JP4133416B2

JP4133416B2 - Fermented milk drink

Info

Publication number: JP4133416B2
Application number: JP2003040926A
Authority: JP
Inventors: 亜寿香鷹野; 慶憲安部; 良一赤星
Original assignee: Yakult Honsha Co Ltd
Current assignee: Yakult Honsha Co Ltd
Priority date: 2003-02-19
Filing date: 2003-02-19
Publication date: 2008-08-13
Anticipated expiration: 2023-02-19
Also published as: JP2004248555A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、生菌が多く含有されているにもかかわらず、風味が良好な発酵乳飲料に関する。
【０００２】
【従来の技術】
近年、乳酸菌等の様々な有用微生物に関する研究がなされており、それらの微生物が腸内フローラを改善し、便通改善や免疫力向上等に効果があることが報告されている。それとともに、消費者の健康への意識が高まり、これら微生物を利用した食品への関心も高まってきている。
【０００３】
微生物を利用した食品には、乳酸菌飲料、発酵乳、納豆などの発酵食品が挙げられ、これらはいずれも手軽に有用微生物を摂取でき、且つ消費者の健康志向を満足させるものとして数多くの商品が販売されている。しかしながら、これらの食品から上記のような作用効果を得るには、単に有用微生物を食品に添加しただけでは不十分であり、上記作用効果を奏する活性な有用微生物をより多く摂取することが重要である。このため、作用効果に活性な有用微生物を製品により多く含有させるための方法が検討されている。
【０００４】
しかしながら、このように微生物を使用する製品では、製品化後又は製品保存中に種々の品質劣化等が生じる。例えば、乳酸菌やビフィズス菌等を使用して製造する乳酸菌飲料や発酵乳においては、微生物自体が増殖する際に、酸味の原因である酸（乳酸等）を発生させるため、製造時又は保存中でのｐＨ変化や物性に大きな影響を与え、本来の味のバランスを損ない、不快な風味を生じやすく、嗜好性に悪影響を及ぼすことが知られている。
【０００５】
このような問題を解決するため、従来、フレーバーや味そのものを改善する目的で、糖類等を添加して、異味異臭をマスキングする方法、例えばエリスリトールを用いて食品の臭気をマスキングする方法（特許文献１）が報告されている。また、近年の消費者の食品に対する嗜好傾向の変化により、甘味に対する意識は厳しく、大量の糖類の添加が懸念される傾向にあることから、少量で強い甘味を示す人工高甘味度甘味料であるアスパルテームやスクラロースを添加する方法も提案されている（特許文献２、特許文献３）。
【０００６】
本発明者らは、発酵乳飲料の風味劣化は、利用する微生物の菌数の増加に大きく影響され、あらゆる発酵乳飲料の風味の改善において、従来のような大量の糖質を添加したり、人工甘味料を添加する方法では、十分に改善できない場合もあるという知見を得た。
そして、発酵乳飲料における微生物の含有量（生菌数）に注目し、風味改善について検討したところ、微生物を１mLあたり１．０×１０⁹個以上含有する発酵乳飲料においては、通常糖質や人工甘味料等で改善される微生物発酵に伴う酸味や発酵臭とは異なる、異質な酸臭味が生じることを見出した。
【０００７】
【特許文献１】
特開平９−２２４５８８号公報
【特許文献２】
特公平４−６０６２６号公報
【特許文献３】
特開平１０−２４３７７６号公報
【０００８】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の目的は、生菌を多く含有する発酵乳飲料において生じる特有の風味劣化を、効率良く改善した発酵乳飲料を提供することにある。
【０００９】
【課題を解決するための手段】
斯かる実情に鑑み、本発明者らは鋭意検討を重ねた結果、微生物を１mLあたり１．０×１０⁹個以上含有する発酵乳飲料において、カルシウム塩を特定の割合で配合することにより、特有の酸臭味による風味劣化を改善できることを見出し、本発明を完成した。
【００１０】
すなわち、本発明は、生乳、脱脂粉乳、全脂粉乳及び生クリームから選ばれる乳製品をそのまま又は必要に応じて希釈した溶液中で、乳酸菌及びビフィズス菌から選ばれる生菌を培養して得られる、１ｍＬあたり１．０×１０⁹個以上の該生菌を含有する溶液に、カルシウムとして０．００５〜０．０５重量％の乳酸カルシウムを添加してなる、発酵乳飲料を提供するものである。
また、本発明は、生乳、脱脂粉乳、全脂粉乳及び生クリームから選ばれる乳製品をそのまま又は必要に応じて希釈した溶液中で、乳酸菌及びビフィズス菌から選ばれる生菌を培養して得られる、１ｍＬあたり１．０×１０⁹個以上の該生菌を含有する発酵乳飲料に、カルシウムとして０．００５〜０．０５重量％の乳酸カルシウムを添加することを特徴とする発酵乳飲料の酸臭味のマスキング方法を提供するものである。
【００１１】
【発明の実施の形態】
本発明の発酵乳飲料は、牛乳、山羊乳等の生乳、脱脂粉乳、全脂粉乳、生クリーム等の乳製品をそのまま又は必要に応じて希釈した溶液中で、乳酸菌、ビフィズス菌等の微生物を培養して得られる溶液であり、乳等省令により定められている発酵乳、乳製品乳酸菌飲料、乳酸菌飲料等の生菌含有タイプ（生きた乳酸菌又はビフィズス菌を含有するもの）の飲料である。これらのうち、含有する生菌の数が、１mLあたり１．０×１０⁹個以上のものである。
【００１２】
本発明の発酵乳飲料を製造するために用いられる微生物は、通常食品に用いられるものであれば特に制限されず、例えばラクトバチルス・カゼイ、ラクトバチルス・マリ、ラクトバチルス・アシドフィルス、ラクトバチルス・デルブルッキィサブスピーシーズ．ブルガリカス、ラクトバチルス・ヘルベティカス等のラクトバチルス属細菌；ストレプトコッカス・サーモフィルス等のストレプトコッカス属細菌；ラクトコッカス・ラクチスサブスピーシーズ．ラクチス、ラクトコッカス・ラクチスサブスピーシーズ．クレモリス等のラクトコッカス属細菌；エンテロコッカス・フェカーリス等のエンテロコッカス属細菌などの乳酸菌、あるいは、ビフィドバクテリウム・ブレーベ、ビフィドバクテリウム・ビフィダム、ビフィドバクテリウム・ロンガム等のビフィドバクテリウム属細菌などのビフィズス菌が挙げられる。これらは１種又は２種以上を組み合わせて用いることができる。本発明においては、特にラクトバチルス・カゼイ、ストレプトコッカス・サーモフィルス、ラクトコッカス・ラクチス等の微生物を１種又は２種以上組み合わせて用いるのが好ましい。
【００１３】
本発明で用いるカルシウム塩としては、通常の食品に添加されるものであれば特に制限されず、例えば乳酸カルシウム、グルコン酸カルシウム、パントテン酸カルシウム、リン酸カルシウム、炭酸カルシウム等が挙げられ、特に優れたマスキング効果を有する乳酸カルシウムが好ましい。
【００１４】
カルシウム塩は、発酵乳飲料中に、カルシウムとして０．００５〜０．０５重量％、好ましくは０．０１〜０．０３重量％含有される。０．００５重量％未満では、十分なマスキング効果が得られず、０．０５重量％を超えると、カルシウム塩自体の有する好ましくない風味（エグ味や苦味）を感じることがある。
例えば、カルシウム塩として乳酸カルシウムを用いる場合、発酵乳飲料中に０．０３６〜０．３６重量％、好ましくは０．０７〜０．２１重量％添加すれば良い。
【００１５】
通常、上記のようなカルシウム塩が添加された酸性乳飲料については、栄養成分を容易に且つ効率的に摂取することを目的としたカルシウム強化食品等について数多く報告されている（特開平８−１１２０５８号公報、特開平８−１１２０５９号公報、特開平１０−４８７６号公報等）が、過剰の添加によってカルシウム塩の独特の風味が発現することが明らかとなっており、これらを解決するため、種々の糖類を用いることが検討されている。しかしながら、上記カルシウム塩を発酵乳飲料に上記のような配合量で添加した場合のマスキング効果については知られていない。
【００１６】
本発明の発酵乳飲料には、更にトレハロースを配合することができ、前記カルシウム塩と組み合わせることにより、マスキング効果が相乗的に高められるので好ましい。ここで用いるトレハロースは、２分子のＤ−グルコースが１，１−結合した形の非還元性二糖の１種である。トレハロースは、発酵乳飲料中に１〜７重量％、特に３〜６重量％配合するのが好ましい。
【００１７】
トレハロースは、甘味度が砂糖の４５％と低く、甘さが後を引かず上品で温和な甘味質を有するため、これに調味のための甘味料の全部又は一部を兼ねさせることができる。例えば、甘味付けを兼ねたトレハロースをシロップに使用することができ、製品の甘味質向上等の観点からトレハロースと他の甘味料を併用するのが好ましい。
【００１８】
甘味物質は、発酵乳飲料中に約１６重量％になるよう、シロップに溶解しておくのが好ましく、トレハロースは、甘味物質のうちの２０重量％以上であるのが好ましい。なお、トレハロースと併用できる他の甘味物質は特に制限されないが、強い甘味を有するものを使用するとトレハロースの配合量を制限するので、使用する場合は極小量であるのが好ましい。
【００１９】
トレハロースは、非還元性の糖であり、アミノ酸やタンパク質との共存下で加熱処理を行なっても、メイラード反応による褐色変化を起こさないため、発酵乳への添加時期は特に制限されず、任意に設定できる。
【００２０】
本発明の発酵乳飲料には、前記成分以外に、通常の発酵乳飲料に用いられる各種食品素材、例えば糖質、甘味料、増粘剤、乳化剤、ビタミン類、フレーバー等を適宜配合することができる。具体的には、ショ糖、グルコース、フルクトース、パラチノース、キシロース、麦芽糖等の糖質；ソルビトール、キシリトール、エリスリトール、パラチニット、還元水飴等の糖アルコール；アスパルテーム、ソーマチン、スクラロース、アセスルファムＫ、ステビア等の高甘味度甘味料；寒天、ゼラチン、カラギーナン、グアーガム、キサンタンガム、ペクチン、ローカストビーンガム、ジェランガム等の増粘（安定）剤；ショ糖脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、レシチン等の乳化剤；ビタミンＡ、ビタミンＢ類、ビタミンＣ、ビタミンＥ等のビタミン類などが挙げられる。これらの成分は、シロップ液中に加えたり、別途添加することもできる。
【００２１】
本発明の発酵乳飲料は、カルシウム塩（及びトレハロース）を均一に添加できれば、その製造方法は特に制限されず、通常の方法に従って製造することができる。
例えば、まず、殺菌した培地乳に微生物を接種培養し、これを均質化処理して発酵乳ベースを得る。次いで、別途調製した所定量のカルシウム塩（及びトレハロース）を含有したシロップを混合して十分攪拌し、更に必要に応じてフレーバーを加え、最終製品に仕上げれば良い。培地乳には、培養助剤として、酵母エキス等を添加することもできる。
【００２２】
このようにして得られる本発明の発酵乳飲料は、通常発酵乳飲料において設定されているｐＨ範囲（ｐＨ３．５〜４．５）に調整されていれば良く、必要に応じてｐＨ調整剤等を用いてｐＨ調整して、最終製品としても良い。
【００２３】
【実施例】
次に、実施例を挙げて本発明を更に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【００２４】
参考例１
（１）発酵乳飲料の製造：
脱脂粉乳溶液１５％に培養助剤を添加し、１２０℃で３秒間殺菌した後、乳酸菌を添加して目的酸度（ｐＨ３．６）に達するまで３５℃で培養し、発酵乳ベースを得た。得られた発酵乳ベースを、均質化機を用いて１５ＭＰａで均質化した。ブドウ糖果糖液糖６％、ショ糖液糖３％、スクラロース０．００５％を溶解し、１２０℃で３秒間殺菌してシロップを調製し、最終製品１mLあたりの生菌数が１．０×１０⁷個、１．０×１０⁸個、１．０×１０⁹個になるよう混合して、比較品１〜３の発酵乳飲料を得た。
【００２５】
（２）発酵乳飲料の風味評価：
得られた発酵乳飲料について、製造直後と、１０℃で１４日保存後の風味を評価した。風味評価は、１０人のパネルにより以下の基準で行ない、その平均値を求めた。また、その印象を自由描写した。結果を表１に示す。
【００２６】
（評価基準）
−２：風味が悪い。
−１：風味がやや悪い。
０：普通。
１：風味がやや良い。
２：風味が良い。
【００２７】
【表１】

【００２８】
表１の結果より、１mLあたり１．０×１０⁹個の生菌を含有する比較品３において、保存中に、微生物発酵に伴う酸味や発酵臭とは異なる、異質な酸臭味が生じ、風味が特に劣化することが認められた。
【００２９】
実施例１
脱脂粉乳溶液１５％に培養助剤を添加し、１２０℃で３秒間殺菌した後、乳酸菌を添加して目的酸度（ｐＨ３．６）に達するまで３５℃で培養し、発酵乳ベースを得た。得られた発酵乳ベースを、均質化機を用いて１５ＭＰａで均質化した。ブドウ糖果糖液糖６％、ショ糖液糖３％、スクラロース０．００５％と、乳酸カルシウム０．０３６〜０．７２％の範囲で溶解したシロップを調製し、１２０℃で３秒間殺菌した後、最終製品１mLあたりの生菌数が１．０×１０⁹個になるよう発酵乳ベースと混合して、発酵乳飲料を得た。
得られた発酵乳飲料について、製造直後及び１０℃で１４日間保存後の風味を、参考例１と同様にして評価した。結果を表２に示す。
【００３０】
【表２】

【００３１】
表２の結果より、乳酸カルシウムを０．０３６〜０．３６重量％含有する本発明の発酵乳飲料はいずれも、通常の発酵乳飲料で生じる酸味や臭気がマスキングされ、更に生菌数が多いときに生じる特有の異質な酸臭味も改善されていた。
【００３２】
実施例２
脱脂粉乳溶液１５％に培養助剤を添加し、１２０℃で３秒間殺菌した後、乳酸菌を添加して目的酸度（ｐＨ３．６）に達するまで３５℃で培養し、発酵乳ベースを得た。得られた発酵乳ベースを、均質化機を用いて１５ＭＰａで均質化した。ブドウ糖果糖液糖６％、ショ糖液糖３％、スクラロース０．００５％を溶解したシロップ、これに乳酸カルシウム０．０７％添加したシロップ、さらにトレハロース６％添加したシロップをそれぞれ調製し、１２０℃で３秒間殺菌した後、最終製品１mLあたりの生菌数が１．０×１０⁹個になるよう発酵乳ベースと混合して、発酵乳飲料を得た。
得られた発酵乳飲料について、製造直後及び１０℃で１４日間保存後の風味を、参考例１と同様にして評価した。結果を表３に示す。
【００３３】
【表３】

【００３４】
表３の結果より、乳酸カルシウムとともにトレハロースを用いると、通常の発酵乳飲料で生じる酸味や臭気を相乗的にマスキングし、更に生菌数が多いときに生じる特有の異質な酸臭味もより改善されていた。
【００３５】
参考例１
脱脂粉乳溶液１５％に培養助剤を添加し、１２０℃で３秒間殺菌した後、乳酸菌を添加して目的酸度（ｐＨ３．６）に達するまで３５℃で培養し、発酵乳ベースを得た。得られた発酵乳ベースを、均質化機を用いて１５ＭＰａで均質化した。ブドウ糖果糖液糖６％、ショ糖液糖３％、スクラロース０．００５％、グルコン酸カルシウム０．１１％、トレハロース６％を溶解したシロップを調製し、１２０℃で３秒間殺菌した後、最終製品１ｍＬあたりの生菌数が１．０×１０⁹個になるよう発酵乳ベースと混合して、発酵乳飲料を得た。
得られた発酵乳飲料は、通常の発酵乳飲料で生じる酸味や臭気がマスキングされ、更に生菌数が多いときに生じる特有の異質な酸臭味も改善されていた。
【００３６】
【発明の効果】
本発明の発酵乳飲料は、通常の発酵乳飲料で生じる酸味や臭気をマスキングすることはもちろん、生菌数が多いときに生じる特有の異質な酸臭味も改善し、風味が良好で優れた品質安定性を有するものである。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a fermented milk beverage having a good flavor despite containing many viable bacteria.
[0002]
[Prior art]
In recent years, studies on various useful microorganisms such as lactic acid bacteria have been conducted, and it has been reported that these microorganisms improve intestinal flora and are effective in improving bowel movement and improving immunity. At the same time, consumers' awareness of health has increased, and interest in foods using these microorganisms has also increased.
[0003]
Examples of foods using microorganisms include fermented foods such as lactic acid bacteria beverages, fermented milk, and natto, all of which have a number of products that can easily ingest useful microorganisms and satisfy consumers' health orientation. Sold. However, in order to obtain the above-mentioned effects from these foods, it is not sufficient to simply add useful microorganisms to the food, and it is important to consume more active useful microorganisms that exhibit the above-mentioned effects. is there. For this reason, a method for containing more useful microorganisms active in action and effects in the product has been studied.
[0004]
However, in such products using microorganisms, various quality degradations occur after commercialization or during product storage. For example, in lactic acid bacteria beverages and fermented milk produced using lactic acid bacteria, bifidobacteria, etc., when the microorganisms themselves grow, an acid (such as lactic acid) that causes acidity is generated. It is known that it has a great influence on the pH change and physical properties of the food, impairs the balance of the original taste, tends to produce an unpleasant flavor, and adversely affects the palatability.
[0005]
In order to solve such problems, conventionally, for the purpose of improving flavor and taste itself, a method of masking off-flavor odor by adding saccharides, etc., for example, a method of masking the odor of food using erythritol (Patent Document) 1) has been reported. In addition, due to changes in consumer preference for food in recent years, awareness of sweetness is severe, and there is a tendency to worry about the addition of large amounts of sugars, so it is an artificial high-sweetness sweetener that shows strong sweetness in a small amount A method of adding aspartame or sucralose has also been proposed (Patent Documents 2 and 3).
[0006]
The present inventors have greatly affected the deterioration of the flavor of fermented milk beverages by increasing the number of microorganisms to be used, and in improving the flavor of any fermented milk beverage, It has been found that the method of adding an artificial sweetener may not be sufficiently improved.
Then, paying attention to the content of microorganisms (viable bacteria count) in fermented milk beverages and examining flavor improvement, in fermented milk beverages containing 1.0 × 10 ⁹ or more microorganisms per mL, It has been found that a different acid taste is produced, which is different from the sourness and fermentation odor associated with microbial fermentation improved by artificial sweeteners.
[0007]
[Patent Document 1]
JP-A-9-224588 [Patent Document 2]
Japanese Patent Publication No. 4-60626 [Patent Document 3]
Japanese Patent Laid-Open No. 10-243776
[Problems to be solved by the invention]
Accordingly, an object of the present invention is to provide a fermented milk beverage that efficiently improves the characteristic flavor degradation that occurs in fermented milk beverages containing a large amount of viable bacteria.
[0009]
[Means for Solving the Problems]
In view of such a situation, as a result of intensive investigations, the present inventors have found that the fermented milk beverage containing 1.0 × 10 ⁹ or more microorganisms per mL contains a calcium salt at a specific ratio. The present inventors have found that flavor deterioration due to the acid odor of can be improved.
[0010]
That is, the present invention is obtained by culturing a live bacterium selected from lactic acid bacteria and bifidobacteria in a solution in which a dairy product selected from raw milk, skim milk powder, whole milk powder and raw cream is diluted as it is or as necessary. , to a solution containing 1.0 × 10 ⁹ or more biological bacteria per 1 mL, made by adding 0.005 to 0.05 wt% of lactic acid calcium as calcium is provided a fermented milk drink is there.
In addition, the present invention is obtained by culturing a live bacterium selected from lactic acid bacteria and bifidobacteria in a solution obtained by diluting dairy products selected from raw milk, skim milk powder, whole milk powder and raw cream as it is or as necessary. , the fermented milk beverage containing 1.0 × 10 ⁹ or more biological bacteria per 1 mL, fermented milk drink, which comprises adding 0.005 to 0.05 wt% of lactic acid calcium as calcium A method for masking acid odor is provided.
[0011]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The fermented milk beverage of the present invention is a solution in which dairy products such as milk, goat milk, skim milk powder, whole milk powder, and fresh cream are diluted as they are or as necessary, and microorganisms such as lactic acid bacteria and bifidobacteria are used. It is a solution obtained by culturing, and is a beverage of a viable bacteria-containing type (containing live lactic acid bacteria or bifidobacteria) such as fermented milk, dairy lactic acid bacteria beverages, lactic acid bacteria beverages, and the like specified by a ministerial ordinance. Among these, the number of viable bacteria contained is 1.0 × 10 ⁹ or more per mL.
[0012]
Microorganisms used for producing the fermented milk beverage of the present invention are not particularly limited as long as they are usually used in foods. Subspecies. Lactobacillus bacteria such as Bulgaricus and Lactobacillus helveticus; Streptococcus bacteria such as Streptococcus thermophilus; Lactococcus lactis subspecies. Lactis, Lactococcus lactis Subspecies. Lactococcus bacteria such as Cremoris; Lactic acid bacteria such as Enterococcus faecalis such as Enterococcus faecalis, or Bifidobacterium bacteria such as Bifidobacterium breve, Bifidobacterium bifidum and Bifidobacterium longum And bifidobacteria such as These can be used alone or in combination of two or more. In the present invention, it is particularly preferable to use one or a combination of two or more microorganisms such as Lactobacillus casei, Streptococcus thermophilus, Lactococcus lactis.
[0013]
The calcium salt used in the present invention is not particularly limited as long as it is added to ordinary foods, and examples thereof include calcium lactate, calcium gluconate, calcium pantothenate, calcium phosphate, calcium carbonate and the like, and particularly excellent masking. Calcium lactate having an effect is preferred.
[0014]
The calcium salt is contained in the fermented milk beverage as calcium in an amount of 0.005 to 0.05% by weight, preferably 0.01 to 0.03% by weight. If it is less than 0.005% by weight, a sufficient masking effect cannot be obtained, and if it exceeds 0.05% by weight, an unfavorable flavor (egg taste or bitterness) of the calcium salt itself may be felt.
For example, when calcium lactate is used as the calcium salt, 0.036 to 0.36 wt%, preferably 0.07 to 0.21 wt% may be added to the fermented milk beverage.
[0015]
In general, with regard to acidic milk beverages to which calcium salts as described above are added, many reports have been made on calcium-enriched foods aimed at easily and efficiently ingesting nutritional components (Japanese Patent Laid-Open No. Hei 8-112158). In addition, it has been clarified that a unique flavor of calcium salt is manifested by excessive addition. The use of these saccharides has been studied. However, it is not known about the masking effect when the calcium salt is added to the fermented milk beverage in the above blending amount.
[0016]
Trehalose can be further blended in the fermented milk beverage of the present invention, and the combination with the calcium salt is preferable because the masking effect is synergistically enhanced. Trehalose used here is a kind of non-reducing disaccharide in which two molecules of D-glucose are 1,1-linked. Trehalose is preferably blended in the fermented milk beverage in an amount of 1 to 7% by weight, particularly 3 to 6% by weight.
[0017]
Trehalose has a sweetness level as low as 45% of that of sugar and has a sweet and elegant sweetness that does not follow the sweetness. Therefore, it can be combined with all or part of a sweetener for seasoning. For example, trehalose that also serves as a sweetener can be used in the syrup, and it is preferable to use trehalose in combination with other sweeteners from the viewpoint of improving the sweetness of the product.
[0018]
The sweet substance is preferably dissolved in the syrup so that it is about 16% by weight in the fermented milk beverage, and trehalose is preferably 20% by weight or more of the sweet substance. Although other sweet substances that can be used in combination with trehalose are not particularly limited, the use of those having strong sweetness limits the blending amount of trehalose, and therefore, when used, it is preferably a minimal amount.
[0019]
Trehalose is a non-reducing sugar, and even when heat-treated in the presence of amino acids and proteins, browning due to the Maillard reaction does not occur. Can be set.
[0020]
In addition to the above components, the fermented milk beverage of the present invention may be appropriately blended with various food materials used in ordinary fermented milk beverages such as sugars, sweeteners, thickeners, emulsifiers, vitamins, flavors and the like. it can. Specifically, sugars such as sucrose, glucose, fructose, palatinose, xylose, maltose; sugar alcohols such as sorbitol, xylitol, erythritol, palatinit, reduced starch syrup; high aspartame, thaumatin, sucralose, acesulfame K, stevia, etc. Sweetness sweeteners; thickeners (stabilizers) such as agar, gelatin, carrageenan, guar gum, xanthan gum, pectin, locust bean gum, gellan gum; emulsifiers such as sucrose fatty acid ester, glycerin fatty acid ester, lecithin; vitamin A, vitamin B And vitamins such as vitamin C and vitamin E. These components can be added to the syrup solution or added separately.
[0021]
The fermented milk beverage of the present invention is not particularly limited as long as the calcium salt (and trehalose) can be added uniformly, and can be manufactured according to a normal method.
For example, first, microorganisms are inoculated and cultured in sterilized medium milk, and this is homogenized to obtain a fermented milk base. Then, a separately prepared syrup containing a predetermined amount of calcium salt (and trehalose) is mixed and sufficiently stirred, and further a flavor is added if necessary to finish the final product. A yeast extract or the like can also be added to the culture medium milk as a culture aid.
[0022]
The fermented milk beverage of the present invention thus obtained is only required to be adjusted to a pH range (pH 3.5 to 4.5) that is usually set in fermented milk beverages, and a pH adjuster or the like as necessary. The pH may be adjusted using a final product.
[0023]
【Example】
EXAMPLES Next, although an Example is given and this invention is further demonstrated, this invention is not limited to these Examples.
[0024]
Reference example 1
(1) Production of fermented milk beverage:
A culture aid was added to 15% skim milk solution, sterilized at 120 ° C. for 3 seconds, lactic acid bacteria were added, and cultured at 35 ° C. until the target acidity (pH 3.6) was reached to obtain a fermented milk base. The obtained fermented milk base was homogenized at 15 MPa using a homogenizer. Dissolve 6% glucose fructose liquid sugar, 3% sucrose liquid sugar and 0.005% sucralose and sterilize at 120 ° C for 3 seconds to prepare syrup. The number of viable bacteria per mL of the final product is 1.0 x 10 ^Seven , 1.0 × 10 ⁸ and 1.0 × 10 ⁹ were mixed to obtain fermented milk drinks of Comparative products 1-3.
[0025]
(2) Flavor evaluation of fermented milk beverages:
About the obtained fermented milk drink, the flavor immediately after manufacture and after 14 days storage at 10 degreeC was evaluated. The flavor evaluation was performed by a panel of 10 people according to the following criteria, and the average value was obtained. In addition, the impression was described freely. The results are shown in Table 1.
[0026]
(Evaluation criteria)
-2: The flavor is bad.
-1: Slightly bad flavor.
0: Normal.
1: Flavor is slightly good.
2: The flavor is good.
[0027]
[Table 1]

[0028]
From the results in Table 1, in the comparative product 3 containing 1.0 × 10 ⁹ viable bacteria per mL, during storage, a different acid taste different from the acidity and fermentation odor accompanying microbial fermentation occurs, It was observed that the flavor was particularly deteriorated.
[0029]
Example 1
A culture aid was added to 15% skim milk solution, sterilized at 120 ° C. for 3 seconds, lactic acid bacteria were added, and cultured at 35 ° C. until the target acidity (pH 3.6) was reached to obtain a fermented milk base. The obtained fermented milk base was homogenized at 15 MPa using a homogenizer. After preparing syrup dissolved in the range of glucose fructose liquid sugar 6%, sucrose liquid sugar 3%, sucralose 0.005% and calcium lactate 0.036 to 0.72%, sterilized at 120 ° C. for 3 seconds, The fermented milk beverage was obtained by mixing with the fermented milk base so that the number of viable bacteria per mL of the final product was 1.0 × 10 ⁹ .
About the obtained fermented milk drink, the flavor immediately after manufacture and after storage for 14 days at 10 ° C. was evaluated in the same manner as in Reference Example 1. The results are shown in Table 2.
[0030]
[Table 2]

[0031]
From the results of Table 2, the fermented milk beverages of the present invention containing 0.036 to 0.36% by weight of calcium lactate are masked for acidity and odor produced in ordinary fermented milk beverages, and have more viable bacteria. The unique and unusual acid odor that sometimes occurs was also improved.
[0032]
Example 2
A culture aid was added to 15% skim milk solution, sterilized at 120 ° C. for 3 seconds, lactic acid bacteria were added, and cultured at 35 ° C. until the target acidity (pH 3.6) was reached to obtain a fermented milk base. The obtained fermented milk base was homogenized at 15 MPa using a homogenizer. A syrup in which 6% glucose fructose liquid sugar, 3% sucrose liquid sugar, and 0.005% sucralose were dissolved, a syrup added with 0.07% calcium lactate, and a syrup added with 6% trehalose were prepared. Was sterilized for 3 seconds and mixed with a fermented milk base so that the number of viable bacteria per mL of the final product was 1.0 × 10 ⁹ to obtain a fermented milk drink.
About the obtained fermented milk drink, the flavor immediately after manufacture and after storage for 14 days at 10 ° C. was evaluated in the same manner as in Reference Example 1. The results are shown in Table 3.
[0033]
[Table 3]

[0034]
From the results in Table 3, when trehalose is used together with calcium lactate, the acidity and odor generated in ordinary fermented milk drinks are synergistically masked, and the unique and distinctive acid odor that occurs when the number of viable bacteria is large is further improved. It had been.
[0035]
Reference example 1
A culture aid was added to 15% skim milk solution, sterilized at 120 ° C. for 3 seconds, lactic acid bacteria were added, and cultured at 35 ° C. until the target acidity (pH 3.6) was reached to obtain a fermented milk base. The obtained fermented milk base was homogenized at 15 MPa using a homogenizer. Prepare syrup in which 6% glucose fructose liquid sugar, 3% sucrose liquid sugar, 0.005% sucralose, 0.11% calcium gluconate and 6% trehalose are prepared and sterilized at 120 ° C for 3 seconds. A fermented milk beverage was obtained by mixing with a fermented milk base so that the number of viable bacteria per mL was 1.0 × 10 ⁹ .
The obtained fermented milk beverage was masked for the sourness and odor produced in ordinary fermented milk beverages, and was also improved in the peculiar acid sourness produced when the number of viable bacteria was large.
[0036]
【The invention's effect】
The fermented milk beverage of the present invention not only masks the acidity and odor produced in ordinary fermented milk beverages, but also improves the unique and distinct acid odor that occurs when the number of viable bacteria is large, and has a good flavor and excellent It has quality stability.

Claims

1.0 per mL obtained by culturing live bacteria selected from lactic acid bacteria and bifidobacteria in a solution in which a dairy product selected from raw milk, skim milk powder, whole milk powder and fresh cream is diluted as needed or as needed × a solution containing 10 ⁹ or more biological bacteria, formed by addition of 0.005 to 0.05 wt% of lactic acid calcium as calcium, fermented milk drink.

Furthermore, the fermented milk drink of Claim 1 formed by adding a trehalose.

1.0 per mL obtained by culturing live bacteria selected from lactic acid bacteria and bifidobacteria in a solution in which a dairy product selected from raw milk, skim milk powder, whole milk powder and fresh cream is diluted as needed or as needed × fermented milk beverage containing 10 ⁹ or more biological bacteria, masking methods acid stink of fermented milk beverage, characterized by the addition of 0.005 to 0.05 wt% of lactic acid calcium as calcium .