JP4253906B2 - Brushless motor control device, control method therefor, and self-priming pump - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、固定子巻線に誘起される誘起電圧を検出することで永久磁石回転子の磁極位置検出するセンサレス制御のブラシレスモータにおいて、起動時における強制同期制御からセンサレス制御(帰還同期制御)への切り換え時の制御を行うブラシレスモータの制御装置及び制御方法、並びに、その制御装置を利用した自吸式ポンプに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のブラシレスモータの制御装置として、特開平5−219784号公報(以下、イ号公報と呼ぶ。)に、固定子巻線の誘起電圧による位置検出信号から導き出される転流のタイミング信号と強制同期信号との位相差が、ある特定の状態で一定期間続いた場合、強制同期制御から帰還同期制御(センサレス制御)に切り換えるブラシレスモータの制御装置が開示されている。
【0003】
以下、イ号公報に開示のブラシレスモータの制御装置における制御方法について説明する。
【0004】
図16(a)はイ号公報に開示のブラシレスモータの制御装置の起動時の強制同期信号と帰還同期信号との位相関係を表す図であり、図16(b)はイ号公報に開示のブラシレスモータの制御装置の制御の切り換え時における強制同期信号と帰還同期信号との位相関係を表す図である。
【0005】
図16において、301は固定子巻線に誘起される電圧による位置検出信号から導き出される転流のタイミング信号(帰還同期信号)、302は起動時に強制的に出力される強制同期信号、303は帰還同期信号301と強制同期信号302との位相差である。
【0006】
イ号公報に開示のブラシレスモータの制御装置においては、前記固定子巻線に誘起される電圧のゼロクロス点による位置検出信号から導き出される転流のタイミング信号301と起動の強制同期信号302の位相差303をなくし、起動の強制同期運転から定常センサレス運転に切替えることにより、送風装置等の負荷変動の少ないものの駆動用として起動から安定したセンサレス駆動を実現できる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上記従来のブラシレスモータの制御装置では、以下のような課題を有していた。
【0008】
現状、前述した起動の強制同期運転から定常センサレス運転に切り換える起動方法では、強制的な同期信号に従って転流させ、位相差をなくして定常センサレス運転に切り換えるという方法をとっているため、起動初期に負荷変動の有る機器に使用する場合においては、強制同期運転から定常センサレス運転への切り換え時に位相差がなくならない場合があり、このような場合、定常センサレス運転への切り換えが行えない。
【0009】
また、位相差がなくなりセンサレス運転に切り換えた場合でも、急激な負荷変動や急激な電圧変化により発生する逆起電力により、切り換え時に脱調することがあるという課題があった。
【0010】
また、センサレス駆動するブラシレスモータで駆動する自吸式ポンプの場合、ポンプ内に残った水量により運転初期のポンプ負荷が変動するため、センサレスで駆動するのが困難であった。このため、ブラシレスモータで駆動するポンプは一般的にホールセンサにて位置検出を行う方法が用いられているが、ホールセンサを配置する位置が限定されるため、小型化やコスト低減のためセンサレス駆動による自吸式ポンプが望まれていた。
【0011】
本発明は上記課題を解決するもので、起動初期に負荷変動の有る機器に使用する場合においても強制同期運転から定常センサレス運転への切り換えを安定して行うことが可能であり、急激な負荷変動や電圧変化により発生する逆起電力による脱調の防止されたブラシレスモータの制御装置を提供することを目的とする。
【0012】
また、本発明は上記課題を解決するもので、起動初期に負荷変動の有る機器に使用する場合においても強制同期運転から定常センサレス運転への切り換えを安定して行うことが可能で、急激な負荷変動や電圧変化により発生する逆起電力による脱調を防止することの可能なブラシレスモータの制御方法を提供することを目的とする。
【0013】
また、本発明は上記課題を解決するもので、起動初期の自吸運転状態における負荷変動の有る場合においても、強制同期運転から定常センサレス運転への切り換えを安定して行うことが可能な自吸式ポンプを提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明のブラシレスモータの制御装置は、駆動磁界を発生させる複数相の固定子巻線と、固定子巻線の発生する駆動磁界により回転駆動される永久磁石回転子と、を備えたブラシレスモータにおいて永久磁石回転子の回転により固定子巻線に誘起される誘起電圧を検出することにより、ブラシレスモータをセンサレスで駆動制御し、起動後十分に時間が経過した後にブラシレスモータを定常回転状態にするブラシレスモータの制御装置であって、各固定子巻線に流す駆動電流を生成し入力電圧に応じた駆動電圧をブラシレスモータに印加するドライブ回路と、ドライブ回路に可変自在に入力電圧を印加する駆動電源と、強制同期制御信号を生成する強制同期制御信号生成部と、各固定子巻線の端子電圧が中性電位と交叉するゼロクロス点を検出するゼロクロス点検出部と、ゼロクロス点に基づき帰還同期制御信号を生成する帰還同期制御信号生成部と、ブラシレスモータを強制同期制御信号による強制同期制御で起動させ強制同期制御信号と帰還同期制御信号との位相差が所定の値以下となったときブラシレスモータを帰還同期制御信号による帰還同期制御に切り換える切換制御部と、ブラシレスモータが定常回転状態となったときにブラシレスモータに印加される電圧を定格駆動電圧とし、駆動電圧を定格駆動電圧よりも低い電圧にするように駆動電源を制御して入力電圧を調整し、上記低い電圧でブラシレスモータを起動し、ブラシレスモータの制御が帰還同期制御に切り換わった後に駆動電圧を定格駆動電圧に切り換えるように駆動電源を制御して入力電圧を調整する駆動電圧切換部と、を備えた構成より成る。
【0015】
この構成により、起動初期に負荷変動の有る機器に使用する場合においても強制同期運転から定常センサレス運転への切り換えを安定して行うことが可能であり、急激な負荷変動や電圧変化により発生する逆起電力による脱調の防止されたブラシレスモータの制御装置を提供することができる。
【0016】
また、本発明のブラシレスモータの制御方法は、駆動磁界を発生させる複数相の固定子巻線と、固定子巻線の発生する駆動磁界により回転駆動される永久磁石回転子と、を備えたブラシレスモータにおいて永久磁石回転子の回転により固定子巻線に誘起される誘起電圧を検出することにより、ブラシレスモータをセンサレスで駆動制御し、起動後十分に時間が経過した後にブラシレスモータを定常回転状態にするブラシレスモータの制御方法であって、ブラシレスモータが定常回転状態となったときにブラシレスモータに印加される電圧を定格駆動電圧とし、ブラシレスモータの駆動電圧を定格駆動電圧よりも低い電圧にするように、各固定子巻線に流す駆動電流を生成し入力電圧に応じた駆動電圧をブラシレスモータに印加するドライブ回路の入力電圧を制御し、上記低い電圧によりブラシレスモータを強制同期制御信号による強制同期制御で起動させ、永久磁石回転子の回転により固定子巻線に発生する誘起電圧が中性電位と交叉するゼロクロス点を検出し、ゼロクロス点に基づき帰還同期制御信号を生成し、強制同期制御信号と帰還同期制御信号との位相差が所定の値以下となったときブラシレスモータを帰還同期制御信号による帰還同期制御に切り換え、ブラシレスモータの制御が帰還同期制御に切り換わった後に駆動電圧を定格駆動電圧に切り換えるように入力電圧を制御する構成より成る。
【0017】
この構成により、起動初期に負荷変動の有る機器に使用する場合においても強制同期運転から定常センサレス運転への切り換えを安定して行うことが可能で、急激な負荷変動や電圧変化により発生する逆起電力による脱調を防止することの可能なブラシレスモータの制御方法を提供することができる。
【0018】
また、本発明の自吸式ポンプは、駆動磁界を発生させる複数相の固定子巻線と、固定子巻線の発生する駆動磁界により回転駆動される永久磁石回転子と、を具備し、永久磁石回転子の回転により固定子巻線に誘起される誘起電圧を検出することによりセンサレスで駆動制御されるブラシレスモータと、請求項1又は2に記載のブラシレスモータの制御装置と、を備え、駆動電圧切換部は、切換制御部が強制同期制御から帰還同期制御に切り換えるまで駆動電圧を、自吸運転状態となるときの駆動電圧より低い電圧に設定する制御を行う構成より成る。
【0019】
この構成により、起動初期の自吸運転状態における負荷変動の有る場合においても、強制同期運転から定常センサレス運転への切り換えを安定して行うことが可能な自吸式ポンプを提供することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
この目的を達成するために、本発明の請求項1に記載のブラシレスモータの制御装置は、駆動磁界を発生させる複数相の固定子巻線と、固定子巻線の発生する駆動磁界により回転駆動される永久磁石回転子と、を備えたブラシレスモータにおいて永久磁石回転子の回転により固定子巻線に誘起される誘起電圧を検出することにより、ブラシレスモータをセンサレスで駆動制御し、起動後十分に時間が経過した後にブラシレスモータを定常回転状態にするブラシレスモータの制御装置であって、各固定子巻線に流す駆動電流を生成し入力電圧に応じた駆動電圧をブラシレスモータに印加するドライブ回路と、ドライブ回路に可変自在に入力電圧を印加する駆動電源と、強制同期制御信号を生成する強制同期制御信号生成部と、各固定子巻線の端子電圧が中性電位と交叉するゼロクロス点を検出するゼロクロス点検出部と、ゼロクロス点に基づき帰還同期制御信号を生成する帰還同期制御信号生成部と、ブラシレスモータを強制同期制御信号による強制同期制御で起動させ強制同期制御信号と帰還同期制御信号との位相差が所定の値以下となったときブラシレスモータを帰還同期制御信号による帰還同期制御に切り換える切換制御部と、ブラシレスモータが定常回転状態となったときにブラシレスモータに印加される電圧を定格駆動電圧とし、駆動電圧を定格駆動電圧よりも低い電圧にするように駆動電源を制御して入力電圧を調整し、上記低い電圧でブラシレスモータを起動し、ブラシレスモータの制御が帰還同期制御に切り換わった後に駆動電圧を定格駆動電圧に切り換えるように駆動電源を制御して入力電圧を調整する駆動電圧切換部と、を備えた構成としたものであり、この構成により以下の作用が得られる。
【0021】
(1)ブラシレスモータの起動時において、駆動電圧切換部は駆動電圧を定格駆動電圧よりも低い電圧に設定する。ドライブ回路は、強制同期制御信号生成部の生成する強制同期制御信号に基づき、固定子巻線に流す駆動電流の切換を行い、これによりブラシレスモータは強制同期制御され起動される。永久磁石回転子の回転が加速され一定の回転数以上になると、永久磁石回転子の回転により、固定子巻線には誘起電圧が発生し、固定子巻線の端子に発生する。ゼロクロス点検出部は、この誘起電圧を中性電位と比較することで、ゼロクロス点を検出する。帰還同期制御信号生成部は、このゼロクロス点に基づき、ドライブ回路が固定子巻線に流す駆動電流の切換を行うための帰還同期制御信号を生成する。切換制御部は、強制同期制御信号と帰還同期制御信号との位相差を比較し、位相差が所定の値以下となったときに、ドライブ回路が固定子巻線に流す駆動電流の切換を行う制御を、強制同期制御信号による制御から帰還同期制御信号による制御に切り換え、ブラシレスモータの制御を帰還同期制御に切り換える。駆動電圧切換部は、ブラシレスモータの制御が強制同期制御から帰還同期制御に切り換わった後に、駆動電圧を定格駆動電圧に切り換える。
【0022】
(2)ブラシレスモータの制御が強制同期制御から帰還同期制御に切り換わるる時において駆動電圧が低い値に設定されているため、切り換え時における駆動電流の増加やブラシレスモータの脱調を防止することが可能となる。
【0023】
(3)起動時の駆動電圧が低いため、ブラシレスモータの起動時において、永久磁石回転子が回転し始めた時に固定子巻線に流れる起動電流の大きさを抑制することができる。
【0024】
ここで、ブラシレスモータは2相、又は3相、5相、7相等のセンサレス方式のものが用いられる。また、スター結線したバイポーラ駆動のブラシレスモータや、デルタ結線バイポーラ駆動のブラシレスモータや、ユニポーラ駆動のブラシレスモータ等が用いられる。
【0025】
ドライブ回路は、バイポーラトランジスタやMOSトランジスタなどのスイッチング素子からなるコミュテータ素子により、固定子巻線に流す駆動電流の相切り換えを行う回路が用いられる。
【0026】
駆動電源としては、スイッチング電源、トランスタップ切換え電源等の可変電源が使用される。また、PWM制御による電力制御を行う電源を使用してもよい。
【0027】
また、中性電位は、固定子巻線にある方向に電流が流れたときに固定子巻線の両端端子に発生する端子電圧とその逆方向に電流が流れたときに固定子巻線の両端端子に発生する端子電圧との中間の電位である。
【0028】
定格駆動電圧は、ブラシレスモータを起動後十分に時間が経過した後に最終的に定常回転状態に至ったときのブラシレスモータの駆動電圧であり、ブラシレスモータの定格出力により決まる電圧である。
【0029】
ブラシレスモータの制御が強制同期制御から帰還同期制御に切り換わった後における駆動電圧の定格駆動電圧への切り換えは、帰還同期制御への切り換え後、一定時間経過した後に行うように構成することが好ましい。帰還同期制御への切り換え時において、僅かな位相ずれにより不安定な制御状態になったとしても、それが安定化するまでに十分な時間をおくことで安定化させることができるからである。また、駆動電圧の定格駆動電圧への切り換えのタイミングは、位相のずれ量や電流の安定度等の検出によりタイミングを判断し、切り換えるように構成してもよい。
【0030】
また、帰還同期制御への切り換え後の駆動電圧の定格駆動電圧への切り換えは、1乃至複数のステップにより上昇させるか、又は、連続的に上昇させる。複数のステップにより上昇させる場合、駆動電圧が起動時の電圧から最終的な定格駆動電圧に切換えられるまでの切り換えステップ数はブラシレスモータの出力、特性により脱調や電流値の急激な上昇が発生しない適切なステップ数に設定することが望ましい。
【0031】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のブラシレスモータの制御装置であって、駆動電圧切換部は、ブラシレスモータの制御が強制同期制御から帰還同期制御に切り換わった後に駆動電圧を定格駆動電圧まで所定の時間で上昇させる構成としたものであり、この構成により以下の作用が得られる。
【0032】
(1)駆動電圧の切り換え時に固定子巻線に発生する逆起電圧が抑制され、ドライブ回路等の電気部品の耐電圧の低いものを使用することが可能となる。
【0033】
ここで、ブラシレスモータの制御が強制同期制御から帰還同期制御に切り換わった後に駆動電圧を定格駆動電圧まで所定の時間で上昇させる手段としては、駆動電圧を所定時間で段階的に定格駆動電圧まで上昇させていく手段や、所定の時間内に駆動電圧を連続的に上昇させていく手段が用いられる。
【0034】
また、所定の時間とは、駆動電圧を定格電圧まで上昇させることにより固定子巻線に発生する逆起電圧を十分に低く抑えることの可能な時間であり、固定子巻線のインダクタンスや、モータに流す電流の大きさ等により決まる。
【0035】
参考例1のブラシレスモータの制御装置は、駆動磁界を発生させる複数相の固定子巻線と、固定子巻線の発生する駆動磁界により回転駆動される永久磁石回転子と、を備えたブラシレスモータにおいて永久磁石回転子の回転により固定子巻線に誘起される誘起電圧を検出することによりブラシレスモータをセンサレスで駆動制御するブラシレスモータの制御装置であって、各固定子巻線に流す駆動電流を生成するドライブ回路と、強制同期制御信号を生成する強制同期制御信号生成部と、各固定子巻線の端子電圧が中性電位と交叉するゼロクロス点を検出するゼロクロス点検出部と、ゼロクロス点に基づき帰還同期制御信号を生成する帰還同期制御信号生成部と、ブラシレスモータを強制同期制御信号による強制同期制御で起動させ強制同期制御信号と帰還同期制御信号との位相差が所定の値以下となったときブラシレスモータを帰還同期制御信号による帰還同期制御に切り換える切換制御部と、ブラシレスモータの回転数を定格回転数よりも低い回転数でブラシレスモータを起動しブラシレスモータの制御が帰還同期制御に切り換わった後に回転数を定格回転数に切り換える回転数制御部と、を備えた構成としたものであり、この構成により以下の作用が得られる。
【0036】
(1)ブラシレスモータの起動時において、回転数制御部は、強制同期制御部を定格回転数よりも低い回転数で駆動するように設定する。ドライブ回路は、強制同期制御信号生成部の生成する強制同期制御信号に基づき、固定子巻線に流す駆動電流の切換を行い、これによりブラシレスモータは強制同期制御され起動される。永久磁石回転子の回転が加速され一定の回転数以上になると、永久磁石回転子の回転により、固定子巻線には誘起電圧が発生し、固定子巻線の端子に発生する。ゼロクロス点検出部は、この誘起電圧を中性電位と比較することで、ゼロクロス点を検出する。帰還同期制御信号生成部は、このゼロクロス点に基づき、ドライブ回路が固定子巻線に流す駆動電流の切換を行うための帰還同期制御信号を生成する。切換制御部は、強制同期制御信号と帰還同期制御信号との位相差を比較し、位相差が所定の値以下となったときに、ドライブ回路が固定子巻線に流す駆動電流の切換を行う制御を、強制同期制御信号による制御から帰還同期制御信号による制御に切り換え、ブラシレスモータの制御を帰還同期制御に切り換える。回転数制御部は、ブラシレスモータの制御が強制同期制御から帰還同期制御に切り換わった後に、帰還同期制御部をブラシレスモータの回転数を定格回転数で駆動するように設定し、回転数が定格回転数に切り換えられる。
【0037】
(2)起動時の回転数が低いため、起動初期においてはブラシレスモータの回転の負荷に対し大きい駆動電流で永久磁石回転子を駆動することとなり、永久磁石回転子を大きな磁力により拘束した状態で強制同期運転が行われるため、ブラシレスモータの負荷が変動しても回転数が変動することが抑止され、脱調のない安定した起動を行うことが可能となる。
【0038】
ここで、定格回転数とは、ブラシレスモータを起動後十分に時間が経過した後に最終的に定常回転状態に至ったときのブラシレスモータの回転数であり、使用時の設定要求により決まる回転数である。
【0039】
ブラシレスモータの制御が強制同期制御から帰還同期制御に切り換わった後における回転数の定格回転数への切り換えは、帰還同期制御への切り換え後、一定時間経過した後に行うように構成することが好ましい。帰還同期制御への切り換え時において、僅かな位相ずれにより不安定な制御状態になったとしても、それが安定化するまでに十分な時間をおくことで安定化させることができるからである。また、回転数の定格回転数への切り換えのタイミングは、位相のずれ量や電流の安定度等の検出によりタイミングを判断し、切り換えるように構成してもよい。
【0040】
また、帰還同期制御への切り換え後の回転数の定格回転数への切り換えは、1乃至複数のステップにより上昇させるか、又は、連続的に上昇させる。複数のステップにより上昇させる場合、回転数が起動時の回転数から最終的な定格回転数に切換えられるまでの切り換えステップ数はブラシレスモータの出力、特性により脱調の発生しない適切なステップ数に設定することが望ましい。
【0041】
請求項3に記載のブラシレスモータの制御装置は、駆動磁界を発生させる複数相の固定子巻線と、固定子巻線の発生する駆動磁界により回転駆動される永久磁石回転子と、を備えたブラシレスモータにおいて永久磁石回転子の回転により固定子巻線に誘起される誘起電圧を検出することにより、ブラシレスモータをセンサレスで駆動制御し、起動後十分に時間が経過した後にブラシレスモータを定常回転状態にするブラシレスモータの制御装置であって、各固定子巻線に流す駆動電流を入力電流に応じて生成するドライブ回路と、ドライブ回路に可変自在に入力電流を供給する駆動電流源と、強制同期制御信号を生成する強制同期制御信号生成部と、各固定子巻線の端子電圧が中性電位と交叉するゼロクロス点を検出するゼロクロス点検出部と、ゼロクロス点検出部の検出するゼロクロス点に基づき帰還同期制御信号を生成する帰還同期制御信号生成部と、ブラシレスモータを強制同期制御信号による強制同期制御で起動させ強制同期制御信号と帰還同期制御信号との位相差が所定の値以下となったときブラシレスモータを帰還同期制御信号による帰還同期制御に切り換える切換制御部と、ブラシレスモータが定常回転状態となったときにブラシレスモータに供給される電流を定格駆動電流とし、駆動電流を定格駆動電流よりも低い電流にするように駆動電流源を制御して入力電流を調整し、上記低い電流でブラシレスモータを起動し、ブラシレスモータの制御が帰還同期制御に切り換わった後に駆動電流を定格駆動電流に切り換えるように駆動電流源を制御して入力電流を調整する駆動電流切換部と、を備えた構成としたものであり、この構成により以下の作用が得られる。
【0042】
(1)ブラシレスモータの起動時において、駆動電流切換部は駆動電流を定格駆動電流よりも低い電流に設定する。ドライブ回路は、強制同期制御信号生成部の生成する強制同期制御信号に基づき、固定子巻線に流す駆動電流の切換を行い、これによりブラシレスモータは強制同期制御され起動される。永久磁石回転子の回転が加速され一定の回転数以上になると、永久磁石回転子の回転により、固定子巻線には誘起電圧が発生し、固定子巻線の端子に発生する。ゼロクロス点検出部は、この誘起電圧を中性電位と比較することで、ゼロクロス点を検出する。帰還同期制御信号生成部は、このゼロクロス点に基づき、ドライブ回路が固定子巻線に流す駆動電流の切換を行うための帰還同期制御信号を生成する。切換制御部は、強制同期制御信号と帰還同期制御信号との位相差を比較し、位相差が所定の値以下となったときに、ドライブ回路が固定子巻線に流す駆動電流の切換を行う制御を、強制同期制御信号による制御から帰還同期制御信号による制御に切り換え、ブラシレスモータの制御を帰還同期制御に切り換える。駆動電流切換部は、ブラシレスモータの制御が強制同期制御から帰還同期制御に切り換わった後に、駆動電流を定格駆動電流に切り換える。
【0043】
(2)ブラシレスモータの制御が強制同期制御から帰還同期制御に切り換わる時において駆動電流が低い値に設定されているため、切り換え時における駆動電流の増加やブラシレスモータの脱調を防止することが可能となる。
【0044】
(3)起動時の駆動電流が低いため、ブラシレスモータの起動時において、永久磁石回転子が回転し始めた時に固定子巻線に流れる起動電流の大きさを抑制することができる。
【0045】
駆動電流源としては、シリーズレギュレータ、スイッチング電源等の可変電源が使用される。
【0046】
定格駆動電流は、ブラシレスモータを起動後十分に時間が経過した後に最終的に定常回転状態に至ったときのブラシレスモータの駆動電流であり、ブラシレスモータの定格出力により決まる電流である。
【0047】
ブラシレスモータの制御が強制同期制御から帰還同期制御に切り換わった後における駆動電流の定格駆動電流への切り換えは、帰還同期制御への切り換え後、一定時間経過した後に行うように構成することが好ましい。帰還同期制御への切り換え時において、僅かな位相ずれにより不安定な制御状態になったとしても、それが安定化するまでに十分な時間をおくことで安定化させることができるからである。また、駆動電流の定格駆動電流への切り換えのタイミングは、位相のずれ量や電流の安定度等の検出によりタイミングを判断し、切り換えるように構成してもよい。
【0048】
また、帰還同期制御への切り換え後の駆動電流の定格駆動電流への切り換えは、1乃至複数のステップにより上昇させるか、又は、連続的に上昇させる。複数のステップにより上昇させる場合、駆動電流が起動時の電流から最終的な定格駆動電流に切換えられるまでの切り換えステップ数はブラシレスモータの出力、特性により脱調や電流値の急激な上昇が発生しない適切なステップ数に設定することが望ましい。
【0049】
請求項4に記載のブラシレスモータの制御方法は、駆動磁界を発生させる複数相の固定子巻線と、固定子巻線の発生する駆動磁界により回転駆動される永久磁石回転子と、を備えたブラシレスモータにおいて永久磁石回転子の回転により固定子巻線に誘起される誘起電圧を検出することにより、ブラシレスモータをセンサレスで駆動制御し、起動後十分に時間が経過した後にブラシレスモータを定常回転状態にするブラシレスモータの制御方法であって、ブラシレスモータが定常回転状態となったときにブラシレスモータに印加される電圧を定格駆動電圧とし、ブラシレスモータの駆動電圧を定格駆動電圧よりも低い電圧にするように、各固定子巻線に流す駆動電流を生成し入力電圧に応じた駆動電圧をブラシレスモータに印加するドライブ回路の入力電圧を制御し、上記低い電圧によりブラシレスモータを強制同期制御信号による強制同期制御で起動させ、永久磁石回転子の回転により固定子巻線に発生する誘起電圧が中性電位と交叉するゼロクロス点を検出し、ゼロクロス点に基づき帰還同期制御信号を生成し、強制同期制御信号と帰還同期制御信号との位相差が所定の値以下となったときブラシレスモータを帰還同期制御信号による帰還同期制御に切り換え、ブラシレスモータの制御が帰還同期制御に切り換わった後に駆動電圧を定格駆動電圧に切り換えるように入力電圧を制御する構成としたものであり、この構成により以下の作用が得られる。
【0050】
(1)ブラシレスモータの制御が強制同期制御から帰還同期制御に切り換わるる時において駆動電圧が低い値に設定されているため、切り換え時における駆動電流の増加やブラシレスモータの脱調を防止することが可能となる。
【0051】
(2)起動時の駆動電圧が低いため、ブラシレスモータの起動時において、永久磁石回転子が回転し始めた時に固定子巻線に流れる起動電流の大きさを抑制することができる。
【0052】
請求項5に記載のブラシレスモータの制御方法は、駆動磁界を発生させる複数相の固定子巻線と、固定子巻線の発生する駆動磁界により回転駆動される永久磁石回転子と、を備えたブラシレスモータにおいて永久磁石回転子の回転により固定子巻線に誘起される誘起電圧を検出することにより、ブラシレスモータをセンサレスで駆動制御し、起動後十分に時間が経過した後にブラシレスモータを定常回転状態にするブラシレスモータの制御方法であって、ブラシレスモータが定常回転状態となったときにブラシレスモータに供給される電流を定格駆動電流とし、各固定子巻線に流す駆動電流を定格駆動電流よりも低い電流にするように、各固定子巻線に流す駆動電流を入力電流に応じて生成するドライブ回路への入力電流を制御し、上記低い電流によりブラシレスモータを強制同期制御信号による強制同期制御で起動させ、永久磁石回転子の回転により固定子巻線に発生する誘起電圧が中性電位と交叉するゼロクロス点を検出し、ゼロクロス点に基づき帰還同期制御信号を生成し、強制同期制御信号と帰還同期制御信号との位相差が所定の値以下となったときブラシレスモータを帰還同期制御信号による帰還同期制御に切り換え、ブラシレスモータの制御が帰還同期制御に切り換わった後に駆動電流を定格駆動電流に切り換えるように入力電流を制御する構成としたものであり、この構成により以下の作用が得られる。
【0053】
(1)起動時の回転数が低いため、起動初期においてはブラシレスモータの回転の負荷に対し大きい駆動電流で永久磁石回転子を駆動することとなり、永久磁石回転子を大きな磁力により拘束した状態で強制同期運転が行われるため、ブラシレスモータの負荷が変動しても回転数が変動することが抑止され、脱調のない安定した起動を行うことが可能となる。
【0054】
参考例2のブラシレスモータの制御方法は、駆動磁界を発生させる複数相の固定子巻線と、固定子巻線の発生する駆動磁界により回転駆動される永久磁石回転子と、を備えたブラシレスモータにおいて永久磁石回転子の回転により固定子巻線に誘起される誘起電圧を検出することによりブラシレスモータをセンサレスで駆動制御するブラシレスモータの制御方法であって、定格回転数よりも低い回転数によりブラシレスモータを強制同期制御信号による強制同期制御で起動させ、永久磁石回転子の回転により固定子巻線に発生する誘起電圧が中性電位と交叉するゼロクロス点を検出し、ゼロクロス点に基づき帰還同期制御信号を生成し、強制同期制御信号と帰還同期制御信号との位相差が所定の値以下となったときブラシレスモータを帰還同期制御信号による帰還同期制御に切り換え、ブラシレスモータの制御が帰還同期制御に切り換わった後に回転数を定格回転数に切り換える構成としたものであり、この構成により以下の作用が得られる。
【0055】
(1)ブラシレスモータの制御が強制同期制御から帰還同期制御に切り換わるる時において駆動電流が低い値に設定されているため、切り換え時における駆動電流の増加やブラシレスモータの脱調を防止することが可能となる。
【0056】
(2)起動時の駆動電流が低いため、ブラシレスモータの起動時において、永久磁石回転子が回転し始めた時に固定子巻線に流れる起動電流の大きさを抑制することができる。
【0057】
請求項6に記載の自吸式ポンプは、駆動磁界を発生させる複数相の固定子巻線と、固定子巻線の発生する駆動磁界により回転駆動される永久磁石回転子と、を具備し、永久磁石回転子の回転により固定子巻線に誘起される誘起電圧を検出することによりセンサレスで駆動制御されるブラシレスモータと、請求項1又は2に記載のブラシレスモータの制御装置と、を備え、駆動電圧切換部は、切換制御部が強制同期制御から帰還同期制御に切り換えるまで駆動電圧を、自吸運転状態となるときの駆動電圧より低い電圧に設定する制御を行う構成としたものであり、この構成により以下の作用が得られる。
【0058】
(1)自吸運転状態となる駆動電圧より低い駆動電圧で起動することで、自吸作用によるエアーの排出のない状態で起動時の運転を行うため、自吸時に負荷変動生じる負荷変動がなく、駆動電流の増加や脱調のない安定した制御の切り換えを行うことが可能となる。
【0059】
参考例3の自吸式ポンプは、駆動磁界を発生させる複数相の固定子巻線と、固定子巻線の発生する駆動磁界により回転駆動される永久磁石回転子と、を具備し、永久磁石回転子の回転により固定子巻線に誘起される誘起電圧を検出することによりセンサレスで駆動制御されるブラシレスモータと、参考例1のブラシレスモータの制御装置と、を備え、回転数制御部は、切換制御部が強制同期制御から帰還同期制御に切り換えるまで回転数を自吸式ポンプが自吸運転状態となる回転数より低い回転数に設定する制御を行う構成としたものであり、この構成により以下の作用が得られる。
【0060】
(1)自吸運転状態となる回転数より低い回転数で起動することで、自吸作用によるエアーの排出のない状態で起動時の運転を行うため、自吸時に生じる負荷変動がなく脱調のない安定した制御の切り換えを行うことが可能となる。
【0061】
(2)自吸式ポンプの起動初期においては自吸式ポンプの負荷に対し大きい駆動電流で自吸式ポンプを駆動することとなり、ブラシレスモータの永久磁石回転子を大きな磁力により拘束した状態で強制同期運転が行われるため、自吸式ポンプのの負荷が変動しても回転数が変動することが抑止され、脱調のない安定した起動を行うことが可能となる。
【0062】
請求項7に記載の自吸式ポンプは、駆動磁界を発生させる複数相の固定子巻線と、固定子巻線の発生する駆動磁界により回転駆動される永久磁石回転子と、を具備し、永久磁石回転子の回転により固定子巻線に誘起される誘起電圧を検出することによりセンサレスで駆動制御されるブラシレスモータと、請求項3に記載のブラシレスモータの制御装置と、を備え、駆動電流切換部は、切換制御部が強制同期制御から帰還同期制御に切り換えるまで駆動電流を、自吸運転状態となるときの駆動電流より低い電流に設定する制御を行う構成としたものであり、この構成により以下の作用が得られる。
【0063】
(1)自吸運転状態となる駆動電流より低い駆動電流で起動することで、自吸作用によるエアーの排出のない状態で起動時の運転を行うため、自吸時に負荷変動生じる負荷変動がなく、駆動電流の増加や脱調のない安定した制御の切り換えを行うことが可能となる。
【0064】
下に本発明の一実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
【0065】
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1におけるブラシレスモータの制御装置の装置構成を示すブロック図である。
【0066】
図1において、101はブラシレスモータのステータ、102u、102v、102wはステータ101内で駆動磁界を発生させる三相スター結線された固定子巻線、103は固定子巻線102u、102v、102wの発生する磁界により回転駆動される永久磁石回転子、104は固定子巻線102u、102v、102wの各端子U、V、Wに接続され各固定子巻線に流す駆動電流を生成するドライブ回路、105〜110は固定子巻線102u、102v、102wに流す駆動電流iu、iv、iwの切り換えを行うコミュテータ素子、111〜116はコミュテータ素子105〜110のスイッチングにより発生するサージ電圧を解放するフリーホイーリングダイオード、117はステータ101を駆動するための電圧を供給する駆動電源である。
【0067】
ハイサイドのコミュテータ素子105〜107はNPN型トランジスタが用いられ、ローサイドのコミュテータ素子108〜110はPNP型トランジスタが用いられる。固定子巻線102u、102v、102wの一端子O(以下、コモン端子と呼ぶ。)は共通に接続され、他端子U,V,W(以下、駆動端子と呼ぶ。)はそれぞれ、駆動端子Uはコミュテータ素子105及び108の共通接続点(両素子のコレクタ側)に接続されており、駆動端子Vはコミュテータ素子106及び109の共通接続点(両素子のコレクタ側)に接続されており、駆動端子Wはコミュテータ素子107及び110の共通接続点(両素子のコレクタ側)に接続されている。駆動電源117の負極側は接地されている。また、ハイサイドのコミュテータ素子105〜107のエミッタ側は駆動電源117の正極側に接続され、ローサイドのコミュテータ素子108〜110のコレクタ側は接地されている。
【0068】
117は可変電圧源からなりステータ101を駆動するための電圧を供給する駆動電源、118は駆動電源117の電圧に重畳するノイズを除去するバイパスコンデンサ、RIは全電流値検出抵抗、VIは全電流検出抵抗RIの両端に発生する電圧である全電流検出電圧、SVは駆動電源117の電圧を制御する駆動電圧制御信号である。
【0069】
駆動電源117には、スイッチング電源、トランスタップ切換え電源等の可変電圧源が使用される。
【0070】
バイパスコンデンサ118は駆動電源117の両極に負極側で全電流値検出抵抗RIを介して接続されており、駆動電源117の負極側は接地されている。また、ハイサイドのコミュテータ素子105〜107のエミッタ側は駆動電源117の正極側に接続され、ローサイドのコミュテータ素子108〜110のコレクタ側は全電流値検出抵抗RIを介して接地されている。
【0071】
119U、119Lは固定子巻線102u、102v、102wの端子に発生する電圧の中性点の電位(以下、中性電位VNと呼ぶ。)を生成する中性電位生成抵抗、120は固定子巻線102u、102v、102wの端子U、V、Wに発生する駆動端子電圧VU、VV、VWと中性電位VNとを比較することによりゼロクロス点検出信号VU0、VV0、VW0を生成し出力するゼロクロス点検出部、120u、120v、120wはそれぞれ駆動端子電圧VU、VV、VWと中性電位VNとが入力されゼロクロス点検出信号VU0、VV0、VW0を出力するコンパレータ、121はドライブ回路104を制御することにより永久磁石回転子103の回転数の制御を行う制御部である。
【0072】
中性電位生成抵抗119U及び中性電位生成抵抗119Lとは接続点ONにおいて一端が互いに接続されており、中性電位生成抵抗119Uの他端はバイパスコンデンサ118の正極に接続され、中性電位生成抵抗119Lの他端は全電流値検出抵抗R1を介して接地されている。中性電位生成抵抗119Uと中性電位生成抵抗119Lとは、互いが接続する接続点ONにおいて中性電位VNを生成するように抵抗値が調整されている。コンパレータ120u、120v、120wの正入力側は、それぞれ、駆動端子U、V、Wに接続されており、各々の負入力側は接続点ONに接続されている。コンパレータ120u、120v、120wは、入力された各相の駆動端子電圧VU、VV、VWと中性電位VNとを比較し、駆動端子電圧VU、VV、VWが中性電位VNより大きいときにはそれぞれゼロクロス点検出信号VU0、VV0、VW0をHIGH状態として出力し、駆動端子電圧VU、VV、VWが中性電位VNより小さいときにはそれぞれゼロクロス点検出信号VU0、VV0、VW0をLOW状態として出力する。制御部121は、コミュテータ素子105〜110のベースに接続されており、ドライブ回路104を制御するための六相制御信号UH、UL、VH、VL、WH、WLを生成し出力する。また、制御部121は、コンパレータ120u、120v、120wの出力側に接続されており、永久磁石回転子103の回転数がある一定値以上となり帰還同期制御が可能な状態となると、ゼロクロス点検出部120より入力されるゼロクロス点検出信号VU0、VV0、VW0に基づき各六相制御信号を生成し出力する帰還同期制御に切り換わる。
【0073】
図2は図1の制御部の機能ブロック図である。
【0074】
図2において、120はゼロクロス点検出部、120u、120v、120wはコンパレータ、121は制御部、VU、VV、VWは駆動端子電圧、VU0、VV0、VW0はゼロクロス点検出信号、VIは全電流検出電圧、SVは駆動電圧制御信号、UH、UL、VH、VL、WH、WLは六相制御信号であり、これらは図1と同様のものである。
【0075】
130は入力されるゼロクロス点検出信号VU0、VV0、VW0に基づき六相制御信号UH、UL、VH、VL、WH、WLの転流のタイミングを得るための帰還同期制御信号VU1、VV1、VW1を生成し出力する帰還同期信号生成部、131は強制同期制御のための基準タイミング信号を発生する発信器、132は発信器131により入力される基準タイミング信号に基づき強制同期制御信号VU2、VV2、VW2を生成し出力する強制同期信号生成部、133は帰還同期制御信号VU1、VV1、VW1又は強制同期制御信号VU2、VV2、VW2に基づき六相制御信号UH’、UL’、VH’、VL’、WH’、WL’を生成し出力する転流制御部、134は転流制御部133から入力される六相制御信号UH’、UL’、VH’、VL’、WH’、WL’から実際にコミュテータ素子105〜110のベース電圧のレベルの六相制御信号UH、UL、VH、VL、WH、WLを生成し出力する駆動ベース信号バッファ部、135は転流制御部133の入力を帰還同期制御信号VU1、VV1、VW1と強制同期制御信号VU2、VV2、VW2との何れか一方に切り換える切換制御部、136は駆動電源117の発生する駆動電圧VSの値を切り換える駆動電圧切換部、137は設定された時間を計測するタイマである。
【0076】
以上のように構成された本実施の形態のブラシレスモータの制御装置において、以下その起動時の制御方法について説明する。
【0077】
図3は実施の形態1のブラシレスモータの制御装置の動作を示すフローチャートであり、図4(a)は実施の形態1のブラシレスモータの制御装置の起動時における印加電圧の時間変化を示す図であり、図4(b)は実施の形態1のブラシレスモータの制御装置の起動時における電流値の時間変化を示す図であり、図5は図1の各部の電圧波形を示す図である。
【0078】
以下、本実施の形態1において、図4の、時刻t0〜t3の区間における制御状態を強制同期運転状態、時刻t3〜t2の区間における制御状態を切換センサレス運転状態、時刻t2以降の区間における制御状態を定常センサレス運転状態と呼ぶこととする。
【0079】
ブラシレスモータの起動時において、駆動電圧切換部136は駆動電圧制御信号SVを駆動電源117に出力し、駆動電源117の出力する駆動電圧VSを起動時駆動電圧V1に設定する(S1)。このとき、起動時駆動電圧V1は、ブラシレスモータの定格駆動電圧(起動後十分に時間が経過してブラシレスモータが定常回転状態となったときにブラシレスモータに印加される電圧)V3よりも低い電圧に設定される。この状態で、転流制御部133は、強制同期信号生成部132の出力する強制同期制御信号VU2、VV2、VW2により六相制御信号UH’、UL’、VH’、VL’、WH’、WL’を生成して駆動ベース信号バッファ部134に出力し、駆動ベース信号バッファ部134はこれをうけて、ドライブ回路104のコミュテータ素子105〜110に六相制御信号UH、UL、VH、VL、WH、WLを出力し(図5(d)〜(i)参照)、ブラシレスモータの強制同期制御を開始し強制同期運転状態となる(S2)。このとき、強制同期信号生成部132は、強制的に決められた起動周波数に従って、強制同期制御信号VU2、VV2、VW2を出力する。
【0080】
ブラシレスモータの永久磁石回転子103の回転速度が上昇すると、永久磁石回転子103の回転により固定子巻線102u,102v,102wに誘起される誘起電圧が大きくなり、誘起電圧がゼロクロス点検出部120で検出可能な程度に大きくなると(図5(a)〜(c)参照)、コンパレータ120u,120v,120wは帰還同期信号生成部130に対してゼロクロス点検出信号VU0、VV0、VW0の出力を開始する(図5(j)〜(l)参照)。尚、図5(a)〜(c)において、点Bはコミュテータ素子105〜110のスイッチングが行われ固定子巻線102u,102v,102wに反転電流が流される点(転流点)であり、この転流点において、固定子巻線102u,102v,102wには逆起電圧が発生し、この逆起電圧により、フリーホイーリングダイオード111〜116にサージ電流が流れ、図5(a)〜(c)に示したパルス状の電圧波形が発生する。帰還同期信号生成部130は、コンパレータ120u,120v,120wから入力されるゼロクロス点検出信号VU0、VV0、VW0から誘起電圧によるゼロクロス点(図5(a)〜(c)又は(j)〜(l)のAで示す点)を抽出し、帰還同期制御信号VU1、VV1、VW1として出力する。
【0081】
切換制御部135は、強制同期制御信号VU2、VV2、VW2と帰還同期制御信号VU1、VV1、VW1との位相を比較し、その位相差ΔTが一定の値ε以下となるまで待機する(S3)。
【0082】
このとき、固定子巻線102u,102v,102wに流れる電流は、図4(b)の時刻t0からt3の区間に示すように変化する。時刻t0においてブラシレスモータがスタートされ、時刻t3において位相差ΔTが一定の値ε以下となる。ブラシレスモータの起動直後においては、永久磁石回転子103は回転していないため、大きな起動電流が固定子巻線102u,102v,102wに流れる。しかしながら、起動直後においては、駆動電圧VSは定格駆動電圧V3よりも小さい値に設定されているため、起動時に固定子巻線102u,102v,102wに流れる電流の大きさは抑制される。永久磁石回転子103が加速されると、永久磁石回転子103の回転により固定子巻線102u,102v,102wには逆起電圧が誘起され、永久磁石回転子103の回転速度の増加とともにその値は大きくなり、固定子巻線102u,102v,102wに流れる電流は減少し、永久磁石回転子103の回転が一定の値に近づくとともに固定子巻線102u,102v,102wに流れる電流も一定の値に近づく。
【0083】
永久磁石回転子103の回転が加速され、強制同期制御信号VU2、VV2、VW2の位相に対して永久磁石回転子103の回転が同期するようになってくると、強制同期制御信号VU2、VV2、VW2と帰還同期制御信号VU1、VV1、VW1との位相差ΔTは小さくなり、一定の値ε以下となる。ΔT<εとなったとき、切換制御部135は転流制御部133の入力を強制同期信号生成部132から帰還同期信号生成部130へ切換え、帰還同期制御に切り換え、切換センサレス運転状態となる(S4)。帰還同期制御に切り換わると、転流制御部133は帰還同期信号生成部130から入力される帰還同期制御信号VU1、VV1、VW1に基づき六相制御信号UH’、UL’、VH’、VL’、WH’、WL’を生成する。
【0084】
次いで、駆動電圧切換部136はタイマ137に時間T1を設定し、タイマ137の計時を開始させる(S5)。その後、駆動電圧切換部136はタイマ137の計測時間tが時間T1に達するまで待機し(S6)、計測時間tが時間T1を越えたときに、駆動電圧切換部136は駆動電圧制御信号SVを駆動電源117に出力し、駆動電源117の発生する駆動電圧VSを起動時駆動電圧V1から中間駆動電圧V2へ切り替える(S7)。ここで、中間駆動電圧V2は、起動時駆動電圧V1よりも大きく定格駆動電圧V3よりも小さい値に設定される(図4(a)参照)。
【0085】
このとき、固定子巻線102u,102v,102wに流れる電流は駆動電圧VSの上昇により上昇するが、この時点では永久磁石回転子103は回転しているため、固定子巻線102u,102v,102wには誘起電圧が発生しており、これにより、固定子巻線102u,102v,102wに流れる電流は抑制される(図4(b)の時刻t1参照)。
【0086】
次に、駆動電圧切換部136はタイマ137に時間T2を設定し、タイマ137の計時を開始させる(S8)。その後、タイマ137の計測時間tが時間T2に達するまで待機し(S9)、計測時間tが時間T2を越えたときに、駆動電圧切換部136は駆動電圧制御信号SVを駆動電源117に出力し、駆動電源117の発生する駆動電圧VSを中間駆動電圧V2から定格駆動電圧V3へ切り換え、定常センサレス運転状態となる(S10)。
【0087】
このときも、固定子巻線102u,102v,102wに流れる電流は駆動電圧VSの上昇により上昇するが、この時点では永久磁石回転子103は定格の回転数で回転しているため、固定子巻線102u,102v,102wには誘起電圧が発生しており、これにより、固定子巻線102u,102v,102wに流れる電流は抑制される(図4(b)の時刻t2参照)。
【0088】
以上のような動作により、ブラシレスモータの起動時において、電圧が小さいためモータに対する負荷変動が起きにくいため、起動初期における起動時駆動電圧V1が小さいために、固定子巻線102u,102v,102wに流れる起動電流の増加は抑制され、脱調することが防止され、ブラシレスモータの起動を安定して行うことができる。
【0089】
また、切換センサレス運転状態において、駆動電圧VSを起動時駆動電圧V1から定格駆動電圧V3に直接切り換えるのではなく、起動時駆動電圧V1から中間駆動電圧V2に切り換えた後に定格駆動電圧V3に切り換えるため、駆動電圧VSの切り換え時に急激な駆動電圧の変化がなく、駆動電圧VSの切り換え時の固定子巻線102u,102v,102wからの逆起電圧が抑制され、ブラシレスモータの脱調や電流値の急激な上昇が防止される。
【0090】
なお、本実施の形態1では、切換センサレス運転状態において、起動時駆動電圧V1から定格駆動電圧V3まで2ステップの駆動電圧VSの切り換えにより定常センサレス運転状態に移行する構成としたが、切換センサレス運転状態における駆動電圧VSの切り換えステップ数は2ステップに限るものではなく、ブラシレスモータの出力、特性により、脱調や電流値の急激な上昇の発生しない適切なステップ数に設定することが望ましい。
【0091】
また、本実施の形態1では、駆動電圧VSの切換えのタイミングは、設定時間(T1やT2)の経過により切り換を行う構成としたが、位相、電流等の状態を検出して行うような構成としてもよい。
【0092】
また、本実施の形態1では、駆動電源117には可変電圧源により構成したが、駆動電圧の制御手段としては、PWM制御による電力制御が可能な電源を使用してもよい。
【0093】
(参考形態)
本参考形態において、ブラシレスモータの制御装置の装置構成は図1と同様であり、説明は省略する。
【0094】
図6は本参考形態の制御部の機能ブロック図である。
【0095】
図6において、121は制御部、130は帰還同期信号生成部、131は発信器、132は強制同期信号生成部、133は転流制御部、134は駆動ベース信号バッファ部、135は切換制御部、136は駆動電圧切換部、137はタイマ、VIは全電流検出電圧、SVは駆動電圧制御信号、VU0、VV0、VW0はゼロクロス点検出信号、VU1、VV1、VW1は帰還同期制御信号、VU2、VV2、VW2は強制同期制御信号、UH、UL、VH、VL、WH、WL、UH’、UL’、VH’、VL’、WH’、WL’は六相制御信号であり、これらは図2と同様のものであるため、同一の符号を付して説明を省略する。
【0096】
140は帰還同期信号生成部130又は強制同期信号生成部132の発生する帰還同期制御信号VU1、VV1、VW1又は強制同期制御信号VU2、VV2、VW2の切換タイミングを変化させることにより永久磁石回転子103の回転数の制御を行う回転数制御部である。
【0097】
以上のように構成された本参考形態のブラシレスモータの制御装置において、以下、その制御方法について説明する。
【0098】
図7は本参考形態のブラシレスモータの制御装置の動作を表すフローチャートであり、図8は図6の駆動電圧切換部の動作を表すフローチャートであり、図9(a)は本参考形態のブラシレスモータの制御装置の起動時における印加電圧の時間変化を示す図であり、図9(b)は本参考形態のブラシレスモータの制御装置の起動時における電流値の時間変化を示す図である。
【0099】
尚、本参考形態において、図1の各部の電圧波形は図5に示したものと同様であり、説明は省略する。
【0100】
また、以下、本参考形態において、図9の、時刻t0〜t1の区間における制御状態を強制同期運転状態、時刻t1〜t3の区間における制御状態を切換センサレス運転状態、時刻t3以降の区間における制御状態を定常センサレス運転状態と呼ぶこととする。
【0101】
ブラシレスモータの起動時において、駆動電圧切換部136は、駆動電圧制御信号SVを駆動電源117に出力し、駆動電源117の出力する駆動電圧VSを定格駆動電圧V3に設定する(S11)。ここで、定格駆動電圧V3とは、起動後十分に時間が経過してブラシレスモータが定常回転状態となったときにブラシレスモータに印加される電圧である。また、回転数制御部140は、強制同期信号生成部132の生成する強制同期制御信号VU2、VV2、VW2の切り換えのタイミングを永久磁石回転子103の回転数を起動時回転数N1とするタイミングに設定する(S12)。この状態で、転流制御部133は、強制同期信号生成部132の出力する強制同期制御信号VU2、VV2、VW2により六相制御信号UH’、UL’、VH’、VL’、WH’、WL’を生成して駆動ベース信号バッファ部134に出力し、駆動ベース信号バッファ部134はこれをうけて、ドライブ回路104のコミュテータ素子105〜110に六相制御信号UH、UL、VH、VL、WH、WLを出力し(図5(d)〜(i)参照)、ブラシレスモータの強制同期制御を開始し強制同期運転状態となる(S13)。このとき、強制同期信号生成部132は、強制的に決められた起動時回転数N1に従って、強制同期制御信号VU2、VV2、VW2を出力する。
【0102】
ここで、起動時回転数N1は、巻線の仕様、ロータマグネットの磁力、ロータの重量に応じて、起動時に脱調の生じない回転数に設定される。
【0103】
次に、回転数制御部140は、タイマ137に切換時間T1を設定し、タイマ137の計時を開始させ(S14)、タイマ137の計測時間tが切換時間T1に達するまで待機する(S15)。この間、永久磁石回転子103の回転数が起動時回転数N1に加速される。
【0104】
このとき、永久磁石回転子103の回転数は低いため、固定子巻線102u,102v,102wに誘起される誘起電圧は低く、固定子巻線102u,102v,102wは大きな起動電流が流れる。これを防止するため、駆動電圧切換部136は図8に示したような動作を行う。
【0105】
駆動電圧切換部136は、まず、図7のステップS11において、駆動電圧VSを定格駆動電圧V3に設定した後、全電流検出抵抗RIの両端に発生する全電流検出電圧VIが全電流検出電圧制限値VI(max)を越えたか否かを検出し(S21)、VI>VI(max)の場合、ブラシレスモータの駆動電流Iが駆動電流制限値I2を越えたと判断し、駆動電圧VSをΔVSだけ減少させ(S22)、再び、ステップS21の動作に戻る。ここで、ΔVSは、駆動電源117が電圧の変化を行うことが可能な刻み幅である。ステップS21において、全電流検出電圧VIが全電流検出電圧制限値VI(max)以下の場合、駆動電圧VSが定格電圧V3より小さいか否かを検査し(S23)、駆動電圧VSが定格電圧V3より小さい場合、ブラシレスモータの駆動電流Iは駆動電流制限値I2まで達しておらず且つ駆動電圧VSが定格駆動電圧V3よりも低いと判断し、駆動電圧VSをΔVSだけ増加させ(S24)、ステップS21の動作に戻る。また、ステップS23において、駆動電圧VSが定格電圧V3以上の場合、ステップS21の動作に戻る。以上の動作を繰り返すことにより、駆動電圧切換部136は、固定子巻線102u,102v,102wに流す駆動電流Iを常に駆動電流制限値I2以下に抑制する制御を行う。
【0106】
ブラシレスモータの永久磁石回転子103の回転数が上昇すると、永久磁石回転子103の回転により固定子巻線102u,102v,102wに誘起される誘起電圧が大きくなり、誘起電圧がゼロクロス点検出部120で検出可能な程度に大きくなると、コンパレータ120u,120v,120wは帰還同期信号生成部130に対してゼロクロス点検出信号VU0、VV0、VW0の出力を開始する。帰還同期信号生成部130は、コンパレータ120u,120v,120wから入力されるゼロクロス点検出信号VU0、VV0、VW0から誘起電圧によるゼロクロス点を抽出し、帰還同期制御信号VU1、VV1、VW1として出力する。
【0107】
ステップS14で計時が開始されたタイマ137の計測時間tが切換時間T1に達すると、回転数制御部140は、強制同期信号生成部132の生成する強制同期制御信号VU2、VV2、VW2の切り換えのタイミングを永久磁石回転子103の回転数を中間回転数N2とするタイミングに設定し切換強制同期運転状態となる(S16)。このとき、強制同期信号生成部132は、強制的に決められた中間回転数N2に従って、強制同期制御信号VU2、VV2、VW2を出力する。
【0108】
これにより、起動時回転数N1にまで加速された永久磁石回転子103の回転数は更に中間回転数N2まで加速される。切換制御部135は、強制同期制御信号VU2、VV2、VW2と帰還同期制御信号VU1、VV1、VW1との位相を比較し、その位相差ΔTが一定の値ε以下となるまで待機する(S17)。
【0109】
永久磁石回転子103の回転が加速され、強制同期制御信号VU2、VV2、VW2の位相に対して永久磁石回転子103の回転が同期するようになってくると、強制同期制御信号VU2、VV2、VW2と帰還同期制御信号VU1、VV1、VW1との位相差ΔTは小さくなり、一定の値ε以下となる。ΔT<εとなったとき、切換制御部135は転流制御部133の入力を強制同期信号生成部132から帰還同期信号生成部130へ切換え、帰還同期制御に切り換え、切換センサレス運転状態となる(S18)。帰還同期制御に切り換わると、転流制御部133は帰還同期信号生成部130から入力される帰還同期制御信号VU1、VV1、VW1に基づき六相制御信号UH’、UL’、VH’、VL’、WH’、WL’を生成する。
【0110】
切換センサレス運転状態となると、回転数制御部140は、帰還同期信号生成部130がゼロクロス点検出信号VU0、VV0、VW0から帰還同期制御信号VU1、VV1、VW1を生成するときのタイミングを僅かずつ短くすることにより、時刻t2(切換強制同期運転状態から切換センサレス運転状態に切り換わった時刻)から時刻t3までの間に、永久磁石回転子103の回転数を僅かずつ変化させ、時刻t3において永久磁石回転子103の回転数を定常運転時の回転数(定格回転数)N3として定常センサレス運転状態に移行する(S19)。
【0111】
以上のような動作により、ブラシレスモータの起動時において、ブラシレスモータは定格回転数N3よりも低い回転数N1で起動されるため、起動初期においてはブラシレスモータの回転の負荷に対し大きい駆動電流で永久磁石回転子103を駆動することとなり、永久磁石回転子103を大きな磁力により拘束した状態で強制同期運転が行われるため、ブラシレスモータの負荷が変動しても回転数が変動することが抑止され、脱調のない安定した起動を行うことが可能となる。
【0112】
(実施の形態2)
図10は本発明の実施の形態2におけるブラシレスモータの駆動制御装置の装置構成を示すブロック図である。
【0113】
図10において、101はステータ、102u、102v、102wは固定子巻線、103は永久磁石回転子、104はドライブ回路、105〜110はコミュテータ素子、111〜116はフリーホイーリングダイオード、117は駆動電源、118はバイパスコンデンサ、119U、119Lは中性電位生成抵抗、120はゼロクロス点検出部、120u、120v、120wはコンパレータ、UH、UL、VH、VL、WH、WLは六相制御信号、iu、iv、iwは駆動電流、VNは中性電位、VU、VV、VWは端子電圧、VU0、VV0、VW0はゼロクロス点検出信号であり、これらは図1と同様のものであるため、同一の符号を付して説明を省略する。
【0114】
141は電源電流の調節を行うパワートランジスタからなる駆動電流源、Q1〜Qmは電源117の電流値の切り換えを行うためのNPN型トランジスタである電流スイッチング素子、D1〜Dmはカソード側において一定電圧を得るためのツェナーダイオード、Rs1〜Rsmは電流源171のベース電圧を得るための降圧抵抗、P1〜Pmは電流スイッチング素子Q1〜Qmのベース端子に抵抗器を介して接続された制御部121の電流切換端子である。
【0115】
電流源171はPNPトランジスタで構成され、エミッタが電流源171の正極に接続され、コレクタがコミュテータ素子105〜107のエミッタ及び中性電位生成抵抗119uに接続されている。また、電流源171のベースには降圧抵抗Rs1〜Rsmの一端が接続されており、降圧抵抗Rs1〜Rsmの他端にはそれぞれツェナーダイオードD1〜Dmのカソード側が接続されている。また、ツェナーダイオードD1〜Dmのアノード側はそれぞれ電流スイッチング素子Q1〜Qmのコレクタ側に接続され、電流スイッチング素子Q1〜Qmのエミッタ側は抵抗器を介して制御部121に接続されている。ツェナーダイオードDi(i=1,2,・・・,m)は、インデックスiの小さい順にそのツェナー電圧が小さくなるように設定されている。従って、制御部121は、電流切換端子P1〜Pmのいずれか一つをHIGH状態にすることで、その端子に接続された電流スイッチング素子Q1〜Qmのいずれか一つがオン状態となり、ツェナーダイオードD1〜Dmの何れかにツェナー電流が流れ、駆動電流源141のベース端子に各ツェナー電圧に応じた電圧が加わり、これにより、ドライブ回路104に加わる駆動電流が制御される。
【0116】
図11は図10の制御部の機能ブロック図である。
【0117】
図11において、121は制御部、VU0、VV0、VW0はゼロクロス点検出信号、UH、UL、VH、VL、WH、WLは六相制御信号、P1〜Pmは電流切換端子であり、これらは図10と同様のものである。また、130は帰還同期信号生成部、131は発信器、132は強制同期信号生成部、133は転流制御部、134は駆動ベース信号バッファ部、135は切換制御部、137はタイマであり、これらは図2と同様のものであり、同一の符号を付して説明を省略する。
【0118】
142は電流切換端子P1〜Pmの何れか一つをHIGH状態に切り換える駆動電流切換部である。
【0119】
以上のように構成された本実施の形態2のブラシレスモータの制御装置において、以下、その制御方法について説明する。
【0120】
図12は実施の形態2のブラシレスモータの制御装置の動作を表すフローチャートである。
【0121】
尚、本実施の形態において、図10の各部の電圧波形は図5に示したものと同様であり、説明は省略する。
【0122】
ブラシレスモータの起動時において、駆動電流切換部142は、電流切換端子P1をHIGH状態とし他の電流切換端子P2〜PmをLOW状態とすることで駆動電流ISを起動時駆動電流I1に設定する(S30)。このとき、起動時駆動電流I1は、ブラシレスモータの定格駆動電流(起動後十分に時間が経過してブラシレスモータが定常回転状態となったときにブラシレスモータに流される電流)I3よりも低い電流に設定される。次に、切換制御部135は、転流制御部133の入力を強制同期信号生成部132に設定し、この状態で、転流制御部133は、強制同期信号生成部132の出力する強制同期制御信号VU2、VV2、VW2により六相制御信号UH’、UL’、VH’、VL’、WH’、WL’を生成して駆動ベース信号バッファ部134に出力し、駆動ベース信号バッファ部134はこれをうけて、ドライブ回路104のコミュテータ素子105〜110に六相制御信号UH、UL、VH、VL、WH、WLを出力し(図5(d)〜(i)参照)、ブラシレスモータの強制同期制御を開始し強制同期運転状態となる(S31)。このとき、強制同期信号生成部132は、強制的に決められた起動周波数に従って、強制同期制御信号VU2、VV2、VW2を出力する。
【0123】
ブラシレスモータの永久磁石回転子103の回転数が上昇すると、永久磁石回転子103の回転により固定子巻線102u,102v,102wに誘起される誘起電圧が大きくなり、誘起電圧がゼロクロス点検出部120で検出可能な程度に大きくなると、コンパレータ120u,120v,120wは帰還同期信号生成部130に対してゼロクロス点検出信号VU0、VV0、VW0の出力を開始する(図5(j)〜(l)参照)。帰還同期信号生成部130は、コンパレータ120u,120v,120wから入力されるゼロクロス点検出信号VU0、VV0、VW0から誘起電圧によるゼロクロス点(図5(a)〜(c)又は(j)〜(l)のAで示す点)を抽出し、帰還同期制御信号VU1、VV1、VW1として出力する。
【0124】
次に、切換制御部135は、強制同期制御信号VU2、VV2、VW2と帰還同期制御信号VU1、VV1、VW1との位相を比較し(S32)、その位相差ΔTが一定の値εより大きい場合にはステップS32に戻る(S33)。
【0125】
永久磁石回転子103の回転が加速され、強制同期制御信号VU2、VV2、VW2の位相に対して永久磁石回転子103の回転が同期するようになってくると、強制同期制御信号VU2、VV2、VW2と帰還同期制御信号VU1、VV1、VW1との位相差ΔTは小さくなり、一定の値ε以下となる。ΔT<εとなったとき、切換制御部135は転流制御部133の入力を強制同期信号生成部132から帰還同期信号生成部130へ切換え、帰還同期制御に切り換え、切換センサレス運転状態となる(S34)。帰還同期制御に切り換わると、転流制御部133は帰還同期信号生成部130から入力される帰還同期制御信号VU1、VV1、VW1に基づき六相制御信号UH’、UL’、VH’、VL’、WH’、WL’を生成する。
【0126】
強制同期運転状態から切換センサレス運転状態に切り換わると、駆動電流切換部142は、タイマ137に待機時間T1を設定し、タイマ137の計時を開始する(S35)。その後、駆動電流切換部142はタイマ137の計測時間tが時間T1に達するまで待機し(S36)、計測時間tが時間T1を越えたときに、駆動電流切換部142は電流切換端子P1〜Pmのオンオフ状態を切り換え、駆動電流源141からドライブ回路104へ供給する駆動電流ISを起動時駆動電流I1から中間駆動電流I2へ切り替える(S37)。ここで、中間駆動電流I2は、起動時駆動電流I1よりも大きく定格駆動電流I3よりも小さい値に設定される。
【0127】
次に、駆動電流切換部142はタイマ137に時間T2を設定し、タイマ137の計時を開始させる(S38)。その後、タイマ137の計測時間tが時間T2に達するまで待機し(S39)、計測時間tが時間T2を越えたときに、駆動電流切換部142は電流切換端子P1〜Pmのオンオフ状態を切り換え、駆動電流源141がドライブ回路104に供給する駆動電流ISを中間駆動電流I2から定格駆動電流I3へ切り換え、定常センサレス運転状態となる(S40)。
【0128】
以上のような動作により、回転数が低く負荷変動の少ない状態において、電流を低く制限した状態で強制同期制御から帰還同期制御に切り換えることにより、起動初期における起動電流が抑制され、低い電流で運転するためブラシレスモータの負荷変動が起こりにくくブラシレスモータが脱調することが防止される。
【0129】
(実施の形態3)
図13は本発明の実施の形態3の自吸式ポンプの要部断面図であり、図14(a)は実施の形態3の自吸式ポンプの呼び水が張られた状態を表す図であり、図14(b)は実施の形態3の自吸式ポンプの自吸運転状態を表す図であり、図14(c)は実施の形態3の自吸式ポンプの通水運転状態を表す図である。
【0130】
図13及び図14において、200は自吸式ポンプ、201は自吸式ポンプ200のケーシング、202はケーシング201の上部に開口する吸引口202aに連通して配設された吸引管、203は吸引管202と並んでケーシング201の上部に開口する吐出口203aに連通する吐出管、204はケーシング201内に形設され上部に吸引口202aが開口する吸水室、205はケーシング201内上部に吸水室204と並べて形設された気液分離室、206はケーシング201内の気液分離室205の下部に吸水室204と並べて形設された加圧室、207は気液分離室205と加圧室206とを隔離する加圧室上部隔壁、207aは加圧室上部隔壁207の中央に貫通しコミュテータ素子105と加圧室206とを連通する加圧室吐出口、208は加圧室206と還流路208との間に形設され気液分離室205と加圧室206側部とを連通する還流路、208aは還流路208側部に開口し還流路208と加圧室206とを連通する還流口、209は吸水室204と気液分離室205及び還流路208とを隔離する吸水室側部隔壁、209aは吸水室側部隔壁209に開口し吸水室204と加圧室206とを連通する吸水室側壁吸水口、210は吸水室204と逆側の加圧室206の側部のケーシング201内に形設されたブラシレスモータ収納部、211はブラシレスモータ収納部210内に形設されたロータ収納室、212はブラシレスモータ収納部210内のロータ収納室211の外側に周設されたステータ、213はロータ収納室211内に回転自在に軸支されたブラシレスモータのロータ、214はロータ213の回転軸、215は加圧室206に対向するロータ収納室211の側部中央に配設された回転軸214の軸受、216は吸水室側壁吸水口209aの中央に軸受215と対向して配設され吸水室側部隔壁209に支持された回転軸214の軸受、217はロータ収納室211内に配設され回転軸214により軸支されたロータ213の永久磁石回転子、218は加圧室206内に配設され回転軸214に軸支された羽根車、219は加圧室206内でケーシング201に固定され羽根車218を収納する羽根車収納ケース、219aは羽根車収納ケース219側部の吸水室側壁吸水口209aに対向する側に開口した羽根車吸水口、219bは羽根車収納ケース219の外周部に開口する羽根車吐出口、220はブラシレスモータ収納部210内のロータ収納室211の外側の側部に配設されたブラシレスモータの動作を制御する制御装置である。
【0131】
制御装置220は実施の形態1乃至3の何れか一のブラシレスモータの制御装置が使用される。
【0132】
以上のように構成された本実施の形態3の自吸式ポンプについて、以下その動作を説明する。
【0133】
まず、自吸式ポンプ200の起動前において、呼び水が張られた状態では、吸水室204,気液分離室205,加圧室206,還流路208は水で満たされた状態にある(図14(a)参照)。この状態においてステータ212に駆動電流を通電し、ロータ213を回転させると、羽根車218の回転により吸水室204内の水は吸水室側壁吸水口209a,羽根車吸水口219aを通して吸引され、加圧室206内へ吐出される。加圧室206内の水は、加圧室吐出口207aを通して気液分離室205へ流出し、気液分離室205内の水は、還流路208,還流口208aを通して再び加圧室206内へ還流される。これにより、吸水室204と気液分離室205との間に差圧が生じ、吸水室204内の水位は下降し、気液分離室205内の水位は上昇する。吸水室204内の水位が吸水室側壁吸水口209a付近まで下降すると(図14(b)参照)、吸水室204の上部の空気は、吸水室側壁吸水口209aから吸引され、水と気泡が混合した状態で羽根車吸水口219aから吸引され加圧室206,加圧室吐出口207aを通して気液分離室205へ送られる。この状態を自吸運転状態と呼ぶ。気液分離室205に送られた気泡の混合した水は、気液分離室205a内において、気泡は吐出管203を通過して上方へ上昇し、水は還流路208,還流口208aを通して加圧室206へ還流され、気液分離される。これにより、吸水室204及び吸引管202内の空気は吐出管203へ送られ、空気抜きが行われる。吸引管202が貯水槽に連接されている場合、吸引管202内の空気が抜かれることで、その負圧により、貯水槽から吸引管202を通して吸水室204内へ水が吸引され、最終的に、吸引管202から吐出管203へ送水されるようになり、通水運転状態となる(図14(c)参照)。
【0134】
図15は自吸式ポンプの起動時のポンプ回転数と駆動電流との関係を表す図である。
【0135】
図15において、時刻t0において自吸式ポンプが起動され、時刻t1において自吸運転状態に移行する。その後、自吸運転状態で自吸式ポンプは運転され、時刻t2において吸引管202から吸水室204内に水が送り込まれるようになり、通水運転状態に移行する。
【0136】
自吸運転状態においては、図14(b)に示したように、自吸式ポンプ200は気泡の混合した液体を循環させ、吸引管202から空気を吸引するため、自吸式ポンプ200に加わる負荷は小さい。また、吸水室204と気液分離室205との間で圧力差を作り吸水室204内から空気を抜き取る必要があるため、高速で自吸式ポンプ200を回転させる必要がある。従って、自吸式ポンプ200の回転数は大きく、それに伴いステータ212に発生する逆起電圧も大きく、ステータの固定子巻線に流れる電流は小さくなる。
【0137】
時刻t1において自吸運転状態に移行した後、時間が経過するにつれ、吸水室204内の空気は吐出管203から排出され吸水室204内の気圧が低下するため、僅かずつ自吸式ポンプ200に加わる負荷が大きくなり、それに伴って、自吸式ポンプ200の回転数も僅かずつ低下する。
【0138】
時刻t2において、吸引管202から吸水室204内への水の流入が始まり、自吸運転状態から通水運転状態へ移行する。これに伴い、自吸式ポンプ200に加わる負荷は急激に増加し、回転数は減少し、駆動電流は増加する。
【0139】
このように、自吸式ポンプ200においては、自吸式ポンプ200のケーシング内の水の水量や自吸式ポンプ200の運転状態により、自吸式ポンプ200に加わる負荷が大きく変化する。従って、自吸式ポンプ200起動時において、自吸式ポンプ200に加わる負荷は、そのときの状態(例えば、(1)ケーシング201内に水があり吸引管202,吐出管203内に水がない状態、(2)ケーシング201内に水があり吸引管202,吐出管203内に水がある状態、(3)ケーシング201内に水が少量あり吸引管202,吐出管203内に水がない状態、等)や配管の長さ、配管の引き回し、呼び水の量、水落の状態等により大きく変化するため、センサレス運転で行う場合に脱調が生じやすくなる。
【0140】
本実施の形態3の自吸式ポンプ200は、実施の形態1,2または参考形態の何れか一のブラシレスモータの制御装置220を備えており、上記起動時の負荷の変動に対し、強制同期制御によるから帰還同期制御による運転(センサレス運転)へ、安定して制御の切り換えが可能となる。
【0141】
例えば、制御装置220として実施の形態1に記載のブラシレスモータの制御装置を用いた場合、起動時における駆動電圧VSは図4(a)に示したようになる。このとき、起動時の駆動電圧V1は自吸式ポンプ200が自吸能力を持たない電圧に設定される。ここで、「自吸能力を持たない駆動電圧」とは、その駆動電圧で自吸式ポンプ200を駆動した場合に、自吸式ポンプ200の吸引が弱く吸水室204内の水位が、図14(b)に示したような、軸受216の位置まで下降した状態まで達しない程度の駆動電圧のことをいう。これにより、エアーの排出能力(自吸能力)がないためポンプに水が流れずブラシレスモータの負荷変動が発生しないため、自吸運転状態での負荷変動により駆動電流の増加や脱調が生じることが防止され、強制同期制御から帰還同期制御への安定した制御の切り換えを行うことが可能となる。
【0142】
また、制御装置220として参考形態に記載のブラシレスモータの制御装置を用いた場合、起動時における回転数Nは図9(a)に示したようになる。このとき、起動時の回転数N1,N2は、自吸式ポンプ200が自吸能力を持たない回転数に設定される。ここで、「自吸能力を持たない回転数」とは、その回転数で自吸式ポンプ200を駆動した場合に、自吸式ポンプ200の吸引が弱く吸水室204内の水位が、図14(b)に示したような、軸受216の位置まで下降した状態まで達しない程度の回転数のことをいう。これにより、回転負荷に対して大きな駆動電流で永久磁石回転子217を駆動することとなり、永久磁石回転子217を大きな磁力により拘束した状態で強制同期運転が行われるため、ブラシレスモータの負荷が変動しても回転数が変動することが抑止され、自吸運転状態での負荷変動により脱調が生じることが防止され、強制同期制御から帰還同期制御への安定した制御の切り換えを行うことが可能となる。
【0143】
また、制御装置220として実施の形態2に記載のブラシレスモータの制御装置を用いた場合、起動時の駆動電流I1は、自吸式ポンプ200が自吸能力を持たない駆動電流に設定される。ここで、「自吸能力を持たない駆動電流」とは、その駆動電流で自吸式ポンプ200を駆動した場合に、自吸式ポンプ200の吸引が弱く吸水室204内の水位が、図14(b)に示したような、軸受216の位置まで下降した状態まで達しない程度の駆動電流のことをいう。これにより、起動時の自吸式ポンプ200の各状態における負荷変動により駆動電流の増加や脱調が生じることが防止され、強制同期制御から帰還同期制御への安定した制御の切り換えを行うことが可能となる。
【0144】
【発明の効果】
以上のように、本発明のブラシレスモータの制御装置によれば以下のような有利な効果が得られる。
【0145】
請求項1に記載の発明によれば、
(1)ブラシレスモータの制御が強制同期制御から帰還同期制御に切り換わる時において駆動電圧が低い値に設定されているため、切り換え時における駆動電流の増加やブラシレスモータの脱調を防止することが可能なブラシレスモータの制御装置を提供することができる。
【0146】
(2)起動時の駆動電圧が低いため、ブラシレスモータの起動時において、永久磁石回転子が回転し始めた時に固定子巻線に流れる起動電流の大きさを抑制することが可能なブラシレスモータの制御装置を提供することができる。
【0147】
請求項2に記載の発明によれば、駆動電圧の切り換え時に固定子巻線に発生する逆起電圧が抑制され、ドライブ回路等の電気部品の耐電圧の低いものを使用することが可能なブラシレスモータの制御装置を提供することができる。
【0149】
請求項3に記載の発明によれば、
(1)ブラシレスモータの制御が強制同期制御から帰還同期制御に切り換わる時において駆動電流が低い値に設定されているため、切り換え時における駆動電流の増加やブラシレスモータの脱調を防止することが可能なブラシレスモータの制御装置を提供することができる。
【0150】
(2)起動時の駆動電流が低いため、ブラシレスモータの起動時において、永久磁石回転子が回転し始めた時に固定子巻線に流れる起動電流の大きさを抑制することが可能なブラシレスモータの制御装置を提供することができる。
【0151】
また、本発明のブラシレスモータの制御方法によれば以下のような有利な効果が得られる。
【0152】
請求項4に記載の発明によれば、
(1)ブラシレスモータの制御が強制同期制御から帰還同期制御に切り換わる時において駆動電圧が低い値に設定されているため、切り換え時における駆動電流の増加やブラシレスモータの脱調を防止することが可能なブラシレスモータの制御方法を提供することができる。
【0153】
(2)起動時の駆動電圧が低いため、ブラシレスモータの起動時において、永久磁石回転子が回転し始めた時に固定子巻線に流れる起動電流の大きさを抑制することが可能なブラシレスモータの制御方法を提供することができる。
【0155】
請求項5に記載の発明によれば、
(1)ブラシレスモータの制御が強制同期制御から帰還同期制御に切り換わる時において駆動電流が低い値に設定されているため、切り換え時における駆動電流の増加やブラシレスモータの脱調を防止することが可能なブラシレスモータの制御方法を提供することができる。
【0156】
(2)起動時の駆動電流が低いため、ブラシレスモータの起動時において、永久磁石回転子が回転し始めた時に固定子巻線に流れる起動電流の大きさを抑制することが可能なブラシレスモータの制御方法を提供することができる。
【0157】
また、本発明の自吸式ポンプによれば以下のような有利な効果が得られる。
【0158】
請求項6に記載の発明によれば、自吸運転状態となる駆動電圧より低い駆動電圧で起動することで、自吸時の負荷変動による駆動電流の増加や脱調のない安定した制御の切り換えを行うことが可能な自吸式ポンプを提供することができる。
【0161】
請求項7に記載の発明によれば、自吸運転状態となる駆動電流より低い駆動電流で起動することで、自吸時の負荷変動による駆動電流の増加や脱調のない安定した制御の切り換えを行うことが可能な自吸式ポンプを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1におけるブラシレスモータの制御装置の装置構成を示すブロック図
【図2】図1の制御部の機能ブロック図
【図3】実施の形態1のブラシレスモータの制御装置の動作を示すフローチャート
【図4】(a)実施の形態1のブラシレスモータの制御装置の起動時における印加電圧の時間変化を示す図
(b)実施の形態1のブラシレスモータの制御装置の起動時における電流値の時間変化を示す図
【図5】図1の各部の電圧波形を示す図
【図6】 参考形態の制御部の機能ブロック図
【図7】 参考形態のブラシレスモータの制御装置の動作を表すフローチャート
【図8】図6の駆動電圧切換部の動作を表すフローチャート
【図9】 (a)参考形態のブラシレスモータの制御装置の起動時における印加電圧の時間変化を示す図
(b)参考形態のブラシレスモータの制御装置の起動時における電流値の時間変化を示す図
【図10】 本発明の実施の形態2におけるブラシレスモータの駆動制御装置の装置構成を示すブロック図
【図11】図10の制御部の機能ブロック図
【図12】 実施の形態2のブラシレスモータの制御装置の動作を表すフローチャート
【図13】 本発明の実施の形態3の自吸式ポンプの要部断面図
【図14】 (a)実施の形態3の自吸式ポンプの呼び水が張られた状態を表す図
(b)実施の形態3の自吸式ポンプの自吸運転状態を表す図
(c)実施の形態3の自吸式ポンプの通水運転状態を表す図
【図15】自吸式ポンプの起動時のポンプ回転数と駆動電流との関係を表す図
【図16】(a)イ号公報に開示のブラシレスモータの制御装置の起動時の強制同期信号と帰還同期信号との位相関係を表す図
(b)イ号公報に開示のブラシレスモータの制御装置の制御の切り換え時における強制同期信号と帰還同期信号との位相関係を表す図
【符号の説明】
101 ステータ
102u、102v、102w 固定子巻線
103 永久磁石回転子
104 ドライブ回路
105、106、107、108、109、110 コミュテータ素子
111、112、113、114、115、116 フリーホイーリングダイオード
117 駆動電源
118 バイパスコンデンサ
119U、119L 中性電位生成抵抗
120 ゼロクロス点検出部
120u、120v、120w コンパレータ
121 制御部
130 帰還同期信号生成部
131 発信器
132 強制同期信号生成部
133 転流制御部
134 駆動ベース信号バッファ部
135 切換制御部
136 駆動電圧切換部
137 タイマ
140 回転数制御部
141 駆動電流源
142 駆動電流切換部
200 自吸式ポンプ
201 ケーシング
202 吸引管
202a 吸引口
203 吐出管
203a 吐出口
204 吸水室
205 気液分離室
206 加圧室
207 加圧室上部隔壁
207a 加圧室吐出口
208 還流路
208a 還流口
209 吸水室側部隔壁
209a 吸水室側壁吸水口
210 ブラシレスモータ収納部
211 ロータ収納室
212 ステータ
213 ロータ
214 回転軸
215 軸受
216 軸受
217 永久磁石回転子
218 羽根車
219 羽根車収納ケース
219a 羽根車吸水口
219b 羽根車吐出口
220 制御装置
D1,D2,Dm ツェナーダイオード
P1,P2,Pm 電流切換端子
Q1,Q2,Qm 電流スイッチング素子
R1 全電流検出抵抗
RS1,RS2,RSm 降圧抵抗
VN 中性電位
VU、VV、VW 駆動端子電圧
VI 全電流検出電圧
SV 駆動電圧制御信号
VU0、VV0、VW0 ゼロクロス点検出信号
VU1、VV1、VW1 帰還同期制御信号
VU2、VV2、VW2 強制同期制御信号
VS 駆動電圧
V1 起動時駆動電圧
V2 中間駆動電圧
V3 定格駆動電圧
UH、UL、VH、VL、WH、WL、UH’、UL’、VH’、VL’、WH’、WL’ 六相制御信号
iu、iv、iw 駆動電流[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a sensorless control brushless motor that detects a magnetic pole position of a permanent magnet rotor by detecting an induced voltage induced in a stator winding, from forced synchronous control at startup to sensorless control (feedback synchronous control). The present invention relates to a brushless motor control device and control method for performing control at the time of switching, and a self-priming pump using the control device.
[0002]
[Prior art]
As a conventional brushless motor control device, Japanese Patent Application Laid-Open No. 5-219784 (hereinafter referred to as “a”) discloses a commutation timing signal and forced synchronization derived from a position detection signal based on an induced voltage of a stator winding. A brushless motor control device that switches from forced synchronous control to feedback synchronous control (sensorless control) when a phase difference from a signal continues for a certain period in a specific state is disclosed.
[0003]
Hereinafter, the control method in the control apparatus of the brushless motor disclosed in the gazette will be described.
[0004]
FIG. 16 (a) is a diagram showing the phase relationship between the forced synchronization signal and the feedback synchronization signal at the start-up of the brushless motor control device disclosed in Japanese Patent Publication No. 1 (A), and FIG. It is a figure showing the phase relationship of a forced synchronizing signal and a feedback synchronizing signal at the time of control switching of the control apparatus of a brushless motor.
[0005]
In FIG. 16, 301 is a commutation timing signal (feedback synchronization signal) derived from a position detection signal based on a voltage induced in the stator winding, 302 is a forced synchronization signal forcibly output at startup, and 303 is feedback. This is the phase difference between the
[0006]
In the control device for a brushless motor disclosed in the Gazette, the phase difference between the
[0007]
[Problems to be solved by the invention]
However, the conventional brushless motor control device has the following problems.
[0008]
At present, the startup method for switching from the forced synchronous operation of startup described above to steady sensorless operation is a method of commutation according to a forced synchronization signal and switching to steady sensorless operation without phase difference. When used in a device with load fluctuations, the phase difference may not disappear when switching from forced synchronous operation to steady sensorless operation. In such a case, switching to steady sensorless operation cannot be performed.
[0009]
Further, even when the phase difference disappears and the operation is switched to the sensorless operation, there is a problem that the step-out may occur at the time of switching due to a back electromotive force generated due to a sudden load fluctuation or a sudden voltage change.
[0010]
Further, in the case of a self-priming pump driven by a brushless motor that is sensorlessly driven, the pump load at the initial stage of operation varies depending on the amount of water remaining in the pump, so that it is difficult to drive sensorlessly. For this reason, a pump driven by a brushless motor generally uses a method of detecting the position by a hall sensor. However, since the position where the hall sensor is arranged is limited, sensorless driving is required for downsizing and cost reduction. A self-priming pump was desired.
[0011]
The present invention solves the above-mentioned problem, and even when used in a device having a load fluctuation at the beginning of startup, it is possible to stably switch from forced synchronous operation to steady sensorless operation, and sudden load fluctuation Another object of the present invention is to provide a brushless motor control device in which step-out due to counter electromotive force generated due to voltage change is prevented.
[0012]
In addition, the present invention solves the above-mentioned problem, and even when used in a device having a load fluctuation in the initial stage of startup, it is possible to stably switch from forced synchronous operation to steady sensorless operation, and abrupt load It is an object of the present invention to provide a brushless motor control method capable of preventing a step-out due to a back electromotive force generated due to fluctuation or voltage change.
[0013]
In addition, the present invention solves the above-described problems, and is capable of stably switching from forced synchronous operation to steady sensorless operation even when there is a load fluctuation in the self-priming operation state at the initial stage of startup. An object is to provide a pump.
[0014]
[Means for Solving the Problems]
In order to solve the above-described problems, a brushless motor control device according to the present invention includes a multi-phase stator winding that generates a driving magnetic field, and a permanent magnet rotor that is rotationally driven by the driving magnetic field generated by the stator winding. By detecting the induced voltage induced in the stator winding by the rotation of the permanent magnet rotor in the brushless motor equipped with , Drive control of brushless motor without sensor After a sufficient amount of time has elapsed since startup, put the brushless motor into a steady rotation state. Control device for brushless motor that generates drive current to flow through each stator winding Apply drive voltage according to input voltage to brushless motor Drive circuit and drive circuit can be changed freely Input voltage The Applied Based on the zero cross point, a driving power source for driving, a forced synchronous control signal generating unit for generating a forced synchronous control signal, a zero cross point detecting unit for detecting a zero cross point where the terminal voltage of each stator winding crosses a neutral potential, and The feedback synchronization control signal generation unit that generates the feedback synchronization control signal and the brushless motor is activated by the forced synchronization control by the forced synchronization control signal, and the phase difference between the forced synchronization control signal and the feedback synchronization control signal becomes a predetermined value or less. A switching control unit for switching the brushless motor to feedback synchronization control by a feedback synchronization control signal, The voltage applied to the brushless motor when the brushless motor is in a steady rotation state is the rated drive voltage, Drive voltage lower than rated drive voltage Adjust the input voltage by controlling the drive power supply so that the voltage Start brushless motor with voltage , After the brushless motor control is switched to feedback synchronous control, the drive voltage is switched to the rated drive voltage. To control the drive power supply and adjust the input voltage And a drive voltage switching unit.
[0015]
With this configuration, it is possible to stably switch from forced synchronous operation to steady sensorless operation even when used in equipment with load fluctuations at the beginning of startup, and the reverse caused by sudden load fluctuations or voltage changes. It is possible to provide a control device for a brushless motor in which step-out due to electromotive force is prevented.
[0016]
The brushless motor control method of the present invention is a brushless comprising a plurality of phases of stator windings that generate a driving magnetic field, and a permanent magnet rotor that is rotationally driven by the driving magnetic field generated by the stator windings. By detecting the induced voltage induced in the stator winding by the rotation of the permanent magnet rotor in the motor , Drive control of brushless motor without sensor After a sufficient amount of time has elapsed since startup, put the brushless motor into a steady rotation state. A method for controlling a brushless motor, The voltage applied to the brushless motor when the brushless motor is in a steady rotation state is the rated drive voltage, and the drive voltage of the brushless motor is Lower than rated drive voltage A drive current that flows through each stator winding is generated so as to be a voltage, and an input voltage of the drive circuit that applies a drive voltage corresponding to the input voltage to the brushless motor is controlled, and the low The brushless motor is started by the forced synchronous control by the forced synchronous control signal, and the zero cross point where the induced voltage generated in the stator winding crosses the neutral potential by the rotation of the permanent magnet rotor is detected. A feedback synchronization control signal is generated, and when the phase difference between the forced synchronization control signal and the feedback synchronization control signal becomes a predetermined value or less, the brushless motor is switched to feedback synchronization control by the feedback synchronization control signal, and the control of the brushless motor is fed back. Switch the drive voltage to the rated drive voltage after switching to synchronous control To control the input voltage Consists of composition.
[0017]
With this configuration, it is possible to stably switch from forced synchronous operation to steady sensorless operation even when used in equipment with load fluctuations at the beginning of startup, and back electromotive force that occurs due to sudden load fluctuations or voltage changes. It is possible to provide a brushless motor control method capable of preventing step-out due to electric power.
[0018]
The self-priming pump of the present invention includes a multi-phase stator winding that generates a driving magnetic field, and a permanent magnet rotor that is rotationally driven by the driving magnetic field generated by the stator winding. A brushless motor that is driven and controlled without a sensor by detecting an induced voltage induced in a stator winding by rotation of a magnet rotor, and a brushless motor control device according to
[0019]
With this configuration, it is possible to provide a self-priming pump capable of stably switching from forced synchronous operation to steady sensorless operation even when there is a load fluctuation in the self-priming operation state at the initial start-up.
[0020]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
In order to achieve this object, a brushless motor control device according to
[0021]
(1) At the time of starting the brushless motor, the drive voltage switching unit sets the drive voltage to a voltage lower than the rated drive voltage. The drive circuit switches the drive current flowing through the stator winding based on the forced synchronization control signal generated by the forced synchronization control signal generation unit, whereby the brushless motor is forcedly controlled and started. When the rotation of the permanent magnet rotor is accelerated and exceeds a certain number of rotations, an induced voltage is generated in the stator winding due to the rotation of the permanent magnet rotor, and is generated at the terminal of the stator winding. The zero cross point detection unit detects the zero cross point by comparing the induced voltage with a neutral potential. The feedback synchronization control signal generation unit generates a feedback synchronization control signal for switching the drive current that the drive circuit passes through the stator winding based on the zero cross point. The switching control unit compares the phase difference between the forced synchronization control signal and the feedback synchronization control signal, and switches the drive current that the drive circuit passes through the stator winding when the phase difference becomes a predetermined value or less. The control is switched from the control by the forced synchronization control signal to the control by the feedback synchronization control signal, and the control of the brushless motor is switched to the feedback synchronization control. The drive voltage switching unit switches the drive voltage to the rated drive voltage after the control of the brushless motor is switched from the forced synchronous control to the feedback synchronous control.
[0022]
(2) Since the drive voltage is set to a low value when the control of the brushless motor is switched from the forced synchronous control to the feedback synchronous control, an increase in the drive current at the time of switching and the step-out of the brushless motor are prevented. Is possible.
[0023]
(3) Since the driving voltage at the time of starting is low, it is possible to suppress the magnitude of the starting current flowing through the stator winding when the permanent magnet rotor starts to rotate at the time of starting the brushless motor.
[0024]
Here, the brushless motor is a sensorless type of 2-phase, 3-phase, 5-phase, 7-phase, or the like. Further, a star-connected bipolar drive brushless motor, a delta connection bipolar drive brushless motor, a unipolar drive brushless motor, or the like is used.
[0025]
As the drive circuit, a circuit for switching the phase of the drive current flowing through the stator winding by a commutator element including a switching element such as a bipolar transistor or a MOS transistor is used.
[0026]
As the driving power source, a variable power source such as a switching power source or a transformer tap switching power source is used. Further, a power source that performs power control by PWM control may be used.
[0027]
In addition, the neutral potential is the terminal voltage generated at both terminals of the stator winding when current flows in the direction of the stator winding and the opposite ends of the stator winding when current flows in the opposite direction. This is a potential intermediate between the terminal voltage generated at the terminal.
[0028]
The rated drive voltage is a drive voltage of the brushless motor when a steady rotation state is finally reached after a sufficient time has elapsed after starting the brushless motor, and is a voltage determined by the rated output of the brushless motor.
[0029]
The switching of the drive voltage to the rated drive voltage after the brushless motor control is switched from the forced synchronous control to the feedback synchronous control is preferably configured to be performed after a certain time has elapsed after switching to the feedback synchronous control. . This is because, even when the control state becomes unstable due to a slight phase shift at the time of switching to the feedback synchronous control, it can be stabilized by allowing a sufficient time until it becomes stable. Further, the switching timing of the driving voltage to the rated driving voltage may be determined by determining the timing by detecting the amount of phase shift, the current stability, and the like.
[0030]
Further, the switching of the drive voltage to the rated drive voltage after switching to the feedback synchronous control is increased by one or a plurality of steps or continuously. When increasing by multiple steps, the number of switching steps until the drive voltage is switched from the starting voltage to the final rated drive voltage will not cause step-out or a sudden increase in current value due to the output and characteristics of the brushless motor. It is desirable to set an appropriate number of steps.
[0031]
The invention described in claim 2 is the brushless motor control device according to
[0032]
(1) The back electromotive voltage generated in the stator winding when the drive voltage is switched is suppressed, and it is possible to use a low withstand voltage of an electrical component such as a drive circuit.
[0033]
Here, as a means for increasing the drive voltage to the rated drive voltage in a predetermined time after the control of the brushless motor is switched from the forced synchronous control to the feedback synchronous control, the drive voltage is gradually increased to the rated drive voltage in a predetermined time. Means for increasing or means for continuously increasing the drive voltage within a predetermined time are used.
[0034]
The predetermined time is a time during which the back electromotive voltage generated in the stator winding can be sufficiently suppressed by raising the drive voltage to the rated voltage, and the inductance of the stator winding and the motor It is determined by the magnitude of the current flowing through.
[0035]
Reference example 1 The brushless motor control device of the present invention is a permanent magnet in a brushless motor comprising a plurality of stator windings that generate a driving magnetic field and a permanent magnet rotor that is driven to rotate by the driving magnetic field generated by the stator winding. A control device for a brushless motor that controls driving of a brushless motor sensorlessly by detecting an induced voltage induced in the stator winding by the rotation of the rotor, and a drive that generates a driving current that flows through each stator winding A circuit, a forced synchronization control signal generation unit that generates a forced synchronization control signal, a zero cross point detection unit that detects a zero cross point where the terminal voltage of each stator winding crosses a neutral potential, and feedback synchronization based on the zero cross point A feedback synchronization control signal generation unit that generates a control signal, and a brushless motor that is activated by forced synchronization control using a forced synchronization control signal. A switching control unit that switches the brushless motor to feedback synchronous control by the feedback synchronization control signal when the phase difference from the feedback synchronization control signal becomes a predetermined value or less, and the rotational speed of the brushless motor at a rotational speed lower than the rated rotational speed. And a rotational speed control unit that switches the rotational speed to the rated rotational speed after the brushless motor is started and the control of the brushless motor is switched to feedback synchronous control. It is done.
[0036]
(1) At the time of starting the brushless motor, the rotation speed control unit sets the forced synchronization control unit to drive at a rotation speed lower than the rated rotation speed. The drive circuit switches the drive current flowing through the stator winding based on the forced synchronization control signal generated by the forced synchronization control signal generation unit, whereby the brushless motor is forcedly controlled and started. When the rotation of the permanent magnet rotor is accelerated and exceeds a certain number of rotations, an induced voltage is generated in the stator winding due to the rotation of the permanent magnet rotor, and is generated at the terminal of the stator winding. The zero cross point detection unit detects the zero cross point by comparing the induced voltage with a neutral potential. The feedback synchronization control signal generation unit generates a feedback synchronization control signal for switching the drive current that the drive circuit passes through the stator winding based on the zero cross point. The switching control unit compares the phase difference between the forced synchronization control signal and the feedback synchronization control signal, and switches the drive current that the drive circuit passes through the stator winding when the phase difference becomes a predetermined value or less. The control is switched from the control by the forced synchronization control signal to the control by the feedback synchronization control signal, and the control of the brushless motor is switched to the feedback synchronization control. The rotation speed control unit sets the feedback synchronization control unit to drive the rotation speed of the brushless motor at the rated rotation speed after the brushless motor control is switched from forced synchronization control to feedback synchronization control. The speed can be switched.
[0037]
(2) Since the rotational speed at startup is low, the permanent magnet rotor is driven with a large driving current with respect to the rotational load of the brushless motor in the initial stage of startup, and the permanent magnet rotor is restrained by a large magnetic force. Since forced synchronous operation is performed, even if the load of the brushless motor fluctuates, fluctuations in the rotation speed are suppressed, and stable starting without step-out can be performed.
[0038]
Here, the rated rotational speed is the rotational speed of the brushless motor when it finally reaches a steady rotational state after a sufficient amount of time has elapsed after starting up the brushless motor, and is the rotational speed determined by the setting request during use. is there.
[0039]
The switching of the rotational speed to the rated rotational speed after the brushless motor control is switched from the forced synchronous control to the feedback synchronous control is preferably configured to be performed after a certain time has elapsed after switching to the feedback synchronous control. . This is because, even when the control state becomes unstable due to a slight phase shift at the time of switching to the feedback synchronous control, it can be stabilized by allowing a sufficient time until it becomes stable. In addition, the timing for switching the rotational speed to the rated rotational speed may be determined by determining the timing by detecting the amount of phase shift, the current stability, and the like.
[0040]
Further, the switching of the rotational speed after switching to the feedback synchronous control to the rated rotational speed is increased by one or a plurality of steps or continuously. When increasing by multiple steps, the number of switching steps until the number of rotations is switched from the number of rotations at startup to the final rated number of rotations is set to an appropriate number of steps that does not cause step-out depending on the output and characteristics of the brushless motor. It is desirable to do.
[0041]
[0042]
(1) At the time of starting the brushless motor, the drive current switching unit sets the drive current to a current lower than the rated drive current. The drive circuit switches the drive current flowing through the stator winding based on the forced synchronization control signal generated by the forced synchronization control signal generation unit, whereby the brushless motor is forcedly controlled and started. When the rotation of the permanent magnet rotor is accelerated and exceeds a certain number of rotations, an induced voltage is generated in the stator winding due to the rotation of the permanent magnet rotor, and is generated at the terminal of the stator winding. The zero cross point detection unit detects the zero cross point by comparing the induced voltage with a neutral potential. The feedback synchronization control signal generation unit generates a feedback synchronization control signal for switching the drive current that the drive circuit passes through the stator winding based on the zero cross point. The switching control unit compares the phase difference between the forced synchronization control signal and the feedback synchronization control signal, and switches the drive current that the drive circuit passes through the stator winding when the phase difference becomes a predetermined value or less. The control is switched from the control by the forced synchronization control signal to the control by the feedback synchronization control signal, and the control of the brushless motor is switched to the feedback synchronization control. The drive current switching unit switches the drive current to the rated drive current after the control of the brushless motor is switched from the forced synchronous control to the feedback synchronous control.
[0043]
(2) Brushless motor control switches from forced synchronous control to feedback synchronous control Ru Since the drive current is set to a low value at the time, it is possible to prevent an increase in the drive current and a step-out of the brushless motor at the time of switching.
[0044]
(3) Since the drive current at the time of start-up is low, the magnitude of the start-up current that flows through the stator winding when the permanent magnet rotor starts rotating can be suppressed at the time of start-up of the brushless motor.
[0045]
As the drive current source, a variable power source such as a series regulator or a switching power source is used.
[0046]
The rated drive current is a drive current of the brushless motor when a steady rotation state is finally reached after a sufficient time has elapsed after starting the brushless motor, and is a current determined by the rated output of the brushless motor.
[0047]
The switching of the drive current to the rated drive current after the brushless motor control is switched from the forced synchronous control to the feedback synchronous control is preferably configured to be performed after a certain time has elapsed after switching to the feedback synchronous control. . This is because, even when the control state becomes unstable due to a slight phase shift at the time of switching to the feedback synchronous control, it can be stabilized by allowing a sufficient time until it becomes stable. Further, the switching timing of the drive current to the rated drive current may be determined by determining the timing by detecting the amount of phase shift, the current stability, and the like.
[0048]
Further, the switching of the drive current to the rated drive current after switching to the feedback synchronous control is increased by one or a plurality of steps or continuously. When increasing by multiple steps, the number of switching steps until the drive current is switched from the current at startup to the final rated drive current does not cause a step-out or a sudden increase in current value due to the output and characteristics of the brushless motor It is desirable to set an appropriate number of steps.
[0049]
Claim 4 The brushless motor control method described in 1 is a brushless motor comprising a plurality of stator windings that generate a driving magnetic field, and a permanent magnet rotor that is driven to rotate by the driving magnetic field generated by the stator winding. By detecting the induced voltage induced in the stator winding by the rotation of the permanent magnet rotor , Drive control of brushless motor without sensor After a sufficient amount of time has elapsed since startup, put the brushless motor into a steady rotation state. A method for controlling a brushless motor, The voltage applied to the brushless motor when the brushless motor is in a steady rotation state is the rated drive voltage, and the drive voltage of the brushless motor is Lower than rated drive voltage A drive current that flows through each stator winding is generated so as to be a voltage, and an input voltage of the drive circuit that applies a drive voltage corresponding to the input voltage to the brushless motor is controlled, and the low The brushless motor is started by the forced synchronous control by the forced synchronous control signal, and the zero cross point where the induced voltage generated in the stator winding crosses the neutral potential by the rotation of the permanent magnet rotor is detected. A feedback synchronization control signal is generated, and when the phase difference between the forced synchronization control signal and the feedback synchronization control signal becomes a predetermined value or less, the brushless motor is switched to feedback synchronization control by the feedback synchronization control signal, and the control of the brushless motor is fed back. Switch the drive voltage to the rated drive voltage after switching to synchronous control To control the input voltage This configuration provides the following effects.
[0050]
(1) Since the drive voltage is set to a low value when the control of the brushless motor is switched from the forced synchronous control to the feedback synchronous control, it is possible to prevent an increase in drive current and a step-out of the brushless motor at the time of switching. Is possible.
[0051]
(2) Since the driving voltage at the time of starting is low, it is possible to suppress the magnitude of the starting current that flows through the stator winding when the permanent magnet rotor starts rotating at the time of starting the brushless motor.
[0052]
Claim 5 The brushless motor control method described in 1 is a brushless motor comprising a plurality of stator windings that generate a driving magnetic field, and a permanent magnet rotor that is driven to rotate by the driving magnetic field generated by the stator winding. By detecting the induced voltage induced in the stator winding by the rotation of the permanent magnet rotor , Drive control of brushless motor without sensor After a sufficient amount of time has elapsed since startup, put the brushless motor into a steady rotation state. A method for controlling a brushless motor, The current supplied to the brushless motor when the brushless motor is in a steady rotation state is the rated drive current, and the drive current that flows through each stator winding is Lower than rated drive current Control the input current to the drive circuit that generates the drive current that flows through each stator winding according to the input current so that the current is low, The brushless motor is activated by the forced synchronization control by the forced synchronization control signal, and the zero cross point where the induced voltage generated in the stator winding crosses the neutral potential by the rotation of the permanent magnet rotor is detected. Based on the zero cross point A feedback synchronization control signal is generated, and when the phase difference between the forced synchronization control signal and the feedback synchronization control signal becomes a predetermined value or less, the brushless motor is switched to feedback synchronization control by the feedback synchronization control signal, and the control of the brushless motor is fed back. Switch drive current to rated drive current after switching to synchronous control Control input current This configuration provides the following effects.
[0053]
(1) Since the rotational speed at startup is low, the permanent magnet rotor is driven with a large driving current with respect to the rotational load of the brushless motor in the initial stage of startup, and the permanent magnet rotor is constrained by a large magnetic force. Since forced synchronous operation is performed, even if the load of the brushless motor fluctuates, fluctuations in the rotation speed are suppressed, and stable starting without step-out can be performed.
[0054]
Reference example 2 The brushless motor control method of this invention is a permanent magnet in a brushless motor comprising a plurality of phase stator windings that generate a drive magnetic field, and a permanent magnet rotor that is rotationally driven by the drive magnetic field generated by the stator windings This is a brushless motor control method that controls the brushless motor without a sensor by detecting the induced voltage induced in the stator winding due to the rotation of the rotor. The brushless motor is forced at a rotational speed lower than the rated rotational speed. Starts up with forced synchronous control using the synchronous control signal, detects the zero cross point where the induced voltage generated in the stator winding crosses the neutral potential by rotation of the permanent magnet rotor, and generates the feedback synchronous control signal based on the zero cross point When the phase difference between the forced synchronization control signal and the feedback synchronization control signal falls below a predetermined value, the brushless motor is connected to the feedback synchronization control signal. Switching the feedback synchronization control by, which has a configuration for switching a rated rotational speed of the rotational speed after the control of the brushless motor is switched to the feedback synchronization control, the following effects can be obtained by this configuration.
[0055]
(1) Since the drive current is set to a low value when the control of the brushless motor is switched from the forced synchronous control to the feedback synchronous control, it is possible to prevent an increase in the drive current at the time of switching and a step-out of the brushless motor. Is possible.
[0056]
(2) Since the drive current at the time of start-up is low, the magnitude of the start-up current that flows through the stator winding when the permanent magnet rotor starts rotating can be suppressed at the time of start-up of the brushless motor.
[0057]
[0058]
(1) By starting with a drive voltage lower than the drive voltage that is in the self-priming operation state, the start-up operation is performed without air being discharged due to the self-priming action, so there is no load fluctuation that causes load fluctuations during self-priming. Thus, it is possible to perform stable control switching without increasing the drive current or stepping out.
[0059]
Reference example 3 The self-priming pump includes a multi-phase stator winding that generates a driving magnetic field, and a permanent magnet rotor that is rotationally driven by the driving magnetic field generated by the stator winding. A brushless motor that is driven and controlled without a sensor by detecting an induced voltage induced in the stator winding by rotation; Reference example 1 A brushless motor control device, and a rotational speed control Part Is configured to perform control to set the rotational speed to a rotational speed lower than the rotational speed at which the self-priming pump enters the self-priming operation state until the switching control unit switches from forced synchronous control to feedback synchronous control. The following effects are obtained by the configuration.
[0060]
(1) By starting at a speed lower than the speed at which the self-priming operation is performed, the start-up operation is performed without air being discharged due to the self-priming action. It is possible to perform stable control switching without any problems.
[0061]
(2) In the initial stage of starting the self-priming pump, the self-priming pump is driven with a large drive current with respect to the load of the self-priming pump, and the permanent magnet rotor of the brushless motor is forcibly restrained by a large magnetic force. Since synchronous operation is performed, even if the load of the self-priming pump fluctuates, fluctuations in the rotation speed are suppressed, and stable starting without step-out can be performed.
[0062]
[0063]
(1) By starting with a drive current that is lower than the drive current that is in the self-priming operation state, the start-up operation is performed without air being discharged due to the self-priming action, so there is no load fluctuation that causes load fluctuations during self-priming. Thus, it is possible to perform stable control switching without increasing the drive current or stepping out.
[0064]
An embodiment of the present invention will be described below with reference to the drawings.
[0065]
(Embodiment 1)
FIG. 1 is a block diagram showing a device configuration of a brushless motor control device according to
[0066]
In FIG. 1, 101 is a stator of a brushless motor, 102u, 102v, and 102w are three-phase star-connected stator windings that generate a drive magnetic field in the
[0067]
NPN transistors are used for the high-
[0068]
[0069]
As the driving
[0070]
The
[0071]
[0072]
The neutral
[0073]
FIG. 2 is a functional block diagram of the control unit of FIG.
[0074]
In FIG. 2, 120 is a zero crossing point detection unit, 120u, 120v and 120w are comparators, 121 is a control unit, and V U , V V , V W Is the drive terminal voltage, V U0 , V V0 , V W0 Is the zero cross point detection signal, V I Is a total current detection voltage, SV is a drive voltage control signal, UH, UL, VH, VL, WH and WL are six-phase control signals, which are the same as those in FIG.
[0075]
[0076]
In the brushless motor control apparatus of the present embodiment configured as described above, a control method at the time of activation will be described below.
[0077]
FIG. 3 is a flowchart showing the operation of the brushless motor control apparatus according to the first embodiment, and FIG. 4A is a diagram showing the change over time of the applied voltage when the brushless motor control apparatus according to the first embodiment is started. FIG. 4B is a diagram showing a time change of the current value when the brushless motor control device of the first embodiment is started, and FIG. 5 is a diagram showing voltage waveforms of respective parts in FIG.
[0078]
Hereinafter, in the first embodiment, the control state in the section from time t0 to t3 in FIG. 4 is the forced synchronous operation state, the control state in the section from time t3 to t2 is switched to the sensorless operation state, and the control in the section after time t2 is performed. This state is called a steady sensorless operation state.
[0079]
When the brushless motor is started, the drive
[0080]
When the rotation speed of the
[0081]
The switching
[0082]
At this time, the current flowing through the
[0083]
The rotation of the
[0084]
Next, the drive
[0085]
At this time, the current flowing through the
[0086]
Next, the drive
[0087]
Also at this time, the current flowing through the
[0088]
Due to the above operation, when the brushless motor is started, the voltage is small, so that the load fluctuation to the motor hardly occurs. 1 Therefore, the increase in the starting current flowing through the
[0089]
In the switching sensorless operation state, the drive voltage V S Drive voltage V at startup 1 To rated drive voltage V Three Instead of switching directly to 1 To intermediate drive voltage V 2 Rated drive voltage V after switching to Three Drive voltage V S There is no sudden change in drive voltage when switching S The back electromotive force from the
[0090]
In the first embodiment, in the switching sensorless operation state, the startup driving voltage V 1 To rated drive voltage V Three Drive voltage V in two steps until S Is switched to the steady sensorless operation state, but the drive voltage V in the switching sensorless operation state is changed. S The number of switching steps is not limited to two, and it is desirable to set an appropriate number of steps that does not cause a step-out or a sudden increase in current value depending on the output and characteristics of the brushless motor.
[0091]
In the first embodiment, the driving voltage V S The switching timing is switched by the elapse of the set time (T1 or T2), but may be configured by detecting the state of the phase, current, and the like.
[0092]
In the first embodiment, the
[0093]
( Reference form )
This reference form The configuration of the brushless motor control device is the same as that shown in FIG.
[0094]
FIG. This reference form It is a functional block diagram of a control part.
[0095]
In FIG. 6, 121 is a control unit, 130 is a feedback synchronization signal generation unit, 131 is a transmitter, 132 is a forced synchronization signal generation unit, 133 is a commutation control unit, 134 is a drive base signal buffer unit, and 135 is a switching control unit. 136 is a drive voltage switching unit, 137 is a timer, V I Is the total current detection voltage, SV is the drive voltage control signal, V U0 , V V0 , V W0 Is the zero cross point detection signal, V U1 , V V1 , V W1 Is the feedback synchronization control signal, V U2 , V V2 , V W2 Is a forced synchronization control signal, UH, UL, VH, VL, WH, WL, UH ′, UL ′, VH ′, VL ′, WH ′, WL ′ are six-phase control signals, which are the same as in FIG. Therefore, the same reference numerals are given and description thereof is omitted.
[0096]
[0097]
Configured as above This reference form A control method for the brushless motor control apparatus will be described below.
[0098]
FIG. This reference form 8 is a flowchart showing the operation of the brushless motor control apparatus, FIG. 8 is a flowchart showing the operation of the drive voltage switching unit of FIG. 6, and FIG. This reference form It is a figure which shows the time change of the applied voltage at the time of starting of the control apparatus of the brushless motor of FIG. 9, (b) is FIG. This reference form It is a figure which shows the time change of the electric current value at the time of starting of the control apparatus of a brushless motor.
[0099]
still, This
[0100]
In addition, This
[0101]
At the time of starting the brushless motor, the drive
[0102]
Here, rotation speed N at start-up 1 Is set to a rotational speed at which no step-out occurs at startup according to the winding specifications, the magnetic force of the rotor magnet, and the weight of the rotor.
[0103]
Next, the rotation
[0104]
At this time, since the rotation speed of the
[0105]
First, the drive
[0106]
When the rotational speed of the
[0107]
When the measurement time t of the
[0108]
As a result, the engine speed at startup N 1 The rotational speed of the
[0109]
The rotation of the
[0110]
In the switching sensorless operation state, the rotation
[0111]
With the above operation, when the brushless motor is started, the brushless motor Three Lower speed N 1 Therefore, the
[0112]
(Embodiment 2 )
FIG. 10 shows an embodiment of the present invention. 2 It is a block diagram which shows the apparatus structure of the drive control apparatus of the brushless motor in.
[0113]
In FIG. 10, 101 is a stator, 102u, 102v and 102w are stator windings, 103 is a permanent magnet rotor, 104 is a drive circuit, 105 to 110 are commutator elements, 111 to 116 are freewheeling diodes, and 117 is a drive. Power supply, 118 is a bypass capacitor, 119U, 119L are neutral potential generating resistors, 120 is a zero-cross point detector, 120u, 120v, 120w are comparators, UH, UL, VH, VL, WH, WL are six-phase control signals, i u , I v , I w Is the drive current, V N Is neutral potential, V U , V V , V W Is the terminal voltage, V U0 , V V0 , V W0 Are zero-cross point detection signals, which are the same as those shown in FIG.
[0114]
141 is a drive current source composed of a power transistor for adjusting the power supply current, Q 1 ~ Q m Is a current switching element which is an NPN transistor for switching the current value of the
[0115]
The current source 171 is composed of a PNP transistor, the emitter is connected to the positive electrode of the current source 171, and the collector is connected to the emitters of the
[0116]
FIG. 11 is a functional block diagram of the control unit of FIG.
[0117]
In FIG. 11, 121 is a control unit, V U0 , V V0 , V W0 Is a zero cross point detection signal, UH, UL, VH, VL, WH, WL are six-phase control signals, P 1 ~ P m Are current switching terminals, which are the same as in FIG. Further, 130 is a feedback synchronization signal generation unit, 131 is a transmitter, 132 is a forced synchronization signal generation unit, 133 is a commutation control unit, 134 is a drive base signal buffer unit, 135 is a switching control unit, and 137 is a timer. These are the same as those in FIG. 2, and the same reference numerals are given and the description thereof is omitted.
[0118]
142 is a current switching terminal P. 1 ~ P m This is a drive current switching unit that switches any one of these to the HIGH state.
[0119]
The present embodiment configured as described above 2 A control method for the brushless motor control apparatus will be described below.
[0120]
FIG. 12 shows an embodiment. 2 It is a flowchart showing operation | movement of the control apparatus of a brushless motor.
[0121]
In this embodiment, the voltage waveforms at the respective parts in FIG. 10 are the same as those shown in FIG.
[0122]
When starting the brushless motor, the drive
[0123]
When the rotational speed of the
[0124]
Next, the switching
[0125]
The rotation of the
[0126]
When the forced synchronous operation state is switched to the switching sensorless operation state, the drive
[0127]
Next, the drive
[0128]
As a result of the above operation, in the state where the rotation speed is low and the load fluctuation is small, switching from forced synchronous control to feedback synchronous control in a state where the current is limited to a low level, the start-up current at the initial start is suppressed, and operation is performed at a low current. Therefore, load fluctuation of the brushless motor hardly occurs and the brushless motor is prevented from stepping out.
[0129]
(Embodiment 3 )
FIG. 13 shows an embodiment of the present invention. 3 It is principal part sectional drawing of the self-priming pump of this, and Fig.14 (a) is
[0130]
13 and 14, 200 is a self-priming pump, 201 is a casing of the self-priming
[0131]
As the
[0132]
The present embodiment configured as described above 3 The operation of this self-priming pump will be described below.
[0133]
First, in a state where priming water is applied before the self-priming
[0134]
FIG. 15 is a diagram illustrating the relationship between the pump speed and the drive current when the self-priming pump is activated.
[0135]
In FIG. 15, time t 0 The self-priming pump is activated at time t 1 The state shifts to the self-priming operation state. Thereafter, the self-priming pump is operated in the self-priming operation state, and time t 2 In this case, water is fed from the
[0136]
In the self-priming operation state, as shown in FIG. 14 (b), the self-priming
[0137]
Time t 1 Since the air in the
[0138]
Time t 2 Then, the inflow of water from the
[0139]
Thus, in the self-priming
[0140]
This
[0141]
For example, when the brushless motor control device described in the first embodiment is used as the
[0142]
Also, as the
[0143]
Further, the embodiment as the
[0144]
【The invention's effect】
As described above, according to the brushless motor control apparatus of the present invention, the following advantageous effects can be obtained.
[0145]
According to the invention of
(1) Control of brushless motor is switched from forced synchronous control to feedback synchronous control Ru Since the driving voltage is set to a low value at the time, it is possible to provide a brushless motor control device that can prevent an increase in driving current and a step-out of the brushless motor at the time of switching.
[0146]
(2) Since the driving voltage at the time of starting is low, the brushless motor that can suppress the magnitude of the starting current flowing in the stator winding when the permanent magnet rotor starts rotating at the time of starting the brushless motor. A control device can be provided.
[0147]
According to the second aspect of the present invention, the back electromotive voltage generated in the stator winding when the drive voltage is switched is suppressed, and a brushless device that can use a low withstand voltage of an electrical component such as a drive circuit can be used. A motor control device can be provided.
[0149]
(1) Control of brushless motor is switched from forced synchronous control to feedback synchronous control Ru Since the drive current is set to a low value at the time, it is possible to provide a brushless motor control device capable of preventing an increase in the drive current at the time of switching and a step-out of the brushless motor.
[0150]
(2) Since the driving current at the time of starting is low, the brushless motor is capable of suppressing the magnitude of the starting current flowing in the stator winding when the permanent magnet rotor starts rotating at the time of starting the brushless motor. A control device can be provided.
[0151]
Further, according to the brushless motor control method of the present invention, the following advantageous effects can be obtained.
[0152]
Claim 4 According to the invention described in
(1) Control of brushless motor is switched from forced synchronous control to feedback synchronous control Ru Since the drive voltage is set to a low value at the time, it is possible to provide a brushless motor control method capable of preventing an increase in drive current and a step-out of the brushless motor at the time of switching.
[0153]
(2) Since the driving voltage at the time of starting is low, the brushless motor that can suppress the magnitude of the starting current flowing in the stator winding when the permanent magnet rotor starts rotating at the time of starting the brushless motor. A control method can be provided.
[0155]
Claim 5 According to the invention described in
(1) Control of brushless motor is switched from forced synchronous control to feedback synchronous control Ru Since the drive current is set to a low value at the time, it is possible to provide a brushless motor control method capable of preventing an increase in the drive current at the time of switching and a step-out of the brushless motor.
[0156]
(2) Since the driving current at the time of starting is low, the brushless motor is capable of suppressing the magnitude of the starting current flowing in the stator winding when the permanent magnet rotor starts rotating at the time of starting the brushless motor. A control method can be provided.
[0157]
Further, according to the self-priming pump of the present invention, the following advantageous effects can be obtained.
[0158]
[0161]
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a block diagram showing a device configuration of a brushless motor control device according to a first embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a functional block diagram of the control unit in FIG.
FIG. 3 is a flowchart showing the operation of the brushless motor control apparatus according to the first embodiment;
FIG. 4A is a diagram showing a change over time in applied voltage when the brushless motor control apparatus according to the first embodiment is started.
(B) The figure which shows the time change of the electric current value at the time of starting of the control apparatus of the brushless motor of
FIG. 5 is a diagram showing voltage waveforms at various parts in FIG.
[Fig. 6] Reference form Functional block diagram of the control unit
[Fig. 7] Reference form Flowchart showing the operation of the brushless motor control device
FIG. 8 is a flowchart showing the operation of the drive voltage switching unit in FIG.
FIG. 9 (a) Reference form Of the applied voltage at the time of startup of the brushless motor control device of FIG.
(B) Reference form Showing the time change of the current value at the time of starting the control device of the brushless motor of
FIG. 10 shows an embodiment of the present invention. 2 The block diagram which shows the apparatus structure of the drive control apparatus of the brushless motor in
11 is a functional block diagram of the control unit of FIG.
FIG. 12 shows an embodiment. 2 Flowchart showing operation of brushless motor control device
FIG. 13 shows an embodiment of the present invention. 3 Sectional view of the main part of the self-priming pump
FIG. 14 (a)
(B)
(C)
FIG. 15 is a diagram showing the relationship between pump rotation speed and drive current when a self-priming pump is activated.
FIG. 16A is a diagram illustrating a phase relationship between a forced synchronization signal and a feedback synchronization signal when the brushless motor control device disclosed in the Japanese Patent Publication No. A is started.
(B) The figure showing the phase relationship between a forced synchronizing signal and a feedback synchronizing signal at the time of control switching of the control device of the brushless motor disclosed in the Japanese Patent Publication No. 1
[Explanation of symbols]
101 stator
102u, 102v, 102w Stator winding
103 Permanent magnet rotor
104 Drive circuit
105, 106, 107, 108, 109, 110 Commutator element
111, 112, 113, 114, 115, 116 Freewheeling diode
117 Drive power supply
118 Bypass capacitor
119U, 119L Neutral potential generating resistor
120 Zero cross point detector
120u, 120v, 120w comparator
121 Control unit
130 Feedback Sync Signal Generator
131 Transmitter
132 Forced synchronization signal generator
133 Commutation control unit
134 Drive base signal buffer section
135 Switching control unit
136 Drive voltage switching part
137 timer
140 Speed controller
141 Drive current source
142 Drive current switching unit
200 Self-priming pump
201 casing
202 Suction tube
202a Suction port
203 Discharge pipe
203a Discharge port
204 Water absorption chamber
205 Gas-liquid separation chamber
206 Pressurization chamber
207 Pressure chamber upper partition
207a Pressure chamber outlet
208 Return route
208a Reflux port
209 Side wall of water absorption chamber
209a Water absorption chamber side wall water inlet
210 Brushless motor housing
211 Rotor storage room
212 Stator
213 Rotor
214 Rotating shaft
215 Bearing
216 Bearing
217 Permanent magnet rotor
218 impeller
219 Impeller storage case
219a Impeller water inlet
219b Impeller outlet
220 Controller
D 1 , D 2 , D m Zener diode
P 1 , P 2 , P m Current switching terminal
Q 1 , Q 2 , Q m Current switching element
R 1 Total current detection resistor
R S1 , R S2 , R Sm Buck resistor
V N Neutral potential
V U , V V , V W Drive terminal voltage
V I Total current detection voltage
SV drive voltage control signal
V U0 , V V0 , V W0 Zero cross point detection signal
V U1 , V V1 , V W1 Feedback synchronization control signal
V U2 , V V2 , V W2 Forced synchronization control signal
V S Driving voltage
V 1 Start-up drive voltage
V 2 Intermediate drive voltage
V Three Rated drive voltage
UH, UL, VH, VL, WH, WL, UH ', UL', VH ', VL', WH ', WL' Six-phase control signal
i u , I v , I w Drive current
Claims (7)
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