JP4115692B2 - 2−スルホニルピリジン類の製造方法 - Google Patents
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【発明の属する技術分野】
本発明は2−スルホニルピリジン類の製造方法に関する。本発明により製造される2−スルホニルピリジン類は、例えばクロロニコチニル系殺虫剤の合成中間体として有用な5−アミノメチル−2−クロロピリジン、パーキンソン氏病治療薬の合成中間体として有用な2,5−ジクロロピリジン、2−ヒドロキシピリジンなどの医・農薬中間体の合成原料として有用である(特開平1−213263号公報、特開平9−118666号公報、特開平10−139760号公報および特開平9−59254号公報参照)。
【0002】
【従来の技術】
スルホニルシアニドから2−スルホニルピリジン類を製造する方法としては、(1)スルホニルシアニドと1−アシロキシ−1,3−ブタジエンを反応させる方法[特開平9−118666号公報、特開平10−87624号公報、特開平10−87626号公報および特開平10−139760号公報参照]、(2)スルホニルシアニドと1−エトキシ−2−メチル−1,3−ブタジエンを反応させる方法[シンセシス(Synthesis)、623頁(1989年)参照]、(3)スルホニルシアニドと1,3−ブタジエン類を反応させる方法[レクエイル デス トラヴァックス チミクエズ デス ペイズ−バス(Recueil des Travaux Chimiques des Pays-Bas)、12巻92号、1343頁(1973年)参照]、(4)スルホニルシアニドとテトラフェニルシクロペンタジエノンを環化付加させ、得られた環化付加物から一酸化炭素を脱離させる方法[テトラヘドロン レターズ(Tetrahedron Letters)、12号、971頁(1970年)]、(5)スルホニルシアニドとα,β−不飽和カルボニル化合物を反応させる方法[特開平11−269147号公報参照]が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記の方法(1)および(2)では、熱的に不安定で取り扱いが困難な、酸素官能基を有する1,3−ブタジエン類の使用が必須であり、方法(3)では、反応に約3日間の長時間を要する上に、2−スルホニルピリジン類の収率が20%程度と低い。方法(4)では、環化付加反応に175℃の高温を必要とし、また基質であるテトラフェニルシクロペンタジエノンの入手が容易ではない。方法(5)では、比較的入手の容易なα,β−不飽和カルボニル化合物が使用されているが、その1位または4位に置換基を有するα,β−不飽和カルボニル化合物を基質とした場合には、満足する収率で対応する2−スルホニルピリジン類を得ることができない。
【0004】
本発明の目的は、2−スルホニルピリジン類を容易に好収率で工業的に有利に製造し得る方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、一般式(II)
【0006】
【化10】
【0007】
(式中、R2、R3およびR4はそれぞれ水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアリール基、ハロゲン原子、置換基を有していてもよいアルコキシル基、置換基を有していてもよいアリールオキシ基、置換基を有していてもよいアシルオキシ基、置換基を有していてもよいアルキルチオ基、置換基を有していてもよいアリールチオ基、置換基を有していてもよいアシルチオ基、置換基を有していてもよい保護されたアミノ基、ニトロ基、シアノ基、置換基を有していてもよいアシル基、置換基を有していてもよいアルコキシカルボニル基、置換基を有していてもよいカルバモイル基または置換基を有していてもよいスルホニル基を表し、R5 は水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基または置換基を有していてもよいアリール基を表し、R2とR3、R3とR4およびR4とR5はそれぞれそれらが結合している炭素原子と一緒になって置換基を有していてもよい環を形成していてもよく、R61およびR62はそれぞれ置換基を有していてもよいアルキル基または置換基を有していてもよいアリール基を表し、XおよびYは、そのいずれか一方が水素原子を表し、かつ他方がハロゲン原子、水酸基、置換基を有していてもよいアルコキシル基、置換基を有していてもよいアリールオキシ基、置換基を有していてもよいアシルオキシ基、置換基を有していてもよい保護されたアミノ基、ニトロ基、シアノ基または置換基を有していてもよいスルホニル基を表すか、またはXとYが一緒になって単結合を形成する。該保護されたアミノ基はアセチルアミノ基、ベンゾイルアミノ基、メタンスルホニルアミノ基、p−トルエンスルホニルアミノ基、tert−ブトキシカルボニルアミノ基、ベンジルオキシカルボニルアミノ基またはアリルオキシカルボニルアミノ基である。)で示されるアセタール[以下、これをアセタール(II)と称することがある]を一般式(III)
【0008】
【化11】
【0009】
(式中、R1 は置換基を有していてもよいアルキル基または置換基を有していてもよいアリール基を表す。)
で示されるスルホニルシアニド[以下、これをスルホニルシアニド(III)と称することがある]と反応させることを特徴とする一般式(I)
【0010】
【化12】
【0011】
(式中、R1 、R2 、R3 、R4 およびR5 は前記定義のとおりである。)
で示される2−スルホニルピリジン類[以下、これを2−スルホニルピリジン類(I)と称することがある]の製造方法である。
【0012】
また、本発明は、アセタール(II)の代わりに該アセタール(II)に包含される一般式(II−1)
【0013】
【化13】
【0014】
(式中、R2、R3、R4、R5、R61およびR62は前記定義のとおりであり、X1はハロゲン原子、水酸基、置換基を有していてもよいアルコキシル基、置換基を有していてもよいアリールオキシ基、置換基を有していてもよいアシルオキシ基、置換基を有していてもよい保護されたアミノ基、ニトロ基、シアノ基または置換基を有していてもよいスルホニル基を表す。該保護されたアミノ基はアセチルアミノ基、ベンゾイルアミノ基、メタンスルホニルアミノ基、p−トルエンスルホニルアミノ基、tert−ブトキシカルボニルアミノ基、ベンジルオキシカルボニルアミノ基またはアリルオキシカルボニルアミノ基である。)で示されるアセタール[以下、これをアセタール(II−1)と称することがある]または一般式(II−2)
【0015】
【化14】
【0016】
(式中、R2 、R3 、R4 、R5 、R61およびR62は前記定義のとおりである。)
で示されるアセタール[以下、これをアセタール(II−2)と称することがある]をスルホニルシアニド(III)と反応させることを特徴とする2−スルホニルピリジン類(I)の製造方法である。
【0017】
本発明の好ましい実施態様において、生成するアルコールを反応系外に除去しながら反応を行う。
【0018】
【発明の実施の形態】
上記の一般式中、R1 、R2 、R3 、R4 、R5 、R61およびR62がそれぞれ表すアルキル基、R2 、R3 、R4 、X、YおよびX1 がそれぞれ表すアルコキシル基、アシルオキシ基(アルキルカルボニルオキシ基)およびスルホニル基(アルキルスルホニル基、アルコキシスルホニル基、アルキルスルファモイル基、ジアルキルスルファモイル基またはアルキルアリールスルファモイル基)が有するアルキル基、保護されたアミノ基が置換基として有していてもよいアルキル基、並びにR2 、R3 およびR4 がそれぞれ表すアルキルチオ基、アシルチオ基(アルキルカルボニルチオ基)、アシル基(アルキルカルボニル基)およびアルコキシカルボニル基が有するアルキル基、カルバモイル基が置換基として有していてもよいアルキル基は、直鎖状、分岐状または環状のいずれでもよく、その炭素数は1〜15であるのが好ましい。かかるアルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ヘキシル基、オクチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基などが挙げられる。また、R2 とR3 、R3 とR4 およびR4とR5 は、それぞれそれらが結合している炭素原子と一緒になって置換基を有していてもよい環を形成していてもよく、その環の炭素数は4〜10であるのが好ましい。かかる環としては、例えばシクロペンタン環、シクロヘキサン環、シクロヘプタン環などが挙げられる。
【0019】
上記のアルキル基および環は置換基を有していてもよい。置換基としては、例えばフェニル基、トリル基、メトキシフェニル基、クロロフェニル基、ブロモフェニル基、ニトロフェニル基、ナフチル基、ピリジル基、フリル基、チエニル基などの炭素数が4〜15であり、窒素、酸素、硫黄などのヘテロ原子を環構造に任意に含んでいてもよいアリール基;フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などのハロゲン原子;メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基、tert−ブトキシ基、ヘキシルオキシ基、オクチルオキシ基、シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基、ベンジルオキシ基、アリルオキシ基などの直鎖状、分岐状または環状の炭素数が1〜15であるアルコキシル基;フェノキシ基、クロロフェノキシ基、ブロモフェノキシ基、ニトロフェノキシ基、ナフチルオキシ基、ピリジルオキシ基、フリルオキシ基、チエニルオキシ基などの炭素数が4〜15であり、窒素、酸素、硫黄などのヘテロ原子を環構造に任意に含んでいてもよいアリールオキシ基;水酸基;アセチルオキシ基、プロパノイルオキシ基、ブチリルオキシ基、イソブチリルオキシ基、バレリルオキシ基、イソバレリルオキシ基、ピバロイルオキシ基、ヘキサノイルオキシ基、オクタノイルオキシ基、クロロアセチルオキシ基、トリフルオロアセチルオキシ基、シクロペンタンカルボニルオキシ基、シクロヘキサンカルボニルオキシ基、ベンゾイルオキシ基、メトキシベンゾイルオキシ基、クロロベンゾイルオキシ基などの直鎖状、分岐状または環状の炭素数が1〜15であるアシルオキシ基;
【0020】
メチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基、イソプロピルチオ基、ブチルチオ基、イソブチルチオ基、tert−ブチルチオ基、ヘキシルチオ基、オクチルチオ基、シクロペンチルチオ基、シクロヘキシルチオ基、ベンジルチオ基、アリルチオ基などの直鎖状、分岐状または環状の炭素数が1〜15であるアルキルチオ基;フェニルチオ基、トリルチオ基、メトキシフェニルチオ基、クロロフェニルチオ基、ブロモフェニルチオ基、ニトロフェニルチオ基、ナフチルチオ基、ピリジルチオ基、フリルチオ基、チエニルチオ基などの炭素数が4〜15であり、窒素、酸素、硫黄などのヘテロ原子を環構造に任意に含んでいてもよいアリールチオ基;アセチルチオ基、プロパノイルチオ基、ブチリルチオ基、イソブチリルチオ基、バレリルチオ基、イソバレリルチオ基、ピバロイルチオ基、ヘキサノイルチオ基、オクタノイルチオ基、クロロアセチルチオ基、トリフルオロアセチル基、シクロペンタンカルボニルチオ基、シクロヘキサンカルボニルチオ基、ベンゾイルチオ基、メトキシベンゾイルチオ基、クロロベンゾイルチオ基などの直鎖状、分岐状または環状の炭素数が1〜15であるアシルチオ基;
【0021】
アセチル基、ベンゾイル基、メタンスルホニル基、p−トルエンスルホニル基、tert−ブトキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基、アリルオキシカルボニル基などの保護基で保護されており、窒素原子が有する水素原子がメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ヘキシル基、オクチル基、シクロペンチル基、シクロへキシル基、ベンジル基、アリル基などの直鎖状、分岐状または環状の炭素数が1〜15であるアルキル基で置換されていてもよいアミノ基;ニトロ基;シアノ基;アセチル基、プロパノイル基、ブチリル基、イソブチリル基、バレリル基、イソバレリル基、ピバロイル基、ヘキサノイル基、オクタノイル基、クロロアセチル基、トリフルオロアセチル基、シクロペンタンカルボニル基、シクロヘキサンカルボニル基、ベンゾイル基、メトキシベンゾイル基、クロロベンゾイル基などの直鎖状、分岐状または環状の炭素数が1〜15であるアシル基;メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基、イソプロポキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基、イソブトキシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニル基、ヘキシルオキシカルボニル基、オクチルオキシカルボニル基、シクロペンチルオキシカルボニル基、シクロヘキシルオキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基、アリルオキシカルボニル基などの直鎖状、分岐状または環状の炭素数が1〜16であるアルコキシカルボニル基;
【0022】
窒素原子が有する任意の水素原子が、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ヘキシル基、オクチル基、シクロペンチル基、シクロへキシル基、ベンジル基、アリル基などの直鎖状、分岐状もしくは環状の炭素数が1〜15であるアルキル基またはフェニル基、トリル基、メトキシフェニル基、クロロフェニル基、ブロモフェニル基、ニトロフェニル基、ナフチル基、ピリジル基、フリル基、チエニル基などの炭素数が4〜15であり、窒素、酸素、硫黄などのヘテロ原子を環構造に任意に含んでいてもよいアリール基で置換されていてもよいカルバモイル基;メタンスルホニル基、エタンスルホニル基、トリフルオロメタンスルホニル基、ベンゼンスルホニル基、p−トルエンスルホニル基、メトキシベンゼンスルホニル基、クロロベンゼンスルホニル基、メトキシスルホニル基、エトキシスルホニル基、スルファモイル基、N,N−ジメチルスルファモイル基、N−フェニルスルファモイル基などのスルホニル基などが挙げられる。
【0023】
R2 、R3 、R4 、X、YおよびX1 がそれぞれ表す置換基を有していてもよいアルコキシル基の代表例としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基、tert−ブトキシ基、ヘキシルオキシ基、オクチルオキシ基、シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基、ベンジルオキシ基、アリルオキシ基などが挙げられる。
【0024】
R2 、R3 およびR4 がそれぞれ表す置換基を有していてもよいアルキルチオ基の代表例としては、メチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基、イソプロピルチオ基、ブチルチオ基、イソブチルチオ基、tert−ブチルチオ基、ヘキシルチオ基、オクチルチオ基、シクロペンチルチオ基、シクロヘキシルチオ基、ベンジルチオ基、アリルチオ基などが挙げられ、置換基を有していてもよいアルコキシカルボニル基の代表例としては、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基、イソプロポキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基、イソブトキシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニル基、ヘキシルオキシカルボニル基、オクチルオキシカルボニル基、シクロペンチルオキシカルボニル基、シクロヘキシルオキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基、アリルオキシカルボニル基などが挙げられる。
【0025】
R1 、R2 、R3 、R4 、R5 、R61およびR62がそれぞれ表すアリール基、R2 、R3 、R4 、X、YおよびX1 がそれぞれ表すアリールオキシ基、アシルオキシ基(アリールカルボニルオキシ基)およびスルホニル基(アリールスルホニル基、アリールオキシスルホニル基、アリールスルファモイル基、ジアリールスルファモイル基またはアルキルアリールスルファモイル基)が有するアリール基、保護されたアミノ基が置換基として有していてもよいアリール基、並びにR2 、R3 およびR4 がそれぞれ表すアリールチオ基、アシルチオ基(アリールカルボニルチオ基)およびアシル基(アリールカルボニル基)が有するアリール基、カルバモイル基が置換基として有していてもよいアリール基は、窒素、酸素、硫黄などのヘテロ原子を環構造に任意に含んでいてもよく、その炭素数は4〜15であるのが好ましい。かかるアリール基としては、例えばフェニル基、ナフチル基、ピリジル基、フリル基、チエニル基などが挙げられる。
【0026】
上記のアリール基は置換基を有していてもよい。置換基としては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ヘキシル基、オクチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基などの直鎖状、分岐状または環状の炭素数が1〜15であるアルキル基;フェニル基、トリル基、メトキシフェニル基、クロロフェニル基、ブロモフェニル基、ニトロフェニル基、ナフチル基、ピリジル基、フリル基、チエニル基などの炭素数が4〜15であり、窒素、酸素、硫黄などのヘテロ原子を環構造に任意に含んでいてもよいアリール基;フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などのハロゲン原子;メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基、tert−ブトキシ基、ヘキシルオキシ基、オクチルオキシ基、シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基、ベンジルオキシ基、アリルオキシ基などの直鎖状、分岐状または環状の炭素数が1〜15であるアルコキシル基;フェノキシ基、クロロフェノキシ基、ブロモフェノキシ基、ニトロフェノキシ基、ナフチルオキシ基、ピリジルオキシ基、フリルオキシ基、チエニルオキシ基などの炭素数が4〜15であり、窒素、酸素、硫黄などのヘテロ原子を環構造に任意に含んでいてもよいアリールオキシ基;水酸基;アセチルオキシ基、プロパノイルオキシ基、ブチリルオキシ基、イソブチリルオキシ基、バレリルオキシ基、イソバレリルオキシ基、ピバロイルオキシ基、ヘキサノイルオキシ基、オクタノイルオキシ基、クロロアセチルオキシ基、トリフルオロアセチル基、シクロペンタンカルボニルオキシ基、シクロヘキサンカルボニルオキシ基、ベンゾイルオキシ基、メトキシベンゾイルオキシ基、クロロベンゾイルオキシ基などの直鎖状、分岐状または環状の炭素数が1〜15であるアシルオキシ基;
【0027】
メチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基、イソプロピルチオ基、ブチルチオ基、イソブチルチオ基、tert−ブチルチオ基、ヘキシルチオ基、オクチルチオ基、シクロペンチルチオ基、シクロヘキシルチオ基、ベンジルチオ基、アリルチオ基などの直鎖状、分岐状または環状の炭素数が1〜15であるアルキルチオ基;フェニルチオ基、トリルチオ基、メトキシフェニルチオ基、クロロフェニルチオ基、ブロモフェニルチオ基、ニトロフェニルチオ基、ナフチルチオ基、ピリジルチオ基、フリルチオ基、チエニルチオ基などの炭素数が4〜15であり、窒素、酸素、硫黄などのヘテロ原子を環構造に任意に含んでいてもよいアリールチオ基;アセチルチオ基、プロパノイルチオ基、ブチリルチオ基、イソブチリルチオ基、バレリルチオ基、イソバレリルチオ基、ピバロイルチオ基、ヘキサノイルチオ基、オクタノイルチオ基、クロロアセチルチオ基、トリフルオロアセチルチオ基、シクロペンタンカルボニルチオ基、シクロヘキサンカルボニルチオ基、ベンゾイルチオ基、メトキシベンゾイルチオ基、クロロベンゾイルチオ基などの直鎖状、分岐状または環状の炭素数が1〜15であるアシルチオ基;
【0028】
アセチル基、ベンゾイル基、メタンスルホニル基、p−トルエンスルホニル基、tert−ブトキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基、アリルオキシカルボニル基などの保護基で保護されており、窒素原子が有する水素原子がメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ヘキシル基、オクチル基、シクロペンチル基、シクロへキシル基、ベンジル基、アリル基などの直鎖状、分岐状または環状の炭素数が1〜15であるアルキル基で置換されていてもよいアミノ基;ニトロ基;シアノ基;アセチル基、プロパノイル基、ブチリル基、イソブチリル基、バレリル基、イソバレリル基、ピバロイル基、ヘキサノイル基、オクタノイル基、クロロアセチル基、トリフルオロアセチル基、シクロペンタンカルボニル基、シクロヘキサンカルボニル基、ベンゾイル基、メトキシベンゾイル基、クロロベンゾイル基などの直鎖状、分岐状または環状の炭素数が1〜15であるアシル基;メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基、イソプロポキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基、イソブトキシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニル基、ヘキシルオキシカルボニル基、オクチルオキシカルボニル基、シクロペンチルオキシカルボニル基、シクロヘキシルオキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基、アリルオキシカルボニル基などの直鎖状、分岐状または環状の炭素数が1〜16であるアルコキシカルボニル基;
【0029】
窒素原子が有する任意の水素原子が、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ヘキシル基、オクチル基、シクロペンチル基、シクロへキシル基、ベンジル基、アリル基などの直鎖状、分岐状もしくは環状の炭素数が1〜15であるアルキル基またはフェニル基、トリル基、メトキシフェニル基、クロロフェニル基、ブロモフェニル基、ニトロフェニル基、ナフチル基、ピリジル基、フリル基、チエニル基などの炭素数が4〜15であり、窒素、酸素、硫黄などのヘテロ原子を環構造に任意に含んでいてもよいアリール基で置換されていてもよいカルバモイル基;メタンスルホニル基、エタンスルホニル基、トリフルオロメタンスルホニル基、ベンゼンスルホニル基、p−トルエンスルホニル基、メトキシベンゼンスルホニル基、クロロベンゼンスルホニル基、メトキシスルホニル基、エトキシスルホニル基、スルファモイル基、N,N−ジメチルスルファモイル基、N−フェニルスルファモイル基などのスルホニル基などが挙げられる。
【0030】
R2 、R3 、R4 、X、Y およびX1 がそれぞれ表す置換基を有していてもよいアリールオキシ基の代表例としては、フェノキシ基、クロロフェノキシ基、ブロモフェノキシ基、ニトロフェノキシ基、ナフチルオキシ基、ピリジルオキシ基、フリルオキシ基、チエニルオキシ基などが挙げられる。
【0031】
R2 、R3 およびR4 がそれぞれ表す置換基を有していてもよいアリールチオ基の代表例としては、フェニルチオ基、クロロフェニルチオ基、ブロモフェニルチオ基、ニトロフェニルチオ基、ナフチルチオ基、ピリジルチオ基、フリルチオ基、チエニルチオ基などが挙げられる。
【0032】
R2、R3、R4、X、YおよびX1がそれぞれ表す置換基を有していてもよい保護されたアミノ基において、保護基としては、アセチル基、ベンゾイル基、メタンスルホニル基、p−トルエンスルホニル基、tert−ブトキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基、アリルオキシカルボニル基が挙げられ、窒素原子が有する水素原子の置換基としては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ヘキシル基、オクチル基、シクロペンチル基、シクロへキシル基、ベンジル基、アリル基などが挙げられる。
【0033】
R2 、R3 およびR4 がそれぞれ表す置換基を有していてもよいカルバモイル基において、窒素原子が有する任意の水素原子の置換基としては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ヘキシル基、オクチル基、シクロペンチル基、シクロへキシル基、ベンジル基、アリル基などの直鎖状、分岐状または環状の炭素数が1〜15であるアルキル基;フェニル基、トリル基、メトキシフェニル基、クロロフェニル基、ブロモフェニル基、ニトロフェニル基、ナフチル基、ピリジル基、フリル基、チエニル基などの炭素数が4〜15であり、窒素、酸素、硫黄などのヘテロ原子を環構造に任意に含んでいてもよいアリール基などが挙げられる。
【0034】
R2、R3、R4、X、YおよびX1 がそれぞれ表すハロゲン原子としては、例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。
【0035】
R2、R3およびR4がそれぞれ表す置換基を有していてもよいアシル基としては、直鎖状、分岐状もしくは環状の脂肪族アシル基または芳香族アシル基のいずれでもよく、その炭素数は1〜15であるのが好ましい。アシル基の代表例としては、アセチル基、プロパノイル基、ブチリル基、イソブチリル基、バレリル基、イソバレリル基、ピバロイル基、ヘキサノイル基、オクタノイル基、クロロアセチル基、トリフルオロアセチル基、シクロペンタンカルボニル基、シクロヘキサンカルボニル基、ベンゾイル基、メトキシベンゾイル基、クロロベンゾイル基などが挙げられる。
【0036】
R2 、R3 、R4 、X、YおよびX1 がそれぞれ表す置換基を有していてもよいアシルオキシ基としては、直鎖状、分岐状もしくは環状の脂肪族アシルオキシ基または芳香族アシルオキシ基のいずれでもよく、その炭素数は1〜15であるのが好ましい。アシルオキシ基の代表例としては、アセチルオキシ基、プロパノイルオキシ基、ブチリルオキシ基、イソブチリルオキシ基、バレリルオキシ基、イソバレリルオキシ基、ピバロイルオキシ基、ヘキサノイルオキシ基、オクタノイルオキシ基、クロロアセチルオキシ基、トリフルオロアセチルオキシ基、シクロペンタンカルボニルオキシ基、シクロヘキサンカルボニルオキシ基、ベンゾイルオキシ基、メトキシベンゾイルオキシ基、クロロベンゾイルオキシ基などが挙げられる。
【0037】
R2 、R3 およびR4 がそれぞれ表す置換基を有していてもよいアシルチオ基としては、直鎖状、分岐状もしくは環状の脂肪族アシルチオ基または芳香族アシルチオ基のいずれでもよく、その炭素数は1〜15であるのが好ましい。アシルチオ基の代表例としては、アセチルチオ基、プロパノイルチオ基、ブチリルチオ基、イソブチリルチオ基、バレリルチオ基、イソバレリルチオ基、ピバロイルチオ基、ヘキサノイルチオ基、オクタノイルチオ基、クロロアセチルチオ基、トリフルオロアセチルチオ基、シクロペンタンカルボニルチオ基、シクロヘキサンカルボニルチオ基、ベンゾイルチオ基、メトキシベンゾイルチオ基、クロロベンゾイルチオ基などが挙げられる。
【0038】
R2、R3、R4、X、YおよびX1 がそれぞれ表す置換基を有していてもよいスルホニル基としては、例えばメタンスルホニル基、エタンスルホニル基、トリフルオロメタンスルホニル基、ベンゼンスルホニル基、p−トルエンスルホニル基、メトキシベンゼンスルホニル基、クロロベンゼンスルホニル基、メトキシスルホニル基、エトキシスルホニル基、スルファモイル基、N,N−ジメチルスルファモイル基、N−フェニルスルファモイル基などが挙げられる。
【0039】
本発明におけるアセタール(II)とスルホニルシアニド(III)の反応は溶媒の存在下で行うのが好ましい。溶媒としては、反応に悪影響を与えない限り特に制限されないが、例えばヘキサン、ヘプタン、オクタンなどの脂肪族炭化水素;ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、メシチレン、クロロベンゼン、トリフルオロメチルベンゼン、ジクロロベンゼンなどの芳香族炭化水素;テトラヒドロフラン、ジイソプロピルエーテル、tert−ブチルメチルエーテル、1,2−ジメトキシエタン、1,4−ジオキサン、ジグリムなどのエーテル;アセトニトリル、ベンゾニトリルなどのニトリル; 酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル;クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタンなどのハロゲン化脂肪族炭化水素;ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドなどが挙げられる。これらのうち、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、メシチレン、クロロベンゼン、トリフルオロメチルベンゼン、ジクロロベンゼンなどの芳香族炭化水素が好ましく、特にトルエンが好ましい。溶媒は単独で、または2種以上を組合わせて使用することができる。
【0040】
アセタール(II)の使用量は、スルホニルシアニド(III)に対して0.1〜10当量の範囲であるのが好ましく、0.5〜3当量の範囲であるのがより好ましい。
【0041】
反応温度は、50〜200℃の範囲であるのが好ましく、80〜150℃の範囲であるのがより好ましい。反応は、常圧下、加圧下または減圧下で行うことができる。
【0042】
本発明における反応では、反応の進行に伴ってアセタール(II)に由来するアルコールが生成するが、このアルコールを反応系外に除去しながら反応を行うのが好ましい。アルコールの除去は、常圧下、加圧下または減圧下で行うことができる。アルコールを反応系外に除去する方法は特には限定されないが、蒸留または使用する溶媒との共沸により除去する方法が好ましい。
【0043】
反応操作としては、所定量のアセタール(II)とスルホニルシアニド(III)の混合溶液を加熱して行うか、アセタール(II)を加熱されたスルホニルシアニド(III)の溶液中に滴下しながら行うが、後者の方が好ましい。滴下速度は特に制限されないが、反応液中にアセタール(II)が蓄積しない速度で行うのが好ましい。また、滴下されるアセタール(II)の濃度は特には制限されないが、反応に使用される溶媒で希釈されているのが好ましい。生成するアルコールを連続的に反応系外に除去しながら反応を行う場合は、アルコールを除去する操作に伴って反応系から失われる溶媒を逐次補給することが好ましい。
【0044】
本発明により製造される2−スルホニルピリジン類(I)の精製方法は特に制限されるものではないが、再結晶またはシリカゲルクロマトグラフィーなどの有機化合物の単離・精製に通常用いられる方法が採用される。
【0045】
原料として使用するアセタール(II)およびスルホニルシアニド(III)はいずれも公知の方法により容易に製造することができる。アセタール(II)は、例えば、対応するα,β−不飽和カルボニル化合物を酸触媒の存在下でオルトエステル類と反応させることにより製造することができ[オーガニック シンセシス コレクティブ ボリューム(Organic Synthesis Collective Volume)、4巻、21頁(1963年)]、また飽和アルデヒドのアセタールとビニルエーテルを酸触媒の存在下に縮合させることにより製造することもできる[シンセシス(Synthesis)、137頁(1981年)]。スルホニルシアニド(III)は、例えば、対応するアルキルスルフィン酸金属塩またはアリールスルフィン酸金属塩とハロゲン化シアニドとの反応により製造することができる[オーガニック シンセシス コレクティブ ボリューム(Organic Synthesis Collective Volume)、6巻、727頁(1988年)]。
【0046】
【実施例】
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら制限されるものではない。
【0047】
実施例1
2−ベンゼンスルホニル−3−メチルピリジンの合成
2−ペンテナール ジメチルアセタール(402mg、3.1mmol)およびベンゼンスルホニルシアニド(622mg(純度83%)、net3.1mmol)をトルエン3mlに溶かし、4時間加熱還流した。2−ペンテナール ジメチルアセタール(205mg、1.6mmol)を追加し、さらに1時間加熱還流した。反応混合物を濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィーで精製し、下記の物性を有する2−ベンゼンスルホニル−3−メチルピリジンを淡褐色ワックス状の固体として得た(306mg、ベンゼンスルホニルシアニドを基準として収率43%)。
【0048】
1H−NMRスペクトル(CDCl3 )δ:2.74(s,3H)、7.34(dd,1H,J=4.0,7.9Hz)、7.52−7.66(m,4H)、8.00(s,1H)、8.03(s,1H)、8.40(d,2H,J=5.0Hz)
【0049】
実施例2
2−ベンゼンスルホニル−3−メチルピリジンの合成
内容積25mlの3口フラスコにビグリューカラムを取り付け、その上部にト字管およびリービッヒ型冷却管を装着した。これに1,1,3−トリエトキシペンタン (2.50g、12.2mmol)、ベンゼンスルホニルシアニド(2.01g(純度83%)、net10.0mmol)およびトルエン10mlを仕込み、ビグリューカラム塔頂よりエタノールを含む液を連続的に留出させながら5時間加熱した。反応混合物を濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィーで精製し、下記の物性を有する2−ベンゼンスルホニル−3−メチルピリジンを淡褐色ワックス状の固体として得た(1.42g、ベンゼンスルホニルシアニドを基準として収率61%)。
【0050】
1H−NMRスペクトル(CDCl3 )δ:2.74(s,3H)、7.34(dd,1H,J=4.0,7.9Hz)、7.52−7.66(m,4H)、8.00(s,1H)、8.03(s,1H)、8.40(d,2H,J=5.0Hz)
【0051】
実施例3
2−ベンゼンスルホニル−4,6−ジメチルピリジンの合成
内容積25mlの3口フラスコにビグリューカラムを取り付け、その上部にト字管およびリービッヒ型冷却管を装着した。これにベンゼンスルホニルシアニド(2.00g(純度83%)、net9.9mmol)およびトルエン10mlを入れ、液が留出しない程度に加熱還流した。この液中に2,2,4−トリメトキシ−4−メチルペンタン(1.91g(純度76%)、net8.2mmol)を4時間かけて滴下した。2,2,4−トリメトキシ−4−メチルペンタンを滴下しながら、ビグリューカラム塔頂よりメタノールを含む液を連続的に留出させた。滴下終了後、さらに4時間の加熱とメタノールを含む液の留出を続け、最終的にビグリューカラム塔頂よりメタノールを含む液を1.81g留出させた。反応混合物を濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィーで精製し、下記の物性を有する2−ベンゼンスルホニル−4,6−ジメチルピリジンを淡黄色針状結晶として得た(1.80g、2,2,4−トリメトキシ−4−メチルペンタンを基準として収率88%)。
【0052】
1H−NMRスペクトル(CDCl3 )δ:2.40(s,3H)、2.51(s,3H)、7.10(s,1H)、7.49−7.61(m,3H)、7.83(s,1H)、8.06(d,2H,J=6.9Hz)
【0053】
実施例4
3−アセトキシ−2−ベンゼンスルホニル−5−メチルピリジンの合成
内容積25mlの3口フラスコにビグリューカラムを取り付け、その上部にト字管およびリービッヒ型冷却管を装着した。これにベンゼンスルホニルシアニド(2.00g(純度83%)、net9.9mmol)およびトルエン10mlを入れ、液が留出しない程度に加熱還流した。この液中に4−アセトキシ−2−メチル−2−ブテナール ジメチルアセタール(2.55g(純度79%)、net10.7mmol)を約5時間かけて滴下した。4−アセトキシ−2−メチル−2−ブテナール ジメチルアセタールを滴下しながら、ビグリューカラム塔頂よりメタノールを含む液を連続的に留出させた。滴下終了後、さらに5時間の加熱とメタノールを含む液の留出を続け、最終的にビグリューカラム塔頂よりメタノールを含む液を2.40g留出させた。反応混合物を濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィーで精製し、下記の物性を有する3−アセトキシ−2−ベンゼンスルホニル−5−メチルピリジンを淡褐色のオイルとして得た(1.33g、ベンゼンスルホニルシアニドを基準として収率46%)。
【0054】
1H−NMRスペクトル(CDCl3 )δ:2.40(s,3H)、2.42(s,3H)、7.36(d,1H,J=1.0Hz)、7.50−7.65(m,3H)、8.00−8.03(m,2H)、8.33(d,1H,J=1.0Hz)
【0055】
実施例5
2−ベンゼンスルホニル−4−エトキシ−3−メチルピリジンの合成
内容積25mlの3口フラスコにビグリューカラムを取り付け、その上部にト字管およびリービッヒ型冷却管を装着した。これにベンゼンスルホニルシアニド(1.55g(純度83%)、net7.7mmol)およびトルエン9mlを入れ、液が留出しない程度に加熱還流した。この液中に1,1,3,3−テトラエトキシペンタン(2.29g、9.22mmol)およびトルエン(2.4ml)の混合溶液を約8時間かけて滴下した。1,1,3,3−テトラエトキシペンタンを滴下しながら、ビグリューカラム塔頂よりエタノールを含む液を連続的に留出させた。滴下終了後、さらに2時間の加熱とエタノールを含む液の留出を続けた。反応混合物を濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィーで精製し、下記の物性を有する2−ベンゼンスルホニル−4−エトキシ−3−メチルピリジンを淡褐色のオイルとして得た(0.70g、ベンゼンスルホニルシアニドを基準として収率33%)。
【0056】
1H−NMRスペクトル(CDCl3 )δ:1.47(t,3H,J=6.9Hz)、4.12(q,2H,J=6.9Hz)、6.82(d,1H,J=5.9Hz)、7.51−7.62(m,3H)、8.00(d,1H,J=7.9Hz)、8.26(d,1H,J=5.9Hz)
【0057】
実施例6
2−ベンゼンスルホニル−5−ブロモ−3−メチルピリジンの合成
2−ブロモ−2−ペンテナール ジメチルアセタール(311mg、1.5mmol)およびベンゼンスルホニルシアニド(300mg(純度83%)、net1.5mmol)をトルエン1mlに溶かし、3.5時間加熱還流した。2−ブロモ−2−ペンテナール ジメチルアセタール(175mg、0.8mmol)を追加し、さらに1.5時間加熱還流を行った。反応混合物を濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィーで精製し、下記の物性を有する2−ベンゼンスルホニル−5−ブロモ−3−メチルピリジンを淡褐色ワックス状の固体として得た(138mg、ベンゼンスルホニルシアニドを基準として収率30%)。
【0058】
1H−NMRスペクトル(CDCl3 )d:2.73(s,3H)、7.53−7.66(m,3H)、7.81(d,1H,J=2.0Hz)、7.99(d,1H,J=8.9Hz)、8.43(d,1H,J=2.0Hz)
【0059】
実施例7
2−ベンゼンスルホニル−5−ブロモ−3−メチルピリジンの合成
内容積25mlの3口フラスコにビグリューカラムを取り付け、その上部にト字管およびリービッヒ型冷却管を装着した。これにベンゼンスルホニルシアニド(2.10g(純度83%)、net10.4mmol)およびトルエン10mlを入れ、液が留出しない程度に加熱還流した。この液中に2−ブロモ−2−ペンテナール ジメチルアセタール(2.68g、12.8mmol)を4時間かけて滴下した。2−ブロモ−2−ペンテナール ジメチルアセタールを滴下しながら、ビグリューカラム塔頂よりメタノールを含む液を連続的に留出させた。滴下終了後、さらに4時間の加熱とメタノールを含む液の留出を続け、最終的にビグリューカラム塔頂よりメタノールを含む液を1.97g留出させた。反応混合物を濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィーで精製し、下記の物性を有する2−ベンゼンスルホニル−5−ブロモ−3−メチルピリジンを淡褐色ワックス状の固体として得た(2.54g、ベンゼンスルホニルシアニドを基準として収率78%)。
【0060】
1H−NMRスペクトル(CDCl3 )d:2.73(s,3H)、7.53−7.66(m,3H)、7.81(d,1H,J=2.0Hz)、7.99(d,1H,J=8.9Hz)、8.43(d,1H,J=2.0Hz)
【0061】
比較例1
2−ベンゼンスルホニル−3−メチルピリジンの合成(実施例2に対する比較例)
2−ペンテナール(3.0ml、30.7mmol)、ベンゼンスルホニルシアニド(500mg(純度95%)、net2.8mmol)およびホウ酸トリブチル(100mg,0.5mmol)をトルエン5mlに溶かし、5時間加熱還流した。反応混合物を濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィーで精製し、2−ベンゼンスルホニル−3−メチルピリジンを淡褐色ワックス状の固体として得た(123mg、ベンゼンスルホニルシアニドを基準として収率19%)。
【0062】
比較例2
2−ベンゼンスルホニル−4,6−ジメチルピリジンの合成(実施例3に対する比較例)
温度計、マグネチックスターラ、ディーンシュターク型水分定量受器および冷却管を装備した内容積50mlの3口フラスコに、メシチルオキシド(4−メチル−3−ペンテン−2−オン)9.80g(100mmol)およびベンゼンスルホニルシアニド8.35g(50.0mmol)を入れ、溶媒としてトルエン15mlおよびブタノール1.5mlを加え、続いてホウ酸トリブチル1.15g(5.00mmol)を添加した後、窒素雰囲気下として内温116℃にて攪拌し、生成する水を分離除去しながら10時間加熱還流した。この溶液を室温まで冷却後、溶媒などの低沸成分をロータリーエバポレーターで濃縮し、氷浴中で冷却して結晶を析出させた。この結晶をグラスフィルターで濾過し、5℃以下に冷却したトルエン10mlで洗浄後、真空ポンプで2時間真空乾燥し、無色の結晶として、下記の物性を有する2−ベンゼンスルホニル−4,6−ジメチルピリジン6.14gを得た(純度99%、ベンゼンスルホニルシアニドを基準として収率49%)。
【0063】
比較例3
3−アセトキシ−2−ベンゼンスルホニル−5−メチルピリジンの合成(実施例4に対する比較例)
温度計、マグネチックスターラ、ディーンシュターク型水分定量受器および冷却管を装備した内容積100mlの3口フラスコに、4−アセトキシ−2−メチル−2−ブテナール5.0g(39.6mmol)、ベンゼンスルホニルシアニド7.05g(39.6mmol)、ホウ酸トリブチル0.91g(4.0mmol)および1−ブタノール(0.59g、7.9mmol)を入れ、溶媒としてトルエン20mlを加えた後、内温108℃にて攪拌し、生成する水を分離除去しながら22時間加熱還流した。この溶液を室温まで冷却後、溶媒などの低沸成分をロータリーエバポレーターで濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(展開溶媒:酢酸エチル/ヘキサン=1/3)で精製し、褐色の油状物として、下記の物性を有する3−アセトキシ−2−ベンゼンスルホニル−5−メチルピリジン2.62gを得た(ベンゼンスルホニルシアニド基準で収率24%)。
【0064】
【発明の効果】
本発明によれば、2−スルホニルピリジン類(I)を容易に好収率で工業的に有利に製造し得る。
Claims (4)
- 一般式(II)
- 一般式(II−1)
- 一般式(II−2)
- 生成するアルコールを反応系外に除去しながら反応を行う請求項1〜3のいずれか1項に記載の製造方法。
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