JP4249050B2 - 給紙装置および画像形成装置 - Google Patents
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Description
給紙装置を有する画像形成装置の場合、その性能は単位時間当たりの印刷枚数で評価されるが、紙間が大きい場合は搬送速度を含むシステム全体の動作速度を高くする必要があり、単位印刷枚数当たりの消費エネルギーが大きくなっていた。また、紙間でも作像手段や搬送手段は駆動されている状態であるため、耐久寿命部品などの交換回数の増加を招いていた。
本発明は、生産性と信頼性の高い給紙装置およびその給紙装置を用いる画像形成装置を提供することを目的とする。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の給紙装置において、前記ピックアップローラの駆動源は前記給紙ローラと同一の駆動源であり、前記給紙ローラの連れ回り動作時には前記ピックアップローラへの回転伝達を停止することを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の給紙装置において、前記ピックアップローラとその駆動源の間にワンウェイクラッチを有していることを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項1ないし3のいずれか1つに記載の給紙装置を有する画像形成装置を最も主要な特徴とする。
また、ピックアップローラが前の用紙の後端に当接するときに、ピックアップローラの駆動が停止されていること、または、給紙ローラとピックアップローラの駆動がそれぞれ独立していること、または、ピックアップローラは給紙ローラと同一の駆動源であり、給紙ローラが連れ回り動作時にはピックアップローラに回転が伝達されないこと、または、ピックアップローラとその駆動源の間にはワンウェイクラッチを有していることにより、次の用紙が前の用紙に連なって送られることを防止する信頼性の高い給紙装置を提供することができる。
さらに、これらの構成により印刷枚数当たりのエネルギー消費の削減、耐久寿命部品の耐久印刷枚数の向上を図ることができ、環境負荷の小さな給紙装置および画像形成装置の提供を実現できる。また、給紙装置の信頼性が増すことにより、ユーザが処置に窮するジャムを低減することができ、画像形成装置全体の信頼性が向上する。
図1は複写機やプリンタ等の画像形成装置で使用される給紙装置の全体構造を示す側面図である。図2は本発明の第1の実施形態に係る給紙装置の要部斜視図である。以下、その構成と動作を併せて説明する。
用紙1を収納する給紙トレイ2の上方にはピックアップローラ3が配置され、このピックアップローラ3によってピックアップされた用紙1の給紙方向下流側には、フィードローラ4とリバースローラ5とが配置されている。フィードローラ4とリバースローラ5は平行に配置されて外周面が接触している。
フィードローラ4は用紙1を画像形成部の方向へ給紙するため、図示しない駆動源から図2に示す駆動列に駆動伝達され電磁クラッチ10を介してフィード軸11が駆動されることにより矢印A方向へ回転駆動されている。リバースローラ5はトルクリミッタ6を介してリバース軸7に連結されており、このリバース軸7は前記フィードローラ4の回転方向と逆向きに回転駆動されている。
フィードローラ4の下流には用紙センサ8が設けられ、更にその下流には搬送ローラ9が設けられている。ピックアップローラ3はフィードローラ4の軸心周りに回転自在なピックアップアーム21に保持され、ピックアップアーム21は解除スプリング24によって用紙1から離間する方向に付勢されている。解除スプリング24に逆らう方向には加圧スプリング22を介して電磁ソレノイド23が設けられている。
また、ピックアップローラ3にはギヤが一体に設けられ、フィード軸11上のギヤ12が回転することによりギヤ13を介してフィードローラ4と同じ方向に回転駆動される。フィードローラ4およびギヤ12はワンウェイクラッチを内蔵しており、フィード軸11が矢印A方向に回転するときには一体に回転されるが、フィード軸11が停止しているときにはフィードローラ4およびギヤ12は矢印A方向に空転自在に構成されている。
非動作時にピックアップアーム21を持ち上げている解除スプリング24は、ピックアップローラ3を含むピックアップアーム21の自重によるモーメントおよび通電されていない電磁ソレノイド23のプランジャーの摺動負荷等に勝って、ピックアップローラ3を用紙1から離間している。
ピックアップローラ3が用紙1に当接する時間を見計らって、もしくは所定のタイミングによって、電磁クラッチ10が通電されるとフィード軸11を介してピックアップローラ3およびフィードローラ4が矢印A方向に回転される。ピックアップローラ3に当接している用紙1はその摩擦によってフィードローラ4へと搬送される。
この時用紙が複数枚搬送されたときはリバースローラ5による分離作用が生じ、用紙は一枚だけに分離される。フィードローラ4によって搬送された用紙1が用紙センサ8に検知されると、電磁ソレノイド23の通電が停止されピックアップローラ3が用紙1から離間する。
これによって上流側の負荷が減ずるためリバースローラ5の分離作用がより効果的に働き、用紙の分離が完了していなかった場合でも確実に分離される。一枚ずつに分離された用紙1は搬送ローラ9によって下流へと搬送され、画像形成部へと搬送される。
連続して用紙を給紙する場合、用紙長さから求められるタイミングで再度ピックアップローラ3を用紙に向かって当接させる。この時、ピックアップローラ3が用紙1の後端に再度当接しても良いタイミングとし、次の用紙を送り始める前に確実にピックアップローラ3を用紙に当接させる。また、フィードローラ4の駆動はピックアップローラ3が用紙に再当接する直前に電磁クラッチ10の通電を止めることで停止されている。
用紙1は搬送ローラ9に挟持搬送される。フードローラ4およびピックアップローラ3はワンウェイクラッチを介しているので用紙に連れ回りされるが用紙が抜けた時点で停止する。用紙1の後端がセンサ8に検知された後、所定のタイミングで電磁クラッチ10を通電し次用紙を給紙する。ピックアップローラ3はすでに用紙に当接しているので、次用紙は直ちに搬送が開始される。
前用紙後端に再度ピックアップローラ3を当接させることでリバースローラ5の上流側に再度負荷が発生することになるが、それまでに用紙の分離は十分達成されているので、後端で再度負荷が加わっても分離性能に影響することは無い。
従来ピックアップローラ3への駆動はフィードローラ4と一体とするギヤ12から得ていたが、この場合用紙後端がフィードローラ4を抜けるまではフィードローラ4と共にピックアップローラ3も回転されてしまうため、次用紙の連送りを防止するためには、ピックアップローラ3を用紙に当接させることができない。
この動作時間が常に一定であれば動作時間分だけ電磁クラッチ10よりも早くソレノイド23を通電すればよい訳であるが、実際の動作時間はプランジャーの摩擦やスプリング22、24の力関係、ピックアップアーム21の摺動抵抗などの要因により動作ごとや装置毎に大きく変動する。またこれらの要因は経時的にも変動する。
そのためピックアップローラ3が用紙に確実に当接した状態から次給紙をスタートさせるには、電磁ソレノイド23の動作時間の最大を見込んで電磁クラッチ10の通電を行わなければならなく、紙間を小さくすることができない(1)。
しかし本発明では、(2)に示すように、用紙センサ8で前用紙の後端を検知したと同時に次給紙を行うための電磁クラッチ10のONが可能となり、小さな紙間で連続給紙を行うことが可能となる。
上記説明では、次用紙給紙を行うための電磁クラッチ10の通電は前用紙後端が用紙センサ8に検知された後としたが、これに限るものではなく、用紙長さから求められるタイミングや所定のタイミングで通電を開始しても良い。その場合でもピックアップローラ3が事前に用紙に当接しているので、次給紙のスタートをすぐに行えるためより小さな紙間で送りを制御できる。
図示しない駆動源から駆動伝達され、電磁クラッチ30を介して駆動軸31が駆動されることにより駆動ギヤ32が回転され、フィード軸11上に回転自在に設けられたギヤ12およびギヤ13を介してピックアップローラ3は回転駆動される。
給紙動作を開始するとまず、電磁ソレノイド23が通電されピックアップローラ3が用紙1に当接する。ピックアップローラ3が用紙1に当接する時間を見計らって、もしくは所定のタイミングによって、電磁クラッチ30が通電されると駆動軸31を介してピックアップローラ3が回転される。
フィードローラ4の駆動は、ピックアップローラ3の駆動と同時もしくは両者の距離を勘案した時間遅らせて電磁クラッチ10をONすることによって開始される。ピックアップローラ3に当接している用紙1はその摩擦によってフィードローラ4へと搬送される。
フィードローラ4によって搬送された用紙1が用紙センサ8に検知されると、電磁ソレノイド23の通電が停止され、ピックアップローラ3が用紙1から離間すると同時に電磁クラッチ30の通電も停止され、ピックアップローラ3の駆動も停止する。一枚ずつに分離された用紙1は搬送ローラ9によって下流へと搬送され、画像形成部へと搬送される。
連続して用紙を給紙する場合、第1の実施形態と同様に用紙長さから求められるタイミングで再度ピックアップローラ3を用紙に向かって当接させる。この時ピックアップローラ3の駆動は停止されている。フィードローラ4の駆動は用紙長さから求められるタイミングで用紙後端がフィードローラ4を抜ける直前に電磁クラッチ10をOFFすることで停止する。
用紙1は搬送ローラ9に挟持搬送されるが、ピックアップローラ3は駆動軸31までの駆動列の空転負荷で回転自在な状態であり、用紙に連れ回りされるが用紙が抜けた時点で停止する。
上記実施形態では、トルクリミッタを介して逆転駆動されるリバースローラを分離手段とする給紙分離装置を説明したが、これに限るものではなく、摩擦パッドなどの摩擦部材を分離手段として用いる給紙分離装置においても、用紙に接離制御されるピックアップ手段を有するものであれば同様に活用可能であることは言うまでもない。また、上記実施形態では用紙に対しピックアップ手段が上下する構成としたが、固定されたピックアップローラに対し用紙が上下動して接離する構成においても同様に活用可能であることは言うまでもない。
2 給紙トレイ
3 ピックアップローラ
4 フィードローラ(給紙ローラ)
5 リバースローラ(分離部材)
6 トルクリミッタ
7 リバース軸
8 用紙センサ
9 搬送ローラ
10 電磁クラッチ
11 フィード軸
12 ギヤ
13 ギヤ
21 ピックアップアーム
22 加圧スプリング
23 電磁ソレノイド
24 解除スプリング
30 電磁クラッチ
31 駆動軸
32 駆動ギヤ
Claims (4)
- 積載された用紙に接離可能なピックアップローラと、該ピックアップローラにより送り出された用紙を下流へ送り出すための給紙ローラと、該給紙ローラに対向して用紙を一枚ずつ分離するための分離部材とを有し、給紙動作開始後、用紙先端が前記給紙ローラに達した後、当該用紙から前記ピックアップローラを離間させる給紙装置において、
連続して給紙するとき、前用紙から前記ピックアップローラを離間させた後に、前記ピックアップローラと前記給紙ローラとを停止させ、しかるのち、前用紙後端に前記ピックアップローラを当接させてから前記ピックアップローラと前記給紙ローラとを回転させて次用紙を搬送することを特徴とする給紙装置。 - 前記ピックアップローラの駆動源は前記給紙ローラと同一の駆動源であり、前記給紙ローラの連れ回り動作時には前記ピックアップローラへの回転伝達を停止することを特徴とする請求項1記載の給紙装置。
- 前記ピックアップローラとその駆動源の間にワンウェイクラッチを有していることを特徴とする請求項1又は2記載の給紙装置。
- 請求項1ないし3のいずれか1つに記載の給紙装置を有する画像形成装置。
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