JP4131924B2 - 有機el表示装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、有機EL(エレクトロルミネッセンス)表示装置に係り、特には、各有機EL素子が正孔注入層を備えた有機EL表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年の情報化社会の進展に伴い、各種モバイル機器や端末機器は益々普及し、それらに搭載される表示装置への低消費電力化の要求は高まる一方である。有機EL素子は、自発光型の面発光ダイオード(C. W. Tang and S. A. VanSlyke, Appl. Phys. Lett. 51, 913 (1987))であり、10V以下の低電圧印加により発光を生じさせることや、青、緑、赤の3色をはじめとする様々な発光色を実現することができる。これらの点から、有機EL表示装置は、液晶表示装置に代わる次世代平面表示装置の有力候補として注目を集めている。しかしながら、有機EL表示装置には、以下の問題がある。
【0003】
有機EL表示装置の有機EL素子からガラス基板を透過して装置外部へと放射される光子数Pは、素子を流れる単位面積当りの電流密度をJ、発光効率(外部量子効率)をφEXTとすると、以下の等式:
P=φEXT・A・J/e …(1)
で表される。なお、この等式(1)において、Aは素子面積を示し、eは電気素量を示している。上記等式(1)から明らかなように、φEXTが大きければ、小さな電流で十分な表示輝度を実現でき、高輝度化と低消費電力化とを同時に達成することができる。
【0004】
発光効率(外部量子効率)φEXTは、電子・正孔キャリアバランスをχ、発光層を構成する材料のPL(フォトルミネセンス)発光効率をφPL、光取出し効率をφOUTとすると、以下の等式:
φEXT=χ・φPL・φOUT …(2)
で表される。
【0005】
通常、画素構造が同じであれば光取出し効率φOUTは、赤、緑、青色に対応した画素間で同一となる。したがって、高輝度化と低消費電力化とを同時に達成するには、赤、緑、青色の各色について、電子・正孔キャリアバランスχ及びPL発光効率φPLを高め、それにより、発光効率(外部量子効率)φEXTを高めて光子数Pを増大させる必要がある。
【0006】
しかしながら、一般に、PL発光効率φPLは、赤、緑、青色に発光する発光材料間で互いに異なる。そのため、赤、緑、青色の発光色についてPL発光効率φPLを高く且つほぼ等しくするには、新規な発光材料の開発、発光材料の精製、及び適当な組み合わせの選択などが要求される。
【0007】
他方、電子・正孔キャリアバランスχは、デバイス構造に依存し、なかでも正孔注入層及び陰極の構成に強く依存する。電子・正孔キャリアバランスχは、電子電流をJe、正孔電流をJhとし、電子がマイナリティキャリアであるとすると、次式で近似することができる。
χ=2Je/(Je+Jh) …(3)
電子電流Jeには発光層/陰極の障壁高さが影響を与え、正孔電流Jhには正孔注入層/発光層の障壁高さが影響を与える。また、発光色が異なれば、当然、発光材料のエネルギー準位も異なる。そのため、赤、緑、青色の画素間で正孔注入層と陰極とに同一の構造を採用している従来の有機EL表示装置では、それら画素間で電子電流Je及び正孔電流Jhが互いに異なることとなる。すなわち、従来の有機EL表示装置では、電子・正孔キャリアバランスχも、赤、緑、青色の画素間で互いに異なる。
【0008】
このように電子・正孔キャリアバランスχ及びPL発光効率φPLが赤、緑、青色の画素間で互いに異なっていると、白バランスを確保すべく、赤、緑、青色の画素間で輝度をバランスさせるには、それら画素間で電流密度Jを異ならしめる必要がある。しかしながら、電子・正孔キャリアバランスχやPL発光効率φPLがより低い画素の電流密度Jを高めた場合、その画素の消費電力が大きくなるのに加え、その画素の寿命が著しく短くなる。そのため、従来の有機EL表示装置では、電子・正孔キャリアバランスχやPL発光効率φPLがより高い画素の輝度を犠牲にせざるを得ない。すなわち、従来の有機EL表示装置では、発光色が互いに異なる全ての画素で高い輝度と低い消費電力との双方を実現することは困難であった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記問題点に鑑みて為されたものであり、発光色が互いに異なる全ての画素で高い輝度と低い消費電力との双方を実現し得る有機EL表示装置を提供することを目的とする。
また、本発明は、発光色毎に発光効率を最適化した有機EL表示装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明は、基板と、前記基板の一方の主面上で配列し且つ互いに発光色が異なる第1乃至第3有機EL素子とを具備し、前記第1乃至第3有機EL素子のそれぞれは、陽極と、前記陽極に対向した陰極と、前記陽極と前記陰極との間に介在した発光層と、前記陽極と前記発光層との間に介在した正孔注入層とを備え、前記第1乃至第3有機EL素子の少なくとも2つで前記正孔注入層はドナー性材料とアクセプタ性材料とを含有し、前記第1乃至第3有機EL素子の少なくとも2つの間で前記ドナー性材料に対する前記アクセプタ性材料の比が互いに異なっていることを特徴とする有機EL表示装置を提供する。
【0011】
本発明において、第1乃至第3有機EL素子の少なくとも2つの間で正孔注入層の厚さが互いに異なっていてもよい。
なお、本発明において、ドナー性材料に対するアクセプタ性材料の比,すなわちA/D比,は、モル比(重合体である場合には繰り返し単位の数の比)、質量比、及び体積比の何れであってもよいが、以下、特に記載がない限り、A/D比はドナー性材料に対するアクセプタ性材料の重量比を意味していることとする。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、各図において、同様または類似する構成要素には同一の参照符号を付し、重複する説明は省略する。
【0013】
図1は、本発明の第1の実施形態に係る有機EL表示装置を概略的に示す断面図である。図1に示す有機EL表示装置1は、アレイ基板2と封止基板3とをシール層4を介して対向させた構造を有している。シール層4は封止基板3の周縁に沿って設けられており、それにより、アレイ基板2と封止基板3との間に密閉された空間を形成している。この空間は、Arガスなどの希ガスやN2ガスのような不活性ガスで満たされている。
【0014】
アレイ基板2は、基板11を有している。基板11上には、アンダーコート層として、例えば、SiNx層12とSiO2層13とが順次積層されている。アンダーコート層13上には、チャネル及びソース・ドレインが形成されたポリシリコン層のような半導体層14、ゲート絶縁膜15、及びゲート電極16が順次積層されており、それらはトップゲート型の薄膜トランジスタ(以下、TFTという)20を構成している。
【0015】
ゲート絶縁膜15及びゲート電極16上には、SiO2などからなる層間絶縁膜21が設けられている。層間絶縁膜21上には電極配線(図示せず)及びソース・ドレイン電極23が設けられており、それらは、SiNxなどからなるパッシベーション膜24で埋め込まれている。なお、ソース・ドレイン電極23は、層間絶縁膜21に設けられたコンタクトホールを介してTFT20のソース・ドレインに電気的に接続されている。
【0016】
パッシベーション膜24上には、透明画素電極(陽極)25及び隔壁絶縁層26が並置されている。隔壁絶縁層26は、親水性の絶縁層26aと撥水性の絶縁層26bとを順次積層した構造を有している。また、隔壁絶縁層26には、それぞれの陽極25に対応して開口が設けられている。
【0017】
隔壁絶縁層26の開口内で露出した陽極25上には、正孔注入層(或いは、バッファ層)27及び有機発光層28が順次積層されている。正孔注入層27は、例えばドナー性材料とアクセプタ性材料とを含有しており、陽極25から有機発光層28への正孔の注入を媒介する役割を果たす。また、有機発光層28は、例えば、発光色が赤色、緑色、または青色のルミネセンス性有機化合物を含んだ薄膜である。
【0018】
隔壁絶縁層26及び発光層28上には共通電極(陰極)29が設けられており、陰極29はパッシベーション膜24及び隔壁絶縁層26に設けられたコンタクトホール(図示せず)を介して電極配線に電気的に接続されている。発光色が赤、緑、青色の有機EL素子30R,30G,30Bのそれぞれは、これら陽極25、正孔注入層27、発光層28、陰極29で構成されている。
【0019】
さて、本実施形態では、有機EL素子30R,30G,30Bの少なくとも2種間で、正孔注入層27の材料を異ならしめる。正孔注入層27/発光層28の障壁高さは正孔注入層27の材料に応じて変化する。したがって、上記等式(3)から明らかなように、有機EL素子30R,30G,30Bの発光色毎に正孔注入層27の材料を最適化すれば、有機EL発光層の材料特性に合わせて電子・正孔キャリアバランスχを最適化することができる。
【0020】
それゆえ、有機EL素子30R,30G,30Bのそれぞれについて正孔注入層27中の材料を適宜設定することにより、有機EL素子30R,30G,30Bのそれぞれで高い発光効率(外部量子効率)φEXTを実現できるのに加え、それらの間で発光効率(外部量子効率)φEXTの差を低減することができる。したがって、有機EL素子30R,30G,30Bの全てで高い輝度と低い消費電力との双方を実現することが可能となる。
【0021】
本実施形態において、正孔注入層27の材料を適宜設定するために、有機EL素子30R,30G,30Bのそれぞれの正孔注入層27を同じ組成のドナー性材料とアクセプタ性材料とを含有した混合物で構成し、有機EL素子30R,30G,30Bの各発光材料特性に合わせてドナー性材料とアクセプタ性材料の混合比(A/D比)を異ならしめる。このような方法で正孔注入層材料を調整し、イオン化ポテンシャルの制御を行うことができる。正孔注入層材料が単一組成材料の場合には、発光色毎で発光効率を高めるためには発光色数に対応した材料開発が必要であったが、ドナー性材料とアクセプタ性材料の混合材料を用いることにより、設計及び製造が容易である。
【0022】
有機EL素子30R,30G,30Bの少なくとも2種間でA/D比を異ならしめる場合、それぞれの正孔注入層27中のA/D比は5乃至30の範囲内とすることが好ましい。A/D比が上記の上限値を超えると、有機EL素子30R,30G,30Bの少なくとも1種類において、正孔電流が電子電流よりも大幅に増え、電子・正孔キャリアバランスχが小さな値となる、すなわち低い発光効率となることがある。また、A/D比が上記の下限値未満である場合、有機EL素子30R,30G,30Bの少なくとも1種類において、正孔電流が電子電流に比べて大幅に不足し、やはり電子・正孔キャリアバランスχが小さな値となる、すなわち低い発光効率となることがある。
【0023】
また、有機EL素子30R,30G,30Bの少なくとも2種間でA/D比を異ならしめる場合、それらの間のA/D比の差は1以上であることが好ましい。A/D比の差が小さいと、電子・正孔キャリアバランスχを異ならしめる効果が顕著には現われないことがある。なお、A/D比を高めると、イオン化ポテンシャルが大きくなり、発光層28への正孔注入量が多くなる。
【0024】
次に、本実施形態に係る有機EL表示装置1の主要な構成要素に使用可能な材料などについて説明する。
基板11としては、その上に形成される構造を保持可能なできるものであれば、どのようなものを用いてもよい。基板11としては、ガラス基板のように硬質な基板が一般的であるが、有機EL表示装置1の用途によっては、プラスチックシートなどのようにフレキシブルな基板を使用してもよい。
【0025】
有機EL表示装置1が基板11側から光を発する下面発光型の場合、陽極25としては光透過性を有する透明電極を使用する。透明電極の材料としては、ITO(インジウム・スズ酸化物)等の透明導電材料を使用することができる。透明電極は、例えば、ITO等の透明導電材料を蒸着法やスパッタリング法等により堆積し、それにより得られる薄膜をフォトリソグラフィ技術を用いてパターニングすることにより得ることができる。
【0026】
隔壁絶縁層26は、単層構造を有していてもよく、或いは、多層構造を有していてもよい。例えば、隔壁絶縁層26を絶縁層26bのみで構成してもよい。但し、隔壁絶縁層26を絶縁層26a,26bで構成した場合、正孔注入層27や発光層28の位置精度及び断面形状をより高精度に制御可能となる。
【0027】
絶縁層26aの材料としては、例えば、シリコン窒化物やシリコン酸化物のような無機絶縁材料を使用することができる。これら無機絶縁材料からなる絶縁層26aは比較的高い親水性を示す。絶縁層26bの材料としては、例えば、感光性樹脂のような有機絶縁材料を使用することができる。
【0028】
正孔注入層27の材料としてドナー性材料とアクセプタ性材料とを含有した混合物を使用する場合、そのような混合物として、例えば、ドナー性の高分子有機化合物とアクセプタ性の高分子有機化合物とを含有した混合物を使用することができる。ドナー性の高分子有機化合物としては、例えば、ポリエチレンジオキシチオフェンのようなポリチオフェン誘導体やポリアニリンのようなポリアニリン誘導体などを挙げることができる。また、アクセプタ性の高分子有機化合物としては、例えば、ポリスチレンスルホン酸などを挙げることができる。
【0029】
正孔注入層27は、例えば、隔壁絶縁層26が形成する液溜めを、溶液塗布法によりドナー性の高分子有機化合物とアクセプタ性の高分子有機化合物との混合物を有機溶媒中に溶解してなる溶液で満たし、液溜め内の液膜を乾燥させて、それら液膜から溶媒を除去することにより得られる。バッファ層27を形成するのに利用可能な溶液塗布法としては、例えば、インクジェット法などを挙げることができる。
【0030】
発光層28の材料としては、有機EL表示装置で一般に使用されているルミネセンス性有機化合物を用いることができる。そのような有機化合物のうち赤色に発光するものとしては、例えば、ポリビニレンスチレン誘導体のベンゼン環にアルキルまたはアルコキシ置換基を有する高分子化合物や、ポリビニレンスチレン誘導体のビニレン基にシアノ基を有する高分子化合物などを挙げることができる。緑色の発光する有機化合物としては、例えば、アルキルまたはアルコキシまたはアリール誘導体置換基をベンゼン環に導入したポリビニレンスチレン誘導体などを挙げることができる。青色に発光する有機化合物としては、例えば、ジアルキルフルオレンとアントラセンの共重合体のようなポリフルオレン誘導体などを挙げることができる。発光層28も、正孔注入層27に関して説明したのと同様の方法により形成することができる。
【0031】
陰極29は、単層構造を有していてもよく、或いは、多層構造を有していてもよい。陰極29を多層構造とする場合、例えば、発光層28上にバリウムやカルシウムなどを含有した主導体層と銀やアルミニウムなどを含有した保護導体層とを順次積層してなる二層構造としてもよい。また、発光層28上にフッ化バリウムなどを含有した非導体層と銀やアルミニウムなどを含有した導体層とを順次積層してなる二層構造としてもよい。さらに、発光層28上にフッ化バリウムなどを含有した非導体層とバリウムやカルシウムなどを含有した主導体層と銀やアルミニウムなどを含有した保護導体層とを順次積層してなる三層構造としてもよい。
【0032】
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
図2は、本発明の第2の実施形態に係る有機EL表示装置を概略的に示す断面図である。図2に示す有機EL表示装置1は、有機EL素子30R,30G,30Bの少なくとも2種間で正孔注入層27の厚さが異なっていること以外は図1に示す有機EL表示装置1と同様の構造を有している。
【0033】
正孔注入層27は発光層28に直列接続された抵抗とみなすことができ、正孔注入層27の抵抗値はその厚さの増加とともに上昇する。そのため、例えば、有機EL素子30R,30G,30Bのうち発光効率(外部量子効率)φEXTが低いものの正孔注入層27をより薄くすれば、その素子の消費電力を増大させることなく輝度を高めることができる。したがって、本実施形態によると、第1の実施形態で説明した効果をさらに高めることができる。
【0034】
正孔注入層27の膜厚は、5nm乃至100nmの範囲内とすることが好ましい。正孔注入層27が過剰に薄い場合、正孔注入層27をほぼ均一な厚さの連続膜として形成することが困難となることがある。また、正孔注入層27が過剰に厚い場合、正孔注入層27の抵抗値に起因して消費電力が高くなる。
【0035】
有機EL素子30R,30G,30Bの少なくとも2種間で正孔注入層27の膜厚を異ならしめる場合、それらの間の膜厚の差は1nm以上、より望ましくは5nm以上であることが好ましい。膜厚の差が小さいと、正孔注入層27の抵抗値が大きくは変化せず、上記の効果が顕著には現われないことがある。
【0036】
上述した第1及び第2の実施形態では、陽極25をパッシベーション膜24上に設けたが、陽極25は層間絶縁膜21上に、つまり信号線と陽極25とを同一平面上に設けてもよい。また、第1及び第2の実施形態では有機EL表示装置1を下面発光型としたが、上面発光型とすることもできる。さらに、アレイ基板2を対向基板3によりシーリングする場合、基板間の空間に乾燥剤を封入することで、素子の長寿命化を図ることも可能であり、また、対向基板3とアレイ基板2との間に樹脂を充填して放熱特性を向上させることもできる。
【0037】
【実施例】
以下、本発明の実施例について説明する。
(実施例1)
本例では、図1に示す有機EL表示装置1を以下の方法により作製した。なお、本例では、表示部パネルサイズを対角2.2インチとし、精細度は130ppi(pixel per inch)とした。
【0038】
まず、ガラス基板11のアンダーコート層11,12が形成された面に対し、通常のTFT形成プロセスと同様に成膜とパターニングとを繰り返し、ポリシリコンTFT20、層間絶縁膜21、電極配線(図示せず)、ソース・ドレイン電極23、及びパッシベーション膜24を形成した。
【0039】
次に、パッシベーション膜24上に、スパッタリング法を用いてITO膜を形成した。続いて、このITO膜を、フォトリソグラフィ技術を用いてパターニングすることにより陽極31を得た。なお、陽極31は、マスクスパッタリング法により形成してもよい。
【0040】
次いで、基板11の陽極31を形成した面に、各画素の発光部に対応して開口を有する親水層26aを形成した。続いて、基板11の陽極31を形成した面に、感光性樹脂を塗布し、得られた塗膜をパターン露光及び現像することにより、各画素の発光部に対応して開口を有する撥水層26bを形成した。
【0041】
以上のようにして、親水層26aと撥水層26bとを積層してなる隔壁絶縁層26を得た。なお、隔壁絶縁層26を形成した基板11にはCF4/O2プラズマガスを用いた表面処理を施し、撥水層26bの表面をフッ素化した。
【0042】
次に、隔壁絶縁層26が形成するそれぞれの液溜めのうち、赤色の有機EL素子30Rに対応したものに対して、インクジェット法により正孔注入層形成用インクを選択的に吐出し、それにより得られる液膜を加熱することにより正孔注入層27を形成した。続いて、隔壁絶縁層26が形成するそれぞれの液溜めのうち、緑色の有機EL素子30Gに対応したものに対して、インクジェット法により正孔注入層形成用インクを選択的に吐出し、それにより得られる液膜を加熱することにより正孔注入層27を形成した。さらに、隔壁絶縁層26が形成するそれぞれの液溜めのうち、青色の有機EL素子30Bに対応したものに対して、インクジェット法により正孔注入層形成用インクを選択的に吐出し、それにより得られる液膜を加熱することにより正孔注入層27を形成した。
【0043】
なお、本例では、正孔注入層27の材料としてポリ(3,4)−エチレンジオキシチオフェン−ポリスチレンスルホン酸を使用した。すなわち、ドナー性材料としてエチレンジオキシチオフェンを使用し、アクセプタ性材料としてポリスチレンスルホン酸を使用した。また、有機EL素子30R,30G,30Bに対応した正孔注入層27の全てについて、膜厚は20nm程度とした。さらに、赤色の有機EL素子30Rに対応した正孔注入層27ではA/D比を20とし、緑色の有機EL素子30Rに対応した正孔注入層27ではA/D比を18とし、赤色の有機EL素子30Rに対応した正孔注入層27ではA/D比を25とした。
【0044】
続いて、赤、緑、青色の画素に対応した正孔注入層27上に、それぞれ、赤、緑、青色の発光層形成用インクをインクジェット法により吐出し、それにより得られる液膜を加熱することにより発光層28を形成した。
【0045】
次いで、基板11の発光層28を形成した面に、真空蒸着法により、BaF2及びAlを順次成膜した。これにより、二層構造の陰極29を形成した。以上のようにして、TFTアレイ基板2を完成した。
【0046】
その後、ガラス基板3の一方の主面の周縁部に紫外線硬化型樹脂を塗布してシール層4を形成した。次いで、ガラス基板3とアレイ基板2とを、ガラス基板3のシール層4を設けた面とアレイ基板2の陰極32を設けた面とが対向するようにドライ窒素雰囲気中で貼り合せた。さらに、紫外線照射によりしてシール層を硬化させることにより、図1に示す有機EL表示装置1を完成した。
【0047】
次に、この有機EL表示装置1について、表示性能を測定した。その結果、有機EL素子30R,30G,30Bの発光効率(外部電流効率)は、それぞれ、3.2cd/A、20.7cd/A、4.1cd/Aであった。また、パネル正面輝度は40cd/m2であり、白表示時における消費電力は30mWであった。
【0048】
(比較例)
有機EL素子30R,30G,30Bの全てで正孔注入層27のA/D比を20としたこと以外は実施例1で説明したのと同様の方法により図1に示す有機EL表示装置1を作製した。すなわち、本例では、有機EL素子30R,30G,30B間で、正孔注入層27のA/D比及び膜厚を同一とした。
【0049】
この有機EL表示装置1について、有機EL素子30R,30G,30Bの発光効率を測定したところ、それぞれ、3.2cd/A、15.3cd/A、2.3cd/Aであった。すなわち、本例では、実施例1に比べ、有機EL素子30G,30Bの発光効率が低かった。また、この有機EL表示装置1について、実施例1と同一の駆動条件で白表示を行ったところ、有機EL素子30G,30Bの発光効率低下に伴い、白バランスが崩れ、赤みが増した。これを補正すべく有機EL素子30G,30Bの駆動電流を増加させたところ、白表示時における消費電力は62mWに上昇した。
【0050】
(実施例2)
赤色の有機EL素子30Rに対応した正孔注入層27の膜厚を10nmとし、緑色の有機EL素子30Rに対応した正孔注入層27の膜厚を30nmとし、赤色の有機EL素子30Rに対応した正孔注入層27の膜厚を40nmとしたこと以外は実施例1で説明したのと同様の方法により図2に示す有機EL表示装置1を作製した。すなわち、本例では、有機EL素子30R,30G,30B間で、正孔注入層27のA/D比及び膜厚の双方を異ならしめた。
【0051】
この有機EL表示装置1について、有機EL素子30R,30G,30Bの発光効率を測定したところ、それぞれ、3.6cd/A、22.7cd/A、4.5cd/Aであった。すなわち、本例では、実施例1に比べ、有機EL素子30R,30G,30Bの全ての発光効率が向上した。また、この有機EL表示装置1について、実施例1と同一の駆動条件で白表示を行ったところ、輝度は大幅に増加した。そこで、パネル正面輝度が40cd/m2となるように有機EL素子30R,30G,30Bの駆動源流を減少させたところ、白表示時における消費電力は24mWにまで低下した。
【0052】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明では、発光色が互いに異なる第1乃至第3有機EL素子の少なくとも2つの間で正孔注入層の組成を異ならしめる。そのため、それらの間で電子・正孔キャリアバランスχを異ならしめることができ、それら有機EL素子のそれぞれで高い発光効率(外部量子効率)φEXTを実現できるのに加え、それらの間で発光効率(外部量子効率)φEXTの差を低減することができる。したがって、本発明によると、有機EL素子の全てで高い輝度と低い消費電力との双方を実現することが可能となる。
すなわち、本発明によると、発光色が互いに異なる全ての画素で高い輝度と低い消費電力との双方を実現し得る有機EL表示装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る有機EL表示装置を概略的に示す断面図。
【図2】本発明の第2の実施形態に係る有機EL表示装置を概略的に示す断面図。
【符号の説明】
1…有機EL表示装置
2…アレイ基板
3…封止基板
4…シール層
11…基板
12…アンダーコート層
13…アンダーコート層
14…半導体層
15…ゲート絶縁膜
16…ゲート電極
20…TFT
21…層間絶縁膜
23…ソース・ドレイン電極
24…パッシベーション膜
25…陽極
26…隔壁絶縁層
26a,26b…絶縁層
27…正孔注入層
28…発光層
29…陰極
30R,30G,30B…有機EL素子
Claims (2)
- 基板と、前記基板の一方の主面上で配列し且つ互いに発光色が異なる第1乃至第3有機EL素子とを具備し、
前記第1乃至第3有機EL素子のそれぞれは、陽極と、前記陽極に対向した陰極と、前記陽極と前記陰極との間に介在した発光層と、前記陽極と前記発光層との間に介在した正孔注入層とを備え、
前記第1乃至第3有機EL素子の少なくとも2つで前記正孔注入層はドナー性材料とアクセプタ性材料とを含有し、前記第1乃至第3有機EL素子の少なくとも2つの間で前記ドナー性材料に対する前記アクセプタ性材料の比が互いに異なっていることを特徴とする有機EL表示装置。 - 前記第1乃至第3有機EL素子の少なくとも2つの間で前記正孔注入層の厚さが互いに異なっていることを特徴とする請求項1に記載の有機EL表示装置。
Priority Applications (1)
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