具の基本的な構成図である。
【図2】 インパクト締付工具の定常処理を示すフローチャートである。
【図3】 本願におけるインパクト締付工具の打撃検出処理を示すフローチャートである。
【図4】 回転角θに対する締付トルクTの関係を示す図である。
【図5】 第1の実施形態におけるインパクト締付工具の締付判定処理を示すフローチャートである。
【図6】 第1の実施形態におけるインパクト締付工具の応答を示す図であって、打撃数θnに対する推定締付トルクTh、トルク変動量Tq、トルク変動率Tvの推移を示している。
【図7】 第2の実施形態におけるインパクト締付工具の締付判定処理を示すフローチャートである。
【図8】 第2の実施形態におけるインパクト締付工具の応答を示した図であって、打撃数θnに対する推定締付トルクTh、トルク変動量Tq、トルク変動率Tvの推移を示しており、(a)は樹脂系部材を締付けた場合の図、(b)は金属系部材を締付けた場合の図である。
【図9】 第3の実施形態におけるインパクト締付工具の締付判定処理を示すフローチャートである。
【図10】 第3の実施形態におけるインパクト締付工具の応答を示した図であって、打撃数θnに対する推定締付トルクTh、トルク変動量Tq、トルク変動率Tvの推移を 示しており、(a)は樹脂系部材を締付けた場合の図、(b)は金属系部材を締付けた場合の図である。
【図11】 参考例1におけるインパクト締付工具の構成図である。
【図12】 参考例2におけるインパクト締付工具の構成図である。
【図13】 参考例2におけるインパクト締付工具の締付判定処理を示すフローチャートである。
【図14】 参考例2におけるインパクト締付工具の応答を示した図であって、打撃数θnに対する推定締付トルクTh、トルク変動量Tq、トルク変動率Tvの推移を示している。
【図15】 参考例3におけるインパクト締付工具の締付判定処理を示すフローチャートである。
【図16】 参考例3におけるインパクト締付工具の応答を示した図であって、打撃数θnに対する推定締付トルクTh、トルク変動量Tq、トルク変動率Tvの推移を示しており、(a)は仮設定値T2Pが初期設定トルクTd以上の場合の図、(b)は仮設定値T2Pが許容下限トルクTL以下の場合の図である。
【図17】 参考例4におけるインパクト締付工具の締付判定処理を示すフローチャートである。
【図18】 参考例4におけるインパクト締付工具の応答を示した図であって、打撃数θnに対する推定締付トルクTh、トルク変動量Tq、トルク変動率Tvの推移を示している。
【図19】 参考例5におけるインパクト締付工具の構成図である。
【図20】 参考例6におけるインパクト締付工具の締付判定処理を示すフローチャートである。
【図21】 参考例6におけるインパクト締付工具の応答を示した図であって、打撃数θnに対する推定締付トルクTh、トルク変動量Tq、トルク変動率Tvの推移を示している。
【図22】 参考例7に係るインパクト締付工具の定常処理を示すフローチャートである。
【図23】 従来の実施形態におけるインパクト締付工具の構成図である。
【図24】 締付作業における打撃数θnに対する、締付トルクTとトルク変動量Tqの変化を示す図である。
【図25】 従来の締付判定処理を示すための図であって、回転角θに対する、締付トルクTとトルク変動量Tqの変化を示している。
【図26】 従来の締付判定処理を用いて樹脂系部材を締め付け、トルク変動量Tqが0となったところで、締付が完了したと判断した場合の図である。
【図27】 ネジ溝が不揃いであったり、ボルトとナットとの間に挟持した部材が微妙に湾曲をしていたり、ボルトとナットの中心軸のずれ、塵の捲き込みや、ネジ穴の表面にある焼付塗装の削り取り等によって、一時的に締付トルクTが上昇する場合を示す図である。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a tightening tool used for tightening work such as screws and bolts, such as a drill driver and a wrench.
[0002]
[Prior art]
[Configuration of impact tightening tool]
Conventionally, for tightening screws and bolts at construction sites and assembly factories, etc., a tightening tool that can be quickly tightened using the rotational force of the motor to improve workability. In recent years, among the tightening tools, aiming to further improve workability, convert the rotation of the motor into hammering and perform tightening work with its strong impact force. As a result, impact tightening tools capable of obtaining a higher torque than a rotary tool using only a speed reducer are becoming popular.
[0003]
FIG. 23 is a block diagram showing the configuration of the impact tightening tool. As shown in the vicinity of the center of the drawing, the
[0004]
In addition, the tightening tool generates a frequency signal proportional to the number of rotations of the
[0005]
More specifically, the
[0006]
The
[0007]
[Problems of conventional impact tightening tools]
However, since the impact tightening tool described above must determine the target set torque by the
[0008]
Therefore, the inventors of the present application have determined that the number of hits θ in the lower part of FIG. n -As shown in the tightening torque T characteristic, an attempt is made to use a response specific to a tightening operation in which a tightening member such as a screw comes into contact with a tightened member and the increase in the tightening torque T reaches a peak. Thought. More specifically, when a tightening member such as a screw starts to come into contact with the member to be tightened, the tightening torque T increases, and accordingly, the number of impacts θ in the upper stage of FIG. n -Torque fluctuation amount T q The characteristic suddenly rises and settles to a constant value, but when the tightening of the tightening member and the tightened member is completed and the tightening member stops rotating, it tries to use a response that suddenly drops to zero. I thought.
[0009]
[Conventional technology using torque fluctuation]
This torque fluctuation amount T q For example, Japanese Patent Application Laid-Open No. 61-8284 discloses a “bolt tightening method” as shown in FIG. (K) is obtained, and the difference G (K) between the average value S (K) and the previous average value S (K-1) is obtained, and the difference G (K) is decreased from the threshold value MS. A method is disclosed in which the tightening of the bolt is stopped.
[0010]
By the way, considering the fact that the tightening is firmly completed, the torque fluctuation amount T is not stopped when the bolt tightening is stopped when the value is lower than the threshold value MS as in the related art. q It should be better to stop tightening when becomes zero. Nevertheless, the background to which the conventional technique adopts the threshold value MS is that the fastening member and the member to be fastened may be a strong member made of a metal material or the like, but the resin material or the like Thus, it is assumed that the case where a brittle member that may be damaged when excessive tightening torque is applied is also taken into consideration.
[0011]
[Problems to be solved by the invention]
Therefore, in the related art, if the threshold value MS is set high in consideration of tightening the resin-based member, unlike the resin-based member that only needs to be engaged, it is robust. Insufficient tightening may occur in the tightening of metal members that are required to be tightened. However, in consideration of tightening the metal member, when the resin member is tightened with the threshold value MS set to 0, that is, the torque fluctuation amount T q When the tightening of the resin-based member is stopped when the value becomes 0, as shown in the center of FIG. 26, the resin member is stopped at a point past the maximum point of the tightening torque T. There was a problem of damaging the system members.
[0012]
The responses shown in FIGS. 24 to 26 are very ideal. Actually, the thread groove is not uniform, or the member sandwiched between the bolt and the nut is slightly curved. As shown in FIG. 27, the tightening torque T may temporarily increase due to deviation of the central axis of the bolt and nut, dusting, scraping of the baking paint on the surface of the screw hole, and the like. Nevertheless, in the above-described prior art, the torque fluctuation amount T q When the difference G (K) corresponding to is reduced below the threshold value MS, the bolt tightening is stopped. Three First, the torque fluctuation amount T is reached without reaching the point q Becomes 0 1 In this point, the fastening is stopped, and there is a problem that the fastening is finished in an incomplete state.
[0013]
The present invention has been made in view of such problems, and the object of the present invention is to use any tightening member, even if there is a slight problem in assembly. An object of the present invention is to provide a tightening tool capable of performing optimal tightening without damaging a member.
[0014]
[Means for Solving the Problems]
In view of this, the inventors of the present application first considered performing optimal tightening on the resin-based member, and when the torque fluctuation rate, which is a change in the torque fluctuation amount, becomes zero instead of the torque fluctuation amount. It has been found that an optimum tightening state can be obtained without damaging the resin-based member by stopping the tightening. The means for tightening the resin-based member using the torque fluctuation rate is the means described in
Motor control means for controlling rotation and stop of the motor, and torque estimation means for estimating the tightening torque of the output shaft of the motor, and tightening screws and bolts using the rotational force of the motor A tightening tool for performing work, wherein a torque fluctuation amount as a ratio of a change in the tightening torque with respect to a change in the rotation angle or time of the motor is obtained, and the torque fluctuation amount with respect to a change in the rotation angle or time of the motor The torque fluctuation rate, which is the rate of change of the torque, is obtained, and when the torque fluctuation rate exceeds about a predetermined determination start reference value and then becomes approximately 0 or less, it is determined that the tightening of the screw or the like has been completed. In addition, the motor control means includes a tightening determination means for outputting a stop command.
[0015]
Next, the inventors of the present application considered to perform optimum tightening using any tightening member, and while using a torque variation rate for a resin-based member, a torque variation amount for a metal-based member I thought about using. The means for that is the means described in
Motor control means for controlling rotation and stop of the motor, and torque estimation means for estimating the tightening torque of the output shaft of the motor, and using the rotational force of the motor, a resin-based member or a metal-based member A tightening tool for tightening screws, bolts, and the like, and determining a torque fluctuation amount as a ratio of a change in the tightening torque with respect to a change in the rotation angle or time of the motor, and rotating the motor A torque fluctuation rate, which is a ratio of the change in the torque fluctuation amount with respect to a change in angle or time, is obtained, and when the torque fluctuation rate exceeds about a predetermined determination start reference value and then becomes about 0 or less, Judgment is made whether the tightening torque exceeds the member judgment torque, which is the boundary value between the maximum tightening torque of the resin-based member and the maximum tightening torque of the metal-based member. When it is determined that the tightening of the resin-based member has been completed, a stop command is output to the motor control unit. On the other hand, if the member determination torque is exceeded, the rotation command is continuously output to the motor control unit. And a tightening judging means for judging that the fastening of the metal-based member is completed when the torque fluctuation amount is about 0 or less and outputting a stop command to the motor control means. To do.
[0016]
Next, the inventors of the present application are to deal with a case where the tightening torque T is temporarily increased due to an assembly failure caused by uneven thread grooves or a shift of the center axis of a bolt and a nut. When it is determined that the tightening has been completed with respect to the means described in
[0026]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
[First Embodiment]
(Configuration of impact tightening tool of this embodiment)
Next, each means for solving the above-described problem will be described in detail as a more specific embodiment. First, regarding the means described in
[0027]
The configuration of the impact tightening tool for that purpose is as shown in FIG. 1, and a desired tightening torque operated by the operator is set with respect to the configuration of the conventional impact tightening tool shown in FIG. The limit
[0028]
(Steady operation of impact tightening tool)
First, the steady operation of the impact tightening tool will be described with reference to FIG. 1 and FIG. 2. When the
[0029]
Next, based on the pulse signal, a hit detection process described later is performed (step A3), and the operator releases the
[0030]
(Beat detection in impact tightening tool of this embodiment)
By the way, the hit detection process in step A3 described above is, as shown in FIGS. 1 and 3, in the
[0031]
Then, according to the following equations (1) and (2), the average pulse width w obtained by moving and averaging the pulse width w [k] for J and K, respectively. a1 , W a2 As shown in equation (3). a1 To w a2 The speed fluctuation amount v [k] is obtained from the difference between the average pulse widths obtained by subtracting.
[Expression 1]
[Expression 2]
[Equation 3]
[0032]
Then, based on the following equation (4), an acceleration fluctuation amount a [k], which is a difference between the speed fluctuation amounts, is obtained by subtracting L values moved from the speed fluctuation amount v [k]. The acceleration fluctuation amount a [k] serves as a band-pass filter, and can accurately capture acceleration fluctuations without being affected by noise or the like from PWM. Note that L shown in the equation (4) is determined so as to obtain, for example, the total number of pulses generated by one rotation of the motor, that is, the value before one rotation (step B3).
[Expression 4]
[0033]
Next, the
[0034]
(Torque estimation method in this embodiment)
Next, in describing the tightening determination process in step B5 described above, a tightening torque estimation method will be described first. As an example of the method, the inventors of the present application have proposed a method for estimating the tightening torque from the rotation speed of the motor and the rotation amount of the motor between hits in Japanese Patent Application No. 11-166024. This method is derived from the balance of kinetic energy for each impact, and is based on the relationship that the energy consumed by tightening and the energy given to the anvil provided on the output shaft by hammering are approximately equal. This is a method for estimating the tightening torque.
[0035]
More specifically, as shown in FIG. 4, the rotation angle θ and the tightening torque T of the
[0036]
For example, in FIG. 4, the hammer hits each with the rotation angle θ. 1 , Θ 2 ..., θ n As shown in the following equation (5), the nonlinear function τ is represented by the interval [θ n , Θ n + 1 ] To obtain the energy E n , Rotation angle between striking φ n (= Θ n + 1 −θ n ) Is the interval [θ n , Θ n + 1 ] Average torque T na It becomes.
[Equation 5]
[0037]
On the other hand, as shown in the following equation (6), when the impact occurs θ n Rotational speed ω n From the square value of, the moment of inertia J of the anvil a Half of the value obtained by multiplying by n Energy E given to the anvil by hammering the hammer ni It becomes.
[Formula 6]
[0038]
Where energy E n And energy E ni Are equivalent to each other, and substituting (6) into (5) and rearranging the average torque T na Estimated tightening torque T nh The following formula (7) is obtained, and the estimated tightening torque T nh (Hereinafter, estimated tightening torque T h And). In addition to the torque estimation method, the inventors of the present application use a torque sensor, estimate from the current and voltage of the
[Expression 7]
[0039]
(Tightening determination in impact tightening tool of this embodiment)
With the above torque estimation method in mind, the tightening determination process in step B5 described above will be described with reference to FIGS. 1 and 5. First, the
[Equation 8]
[0040]
Further, according to the following equation (9), the rotation angle 2π / C of the
[Equation 9]
[0041]
And the rotation angle φ between strikes obtained by the equations (8) and (9), respectively. n And when the impact occurs θ n Rotational speed ω n Can be calculated according to the above equation (7) to obtain the estimated tightening torque (step C3). Next, the
[Expression 10]
[Expression 11]
[Expression 12]
[0042]
Next, the tightening
[Formula 13]
[Expression 14]
[Expression 15]
[0043]
Where the number of hits θ n Estimated tightening torque T against h , Torque fluctuation amount T q , Torque fluctuation rate T v The process after step C4 will be described with reference also to FIG. 6 showing the transition of the torque. v However, when it exceeds a determination start reference value A that is arbitrarily determined in consideration of noise or the like (step C5) and becomes 0 or less (step C6), a stop command is output to the
[0044]
Thus, the torque fluctuation rate T v The point where becomes 0 is the maximum tightening torque T max By stopping the fastening operation at the fastening completion point, the fastening can be completed without destroying the resin member by fastening. Torque fluctuation amount T q When the point becomes 0, the maximum tightening torque T max It goes without saying that the member is destroyed. Further, the reason why the inventors of the present application set the determination start reference value A is that the torque fluctuation rate T at the beginning of tightening. v This is because it is necessary to eliminate such a case because 0 indicates 0 and may become 0 due to noise or the like.
[0045]
[Second Embodiment]
(Basic idea in this embodiment)
Next, although the means described in
[0046]
For this purpose, it is necessary to determine whether the member is a resin-based member or a metal-based member. max Paying attention to the difference between the members, the maximum tightening torque T of various resin-based members and metal-based members max The maximum tightening torque T in the resin-based member max The largest of these, and multiple maximum tightening torques T for metal-based members max A member determination torque serving as a threshold is provided at the boundary with the smallest one of the estimated tightening torque T h Proposes to determine a member depending on whether or not exceeds the member determination torque.
[0047]
(Tightening determination in impact tightening tool of this embodiment)
More specifically, as in the tightening determination process shown in FIG. 7, the
[0048]
Here, the number of impacts θ when the resin-based member is tightened n Estimated tightening torque T against h , Torque fluctuation amount T q , Torque fluctuation rate T v The process after step C4 will be described with reference to FIG. 8 (a) showing the transition of the torque. The tightening
[0049]
On the other hand, in step D2, as shown in FIG. 8B, the member determination torque value T 1 If it exceeds the upper limit, it is determined that the metal-based member is tightened and the tightening point θ of the resin-based member is completed. r If the tightening is stopped at
[0050]
Thus, in the impact tightening tool of the present embodiment, the torque fluctuation rate T at the beginning of tightening. v Tightening determination using resin r When it is determined that the estimated tightening torque T h Is the member determination torque T 1 If it exceeds, the metal member is judged to be tightened and the tightening is continued, and the torque fluctuation amount T q Tightening determination using metal m Because it is designed to shut off when it is determined that the maximum pressure has been reached, no matter what tightening member is used, the tightening member can be obtained without being damaged and an optimum tightening state can be obtained. Can do.
[0051]
Other configurations and operations are the same as those in the first embodiment, and are not specifically described here. Further, in the following description of each embodiment, the same processes are denoted by the same reference numerals as shown in FIG. Or omitted.
[0052]
[Third Embodiment]
(Basic idea in this embodiment)
Next, the means described in
[0053]
Therefore, the inventors of the present application investigate the maximum torque when the tightening torque T is temporarily increased based on such a point of interest for each of various problems, and among the plurality of maximum torques in the problem. A failure determination torque serving as a threshold is provided so that the torque is slightly larger than the largest torque, and the estimated tightening torque T h The estimated tightening torque T depends on whether the torque exceeds the failure determination torque. h It is proposed to determine whether the increase in the amount is due to sitting or due to a malfunction.
[0054]
(Tightening determination in impact tightening tool of this embodiment)
More specifically, the tightening determination process shown in FIG. n Estimated tightening torque T against h Referring to FIG. 10 (a) showing the transition of the above, the operation when fastening the resin-based member will be described. First, the torque fluctuation rate T v Etc. (steps C1 to C4), and at the beginning of tightening, the torque fluctuation rate T v Tightening determination is performed with (Step D1), and the number of hits is θ 1 Torque fluctuation rate T v Has already exceeded the determination start reference value A (step C5) and has become 0 or less (step C6), the estimated tightening torque T h Is the member determination torque T 1 And the member determination torque T 1 (Step D2), it is determined that the resin-based member is tightened.
[0055]
At this time, the tightening
[0056]
On the other hand, the number of hits is θ r Torque fluctuation rate T v Has already exceeded the determination start reference value A (step C5) and has become 0 or less (step C6). h Is the member determination torque T 1 And the member determination torque T 1 (Step D2), it is determined that the resin-based member is tightened. Next, the estimated tightening torque T h Is the failure determination torque T 2 To determine whether or not the torque exceeds the failure determination torque T 2 (Step E1), it is determined that the tightening member is properly tightened (sitting) without causing any trouble, and the shut-off process is performed (step S1). C7).
[0057]
When the metal member shown in FIG. 10B is tightened, the tightening point θ of the resin member is completed. r The estimated tightening torque T h Is the member determination torque T 1 (Step D2), the mode shifts to the torque fluctuation amount determination mode (step D3), and the torque fluctuation amount T q Tightening completion point θ m (Step D4), the estimated tightening torque T h Is the failure determination torque T 2 To determine whether or not the torque exceeds the failure determination torque T 2 Is exceeded (step E1), a shut-off process is performed (step C7).
[0058]
Thus, in the impact tightening tool of this embodiment, the torque fluctuation rate T v Or torque fluctuation amount T q Estimated tightening torque T when is less than 0 h Is the failure determination torque T 2 Since the shut-off is performed when the pressure exceeds the limit, the optimum tightening can be performed even if there are some problems in assembly. Other configurations and operations are the same as those in the above-described embodiments, and thus will not be described here.
[0059]
[ Reference example 1 ]
(Basic idea in this embodiment)
The inventors of the present application employ the failure determination torque T2 in the third embodiment, so that the impact tightening tool can perform optimum tightening even if there is a slight failure in assembly. However, since the defect determination torque T2 is not changed, the estimated tightening torque Th at the tightening completion points θr and θm is smaller than the defect determination torque T2 and is outside the design range. When the member is tightened, the tightening operation may be continued even though the tightening is completed.
[0060]
On the other hand, before the tightening completion points θr and θm, the tightening member outside the design range in which the estimated tightening torque Th when the torque fluctuation rate Tv or the like becomes 0 is larger than the failure determination torque T2 is tightened. If excessive noise is applied and the torque exceeds the failure determination torque T2, the tightening operation may be stopped although the tightening is not completed. Therefore, the inventors of the present application can change the malfunction determination torque T2 in order to solve such a problem. Hand Propose a stage.
[0061]
(Configuration of impact tightening tool of this embodiment)
The specific configuration of the impact tightening tool for this purpose is as shown in FIG. 11, which is connected to the tightening
[0062]
In this manner, by providing the
[0063]
[ Reference example 2 ]
(Basic idea in this embodiment)
The inventors of the present application Reference example 1 However, by providing the failure determination
[0064]
On the other hand, the inventors of the present application have repeated trial and error as to whether there is a clue that can cope with such a problem, and as shown in FIG. The maximum value of the ascending is often proportional to the magnitude of the tightening torque of the tightening member at the completion of tightening, and the maximum value is the tightening torque measured first (estimated tightening). Torque T h ) Is often the largest, and the estimated tightening torque T from the start to any number of revolutions h The maximum torque is obtained from the transition of the failure, and the failure determination torque T is determined according to the maximum torque. 2 I realized that the above problem can be solved by setting.
[0065]
Therefore, the inventors of the present application investigated the number of times required to complete the tightening of all the tightening members to be tightened in order to realize such a solution, and among them, the member having the smallest required number of rotations The rotation speed is determined as the determination rotation speed, the maximum torque is obtained from the estimated tightening torque Th from the start to the rotation of the determination rotation speed, and a value obtained by adding a minute value to the maximum torque is determined as a failure determination. Torque T2 Hand Propose a stage.
[0066]
(Trouble determining torque T in this embodiment 2 About setting)
As shown in FIG. 12, the configuration of the impact tightening tool for realizing the means includes a
[Expression 16]
[0067]
Next, the number of hits θ n Estimated tightening torque T against h Referring to FIG. 14 showing the transition of the
[0068]
In this way, even when a tightening operation is performed by mixing a member with a small tightening torque and a member with a large tightening torque when tightening is completed, Since it is not necessary to set the determination torque, work efficiency can be improved. The maximum torque T m1 Small torque T g If the torque is not applied, the failure determination torque T is easily applied. 2 It is because there is a risk of exceeding. Further, the processes after Steps F3 and F4 are the same as the processes of Steps C2 to C7 of FIG. 9 used in the third embodiment, and other configurations and operations are the same as those of the above-described embodiments. There are no specific explanations here.
[0069]
[ Reference example 3 ]
(Basic idea in this embodiment)
The inventors of the present application Reference example 2 In this case, the maximum torque Tm1 is obtained from the start to the time when the determination rotational speed ψh is rotated, and the value obtained by adding the constant value Tg to the maximum torque Tm1 is set as the failure determination torque T2, so that Even when a member having a small tightening torque and a member having a large tightening torque are mixed to perform a tightening operation, an appropriate tightening state has been successfully obtained.
[0070]
However, the estimated tightening torque T immediately after starting h Is too small due to some disturbance, or vice versa, the failure judgment torque T is adjusted in accordance with the estimated tightening torque. 2 Is set to be too small or too large, there is a possibility that the tightening may be stopped or the tightening operation may be continued without reaching the tightening completion point. Therefore, the inventors of the present application have solved the problem determination torque T in order to solve such a problem. 2 It is proposed to give a predetermined upper and lower limit so that is not too small or too large.
[0071]
(Trouble determining torque T in this embodiment 2 About setting)
More specifically, it is as in the tightening determination process shown in FIG. n Is input (step C1), the total rotational speed ψ of the
[0072]
Next, the determined rotational speed ψ h Stroke number θ n Estimated tightening torque T against h Referring to FIG. 16 (a) showing the transition of the
[0073]
On the other hand, as shown in FIG. 16B, in step G2, the temporary set value T 2P Is the initial set torque T d The allowable lower limit torque T which is below and arbitrarily determined in advance L In the following cases (step G4), it is determined that the determination value is too small, and the allowable lower limit torque T L The failure determination torque T 2 (Step G5). In step G4, the temporary setting value T 2P Is the allowable lower limit torque T L If it is above, it is determined that the determination value is an appropriate value, and the temporary setting value T 2P The failure determination torque T 2 (Step G6).
[0074]
In this way, the estimated tightening torque T immediately after starting h However, even if it is too small due to some disturbance, or vice versa, it will stop tightening without reaching the proper tightening completion point, or the tightening operation will continue. The optimum tightening state can be obtained. The processes after steps G1, G5, and G6 are the same as the processes of steps C2 to C7 of FIG. 9 used in the third embodiment, and other configurations and operations are the same as those of the above-described embodiments. Since they are the same, they are not specifically described here.
[0075]
[ Reference example 4 ]
(Basic idea in this embodiment)
The inventors of the present application described above Reference Example 2 and Reference Example 3 In this case, the determination rotational speed ψh is introduced, and even when a tightening operation is performed by mixing a member with a small tightening torque and a large member when tightening is completed, it is possible to obtain an appropriate tightening state. However, by adopting such a determination rotational speed ψh, it has been found that the effect intended by the inventors of the present application has another effect. Even if the failure determination torque T2 employed in the third embodiment is not used, the tightening is continued even if the torque fluctuation rate Tv or the like becomes 0 while the rotation speed has not been reached. Hand Appropriate tightening can be obtained by using a step.
[0076]
(Tightening determination in impact tightening tool of this embodiment)
More specifically, it is the same as the tightening determination process shown in FIG. 17, and in the flowchart of FIG. 9 showing the third embodiment, instead of steps E1 and E2, the total rotational speed ψ all Is the judgment speed ψ h Step H is used to determine whether or not the rotation speed ψ h It is determined whether or not an assembly failure due to a shift of the central axis of the bolt and the nut has occurred.
[0077]
More in detail, the number of hits θ n Estimated tightening torque T against h The operation of the present embodiment will be described with reference to FIG. v It is determined that the tightening of the resin-based member whose value is 0 or less is θ 1 , Θ 2 (Step C6), the total rotational speed ψ all Is the judgment speed ψ h If both of these points are h Is not exceeded (step H), it is determined that some trouble has occurred, the tightening is continued, and the tightening determination process is terminated.
[0078]
On the other hand, the torque fluctuation rate T v Is less than or equal to 0 r And torque fluctuation amount T q Is determined to be the completion of tightening of the metal-based member having a value of 0 or less m The total number of revolutions ψ all Is the judgment speed ψ h If both of these points are h (Step H), it is determined that the fastening member is properly tightened (sit down) without any malfunction, and the shut-off process is performed (step S). C7).
[0079]
Note that FIG. 18 used in the description of the present embodiment shows an example of the fastening of the metal-based member, and the fastening completion point θ of the resin-based member. r Estimated tightening torque T h Is the member determination torque T 1 Since this is the case (step D2), it is determined that the metal member is tightened, the process shifts to the fluctuation amount mode (step D3), and the tightening point θ of the metal member is reached. m As described in the second embodiment, the shut-off process is performed (step C7).
[0080]
Thus, when it is determined that tightening is complete, the total rotational speed ψ all Is the judgment speed ψ h To determine whether the rotation speed exceeds ψ h By shutting off when exceeding the above, optimum tightening can be performed even if there are some problems in assembly. Other configurations and operations are the same as those in the third embodiment, and are not specifically described here.
[0081]
[ Reference Example 5 ]
(Basic idea in this embodiment)
The inventors of the present application Reference example 4 However, the adoption of the determination rotational speed ψh has found another effect that optimum tightening can be performed even if there is a slight malfunction in assembly, but the determination rotational speed ψh is unchanged. Therefore, when tightening a tightening member outside the design range where tightening is completed at a rotational speed smaller than the judged rotational speed ψh, the tightening operation continues even though the tightening has been completed. There was a fear of being done.
[0082]
On the other hand, when mixing and tightening a member that requires an extremely small number of times until tightening and a member that requires an extremely large number of times until tightening, the tightening operation is prevented from continuing as described above. Therefore, the determination rotational speed ψh is set in accordance with a member that requires an extremely small number of times until tightening, but in that case, judging from the rotational speed of a member that requires a very large number of times until tightening, the determination rotational speed Since ψh is a very small number of revolutions, if there is an increase in the estimated tightening torque Th due to a slight assembly problem between the two revolutions, the tightening is not completed. Therefore, there was a risk of stopping the tightening operation. Therefore, the inventors of the present application can change the determination rotational speed ψh to solve such a problem. Hand Propose a stage.
[0083]
(Configuration of impact tightening tool of this embodiment)
The specific configuration of the impact tightening tool for this purpose is as shown in FIG. 19, which is connected to the tightening
[0084]
In this way, by providing the
[0085]
[ Reference Example 6 ]
(Basic idea in this embodiment)
The inventors of the present application can perform optimum tightening without damaging the tightening member in any of the above-described embodiments, even if any tightening member is used or there is a slight problem in assembly. Although the present inventors have been able to provide a tightening tool that can be performed, the present inventors' willingness to create does not remain there, and a tightening member that has already been tightened is erroneously tightened. I thought that it would be possible to deal with this case, and I thought to use the fact that the value of the estimated tightening torque Th appears as a large value from the beginning when the already tightened tightening member is tightened.
[0086]
Therefore, the inventors of the present application pay attention to the fact that the maximum tightening torque Tmax again differs depending on the member in order to use such a phenomenon, and investigate the maximum tightening torque Tmax of various resin-based members to obtain resin-based members. The smallest tightening torque among the plurality of maximum tightening torques Tmax is determined as the additional tightening determination torque, and the tightening member already tightened according to whether the estimated tightening torque Th exceeds the additional tightening determination torque To determine whether the tightening has been done by mistake. Hand Propose a stage.
[0087]
(Additional tightening determination in impact tightening tool of this embodiment)
More specifically, in the tightening determination process shown in FIG. 20, in step C5 in the flowchart of FIG. 9 showing the third embodiment, the torque fluctuation rate T v Is determined not to exceed the determination start reference value A, that is, when it is NO, the estimated tightening torque T h Tightening judgment torque T Three Step J for determining whether or not the torque exceeds T Three And whether or not the determination torque T Three Is exceeded, the system is shut off (step C7).
[0088]
More in detail, the number of hits θ n Estimated tightening torque T against h The operation of the present embodiment will be described with reference also to FIG. 21 showing the transition of the torque fluctuation rate T when the tightening is performed. v Etc. are extremely small and do not exceed the determination start reference value A (step C5). However, even in this case, θ in FIG. 2 As shown in FIG. 4, since the judgment start reference value A may not be exceeded, the estimated tightening torque T h Tightening judgment torque T Three And the determination torque T as shown in FIG. Three Is exceeded (step J), shut-off is performed on the assumption that retightening has been performed (step C7).
[0089]
On the other hand, the determination torque T Three Is not exceeded (step J), θ in FIG. 2 In this way, the tightening operation is continued by determining that an appropriate tightening operation is being performed instead of the additional tightening. Thus, the torque fluctuation rate T v Without exceeding the determination start reference value A and the estimated tightening torque T h Tightening judgment torque T Three When it is exceeded, it is determined that additional tightening has occurred, and shut-off eliminates unnecessary work, and energy consumed by additional tightening can be reduced.
[0090]
The determination start reference value A in the present embodiment is the torque fluctuation rate T when additional tightening is performed. v Etc. are determined so as not to exceed the reference value A. Moreover, in this embodiment, since it demonstrated on the basis of 3rd Embodiment, several maximum tightening torque T in a resin-type member is demonstrated. max The smallest tightening torque is set as the additional tightening determination torque. However, in the case where only the metal member is tightened, a plurality of maximum tightening torques T in the metal member are used. max Needless to say, the smallest torque is adopted.
[0091]
[ Reference Example 7 ]
(Basic idea in this embodiment)
The inventors of the present application Reference Example 6 In the above embodiments, in order to further improve the work efficiency, in the case where the tool is stopped halfway due to an erroneous determination, the tightening is performed. We paid attention to the fact that the operator had to pull the trigger again in order to continue the work, which was troublesome. Therefore, in order to improve such a situation, the inventors of the present application perform rotation control of the impact tightening tool again when a predetermined time has passed without the trigger being released. Hand Propose a stage.
[0092]
(Steady processing in the impact tightening tool of this embodiment)
More specifically, as shown in the tightening determination process shown in FIG. 22, after step A5 in the flowchart of FIG. 2 showing the first embodiment is processed, timer measurement is started (step I1). The trigger is not released (step A6), and the predetermined time T m Is passed (step I2), the rotation control of the
[0093]
[About supplementary items in each embodiment]
In each of the above embodiments, the impact tightening tool has been described. However, the inventors of the present application are not limited to such a tightening tool, and can be widely applied to general tightening tools. It can be used, and a frequency generator is used as the rotation speed detection means, and the pulse edge is counted to substitute for the rotation angle detection means. However, the present invention is not limited to this, and can be replaced by an encoder or a potentiometer. It is possible to do it. In order to obtain the rotational speed with an encoder or the like, it is general to obtain the rotational speed by taking a difference.
[0094]
Further, as described in the first embodiment, the inventors of the present application have a torque fluctuation rate T. q And torque fluctuation rate T v Is calculated based on the difference of the moving average, but because noise is taken into account, the difference between the current value and the previous value may be taken, not only the differential value based on the rotation angle θ, It argues that it may be a differential value over time. That is, the present inventors' claims are more specifically expressed as follows: torque fluctuation amount T q Means the ratio of the change in the tightening torque T with respect to the change in the rotation angle θ or time t as shown in the equation (17).
[Expression 17]
[0095]
On the other hand, torque fluctuation rate T v Is a torque fluctuation amount T with respect to a change in the rotation angle θ or time t as shown in the equation (18). q It means the rate of change.
[Formula 18]
[0096]
Furthermore, the inventors of the present application, in each of the embodiments described above, have a torque fluctuation amount T. q , Torque fluctuation rate T v It is asserted that tightening is determined when the value exceeds a predetermined threshold and becomes 0 or less, but it may be determined that the tightening is determined when the value becomes equal to or less than a predetermined threshold. Along with the torque fluctuation amount T q Instead of exceeding a predetermined threshold value or together with the condition, the torque fluctuation amount T q The torque fluctuation amount T during which the positive value continues q It is pointed out that a method may be used in which a sum of the above is obtained and a point in time when the sum exceeds a threshold is determined as a fastening completion point.
【The invention's effect】
[0097]
As described above, in the invention according to
[0098]
Next, in the invention according to
[0099]
Next, in the invention according to
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a basic configuration diagram of an impact fastening tool in the present application.
FIG. 2 is a flowchart showing a steady process of an impact tightening tool.
FIG. 3 is a flowchart showing impact detection processing of an impact tightening tool in the present application.
FIG. 4 is a diagram showing a relationship of a tightening torque T with respect to a rotation angle θ.
FIG. 5 is a flowchart showing a tightening determination process for an impact tightening tool according to the first embodiment.
FIG. 6 is a diagram showing a response of an impact tightening tool in the first embodiment, and shows changes in estimated tightening torque Th, torque fluctuation amount Tq, and torque fluctuation rate Tv with respect to the number of hits θn.
FIG. 7 is a flowchart illustrating a tightening determination process for an impact tightening tool according to the second embodiment.
FIG. 8 is a diagram showing the response of the impact tightening tool in the second embodiment, showing the transition of the estimated tightening torque Th, the torque fluctuation amount Tq, and the torque fluctuation rate Tv with respect to the number of impacts θn; (A) is a figure at the time of fastening a resin system member, (b) is a figure at the time of fastening a metal system member.
FIG. 9 is a flowchart illustrating a tightening determination process for an impact tightening tool according to a third embodiment.
FIG. 10 is a diagram showing the response of the impact tightening tool in the third embodiment, showing the transition of the estimated tightening torque Th, the torque fluctuation amount Tq, and the torque fluctuation rate Tv with respect to the number of impacts θn; (A) is a figure at the time of fastening a resin system member, (b) is a figure at the time of fastening a metal system member.
FIG. 11 Reference example 1 It is a block diagram of the impact fastening tool in.
FIG. Reference example 2 It is a block diagram of the impact fastening tool in.
FIG. 13 Reference example 2 It is a flowchart which shows the fastening determination processing of the impact fastening tool in.
FIG. 14 Reference example 2 Is a diagram showing the response of the impact tightening tool, and shows the transition of the estimated tightening torque Th, the torque fluctuation amount Tq, and the torque fluctuation rate Tv with respect to the number of hits θn.
FIG. 15 Reference example 3 It is a flowchart which shows the fastening determination processing of the impact fastening tool in.
FIG. 16 Reference example 3 FIG. 6 is a diagram showing the response of the impact tightening tool in FIG. 6 and shows the transition of the estimated tightening torque Th, the torque fluctuation amount Tq, and the torque fluctuation rate Tv with respect to the number of impacts θn. FIG. 5B is a diagram when the initial set torque Td is greater than or equal to the initial set torque Td, and FIG. 5B is a diagram when the temporary set value T2P is less than or equal to the allowable lower limit torque TL.
FIG. 17 Reference example 4 It is a flowchart which shows the fastening determination processing of the impact fastening tool in.
FIG. 18 Reference example 4 Is a diagram showing the response of the impact tightening tool, and shows the transition of the estimated tightening torque Th, the torque fluctuation amount Tq, and the torque fluctuation rate Tv with respect to the number of hits θn.
FIG. 19 Reference Example 5 It is a block diagram of the impact fastening tool in.
FIG. 20 Reference Example 6 It is a flowchart which shows the fastening determination processing of the impact fastening tool in.
FIG. 21 Reference Example 6 Is a diagram showing the response of the impact tightening tool, and shows the transition of the estimated tightening torque Th, the torque fluctuation amount Tq, and the torque fluctuation rate Tv with respect to the number of hits θn.
FIG. 22 Reference Example 7 It is a flowchart which shows the steady process of the impact fastening tool which concerns on.
FIG. 23 is a configuration diagram of an impact tightening tool in a conventional embodiment.
FIG. 24 is a diagram showing changes in the tightening torque T and the torque fluctuation amount Tq with respect to the number of hits θn in the tightening operation.
FIG. 25 is a diagram for illustrating a conventional tightening determination process, showing changes in the tightening torque T and the torque fluctuation amount Tq with respect to the rotation angle θ.
FIG. 26 is a diagram in the case where it is determined that the tightening is completed when the resin-based member is tightened using the conventional tightening determination process and the torque fluctuation amount Tq becomes zero.
[Fig.27] The thread groove is uneven, the member sandwiched between the bolt and nut is slightly curved, the center axis of the bolt and nut is misaligned, dust is swallowed, the surface of the screw hole It is a figure which shows the case where the tightening torque T rises temporarily by scraping off of the baking coating in the.
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