JP4253919B2 - 電子タグの製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ハイブリッドICとアンテナコイルが内部に封入された電子タグの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、物品等に付与されているタグ情報を自動的に読み取って識別するためのシステムとして、旧来より知られているバーコード方式によるものに代え、磁気、誘導電磁界、マイクロ波(電波)等の伝送媒体を介して非接触でより大量の情報を扱え、耐環境性に優れ、しかも遠隔読み出しが可能なデータキャリアシステムと呼ばれる電子タグシステムの開発が盛んに行われている。
この電子タグは、タグ情報を記憶する記憶素子を含む回路部品であるハイブリッドICと外部装置との間で非接触で信号を送受信するためとハイブリッドICに供給する電気を発生させるためのアンテナコイルを内部に有し、これを外部環境より保護するための外装樹脂で覆われた物品であり、樹脂製の受け皿にアンテナコイルとハイブリッドICを設置し、外装樹脂で封止成形によって製造されている。
【0003】
従来の電子タグの製造方法は、主として、図6(a)に示す別途射出成形された個片容器10に、図6(b)に示すハイブリッドIC5とアンテナコイル6を装着し、図6(c)にその断面を示すように、その個片容器10を更に樹脂11を用いて射出封止成形して製造されてきた。
このような個片容器を用いて多数個取り封止成形する場合は、樹脂封止用金型に、内装部品を装着した個片容器を自動機にて1個ずつ挿入するか、自動機にて別途必要個片容器を一括挿入できるように複雑な装置を設けなければならなかった。また、一括挿入できるような装置を設けても樹脂封止用金型の取り個数を増やすと、自動機側の改造、増設を行わなければならず、また自動機側の改造、増設を行わない場合は、封止成形の個数に限りがあり、生産効率が悪いばかりでなく、設備投資の増加を余儀なくされていた。
【0004】
さらに、電子タグの製造時における封止成形においては、封止材料樹脂が金型内に射出された場合、成形時の圧力や樹脂の粘性増加によって樹脂製個片容器内のハイブリッドICとアンテナコイルの内装部品が動いてしまい、成形不良品が多くなってしまう場合があった。特に、高粘度の封止樹脂が高速、高圧で射出されると、ハイブリッドICが動きアンテナコイルとの断線による動作不良品が生じる割合が高くなるという問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、上記問題点に鑑み、多数個取りが可能で、不良品発生率を低下させることのできる電子タグの製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、ハイブリッドICとアンテナコイルの内装部品を容易に固定でき、かつ特定の形状のトレーブロックを用い、特定の形状の内装部品ブロックを該トレーブロックに装着して、樹脂封止成形することにより、電子タグの生産性を向上させることができることを見出し、本発明を完成した。
【0007】
すなわち、本発明の第1の発明によれば、ハイブリッドICとアンテナコイルを樹脂製トレーに装着後、樹脂で封止成形して電子タグを製造する方法において、底部にアンテナコイル設置用の突起を設け、かつ周囲にハイブリッドICを固定すると共にランナーに接続する2つ以上の壁を設けた樹脂製トレーが、ランナーによって2個以上結合されているトレーブロックを用意するとともに、ハイブリッドICとアンテナコイルを上下に結合した内装部品のハイブリッドICが、さらにランナーによって2個以上結合されている内装部品ブロックを用意したのち、前記樹脂製トレー底部のアンテナコイル設置用の突起に、前記内装部品ブロックのアンテナコイルの中心孔が入るように装着し、その後、内装部品ブロックのハイブリッドICのゲートに設けたノッチで内装部品同士を分離するとともに、内装部品が分離されたランナーを除去してから、樹脂封止後、プレスカットにより分割成形することにより多数個取りが可能となるようにしたことを特徴とする電子タグの製造方法が提供される。
【0008】
また、本発明の第2の発明によれば、第1の発明において、トレー及び封止に用いる樹脂がポリアリーレンスルフィドである電子タグの製造方法が提供される。
【0009】
さらに、本発明の第3の発明によれば、第1又は2の発明において、前記の方法で製造された電子タグが提供される。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図を用いて詳細に説明する。
1.樹脂製トレー
本発明のハイブリッドICとアンテナコイルを装着する多数個取り用の樹脂製トレーは、トレー底部にアンテナコイル設置用突起を設け、トレーにハイブリッドICを固定する連続しない2つ以上の壁が設けられている。
図1(a)は、本発明で用いる多数個取り用の樹脂製トレーが2個連続した部分の一例の斜視図であり、図1(b)は、本発明で用いる多数個取り用の樹脂製トレーが2個連続した部分の一例の平面図である。
樹脂製トレー1の底部には、アンテナコイルの孔部が嵌合する固定用の突起2が設けられており、また底部周辺にはハイブリッドICを固定する連続しない壁3が設けられている。該トレー1は、該壁3の上部でランナー4により2個以上のトレーと接続されて、トレーブロックを形成している。
【0011】
トレーブロックのトレー数が、例えば、4個の場合は、図2のように各ランナー4で接続されたトレーブロックとなる。
なお、トレーに設ける壁は、ハイブリッドICを固定すると共にランナーに接続する機能を有し、トレーブロックの大きさにもよるが、4個が好ましい。
【0012】
2.内装部品
図3は、本発明で用いる多数個取り用のハイブリッドIC5とアンテナコイル6からなる内装部品ブロックの平面図の例であり、図3(a)は内装部品が4個の内装部品ブロックの一例の平面図であり、図3(b)は内装部品が8個以上の内装部品ブロックの一例の平面図である。
図3に示すように、上記樹脂製トレーに装着するアンテナコイル6とハイブリッドIC5の内装部品は結合され、該トレーに装着できる様に多数個がランナー7で結合成形されている。
さらに、本発明の方法では、トレーに内装部品を装着後、内装部品のランナーを除去するために、ランナーとハイブリッドICとのゲート部にノッチを設けておくのが好ましい。例えば、図4は、図3(a)のランナー7で接続されたハイブリッドIC5とアンテナコイル6からなる内装部品ブロックのA−A’線の断面図であり、ハイブリッドIC5のゲート部にノッチ8が設けられている。
【0013】
3.トレーへの内装部品の装着
上記のトレーブロックへの上記の内装部品ブロックの装着は、アンテナコイルが、トレー底部に設けられたアンテナコイル固定用の突起にアンテナコイルの中心孔が入るようにし、かつハイブリッドICの角がトレーの回りに設けられた壁の中心部近辺に固定できるように装着する。
例えば、図5はトレー1に内装部品ブロックを装着した一例の平面図であるが、アンテナコイル6を下部に接続したハイブリッドIC5は、アンテナコイル6がアンテナコイル固定用の突起にアンテナコイルの中心孔が入るようにし、ハイブリッドIC5の角51が壁3の31に固定される様にトレー1に装着される。この時、内装部品の固定方法は、トレー材料に柔軟性がある場合は、壁3の中心部近辺31に凹凸を設けることによって内装部品を固定し、封止時に内装部品が動くことによる成形不良、アンテナコイルとの断線による動作不良を防止する方法が好ましい。
【0014】
4.電子タグの製造
樹脂製トレーブロックに内装部品ブロックを装着後、内装部品ブロックのランナーをハイブリッドICのゲート部に設けられたノッチの部分で分離し除去する。例えば、図5において、樹脂性トレーブロックに装着された内装部品ブロックのランナー7は、ハイブリッドIC5のゲート部に設けられたノッチ8の部分で分離され、除去される。
次に、内装部品を装着したトレーを分離分割せず多数個のまま封止用金型内に設置し、封止成形用樹脂により一度に多数個の封止成形を行う。その後、プレスカットにより分割して、個々の電子タグを製造する。
本発明の方法は、組立に関する工程の簡略化が図れ、かつ人的作業についても、作業効率の改善を図ることができる。
【0015】
本発明の電子タグの樹脂封止における封止用の樹脂としては、封止樹脂として要求される耐環境性及び強度を持つものであればどんな種類の樹脂を用いてもよく、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ナイロン6、ナイロン66、変性ポリフェニレンエーテル、ポリアリーレンスルフィド、ポリイミド、フェノール樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられる。これらの中では、耐環境性、耐熱性及び強度等からポリアリーレンスルフィドが好ましい。また、必要に応じてガラス繊維、タルク、マイカ等のフィラーをブレンドしてもよい。
なお、上記のトレーに用いる樹脂は、封止用樹脂と同様に電子タグとして要求される耐環境性及び強度を持つものであれば、どんな種類の樹脂を用いてもよいが、封止用樹脂と同一の樹脂であるのが好ましい。
【0016】
【発明の効果】
本発明の電子タグの製造方法によれば、各トレーに底部にアンテナコイル設置用の突起を設け、かつ周囲にハイブリッドICを固定する連続しない2つ以上の壁を設けた多数個のトレーブロックに、ハイブリッドICとアンテナコイルを接続した内装部品ブロックを装着後、樹脂封止成形することにより、電子タグの生産は大幅な生産性の向上と低コスト化が達成され、しかも機械的強度の高い電子タグが効率よく製造することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる多数個取り用の樹脂製トレーが2個連続した部分の一例の斜視図及び一例の平面図である。
【図2】本発明に係わる多数個取り用の樹脂製トレーが4個からなるトレーブロックの平面図である。
【図3】本発明に係わる多数個取り用の内装部品が2個及び8個以上連続した部分の平面図である。
【図4】図3(a)のA−A’の断面図である。
【図5】本発明に係わる多数個取り用の樹脂製トレーブロックに内装部品ブロックを装着した平面図である。
【図6】従来法の電子タグの製造法を説明する図である。
【符号の説明】
1 樹脂製トレー
2 アンテナコイル設置用突起
3 壁
31 ハイブリッドIC固定部
4 ランナー
5 ハイブリッドIC
51 ハイブリッドICの角
6 アンテナコイル
7 ランナー
8 ノッチ
10 個片容器
11 封止樹脂
Claims (3)
- ハイブリッドICとアンテナコイルを樹脂製トレーに装着後、樹脂で封止成形して電子タグを製造する方法において、
底部にアンテナコイル設置用の突起を設け、かつ周囲にハイブリッドICを固定すると共にランナーに接続する2つ以上の壁を設けた樹脂製トレーが、ランナーによって2個以上結合されているトレーブロックを用意するとともに、ハイブリッドICとアンテナコイルを上下に結合した内装部品のハイブリッドICが、さらにランナーによって2個以上結合されている内装部品ブロックを用意したのち、
前記樹脂製トレー底部のアンテナコイル設置用の突起に、前記内装部品ブロックのアンテナコイルの中心孔が入るように装着し、
その後、内装部品ブロックのハイブリッドICのゲートに設けたノッチで内装部品同士を分離するとともに、内装部品が分離されたランナーを除去してから、樹脂封止後、プレスカットにより分割成形することにより多数個取りが可能となるようにしたことを特徴とする電子タグの製造方法。 - トレー及び封止に用いる樹脂がポリアリーレンスルフィドである請求項1に記載の電子タグの製造方法。
- 請求項1又は2に記載の方法で製造された電子タグ。
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-
1999
- 1999-04-30 JP JP12455099A patent/JP4253919B2/ja not_active Expired - Fee Related
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