JP4275980B2 - 放送番組編成制作支援システム,編成端末装置,制作端末装置,放送番組編成制作方法,およびプログラム - Google Patents
放送番組編成制作支援システム,編成端末装置,制作端末装置,放送番組編成制作方法,およびプログラム Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は放送番組編成制作支援システム,編成端末装置,制作端末装置,放送番組編成制作方法,およびプログラムにかかり,特に放送番組の編成,制作に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のアナログ放送では,映像や音声情報を放送するため,電波などのキャリア(搬送波)に信号形態を変換して送信している。しかし,アナログ放送は,外部からのノイズに弱く,伝送経路によっては非常に大きな信号を必要としていた。また近年においては,放送内容の高品質化の要請も高まっている。
【0003】
この高品質放送を可能とするため,充分な周波数帯域幅を確保できるデジタル放送が開始された。このデジタル放送により従来のアナログ放送では成し遂げることができなかった,高画質・高音質化が可能となり,さらには視聴者と放送局との双方向サービスなどの新たな情報サービスが可能になった。
【0004】
また,デジタル放送の場合は,データ圧縮技術が応用でき,この技術により,同じ周波数帯域幅で,アナログ方式より多くの情報を送ることができる。簡単な例を述べると,アナログ方式では1チャンネルしか放送できなかった帯域幅で,デジタル方式は3チャンネル位の伝送ができる。例えば,上記主たる映像,音声とは別に,相違するデータを送出することにより,野球番組を見ながら選手情報をチェックするなどが可能となる。また,画像放送においては,チャンネル数を増やすかわりに,ハイビジョン番組に変えることも可能である。
【0005】
さらに,デジタル放送では画像や音声情報を,「0」と「1」の数字で組み合わされたデジタルデータで表現しているため,大量のデータを高速で送信することができ,このように情報を数量化することで保存,複製,加工,編集などが容易になる。
【0006】
【特許文献1】
特開2002−016566号公報
【発明が解決しようとする課題】
このようなデジタル放送の放送番組編成制作支援システムにおいては,上記のように1つのサービスで複数のコンポーネント(映像,音声,データ)を送出することができる。しかしながら,かかる場合においては,主たる映像,音声およびデータ放送のキューシートを,各々個別に設定する必要があった。また,主たる映像,音声のキューシートを変更する場合,他のデータ放送もその変更に従って,再検討しなければならない。また,データ放送の各ローカルイベント(LE;Local Event)の時間が長く,放送時間内に収まらないことによりデータ放送のキューシートに再配置できない場合は,さらに主たる映像,音声のキューシートを変更しなければならないという煩雑さの問題があった。
【0007】
本発明は,従来の放送番組編成制作支援システムが有する上記問題点に鑑みてなされたものであり,本発明の目的は,容易な操作により効率的かつ正確な,主放送とデータ放送の同時制作を可能とする,新規かつ改良された放送番組編成制作支援システムを提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため,本発明の第1の観点によれば,通信網に接続され放送番組の編成を行う編成端末装置と,通信網に接続され放送番組の制作を行う制作端末装置とからなる放送番組編成制作支援システムが提供される。
【0009】
かかる構成により,デジタル放送における放送番組の設定からキューシート(上記設定された番組のさらに詳細な番組スケジュール)の作成までを一連の処理として効率的かつ正確に行うことが可能となる。
【0010】
上記編成端末装置は,放送を通じて提供する番組であって放送事業者が編成目的とする放送番組を設定する放送番組設定手段と,上記放送番組の番組枠を,GUI表示を用いて番組開始時刻と番組終了時刻を指示,または,リスト表示を用いて番組開始時刻と番組時間長を指示することによって設定する番組枠設定手段とを備えるとしてもよい。ここでGUI(Graphical User Interface)とは,コンピュータで処理を行うとき,画面上に絵やアイコン(絵文字)を表示し,直感的に分かりやすく操作できるようにした,人との接続手段である。
【0011】
かかる構成により,週間番組表における各放送番組またはその番組枠を,他の番組枠に干渉することなく容易に設定することができる。また,一度に多くの番組枠を一旦設定し,後から番組枠を変更,移動,削除することも,GUI表示やリスト表示から簡単に行うことができる。
【0012】
また,上記編成端末装置は,放送番組の情報である放送番組情報,主放送イベントの情報である主放送イベント内容情報,データ放送イベントの情報であるデータ放送イベント内容情報,スポンサーに関する情報であるスポンサー情報からなる群から選択される一または二以上の組み合わせからなる上記放送番組のパラメータを設定するパラメータ設定手段をさらに備えることができる。ここで,イベントとは,番組内でさらに細分化された催しをいう。上記放送番組情報は,放送番組全体の番組タイトル,制作の可否の情報を含んでもよい。上記主放送イベント内容情報は,主放送イベントの放送内容に関する情報を含んでもよい。ここで主放送とは,ストリーム系伝送方式で伝送される,映像と音声を併せて送るサービス(テレビ放送や主映像(簡易動画)が付属するラジオ放送を含む。),または,音声のみを送るサービス(ラジオ放送を含む。)をいう。上記データ放送イベント内容情報は,データ放送イベントの自動設定の可否や主放送イベントとの関連付けに関する情報を含んでもよい。ここでデータ放送とは,主放送に付属して送出されるデータサービスをいう。上記データ放送はカルーセル伝送方式または他の伝送方式により伝送されてもよい。また,上記スポンサー情報は,提供を受けているスポンサー名やCM(Commercial)に関する情報を含んでもよい。
【0013】
かかる構成により,編成担当者が編成端末装置においてのみ設定すべき,また,設定可能な情報を上記番組枠に関連付けることができる。この処理の後段階であるキューシート作成時には,パラメータ設定手段により設定されたパラメータに従い各イベントの自動作成が行われるなどの連携が図られる。
【0014】
また,コンピュータをして上記に記載された編成端末装置として機能させる,コンピュータプログラムも提供される。
【0015】
上記制作端末装置は,放送番組の番組枠内において主放送イベントを,主放送イベント属性と,GUI表示を用いて主放送イベント開始時刻と主放送イベント終了時刻を指示またはリスト表示を用いて主放送イベント開始時刻と主放送イベント時間長を指示することによって設定する主放送イベント枠と,主放送イベントの内容である主放送イベント情報と,から設定する主放送イベント設定手段を備えることができる。ここで主放送イベント属性は,主放送イベントの内容に対する属性を表し,キューシート上では属性毎に色分けすることができる。
【0016】
かかる構成により,キューシートにおける主放送イベント枠を,他の主放送イベント枠に干渉することなく容易に設定することができる。また,一度に多くの主放送イベントを一旦設定し,後から主放送イベント枠を変更,移動,削除することも,GUI表示やリスト表示から簡単に行うことができる。また,数個に代表される主放送イベント属性を色分けすることにより,放送番組全体に対する主放送イベントの配分が視覚的にかつ容易に把握できる。
【0017】
また,上記放送番組の上記番組枠内においてデータ放送イベントを,データ放送イベント属性と,GUI表示を用いてデータ放送イベント開始時刻とデータ放送イベント終了時刻を指示またはリスト表示を用いてデータ放送イベント開始時刻とデータ放送イベント時間長を指示することによって設定するデータ放送イベント枠と,上記データ放送イベントの内容であるデータ放送イベント情報と,から設定するデータ放送設定手段を備えることができる。ここでデータ放送イベント属性は,データ放送イベントの内容に対する属性を表し,キューシート上では属性毎に色分けすることができる。
【0018】
かかる構成により,キューシートにおけるデータ放送イベント枠を,他のデータ放送イベント枠に干渉することなく容易に設定することができる。また,一度に多くのデータ放送イベントを一旦設定し,後からデータ放送イベント枠を変更,移動,削除することも,GUI表示やリスト表示から簡単に行うことができる。また,数個に代表されるデータ放送イベント属性を色分けすることにより,放送番組全体に対するデータ放送イベントの配分が視覚的にかつ容易に把握できる。
【0019】
また,上記データ放送イベントは,個別の目的を持った多重のレイヤ構造から成るとしてもよい。ここで,上記多重のレイヤには相違したデータ放送イベントを設定できる。このレイヤは,主放送イベントに連動する主放送コンテンツレイヤ,音声コンテンツレイヤ,動画コンテンツレイヤ,HTML(Hyper Text Markup Language)コンテンツレイヤ,EMD(Electronic Music Distribution)コンテンツレイヤを含んでもよい。ここで,コンテンツとは,データや情報の内容,中身または記事のことをいう。また,上記EMDコンテンツは,着メロ,ゲームコンテンツなどのビットコンテンツ等に置き換えることも可能である。
【0020】
かかる構成により,同じキューシート上で複数のデータ放送イベントをまとめて設定することができ,さらに効率的なキューシート作成が可能となる。
【0021】
また,上記主放送と上記データ放送とを関連付けて表示するキューシートを作成するキューシート作成手段とを備えることもできる。この関連付けはGUI表示を用いて行うこともでき,また,リスト表示を用いて行うこともできる。
【0022】
かかるキューシートの作成では,同キューシート上に主放送とデータ放送の各ローカルイベントが設定され,任意の主放送イベントの放送中にはどのようなデータ放送イベントが設定されているか,またはその逆方向の関係を視覚的に把握できる。
【0023】
また,上記主放送イベントと上記データ放送イベントは相互に関連付けられて設定され得る。上述の編成端末装置のパラメータ設定手段によって設定されたパラメータに,主放送イベントとデータ放送イベントが関連付けられていた場合,上記キューシートに主放送イベントを設定すると,自動的にデータ放送イベントが設定され,また,GUI表示もしくはリスト表示から選択的にデータ放送イベントを設定でき,パラメータの内容によってはデータ放送イベント情報の幾つかを入力する必要がなくなる。また,上記関連付けられた主放送イベントとデータ放送イベントは共通の情報を有し,一方の情報を変更することによって,自動的に他方も変更され得る。
【0024】
かかる構成により,主放送イベントとデータ放送イベントを各々設定するといった煩わしさが無くなり,また,各々が矛盾した情報を保持することも少なくなる。従ってさらに効率的で正確なキューシート作成が可能となる。
【0025】
また,このようにして上記主放送イベントと相互に関連付けられた上記データ放送イベントは,主放送イベントの変更または削除に応じて,自動的に変更または削除され得る。
【0026】
かかる構成により,主放送イベント枠とデータ放送イベント枠を別々に設定する煩わしさがなくなり,また,各々が矛盾した時間枠を有する問題を回避できる。
【0027】
また,主放送イベントの変更があった場合,上記のようにデータ放送イベントも連動して変更される。しかし,変更されたデータ放送イベントが放送不能な場合には,GUI表示を通じた視覚的もしくは聴覚的な警告を発するか,また,変更後のデータ放送イベントが放送可能になるように上記主放送イベントを自動的に再設定するという,放送不能なデータ放送イベントの生成を回避するチェック手段をさらに備えることもできる。ここで,放送不能な場合は,連動して生成したデータ放送イベント枠が設定可能時間である放送番組枠内に収まらないという場合を含む。上記データ放送イベントを自動生成するとき,そのデュレーションも送出帯域幅およびイベントのデータサイズから自動算出され得る。このデュレーションによりデータ放送イベントが放送不能かどうかチェックすることができる。ここで,デュレーションとは,主放送またはデータ放送におけるローカルイベントの長さを示す。
【0028】
かかる構成により,主放送イベントを変更する際,それに従って変更すべき主放送イベントを考慮する煩わしさが無くなり,主放送イベント設定とデータ放送イベント設定を交互に行いながらキューシートを作成しなければいけない問題を回避できる。このようにしてさらに効率的で正確なキューシート作成が可能となる。
【0029】
また,上記主放送または上記データ放送に対する,放送開始時刻未決定のイベントであるアンタイムイベントを設定できるアンタイムイベント設定手段をさらに備えることができる。主放送イベントに対するアンタイムイベントを設定した場合,それに対するデータ放送イベントが自動的に連動して設定され得る。さらに,上記アンタイムイベントの設定により変更する必要が起きた他の主放送,データ放送イベントも自動的に再設定される。ここで,アンタイムイベントとは,放送開始時刻のみが未決定(アンタイム)で,後で開始時刻を指定することにより放送することが可能な主放送またはデータ放送のイベントである。
【0030】
かかる構成により,キューシート上にアンタイムイベントを設定するのが容易となり,アンタイムイベントを設定したときの他の主放送イベントやデータ放送イベントの時間枠シフト等の煩わしさがなくなる。
【0031】
また,上記チェック手段は,さらに送出不能なコンテンツ送出イベントの生成を回避することもできる。この時,送出不能なコンテンツには,例えばARIB規格に適合していない画像ファイルを含む。ここで,画像ファイルの規格チェックはメディアに応じた規格書(例えば,地上デジタル音声放送であればSTD−B24,TR−B13)に従うこともできる。この回避は,放送不能なコンテンツ送出イベントが,例えばARIB規格に適合しない場合,その旨警告を発する等,視覚的,聴覚的に行うことが可能である。
【0032】
かかる構成により,放送番組の制作担当者側は,そのコンテンツを視聴者が受け得るコンテンツであるかどうかを別途の手段で調査する必要がなく,安心して視聴者に送出するコンテンツを選択できる。このようにしてさらに効率的で正確なキューシート作成が可能となる。
【0033】
また,コンピュータをして上記に記載された制作端末装置として機能させる,コンピュータプログラムも提供される。
【0034】
また,上記編成端末装置,上記制作端末装置は,1つの装置でも実現できる。この場合,編成担当者または制作担当者は,1つの装置上から編成または制作を選択して各端末装置の各手段を実現する。
【0035】
さらに,本発明では,上記放送番組編成制作支援システムを実現する方法である放送番組編成制作方法も提供される。
【0036】
【発明の実施の形態】
以下に添付図面を参照しながら,本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお,本明細書および図面において,実質的に同一の機能構成を有する構成要素については,同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0037】
(デジタル放送受信機)
図1は,本発明による実施形態により送出された放送を受信する受信機の斜視図である。本実施形態では主放送として音声放送であるデジタルラジオ放送を想定する。図1は,そのデジタルラジオ放送を受信するポータブルラジオを示す。
【0038】
例えば,野球中継を受信する場合,音声発生部100から野球中継内容を音声によって得る。また,その野球中継において,打者がバッターボックスに入ったとき,映像表示部102に,「打者名」,「打率」,「本塁打数」,「打点数」等の上記主放送に属するデータ放送を表示する。さらに,その打者がホームランを打った場合は,映像表示部102に「ホームラン」を劇的に表現する静止画または動画によって視覚的にも歓喜を表現できる。
【0039】
また,他の実施形態として任意のDJ(Disk Jockey)が行うトーク番組を受信する場合を挙げる。放送番組の途中で楽曲が流れ,その楽曲のアーティストの写真,アーティスト名および曲名が上記映像表示部102に表示される。ここで,上記楽曲を気に入り,さらにこの楽曲を再度聴きたいと考えた場合は,ダウンロードボタン104を押すことにより音楽配信であるEMDサービスを受けることが可能になる。
【0040】
以上のように,デジタル放送では,視聴者の主目的である主放送と関連したデータ放送を,また,主放送とは関連していない天気予報や交通状況を示すデータ放送を,主放送と同時に送出することができる。
【0041】
ここで,上記受信機として,ヘッドフォンステレオタイプ,ポータブルラジオタイプ,携帯TV一体型タイプ,PCMCIA(Personal Computer Memory Card International Association)カードタイプ等の受信機が利用できる。
【0042】
(放送番組編成制作支援システム)
図2は,本実施形態における放送システムのシステムブロック図を示す。このシステムブロック図においては,時間の経過に従っておおよそ図面右方向に進むように記載されている。
【0043】
図2に示されるように,上記放送システムは,編成端末装置120と,制作端末装置122と,外部サーバ124とが通信網を介して,PDS130と,DBC132と,進行管理サーバ134と,素材・コンテンツサーバ136と接続され,さらに通信網を介して,同録装置140と,TSG142と,送出制御装置144と,音声符号化装置146と,映像符号化装置148と,スタジオ150と,進行管理端末装置152と,AVサーバ160と,スタジオミキサ162と,進行表示端末装置164と,ルーティングスイッチャ166と,および,多重化装置168とを備える。
【0044】
上記編成端末装置120は,週間番組表からなるGUI表示を有し,マウス等によって簡単に放送番組を編成することができる。まず,放送を通じて提供する放送番組(サービス)を設定する。その後,この放送番組に対する番組枠を番組開始時刻と番組終了時刻を指示することによって設定する。また,この番組枠に対して各種パラメータ,例えばPSI/SI(Program Specific Information/Service Information),スポンサー情報,さらに変調方式,帯域分割設定,もしくは,その各々のビットレートを設定することができる。1つのTS(Transport Stream)中における1つの放送番組には,放送番組に固有な識別子である1つのサービスIDが割当てられる。ここでTSとは,ISO13818−1で定義されるデータ構造であり,デジタル放送規格の基礎となるものである。
【0045】
また,上記制作端末装置122は,編成端末装置120によって設定された番組枠に対して,その放送番組内のローカルイベントを設定し,また,放送番組の制作に必要な機能を提供する。具体的には,新規制作のため,また,一旦制作端末装置122によって登録されたコンテンツの情報を再制作するため,上記編成端末装置120によって登録された番組枠の情報を,データベースであるPDS(Program Database Server)130から取得し,その番組枠の中でさらに詳細な放送内容であるローカルイベントを設定する。このようにして放送に必要なキューシートが作成される。また,放送番組を登録する際に,データ放送に用いられるBML(Broadcasting MarkupLanguage)や画像データ,テキストなどのリソースからモジュールに変換することができ,制作した放送番組をPDS130に登録する機能も備える。
【0046】
また,上記外部サーバ124は,上記放送を実施している放送局または地理的に上記放送局と別の場所に存在する場合もあり,このサーバに各種データ放送用のコンテンツが保存管理されている。この場合,制作端末装置122は,このサーバに接続することによって必要なコンテンツをダウンロードすることが可能となる。このダウンロードしたコンテンツはそのまま制作端末装置122で編集し,放送コンテンツとしてPDS130と素材・コンテンツサーバ136に登録することが可能である。この外部サーバには,複数の放送局が接続されているとしてもよい。
【0047】
上記PDS130は,上記編成端末装置120,上記制作端末装置122によって設定された情報(営業,スケジュール,素材)をデータベース上で管理し,後述するTSG(Transport Stream Generator)142や送出制御装置144等に対してスケジュールに沿った制御を行う。ここで,スケジュールとは,編成端末装置120においては週間番組表全体のスケジュールを,制作端末装置122においては放送番組内の各イベントスケジュールを示す。また,障害通知やバックアップ機能も有す。
【0048】
ここで,上記営業の管理は,編成端末装置120から入力された営業管理情報(営業とは,スポンサー探しや,放送後の料金請求,回収など放送番組やCMの販売活動全般をさす。)をデータベース上で管理することである。また,上記スケジュールの管理とは,編成端末装置120,制作端末装置122から入力された編成,制作情報(ローカルイベント枠の制作が完了しているか否か等の設定状況や素材登録状況)をデータベース上で管理することである。また,上記素材の管理とは,編成端末装置120,制作端末装置122から入力された素材情報をデータベース上で管理することである。具体的には,素材・コンテンツの属性(素材・コンテンツの名称,ID,容量,権利情報,作成者,作成日時などの項目である。),所在(素材・コンテンツがどこに保管されているかの情報(URI;Uniform Resource Identifier)),登録日時,保存期間などの管理情報が蓄積されている。また,TSG142や送出制御装置144等の制御とは,編成端末装置120,制作端末装置122から入力された編成,制作情報に従って,TSG142や送出制御装置144等を制御することである。また,障害通知とは,通信障害,内部障害などを放送システムが有する監視装置に通知することである。また,バックアップとは,データベース上のデータをスケジュールに設定された任意のタイミング,例えば毎時,毎日などに従ってバックアップすることである。
【0049】
上記DBC(Data Broadcast Controller)132は,PDS130で管理される番組枠に基づいて,放送番組内のデータ放送イベントと,それに関連するデータコンテンツ(モジュール)の管理を行い,データ放送系機器であるTSG142を制御する。
【0050】
上記進行管理サーバ134は,進行管理端末装置152におけるアンタイムイベントの権限などを管理する。また,リアルタイムにデータコンテンツを変更する場合などは,データコンテンツのモジュール化も行う。また,通信障害,内部障害などを監視装置に通知する機能も有する。
【0051】
上記素材・コンテンツサーバ136は,編成端末装置120,または制作端末装置122によって登録されたデータコンテンツ素材の実体を蓄積することができる。ここに蓄積されたデータは,PDS130を介して読み出される。つまり,PDS130は,素材・コンテンツサーバ136中のデータコンテンツ素材へ関連付けをおこなっている。
【0052】
上記同録装置140は,多重化装置168からの出力をTS形式のファイルで保存することができる。
【0053】
上記TSG142には,送出用にモジュール化されたデータコンテンツが入力され,スケジュールに従ってデータコンテンツの送出を行う。この送出は,データコンテンツをTS化することによって行われる。また同様に,番組配列情報であるSI(Service Information)テーブルが入力されてもスケジュールに従いTS出力する。ここでSIテーブルとは,ARIB STD−B10で規定されているSIテーブルのうち,ARIB TR−B13で規定されているテーブルの一部であるブロードキャスタ情報テーブル(BIT;Broadcaster Information Table),サービス記述テーブル(SDT;Service Description Table),または,イベント情報テーブル(EIT;Event Information Table)を指す。ここで,ブロードキャスタ情報テーブルは,共通運用SIや事業者単位ごとの個別運用SIに関するSI伝送パラメータなどを指定する。サービス記述テーブルは,編成チャンネルの名称,放送事業者の名称など編成チャンネルに関する情報を伝送する。イベント情報テーブルは,放送番組の名称,放送日時,内容の説明など放送番組に関する情報を指示する。
【0054】
上記送出制御装置144は,上記音声符号化装置146および上記映像符号化装置148に備わるビットレート,音声モード,および,映像モードなどのパラメータを制御する。また,上記多重化装置168に備わるPSI(Program Specific Information)情報を設定し,ポートの開閉を行う。また,アンタイムCMなどのアンタイムイベントが発生した場合に,入出力ソースを切り替えるルーティングスイッチャ166を制御する。また,AVサーバ160に対してアンタイムCMなどのアンタイムイベントの送出指示を行う。
【0055】
上記音声符号化装置146は,入力された音声をリアルタイムにデジタル符号化する装置である。
【0056】
上記映像符号化装置148は,入力された映像をリアルタイムにデジタル符号化する装置である。
【0057】
上記スタジオ150は,各々進行管理端末装置152を1つ有し,AVサーバ160やスタジオミキサ162などの機器を備える。このスタジオ150毎に放送番組が構成される。
【0058】
上記進行管理端末装置152は,放送番組の進行においてリアルタイム性のある処理を行うことができる。具体的には,放送番組の進行に合わせてキューシートを表示し,台本の内容やデータコンテンツの送出タイミングを表示する。また,アンタイム形式の送出コンテンツやイベントメッセージが設定されている場合には,その内容を表示し送出指示を行う。さらに,番組進行中に送出されているまたは今後送出する予定のデータコンテンツを変更したり追加したりすることができる。データコンテンツの変更とは,例えば,JPEG(Joint Photographic Experts Group)ファイルによる画像の差し替え等である。
【0059】
上記AVサーバ160は,各スタジオ150に設けられ,各番組で送出する音楽ファイルなどを保存管理し,スケジュールに従って送出制御装置144からキュー(送出命令)をもらうことにより動作する。
【0060】
上記スタジオミキサ162は,複数の音声入力を混合する装置である。ここでは,スタジオ音声154,スタジオ映像156,CD・MDプレイヤ158,AVサーバ160からの信号を処理する。
【0061】
上記ルーティングスイッチャ166は,音声や映像入力が2つ以上ある場合,その入力信号を切り替えたり合成することができる。
【0062】
上記多重化装置168は,音声,映像などのTSを多重化する装置である。
【0063】
上記進行表示端末装置164は,進行管理端末装置152のキューシートおよび台本表示のみに機能制限した端末装置である。この端末では,アンタイムイベントなどの権限を持つことはなく,進行管理端末装置152と同アプリケーションではあるが,別動作モードとして取り扱われる。また,この端末において,放送時間外の番組を見ることも可能だが,基本的には放送番組情報を随時自動的にPDS130から取得し,現在放送中の番組の情報を表示し続ける。
【0064】
この放送システムにおける編成端末装置120は本発明の編成端末装置に,制作端末装置122は本発明の制作端末装置に相当する。さらに,本発明の放送番組編成制作支援システムは,編成端末装置120と,制作端末装置122とを含む。
【0065】
(編成端末装置120)
ここでは,放送番組の編成端末装置120に関する実施形態を示す。図3は,放送番組の編成におけるフローチャートを示す。以下に,図3を参照しながら放送番組編成の流れを表す。
【0066】
ここでは,放送番組編成の準備段階Aと,放送番組編成段階Bと,放送番組編成の終了段階Cとにわけて説明する。
【0067】
まず,上記放送番組編成の準備段階Aとして,編成開始ステップS200と,週間番組表示ステップS202とが行われる。
【0068】
上記編成開始ステップS200では,編成端末装置120上で操作を行うため,まずユーザ登録手続きを行う。ここでは図4に示すログイン認証画面に,システム管理者より設定されたログインID240,ログインパスワード242を入力する。このログインが完了した後,本実施形態に関するアプリケーションをメニューまたはアイコンなどから起動する。この後さらに,PDS130にログインし,各種情報の送受信を行うことのできるオンライン状態となる。このように放送番組編成を行うためにはPDS130とオンライン状態になければならない。
【0069】
上記週間番組表示ステップS202では,まず,PDS130から週間番組表に関する情報を取得する。アプリケーション起動時の初期画面としては週間番組表が表示される。週間番組表は,放送番組が設定されてない状態で表示されるか,過去に設定を行っている場合には,その設定の最終登録表示状態で表示される。週間番組表は一画面あたり少なくとも次週の同曜日以降までの分(8日分以上)を表示することが可能で,この例では9日分の放送番組情報を表示する。よって,初期画面では当日より9日分の週間番組表が表示される。また,任意の週を指定して表示することもできる。
【0070】
次に上記放送番組編成段階Bとして,放送番組設定ステップS210と,番組枠設定ステップS212と,パラメータ設定ステップS214とが行われる。
【0071】
上記放送番組設定ステップS210では,放送を通じて提供する番組の番組タイトルや番組属性などを設定する。この放送番組設定を基に放送番組の編成を進める。
【0072】
上記番組枠設定ステップS212では,上記放送番組設定ステップS210によって設定された放送番組の時間枠を設定する。この番組枠の設定は,GUI表示による指示もしくはリスト表示による選択のいずれかで行うことができる。GUI表示による設定では,番組開始時刻と番組終了時刻を指示することにより番組枠を設定する。リスト表示による設定の場合では,番組開始時刻と番組時間長を指示することにより番組枠を設定する。
【0073】
図5は,本実施形態の編成端末装置120における編成画面を示す。かかる画面では,全体で9日分の番組表を構成し,縦に時間割250,横に日付252が配置されている。この例においては,3月26日(水)の0:00から1:00に番組枠を設定する。まず,マウスで,番組開始時刻である0:00から横一線に伸ばした線上でありかつ3月26日枠254内にある番組開始線256を指示する。次に同じく3月26日枠254内にある終了時刻1:00の番組終了線258を指示する。これにより,番組枠260が設定される。このようにして,次々に番組枠を設定することが可能である。また,番組枠の変更,削除も行うことができる。
【0074】
上記パラメータ設定ステップS214は,上記設定された番組枠260に対して各種パラメータを設定する。この設定は,GUI表示を使ってすることもでき,リスト表示から選択して設定することもできる。ここで放送番組情報として,「サービスID」,「シリーズ枠ID」,「代替枠ID」,「代替ケースID」,「番組枠ID」,「番組タイトル」,「番組サブタイトル」,「番組開始終了日時」,「番組枠スポンサー設定(映像/音声/第2レイヤ,第6レイヤ,第3〜第5レイヤ)」,「レイヤ使用設定」,「レイヤ販売設定」,「映像使用設定」,「第6レイヤ連動設定」,「第6レイヤタイプ」,「スタジオ設定」,「休止枠設定」,「制作担当者名」,「進行管理担当者名」,「CM枠情報(開始終了時刻のみ)」,「編成バージョン」を設定することができる。
【0075】
最後に上記放送番組編成の終了段階Cとして,週間番組表登録ステップS220,編成終了ステップS222を行う。
【0076】
上記週間番組表登録ステップS220は,上記放送番組編成が終了した時点で,データベースであるPDS130に,編成された週間番組表を登録する処理である。登録時には,上記設定内容が有効であるかどうかを自動的にチェックした後,データベースに登録する。
【0077】
上記編成終了ステップS222は,週間番組表登録ステップS220終了後,編成を継続しない場合の編成終了処理である。まず,編成端末装置120からログアウトする。この場合は,保存可能なデータについて保存の可否を選択する。最後に,メニューから「終了」を選択して,全処理を終了する。
【0078】
上記編成端末装置120における放送番組設定ステップS210の実施は本発明の放送番組設定手段に,番組枠設定ステップS212の実施は本発明の番組枠設定手段に,また,パラメータ設定ステップS214の実施は本発明のパラメータ設定手段に相当する。
【0079】
以上のような編成端末装置120により,GUI表示やリスト表示から番組枠を容易に編成でき,放送番組に関する情報を番組枠に関連付けて設定できる。また,ここで設定された条件は後述する放送番組制作における設定の制限となり,制作端末装置122と連携した処理を行うことができる。
【0080】
(制作端末装置122)
ここでは,放送番組の制作端末装置122に関する実施形態を示す。図6は,放送番組の制作におけるフローチャートを示す。以下に,図6を参照しながら放送番組制作の流れを表す。
【0081】
ここでは,放送番組制作の準備段階Dと,放送番組制作段階Eと,放送番組制作の終了段階Fとにわけて説明する。
【0082】
まず,上記放送番組制作の準備段階Dとして,制作開始ステップS300と,週間番組表示ステップS302と,番組枠情報取得ステップS304と,番組選択ステップS306が行われる。
【0083】
上記制作開始ステップS300では,制作端末装置122上で操作を行うため,まずユーザ登録手続きを行う。ここでは編成端末装置120同様に,図4に示すログイン認証画面に,システム管理者より設定されたログインID240,ログインパスワード242を入力する。ここで,本実施形態に関するアプリケーションをメニューまたはアイコンなどから起動する。この後,制作端末装置122は,PDS130にログインし,各種情報の送受信を行うことのできるオンライン状態となる。このように放送番組制作を行うためにはPDS130とオンライン状態になければならないが,後述するように一旦制作端末装置122に放送番組制作に関する情報を保存して,オフライン状態でキューシートを作成することができる。ただし,この場合機能が制限される。
【0084】
上記週間番組表示ステップS302では,まず,PDS130にログインし,週間番組情報を取得する。ここではアプリケーション起動時の初期画面として週間番組表が表示され,週間番組表から,現在,制作端末装置122に既に保持している放送番組情報を確認することができる。週間番組表は一画面あたり少なくとも次週の同曜日以降までの分(8日分以上)を表示することが可能で,この例では9日分の放送番組情報を表示する。よって,初期画面では当日より9日分の週間番組表が表示される。また,任意の週を指定して表示することもできる。
【0085】
上記番組枠情報取得ステップS304では,まず,上記週間番組表から取得範囲(日付等)を指定し,一旦番組情報概略の項目(「番組タイトル」,「開始日時」,「制作担当者名」,「制作可能の表示」,「代替枠の有無」)が概略表示された後,さらに番組を選択して,放送番組制作を開始するために必要な放送番組情報全項目を取得することもできる。また,直接取得範囲(日付等)を指定して放送番組情報全項目を取得することもできる。ここで放送番組情報全項目は,「サービスID」,「シリーズ枠ID」,「代替枠ID」,「代替ケースID」,「番組枠ID」,「番組タイトル」,「番組サブタイトル」,「番組開始終了日時」,「番組枠スポンサー設定(映像/音声/第2レイヤ,第6レイヤ,第3〜第5レイヤ)」,「レイヤ使用設定」,「レイヤ販売設定」,「映像使用設定」,「第6レイヤ連動設定」,「第6レイヤタイプ」,「スタジオ設定」,「休止枠設定」,「制作担当者名」,「進行管理担当者名」,「CM枠情報(開始終了時刻のみ)」,「編成バージョン」を含む。
【0086】
上記放送番組情報全項目取得方法としては,週間番組表から直接選択する方法と,「番組タイトル」,「番組開始時刻(期間指定可:3ヶ月間分程度を取得,保存可)」,「制作担当者」,「進行担当者」,「スポンサー」等をキーにして検索し,該当するものの中から番組を選択する方法がある。両者とも同時に複数番組の情報を取得可能である。
【0087】
このようにして取得した放送番組情報の内容は,週間番組表上に表示される。表示内容は任意で設定可能である。
【0088】
また,取得した放送番組情報の全項目を制作端末装置122に保存することができる。このように保存することによって以降オフライン時においても週間番組表上に反映され,週間番組表上では「制作可能」な番組として表示される。ここで,制作端末装置122に保存しなかった場合は取得した情報は破棄され,次回アプリケーション起動時には使用できない。また,番組情報の全項目を取得した番組については,保存と同時に制作内容の無い制作イメージが生成される。ここで,複数の番組を制作しようと考えた場合は,複数の番組情報の全項目を取得しておき,後述する番組選択ステップS306において,その中の1つを選択する。
【0089】
上記番組選択ステップS306では,まず,制作する放送番組のパラメータを読み込み,制作画面を表示する。この制作画面は,直接制作したい放送番組を選択して表示することができ,放送番組情報未取得条件下で仮想番組を制作するために表示することもできる。また,前段の直接制作したい放送番組は,週間番組表から選択することもでき,制作画面リスト一覧から選択することもできる。週間番組表から選択する場合,通常,「制作可能」の表示がある放送番組を指示して制作を開始する。「制作可能」の表示は,すでに放送番組情報の全項目が制作端末装置122に取得かつ保存されていることを示す。また,「制作可能」表示のない放送番組を選択することもでき,この場合は,オンライン上のPDS130から全項目取得のシーケンスが働き,取得後制作を開始できる。また,制作の開始にあたって新規に制作を行うこともできるが,制作パターンの読み込みを用いて過去に制作した放送番組のパターンを流用することもできる。
【0090】
また,上記後段の仮想番組を制作する場合は,キューシート作成やメモの記入程度に機能制限される。制作開始時にメニューから「仮想番組に対する制作」を選択し,制作後は放送番組情報を持たない制作イメージとして保存が可能である。従って,週間番組表上には表示されない。保存される項目としては「各レイヤのローカルイベントの種別」「各レイヤのローカルイベントの開始終了時刻(相対時刻)」「メモなどの情報」等がある。この保存された制作イメージを使用する場合,放送番組に制作内容を適用した時点で,ローカルイベントの開始終了時刻等が自動計算される。また,レイヤの使用/不使用,制作可否情報,連動情報などに不一致がある場合は一部の制作内容が破棄される場合がある。
【0091】
また,番組選択ステップS306では,制作する放送番組毎に制作担当者および放送番組の進行担当者を設定することができる。制作責任者が事前に放送番組情報を取得し,放送番組ごとに制作担当者名を記入しておく場合があるからである。この制作担当者名の設定はメモ扱いである。この項目は,編成端末装置120における放送番組の編成段階で記入されている場合もあり,放送番組情報取得の際の検索キーとして利用できる。
【0092】
次に上記放送番組制作段階Eとして,主放送イベント設定ステップS310と,データ放送イベント設定ステップS312と,パッケージ設定ステップS314とが行われる。
【0093】
上記主放送イベント設定ステップS310は,主放送部分に,GENERAL,CM,MUSIC,SS(Sound Sticker)の主放送イベントを設定する。この主放送イベントや後述する第2〜第6レイヤのデータ放送イベント枠の設定は,GUI表示によるドラッグ&ドロップもしくはリスト表示から選択のいずれかで行うことができる。リスト表示から選択の場合においては,主放送イベント枠を,主放送イベント開始時刻と主放送イベント時間長により設定する。
【0094】
図7は,本実施形態の制作端末装置122における制作画面を示す。かかる画面全体で1つの放送番組を構成し,縦に進行時間,横に各レイヤが示されている。各レイヤは,主放送400と同期して放送される第2レイヤ402,第3レイヤ404,第4レイヤ406,第5レイヤ408,および,第6レイヤ410から構成される。ただし,この例では主放送として,ラジオ放送等の音声放送(主音声放送)を想定する。
【0095】
主放送部では,「GENERAL」「CM」「MUSIC」「SS」の各主放送イベント枠を設定,変更または削除することができる。作成した主放送イベント枠には,キューシート上に「CM1」「M2」等の表示を行うために,「種別+通し番号」によるIDが自動採番され,このIDは制作端末装置122内で管理される。主放送イベントの増減があったときなどは制作端末装置122がIDを振り直して画面上の表示に反映する。また各主放送イベントには名称を設定することができ,メモとして扱われる。さらには,作成した各主放送イベントに複数のメモを設定することもできる。ここで,「GENERAL」は,「CM」「MUSIC」「SS」以外の放送内容を含み,作成したGENERALイベントには,進行インフォメーションを設定することができる。また,主放送のGENERALイベントはTalk,Opening,Endingなどのラベル指定を行うことができ,GUI表示上はラベルを含んだ表示を行う。
【0096】
このようなローカルイベントの設定において,ローカルイベント毎に与えられた条件または設定ファイル等により,「主放送イベント設定時,第2レイヤ402のデータ放送イベントを自動設定する」という条件が設定されている場合は,連動して第2レイヤ402のデータ放送イベント(枠のみ)が設定される。また,放送番組情報において,主放送に連動した主映像(簡易動画420)が付属する設定がなされている場合は,キューシート上に表示される。
【0097】
図7に表されていない第1レイヤは,常に番組枠全体で1つの枠が自動的に設定され,番組タイトルなどの情報を有する。また,主放送の設定に影響されることはない。
【0098】
以下に,第2〜第6レイヤまでの設定について述べる。これらは,主放送と同様にGUI表示またはリスト表示によりデータ放送イベント枠を作成,変更,削除することができる。また,各データ放送イベント枠にはメモを設定することができる。放送番組編成において販売枠に設定されるなどして,制作を許可しないと定められたレイヤは制作する権限を持たない。
【0099】
上記データ放送イベント設定ステップS312では,番組連動データ送出用に第2〜第6レイヤのデータ放送イベント枠を設定することができる。
【0100】
第2レイヤ402の設定は,主放送部の主放送イベント設定に連動して,自動的にデータ放送イベント枠が作成される自動設定と,手動設定とを行うことができる。
【0101】
前段の自動設定は,設定ファイルまたは主放送イベント毎の設定により自動生成の設定がされている状態をいう。この場合,主放送イベント設定に応じて第2レイヤ402のデータ放送イベントがキューシートの第2レイヤ402上に自動的に設定される。
【0102】
このことは,図7において,主放送400から第2レイヤ402の矢印によって表される。このように,主放送イベントの枠と同じ時間枠が設定され,主放送イベントと連動したデータ放送イベントについての関連付けが行われる。主放送イベントがデュレーション,開始時刻,設定内容などを変更,または,削除された場合にはそれに応じて自動的に変更,削除が加えられる。ただし,連動して設定された第2レイヤ402のデータ放送イベント単独での変更および削除は可能であり,主放送部には影響を及ぼさない。すなわち,第2レイヤ402のデータ放送イベントを単独で操作した場合には,連動関係は破棄される。
【0103】
また,後段の手動設定では,他のレイヤ同様,GUI表示によるドラッグ&ドロップまたはリスト表示による選択でデータ放送開始時刻,データ放送時間長,その他各種コンテンツを設定する。
【0104】
第3〜第5レイヤは,音声コンテンツ(第3レイヤ404),動画コンテンツ(第4レイヤ406),HTMLコンテンツ(第5レイヤ408)のようにコンテンツが定められる。レイヤの使用権限がある放送番組においては,天気予報や交通情報などの番組非連動データ送出用のデータ放送イベント枠を作成,変更,削除することができる。放送番組情報において,データ放送イベントを自動設定することになっている場合は,GUI表示側で自動的に枠だけを設定する。この場合はデータ放送イベントを変更することはできない。
【0105】
第6レイヤ410は,主にEMDコンテンツの送出に使用される。このようなダウンロードコンテンツの送出を行うことが可能な場合(編成端末装置120で入力される放送番組情報により決定される)で,かつ,自動生成設定(制作端末装置122の設定ファイル等により決定される)がされている場合は,第2レイヤ402の設定に応じて,自動,手動を問わず第6レイヤ410が自動設定される。自動設定されたデータ放送イベントの編集,削除は自由に行うことができるが,連動関係が破棄される。第2レイヤ402に後述のパッケージを設定すると,放送番組情報中の第6レイヤ410の設定レートと,第2レイヤ402のパッケージ情報内で示されるダウンロードコンテンツのデータサイズにより,必要なカルーセルの回転数を得るためのデュレーションが自動計算され,第6レイヤ410のデータ放送イベントが設定される。カルーセルの回転数は設定ファイルまたはデータ放送イベント毎の設定に基づく。
【0106】
また,第6レイヤ410のダウンロードデータはカルーセル方式での送出を行う。これは帯域の効率的な利用の面から,デュレーションを最短に設定し,かつ視聴者がデータを取りこぼさないようにするためである。制作端末装置122は主放送イベントに関連付いた第2レイヤ402のデータ放送イベント,さらに第2レイヤ402のデータ放送イベントに関連付いた第6レイヤ410のデータ放送イベントの設定情報を管理する。主放送と第2レイヤ402のデータ放送の関連が破棄された場合も第2レイヤ402と第6レイヤ410のデータ放送イベントの関連は継続する。
【0107】
また,上記ダウンロードデータの送出は,連動する主放送イベントまたは第2レイヤ402のデータ放送イベントの終了直後から送出を行う。連動する主放送イベントまたは第2レイヤ402のデータ放送イベントが終了するまでに,視聴者は,ダウンロードを実行するかどうかを決定し,終了後はその主放送イベントまたは第2レイヤ402のデータ放送イベントに関してのダウンロードを受け付けない。こうすることにより,視聴者の受信機は,一回のカルーセル送信で途切れることなくダウンロードコンテンツを受信することができる。従って,何回もカルーセル送信を行う必要が無くなり,第6レイヤ410を効率的に使用できる。
【0108】
主放送部で音楽の主放送イベントを続けて設定し,かつ,いずれもダウンロードコンテンツの送信を行う場合などは,第2レイヤ402のデータ放送イベントの終了直後に第6レイヤ410のデータ放送イベントを配置できない場合が生じる。この場合,放送番組のデュレーションが許す範囲で,後に続く第6レイヤ410上のデータ放送イベントの開始時刻を先のデータ放送イベントの終了時刻直後に自動的にオフセットさせる。
【0109】
また,第6レイヤ410においてEMDコンテンツを送出するための必要なデュレーションを確保できない場合がある。このような放送不能な場合においても,第2レイヤ402における音楽主放送イベントの設定ができるとしたら,EMDコンテンツは完全に送信されないまま途切れてしまい,視聴者はEMDサービスを受けられない。このようなことを回避するため,上記第6レイヤ410のデータ放送イベントを自動生成するときには,送出帯域幅およびイベントのデータサイズからデュレーションが自動算出され,このデュレーションによりデータ放送イベントが放送不能かどうかチェックすることができる。生成されたデータ放送イベントが放送不能な場合には,GUI表示を通じた視覚的もしくは聴覚的な警告を発するか,また,変更後のデータ放送イベントが放送可能になるように上記主放送イベントを自動的に再設定する。
【0110】
このようなイベント配置の問題回避チェックが,本発明のチェック手段に相当する。
【0111】
また,上記パッケージ設定ステップS314は,各レイヤに対し,送出するパッケージを設定する。ここでは,手動設定することを前提に説明する。
【0112】
まず,制作端末装置122においてPDS130や外部サーバ124などのデータベースに接続し,「種別」,「曲名」,「アーティスト名」,「商品番号」などの検索キーによってパッケージ情報を検索する。これによって該当するパッケージ情報についての種別やジャンル等の詳細情報の一覧が表示され,検索結果一覧から該当するパッケージ情報を選択する。パッケージ選択を容易にするための機能として,内容の詳細(テキストや画像)を閲覧することができる。次に,一覧から選択した任意のパッケージ情報を上記データベースから取得することができる。これは,パッケージ情報の構成要素を,上記データベースから制作端末装置122にコピーすることで実現できる。
【0113】
そして,上記データベースに登録されているパッケージ情報を取得し,部分的な変更を加えて使用することもできる。ただし,第6レイヤ410で送出するパッケージの内容の編集は不可とする。編集内容としては,XTUNES(ソニーコミュニケーションネットワーク株式会社が提唱するラジオサービス)対応,および,BML対応の受信機向け送出データに適用される。上記データベースからパッケージ情報の取得後,変更情報を入力する。その後,この変更情報を保存するか破棄するかの選択を行い,パッケージを生成する。保存した変更情報は再利用が可能である。
【0114】
画像ファイルやテキストファイルの追加や差し替えを行う場合は,使用する画像がARIB規格に適合している必要がある。ここでは,追加や差替えを行う際にチェックを行い,適合しない場合はその旨警告を発する。ただし自動変換は行わない。また,外部ツールを用いて,正しい規格での再変換をおこなう必要がある。ここで,画像ファイルの規格チェックはARIBの規格書(STD−R24,TR−B13)に従う。
【0115】
このような画像ファイルの規格チェックも,本発明のチェック手段に相当する。
【0116】
また,画像やテキストなどのフリンジデータを選択して,その提示時刻を指定することができる。切り替えの対象とするのは第2レイヤ402で伝送するデータのみとする。提示時刻が未定な場合は「アンタイム」を指定することも可能である。
【0117】
そして,編集内容を確定させると,制作端末装置122の認証が行われ,オリジナルデータに対する取捨選択情報や編集内容等をもとに,制作端末装置122上で送出用パッケージが生成される。通常,上記データベースとオフラインの状態ではパッケージ生成を行うことができない。しかし,設定によってはパッケージ生成が可能となる。生成したパッケージの容量を算出し,規定値以上であれば警告する。生成したパッケージは,制作端末装置122に保持し,PDS130への制作内容の保存のタイミングでコンテンツサーバに転送する。オリジナルデータは,チェック情報と共に,任意の期間,制作端末装置122にも保存しておくことができる。
【0118】
上記データベースに存在しないパッケージを制作端末装置122で新規に生成する場合は,「番組タイトル」,「サブタイトル」,「出演者」等の必要項目を入力して生成する。生成されたパッケージは,制作内容をPDS130へ保存するまでは制作端末装置122上で保持する。
【0119】
以下,レイヤ毎のパッケージ設定について説明する。
【0120】
第1レイヤでは,放送番組情報パッケージを1つ設定することができる。番組タイトル,番組サブタイトル,局名,開始日時等についてはPDS130から取得した放送番組情報の値が書き込まれ,出演者は制作端末装置122から入力する。第1レイヤにおいてもフリンジに対しての設定を行うことができる。
【0121】
第2レイヤ402では,主放送イベント設定により,当該第2レイヤ402にデータ放送イベント設定が自動的に行われ,変更や削除も可能である。設定された主放送イベント(「GENERAL」「CM」「MUSIC」「SS」)に対して,送出するパッケージを1つ設定することができる。ただし,「SSパッケージ」の運用は想定しない。SSを主放送イベントに設定する場合は以下の3通りの設定からその都度選択する。▲1▼直前のデータ放送イベントと連結し,直前のデータ放送イベントのパッケージを継続して送出する。▲2▼直後のデータ放送イベントと連結し,直後のデータ放送イベントのパッケージを先行して送出する。▲3▼独立した枠とし,サウンドステッカー用に用意した局ロゴなどのパッケージを設定し,送出する。
【0122】
第3〜第5レイヤでは,主放送に連動しないデータ放送イベントを設定することができる。第3レイヤ404は音声コンテンツ,第4レイヤ406は動画コンテンツ,第5レイヤ408はHTMLコンテンツといったパッケージを送出する。また,第3〜第5レイヤで送出される天気予報,交通情報などのようなリアルタイムに更新されるパッケージの設定時も,通常のパッケージの場合と同様にGUI表示から設定することができる。また,各レイヤに対し「天気予報」「交通情報」などをリスト表示から選択して設定することもできる。リスト表示の項目は初期化ファイルなどで管理されており,各種パッケージと,その取得先情報(進行管理端末装置152が取得するURLなど)の対応が記述されている。また,データコンテンツの更新間隔(時間)も記述されている。
【0123】
第6レイヤ410では,第2レイヤ402連動のEMDコンテンツ配信を行うこともでき,第2レイヤ402に連動しないデータ放送イベントを設定することもできる。第2レイヤ402に連動しない場合は,上記第3〜第5レイヤと同様の手順でパッケージを設定する。第2レイヤ402に連動する場合は,第2レイヤ402に音楽パッケージを設定することで,第6レイヤ410にパッケージが自動設定される。この時,制作端末装置122上では,送出するデータのサイズを自動計算し,カルーセルが1回転するのに必要なローカルイベントのデュレーションが決定される。デュレーション算出には送出データサイズ,レイヤのビットレート,モジュール数,DII(Download Info Indication)の項目を使用することができる。
【0124】
具体的な第6レイヤ410のパッケージの生成を図8のフローチャートを基に説明する。まず第2レイヤ402に関するパッケージを取得する(S500)。パッケージ中の情報からダウンロードが可能かどうか,すなわち第6レイヤ410においてEMDコンテンツ配信を行うことができるかどうか(S502)に従って,「可」の設定がされている場合はパッケージ編集を行い(S504),「不可」の設定がされている場合は,それに対応したローカルイベントは設定しない(S506)。また,「可」と設定されている場合でも,第2レイヤ402のパッケージ設定段階でさらにダウンロードの可否を選択する(S508)ことができ,ここで「ダウンロード可」を選択すると上述のようにカルーセルが1回転するのに必要なローカルイベントのデュレーションが自動算出され,ダウンロードデータのパッケージIDも取得される(S510)。この後,第6レイヤ410にはダウンロード用のローカルイベントが自動設定され(S512),ダウンロード用のパッケージが自動取得される(S514)。また,第2レイヤ402のパッケージ設定段階(S508)で「ダウンロード不可」を選択した場合は,それに対応したローカルイベントは設定しない(S516)。
【0125】
上記放送番組制作の終了段階Fとして,番組登録ステップS320,制作終了ステップS322を行う。
【0126】
上記番組登録ステップS320は,上記放送番組制作が終了した後,制作された放送番組をデータベースに自動的に登録させる。登録時には,ローカルイベントの設定漏れ,音声素材情報,パッケージ情報,スケジュール情報をチェックした後,データコンテンツのモジュール化を行い,データベースに登録する。
【0127】
上記制作終了ステップS322は,番組登録ステップS320終了後,制作を継続しない場合の制作終了処理である。まず,制作端末装置122からログアウトする。この場合は,保存可能なデータについて保存の可否を選択する。最後に,メニューから「終了」を選択して,全処理を終了する。
【0128】
以上,放送番組制作に関しての一連の実施形態を述べたが,本制作に以下の機能を使用することができる。すなわち,主放送素材設定,簡易動画素材指定,トーク原稿入力,クロスフェード設定,アンタイムイベント設定,キューシート保存,プレビュー,制作内容チェック,制作番組保存,CM制作,販売枠制作,番組登録,モジュール生成,再制作,オフライン制作がある。以下で簡単に説明する。また,その他の機能として,キューシート表示の拡大縮小および印刷,外部スケジュールデータの読み込み,BCMLフォーマット出力などを備えている。
【0129】
上記主放送素材設定では,各ローカルイベントに対して,主放送素材を設定することができる。ただし,CMの素材設定は編成担当者が編成端末装置120の機能として使用するものであり,ここでは使用しない。主放送素材の入力経路(AVサーバ160,スタジオミキサ162等)は,ルーティングスイッチャ166の切り替えによって選択される。入力経路とAVサーバ160,CD・MDプレイヤ158などの機器との構成を記した初期化ファイルをPDS130と共有する。AVサーバ160を入力経路として選択しAVサーバ160に蓄積した素材を使用する場合は,素材情報を管理しているデータベースにアクセスすることによって素材検索を行い,その後,素材を指定する。データベース上では素材が素材IDにより管理されており,素材指定した時スケジュールデータに組み込まれる。また,スタジオ系の素材を使用する場合は,経路指定のみを行う。
【0130】
上記簡易動画素材指定は,主放送に付属した簡易動画素材を指定し,主放送に伴って設定されるものである。このように設定した例を図7における簡易動画420により示す。この簡易動画素材はあくまで主放送に付属した素材であり,独立した使用は想定されていない。主放送イベント設定において「映像あり」と指定されていた場合に,簡易動画用の枠が自動作成される。この枠はあとから変更や削除が可能である。簡易動画素材は,主放送イベントに連動して送出することができる。
【0131】
上記トーク原稿入力は,DJなどがトーク放送を行う際に参照する原稿を予め主放送イベントに関連付けておくものである。トーク原稿は,各主放送イベントにつき1件設定することができる。入力されたトーク原稿は,後述の番組進行表に表示される。
【0132】
上記クロスフェード設定は,音声のクロスフェード動作について,パターンの選択またはメモが入力できる機能である。
【0133】
上記アンタイムイベント設定は,主放送および第2レイヤ402のデータ放送イベントに対して,アンタイムイベントの設定をすることである。アンタイムイベントとしては,例えば,スポーツ中継などの生放送において,準備されたCMを流すタイミングが未定の場合が考えられる。
【0134】
アンタイムイベントは,既に設定されている主放送イベントと切り替えることができ,また,第2レイヤ402から選択されるパッケージ,テキストデータ,もしくは,画像のアンタイム送出を行うことができる。一度だけ送出するアンタイムイベントの場合は,キューシート作成や進行管理端末装置152で使用することを想定して,およその送出時刻を設定できる。また,第6レイヤ410において第2レイヤ402に連動するEMDコンテンツの送出が行われている場合,このEMDコンテンツが送信途中で途切れないように,アンタイムイベントの設定は制限される。
【0135】
このアンタイムイベントは,送出時刻をアンタイムとすることで設定される。また,アンタイムイベントの送出は,進行管理端末装置152からの送出指示により行われる。さらに,アンタイムイベントは,送出回数,送出順序,デュレーション,次の送出指示があるまで送出されるデフォルトパッケージ,パッケージ/音声/映像の連動設定の項目によりローカルイベントのリストと関連付けられる。
【0136】
上記キューシート保存は,制作中または制作が終了したキューシートを制作端末装置122内に保存することである。この段階ではPDS130への情報の送信は行わない。また,モジュール化およびコンテンツ転送も行わない。キューシートには放送番組情報の全項目,スケジュール情報(ローカルイベント種別,時間情報),各ローカルイベントに関連するパッケージ情報(ファイル名,保存先情報),および,各ローカルイベントに関連する音声,映像素材情報(素材指定情報)やCMの制作情報が含まれる。ただし,全ての情報が揃っていなくともキューシートは作成できる。後述する再制作の際に,放送日時などで検索し,前回制作したキューシートを読み込むこともできる。
【0137】
上記プレビューでは,制作されたキューシートを指定し,実際の放送とは別に簡易的に制作内容全体の流れを確認することができる。ここでは,ローカルイベントの切替や音声/映像,または画像やテキストの表示タイミングなどを経過時間に応じて再生,表示する。プレビューは任意の時刻から開始することができる。
【0138】
上記制作内容チェックは,任意のキューシートについて,制作内容をチェックすることである。チェックは任意のタイミングで行うことができる。チェック項目は,PDS130と制作端末装置122との間における制作時間の不一致,カルーセルの回転数不足(少なくとも1回転すること),ローカルイベントの重なり,主放送イベントや第2レイヤ402におけるデータ放送イベントの未設定時間帯検出,素材の設定漏れ,および,データコンテンツの設定漏れである。この項目において結果が報告されるが,オフラインの場合は項目が制限される。また,番組登録の際には必ずこのチェック機能が働き,いずれかに該当すると,制作完了することができない。
【0139】
上記制作番組保存は,制作中または制作終了した制作内容であるキューシートをPDS130に保存することである。保存する場合の実際の手順は,最初にキューシートの内容をPDS130に保存し,データコンテンツの実体(オリジナルパッケージとチェック情報)を素材・コンテンツサーバに保存することにより行われる。保存時にはデータコンテンツのモジュール化は行われない。既に制作内容が保存されている場合はその旨を通知し,了承されれば上書き保存を行う。保存した内容は,他の制作端末装置でも読み出すことができ,引き続き制作を行うことができる。オリジナルパッケージに関しては再制作を考慮し,PDS130の他に,制作を行った制作端末装置122にも保存する。
【0140】
上記CM制作は,編成で入力したCM枠内においてCMローカルイベント枠に対する制作が可能である。ただし,CM制作機能が有効である制作端末装置122に限られる。この機能は編成担当者が使用する機能である。CMローカルイベント制作に必要な項目は,素材設定,パッケージ設定,スポンサー設定,アンタイム設定,メモ,および,トーク原稿である。これらの項目について主放送,第2レイヤ402についての設定,変更を行う。スポンサー設定を除く各項目については,GENERAL,MUSICなどの他のローカルイベントと同様の設定を行う。スポンサー設定については,PDS130よりスポンサー一覧を取得し,各CMローカルイベント単位で選択し,設定する。放送番組制作と同様,必要な全ての項目についての設定が終了すると,CM制作完了指示を出して,CM制作が完了する。
【0141】
上記販売枠制作は,第3〜第6レイヤが有料である販売枠となっている時,上記CM制作と同様に,販売枠制作機能が有効である制作端末装置122において編成担当者が制作を行うことである。パッケージ設定,スポンサー設定,および,メモの項目について設定,変更を行う。非販売枠設定され,制作担当者が制作する場合と同様である。
【0142】
上記番組登録は,制作完了指示がでた後にPDS130や素材・コンテンツサーバ136に対して放送番組やCMの登録がされることである。キューシート作成画面または週間番組表から「制作完了」指示を行い,その後で,PDS130や素材・コンテンツサーバ136に対して,後述するデータコンテンツのモジュール化,素材情報登録,コンテンツ情報登録,スケジュール情報登録の処理が行われる。また,一旦番組登録を行った後,再番組登録を行う場合は制作完了フラグを取り下げる必要がある。PDS130に対して登録が完了したキューシートは,再放送対応などを考慮し,制作端末装置122内に一定期間保持するものとする。一定期間経過後は,自動削除させることが可能である。
【0143】
上記モジュール生成は,データコンテンツやコントロールファイルを,制作内容の登録を行う際にモジュール化(例えば,DSM−CC(Digital Storage Media Command and Control)によるモジュール化)することである。制作端末装置122上で「制作完了」指示を行うと,コントロールファイルの生成,データコンテンツ(パッケージ)およびコントロールファイルのモジュール化処理が行われる。ここでモジュール化はカルーセル単位で行われる。モジュール生成部に対して,カルーセル単位でデータを渡す。また,第1レイヤと第2レイヤ402は1つのカルーセルとして扱われる。カルーセル名(carousel name)は制作端末装置122が管理するが,進行管理端末装置152もカルーセル名の使用状況を把握する必要があるため,PDS130に管理状態を報告する。入出力情報は「モジュール生成サブシステムインターフェース」に従う。生成したモジュールはDBC132経由でコンテンツサーバに出力する。また,その時カルーセル名,ローカルイベントID,ローカルパッケージID,モジュールIDの上3桁,モジュール保存先のパスのコンテンツ情報をPDS130に通知する。また,進行管理端末装置152においてアンタイムイベント送出されるイベントも,制作端末装置122でモジュール化する(元になるモジュールを制作端末装置122で作成しておく)。第1レイヤ,第2レイヤ402がアンタイムとなっている場合はデフォルト指定したパッケージをモジュール化する。
【0144】
上記再制作は,PDS130や制作端末装置122内に保存した制作イメージをもとに,制作内容を変更することである。この再制作には,任意の放送番組について,PDS130または別途保存した記憶媒体から読み込んだ制作イメージを編集し,内容を変更する番組登録前の再制作と,番組登録前の再制作と同様に内容の変更が可能である番組登録後の再制作と,一度放送した際のアンタイムイベントをスケジュールイベントとして再制作する再放送番組の制作とを含む。
【0145】
上記オフライン制作は,制作端末装置122がオフライン状態にあるときの制作を言う。オフライン状態であっても一部の制作処理が可能であるが,機能が制限される。一貫した制作処理を行うには,外部データベースやPDS130,コンテンツサーバなどのシステムとオンライン状態でなければならない。全てのシステムとオフラインの場合は,主放送,簡易動画,各レイヤのローカルイベント枠設定によるキューシート作成,または,その内容を端末内に保存することができる。PDS130とオンラインのときは,放送番組情報の取得,番組保存,番組登録を行うことができる。コンテンツサーバとオンラインのときは,データコンテンツの登録を行うことができる。外部サーバとオンラインのときは,パッケージ情報取得,パッケージ生成することができる。
【0146】
(制作端末装置122の特徴的な実施形態)
以上,放送番組制作に関する実施形態を述べてきたが,放送番組制作をさらに容易に理解するため,特徴的な実施形態について説明する。
【0147】
図9は,上記週間番組表示ステップS302により表示された9日分の週間番組表を示す。この例では設定された番組枠として「夜型さん」550,「深夜放送」552,「おはようラジオ」554,「夜型さん」556が表示されている。このうち番組編成担当者は,「夜型さん」550,「深夜放送」552,「おはようラジオ」554の3つを番組編成する。このために番組編成担当者は,上記番組枠情報取得ステップS304によって,「夜型さん」550,「深夜放送」552,「おはようラジオ」554に関する放送番組情報全項目を取得する。
【0148】
次に,上記各番組のキューシートを作成する。上記3つの放送番組(「夜型さん」550,「深夜放送」552,「おはようラジオ」554)に関しては,制作端末装置122に表示される週間番組表の各番組枠内に「制作可能」の表示がされる。このうち今回の例では「夜型さん」550のキューシート作成を行う。上記番組選択ステップS306により制作する放送番組である「夜型さん」550のパラメータを読み込み制作画面を表示する。
【0149】
ここで表示された「夜型さん」550のキューシートは図10に示される。この「夜型さん」550の例では,新規のキューシート作成にあたるので,ローカルイベントは設定されていない。
【0150】
本実施形態の「夜型さん」550は,放送番組情報として,「サービスID」,「シリーズ枠ID」,「代替枠ID」,「代替ケースID」,「番組枠ID」,「番組タイトル」,「番組サブタイトル」,「番組開始終了日時」,「番組枠スポンサー設定(映像/音声/第2レイヤ,第6レイヤ,第3〜第5レイヤ)」,「レイヤ使用設定」,「レイヤ販売設定」,「映像使用設定」,「第6レイヤ連動設定」,「第6レイヤタイプ」,「スタジオ設定」,「休止枠設定」,「制作担当者名」,「進行管理担当者名」,「CM枠情報(開始終了時刻のみ)」,「編成バージョン」の項目を含んでいる。
【0151】
この新規キューシート上では,時間経過600が画面左に配置され,ローカルイベントの設定基準となる。この時間経過600と並んで主放送602,第1レイヤ604,第2レイヤ606,第3レイヤ608,第4レイヤ610,第5レイヤ612,第6レイヤ614,第7レイヤ616の各レイヤが配置されている。
【0152】
上記主放送602は,GENERAL,CM,MUSIC,SSの主放送イベントを設定することができる。この主放送イベントの設定は,上記主放送イベント設定ステップS310に相当する。
【0153】
第1レイヤ604は,常に番組枠全体で1つの枠が自動的に設定され,主放送の設定に影響されることはない。この実施形態においては第1レイヤ604のパラメータが画面に表示される。
【0154】
第2レイヤ606は,「主放送イベント設定時,第2レイヤを自動設定する」となっている場合,放送番組に連動したコンテンツとして,主放送イベントと同じイベント長をもったデータ放送イベント枠が自動的に設定される。第3レイヤ608は,天気予報,交通情報などの音声コンテンツ,第4レイヤ610は,プロモーション用VIDEOクリップなどの動画コンテンツ,第5レイヤ612は,番組提供会社のURLなどHTMLコンテンツが設定される。また,第6レイヤ614は,EMDなどのダウンロードコンテンツが設定される。第7レイヤ616は,予備的に備えられ,将来的な追加コンテンツに利用される。さらに,放送番組情報において,主放送に連動した簡易動画の付属が設定されている場合,キューシート上に設定される。
【0155】
図11は,主放送部分の主放送イベント設定により第2レイヤのデータ放送イベント枠を生成する画面である。本実施形態においては,上記「第2レイヤ連動設定」が「連動する」となっているので,主放送イベント設定に連動して,自動的にデータ放送イベント枠が作成される。主放送602では,GUI表示上から「MUSIC」618を指示し,主放送枠に主放送イベント開始時刻と主放送イベント終了時刻を指定してMUSIC枠620が設定されている。その主放送イベントに連動して第2レイヤにMUSICパッケージ設定用のローカルイベント枠622が設定される。
【0156】
この第2レイヤ606のデータ放送イベント枠622は「番組名称」,「ローカルイベント種別」,「ローカルイベント番号」,「ローカルイベント名称」,「開始時刻」,「デュレーション」,「生成方法(手動or自動)」,「対応する主放送のローカルイベントID」,「コメント」といった情報を持っている。
【0157】
図12は,MUSIC枠620に詳細情報が設定される図である。「MUSIC 1」の主放送イベントに対するメモ情報として,曲名「大きな古だぬき」,アーティスト名「平田健」を設定する。この時,第2レイヤ606のデータ放送イベント枠622では,MUSIC枠620に連動した情報がPDS130から取得され,図13に示す情報が得られる。ここで,下線部は制作端末装置122で編集可能項目である。
【0158】
第3レイヤ608から第5レイヤ612までのデータ放送イベント枠のパッケージ設定は,上記データ放送イベント設定ステップS312に従って設定された対象のデータ放送イベント枠を選択して行う。まず,端末自身,システム内または外部システムのパッケージ情報データベースからパッケージの元になる情報を検索し,選択されたデータを取得する。取得後に必要に応じて元情報の編集を行い,編集が確定すると,制作端末装置122内でパッケージを生成する。パッケージ設定済ローカルイベントは枠線で囲まれ視覚的に判別が可能となっている。また,第2レイヤ606に設定する音楽パッケージ情報として,図13に示す情報が得られている。従って,そのリスト表示から送出する情報を選択することもできる。このパッケージの設定は,上記パッケージ設定ステップS314に相当する。
【0159】
図14は,第6レイヤ614にダウンロードデータのパッケージの自動設定が選択されている場合の画面である。放送番組情報にて,「第6レイヤ連動設定」の値が「連動する」となっていて,かつ,第2レイヤ606のパッケージ情報として「第6レイヤにてダウンロードデータを送出する」と設定されている場合は,第6レイヤ614のダウンロードデータのパッケージがデータベースより自動的に取得される。また,それに伴い第6レイヤ614のデータ放送イベントのデュレーション,開始時刻も自動的に設定される。この時,自動的に設定されたデータ放送イベント624の開始時刻は対応する第2レイヤ606のデータ放送イベントの終了時刻直後になる。また,デュレーションは,送出するデータサイズ,第6レイヤに割当てられた伝送帯域,および,制作アプリケーションの設定ファイル中の「カルーセル回転数」の設定値を元に計算する。ここで,第6レイヤ614において送出するパッケージは,第2レイヤ606に設定されたパッケージに記述されている第6レイヤ送出用のパッケージIDにより指定される。
【0160】
図15は,このようにして作成されたGUI表示によるキューシートの他の実施形態を示す。ここで示すように,完成されたキューシート上では,主放送イベントが隙間無く設定され,視覚的に主放送イベントとデータ放送イベントの関連を捉えることができる。また,リスト表示によるキューシートのイメージを図16に示す。
【0161】
上記制作端末装置122における主放送イベント設定ステップS310の実施は本発明の主放送イベント設定手段に,データ放送イベント設定ステップS312の実施は本発明のデータ放送イベント設定手段に相当し,その他のステップとも総合して本発明のキューシート作成手段を構成する。
【0162】
以上のような制作端末装置122により,GUI表示またはリスト表示を使って主放送とデータ放送を同時に,かつ,容易に制作でき,効率的な放送番組制作を行うことができる。
【0163】
(進行管理端末装置152)
図17は,進行管理端末装置152の処理シーケンスを表すフローチャートを示す。
【0164】
上記進行管理端末装置152は,放送前に,PDS130より放送時間の近づいた放送番組のキューシートデータ,原稿テキストおよびコンテンツデータ(パッケージ)を取得し,これらのデータを保持する(700)。
【0165】
放送開始時刻になると,放送する番組に対応した進行管理端末装置152に,番組進行の権限が自動的に与えられる。進行管理端末装置152の画面には放送番組の進行を表す番組進行表が映し出され,また,場合によっては週間番組表を表示することもできる(702)。番組進行において,この番組進行表画面を確認しながら音楽ファイルの再生指示やアンタイムデータの送出指示を行う。
【0166】
また,放送番組の進行中にデータを編集することもできる(704)。そのデータ編集(704)において,JPEGやPNG(Portable Network Graphics)などの画像ファイルまたはテキストファイルの追加あるいは差し替えを行う場合,使用する画像がARIBの規格に適合している必要がある。従って,画像ファイルの追加あるいは差し替えを行う際にはARIB規格をチェックする画像ファイル規格検証おこない,規格に合わない画像ファイルは,規格変更を行う(706)。
【0167】
また,進行管理端末装置152は,進行管理サーバ134によって管理される。進行管理端末装置152においてデータ編集(704)されたデータは,進行管理サーバ134内で,カルーセル容量を計算,データをモジュール化,および,コントロールファイルを生成して送出される。また,進行管理端末装置152において指示されたアンタイムデータの送出も上記進行管理サーバ134で行われる。
【0168】
上記週間番組表は,少なくとも8日分の放送番組スケジュールが表示される。ここで,対応する放送番組をGUI表示またはリスト表示から指示することによって,番組進行表を表示する画面に移行する。この番組進行表は,放送前においては放送番組の放送進行予定を,放送中では放送番組の放送進行状況を表示する。
【0169】
図18は,番組進行表を表示する画面イメージである。この番組進行表の中心部は,制作端末装置122において作成されたキューシートから自動形成され,共通の放送番組情報を有している。ただし,この例では主放送として,ラジオ放送等の音声放送(主音声放送)を考える。
【0170】
上記番組進行表では,キューシート同様,主放送とデータ放送の進行予定および進行状況を同一画面上に表示する。この画面において進行程度は,時間軸800と送出内容を示す軸802によって表される。この送出内容は主放送部804,データ放送部806に設定された各データ放送イベントの内容である。
【0171】
番組放送中には現在放送されているブロック(例えばMUSIC810)が視覚的に確認できるように表示される。また,送出内容を示す軸802が時間の経過に従って時間進行808方向に移動し,該当するブロックの色が他のブロックと区別された色に変化する。
【0172】
また,GUI表示された各ローカルイベントのうち任意のローカルイベントを示すブロックをマウス等により選択すると,関連する詳細情報が表示される。この詳細情報には,データ詳細表示部820に表示される内容やトーク原稿表示部822に表示される内容が含まれる。ここで表示されるデータ詳細は,図18の例においては,曲名,アーティスト名等のブロックに属した情報である。上記のようにブロックの選択動作を特に行わない場合は,現在放送中の内容に連動した表示内容が自動的に表示される。また,トーク原稿表示部822に表示されるトーク原稿は,DJなどが生放送でトークをするような場合の予め設定されたトーク原稿データである。データ詳細の表示と同様に,主放送イベントのブロックが選択されている場合にはそこに設定されているトーク原稿情報が表示され,特に選択されてない場合には現在放送中の内容に連動した表示内容が自動的に表示される。
【0173】
次に,本放送番組進行に関する特徴的な処理である,番組中におけるデータ編集を説明する。これは,送信前または送信中の,テキストや画像ファイルによって構成されるコンテンツデータ内容を番組進行中に変更するものである。この変更は,コンテンツデータそのものの差し替えとコンテンツデータ内容の一部編集の両方が可能であり,基本的な編集処理の手順は制作端末装置122における制作手順と同様に行うことができる。
【0174】
図19と図20は,番組放送中におけるコンテンツデータ編集の流れを示すフローチャートである。上記送出中または送出待ち状態のコンテンツデータは,既にモジュール化されている。しかし,進行管理端末装置152ではそれとは別にそれぞれデータコンテンツの元データを保持しており,これを編集することで内容の変更を行う。このため番組放送前にPDS130よりコンテンツデータの元データを取得しておく(S850)。次にGUI表示上で編集したいコンテンツデータを選択し「データ編集」830を指示する(S852)。これによって進行管理端末装置152のローカル保存領域から該当するコンテンツ元データが取得される(S854)。
【0175】
その後,編集画面が開き,必要に応じてテキストや画像ファイルの変更を行う。ここでは,テキストの変更か画像ファイルの変更かが判断され,テキストの変更が選択された場合は画面上のテキストエディタ等で変更を行う(S856)。また,画像ファイルの変更が選択された場合,該当の画像ファイルを選択し(S858),画像追加時に画像ファイルがARIB規格に適合しているかどうかの検証を行う(S860)。適合していない場合はエラーを表示し追加できない旨を警告するか,または,ARIB規格に適合するように画像の自動変換を行う(S862)。その後,画像ファイルが変更される(S864)。
【0176】
他のコンテンツデータを修正する場合は,再び上記の動作を繰り返し,そうでなければ,修正を終了する。この後の処理は図20を参照する。修正後のコンテンツデータは,修正前の元データと一緒に進行管理端末装置152のローカル保存領域へ保存される(S866)。その後,進行管理サーバ134に設けられたモジュール生成部においてモジュール化され,送出限界時刻警告のため,モジュールのカルーセル容量を計算する(S868)。編集されたデータがアンタイムデータでない場合は,さらにコントロールファイル生成部にて対応するコントロールファイルを生成する(S870)。アンタイムデータにおいて上記のステップ(S870)を行わないのは,アンタイムデータの場合には送出指示がされるまでコントロールファイルの内容が定まらないので,この時点ではコントロールファイルを生成できないからである。最後にモジュール化されたコンテンツデータは,TSG142に送られ,送出待ち状態になる(S872)。以上で,データ編集を終了する。
【0177】
番組放送中において,アンタイムデータを送出する場合,図18のアンタイムデータ一覧表示部832から選択することができる。ここでは,アンタイム送出を予定して用意されたコンテンツの一覧が表示される。表示方法はリスト形式,または,アイコン形式の2通りがある。上記リスト形式では,送出前のコンテンツに関して並び順を自由に変更することができ,送出ボタンを押すと並んだ順にデータが送出される。上記アイコン形式では,アイコンを選択して,「送出」ボタン834により指示するか,または画面上へのドロップなどにより送出を行う。
【0178】
上記送出されるアンタイムデータは,異なる性質を持つアンタイムイベントメッセージとアンタイムカルーセルという二つのデータに分けられる。
【0179】
上記アンタイムイベントメッセージでは,コンテンツの切り替えを行う際,切り替え用のデータは既にパッケージとして送出されている。しかし,そのデータは,カルーセル伝送を繰り返し行っているか,もしくは視聴者の受信機に設けられるメモリ内にのみ存在し,受信機の表示部にはまだ表示されていない状態である。このとき切り替え指示トリガとしてのイベントメッセージ伝送によるアンタイムイベントメッセージを受信機に与える。このアンタイムイベントメッセージ送信タイミングで,既に送出されているデータは,画面上に表示される。
【0180】
従って,デュレーション(またはカルーセル)の長いデータにおいても,データを先に受信機に送信し,表示タイミングのみ後から行うことで,視聴者側は,データの切り替えに時間を要さない。例えば,野球中継において,打者のプロフィール画面を予め送信しておき,打った球がホームランになると同時に,画面をプロフィールに変更するような場合が考えられる。
【0181】
上記アンタイムカルーセルでは,上記アンタイムイベントメッセージのように予めデータを送信できない。例えば,視聴者から番組進行中に受けたFAX等をその場でデータ放送する場合が考えられる。従って,コンテンツの切り替えを行う場合は対象となるデータが,通常のカルーセル伝送によって送出される。受信機がそのデータを全て受信することで表示が切り替わる。しかし,GUI表示上では上記アンタイムイベントメッセージとアンタイムカルーセルの区別はない。また,視聴者から見た場合,双方の区別を意識する必要もない。GUI表示上では「この送出指示を行うと受信機では何が表示されるか」という情報として表示されているのみである。
【0182】
また,アンタイムデータを画面上に設定すると,番組進行表のブロックに準ずる形で表示される。アンタイムデータにデュレーションが設定されている場合には,それにしたがってブロック枠の大きさが決定され,視覚的にデータのデュレーションを確認することができる。
【0183】
また,複数のアンタイムデータを連続で送出する場合に,アンタイムデータの連続送出指示を可能とする。複数のアンタイムデータをグループ化することにより,2番目以降のデータは,送出時間が定まるので,アンタイムデータではなくなる。こうして送出データ間のタイムラグを極力減らすことができる。
【0184】
また,アンタイムデータのデュレーションが,放送番組の残り時間よりも長い場合にアンタイムデータを設定すると,データが完全に送信されないで切れてしまうことになる。ここでは,アンタイムデータのデュレーションを予め計算し,放送番組の残り時間等との兼ね合いで送出の可否を一覧に表示する。例えば,表示不可になったアンタイムデータは,グレーアウトなどにより選択できなくなる。
【0185】
また,CMなどの必ず番組中に全てを送出する必要のあるアンタイムデータは,モジュール容量からカルーセル容量を計算した結果により,送出に必要な時間を計算し,リストアップしておく。番組放送の残り時間と比較し,送出限界時刻が近づいた場合には警告する。さらに,送出限界時刻を過ぎると自動的にアンタイムデータを送出することもできる。送出限界時刻警告の時間幅は任意に設定できるものとする。
【0186】
また,アンタイムデータに音声が関連付けられている場合には一つの送出指示により,主放送側のアンタイム送出とデータ側のアンタイム送出を同時に行い,それぞれの送出制御装置144へ指示を送る。
【0187】
また,アンタイム送出を行うと,進行管理端末装置152の番組進行表にも送出状況が反映され,主放送部,データ放送部の対応する部分には送出された内容にしたがってブロックが挿入される。アンタイムデータにデュレーションが設定されている場合にはデュレーションにより決定される大きさのブロックが挿入される。デュレーションが設定されていない場合には,次のローカルイベント切り替えの時点で送出されたデータに差し替えられる。音声とデータが関連付けられている場合には双方のブロックが置き換えられる。
【0188】
また,アンタイムカルーセル送出の場合は,アンタイム送出指示が行われると,対応するデータに対するコントロールファイルをコントロールファイル生成部にて生成する。その後,データのモジュールとコントロールファイルをTSG142に対し送出する。
【0189】
また,アンタイムデータ一覧でデータ送出順が設定されている場合のみ,以下の処理を行うことでアンタイム送出処理時間を短縮できる。初回はTSG142に対しモジュールと送出指示用のキューを送出する。送出指示後,次に予定されているモジュールのみをTSG142に送出する。進行管理サーバ134が進行管理端末装置152からアンタイム送出指示を受けたらTSG142に対してキューのみを送出する。TSG142ではあらかじめ送られたモジュールが既にカルーセル化されているため,処理時間を短縮できる。
【0190】
また,放送番組が生放送で行われる場合,生放送の音声を一方で多重化装置168に送出し,もう一方では,音声蓄積装置に格納する。この蓄積データは,一定の時間が経過すると,自動的にファイル化される。このファイル化された音声ファイルを伴ったデータコンテンツをデータ放送イベントとして自動的に送出することもできる。ここで,このコンテンツを受信した視聴者は,生放送の音声コンテンツを保存でき,好きな時間を選んで聞くことができる。例えば,生放送を聞き逃してしまった場合など,上記音声コンテンツの保存を指定しておけば,改めて視聴でき,さらには自動的にファイルとして保存されるため,何度も繰り返し聞くことができる。
【0191】
以上のような進行管理端末装置152により,進行状況が視覚的に確認可能であり,放送中においてもその場で容易にアンタイムデータの送出を設定でき,設定による弊害を放送者が考える必要がない。
【0192】
図21は,上記図19と上記図20により示された進行管理端末装置152におけるコンテンツデータ編集の処理を,進行管理端末装置152と管理サーバ134との関係において機能的に表した機能ブロック図である。以下,簡単に各機能を説明する。
【0193】
上記進行管理端末装置152は,放送前に,PDS130より放送時間の近づいた放送番組のキューシートデータ,原稿テキストおよびコンテンツデータ(パッケージ)を取得し(910),これらのデータを保持する(912)。
【0194】
放送開始時刻になると,放送する番組に対応した進行管理端末装置152に,番組進行の権限が自動的に与えられる。進行管理端末装置152の画面には上記キューシートデータに即した放送番組の進行を表す番組進行表が映し出され(914),また,場合によっては週間番組表を表示することもできる(916)。番組進行において,この番組進行表画面を確認しながら音楽ファイルの再生指示(918)やアンタイムデータの送出指示(920)を行う。アンタイムデータの送信指示(920)を受けた進行管理サーバ134は,TSG142に対してアンタイムデータを送出する(922)。
【0195】
また,放送番組の進行中にデータを編集することもできる(930)。データ編集に際して,進行管理端末装置152のローカル保存領域から該当するコンテンツ元データが取得される。その後,編集画面が開き,必要に応じてテキストや画像ファイルの変更を行う。ここでは,テキストの変更か画像ファイルの変更かが判断され,テキストの変更が選択された場合は画面上のテキストエディタ等で変更を行う。また,画像ファイルの変更が選択された場合,該当の画像ファイルを選択し,画像追加時に画像ファイルがARIB規格に適合しているかどうかの検証を行う(932)。適合していない場合はエラーを表示し追加できない旨を警告するか,または,ARIB規格に適合するように画像の自動変換を行う(934)。このようにして,テキストや画像ファイルが変更される。
【0196】
修正後のコンテンツデータは,修正前の元データと一緒に進行管理端末装置152のローカル保存領域へ保存される。その後,進行管理サーバ134に設けられたモジュール生成部においてモジュール化され(936),送出限界時刻警告のため,モジュールのカルーセル容量を計算する(938)。編集されたデータがアンタイムデータでない場合は,さらにコントロールファイル生成部にて対応するコントロールファイルを生成する(940)。最後にモジュール化されたコンテンツデータは,TSG142に送られ,送出待ち状態になる。
【0197】
また,進行管理サーバ134は,上記進行管理端末装置152を管理する(960)と共に,非連動データの受信/送出(962),AVサーバ制御(964),および,番組編成の変更通知(966)を行う。上記非連動データの受信/送出とは,第3レイヤ〜第5レイヤで送出される非連動データコンテンツを外部サーバもしくは内部サーバより受信し,アンタイムデータとして送出することである。上記AVサーバ制御(964)は,CMなどの放送時にCM素材(主放送)とCM用データコンテンツを同時に送出するための制御をする機能である。また,上記番組編成の変更通知(966)は,編成端末装置120において現在放送中または放送前の番組編成が変更された場合,進行管理端末装置152に変更を通知する機能である。これを受けた進行管理端末装置152では,番組編成の変更処理を行う(970)。
【0198】
以上,添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが,本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば,特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり,それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0199】
例えば,上記音声放送による実施形態を映像放送にも適応でき,このような放送を行う上記編成端末装置と上記制作端末装置を1つの装置でも実現できる。さらにデータベースであるPDSを上記編成端末装置または上記制作端末装置が備えるとしてもよい。
【0200】
【発明の効果】
以上説明したように,本発明によれば,GUI表示やリスト表示から容易な操作により週間番組表やキューシートを作成することができる。また,このキューシート上では主放送とデータ放送の同時制作を可能とし,キューシート上のローカルイベントが各々関連付けられることによって効率的かつ正確な処理を行うことができる。さらには上記のように関連付けられて自動設定されるデータ放送イベントが,放送可能であるかどうかのチェックを自動的に行うことにより,設定ミスによる障害を回避できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による実施形態により送出された放送を受信する受信機の斜視図を示す。
【図2】 本実施形態における放送システムのシステムブロック図を示す。
【図3】 編成端末装置における放送番組の編成を示すフローチャートである。
【図4】 編成端末装置上で処理を行うためのユーザ登録手続きにおけるログイン認証画面を示す。
【図5】 本実施形態の編成端末装置における編成画面を示す。
【図6】 制作端末装置における放送番組の制作を示すフローチャートである。
【図7】 本実施形態の制作端末装置における制作画面を示す。
【図8】 第6レイヤでのパッケージの生成を示すフローチャートである。
【図9】 本実施形態の制作端末装置における週間番組表画面を示す。
【図10】 本実施形態の制作端末装置におけるキューシート画面を示す。
【図11】 本実施形態の制作端末装置におけるキューシート画面を示す。
【図12】 本実施形態の制作端末装置におけるキューシート画面を示す。
【図13】 主放送イベント,特に音楽イベントに関する放送番組情報を表した図を示す。
【図14】 本実施形態の制作端末装置におけるキューシート画面を示す。
【図15】 制作端末装置におけるGUI表示によるキューシート画面を示す。
【図16】 制作端末装置におけるリスト表示によるキューシートイメージを示す。
【図17】 進行管理端末装置の処理シーケンスを示すフローチャートである。
【図18】 本実施形態の進行管理端末装置における番組進行表画面を示す。
【図19】 進行管理端末装置での番組放送中におけるコンテンツデータ編集の処理を示すフローチャートである。
【図20】 進行管理端末装置での番組放送中におけるコンテンツデータ編集の処理を示すフローチャートである。
【図21】 進行管理端末装置と進行管理サーバの機能ブロック図である。
【符号の説明】
120 編成端末装置
122 制作端末装置
130 PDS
142 TSG
146 進行管理端末装置
S210 放送番組設定ステップ
S212 番組枠設定ステップ
S214 パラメータ設定ステップ
S310 主放送イベント設定ステップ
S312 データ放送イベント設定ステップ
S314 パッケージ設定ステップ
Claims (30)
- 通信網に接続され放送番組の編成を行う編成端末装置と,通信網に接続され放送番組の制作を行う制作端末装置とからなる放送番組編成制作支援システムであって:
前記編成端末装置は,
放送番組を設定する放送番組設定手段と,
前記放送番組の番組枠を設定する番組枠設定手段と、
を備えており;
前記制作端末装置は,
前記放送番組の前記番組枠内において主放送のローカルイベントである主放送イベントを設定する主放送イベント設定手段と,
前記放送番組の前記番組枠内において前記主放送と同期して放送されるデータ放送のローカルイベントであるデータ放送イベントを設定するデータ放送設定手段と,
前記主放送イベントと前記データ放送イベントとを関連付けて表示するキューシートを作成するキューシート作成手段と、
を備え、
前記キューシート作成手段は、前記主放送イベント設定手段により主放送イベントが設定されると、前記キューシートを構成する複数のレイヤのうち、第1のレイヤに前記主放送イベントの開始時刻及び主放送イベント時間長に対応する主放送イベント枠を自動的に設定し、第2のレイヤに当該主放送イベント枠と同じ時間枠で前記データ放送イベントの設定に用いるデータ放送イベント枠を自動的に設定し、
前記データ放送設定手段は、前記主放送イベント設定手段により前記主放送イベント枠に主放送イベントが設定され、前記キューシート作成手段により前記データ放送イベント枠が設定されると、当該データ放送イベント枠に前記データ放送イベントを設定し、当該主放送イベントが変更又は削除されると、前記データ放送イベント枠に設定されたデータ放送イベントを変更又は削除する、放送番組編成制作支援システム。 - 前記主放送イベント枠に設定された主放送イベントは、前記データ放送イベント枠に設定されたデータ放送イベントが単独で変更又は削除された場合に変更又は削除されないことを特徴とする、請求項1に記載の放送番組編成制作支援システム。
- 前記データ放送イベント枠に設定されたデータ放送イベントが単独で変更された場合、当該データ放送イベントは、前記主放送イベント枠に設定された主放送イベントが変更又は削除された場合においても変更又は削除されないことを特徴とする、請求項2に記載の放送番組編成制作支援システム。
- 前記主放送イベントと前記データ放送イベントは相互に関連付けられて設定されることを特徴とする,請求項3に記載の放送番組編成制作支援システム。
- 前記編成端末装置は,さらに,
放送番組の情報である放送番組情報,主放送イベントの情報である主放送イベント内容情報,データ放送イベントの情報であるデータ放送イベント内容情報,スポンサーに関する情報であるスポンサー情報からなる群から選択される一または二以上の組み合わせからなる前記放送番組のパラメータを設定するパラメータ設定手段を備えていることを特徴とする,請求項1に記載の放送番組編成制作支援システム。 - 前記キューシートは,GUI表示を用いて関連付けられることを特徴とする,請求項1に記載の放送番組編成制作支援システム。
- 前記キューシートは,リスト表示を用いて関連付けられることを特徴とする,請求項1に記載の放送番組編成制作支援システム。
- 前記制作端末装置は,さらに,放送不能なデータ放送イベントの生成を回避するチェック手段を備えていることを特徴とする,請求項1に記載の放送番組編成制作支援システム。
- 前記制作端末装置は,さらに,前記主放送または前記データ放送に対する,放送開始時刻未決定のイベントであるアンタイムイベントを設定できるアンタイムイベント設定手段を備えていることを特徴とする,請求項1に記載の放送番組編成制作支援システム。
- 前記チェック手段は,さらに送出不能なコンテンツ送出イベントの生成を回避することを特徴とする,請求項8に記載の放送番組編成制作支援システム。
- 通信網を介して,放送番組の編成を行う編成端末装置に接続された,放送番組の制作を行う制作端末装置であって:
放送番組の番組枠内において主放送イベントを,主放送イベント属性と,GUI表示を用いて主放送イベント開始時刻と主放送イベント終了時刻を指示またはリスト表示を用いて主放送イベント開始時刻と主放送イベント時間長を指示することによって設定する主放送イベント枠と,主放送イベントの内容である主放送イベント情報と,から設定する主放送イベント設定手段と;
前記放送番組の前記番組枠内において前記主放送イベントと同期して放送されるデータ放送イベントを,GUI表示を用いてデータ放送イベント開始時刻とデータ放送イベント終了時刻を指示またはリスト表示を用いてデータ放送イベント開始時刻とデータ放送イベント時間長を指示することによって設定するデータ放送イベント枠と,前記データ放送イベントの内容であるデータ放送イベント情報と,から設定するデータ放送設定手段と;
前記主放送と前記データ放送とを関連付けて表示するキューシートを作成するキューシート作成手段と;
を備え、
前記キューシート作成手段は、前記主放送イベント設定手段により主放送イベントが設定されると、前記キューシートを構成する複数のレイヤのうち、第1のレイヤに前記主放送イベントの開始時刻及び主放送イベント時間長に対応する主放送イベント枠を自動的に設定し、第2のレイヤに当該主放送イベント枠と同じ時間枠で前記データ放送イベントの設定に用いるデータ放送イベント枠を自動的に設定し、
前記データ放送設定手段は、前記主放送イベント設定手段により前記主放送イベント枠に主放送イベントが設定され、前記キューシート作成手段により前記データ放送イベント枠が設定されると、当該データ放送イベント枠に前記データ放送イベントを設定し、当該主放送イベントが変更又は削除されると、前記データ放送イベント枠に設定されたデータ放送イベントを変更又は削除する、制作端末装置。 - 前記主放送イベント枠に設定された主放送イベントは、前記データ放送イベント枠に設定されたデータ放送イベントが単独で変更又は削除された場合に変更又は削除されないことを特徴とする、請求項11に記載の制作端末装置。
- 前記データ放送イベント枠に設定されたデータ放送イベントが単独で変更された場合、当該データ放送イベントは、前記主放送イベント枠に設定された主放送イベントが変更又は削除された場合においても変更又は削除されないことを特徴とする、請求項12に記載の制作端末装置。
- 前記主放送イベントと前記データ放送イベントは相互に関連付けられて設定されることを特徴とする,請求項13に記載の制作端末装置。
- 前記キューシートは,GUI表示を用いて関連付けられることを特徴とする,請求項11に記載の制作端末装置。
- 前記キューシートは,リスト表示を用いて関連付けられることを特徴とする,請求項11に記載の制作端末装置。
- 放送不能なデータ放送イベントの生成を回避するチェック手段をさらに備えていることを特徴とする,請求項11に記載の制作端末装置。
- 前記チェック手段は,さらに送出不能なコンテンツ送出イベントの生成を回避することを特徴とする,請求項17に記載の制作端末装置。
- 前記主放送または前記データ放送に対する,放送開始時刻未決定のイベントであるアンタイムイベントを設定できるアンタイムイベント設定手段をさらに備えていることを特徴とする,請求項11に記載の制作端末装置。
- コンピュータをして請求項11から19のいずれかに記載の制作端末装置として機能させることを特徴とする,コンピュータプログラム。
- 通信網に接続され放送番組の編成を行う編成端末装置と,通信網に接続され放送番組の制作を行う制作端末装置とを用いる,放送番組編成制作方法であって:
前記編成端末装置により,放送番組を設定し,前記放送番組の番組枠を設定する番組設定ステップと;
前記制作端末装置により,前記放送番組の前記番組枠内において主放送イベントおよびデータ放送イベントを設定し,前記主放送と前記データ放送とを関連付けて表示するキューシートを作成するキューシート作成ステップと;
からなり、
前記キューシート作成ステップでは、
主放送イベントが指定されると、前記キューシートを構成する複数のレイヤのうち、第1のレイヤに前記主放送イベントの開始時刻及び主放送イベント時間長に対応する主放送イベント枠が自動的に設定され、第2のレイヤに当該主放送イベント枠と同じ時間枠で前記データ放送イベントの設定に用いるデータ放送イベント枠が自動的に設定され、
前記主放送イベント枠に当該主放送イベントが設定され、前記データ放送イベント枠が設定されると、当該データ放送イベント枠に前記データ放送イベントが設定され、当該主放送イベントが変更又は削除されると、前記データ放送イベント枠に設定されたデータ放送イベントが変更又は削除される、放送番組編成制作方法。 - 前記主放送イベント枠に設定された主放送イベントは、前記データ放送イベント枠に設定されたデータ放送イベントが単独で変更又は削除された場合に変更又は削除されないことを特徴とする、請求項21に記載の放送番組編成制作方法。
- 前記データ放送イベント枠に設定されたデータ放送イベントが単独で変更された場合、当該データ放送イベントは、前記主放送イベント枠に設定された主放送イベントが変更又は削除された場合においても変更又は削除されないことを特徴とする、請求項22に記載の放送番組編成制作方法。
- 前記主放送イベントと前記データ放送イベントは,相互に関連付けられて設定されることを特徴とする,請求項23に記載の放送番組編成制作方法。
- 前記番組設定ステップは,さらに,放送番組の情報である放送番組情報,主放送イベントの情報である主放送イベント内容情報,データ放送イベントの情報であるデータ放送イベント内容情報,スポンサーに関する情報であるスポンサー情報からなる群から選択される一または二以上の組み合わせからなる前記放送番組のパラメータを設定することを特徴とする,請求項21に記載の放送番組編成制作方法。
- 前記キューシート作成ステップは,前記主放送と前記データ放送とがGUI表示を用いて関連付けられることを特徴とする,請求項21に記載の放送番組編成制作方法。
- 前記キューシート作成ステップは,前記主放送と前記データ放送とがリスト表示を用いて関連付けられることを特徴とする,請求項21に記載の放送番組編成制作方法。
- 前記キューシート作成ステップは,さらに,放送不能なデータ放送イベントの生成を回避することを特徴とする,請求項21に記載の放送番組編成制作方法。
- 前記キューシート作成ステップは,さらに,送出不能なコンテンツ送出イベントの生成を回避することを特徴とする,請求項28に記載の放送番組編成制作方法。
- 前記キューシート作成ステップは,さらに,前記主放送または前記データ放送に対する,放送開始時刻未決定のイベントであるアンタイムイベントを設定できることを特徴とする,請求項21に記載の放送番組編成制作方法。
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