JP4256677B2 - 医療用インジェクタに使用されるシリンジインターフェース及びアダプタ - Google Patents

Description

発明の背景

本発明は、概してシリンジインターフェース及びシリンジアダプタ、より具体的には、医療用インジェクタに使用されるシリンジインターフェース及びシリンジアダプタ、そして、このようなシリンジインターフェース及びアダプタを用いる医療用インジェクタシステムに関する。

血管造影、コンピュータ断層撮影、超音波及びＮＭＲ／ＭＲＩ等の医療上の処置に使用される、多くのインジェクタ作動式シリンジ及び動力付インジェクタが開発されてきた。例えば、米国特許第４,００６,７３６号は、人間又は動物の脈管系に流体を注入するインジェクタ及びシリンジを開示している。通常、このようなインジェクタは、シリンジプランジャと接続するピストンのような駆動部材を具えている。例えば、引用をもって本願の記載内容の一部とされる米国特許第４,６７７,９８０号は、血管造影用インジェクタ及びシリンジを開示している。該インジェクタ及びシリンジでは、インジェクタの駆動部材は、プランジャの移行路に沿った任意の位置で、着脱機構を介して、シリンジプランジャと接続又は接続解除される。また、米国特許第５,３８３,８５８号にも、前方装着式シリンジ及びインジェクタシステムが開示されており、その引用をもって本願の記載内容の一部とする。

米国特許第５,３８３,８５８号の前方装着式インジェクタは、シリンジをインジェクタの前壁に固定する取付機構を含んでいる。前方装着式シリンジの他の取付機構は、ＰＣＴ公開公報第ＷＯ０１／３７９０３号及び米国特許公開公報第２００１−４７１５３号に開示されているが、各々は、本発明の譲受人に譲渡されており、引用をもって本願の記載内容の一部とされる。特別に設計された取付機構を使用することは、一般的に、他の種々のタイプのシリンジを前方装着式インジェクタに使用することの妨げとなる。それら前方装着式インジェクタに取付可能なシリンジアダプタは、このようなシリンジを前方装着式インジェクタに使用するために度々用いられる。

例えば、米国特許第５,５２０,６５３号は、種々のシリンジを前方装着式インジェクタに使用できるように設計された幾つかのアダプタを開示している。ある実施例では、米国特許第５,５２０,６５３号のアダプタは、前端、後端及びシリンジ保持チャンネルを有するシリンジキャリアを含んでおり、該シリンジ保持チャンネルは、キャリアの前端と後端の間に配置されて、シリンジフランジの少なくとも一部を嵌め込んでいる。キャリアの後方端部近くの取付フランジは、インジェクタの前壁に対して所望の位置に、着脱自在にキャリアを取り付ける。種々のシリンジを前方装着式インジェクタに使用可能にする別のアダプタは、日本国特許公開公報第０９−１２２２３４号に開示されている。このアダプタでは、一対の締付要素が回転してシリンジフランジの一部と接触し、シリンジをアダプタに保持する。その他のアダプタは、ＰＣＴ公開公報第ＷＯ０１／０８７２７号、及び２０００年８月８日に出願された米国特許出願第０９／６３３，２９９号に開示されているが、各々は、本発明の譲受人に譲渡されており、引用をもって本願の記載内容の一部とされる。

現在、多数のシリンジインターフェース及びアダプタが利用できるが、種々のシリンジに使用される改良されたシリンジインターフェース及びアダプタを開発して、このようなシリンジをインジェクタに使用可能にすることは、依然として望まれている。

発明の概要

総じて、本発明は、シリンジをインジェクタに取外自在又は着脱自在に取り付けるシリンジインターフェース及びアダプタを提供する。本発明のシリンジインターフェース、即ち保持部材は、恒久的にインジェクタに取り付けられ、又は、取付機構を介してインジェクタに(例えば、インジェクタ上の異なるタイプのシリンジインターフェースに)取付可能、若しくは取外自在に取付可能である。本発明のシリンジインターフェースがインジェクタに取付可能である場合、シリンジインターフェースは、もしこれが無ければ取り付け出来なかったようなシリンジを該インジェクタに取り付けるアダプタとして使用される。

１つの特徴として、本発明は、駆動部材を有するインジェクタにシリンジを接続するシリンジインターフェースを提供する。シリンジは、前側に向いた接触面を有する半径方向に延出するフランジと、シリンジ内に配設されたプランジャとを含んでいる。シリンジインターフェースは、シリンジが装着可能な上部開口と、該開口の第１側部に配置された第１保持部材と、該開口の第２側部に配置された第２保持部材とを含んでいる。第１保持部材及び第２保持部材は、シリンジフランジの接触面と、ほぼ対称的に接する。更なる特徴として、シリンジインターフェースは、その後部にインジェクタと接続するためのコネクタを含んでいる。

第１保持部材及び第２保持部材の少なくとも一方は、可撓性で、半径方向に内向きに延びる部材を含んでいる。該部材は、シリンジをインターフェースに装着する際に、シリンジによって接触されると、半径方向に外側へ曲がる。そしてシリンジが一旦インターフェースに装着されると、半径方向に内側の位置へ戻る。ある実施例では、第１保持部材及び第２保持部材の各々は、可撓性で、半径方向に内側へ延びる部材を具えている。半径方向に内側へ延びている部材は、シリンジ装着後に、半径方向に内側の位置に戻ることができ、音響(audible)フィードバックを生じて、シリンジがシリンジアダプタ内に適切に納まったことをユーザに知らせる。

シリンジインターフェースは、更に、その中にスライド自在に接続され、プランジャコネクタを有するキャリッジ(700)を含んでおり、シリンジのプランジャ(610)と、動力付インジェクタの駆動部材との着脱自在な接続を形成している。キャリッジは、例えば、インターフェイスのクレードル部内でスライドすることが出来る。プランジャコネクタは、例えば、複数の可撓性の掴み部材を含んでおり、該掴み部材は、キャリッジがシリンジインターフェイス内で前方に移動する場合、半径方向に外側へ曲がって、シリンジのプランジャの後部のフランジに接続される。キャリッジは、駆動部材コネクタを更に含み、駆動部材との着脱自在な接続を形成する。例えば、駆動部材コネクタは、少なくとも一つの接触フランジを含み、駆動部材における半径方向に突出した少なくとも一つの部材と突き当って接続される。駆動部材コネクタは、キャリッジの方向がその軸の周りで駆動部材に対して、どの向きであろうとも、駆動部材に接続可能であるのが好ましい。

別の特徴として、本発明は、駆動部材を有する動力付インジェクタにシリンジを接続するシリンジアダプタを提供する。上述のように、シリンジは、前側に向いた接触面を具え半径方向に延びるフランジと、シリンジ内に配設されたプランジャと、シリンジから後方に突出するプランジャ延長部とを含んでいる。アダプタは、該アダプタの後部に配設され、アダプタを動力付インジェクタに接続するインジェクタコネクタと、該インジェクタコネクタから前方へ延びているクレードルと、シリンジフランジの前向き接触面に当てるためのシリンジインターフェイスと、クレードル内に摺動可能に配置されたキャリッジとを具えている。キャリッジは、プランジャ延長部コネクタを含んでおり、シリンジのプランジャ延長部と、動力付インジェクタの駆動部材との着脱可能な接続を形成する。プランジャ延長部コネクタは、複数の可撓性の掴み部材を含むことができ、これら部材は、キャリッジがシリンジアダプタ内で前方へ移動させられた際、半径方向に外側へ曲がって、シリンジのプランジャ延長部の後部のフランジと接続する。

更なる特徴として、本発明は、上記のようなシリンジアダプタ又はシリンジインターフェイスを含むインジェクタシステムと、シリンジアダプタ又はシリンジインターフェイスにシリンジを取り付ける方法とを提供する。

別の特徴として、本発明は、前側に向いた接触面を有し半径方向に延びたフランジを含むシリンジに使用する、シリンジアダプタを提供する。アダプタは、シリンジが装着される上部開口を含んでいる。第１保持部材は、開口の第１の側部に配置されることが好ましく、第２保持部材は、開口の第２の側部に配置されることが好ましい。第１保持部材及び第２保持部材は、シリンジフランジが有する前側に向いた接触面にほぼ対称的な様子で接するので、シリンジの曲げモーメントは低減され、又は、ほぼ実質的に無くなる。

第１保持部材及び第２保持部材の少なくとも一方は、可撓性で、半径方向に内側へ延びる部材を含み、該部材は、シリンジをアダプタに装着する際にシリンジによって接触されると、半径方向に外側へ曲がり、シリンジをアダプタに装着されると、半径方向に内側の位置に戻る。さらに詳細には、第１保持部材及び第２保持部材は、可撓性で半径方向に内側へ延びる部材を含み、該部材は、シリンジをアダプタに装着する間にシリンジによって接触されると、半径方向に外側へ曲がって、シリンジがアダプタに装着されると、半径方向に内側の位置に戻る。延出部材が半径方向に内側の位置へ戻ると、ユーザへのフィードバック(例えば、音響フィードバック)が起って、ユーザは、シリンジがシリンジアダプタ内に確実に納まったことを知る。

また、シリンジインターフェイス又はアダプタは、付加的な、即ち第３の保持部材を含み、該保持部材は、第１保持部材及び第２保持部材の後方に配置され、シリンジの後方端部とほぼ同様な形状を有することが好ましい。第３保持部材は、シリンジがシリンジインターフェイス又はアダプタに装着され、第３保持部材が閉位置に配置された後に、シリンジの後方端部に接するように構成されることが好ましい。第３保持部材は、注入処理の間に起こり得るシリンジの形状の変形を低減する。

別の特徴として、本発明は、インジェクタと、少なくとも第１のシリンジとを具えるインジェクタシステムを提供する。動力付インジェクタは、第１シリンジ内の流体に圧力を加える少なくとも第１の駆動部材と、インジェクタ内の第１開口の前方に延びるクレードルとを少なくとも含んでいる。第１開口を通って駆動部材は、第１シリンジの内部と繋がる。クレードルは、該クレードルの前端に、少なくとも第１シリンジアダプタ保持機構を含んでいる。インジェクタシステムは、さらに、第１シリンジをインジェクタに取り付けるために少なくとも第１アダプタを含んでいる。第１アダプタは、該第１アダプタを第１アダプタ保持機構に着脱自在に取り付けるための着脱自在な取付機構を含んでいる。また、第１アダプタは、シリンジが装着できる上部開口を含んでいる。上記のように、第１の保持部材は、開口の第１の側に配置されることが好ましく、第２保持部材は、開口の第２の側に配置されることが好ましい。第１シリンジが装着される場合に、第１保持部材及び第２保持部材は、ほぼ対称的な様子で、シリンジフランジが有する前側に向いた接触面に接することにより、第１シリンジの曲げモーメントは低減され、又は、好ましくは実質的に無くなる。

第１保持部材及び第２保持部材の一方又は両方は、可撓性で半径方向に内側へ延びる部材を含むのが好ましい。該部材は、第１シリンジが装着される際に第１シリンジによって接触されると、半径方向に外側へ曲がり、第１シリンジがアダプタに装着されると、半径方向の内側の位置に戻る。上述のように、半径方向に内側へ延びる部材は、ユーザへのフィードバック(例えば、音響フィードバック)を起こして、シリンジがシリンジアダプタ内に確実に納まっていることをユーザに知らせるようなやり方で、シリンジ装着後、半径方向に内側の位置に戻るのが好ましい。また、アダプタが、第１保持部材及び第２保持部材の後方に配置された第３保持部材を含むことにより、注入処理の間、シリンジの形状の変化を低減し、又は実質的に無くすことができる。

発明の詳細な説明

本発明の前方装着式インジェクタシステム(5)(例えば、図３参照)の実施例は、図１乃至４に図示されている。インジェクタシステム(5)は、動力付インジェクタ(10)と、例えば、造影剤又は生理食塩水の注入用のシリンジ(200)及び(300)とを含んでいる。特に図３に示すように、インジェクタ(10)のインジェクタハウジング(30)は、その中に第１動力付き駆動部材、即ちピストン(40)、及び第２動力付き駆動部材、即ちピストン(40')を含んでいるのが好ましい。これらは、例えば、シリンジプランジャ延長部、即ちプッシュロッド(240)及び(340)と(インジェクタ面板(60)に形成された通路(50)及び(50')を夫々介して)協動して、シリンジ(200)及び(300)に夫々配設されたプランジャ(242)及び(342)の動きを制御して、シリンジ(200)及び(300)の内部から患者に流体を注入する。

本発明のインジェクションシステム(5)及び他の実施例を説明するために本明細書で用いられる場合、用語「軸の」又は「軸方向に」は、総じて、例えば軸Ａと、ほぼ平行な軸Ａ'(図３参照)とに言及する。シリンジ(200)及びピストン(40)が軸Ａ回りで構成され、シリンジ(300)及びピストン(40')が軸Ａ'回りで構成されることが好ましい(しかしながら、それら周りでの対称性は必ずしも必要ではない)。また、用語「軸」又は「軸方向」は、総じて、軸Ａ又は軸Ａ'と同一直線上又は平行な方向に言及する。用語「基部の」又は「後方の」は、総じて、インジェクタハウジング(30)の端部に向かう軸方向又は長手方向を表わしており、該端部は、シリンジ(200)及び(300)が装着される端部に対向している。用語「先端の」又は「前方の」は、総じて、(夫々、シリンジ(200)及びシリンジ(300)から加圧された流体が出る)シリンジ先端(204)又はシリンジ先端(304)に向かう軸方向又は長手方向に言及する。用語「半径方向の」は、総じて、軸Ａ又は軸Ａ'のような軸に垂直な方向に言及している。

シリンジクレードル(70)は、面板(60)の前部又は前面に取り付けられるのが好ましい。シリンジクレードル(70)は、延びたプランジャプッシュロッド、即ちプランジャ延長部(240)及び(340)を夫々含むシリンジ(200)及び(300)のようなシリンジを、インジェクタ(10)に取り付ける空間を与える。この点に関して、シリンジクレードル(70)は、ほぼ軸方向に向いた２つの部材(72)及び(74)を含んでおり、これら部材は、軸Ａ及び軸Ａ'にほぼ垂直な方向に向いた横部材(76)を介して接続されている。横部材(76)は、第１シリンジアダプタ保持部(80)及び第２シリンジアダプタ保持部(90)を含んでおり、これらは、夫々、シリンジアダプタ(250)及び(350)を受け入れるように形成されている。保持部(80)及び(90)はほぼ同じように形成されて、種々のシリンジアダプタが、そこで相互に交換可能に使用できることが好ましい。

図１乃至４に示す実施例では、保持部(80)は、ほぼＵ字型の第１のフランジ(82)と、ほぼＵ字型の第２のフランジ(84)とを含んでおり、これらは、それらの間にほぼＵ字型のスロット(86)を形成するように離間されている。Ｕ字型のスロット(86)は、その上部で開いている。同様に、保持部(90)は、ほぼＵ字型の第１のフランジ(92)と、ほぼＵ字型の第２のフランジ(94)とを含んでおり、これらは、それらの間にほぼＵ字型のスロット(96)を形成するように離間されている。Ｕ字型のスロット(96)も、その上部で開いている。アダプタ(250)及び(350)は、ほぼＵ字型のフランジ(252)及び(352)が夫々付いており、スロット(86)及び/又は(96)と協動して、特に図２及び図３に示されているように、アダプタ(250)及び(350)を保持部(80)又は(90)の何れか一方に結合する。

当該技術分野の専門家には明らかなように、保持部(80)及び(90)と、アダプタ(250)及び(350)とにおいて、他の多くの協動する取付部材が、本発明に使用できる。アダプタ(250)及び(350)は、アダプタ(250)のタブ(254)のようなタブも含むことで、保持部(80)及び(90)に夫々形成された通路(88)又は(98)の一つと協動して、保持部内にアダプタを固定できる。可撓性のタブ(254)は、例えば、延びるフランジ(256)を含んでおり、該フランジ(256)は、保持部(80)のフランジ(84)における半径方向に外側又は下側の面と協動し、保持部(80)内にアダプタ(250)を着脱自在に保持する。

シリンジ(200)は後方フランジ(220)を含んでおり、該フランジは、部分的に円形であり、直線状の又は水平な側部、即ち平面部(222a)及び(222b)を有する。これら平面部は、ほぼ対向し且つ平行である。シリンジ(200)の後方装着フランジ(220)は、アダプタ(250)に形成されたスロット(260)の軸方向の幅よりも若干薄い厚さ(即ち、軸方向の幅)である。ある実施例では、フランジ(220)の円形部分の直径はある所定の直径であり、平面部(222a)及び(222b)は、ある所定の距離だけ離間しているので、平面部(222a)及び(222b)が、スロット(260)の上部開口のほぼ平坦な部分(262)及び(264)に合わせられる場合にのみ、シリンジ(200)は、(上部から)スロット(260)へ半径方向に装着される。この点に関して、フランジ(220)のほぼ円形の部分の半径は、平面部(222a)及び(222b)間の距離よりも大きい。スロット(260)の開口の幅は、平面部(222a)及び(222b)間の距離よりも若干大きいことが好ましい。スロット(260)は寸法が決められており、その中にシリンジフランジ(220)が完全に挿入されると、シリンジ(200)はその軸回りで回転して、図３に示すように、シリンジフランジ(220)の平面部(222a)及び(222b)は、もはやスロット(260)の開口に合わなくなる。この位置に回転されると、シリンジフランジ(220)の円形部分は、スロット(260)の開口を通過できないので、シリンジ(200)は取り外しできない。シリンジ(220)を取り外すためには、シリンジ(200)はその軸回りに回転されて、平面部(222a)及び(222b)は、スロット(260)の開口の側部(262)及び(264)に再度合わせられる必要がある。

シリンジ(300)は、アダプタ(350)を介してシリンジクレードル(70)に取り付けられる。図１乃至４の実施例では、シリンジ(300)は、半径方向に延びる外周フランジ(310)をその後部に含んでいる。シリンジ(300)は、フランジ(310)の後ろに、半形方向に外側へ延びるもう一つの外周フランジ(320)を含んでいる。フランジ(320)は、傾斜面(322)及び接触ショルダ(324)を含んでいる。シリンジ(300)は、(上部から)アダプタ(350)へ半径方向に装着され、フランジ(310)の後面は、シリンジアダプタ(350)の前部(360)前面の前に位置し、該前面と接触する。その結果、シリンジ(300)について後方への軸方向の動きが防止される。シリンジアダプタ(350)は、少なくとも一つの保持要素を含むことが好ましく、該保持要素は、例えば、シリンジ(300)に対して押し付け力を加える。

図１乃至４の実施例では、シリンジアダプタ(350)は、２つの可撓性の保持要素(370)を含んでおり、これらは、シリンジアダプタ(350)の前部(360)の各側部において、溝、即ちスロット(362)内に配設される。可撓性の保持要素(370)は、例えば、アセチルホモポリマー(例えば、デュポン社から販売されているＤＥＬＲＩＮ(登録商標))のような弾性のある高分子材料で形成される。シリンジ(300)が装着された後に、可撓性のある保持要素(370)が半径方向に外側へ曲がり、そして所定の位置にスナップバックすることによって、シリンジ(300)は、半径方向にシリンジアダプタ(350)へ装着される。可撓性の保持要素は、十分な力で所定の位置にスナップバックして、シリンジ(300)が確かに及び/又は完全にシリンジアダプタ(350)内に配置されていることをユーザに音響フィードバックすることが好ましい。触覚又は視覚フィードバックのような他のタイプのフィードバックを、追加で又は代わりに用いることもできる。

シリンジ(300)は、可撓性の保持要素(370)によって、基本的に半径方向及び軸方向に拘束される。この点に関して、可撓性の保持要素(370)は、シリンジ(300)のフランジ(310)とフランジ(320)間に配置されるので、ショルダ(324)が、可撓性の保持要素(370)の内側に延びる部分(372)の後面に接して、シリンジ(300)について軸方向の前方への動きは防止される。シリンジ(300)のフランジ(320)は、内側に延びる部分(372)の後面のみと接触することが好ましい。内側に延びる部分(372)は、ほぼシリンジ(300)の外筒の形に(即ち、ほぼシリンダの形に)形成される。内側に延びる部分(372)は、それらのフランジ(320)との接触が対称になるように、シリンジアダプタ(320)回りに対称的に配設されることが好ましい。フランジ(320)、又はシリンジ(300)上の他の接触面をほぼ対称に装着することによって、シリンジ(300)の曲げモーメントが低減し、又は抑制される。上記のような可撓性のある保持部材は、シリンジアダプタ(250)についても使用できる。

シリンジフランジ(320)の対称的に配置された領域又は部分とシリンジアダプタ(350)との接触は、上記のようにシリンジ(300)の曲げモーメントを低減し又は抑制するが、フランジ(320)の限定された部分のみにおける接触は、あるシリンジ/シリンジ材料の場合、特に高圧下で、シリンジの変形をもたらす(例えば、形が円形又は円筒形でなく楕円形になる)。高圧注入処理の際、シリンジ(300)の後方端部を変形から防止するために、第２保持要素(380)は、それがアダプタ(350)に挿入された後に、シリンジ(300)の後方端部の周囲における所定の位置に移動させられる(例えば、図４を参照)。図１乃至４の実施例では、保持要素(380)は、その形状が円弧状になって、シリンジ(300)の後方端部の円弧状又は円筒状の形状に密接に適合することが好ましい。保持要素(380)は、例えば、アダプタ(350)の後方端部(390)に形成された円弧状の通路(382)に回転自在に収っており、図４に示すような位置にあるときは、シリンジ(300)の後部を囲むように回転され得る。保持要素(380)は、シリンジ(300)の後方端部における上側外周の周囲にて、シリンジ(300)の後方端部と密接に接して、高圧下でのシリンジ(300)のほぼ円筒形状の変形を、低減又は抑制することが好ましい。

シリンジアダプタ(350)の前部(360)及び後部(390)は、例えば、シリンジアダプタ(350)の周囲で、ほぼＵ型の隙間、即ちスロット(394)を形成し、フランジ(352)は、この周から半径方向に外側へ突出している。保持部(90)にシリンジアダプタ(350)が取り付けられている際、スロット(394)は、保持部(90)のフランジ(94)及び(92)を取り囲む。一方、フランジ(352)は、スロット(96)中に収って、シリンジアダプタ(350)の横部材(76)への取付けをさらにしっかりとする。

本発明のクレードル(70)に使用するアダプタによって、手動注入用に、又は多種の動力付インジェクタを使用する注入用に設計された、多くの異なるタイプのシリンジを使用できる。上記のようなシリンジ(300)のフランジ(320)は、例えば、ＰＣＴ公開公報第ＷＯ０１/３７９０３号及び米国特許公開公報第２００１−４７１５３号における少なくとも一つの実施例で説明されたように、前方装着式インジェクタ及び着脱機構と協動するように設計される。ＰＣＴ公開公報第ＷＯ０１/３７９０３号及び米国特許公開公報第２００１−４７１５３号に係る出願は、本発明の譲受人に譲渡されており、引用をもって本願の記載内容の一部とされる。

シリンジ(300)の後方端部はインジケータ(308)を含んでおり、該インジケータは、光源及びセンサ(例えば、図７参照)と協動して、２００１年１月１８日に出願された米国特許出願第０９/７９６,４９８号に記載されたように、シリンジ(300)の設定に関する情報を与える。米国特許出願第０９/７９６,４９８号は、本発明の譲受人に譲渡されており、引用をもって本願の記載内容の一部とされる。

図５乃至７は本発明の別の態様を示しており、単式シリンジクレードル(402)を含むアダプタ(400)は、例えば、後方アダプタ、即ちコネクタ部(450)を介して複式シリンジインジェクタ(500)(図７参照)に取り付けられる。シリンジクレードル(402)は、シリンジを、例えば、延び出たプランジャプッシュロッド(240)及び(640)を夫々含むシリンジ(200)及び(600)のようなシリンジを、インジェクタ(500)に取り付ける空間を形成している。シリンジクレードル(402)は、ほぼ軸方向に向いた２つの部材(404)及び(406)を含んでおり、その後部に、これら部材は、後方横部材(410)を介して接続されており、該横部材は、軸Ａ''にほぼ垂直な方向を向いている(例えば、図５参照)。

後方アダプタ、即ちコネクタ(450)はフランジ(460)を含んでおり、該フランジは、(ＰＣＴ公開公報第ＷＯ０１/３７９０３号及び米国特許公開公報第２００１−４７１５３号に記載されたように)、上記したシリンジ(300)のフランジ(320)が前方装着式インジェクタ(500)と協動するのと同様に動作し、アダプタ(400)を、インジェクタ(500)に取外自在に接続する。その点に関して、フランジ(460)は、可撓性リング(520)を有するシリンジインターフェイス(510)と協動し、図７に示すように、フランジ(460)と突当て接続する。

後方アダプタ(450)及び横部材(410)に夫々形成された孔、即ち通路(482)及び(412)に、１又は２以上の留め具(454)(例えば、ねじ)を協動することによって、アダプタ(450)は、横部材(410)に取外自在に取付可能である。当該技術分野における通常の知識を有する者には明らかなように、アダプタ部分(450)以外の多くの異なるタイプのアダプタ又はコネクタが、異なるシリンジインターフェイスを有する任意の数の異なるインジェクタに、シリンジクレードル(402)を取り付けるために使用できる。アダプタ部分(450)をシリンジクレードル(402)に取外自在に取付可能とすることで、単一シリンジクレードルに対し、異なる形式のインジェクタアダプタ又はコネクタ部分を相互に交換することが容易になる。

アダプタ部分(450)は、溝付リング(470a)、(470b)及び(470d)のようなインジケータを含むのが好ましい。米国特許出願第０９/７９６,４９８号に更に詳細に記載されているように、これらリングは、光源(530)と、センサ(540a-e)のうちセンサ(540a)、(540b)及び(540d)と協動し、アダプタ(450)の設定について(例えば、バイナリコードで)情報を与える。インジケータ(470a)、(470b)及び(470d)によって、インジェクタ(500)の制御システムには、アダプタ(400)がそれに接続されたことが伝えられ又は警告され、インジェクタ(500)の動作はそれに応じて制御され得る。

さらに、アダプタ(400)の前部には、軸方向に延びる部材(404)と(406)の間に、シリンジインターフェイス、即ちアダプタ(420)がある。シリンジアダプタ、即ちインターフェイス(420)は、シリンジアダプタ(250)及び(350)について先に説明したように、取外自在/交換自在にできる。図５乃至７の実施例では、シリンジインターフェイス(420)は、アダプタ(400)に永久的に取り付けられている。アダプタ(400)を取り外して、異なるシリンジインターフェイス即ちアダプタを有する別のアダプタを取り付けることにより、種々のシリンジインターフェイスがインジェクタ(500)に取り付け出来る。

シリンジインターフェイス(420)は、少なくとも一つの保持要素を含むのが好ましく、該保持要素は、例えば、シリンジ(600)に対して押圧する。図５乃至７に示す実施例では、シリンジインターフェイス(420)は、該シリンジインターフェイス(420)の各側部の溝、即ちスロット(430)内に配設される２つの(例えば、ＤＥＬＲＩＮのような弾性のある高分子材料で形成される)可撓性保持要素(422)を含んでいる。可撓性保持要素(422)は、図５において取り外されて示されている。上記のシリンジアダプタ(350)についての説明とほぼ同様に、可撓性保持要素(422)が、半径方向に外側に曲がり、シリンジ(600)がスプリングレバー要素(423)(図５参照)を介して装着された後に、所定の位置にスナップバックすることによって、シリンジ(600)は、上方からシリンジインターフェイス(420)へ半径方向に装着される。可撓性保持要素(422)は、十分な力で所定の位置にスナップバックして、シリンジ(600)が確実に及び/又は完全にシリンジインターフェイス(420)内に納まっていることを、ユーザに音響フィードバックすることが好ましい。触覚又は視覚フィードバックのような他のタイプのフィードバックを、追加して又は代わりに与えることもできる。また、シリンジインターフェイス(420)は、シリンジ(600)の下部と接触する前方シリンジ支持部(440)を含むことが好ましく、インジェクタ(500)面外へのシリンジ(600)の傾き又は回転を防止することが促進される。

シリンジ(600)は、可撓性保持要素(422)によって半径方向及び軸方向に拘束される。その点に関して、シリンジ(600)がアダプタ(400)に向けて下げられた後、可撓性保持要素(422)がシリンジフランジ(620)の前でスロット(430)内に入り、シリンジフランジ(620)の前部が可撓性保持要素(422)の後面と接触し、シリンジ(600)における前方への軸方向の動きは阻止される。可撓性保持要素(422)の内側表面(424)は、ほぼシリンジ(600)の外筒の形状に(即ち、ほぼ円筒形又はその部分形状に)形成される。シリンジフランジ(620)の可撓性保持部材(422)との接触は、ほぼ対称である。上記のように、シリンジ(600)へのフランジ(620)又は他の接触部材のほぼ対称な装着によって、シリンジ(600)の曲げモーメントが低減又抑制される。

アダプタ(400)は、さらにプランジャ延長部キャリッジ(700)を含み、該キャリッジは、インジェクタ(500)のピストン(550)との取外自在な接続をもたらすことが好ましい。その点に関して、キャリッジ(700)は、その後部にプランジャインターフェイス、即ちアダプタを含んでおり、該キャリッジ(700)は、ピストン(550)と協動して、それとの取外自在な接続がもたらされる。当該技術分野で知られているように、多くのタイプのインターフェイス、即ちコネクタが、プランジャ又はアダプタにピストンを接続するために使用される。キャリッジ(700)のプランジャインターフェイスは、概して、ＰＣＴ公開公報第ＷＯ０１/３７９０３号で開示された１又は２以上のプランジャ/ピストンインターフェイスの方式で動作する。ＰＣＴ公開公報第ＷＯ０１/３７９０３号に係る出願は、本発明の譲受人に譲渡されており、引用をもって本願の記載内容の一部とされる。

キャリッジ(700)は、クレードル(402)に形成された通路(492)に配設されている(図５参照)当り部材(490)(例えば、バネ付ボール)と当ることにより、キャリッジ(700)は、クレードル(402)内の後方位置に保持される。ピストン(550)が前方へ進められると、ピストン(550)の表面(554)は、キャリッジ(700)の後面と接触する。ピストン(550)が前方へさらに移動することにより、付勢された接触部材(710)がフランジ(642)の後面と接触するまで、キャリッジ(700)は、当り部材(490)の前方へ(即ち、当り部材(490)の付勢力に逆らって)移動する。接触部材(710)の前面は十分な直径を具えていることが好ましく、よって多くのタイプのシリンジの場合の様に、孔、即ち通路がフランジ(642)の後面に形成されていても、接触部材(710)はフランジ(642)の後面と接触する。ピストン(550)が進められると、接触部材(710)は後方に移動し、(例えば、バネ(557)を用いたバネ付きの)付勢されたピン(556)を後方に移動させる。これによって、センサ(558)は、該センサ(558)とは対照的なピン(556)の後方への動きを検知して、インジェクタ(500)の制御システムは、キャリッジ(700)がプランジャ延長部(640)に接続されること、又は接続に近付いていることについて通報を受けることが可能となる。

その点に関して、キャリッジ(700)は、プランジャ延長部コネクタを含んでおり、シリンジ(600)のプランジャ延長部(640)との着脱自在な接続をもたらす。図５乃至７の実施例では、キャリッジ(700)は２つの掴み部材(720)を含んでおり、これら部材は、半径方向に外側へ曲がって、プランジャ延長部(640)のフランジ(642)と着脱自在な接続をもたらす。その点に関して、ピストン(550)が進むと、各掴み部材(720)の好適な角度の面(722)は、フランジ(642)の後面と接触し、掴み部材(720)は、半径方向に外側に曲がる。ピストン(550)が十分な距離だけ進んだ後、掴み部材(720)は、「スナップバック」し、掴み部材(720)の各々に形成された収容部(724)内にフランジ(642)を納める。ある実施例では、センサ(558)が、フランジ(642)が収容部(724)に納まるよりも所定時間だけ以前に、インジェクタ(500)の制御システムに知らせることによって、確実な接続がキャリッジ(700)とプランジャ延長部フランジ(642)間でなされた後で、且つピストン(500)がある程度進んで、シリンジ(600)の内部からの流体の注入が起こる前に、制御システムはピストン(550)の進行を停止させる。

掴み部材(720)をフランジ(642)に嵌めるために必要な軸方向の力は、シリンジ(600)内におけるシリンジプランジャ(610)の静止摩擦よりも小さく、フランジ(642)への掴み部材(720)の嵌合は、シリンジプランジャ(610)の動きを生じないことが好ましい。

ユーザがシリンジ(600)をアダプタ(400)から上方へ持ち上げると、掴み部材(720)が嵌合解除されるように、各掴み部材(720)の収容部(724)は、方向付けられることが好ましい。フランジ(642)は、掴み部材(720)との接続を解除されて、(例えば、バネ(712)により)付勢された接触部材(710)がフランジ(642)後面との接触を解除されると、付勢された接触部材(710)及び検知ピン(556)は、図７に示すように、前方の/嵌合解除された位置に戻ることが好ましい。

ガイド(414)が、キャリッジ(700)の各ハウジング部材(730)に形成されたチャンネル(732)内に納まっており、キャリッジ(700)は、クレードル(400)内でガイド(414)上をスライドする。例えば、図６Ａ乃至６Ｃに示すように、キャリッジ(700)は、締付部材(734)(例えば、ねじ)を用いてハウジング部材(730)を接続することによって形成される。掴み部材(720)は、サブアセンブリ(726)の一部として形成され、締付部材(728)(例えば、ねじ)を用いてハウジング部材(730)に取付可能である。

また、ピストン(550)は、出没可能なピン(これに対応したピストン(550')上のピン(552')は、突出してシリンジ(300)のプランジャ(342)と嵌り合い結合した状態で図７の上半分に描かれている)を含んでいる。これらピンは、ピストン(550)が収納されてキャリッジ(700)が後方へ引かれた場合、シリンジキャリッジ(700)の内周周りで、既知の軸方向の位置に形成された１又は２以上の突部、フランジ又は溝(740)と、当り結合を形成する。溝(740)は、ハウジング部材(730)の内周に十分な割合で形成されることが好ましく、これにより、ピストン(550)及びキャリッジ(700)の半径方向に関する相対的な向き(即ち、ピストン(550)が、その軸に関してキャリッジ(700)に対して回転する度合い)は、ピストン(550)の収納自在なピンと溝(740)との接続が成されるか否かに影響されない。図５乃至７の実施例では、溝(740)は、キャリッジ(700)の内周周りに完全に広がっている。掴み部材(720)は、フランジ(642)との接続を維持し、ピストン(550)が収納される場合、プランジャ延長部(640)を後方に引く。ピストン(550)が収納されると、掴み部材(720)は、プランジャ延長部(640)との接続を維持して、プランジャ延長部(640)を後戻りさせる。

本発明は、上記実施例及び/実例に関して具体的に説明されたが、このような具体性は説明のためであって、限定のためではないこと、そして、当該技術分野の通常の知識を有する者であれば、本発明から逸脱することなく変形を成し得ることは理解されるべきである。本発明の技術的範囲は、上記の説明よりも添付の特許請求の範囲により定められる。特許請求の範囲に等価な意義及び範囲内であるすべての変化及び変形は、特許発明の技術的範囲に取り入れられるべきである。

本発明の他の特徴及びそれらの利点は、添付の図面と共に詳細な説明を読むことにより明確に理解できるであろう。
図１は、インジェクタの前部の実施例の斜視図であり、該インジェクタは、２つのシリンジアダプタを具えるシリンジクレードルを含んでいる。 図２は、シリンジアダプタが取り外された状態における図１のインジェクタ前部の斜視図である。 図３は、アダプタがシリンジクレードルに接続されて、シリンジがアダプタ内に装着された状態における、図１のインジェクタの斜視図である。 図４は、アダプタがシリンジクレードルに接続されて、アダプタの一方の回転保持部材が閉位置にある場合における、図１のインジェクタ前部の斜視図である。 図５は、前方装着式インジェクタにシリンジクレードルを取り付けるアダプタの実施例の斜視図であり、該シリンジクレードルは、その前部にシリンジコネクタ又はアダプタを有する。 図６Ａは、取外し又は分解状態における、図５のアダプタのプランジャ延長部キャリッジを示す。図６Ｂは、図５のプランジャ延長部キャリッジを前から見た斜視図である。図６Ｃは、図５のプランジャ延長部キャリッジを後ろから見た斜視図である。 図７は、図５のアダプタを上から見た断面図であり、前方装着式インジェクタには、シリンジが取り付けられている。

Claims (15)

1. 外筒の内部に移動自在に配備したプランジャと、外筒から延出し前側に向いた接触面を有する外筒フランジとを有するシリンジを、駆動部材を具えるインジェクタに接続するシリンジインターフェイスであって、
   該シリンジインターフェイスは、
   インジェクタ前部に配置されたクレードルを具え、
   該クレードルの前部には、シリンンジアダプタが着脱自在に配備され、
   該シリンジアダプタは、
   シリンジが着脱可能に装着される上部開口と、
   前記開口の第１の側部に配置される第１保持部材と、
   前記開口の第２の側部に配置される第２保持部材と、
   を具えており、
   前記第１保持部材及び前記第２保持部材は、前記外筒フランジの前記接触面とほぼ対称的に接し、
   前記第１保持部材及び前記第２保持部材の少なくとも一方は、前記外筒の半径方向に内側へ延びる可撓性の部材を具えており、
   前記可撓性の部材の一部は、ほぼ前記外筒の形に形成されており、
   前記可撓性の部材は、前記シリンジが前記シリンジアダプタに装着される際に前記シリンジと接触すると、前記半径方向に外側へ曲げられ、前記シリンジが前記アダプタに装着されると、前記半径方向に内側の位置に戻り、前記外筒を保持し、
   更にクレードルは、内部にスライド自在に設けたキャリッジを具え、
   前記キャリッジの前部には、前記シリンジの前記プランジャと着脱自在な接続を形成するプランジャコネクタを具え、後部には、前記インジェクタの前記駆動部材との着脱自在な接続を形成する駆動部材コネクタを具えている、シリンジインターフェイス。
2. 音響フィードバックを生じて、前記シリンジが前記シリンジインターフェイスに確かに納まっていることをユーザに知らせるように、前記可撓性の部材は、前記シリンジの装着後に前記半径方向に内側の位置に戻る、請求項１に記載のシリンジインターフェイス。
3. 前記プランジャコネクタは、複数の可撓性の掴み部材を具えており、
   前記キャリッジが前記シリンジインターフェイス内で前方に移動すると、前記掴み部材は、前記半径方向に外側へ曲がって、前記プランジャの後部でプランジャに連結したフランジと接続する、請求項１に記載のシリンジインターフェイス。
4. 前記駆動部材コネクタは、前記駆動部材の有する少なくとも一つの半径方向に突出する部材と当り接続を形成する、少なくとも１つの当りフランジを具えている、請求項１に記載のシリンジインターフェイス。
5. 前記駆動部材コネクタは、その軸周りで、前記駆動部材に対する相対的な向きとは無関係に前記駆動部材に接続される、請求項４に記載のシリンジインターフェイス。
6. 請求項１乃至５の何れかに記載のシリンジインターフェイスを具えるインジェクタシステム。
7. 外筒から延出しており、前側に向いた接触面を有する外筒フランジと、外筒の内部に移動自在なプランジャとを有するシリンジを、駆動部材を具えるインジェクタに接続するシリンジインターフェイスであって、
   インジェクタの前部に配置されたクレードル部材と、
   該クレードルの前部に着脱自在に配備されシリンンジアダプタと、
   前記シリンジアダプタに配備され、外筒フランジの前記接触面と接触するように構成された少なくとも一つの嵌合部材と、
   前記クレードル部材内にスライド自在に配置されたキャリッジと、
   を具えており、
   前記少なくとも一つの嵌合部材は、前記外筒の半径方向に内側へ延びる可撓性の部材を具えており、
   前記可撓性の部材の一部は、ほぼ前記外筒の形に形成されており、
   前記可撓性の部材は、前記シリンジが前記シリンジインターフェイスに装着される際に前記シリンジと接触すると、前記半径方向に外側へ曲げられ、前記シリンジが前記シリンジインターフェイスに装着されると、前記半径方向に内側の位置に戻り、前記シリンジを保持し、
   前記キャリッジは、前記シリンジの前記プランジャと、前記インジェクタの前記駆動部材との着脱自在な接続を形成するプランジャコネクタを具えており、
   前記プランジャコネクタは、複数の可撓性の掴み部材を具えており、前記キャリッジが前記シリンジインターフェイス内で前方に移動すると、前記複数の可撓性の掴み部材は、前記半径方向に外側へ曲がって、前記プランジャの後部でプランジャフランジと接続するシリンジインターフェイス。
8. 請求項７に記載のシリンジインターフェイスを具えるインジェクタシステム。
9. シリンジに使用するシリンジアダプタであって、インジェクタの前部に配置されたクレードルへの取付機構を具え、
   前記シリンジは、前側に向いた接触面を有し、外筒から延出して前記外筒の半径方向に延びる外筒フランジを含んでおり、
   前記シリンジアダプタは、前記シリンジが装着される上部開口と、前記開口の第１の側部に配置される第１保持部材と、前記開口の第２の側部に配置される第２保持部材とを含んでおり、
   前記第１保持部材及び前記第２保持部材は、前記フランジの前記接触面とほぼ対称的に接触し、
   前記第１保持部材及び前記第２保持部材の少なくとも一方は、前記半径方向に内側へ延びる可撓性の部材を具えており、
   前記可撓性の部材の一部は、ほぼ前記外筒の形に形成されており、
   前記可撓性の部材は、前記シリンジが前記シリンジアダプタに装着される際に前記シリンジと接触すると、前記半径方向に外側へ曲げられ、前記シリンジが前記シリンジアダプタに装着されると、前記半径方向に内側の位置に戻って、前記外筒を保持し、
   クレードルは、前記第１保持部材及び前記第２保持部材の後方に配置された第３の保持部材を具えており、
   前記第３の保持部材は、前記シリンジの後方端部とほぼ同様な形状を有しており、
   前記第３の保持部材は、前記シリンジが前記シリンジアダプタに装着されて、前記第３の保持部材が閉位置に置かれた後に、前記シリンジの前記後方端部と接触して、注入処理の間に前記シリンジの形状の変形を低減する，シリンジアダプタ。
10. 音響フィードバックを生じて、前記シリンジが前記シリンジアダプタに確かに納まっていることをユーザに知らせるように、前記可撓性の部材は、前記シリンジの装着後に前記半径方向に内側の位置に戻る、請求項９に記載のシリンジアダプタ。
11. 前記クレードルの後方端部には、前記クレードルをインジェクタのシリンジインターフェイスに接続するインジェクタコネクタを具える、請求項９又は１０に記載のシリンジアダプタ。
12. クレードル内部には、スライド自在に配備されたキャリッジを具えており、
    前記キャリッジは、前記シリンジのプランジャと着脱自在な接続をもたらすプランジャコネクタを具える、請求項１１に記載のシリンジアダプタ。
13. 動力付インジェクタを具えたインジェクタシステムであって、
    前記動力付インジェクタは、少なくとも、外筒から延出し前側に向いた接触面を有する外筒フランジを有する第１シリンジ内の流体を加圧する第１駆動部材と、前記インジェクタの第１開口の前方へ延びて配置され該第１開口を通って前記第１駆動部材が前記第１シリンジの内部と繋がっているクレードルと、前記クレードルの前方端部に設けた第１シリンジアダプタ保持機構と、前記第１シリンジを前記クレードルに取り付ける第１アダプタと、を具えており、
    前記第１アダプタは、前記第１アダプタを前記第１アダプタ保持機構に着脱自在に取り付ける着脱自在な取付機構を含んでおり、
    前記第１アダプタは、前記第１シリンジが装着される上部開口と、前記開口の第１側部に配置される第１保持部材と、前記開口の第２側部に配置される第２保持部材とを更に含んでおり、
    前記第１保持部材及び前記第２保持部材は、前記前側に向いた接触面とほぼ対称的に接触し、
    前記第１保持部材及び前記第２保持部材の各々は、前記外筒の半径方向に内側へ延びる可撓性の部材を具えており、
    前記可撓性の部材の一部は、ほぼ前記外筒の形に形成されており、
    前記可撓性の部材は、前記第１シリンジが前記第１アダプタに装着される際に前記第１シリンジと接触すると、前記半径方向に外側へ曲げられ、前記第１シリンジが前記第１アダプタに装着されると、前記半径方向に内側の位置に戻り、前記外筒を保持し、
    クレードルは、前記第１保持部材及び前記第２保持部材の後方に配置された第３の保持部材を具えており、
    前記第３の保持部材は、前記シリンジの後方端部とほぼ同様な形状を有しており、
    前記第３の保持部材は、前記シリンジが前記シリンジアダプタに装着されて、前記第３の保持部材が閉位置に置かれた後に、前記シリンジの前記後方端部と接触して、注入処理の間に前記シリンジの形状の変形を低減する，インジェクタシステム。
14. 音響フィードバックを生じて、前記第１シリンジが前記第１アダプタに確かに配置されていることをユーザに知らせるように、前記可撓性の部材は、前記第１シリンジの装着後に前記半径方向に内側の位置に戻る、請求項１３に記載のインジェクタシステム。
15. 動力付インジェクタと該動力付インジェクタに取り付けられたクレードルとを具えるインジェクタシステムであって、
    前記インジェクタは、外筒から延出し前側に向いた接触面を有するフランジを有する第１シリンジ内の流体を加圧する第１駆動部材と、第２シリンジ内の流体を加圧する第２駆動部材を具え、
    前記クレードルは前記インジェクタの第１開口及び第２開口の前方へ延びていて、前記第１開口を通って前記第１駆動部材は第１シリンジの内部に繋がり、前記第２開口を通って前記第２駆動部材は第２シリンジの内部に繋がっており、
    前記クレードルの前方端部には第１シリンジアダプタ保持機構と、前記クレードルの前方端部にある第２シリンジアダプタ保持機構とを、少なくとも具えており、
    前記インジェクタシステムは、前記第１シリンジを前記インジェクタに取り付ける第１アダプタと、前記第２シリンジを前記インジェクタに取り付ける第２アダプタとを更に具えており、
    少なくとも前記第１アダプタは、前記第１アダプタを前記第１シリンジアダプタ保持機構に着脱自在に取り付ける取付機構を含んでおり、
    前記第１アダプタは、前記第１シリンジが装着される上部開口と、前記上部開口の第１側部に配置される第１保持部材と、前記上部開口の第２側部に配置される第２保持部材とを更に含んでおり、
    前記第１保持部材及び前記第２保持部材は、前記第１シリンジの前記フランジの前側に向いた前記接触面とほぼ対称的に接触し、
    前記第１保持部材及び前記第２保持部材の各々は、前記外筒の半径方向に内側へ延びる可撓性の部材を具えており、
    前記可撓性の部材の一部は、ほぼ前記外筒の形に形成されており、
    前記可撓性の部材は、前記第１シリンジが前記第１アダプタに装着される際に前記第１シリンジと接触すると、前記半径方向に外側へ曲げられ、前記第１シリンジが前記第１アダプタに装着されると、前記半径方向に内側の位置に戻り、前記外筒を保持するインジェクタシステム。

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