JP4120434B2 - シート処理装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、プリンタ、複写機等の画像形成装置から排出される用紙(シート)を処理するシート処理装置に係り、より詳しくは、用紙(シート)のセット機構を備えたシート処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
プリンタや複写機等の画像形成装置から排出される記録済みの用紙(シート)を受け入れ、所定の後処理を施すシート処理装置が、近年、広く用いられている。これは、画像形成装置のオンライン化と共に、画像形成装置による記録の高生産性が進み、画像形成後の記録紙に対してステープル綴じ、パンチ(丸穴開け)、紙折り、などの後処理手段を装備しながら高生産性を確保する画像形成装置が一般的になってきたことによる。
【0003】
このようなシート処理装置としては、例えば、ステープル綴じを例に挙げると、記録済みの用紙を受け入れてコンパイラトレイ(コンパイルトレイ)上にスタックして整合し、所定枚数のシート束を生成した後、ステープラ部によるステープル綴じを実行する技術が存在する(特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平10−120284号公報(第3−4頁、図2)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、最近では、画像形成装置とシート処理装置との間に表紙や合紙に用いる用紙(例えば厚紙等)を供給する合紙供給装置を設け、画像形成装置から供給される用紙と合紙供給装置から供給される用紙とをコンパイルトレイ上で整合したいという要請がある。
しかしながら、画像形成装置から供給される用紙(例えば普通紙)や合紙供給装置から供給される用紙(たとえば厚紙)は、その規格上のサイズが同じ(例えばA4サイズ)であっても、実際の大きさが若干異なっていることがあり、これら各用紙の搬送方向に直交する方向の長さ(用紙幅)が異なる場合には、用紙束をステープル綴じするときに、用紙束が乱れた状態で綴じられることになってしまい、見栄えが悪くなってしまうという技術的課題がみられた。
【0006】
なお、このような技術的課題は、上述したような普通紙および厚紙からなる用紙束を形成する場合に限られるものではなく、例えば、同じ用紙(例えば普通紙)であっても、画像形成装置から供給される定着を経た用紙および合紙供給装置から供給される定着を経ない用紙からなる用紙束を形成する場合においても、同様に生じ得る。
【0007】
本発明は、以上の技術的課題を解決するためになされたものであって、その目的とするところは、サイズにばらつきのある用紙(シート)からなる用紙束(シート束)を形成する場合にも、シート束の揃えを保つことにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明では、コンパイルトレイ上で揃えられたシート束に対してステープル処理を行う際に、シート束のシート搬送方向に直交する方向に対する押し付けを解除しておくことで、ステープル処理を行ったシート束の揃えが乱されるのを抑制する。
すなわち、本発明のシート処理装置は、順次、供給されるシートを集積して、一つのシート束を形成するコンパイルトレイと、コンパイルトレイに順次、供給されるシートに対し、押し付け面を用いて横基準壁に押し付けてシートの横揃えを行う横揃え手段と、コンパイルトレイ上で揃えられたシート束にステープル処理を行うステープル手段とを備え、横揃え手段は、ステープル手段によりシート束に対するステープル処理が行われる前に、シート束から押し付け面を離間させることを特徴としている。
【0009】
このシート処理装置において、横揃え手段は、コンパイルトレイに供給されるシートがシート束を構成する最後のシートである場合に、押し付け面を用いて横基準壁に押し付けて最後のシートの横揃えを行った後、ステープル手段によりシート束に対するステープル処理が行われる前に、シート束から押し付け面を離間させることを特徴とすることができる。また、ステープル手段によりシート束に対するステープル処理が行われる前に、シート束を厚み方向に押圧する押圧手段をさらに備えることを特徴とすることができる。さらに、コンパイルトレイに供給されたシートに対し、シート搬送方向の搬送力を付与してシートの縦揃えを行う縦揃え手段をさらに備え、縦揃え手段は、ステープル手段によりシート束に対するステープル処理が行われる前に、シート束をコンパイルトレイに向けて押圧することを特徴とすることができる。さらにまた、シート束には、複数種類のシートまたは供給経路の異なる複数のシートが含まれることを特徴とすることができる。
【0010】
また他の観点から捉えると、本発明のシート処理装置は、搬送される複数のシートを一つのシート束として整合するコンパイル機能を備えたシート処理装置であって、順次、供給されるシートを集積して、一つのシート束を形成するコンパイルトレイと、コンパイルトレイに順次、供給されるシートに対し、押し付け面を用いて横基準壁に押し付けてシートの横揃えを行う横揃え手段と、コンパイルトレイ上で揃えられたシート束にステープル処理を行うステープル手段と、シート束を構成するシートの種類を判別するシート種判別手段と、シート種判別手段によるシート種判別結果に基づいて、押し付け面をシート束に押し当てた状態でステープル手段によるステープル処理を行う第一のステープル処理、あるいは、押し付け面をシート束から離した状態でステープル手段によるステープル処理を行う第二のステープル処理を選択する選択手段とを備えることを特徴としている。
【0011】
このシート処理装置において、選択手段は、シート種判別手段においてシート束が複数の異なるシート種にて構成されていることが判別された場合に、第二のステープル処理を選択することを特徴とすることができる。また、選択手段は、シート種判別手段においてシート束が一つの同じシート種にて構成されることが判別された場合に、第一のステープル処理を選択することができる。
【0012】
さらに他の観点から捉えると、本発明のシート処理装置は、搬送される複数のシートを一つのシート束として整合するコンパイル機能を備えたシート処理装置であって、順次、供給されるシートを集積して、一つのシート束を形成するコンパイルトレイと、コンパイルトレイに順次、供給されるシートに対し、押し付け面を用いて横基準壁に押し付けてシートの横揃えを行う横揃え手段と、コンパイルトレイ上で揃えられたシート束にステープル処理を行うステープル手段と、シート束を構成するシートの搬送経路を判別する搬送経路判別手段と、搬送経路判別手段によるシート搬送経路判別結果に基づいて、押し付け面をシート束に押し当てた状態でステープル手段によるステープル処理を行う第一のステープル処理、あるいは、押し付け面をシート束から離した状態でステープル手段によるステープル処理を行う第二のステープル処理を選択する選択手段とを備えることを特徴としている。
【0013】
このシート処理装置において、選択手段は、搬送経路判別手段においてシート束を構成する複数のシートが2以上の異なる搬送経路を介して供給されていることが判別された場合に、第二のステープル処理を選択することを特徴とすることができる。また、選択手段は、搬送経路判別手段においてシート束を構成する複数のシートが同じ搬送経路を介して供給されていることが判別された場合に、第一のステープル処理を選択することを特徴とすることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照し、本発明の実施の形態について説明する。
図1は本実施の形態が適用されるシート処理装置の全体構成を示した図である。 シート処理装置(用紙処理装置)2は、例えば、電子写真方式によってカラー画像を形成するプリンタや複写機等の画像形成装置1に接続され、後処理装置として用いられる。このシート処理装置2は、画像形成装置1に接続されるトランスポートユニット3、このトランスポートユニット3にて取り込まれたシート(用紙)に対して折り処理を施す折りユニット4、この折りユニット4を通過したシートに対して所定の最終処理を施すフィニッシャ5、冊子の表紙などの合紙を供給するインターポーザ6、シート処理装置2の各機構部を制御する制御部7を備えている。尚、制御部7は、図1では、フィニッシャ5の筐体内に設けられているが、他のユニットの筐体内に設けることも可能である。また、画像形成装置1本体内に全ての制御機能を集約させるように構成することもできる。
【0015】
これらの各ユニットにて構成されるシート処理装置2を機能で分割すると、フィニッシャ5に設けられ、用紙束を生成してステープル綴じを実行するステープル機能部10、フィニッシャ5に設けられ、用紙束を中綴じして製本する中綴じ製本機能部30、折りユニット4に設けられ、シートに対して内三折り(C折り)や外三折り(Z折り)を施す折り機能部50、例えばフィニッシャ5に設けられ、2穴や4穴の穴あけ(パンチ)を施すパンチ機能部70、およびインターポーザ6などで構成され、用紙束の表紙に用いられる厚紙や窓空き用紙などの合紙を供給する合紙機能部80を有している。
【0016】
次に、本実施の形態における特徴的な構成である、ステープル機能部10について詳述する。
図2は、ステープル機能部10を示した構成図である。ステープル機能部10は、搬送される用紙をガイドする搬送ガイド101,102、用紙を検知して各機構部の動作を制御するための信号を出力するコンパイルイクジットセンサ103、搬送ガイド101,102の間を通って搬送された用紙を排出(搬送)する搬送ローラ対104、搬送ローラ対104により排出された用紙を積載するコンパイルトレイ105を備えている。また、ステープル綴じされた冊子を排出する排出トレイ109が設けられている。コンパイルトレイ105には、縦方向揃え(用紙搬送方向揃え)の基準壁となる縦基準壁(後述するエンドウォール151)が用紙排出方向と反対方向に設けられている。また、コンパイルトレイ105には、横方向揃え(用紙搬送方向と直交する方向)の基準壁となる横基準壁(図示せず)が、例えば装置の手前側(フロント側)に設けられている。
【0017】
また、各機能を実行する機構部として、コンパイルトレイ105に供給される用紙について、縦方向(用紙搬送方向)の用紙揃えを実行する縦方向揃え部110、縦方向揃え部110による用紙搬送方向(縦方向)の用紙揃えを補助する縦揃え補助部120、用紙束の整合性を良くするために、ステープル綴じを実行する際、用紙束を押さえると共に、ステープル綴じが終了した後の用紙束を排出する用紙束支持・排出部130、コンパイルトレイ105に供給される用紙について、用紙搬送方向に直交する方向(横方向)に対して用紙揃えを実行する横方向揃え部140、縦方向の用紙揃えに際して壁となって用紙揃えを行うエンドウォール151を含み、このエンドウォール151を駆動させる機構を有するエンドウォール部150、ステープルヘッド161を備え、コンパイルトレイ105に供給された用紙束に対してステープル綴じを施すステープル機構部160、コンパイルトレイ105内の用紙を支えるガイドであるシェルフ171を含み、このシェルフ171を駆動させる機構を有するシェルフ機構部170を備えている。
【0018】
まず、縦方向揃え部110について説明する。
縦方向揃え部110は、コンパイルトレイ105に順次、供給される用紙をエンドウォール151に押し当てるコンパイルパドル111、コンパイルパドル111を上下動(リトラクト/アドバンス動作)させるコンパイルパドルアップ/ダウンソレノイド112、コンパイルパドルアップ/ダウンソレノイド112に連動して回動やスライドをするリンク113,114、カールの強い用紙を押さえる等、用紙揃えを助けるための規制ガイド115,116を備えている。コンパイルパドル111は、例えばEPDMで形成され、1つのコンパイルパドル111に3本程度の羽根が取り付けられている。この羽根によって、コンパイルトレイ105に供給される用紙の後端をエンドウォール151に押し当てている。この押し当てによって、用紙の後端(縦方向)の揃えを実行している。
【0019】
図3は、縦方向揃え部110の各機構を説明するための斜視図である。ここでは、図面の見易さを考慮して、規制ガイド115を省略しているが、実際には、コンパイルパドル111と同軸に複数個(例えば3個)、設けられている。コンパイルパドルアップ/ダウンソレノイド112の軸には、バネ117が設けられている。コンパイルパドルアップ/ダウンソレノイド112およびバネ117の作用によってコンパイルパドルアップ/ダウンソレノイド112の軸が図の(A)方向に移動すると、リンク113は(B)方向に回動し、リンク114は(C)方向にスライドする。これらリンク113,114の動きによって、例えば、積載される用紙の枚数等、用紙束の厚さ等に基づき、必要なタイミングにて、コンパイルパドル111を上下動させることができる。一方、規制ガイド116は、リンク114の(C)方向の動作に連動して、(D)方向に回動する。これによって、カールの強い用紙の後端を押さえ込むことが可能となる。
【0020】
次に、縦揃え補助部120について説明する。
図2に示す縦揃え補助部120は、コンパイルトレイ105に供給される用紙をエンドウォール151に押し当てる動作を補助するサブパドル121、例えば、用紙枚数が所定枚数(50枚)になった時点でサブパドル121の位置を上昇させる等、サブパドル121を上下動(リトラクト/アドバンス動作)させるサブパドルアップ/ダウンソレノイド122、サブパドルアップ/ダウンソレノイド122に連動してサブパドル121を上下動させるリンク123,124を備えている。サブパドル121は、コンパイルパドル111と同様に、例えばEPDMで形成され、1つのサブパドル121に3本程度の羽根が取り付けられている。この羽根によって、コンパイルトレイ105に供給される用紙の縦揃えを補助している。
【0021】
図4は、縦揃え補助部120の各機構を説明するための斜視図である。この図4に示す斜視図は、装置のリア側(IN側)から縦揃え補助部120を眺めた図を示している。縦揃え補助部120では、用紙の整合時間を短縮するために、用紙が排出されるタイミングに基づいてギア125が1回転し、サブパドルクラッチ128を介してリンク126に連動させ、サブパドル121を動作(上下動)させている。この上下動によって、コンパイルトレイ105からの用紙排出時には、用紙束の排出を妨げることのないような上止点の位置にサブパドル121が移動するように制御され、用紙揃えに搬送力が必要であるときには、搬送力を大きくするために、必要なタイミングにて、下止点の位置にサブパドル121が移動するように制御されている。
【0022】
また、縦揃え補助部120では、コンパイルトレイ105に排出される用紙が、例えば50枚を超えると、サブパドルアップ/ダウンソレノイド122を吸引する。サブパドルアップ/ダウンソレノイド122の吸引により中心123aを中心として図の(G)方向にリンク123が回動し、連動するリンク124と、サブパドル121を含む全体が上方向(図の(F)方向)に動く。また、サブパドルアップ/ダウンソレノイド122を開放することにより、中心123aを中心として図の(H)方向にリンク123が回動し、連動するリンク124と、サブパドル121を含む全体が下方向に動き、コンパイルトレイ105に排出される用紙が1枚から50枚までに対応する高さに動く。このようにしてサブパドル121と用紙の積載面との高さを調整することで、用紙積載量が異なった場合であってもサブパドル121による搬送力を略一定の状態に保つことができる。更に、縦揃え補助部120には、用紙用面規制ガイド127が設けられており、サブパドル121によって予定以上の搬送力が用紙に付与された場合であっても、用紙が座屈することのないように構成されている。
【0023】
次に、用紙束支持・排出部130について説明する。
図2に示す用紙束支持・排出部130は、対向ロール139に押圧し、用紙の支持と用紙束の排出を行うイジェクトロール131、例えば、Z形に折られた用紙の折部近傍を押さえ込む押さえ込みロール132を有している。この押さえ込みロール132は、イジェクトロール131よりもコンパイル方向側(用紙排出方向と反対側)に設けられ、例えばA3サイズの用紙(A3SEF)がZ形に折られてA4サイズとなったときの用紙の折部近傍を押さえ込むことができるように構成されている。イジェクトロール131および押さえ込みロール132は、回動中心137を中心として回動する。
【0024】
図5は、用紙束支持・排出部130の各機構を説明するための図である。用紙束支持・排出部130は、イジェクトロール131および押さえ込みロール132を上下動させるイジェクトクランプモータ134、イジェクトロール131を回動させるイジェクトモータ135を備えている。押さえ込みロール132は、板ばね133によって支えられている。イジェクトクランプモータ134の回転によってリンク136が回動し、図2に示す回動中心137を中心に、図5に示す(I)方向に、イジェクトロール131および押さえ込みロール132を下降/上昇させる。
【0025】
イジェクトモータ135は、イジェクトロール131を回動させて、ステープル機構部160によってステープル綴じされた後の用紙を排出方向に向かって排出する。また、本実施の形態が適用されるイジェクトモータ135は、用紙束が排出された後、空のコンパイルトレイ105に最初に用紙が搬送されるタイミングにて、排出方向と反対方向であるコンパイル方向に向かって用紙を搬送するように、イジェクトロール131を逆回転させている。
【0026】
更に、用紙束支持・排出部130は、スプリング138によって所定の押圧力で用紙を押圧している。このとき、スプリング138の圧縮伸張方向(図の(J)方向)とイジェクトロール131の移動方向(図の(I)方向)とが一致していないことから、スプリング138の圧縮または伸張によってイジェクトロール131にかかる圧力の変化を緩和させている。この結果、イジェクトロール131の用紙に対する押圧力が、積載される用紙の量によって大きく変化することを防ぐことができる。
【0027】
次に、横方向揃え部140について説明する。
図2に示す横方向揃え部140は、用紙搬送方向と直交する方向にスライドし、コンパイルトレイ105に搬入される用紙について、例えば装置のリア側からフロント側に向けて、1枚ごとに横揃えを行うタンパ141、タンパ141を往復動させる駆動源であるタンパモータ142、タンパモータ142の駆動力をタンパ141に伝達するベルト143を備えている。
【0028】
図6は、横方向揃え部140の各機構を説明するための斜視図である。横方向揃え部140は、タンパ141のホーム位置を検知するフォトセンサであるタンパホームセンサ144を備えており、このタンパホームセンサ144により検知されたホームポジションにて、タンパ141は待機状態にある。タンパ141のホームポジションは装置のリア側にあり、タンパ141は、装置のフロント側にある横基準壁(図示せず)に向けて用紙のサイドエッジを押さえつけるように機能している。この待機位置は、タンパホームセンサ144の位置に関わらず、用紙のサイズが小さい場合にはフロント側に近づいている。かかる場合に、待機位置は、タンパモータ142のステッピング制御によって決定される。横方向揃えでは、コンパイルトレイ105に対する用紙搬送のタイミングに合わせてタンパモータ142が回転し、タンパ141は、ベルト143の回動に伴って上記用紙サイズに応じた待機位置から図の(K)方向に移動する。この移動動作によって、コンパイルトレイ105に搬入される用紙に対する横揃えを可能としている。より具体的には、タンパ141に設けられた押し付け面である壁部141aを用紙のサイドエッジに押し付けることで、横基準壁(図示せず)に用紙を整合させている。
【0029】
次に、エンドウォール部150について説明する。
図7は、エンドウォール部150の各機構を説明するための斜視図である。エンドウォール部150は、縦方向揃えの基準となるエンドウォール151を備え、ステープル綴じの基準位置(縦方向)に用紙を整列させている。また、エンドウォール部150は、エンドウォール151を退避させる(開かせる)際の駆動源となるステッピングモータであるエンドウォールモータ152、エンドウォールモータ152の駆動力を伝達するベルト153、エンドウォール151の閉じた状態を検知するフォトセンサであるエンドウォールホームセンサ154、エンドウォール151の開いた状態を検知するフォトセンサであるエンドウォールオープンセンサ155、ベルト153からの駆動を受けてエンドウォール151の開閉を行う軸156、エンドウォール151の天井部151bの回動中心となる中心軸157、壁部151aに設けられ、開いた天井部151bを元の状態に戻すスプリング158を備えている。
【0030】
ここで、ステープル綴じは、積載された用紙束の角を1箇所、ステープルするシングル(1箇所綴じ)モードと、複数箇所をステープルするデュアル(2箇所)モードとを選択することができる。このシングル(1箇所綴じ)モードのときには、エンドウォール151は退避しない。デュアル(2箇所)モードのときには、ステープル動作とエンドウォール151とが干渉することから、エンドウォール151をコンパイルトレイ105の積載面から退避させることが必要である。エンドウォール151が退避のために回動する際、用紙束によって天井部151bが押され、中心軸157を介して天井部151bが開く。用紙束との接触がなくなった時点で、スプリング158によって、壁部151aとL字を形成する天井部151bが元の状態に戻り、壁部151a、天井部151bおよび底部151cによってコの字を形成することができる。この状態のまま、エンドウォール151を元の位置に戻すことで、次にコンパイルすることが必要となる用紙の受け入れが可能となる。
【0031】
次に、ステープル機構部160について説明する。
図8は、ステープル機構部160を説明するための斜視図である。ステープル機構部160は、ステープル綴じを実際に行うステープルヘッド161、ステープルヘッド161を支えるベース162、このベース162上に形成され、ステープルヘッド161が動く経路を形成するレール163、ステープルヘッド161を移動させるステッピングモータであるステープルムーブモータ164、ステープルヘッド161のホーム位置を検知するステープルムーブホームセンサ165、ステープルヘッド161の中央位置を検知するステープルセンターポジションセンサ166を備えている。
【0032】
前述のシングル(1箇所綴じ)を行う際には、ステープルヘッド161は、ステープルムーブホームセンサ165によって検知される第1のホームポジション位置に留まって、必要なタイミングにて、順次、ステープル綴じを実行する。一方、デュアル(2箇所)を実行する際には、まず、ステープルセンターポジションセンサ166によって検知される第2のホームポジション位置に待機している。その後、コンパイルトレイ105に一纏まりの用紙が積載され、エンドウォール151が開いた後に、ステープルムーブモータ164を駆動させてステープルヘッド161をステープル位置まで移動させ、2箇所にステープル綴じを施すように機能している。
【0033】
次に、シェルフ機構部170について説明する。
図9は、シェルフ機構部170を説明するための斜視図である。シェルフ機構部170は、コンパイルトレイ105内の用紙を支えるガイドであるシェルフ171、このシェルフ171を駆動するステッピングモータであるシェルフモータ172、シェルフモータ172からの駆動力を受けてシェルフ171を図の(N)方向にスライドさせるラック&ピニオン機構173、シェルフ171のホーム位置を検出するフォトセンサであるシェルフホームセンサ174を備えている。
【0034】
このシェルフ171は、コンパイルトレイ105内の用紙を支えるために、用紙搬送方向(用紙排出方向)に対して所定の長さが必要である。この所定の長さをもったコンパイルトレイ105の先をそのまま排出口とすると、図2に示す排出トレイ109がシート処理装置2から大きく突出してしまう。そこで、用紙束を排出する際には、用紙排出方向と反対方向にシェルフ171を引っ込めるように構成した。これによって、装置全体を小型化することが可能となる。
【0035】
次に、図1〜図9を用いて説明したステープル機能部10の一連の動作について、これらの図を用いて説明する。
画像形成装置1より画像形成された用紙(シート)は、図2に示す搬送ガイド101,102の間を通り、搬送ローラ対104によりコンパイルトレイ105に供給される。供給された用紙は、縦方向揃え手段の一つである縦方向揃え部110のコンパイルパドル111および縦方向揃え補助手段の一つである縦揃え補助部120のサブパドル121により、縦基準壁であるエンドウォール151に寄せられる。このとき、横揃え手段の一つである横方向揃え部140のタンパ141により、コンパイルトレイ105の例えばフロント側に設けられた横基準壁(図示せず)に寄せられる。この動作を繰り返すことによって、コンパイルトレイ105の上面にて用紙は整然と集積される。
【0036】
縦方向揃え手段を構成する縦方向揃え部110では、図2に示すように、コンパイルパドル111を常時、回転させ、コンパイルトレイ105に供給される用紙の上面に当接して、用紙の後端側エッジ(リアエッジ)をエンドウォール151に押し当てている。このとき、前述のように、コンパイルトレイ105に積載される用紙が所定の厚み以上となったとき(例えば50枚を超えたとき)には、コンパイルパドルアップ/ダウンソレノイド112を動作させて、コンパイルパドル111を上昇させることで、コンパイルパドル111による搬送力が適度な状態に保たれる。
【0037】
一方、縦方向揃え補助手段を構成する縦揃え補助部120では、図4を用いて説明したように、用紙が供給される毎に、サブパドル121を上止点の位置から下止点の位置に移動させている。サブパドル121は常時、図2に示す右回り(時計回り)の方向に回転しており、下止点の位置への移動動作に伴い、用紙をエンドウォール151に押し当てる縦方向揃えを補助している。また、コンパイルトレイ105に積載される用紙が所定の厚み以上となったとき(例えば50枚を超えたとき)には、サブパドルアップ/ダウンソレノイド122を動作させて、サブパドル121の下止点の位置を上昇させることで、サブパドル121による搬送力が適度な状態に保たれる。
【0038】
ここで、横揃え手段を構成する横方向揃え部140では、用紙が供給される際、供給される用紙の奥エッジより更に奥に位置するサイズ位置に待機している。待機位置は、前述のように、図6に示すホームポジション位置である場合の他、搬送される用紙の主走査方向長さ(用紙搬送方向に直交する方向の長さ)が短い用紙が搬送される場合には、ホームポジション位置よりもフロント側に近い位置にある。搬送ローラ対104により用紙の後端が排出された後に、タンパ141が横基準壁方向に移動し、「横基準壁からタンパ141までの距離≦主走査方向長さ」となる位置で停止する。その後、再度、サイズ位置に戻る。この動作を、用紙がコンパイルトレイ105に供給される毎に繰り返すことで、横揃えを可能としている。
【0039】
その後、用紙束を形成する必要枚数の用紙が積載されて整合された後、用紙束支持・排出部130のイジェクトクランプモータ134(図5参照)が動作し、押さえ込みロール132およびイジェクトロール131が下降して、用紙面上に当接し、用紙束を押さえて支持する。そして、シングル(1箇所綴じ)モードの場合には、ステープル手段としてのステープルヘッド161に設けられたステープルモータ(図示せず)を動作させ、用紙束に対してステープル綴じを施す。その後、イジェクトモータ135(図5参照)が回転し、イジェクトロール131が排出方向に回転することで、用紙束(冊子)を排出トレイ109に向けて排出する。このとき、シェルフ機構部170では、図9に示したシェルフモータ172を動作させ、シェルフ171を引っ込める方向にスライドさせている。
【0040】
一方、デュアル(2箇所)モードの場合には、押さえ込みロール132およびイジェクトロール131が下降し、用紙束が押さえられて支持された後、エンドウォール部150のエンドウォールモータ152(図7参照)が動作する。これによって、エンドウォール151が回動され、コンパイルトレイ105からエンドウォール151が退避される。ここで、デュアル(2箇所)モードの場合、ステープルヘッド161はステープルセンターポジションセンサ166(図8参照)の位置に待機しているが、エンドウォール151が退避した後、ステープル機構部160のステープルムーブモータ164(図8参照)が駆動し、ステープルヘッド161をステープル位置に移動して、2箇所にステープル綴じが施される。その後、シングル(1箇所綴じ)モードの場合と同様にして用紙束(冊子)が排出トレイ109に排出される。
【0041】
本実施の形態では、図1に示す画像形成装置1にて画像が形成された普通紙(用紙)をコンパイルトレイ105上に連続して供給し、複数の普通紙からなる用紙束を形成すると共に、形成された用紙束にステープルヘッド161にてステープル処理を施すことにより、冊子を作成することができる。また、画像形成装置1にて画像が形成された普通紙(用紙)をコンパイルトレイ105に連続して供給する一方、普通紙の前後にインターポーザ6より冊子の表紙、裏表紙となる厚紙(用紙)を供給し、コンパイルトレイ105上で普通紙の上下を厚紙で挟んだ用紙束を形成すると共に、形成された用紙束にステープルヘッド161にてステープル処理を施すことにより、表紙、裏表紙付きの冊子も作成することができる。そして、本実施の形態では、画像形成装置1から供給される複数の用紙で作成された用紙束にステープル綴じを行う場合と、画像形成装置1およびインターポーザ6から供給された複数の用紙で作成された用紙束にステープル綴じを行う場合とで、シート処理装置2における用紙の横揃え処理およびステープル処理のやり方が異なっている。
【0042】
図10は、シート処理装置2における用紙の横揃え処理およびステープル処理を設定する判断手段および選択手段としての設定部200を示すブロック図である。設定部200は、制御部7の一機能を構成している。設定部200のCPU201は、ROM202に記憶されたプログラムに従い、RAM203との間で適宜データのやりとりを行いながら処理を実行する。この設定部200には、入力インターフェース204を介して、画像形成装置1の用紙排出口近傍の搬送経路に設けられた画像形成装置イクジットセンサ181からの用紙検知信号、インターポーザ6の用紙搬送経路上に設けられたインターポーザイクジットセンサ182からの用紙検知信号、図示しないUIの用紙トレイ指定ボタン183より入力された用紙種、同じく図示しないUIの表紙付け処理指定ボタン184より入力された表紙付けの有無が入力されるようになっている。一方、この設定部200は、出力インターフェース205を介して、イジェクトクランプモータ134、タンパモータ142およびステープルムーブモータ164を駆動制御するようになっている。
【0043】
次に、設定部200により駆動制御されたタンパモータ142によるタンパ141、ステープルムーブモータ164によるステープルヘッド161、イジェクトクランプモータ134によるイジェクトロール131の基本的な動作について説明する。図11(a)は、画像形成装置1から供給された同一サイズの用紙のみによって形成された用紙束に、ステープル処理を行う場合におけるタンパ141、ステープルヘッド161およびイジェクトロール131の動作を説明する図である。
図11(a)-(1)は、既に所定枚数−1枚の用紙Pが集積され、最後の用紙Pが供給される前の状態を示している。この状態では、横基準壁145に対してタンパ141の壁部141aが待機位置(サイズ位置)Wにある。この待機位置Wは、供給される用紙Pのタンパ141側の側端部から20mm程度離れた位置となっている。また、図11(a)-(2)は、最後の用紙Pが供給されつつある状態を示している。この状態においても、タンパ141の壁部141aは待機位置Wにある。
【0044】
図11(a)-(3)は、供給された用紙Pに対してタンパ141による整合処理が行われている状態を示している。この状態では、タンパ141がさらに移動し、壁部141aがタンプ位置Tにある。このタンプ位置Tは、横基準壁145より用紙幅(A4LEFで297mm、B5LEFで257mm)−2mmの位置である。つまり、供給される用紙Pのサイズに応じてタンプ位置Tは異なり、各用紙サイズに応じて、用紙幅よりも奥側まで用紙Pを押し込んでいることになる。但し、タンパ141には図示しないスプリングが内蔵されており、過大な付勢力はこのスプリングによって吸収されるようになっている。これにより、最後の用紙Pは横基準壁145に向かって押され、横基準壁145に横基準壁側端部が当接して最後の用紙Pの揃えが行われる。つまり、横基準壁145からタンパ141の壁部141a(押し付け面)までの距離をD1、揃えられる用紙Pの搬送方向に直交する方向のサイズをD2とすると、供給される用紙Pに対して、壁部141aは、D1≦D2となる位置に移動することになる。また、このとき、押圧手段の一つとしてのイジェクトロール131が降下し、用紙束を厚み方向に押さえる。
【0045】
図11(a)-(4)は、用紙Pの揃えが終了し、ステープルヘッド161(図8参照)により用紙束がステープルSTPで綴じられた状態を示している。この状態では、タンパ141の壁部141aが依然としてタンプ位置Tにあり、用紙束の揃えを保っている。
図11(a)-(5)は、ステープルSTPによる用紙束の綴じが終了した状態を示している。この状態では、タンパ141が逆方向に移動し、壁部141aが再び待機位置Wにある。
図11(a)-(6)は、イジェクトロール131および対向ロール139(図2参照)によりステープル綴じされた用紙束が排出されつつある状態を示している。
このような一連の動作により、用紙束がステープルSTPで綴じられることになる。
【0046】
図11(b)は、画像形成装置1およびインターポーザ6から供給された種類の異なる用紙によって形成された用紙束に、ステープル処理を行う場合におけるタンパ141およびステープルヘッド161の動作を説明する図である。
図11(b)-(1)は、既に所定枚数−1枚の用紙Pが集積され、最後の用紙Pが供給される前の状態を示している。上述した場合と同様、この状態では、横基準壁145に対してタンパ141の壁部141aが待機位置Wにある。また、図11(b)-(2)は、最後の用紙Pが供給されつつある状態を示している。この状態においても、タンパ141の壁部141aは待機位置Wにある。
【0047】
図11(b)-(3)は、供給された用紙Pに対してタンパ141による整合処理が行われている状態を示している。この場合にも、横基準壁145からタンパ141の壁部141a(押し付け面)までの距離をD1、揃えられる用紙Pの搬送方向に直交する方向のサイズをD2とすると、供給される用紙Pに対して、壁部141aは、D1≦D2となる位置に移動することになる。
【0048】
図11(b)-(4)は、用紙のPの揃えが終了した状態を示している。この状態では、タンパ141が逆方向に移動し、壁部141aが待避位置Xにある。この待避位置Xは、用紙Pの規格上許容される最大の大きさPmaxにおける用紙幅と同じかそれよりも遠い位置にある。つまり、用紙Pの規格上許容される最大幅をD2maxとすると、壁部141aは、D1≧D2maxの位置に移動することになる。また、タンパ141が待避した後、イジェクトロール131が降下し、用紙束を厚み方向に押さえる。
【0049】
図11(b)-(5)は、ステープルヘッド161(図8参照)により用紙束がステープルSTPで綴じられた状態を示している。この状態では、タンパ141の壁部141aが依然として待避位置Xにある。したがって、ステープル綴じが行われる際、用紙束はイジェクトロール131によって押さえられる一方、タンパ141によっては押さえられないことになる。
図11(b)-(6)は、ステープルSTPによる用紙束の綴じが終了した状態を示し、イジェクトロール131および対向ロール139(図2参照)によりステープル綴じされた用紙束が排出されつつある状態を示している。この状態では、タンパ141が逆方向に移動し、壁部141aが再び待機位置Wにある。
【0050】
つまり、本実施の形態では、画像形成装置1から供給された用紙のみによって構成される用紙束をステープル綴じする場合には、タンパ141によって用紙束を横方向に押さえてステープル綴じを行い(第一のステープル処理)、一方、画像形成装置1およびインターポーザ6から供給された用紙を混在した状態で構成される用紙束をステープル綴じする場合には、タンパ141によって用紙束を横方向に押さえることなくステープル綴じを行う(第二のステープル処理)ようになっている。これは、上述したインターポーザイクジットセンサ182からの用紙検知信号、図示しないUIの用紙トレイ指定ボタン183より入力された用紙種、同じく図示しないUIの表紙付け処理指定ボタン184より入力された表紙付けの有無に基づき、シート種判別手段、搬送経路判別手段および選択手段を構成する設定部200において判別、選択される。
【0051】
図12(a)は、前者、すなわち、画像形成装置1から供給された10枚の用紙Paによって、コンパイルトレイ105上に用紙束を形成した例を示している。なお、用紙Paは普通紙であるものとする。この場合、通常は同一ロットで製造された用紙Paによって用紙束が構成されているので、各用紙Paの用紙幅D2は略同一とみなすことができる。
【0052】
一方、図12(b)は、後者、すなわち、インターポーザ6から供給された1枚の用紙Pb(表紙用)+画像形成装置1から供給された8枚の用紙Pa+インターポーザ6から供給された1枚の用紙Pb(裏表紙用)によって、コンパイルトレイ105上に用紙束を形成した例を示している。なお、インターポーザ6から供給される表紙用および裏表紙用の用紙Pbは厚紙であり、画像形成装置1から供給される用紙Paと規格上同サイズ(例えばA4サイズ)であるものとする。この場合、用紙Paと用紙Pbとではロット、用紙種共に異なるので、各用紙Paの用紙幅D2aと各用紙Pbの用紙幅D2bとが異なる可能性がある(本例ではD2a<D2bであるが、D2a>D2bとなることもある)。この状態で、D1≦ D2(D2a)となる位置までタンパ141の壁部141aを移動させると、用紙Paの方には問題ないが、用紙Pbの方には極度のたわみが生じるため、そのままステープル処理を行った場合に用紙束の横揃えが乱れてしまうことになる。
【0053】
そこで、本実施の形態では、画像形成装置1から供給される用紙Paとインターポーザ6から供給される用紙Pbとを混在した状態で用紙束を形成する場合に、この用紙束を構成する最後の用紙に関しては、上述したようにタンパ141の壁部141aを一度D1≦D2となる位置で停止後、横基準壁145から離れるD1≧D2max(所定サイズの用紙において規格上許容される最大幅)となる位置にさらに移動した後に、ステープル綴りを行うようになっている。また、本実施の形態では、縦方向揃え部110に用紙束を適度に挟持する働きがある為、ステープル綴りを行う際には、用紙束の揃えが乱れることはない。今回はより確実に横ズレを防止する為に、ステープル綴りを行う際には、イジェクトロール131によりコンパイルトレイ105上の用紙束を狭持するようになっている。また、横ズレを防止する別の方法としては、縦揃え補助部120を下止点の位置にサブパドル121が移動するように制御し、搬送力を大きくし(下止点の位置)ステープル綴りを行う際の用紙束の横ズレを防止することも可能である。
【0054】
本実施の形態では、このような手順を採用することにより、用紙束の用紙搬送方向に直交する方向におけるたわみや座屈の発生を防止でき、ステープル綴じされる用紙束をきれいに且つ見栄え良くすることができる。
【0055】
なお、この説明では、用紙束の最初と最後とに厚紙が供給される場合について説明を行ったが、用紙束の途中に厚紙が供給される場合についても、上述した手順で用紙の横揃え処理およびステープル処理を施すことにより、ステープル綴じされる用紙束をきれいに且つ見栄え良くすることができる。
【0056】
また、本実施の形態では、画像形成装置1から用紙として普通紙が、インターポーザ6から用紙として厚紙が供給される例について説明を行ったが、画像形成装置1から用紙として普通紙が供給される一方、インターポーザ6からも用紙として普通紙が供給されることも有り得る。この場合においても、最後の用紙については、上述した手順によって図11(b)に示すようなタンピング動作を行ってからステープル綴じを行うことが好ましい。これは、画像形成装置1の定着装置(図示せず)を通過した用紙は、加熱加圧により変形し、元のサイズから若干大きくなってしまいやすいことによる。
【0057】
さらに、本実施の形態では、用紙種や供給部あるいは搬送経路等が異なる場合に第二のステープル処理を行うようにしていたが、これに限られるものではなく、用紙束を形成してステープル処理を行う場合には、常時第二のステープル処理を行うようにしても差し支えない。
【0058】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、サイズにばらつきのある用紙(シート)からなる用紙束(シート束)を形成する場合にも、シート束の揃えを保つことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施の形態が適用されるシート処理装置の全体構成を示した図である。
【図2】 ステープル機能部を示した構成図である。
【図3】 縦方向揃え部の各機構を説明するための斜視図である。
【図4】 縦揃え補助部の各機構を説明するための斜視図である。
【図5】 用紙束支持・排出部の各機構を説明するための図である。
【図6】 横方向揃え部の各機構を説明するための斜視図である。
【図7】 エンドウォール部の各機構を説明するための斜視図である。
【図8】 ステープル機構部を説明するための斜視図である。
【図9】 シェルフ機構部を説明するための斜視図である。
【図10】 設定部を説明するブロック図である。
【図11】 (a)は画像形成装置から供給された用紙によって形成された用紙束にステープル綴じを行う場合の動作を説明する図であり、(b)は画像形成装置とインターポーザとから供給された用紙によって形成された用紙束にステープル綴じを行う場合の動作を説明する図である。
【図12】 (a)は画像形成装置から供給された計10枚の用紙によって用紙束を形成した場合、(b)は画像形成装置とインターポーザとから供給された計10枚の用紙によって用紙束を形成した場合における用紙の積載状態を説明する図である。
【符号の説明】
1…画像形成装置、2…シート処理装置、5…フィニッシャ、7…制御部、10…ステープル機能部、103…コンパイルイクジットセンサ、104…搬送ローラ対、105…コンパイルトレイ、110…縦方向揃え部、111…コンパイルパドル、120…縦揃え補助部、121…サブパドル、130…用紙束支持・排出部、131…イジェクトロール、140…横方向揃え部、141…タンパ、150…エンドウォール部、151…エンドウォール、160…ステープル機構部、161…ステープルヘッド、170…シェルフ機構部
Claims (4)
- 搬送される複数のシートを一つのシート束として整合するコンパイル機能を備えたシート処理装置であって、
順次、供給されるシートを集積して、一つのシート束を形成するコンパイルトレイと、
前記コンパイルトレイに順次、供給されるシートに対し、押し付け面を用いて横基準壁に押し付けて当該シートの横揃えを行う横揃え手段と、
前記コンパイルトレイ上で揃えられたシート束にステープル処理を行うステープル手段と、
前記シート束が異なる大きさの複数のシートで構成されているか否かを判別するシート種判別手段と、
前記シート種判別手段によって前記シート束が同じ大きさの複数のシートで構成されていることが判別された場合に、前記押し付け面を当該シート束に押し当てた状態で前記ステープル手段によるステープル処理を行う第一のステープル処理を選択し、当該シート種判別手段によって当該シート束が異なる大きさの複数のシートで構成されていることが判別された場合に、当該押し付け面を当該シート束から離した状態で当該ステープル手段によるステープル処理を行う第二のステープル処理を選択する選択手段とを備えることを特徴とするシート処理装置。 - 前記横揃え手段は、前記第二のステープル処理において、前記横基準壁と前記押し付け面との間の距離が、所定の規格において同一サイズと見なされる前記シートの大きさのうちで最大の大きさに対応する距離またはそれ以上となる位置に、当該押し付け面を位置させることを特徴とする請求項1に記載のシート処理装置。
- 前記コンパイルトレイにシートを供給する複数のシート供給手段をさらに備え、
前記シート種判別手段は、前記複数のシート供給手段のうち少なくとも2つのシート供給手段からシートが供給される場合に、前記シート束が異なる大きさの複数のシートで構成されていると判別することを特徴とする請求項1記載のシート処理装置。 - 前記シート種判別手段は、前記複数のシート供給手段のうち1つのシート供給手段からシートが供給される場合に、前記シート束が同じ大きさの複数のシートで構成されていると判別することを特徴とする請求項3記載のシート処理装置。
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