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JP4260570B2 - 車両用シート装置 - Google Patents

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JP4260570B2 JP2003273326A JP2003273326A JP4260570B2 JP 4260570 B2 JP4260570 B2 JP 4260570B2 JP 2003273326 A JP2003273326 A JP 2003273326A JP 2003273326 A JP2003273326 A JP 2003273326A JP 4260570 B2 JP4260570 B2 JP 4260570B2
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Description

本発明は、車両用シート装置に関する。
車両用シート装置において、ロアレールに対するアッパレール(シート)のスライド位置を記憶させるスライドメモリ機能付きのタイプがある。このようなスライドメモリ機能は、後部座席への出入りに際して前席のシートバックを前傾させた上で前方へスライドさせるいわゆるウォークイン動作時に用いられる。そして、スライドメモリ機能を有するシート装置の従来技術としては、例えば特許文献1がある。
特許文献1の車両用シート装置では、アッパレールに固定されたシートのシートバックの動きと、スライドメモリ機構の動きを連動させている。即ち、シートバックが起立位置にあれば、スライドメモリ機構の構成部材であるシューがメモリ解除位置に移動することによりロアレールに対して相対移動可能となるので、スライドメモリ機構は働かない。一方、シートバックを前傾位置に移動させれば、シューがメモリ位置に移動することによりロアレールに対して相対移動不能となり、シートは、このシューより後方に移動不能となるのでメモリ機能が働く。
このシートバック起立時の動きをさらに詳細に説明すると、シートバックが起立すると、アッパレールに揺動自在に設けられたロック部材とシートバックとを連係するケーブルが弛緩し、バネによって回動付勢されているロック部材が所定の方向に回転し、ロック部材に設けられているピン状の第2フィンガーによって、シューとロアレールのロック状態を司るキャッチ部材が揺動させられ、その結果、シューとロアレールのロックが解除される。そしてこの動作と同時に、ロック部材に設けられたピン状の第1フィンガーがシューの後端面に係合するので、シート(アッパレール)を前方に移動させると、シートの移動力が第1フィンガーを介してシューに伝わり、シートとともにシューも前方に移動するようになる。
特開平8−253064号公報
このように特許文献1の車両用シート装置では、シートバックの起立時におけるロアレールとシューのロック解除動作と、シートの移動力をシューに伝達する動作を、ロック部材に設けられた二つのピン(第1フィンガー及び第2フィンガー)によりそれぞれ行っているので、この二つの動作を共に円滑に行うためには、ロック部材に高い製作精度が要求され、特に二つのピンの配置が少しでもずれると、これらの動作が円滑に行われなくなってしまうという欠点がある。
本発明は、スライドメモリ機構を動作させる機構の構造を簡単にすることにより、スライドメモリ機構を円滑かつ確実に動作させることを可能にした車両用シート装置を提供することを目的とする。
本発明の車両用シート装置は、床面側のロアレールとこのロアレールに対して摺動自在でシート側に固定されるアッパレールと、該アッパレールに支持され、該アッパレールと共にスライド方向に移動するシートクッションと、該シートクッションに対し、着座可能な起立位置と前傾位置とに回動可能に支持されたシートバックと、該シートバックを前傾させたときのシート位置を記憶し、該記憶位置よりも後方へのシート移動を規制するスライドメモリ機構と、を備えた車両用シート装置において、上記スライドメモリ機構が、上記ロアレールの長手方向に移動可能なスライドピースと、上記ロアレールに対して相対移動不能なメモリ位置とロアレールに沿って移動可能なメモリ解除位置との間を相対移動可能として上記スライドピースに支持されると共に該メモリ位置に向けて常時付勢され、かつ、互いに係脱自在な係合突部または係合凹部の一方を有するメモリロックレバーと、上記アッパレール側に設けられるとともに上記係合突部または係合凹部の他方を有し、該係合突部と係合凹部を係合したまま上記メモリロックレバーを上記付勢力に抗して上記メモリ解除位置に移動させるアンロック位置と、上記係合突部と係合凹部の係合を解除して、該メモリロックレバーが上記メモリ位置に復帰するのを許容するロック位置との間を移動可能なキャッチレバーと、該キャッチレバーを上記アンロック位置と上記ロック位置とに移動させる操作手段と、を備え、上記キャッチレバーがアンロック位置に位置するときに上記アッパレール及びキャッチレバーをロアレールの長手方向に移動させると、該キャッチレバーの移動力が上記メモリロックレバーを介して上記スライドピースに伝わり、該スライドピースが上記アッパレールと一緒に移動することを特徴としている。
上記ロアレールまたは該ロアレールに固定された固定部材に、互いに係脱自在なメモリロック孔またはメモリロック突起の一方を、その長手方向に並べて複数形成し、上記メモリロックレバーに、該メモリロック孔またはメモリロック突起の他方を形成し、該メモリロック孔とメモリロック突起を係合することにより、上記メモリロックレバーを上記メモリ位置に保持するのが実際的である。
さらに、上記スライドメモリ機構が、上記メモリロックレバーが上記メモリ位置にあるとき上記ロアレールに対して相対移動不能となるストッパ突起を具備し、上記アッパレールが、上記メモリロックレバーが上記メモリ位置にあるときに該ストッパ突起と当接することにより、上記シートが該当接位置よりも後方へ移動するのを禁止するスライドストッパを有するのが好ましい。
さらに、上記ロアレールに対するアッパレールの摺動を規制するロック状態と、該摺動を許容するアンロック状態とに移行可能なスライドロック機構を有し、上記操作手段を、該スライドロック機構をロック状態とアンロック状態とに切り替えるループハンドルとし、該ループハンドルを、該スライドロック機構が上記ロック状態のときに、上記キャッチレバーを上記ロック位置に移動させ、該スライドロック機構が上記アンロック状態のときに、上記キャッチレバーを上記アンロック位置に移動させるものとすることが可能である。
また、上記操作手段が、上記シートバックの動きを上記キャッチレバーに伝達する牽引ワイヤであり、該牽引ワイヤは、上記シートバックが起立位置に移動すると上記キャッチレバーが上記アンロック位置に復帰するのを許容し、該シートバックが上記前傾位置に移動すると該キャッチレバーを上記ロック位置に移動させるものとしてもよい。
さらに、上記操作手段を牽引ワイヤとする場合は、上記キャッチレバーが、上記アッパレールに上記牽引ワイヤの操作に応じて揺動するように枢着され、かつ、付勢手段の付勢力によって上記アンロック位置側に向けて常時付勢されており、上記スライドピースが、上記メモリロックレバーを収納するための収納用凹部と、該スライドピースの前方に位置している上記キャッチレバーが後方に向かって移動して当接することにより、上記キャッチレバーを上記付勢手段の付勢力に抗して上記ロック位置側に回転させながら、該キャッチレバーの上記係合凹部または係合突部を該収納用凹部まで導く案内面と、を有するのが好ましい。
本発明によれば、スライドメモリ機構を動作させる機構の構造を簡単にすることにより、スライドメモリ機構を円滑かつ確実に動作させることが可能になる。
まず、本発明の第1の実施形態を図1から図15を参照して説明する。
図1及び図2に示す車両の前席のシート(助手席または運転席)11は、着座者の尻部を支えるシートクッション12と、着座者の背部を支えるシートバック13とを有しており、シートックッション12の内部とシートバック13の内部にはそれぞれ、ともに金属製のシートクッションフレーム14(図4参照)とシートバックフレーム(図示略)が左右一対として埋設されており、左右のシートクッションフレーム14同士とシートバックフレーム同士は、左右方向を向く金属製の連結部材(図示略)により連結されている。さらに、左右方向を向く回転軸11xにより、左右のシートクッションフレーム14の後端部とシートバックフレームの下端部同士がそれぞれ回転自在に枢着されている。
シートバック13(シートバックフレーム)は、図1に示す初期起立位置(起立位置)と図2に示す前傾位置の間を回動自在であり、図示を省略した付勢手段により、常時、前傾位置に向けて回動付勢されている。シート11内にはロック状態とアンロック状態とに切り替わり、常時はロック状態にある角度保持機構(図示略)が設けられている。シートバック13が初期起立位置(起立位置)にあるときに、角度保持機構をロック状態のままにすると、シートバック13はこの状態に保持され、角度保持機構をアンロック状態にすると、シートバック13は前傾位置側に回動可能となる。さらに、シート11は角度保持機構に連係されたリクライニングハンドル(図示略)を備えており、このリクライニングハンドルを操作することにより、角度保持機構をロック状態とアンロック状態とに切り替えることができる。
リクライニングハンドルは、図示を省略した付勢手段により常時ロック状態となるように付勢されており、着座者がリクライニングハンドルをアンロック状態となるように操作すると、角度保持機構はアンロック状態になり、上記付勢手段によりシートバック13は前傾位置に移動しようとする。
また、角度保持機構をアンロック状態にすることによりシートバックをリクライニング操作することが可能である。即ち、角度保持機構がアンロック状態にあるときに、着座者が背中でシートバック13を後方に押圧すると、シートバック13は図1に示す初期起立位置から後方に向かって移動する。そして、シートバックが着座者の所望の起立位置に達した時に、着座者がリクライニングハンドルから手を離すと、リクライニングハンドルはロック状態に復帰して角度保持機構がロック状態になるので、シートバック13はその位置に保持される。
左右のシートクッションフレーム14は、左右一対のアッパレール15にそれぞれ固定されている。左右のアッパレール15は、車体のフロアパネル(床面)10に固定された左右一対のロアレール16にそれぞれ支持されており、ロアレール16の長手方向(前後方向)に沿って摺動自在となっている。そして、アッパレール15をロアレール16に対して摺動させることにより、シート11の前後方向位置を変化させることができる。
なお、シートクッションフレーム14とアッパレール15は一体の部材でもよいし、シートクッションフレーム14とアッパレール15の間に高さ調整用のリフタ機構を備えてもよい。
ロアレール16にはその長手方向に沿って複数のスライドロック孔16aが形成されている。アッパレール15側には、該スライドロック孔(スライドロック機構)16a(図10等参照)に係合可能なロック爪(スライドロック機構)17aと、該ロック爪17aの上方に位置する被押圧アーム17bとを有するスライドロックプレート17が、回動軸17xによって枢着されている。回動軸17xの軸線はロアレール16の長手方向と平行であり、該回動軸17xを中心としてスライドロックプレート17は、ロック爪17aをスライドロック孔16aに係合させるロック位置(図12)と、離脱させるアンロック位置(図13)とに回動可能である。スライドロックプレート17がロック位置にあるとき、ロアレール16に対するアッパレール15の摺動が規制される。スライドロックプレート17はロック付勢ばね17c(図12及び図13に矢印のみで示す)によってロック位置方向へ回動付勢されている。被押圧アーム17bは、アッパレール15に形成した角孔15aに挿入されて該アッパレール15の反対側の側面方向に突出している。
アッパレール15には、スライドロックプレート17の回動軸17xと直交する(すなわち、軸線がシート左右方向に向く)回動軸18xを介してループブラケット18が枢着されており、該ループブラケット18の一端部に設けた押圧部18aは、ロックオープンブラケット19の被押圧部19aに当接している。ロックオープンブラケット19はループブラケット18と同軸で相対回転可能であり(図10参照)、その回動中心である回動軸18xの反対側の端部には押圧部19bが設けられている。押圧部19bは、アッパレール15の角孔15aに挿入されてスライドロックプレート17の被押圧アーム17bの上側に位置している(図12、図13参照)。ループブラケット18に設けられたループハンドル(操作手段)18bを介してループブラケット18を図5の時計方向に回動させると、押圧部18aが被押圧部19aを押圧してロックオープンブラケット19を同方向に回動させ、該ロックオープンブラケット19の押圧部19bが被押圧アーム17bを押圧して、ロック付勢ばね17cに抗してスライドロックプレート17をアンロック方向に回動させることができる。
シート11は、後部座席への出入りに際してシートバック13を前傾させながら前方へスライドさせるウォークイン動作を行う際に、スライドする前のシート11の位置を記憶させるスライドメモリ機能を有している。なお、以下のスライドメモリ機能関連の説明中に表れる時計方向及び反時計方向とは、図4から図9の側面図における回転方向を意味する。
アッパレール15には、ループブラケット18やロックオープンブラケット19が支持される側面とは反対側の側面に位置させて、キャッチレバー20が枢着されている。このキャッチレバー20は、ループブラケット18及びロックオープンブラケット19と共通の回動軸18xを中心として回動可能であり(図10参照)、該回動軸18xと反対側の後端部に係合凹部20aを有している。さらに、キャッチレバー20はトーションばね20bを介してストッパレバー22と結合されている。
ストッパレバー22は、ループブラケット18と同軸(回動軸18x)で一体に回動するように支持されている。アッパレール15にはまた、キャッチレバー20やストッパレバー22が支持されているのと同じ側面に、ロックオープンレバー21が回動軸21xを介して枢着されている。ロックオープンレバー21は、角孔15aを通して突出されたロックオープンブラケット19の押圧部19bに当接可能な押圧ピン21a(図12、図13参照)と、ワイヤ係合アーム21bとを有しており、トーションばね21cによって時計方向に付勢されている。
ロアレール16にはメモリラック(固定部材)25が固定されている。メモリラック25はロアレール16と平行な長尺部材であり、その長手方向に沿って複数のメモリロック孔25aが形成されている。メモリラック25はその長手方向に相対移動可能なスライドピース26を支持しており、該スライドピース26内にメモリロックレバー28が設けられている。メモリロックレバー28は、スライドピース26に設けられた上下方向を向く収納用凹部26a(図3、図5等参照)内に、上下方向(メモリラック25に対するスライドピース26のスライド方向と直交する方向)へ移動可能かつスライドピース26の長手方向に移動不能に支持されており、メモリロック爪(メモリロック突起)28aをメモリロック孔25aに係合させるメモリ位置(図5、図7から図9、図14)と、該係合を解除するメモリ解除位置(図6)とをとることができる。メモリロックレバー28は、キャッチレバー20の係合凹部20aの回動軌跡上に位置する係合突部28bを有し、メモリ付勢ばね27によってメモリ位置へ付勢されている。
これら、ループブラケット18、キャッチレバー20、ストッパレバー22、メモリラック25、スライドピース26、メモリ付勢ばね27、及びメモリロックレバー28によりスライドメモリ機構U1が構成されている。
さらに、スライドピース26、メモリ付勢ばね27、及びメモリロックレバー28によりメモリユニットMU1が構成されている。
アッパレール15にはスライドストッパ29が固定されている。スライドストッパ29は、スライドピース26の上部に突設したストッパ突起26bに係合可能である(図15参照)。
さらに、シートバック13にはウォークイン操作ハンドル30(図1及び図2)が設けられており、該ウォークイン操作ハンドル30と角度保持機構は、図示を省略したウォークインワイヤによって連係されている。
また、シートバックフレームには牽引ワイヤ31の一端が固着されており、牽引ワイヤ31の他端はロックオープンレバー21に固着されている(図5等参照)。この牽引ワイヤ31は、シートバック13が起立位置にあるときは弛緩しており、シートバック13が前傾位置に移動すると緊張する。
以上の構成のシート装置の通常のシートスライド動作とウォークイン動作を説明する。
図1の実線はシート11の通常の着座状態を示している。このとき、バックシート13は図1に示す起立位置(初期起立位置)にあり、シートスライド関係の機構は図5の状態にある。
この状態では、スライドロックプレート17はロック位置に保持され、ロック爪17aとスライドロック孔16aの係合によってシート11のスライドが規制されている(図12)。またメモリロックレバー28がメモリ付勢ばね27の付勢力によってメモリ位置に保持されており、メモリロック爪28aとメモリロック孔25aの係合関係により、メモリラック25に対するメモリユニットMU1の移動が規制されている。
また、角度保持機構もロック状態にある。
先ず、着座者がシート11の前後方向位置を任意に調整する通常のシートスライド動作を説明する。
通常着座状態においてループハンドル18bを上方に持ち上げると、ループブラケット18が図5の位置から図6の位置へと時計方向に回動し、押圧部18aが被押圧部19aを押圧してロックオープンブラケット19を時計方向に回動させる。ロックオープンブラケット19は該回動によって押圧部19bが被押圧アーム17bを押圧し、ロック付勢ばね17cに抗してスライドロックプレート17がアンロック位置へと回動する(図13参照)。これにより、ロアレール16に対するアッパレール15のスライド規制が解除される。アッパレール15は図示しないスライド付勢ばねによって前方へ付勢されているので、スライド規制が解除されると、図8に示すようにロアレール16に対して前方へスライドする。
また、ループブラケット18が回動するとストッパレバー22も一緒に時計方向に回動し、トーションばね20bを介して結合するキャッチレバー20が時計方向に回動する。すると、キャッチレバー20の係合凹部20aが係合突部28bに係合し、メモリロックレバー28と一体となりながらメモリロックレバー28を下方へ押し込み、メモリロックレバー28をメモリ位置からメモリ解除位置へ移動させる。これにより、メモリトラック25に対するメモリユニットMU1のスライド規制が解除される。したがって、図1に二点鎖線で示すようにシート11(アッパレール15)をロアレール16に対して移動させると、キャッチレバー20とメモリロックレバー28が一体となっているので、メモリユニットMU1もシート11全体と共にスライドする。ループハンドル18bから手を離すとスライドロックプレート17がロック位置へ復帰回動してシート11の移動が禁止され、同時にメモリロックレバー28がメモリ位置に復帰する。
次にウォークイン動作について説明する。
着座者がシート11から降りた状態で、ウォークイン操作ハンドル30を操作すると、ウォークインワイヤが牽引されて角度保持機構がアンロック状態となり、付勢手段の回転付勢力によりシートバック13が前傾位置に移動する。すると、弛緩状態にあった牽引ワイヤ31が緊張し、その結果、トーションばね21cに抗してロックオープンレバー21が図5の位置から図7の位置へと反時計方向に回動する。ロックオープンレバー21が反時計方向に回動すると、押圧ピン21aが押圧部19bを下方に押圧してロックオープンブラケット19が時計方向に回動し、前述の通常スライド時と同様にロック付勢ばね17cに抗してスライドロックプレート17がアンロック位置へ回動される(図13)。
なお、図13ではロックオープンレバー21の押圧ピン21aがロックオープンブラケット19の押圧部19bを押圧していないが、これは前述の通常スライド操作の場合であり、ウォークイン動作では押圧ピン21aが図13の位置よりも下方に移動して押圧部19bを押圧する。このとき、ロックオープンブラケット19の被押圧部19aは押圧部18aから離間する(逃げる)関係であるのでループブラケット18は回動せず、ストッパレバー22及びキャッチレバー20は回動されない。キャッチレバー20が回動されなければ、メモリロックレバー28はメモリ位置から移動されない。つまり、シート11全体(アッパレール15)はロアレール16に対してスライド可能であるが、メモリユニットMU1はメモリラック25に対して相対移動不能な図7の状態になる。
上述したようにアッパレール15は図示しないスライド付勢ばねによって前方へ付勢されているので、ウォークイン操作の結果スライドロックプレート17がアンロック位置へ回動されると、アッパレール15は図8に示すようにロアレール16に対して前方へスライドする。このときメモリユニットMU1は、シート11が移動を行う前の位置に留まって固定されている。これが図2に二点鎖線で示すウォークイン状態である。
ウォークイン状態から復帰させる際には、シート11を後方にスライドさせる。すると、図9に示すようにスライドストッパ29がスライドピース26のストッパ突起26bに当接し、シート11はそれ以上後退できなくなる。スライドピース26はウォークイン動作の開始当初から移動していないので、この後退規制位置が記憶されたシート位置である。ここでシートバック13を前傾位置から引き起こすと、牽引ワイヤ31が弛緩してロックオープンレバー21が図5の通常着座状態の位置に復帰回動し、これに応じてロックオープンブラケット19が被押圧アーム17bに対する押圧状態を解除し、スライドロックプレート17がロック位置に戻ってシート11が固定される。
このように本実施形態のシート装置によれば、通常のシートスライド動作時において、ロアレール16に固定されたメモリラック25とメモリロックレバー28のロック解除動作と、シート11(アッパレール15)のスライド移動力をメモリユニットMU1に伝達する動作を、キャッチレバー20の係合凹部20aだけで行っているので、この二つの動作は確実かつ円滑に行われ、しかも、キャッチレバー20をそれほど精度よく制作する必要もない。
さらに、キャッチレバー20だけで、メモリ機能を発揮する部材であるメモリロックレバー28をメモリ位置とメモリ解除位置とに移動させ、かつ、前後方向に移動させる構造としているので、従来に比べてスライドメモリ機構の構造が簡単であり、製造コストを低く抑えることが可能となっている。
次に、本発明の第2の実施形態について、主に図16から図19を参照しながら説明する。
なお、第1の実施形態と同じ部材には同じ符号を付すに止め、その詳細な説明は省略する。
本実施形態は、スライドメモリ機構U2の一部材であるメモリロックレバー28を、メモリ位置とメモリ解除位置との間で移動させるための機構(メモリ制御機構)が、第1の実施形態とは異なる。
さらに、第1の実施形態では、この機構はループハンドル18bの動きと連動しており、シートバック13の動きとは連動していなかったが、本実施形態では、この機構はシートバック13の動作に連動しており、ループハンドル18bの動きとは連動していない。
以下、これらの相違点について詳しく説明する。
先ず、メモリロックレバー28を、メモリ位置とメモリ解除位置との間で移動させるためのメモリ制御機構について説明する。
本実施形態のキャッチレバー40は、側面視略V字形をなしており、V字形の頂点部40aがアッパレール15(図17から図19では図示略)に回動軸41を介して枢着されており、さらに、キャッチレバー40とアッパレール15の間に設けられたトーションばね42により、キャッチレバー40は常時、図17及び図18の時計方向に回転付勢されている。キャッチレバー40の後端部40bには、第1の実施形態と同様の係合凹部40cが設けられており、この係合凹部40cは、メモリロックレバー28の係合突部28bと係脱自在である。
スライドピース43の前端部には、後斜め上方に向かって傾斜する傾斜案内面(案内面)43aが形成され、その後端部には第1の実施形態と同様のストッパ突起43bが設けられている。、さらにスライドピース43は、メモリロックレバー28を上下方向に移動可能かつ前後方向に相対移動不能として収納可能な、上面が開口する収納用凹部43cを具備している。メモリロックレバー28は、そのメモリロック爪28aをメモリロック孔25aに係合させるメモリ位置(図18の位置)と、該係合を解除するメモリ解除位置(図17の位置)とをとることができ、メモリ付勢ばね27によって常時、メモリ位置側に付勢されている。
そして、上述のようにキャッチレバー40はトーションばね42により時計方向に回転付勢され、常時は、その係合凹部40cが収納用凹部43c内においてメモリロックレバー28の係合突部28bと係合するアンロック位置(図17に示す位置)に位置しているので、メモリロックレバー28は、常時はメモリ付勢ばね27の付勢力に抗して、そのメモリロック爪28aがメモリロック孔25aから脱出するメモリ解除位置に位置している(図17参照)。
また、ロックオープンレバー21の上端部には、回動軸44を介して、略前後方向を向くリンク部材45の後端部が回転自在に枢着されており、さらに、リンク部材45の前端部に穿設された略前後方向を向く長孔45aには、キャッチレバー40の係合凹部40cと反対側の端部に突設された左右方向を向く係合ピン40dが相対移動自在に嵌合している。
さらに、リンク部材45の後端部に形成された取付部45bには、牽引ワイヤ(操作手段)31の端部が固着されている。
このように、一端がシートバックフレームに固着されている牽引ワイヤ31の他端は、リンク部材45の取付部45bに固定されているので、シートバック13の動きがリンク部材45に伝達されるようになっている。
一方、本実施形態のシート装置は、第1の実施形態では設けられていたストッパレバー22を具備していないので、ループハンドル18bの動きは、キャッチレバー40には伝達されない。
また、シートバック13、メモリラック25、メモリ付勢ばね27、メモリロックレバー28、牽引ワイヤ31、キャッチレバー40、トーションばね42、スライドピース43、回動軸44、及びリンク部材45によりスライドメモリ機構U2が構成されている。
さらに、メモリ付勢ばね27、メモリロックレバー28、及びスライドピース43によりメモリユニットMU2が構成されている。
次に、本実施形態のシート装置の通常のシートスライド動作及びウォークイン動作について説明する。
通常のシートスライド動作は、第1の実施形態と同様にループハンドル18bによって行われるが、上述したように、ループハンドル18bの動きはキャッチレバー40に伝達されないので、ループハンドル18bを操作しても、メモリロックレバー28はメモリ解除位置(図17)に留まる。そのため、ループハンドル18bを操作して、アッパレール15とロアレール16のロックを解除すると、メモリユニットMU2はアッパレール15(シート11)と共に、ロアレール16に対してスライド可能となる。
ウォークイン動作は、着座者がシート11から降りた状態で、ウォークイン操作ハンドル30を操作することにより行われる。ウォークイン操作ハンドル30が操作されると角度保持機構がアンロック状態となり、付勢手段の回転付勢力によりシートバック13が前傾位置に移動し、弛緩状態にあった牽引ワイヤ31が緊張する。その結果、図18に示すように、リンク部材45が図17の位置から前方に移動し、ロックオープンレバー21が図17及び図18の反時計方向に回転する。すると、第1の実施形態と同様に、スライドロックプレート17がアンロック位置へ回動され、アッパレール15(シート11)がロアレール16に対してスライド可能となる。
さらに、リンク部材45の前方移動により、図18に示すように、長孔45の後端が係合ピン40dを前方に押圧し、キャッチレバー40が、トーションばね42の付勢力に抗して回動軸41を中心に反時計回りに回転する。すると、キャッチレバー40の係合凹部40cとメモリロックレバー28の係合突部28bの係合が解除され、メモリ付勢ばね27の付勢力により、メモリロックレバー28は、そのメモリロック爪28aがメモリロック孔25aに係合するメモリ位置に移動する。
その結果、シート11全体(アッパレール15)はロアレール16に対してスライド可能であるが、メモリユニットMU2はメモリラック25に対して相対移動不能なウォークイン状態になる。
このウォークイン状態からシート11を後方にスライドさせると、スライドストッパ29(図16から図18では図示略)がスライドピース43のストッパ突起43bに当接し、シート11はそれ以上後退できなくなる。スライドピース43はウォークイン動作の開始当初から移動していないので、この後退規制位置が記憶されたシート位置であり、ここでシートバック13を前傾位置から起立位置まで引き起こすと、スライドロックプレート17がロック位置に戻ってシート11が固定される。
また、ウォークイン状態からシート11を後方にスライドさせた際に、誤って、若しくは意図的に、スライドストッパ29がスライドピース43のストッパ突起43bに当接する前に、シート11の後方移動を中止して、その位置でシートバック13を起立位置まで戻して、シート11をロアレール16に対してロックしてしまうことがある。
このような場合に、通常のシートスライド動作によりスライドロックプレート17のロックを解除して、シート11をスライドストッパ29がストッパ突起43bに当接するまで後方移動させようとすると、その途中で、図19に示すようにキャッチレバー40の後端部40bがスライドピース43の傾斜案内面43aに接触する。キャッチレバー40の後端部40bはトーションばね42の付勢力によって反時計方向に回動付勢されているので、傾斜案内面43aを乗り越えた後、スライドピース43の上面に摺接しながら後方に進み、やがて収納用凹部43c内に落ち込む。そして最終的には、図17に示すようにキャッチレバー40はアンロック位置に自動的に復帰する。
このように本実施形態によれば、ウォークイン動作時において、ロアレール16に固定されたメモリラック25とメモリロックレバー28のロック解除動作と、シート11及びアッパレール15(キャッチレバー)のスライド移動力をメモリユニットMU2に伝達する動作を、キャッチレバー40の係合凹部40cだけで行っているので、この二つの動作は確実かつ円滑に行われ、しかも、キャッチレバー40をそれほど精度よく制作する必要もない。さらに、キャッチレバー40だけで、メモリ機能を発揮する部材であるメモリロックレバー28をメモリ位置とメモリ解除位置とに移動させ、かつ、前後方向に移動させる構造としているので、メモリ機能を発揮する部材であるメモリロックレバー28を、キャッチレバー40だけで、メモリ位置とメモリ解除位置とに移動させる構造としているので、従来に比べてスライドメモリ機構の構造が簡単であり、製造コストを低く抑えることが可能となっている。
さらに、ウォークイン状態からシート11を後方にスライドさせた際に、スライドストッパ29がスライドピース43のストッパ突起43bに当接する前に、シート11の後方移動を一旦中止してロアレール16に対してロックし、その後に通常のシートスライド動作により、シート11をスライドストッパ29がストッパ突起43bに当接するまで後方移動させれば、キャッチレバー40をアンロック位置に自動的かつ円滑に復帰させることが可能となっている。
以上、本発明について2つの実施形態を用いて説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく、発明の目的に応じて、様々な変更を行うことが可能である。
例えば、ロアレール16に複数のロック爪17aをその長手方向に並べて形成し、かつ、スライドロックプレート17に、該ロック爪17aと係脱可能な一つのスライドロック孔16aを設けたり、キャッチレバー20、40の先端部に係合突部28bを設け、かつ、メモリロックレバー28の上端部に、該係合突部28bと係脱可能な係合凹部20aを設けることも可能である。
また、メモリラック25を省略して、ロアレール16の一部にメモリピース26、43を収納可能な樋状部を形成して、この樋状部にメモリロック孔25aを形成したり、メモリラック25または該樋状部にメモリロック爪28aを設けて、メモリロックレバー28にメモリロック孔25aを設けてもよい。
本発明の第1の実施形態の車両用シート装置の通常着座状態と前方へのスライド状態を示す側面図である。 同シート装置のウォークイン動作状態を示す側面図である。 同シート装置のシートスライド機構の分解斜視図である。 同シート装置のシートスライド機構の側面図である。 通常着座状態におけるシートスライド機構を示す側面図である。 通常スライド状態におけるシートスライド機構の側面図である。 ウォークイン操作を行った直後のシートスライド機構の側面図である。 メモリユニットを残してシートを前方にスライドさせたウォークイン状態のシートスライド機構を示す側面図である。 ウォークイン状態からメモリ位置までシートを後退させたときのシートスライド機構の側面図である。 図5のA-A線に沿う断面図である。 図5のB-B線に沿う断面図である。 図5のC-C線に沿うスライドロック状態の断面図である。 図7のC′-C′線に沿うスライドロック解除状態の断面図である。 図5のD-D線に沿う断面図である。 図5のE-E線に沿う断面図である。 本発明の第2の実施形態のシート装置のスライドメモリ機構とその周辺部材の分解斜視図である。 シートバックが起立位置にあるときの、スライドメモリ機構とその周辺部材を示す側面図である。 シートバックを前傾させたときの、スライドメモリ機構とその周辺部材を示す側面図である。 ウォークイン操作後にシートを後方に移動させ、メモリ位置の手前で一旦ロックした後に、再度シートをメモリ位置まで後方移動させる際に、キャッチレバーの先端部がスライドピースの傾斜案内面に接触した状態を示す側面図である。
符号の説明
U1 U2 スライドメモリ機構
MU1 MU2 メモリユニット
10 フロアパネル(床面)
11 シート
11x 回転軸
12 シートクッション
13 シートバック
14 シートクッションフレーム
15 アッパレール
15a 角孔
16 ロアレール
16a スライドロック孔(スライドロック機構)
17 スライドロックプレート
17a ロック爪(スライドロック機構)
17b 被押圧アーム
17c ロック付勢ばね
17x 回転軸
18 ループブラケット
18a 押圧部
18b ループハンドル(操作手段。スライドロック機構用操作手段
18x 回転軸(操作力伝達機構)
19 ロックオープンブラケット(操作力伝達機構)
19a 被押圧部
19b 押圧部
20 キャッチレバー
20a 係合凹部
20b トーションばね
21 ロックオープンレバー(操作力伝達機構)
22 ストッパレバー(操作力伝達機構)
25 メモリラック(固定部材)
25a メモリロック孔
26 スライドピース
26a 収納用凹部
26b ストッパ突起
27 メモリ付勢ばね
28 メモリロックレバー
28a メモリロック爪(メモリロック突起)
28b 係合突部
29 スライドストッパ
30 ウォークイン操作ハンドル
31 牽引ワイヤ(操作手段。スライドロック機構用操作手段
40 キャッチレバー
40a 頂点部
40b 後端部
40c 係合凹部
40d 係合ピン
41 回動軸
42 トーションばね
43 スライドピース
43a 傾斜案内面(案内面)
43b ストッパ突起
44 回動軸
45 リンク部材
45a 長孔
45b 取付部

Claims (7)

  1. 床面側のロアレールとこのロアレールに対して摺動自在でシート側に固定されるアッパレールと、
    該アッパレールに支持され、該アッパレールと共にスライド方向に移動するシートクッションと、
    該シートクッションに対し、着座可能な起立位置と前傾位置とに回動可能に支持されたシートバックと、
    該シートバックを前傾させたときのシート位置を記憶し、該記憶位置よりも後方へのシート移動を規制するスライドメモリ機構と、
    を備えた車両用シート装置において、
    上記スライドメモリ機構が、
    上記ロアレールの長手方向に移動可能なスライドピースと、
    上記ロアレールに対して相対移動不能なメモリ位置とロアレールに沿って移動可能なメモリ解除位置との間を相対移動可能として上記スライドピースに支持されると共に該メモリ位置に向けて常時付勢され、かつ、互いに係脱自在な係合突部または係合凹部の一方を有するメモリロックレバーと、
    上記アッパレール側に設けられるとともに上記係合突部または係合凹部の他方を有し、該係合突部と係合凹部を係合したまま上記メモリロックレバーを上記付勢力に抗して上記メモリ解除位置に移動させるアンロック位置と、上記係合突部と係合凹部の係合を解除して、該メモリロックレバーが上記メモリ位置に復帰するのを許容するロック位置との間を移動可能なキャッチレバーと、
    該キャッチレバーを上記アンロック位置と上記ロック位置とに移動させる操作手段と、
    を備え、
    上記キャッチレバーがアンロック位置に位置するときに上記アッパレール及びキャッチレバーをロアレールの長手方向に移動させると、該キャッチレバーの移動力が上記メモリロックレバーを介して上記スライドピースに伝わり、該スライドピースが上記アッパレールと一緒に移動することを特徴とする車両用シート装置。
  2. 請求項1記載の車両用シート装置において、
    上記ロアレールまたは該ロアレールに固定された固定部材に、互いに係脱自在なメモリロック孔またはメモリロック突起の一方を、その長手方向に並べて複数形成し、
    上記メモリロックレバーに、該メモリロック孔またはメモリロック突起の他方を形成し、
    該メモリロック孔とメモリロック突起を係合することにより、上記メモリロックレバーを上記メモリ位置に保持する車両用シート装置。
  3. 請求項1または2記載の車両用シート装置において、
    上記ロアレールに対するアッパレールの摺動を規制するロック状態と、該摺動を許容するアンロック状態とに移行可能なスライドロック機構と、
    スライドロック機構用操作手段と、
    上記操作手段の操作力は上記スライドロック機構及び上記キャッチレバーに伝達し、かつ、上記スライドロック機構用操作手段の操作力は上記スライドロック機構に伝える一方で上記キャッチレバーには伝達しない操作力伝達機構と、
    を備える車両用シート装置。
  4. 請求項1から3のいずれか1項記載の車両用シート装置において、
    上記スライドメモリ機構が、上記メモリロックレバーが上記メモリ位置にあるとき上記ロアレールに対して相対移動不能となるストッパ突起を具備し、
    上記アッパレールが、上記メモリロックレバーが上記メモリ位置にあるときに該ストッパ突起と当接することにより、上記シートが該当接位置よりも後方へ移動するのを禁止するスライドストッパを有する車両用シート装置。
  5. 請求項1から4のいずれか1項記載の車両用シート装置において、
    上記ロアレールに対するアッパレールの摺動を規制するロック状態と、該摺動を許容するアンロック状態とに移行可能なスライドロック機構を有し、
    上記操作手段が、該スライドロック機構をロック状態とアンロック状態とに切り替えるループハンドルであり、
    該ループハンドルは、該スライドロック機構が上記ロック状態のときに、上記キャッチレバーを上記ロック位置に移動させ、該スライドロック機構が上記アンロック状態のときに、上記キャッチレバーを上記アンロック位置に移動させる車両用シート装置。
  6. 請求項1から4のいずれか1項記載の車両用シート装置において、
    上記操作手段が、上記シートバックの動きを上記キャッチレバーに伝達する牽引ワイヤであり、
    該牽引ワイヤは、上記シートバックが起立位置に移動すると上記キャッチレバーが上記アンロック位置に復帰するのを許容し、該シートバックが上記前傾位置に移動すると該キャッチレバーを上記ロック位置に移動させる車両用シート装置。
  7. 請求項6記載の車両用シート装置において、
    上記キャッチレバーが、上記アッパレールに上記牽引ワイヤの操作に応じて揺動するように枢着され、かつ、付勢手段の付勢力によって上記アンロック位置側に向けて常時付勢されており、
    上記スライドピースが、上記メモリロックレバーを収納するための収納用凹部と、該スライドピースの前方に位置している上記キャッチレバーが後方に向かって移動して当接することにより、上記キャッチレバーを上記付勢手段の付勢力に抗して上記ロック位置側に回転させながら、該キャッチレバーの上記係合凹部または係合突部を該収納用凹部まで導く案内面と、を有する車両用シート装置。
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