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JP4108729B2 - 窒素含有縮合環化合物含有医薬組成物 - Google Patents

窒素含有縮合環化合物含有医薬組成物 Download PDF

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JP4108729B2 JP2007138496A JP2007138496A JP4108729B2 JP 4108729 B2 JP4108729 B2 JP 4108729B2 JP 2007138496 A JP2007138496 A JP 2007138496A JP 2007138496 A JP2007138496 A JP 2007138496A JP 4108729 B2 JP4108729 B2 JP 4108729B2
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Description

本発明は、URAT1活性阻害作用を有する窒素含有縮合環化合物又はその医薬上許容される塩を含有する医薬組成物に関する。
尿酸(uric acid)は分子量168、解離定数(pKa値)5.75の物質であり、体液中においては、pHに依存して尿酸あるいはその共役塩基である尿酸塩(urate)として存在する。ヒトでは、肝臓の尿酸酸化酵素(ウリカーゼ)を変異により機能が欠失しているため、尿酸はプリン体の最終代謝産物となる。すなわち、食事性及び内因性に産生されたプリン体は、アデノシンからイノシン、ヒポキサンチンを経てキサンチンとなり、又はグアノシンからグアニンを経てキサンチンとなり、このキサンチンがキサンチンオキシダーゼ又はキサンチンデヒドロゲナーゼによる酸化を受けて尿酸となる。尿酸は主として腎臓から排泄される。
高尿酸血症が高度になり、そして尿酸の血中レベルが溶解度の上限を超えると、尿酸ナトリウムの結晶が軟骨組織や関節で形成され、痛風結節(tophi)とよばれる沈殿物をつくる。この痛風結節は、急性痛風性関節炎を引き起こし、これが進行すると慢性痛風性関節炎となる。このほか、高尿酸血症による尿酸ナトリウムの結晶沈着による合併症として腎障害(痛風腎)や尿路結石を伴うことも明らかであり、また、高尿酸血症そのものが腎機能障害を惹起することも知られている。
高尿酸血症患者には高脂血症、糖尿病、高血圧、肥満などの合併症が多い。これらの合併症はそれぞれ単独でも冠動脈疾患や死亡率の危険因子であるが、高尿酸血症患者は血中尿酸値が正常の患者群と比較して、冠動脈疾患の合併率が有意に高いこと及び生存期間が短いことは以前より知られていた。Fangらは、1971年から1992年の22年間に、血中尿酸値を測定することができた25から74歳の5926例について、冠動脈疾患による死亡率を大規模に調査し、血中尿酸値の上昇は単独で虚血性心疾患のリスクとなることを明らかにした。また、合併症の治療とともに、血中尿酸値そのものを低下させる治療が冠動脈疾患の発症予防と死亡率低下に有用であり、無症候性高尿酸血症においても血中尿酸値を低下させる治療が積極的に行われるべきであることも報告されている。最近では高血圧に合併する高尿酸血症が心血管疾患の独立した危険因子であることが確定的となっている。また、1)痛風、高尿酸血症には尿酸ナトリウムの結晶沈着による合併症である腎障害(痛風腎ともいう)、尿路結石が高頻度に合併すること、2)脳・心血管事故再発予防の面からも血中尿酸値のコントロールが重要であること、3)高尿酸血症・痛風患者では高脂血症の合併が多いこと、4)高尿酸血症の成因又は増悪因子として肥満は無視できないこと、5)尿酸排泄低下型高尿酸血症に対しては、原則として尿酸排泄促進剤を用いること、6)高血圧に伴う高尿酸血症は心血管事故の独立した危険因子である可能性が高いこと、等が知られれていることからも、血中尿酸値を低下させることが上記に挙げた疾患の治療又は予防に有効であるだけでなく、血中尿酸値を低下させる薬剤をこれら上記疾患の治療剤又は予防剤と併用することもこれら上記疾患の治療又は予防に有効であると言える。
尿酸は主として腎臓から排泄されるが、血中の尿酸は腎糸球体からいったんほぼ完全に濾過され、その後、近位尿細管で大半の尿酸を再吸収しているため、尿中にはわずかな尿酸しか排泄されない。この近位尿細管における尿酸の再吸収は、トランスポーターを介する輸送であることが、腎皮質より調製した膜小胞(vesicle)を用いた実験によって明らかにされ、その基質選択性、その阻害剤等も明らかにされてきた。
近年、ヒト腎臓尿酸トランスポーターをコードする遺伝子(SLC22A12)が同定された。本遺伝子によりコードされるトランスポーター(urate transporter 1, URAT1)は有機アニオントランスポーター(OAT)ファミリーに属する12回膜貫通型の分子で、そのcDNA全長をプローブとして用いたノーザンブロット法においては、成人及び胎児腎臓に特異的に発現していることが明らかとなった。また、そのC末端ペプチドに対する特異的ポリクローナル抗体を用いて行われたヒト腎組織切片における免疫染色では、その局在は皮質の近位尿細管管腔側であることが確認された。Xenopus laevis卵母細胞発現系を用いた実験により、URAT1を介する尿酸の取り込みは時間依存的に増加し、また、その尿酸取り込みは高い尿酸濃度で飽和を示す担体輸送の特徴を示した。さらに、その取り込みは乳酸、ピラジンカルボン酸、ニコチン酸等の有機アニオンとの交換によって行われること、及びその取り込みはプロベネシド(probenecid)、ベンズブロマロン(benzbromarone)等の尿酸排泄促進薬により阻害されること等も明らかとなり、URAT1が上記膜小胞(vesicle)を用いた実験によって明らかにされてきたトランスポーターであることが示された。すなわち、URAT1は腎臓において尿酸再吸収を担う中心的輸送体であることが明らかとなった。
さらに、特発性腎性低尿酸血症患者の遺伝子解析により、URAT1の遺伝子変異が同定され、これらの変異体URAT1をXenopus laevis卵母細胞に発現させると尿酸輸送活性が失われていることが判明した。この事実からも、URAT1が血中尿酸値の調節に関与していることが明らかとなっている。
また、URAT1と疾患の関係についても、URAT1の尿酸輸送活性を阻害するプロベネシド(probenecid)又はベンズブロマロン(benzbromarone)が、高尿酸血症の治療薬であること、及び高い血中尿酸値が関与する病態、例えば、高尿酸血症、痛風結節、痛風関節炎、痛風腎、尿路結石、腎機能障害の治療薬又は予防薬として有用であることが既に多く報告されている。
また、例えば、核酸代謝拮抗剤、降圧利尿剤、抗結核薬、消炎鎮痛薬、高脂血症薬、喘息治療薬、免疫抑制薬等の薬剤には血中尿酸値が上昇する薬剤があり、上記血中尿酸値上昇に起因する病態への進行又は悪化が問題となっている。
してみれば、URAT1活性阻害作用を有する物質を含有する医薬組成物は、尿酸が関与する病態、例えば、高い血中尿酸値が関与する病態、具体的には、高尿酸血症、痛風結節、痛風関節炎、痛風腎、尿路結石、腎機能障害等の治療薬又は予防薬、更には、血中尿酸値を低下させることにより、高脂血症、糖尿病、肥満又は心血管疾患、例えば高血圧、冠動脈疾患、血管内皮障害若しくは虚血性心疾患等の治療薬又は予防薬としても有用であるといえよう。さらに他のこれら治療薬又は予防薬とURAT1活性阻害作用を有する物質を含有する医薬組成物とを併用することは、より効果的にこれら疾患の治療又は予防に有用であるといえよう。
また、URAT1活性阻害作用を有する物質を含有する医薬組成物は、例えば、核酸代謝拮抗剤、降圧利尿剤、抗結核薬、消炎鎮痛薬、高脂血症薬、喘息治療薬、免疫抑制薬等の血中尿酸値を上昇させる薬剤と併用することにより、血中尿酸値の上昇を防止することができるという点で有用であるといえよう。
現在、高尿酸血症の治療剤又は予防剤として、URAT1活性阻害作用を有する尿酸排泄促進剤であるベンズブロマロンが用いられている。しかし、ベンズブロマロンのURAT1活性阻害作用は十分なものではない。また、CYP阻害作用があり、薬物動態学的な薬物相互作用を引き起こす可能性が示唆されている。従って、よりURAT1活性阻害作用が強く、かつCYP阻害作用がない若しくは非常に弱い高尿酸血症の治療剤又は予防剤の開発が強く望まれていた。
本発明者らは既に本発明の医薬組成物の有効成分である後述の一般式[1]で表される化合物が、URAT1活性を阻害して血中尿酸値を低下させ、よって尿酸が関与する病態(高尿酸血症、痛風結節、急性痛風性関節炎、慢性痛風性関節炎、痛風腎、尿路結石、腎機能障害、冠動脈疾患、虚血性心疾患等)の治療又は予防等に有効であり、かつCYP阻害作用がない若しくは非常に弱いことを見出した。
ところが、一般式[1]で表される化合物は単独での安定性は良好であるが、従来から用いられている添加剤との配合によっては、安定性が悪い、溶出性(崩壊性)が十分でない場合があること等が判明した。従って、医薬組成物について、その製造工程若しくは保存時における当該化合物の経時的安定性を向上させた医薬組成物、又は速やかな溶出性(崩壊性)を有する医薬組成物、或いはこれら特徴を併せ持っている医薬組成物の開発が重要であると思われる。
本発明は、従来のURAT1活性阻害剤に比較してより活性が強く、かつCYP阻害作用がない若しくは非常に弱い、新たな医薬組成物であって、製造工程若しくは保存時における有効成分の経時的安定性を向上させた医薬組成物、又は速やかな溶出性(崩壊性)を有する医薬組成物、或いはこれら特徴を併せ持っている医薬組成物を提供することを課題とする。
本発明者らは、従来の高尿酸血症の治療薬又は予防薬に代わる新たな高尿酸血症の治療薬又は予防薬を開発すべく鋭意研究を重ねた結果、一般式[1]で表される化合物に特定の成分を配合することにより、経時的安定性、溶出性(崩壊性)に優れた医薬組成物が得られることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、以下の通りである。
<1>
下記一般式[1]で表される窒素含有縮合環化合物又はその医薬上許容される塩(以下、化合物[1]ともいう)、及び一種以上の医薬上許容される添加剤を含有する医薬組成物であって、当該窒素含有縮合環化合物又はその医薬上許容される塩が塩基性添加剤と接触しない医薬組成物。
Figure 0004108729
[式中、
1、R及びRは、それぞれ同一又は異なって、
1)水素原子、又は
2)下記グループAより選ばれる基であるか、或いは
3)R1とRが、それらが結合する炭素原子と一緒になって炭素数3乃至14の飽和若しくは不飽和の炭素環(当該炭素環は、下記グループAより選ばれる同一又は異なった1以上の置換基で置換されてもよい。)を形成するか、又は
4)RとRが、それらが結合する炭素原子と一緒になって炭素数3乃至14の飽和若しくは不飽和の炭素環(当該炭素環は、下記グループAより選ばれる同一又は異なった1以上の置換基で置換されてもよい。)を形成してもよく;
Yは、
1)−CO−、
2)−CS−、又は
3)−S(=O)
であり;
は、
1)窒素原子、或いは
2)CR(式中、Rは、
(a)水素原子、若しくは
(b)下記グループAより選ばれる基であるか、又は
(c)RとRが、それらが結合する炭素原子と一緒になって炭素数3乃至14の飽和若しくは不飽和の炭素環(当該炭素環は、下記グループAより選ばれる同一又は異なった1以上の置換基で置換されてもよい。)を形成してもよい。)
であり;
は、
1)酸素原子、
2)−N(R)−(式中、Rは、
(a)水素原子、又は
(b)下記グループBより選ばれる同一又は異なった1以上の置換基で置換されてもよいC1−6アルキル基である。)、
3)−N(COR)−(式中、Rは、
(a)水酸基、
(b)下記グループBより選ばれる同一又は異なった1以上の置換基で置換されてもよいC1−6アルキル基、
(c)C1−6アルコキシ基(当該C1−6アルコキシ基は、下記(i)及び(ii)より選ばれる同一又は異なった1以上の置換基で置換されてもよい。
(i)下記グループBより選ばれる置換基、
(ii)下記グループBより選ばれる同一又は異なった1以上の置換基で置換されてもよいC1−6アルキル基。)、
(d)下記グループAより選ばれる同一又は異なった1以上の置換基で置換されてもよい炭素数3乃至14の飽和若しくは不飽和の炭素環基、
(e)下記グループAより選ばれる同一又は異なった1以上の置換基で置換されてもよいシクロアルキルアルコキシ基、
(f)下記グループAより選ばれる同一又は異なった1以上の置換基で置換されてもよいアラルキル基、又は
(g)下記グループAより選ばれる同一又は異なった1以上の置換基で置換されてもよいアラルコキシ基である。)、
4)−N(S(=O))−(式中、Rは、前記と同義である。)、
5)−N(CONR)−(式中、R及びRは、それぞれ同一若しくは異なって、
(a)水素原子、若しくは
(b)下記グループBより選ばれる同一又は異なった1以上の置換基で置換されてもよいC1−6アルキル基であるか、又は
(c)RとRが、それらが結合する窒素原子と一緒になって単環からなる窒素含有飽和複素環(当該複素環は、下記グループAより選ばれる同一又は異なった1以上の置換基で置換されてもよい。)を形成してもよい。)、
6)硫黄原子、
7)−S(=O)−、
8)−S(=O)−、或いは
9)−CR10−(式中、R及びR10は、それぞれ同一若しくは異なって、
(a)水素原子、若しくは
(b)下記グループBより選ばれる同一又は異なった1以上の置換基で置換されてもよいC1−6アルキル基であるか、又は
(c)RとR10が一緒になってオキソ基を形成してもよい。)
であり;
−X−X−は、
−(CR1112)n−(式中、nは、1乃至3の整数であり、n個のR11及びR12は、それぞれ同一若しくは異なって、
(a)水素原子、又は
(b)下記グループBより選ばれる同一又は異なった1以上の置換基で置換されてもよいC1−6アルキル基であるか、或いは
(c)同一の炭素原子に結合するR11とR12が一緒になってオキソ基を形成するか、又は
(d)n個のR11及びR12のうち同一又は隣接する2つの炭素原子に結合する2つが、当該炭素原子と一緒になって炭素数3乃至14の飽和若しくは不飽和の炭素環(当該炭素環は、下記グループAより選ばれる同一又は異なった1以上の置換基で置換されてもよい。)を形成してもよい。)
であり;かつ
環Aは、
1)炭素数3乃至14の飽和若しくは不飽和の炭素環基(当該炭素環基は、下記グループAより選ばれる同一又は異なった1以上の置換基で置換されてもよい。)、又は
2)窒素原子、酸素原子及び硫黄原子より選ばれる少なくとも1つのヘテロ原子を有する飽和若しくは不飽和の複素環基(当該複素環基は、下記グループAより選ばれる同一又は異なった1以上の置換基で置換されてもよい。)
である。
[グループA]
1)ハロゲン原子、
2)−OR13(式中、R13は、
(a)水素原子、
(b)下記グループBより選ばれる同一又は異なった1以上の置換基で置換されてもよいC1−6アルキル基、又は
(c)−COR14(式中、R14は、
a)水素原子、
b)水酸基、
c)下記グループBより選ばれる同一又は異なった1以上の置換基で置換されてもよいC1−6アルキル基、
d)C1−6アルコキシ基(当該C1−6アルコキシ基は、下記(i)及び(ii)より選ばれる同一又は異なった1以上の置換基で置換されてもよい。
(i)下記グループBより選ばれる置換基、
(ii)下記グループBより選ばれる同一又は異なった1以上の置換基で置換されてもよいC1−6アルキル基。)、
e)炭素数3乃至14の飽和若しくは不飽和の炭素環基(当該炭素環基は、下記(i)及び(ii)より選ばれる同一又は異なった1以上の置換基で置換されてもよい。
(i)下記グループBより選ばれる置換基、
(ii)下記グループBより選ばれる同一又は異なった1以上の置換基で置換されてもよいC1−6アルキル基。)、
f)シクロアルキルアルコキシ基(当該シクロアルキルアルコキシ基は、下記(i)及び(ii)より選ばれる同一又は異なった1以上の置換基で置換されてもよい。
(i)下記グループBより選ばれる置換基、
(ii)下記グループBより選ばれる同一又は異なった1以上の置換基で置換されてもよいC1−6アルキル基。)、
g)アラルキル基(当該アラルキル基は、下記(i)及び(ii)より選ばれる同一又は異なった1以上の置換基で置換されてもよい。
(i)下記グループBより選ばれる置換基、
(ii)下記グループBより選ばれる同一又は異なった1以上の置換基で置換されてもよいC1−6アルキル基。)、又は
h)アラルコキシ基(当該アラルコキシ基は、下記(i)及び(ii)より選ばれる同一又は異なった1以上の置換基で置換されてもよい。
(i)下記グループBより選ばれる置換基、
(ii)下記グループBより選ばれる同一又は異なった1以上の置換基で置換されてもよいC1−6アルキル基。)である。)である。)、
3)下記グループBより選ばれる同一又は異なった1以上の置換基で置換されてもよいC1−6アルキル基、
4)シクロアルキルアルコキシ基(当該シクロアルキルアルコキシ基は、下記(a)及び(b)より選ばれる同一又は異なった1以上の置換基で置換されてもよい。
(a)下記グループBより選ばれる置換基、
(b)下記グループBより選ばれる同一又は異なった1以上の置換基で置換されてもよいC1−6アルキル基。)、
5)アラルキル基(当該アラルキル基は、下記(a)及び(b)より選ばれる同一又は異なった1以上の置換基で置換されてもよい。
(a)下記グループBより選ばれる置換基、
(b)下記グループBより選ばれる同一又は異なった1以上の置換基で置換されてもよいC1−6アルキル基。)、
6)アラルコキシ基(当該アラルコキシ基は、下記(a)及び(b)より選ばれる同一又は異なった1以上の置換基で置換されてもよい。
(a)下記グループBより選ばれる置換基、
(b)下記グループBより選ばれる同一又は異なった1以上の置換基で置換されてもよいC1−6アルキル基。)、
7)−COR14(式中、R14は、前記と同義である。)、
8)−NR1516(式中、R15及びR16は、それぞれ同一若しくは異なって、
(a)水素原子、若しくは
(b)下記グループBより選ばれる同一又は異なった1以上の置換基で置換されてもよいC1−6アルキル基であるか、又は
(c)R15とR16が、それらが結合する窒素原子と一緒になって単環からなる窒素含有飽和複素環(当該複素環は、下記(i)及び(ii)より選ばれる同一又は異なった1以上の置換基で置換されてもよい。
(i)下記グループBより選ばれる置換基、
(ii)下記グループBより選ばれる同一又は異なった1以上の置換基で置換されてもよいC1−6アルキル基。)を形成してもよい。)、
9)−CONR1516(式中、R15及びR16は、前記と同義である。)、
10)−NR17COR14(式中、R14は、前記と同義であり、R17は、
(a)水素原子、又は
(b)下記グループBより選ばれる同一又は異なった1以上の置換基で置換されてもよいC1−6アルキル基である。)、
11)−NR17S(=O)14(式中、R14及びR17は、前記と同義である。)、
12)−NR17CONR1516(式中、R15、R16及びR17は、前記と同義である。)、
13)−SR13(式中、R13は、前記と同義である。)、
14)−S(=O)R14(式中、R14は、前記と同義である。)、
15)−S(=O)14(式中、R14は、前記と同義である。)、
16)−S(=O)NR1516(式中、R15及びR16は、前記と同義である。)、
17)炭素数3乃至14の飽和若しくは不飽和の炭素環基(当該炭素環基は、下記(a)及び(b)より選ばれる同一又は異なった1以上の置換基で置換されてもよい。
(a)下記グループBより選ばれる置換基、
(b)下記グループBより選ばれる同一又は異なった1以上の置換基で置換されてもよいC1−6アルキル基。)、
18)窒素原子、酸素原子及び硫黄原子より選ばれる少なくとも1つのヘテロ原子を有する飽和若しくは不飽和の複素環基(当該複素環基は、下記(a)及び(b)より選ばれる同一又は異なった1以上の置換基で置換されてもよい。
(a)下記グループBより選ばれる置換基、
(b)下記グループBより選ばれる同一又は異なった1以上の置換基で置換されてもよいC1−6アルキル基。)、
19)アリールオキシ基(当該アリールオキシ基は、下記(a)及び(b)より選ばれる同一又は異なった1以上の置換基で置換されてもよい。
(a)下記グループBより選ばれる置換基、
(b)下記グループBより選ばれる同一又は異なった1以上の置換基で置換されてもよいC1−6アルキル基。)、
20)シアノ基、及び
21)ニトロ基
[グループB]
1)ハロゲン原子、
2)水酸基、
3)C1−6アルコキシ基、
4)−NR1819(式中、R18及びR19は、それぞれ同一又は異なって、
(a)水素原子、若しくは
(b)C1−6アルキル基であるか、又は
(c)R18とR19が、それらが結合する窒素原子と一緒になって単環からなる窒素含有飽和複素環を形成してもよい。)、
5)−CONR1819(式中、R18及びR19は、前記と同義である。)、
6)−COR20(式中、R20は、
(a)水素原子、
(b)水酸基、
(c)C1−6アルキル基、又は
(d)C1−6アルコキシ基である。)、
7)−NR21COR20(式中、R20は、前記と同義であり、R21は、
(a)水素原子、又は
(b)C1−6アルキル基である。)、
8)−NR21CONR1819(式中、R18、R19及びR21は、前記と同義である。)、
9)−NR21S(=O)22(式中、R21は、前記と同義であり、R22は、C1−6アルキル基である。)、及び
10)−S(=O)22(式中、R22は、前記と同義である。)、
ここで、上記3)乃至10)におけるC1−6アルキル基及びC1−6アルコキシ基は、
1’)ハロゲン原子、
2’)水酸基、
3’)C1−6アルコキシ基、
4’)−NR18’R19’(式中、R18’及びR19’は、それぞれ同一又は異なって、
(a)水素原子、若しくは
(b)C1−6アルキル基であるか、又は
(c)R18’とR19’が、それらが結合する窒素原子と一緒になって単環からなる窒素含有飽和複素環を形成してもよい。)、
5’)−CONR18’R19’(式中、R18’及びR19’は、前記と同義である。)、
6’)−COR20’(式中、R20’は、
(a)水素原子、
(b)水酸基、
(c)C1−6アルキル基、又は
(d)C1−6アルコキシ基である。)、
7’)−NR21’COR20’(式中、R20’は、前記と同義であり、R21’は、
(a)水素原子、又は
(b)C1−6アルキル基である。)、
8’)−NR21’CONR18’R19’(式中、R18’、R19’及びR21’は、前記と同義である。)、
9’)−NR21’S(=O)22’(式中、R21’は、前記と同義であり、R22’は、C1−6アルキル基である。)、及び
10’)−S(=O)22’(式中、R22’は、前記と同義である。)
より選ばれる同一又は異なった1以上の置換基で置換されてもよく、
また、上記4)、5)及び8)における単環からなる窒素含有飽和複素環は、更にC1−6アルキル基及び上記1’)乃至10’)より選ばれる同一又は異なった1以上の置換基で置換されていてもよい。]
<2>
下記一般式[1]で表される窒素含有縮合環化合物又はその医薬上許容される塩、及び一種以上の医薬上許容される添加剤を含有する医薬組成物であって、塩基性添加剤を含有しないか、或いは下記一般式[1]で表される窒素含有縮合環化合物又はその医薬上許容される塩1重量部に対して塩基性添加剤が1重量部未満含有される医薬組成物。
Figure 0004108729
[式中の各記号は、上記<1>と同義である。]
<3>
当該添加剤の全てが塩基性添加剤ではない、上記<1>に記載の医薬組成物。
<4>
塩基性添加剤が、アルカリ金属水酸化物、アルカリ土類金属水酸化物、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ土類金属炭酸塩、アルカリ金属炭酸水素塩、アルカリ土類金属炭酸水素塩、アルカリ金属ケイ酸塩、及びアルカリ土類金属ケイ酸塩から選ばれる、上記<1>乃至<3>のいずれか一に記載の医薬組成物。
<5>
塩基性添加剤が、アルカリ金属ケイ酸塩及びアルカリ土類金属ケイ酸塩から選ばれる、上記<1>乃至<3>のいずれか一に記載の医薬組成物。
<6>
塩基性添加剤が、ケイ酸カルシウムである、上記<1>乃至<3>のいずれか一に記載の医薬組成物。
<7>
下記一般式[1]で表される窒素含有縮合環化合物又はその医薬上許容される塩、並びに酸性添加剤及び中性添加剤からなる群より選ばれる一種以上の医薬上許容される添加剤を含有する医薬組成物であって、塩基性添加剤を含有しないか、或いは下記一般式[1]で表される窒素含有縮合環化合物又はその医薬上許容される塩1重量部に対して塩基性添加剤が1重量部未満含有される医薬組成物。
Figure 0004108729
[式中の各記号は、上記<1>と同義である。]
<8>
下記一般式[1]で表される窒素含有縮合環化合物又はその医薬上許容される塩、及び一種以上の医薬上許容される添加剤を含有する医薬組成物であって、当該添加剤の全てが酸性添加剤及び中性添加剤からなる群より選ばれる医薬組成物。
Figure 0004108729
[式中の各記号は、上記<1>と同義である。]
<9>
含有される添加剤がD−マンニトール、結晶セルロース、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、軽質無水ケイ酸、クロスポビドン、ステアリン酸マグネシウム、乳糖、トウモロコシデンプン、クロスカルメロースナトリウム、カルメロース、カルメロースナトリウム、カルメロースカルシウム、カルボキシメチルスターチナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポビドン、酸化チタン、及びマクロゴールからなる群より選ばれる一種以上である、上記<1>乃至<8>のいずれか一項に記載の医薬組成物。
<10>
低置換度ヒドロキシプロピルセルロースを含有する、上記<1>乃至<9>のいずれか一に記載の医薬組成物。
<11>
クロスポビドンを含有する、上記<1>乃至<9>のいずれか一に記載の医薬組成物。
<12>
低置換度ヒドロキシプロピルセルロース及びクロスポビドンを含有する、上記<1>乃至<9>のいずれか一に記載の医薬組成物。
<13>
D−マンニトール、結晶セルロース、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、軽質無水ケイ酸、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、クロスポビドン及びステアリン酸マグネシウムを含有する、上記<1>乃至<9>のいずれか一に記載の医薬組成物。
<14>
下記一般式[1]で表される窒素含有縮合環化合物又はその医薬上許容される塩、及び低置換度ヒドロキシプロピルセルロースを含有する医薬組成物。
Figure 0004108729
[式中の各記号は、上記<1>と同義である。]
<15>
下記一般式[1]で表される窒素含有縮合環化合物又はその医薬上許容される塩、及びクロスポビドンを含有する医薬組成物。
Figure 0004108729
[式中の各記号は、上記<1>と同義である。]
<16>
下記一般式[1]で表される窒素含有縮合環化合物又はその医薬上許容される塩、並びに低置換度ヒドロキシプロピルセルロース及びクロスポビドンを含有する医薬組成物。
Figure 0004108729
[式中の各記号は、上記<1>と同義である。]
<17>
錠剤である、上記<1>乃至<16>のいずれか一に記載の医薬組成物。
<18>
コーティング剤で被覆されたものである、上記<17>記載の医薬組成物。
<19>
コーティング剤が、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、酸化チタン及びマクロゴールを含有する、上記<18>記載の医薬組成物。
<20>
URAT1活性阻害剤である、上記<1>乃至<19>のいずれか一に記載の医薬組成物。
<21>
血中尿酸値低下剤である、上記<1>乃至<19>のいずれか一に記載の医薬組成物。
<22>
尿酸が関与する病態の治療剤又は予防剤である、上記<1>乃至<19>のいずれか一に記載の医薬組成物。
<23>
尿酸が関与する病態が、高尿酸血症、痛風結節、急性痛風性関節炎、慢性痛風性関節炎、痛風腎、尿路結石、腎機能障害、冠動脈疾患又は虚血性心疾患である、上記<22>に記載の医薬組成物。
<24>
CYPを実質的に阻害しない、上記<1>乃至<19>のいずれか一に記載の医薬組成物。
<25>
一般式[1]で表される窒素含有縮合環化合物が、下記一般式[2]で表される窒素含有縮合環化合物(以下、化合物[2]ともいう)である、上記<1>乃至<24>のいずれか一に記載の医薬組成物。
Figure 0004108729
[式中、R、R、R、Y、X、X及びXは上記<1>と同義であり、
環A’は、
1)炭素数3乃至14の飽和若しくは不飽和の炭素環基(当該炭素環基は、下記グループCより選ばれる同一又は異なった1以上の置換基で置換されている。)、又は
2)窒素原子、酸素原子及び硫黄原子より選ばれる少なくとも1つのヘテロ原子を有する飽和若しくは不飽和の複素環基(当該複素環基は、下記グループCより選ばれる同一又は異なった1以上の置換基で置換されている。)
であり、当該環A’は少なくとも1つの−OR13’(R13’は、下記グループCで定義する。)で置換されており;
’は、
1)酸素原子、
2)−N(R)−(式中、Rは、
(a)水素原子、又は
(b)下記グループBより選ばれる同一又は異なった1以上の置換基で置換されてもよいC1−6アルキル基である。)、
3)−N(COR)−(式中、Rは、
(a)水酸基、
(b)下記グループBより選ばれる同一又は異なった1以上の置換基で置換されてもよいC1−6アルキル基、
(c)C1−6アルコキシ基(当該C1−6アルコキシ基は、下記(i)及び(ii)より選ばれる同一又は異なった1以上の置換基で置換されてもよい。
(i)下記グループBより選ばれる置換基、
(ii)下記グループBより選ばれる同一又は異なった1以上の置換基で置換されてもよいC1−6アルキル基。)、
(d)下記グループAより選ばれる同一又は異なった1以上の置換基で置換されてもよい炭素数3乃至14の飽和若しくは不飽和の炭素環基、
(e)下記グループAより選ばれる同一又は異なった1以上の置換基で置換されてもよいシクロアルキルアルコキシ基、
(f)下記グループAより選ばれる同一又は異なった1以上の置換基で置換されてもよいアラルキル基、又は
(g)下記グループAより選ばれる同一又は異なった1以上の置換基で置換されてもよいアラルコキシ基である。)、
4)−N(S(=O))−(式中、Rは、前記と同義である。)、
5)−N(CONR)−(式中、R及びRは、それぞれ同一若しくは異なって、
(a)水素原子、若しくは
(b)下記グループBより選ばれる同一又は異なった1以上の置換基で置換されてもよいC1−6アルキル基であるか、又は
(c)RとRが、それらが結合する窒素原子と一緒になって単環からなる窒素含有飽和複素環(当該複素環は、下記グループAより選ばれる同一又は異なった1以上の置換基で置換されてもよい。)を形成してもよい。)、
6)硫黄原子、
7)−S(=O)−、
8)−S(=O)−、或いは
9)−CH
である。
(但し、X’が、−CH−である場合、
−X−X−は、
−(CR1112)n−(式中、nは、1乃至3の整数であり、n個のR11及びR12は、それぞれ同一若しくは異なって、
(a)水素原子であるか、或いは、
(b)同一の炭素原子に結合するR11とR12が一緒になってオキソ基を形成するか、又は
(c)n個のR11及びR12のうち同一又は隣接する2つの炭素原子に結合する2つが、当該炭素原子と一緒になって炭素数3乃至14の飽和若しくは不飽和の炭素環(当該炭素環は、下記グループAより選ばれる同一又は異なった1以上の置換基で置換されてもよい。)を形成してもよい。)
であり;
13’が水素原子であり;かつ
環A’が、少なくとも1つのハロゲン原子でさらに置換されている;
但し、R11及びR12がいずれも水素原子であり、かつnが2のときは、R、R及びRがいずれも水素原子である。)
[グループA]
1)ハロゲン原子、
2)−OR13(式中、R13は、
(a)水素原子、
(b)下記グループBより選ばれる同一又は異なった1以上の置換基で置換されてもよいC1−6アルキル基、又は
(c)−COR14(式中、R14は、
a)水素原子、
b)水酸基、
c)下記グループBより選ばれる同一又は異なった1以上の置換基で置換されてもよいC1−6アルキル基、
d)C1−6アルコキシ基(当該C1−6アルコキシ基は、下記(i)及び(ii)より選ばれる同一又は異なった1以上の置換基で置換されてもよい。
(i)下記グループBより選ばれる置換基、
(ii)下記グループBより選ばれる同一又は異なった1以上の置換基で置換されてもよいC1−6アルキル基。)、
e)炭素数3乃至14の飽和若しくは不飽和の炭素環基(当該炭素環基は、下記(i)及び(ii)より選ばれる同一又は異なった1以上の置換基で置換されてもよい。
(i)下記グループBより選ばれる置換基、
(ii)下記グループBより選ばれる同一又は異なった1以上の置換基で置換されてもよいC1−6アルキル基。)、
f)シクロアルキルアルコキシ基(当該シクロアルキルアルコキシ基は、下記(i)及び(ii)より選ばれる同一又は異なった1以上の置換基で置換されてもよい。
(i)下記グループBより選ばれる置換基、
(ii)下記グループBより選ばれる同一又は異なった1以上の置換基で置換されてもよいC1−6アルキル基。)、
g)アラルキル基(当該アラルキル基は、下記(i)及び(ii)より選ばれる同一又は異なった1以上の置換基で置換されてもよい。
(i)下記グループBより選ばれる置換基、
(ii)下記グループBより選ばれる同一又は異なった1以上の置換基で置換されてもよいC1−6アルキル基。)、又は
h)アラルコキシ基(当該アラルコキシ基は、下記(i)及び(ii)より選ばれる同一又は異なった1以上の置換基で置換されてもよい。
(i)下記グループBより選ばれる置換基、
(ii)下記グループBより選ばれる同一又は異なった1以上の置換基で置換されてもよいC1−6アルキル基。)である。)である。)、
3)下記グループBより選ばれる同一又は異なった1以上の置換基で置換されてもよいC1−6アルキル基、
4)シクロアルキルアルコキシ基(当該シクロアルキルアルコキシ基は、下記(a)及び(b)より選ばれる同一又は異なった1以上の置換基で置換されてもよい。
(a)下記グループBより選ばれる置換基、
(b)下記グループBより選ばれる同一又は異なった1以上の置換基で置換されてもよいC1−6アルキル基。)、
5)アラルキル基(当該アラルキル基は、下記(a)及び(b)より選ばれる同一又は異なった1以上の置換基で置換されてもよい。
(a)下記グループBより選ばれる置換基、
(b)下記グループBより選ばれる同一又は異なった1以上の置換基で置換されてもよいC1−6アルキル基。)、
6)アラルコキシ基(当該アラルコキシ基は、下記(a)及び(b)より選ばれる同一又は異なった1以上の置換基で置換されてもよい。
(a)下記グループBより選ばれる置換基、
(b)下記グループBより選ばれる同一又は異なった1以上の置換基で置換されてもよいC1−6アルキル基。)、
7)−COR14(式中、R14は、前記と同義である。)、
8)−NR1516(式中、R15及びR16は、それぞれ同一若しくは異なって、
(a)水素原子、若しくは
(b)下記グループBより選ばれる同一又は異なった1以上の置換基で置換されてもよいC1−6アルキル基であるか、又は
(c)R15とR16が、それらが結合する窒素原子と一緒になって単環からなる窒素含有飽和複素環(当該複素環は、下記(i)及び(ii)より選ばれる同一又は異なった1以上の置換基で置換されてもよい。
(i)下記グループBより選ばれる置換基、
(ii)下記グループBより選ばれる同一又は異なった1以上の置換基で置換されてもよいC1−6アルキル基。)を形成してもよい。)、
9)−CONR1516(式中、R15及びR16は、前記と同義である。)、
10)−NR17COR14(式中、R14は、前記と同義であり、R17は、
(a)水素原子、又は
(b)下記グループBより選ばれる同一又は異なった1以上の置換基で置換されてもよいC1−6アルキル基である。)、
11)−NR17S(=O)14(式中、R14及びR17は、前記と同義である。)、
12)−NR17CONR1516(式中、R15、R16及びR17は、前記と同義である。)、
13)−SR13(式中、R13は、前記と同義である。)、
14)−S(=O)R14(式中、R14は、前記と同義である。)、
15)−S(=O)14(式中、R14は、前記と同義である。)、
16)−S(=O)NR1516(式中、R15及びR16は、前記と同義である。)、
17)炭素数3乃至14の飽和若しくは不飽和の炭素環基(当該炭素環基は、下記(a)及び(b)より選ばれる同一又は異なった1以上の置換基で置換されてもよい。
(a)下記グループBより選ばれる置換基、
(b)下記グループBより選ばれる同一又は異なった1以上の置換基で置換されてもよいC1−6アルキル基。)、
18)窒素原子、酸素原子及び硫黄原子より選ばれる少なくとも1つのヘテロ原子を有する飽和若しくは不飽和の複素環基(当該複素環基は、下記(a)及び(b)より選ばれる同一又は異なった1以上の置換基で置換されてもよい。
(a)下記グループBより選ばれる置換基、
(b)下記グループBより選ばれる同一又は異なった1以上の置換基で置換されてもよいC1−6アルキル基。)、
19)アリールオキシ基(当該アリールオキシ基は、下記(a)及び(b)より選ばれる同一又は異なった1以上の置換基で置換されてもよい。
(a)下記グループBより選ばれる置換基、
(b)下記グループBより選ばれる同一又は異なった1以上の置換基で置換されてもよいC1−6アルキル基。)、
20)シアノ基、及び
21)ニトロ基
[グループB]
1)ハロゲン原子、
2)水酸基、
3)C1−6アルコキシ基、
4)−NR1819(式中、R18及びR19は、それぞれ同一又は異なって、
(a)水素原子、若しくは
(b)C1−6アルキル基であるか、又は
(c)R18とR19が、それらが結合する窒素原子と一緒になって単環からなる窒素含有飽和複素環を形成してもよい。)、
5)−CONR1819(式中、R18及びR19は、前記と同義である。)、
6)−COR20(式中、R20は、
(a)水素原子、
(b)水酸基、
(c)C1−6アルキル基、又は
(d)C1−6アルコキシ基である。)、
7)−NR21COR20(式中、R20は、前記と同義であり、R21は、
(a)水素原子、又は
(b)C1−6アルキル基である。)、
8)−NR21CONR1819(式中、R18、R19及びR21は、前記と同義である。)、
9)−NR21S(=O)22(式中、R21は、前記と同義であり、R22は、C1−6アルキル基である。)、及び
10)−S(=O)22(式中、R22は、前記と同義である。)、
ここで、上記3)乃至10)におけるC1−6アルキル基及びC1−6アルコキシ基は、
1’)ハロゲン原子、
2’)水酸基、
3’)C1−6アルコキシ基、
4’)−NR18’R19’(式中、R18’及びR19’は、それぞれ同一又は異なって、
(a)水素原子、若しくは
(b)C1−6アルキル基であるか、又は
(c)R18’とR19’が、それらが結合する窒素原子と一緒になって単環からなる窒素含有飽和複素環を形成してもよい。)、
5’)−CONR18’R19’(式中、R18’及びR19’は、前記と同義である。)、
6’)−COR20’(式中、R20’は、
(a)水素原子、
(b)水酸基、
(c)C1−6アルキル基、又は
(d)C1−6アルコキシ基である。)、
7’)−NR21’COR20’(式中、R20’は、前記と同義であり、R21’は、
(a)水素原子、又は
(b)C1−6アルキル基である。)、
8’)−NR21’CONR18’R19’(式中、R18’、R19’及びR21’は、前記と同義である。)、
9’)−NR21’S(=O)22’(式中、R21’は、前記と同義であり、R22’は、C1−6アルキル基である。)、及び
10’)−S(=O)22’(式中、R22’は、前記と同義である。)
より選ばれる同一又は異なった1以上の置換基で置換されてもよく、
また、上記4)、5)及び8)における単環からなる窒素含有飽和複素環は、更にC1−6アルキル基及び上記1’)乃至10’)より選ばれる同一又は異なった1以上の置換基で置換されていてもよい。
[グループC]
1)ハロゲン原子、
2)−OR13’(式中、R13’は、
(a)水素原子、
(b)前記グループBより選ばれる同一又は異なった1以上の置換基で置換されてもよいC1−6アルキル基、又は
(c)−COR14’(式中、R14’は、
a)水素原子、
b)水酸基、
c)前記グループBより選ばれる同一又は異なった1以上の置換基で置換されてもよいC1−6アルキル基、
d)C1−6アルコキシ基(当該C1−6アルコキシ基は、下記(i)及び(ii)より選ばれる同一又は異なった1以上の置換基で置換されてもよい。
(i)前記グループBより選ばれる置換基、
(ii)前記グループBより選ばれる同一又は異なった1以上の置換基で置換されてもよいC1−6アルキル基。)、
e)炭素数3乃至14の飽和若しくは不飽和の炭素環基(当該炭素環基は、下記(i)及び(ii)より選ばれる同一又は異なった1以上の置換基で置換されてもよい。
(i)前記グループBより選ばれる置換基、
(ii)前記グループBより選ばれる同一又は異なった1以上の置換基で置換されてもよいC1−6アルキル基。)、
f)シクロアルキルアルコキシ基(当該シクロアルキルアルコキシ基は、下記(i)及び(ii)より選ばれる同一又は異なった1以上の置換基で置換されてもよい。
(i)前記グループBより選ばれる置換基、
(ii)前記グループBより選ばれる同一又は異なった1以上の置換基で置換されてもよいC1−6アルキル基。)、
g)アラルキル基(当該アラルキル基は、下記(i)及び(ii)より選ばれる同一又は異なった1以上の置換基で置換されてもよい。
(i)前記グループBより選ばれる置換基、
(ii)前記グループBより選ばれる同一又は異なった1以上の置換基で置換されてもよいC1−6アルキル基。)、又は
h)アラルコキシ基(当該アラルコキシ基は、下記(i)及び(ii)より選ばれる同一又は異なった1以上の置換基で置換されてもよい。
(i)前記グループBより選ばれる置換基、
(ii)前記グループBより選ばれる同一又は異なった1以上の置換基で置換されてもよいC1−6アルキル基。)である。)である。)、
3)前記グループBより選ばれる同一又は異なった1以上の置換基で置換されてもよいC1−6アルキル基、
4)シクロアルキルアルコキシ基(当該シクロアルキルアルコキシ基は、下記(a)及び(b)より選ばれる同一又は異なった1以上の置換基で置換されてもよい。
(a)前記グループBより選ばれる置換基、
(b)前記グループBより選ばれる同一又は異なった1以上の置換基で置換されてもよいC1−6アルキル基。)、
5)アラルキル基(当該アラルキル基は、下記(a)及び(b)より選ばれる同一又は異なった1以上の置換基で置換されてもよい。
(a)前記グループBより選ばれる置換基、
(b)前記グループBより選ばれる同一又は異なった1以上の置換基で置換されてもよいC1−6アルキル基。)、
6)アラルコキシ基(当該アラルコキシ基は、下記(a)及び(b)より選ばれる同一又は異なった1以上の置換基で置換されてもよい。
(a)前記グループBより選ばれる置換基、
(b)前記グループBより選ばれる同一又は異なった1以上の置換基で置換されてもよいC1−6アルキル基。)、
7)−COR14’(式中、R14’は、前記と同義である。)、
8)−NR15’R16’(式中、R15’及びR16’は、それぞれ同一若しくは異なって、
(a)水素原子、若しくは
(b)前記グループBより選ばれる同一又は異なった1以上の置換基で置換されてもよいC1−6アルキル基であるか、又は
(c)R15’とR16’が、それらが結合する窒素原子と一緒になって単環からなる窒素含有飽和複素環(当該複素環は、下記(i)及び(ii)より選ばれる同一又は異なった1以上の置換基で置換されてもよい。
(i)前記グループBより選ばれる置換基、
(ii)前記グループBより選ばれる同一又は異なった1以上の置換基で置換されてもよいC1−6アルキル基。)を形成してもよい。)、
9)−NR17’COR14’(式中、R14’は、前記と同義であり、R17’は、
(a)水素原子、又は
(b)前記グループBより選ばれる同一又は異なった1以上の置換基で置換されてもよいC1−6アルキル基である。)、
10)−NR17’S(=O)14’(式中、R14’及びR17’は、前記と同義である。)、
11)−NR17’CONR15’R16’(式中、R15’、R16’及びR17’は、前記と同義である。)、
12)−SR13’(式中、R13’は、前記と同義である。)、
13)−S(=O)R14’(式中、R14’は、前記と同義である。)、
14)−S(=O)14’(式中、R14’は、前記と同義である。)、
15)−S(=O)NR15’R16’(式中、R15’及びR16’は、前記と同義である。)、
16)炭素数3乃至14の飽和若しくは不飽和の炭素環基(当該炭素環基は、下記(a)及び(b)より選ばれる同一又は異なった1以上の置換基で置換されてもよい。
(a)前記グループBより選ばれる置換基、
(b)前記グループBより選ばれる同一又は異なった1以上の置換基で置換されてもよいC1−6アルキル基。)、
17)窒素原子、酸素原子及び硫黄原子より選ばれる少なくとも1つのヘテロ原子を有する飽和若しくは不飽和の複素環基(当該複素環基は、下記(a)及び(b)より選ばれる同一又は異なった1以上の置換基で置換されてもよい。
(a)前記グループBより選ばれる置換基、
(b)前記グループBより選ばれる同一又は異なった1以上の置換基で置換されてもよいC1−6アルキル基。)、
18)アリールオキシ基(当該アリールオキシ基は、下記(a)及び(b)より選ばれる同一又は異なった1以上の置換基で置換されてもよい。
(a)前記グループBより選ばれる置換基、
(b)前記グループBより選ばれる同一又は異なった1以上の置換基で置換されてもよいC1−6アルキル基。)、
19)シアノ基、及び
20)ニトロ基]
<26>
一般式[1]で表される窒素含有縮合環化合物が、(3−クロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノンである、上記<1>乃至<25>のいずれか一に記載の医薬組成物。
<27>
一般式[1]で表される窒素含有縮合環化合物が、(3−ブロモ−4−ヒドロキシフェニル)−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノンである、上記<1>乃至<25>いずれか一に記載の医薬組成物。
<28>
一般式[1]で表される窒素含有縮合環化合物が、(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノンである、上記<1>乃至<25>のいずれか一に記載の医薬組成物。
<29>
下記一般式[1]で表される窒素含有縮合環化合物又はその医薬上許容される塩に一種以上の医薬上許容される添加剤を配合して、当該窒素含有縮合環化合物又はその医薬上許容される塩を安定化させる方法であって、当該窒素含有縮合環化合物又はその医薬上許容される塩を塩基性添加剤と接触させない安定化方法。
Figure 0004108729
[式中の各記号は、上記<1>と同義である。]
<30>
下記一般式[1]で表される窒素含有縮合環化合物又はその医薬上許容される塩に一種以上の医薬上許容される添加剤を配合して、当該窒素含有縮合環化合物又はその医薬上許容される塩を安定化させる方法であって、当該塩基性添加剤を配合しないか、或いは当該窒素含有縮合環化合物又はその医薬上許容される塩1重量部に対して塩基性添加剤を1重量部未満で配合する安定化方法。
Figure 0004108729
[式中の各記号は、上記<1>と同義である。]
<31>
下記一般式[1]で表される窒素含有縮合環化合物又はその医薬上許容される塩に酸性添加剤及び中性添加剤からなる群より選ばれる一種以上の医薬上許容される添加剤を配合し、かつ塩基性添加剤を配合しないか、或いは当該窒素含有縮合環化合物又はその医薬上許容される塩1重量部に対して塩基性添加剤を1重量部未満で配合する、当該窒素含有縮合環化合物又はその医薬上許容される塩の安定化方法。
Figure 0004108729
[式中の各記号は、上記<1>と同義である。]
<32>
下記一般式[1]で表される窒素含有縮合環化合物又はその医薬上許容される塩に一種以上の医薬上許容される添加剤を配合して、当該窒素含有縮合環化合物又はその医薬上許容される塩を安定化させる方法であって、当該添加剤の全てが酸性添加剤及び中性添加剤からなる群より選ばれる安定化方法。
Figure 0004108729
[式中の各記号は、上記<1>と同義である。]
<33>
下記一般式[1]で表される窒素含有縮合環化合物又はその医薬上許容される塩に一種以上の医薬上許容される添加剤を配合して、当該窒素含有縮合環化合物又はその医薬上許容される塩を保存する方法であって、当該窒素含有縮合環化合物又はその医薬上許容される塩を塩基性添加剤と接触させない保存方法。
Figure 0004108729
[式中の各記号は、上記<1>と同義である。]
<34>
下記一般式[1]で表される窒素含有縮合環化合物又はその医薬上許容される塩に一種以上の医薬上許容される添加剤を配合して、当該窒素含有縮合環化合物又はその医薬上許容される塩を保存する方法であって、塩基性添加剤を配合しないか、或いは当該窒素含有縮合環化合物又はその医薬上許容される塩1重量部に対して塩基性添加剤を1重量部未満で配合する保存方法。
Figure 0004108729
[式中の各記号は、上記<1>と同義である。]
<35>
下記一般式[1]で表される窒素含有縮合環化合物又はその医薬上許容される塩に酸性添加剤及び中性添加剤からなる群より選ばれる一種以上の医薬上許容される添加剤を配合し、かつ塩基性添加剤を配合しないか、或いは当該窒素含有縮合環化合物又はその医薬上許容される塩1重量部に対して塩基性添加剤を1重量部未満で配合する、当該窒素含有縮合環化合物又はその医薬上許容される塩の保存方法。
Figure 0004108729
[式中の各記号は、上記<1>と同義である。]
<36>
下記一般式[1]で表される窒素含有縮合環化合物又はその医薬上許容される塩に一種以上の医薬上許容される添加剤を配合して、当該窒素含有縮合環化合物又はその医薬上許容される塩を保存する方法であって、当該添加剤の全てが酸性添加剤及び中性添加剤からなる群より選ばれる保存方法。
Figure 0004108729
[式中の各記号は、上記<1>と同義である。]
本発明の医薬組成物の有効成分である化合物[1]は、URAT1の活性を効果的に阻害し、血中尿酸値を低下させるので、高尿酸血症、痛風結節、急性痛風性関節炎、慢性痛風性関節炎、痛風腎、尿路結石、腎機能障害、冠動脈疾患、虚血性心疾患等の尿酸が関与する病態の治療剤又は予防剤として有効である。また、従来の高尿酸血症の治療薬又は予防薬とは異なり、CYPを実質的に阻害しないので、薬物動態学的な薬物相互作用を引き起こす可能性が極めて低く、従って、副作用の軽減という効果も期待される。
さらに、本発明の医薬組成物は、その製造工程又は保存時における化合物[1]の経時的安定性に優れ、長期にわたる保管を可能にするという効果を奏する。また、本発明の医薬組成物は、化合物[1]の速やかな溶出性(崩壊性)を実現し、速やかに薬物血中濃度を向上させるという効果を奏する。
本明細書において使用する各置換基の定義は次の通りである。
「C1−6アルキル基」とは、炭素数1乃至6個の直鎖又は分枝してもよいアルキル基であり、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、tert−ペンチル基、ヘキシル基等が挙げられる。好ましくは、C1−4アルキル基である。特に好ましくは、メチル基、エチル基、イソプロピル基、tert−ブチル基である。
「C1−4アルキル基」とは、炭素数1乃至4個の直鎖又は分枝してもよいアルキル基であり、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基等が挙げられる。好ましくは、メチル基、エチル基、イソプロピル基、tert−ブチル基である。
「C2−6アルケニル基」とは、炭素数2乃至6個の直鎖又は分枝してもよいアルケニル基であり、例えば、ビニル基、n−プロペニル基、イソプロペニル基、n−ブテニル基、イソブテニル基、sec−ブテニル基、n−ペンテニル基、イソペンテニル基、1−メチルプロペニル基、n−ヘキセニル基、イソヘキセニル基、1,1−ジメチルブテニル基、2,2−ジメチルブテニル基、3,3−ジメチルブテニル基、3,3−ジメチルプロペニル基、2−エチルブテニル基等が挙げられる。好ましくは、炭素数2乃至4個の直鎖又は分枝してもよいアルケニル基である。特に好ましくは、ビニル基、n−プロペニル基、イソプロペニル基である。
「ハロゲン原子」とは、フッ素原子、塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子である。
「C1−6アルコキシ基」とは、そのアルキル部位が上記定義の「C1−6アルキル基」であるアルコキシ基であり、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基等が挙げられる。好ましくは、そのアルキル基部分が上記定義の「C1−4アルキル基」であるアルコキシ基である。特に好ましくは、メトキシ基、エトキシ基である。
「C1−4アルコキシ基」とは、そのアルキル部位が上記定義の「C1−4アルキル基」であるアルコキシ基であり、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基等が挙げられる。特に好ましくは、メトキシ基、エトキシ基である。
「炭素数3乃至14の飽和若しくは不飽和の炭素環基」とは、炭素数3乃至14の飽和若しくは不飽和の環状炭化水素基であり、具体的には、アリール基、シクロアルキル基、シクロアルケニル基、或いはそれらを構成する環の2つ以上が縮合した縮合炭素環由来の基等を意味する。
「アリール基」とは、炭素数6乃至14の芳香族炭化水素基であり、例えば、フェニル基、ナフチル基、ビフェニル基、アントリル基、アズレニル基、フェナントリル基、ペンタレニル基等が挙げられる。好ましくは、フェニル基である。
「シクロアルキル基」とは、炭素数3乃至8個のシクロアルキル基であり、例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基等が挙げられる。好ましくは、炭素数3乃至6個のシクロアルキル基であり、具体的には、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基である。特に好ましくは、シクロプロピル基、シクロヘキシル基である。
「シクロアルケニル基」とは、炭素数3乃至8個のシクロアルケニル基であり、少なくとも1個、好ましくは1又は2個の二重結合を含む。例えば、シクロプロペニル基、シクロブテニル基、シクロペンテニル基、シクロペンタジエニル基、シクロヘキセニル基、シクロヘキサジエニル基(2,4−シクロヘキサジエン−1−イル基、2,5−シクロヘキサジエン−1−イル基等)、シクロヘプテニル基、シクロオクテニル基等が挙げられる。好ましくは、炭素数3乃至6個のシクロアルケニル基であり、特に好ましくは、シクロヘキセニル基である。
これら「アリール基」、「シクロアルキル基」、「シクロアルケニル基」を構成する環の2つ以上が縮合した縮合炭素環由来の基としては、例えば、インデニル基、インダニル基、フルオレニル基、1,4−ジヒドロナフチル基、1,2,3,4−テトラヒドロナフチル基(1,2,3,4−テトラヒドロ−2−ナフチル基、5,6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフチル基等)、ペルヒドロナフチル基等が挙げられる。
なお、「炭素数3乃至14の飽和若しくは不飽和の炭素環」とは上記定義の「炭素数3乃至14の飽和若しくは不飽和の炭素環基」を構成する環である。
「アラルキル基」とは、そのアリール部位が上記定義の「アリール基」で、かつそのアルキル部位が上記定義の「C1−6アルキル基」であるアリールアルキル基であり、例えば、ベンジル基、フェネチル基、3−フェニルプロピル基、4−フェニルブチル基、6−フェニルヘキシル基等が挙げられる。好ましくは、炭素数7乃至14個のアラルキル基である。特に好ましくは、ベンジル基である。
「アラルコキシ基」とは、そのアリール部位が上記定義の「アリール基」で、かつそのアルコキシ部位が上記定義の「C1−6アルコキシ基」であるアリールアルコキシ基であり、例えば、ベンジルオキシ基、3−フェニルプロピルオキシ基、4−フェニルブチルオキシ基、6−フェニルヘキシルオキシ基等が挙げられる。好ましくは、炭素数7乃至14個のアラルコキシ基である。特に好ましくは、ベンジルオキシ基である。
「シクロアルキルアルコキシ基」とは、そのシクロアルキル部位が上記定義の「シクロアルキル基」で、かつそのアルコキシ部位が上記定義の「C1−6アルコキシ基」であるシクロアルキルアルコキシ基であり、例えば、シクロプロピルメトキシ基、シクロブチルメトキシ基、シクロペンチルメトキシ基、シクロヘキシルメトキシ基等が挙げられる。好ましくは、炭素数4乃至8個のシクロアルキルアルコキシ基である。特に好ましくは、シクロプロピルメトキシ基、シクロヘキシルメトキシ基である。
「アリールオキシ基」とは、そのアリール部位が上記定義の「アリール基」であるアリールオキシ基であり、例えば、フェノキシ基、ナフチルオキシ基、ビフェニルオキシ基等が挙げられる。好ましくは、フェノキシ基である。
「窒素原子、酸素原子及び硫黄原子より選ばれる少なくとも1つのヘテロ原子を有する飽和若しくは不飽和の複素環基」とは、炭素原子の他に、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子より選ばれる少なくとも一つ、好ましくは1乃至4個のヘテロ原子を有する飽和若しくは不飽和(部分的不飽和及び完全不飽和を含む)の単環である5員若しくは6員の複素環基、或いはそれらの複素環同士の2つ以上が縮合した縮合環基又はそれらの複素環とベンゼン、シクロペンタン及びシクロヘキサンより選ばれる炭素環が縮合した縮合環基を意味する。
「飽和の単環である5員若しくは6員の複素環基」としては、例えば、ピロリジニル基、テトラヒドロフリル基、テトラヒドロチエニル基、イミダゾリジニル基、ピラゾリジニル基、1,3−ジオキソラニル基、1,3−オキサチオラニル基、オキサゾリジニル基、チアゾリジニル基、ピペリジニル基、ピペラジニル基、テトラヒドロピラニル基、テトラヒドロチオピラニル基、ジオキサニル基、モルホリニル基、チオモルホリニル基、2−オキソピロリジニル基、2−オキソピペリジニル基、4−オキソピペリジニル基、2,6−ジオキソピペリジニル基等が挙げられる。
「不飽和の単環である5員若しくは6員の複素環基」としては、例えば、ピロリル基、フリル基、チエニル基、イミダゾリル基、1,2−ジヒドロ−2−オキソイミダゾリル基、ピラゾリル基、オキサゾリル基、イソオキサゾリル基、チアゾリル基、イソチアゾリル基、トリアゾリル基(例えば、1,2,4−トリアゾリル基、1,2,3−トリアゾリル基等)、テトラゾリル基、1,3,4−オキサジアゾリル基、1,2,4−オキサジアゾリル基、1,3,4−チアジアゾリル基、1,2,4−チアジアゾリル基、フラザニル基、ピリジル基、ピリミジニル基、3,4−ジヒドロ−4−オキソピリミジニル基、ピリダジニル基、ピラジニル基、1,3,5−トリアジニル基、イミダゾリニル基、ピラゾリニル基、オキサゾリニル基(例えば、2−オキサゾリニル基、3−オキサゾリニル基、4−オキサゾリニル基等)、イソオキサゾリニル基、チアゾリニル基、イソチアゾリニル基、ピラニル基、2−オキソピラニル基、2−オキソ−2,5−ジヒドロフラニル基、1,1−ジオキソ−1H−イソチアゾリル基等が挙げられる。
「縮合環である複素環基」としては、例えば、インドリル基(例えば、4−インドリル基、7−インドリル基等)、イソインドリル基、1,3−ジヒドロ−1,3−ジオキソイソインドリル基、ベンゾフラニル基(例えば、4−ベンゾフラニル基、7−ベンゾフラニル基等)、インダゾリル基、イソベンゾフラニル基、ベンゾチオフェニル基(例えば、4−ベンゾチオフェニル基、7−ベンゾチオフェニル基等)、ベンズオキサゾリル基(例えば、4−ベンズオキサゾリル基、7−ベンズオキサゾリル基等)、ベンズイミダゾリル基(例えば、4−ベンズイミダゾリル基、7−ベンズイミダゾリル基等)、ベンゾチアゾリル基(例えば、4−ベンゾチアゾリル基、7−ベンゾチアゾリル基等)、インドリジニル基、キノリル基、イソキノリル基、1,2−ジヒドロ−2−オキソキノリル基、キナゾリニル基、キノキサリニル基、シンノリニル基、フタラジニル基、キノリジニル基、プリニル基、プテリジニル基、インドリニル基、イソインドリニル基、5,6,7,8−テトラヒドロキノリル基、1,2,3,4−テトラヒドロキノリル基、2−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロキノリル基、ベンゾ[1,3]ジオキソリル基、3,4−メチレンジオキシピリジル基、4,5−エチレンジオキシピリミジニル基、クロメニル基、クロマニル基、イソクロマニル基等が挙げられる。
隣接する窒素原子と一緒になって形成される「単環からなる窒素含有飽和複素環」とは、例えば、ピペリジン、モルホリン、ピペラジン、ピロリジン等の少なくとも1個の窒素原子を有する飽和の5員若しくは6員の単環からなる複素環を意味する。
「同一又は異なった1以上の置換基で置換されてもよい」とは、無置換であるか、又は最低1つから許容されうる最大数までの置換基で置換されることを意味する。例えば、メチル基の場合は、1乃至3個の置換基で置換されてもよいことを意味し、エチル基の場合は1乃至5個の置換基で置換されてもよいことを意味する。2個以上の置換基で置換されている場合の置換基はそれぞれ同一でも異なってもよく、また、置換基の位置は任意であって、特に制限されるものではない。好ましくは「同一又は異なった1乃至3個の置換基で置換されてもよい」である。
次に、各基についての好適な基は以下の通りである。
、R及びRは、好ましくは、それぞれ同一又は異なって、
1)水素原子、
2)ハロゲン原子、
3)−OR13(R13は、前記と同義である。)、
4)前記グループBより選ばれる同一又は異なってもよい1以上の置換基で置換されてもよいC1−6アルキル基、
5)−COR14(R14は、前記と同義である。)、
6)−NR1516(R15及びR16は、前記と同義である。)、
7)−NR17S(=O)14(R14及びR17は、前記と同義である。)、
8)−S(=O)14(R14は、前記と同義である。)、
9)−S(=O)NR1516(R15及びR16は、前記と同義である。)、
10)炭素数3乃至14の飽和若しくは不飽和の炭素環基(当該炭素環基は、下記(a)及び(b)より選ばれる同一又は異なった1以上の置換基で置換されてもよい。
(a)前記グループBより選ばれる置換基、
(b)前記グループBより選ばれる同一又は異なった1以上の置換基で置換されてもよいC1−6アルキル基。)、又は
11)ニトロ基であるか、或いは、
12)RとR又はRとRが、それらが結合する炭素原子と一緒になって炭素数3乃至14の不飽和の炭素環(当該炭素環は、前記グループAより選ばれる同一又は異なった1以上の置換基で、好ましくは、2又は3つの置換基で置換されてもよい。)を形成する。
、R及びRは、より好ましくは、それぞれ同一又は異なって、
1)水素原子、
2)ハロゲン原子(好ましくはフッ素原子、塩素原子である。)、
3)水酸基、
4)C1−6アルコキシ基(好ましくはC1−4アルコキシ基であり、より好ましくはメトキシ基である。)、
5)ハロゲン原子(好ましくはフッ素原子である。)及び水酸基より選ばれる同一又は異なった1以上の置換基で置換されてもよいC1−6アルキル基(好ましくはC1−4アルキル基(好ましくはメチル基、イソプロピル基、tert−ブチル基である。)、トリフルオロメチル基、ヒドロキシメチル基である。)、
6)−COOH、
7)−CO−C1−6アルコキシ基(好ましくは−CO−C1−4アルコキシ基であり、より好ましくは−CO−メトキシ基である。)、
8)アミノ基、
9)−NHS(=O)−C1−6アルキル基(好ましくは−NHS(=O)−C1−4アルキル基であり、より好ましくは−NHS(=O)−メチル基である。)、
10)−S(=O)−C1−6アルキル基(好ましくは−S(=O)−C1−4アルキル基であり、より好ましくは−S(=O)−エチル基である。)、
11)−S(=O)−NR1516(式中、R15及びR16は、それぞれ同一若しくは異なって、
(a)水素原子、若しくは
(b)C1−6アルキル基(好ましくはC1−4アルキル基であり、より好ましくはメチル基、エチル基である。)であるか、又は
(c)R15とR16が、それらが結合する窒素原子と一緒になって単環からなる窒素含有飽和複素環(例えば、ピロリジン、ピペリジン、イミダゾリジン、ピペラジン等が挙げられ、好ましくはピロリジンである。)を形成してもよい。)、
12)炭素数3乃至14の飽和若しくは不飽和の炭素環基(好ましくはアリール基であり、より好ましくはフェニル基である。)、又は
13)ニトロ基
である。
、R、Rのそれぞれについては、以下のものがより好ましい。
は、より好ましくは、
1)水素原子、
2)水酸基、
3)C1−6アルキル基(好ましくはC1−4アルキル基であり、より好ましくはメチル基、イソプロピル基である。)、
4)−COOH、又は
5)−CO−C1−6アルコキシ基(好ましくは−CO−C1−4アルコキシ基であり、より好ましくは−CO−メトキシ基である。)
である。
は、より好ましくは、
1)水素原子、
2)ハロゲン原子(好ましくは塩素原子である。)、
3)水酸基、
4)C1−6アルコキシ基(好ましくはC1−4アルコキシ基であり、より好ましくはメトキシ基である。)、
5)C1−6アルキル基(好ましくはC1−4アルキル基であり、より好ましくはメチル基である。)、
6)−COOH、
7)−CO−C1−6アルコキシ基(好ましくは−CO−C1−4アルコキシ基であり、より好ましくは−CO−メトキシ基である。)、
8)アミノ基、
9)−NHS(=O)−C1−6アルキル基(好ましくは−NHS(=O)−C1−4アルキル基であり、より好ましくは−NHS(=O)−メチル基である。)、又は
10)ニトロ基
である。
は、より好ましくは、
1)水素原子、
2)ハロゲン原子(好ましくはフッ素原子、塩素原子である。)、
3)水酸基、
4)C1−6アルコキシ基(好ましくはC1−4アルコキシ基であり、より好ましくはメトキシ基である。)、
5)ハロゲン原子(好ましくはフッ素原子である。)及び水酸基より選ばれる同一又は異なった1以上の置換基で置換されてもよいC1−6アルキル基(好ましくはC1−4アルキル基(好ましくはメチル基、tert−ブチル基である。)、トリフルオロメチル基、ヒドロキシメチル基である。)、
6)−COOH、
7)−CO−C1−6アルコキシ基(好ましくは−CO−C1−4アルコキシ基であり、より好ましくは−CO−メトキシ基である。)、
8)アミノ基、
9)−S(=O)−C1−6アルキル基(好ましくは−S(=O)−C1−4アルキル基であり、より好ましくは−S(=O)−エチル基である。)、
10)−S(=O)−NR1516(式中、R15及びR16は、それぞれ同一若しくは異なって、
(a)水素原子、若しくは
(b)C1−6アルキル基(好ましくはC1−4アルキル基であり、より好ましくはメチル基、エチル基である。)であるか、又は
(c)R15とR16が、それらが結合する窒素原子と一緒になって単環からなる窒素含有飽和複素環(例えば、ピロリジン、ピペリジン、イミダゾリジン、ピペラジン等が挙げられ、好ましくはピロリジンである。)を形成してもよい。)、
11)炭素数3乃至14の飽和若しくは不飽和の炭素環基(好ましくはアリール基であり、より好ましくはフェニル基である。)、又は
12)ニトロ基
である。
、R及びRは、特に好ましくは、それぞれ同一又は異なって、
1)水素原子、
2)ハロゲン原子(好ましくはフッ素原子、塩素原子である。)、
3)水酸基、
4)C1−6アルコキシ基(好ましくはC1−4アルコキシ基であり、より好ましくはメトキシ基である。)、
5)ハロゲン原子(好ましくはフッ素原子である。)及び水酸基より選ばれる同一又は異なった1以上の置換基で置換されてもよいC1−6アルキル基(好ましくはC1−4アルキル基(好ましくはメチル基、イソプロピル基、tert−ブチル基である。)、トリフルオロメチル基、ヒドロキシメチル基である。)、
6)−CO−C1−6アルコキシ基(好ましくは−CO−C1−4アルコキシ基であり、より好ましくは−CO−メトキシ基である。)、
7)−S(=O)−NR1516(式中、R15及びR16は、それぞれ同一若しくは異なって、
(a)C1−6アルキル基(好ましくはC1−4アルキル基であり、より好ましくはエチル基である。)であるか、又は
(b)R15とR16が、それらが結合する窒素原子と一緒になって単環からなる窒素含有飽和複素環(好ましくはピロリジンである。)を形成してもよい。)、又は
8)ニトロ基
である。
、R、Rのそれぞれについては、以下のものが特に好ましい。
は、特に好ましくは、
1)水素原子、
2)水酸基、
3)C1−6アルキル基(好ましくはC1−4アルキル基であり、より好ましくはメチル基、イソプロピル基である。)、又は
4)−CO−C1−6アルコキシ基(好ましくは−CO−C1−4アルコキシ基であり、より好ましくは−CO−メトキシ基である。)
である。
は、特に好ましくは、
1)水素原子、
2)ハロゲン原子(好ましくは塩素原子である。)、
3)水酸基、
4)C1−6アルコキシ基(好ましくはC1−4アルコキシ基であり、より好ましくはメトキシ基である。)、
5)C1−6アルキル基(好ましくはC1−4アルキル基であり、より好ましくはメチル基である。)、
6)−CO−C1−6アルコキシ基(好ましくは−CO−C1−4アルコキシ基であり、より好ましくは−CO−メトキシ基である。)、又は
7)ニトロ基
である。
は、特に好ましくは、
1)水素原子、
2)ハロゲン原子(好ましくはフッ素原子、塩素原子である。)、
3)水酸基、
4)C1−6アルコキシ基(好ましくはC1−4アルコキシ基であり、より好ましくはメトキシ基である。)、
5)ハロゲン原子(好ましくはフッ素原子である。)及び水酸基より選ばれる同一又は異なった1以上の置換基で置換されてもよいC1−6アルキル基(好ましくはC1−4アルキル基(好ましくはメチル基、tert−ブチル基である。)、トリフルオロメチル基、ヒドロキシメチル基である。)、
6)−CO−C1−6アルコキシ基(好ましくは−CO−C1−4アルコキシ基であり、より好ましくは−CO−メトキシ基である。)、
7)−S(=O)−NR1516(式中、R15及びR16は、それぞれ同一若しくは異なって、
(a)C1−6アルキル基(好ましくはC1−4アルキル基であり、より好ましくはエチル基である。)であるか、又は
(b)R15とR16が、それらが結合する窒素原子と一緒になって単環からなる窒素含有飽和複素環(好ましくはピロリジンである。)を形成してもよい。)、又は
8)ニトロ基
である。
Yは、好ましくは、−CO−、−CS−である。
は、好ましくは、
1)窒素原子、或いは
2)CR(式中、Rは、
(a)水素原子、
(b)水酸基、
(c)C1−6アルキル基(好ましくはC1−4アルキル基であり、より好ましくはメチル基である。)、若しくは
(d)−CO−C1−6アルコキシ基(好ましくは−CO−C1−4アルコキシ基であり、より好ましくは−CO−メトキシ基である。)であるか、又は
(e)RとR(Rは、前記と同義である。)が、それらが結合する炭素原子と一緒になって炭素数3乃至14の飽和若しくは不飽和の炭素環(好ましくは芳香族炭化水素であり、より好ましくはベンゼン環である。)を形成してもよい。)
である。
は、より好ましくは、CR(式中、Rは、
(a)水素原子、
(b)水酸基、
(c)C1−6アルキル基(好ましくはC1−4アルキル基であり、より好ましくはメチル基である。)、若しくは
(d)−CO−C1−6アルコキシ基(好ましくは−CO−C1−4アルコキシ基であり、より好ましくは−CO−メトキシ基である。)であるか、又は
(e)RとR(Rは、前記と同義である。)が、それらが結合する炭素原子と一緒になって炭素数3乃至14の飽和若しくは不飽和の炭素環(好ましくは芳香族炭化水素であり、より好ましくはベンゼン環である。)を形成してもよい。)
である。
は、好ましくは、
1)酸素原子、
2)−N(R)−(式中、Rは、
(a)水素原子、又は
(b)C1−6アルキル基(好ましくはC1−4アルキル基であり、より好ましくはメチル基である。))、
3)−N(COR)−(式中、Rは、
(a)C1−6アルキル基(好ましくはC1−4アルキル基であり、より好ましくはメチル基である。)、又は
(b)炭素数3乃至14の飽和若しくは不飽和の炭素環基(好ましくはアリール基であり、より好ましくはフェニル基であり、当該炭素環基は、ハロゲン原子(好ましくは塩素原子である。)及び水酸基より選ばれる同一又は異なった1以上の置換基で置換されてもよい。)、
4)−N(S(=O)−C1−6アルキル基)−(好ましくは−N(−S(=O)−C1−4アルキル基)−であり、より好ましくは−N(−S(=O)−メチル基)−である。)、
5)硫黄原子、
6)−S(=O)−、
7)−S(=O)−、或いは
8)−CH
である。
’は、好ましくは、
1)酸素原子、
2)−N(R)−(式中、Rは、
(a)水素原子、又は
(b)C1−6アルキル基(好ましくはC1−4アルキル基であり、より好ましくはメチル基である。)、
3)−N(COR)−(式中、Rは、
(a)C1−6アルキル基(好ましくはC1−4アルキル基であり、より好ましくはメチル基である。)、又は
(b)炭素数3乃至14の飽和若しくは不飽和の炭素環基(好ましくはアリール基であり、より好ましくはフェニル基であり、当該炭素環基は、ハロゲン原子(好ましくは塩素原子である。)及び水酸基より選ばれる同一又は異なった1以上の置換基で置換されてもよい。)、
4)−N(S(=O)−C1−6アルキル基)−(好ましくは−N(−S(=O)−C1−4アルキル基)−であり、より好ましくは−N(−S(=O)−メチル基)−である。)、
5)硫黄原子、
6)−S(=O)−、
7)−S(=O)−、或いは
8)−CH
である。
’は、より好ましくは酸素原子である。
−X−X−は、好ましくは、
−(CR1112)n−(式中、nは、1乃至3の整数であり、n個のR11及びR12は、それぞれ同一若しくは異なって
(a)水素原子であるか、或いは、
(b)同一の炭素原子に結合するR11とR12が一緒になってオキソ基を形成するか、又は
(c)n個のR11及びR12のうち同一又は隣接する2つの炭素原子に結合する2つが、当該炭素原子と一緒になって炭素数3乃至14の飽和若しくは不飽和の炭素環(好ましくは芳香族炭化水素であり、より好ましくはベンゼン環である。)を形成してもよい。)
である。
−X−X−で示される−(CR1112)n−におけるnは、好ましくは2又は3であり、より好ましくは2である。
−(CR1112)n−として、具体的には、
1)−CH−、
2)−CH(CH)−、
3)−CH(CHCH)−、
4)−CH(CH(CH)−、
5)−CH−CH−、
6)−CH(CH)−CH−、
7)−CH(CHCH)−CH−、
8)−CH(CH(CH)−CH−、
9)−CH−CH(CH)−、
10)−CH−CH(CHCH)−、
11)−CH−CH(CH(CH)−、
12)−CH−CH−CH−、
13)−CH−CH(CH)−CH−、
14)−CH−CH−CH(CH)−、
15)−CO−、
16)−CO−CH−、
17)−CH−CO−、
18)−CO−CH−、
19)−CO−CH−CH−、
20)−CH−CO−CH−、
21)−CH−CH−CO−、
22)
Figure 0004108729
等が挙げられる。
−X−X−は、より好ましくは−CH−CH−である。
環Aは、好ましくは、炭素数3乃至14の不飽和の炭素環基(当該炭素環基は、前記グループAより選ばれる同一又は異なった1以上の置換基で、好ましくは、2又は3つの置換基で置換されている。)、又は窒素原子、酸素原子及び硫黄原子より選ばれる少なくとも1つのヘテロ原子を有する不飽和の複素環基(当該複素環基は、前記グループAより選ばれる同一又は異なった1以上の置換基で、好ましくは、2又は3つの置換基で置換されている。)である。
環Aは、より好ましくは、
Figure 0004108729
(式中、R23乃至R27は、それぞれ同一又は異なって、
1)水素原子、又は
2)前記グループAより選ばれる基
である。)である。
環A上のR23乃至R27は、好ましくは、それぞれ同一又は異なって、
1)水素原子、
2)ハロゲン原子、
3)−OR13(R13は、前記と同義である。)、
4)前記グループBより選ばれる同一又は異なってもよい1以上の置換基で置換されてもよいC1−6アルキル基、
5)−COR14(R14は、前記と同義である。)、
6)−NR1516(R15及びR16は、前記と同義である。)、
7)−NR17S(=O)14(R14及びR17は、前記と同義である。)、又は
8)ニトロ基
である。
環A上のR23乃至R27は、より好ましくは、それぞれ同一又は異なって、
1)水素原子、
2)ハロゲン原子、
3)水酸基、
4)−COOH及び−CO−C1−6アルコキシ基(好ましくは−CO−C1−4アルコキシ基であり、より好ましくは−CO−エトキシ基である。)より選ばれる同一又は異なった1以上の置換基で置換されてもよいC1−6アルコキシ基(好ましくはC1−4アルコキシ基(好ましくはメトキシ基である。)、カルボキシメトキシ基、(エトキシカルボニル)メトキシ基である。)、
5)−O−CO−C1−6アルキル基(好ましくは−O−CO−C1−4アルキル基であり、より好ましくは−O−CO−メチル基である。)、
6)同一又は異なった1以上のハロゲン原子(好ましくはフッ素原子である。)で置換されてもよいC1−6アルキル基(好ましくはC1−4アルキル基(好ましくはメチル基である。)、トリフルオロメチル基である。)、
7)−COOH、
8)−CO−C1−6アルコキシ基(好ましくは−CO−C1−4アルコキシ基であり、より好ましくは−CO−メトキシ基である。)、
9)アミノ基、
10)−NHS(=O)−C1−6アルキル基(好ましくは−NHS(=O)−C1−4アルキル基であり、より好ましくは−NHS(=O)−メチル基である。)、又は
11)ニトロ基
である。
環A上のR23乃至R27のそれぞれについては、以下のものがより好ましい。
環A上のR23は、より好ましくは、
1)水素原子、
2)水酸基、又は
3)−COOH
である。
環A上のR24は、より好ましくは、
1)水素原子、
2)ハロゲン原子、
3)水酸基、
4)C1−6アルコキシ基(好ましくはC1−6アルコキシ基であり、より好ましくはメトキシ基である。)、
5)同一又は異なった1以上のハロゲン原子(好ましくはフッ素原子である。)で置換されてもよいC1−6アルキル基(好ましくはC1−4アルキル基(好ましくはメチル基である。)、トリフルオロメチル基である。)、
6)−COOH、
7)−CO−C1−6アルコキシ基(好ましくは−CO−C1−4アルコキシ基であり、より好ましくは−CO−メトキシ基である。)、又は
8)ニトロ基
である。
環A上のR25は、より好ましくは、
1)水素原子、
2)ハロゲン原子、
3)水酸基、
4)−COOH及び−CO−C1−6アルコキシ基(好ましくは−CO−C1−4アルコキシ基であり、より好ましくは−CO−エトキシ基である。)より選ばれる同一又は異なった1以上の置換基で置換されてもよいC1−6アルコキシ基(好ましくはC1−4アルコキシ基(好ましくはメトキシ基である。)、カルボキシメトキシ基、(エトキシカルボニル)メトキシ基である。)、
5)−O−CO−C1−6アルキル基(好ましくは−O−CO−C1−4アルキル基であり、より好ましくは−O−CO−メチル基である。)、
6)−COOH、
7)−CO−C1−6アルコキシ基(好ましくは−CO−C1−4アルコキシ基であり、より好ましくは−CO−メトキシ基である。)、
8)アミノ基、
9)−NHS(=O)−C1−6アルキル基(好ましくは−NHS(=O)−C1−4アルキル基であり、より好ましくは−NHS(=O)−メチル基である。)、又は
10)ニトロ基
である。
環A上のR26は、より好ましくは、
1)水素原子、
2)ハロゲン原子、
3)水酸基、
4)C1−6アルコキシ基(好ましくはC1−6アルコキシ基であり、より好ましくはメトキシ基である。)、
5)同一又は異なった1以上のハロゲン原子(好ましくはフッ素原子である。)で置換されてもよいC1−6アルキル基(好ましくはC1−4アルキル基(好ましくはメチル基である。)、トリフルオロメチル基である。)、
6)−COOH、
7)−CO−C1−6アルコキシ基(好ましくは−CO−C1−4アルコキシ基であり、より好ましくは−CO−メトキシ基である。)、又は
8)ニトロ基
である。
環A上のR27は、より好ましくは、
1)水素原子、
2)水酸基、又は
3)−COOH
である。
このような環Aとしては、
Figure 0004108729
Figure 0004108729
等が挙げられる。
環A上のR23乃至R27は、特に好ましくは、それぞれ同一又は異なって、
1)水素原子、
2)ハロゲン原子、
3)水酸基、
4)同一又は異なった1以上のハロゲン原子(好ましくはフッ素原子である。)で置換されてもよいC1−6アルキル基(好ましくはC1−4アルキル基(好ましくはメチル基である。)、トリフルオロメチル基である。)、又は
5)ニトロ基
である。
環A上のR23乃至R27のそれぞれについては、以下のものが特に好ましい。
環A上のR23は、特に好ましくは、
1)水素原子、又は
2)水酸基
である。
環A上のR24は、特に好ましくは、
1)水素原子、
2)ハロゲン原子、
3)水酸基、
4)同一又は異なった1以上のハロゲン原子(好ましくはフッ素原子である。)で置換されてもよいC1−6アルキル基(好ましくはC1−4アルキル基(好ましくはメチル基である。)、トリフルオロメチル基である。)、又は
5)ニトロ基
である。
環A上のR25は、特に好ましくは、
1)水素原子、
2)ハロゲン原子、
3)水酸基、又は
4)ニトロ基である。
環A上のR26は、特に好ましくは、
1)水素原子、
2)ハロゲン原子、
3)水酸基、
4)同一又は異なった1以上のハロゲン原子(好ましくはフッ素原子である。)で置換されてもよいC1−6アルキル基(好ましくはC1−4アルキル基(好ましくはメチル基である。)、トリフルオロメチル基である。)、又は
5)ニトロ基
である。
環A上のR27は、特に好ましくは、
1)水素原子、又は
2)水酸基
である。
環A’は、好ましくは、炭素数3乃至14の不飽和の炭素環基(当該炭素環基は、前記グループCより選ばれる同一又は異なった1以上の置換基で、好ましくは、2又は3つの置換基で置換されている。)、又は窒素原子、酸素原子及び硫黄原子より選ばれる少なくとも1つのヘテロ原子を有する不飽和の複素環基(当該複素環基は、前記グループCより選ばれる同一又は異なった1以上の置換基で、好ましくは、2又は3つの置換基で置換されている。)であり、当該環A’は、少なくとも1つの−OR13’(R13’は、前記と同義である。)で置換されている。
環A’は、好ましくは、
Figure 0004108729
(式中、R23乃至R27は、それぞれ同一又は異なって、
1)水素原子、又は
2)前記グループCより選ばれる基
であり、かつR23乃至R27の少なくともいずれか1つが−OR13’(R13’は、前記と同義である。)である。)である。
環A’上のR23乃至R27は、好ましくは、それぞれ同一又は異なって、
1)水素原子、
2)ハロゲン原子、
3)−OR13’(R13’は、前記と同義である。)、
4)前記グループBより選ばれる同一又は異なってもよい1以上の置換基で置換されてもよいC1−6アルキル基、
5)−COR14’(R14’は、前記と同義である。)、
6)−NR15’R16’(R15’及びR16’は、前記と同義である。)、
7)−NR17’S(=O)14’(R14’及びR17’は、前記と同義である。)、又は
8)ニトロ基
であり、かつR23乃至R27の少なくともいずれか1つが−OR13’(R13’は、前記と同義である。)である。
環A’上のR23乃至R27は、より好ましくは、それぞれ同一又は異なって、
1)水素原子、
2)ハロゲン原子、
3)水酸基、
4)−COOH及び−CO−C1−6アルコキシ基(好ましくは−CO−C1−4アルコキシ基であり、より好ましくは−CO−エトキシ基である。)より選ばれる同一又は異なった1以上の置換基で置換されてもよいC1−6アルコキシ基(好ましくはC1−4アルコキシ基(好ましくはメトキシ基である。)、カルボキシメトキシ基、(エトキシカルボニル)メトキシ基である。)、
5)−O−CO−C1−6アルキル基(好ましくは−O−CO−C1−4アルキル基であり、より好ましくは−O−CO−メチル基である。)、
6)同一又は異なった1以上のハロゲン原子(好ましくはフッ素原子である。)で置換されてもよいC1−6アルキル基(好ましくはC1−4アルキル基(好ましくはメチル基である。)、トリフルオロメチル基である。)、
7)−COOH、
8)−CO−C1−6アルコキシ基(好ましくは−CO−C1−4アルコキシ基であり、より好ましくは−CO−メトキシ基である。)、
9)アミノ基、
10)−NHS(=O)−C1−6アルキル基(好ましくは−NHS(=O)−C1−4アルキル基であり、より好ましくは−NHS(=O)−メチル基である。)、又は
11)ニトロ基
であり、かつR23乃至R27の少なくともいずれか1つが、水酸基、C1−6アルコキシ基(好ましくはC1−4アルコキシ基であり、より好ましくはメトキシ基であり、当該C1−6アルコキシ基は、−COOH及び−CO−C1−6アルコキシ基(好ましくは−CO−C1−4アルコキシ基であり、より好ましくは−CO−エトキシ基である。)より選ばれる同一又は異なった1以上の置換基で置換されてもよい。)及び−O−CO−C1−6アルキル基(好ましくは−O−CO−C1−4アルキル基であり、より好ましくは−O−CO−メチル基である。)より選ばれる基である。
環A’上のR23乃至R27のそれぞれについては、以下のものがより好ましい。
環A’上のR23は、より好ましくは、
1)水素原子、
2)水酸基、又は
3)−COOH
である。
環A’上のR24は、より好ましくは、
1)水素原子、
2)ハロゲン原子、
3)水酸基、
4)C1−6アルコキシ基(好ましくはC1−6アルコキシ基であり、より好ましくはメトキシ基である。)、
5)同一又は異なった1以上のハロゲン原子(好ましくはフッ素原子である。)で置換されてもよいC1−6アルキル基(好ましくはC1−4アルキル基(好ましくはメチル基である。)、トリフルオロメチル基である。)、
6)−COOH、
7)−CO−C1−6アルコキシ基(好ましくは−CO−C1−4アルコキシ基であり、より好ましくは−CO−メトキシ基である。)、又は
8)ニトロ基
である。
環A’上のR25は、より好ましくは、
1)水素原子、
2)ハロゲン原子、
3)水酸基、
4)−COOH及び−CO−C1−6アルコキシ基(好ましくは−CO−C1−4アルコキシ基であり、より好ましくは−CO−エトキシ基である。)より選ばれる同一又は異なった1以上の置換基で置換されてもよいC1−6アルコキシ基(好ましくはC1−4アルコキシ基(好ましくはメトキシ基である。)、カルボキシメトキシ基、(エトキシカルボニル)メトキシ基である。)、
5)−O−CO−C1−6アルキル基(好ましくは−O−CO−C1−4アルキル基であり、より好ましくは−O−CO−メチル基である。)、
6)−COOH、
7)−CO−C1−6アルコキシ基(好ましくは−CO−C1−4アルコキシ基であり、より好ましくは−CO−メトキシ基である。)、
8)アミノ基、
9)−NHS(=O)−C1−6アルキル基(好ましくは−NHS(=O)−C1−4アルキル基であり、より好ましくは−NHS(=O)−メチル基である。)、又は
10)ニトロ基
である。
環A’上のR26は、より好ましくは、
1)水素原子、
2)ハロゲン原子、
3)水酸基、
4)C1−6アルコキシ基(好ましくはC1−6アルコキシ基であり、より好ましくはメトキシ基である。)、
5)同一又は異なった1以上のハロゲン原子(好ましくはフッ素原子である。)で置換されてもよいC1−6アルキル基(好ましくはC1−4アルキル基(好ましくはメチル基である。)、トリフルオロメチル基である。)、
6)−COOH、
7)−CO−C1−6アルコキシ基(好ましくは−CO−C1−4アルコキシ基であり、より好ましくは−CO−メトキシ基である。)、又は
8)ニトロ基である。
環A’上のR27は、より好ましくは、
1)水素原子、
2)水酸基、又は
3)−COOHである。
このような環A’としては、
Figure 0004108729
等が挙げられる。
環A’上のR23乃至R27は、特に好ましくは、それぞれ同一又は異なって、
1)水素原子、
2)ハロゲン原子、
3)水酸基、
4)同一又は異なった1以上のハロゲン原子(好ましくはフッ素原子である。)で置換されてもよいC1−6アルキル基(好ましくはC1−4アルキル基(好ましくはメチル基である。)、トリフルオロメチル基である。)、又は
5)ニトロ基
であり、R23乃至R27の少なくともいずれか1つが水酸基である。
環A’上のR23乃至R27のそれぞれについては、以下のものが特に好ましい。
環A’上のR23は、特に好ましくは、
1)水素原子、又は
2)水酸基
である。
環A’上のR24は、特に好ましくは、
1)水素原子、
2)ハロゲン原子、
3)水酸基、
4)同一又は異なった1以上のハロゲン原子(好ましくはフッ素原子である。)で置換されてもよいC1−6アルキル基(好ましくはC1−4アルキル基(好ましくはメチル基である。)、トリフルオロメチル基である。)、又は
5)ニトロ基
である。
環A’上のR25は、特に好ましくは、
1)水素原子、
2)ハロゲン原子、
3)水酸基、又は
4)ニトロ基
である。
環A’上のR26は、特に好ましくは、
1)水素原子、
2)ハロゲン原子、
3)水酸基、
4)同一又は異なった1以上のハロゲン原子(好ましくはフッ素原子である。)で置換されてもよいC1−6アルキル基(好ましくはC1−4アルキル基(好ましくはメチル基である。)、トリフルオロメチル基である。)、又は
5)ニトロ基
である。
環A’上のR27は、特に好ましくは、
1)水素原子、又は
2)水酸基
である。
化合物[1]のうち、化合物[2]が好ましい。中でも、
、R及びRが、それぞれ同一又は異なって、
1)水素原子、
2)ハロゲン原子(好ましくはフッ素原子、塩素原子である。)、
3)水酸基、
4)C1−6アルコキシ基(好ましくはC1−4アルコキシ基であり、より好ましくはメトキシ基である。)、
5)ハロゲン原子(好ましくはフッ素原子である。)及び水酸基より選ばれる同一又は異なった1以上の置換基で置換されてもよいC1−6アルキル基(好ましくはC1−4アルキル基(好ましくはメチル基、イソプロピル基、tert−ブチル基である。)、トリフルオロメチル基、ヒドロキシメチル基である。)、
6)−COOH、
7)−CO−C1−6アルコキシ基(好ましくは−CO−C1−4アルコキシ基であり、より好ましくは−CO−メトキシ基である。)、
8)アミノ基、
9)−NHS(=O)−C1−6アルキル基(好ましくは−NHS(=O)−C1−4アルキル基であり、より好ましくは−NHS(=O)−メチル基である。)、
10)−S(=O)−C1−6アルキル基(好ましくは−S(=O)−C1−4アルキル基であり、より好ましくは−S(=O)−エチル基である。)、
11)−S(=O)−NR1516(式中、R15及びR16は、それぞれ同一若しくは異なって、
(a)水素原子、若しくは
(b)C1−6アルキル基(好ましくはC1−4アルキル基であり、より好ましくはメチル基、エチル基である。)であるか、又は
(c)R15とR16が、それらが結合する窒素原子と一緒になって単環からなる窒素含有飽和複素環(例えば、ピロリジン、ピペリジン、イミダゾリジン、ピペラジン等が挙げられ、好ましくはピロリジンである。)を形成してもよい。)、
12)炭素数3乃至14の飽和若しくは不飽和の炭素環基(好ましくはアリール基であり、より好ましくはフェニル基である。)、又は
13)ニトロ基
であり;
Yが、
1)−CO−、
2)−CS−、又は
3)−S(=O)
であり;
が、
1)窒素原子、或いは
2)CR(式中、Rは、
(a)水素原子、
(b)水酸基、
(c)C1−6アルキル基(好ましくはC1−4アルキル基であり、より好ましくはメチル基である。)、若しくは
(d)−CO−C1−6アルコキシ基(好ましくは−CO−C1−4アルコキシ基であり、より好ましくは−CO−メトキシ基である。)であるか、又は
(e)RとR(Rは、前記と同義である。)が、それらが結合する炭素原子と一緒になって炭素数3乃至14の飽和若しくは不飽和の炭素環(好ましくは芳香族炭化水素であり、より好ましくはベンゼン環である。)を形成してもよい。)
であり;
’が、
1)酸素原子、
2)−N(R)−(式中、Rは、
(a)水素原子、又は
(b)C1−6アルキル基(好ましくはC1−4アルキル基であり、より好ましくはメチル基である。))、
3)−N(COR)−(式中、Rは、
(a)C1−6アルキル基(好ましくはC1−4アルキル基であり、より好ましくはメチル基である。)、又は
(b)炭素数3乃至14の飽和若しくは不飽和の炭素環基(好ましくはアリール基であり、より好ましくはフェニル基であり、当該炭素環基は、ハロゲン原子(好ましくは塩素原子である。)及び水酸基より選ばれる同一又は異なった1以上の置換基で置換されてもよい。)、
4)−N(S(=O)−C1−6アルキル基)−(好ましくは−N(−S(=O)−C1−4アルキル基)−であり、より好ましくは−N(−S(=O)−メチル基)−である。)、
5)硫黄原子、
6)−S(=O)−、
7)−S(=O)−、或いは
8)−CH
であり;
−X−X−が、
−(CR1112)n−(式中、nは、1乃至3の整数であり、n個のR11及びR12は、それぞれ同一若しくは異なって
(a)水素原子であるか、或いは、
(b)同一の炭素原子に結合するR11とR12が一緒になってオキソ基を形成するか、又は
(c)n個のR11及びR12のうち同一又は隣接する2つの炭素原子に結合する2つが、当該炭素原子と一緒になって炭素数3乃至14の飽和若しくは不飽和の炭素環(好ましくは芳香族炭化水素であり、より好ましくはベンゼン環である。)を形成してもよい。)
であり;かつ
環A’が、
Figure 0004108729
(式中、R23乃至R27は、それぞれ同一又は異なって、
1)水素原子、
2)ハロゲン原子、
3)水酸基、
4)−COOH及び−CO−C1−6アルコキシ基(好ましくは−CO−C1−4アルコキシ基であり、より好ましくは−CO−エトキシ基である。)より選ばれる同一又は異なった1以上の置換基で置換されてもよいC1−6アルコキシ基(好ましくはC1−4アルコキシ基(好ましくはメトキシ基である。)、カルボキシメトキシ基、(エトキシカルボニル)メトキシ基である。)、
5)−O−CO−C1−6アルキル基(好ましくは−O−CO−C1−4アルキル基であり、より好ましくは−O−CO−メチル基である。)、
6)同一又は異なった1以上のハロゲン原子(好ましくはフッ素原子である。)で置換されてもよいC1−6アルキル基(好ましくはC1−4アルキル基であり、より好ましくはメチル基である。)、トリフルオロメチル基である。)、
7)−COOH、
8)−CO−C1−6アルコキシ基(好ましくは−CO−C1−4アルコキシ基であり、より好ましくは−CO−メトキシ基である。)、
9)アミノ基、
10)−NHS(=O)−C1−6アルキル基(好ましくは−NHS(=O)−C1−4アルキル基であり、より好ましくは−NHS(=O)−メチル基である。)、又は
11)ニトロ基
であり、かつR23乃至R27の少なくともいずれか1つが、水酸基、C1−6アルコキシ基(好ましくはC1−4アルコキシ基であり、より好ましくはメトキシ基であり、当該C1−6アルコキシ基は、−COOH及び−CO−C1−6アルコキシ基(好ましくは−CO−C1−4アルコキシ基であり、より好ましくは−CO−エトキシ基である。)より選ばれる同一又は異なった1以上の置換基で置換されてもよい)及び−O−CO−C1−6アルキル基(好ましくは−O−CO−C1−4アルキル基であり、より好ましくは−O−CO−メチル基である。)より選ばれる基である。)である;
(但し、X’が、−CH−である場合、
−X−X−は、
−(CR1112)n−(式中、nは、1乃至3の整数であり、n個のR11及びR12は、それぞれ同一若しくは異なって、
(a)水素原子であるか、或いは
(b)同一の炭素原子に結合するR11とR12が一緒になってオキソ基を形成するか、又は
(c)n個のR11及びR12のうち同一又は隣接する2つの炭素原子に結合する2つが、当該炭素原子と一緒になって炭素数3乃至14の飽和若しくは不飽和の炭素環(好ましくは芳香族炭化水素であり、より好ましくはベンゼン環である。)を形成してもよい。)
であり;
13’が水素原子であり;かつ
環A’が、少なくとも1つのハロゲン原子でさらに置換されている;
但し、R11及びR12がいずれも水素原子であり、かつnが2のときは、R、R及びRがいずれも水素原子である。)
化合物が好ましい。
とりわけ、
、R及びRが、それぞれ同一又は異なって、
1)水素原子、
2)ハロゲン原子(好ましくはフッ素原子、塩素原子である。)、
3)水酸基、
4)C1−6アルコキシ基(好ましくはC1−4アルコキシ基であり、より好ましくはメトキシ基である。)、
5)ハロゲン原子(好ましくはフッ素原子である。)及び水酸基より選ばれる同一又は異なった1以上の置換基で置換されてもよいC1−6アルキル基(好ましくはC1−4アルキル基(好ましくはメチル基、イソプロピル基、tert−ブチル基である。)、トリフルオロメチル基、ヒドロキシメチル基である。)、
6)−CO−C1−6アルコキシ基(好ましくは−CO−C1−4アルコキシ基であり、より好ましくは−CO−メトキシ基である。)、
7)−S(=O)−NR1516(式中、R15及びR16は、同一若しくは異なって、
(a)C1−6アルキル基(好ましくはC1−4アルキル基であり、より好ましくはエチル基である。)であるか、又は
(b)R15とR16が、それらが結合する窒素原子と一緒になって単環からなる窒素含有飽和複素環(好ましくはピロリジンである。)を形成してもよい。)、又は
8)ニトロ基
であり;
Yが、
1)−CO−、又は
2)−CS−
であり;
が、CR(式中、Rは、
(a)水素原子、
(b)水酸基、
(c)C1−6アルキル基(好ましくはC1−4アルキル基であり、より好ましくはメチル基である。)、若しくは
(d)−CO−C1−6アルコキシ基(好ましくは−CO−C1−4アルコキシ基であり、より好ましくは−CO−メトキシ基である。)であるか、又は
(e)RとR(Rは、前記と同義である。)が、それらが結合する炭素原子と一緒になって炭素数3乃至14の飽和若しくは不飽和の炭素環(好ましくは芳香族炭化水素であり、より好ましくはベンゼン環である。)を形成してもよい。)
であり;
’が、酸素原子であり;
−X−X−が、−CH−CH−であり;かつ
環A’が、
Figure 0004108729
(式中、
23乃至R27は、それぞれ同一又は異なって、
1)水素原子、
2)ハロゲン原子、
3)水酸基、
4)同一又は異なった1以上のハロゲン原子(好ましくはフッ素原子である。)で置換されてもよいC1−6アルキル基(好ましくはC1−4アルキル基(好ましくはメチル基である。)、トリフルオロメチル基である。)、又は
5)ニトロ基
であり、かつR23乃至R27の少なくともいずれか1つが水酸基である。)である;
化合物がより好ましい。
特に、下記群より選ばれる化合物又はその医薬上許容される塩が好ましい。
(1) (3−クロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン、
(2) (3−ブロモ−4−ヒドロキシフェニル)−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン、
(3) (3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン、
(4) (3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン、
(5) (2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−(4−ヒドロキシ−3,5−ジヨードフェニル)−メタノン、
(6) (3,5−ジフルオロ−4−ヒドロキシフェニル)−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン、
(7) (2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)−メタノン、
(8) (3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]チアジン−4−イル)−メタノン、
(9) (3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(1−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−1λ−ベンゾ[1,4]チアジン−4−イル)−メタノン、
(10) (3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(1,1−ジオキソ−2,3−ジヒドロ−1H−1λ−ベンゾ[1,4]チアジン−4−イル)−メタノン、
(11) (3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタンチオン、
(12) (3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(6−メチル−2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン、
(13) (3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(7−メチル−2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン、
(14) (3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(5−メチル−2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン、
(15) (3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(8−メチル−2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン、
(16) (3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(2,3−ジヒドロナフト[2,1−b][1,4]オキサジン−1−イル)−メタノン、
(17) (3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(6−メトキシ−2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン、
(18) (3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(7−メトキシ−2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン、
(19) (3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(6−ヒドロキシ−2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン、
(20) (3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(7−ヒドロキシ−2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン、
(21) 4−(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシベンゾイル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−スルホン酸ジエチルアミド、
(22) 2,6−ジクロロ−4−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−スルホニル)フェノール、
(23) (6−tert−ブチル−2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−メタノン、
(24) 4−(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシベンゾイル)−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−オン、
(25) 4−(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシベンゾイル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−スルホン酸アミド、
(26) (3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(3,4−ジヒドロ−2H−キノリン−1−イル)−メタノン、
(27) (3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(2,3,4,5−テトラヒドロベンゾ[b]アゼピン−1−イル)−メタノン、
(28) (4−アミノ−3,5−ジクロロフェニル)−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン、
(29) (5−クロロ−6−ヒドロキシピリジン−3−イル)−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン、
(30) (2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−(4−ヒドロキシ−3,5−ジニトロフェニル)−メタノン、
(31) (3−クロロ−4−ヒドロキシ−5−ニトロフェニル)−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン、
(32) (3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(2,8−ジイソプロピル−2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン、
(33) (3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−[6−(ピロリジン−1−スルホニル)−2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル]−メタノン、
(34) 4−(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシベンゾイル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−スルホン酸エチルアミド、
(35) 4−(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシベンゾイル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−スルホン酸ジメチルアミド、
(36) (3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(2,3−ジヒドロピリド[3,2−b][1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン、
(37) 5−(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシベンゾイル)−1,3,4,5−テトラヒドロベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−2−オン、
(38) (3,5−ジクロロ−2−ヒドロキシフェニル)−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン、
(39) (2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−(4−ヒドロキシ−3−トリフルオロメチルフェニル)−メタノン、
(40) (3−クロロ−4−ヒドロキシ−5−メトキシフェニル)−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン、
(41) (4−クロロ−3−ヒドロキシフェニル)−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン、
(42) (2,6−ジクロロピリジン−4−イル)−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン、
(43) (2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−(4−ニトロフェニル)−メタノン、
(44) (3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(6−フルオロ−2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン、
(45) 2−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−カルボニル)安息香酸、
(46) 4−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−カルボニル)安息香酸メチル、
(47) 4−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−カルボニル)安息香酸、
(48) 3−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−カルボニル)安息香酸メチル、
(49) 3−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−カルボニル)安息香酸、
(50) (3,5−ジクロロ−2,4−ジヒドロキシフェニル)−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン、
(51) (6−クロロ−2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−メタノン、
(52) (7−クロロ−2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−メタノン、
(53) [4−(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシベンゾイル)−3,4−ジヒドロ−2H−キノキサリン−1−イル]−(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−メタノン、
(54) (3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(3,4−ジヒドロ−2H−キノキサリン−1−イル)−メタノン、
(55) 4−(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシベンゾイル)―3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−カルボン酸メチルエステル、
(56) (3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(6−ヒドロキシメチル−2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン、
(57) 4−(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシベンゾイル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−カルボン酸、
(58) 4−(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシベンゾイル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−5−カルボン酸メチルエステル、
(59) 4−(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシベンゾイル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−7−カルボン酸メチルエステル、
(60) 4−(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシベンゾイル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−7−カルボン酸、
(61) 4−(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシベンゾイル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−8−カルボン酸メチルエステル、
(62) 4−(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシベンゾイル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−8−カルボン酸、
(63) (3,5−ジクロロフェニル)−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン、
(64) (3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(フェノキサジン−10−イル)−メタノン、
(65) (3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(6−フェニル−2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン、
(66) (3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(6,8−ジメチル−2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン、
(67) (3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(6−ニトロ−2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン、
(68) (6−アミノ−2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−メタノン、
(69) (3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)−(6−ニトロ−2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン、
(70) (3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(7−ニトロ−2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン、
(71) (7−アミノ−2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−メタノン、
(72) N−[4−(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシベンゾイル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−7−イル]−メタンスルホンアミド、
(73) 1−[4−(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシベンゾイル)−3,4−ジヒドロ−2H−キノキサリン−1−イル]−エタノン、
(74) (3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(4−メチル−3,4−ジヒドロ−2H−キノキサリン−1−イル)−メタノン、
(75) (2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−(4−ヒドロキシ−3−ニトロフェニル)−メタノン、
(76) (3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(2−メチル−2,3−ジヒドロインドール−1−イル)−メタノン、
(77) (3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(2,3−ジヒドロインドール−1−イル)−メタノン、
(78) (5−アミノ−2,3−ジヒドロインドール−1−イル)−(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−メタノン、
(79) (3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)−(6−フルオロ−2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン、
(80) (3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)−(2,3−ジヒドロナフト[2,1−b][1,4]オキサジン−1−イル)−メタノン、
(81) (3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)−(6−メチル−2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン、
(82) (6−クロロ−2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)−メタノン、
(83) (3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(4−メタンスルホニル−3,4−ジヒドロ−2H−キノキサリン−1−イル)−メタノン、
(84) (3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(6−エタンスルホニル−2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン、
(85) (3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(6−トリフルオロメチル−2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン、
(86) (3,5−ジクロロ−4−メトキシフェニル)−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン、
(87) 酢酸 2,6−ジクロロ−4−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−カルボニル)フェニルエステル、
(88) (2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−(4−ヒドロキシフェニル)−メタノン、
(89) (3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(5−ヒドロキシ−2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン、
(90) (3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(8−ヒドロキシ−2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン、
(91) [2,6−ジクロロ−4−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−カルボニル)フェノキシ]酢酸エチルエステル、
(92) [2,6−ジクロロ−4−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−カルボニル)フェノキシ]酢酸、
(93) (3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(3−メチル−2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン、
(94) N−[2,6−ジクロロ−4−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−カルボニル)フェニル]メタンスルホンアミド、及び
(95) (3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(7,8−ジヒドロ−6H−5−オキサ−9−アザベンゾシクロヘプテン−9−イル)−メタノン。
中でも、(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノンが最も好ましい。
化合物[1]は、結晶として得ることもできる。例えば、
(1) 粉末X線結晶回折で測定した回折角(2θ)において、12.94°、17.36°、23.50°、26.10°及び26.94°に特徴的回折ピークを有する(3−クロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン(参考例1)、
(2) 粉末X線結晶回折で測定した回折角(2θ)において、16.96°、17.54°、21.66°、25.68°及び26.62°に特徴的回折ピークを有する(3−ブロモ−4−ヒドロキシフェニル)−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン(参考例2)、
(3) 粉末X線結晶回折で測定した回折角(2θ)において、7.40°、14.90°、22.68°、22.92°及び26.46°に特徴的回折ピークを有する(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン(参考例3)、
(4) 粉末X線結晶回折で測定した回折角(2θ)において、7.40°、14.92°、16.64°、22.68°及び26.12°に特徴的回折ピークを有する(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン(参考例4)、
(5) 粉末X線結晶回折で測定した回折角(2θ)において、7.28°、15.84°、23.10°、29.54°及び37.16°に特徴的回折ピークを有する(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−(4−ヒドロキシ−3,5−ジヨードフェニル)−メタノン(参考例5)、
(6) 粉末X線結晶回折で測定した回折角(2θ)において、15.58°、17.92°、18.48°、19.86°及び25.90°に特徴的回折ピークを有する(3,5−ジフルオロ−4−ヒドロキシフェニル)−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン(参考例6)、
(7) 粉末X線結晶回折で測定した回折角(2θ)において、12.46°、23.38°、23.98°、24.32°及び25.24°に特徴的回折ピークを有する(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)−メタノン(参考例7)、
(8) 粉末X線結晶回折で測定した回折角(2θ)において、16.62°、18.64°、19.20°、21.60°及び23.14°に特徴的回折ピークを有する(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(1,1−ジオキソ−2,3−ジヒドロ−1H−1λ−ベンゾ[1,4]チアジン−4−イル)−メタノン(参考例10)、
(9) 粉末X線結晶回折で測定した回折角(2θ)において、11.58°、14.36°、22.18°、22.48°及び23.36°に特徴的回折ピークを有する(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(6−メチル−2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン(参考例12)、
(10) 粉末X線結晶回折で測定した回折角(2θ)において、11.82°、14.88°、22.62°、25.56°及び26.62°に特徴的回折ピークを有する(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(5−メチル−2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン(参考例14)、
(11) 粉末X線結晶回折で測定した回折角(2θ)において、7.02°、14.14°、21.30°、21.80°及び26.56°に特徴的回折ピークを有する(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(8−メチル−2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン(参考例15)、
(12) 粉末X線結晶回折で測定した回折角(2θ)において、12.40°、18.36°、21.34°、23.66°及び24.24°に特徴的回折ピークを有する(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(2,3−ジヒドロナフト[2,1−b][1,4]オキサジン−1−イル)−メタノン(参考例16)、
(13) 粉末X線結晶回折で測定した回折角(2θ)において、10.54°、11.24°、21.24°、21.60°及び24.38°に特徴的回折ピークを有する(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(6−メトキシ−2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン(参考例17)、
(14) 粉末X線結晶回折で測定した回折角(2θ)において、12.32°、13.52°、22.70°、24.88°及び26.10°に特徴的回折ピークを有する(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(7−メトキシ−2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン(参考例18)、
(15) 粉末X線結晶回折で測定した回折角(2θ)において、11.16°、14.58°、21.38°、22.54°及び22.76°に特徴的回折ピークを有する(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(6−ヒドロキシ−2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン(参考例19)、
(16) 粉末X線結晶回折で測定した回折角(2θ)において、15.46°、20.90°、22.92°、24.68°及び25.24°に特徴的回折ピークを有する(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(7−ヒドロキシ−2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン(参考例20)、
(17) 粉末X線結晶回折で測定した回折角(2θ)において、13.48°、15.52°、19.18°、20.58°及び21.80°に特徴的回折ピークを有する4−(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシベンゾイル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−スルホン酸ジエチルアミド(参考例21)、
(18) 粉末X線結晶回折で測定した回折角(2θ)において、11.66°、22.20°、22.48°、24.68°及び25.52°に特徴的回折ピークを有する(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(3,4−ジヒドロ−2H−キノリン−1−イル)−メタノン(参考例26)、
(19) 粉末X線結晶回折で測定した回折角(2θ)において、17.60°、21.78°、22.78°、24.96°及び32.98°に特徴的回折ピークを有する(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(2,3,4,5−テトラヒドロベンゾ[b]アゼピン−1−イル)−メタノン(参考例27)、
(20) 粉末X線結晶回折で測定した回折角(2θ)において、12.16°、14.90°、22.16°、23.46°及び24.52°に特徴的回折ピークを有する(3−クロロ−4−ヒドロキシ−5−ニトロフェニル)−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン(参考例31)、
(21) 粉末X線結晶回折で測定した回折角(2θ)において、11.58°、14.78°、18.80°、23.66°及び25.52°に特徴的回折ピークを有する(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(2,3−ジヒドロピリド[3,2−b][1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン(参考例36)、
(22) 粉末X線結晶回折で測定した回折角(2θ)において、19.94°、21.86°、22.52°、23.84°及び26.14°に特徴的回折ピークを有する(3,5−ジクロロ−2−ヒドロキシフェニル)−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン(参考例38)、
(23) 粉末X線結晶回折で測定した回折角(2θ)において、7.58°、12.10°、15.24°、22.30°及び24.40°に特徴的回折ピークを有する(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−(4−ヒドロキシ−3−トリフルオロメチルフェニル)−メタノン(参考例39)、
(24) 粉末X線結晶回折で測定した回折角(2θ)において、10.06°、17.10°、17.48°、21.78°及び22.26°に特徴的回折ピークを有する(3−クロロ−4−ヒドロキシ−5−メトキシフェニル)−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン(参考例40)、
(25) 粉末X線結晶回折で測定した回折角(2θ)において、19.06°、20.76°、22.30°、26.58°及び27.60°に特徴的回折ピークを有する(4−クロロ−3−ヒドロキシフェニル)−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン(参考例41)、
(26) 粉末X線結晶回折で測定した回折角(2θ)において、11.70°、22.44°、22.74°、23.58°及び23.90°に特徴的回折ピークを有する(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(6−フルオロ−2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン(参考例44)、
(27) 粉末X線結晶回折で測定した回折角(2θ)において、7.26°、22.62°、25.12°、25.70°及び27.92°に特徴的回折ピークを有する(3,5−ジクロロ−2,4−ジヒドロキシフェニル)−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン(参考例50)、
(28) 粉末X線結晶回折で測定した回折角(2θ)において、11.72°、21.78°、22.54°、22.82°及び23.68°に特徴的回折ピークを有する(6−クロロ−2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−メタノン(参考例51)、
(29) 粉末X線結晶回折で測定した回折角(2θ)において、21.04°、22.22°、23.74°、24.72°及び27.38°に特徴的回折ピークを有する(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(6−ヒドロキシメチル−2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン(参考例56)、
(30) 粉末X線結晶回折で測定した回折角(2θ)において、14.80°、16.44°、22.28°、22.76°及び24.14°に特徴的回折ピークを有する(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(6,8−ジメチル−2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン(参考例66)、
(31) 粉末X線結晶回折で測定した回折角(2θ)において、14.52°、21.52°、21.88°、27.84°及び30.92°に特徴的回折ピークを有する(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(6−ニトロ−2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン(参考例67)、
(32) 粉末X線結晶回折で測定した回折角(2θ)において、7.16°、14.40°、20.96°、27.58°及び34.62°に特徴的回折ピークを有する(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)−(6−ニトロ−2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン(参考例69)、
(33) 粉末X線結晶回折で測定した回折角(2θ)において、15.48°、19.24°、22.48°、25.54°及び30.30°に特徴的回折ピークを有する1−[4−(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシベンゾイル)−3,4−ジヒドロ−2H−キノキサリン−1−イル]−エタノン(参考例73)、
(34) 粉末X線結晶回折で測定した回折角(2θ)において、10.48°、11.32°、20.18°、22.84°及び25.76°に特徴的回折ピークを有する(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(2−メチル−2,3−ジヒドロインドール−1−イル)−メタノン(参考例76)、
(35) 粉末X線結晶回折で測定した回折角(2θ)において、12.10°、22.48°、23.40°、24.42°及び25.98°に特徴的回折ピークを有する(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(2,3−ジヒドロインドール−1−イル)−メタノン(参考例77)、
(36) 粉末X線結晶回折で測定した回折角(2θ)において、9.30°、14.52°、18.64°、23.96°及び27.12°に特徴的回折ピークを有する(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)−(6−フルオロ−2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン(参考例79)、
(37) 粉末X線結晶回折で測定した回折角(2θ)において、8.92°、17.98°、18.26°、21.10°及び23.40°に特徴的回折ピークを有する(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)−(2,3−ジヒドロナフト[2,1−b][1,4]オキサジン−1−イル)−メタノン(参考例80)、
(38) 粉末X線結晶回折で測定した回折角(2θ)において、7.12°、14.32°、21.62°、21.92°及び22.80°に特徴的回折ピークを有する(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)−(6−メチル−2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン(参考例81)、
(39) 粉末X線結晶回折で測定した回折角(2θ)において、7.22°、14.54°、22.34°、29.08°及び33.22°に特徴的回折ピークを有する(6−クロロ−2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)−メタノン(参考例82)、
(40) 粉末X線結晶回折で測定した回折角(2θ)において、17.58°、19.00°、21.04°、21.52°及び23.24°に特徴的回折ピークを有する(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(6−トリフルオロメチル−2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン(参考例85)、
(41) 粉末X線結晶回折で測定した回折角(2θ)において、15.76°、16.38°、24.12°、25.88°及び27.62°に特徴的回折ピークを有する酢酸 2,6−ジクロロ−4−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−カルボニル)フェニルエステル(参考例87)
等が挙げられる。
「その医薬上許容される塩」とは、化合物[1](以下、化合物[2]も含む)と無毒の塩を形成するものであればいかなる塩でもよく、例えば、塩酸、硫酸、リン酸、臭化水素酸等の無機酸との塩;シュウ酸、マロン酸、クエン酸、フマル酸、乳酸、リンゴ酸、コハク酸、酒石酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、グルコン酸、アスコルビン酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸等の有機酸との塩;水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アンモニウム等の無機塩基との塩;メチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、トリエタノールアミン、エチレンジアミン、トリス(ヒドロキシメチル)メチルアミン、グアニジン、コリン、シンコニン等の有機塩基との塩;リジン、アルギニン、アラニン等のアミノ酸との塩等が挙げられる。
化合物[1]においては、それらの含水物、水和物及び溶媒和物も包含される。
また、化合物[1]においては種々の異性体が存在する。例えば、幾何異性体としてE体及びZ体が存在し、また、不斉炭素原子が存在する場合は、これらに基づく立体異性体としての鏡像異性体及びジアステレオマーが存在し、また互変異性体も存在し得る。従って、化合物[1]には、これらすべての異性体及びそれらの混合物が包含される。また、化合物[1]の均等化合物としてそれら化合物のプロドラッグ化合物も有用な薬剤となり得る。
ここで、「プロドラッグ」とは、化学的又は代謝的に分解し得る基を有し、加水分解や加溶媒分解によって、又は生理的条件下で分解することによって、医薬的に活性を示す誘導体である。プロドラッグは、例えば、経口投与における吸収改善のため、或いは、標的部位へのターゲティングのために利用される。化学的又は代謝的に分解しうる基がどのようなものであるのか、当該基を化合物にどのように導入するのかは、医薬分野において十分確立されているので、化合物[1]においてもそのような公知の技術が採用されてよい。プロドラッグ化のための修飾部位としては、例えば、本発明化合物中の水酸基、カルボキシル基、アミノ基、チオール基等の反応性の高い官能基が挙げられる。例えば、化合物[1]の−OR13、或いは化合物[2]の−OR13又は−OR13’が水酸基である場合等が挙げられる。
例えば、水酸基に対しては、−CO−C1−6アルキル基、−CO−C1−6アルキル基、−CONH−C1−6アルキル基、−CO−C2−6アルケニル基、−CO2−C2−6アルケニル基、−CONH−C2−6アルケニル基、−CO−アリール基、−CO2−アリール基、−CONH−アリール基、−CO−複素環基、−CO2−複素環基、−CONH−複素環基(当該C1−6アルキル基、C2−6アルケニル基、アリール基、複素環基は、それぞれハロゲン原子、C1−6アルキル基、水酸基、C1−6アルコキシ基、カルボキシ基、アミノ基、アミノ酸残基、−PO、−SOH、−CO−ポリエチレングリコール残基、−CO−ポリエチレングリコール残基、−CO−ポリエチレングリコールモノアルキルエーテル残基、−CO−ポリエチレングリコールモノアルキルエーテル残基等で置換されていてもよい。)等の置換基が導入されている誘導体が挙げられる。
アミノ基に対しては、−CO−C1−6アルキル基、−CO−C1−6アルキル基、−CO−C2−6アルケニル基、−CO−C2−6アルケニル基、−CO−アリール基、−CO−アリール基、−CO−複素環基、−CO−複素環基(当該C1−6アルキル基、C2−6アルケニル基、アリール基、複素環基は、それぞれハロゲン原子、C1−6アルキル基、水酸基、C1−6アルコキシ基、カルボキシ基、アミノ基、アミノ酸残基、−PO、−SOH、−CO−ポリエチレングリコール残基、−CO−ポリエチレングリコール残基、−CO−ポリエチレングリコールモノアルキルエーテル残基、−CO−ポリエチレングリコールモノアルキルエーテル残基等で置換されていてもよい。)等の置換基が導入されている誘導体が挙げられる。
カルボキシル基に対しては、C1−6アルコキシ基、アリールオキシ基(当該C1−6アルコキシ基、アリールオキシ基は、それぞれハロゲン原子、C1−6アルキル基、水酸基、C1−6アルコキシ基、カルボキシ基、アミノ基、アミノ酸残基、−PO、−SOH、ポリエチレングリコール残基、ポリエチレングリコールモノアルキルエーテル残基等で置換されていてもよい。)等の置換基が導入されている誘導体が挙げられる。
本発明の医薬組成物は、
(1)CYPを実質的に阻害しない、
(2)URAT1活性を阻害して、血中尿酸値を低下させる
ことにより、尿酸が関与する病態の治療又は予防に有用である。
ここで、「CYPを実質的に阻害しない」とは、薬物代謝酵素であるチトクロームP450(CYP)、好ましくは、CYP2D6、CYP2C8、CYP2C9、CYP2C19又はCYP3A4、更に好ましくは、CYP2C9としての機能を実質的に阻害しないことを意味し、例えば、後述する参考試験例2の条件に基づいて、好ましくは、参考試験例2の条件下で、CYPに対する50%阻害濃度が1μM以上、好ましくは3μM以上、より好ましくは10μM以上、更により好ましくは25μM以上、特に好ましくは50μM以上であることを意味する。
「URAT1活性を阻害する」とは、URAT1の尿酸トランスポーターとしての機能を特異的に阻害してその活性を消失若しくは減弱することを意味し、例えば、後述する参考試験例1の条件に基づいて、URAT1の機能を特異的に阻害することを意味し、好ましくは、後述する参考試験例1の条件下で、URAT1に対する50%阻害濃度が3μM未満、より好ましくは、1μM未満、更に好ましくは0.3μM未満、より更に好ましくは0.1μM未満、さらにより更に好ましくは0.03μM未満であることを意味する。URAT1活性阻害剤として、URAT1の生体内基質、例えば尿酸等は含まない。
「血中尿酸値を低下させる」とは、血中(血清中又は血漿中を含む)の尿酸(尿酸塩を含む)を低下させることを意味し、好ましくは高い血中尿酸値を低下させること、更に好ましくは、血清尿酸値を8mg/dL未満(血清尿酸値として好ましくは7mg/dl未満、更に好ましくは6mg/dL未満)に低下させることを意味する。
「尿酸が関与する病態」とは、血中(血清中又は血漿中を含む)又は尿中等の体内における尿酸(尿酸塩を含む)が関与する病態を意味し、具体的には、高い血中(血清中又は血漿中を含む)尿酸値又は高い尿中尿酸値に起因する病態、例えば、高尿酸血症、痛風結節、急性痛風性関節炎、慢性痛風性関節炎、痛風腎、尿路結石、腎機能障害、冠動脈疾患、虚血性心疾患等が挙げられる。
例えば、「高い血中尿酸値」とは、血清尿酸値が6mg/dL以上、好ましくは7mg/dL以上、より好ましくは8mg/dL以上であることを意味する。また、「高い血中尿酸値に起因する病態」とは、高い血中尿酸値を原因とする又は高い血中尿酸値が寄与している病態である。例えば、「高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン(第1版)」(痛風と核酸代謝、第26巻、補冊1、2002年。日本痛風・核酸代謝学会)によれば、性・年齢を問わず、血漿中の尿酸溶解濃度である7mg/dLを正常上限とし、これを超えるものを高尿酸血症と定義しており、また、高尿酸血症・痛風の治療、痛風関節炎の発症の予防には、血清尿酸値を6mg/dL以下にコントロールすることが望ましいと言及している。
「医薬組成物」とは、医薬としての有効成分と医薬上許容される添加剤等からなる所謂「組成物」の他に、他の薬剤との合剤等を含むものである。本発明の医薬組成物は、医療現場で許容される範囲において如何なる他の薬剤と併用してもよいことは勿論である。したがって、本医薬組成物は他の薬剤との併用のための医薬組成物であると言うこともできる。
化合物[1]は、一種以上の医薬上許容される添加剤と共に、医薬組成物、URAT1活性阻害剤、血中尿酸値低下剤、或いは尿酸が関与する病態の治療薬又は予防薬の有効成分として含有されうる。
本発明者らは、後述の試験例に示すように、化合物[1]が塩基性添加剤と接触することにより、化合物[1]が分解するという知見を得た。従って、医薬組成物の製造工程若しくは保存時における化合物[1]の経時的安定性を向上させるために、本発明の医薬組成物は、化合物[1]が塩基性添加剤と(実質的に)接触しないことを特徴とする。
「化合物[1]が塩基性添加剤と(実質的に)接触しない」とは、例えば以下の態様を意味する。
(1)化合物[1]を含む層と塩基性添加剤を含む層とが接触しない態様
当該態様として、具体的には、
(a)多層錠の互いに接触しない層(例えば1層目と3層目等)に化合物[1]と塩基性添加剤を別々に含有させる、
(b)有核錠の互いに接触しない層(例えばコーティングを施した内核錠と外層部等)に化合物[1]と塩基性添加剤を別々に含有させる
等が挙げられる。
(2)塩基性添加剤の含有量を、通常医薬製剤で使用する量、例えば賦形剤として使用する量(有効成分である化合物1重量部に対して例えば10〜30重量部程度)よりもはるかに少なくすることにより、化合物[1]と塩基性添加剤が接触する確率を低下させる態様
当該態様として、具体的には、
(a)塩基性添加剤を含有させない(添加剤の全てが塩基性添加剤ではない、つまり、添加剤の全てが酸性添加剤及び中性添加剤からなる群より選ばれる)、
(b)塩基性添加剤を含有する場合は、許容される含有量は、化合物[1]1重量部に対して、1重量部未満(好ましくは、0.5重量部未満、より好ましくは0.1重量部未満、さらにより好ましくは0.025重量部未満)である、
等が挙げられる。
本発明の医薬組成物に含有される塩基性添加剤の量は、特に限定されないが、医薬組成物全量に対して、好ましくは0から15w/w%であり、さらに好ましくは0から5w/w%である。
本発明の医薬組成物では、塩基性添加剤の含有量を通常医薬製剤で使用する量よりもはるかに少なくすることにより、化合物[1]と塩基性添加剤が接触する確率を低下させる態様が好ましく、中でも、塩基性添加剤を本発明の医薬組成物中に含有させないことがより好ましい。これにより、医薬組成物の製造工程若しくは保存時における化合物[1]の経時的安定性を向上させることが可能となる。
「塩基性添加剤」とは、添加剤5.0gに水100mLを加えて得られた水溶液又は懸濁液の常温(15〜25℃)でのpHが8を超える添加剤を意味する。なお、pHの測定値は測定機器、測定条件などによって変動する場合があるが、通常の誤差範囲内であれば上記pHの範囲内にあるものとする。
また、第十四改正薬局方又は医薬品添加物規格2003に記載されているpHの規格値が8を超える添加剤も意味する。
塩基性添加剤の具体例としては、アルカリ金属水酸化物(例、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等)、アルカリ土類金属水酸化物(例、水酸化マグネシウム、水酸化バリウム等)、アルカリ金属炭酸塩(例、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等)、アルカリ土類金属炭酸塩(例、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム等)、アルカリ金属炭酸水素塩(例、炭酸水素ナトリウム等)、アルカリ土類金属炭酸水素塩(例、炭酸水素マグネシウム、炭酸水素バリウム等)、アルカリ金属ケイ酸塩(例、ケイ酸ナトリウム等)、アルカリ土類金属ケイ酸塩(例、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸カルシウム等)等が挙げられる。
塩基性添加剤の例として、特に、アルカリ金属ケイ酸塩、アルカリ土類金属ケイ酸塩等が挙げられ、具体的な例としてケイ酸カルシウムが挙げられる。
「酸性添加剤」及び「中性添加剤」とは、上記定義の「塩基性添加剤」以外の添加剤を意味する。
「酸性添加剤」及び「中性添加剤」の具体例としては、D−マンニトール、結晶セルロース、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、軽質無水ケイ酸、クロスポビドン、ステアリン酸マグネシウム、乳糖、トウモロコシデンプン、クロスカルメロースナトリウム、カルメロース、カルメロースナトリウム、カルメロースカルシウム、カルボキシメチルスターチナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポビドン、酸化チタン、マクロゴール等が挙げられる。
これら酸性添加剤及び中性添加剤のpHとしては、例えば、第十四改正薬局方又は医薬品添加物規格2003には以下の値が記載されている。
・D−マンニトール(D−マンニトール注射液):pH4.5〜7.0
・結晶セルロース(5.0gに煮沸冷却水40mLを加え振り混ぜた後の上清):pH5.0〜7.0
・低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(1.0gに煮沸冷却水100mLを加え振り混ぜた液):pH5.0〜7.5
・クロスポビドン(1gを水100mLに懸濁した液):pH5.0〜8.0
・トウモロコシデンプン(1gに水50mLを加え煮沸し放冷した懸濁液):中性
・カルメロース(1.0gに水100mLを加え振り混ぜて得た懸濁液):pH3.5〜5.0
・カルメロースナトリウム(1.0gを少量ずつ温湯100mLにかき混ぜ溶かし、冷却した液):pH6.0〜8.0
・カルメロースカルシウム(1.0gに水100mLを加え振り混ぜて得た懸濁液):pH4.5〜6.0
・カルボキシメチルスターチナトリウム(1.0gに水100mLを加え、加温しながらかき混ぜて得た液):pH5.5〜8.0
・ヒドロキシプロピルセルロース(1.0gを煮沸冷却水50mLに溶かした液):pH5.0〜7.5
・ヒドロキシプロピルメチルセルロース(1.0gに熱湯100mLを加え振り混ぜて懸濁し、冷却した液):pH5.0〜8.0
・ポビドン(1.0gを水20mLに溶かした液):pH3.0〜7.0
・酸化チタン(1gに水10mLを加え振り混ぜた液):中性
・マクロゴール(1.0gを水20mLに溶かした液):pH4.0〜7.5
これら酸性添加剤及び中性添加剤は、第十四改正薬局方又は医薬品添加物規格2003によれば、例えば、添加剤1.0〜5.0gに水100mLを加えて得られた水溶液又は懸濁液のpHが8以下である。
本発明の医薬組成物において、試験例に示すように、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース及びクロスポビドンのいずれか1つ(好ましくは両方)を含有させることにより、化合物[1]を速やかに溶出させることができる。
特に、化合物[1]、D−マンニトール、結晶セルロース、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、軽質無水ケイ酸、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、クロスポビドン及びステアリン酸マグネシウムを含有する医薬組成物が好ましい。
本発明の医薬組成物に含有される化合物[1](水和物などの溶媒和物も含む)の量は、特に限定されないが、医薬組成物全量に対して、好ましくは10乃至60w/w%であり、さらに好ましくは20乃至50w/w%である。また、医薬組成物が錠剤である場合、好ましくは10乃至200mg/錠であり、さらに好ましくは10、25、50、100又は200mg/錠である。
添加剤として本発明の医薬組成物に含有されるD−マンニトールの量は、特に限定されないが、化合物[1](水和物などの溶媒和物も含む)1重量部に対して、好ましくは0.05乃至100重量部であり、より好ましくは0.5乃至50重量部である。医薬組成物全量に対しては、好ましくは5乃至60w/w%であり、さらに好ましくは10乃至40w/w%である。また、医薬組成物が錠剤である場合、好ましくは10乃至90mg/錠であり、さらに好ましくは約10乃至50mg/錠である。賦形剤、結合剤、崩壊剤等の添加剤として結晶セルロース、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、軽質無水ケイ酸、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、クロスポビドン、ステアリン酸マグネシウム等を用いる場合は、これら添加剤は上記D−マンニトールの配合量に応じて適宜配合することができる。
添加剤として本発明の医薬組成物に含有される、造粒工程にて配合される結晶セルロースの量は、特に限定されないが、化合物[1](水和物などの溶媒和物も含む)1重量部に対して、好ましくは0乃至100重量部であり、さらに好ましくは0乃至50重量部である。医薬組成物全量に対しては、好ましくは0乃至60w/w%であり、さらに好ましくは0乃至40w/w%である。また、医薬組成物の剤形が錠剤である場合、好ましくは0乃至90mg/錠であり、さらに好ましくは0乃至50mg/錠である。賦形剤、滑沢剤、流動化剤、結合剤、崩壊剤等の添加剤としてD−マンニトール、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、軽質無水ケイ酸、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、クロスポビドン、ステアリン酸マグネシウム等を用いる場合は、これら添加剤は上記結晶セルロースの配合量に応じて適宜配合することができる。
添加剤として本発明の医薬組成物に含有される、打錠末を得るための混合工程で配合される結晶セルロースの量は、特に限定されないが、化合物[1](それら水和物などの溶媒和物も含む)1重量部に対して、好ましくは0.01乃至20重量部であり、さらに好ましくは0.1乃至10重量部である。医薬組成物全量に対しては、好ましくは1乃至20w/w%であり、さらに好ましくは2.5乃至10w/w%である。また、医薬組成物の剤形が錠剤である場合、好ましくは1乃至15mg/錠であり、さらに好ましくは6.5mg/錠である。賦形剤、滑沢剤、流動化剤、結合剤、崩壊剤等の添加剤として、D−マンニトール、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、軽質無水ケイ酸、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、クロスポビドン、ステアリン酸マグネシウム等を用いる場合は、これら添加剤は上記結晶セルロースの配合量に応じて適宜配合することができる。
添加剤として本発明の医薬組成物に含有される低置換度ヒドロキシプロピルセルロースの量は、特に限定されないが、化合物[1](水和物などの溶媒和物も含む)に対して、好ましくは0.05乃至100重量部であり、さらに好ましくは0.1乃至50重量部である。医薬組成物全量に対しては、好ましくは1乃至50w/w%であり、より好ましくは10乃至32w/w%であり、さらに好ましくは20乃至32w/w%であり、特に好ましくは27乃至32w/w%であり、最も好ましくは28.6w/w%である。また、医薬組成物の剤形が錠剤である場合、好ましくは10乃至100mg/錠であり、さらに好ましくは40mg/錠である。医薬組成物の剤形がコーティングされた錠剤である場合、コーティング前の素錠全量に対しては、好ましくは20乃至32w/w%であり、より好ましくは27乃至32w/w%であり、特に好ましくは29.6w/w%である。賦形剤、結合剤、崩壊剤等の添加剤としてD−マンニトール、結晶セルロース、軽質無水ケイ酸、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、クロスポビドン、ステアリン酸マグネシウム等を用いる場合は、これら添加剤は上記低置換度ヒドロキシプロピルセルロースの配合量に応じて適宜配合することができる。
添加剤として本発明の医薬組成物に含有される軽質無水ケイ酸の量は、特に限定されないが、化合物[1](水和物などの溶媒和物も含む)1重量部に対して、好ましくは0.01乃至10重量部であり、さらに好ましくは0.01乃至5重量部程度添加することが好ましい。医薬組成物全量に対しては1乃至10w/w%程度が好ましく、さらに好ましくは1乃至5w/w%である。また、医薬組成物の剤形が錠剤である場合、好ましくは1乃至10mg/錠であり、さらに好ましくは2.5mg/錠である。賦形剤、滑沢剤、流動化剤、結合剤、崩壊剤等の添加剤としてD−マンニトール、結晶セルロース、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、クロスポビドン、ステアリン酸マグネシウム等を用いる場合は、これら添加剤は上記軽質無水ケイ酸の配合量に応じて適宜配合することができる。
添加剤として本発明の医薬組成物に含有されるヒドロキシプロピルメチルセルロースの量は、特に限定されないが、化合物[1](水和物などの溶媒和物も含む)1重量部に対して、好ましくは0.01乃至10重量部であり、さらに好ましくは0.05乃至5重量部である。医薬組成物全量に対しては、好ましくは1乃至10w/w%であり、さらに好ましくは1.5乃至6w/w%である。また、医薬組成物の剤形が錠剤である場合、好ましくは2乃至10mg/錠であり、さらに好ましくは4mg/錠である。賦形剤、結合剤、崩壊剤等の添加剤として、D−マンニトール、結晶セルロース、軽質無水ケイ酸、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、クロスポビドン、ステアリン酸マグネシウム等を用いる場合は、これら添加剤は上記ヒドロキシプロピルメチルセルロースの配合量に応じて適宜配合することができる。
添加剤として本発明の医薬組成物に含有されるクロスポビドンの量は、特に限定されないが、化合物[1](それら水和物などの溶媒和物も含む)に対して、好ましくは0.1乃至50重量部であり、さらに好ましくは0.1乃至30重量部である。医薬組成物全量に対しては、好ましくは1乃至30w/w%であり、より好ましくは1乃至20w/w%であり、さらに好ましくは5乃至20w/w%であり、さらにより好ましくは5乃至17w/w%であり、特に好ましくは10乃至17w/w%であり、最も好ましくは10w/w%である。また、医薬組成物の剤形が錠剤である場合、好ましくは1乃至30mg/錠であり、さらに好ましくは14mg/錠である。医薬組成物の剤形がコーティングされた錠剤である場合、コーティング前の素錠全量に対しては、好ましくは5乃至20w/w%であり、より好ましくは5乃至17w/w%であり、さらにより好ましくは10乃至17w/w%であり、特に好ましくは10.4w/w%である。賦形剤、崩壊剤等の添加剤として、D−マンニトール、結晶セルロース、軽質無水ケイ酸、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ステアリン酸マグネシウム等を用いる場合は、これら添加剤は上記クロスポビドンの配合量に応じて適宜配合することができる。
添加剤として本発明の医薬組成物に含有されるステアリン酸マグネシウムの量は、特に限定されないが、化合物[1](それら水和物などの溶媒和物も含む)1重量部に対して、好ましくは0.005乃至5重量部であり、さらに好ましくは0.01乃至3重量部である。医薬組成物全量に対しては、好ましくは0.2乃至2w/w%であり、さらに好ましくは0.5乃至1.5w/w%である。また、医薬組成物の剤形が錠剤である場合、好ましくは0.5乃至3mg/錠であり、さらに好ましくは1.5mg/錠である。賦形剤、流動化剤等の添加剤としてD−マンニトール、結晶セルロース、軽質無水ケイ酸、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、クロスポビドン等を用いる場合は、これら添加剤は上記ステアリン酸マグネシウムの配合量に応じて適宜配合することができる。
添加剤としては、上記成分に加え、特に支障のない限り、製剤素材として慣用の各種有機あるいは無機担体物質が用いられ、賦形剤、滑沢剤、流動化剤、結合剤、崩壊剤、溶剤、コーティング剤等として配合される。また必要に応じて、その他の安定化剤、防腐剤、抗酸化剤、甘味剤、着色剤、遮光剤、矯味剤、吸着剤、湿潤剤、帯電防止剤等の製剤添加物を用いることもできる。
賦形剤としては、D−マンニトール、結晶セルロース、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、軽質無水ケイ酸、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、クロスポビドン、ステアリン酸マグネシウムに加え、乳糖、白糖、デンプン等が挙げられる。
滑沢剤としては、結晶セルロース、軽質無水ケイ酸、ステアリン酸マグネシウムに加え、ヒドロキシプロピルセルロース、ステアリン酸カルシウム、タルク等が挙げられる。
流動化剤としては、結晶セルロース、軽質無水ケイ酸、ステアリン酸マグネシウムに加え、タルク等が挙げられる。
結合剤としては、D−マンニトール、結晶セルロース、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、軽質無水ケイ酸、ヒドロキシプロピルメチルセルロースに加え、白糖、デキストリン、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルピロリドン等が挙げられる。
崩壊剤としては、D−マンニトール、結晶セルロース、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、軽質無水ケイ酸、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、クロスポビドンに加え、デンプン、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースカルシウム、クロスカルメロースナトリウム、カルボキシメチルスターチナトリウム等が挙げられる。
溶剤としては、水に加え、アルコール、プロピレングリコール、マクロゴール、ゴマ油、トウモロコシ油、プロピレングリコール脂肪酸エステル等が挙げられる。
コーティング剤としては、オパドライ(R)OY−7300(ヒドロキシプロピルメチルセルロース2910、酸化チタン及びマクロゴール400の混合物)等が挙げられる。
本発明の医薬組成物としては、例えば、錠剤、丸剤、散剤、細粒剤、顆粒剤、坐剤、カプセル剤、トローチ剤等の剤形の製剤が包含される。
本発明の医薬組成物は、化合物[1]と一種以上の医薬上許容される添加剤を混合することにより得られる。本発明の医薬組成物の剤形が錠剤の場合、好適な具体例として次の方法が挙げられる。まず化合物[1]をジェットミルで粉砕する。粉砕した化合物[1]、D−マンニトール、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース及び軽質無水ケイ酸、必要ならばさらに結晶セルロースを混合して混合末を得る。得られた混合末に結合剤溶液を加えた後、造粒して造粒末を得る。得られた造粒末を整粒した後、乾燥して整粒末を得る。得られた該整粒末にクロスポビドン及び結晶セルロースを加えて混合する。ステアリン酸マグネシウムを加えて更に混合する。これを打錠して素錠を得る。該素錠にコーティング液を噴霧してコーティングを行い、化合物[1]を含有するフィルムコーティング錠を得る。
本発明の医薬組成物は、全身的或いは局所的に、経口若しくは非経口で投与することができる。投与量は年齢、体重、症状、治療効果等により異なるが、例えば、通常成人一人当たり、1回に0.1mg乃至1gの範囲で、1日1回乃至数回投与することができる。また、本発明医薬組成物は、ヒトはもちろんのこと、ヒト以外の動物、特に哺乳類の前記疾患の治療薬及び予防薬にも用いることができる。本発明医薬組成物を高脂血症、糖尿病、肥満又は心血管疾患、例えば高血圧、冠動脈疾患、血管内皮障害若しくは虚血性心疾患等の治療薬又は予防薬として用いる場合も同様である。
また、本発明の医薬組成物は、ヒトに限らず、他の哺乳動物(マウス、ラット、ハムスター、ウサギ、ネコ、イヌ、ウシ、ウマ、ヒツジ、サル等)に投与することができる。したがって、本発明の医薬組成物は、ヒトは勿論のこと動物用医薬品としても有用である。
本発明の医薬組成物、URAT1活性阻害剤、血中尿酸値低下剤、或いは尿酸が関与する病態の治療薬又は予防薬は、他の医薬組成物又は薬剤(以下、併用薬剤ともいう)と併用することができる。
「併用」とは、有効成分として複数の医薬を組み合わせて使用することを意味し、具体的には、配合剤としての使用、キットとしての使用、各々同一若しくは異なる投与経路により別個に投薬されることを特徴とする組み合わせての使用等が挙げられる。
本発明の医薬組成物、URAT1活性阻害剤、血中尿酸値低下剤、或いは尿酸が関与する病態の治療薬又は予防薬、及び併用薬剤の投与時期は限定されず、これらを投与対象に対し、同時に投与してもよいし、時間差をおいて投与してもよい。併用薬剤の投与量は、臨床上用いられている投与量に準ずればよく、投与対象、投与対象の年齢及び体重、症状、投与時間、剤形、投与方法、組み合わせ等により適宜選択することができる。併用薬剤の投与形態は、特に限定されず、投与時に本発明の医薬組成物、URAT1活性阻害剤、血中尿酸値低下剤、或いは尿酸が関与する病態の治療薬又は予防薬と併用薬剤とが組み合わされていればよい。
併用薬剤としては、
(1)高尿酸血症の治療剤及び/又は予防剤
(2)痛風関節炎の治療剤及び/又は予防剤
(3)痛風腎の治療剤及び/又は予防剤
(4)尿路結石の治療剤及び/又は予防剤
(5)高血圧又は高血圧合併症の治療剤及び/又は予防剤
(6)高脂血症又は高脂血症合併症の治療剤及び/又は予防剤
(7)糖尿病又は糖尿病合併症の治療剤及び/又は予防剤
(8)肥満症又は肥満症合併症の治療剤及び/又は予防剤
(9)尿酸排泄低下型二次性高尿酸血症を引き起こす原疾患の治療剤及び/又は予防剤
(10)高尿酸血症が引き起こす腎不全、心血管障害、脳血管障害の治療及び/又は予防剤
(11)核酸代謝拮抗剤
が挙げられ、これら1乃至3剤と本発明化合物とを組み合わせて用いることができる。
「高尿酸血症の治療剤及び/又は予防剤」としては、例えば、キサンチンオキシダーゼ阻害剤等の尿酸生成抑制薬、尿酸排泄促進薬等が挙げられ、具体的にはアロプリノール、プロベネシド、ブコローム、フェブキソスタット、ベンズブロマロン、オキシプリノール等が挙げられる。
「痛風関節炎の治療剤及び/又は予防剤」としては、例えば、インドメタシン、ナプロキセン、フェンブフェン、プラノプロフェン、オキサプロジン等のNSAIDs、コルヒチン、副腎皮質ステロイド等が挙げられる。
「痛風腎の治療剤及び/又は予防剤」としては、例えば、キサンチンオキシダーゼ阻害剤等の尿酸生成抑制薬、尿酸排泄促進薬、クエン酸製剤、重曹等の尿アルカリ化剤等が挙げられ、具体的にはアロプリノール、プロベネシド、ブコローム、フェブキソスタット、ベンズブロマロン、オキシプリノールが挙げられる。
「尿路結石の治療剤及び/又は予防剤」としては、例えば、クエン酸製剤、重曹等の尿アルカリ化剤等が挙げられる。
「高血圧又は高血圧合併症の治療剤及び/又は予防剤」としては、例えば、ループ利尿薬、アンジオテンシン変換酵素阻害薬、アンジオテンシンII受容体拮抗薬、Ca拮抗薬、β遮断薬、α,β遮断薬、α遮断薬等が挙げられ、より具体的には、例えば、フロセミド徐放剤、カプトプリル、カプトプリル徐放剤、マレイン酸エナラプリル、アラセプリル、塩酸デラプリル、シラザプリル、リシノプリル、塩酸ベナゼプリル、塩酸イミダプリル、塩酸テモカプリル、塩酸キナプリル、トランドラプリル、ペリンドプリルエルブミン、ロサルタンカリウム、カンデサルタンシレキセチル、塩酸ニカルジピン、塩酸ニカルジピン徐放剤、ニルバジピン、ニフェジピン、ニフェジピン徐放剤、塩酸ベニジピン、塩酸ジルチアゼム、塩酸ジルチアゼム徐放剤、ニソルジピン、ニトレンジピン、塩酸マニジピン、塩酸バルニジピン、塩酸エホニジピン、ベシル酸アムロジピン、フェロジピン、シルニジピン、アラニジピン、塩酸プロプラノロール、塩酸プロプラノロール徐放剤、ピンドロール、ピンドロール徐放剤、塩酸インデノロール、塩酸カルテオロール、塩酸カルテオロール徐放剤、塩酸ブニトロロール、塩酸ブニトロロール徐放剤、アテノロール、塩酸アセブトロール、酒石酸メトプロロール、酒石酸メトプロロール徐放剤、ニプラジロール、硫酸ペンブトロール、塩酸チリソロール、カルベジロール、フマル酸ビソプロロール、塩酸ベタキソロール、塩酸セリプロロール、マロン酸ボピンドロール、塩酸ベバントロール、塩酸ラベタロール、塩酸アロチノロール、塩酸アモスラロール、塩酸プラゾシン、塩酸テラゾシン、メシル酸ドキサゾシン、塩酸ブナゾシン、塩酸ブナゾシン徐放剤、ウラピジル、メシル酸フェントラミン等が挙げられる。
「高脂血症又は高脂血症合併症の治療剤及び/又は予防剤」としては、例えば、スタチン系の薬剤、陰イオン交換樹脂、プロブコール、ニコチン酸製剤、フィブラート系薬剤、エイコサイペンタエン酸製剤等が挙げられ、より具体的には、例えば、ロバスタチン、シンバスタチン、プラバスタチン、フルバスタチン、アトルバスタチン、セリバスタチン、コレスチミド、コレスチラミン、ニセリトロール、ニコモール、フェノフィブラート、ベザフィブラート、クリノフィブラート、クロフィブラート、イコサペント酸エチル等が挙げられる。
「糖尿病又は糖尿病合併症の治療剤及び/又は予防剤」としては、例えば、インスリン製剤、スルホニル尿素薬、インスリン分泌促進薬、スルホンアミド薬、ビグアナイド薬、αグルコシターゼ阻害薬、インスリン抵抗性改善薬、アンジオテンシン変換酵素阻害薬、アルドース還元酵素阻害薬、抗不整脈薬等が挙げられ、より具体的には、例えば、インスリン、クロルプロパミド、グリベンクラミド、グリピジド、トルブタミド、グリクロピラミド、アセトヘキサミド、グリメピリド、トラザミド、グリクラジド、ナテグリニド、グリブゾール、塩酸メトホルミン、塩酸ブホルミン、ボグリボース、アカルボース、塩酸ピオグリタゾン、メキシレチン等が挙げられる。
「肥満症又は肥満症合併症の治療剤及び/又は予防剤」としては、例えば、マジンドール、アカルボース、ボグリボース、オルリスタット等が挙げられる。
「尿酸排泄低下型二次性高尿酸血症を引き起こす原疾患の治療剤及び/又は予防剤」としては、例えば、慢性腎疾患、多発性嚢胞腎、妊娠中毒症、鉛腎症、高乳酸血症、ダウン症候群、サルコイドーシス、糖原病I型(高乳酸血症を介する)、脱水等の治療剤又は予防剤等が挙げられる。
「高尿酸血症が引き起こす腎不全、心血管障害、脳血管障害の治療剤及び/又は予防剤」としては、例えば、ループ利尿剤(例えば、フロセミド)、クエン酸製剤、重炭酸ナトリウム、陽イオン交換樹脂、水酸化アルミニウム、アルファカルシドール、β−遮断剤(例えば、塩酸プロプラノロール)、ACE阻害剤(例えば、カプトプリル)、強心剤(例えば、ジゴキシン)、狭心症治療剤(例えば、硝酸イソソルビド)、Ca拮抗剤(例えば、塩酸ジルチアゼム)、尿酸生成抑制薬(例えば、アロプリノール)、アミノ酸製剤、高アンモニア血症改善剤、抗不整脈治療剤(例えば、メキシレチン)、貧血治療剤(例えば、メピチオスタン、エリスロポエチン)、その他、「高血圧又は高血圧合併症の治療剤及び/又は予防剤」、「高脂血症又は高脂血症合併症の治療剤及び/又は予防剤」、「糖尿病又は糖尿病合併症の治療剤及び/又は予防剤」、「肥満症又は肥満症合併症の治療剤及び/又は予防剤」等が挙げられる。
「核酸代謝拮抗剤」としては、例えば、アザチオプリン、ミゾリビン、マイコフェノリック酸等が挙げられる。
また、本発明の医薬組成物、URAT1活性阻害剤、血中尿酸値低下剤、或いは尿酸が関与する病態の治療薬又は予防薬は、血中尿酸値が上昇する薬剤と併用して血中尿酸値の上昇を抑制することもできる。
「血中尿酸値が上昇する薬剤」としては、核酸代謝拮抗剤、降圧利尿剤、抗結核薬、消炎鎮痛剤、高脂血症薬、喘息治療薬、免疫抑制薬、サリチル酸、ピラジナミド、エタンブトール、ニコチン酸、エタノール、サイクロスポリン等が挙げられる。
化合物[1]は、結晶の形態であることが好ましい。化合物[1]の結晶は、医薬組成物中に含まれていればよく、好ましくは、医薬組成物は該結晶を実質的に大部分含む。
「化合物[1]の結晶を実質的に大部分含む」とは、化合物[1]中における該結晶を80w/w%以上、好ましくは90w/w%以上、さらに好ましくは95w/w%以上含むことを意味する。
次に、化合物[1]の製造方法を具体的に説明する。しかしながら本発明はこれらの製造方法に限定されるものではないことは勿論である。化合物[1]を製造するに際し、反応の順序は適宜変更し得る。合理的と思われる工程または部位から反応を行えばよい。
また、各工程間に適宜置換基変換(置換基の変換又は更なる修飾)工程が挿入されていてもよい。反応性官能基がある場合は、適宜保護、脱保護を行えばよい。また、反応の進行を促進するために、例示した試薬以外の試薬を適宜用いることができる。また、製造方法未記載の原料化合物は市販されているか又は既知の合成反応を組み合わせて容易に調製可能な化合物である。
各工程で得られる化合物は、結晶化、再結晶化、カラムクロマトグラフィー、分取HPLC等の慣用される常法で単離及び精製することができるが、場合によっては、単離精製せず次の工程に進むことができる。
以下の製造方法において、「室温」とは1〜40℃を意味する。
製造方法1
化合物[1]において、Xが酸素原子であり、かつYがC=Oである化合物は、以下の工程で製造することができる。
Figure 0004108729
(式中、各記号は前記と同義である。)
第1工程
化合物1を溶媒中、塩基存在下で、酸ハロゲン化物Bとアミド化反応させることにより、化合物2を得ることができる。
反応に用いる溶媒としては、例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、ジグリム等のエーテル系溶媒;ベンゼン、トルエン、ヘキサン、キシレン等の炭化水素系溶媒;塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素系溶媒;酢酸エチル、酢酸メチル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒;アセトン、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、水等の極性溶媒等が挙げられ、これらは単独又は2種以上を混合して使用することができる。本反応における好ましい溶媒は、塩化メチレン、クロロホルム、トルエン、酢酸エチル、水又はテトラヒドロフランである。
反応に用いる塩基としては、例えば、トリエチルアミン、ピリジン、4−ジメチルアミノピリジン、N−メチルモルホリン等の有機塩基;水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の水酸化アルカリ金属;水素化ナトリウム、水素化カリウム等の水素化アルカリ金属;炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等の炭酸アルカリ金属;炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等の炭酸水素アルカリ金属等が挙げられ、好ましくはトリエチルアミン、ピリジン、水酸化ナトリウム又は炭酸水素ナトリウムである。
反応温度は、約0℃乃至80℃で、好ましくは約0℃乃至室温である。
反応時間は、約10分乃至48時間で、好ましくは約30分乃至24時間である。
第2工程
化合物2を溶媒中、塩基存在下で、必要に応じて触媒量のヨウ化ナトリウム、ヨウ化カリウム等の存在下、環化反応させることにより、化合物3を得ることができる。
反応に用いる溶媒としては、例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、ジグリム等のエーテル系溶媒;ベンゼン、トルエン、ヘキサン、キシレン等の炭化水素系溶媒;塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素系溶媒;酢酸エチル、酢酸メチル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒;アセトン、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等の極性溶媒等が挙げられ、これらは単独又は2種以上を混合して使用することができる。本反応における好ましい溶媒は、アセトン又はN,N−ジメチルホルムアミドである。
反応に用いる塩基としては、例えば、トリエチルアミン、ピリジン、4−ジメチルアミノピリジン、N−メチルモルホリン等の有機塩基;水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の水酸化アルカリ金属;炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等の炭酸アルカリ金属;炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等の炭酸水素アルカリ金属;酢酸ナトリウム、酢酸カリウム等のカルボン酸アルカリ金属;水素化ナトリウム、水素化カリウム等の水素化アルカリ金属;ナトリウムエトキシド、ナトリウムメトキシド、カリウムtert−ブトキシド等のアルカリ金属アルコキシド;n−ブチルリチウム、s−ブチルリチウム等のアルキルリチウム;リチウムジイソプロピルアミド、ナトリウムアミド、リチウムビストリメチルシリルアミド等のアルカリ金属アミド等が挙げられ、好ましくは炭酸カリウムである。
反応温度は、約0℃乃至150℃で、好ましくは室温乃至100℃である。
反応時間は、約10分乃至48時間で、好ましくは約1時間乃至24時間である。
第3工程
化合物3を溶媒中、還元剤を用いて還元反応させることにより、化合物4を得ることができる。
反応に用いる溶媒としては、例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、ジグリム等のエーテル系溶媒;ベンゼン、トルエン、ヘキサン、キシレン等の炭化水素系溶媒;メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、tert−ブタノール等のアルコール系溶媒等が挙げられ、好ましくはトルエン、ジエチルエーテル又はテトラヒドロフランである。
反応に用いる還元剤としては、例えば、水素化アルミニウムリチウム、水素化ホウ素ナトリウム、ジボラン、ジイソブチル水素化アルミニウム、ボラン−テトラヒドロフラン錯体、水素化ビス(2−メトキシエトキシ)アルミニウムナトリウム等が挙げられ、好ましくは水素化ビス(2−メトキシエトキシ)アルミニウムナトリウム、水素化アルミニウムリチウム又はボラン−テトラヒドロフラン錯体である。
反応温度は、約0℃乃至150℃で、好ましくは室温乃至130℃である。
反応時間は、約10分乃至48時間で、好ましくは約30分乃至24時間である。
第4工程
カルボン酸化合物Cを溶媒中で、オキサリルクロリド、塩化チオニル等と反応させることにより酸塩化物とした後、溶媒中、必要に応じて塩基存在下で、化合物4とアミド化反応させることにより、化合物5を得ることができる。
酸塩化物を得る反応に用いる溶媒としては、例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、ジグリム等のエーテル系溶媒;ベンゼン、トルエン、ヘキサン、キシレン等の炭化水素系溶媒;塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素系溶媒;酢酸エチル、酢酸メチル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒等が挙げられ、これらは単独又は2種以上を混合して使用することができる。本反応における好ましい溶媒は、1,2−ジメトキシエタン、酢酸エチル、又は触媒量のN,N−ジメチルホルムアミドを含む塩化メチレン、クロロホルム、トルエン、1,2−ジメトキシエタン、酢酸エチルである。
反応温度は、約−20℃乃至120℃で、好ましくは約0℃乃至80℃である。
反応時間は、約10分乃至48時間で、好ましくは約30分乃至24時間である。
アミド化反応に用いる溶媒としては、例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、ジグリム等のエーテル系溶媒;ベンゼン、トルエン、ヘキサン、キシレン等の炭化水素系溶媒;塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素系溶媒;酢酸エチル、酢酸メチル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒;アセトン、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等の極性溶媒等が挙げられ、これらは単独又は2種以上を混合して使用することができる。本反応における好ましい溶媒は、塩化メチレン、クロロホルム、トルエン、酢酸エチル、N,N−ジメチルホルムアミド又はテトラヒドロフランである。
本反応に用いる塩基としては、例えば、トリエチルアミン、ピリジン、4−ジメチルアミノピリジン、N−メチルモルホリン等の有機塩基;水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の水酸化アルカリ金属;水素化ナトリウム、水素化カリウム等の水素化アルカリ金属;炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等の炭酸アルカリ金属;炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等の炭酸水素アルカリ金属等が挙げられる。本反応は好ましくは、塩基の非存在下で行うか、或いはトリエチルアミン、ピリジン、水酸化ナトリウム、水素化ナトリウム又は炭酸水素ナトリウム存在下で行う。
反応温度は、約0℃乃至120℃で、好ましくは約0℃乃至95℃である。
反応時間は、約10分乃至48時間で、好ましくは約30分乃至24時間である。
また、化合物4とカルボン酸化合物Cを、例えば、水溶性カルボジイミド(WSC・HCl:1−エチル−3−(3’−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩)、ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、ジフェニルホスホリルアジド(DPPA)、カルボニルジイミダゾール(CDI)、1−ヒドロキシ−1H−ベンゾトリアゾール(HOBT)、4−ジメチルアミノピリジン(DMAP)等を用いて縮合反応させることにより、化合物5を得ることもできる。或いは、カルボン酸化合物Cをトリエチルアミン等の塩基存在下、クロロギ酸エチル、クロロギ酸イソプロピル、クロロギ酸イソブチル等のクロロギ酸エステルと反応させて混合酸無水物とした後、化合物4と塩基存在下で反応させることにより、化合物5を得ることもできる。
が−CH−以外である化合物については、公知化合物を用いて、第4工程と同様の方法により、対応する化合物を得ることができる。
また、第1工程と第2工程は、Synthesis,10,851−852(1984)に従い、1工程で化合物3を得ることができる。
製造方法2
化合物[1]において、Xが酸素原子であり、かつYがC=Oである化合物は、以下の工程により製造することができる。
Figure 0004108729
(式中、各記号は前記と同義である。)
第5工程
化合物1を溶媒中、塩基存在下で、tert−ブチルクロロジメチルシランを用いてシリル化反応させることにより、化合物6を得ることができる。
反応に用いる溶媒としては、例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、ジグリム等のエーテル系溶媒;ベンゼン、トルエン、ヘキサン、キシレン等の炭化水素系溶媒;塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素系溶媒;酢酸エチル、酢酸メチル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒;アセトン、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等の極性溶媒等が挙げられ、これらは単独又は2種以上を混合して使用することができる。本反応における好ましい溶媒は、N,N−ジメチルホルムアミドである。
反応に用いる塩基としては、例えば、トリエチルアミン、ピリジン、イミダゾール、4−ジメチルアミノピリジン、N−メチルモルホリン等の有機塩基;水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の水酸化アルカリ金属;水素化ナトリウム、水素化カリウム等の水素化アルカリ金属;炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等の炭酸アルカリ金属;炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等の炭酸水素アルカリ金属等が挙げられる。本反応における好ましい塩基は、イミダゾールである。
反応温度は、約0℃乃至150℃で、好ましくは約0℃乃至室温である。
反応時間は、約10分乃至24時間で、好ましくは約30分乃至12時間である。
第6工程
カルボン酸化合物Cを溶媒中で、オキサリルクロリド、塩化チオニル等と反応させることにより酸塩化物とした後、溶媒中、必要に応じて塩基存在下で、化合物6とアミド化反応させることにより、化合物7を得ることができる。
酸塩化物を得る反応に用いる溶媒としては、例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、ジグリム等のエーテル系溶媒;ベンゼン、トルエン、ヘキサン、キシレン等の炭化水素系溶媒;塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素系溶媒;酢酸エチル、酢酸メチル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒等が挙げられ、これらは単独又は2種以上を混合して使用することができる。本反応における好ましい溶媒は、1,2−ジメトキシエタン、酢酸エチル、又は触媒量のN,N−ジメチルホルムアミドを含む塩化メチレン、クロロホルム、トルエン、1,2−ジメトキシエタン、酢酸エチルである。
反応温度は、約−20℃乃至120℃で、好ましくは約0℃乃至80℃である。
反応時間は、約10分乃至48時間で、好ましくは約30分乃至24時間である。
アミド化反応に用いる溶媒としては、例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、ジグリム等のエーテル系溶媒;ベンゼン、トルエン、ヘキサン、キシレン等の炭化水素系溶媒;塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素系溶媒;酢酸エチル、酢酸メチル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒;アセトン、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等の極性溶媒等が挙げられ、これらは単独又は2種以上を混合して使用することができる。本反応における好ましい溶媒は、塩化メチレン、クロロホルム、トルエン、酢酸エチル又はテトラヒドロフランである。
本反応に用いる塩基としては、例えば、トリエチルアミン、ピリジン、4−ジメチルアミノピリジン、N−メチルモルホリン等の有機塩基;水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の水酸化アルカリ金属;水素化ナトリウム、水素化カリウム等の水素化アルカリ金属;炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等の炭酸アルカリ金属;炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等の炭酸水素アルカリ金属等が挙げられる。本反応は好ましくは、塩基の非存在下で行うか、或いはトリエチルアミン、ピリジン、水酸化ナトリウム又は炭酸水素ナトリウム存在下で行う。
反応温度は、約0℃乃至120℃で、好ましくは約0℃乃至95℃である。
反応時間は、約10分乃至48時間で、好ましくは約30分乃至24時間である。
また、化合物6とカルボン酸化合物Cを、例えば、水溶性カルボジイミド(WSC・HCl:1−エチル−3−(3’−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩)、ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、ジフェニルホスホリルアジド(DPPA)、カルボニルジイミダゾール(CDI)、1−ヒドロキシ−1H−ベンゾトリアゾール(HOBT)、4−ジメチルアミノピリジン(DMAP)等を用いて縮合反応させることにより、化合物7を得ることもできる。或いは、カルボン酸化合物Cをトリエチルアミン等の塩基存在下、クロロギ酸エチル、クロロギ酸イソプロピル、クロロギ酸イソブチル等のクロロギ酸エステルと反応させて混合酸無水物とした後、化合物6と塩基存在下で反応させることにより、化合物7を得ることもできる。
第7工程
化合物7を溶媒中、脱シリル化させることにより、化合物8を得ることができる。
反応に用いる溶媒としては、例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、ジグリム等のエーテル系溶媒;ベンゼン、トルエン、ヘキサン、キシレン等の炭化水素系溶媒;塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素系溶媒;メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、tert−ブタノール等のアルコール系溶媒;酢酸エチル、酢酸メチル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒;アセトン、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等の極性溶媒等が挙げられ、これらは単独又は2種以上を混合して使用することができる。本反応における好ましい溶媒は、N,N−ジメチルホルムアミドである。
反応に用いる試薬としては、例えば、炭酸カリウム、テトラブチルアンモニウムフルオリド等が挙げられ、好ましくは炭酸カリウムである。
反応温度は、約0℃乃至150℃で、好ましくは室温乃至80℃である。
反応時間は、約10分乃至48時間で、好ましくは約30分乃至24時間である。
第8工程
化合物8を溶媒中、塩基存在下、ハロゲン化物Dで環化反応させることにより、化合物9を得ることができる。
反応に用いる溶媒としては、例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、ジグリム等のエーテル系溶媒;ベンゼン、トルエン、ヘキサン、キシレン等の炭化水素系溶媒;塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素系溶媒;酢酸エチル、酢酸メチル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒;アセトン、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等の極性溶媒等が挙げられ、これらは単独又は2種以上を混合して使用することができる。本反応における好ましい溶媒は、N,N−ジメチルホルムアミドである。
反応に用いる塩基としては、例えば、トリエチルアミン、ピリジン、4−ジメチルアミノピリジン、N−メチルモルホリン等の有機塩基;水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の水酸化アルカリ金属;水素化ナトリウム、水素化カリウム等の水素化アルカリ金属;炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等の炭酸アルカリ金属;炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等の炭酸水素アルカリ金属等が挙げられる。本反応における好ましい塩基は、炭酸カリウムである。
反応温度は、約0℃乃至150℃で、好ましくは室温乃至100℃である。
反応時間は、約10分乃至48時間で、好ましくは約3時間乃至24時間である。
製造方法3
化合物[1]において、Xが炭素原子又は硫黄原子であり、かつYがC=Oである化合物は、以下の工程により製造することができる。
Figure 0004108729
(式中、各記号は前記と同義である。)
第9工程
公知化合物10を溶媒中、還元剤を用いて還元反応させることにより、化合物11を得ることができる。
反応に用いる溶媒としては、例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、ジグリム等のエーテル系溶媒;ベンゼン、トルエン、ヘキサン、キシレン等の炭化水素系溶媒;メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、tert−ブタノール等のアルコール系溶媒等が挙げられ、好ましくはトルエン、ジエチルエーテル又はテトラヒドロフランである。
反応に用いる還元剤としては、例えば、水素化アルミニウムリチウム、水素化ホウ素ナトリウム、ジボラン、ジイソブチル水素化アルミニウム、ボラン−テトラヒドロフラン錯体、水素化ビス(2−メトキシエトキシ)アルミニウムナトリウム等が挙げられ、好ましくは水素化ビス(2−メトキシエトキシ)アルミニウムナトリウム、水素化アルミニウムリチウム又はボラン−テトラヒドロフラン錯体である。
反応温度は、約0℃乃至150℃で、好ましくは室温乃至130℃である。
反応時間は、約10分乃至48時間で、好ましくは約30分乃至24時間である。
第10工程
カルボン酸化合物Cを溶媒中で、オキサリルクロリド、塩化チオニル等と反応させることにより酸塩化物とした後、溶媒中、必要に応じて塩基存在下で、化合物11とアミド化反応させることにより、化合物12を得ることができる。
酸塩化物を得る反応に用いる溶媒としては、例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、ジグリム等のエーテル系溶媒;ベンゼン、トルエン、ヘキサン、キシレン等の炭化水素系溶媒;塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素系溶媒;酢酸エチル、酢酸メチル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒等が挙げられ、これらは単独又は2種以上を混合して使用することができる。本反応における好ましい溶媒は、1,2−ジメトキシエタン、酢酸エチル、又は触媒量のN,N−ジメチルホルムアミドを含む塩化メチレン、クロロホルム、トルエン、1,2−ジメトキシエタン、酢酸エチルである。
反応温度は、約−20℃乃至120℃で、好ましくは約0℃乃至80℃である。
反応時間は、約10分乃至48時間で、好ましくは約30分乃至24時間である。
アミド化反応に用いる溶媒としては、例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、ジグリム等のエーテル系溶媒;ベンゼン、トルエン、ヘキサン、キシレン等の炭化水素系溶媒;塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素系溶媒;酢酸エチル、酢酸メチル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒;アセトン、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等の極性溶媒等が挙げられ、これらは単独又は2種以上を混合して使用することができる。本反応における好ましい溶媒は、塩化メチレン、クロロホルム、トルエン、酢酸エチル、N,N−ジメチルホルムアミド又はテトラヒドロフランである。
本反応に用いる塩基としては、例えば、トリエチルアミン、ピリジン、ジメチルアミノピリジン、N−メチルモルホリン等の有機塩基;水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の水酸化アルカリ金属;水素化ナトリウム、水素化カリウム等の水素化アルカリ金属;炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等の炭酸アルカリ金属;炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等の炭酸水素アルカリ金属等が挙げられる。本反応は好ましくは、塩基の非存在下で行うか、或いはトリエチルアミン、ピリジン、水酸化ナトリウム、水素化ナトリウム又は炭酸水素ナトリウム存在下で行う。
反応温度は、約0℃乃至120℃で、好ましくは約0℃乃至95℃である。
反応時間は、約10分乃至48時間で、好ましくは約30分乃至24時間である。
また、化合物11とカルボン酸化合物Cを、例えば、水溶性カルボジイミド(WSC・HCl:1−エチル−3−(3’−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩)、ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、ジフェニルホスホリルアジド(DPPA)、カルボニルジイミダゾール(CDI)、1−ヒドロキシ−1H−ベンゾトリアゾール(HOBT)、4−ジメチルアミノピリジン(DMAP)等を用いて縮合反応させることにより、化合物12を得ることもできる。或いは、カルボン酸化合物Cをトリエチルアミン等の塩基存在下、クロロギ酸エチル、クロロギ酸イソプロピル、クロロギ酸イソブチル等のクロロギ酸エステルと反応させて混合酸無水物とした後、化合物11と塩基存在下で反応させることにより、化合物12を得ることもできる。
が−CH−以外である化合物については、公知化合物を用いて、第10工程と同様の方法により、対応する化合物を得ることができる。
製造方法4
化合物[1]において、XがS=O又はS(=O)であり、かつYがC=Oである化合物は、以下の工程により製造することができる。
Figure 0004108729
(式中、各記号は前記と同義である。)
第11工程
化合物13を溶媒中、酸化剤を用いて酸化反応させることにより、化合物14を得ることができる。
反応に用いる溶媒としては、例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、ジグリム等のエーテル系溶媒;ベンゼン、トルエン、ヘキサン、キシレン等の炭化水素系溶媒;塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素系溶媒;メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、tert−ブタノール等のアルコール系溶媒;酢酸エチル、酢酸メチル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒;アセトン、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、水、酢酸等の極性溶媒等が挙げられ、これらは単独又は2種以上を混合して使用することができる。本反応における好ましい溶媒は、塩化メチレン又はクロロホルムである。
反応に用いる酸化剤としては、例えば、3−クロロ過安息香酸、過酸化水素、過ヨウ素酸ナトリウム、tert−ブチルヒドロペルオキシド等が挙げられ、好ましくは3−クロロ過安息香酸である。
反応温度は、約0℃乃至80℃で、好ましくは約0℃乃至室温である。
反応時間は、約10分乃至48時間で、好ましくは約2時間乃至24時間である。
製造方法5
化合物[1]において、XがNR、N(COR)、N(S(=O))又はN(CONR)であり、かつYがC=Oである化合物は、以下の工程により製造することができる。
Figure 0004108729
(式中、各記号は前記と同義である。)
第12工程
カルボン酸化合物Cを溶媒中で、オキサリルクロリド、塩化チオニル等と反応させることにより酸塩化物とした後、溶媒中、必要に応じて塩基存在下で、公知化合物15とアミド化反応させることにより、化合物16を得ることができる。
酸塩化物を得る反応に用いる溶媒としては、例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、ジグリム等のエーテル系溶媒;ベンゼン、トルエン、ヘキサン、キシレン等の炭化水素系溶媒;塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素系溶媒;酢酸エチル、酢酸メチル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒等が挙げられ、これらは単独又は2種以上を混合して使用することができる。本反応における好ましい溶媒は、1,2−ジメトキシエタン、酢酸エチル、又は触媒量のN,N−ジメチルホルムアミドを含む塩化メチレン、クロロホルム、トルエン、1,2−ジメトキシエタン、酢酸エチルである。
反応温度は、約−20℃乃至120℃で、好ましくは約0℃乃至80℃である。
反応時間は、約10分乃至48時間で、好ましくは約30分乃至24時間である。
アミド化反応に用いる溶媒としては、例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、ジグリム等のエーテル系溶媒;ベンゼン、トルエン、ヘキサン、キシレン等の炭化水素系溶媒;塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素系溶媒;酢酸エチル、酢酸メチル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒;アセトン、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等の極性溶媒等が挙げられ、これらは単独又は2種以上を混合して使用することができる。本反応における好ましい溶媒は、塩化メチレン、クロロホルム、トルエン、酢酸エチル、N,N−ジメチルホルムアミド又はテトラヒドロフランである。
本反応に用いる塩基としては、例えば、トリエチルアミン、ピリジン、4−ジメチルアミノピリジン、N−メチルモルホリン等の有機塩基;水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の水酸化アルカリ金属;水素化ナトリウム、水素化カリウム等の水素化アルカリ金属;炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等の炭酸アルカリ金属;炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等の炭酸水素アルカリ金属等が挙げられる。本反応は好ましくは、塩基の非存在下で行うか、或いはトリエチルアミン、ピリジン、水酸化ナトリウム、水素化ナトリウム又は炭酸水素ナトリウム存在下で行う。
反応温度は、約0℃乃至120℃で、好ましくは約0℃乃至95℃である。
反応時間は、約10分乃至48時間で、好ましくは約30分乃至24時間である。
また、公知化合物15とカルボン酸化合物Cを、例えば、水溶性カルボジイミド(WSC・HCl:1−エチル−3−(3’−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩)、ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、ジフェニルホスホリルアジド(DPPA)、カルボニルジイミダゾール(CDI)、1−ヒドロキシ−1H−ベンゾトリアゾール(HOBT)、4−ジメチルアミノピリジン(DMAP)等を用いて縮合反応させることにより、化合物16を得ることもできる。或いは、カルボン酸化合物Cをトリエチルアミン等の塩基存在下、クロロギ酸エチル、クロロギ酸イソプロピル、クロロギ酸イソブチル等のクロロギ酸エステルと反応させて混合酸無水物とした後、公知化合物15と塩基存在下で反応させることにより、化合物16を得ることもできる。
、COR、S(=O)又はCONRは、第12工程の前後いずれでも、Xの窒素原子に導入可能であり、合理的と思われる順序で反応を行えばよい。
製造方法6
化合物[1]において、YがC=Sである化合物は、以下の工程により製造することができる。
Figure 0004108729
(式中、各記号は前記と同義である。)
第13工程
化合物17を溶媒中で、ローソン試薬、五硫化二リン等と反応させることにより、化合物18を得ることができる。
反応に用いる溶媒としては、例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、ジグリム等のエーテル系溶媒;ベンゼン、トルエン、ヘキサン、キシレン等の炭化水素系溶媒;塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素系溶媒;メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、tert−ブタノール等のアルコール系溶媒;酢酸エチル、酢酸メチル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒;アセトン、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等の極性溶媒等が挙げられ、これらは単独又は2種以上を混合して使用することができる。本反応における好ましい溶媒は、テトラヒドロフラン又はトルエンである。
反応温度は、約0℃乃至150℃で、好ましくは室温乃至120℃である。
反応時間は、約10分乃至24時間で、好ましくは約30分乃至12時間である。
製造方法7
化合物[1]において、YがS(=O)である化合物は、以下の工程により製造することができる。
Figure 0004108729
(式中、各記号は前記と同義である。)
第14工程
化合物19を溶媒中、必要に応じて塩基存在下で、公知酸塩化物Eとアミド化反応させることにより、化合物20を得ることができる。
アミド化反応に用いる溶媒としては、例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、ジグリム等のエーテル系溶媒;ベンゼン、トルエン、ヘキサン、キシレン等の炭化水素系溶媒;塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素系溶媒;酢酸エチル、酢酸メチル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒;アセトン、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等の極性溶媒等が挙げられ、これらは単独又は2種以上を混合して使用することができる。本反応における好ましい溶媒は、塩化メチレン、クロロホルム、トルエン、酢酸エチル、N,N−ジメチルホルムアミド又はテトラヒドロフランである。
反応に用いる塩基としては、例えば、トリエチルアミン、ピリジン、4−ジメチルアミノピリジン、N−メチルモルホリン等の有機塩基;水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の水酸化アルカリ金属;水素化ナトリウム、水素化カリウム等の水素化アルカリ金属;炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等の炭酸アルカリ金属;炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等の炭酸水素アルカリ金属等が挙げられる。好ましくは本反応は、塩基の非存在下で行うか、或いはトリエチルアミン、ピリジン、水酸化ナトリウム、水素化ナトリウム又は炭酸水素ナトリウム存在下で行う。
反応温度は、約0℃乃至120℃で、好ましくは約0℃乃至95℃である。
反応時間は、約10分乃至48時間で、好ましくは約30分乃至24時間である。
製造方法8
化合物[1]において、Xが酸素原子であり、かつYがC=Oである化合物は、以下の工程で製造することができる。
Figure 0004108729
(式中、TBDMSはtert−ブチルジメチルシリル基である。−OMsは−OS(=O)−CHである。他の記号は前記と同義である。)
第15工程
化合物21を溶媒中、塩基存在下で、必要に応じてヨウ化ナトリウム、ヨウ化カリウム等の存在下で、ハロゲン化物Fと反応させることにより、化合物22を得ることができる。
反応に用いる溶媒としては、例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、ジグリム等のエーテル系溶媒;ベンゼン、トルエン、ヘキサン、キシレン等の炭化水素系溶媒;塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素系溶媒;酢酸エチル、酢酸メチル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒;アセトン、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等の極性溶媒等が挙げられ、これらは単独又は2種以上を混合して使用することができる。本反応における好ましい溶媒は、アセトン又はN,N−ジメチルホルムアミドである。
反応に用いる塩基としては、例えば、トリエチルアミン、ピリジン、4−ジメチルアミノピリジン、N−メチルモルホリン等の有機塩基;水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の水酸化アルカリ金属;炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等の炭酸アルカリ金属;炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等の炭酸水素アルカリ金属;酢酸ナトリウム、酢酸カリウム等のカルボン酸アルカリ金属;水素化ナトリウム、水素化カリウム等の水素化アルカリ金属;ナトリウムエトキシド、ナトリウムメトキシド、カリウムtert−ブトキシド等のアルカリ金属アルコキシド;n−ブチルリチウム、s−ブチルリチウム等のアルキルリチウム;リチウムジイソプロピルアミド、ナトリウムアミド、リチウムビストリメチルシリルアミド等のアルカリ金属アミド等が挙げられ、好ましくは水素化ナトリウム又は炭酸カリウムである。
反応温度は、約0℃乃至150℃で、好ましくは室温乃至130℃である。
反応時間は、約10分乃至48時間で、好ましくは約1時間乃至24時間である。
第16工程
化合物22を溶媒中で還元反応させることにより、化合物23を得ることができる。
反応に用いる溶媒としては、例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、ジグリム等のエーテル系溶媒;ベンゼン、トルエン、ヘキサン、キシレン等の炭化水素系溶媒;メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、tert―ブタノール等のアルコール系溶媒;酢酸エチル、酢酸メチル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒;アセトン、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等の極性溶媒等が挙げられ、これらは単独又は2種以上を混合して使用することができる。本反応における好ましい溶媒は、テトラヒドロフラン、酢酸エチル又はエタノールである。
還元反応としては、例えば貴金属触媒(例えば、パラジウム炭素、パラジウム硫酸バリウム、パラジウムブラック、白金炭素、酸化白金、ロジウム炭素、ラネーニッケル等)等による水素化反応や、二塩化すず、鉄、ハイドロサルファイトナトリウム等による還元反応等が挙げられ、好ましくは、貴金属触媒(パラジウム炭素)による水素化反応である。
反応温度は、約0℃乃至150℃で、好ましくは室温乃至100℃である。
反応時間は、約10分乃至48時間で、好ましくは約30分乃至24時間である。
第17工程
カルボン酸化合物Cを溶媒中で、オキサリルクロリド、塩化チオニル等と反応させることにより酸塩化物とした後、溶媒中、必要に応じて塩基存在下で、化合物23とアミド化反応させることにより、化合物24を得ることができる。
酸塩化物を得る反応に用いる溶媒としては、例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、ジグリム等のエーテル系溶媒;ベンゼン、トルエン、ヘキサン、キシレン等の炭化水素系溶媒;塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素系溶媒;酢酸エチル、酢酸メチル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒等が挙げられ、これらは単独又は2種以上を混合して使用することができる。本反応における好ましい溶媒は、1,2−ジメトキシエタン、酢酸エチル、又は触媒量のN,N−ジメチルホルムアミドを含む塩化メチレン、クロロホルム、トルエン、1,2−ジメトキシエタン、酢酸エチルである。
反応温度は、約−20℃乃至120℃で、好ましくは約0℃乃至80℃である。
反応時間は、約10分乃至48時間で、好ましくは約30分乃至24時間である。
アミド化反応に用いる溶媒としては、例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、ジグリム等のエーテル系溶媒;ベンゼン、トルエン、ヘキサン、キシレン等の炭化水素系溶媒;塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素系溶媒;酢酸エチル、酢酸メチル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒;アセトン、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等の極性溶媒等が挙げられ、これらは単独又は2種以上を混合して使用することができる。本反応における好ましい溶媒は、塩化メチレン、クロロホルム、トルエン、酢酸エチル又はテトラヒドロフランである。
本反応に用いる塩基としては、例えば、トリエチルアミン、ピリジン、4−ジメチルアミノピリジン、N−メチルモルホリン等の有機塩基;水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の水酸化アルカリ金属;水素化ナトリウム、水素化カリウム等の水素化アルカリ金属;炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等の炭酸アルカリ金属;炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等の炭酸水素アルカリ金属等が挙げられる。本反応は好ましくは、塩基の非存在下で行うか、或いはトリエチルアミン、ピリジン、水酸化ナトリウム又は炭酸水素ナトリウム存在下で行う。
反応温度は、約0℃乃至120℃で、好ましくは約0℃乃至95℃である。
反応時間は、約10分乃至48時間で、好ましくは約30分乃至24時間である。
また、化合物23とカルボン酸化合物Cを、例えば、水溶性カルボジイミド(WSC・HCl:1−エチル−3−(3’−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩)、ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、ジフェニルホスホリルアジド(DPPA)、カルボニルジイミダゾール(CDI)、1−ヒドロキシ−1H−ベンゾトリアゾール(HOBT)、4−ジメチルアミノピリジン(DMAP)等を用いて縮合反応させることにより、化合物24を得ることもできる。或いは、カルボン酸化合物Cをトリエチルアミン等の塩基存在下、クロロギ酸エチル、クロロギ酸イソプロピル、クロロギ酸イソブチル等のクロロギ酸エステルと反応させて混合酸無水物とした後、化合物23と塩基存在下で反応させることにより、化合物24を得ることもできる。
第18工程
化合物24を溶媒中、脱シリル化させることにより、化合物25を得ることができる。
反応に用いる溶媒としては、例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、ジグリム等のエーテル系溶媒;ベンゼン、トルエン、ヘキサン、キシレン等の炭化水素系溶媒;塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素系溶媒;メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、tert―ブタノール等のアルコール系溶媒;酢酸エチル、酢酸メチル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒;アセトン、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等の極性溶媒等が挙げられ、これらは単独又は2種以上を混合して使用することができる。本反応における好ましい溶媒は、テトラヒドロフラン又はN,N−ジメチルホルムアミドである。
反応に用いる試薬としては、例えば、炭酸カリウム、テトラブチルアンモニウムフルオリド等が挙げられ、好ましくはテトラブチルアンモニウムフルオリドである。
反応温度は、約0℃乃至150℃で、好ましくは室温乃至80℃である。
反応時間は、約10分乃至48時間で、好ましくは約30分乃至24時間である。
第19工程
化合物25は、化合物26に変換することができる。
反応に用いる溶媒としては、例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、ジグリム等のエーテル系溶媒;ベンゼン、トルエン、ヘキサン、キシレン等の炭化水素系溶媒;塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素系溶媒;酢酸エチル、酢酸メチル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒;アセトン、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等の極性溶媒等が挙げられ、これらは単独又は2種以上を混合して使用することができる。本反応は好ましくは、無溶媒で行うか、或いは塩化メチレン又はクロロホルム中で行う。
反応に用いる試薬としては、例えば、トリフェニルホスフィン存在下で四塩化炭素;トリフェニルホスフィン存在下でN−クロロコハク酸イミド(NCS);塩化チオニル;トリフェニルホスフィン存在下で四臭化炭素;トリフェニルホスフィン存在下でN−ブロモコハク酸イミド(NBS);三臭化リン;臭化リン;トリフェニルホスフィンとイミダゾール存在下でヨウ素;塩基(ピリジン、トリエチルアミン等)存在下でメタンスルホニルクロリド等が挙げられ、好ましくは塩基(ピリジン、トリエチルアミン等)存在下でメタンスルホニルクロリドである。
反応温度は、約0℃乃至150℃で、好ましくは室温乃至100℃である。
反応時間は、約10分乃至48時間で、好ましくは約30分乃至24時間である。
第20工程
化合物26を溶媒中、塩基存在下で、必要に応じてヨウ化ナトリウム、ヨウ化カリウム等の存在下で、環化反応させることにより、化合物27を得ることができる。
反応に用いる溶媒としては、例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、ジグリム等のエーテル系溶媒;ベンゼン、トルエン、ヘキサン、キシレン等の炭化水素系溶媒;塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素系溶媒;酢酸エチル、酢酸メチル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒;アセトン、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等の極性溶媒等が挙げられ、これらは単独又は2種以上を混合して使用することができる。本反応における好ましい溶媒は、テトラヒドロフラン又はN,N−ジメチルホルムアミドである。
反応に用いる塩基としては、例えば、トリエチルアミン、ピリジン、4−ジメチルアミノピリジン、N−メチルモルホリン等の有機塩基;水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の水酸化アルカリ金属;炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等の炭酸アルカリ金属;炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等の炭酸水素アルカリ金属;酢酸ナトリウム、酢酸カリウム等のカルボン酸アルカリ金属;水素化ナトリウム、水素化カリウム等の水素化アルカリ金属;ナトリウムエトキシド、ナトリウムメトキシド、カリウムtert−ブトキシド等のアルカリ金属アルコキシド;n−ブチルリチウム、s−ブチルリチウム等のアルキルリチウム;リチウムジイソプロピルアミド、ナトリウムアミド、リチウムビストリメチルシリルアミド等のアルカリ金属アミド等が挙げられ、好ましくは炭酸カリウム又は水素化ナトリウムである。
反応温度は、約0℃乃至150℃で、好ましくは室温乃至100℃である。
反応時間は、約10分乃至48時間で、好ましくは約30分乃至24時間である。
本発明の製造方法により得られる化合物[1]は、アモルファス状態で得ても、自体公知の結晶化法により結晶として得てもよいが、結晶として得ることが好ましい。
ここで、結晶化法としては、例えば、溶液からの結晶化法、蒸気からの結晶化法、溶融体からの結晶化法などが挙げられる。
該「溶液からの結晶化法」としては、化合物の溶解度に関係する因子(溶媒組成、pH、温度、イオン強度、酸化還元状態等)又は溶媒の量を変化させることによって、飽和していない状態から過飽和状態に移行させる方法が一般的であり、具体的には、例えば、濃縮法、徐冷法、反応法(拡散法、電解法)、水熱育成法、融剤法などが挙げられる。用いられる溶媒としては、例えば、芳香族炭化水素系溶媒(例、ベンゼン、トルエン、キシレン等)、ハロゲン化炭化水素系溶媒(例、ジクロロメタン、クロロホルム等)、飽和炭化水素系溶媒(例、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン等)、エーテル系溶媒(例、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、アニソール等)、ニトリル系溶媒(例、アセトニトリル等)、ケトン系溶媒(例、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等)、スルホキシド系溶媒(例、ジメチルスルホキシド等)、酸アミド系溶媒(例、N,N−ジメチルホルムアミド等)、エステル系溶媒(例、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n−ブチル等)、アルコール系溶媒(例、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、1−ペンタノール、2−メチル−1−プロパノール)、有機酸系溶媒(例、酢酸、ギ酸等)、有機塩基系溶媒(例、ピリジン等)、水などが用いられる。これらの溶媒は単独あるいは二種以上を適当な割合(例、1:1ないし1:100(容積比))で混合して用いられる。
該「蒸気からの結晶化法」としては、例えば、気化法(封管法、気流法)、気相反応法、化学輸送法などが挙げられる。
該「溶融体からの結晶化法」としては、例えば、ノルマルフリージング法(引上げ法、温度傾斜法、ブリッジマン法)、帯溶融法(ゾーンレベリング法、フロートゾーン法)、特殊成長法(VLS法、液相エピタキシー法)などが挙げられる。
また、アモルファス状態又は結晶の化合物[1]を上記の結晶化法により更に精製することができ、この目的では「溶液からの結晶化法」が好ましい。
用いられる溶媒としては、化合物[1](特に、(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン)の溶解性の観点から、芳香族炭化水素系溶媒、ハロゲン化炭化水素系溶媒、エーテル系溶媒、ニトリル系溶媒、ケトン系溶媒、スルホキシド系溶媒、酸アミド系溶媒、エステル系溶媒、アルコール系溶媒、有機酸系溶媒等が好ましく、エステル系溶媒、エーテル系溶媒、アルコール系溶媒、ケトン系溶媒がより好ましい。中でも、アルコール系溶媒、ケトン系溶媒が特に好ましい。アルコール系溶媒では1−プロパノール、1−ブタノールが好ましく、ケトン系溶媒ではメチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンが好ましい。
これらの溶媒は単独あるいは二種以上を適当な割合(例、1:1ないし1:100(容積比))で混合して用いてもよく、また、これらの溶媒と水若しくは飽和炭化水素系溶媒との混合溶媒を用いてもよい。
なお、溶媒の使用量は、工業的実施の観点から、化合物[1]1gに対して、1〜100mLであり、好ましくは1〜50mLであり、さらに好ましくは1〜30mLであり、特に好ましくは20〜30mLである。
化合物[1]の溶解温度と溶媒の沸点の差が小さいと、安定して該化合物を溶解させるのが困難であり、また、晶析前に行う除塵濾過の際に結晶が析出する可能性があるので、製造の作業性が悪くなるおそれがある。従って、この点を考慮すると用いられる溶媒の沸点と化合物[1](特に、(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン)の溶解温度との差が5℃以上であることが好ましく、10℃以上であることがより好ましく、20℃以上であることが特に好ましい。さらに、得られた結晶へ溶媒が残留し品質の低下につながるおそれがあるので、用いられる溶媒の沸点は150℃以下であることが好ましい。
結晶化による化合物[1]の精製方法の具体例としては、化合物[1](例えば、(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン)を90〜100℃の温度で、適当な溶媒(例えば、芳香族炭化水素系溶媒、ハロゲン化炭化水素系溶媒、エーテル系溶媒、ニトリル系溶媒、ケトン系溶媒、スルホキシド系溶媒、酸アミド系溶媒、エステル系溶媒、アルコール系溶媒、有機酸系溶媒等であり、好ましくはエステル系溶媒、エーテル系溶媒、ケトン系溶媒、アルコール系溶媒等であり、より好ましくはケトン系溶媒、アルコール系溶媒などであり、さらに好ましくは、メチルイソブチルケトン、1−ブタノールであり、特に好ましくは1−ブタノールである)に溶解し、得られる溶液を溶解時の温度以下(例えば、0〜90℃、好ましくは20〜30℃)に冷却する方法、貧溶媒(例えば、飽和炭化水素系溶媒、水等)を使用する方法等、又はこれらの組み合わせが挙げられる。
このようにして精製された化合物[1]の結晶は、例えば、ろ過などによって単離することができる。
上記製造方法により得られた化合物[1]において、不純物を原因とする着色が認められることがある。上記精製により結晶を得た場合においても、この着色原因となる不純物が除去されず、着色が依然として残る場合がある。しかし、このような場合、化合物[1]を吸着剤(例、活性炭、アルミナ、活性白土、シリカゲル、セライトなど、好ましくは活性炭)で処理することにより、着色原因となる不純物を除去することができる。吸着剤による処理は、上記精製工程と共に行ってもよく、或いは上記精製工程の前又は後に別途行ってもよい。
吸着剤による処理方法としては、化合物[1](例えば、(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン)を適当な溶媒(例えば、芳香族炭化水素系溶媒、ハロゲン化炭化水素系溶媒、エーテル系溶媒、ニトリル系溶媒、ケトン系溶媒、スルホキシド系溶媒、酸アミド系溶媒、エステル系溶媒、アルコール系溶媒、有機酸系溶媒等であり、好ましくはエステル系溶媒、エーテル系溶媒、ケトン系溶媒、アルコール系溶媒等であり、より好ましくはケトン系溶媒、アルコール系溶媒などであり、さらに好ましくは、メチルイソブチルケトン、1−ブタノールであり、特に好ましくは1−ブタノールである)に溶解し、吸着剤を添加し、室温乃至加熱下(好ましくは、90〜100℃)で0.5〜24時間、好ましくは1〜10時間処理する。
吸着剤の使用量は、特に限定されないが、不純物の除去、吸着剤の分離を効率よく行う観点から、化合物[1]に対して1〜20重量%、好ましくは5〜15重量%である。
次に、本発明で使用される化合物を参考例および参考試験例によって具体的に説明する。しかしながら、当該化合物はこれらの参考例および参考試験例によって限定されるものではない。なお、参考例中の室温は1〜40℃を意味する。
参考例1
(3−クロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノンの製造
工程1
3−クロロ−4−メトキシベンゾイルクロリドの製造
3−クロロ−4−メトキシ安息香酸(2.0g)にクロロホルム(20mL)を加え、氷冷下でオキサリルクロリド(1.84mL)とN,N−ジメチルホルムアミド(1滴)を加えた。室温で3時間攪拌した後、濃縮し、トルエンで共沸して、表題化合物(2.063g)を得た。
工程2
3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジンの製造
Australian journal of chemistry,9,397−405(1956)を参考にして合成した。具体的には,水素化アルミニウムリチウム(3g)をテトラヒドロフラン(120mL)に懸濁させ、氷冷下、2H−1,4−ベンズオキサジン−3(4H)−オン(6g)を少量ずつ加えた。10時間加熱還流した後、氷冷下で水(3mL)、15%水酸化ナトリウム水(3mL)、水(9mL)を順次加え、室温で攪拌した。無水硫酸ナトリウムを加え乾燥した後、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(n−ヘキサン−酢酸エチル=4:1)で精製して、オレンジ色油状の表題化合物(4.9239g)を得た。
工程3
(3−クロロ−4−メトキシフェニル)−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノンの製造
3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン(525mg)をクロロホルム(10mL)に溶解し、氷冷下でトリエチルアミン(0.65mL)と3−クロロ−4−メトキシベンゾイルクロリド(836mg)を加えた。室温で12時間撹拌した後、反応液をシリカゲルクロマトグラフィー(n−ヘキサン−酢酸エチル=4:1)で精製して、表題化合物(1.180g)を白色固体として得た。
工程4
(3−クロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノンの製造
(3−クロロ−4−メトキシフェニル)−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン(1.175g)をクロロホルム(10mL)に溶解した。−45℃で三臭化ホウ素(1.0M塩化メチレン溶液、7.74mL)を滴下した後、室温で3時間攪拌した。反応液に水と酢酸エチルを加え、クロロホルムで抽出した。得られたクロロホルム層を水と飽和炭酸水素ナトリウム水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去し、シリカゲルクロマトグラフィー(n−ヘキサン−酢酸エチル=65:35)で精製して、表題化合物(124mg)を白色結晶として得た。
参考例2
(3−ブロモ−4−ヒドロキシフェニル)−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノンの製造
工程1
3−ブロモ−4−ヒドロキシベンゾイルクロリドの製造
3−ブロモ−4−ヒドロキシ安息香酸(3.25g)に1,2−ジメトキシエタン(30mL)を加え、80℃に加温し溶解した。塩化チオニル(1.6mL)を加え、80℃で終夜攪拌した。反応液を減圧濃縮し、トルエンで共沸した後、乾固して、表題化合物(3.6181g)を白色固体として得た。
工程2
(3−ブロモ−4−ヒドロキシフェニル)−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノンの製造
参考例1の工程2で得られた3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン(203mg)と3−ブロモ−4−ヒドロキシベンゾイルクロリド(353mg)を酢酸エチル(4mL)に溶解し、95℃にて終夜撹拌した。反応液を室温まで放冷し、析出した固体を濾取して、表題化合物(236.7mg)をベージュ色結晶として得た。
参考例3
(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノンの製造
工程1
3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシベンゾイルクロリドの製造
3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシ安息香酸(1.242g)に1,2−ジメトキシエタン(30mL)を加え、80℃に加温し溶解した。塩化チオニル(0.57mL)を加え、80℃で終夜攪拌した。反応液を減圧濃縮し、トルエンで共沸した後、乾固して、表題化合物(1.358g)を白色固体として得た。
工程2
(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノンの製造
参考例1の工程2で得られた3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン(135mg)と3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシベンゾイルクロリド(225mg)を酢酸エチル(3.2mL)に溶解し、95℃にて終夜撹拌した。反応液を室温まで放冷し、析出した固体を濾取して、表題化合物(282mg)を白色結晶として得た。
参考例4
(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノンの製造
工程1
3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシベンゾイルクロリドの製造
3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシ安息香酸(2.96g)に1,2―ジメトキシエタン(20mL)を加え、80℃に加温し溶解した。塩化チオニル(1.1mL)を加え、80℃で終夜攪拌した。反応液を減圧濃縮し、トルエンで共沸した後、乾固して、表題化合物(3.1562g)を白色固体として得た。
工程2
(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノンの製造
参考例1の工程2で得られた3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン(270mg)と3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシベンゾイルクロリド(629mg)を酢酸エチル(10mL)に溶解し、95℃にて終夜撹拌した。反応液を室温まで放冷し、析出した固体を濾取して、表題化合物(700.9mg)を淡オレンジ色結晶として得た。
参考例5
(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−(4−ヒドロキシ−3,5−ジヨードフェニル)−メタノンの製造
工程1
4−ヒドロキシ−3,5−ジヨードベンゾイルクロリドの製造
4−ヒドロキシ−3,5−ジヨード安息香酸(2.34g)に1,2―ジメトキシエタン(12mL)を加え、80℃に加温し溶解した。塩化チオニル(0.66mL)を加え、80℃で終夜攪拌した。反応液を減圧濃縮し、トルエンで共沸した後、乾固して、表題化合物(2.4922g)をクリーム色固体として得た。
工程2
(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−(4−ヒドロキシ−3,5−ジヨードフェニル)−メタノンの製造
参考例1の工程2で得られた3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン(406mg)と4−ヒドロキシ−3,5−ジヨードベンゾイルクロリド(1.26g)を酢酸エチル(15mL)に溶解し、95℃にて終夜撹拌した。反応液を室温まで放冷し、析出した固体を濾取して、表題化合物(1.2887g)を淡オレンジ色結晶として得た。
参考例6
(3,5−ジフルオロ−4−ヒドロキシフェニル)−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノンの製造
工程1
3,5−ジフルオロ−4−メトキシベンゾイルクロリドの製造
3,5−ジフルオロ−4−メトキシ安息香酸(2g)にクロロホルム(20mL)を加え、氷冷下でオキサリルクロリド(1.87mL)とN,N−ジメチルホルムアミド(1滴)を加えた。室温で3時間攪拌した後、反応液を減圧濃縮し、トルエンで共沸して、表題化合物を油状物として得た。
工程2
(3,5−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノンの製造
参考例1の工程2で得られた3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン(300mg)をクロロホルム(6mL)に溶解し、氷冷下でトリエチルアミン(0.371mL)と3,5−ジフルオロ−4−メトキシベンゾイルクロリド(459mg)を加えた。室温で12時間撹拌した後、反応液をシリカゲルクロマトグラフィー(n−ヘキサン−酢酸エチル=4:1)で精製して、表題化合物(709mg)を油状物として得た。
工程3
(3,5−ジフルオロ−4−ヒドロキシフェニル)−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノンの製造
(3,5−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン(672mg)を塩化メチレン(7mL)に溶解した。−78℃に冷却し、三臭化ホウ素(1.0M塩化メチレン溶液、3.3mL)を滴下した後、室温で20時間攪拌した。反応液を水に注ぎ、クロロホルムで抽出した。水と飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(n−ヘキサン−酢酸エチル=7:3)で精製して、表題化合物(258mg)を白色結晶として得た。
参考例7
(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)−メタノンの製造
工程1
4−ベンジルオキシ−3,5−ジメチルベンゾイルクロリドの製造
4−ベンジルオキシ−3,5−ジメチル安息香酸(256mg)に塩化メチレン(8mL)を加え、氷冷下でオキサリルクロリド(0.1mL)とN,N−ジメチルホルムアミド(1滴)を加えた。室温で終夜攪拌した後、反応液を減圧濃縮し、トルエンで共沸して、表題化合物(276.7mg)を淡黄色固体として得た。
工程2
(4−ベンジルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノンの製造
参考例1の工程2で得られた3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン(135mg)を塩化メチレン(7mL)に溶解し、氷冷下でトリエチルアミン(0.17mL)と4−ベンジルオキシ−3,5−ジメチルベンゾイルクロリド(275mg)を加えた。室温で終夜撹拌した後、反応液をシリカゲルクロマトグラフィー(n−ヘキサン−酢酸エチル=4:1)で精製して、表題化合物(378.3mg)を油状物として得た。
工程3
(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)−メタノンの製造
(4−ベンジルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン(370.1mg)をテトラヒドロフラン(10mL)に溶解した。この溶液に7.5%パラジウム−炭素(37mg)を加え、水素雰囲気下とした後、室温にて1時間攪拌した。反応混合物をセライト濾過した後、残渣をテトラヒドロフランで洗浄し、濾液と洗液を合わせて減圧濃縮した。得られた固体を酢酸エチルから結晶化して、表題化合物(220.1mg)を白色結晶として得た。
参考例8
(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]チアジン−4−イル)−メタノンの製造
工程1
4−ベンジルオキシ−3,5−ジクロロ安息香酸エチルの製造
3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシ安息香酸エチル(55.64g)をN,N−ジメチルホルムアミド(280mL)に溶解し、炭酸カリウム(42.56g)を加えた。氷冷下、ベンジルブロミド(36mL)を滴下し、70℃で終夜攪拌した。溶媒を留去した後、反応液を水―酢酸エチル間で分液した。酢酸エチル層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥、濃縮した。得られた残渣をn−ヘキサンより再結晶して、表題化合物(32.45g)を得た。また、濾液を濃縮して、表題化合物(42.19g)を得た。
工程2
4−ベンジルオキシ−3,5−ジクロロ安息香酸の製造
4−ベンジルオキシ−3,5−ジクロロ安息香酸エチル(42.19g)をメタノール(70mL)とテトラヒドロフラン(140mL)に溶解した。氷冷下、2N水酸化リチウム水(130mL)を滴下し、室温で終夜攪拌した。少量の不溶物を濾過して取り除き、ろ液を濃縮した後、水を加え、氷冷下で1N塩酸を滴下して酸性にした。析出した固体を濾取して、表題化合物(34.83g)を得た。
工程3
4−ベンジルオキシ−3,5−ジクロロベンゾイルクロリドの製造
4−ベンジルオキシ−3,5−ジクロロ安息香酸(34.83g)にクロロホルム(175mL)を加え、氷冷下でオキサリルクロリド(15.3mL)とN,N−ジメチルホルムアミド(2滴)を加えた。室温で4時間攪拌した後、不溶物を濾過することで取り除き、ろ液を濃縮し、トルエンで共沸して、表題化合物(37.371g)を淡黄色固体として得た。
工程4
3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]チアジンの製造
水素化アルミニウムリチウム(1g)をテトラヒドロフラン(40mL)に懸濁させ、氷冷下、4H−ベンゾ[1,4]チアジン−3−オン(2g)を少量ずつ加えた。8時間加熱還流した後、氷冷下で水(1mL)、15%水酸化ナトリウム水(1mL)、水(3mL)を順次加え、室温で攪拌した。無水硫酸ナトリウムを加え乾燥した後、濃縮して、表題化合物(1.9181g)を黄色油状物として得た。
工程5
(4−ベンジルオキシ−3,5−ジクロロフェニル)−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]チアジン−4−イル)−メタノンの製造
3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]チアジン(1g)をクロロホルム(19mL)に溶解し、氷冷下でトリエチルアミン(1.1mL)と4−ベンジルオキシ−3,5−ジクロロベンゾイルクロリド(2.08g)を加えた。室温で終夜撹拌した後、反応液をシリカゲルクロマトグラフィー(n−ヘキサン−酢酸エチル=5:1)で精製して、表題化合物(2.3350g)を油状物として得た。
工程6
(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]チアジン−4−イル)−メタノンの製造
(4−ベンジルオキシ−3,5−ジクロロフェニル)−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]チアジン−4−イル)−メタノン(223.7mg)をトルエン(2mL)に溶解し、室温でトリフルオロ酢酸(2mL)を加えた。80℃で1.5時間加熱攪拌した後、濃縮した。得られた固体を酢酸エチルから結晶化して、表題化合物(101.6mg)を白色結晶として得た。
参考例9
(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(1−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−1λ−ベンゾ[1,4]チアジン−4−イル)−メタノンの製造
工程1
(4−ベンジルオキシ−3,5−ジクロロフェニル)−(1−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−1λ−ベンゾ[1,4]チアジン−4−イル)−メタノンの製造
参考例8の工程5で得られた(4−ベンジルオキシ−3,5−ジクロロフェニル)−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]チアジン−4−イル)−メタノン(426mg)をクロロホルム(10mL)に溶解し、氷冷下、3−クロロ過安息香酸(171mg)を加え、室温で終夜攪拌した。反応溶液に飽和炭酸水素ナトリウム水を加え、クロロホルムで抽出した。無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(n−ヘキサン−酢酸エチル=1:3)で精製して、表題化合物(398.4mg)を白色アモルファスとして得た。
工程2
(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(1−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−1λ−ベンゾ[1,4]チアジン−4−イル)−メタノンの製造
(4−ベンジルオキシ−3,5−ジクロロフェニル)−(1−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−1λ−ベンゾ[1,4]チアジン−4−イル)−メタノン(210.9mg)をトルエン(2mL)に溶解し、室温でトリフルオロ酢酸(2mL)を加えた。80℃で1.5時間加熱攪拌した後、濃縮した。得られた固体を酢酸エチルから結晶化して、表題化合物(157.5mg)を淡水色結晶として得た。
参考例10
(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(1,1−ジオキソ−2,3−ジヒドロ−1H−1λ−ベンゾ[1,4]チアジン−4−イル)−メタノンの製造
工程1
(4−ベンジルオキシ−3,5−ジクロロフェニル)−(1,1−ジオキソ−2,3−ジヒドロ−1H−1λ−ベンゾ[1,4]チアジン−4−イル)−メタノンの製造
参考例8の工程5で得られた(4−ベンジルオキシ−3,5−ジクロロフェニル)−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]チアジン−4−イル)−メタノン(496.6mg)をクロロホルム(15mL)に溶解し、氷冷下、3−クロロ過安息香酸(597mg)を加え、室温で終夜攪拌した。不溶物を濾過により取り除いた後、ろ液に飽和炭酸水素ナトリウム水を加え、クロロホルムで抽出した。無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、ろ液を濃縮した。得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(n−ヘキサン−酢酸エチル=2:1)で精製して、表題化合物(363.9mg)を白色固体として得た。
工程2
(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(1,1−ジオキソ−2,3−ジヒドロ−1H−1λ−ベンゾ[1,4]チアジン−4−イル)−メタノンの製造
(4−ベンジルオキシ−3,5−ジクロロフェニル)−(1,1−ジオキソ−2,3−ジヒドロ−1H−1λ−ベンゾ[1,4]チアジン−4−イル)−メタノン(245mg)をトルエン(2.5mL)に溶解し、室温でトリフルオロ酢酸(2.5mL)を加えた。80℃で2時間加熱攪拌した後、濃縮した。得られた固体を酢酸エチルから結晶化して、表題化合物(112mg)を白色結晶として得た。
参考例11
(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタンチオンの製造
工程1
(4−ベンジルオキシ−3,5−ジクロロフェニル)−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノンの製造
参考例1の工程2で得られた3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン(0.4g)をクロロホルム(20mL)に溶解し、氷冷下でトリエチルアミン(0.5mL)と参考例8の工程3で得られた4−ベンジルオキシ−3,5−ジクロロベンゾイルクロリド(0.947g)を加えた。室温で終夜撹拌した後、反応液をシリカゲルクロマトグラフィー(n−ヘキサン−酢酸エチル=6:1)で精製して、表題化合物(1.0635g)を白色固体として得た。
工程2
(4−ベンジルオキシ−3,5−ジクロロフェニル)−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタンチオンの製造
(4−ベンジルオキシ−3,5−ジクロロフェニル)−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン(400mg)とローソン試薬(235mg)をテトラヒドロフラン(3mL)に懸濁させ、95℃で2時間加熱攪拌した。反応液をシリカゲルクロマトグラフィー(n−ヘキサン−酢酸エチル=6:1)で精製して、表題化合物(372.4mg)をオレンジ色アモルファスとして得た。
工程3
(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタンチオンの製造
(4−ベンジルオキシ−3,5−ジクロロフェニル)−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタンチオン(366.8mg)をトルエン(4mL)に溶解し、室温でトリフルオロ酢酸(4mL)を加えた。80℃で2時間加熱攪拌した後、濃縮した。得られた固体を酢酸エチルから結晶化して、表題化合物(84.6mg)をオレンジ色結晶として得た。
参考例12
(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(6−メチル−2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノンの製造
工程1
6−メチル−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジンの製造
水素化アルミニウムリチウム(0.8g)をテトラヒドロフラン(50mL)に懸濁させ、氷冷下、6−メチル−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−オン(1.76g)を少量ずつ加えた。6時間加熱還流した後、氷冷下で水(0.8mL)、15%水酸化ナトリウム水(0.8mL)、水(2.4mL)を順次加え、室温で攪拌した。無水硫酸ナトリウムを加え乾燥した後、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(n−ヘキサン−酢酸エチル=3:1)で精製して、表題化合物(1.5719g)をオレンジ色油状物として得た。
工程2
(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(6−メチル−2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノンの製造
6−メチル−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン(298mg)と参考例3の工程1で得られた3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシベンゾイルクロリド(451mg)を酢酸エチル(7mL)に溶解し、95℃にて終夜撹拌した。反応液を室温まで放冷し、析出した固体を濾取して、表題化合物(606.4mg)を淡オレンジ色結晶として得た。
参考例13
(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(7−メチル−2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノンの製造
工程1
7−メチル−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−オンの製造
2−アミノ−5−メチルフェノール(2.463g)とベンジルトリエチルアンモニウムクロリド(4.56g)をクロロホルム(50mL)に懸濁させ、氷冷下で炭酸水素ナトリウム(13.44g)とクロロアセチルクロリド(1.9mL)を加え、1時間氷冷下で攪拌し続けた。その後、55℃で終夜加熱攪拌した。反応液を濃縮した後、水を加え酢酸エチルで抽出した。得られた酢酸エチル層を1N塩酸、水、飽和炭酸水素ナトリウム水、水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮した。得られた固体を酢酸エチルから結晶化して、表題化合物(1.7636g)を黄土色固体として得た。
工程2
7−メチル−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジンの製造
水素化アルミニウムリチウム(0.8g)をテトラヒドロフラン(50mL)に懸濁させ、氷冷下、7−メチル−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−オン(1.76g)を少量ずつ加えた。6時間加熱還流した後、氷冷下で水(0.8mL)、15%水酸化ナトリウム水(0.8mL)、水(2.4mL)を順次加え、室温で攪拌した。無水硫酸ナトリウムを加え乾燥した後、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(n−ヘキサン−酢酸エチル=3:1)で精製して、表題化合物(1.5038g)を赤茶色油状物として得た。
工程3
(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(7−メチル−2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノンの製造
7−メチル−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン(298mg)と参考例3の工程1で得られた3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシベンゾイルクロリド(451mg)を酢酸エチル(7mL)に溶解し、95℃にて終夜撹拌した。反応液をシリカゲルクロマトグラフィー(n−ヘキサン−酢酸エチル=4:1)で精製して、表題化合物(609.3mg)を非晶質の白色固体として得た。
参考例14
(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(5−メチル−2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノンの製造
工程1
2−クロロ−N−(2−ヒドロキシ−6−メチルフェニル)−アセトアミドの製造
2−アミノ−3−メチルフェノール(737mg)をテトラヒドロフラン(20mL)に溶解し、氷冷下でトリエチルアミン(1mL)とクロロアセチルクロリド(0.5mL)を加え、室温で終夜撹拌した。反応液を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した後、得られた酢酸エチル層を1N塩酸、水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去して、表題化合物(1.2217g)を黄土色固体として得た。
工程2
5−メチル−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−オンの製造
2−クロロ−N−(2−ヒドロキシ−6−メチルフェニル)−アセトアミド(1.2217g)をN,N−ジメチルホルムアミド(7mL)に溶解し、室温で炭酸カリウム(0.99g)とヨウ化ナトリウム(触媒量)を加えた。80℃で終夜攪拌した後、水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。得られた酢酸エチル層を1N塩酸と水で順次洗浄し、引き続き飽和炭酸水素ナトリウム水、水、飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去して、表題化合物(813.5mg)を淡黄色固体として得た。
工程3
5−メチル−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジンの製造
水素化アルミニウムリチウム(0.4g)をテトラヒドロフラン(40mL)に懸濁させ、氷冷下、5−メチル−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−オン(810mg)を少量ずつ加えた。7時間加熱還流した後、氷冷下で水(0.4mL)、15%水酸化ナトリウム水(0.4mL)、水(1.2mL)を順次加え、室温で攪拌した。無水硫酸ナトリウムを加え乾燥した後、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(n−ヘキサン−酢酸エチル=3:1)で精製して、表題化合物(471.7mg)を赤褐色油状物として得た。
工程4
(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(5−メチル−2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノンの製造
5−メチル−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン(224mg)と参考例3の工程1で得られた3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシベンゾイルクロリド(338mg)を酢酸エチル(3.5mL)に溶解し、95℃にて終夜撹拌した。反応液を室温まで放冷し、析出した固体を濾取して、表題化合物(331.9mg)を灰色結晶として得た。
参考例15
(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(8−メチル−2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノンの製造
工程1
4−ブロモ−2−メチルフェノールの製造
o−クレゾール(5g)を酢酸(50mL)と48%臭化水素水(25mL)に溶解し、室温でジメチルスルホキシド(25mL)を滴下した。室温で1時間攪拌した後、反応液に炭酸ナトリウムを加えて中性にした。水を加えた後、エチルエーテルで抽出した。得られたエチルエーテル層を水、飽和食塩水で順次洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去した後、精製せずに次の工程に用いた。
工程2
4−ブロモ−2−メチル−6−ニトロフェノールの製造
工程1で製造した4−ブロモ−2−メチルフェノールと亜硝酸ナトリウム(10.4g)の混合物に、n−ヘキサン(75mL)とイソプロピルエーテル(35mL)と水(50mL)を加えた後、4.5N硫酸(110mL)を室温で滴下した。15時間室温で攪拌した後、反応液を飽和炭酸水素ナトリウム水、水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去し、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(n−ヘキサン−酢酸エチル=5:1)で精製して、表題化合物(7.14g)を黄色固体として得た。
工程3
2−アミノ−6−メチルフェノール 臭化水素塩の製造
4−ブロモ−2−メチル−6−ニトロフェノール(7.1g)をメタノール(50mL)に溶解した。この溶液に7.5%パラジウム−炭素(1.5g)を加え、水素雰囲気下(2kgf/cm)とした後、室温にて18時間攪拌した。反応混合物をセライト濾過した後、減圧濃縮した。得られた固体を酢酸エチルから結晶化して、表題化合物(5.40g)を茶色固体として得た。
工程4
2−クロロ−N−(2−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)−アセトアミドの製造
2−アミノ−6−メチルフェノール 臭化水素塩(408mg)をテトラヒドロフラン(10mL)に懸濁させ、氷冷下でトリエチルアミン(0.7mL)とクロロアセチルクロリド(0.17mL)を加え、室温で終夜撹拌した。反応液を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した後、得られた酢酸エチル層を1N塩酸、水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去して、表題化合物(384.6mg)をこげ茶色固体として得た。
工程5
8−メチル−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−オンの製造
2−クロロ−N−(2−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)−アセトアミド(380mg)をN,N−ジメチルホルムアミド(4mL)に溶解し、室温で炭酸カリウム(315mg)とヨウ化ナトリウム(触媒量)を加えた。80℃で終夜攪拌した後、水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。得られた酢酸エチル層を1N塩酸と水で順次洗浄し、引き続き飽和炭酸水素ナトリウム水、水、飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去して、表題化合物(284.3mg)を赤茶色固体として得た。
工程6
8−メチル−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジンの製造
水素化アルミニウムリチウム(150mg)をテトラヒドロフラン(25mL)に懸濁させ、氷冷下、8−メチル−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−オン(280mg)を少量ずつ加えた。7時間加熱還流した後、氷冷下で水(0.15mL)、15%水酸化ナトリウム水(0.15mL)、水(0.45mL)を順次加え、室温で攪拌した。無水硫酸ナトリウムを加え乾燥した後、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(n−ヘキサン−酢酸エチル=3:1)で精製して、表題化合物(145.2mg)を赤褐色油状物として得た。
工程7
(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(8−メチル−2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノンの製造
8−メチル−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン(116.3mg)と参考例3の工程1で得られた3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシベンゾイルクロリド(176mg)を酢酸エチル(2mL)に溶解し、95℃にて終夜撹拌した。反応液を室温まで放冷し、析出した固体を濾取して、表題化合物(121.3mg)を淡茶色結晶として得た。
参考例16
(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(2,3−ジヒドロナフト[2,1−b][1,4]オキサジン−1−イル)−メタノンの製造
工程1
2−クロロ−N−(2−ヒドロキシナフタレン−1−イル)−アセトアミドの製造
1−アミノナフタレン−2−オール 塩酸塩(1.1739g)をテトラヒドロフラン(20mL)に懸濁させ、氷冷下でトリエチルアミン(2mL)とクロロアセチルクロリド(0.5mL)を加え、室温で終夜撹拌した。反応液を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した後、得られた酢酸エチル層を1N塩酸、水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去して、表題化合物(1.227g)をこげ茶色固体として得た。
工程2
1H−ナフト[2,1−b][1,4]オキサジン−2−オンの製造
2−クロロ−N−(2−ヒドロキシナフタレン−1−イル)−アセトアミド(1.22g)をN,N−ジメチルホルムアミド(10mL)に溶解し、室温で炭酸カリウム(860mg)とヨウ化ナトリウム(触媒量)を加えた。80℃で終夜攪拌した後、水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。得られた酢酸エチル層を1N塩酸と水で順次洗浄し、引き続き飽和炭酸水素ナトリウム水、水、飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去して、表題化合物(1.0553g)をこげ茶色固体として得た。
工程3
2,3−ジヒドロ−1H−ナフト[2,1−b][1,4]オキサジンの製造
水素化アルミニウムリチウム(400mg)をテトラヒドロフラン(40mL)に懸濁させ、氷冷下、1H−ナフト[2,1−b][1,4]オキサジン−2−オン(1.055g)を少量ずつ加えた。7時間加熱還流した後、氷冷下で水(0.4mL)、15%水酸化ナトリウム水(0.4mL)、水(1.2mL)を順次加え、室温で攪拌した。無水硫酸ナトリウムを加え乾燥した後、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(n−ヘキサン−酢酸エチル=3:1)で精製して、表題化合物(361.4mg)をこげ茶色油状物として得た。
工程4
(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(2,3−ジヒドロナフト[2,1−b][1,4]オキサジン−1−イル)−メタノンの製造
2,3−ジヒドロ−1H−ナフト[2,1−b][1,4]オキサジン(185mg)と参考例3の工程1で得られた3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシベンゾイルクロリド(225mg)を酢酸エチル(3mL)に溶解し、95℃にて終夜撹拌した。反応液を室温まで放冷し、析出した固体を濾取して、表題化合物(334.5mg)を灰色結晶として得た。
参考例17
(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(6−メトキシ−2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノンの製造
工程1
2−アミノ−4−メトキシフェノールの製造
4−メトキシ−2−ニトロフェノール(3.38g)をテトラヒドロフラン(100mL)に溶解した。この溶液に7.5%パラジウム−炭素(0.34g)を加え、水素雰囲気下とした後、室温にて3.5時間攪拌した。反応混合物をセライト濾過した後、残渣をテトラヒドロフランで洗浄し、濾液と洗液を合わせて減圧濃縮して、表題化合物(2.8528g)をベージュ色固体として得た。
工程2
6−メトキシ−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−オンの製造
2−アミノ−4−メトキシフェノール(2.85g)とベンジルトリエチルアンモニウムクロリド(4.56g)をクロロホルム(50mL)に懸濁させ、氷冷下で炭酸水素ナトリウム(6.72g)とクロロアセチルクロリド(1.9mL)を加え、1時間氷冷下で攪拌し続けた。その後、55℃で終夜加熱攪拌した。反応液を濃縮した後、水を加え酢酸エチルで抽出した。得られた酢酸エチル層を1N塩酸、水、飽和炭酸水素ナトリウム水、水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮した。得られた固体を酢酸エチルから結晶化して、表題化合物(1.3884g)を淡オレンジ色固体として得た。また、母液をシリカゲルクロマトグラフィー(n−ヘキサン−酢酸エチル=3:1)で精製して、表題化合物(151mg)を白色固体として得た。
工程3
6−メトキシ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジンの製造
水素化アルミニウムリチウム(700mg)をテトラヒドロフラン(50mL)に懸濁させ、氷冷下、6−メトキシ−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−オン(1.53g)を少量ずつ加えた。6時間加熱還流した後、氷冷下で水(0.7mL)、15%水酸化ナトリウム水(0.7mL)、水(2.1mL)を順次加え、室温で攪拌した。無水硫酸ナトリウムを加え乾燥した後、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(n−ヘキサン−酢酸エチル=3:1)で精製して、表題化合物(1.3294g)を淡黄色固体として得た。
工程4
(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(6−メトキシ−2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノンの製造
6−メトキシ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン(600mg)と参考例3の工程1で得られた3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシベンゾイルクロリド(818mg)を酢酸エチル(14mL)に溶解し、95℃にて終夜撹拌した。反応液を室温まで放冷し、析出した固体を濾取して、表題化合物(1.059g)を白色結晶として得た。
参考例18
(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(7−メトキシ−2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノンの製造
工程1
2−アミノ−5−メトキシフェノールの製造
5−メトキシ−2−ニトロフェノール(1.059g)をテトラヒドロフラン(30mL)に溶解した。この溶液に7.5%パラジウム−炭素(0.1g)を加え、水素雰囲気下とした後、室温にて3時間攪拌した。反応混合物をセライト濾過した後、残渣をテトラヒドロフランで洗浄し、濾液と洗液を合わせて減圧濃縮して、表題化合物(0.9615g)を淡オレンジ色固体として得た。
工程2
2−クロロ−N−(2−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)−アセトアミドの製造
2−アミノ−5−メトキシフェノール(0.96g)をテトラヒドロフラン(35mL)に溶解し、氷冷下でトリエチルアミン(1.15mL)とクロロアセチルクロリド(0.58mL)を加え、室温で終夜撹拌した。反応液を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した後、得られた酢酸エチル層を1N塩酸、水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を留去して、表題化合物(1.5106g)をやまぶき色固体として得た。
工程3
7−メトキシ−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−オンの製造
2−クロロ−N−(2−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)−アセトアミド(1.51g)をN,N−ジメチルホルムアミド(7mL)に溶解し、室温で炭酸カリウム(1.04g)とヨウ化ナトリウム(触媒量)を加えた。80℃で終夜攪拌した後、水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。得られた酢酸エチル層を1N塩酸と水で順次洗浄し、引き続き飽和炭酸水素ナトリウム水、水、飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去し、得られた固体を酢酸エチルから結晶化して、表題化合物(682.6mg)をやまぶき色固体として得た。
工程4
7−メトキシ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジンの製造
水素化アルミニウムリチウム(300mg)をテトラヒドロフラン(20mL)に懸濁させ、氷冷下、7−メトキシ−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−オン(680mg)を少量ずつ加えた。6時間加熱還流した後、氷冷下で水(0.3mL)、15%水酸化ナトリウム水(0.3mL)、水(0.9mL)を順次加え、室温で攪拌した。無水硫酸ナトリウムを加え乾燥した後、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(n−ヘキサン−酢酸エチル=2:1)で精製して、表題化合物(588.1mg)を赤褐色油状物として得た。
工程5
(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(7−メトキシ−2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノンの製造
7−メトキシ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン(367.6mg)と参考例3の工程1で得られた3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシベンゾイルクロリド(496mg)を酢酸エチル(4mL)に溶解し、95℃にて終夜撹拌した。反応液を室温まで放冷し、析出した固体を濾取して、表題化合物(518.2mg)をふじ色結晶として得た。
参考例19
(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(6−ヒドロキシ−2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノンの製造
参考例17の工程4で得られた(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(6−メトキシ−2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン(500mg)を塩化メチレン(10mL)に溶解した。−78℃に冷却し、三臭化ホウ素(1.0M塩化メチレン溶液、2.1mL)を滴下した後、室温で終夜攪拌した。反応液を水に注ぎ、クロロホルムで抽出した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去し、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(クロロホルム−メタノール=10:1)で精製して、表題化合物(157.6mg)を淡水色結晶として得た。
参考例20
(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(7−ヒドロキシ−2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノンの製造
参考例18の工程5で得られた(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(7−メトキシ−2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン(504mg)を塩化メチレン(10mL)に溶解した。−78℃に冷却し、三臭化ホウ素(1.0M塩化メチレン溶液、4.2mL)を滴下した後、室温で終夜攪拌した。反応液を水に注ぎ、析出した固体を濾取した。濾取した固体をシリカゲルクロマトグラフィー(クロロホルム−メタノール=30:1)で精製して、表題化合物(355.7mg)を白色結晶として得た。
参考例21
4−(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシベンゾイル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−スルホン酸ジエチルアミドの製造
工程1
3−アミノ−N,N−ジエチル−4−ヒドロキシベンゼンスルホンアミドの製造
3−アミノ−N,N−ジエチル−4−メトキシベンゼンスルホンアミド(5g)を塩化メチレン(150mL)に溶解した。氷冷下、三臭化ホウ素(1.0M塩化メチレン溶液、38.7mL)を滴下した後、室温で終夜攪拌した。氷冷下で反応液に水(150mL)を滴下し、水層をクロロホルムで洗浄した。得られた水層に、氷冷下で4N水酸化ナトリウム水を加え、弱酸性にした。析出した固体を濾取して、表題化合物(4.0344g)を淡ベージュ色固体として得た。
工程2
3−アミノ−4−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−N,N−ジエチルベンゼンスルホンアミドの製造
3−アミノ−N,N−ジエチル−4−ヒドロキシベンゼンスルホンアミド(1.5g)をN,N−ジメチルホルムアミド(8mL)に溶解し、氷冷下、イミダゾール(0.61g)とtert−ブチルクロロジメチルシラン(1.18g)を加えた。室温で1.5時間攪拌した後、水に注ぎ、エチルエーテルで抽出した。得られたエチルエーテル層を水と飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し濃縮した。得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(n−ヘキサン−酢酸エチル=7:1)で精製して、表題化合物(2.0654g)を白色固体として得た。
工程3
4−ベンジルオキシ−3,5−ジクロロ−N−(5−ジエチルスルファモイル−2−ヒドロキシフェニル)−ベンズアミドの製造
3−アミノ−4−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−N,N−ジエチルベンゼンスルホンアミド(1.5g)を塩化メチレン(40mL)に溶解し、氷冷下でピリジン(0.41mL)と参考例8の工程3で得られた4−ベンジルオキシ−3,5−ジクロロベンゾイルクロリド(1.32g)を加え、室温で終夜撹拌した。溶媒を留去した後、残渣をN,N−ジメチルホルムアミド(5mL)に溶解し、室温で炭酸カリウム(2.89g)を加えた。60℃で1.5時間加熱攪拌した後、氷冷下で水と10%クエン酸水溶液を加え酸性にした。析出した固体を濾取して、表題化合物(2.1455g)をクリーム色固体として得た。
工程4
4−(4−ベンジルオキシ−3,5−ジクロロベンゾイル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−スルホン酸ジエチルアミドの製造
4−ベンジルオキシ−3,5−ジクロロ−N−(5−ジエチルスルファモイル−2−ヒドロキシフェニル)−ベンズアミド(2.136g)をN,N−ジメチルホルムアミド(40mL)に溶解し、室温で炭酸カリウム(1.41g)と1,2−ジブロモエタン(0.42mL)を加えた。70℃で終夜攪拌した後、水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。得られた酢酸エチル層を水と飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去し、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(n−ヘキサン−酢酸エチル=5:2)で精製して、表題化合物(1.6181g)を白色アモルファスとして得た。
工程5
4−(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシベンゾイル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−スルホン酸ジエチルアミドの製造
4−(4−ベンジルオキシ−3,5−ジクロロベンゾイル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−スルホン酸ジエチルアミド(1.6151g)をテトラヒドロフラン(70mL)に溶解した。この溶液に7.5%パラジウム−炭素(0.16g)を加え、水素雰囲気下とした後、室温にて0.5時間攪拌した。反応混合物をセライト濾過した後、残渣をテトラヒドロフランで洗浄し、濾液と洗液を合わせて減圧濃縮した。得られた固体をエチルエーテルから結晶化して、表題化合物(1.2863g)を白色結晶として得た。
参考例22
2,6−ジクロロ−4−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−スルホニル)フェノールの製造
参考例1の工程2で得られた3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン(246mg)と3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシベンゼンスルホニルクロリド(475mg)をクロロホルム(8mL)に溶解し、室温にて終夜撹拌した。反応液をシリカゲルクロマトグラフィー(n−ヘキサン−酢酸エチル=2:1)で精製して、表題化合物(146.8mg)をベージュ色結晶として得た。
参考例23
(6−tert−ブチル−2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−メタノンの製造
参考例14と同様の方法により、2−アミノ−3−メチルフェノールの代わりに2−アミノ−4−tert−ブチルフェノールを用いて表題化合物(539.6mg)を白色結晶として得た。
参考例24
4−(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシベンゾイル)−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−オンの製造
工程1
4−(4−ベンジルオキシ−3,5−ジクロロベンゾイル)−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−オンの製造
4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−オン(224mg)をテトラヒドロフラン(10mL)に溶解し、氷冷攪拌下60%水素化ナトリウム(78mg)と参考例8の工程3で得られた4−ベンジルオキシ−3,5−ジクロロベンゾイルクロリド(473mg)を順次加え、室温で終夜攪拌した。氷冷下で反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。得られた酢酸エチル層を飽和炭酸水素ナトリウム水、水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(n−ヘキサン−酢酸エチル=9:1)で精製して、表題化合物(294.3mg)を黄色固体として得た。
工程2
4−(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシベンゾイル)−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−オンの製造
4−(4−ベンジルオキシ−3,5−ジクロロベンゾイル)−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−オン(290mg)をテトラヒドロフラン(12mL)に溶解した。この溶液に7.5%パラジウム−炭素(29mg)を加え、水素雰囲気下とした後、室温にて0.5時間攪拌した。反応混合物をセライト濾過した後、残渣をテトラヒドロフランで洗浄し、濾液と洗液を合わせて減圧濃縮した。得られた固体を酢酸エチルから結晶化して、表題化合物(176.8mg)を黄色結晶として得た。
参考例25
4−(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシベンゾイル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−スルホン酸アミドの製造
参考例21の工程2乃至5と同様の方法により、3−アミノ−N,N−ジエチル−4−ヒドロキシベンゼンスルホンアミドの代わりに3−アミノ−4−ヒドロキシベンゼンスルホンアミドを用いて、表題化合物(160.6mg)を白色結晶として得た。
参考例26
(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(3,4−ジヒドロ−2H−キノリン−1−イル)−メタノンの製造
工程1
(4−ベンジルオキシ−3,5−ジクロロフェニル)−(3,4−ジヒドロ−2H−キノリン−1−イル)−メタノンの製造
1,2,3,4−テトラヒドロキノリン(147mg)をクロロホルム(6mL)に溶解し、氷冷下でトリエチルアミン(0.18mL)と参考例8の工程3で得られた4−ベンジルオキシ−3,5−ジクロロベンゾイルクロリド(347mg)を加えた。室温で終夜撹拌した後、反応液をシリカゲルクロマトグラフィー(n−ヘキサン−酢酸エチル=6:1)で精製して、表題化合物(407.9mg)を白色アモルファスとして得た。
工程2
(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(3,4−ジヒドロ−2H−キノリン−1−イル)−メタノンの製造
(4−ベンジルオキシ−3,5−ジクロロフェニル)−(3,4−ジヒドロ−2H−キノリン−1−イル)−メタノン(398.7mg)をテトラヒドロフラン(12mL)に溶解した。この溶液に7.5%パラジウム−炭素(40mg)を加え、水素雰囲気下とした後、室温にて0.5時間攪拌した。反応混合物をセライト濾過した後、残渣をテトラヒドロフランで洗浄し、濾液と洗液を合わせて減圧濃縮した。得られた固体を酢酸エチルから結晶化して、表題化合物(267.4mg)を白色結晶として得た。
参考例27
(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(2,3,4,5−テトラヒドロベンゾ[b]アゼピン−1−イル)−メタノンの製造
工程1
2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b]アゼピンの製造
水素化アルミニウムリチウム(100mg)をテトラヒドロフラン(10mL)に懸濁させ、氷冷下、1,3,4,5−テトラヒドロベンゾ[b]アゼピン−2−オン(245mg)を少量ずつ加えた。5.5時間加熱還流した後、氷冷下で水(0.1mL)、15%水酸化ナトリウム水(0.1mL)、水(0.3mL)を順次加え、室温で攪拌した。無水硫酸ナトリウムを加え乾燥した後、濃縮して、表題化合物(301.6mg)を黄色油状物として得た。
工程2
(4−ベンジルオキシ−3,5−ジクロロフェニル)−(2,3,4,5−テトラヒドロベンゾ[b]アゼピン−1−イル)−メタノンの製造
2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b]アゼピン(301mg)を塩化メチレン(10mL)に溶解し、氷冷下でトリエチルアミン(0.25mL)と参考例8の工程3で得られた4−ベンジルオキシ−3,5−ジクロロベンゾイルクロリド(480mg)を加えた。室温で終夜撹拌した後、反応液をシリカゲルクロマトグラフィー(n−ヘキサン−酢酸エチル=6:1)で精製して、表題化合物(531.9mg)を黄緑色油状物として得た。
工程3
(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(2,3,4,5−テトラヒドロベンゾ[b]アゼピン−1−イル)−メタノンの製造
(4−ベンジルオキシ−3,5−ジクロロフェニル)−(2,3,4,5−テトラヒドロベンゾ[b]アゼピン−1−イル)−メタノン(530mg)をテトラヒドロフラン(15mL)に溶解した。この溶液に7.5%パラジウム−炭素(53mg)を加え、水素雰囲気下とした後、室温にて0.5時間攪拌した。反応混合物をセライト濾過した後、残渣をテトラヒドロフランで洗浄し、濾液と洗液を合わせて減圧濃縮した。得られた固体を酢酸エチルから結晶化して、表題化合物(259.6mg)を白色結晶として得た。
参考例28
(4−アミノ−3,5−ジクロロフェニル)−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノンの製造
参考例1の工程2で得られた3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン(270mg)、4−アミノ−3,5−ジクロロ安息香酸(412mg)とN,N−ジメチルアミノピリジン(269mg)をクロロホルム(8mL)に溶解し、氷冷下でWSC・HCl(422mg)を加えた。室温で終夜攪拌した後、反応液をシリカゲルクロマトグラフィー(n−ヘキサン−酢酸エチル=5:1)で精製して、表題化合物(412.5mg)をやまぶき色結晶として得た。
参考例29
(5−クロロ−6−ヒドロキシピリジン−3−イル)−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノンの製造
参考例1の工程2で得られた3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン(270mg)、5−クロロ−6−ヒドロキシニコチン酸(347mg)と4−ジメチルアミノピリジン(269mg)をクロロホルム(12mL)に溶解し、氷冷下でWSC・HCl(422mg)を加えた。室温で終夜攪拌した後、反応液をシリカゲルクロマトグラフィー(クロロホルム−メタノール=20:1)で精製して、表題化合物(295.7mg)をクリーム色結晶として得た。
参考例30
(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−(4−ヒドロキシ−3,5−ジニトロフェニル)−メタノンの製造
工程1
4−ヒドロキシ−3,5−ジニトロベンゾイルクロリドの製造
4−ヒドロキシ−3,5−ジニトロ安息香酸(1g)に1,2−ジメトキシエタン(5mL)を加え、70℃に加温し溶解した。塩化チオニル(0.415mL)を加え、70℃で終夜攪拌した。反応液を減圧濃縮し、トルエンで共沸した後、乾固して、表題化合物を黄色固体として得た。
工程2
(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−(4−ヒドロキシ−3,5−ジニトロフェニル)−メタノンの製造
参考例1の工程2で得られた3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン(135mg)と4−ヒドロキシ−3,5−ジニトロベンゾイルクロリド(271mg)を酢酸エチル(4mL)に溶解し、3時間加熱還流した。溶媒を留去し、得られた固体をメタノールから結晶化して、表題化合物(211mg)を淡黄色結晶として得た。
参考例31
(3−クロロ−4−ヒドロキシ−5−ニトロフェニル)−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノンの製造
工程1
3−クロロ−4−メトキシ−5−ニトロ安息香酸メチルの製造
3−クロロ−4−メトキシ安息香酸メチル(24.6g)に氷冷下で、濃硫酸(200mL)を加えた後、引き続き、発煙硝酸(10.3mL)と濃硫酸(20mL)の混合物を氷冷下で滴下した。氷冷下で攪拌した後、氷水(1L)に反応液を注いだ。析出した固体を濾取して、表題化合物(28.8g)をクリーム色固体として得た。
工程2
3−クロロ−4−ヒドロキシ−5−ニトロ安息香酸の製造
3−クロロ−4−メトキシ−5−ニトロ安息香酸メチル(28.8g)をジメチルスルホキシド(130mL)に懸濁させ、氷冷下で、50%水酸化カリウム水(130mL)を加えた。80℃で1.5時間加熱攪拌した後、氷冷し、6N塩酸(200mL)と水を加えた。酢酸エチルで抽出した後、水と飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去し、得られた固体をn−ヘキサンから結晶化して、表題化合物(21.3g)をレモン色固体として得た。
工程3
3−クロロ−4−ヒドロキシ−5−ニトロベンゾイルクロリドの製造
3−クロロ−4−ヒドロキシ−5−ニトロ安息香酸(1g)に1,2−ジメトキシエタン(5mL)を加え、70℃に加温し溶解した。塩化チオニル(0.436mL)を加え、70℃で終夜攪拌した。反応液を減圧濃縮し、トルエンで共沸した後、乾固して、表題化合物(1.10g)を黄色固体として得た。
工程4
(3−クロロ−4−ヒドロキシ−5−ニトロフェニル)−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノンの製造
参考例1の工程2で得られた3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン(270mg)と3−クロロ−4−ヒドロキシ−5−ニトロベンゾイルクロリド(519mg)を酢酸エチル(6mL)に溶解し、95℃にて終夜撹拌した。反応液を室温まで放冷し、析出した固体を濾取して、表題化合物(537mg)を黄色結晶として得た。
参考例32
(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(2,8−ジイソプロピル−2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノンの製造
工程1
4−ブロモ−2−イソプロピルフェノールの製造
2−イソプロピルフェノール(25g)を酢酸(250mL)と48%臭化水素水(125mL)に溶解し、室温でジメチルスルホキシド(125mL)を滴下した。室温で2時間攪拌した後、反応液に炭酸ナトリウム(257g)を加えて中性にした。水を加えた後、エチルエーテルで抽出した。得られたエチルエーテル層を水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去して、表題化合物(40.2g)を淡黄色固体として得た。
工程2
4−ブロモ−2−イソプロピル−6−ニトロフェノールの製造
工程1で製造した4−ブロモ−2−イソプロピルフェノール(40.2g)と亜硝酸ナトリウム(41.5g)の混合物に、n−ヘキサン(300mL)とイソプロピルエーテル(130mL)と水(200mL)を加えた後、4.5N硫酸(430mL)を室温で滴下した。1時間室温で攪拌した後、反応液を飽和炭酸水素ナトリウム水、水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去し、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(n−ヘキサン−酢酸エチル=20:1)で精製して、表題化合物(41.1g)を黄色油状物として得た。
工程3
2−アミノ−6−イソプロピルフェノール 臭化水素塩の製造
4−ブロモ−2−イソプロピル−6−ニトロフェノール(41.1g)をメタノール(300mL)に溶解した。この溶液に7.5%パラジウム−炭素(8g)を加え、水素雰囲気下(2kgf/cm)とした後、室温にて終夜攪拌した。反応混合物をセライト濾過した後、ろ液を減圧濃縮した。得られた固体を酢酸エチルから結晶化して、表題化合物(27.4g)をベージュ色固体として得た。
工程4
2−ブロモ−3−メチルブチリルクロリドの製造
2−ブロモ−3−メチル酪酸(25g)にクロロホルム(200mL)を加え、氷冷下でオキサリルクロリド(14.5mL)とN,N−ジメチルホルムアミド(3滴)を加えた。室温で終夜攪拌した後、反応液を減圧濃縮し、トルエンで共沸して、表題化合物を黄色油状物として得た。
工程5
2−ブロモ−N−(2−ヒドロキシ−3−イソプロピルフェニル)−3−メチルブチルアミドの製造
工程3で得られた2−アミノ−6−イソプロピルフェノール 臭化水素塩(6.14g)に、酢酸エチル(70mL)と水(80mL)を加え溶解した後、室温で炭酸水素ナトリウム(6.68g)と工程4で得られた2−ブロモ−3−メチルブチリルクロリド(5.80g)を加え、室温で2時間攪拌した。反応液を分液し、得られた酢酸エチル層を飽和炭酸水素ナトリウム水、水と飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を留去して、表題化合物(9.0g)を淡ピンク色固体として得た。
工程6
2,8−ジイソプロピル−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−オンの製造
2−ブロモ−N−(2−ヒドロキシ−3−イソプロピルフェニル)−3−メチルブチルアミド(9.0g)をN,N−ジメチルホルムアミド(45mL)に溶解し、炭酸カリウム(4.94g)を加え、室温で終夜攪拌した。反応液に1N塩酸を加え中性にした後、水を加え、析出した固体を濾取した。得られた固体を、n−ヘキサン−イソプロピルエーテルで結晶化して、表題化合物(4.5g)を白色固体として得た。
工程7
2,8−ジイソプロピル−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジンの製造
2,8−ジイソプロピル−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−オン(1.0g)をテトラヒドロフラン(10mL)に溶解し、ボラン−テトラヒドロフラン錯体(1Mテトラヒドロフラン溶液、5.14mL)を加え、14.5時間加熱還流した。6N塩酸(5mL)を加え、再度加熱攪拌した。室温まで放冷し、炭酸水素ナトリウムを加え中性にし、酢酸エチルで抽出した。得られた酢酸エチル層を水と飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去し、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(n−ヘキサン−酢酸エチル=6:1)で精製して、表題化合物(768mg)を無色油状物として得た。
工程8
(4−ベンジルオキシ−3,5−ジクロロフェニル)−(2,8−ジイソプロピル−2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノンの製造
2,8−ジイソプロピル−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン(150mg)をクロロホルム(5mL)に溶解し、氷冷下でピリジン(0.066mL)と参考例8の工程3で得られた4−ベンジルオキシ−3,5−ジクロロベンゾイルクロリド(227mg)を加えた。室温で終夜撹拌した後、反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。得られた酢酸エチル層を水と飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去し、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(n−ヘキサン−酢酸エチル=9:1)で精製して、表題化合物(375mg)を油状物として得た。
工程9
(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(2,8−ジイソプロピル−2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノンの製造
(4−ベンジルオキシ−3,5−ジクロロフェニル)−(2,8−ジイソプロピル−2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン(370mg)をテトラヒドロフラン(5mL)に溶解した。この溶液に7.5%パラジウム−炭素(70mg)を加え、水素雰囲気下とした後、室温にて0.5時間攪拌した。反応混合物をセライト濾過した後、残渣をテトラヒドロフランで洗浄し、濾液と洗液を合わせて減圧濃縮した。得られた固体をn−ヘキサンから結晶化して、表題化合物(212mg)を白色結晶として得た。
参考例33
(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−[6−(ピロリジン−1−スルホニル)−2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル]−メタノンの製造
工程1
4−メトキシ−3−ニトロベンゼンスルホニルクロリドの製造
クロロスルホン酸(25mL)に氷冷下で1−メトキシ−2−ニトロベンゼン(11mL)を滴下し、室温で1.5時間攪拌した。反応液を氷水に注ぎ、エチルエーテルで抽出し、得られたエチルエーテル層を水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を留去して、表題化合物(15.1527g)を赤褐色油状物として得た。
工程2
1−(4−メトキシ−3−ニトロベンゼンスルホニル)ピロリジンの製造
4−メトキシ−3−ニトロベンゼンスルホニルクロリド(5.1531g)をピリジン(17mL)に溶解し、氷冷下でピロリジン(2.05g)を加え、室温で終夜攪拌した。反応液を減圧濃縮し、残渣を水に注ぎ、クロロホルムで抽出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去し、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(n−ヘキサン−酢酸エチル=1:1)で精製して、表題化合物(4.158g)を黄色固体として得た。
工程3
2−ニトロ−4−(ピロリジン−1−スルホニル)フェノールの製造
1−(4−メトキシ−3−ニトロベンゼンスルホニル)ピロリジン(2.054g)をジメチルスルホキシド(40mL)に溶解して、氷冷下で、50%水酸化カリウム水(40mL)を加えた。80℃で6時間加熱攪拌した後、氷冷し、6N塩酸(80mL)を加えた。クロロホルムで抽出した後、水と飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を留去して、表題化合物(2.198g)を黄色固体として得た。
工程4
2−アミノ−4−(ピロリジン−1−スルホニル)フェノールの製造
2−ニトロ−4−(ピロリジン−1−スルホニル)フェノール(2.19g)をテトラヒドロフラン(50mL)に溶解した。この溶液に7.5%パラジウム−炭素(0.2g)を加え、水素雰囲気下とした後、室温にて4時間攪拌した。反応混合物をセライト濾過した後、残渣をテトラヒドロフランで洗浄し、濾液と洗液を合わせて減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(n−ヘキサン−酢酸エチル=1:1)で精製して、表題化合物(1.5494g)をクリーム色固体として得た。
工程5
2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−5−(ピロリジン−1−スルホニル)フェニルアミンの製造
2−アミノ−4−(ピロリジン−1−スルホニル)フェノール(1.54g)をN,N−ジメチルホルムアミド(9mL)に溶解し、氷冷下、イミダゾール(0.649g)とtert−ブチルクロロジメチルシラン(1.254g)を加えた。室温で1.5時間攪拌した後、水に注ぎ、エチルエーテルで抽出した。得られたエチルエーテル層を水と飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し濃縮した。得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(n−ヘキサン−酢酸エチル=7:1)で精製して、表題化合物(2.1549g)を白色固体として得た。
工程6
4−ベンジルオキシ−3,5−ジクロロ−N−[2−ヒドロキシ−5−(ピロリジン−1−スルホニル)フェニル]ベンズアミドの製造
2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−5−(ピロリジン−1−スルホニル)フェニルアミン(727.8mg)を塩化メチレン(17mL)に溶解し、氷冷下でピリジン(0.2mL)と参考例8の工程3で得られた4−ベンジルオキシ−3,5−ジクロロベンゾイルクロリド(644mg)を加え、室温で終夜撹拌した。反応液を減圧濃縮した後、残渣をN,N−ジメチルホルムアミド(4mL)に溶解し、室温で炭酸カリウム(1.41g)を加えた。60℃で1.5時間加熱攪拌した後、氷冷下で水と10%クエン酸水溶液を加え酸性にした。析出した固体を濾取して、表題化合物(1.0619g)をクリーム色固体として得た。
工程7
(4−ベンジルオキシ−3,5−ジクロロフェニル)−[6−(ピロリジン−1−スルホニル)−2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル]−メタノンの製造
4−ベンジルオキシ−3,5−ジクロロ−N−[2−ヒドロキシ−5−(ピロリジン−1−スルホニル)フェニル]ベンズアミド(500mg)をN,N−ジメチルホルムアミド(5mL)に溶解し、室温で炭酸カリウム(332mg)と1,2−ジブロモエタン(0.099mL)を加えた。70℃で終夜攪拌した後、水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。得られた酢酸エチル層を水と飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去し、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(n−ヘキサン−酢酸エチル=2:1)で精製して、表題化合物(459.5mg)を白色アモルファスとして得た。
工程8
(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−[6−(ピロリジン−1−スルホニル)−2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル]−メタノンの製造
(4−ベンジルオキシ−3,5−ジクロロフェニル)−[6−(ピロリジン−1−スルホニル)−2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル]−メタノン(442.5mg)をテトラヒドロフラン(20mL)に溶解した。この溶液に7.5%パラジウム−炭素(45mg)を加え、水素雰囲気下とした後、室温にて0.5時間攪拌した。反応混合物をセライト濾過した後、残渣をテトラヒドロフランで洗浄し、濾液と洗液を合わせて減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(n−ヘキサン−酢酸エチル=1:1)で精製して、表題化合物(384.5mg)を非晶質の白色固体として得た。
参考例34
4−(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシベンゾイル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−スルホン酸エチルアミドの製造
参考例33の工程2乃至8と同様の方法により、ピロリジンの代わりにエチルアミンを用いて、表題化合物(341.8mg)を非晶質の白色固体として得た。
参考例35
4−(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシベンゾイル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−スルホン酸ジメチルアミドの製造
参考例33の工程2乃至8と同様の方法により、ピロリジンの代わりにジメチルアミンを用いて、表題化合物(379.2mg)を非晶質の白色固体として得た。
参考例36
(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(2,3−ジヒドロピリド[3,2−b][1,4]オキサジン−4−イル)−メタノンの製造
工程1
3,4−ジヒドロ−2H−ピリド[3,2−b][1,4]オキサジンの製造
水素化アルミニウムリチウム(2g)をテトラヒドロフラン(80mL)に懸濁させ、氷冷下、4H−ピリド[3,2−b][1,4]オキサジン−3−オン(3.956g)を少量ずつ加えた。2時間加熱還流した後、氷冷下で水(2mL)、15%水酸化ナトリウム水(2mL)、水(6mL)を順次加え、室温で攪拌した。無水硫酸ナトリウムを加え乾燥した。溶媒を留去し、シリカゲルクロマトグラフィー(n−ヘキサン−酢酸エチル=1:9)で精製して、表題化合物(3.407g)を白色固体として得た。
工程2
(4−ベンジルオキシ−3,5−ジクロロフェニル)−(2,3−ジヒドロピリド[3,2−b][1,4]オキサジン−4−イル)−メタノンの製造
3,4−ジヒドロ−2H−ピリド[3,2−b][1,4]オキサジン(272mg)をクロロホルム(15mL)に溶解し、氷冷下でトリエチルアミン(0.335mL)と参考例8の工程3で得られた4−ベンジルオキシ−3,5−ジクロロベンゾイルクロリド(662mg)を加えた。室温で12時間撹拌した後、反応液をシリカゲルクロマトグラフィー(n−ヘキサン−酢酸エチル=4:1)で精製して、表題化合物(646mg)を白色固体として得た。
工程3
(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(2,3−ジヒドロピリド[3,2−b][1,4]オキサジン−4−イル)−メタノンの製造
(4−ベンジルオキシ−3,5―ジクロロフェニル)−(2,3−ジヒドロピリド[3,2−b][1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン(415mg)をテトラヒドロフラン(10mL)に溶解した。この溶液に7.5%パラジウム−炭素(40mg)を加え、水素雰囲気下とした後、室温にて0.5時間攪拌した。反応混合物をセライト濾過した後、残渣をテトラヒドロフランで洗浄し、濾液と洗液を合わせて減圧濃縮した。得られた固体を酢酸エチル−テトラヒドロフランから結晶化して、表題化合物(266mg)を白色結晶として得た。
参考例37
5−(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシベンゾイル)−1,3,4,5−テトラヒドロベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−2−オンの製造
工程1
1,3,4,5−テトラヒドロベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−2−オンの製造
ポリリン酸(1.5g)にアクリル酸(8.6g)とベンゼン−1,2−ジアミン(5.4g)を加え、3時間加熱還流した。反応液に、水(100mL)、クロロホルム(200mL)とN,N−ジメチルホルムアミド(50mL)を加え、クロロホルムで抽出した。得られたクロロホルム層を水、飽和炭酸水素ナトリウム水と水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去し、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(n−ヘキサン−酢酸エチル=1:4)で精製して、表題化合物(490mg)を得た。
工程2
5−(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシベンゾイル)−1,3,4,5−テトラヒドロベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−2−オンの製造
1,3,4,5−テトラヒドロベンゾ[b][1,4]ジアゼピン−2−オン(194.4mg)と参考例3の工程1で得られた3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシベンゾイルクロリド(177.99mg)を酢酸エチル(3mL)に溶解し、95℃にて12時間加熱撹拌した。反応液をシリカゲルクロマトグラフィーで精製して、表題化合物(118mg)を白色結晶として得た。
参考例38
(3,5−ジクロロ−2−ヒドロキシフェニル)−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノンの製造
工程1
3,5−ジクロロ−2−ヒドロキシベンゾイルクロリドの製造
3,5−ジクロロ−2−ヒドロキシ安息香酸(600mg)をトルエン(6mL)に懸濁させ、塩化チオニル(0.275mL)とN,N−ジメチルホルムアミド(1滴)を加えた。70℃で2時間加熱攪拌した後、濃縮し、トルエンで共沸して、表題化合物を淡黄色固体として得た。
工程2
(3,5−ジクロロ−2−ヒドロキシフェニル)−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノンの製造
参考例1の工程2で得られた3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン(391.7mg)と前工程で得られた3,5−ジクロロ−2−ヒドロキシベンゾイルクロリドを酢酸エチル(6mL)に溶解し、90℃にて1時間加熱撹拌した。反応液に酢酸エチル(6mL)を加え、水、1N塩酸、水、飽和炭酸水素ナトリウム水、水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去し、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(n−ヘキサン−酢酸エチル=85:15)で精製して、表題化合物(457mg)を淡黄色結晶として得た。
参考例39
(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−(4−ヒドロキシ−3−トリフルオロメチルフェニル)−メタノンの製造
工程1
4−ヒドロキシ−3−トリフルオロメチルベンゾイルクロリドの製造
4−ヒドロキシ−3−トリフルオロメチル安息香酸(610mg)をトルエン(6mL)に懸濁させ、塩化チオニル(0.28mL)とN,N−ジメチルホルムアミド(1滴)を加えた。70℃で2時間加熱攪拌した後、濃縮し、トルエンで共沸して、表題化合物を得た。
工程2
(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−(4−ヒドロキシ−3−トリフルオロメチルフェニル)−メタノンの製造
参考例1の工程2で得られた3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン(400mg)と前工程で得られた4−ヒドロキシ−3−トリフルオロメチルベンゾイルクロリドを酢酸エチル(6mL)に溶解し、90℃にて1時間加熱撹拌した。反応液に酢酸エチルを加え、水、1N塩酸、水、飽和炭酸水素ナトリウム水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去し、得られた固体を酢酸エチルから結晶化して、表題化合物(359mg)を結晶として得た。
参考例40
(3−クロロ−4−ヒドロキシ−5−メトキシフェニル)−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノンの製造
工程1
3−クロロ−4−ヒドロキシ−5−メトキシベンゾイルクロリドの製造
3−クロロ−4−ヒドロキシ−5−メトキシ安息香酸(598mg)をトルエン(6mL)に懸濁させ、塩化チオニル(0.28mL)とN,N−ジメチルホルムアミド(1滴)を加えた。70℃で2時間加熱攪拌した後、濃縮し、トルエンで共沸して、表題化合物を得た。
工程2
(3−クロロ−4−ヒドロキシ−5−メトキシフェニル)−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノンの製造
参考例1の工程2で得られた3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン(400mg)と前工程で得られた3−クロロ−4−ヒドロキシ−5−メトキシベンゾイルクロリドを酢酸エチル(6mL)に溶解し、90℃にて1時間加熱撹拌した。反応液に酢酸エチルを加え、水、1N塩酸、水、飽和炭酸水素ナトリウム水、水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去し、得られた固体を酢酸エチルから結晶化して、表題化合物(428mg)を結晶として得た。
参考例41
(4−クロロ−3−ヒドロキシフェニル)−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノンの製造
工程1
4−クロロ−3−ヒドロキシベンゾイルクロリドの製造
4−クロロ−3−ヒドロキシ安息香酸(510mg)をトルエン(6mL)に懸濁させ、塩化チオニル(0.28mL)とN,N−ジメチルホルムアミド(1滴)を加えた。70℃で2時間加熱攪拌した後、濃縮し、トルエンで共沸して、表題化合物を得た。
工程2
(4−クロロ−3−ヒドロキシフェニル)−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノンの製造
参考例1の工程2で得られた3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン(400mg)と前工程で得られた4−クロロ−3−ヒドロキシベンゾイルクロリドを酢酸エチル(6mL)に溶解し、90℃にて1時間加熱撹拌した。反応液に酢酸エチルを加え、水、1N塩酸、水、飽和炭酸水素ナトリウム水、水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去し、得られた固体を酢酸エチルから結晶化して、表題化合物(583mg)を結晶として得た。
参考例42
(2,6−ジクロロピリジン−4−イル)−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノンの製造
参考例1の工程2で得られた3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン(270mg)、2,6−ジクロロイソニコチン酸(384mg)と4−ジメチルアミノピリジン(269mg)をクロロホルム(12mL)に溶解し、氷冷下でWSC・HCl(422mg)を加えた。室温で終夜攪拌した後、反応液をシリカゲルクロマトグラフィー(n−ヘキサン−酢酸エチル=4:1)で精製して、表題化合物(419.8mg)を淡黄色結晶として得た。
参考例43
(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−(4−ニトロフェニル)−メタノンの製造
参考例1の工程2で得られた3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン(135mg)と4−ニトロベンゾイルクロリド(185mg)を酢酸エチル(3mL)に溶解し、95℃にて終夜加熱撹拌した。反応液をシリカゲルクロマトグラフィー(n−ヘキサン−酢酸エチル=5:1)で精製して、表題化合物(288.1mg)を黄色固体として得た。
参考例44
(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(6−フルオロ−2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノンの製造
工程1
6−フルオロ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジンの製造
6−フルオロ−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−オン(1.5g)をテトラヒドロフラン(20mL)に溶解し、ボラン−テトラヒドロフラン錯体(1Mテトラヒドロフラン溶液、11mL)を氷冷下で加え、室温で終夜攪拌した。6N塩酸(5mL)を加え、70℃で加熱攪拌した。室温まで放冷し、4N水酸化ナトリウム水と飽和炭酸水素ナトリウム水を加えて弱アルカリ性にし、酢酸エチルで抽出した。得られた酢酸エチル層を水、飽和炭酸水素ナトリウム水、水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去し、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(n−ヘキサン−酢酸エチル=4:1)で精製して、表題化合物(954mg)を油状物として得た。
工程2
(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(6−フルオロ−2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノンの製造
6−フルオロ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン(230mg)と参考例3の工程1で得られた3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシベンゾイルクロリド(338mg)を酢酸エチル(3.5mL)に溶解し、95℃にて終夜撹拌した。反応液を室温まで放冷し、析出した固体を濾取して、表題化合物(374.9mg)を淡ベージュ色結晶として得た。
参考例45
2−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−カルボニル)安息香酸の製造
参考例1の工程2で得られた3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン(300mg)と無水フタル酸(329mg)をトルエン(3mL)に溶解し、4時間加熱還流した。反応液を放冷し、析出した固体を濾取して、表題化合物(519mg)を結晶として得た。
参考例46
4−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−カルボニル)安息香酸メチルの製造
参考例1の工程2で得られた3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン(154mg)をクロロホルム(6mL)に溶解し、氷冷下でトリエチルアミン(0.18mL)と4−クロロカルボニル安息香酸メチル(226mg)を加えた。室温で終夜撹拌した後、反応液をシリカゲルクロマトグラフィー(n−ヘキサン−酢酸エチル=7:2)で精製して、表題化合物(287.4mg)を淡オレンジ色固体として得た。
参考例47
4−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−カルボニル)安息香酸の製造
参考例46で得られた4−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−カルボニル)安息香酸メチル(283mg)を、メタノール(10mL)とテトラヒドロフラン(5mL)に溶解し、4N水酸化リチウム水(1.5mL)を加えた。室温で終夜攪拌した後、反応液を減圧濃縮し、氷冷下で、残渣に1N塩酸を加えて酸性にした。析出した固体を濾取して、表題化合物(207.6mg)を白色固体として得た。
参考例48
3−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−カルボニル)安息香酸メチルの製造
工程1
3−クロロカルボニル安息香酸メチルの製造
イソフタル酸モノメチルエステル(198mg)にクロロホルム(5mL)を加え、氷冷下でオキサリルクロリド(0.12mL)とN,N−ジメチルホルムアミド(1滴)を加えた。室温で7時間攪拌した後、濃縮し、トルエンで共沸して、表題化合物を得た。
工程2
3−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−カルボニル)安息香酸メチルの製造
参考例1の工程2で得られた3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン(154mg)をクロロホルム(6mL)に溶解し、氷冷下でトリエチルアミン(0.18mL)と前工程で得られた3−クロロカルボニル安息香酸メチルを加えた。室温で終夜撹拌した後、反応液をシリカゲルクロマトグラフィー(n−ヘキサン−酢酸エチル=3:1)で精製して、表題化合物(323.7mg)を白色固体として得た。
参考例49
3−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−カルボニル)安息香酸の製造
参考例48の工程2で得られた3−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−カルボニル)安息香酸メチル(293mg)を、メタノール(10mL)とテトラヒドロフラン(5mL)に溶解し、4N水酸化リチウム水(1.5mL)を加えた。室温で終夜攪拌した後、反応液を減圧濃縮し、氷冷下で、残渣に1N塩酸を加えて酸性にした。析出した固体を濾取し、得られた固体をシリカゲルクロマトグラフィー(クロロホルム−メタノール=10:1)で精製して、表題化合物(71.8mg)を非晶質の白色固体として得た。
参考例50
(3,5−ジクロロ−2,4−ジヒドロキシフェニル)−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノンの製造
工程1
3,5−ジクロロ−2,4−ジヒドロキシ安息香酸の製造
2,4−ジヒドロキシ安息香酸(25.0g)を酢酸エチル(400mL)に溶解し、氷冷下で次亜塩素酸tert−ブチルエステル(61.9g)を滴下し、2時間攪拌した。反応液を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。得られた残渣を、エチルエーテル−n−ヘキサンから結晶化して、表題化合物(11.88g)を固体として得た。
工程2
3,5−ジクロロ−2,4−ジヒドロキシベンゾイルクロリドの製造
3,5−ジクロロ−2,4−ジヒドロキシ安息香酸(605mg)をトルエン(6mL)に懸濁させ、塩化チオニル(0.25mL)とN,N−ジメチルホルムアミド(1滴)を加えた。1時間加熱還流した後、濃縮し、トルエンで共沸して、表題化合物を得た。
工程3
(3,5−ジクロロ−2,4−ジヒドロキシフェニル)−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノンの製造
参考例1の工程2で得られた3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン(366mg)と前工程で得られた3,5−ジクロロ−2,4−ジヒドロキシベンゾイルクロリドを酢酸エチル(6mL)に溶解し、1時間加熱還流した。反応液を、水、1N塩酸、水、飽和炭酸水素ナトリウム水、水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去し、得られた残渣を酢酸エチルから結晶化して、表題化合物(171mg)を結晶として得た。
参考例51
(6−クロロ−2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−メタノンの製造
工程1
2−クロロ−N−(5−クロロ−2−ヒドロキシフェニル)−アセトアミドの製造
2−アミノ−4−クロロフェノール(1.0061g)を酢酸エチル(10mL)に溶解し、氷冷下で水(10mL)と炭酸水素ナトリウム(1.185g)を加えた後、クロロアセチルクロリド(0.67mL)を滴下した。室温で2.5時間攪拌した後、水(20mL)を加え、酢酸エチルで抽出した。得られた酢酸エチル層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を留去して、表題化合物(1.5455g)を黄色固体として得た。
工程2
6−クロロ−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−オンの製造
2−クロロ−N−(5−クロロ−2−ヒドロキシフェニル)−アセトアミド(1.54g)をN,N−ジメチルホルムアミド(15mL)に溶解し、室温で炭酸カリウム(1.26g)を加えた。室温で終夜攪拌した後、氷冷下で1N塩酸(12mL)を加え、酢酸エチルで抽出した。得られた酢酸エチル層を水と飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を留去して、表題化合物(1.281g)を淡黄色固体として得た。
工程3
6−クロロ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジンの製造
6−クロロ−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−オン(764mg)をテトラヒドロフラン(8mL)に溶解し、ボラン−テトラヒドロフラン錯体(1Mテトラヒドロフラン溶液、6.2mL)を氷冷下で加え、室温で終夜攪拌した。70℃で1時間加熱攪拌した後、そのままの温度でメタノール(3mL)を滴下し、更に1時間加熱攪拌した。次に、70℃に加熱したままの状態で1N塩酸(6.2mL)を滴下し、更に0.5時間加熱攪拌した後、室温まで放冷した。酢酸エチルで抽出し、得られた酢酸エチル層を水と飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去し、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(クロロホルム−メタノール=99:1)で精製して、表題化合物(640.1mg)を固体として得た。
工程4
(6−クロロ−2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−メタノンの製造
6−クロロ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン(168.4mg)と参考例3の工程1で得られた3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシベンゾイルクロリド(242.7mg)を酢酸エチル(3mL)に溶解し、終夜加熱還流した。溶媒を留去し、得られた固体をメタノールから結晶化して、表題化合物(318.4mg)を白色結晶として得た。
参考例52
(7−クロロ−2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−メタノンの製造
参考例51の工程1乃至4と同様の方法により、2−アミノ−4−クロロフェノールの代わりに2−アミノ−5−クロロフェノールを用いて、表題化合物(749.3mg)を白色結晶として得た。
参考例53
[4−(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシベンゾイル)−3,4−ジヒドロ−2H−キノキサリン−1−イル]−(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−メタノンの製造
1,2,3,4−テトラヒドロキノキサリン(68.1mg)と参考例3の工程1で得られた3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシベンゾイルクロリド(250.5mg)を酢酸エチル(5mL)に溶解し、終夜加熱還流した。溶媒を留去し、得られた固体をメタノールから結晶化して、表題化合物(122.0mg)を淡灰色結晶として得た。
参考例54
(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(3,4−ジヒドロ−2H−キノキサリン−1−イル)−メタノンの製造
工程1
(4−ベンジルオキシ−3,5−ジクロロフェニル)−(3,4−ジヒドロ−2H−キノキサリン−1−イル)−メタノンの製造
1,2,3,4−テトラヒドロキノキサリン(805.3mg)を酢酸エチル(30mL)に溶解し、氷冷下で、トリエチルアミン(1.0mL)と参考例8の工程3で得られた4−ベンジルオキシ−3,5−ジクロロベンゾイルクロリド(1.8988g)を加え、室温で終夜攪拌した。反応液にメタノールを加えた後、濃縮した。得られた固体を酢酸エチル−水から結晶化して、表題化合物(2.042g)を淡黄色固体として得た。
工程2
(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(3,4−ジヒドロ−2H−キノキサリン−1−イル)−メタノンの製造
(4−ベンジルオキシ−3,5−ジクロロフェニル)−(3,4−ジヒドロ−2H−キノキサリン−1−イル)−メタノン(287.7mg)をテトラヒドロフラン(6mL)に溶解した。この溶液に7.5%パラジウム−炭素(26mg)を加え、水素雰囲気下とした後、室温にて1時間攪拌した。反応混合物をセライト濾過した後、残渣をテトラヒドロフランで洗浄し、濾液と洗液を合わせて減圧濃縮した。得られた固体をメタノールから結晶化して、表題化合物(194.1mg)を淡黄色結晶として得た。
参考例55
4−(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシベンゾイル)―3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−カルボン酸メチルエステルの製造
工程1
4−ヒドロキシ−3−ニトロ安息香酸メチルの製造
4−ヒドロキシ−3−ニトロ安息香酸(5.0022g)にメタノール(50mL)と濃硫酸(0.5mL)を加え、80℃で終夜攪拌した。溶媒を留去し、酢酸エチルと飽和炭酸水素ナトリウム水で分液した。水層に1N塩酸を加え、酸性にした後、酢酸エチルで抽出した。得られた酢酸エチル層を水と飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を留去して、表題化合物(5.3436g)を黄色固体として得た。
工程2
3−アミノ−4−ヒドロキシ安息香酸メチルの製造
4−ヒドロキシ−3−ニトロ安息香酸メチル(5.3436g)をテトラヒドロフラン(27mL)とメタノール(27mL)に溶解した。この溶液に7.5%パラジウム−炭素(276.6mg)を加え、水素雰囲気下とした後、室温にて終夜攪拌した。反応混合物をセライト濾過した後、残渣をテトラヒドロフランで洗浄し、濾液と洗液を合わせて減圧濃縮して、表題化合物(4.6803g)を固体として得た。
工程3
3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−カルボン酸メチルエステルの製造
3−アミノ−4−ヒドロキシ安息香酸メチル(4.6803g)とベンジルトリエチルアンモニウムクロリド(6.1787g)をクロロホルム(50mL)に懸濁させ、氷冷下で炭酸水素ナトリウム(9.10g)とクロロアセチルクロリド(2.6mL)を加え、1時間氷冷下で攪拌し続けた。その後、70℃で加熱攪拌した。反応液を濃縮した後、水と酢酸エチルを加え、析出した固体を濾取した。母液を酢酸エチルで抽出し、得られた酢酸エチル層を水と飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去し、得られた残渣と先に濾取した固体を合わせて、メタノールから結晶化して、表題化合物(4.8085g)を固体として得た。
工程4
3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−カルボン酸メチルエステルの製造
ボラン−テトラヒドロフラン錯体(1Mテトラヒドロフラン溶液、11mL)に氷冷下で、3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−カルボン酸メチルエステル(1.009g)を加え、70℃で3.5時間加熱攪拌した。メタノール(3mL)を滴下し、更に3時間加熱攪拌した。反応液を酢酸エチルで抽出し、得られた酢酸エチル層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去し、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(クロロホルム−メタノール=98:2)で精製して、ピンク色固体の表題化合物(281.3mg)と油状物の(3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イル)メタノール(413.8mg)を得た。
工程5
4−(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシベンゾイル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−カルボン酸メチルエステルの製造
3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−カルボン酸メチルエステル(81.2mg)を酢酸エチル(3mL)に溶解し、氷冷下で、参考例3の工程1で得られた3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシベンゾイルクロリド(108.3mg)を加え、80℃で終夜攪拌した。溶媒を留去し、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(クロロホルム−メタノール=95:5)で精製して、表題化合物(167.8mg)を非晶質の白色固体として得た。
参考例56
(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(6−ヒドロキシメチル−2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノンの製造
工程1
6−(tert−ブチルジメチルシリルオキシメチル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジンの製造
参考例55の工程4で得られた(3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イル)メタノール(406.1mg)をN,N−ジメチルホルムアミド(4mL)に溶解し、氷冷下、イミダゾール(203.8mg)とtert−ブチルクロロジメチルシラン(443.4mg)を加えた。室温で1時間攪拌した後、水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。得られた酢酸エチル層を水と飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し濃縮した。得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(n−ヘキサン−酢酸エチル=4:1)で精製して、表題化合物(659.0mg)を淡黄色油状物として得た。
工程2
[6−(tert−ブチルジメチルシリルオキシメチル)−2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル]−(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−メタノンの製造
6−(tert−ブチルジメチルシリルオキシメチル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン(279.1mg)を酢酸エチル(3mL)に溶解し、氷冷下で、トリエチルアミン(0.167mL)と参考例3の工程1で得られた3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシベンゾイルクロリド(249.4mg)を加え、80℃で終夜攪拌した。溶媒を留去し、水と酢酸エチルを加え、酢酸エチルで抽出し、得られた酢酸エチル層を水と飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し濃縮した。得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(n−ヘキサン−酢酸エチル=4:1)で精製して、表題化合物(131.7mg)を淡黄色固体として得た。
工程3
(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(6−ヒドロキシメチル−2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノンの製造
[6−(tert−ブチルジメチルシリルオキシメチル)−2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル]−(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−メタノン(131.7mg)をテトラヒドロフラン(1.5mL)に溶解し、氷冷下で、1Mテトラブチルアンモニウムフルオリド/テトラヒドロフラン溶液(0.34mL)を加え、室温で終夜攪拌した。溶媒を留去し、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(クロロホルム−メタノール=97:3)で精製して、表題化合物(50.0mg)を結晶として得た。
参考例57
4−(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシベンゾイル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−カルボン酸の製造
参考例55の工程5で得られた4−(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシベンゾイル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−カルボン酸メチルエステル(140.8mg)を、メタノール(1.5mL)とテトラヒドロフラン(1.5mL)に溶解し、2N水酸化ナトリウム水(0.55mL)を加えた。室温で終夜攪拌した後、溶媒を留去し、氷冷下で10%クエン酸水溶液を加えて酸性にした。析出した固体を濾取し、得られた固体をメタノールから結晶化して、表題化合物(81.3mg)を結晶として得た。
参考例58
4−(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシベンゾイル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−5−カルボン酸メチルエステルの製造
参考例55の工程1乃至5と同様の方法により、4−ヒドロキシ−3−ニトロ安息香酸の代わりに3−ヒドロキシ−2−ニトロ安息香酸を用いて、表題化合物(246.0mg)を非晶質の白色固体として得た。
参考例59
4−(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシベンゾイル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−7−カルボン酸メチルエステルの製造
参考例55の工程1乃至5と同様の方法により、4−ヒドロキシ−3−ニトロ安息香酸の代わりに3−ヒドロキシ−4−ニトロ安息香酸を用いて、表題化合物(317.9mg)を白色結晶として得た。
参考例60
4−(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシベンゾイル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−7−カルボン酸の製造
参考例59で得られた4−(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシベンゾイル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−7−カルボン酸メチルエステル(257.4mg)を、メタノール(2.5mL)とテトラヒドロフラン(2.5mL)に溶解し、2N水酸化ナトリウム水(1.0mL)を加えた。60℃で2.5時間加熱攪拌した後、溶媒を留去し、氷冷下で10%クエン酸水溶液を加えて酸性にした。析出した固体を濾取し、得られた固体をメタノールから結晶化して、表題化合物(76.6mg)を結晶として得た。
参考例61
4−(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシベンゾイル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−8−カルボン酸メチルエステルの製造
参考例55の工程1乃至5と同様の方法により、4−ヒドロキシ−3−ニトロ安息香酸の代わりに2−ヒドロキシ−3−ニトロ安息香酸を用いて、表題化合物(313.8mg)を白色結晶として得た。
参考例62
4−(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシベンゾイル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−8−カルボン酸の製造
参考例61で得られた4−(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシベンゾイル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−8−カルボン酸メチルエステル(244.2mg)を、メタノール(2.5mL)とテトラヒドロフラン(2.5mL)に溶解し、2N水酸化ナトリウム水(0.96mL)を加えた。室温で終夜攪拌した後、溶媒を留去し、氷冷下で10%クエン酸水溶液を加えて酸性にした。析出した固体を濾取し、得られた固体を酢酸エチルから結晶化して、表題化合物(186.6mg)を結晶として得た。
参考例63
(3,5−ジクロロフェニル)−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノンの製造
参考例1の工程2で得られた3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン(250.1mg)と3,5−ジクロロベンゾイルクロリド(426.9mg)を酢酸エチル(5mL)に溶解し、80℃にて終夜加熱撹拌した。溶媒を留去し、得られた残渣をメタノールから結晶化して、表題化合物(469.6mg)を淡ベージュ色結晶として得た。
参考例64
(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(フェノキサジン−10−イル)−メタノンの製造
フェノキサジン(276.1mg)と参考例3の工程1で得られた3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシベンゾイルクロリド(370.8mg)を酢酸エチル(3mL)に溶解し、80℃にて終夜加熱撹拌した。溶媒を留去し、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(n−ヘキサン−酢酸エチル=4:1)で精製して、表題化合物(397.6mg)を黄緑色固体として得た。
参考例65
(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(6−フェニル−2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノンの製造
参考例21の工程2乃至5と同様の方法により、3−アミノ−N,N−ジエチル−4−ヒドロキシベンゼンスルホンアミドの代わりに2−アミノ−4−フェニルフェノールを用いて、表題化合物(160.0mg)を白色結晶として得た。
参考例66
(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(6,8−ジメチル−2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノンの製造
参考例51の工程1乃至4と同様の方法により、2−アミノ−4−クロロフェノールの代わりに2−アミノ−4,6−ジメチルフェノールを用いて、表題化合物(152.7mg)を結晶として得た。
参考例67
(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(6−ニトロ−2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノンの製造
工程1
6−ニトロ−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−オンの製造
2−アミノ−4−ニトロフェノール(4.6283g)とベンジルトリエチルアンモニウムクロリド(6.8772g)をクロロホルム(46mL)に懸濁させ、氷冷下で炭酸水素ナトリウム(10.10g)とクロロアセチルクロリド(4.0707g)を加え、1時間氷冷下で攪拌し続けた。その後、70℃で加熱攪拌した。反応液を濃縮した後、水と酢酸エチルを加え、析出した固体を濾取した。母液を酢酸エチルで抽出し、得られた酢酸エチル層を水と飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去し、得られた残渣と先に濾取した固体を合わせてエタノールから結晶化して、表題化合物(5.4344g)を固体として得た。
工程2
6−ニトロ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジンの製造
ボラン−テトラヒドロフラン錯体(1Mテトラヒドロフラン溶液、33.5mL)に氷冷下で、6−ニトロ−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−オン(3.0084g)を加え、70℃で5時間加熱攪拌した。メタノール(5mL)を滴下し、更に2.5時間加熱攪拌した。濃塩酸(5mL)を滴下し、更に1.5時間加熱攪拌した。反応液を酢酸エチルで抽出し、得られた酢酸エチル層を水と飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去し、得られた残渣をn−ヘキサン−酢酸エチルから結晶化して、表題化合物(2.2092g)を固体として得た。
工程3
(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(6−ニトロ−2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノンの製造
6−ニトロ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン(376.1mg)を酢酸エチル(3mL)に溶解し、氷冷下で、参考例3の工程1で得られた3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシベンゾイルクロリド(270.7mg)を加え、80℃で終夜攪拌した。反応液を室温まで放冷し、析出した固体を濾取して、表題化合物(538.0mg)を淡黄色結晶として得た。
参考例68
(6−アミノ−2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−メタノンの製造
参考例67の工程3で得られた(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(6−ニトロ−2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン(200.0mg)をテトラヒドロフラン(12mL)に溶解した。この溶液に7.5%パラジウム−炭素(19.4mg)を加え、水素雰囲気下とした後、室温にて終夜攪拌した。反応混合物をセライト濾過した後、残渣をテトラヒドロフランで洗浄し、濾液と洗液を合わせて減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(クロロホルム−メタノール=95:5)で精製して、表題化合物(6.4mg)を結晶として得た。
参考例69
(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)−(6−ニトロ−2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノンの製造
参考例67の工程2で得られた6−ニトロ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン(179.8mg)を酢酸エチル(5mL)に溶解し、氷冷下で、参考例4の工程1で得られた3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシベンゾイルクロリド(346.6mg)を加え、80℃で終夜攪拌した。反応液を室温まで放冷し、析出した固体を濾取して、表題化合物(437.0mg)を黄色結晶として得た。
参考例70
(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(7−ニトロ−2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノンの製造
参考例67の工程1乃至3と同様の方法により、2−アミノ−4−ニトロフェノールの代わりに2−アミノ−5−ニトロフェノールを用いて、表題化合物(485.2mg)を黄色結晶として得た。
参考例71
(7−アミノ−2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−メタノンの製造
参考例70で得られた(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(7−ニトロ−2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン(303.1mg)をテトラヒドロフラン(6mL)とメタノール(3mL)に溶解した。この溶液に7.5%パラジウム−炭素(30mg)を加え、水素雰囲気下とした後、室温にて1.5時間攪拌した。反応混合物をセライト濾過した後、残渣をテトラヒドロフランで洗浄し、濾液と洗液を合わせて減圧濃縮した。得られた残渣をエタノールから結晶化して、表題化合物(257.9mg)を黄色結晶として得た。
参考例72
N−[4−(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシベンゾイル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−7−イル]−メタンスルホンアミドの製造
参考例71で得られた(7−アミノ−2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−メタノン(251.7mg)を塩化メチレン(5mL)に懸濁させ、氷冷下で、ピリジン(0.0776mL)とメタンスルホニルクロリド(0.0689mL)を加え、室温で終夜攪拌した。反応液にメタノールを加え、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(クロロホルム−メタノール=95:5)で精製して、表題化合物(173.6mg)を非晶質の淡オレンジ色固体として得た。
参考例73
1−[4−(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシベンゾイル)−3,4−ジヒドロ−2H−キノキサリン−1−イル]−エタノンの製造
工程1
1−[4−(4−ベンジルオキシ−3,5−ジクロロベンゾイル)−3,4−ジヒドロ−2H−キノキサリン−1−イル]−エタノンの製造
参考例54の工程1で得られた(4−ベンジルオキシ−3,5−ジクロロフェニル)−(3,4−ジヒドロ−2H−キノキサリン−1−イル)−メタノン(400mg)を塩化メチレン(8mL)に懸濁させ、氷冷下で、トリエチルアミン(0.162mL)とアセチルクロリド(0.082mL)を加え、室温で終夜攪拌した。反応液にメタノールを加え、減圧濃縮した後、水を加え酢酸エチルで抽出した。得られた酢酸エチル層を水と飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去し、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(クロロホルム−メタノール=99:1)で精製して、表題化合物(295.9mg)を淡黄色アモルファスとして得た。
工程2
1−[4−(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシベンゾイル)−3,4−ジヒドロ−2H−キノキサリン−1−イル]−エタノンの製造
1−[4−(4−ベンジルオキシ−3,5−ジクロロベンゾイル)−3,4−ジヒドロ−2H−キノキサリン−1−イル]−エタノン(288.6mg)をテトラヒドロフラン(6mL)に溶解した。この溶液に7.5%パラジウム−炭素(27.7mg)を加え、水素雰囲気下とした後、室温にて1時間攪拌した。反応混合物をセライト濾過した後、残渣をテトラヒドロフランで洗浄し、濾液と洗液を合わせて減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(クロロホルム−メタノール=97:3)で精製した後、n−ヘキサン−酢酸エチルから結晶化して、表題化合物(108.1mg)を白色結晶として得た。
参考例74
(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(4−メチル−3,4−ジヒドロ−2H−キノキサリン−1−イル)−メタノンの製造
工程1
(4−ベンジルオキシ−3,5−ジクロロフェニル)−(4−メチル−3,4−ジヒドロ−2H−キノキサリン−1−イル)−メタノンの製造
参考例54の工程1で得られた(4−ベンジルオキシ−3,5−ジクロロフェニル)−(3,4−ジヒドロ−2H−キノキサリン−1−イル)−メタノン(401.6mg)をN,N−ジメチルホルムアミド(8mL)に溶解し、炭酸カリウム(335.7mg)とヨードメタン(0.076mL)を加え、50℃で加熱攪拌した。水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。得られた酢酸エチル層を水と飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(クロロホルム−メタノール=99:1)で精製して、表題化合物(114.7mg)をアモルファスとして得た。
工程2
(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(4−メチル−3,4−ジヒドロ−2H−キノキサリン−1−イル)−メタノンの製造
(4−ベンジルオキシ−3,5−ジクロロフェニル)−(4−メチル−3,4−ジヒドロ−2H−キノキサリン−1−イル)−メタノン(114.7mg)をテトラヒドロフラン(5mL)に溶解した。この溶液に7.5%パラジウム−炭素(10.0mg)を加え、水素雰囲気下とした後、室温にて1時間攪拌した。反応混合物をセライト濾過した後、残渣をテトラヒドロフランで洗浄し、濾液と洗液を合わせて減圧濃縮した。得られた残渣を酢酸エチルから結晶化して、表題化合物(56.3mg)を淡黄色結晶として得た。
参考例75
(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−(4−ヒドロキシ−3−ニトロフェニル)−メタノンの製造
工程1
4−ヒドロキシ−3−ニトロベンゾイルクロリドの製造
4−ヒドロキシ−3−ニトロ安息香酸(1.83g)に1,2−ジメトキシエタン(20mL)を加え、80℃に加温し溶解した。塩化チオニル(1.1mL)を加え、80℃で終夜攪拌した。反応液を減圧濃縮し、トルエンで共沸して、表題化合物(2.0551g)を黄色油状物として得た。
工程2
(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−(4−ヒドロキシ−3−ニトロフェニル)−メタノンの製造
参考例1の工程2で得られた3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン(203mg)と4−ヒドロキシ−3−ニトロベンゾイルクロリド(302mg)を酢酸エチル(2mL)に溶解し、終夜加熱還流した。反応液をシリカゲルクロマトグラフィー(n−ヘキサン−酢酸エチル=4:1)で精製して、表題化合物(460.7mg)を非晶質の黄色固体として得た。
参考例76
(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(2−メチル−2,3−ジヒドロインドール−1−イル)−メタノンの製造
工程1
(4−ベンジルオキシ−3,5−ジクロロフェニル)−(2−メチル−2,3−ジヒドロインドール−1−イル)−メタノンの製造
2−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インドール(139.3mg)を塩化メチレン(2.5mL)に溶解し、ピリジン(0.1mL)と参考例8の工程3で得られた4−ベンジルオキシ−3,5−ジクロロベンゾイルクロリド(396.6mg)を加え、室温で終夜攪拌した。反応液を濃縮し、水を加えた後、酢酸エチルで抽出した。得られた酢酸エチル層を水と飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去し、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(n−ヘキサン−酢酸エチル=6:1)で精製して、表題化合物(449.4mg)を黄色油状物として得た。
工程2
(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(2−メチル−2,3−ジヒドロインドール−1−イル)−メタノンの製造
(4−ベンジルオキシ−3,5−ジクロロフェニル)−(2−メチル−2,3−ジヒドロインドール−1−イル)−メタノン(437.1mg)をトルエン(4mL)に溶解し、室温でトリフルオロ酢酸(2.5mL)を加えた。80℃で加熱攪拌した後、濃縮した。得られた固体をn−ヘキサン−酢酸エチルから結晶化して、表題化合物(300.3mg)を白色結晶として得た。
参考例77
(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(2,3−ジヒドロインドール−1−イル)−メタノンの製造
参考例76の工程1乃至2と同様の方法により、2−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インドールの代わりに、2,3−ジヒドロ−1H−インドールを用い、表題化合物(230.6mg)を白色結晶として得た。
参考例78
(5−アミノ−2,3−ジヒドロインドール−1−イル)−(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−メタノンの製造
工程1
(4−ベンジルオキシ−3,5−ジクロロフェニル)−(5−ニトロ−2,3−ジヒドロインドール−1−イル)−メタノンの製造
5−ニトロ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール(329.5mg)を塩化メチレン(5mL)に溶解し、ピリジン(0.194mL)と参考例8の工程3で得られた4−ベンジルオキシ−3,5−ジクロロベンゾイルクロリド(762.1mg)を加え、室温で終夜攪拌した。反応液を濃縮し、水を加えた後、酢酸エチルで抽出した。得られた酢酸エチル層を水と飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去し、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(n−ヘキサン−酢酸エチル=4:1)で精製して、表題化合物(539.7mg)を黄色固体として得た。
工程2
(5−アミノ−2,3−ジヒドロインドール−1−イル)−(4−ベンジルオキシ−3,5−ジクロロフェニル)−メタノンの製造
(4−ベンジルオキシ−3,5−ジクロロフェニル)−(5−ニトロ−2,3−ジヒドロインドール−1−イル)−メタノン(539.7mg)をテトラヒドロフラン(10mL)に溶解した。この溶液に酸化白金(IV)(14mg)を加え、水素雰囲気下とした後、室温にて終夜攪拌した。反応混合物をセライト濾過した後、残渣をテトラヒドロフランで洗浄し、濾液と洗液を合わせて減圧濃縮した。水を加え、クロロホルムで抽出し、得られたクロロホルム層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去して、表題化合物と(5−アミノ−2,3−ジヒドロインドール−1−イル)−(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−メタノンの混合物(489.5mg)を黄色アモルファスとして得た。
工程3
(5−アミノ−2,3−ジヒドロインドール−1−イル)−(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−メタノンの製造
(5−アミノ−2,3−ジヒドロインドール−1−イル)−(4−ベンジルオキシ−3,5−ジクロロフェニル)−メタノンと(5−アミノ−2,3−ジヒドロインドール−1−イル)−(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−メタノンの混合物(489.5mg)をトルエン(5mL)に溶解し、室温でトリフルオロ酢酸(2.75mL)を加えた。80℃で2.5時間加熱攪拌した後、濃縮した。得られた固体を酢酸エチルから結晶化して、表題化合物(282.4mg)を淡灰色結晶として得た。
参考例79
(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)−(6−フルオロ−2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノンの製造
参考例44の工程1で得られた6−フルオロ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン(230mg)と参考例4の工程1で得られた3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシベンゾイルクロリド(472mg)を酢酸エチル(3.5mL)に溶解し、95℃にて終夜撹拌した。反応液を室温まで放冷し、析出した固体を濾取して、表題化合物(533.7mg)を白色結晶として得た。
参考例80
(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)−(2,3−ジヒドロナフト[2,1−b][1,4]オキサジン−1−イル)−メタノンの製造
参考例16の工程3で得られた2,3−ジヒドロ−1H−ナフト[2,1−b][1,4]オキサジン(140.9mg)と参考例4の工程1で得られた3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシベンゾイルクロリド(239mg)を酢酸エチル(2.3mL)に溶解し、95℃にて終夜撹拌した。反応液を室温まで放冷し、析出した固体を濾取して、表題化合物(298.8mg)を黒ずんだ青色結晶として得た。
参考例81
(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)−(6−メチル−2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノンの製造
参考例12の工程1で得られた6−メチル−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン(149mg)と参考例4の工程1で得られた3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシベンゾイルクロリド(314mg)を酢酸エチル(3.5mL)に溶解し、95℃にて終夜撹拌した。反応液を室温まで放冷し、析出した固体を濾取して、表題化合物(368.2mg)をベージュ色結晶として得た。
参考例82
(6−クロロ−2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)−メタノンの製造
参考例51の工程3で得られた6−クロロ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン(170.6mg)と参考例4の工程1で得られた3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシベンゾイルクロリド(349.3mg)を酢酸エチル(5mL)に溶解し、終夜加熱還流した。溶媒を留去し、得られた固体をメタノールから結晶化して、表題化合物(441.0mg)を結晶として得た。
参考例83
(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(4−メタンスルホニル−3,4−ジヒドロ−2H−キノキサリン−1−イル)−メタノンの製造
工程1
(4−ベンジルオキシ−3,5−ジクロロフェニル)−(4−メタンスルホニル−3,4−ジヒドロ−2H−キノキサリン−1−イル)−メタノンの製造
参考例54の工程1で得られた(4−ベンジルオキシ−3,5−ジクロロフェニル)−(3,4−ジヒドロ−2H−キノキサリン−1−イル)−メタノン(399.7mg)を塩化メチレン(8mL)に溶解し、氷冷下で、トリエチルアミン(0.162mL)とメタンスルホニルクロリド(0.094mL)を加え、室温で終夜攪拌した。反応液を濃縮し、水を加えた後、酢酸エチルで抽出した。得られた酢酸エチル層を水と飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去し、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(クロロホルム−メタノール=98:2)で精製して、表題化合物(451.5mg)を淡黄色アモルファスとして得た。
工程2
(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(4−メタンスルホニル−3,4−ジヒドロ−2H−キノキサリン−1−イル)−メタノンの製造
(4−ベンジルオキシ−3,5−ジクロロフェニル)−(4−メタンスルホニル−3,4−ジヒドロ−2H−キノキサリン−1−イル)−メタノン(451.5mg)をテトラヒドロフラン(10mL)に溶解した。この溶液に7.5%パラジウム−炭素(43.1mg)を加え、水素雰囲気下とした後、室温にて1時間攪拌した。反応混合物をセライト濾過した後、残渣をテトラヒドロフランで洗浄し、濾液と洗液を合わせて減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(クロロホルム−メタノール=95:5)で精製して、表題化合物(335.9mg)を非晶質の淡黄色固体として得た。
参考例84
(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(6−エタンスルホニル−2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノンの製造
工程1
2−クロロ−N−(5−エタンスルホニル−2−ヒドロキシフェニル)アセトアミドの製造
2−アミノ−4−エタンスルホニルフェノール(1.5063g)を酢酸エチル(15mL)に溶解し、氷冷下で水(15mL)と炭酸水素ナトリウム(1.2588g)を加えた後、クロロアセチルクロリド(0.715mL)を滴下した。室温で5時間攪拌した後、水(20mL)を加え、酢酸エチルで抽出した。得られた酢酸エチル層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去して、表題化合物(1.9375g)を茶色固体として得た。
工程2
6−エタンスルホニル−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−オンの製造
2−クロロ−N−(5−エタンスルホニル−2−ヒドロキシフェニル)アセトアミド(1.9375g)をN,N−ジメチルホルムアミド(20mL)に溶解し、室温で炭酸カリウム(1.2520g)を加えた。室温で終夜攪拌した後、水(20mL)を加え、酢酸エチルで抽出した。得られた酢酸エチル層を水と飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去し、得られた固体をメタノールから結晶化して、表題化合物(1.3358g)を固体として得た。
工程3
6−エタンスルホニル−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジンの製造
6−エタンスルホニル−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−オン(802.3mg)をテトラヒドロフラン(4mL)に溶解し、ボラン−テトラヒドロフラン錯体(1Mテトラヒドロフラン溶液、7mL)を氷冷下で加えた。70℃で9時間加熱攪拌した後、そのままの温度でメタノール(5mL)を滴下し、更に1時間加熱攪拌した。次に、70℃に加熱したままの状態で1N塩酸(5mL)を滴下し、更に1時間加熱攪拌した後、室温まで放冷した。酢酸エチルで抽出し、得られた酢酸エチル層を、水と飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去し、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(クロロホルム−メタノール=95:5)で精製して、表題化合物(748.7mg)をオレンジ色油状物として得た。
工程4
(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(6−エタンスルホニル−2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノンの製造
6−エタンスルホニル−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン(233.5mg)と参考例3の工程1で得られた3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシベンゾイルクロリド(255.4mg)を酢酸エチル(5mL)に溶解し、終夜加熱還流した。溶媒を留去し、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(クロロホルム−メタノール=95:5)で精製して、表題化合物(446.9mg)を非晶質の白色固体として得た。
参考例85
(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(6−トリフルオロメチル−2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノンの製造
工程1
2−アミノ−4−トリフルオロメチルフェノールの製造
2−ニトロ−4−トリフルオロメチルフェノール(3.0951g)をテトラヒドロフラン(15mL)に溶解した。この溶液に7.5%パラジウム−炭素(299.8mg)を加え、水素雰囲気下とした後、室温にて終夜攪拌した。反応混合物をセライト濾過した後、残渣をテトラヒドロフランで洗浄した。濾液と洗液を合わせて減圧濃縮して、表題化合物(2.6346g)を灰色固体として得た。
工程2
2−クロロ−N−(2−ヒドロキシ−5−トリフルオロメチルフェニル)アセトアミドの製造
2−アミノ−4−トリフルオロメチルフェノール(1.0075g)を酢酸エチル(10mL)に溶解し、氷冷下で水(10mL)と炭酸水素ナトリウム(0.9531g)を加えた後、クロロアセチルクロリド(0.55mL)を滴下した。室温で終夜攪拌した後、酢酸エチルで抽出した。得られた酢酸エチル層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去して、表題化合物(1.4341g)を淡茶色固体として得た。
工程3
6−トリフルオロメチル−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−オンの製造
2−クロロ−N−(2−ヒドロキシ−5−トリフルオロメチルフェニル)アセトアミド(1.4244g)をN,N−ジメチルホルムアミド(14mL)に溶解し、室温で炭酸カリウム(1.0072g)を加えた。室温で2時間攪拌した後、水(20mL)を加え、酢酸エチルで抽出した。得られた酢酸エチル層を水と飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去して、表題化合物(1.2084g)を淡灰色固体として得た。
工程4
6−トリフルオロメチル−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジンの製造
6−トリフルオロメチル−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−オン(810.8mg)をテトラヒドロフラン(4mL)に溶解し、ボラン−テトラヒドロフラン錯体(1Mテトラヒドロフラン溶液、7.4mL)を氷冷下で加えた。70℃で6時間加熱攪拌した後、そのままの温度でメタノール(5mL)を滴下し、更に1時間加熱攪拌した。次に、70℃に加熱したままの状態で1N塩酸(5mL)を滴下し、更に30分間加熱攪拌した後、室温まで放冷した。酢酸エチルで抽出し、得られた酢酸エチル層を、水と飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去し、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(クロロホルム−メタノール=99:1)で精製して、表題化合物(718.3mg)を白色固体として得た。
工程5
(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(6−トリフルオロメチル−2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノンの製造
6−トリフルオロメチル−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン(205.3mg)と参考例3の工程1で得られた3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシベンゾイルクロリド(252.5mg)を酢酸エチル(5mL)に溶解し、終夜加熱還流した。溶媒を留去し、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(クロロホルム−メタノール=95:5)で精製して、表題化合物(286.5mg)を白色結晶として得た。
参考例86
(3,5−ジクロロ−4−メトキシフェニル)−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノンの製造
参考例3の工程2で得られた(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン(100mg)をアセトン(5mL)に溶解し、炭酸カリウム(47mg)とヨードメタン(0.096mL)を加え、45℃で終夜加熱攪拌した。反応混合物をシリカゲルクロマトグラフィー(n−ヘキサン−酢酸エチル=5:1)で精製して、表題化合物(109.2mg)を白色固体として得た。
参考例87
酢酸 2,6−ジクロロ−4−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−カルボニル)フェニルエステルの製造
参考例3の工程2で得られた(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン(100mg)をクロロホルム(5mL)に溶解し、氷冷下で、トリエチルアミン(0.064mL)とアセチルクロリド(0.026mL)を加え、室温で終夜攪拌した。反応混合物をシリカゲルクロマトグラフィー(n−ヘキサン−酢酸エチル=5:1)で精製して、表題化合物(123.1mg)を白色結晶として得た。
参考例88
(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−(4−ヒドロキシフェニル)−メタノンの製造
工程1
(4−ベンジルオキシフェニル)−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノンの製造
参考例1の工程2で得られた3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン(270mg)、4−ベンジルオキシ安息香酸(457mg)と4−ジメチルアミノピリジン(269mg)をクロロホルム(7mL)に溶解し、氷冷下でWSC・HCl(422mg)を加えた。室温で終夜攪拌した後、反応液をシリカゲルクロマトグラフィー(n−ヘキサン−酢酸エチル=3:1)で精製して、表題化合物(636.2mg)をオレンジ色油状物として得た。
工程2
(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−(4−ヒドロキシフェニル)−メタノンの製造
(4−ベンジルオキシフェニル)−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン(630mg)をテトラヒドロフラン(20mL)に溶解した。この溶液に7.5%パラジウム−炭素(70mg)を加え、水素雰囲気下とした後、室温にて6時間攪拌した。反応混合物をセライト濾過した後、残渣をテトラヒドロフランで洗浄し、濾液と洗液を合わせて減圧濃縮した。得られた残渣を酢酸エチルから結晶化して、表題化合物(149.1mg)を白色結晶として得た。
参考例89
(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(5−ヒドロキシ−2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノンの製造
工程1
2−クロロ−N−(2,6−ジヒドロキシフェニル)−アセトアミドの製造
2−アミノベンゼン−1,3−ジオール 塩酸塩(2.00g)を酢酸エチル(20mL)に溶解し、水(20mL)と炭酸水素ナトリウム(2.50g)を加えた後、氷冷下でクロロアセチルクロリド(1.02mL)を滴下した。室温で12時間攪拌した後、酢酸エチルで抽出した。得られた酢酸エチル層を水と飽和食塩水で順次洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去して、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(n−ヘキサン−酢酸エチル=65:35)で精製して、表題化合物(1.508g)を淡オレンジ色固体として得た。
工程2
5−ヒドロキシ−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−オンの製造
2−クロロ−N−(2,6−ジヒドロキシフェニル)−アセトアミド(1.274g)をN,N−ジメチルホルムアミド(10mL)に溶解し、室温で炭酸カリウム(873mg)を加えた。室温で2.5時間攪拌した後、水(30mL)を加えた。氷冷下で0.5時間攪拌した後、析出した固体を濾取して、表題化合物(915mg)を淡オレンジ色固体として得た。
工程3
5−ベンジルオキシ−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−オンの製造
5−ヒドロキシ−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−オン(200mg)をN,N−ジメチルホルムアミド(2mL)に溶解し、室温で炭酸カリウム(167mg)とベンジルブロミド(158mL)を加えた。室温で3時間攪拌し、更に60℃で1時間加熱攪拌した後、水を加えた。析出した固体を濾取して、表題化合物(283mg)を淡黄色固体として得た。
工程4
5−ベンジルオキシ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジンの製造
水素化アルミニウムリチウム(50mg)をテトラヒドロフラン(2mL)に懸濁させ、氷冷下、5−ベンジルオキシ−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−オン(276mg)を少量ずつ加えた。1時間室温で攪拌し、更に1時間60℃で加熱攪拌した後、氷冷下で水(0.05mL)、15%水酸化ナトリウム水(0.05mL)、水(0.15mL)を順次加え、室温で攪拌した。無水硫酸ナトリウムを加え乾燥した後、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(n−ヘキサン−酢酸エチル=9:1)で精製して、表題化合物(54mg)を油状物として得た。
工程5
(4−ベンジルオキシ−3,5−ジクロロフェニル)−(5−ベンジルオキシ−2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノンの製造
5−ベンジルオキシ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン(47mg)をクロロホルム(2mL)に溶解し、トリエチルアミン(0.0716mL)と参考例8の工程3で得られた4−ベンジルオキシ−3,5−ジクロロベンゾイルクロリド(689.3mg)を加えた。室温で25時間撹拌した後、反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。水と飽和炭酸水素ナトリウム水と飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し濃縮した。得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(n−ヘキサン−酢酸エチル=85:15)で精製して、表題化合物(54.7mg)を白色固体として得た。
工程6
(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(5−ヒドロキシ−2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノンの製造
(4−ベンジルオキシ−3,5−ジクロロフェニル)−(5−ベンジルオキシ−2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン(52mg)をテトラヒドロフラン(2mL)に溶解した。この溶液に7.5%パラジウム−炭素(10mg)を加え、水素雰囲気下とした後、室温にて1時間攪拌した。反応混合物をセライト濾過した後、残渣をテトラヒドロフランで洗浄した。溶媒を留去して、得られた固体をエチルエーテルから結晶化して、表題化合物(14.8mg)を淡黄色固体として得た。
参考例90
(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(8−ヒドロキシ−2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノンの製造
工程1
2−メトキシ−6−ニトロフェノールの製造
2−メトキシフェノール(6.21g)に1,2−ジメトキシエタン(100mL)を加え、−50℃に冷却した。ニトロニウム テトラフルオロボラート(6.77g)を加え、−50℃で攪拌した。反応終了後、反応液を氷水に注ぎ、酢酸エチルとエチルエーテルを加えた。不溶物を濾過することにより取り除いた後、酢酸エチルで抽出した。水と飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(n−ヘキサン−酢酸エチル=4:1〜3:1)で精製して、表題化合物(2.46g)を黄色固体として得た。
工程2
2−アミノ−6−メトキシフェノール 塩酸塩の製造
2−メトキシ−6−ニトロフェノール(2.46g)をテトラヒドロフラン(20mL)に溶解した。この溶液に7.5%パラジウム−炭素(400mg)を加え、水素雰囲気下とした後、室温にて7時間攪拌した。反応混合物をセライト濾過した後、残渣を酢酸エチルで洗浄した。氷冷下、4N 塩化水素−酢酸エチル(10mL)を滴下し、30分間攪拌した。析出した固体を濾取して、表題化合物(2.41g)を白色固体として得た。
工程3
2−クロロ−N−(2−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル)−アセトアミドの製造
2−アミノ−6−メトキシフェノール 塩酸塩(2.40g)を酢酸エチル(25mL)に溶解し、氷冷下で水(30mL)と炭酸水素ナトリウム(2.76g)を加えた後、クロロアセチルクロリド(1.2mL)を滴下した。室温で0.5時間攪拌した後、酢酸エチルで抽出した。得られた酢酸エチル層を水と飽和食塩水で順次洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去して、表題化合物(2.95g)を淡オレンジ色固体として得た。
工程4
8−メトキシ−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−オンの製造
2−クロロ−N−(2−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル)−アセトアミド(2.95g)をN,N−ジメチルホルムアミド(20mL)に溶解し、氷冷下で炭酸カリウム(2.46g)を加えた。室温で4時間攪拌した後、水を加えた。室温で0.5時間攪拌した後、析出した固体を濾取して、表題化合物(2.06g)をピンク色固体として得た。
工程5
8−ヒドロキシ−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−オンの製造
8−メトキシ−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−オン(950mg)を塩化メチレン(90mL)に溶解した。−78℃に冷却し、三臭化ホウ素(1.0M塩化メチレン溶液、13.3mL)を滴下した後、室温で2時間攪拌した。氷冷下で反応液に水を注ぎ、酢酸エチルで抽出した。飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去して、表題化合物(864mg)を黄土色固体として得た。
工程6
8−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−オンの製造
8−ヒドロキシ−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−オン(900mg)をN,N−ジメチルホルムアミド(10mL)に溶解し、イミダゾール(482mg)とtert−ブチルクロロジメチルシラン(986mg)を加えた。室温で1時間攪拌した後、水と10%クエン酸水溶液を加えた。酢酸エチルで抽出し、水と飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し濃縮した。得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(n−ヘキサン−酢酸エチル=7:3)で精製して、表題化合物(1.41g)を白色固体として得た。
工程7
8−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジンの製造
8−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−オン(700mg)をテトラヒドロフラン(5mL)に溶解し、ボラン−テトラヒドロフラン錯体(1Mテトラヒドロフラン溶液、3.76mL)を加え、2.5時間加熱還流した。室温まで放冷し、水と飽和炭酸水素ナトリウム水を加えて弱アルカリ性にし、酢酸エチルで抽出した。得られた酢酸エチル層を水と飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去し、表題化合物(675mg)を油状物として得た。
工程8
(4−ベンジルオキシ−3,5−ジクロロフェニル)−[8−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル]−メタノンの製造
8−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン(792mg)をクロロホルム(10mL)に溶解し、ピリジン(0.242mL)と参考例8の工程3で得られた4−ベンジルオキシ−3,5−ジクロロベンゾイルクロリド(792mg)を加えた。室温で1時間撹拌した後、反応液に10%クエン酸水溶液を加え、クロロホルムで抽出した。水と飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し濃縮した。得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(n−ヘキサン−酢酸エチル=8:1)で精製して、表題化合物(1.28g)を白色固体として得た。
工程9
(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(8−ヒドロキシ−2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノンの製造
(4−ベンジルオキシ−3,5−ジクロロフェニル)−[8−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル]−メタノン(545mg)をトルエン(2mL)に溶解し、室温でトリフルオロ酢酸(4mL)を加えた。85℃で7.5時間加熱攪拌した後、濃縮した。得られた残渣をテトラヒドロフランに溶解し、活性炭処理した。溶媒を留去し、シリカゲルクロマトグラフィー(n−ヘキサン−酢酸エチル=1:1)で精製した後、エチルエーテルから結晶化して、表題化合物(220mg)を黄色固体として得た。
参考例91
[2,6−ジクロロ−4−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−カルボニル)フェノキシ]酢酸エチルエステルの製造
参考例3で得られた(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン(1.0067g)をN,N−ジメチルホルムアミド(10mL)に溶解し、室温で炭酸カリウム(0.6553g)とブロモ酢酸エチル(0.52mL)を加えた。70℃で終夜加熱攪拌した後、氷冷下で、酢酸エチル(20mL)と10%クエン酸水溶液(20mL)を加え、酢酸エチルで抽出した。水と飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し濃縮した。得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(n−ヘキサン−酢酸エチル=3:1)で精製して、表題化合物(1.2891g)を淡黄色油状物として得た。
参考例92
[2,6−ジクロロ−4−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−カルボニル)フェノキシ]酢酸の製造
参考例91で得られた[2,6−ジクロロ−4−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−カルボニル)フェノキシ]酢酸エチルエステル(1.2753g)をメタノール(6.5mL)に溶解し、2N水酸化ナトリウム水(3.1mL)を加え、室温で0.5時間攪拌した。反応液に水を加え、エチルエーテルで洗浄した後、10%クエン酸水溶液で酸性にした。酢酸エチルで抽出した後、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し濃縮した。得られた残渣をメタノールから結晶化して、表題化合物(156.4mg)を白色結晶として得た。
参考例93
(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(3−メチル−2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノンの製造
工程1
1−(2−ニトロフェノキシ)−プロパン−2−オンの製造
2−ニトロフェノール(2.78g)をN,N−ジメチルホルムアミド(20mL)に溶解し、室温で炭酸カリウム(3.34g)とブロモアセトン(1.85mL)を加え、室温で終夜攪拌した。反応液に水を加え、エチルエーテルで抽出した。水と飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し濃縮した。得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(n−ヘキサン−酢酸エチル=3:1)で精製して、表題化合物(3.2101g)をやまぶき色固体として得た。
工程2
3−メチル−3,4−ジヒドロ−2H−べンゾ[1,4]オキサジンの製造
1−(2−ニトロフェノキシ)プロパン−2−オン(501.1mg)をテトラヒドロフラン(10mL)に溶解した。この溶液に7.5%パラジウム−炭素(49.1mg)を加え、水素雰囲気下とした後、室温にて3時間攪拌した。反応混合物をセライト濾過した後、残渣をテトラヒドロフランで洗浄した。溶媒を留去して、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(n−ヘキサン−酢酸エチル=3:1)で精製して、表題化合物(248.1mg)を黄色油状物として得た。
工程3
(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(3−メチル−2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノンの製造
3−メチル−3,4−ジヒドロ−2H−べンゾ[1,4]オキサジン(244.9mg)と参考例3の工程1で得られた3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシベンゾイルクロリド(370.1mg)を酢酸エチル(7mL)に溶解し、80℃にて3時間加熱撹拌した。反応液に酢酸エチル(15mL)と水(20mL)を加え分層した後、酢酸エチルで抽出した。水と飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し濃縮した。得られた固体をメタノールから結晶化して、表題化合物(320.2mg)を白色結晶として得た。
参考例94
N−[2,6−ジクロロ−4−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−カルボニル)フェニル]メタンスルホンアミドの製造
工程1
N−メタンスルホニル−N−[2,6−ジクロロ−4−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−カルボニル)フェニル]メタンスルホンアミドの製造
参考例28で得られた(4−アミノ−3,5−ジクロロフェニル)−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン(323mg)をN,N−ジメチルホルムアミド(5mL)に溶解し、60%水素化ナトリウム(52mg)を加え、室温で0.5時間攪拌した後、メタンスルホニルクロリド(0.0851mL)を加え、室温で攪拌した。反応液に10%クエン酸水溶液を加え、酢酸エチルとテトラヒドロフランで抽出した。水と飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し濃縮した。得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(n−ヘキサン−酢酸エチル=4:1)で精製し、イソプロピルエーテルから結晶化して、表題化合物(78mg)を白色固体として得た。
工程2
N−[2,6−ジクロロ−4−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−カルボニル)フェニル]メタンスルホンアミドの製造
N−メタンスルホニル−N−[2,6−ジクロロ−4−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−カルボニル)フェニル]メタンスルホンアミド(73mg)をテトラヒドロフラン(3mL)に溶解し、テトラブチルアンモニウムフルオリド(1Mテトラヒドロフラン溶液、0.168mL)を加え、室温で終夜攪拌した。反応液に10%クエン酸水溶液と水を加え、酢酸エチルで抽出した。水と飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し濃縮した。得られた残渣を酢酸エチルから結晶化して、表題化合物(48mg)を白色固体として得た。
参考例95
(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(7,8−ジヒドロ−6H−5−オキサ−9−アザベンゾシクロヘプテン−9−イル)−メタノンの製造
工程1
tert−ブチルジメチル[3−(2−ニトロフェノキシ)プロポキシ]シランの製造
2−ニトロフェノール(3g)をN,N−ジメチルホルムアミド(20mL)に溶解し、氷冷下で水素化ナトリウム(1.04g)を加え、室温で0.5時間攪拌した後、氷冷下で(3−ブロモプロポキシ)−tert−ブチルジメチルシラン(5.49mL)を加え、90℃で終夜加熱攪拌した。更に炭酸カリウム(1g)と(3−ブロモプロポキシ)−tert−ブチルジメチルシラン(2.5mL)を追加し、1.5時間90℃で加熱攪拌した。反応液に10%クエン酸水溶液と水を加え、酢酸エチルで抽出した。水と飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し濃縮した。得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(n−ヘキサン−酢酸エチル=9:1)で精製して、表題化合物(6.71g)を黄色油状物として得た。
工程2
2−[3−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)プロポキシ]フェニルアミンの製造
tert−ブチルジメチル[3−(2−ニトロフェノキシ)プロポキシ]シラン(6.71g)をテトラヒドロフラン(50mL)に溶解した。この溶液に7.5%パラジウム−炭素(1g)を加え、水素雰囲気下とした後、室温にて終夜攪拌した。反応混合物をセライト濾過した後、残渣をテトラヒドロフランで洗浄した。溶媒を留去して、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(n−ヘキサン−酢酸エチル=9:1)で精製して、表題化合物(5.88g)を淡橙色油状物として得た。
工程3
4−ベンジルオキシ−N−{2−[3−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)プロポキシ]フェニル}−3,5−ジクロロベンズアミドの製造
2−[3−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)プロポキシ]フェニルアミン(844mg)をクロロホルム(10mL)に溶解し、ピリジン(0.314mL)と参考例8の工程3で得られた4−ベンジルオキシ−3,5−ジクロロベンゾイルクロリド(947mg)を加えた。室温で1時間撹拌した後、反応液を濃縮し、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(n−ヘキサン−酢酸エチル=9:1)で精製して、表題化合物(1.63g)を淡黄色油状物として得た。
工程4
4−ベンジルオキシ−3,5−ジクロロ−N−[2−(3−ヒドロキシプロポキシ)フェニル]ベンズアミドの製造
4−ベンジルオキシ−N−{2−[3−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)プロポキシ]フェニル}−3,5−ジクロロベンズアミド(1.62g)をテトラヒドロフラン(10mL)に溶解し、テトラブチルアンモニウムフルオリド(1Mテトラヒドロフラン溶液、4.33mL)を加え、室温で1時間攪拌した。反応液に10%クエン酸水溶液を加え、酢酸エチルとテトラヒドロフランで抽出した。水と飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し濃縮した。得られた残渣をイソプロピルエーテルから結晶化して、表題化合物(1.19g)を白色固体として得た。
工程5
4−ベンジルオキシ−3,5−ジクロロ−N−[2−(3−クロロプロポキシ)フェニル]ベンズアミドの製造
4−ベンジルオキシ−3,5−ジクロロ−N−[2−(3−ヒドロキシプロポキシ)フェニル]ベンズアミド(1.00g)をピリジン(10mL)に溶解し、メタンスルホニルクロリド(0.225mL)を加え、70℃で2時間加熱攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。10%クエン酸水溶液、水および飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去し、表題化合物(713mg)をベージュ色固体として得た。
工程6
(4−ベンジルオキシ−3,5−ジクロロフェニル)−(7,8−ジヒドロ−6H−5−オキサ−9−アザベンゾシクロヘプテン−9−イル)−メタノンの製造
4−ベンジルオキシ−3,5−ジクロロ−N−[2−(3−クロロプロポキシ)フェニル]ベンズアミド(200mg)をN,N−ジメチルホルムアミド(3mL)に溶解し、60%水素化ナトリウム(21mg)とヨウ化ナトリウム(64mg)を加え、60℃で加熱攪拌した。反応液に10%クエン酸水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。水と飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し濃縮した。得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(n−ヘキサン−酢酸エチル=9:1)で精製し、表題化合物(121mg)を油状物として得た。
工程7
(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(7,8−ジヒドロ−6H−5−オキサ−9−アザベンゾシクロヘプテン−9−イル)−メタノンの製造
(4−ベンジルオキシ−3,5−ジクロロフェニル)−(7,8−ジヒドロ−6H−5−オキサ−9−アザベンゾシクロヘプテン−9−イル)−メタノン(115mg)をテトラヒドロフラン(5mL)に溶解した。この溶液に7.5%パラジウム−炭素(15mg)を加え、水素雰囲気下とした後、室温にて0.5時間攪拌した。反応混合物をセライト濾過した後、残渣をテトラヒドロフランで洗浄した。溶媒を留去して、得られた残渣をイソプロピルエーテルから結晶化して、表題化合物(69mg)を白色固体として得た。
参考例1〜95の化合物のH−NMRスペクトルデータを表1〜表18に示す。
H−NMRスペクトルはCDCl又はDMSO−d中、テトラメチルシランを内部標準として測定し、全δ値をppmで示した。
表中の記号は次のような意味である。
s :シングレット(singlet)
d :ダブレット(doublet)
t :トリプレット(triplet)
dd :ダブル ダブレット(double doublet)
ddd:ダブル ダブル ダブレット(double double doublet)
brs:ブロード シングレット(broad singlet)
m :マルチプレット(multiplet)
J :カップリング定数(coupling constant)
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化合物[1]の結晶の粉末X線の回折パターンを図1〜図41に示す。横軸は回折角(2θ)、縦軸はピーク強度(cps)を示す。
該粉末X線の回折パターンから、各結晶に特徴的な回折ピークの回折角(2θ)を表19〜表22に示す。
化合物[1]の結晶試料をアルミニウム製セルに充填し、粉末X線回折装置(RINT2100 Ultima+、リガク社製)を用い、X線源:Cu−Kα1線、印加電圧:40kV、印加電流:40mA、走査速度:毎分5°、走査幅:0.02°、走査範囲:5°〜40°にて、各本発明の結晶の粉末X線の回折パターンを測定した。38.20°〜38.40°付近にアルミニウム製セルに起因する回折ピークが存在するため、該付近の回折ピークについては各結晶に特徴的な回折ピークとしては挙げていない。
一般に、粉末X線の回折パターンの回折角(2θ)及びピーク強度(cps)は、測定機器、測定条件などによって変動する場合がある。本明細書中の結晶は、通常の誤差範囲内であれば、本明細書に記載の粉末X線の回折パターンの回折角(2θ)及びピーク強度と異なる値を示す結晶であってもよい。
化合物[1]は結晶の形態であれば、物理的及び化学的安定性に優れるので、品質を長期間にわたって保持することができ、保管が容易になるという利点を有する。また、各種医薬組成物及び原薬の製造時における取扱いが容易であり、製造コストを低減できるという利点もある。従って化合物[1]結晶は、医薬として極めて有用である。
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参考試験例1 ヒトURAT1発現細胞を用いた尿酸輸送阻害試験
ヒトURAT1完全長cDNAを発現ベクターpcDNA3.1にサブクローニングし、リポフェクタミン2000を用いたリポソーム法により、ヒトURAT1遺伝子をヒト胎児腎由来細胞(HEK293細胞)にトランスフェクトした。同時に、発現ベクターpcDNA3.1のみをトランスフェクトしたHEK293細胞(以下、mock細胞)も作製した。geneticin耐性を指標にヒトURAT1遺伝子を発現するHEK293細胞又はmock細胞を選別した。下記方法と同様の方法で、14Cで標識された尿酸が細胞内に輸送されることを指標に、ヒトURAT1遺伝子が機能的に発現していることも確認した。
ヒトURAT1発現HEK293細胞又はmock細胞を、10%ウシ胎児血清、0.5mg/mLのgeneticin硫酸塩、100units/mLのpenicillin及び100μg/mLのstreptomycinを含むダルベッコ改変イーグルMEM培地(高グルコース)で、37℃及び5%炭酸ガスの条件下、インキュベーター内で培養した。96wellのplate(poly−D−Lysine coated)に1×10cells/wellで細胞を播種し、24時間後に以下の尿酸輸送阻害試験を行った。なお、当該試験は室温条件下で実施した。
各wellから培地を吸引除去した後、細胞をHank’s Balanced Salt Solution(HBSS)で1回洗浄し、HBSS 100μL/well中で5分間プレインキュベ−ションした。HBSSを吸引除去した後、種々の濃度の参考例化合物と放射性リガンド(14Cで標識された尿酸;最終濃度50μM)を含むアッセイバッファー(上記HBSS中のNaClをNa−gluconateで置換したもの)を50μL/wellで添加し、5分間取り込み反応を行った。反応終了後直ちに氷冷したHBSS 150μL/wellで2回洗浄し、マイクロシンチTM 20(PerkinElmer)を50μL/wellで添加した。攪拌して細胞を溶解させた後、液体シンチレーションカウンター(TOP COUNT、Packard)にて各wellの放射活性を測定した。
URAT1特異的な尿酸輸送を示す放射活性(参考例化合物無添加(DMSO添加)でのヒトURAT1発現HEK293細胞とmock細胞における放射活性の差)を100%として、参考例化合物各濃度における尿酸輸送度(%)を算出し、尿酸輸送度が50%に阻害された参考例化合物濃度(IC50)を求めた。その結果を表23〜表24に示す。表23〜表24中、「+++」はIC50値が100nM未満、「++」はIC50値が100nM乃至1000nM未満、「+」はIC50値が1000nM乃至3000nM未満であることを示す。
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参考試験例2 ヒト肝ミクロソームを用いたCYP阻害試験
ヒト肝ミクロソーム(Xenotech LLC, Lenexa KSより購入)20mg protein/mL 5μLを100mMリン酸カリウム緩衝液(pH7.4)70μLと懸濁し、さらにDMSOにて溶解した参考例化合物溶液0.5μLを混合し、37℃で5分間プレインキュベーションした。NADPH生成系補酵素溶液(β−nicotinamide adenine dinucleotide phosphate:5.2mM,D−glucose−6−phosphate:13.2mM、塩化マグネシウム:13.2mM,glucose−6−phosphate dehydrogenase:1.8U/mL)25μL及びDMSOにて溶解したモデル基質(CYP3A4:midazolam 1mM, CYP2D6:bufuralol 1mM, CYP2C9:diclofenac 2mM)0.5μLを加えて反応を開始し、37℃で10分間インキュベーション後、内部標準物質(propranolol 1μM)を含むアセトニトリル200μLを加え遠心分離(室温3000rpm,20分)した。上清中の各モデル基質より生成した代謝物量を高速液体クロマトグラフィー/マススペクトロメトリー(LC/MS/MS)を用いて測定し、各CYP酵素活性を求めた。参考例化合物無添加時(DMSO 0.5μL添加)の酵素活性を100%として50%阻害率を示す濃度を(IC50)を算出した。その結果を表25〜表27に示す。
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上記参考試験例1(ヒトURAT1発現細胞を用いた尿酸輸送阻害試験)から明らかなように、化合物[1]は、優れたURAT1活性阻害作用を有する。また、参考試験例2(CYP阻害試験)から明らかなように、化合物[1]は、CYP阻害作用がないか、又は非常に低い。
このようなことから、化合物[1]は、尿酸の再吸収を強く抑制する効果を有していること、更には、CYPを実質的に阻害することがないことから副作用の恐れも非常に低いことを示している。
従って、化合物[1]を含有する本発明の医薬組成物は、URAT1活性を阻害することにより、尿酸の再吸収を阻害して血中尿酸値を低下し、それにより、高尿酸血症、痛風結節、急性痛風性関節炎、慢性痛風性関節炎、痛風腎、尿路結石、腎機能障害、冠動脈疾患、虚血性心疾患等の尿酸が関与する病態の治療薬又は予防薬となる。
さらには、上記尿酸が関与する病態の原因疾患、合併症又は併発している可能性の高い疾患として、例えば、痛風関節炎、痛風腎、尿路結石、高血圧又は高血圧合併症、高脂血症又は高脂血症合併症、糖尿病又は糖尿病合併症、肥満症又は肥満症合併症、尿酸排泄低下型二次性高尿酸血症、高尿酸血症が引き起こす腎不全、心血管障害、脳血管障害等がある。高尿酸血症を含むこれら疾患に対する治療剤又は予防剤と薬学的に有効量の化合物[1]を含有する本発明の医薬組成物を併用することは、これら疾患の治療又は予防に効果的である。また、血中尿酸値を上昇させる薬剤に医薬上有効量の化合物[1]を含有する本発明の医薬組成物を併用することは、血中尿酸値の上昇を抑制するために効果的である。
次に、本発明を以下の参考例、実施例、試験例によって具体的に説明する。しかしながら、本発明はこれら参考例、実施例、試験例によって限定されるものではない。医薬組成物を製造するに際し、添加剤の混合順序及び混合条件は適宜変更し得る。合理的と思われる順序で行えばよい。1錠当たりの化合物[1]の含有量を変更する場合には、化合物[1]の重量に従って各添加剤の重量も変更し得る。
参考例A
100.0gのヒドロキシプロピルメチルセルロース2910(6mm/s)(TC−5 RW,信越化学工業製)を精製水(2400.0g)に溶解し、濃度が4w/w%の結合剤溶液を調製した。
参考例B
100.0gのヒドロキシプロピルメチルセルロース2910(6mm/s)(TC−5 RW,信越化学工業製)を精製水(1566.7g)に溶解し、濃度が6w/w%の結合剤溶液を調製した。
参考例C
125.0gのヒドロキシプロピルメチルセルロース2910・酸化チタン・マクロゴール400混合物(OPADRY OY−7300,カラコン製)を875.0gの精製水に溶解し、固形分濃度が12.5w/w%のコーティング液を調製した。
参考例D
36.0gのヒドロキシプロピルメチルセルロース2910(6mm/s)(TC−5 RW,信越化学工業製)を精製水(564.0g)に溶解し、濃度が6w/w%の結合剤溶液を調製した。
参考例E
20.0gのヒドロキシプロピルメチルセルロース2910(6mm/s)(TC−5 RW,信越化学工業製)を精製水(313.3g)に溶解し、濃度が6w/w%の結合剤溶液を調製した。
参考例F
125.0gのヒドロキシプロピルメチルセルロース2910・酸化チタン・マクロゴール400混合物(OPADRY OY−7300,カラコン製)を875.0gの精製水に溶解し、固形分濃度が12.5w/w%のコーティング液を調製した。
実施例1(1mg錠)
(3−クロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン(以下、化合物Aという)をジェットミル(JOM−0101型、(株)セイシン企業社製)で粉砕する(粉砕圧:0.7MPa、供給圧:0.7MPa)。
粉砕した25.0gの化合物A、887.5gのD−マンニトール(D(−)−mannitol fine powder,Merck製)、750.0gの結晶セルロース(Ceolus PH−101,旭化成ケミカルズ製)、1000.0gの低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(LH−21,信越化学工業製)及び62.5gの軽質無水ケイ酸(Adsolider 101,フロイント産業製)を攪拌造粒機(FS−25,深江パウテック社製)を用いて混合し(アジテータ羽根:400rpm,チョッパ羽根:1,200rpm,混合時間:30秒×2回)、混合末を得る。
得られた混合末に参考例Aで得られた結合剤溶液を加え、攪拌造粒機(FS−25,深江パウテック社製)を用いて造粒を行い(アジテータ羽根:400rpm,チョッパ羽根:1,200rpm,造粒時間:60秒×2回)、造粒末を得る。
得られた造粒末をスクリーンミル(QC−197S型,Quadro社製)を用いて整粒(インペラ:角型,インペラ回転数:2,000rpm,スクリーン径:2972μm)した後、流動層乾燥機(FLM−15型,Vector/Freund社製)を用いて乾燥し(吸気温度設定:70℃,乾燥終点:排気温度37℃)、乾燥終了後、スクリーンミル(QC−197S型,Quadro社製)を用いて整粒末とする(インペラ:丸型,インペラ回転数:2,000rpm,スクリーン径:1143μm)。
得られた該整粒末2825.0gに対して350.0gのクロスポビドン(Kollidon CL,BASF製)及び162.5gの結晶セルロース(Ceolus PH−102,旭化成ケミカルズ製)を加え、V型混合機(1 cu.ft.PK Blender,Patterson Kelley社製)を用いて混合する(150回転)。37.5gのステアリン酸マグネシウム(植物性,太平化学産業製)を加えて更に混合する(150回転)。
これを打錠機(XL−100型,Korsch社製)により打錠(杵サイズ:7mmφ−10R,打錠速度:20−30rpm、目標錠剤硬度:65N)し、錠剤の厚み3.2−3.4mmの素錠を得る。
該素錠に、自動コーティング機(LDCS−3型,Vector/Freund社製)を用いて、参考例Cで得られたコーティング液を噴霧してコーティングを行い(コーティング量:5mg,コーティング終点:前乾燥後の錠剤質量から5.5−6.0mg増加した点,吸気温度:コーティング中は80℃,後乾燥中は70℃,コーティング液噴霧量:10−15g/min,コーティングパン回転速度:15rpm)、1錠当たり1mgの化合物Aを含有するフィルムコーティング錠を得る。
実施例2(5mg錠)
化合物Aをジェットミル(JOM−0101型,(株)セイシン企業社製)で粉砕する(粉砕圧:0.7MPa、供給圧:0.7MPa)。
粉砕した125.0gの化合物A、787.5gのD−マンニトール(D(−)−mannitol fine powder,Merck製)、750.0gの結晶セルロース(Ceolus PH−101,旭化成ケミカルズ製)、1000.0gの低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(LH−21,信越化学工業製)及び62.5gの軽質無水ケイ酸(Adsolider 101,フロイント産業製)を攪拌造粒機(FS−25,深江パウテック社製)を用いて混合し(アジテータ羽根:400rpm,チョッパ羽根:1,200rpm,混合時間:30秒×2回)、混合末を得る。
得られた混合末に参考例Aで得られた結合剤溶液を加え、攪拌造粒機(FS−25,深江パウテック社製)を用いて造粒を行い(アジテータ羽根:400rpm,チョッパ羽根:1,200rpm,造粒時間:60秒×2回)、造粒末を得る。
得られた造粒末をスクリーンミル(QC−197S型,Quadro社製)を用いて整粒(インペラ:角型,インペラ回転数:2,000rpm,スクリーン径:2972μm)した後、流動層乾燥機(FLM−15型,Vector/Freund社製)を用いて乾燥し(吸気温度設定:70℃,乾燥終点:排気温度37℃)、乾燥終了後、スクリーンミル(QC−197S型,Quadro社製)を用いて整粒末とする(インペラ:丸型,インペラ回転数:2,000rpm,スクリーン径:1143μm)。
得られた該整粒末2825.0gに対して350.0gのクロスポビドン(Kollidon CL,BASF製)及び162.5gの結晶セルロース(Ceolus PH−102,旭化成ケミカルズ製)を加え、V型混合機(1 cu.ft.PK Blender,Patterson Kelley社製)を用いて混合する(150回転)。37.5gのステアリン酸マグネシウム(植物性)を加えて更に混合する(150回転)。
これを打錠機(XL−100型,Korsch社製)により打錠(杵サイズ:7mmφ−10R,打錠速度:20−30rpm、目標錠剤硬度:65N)し、錠剤の厚み3.2−3.4mmの素錠を得る。
該素錠に、自動コーティング機(LDCS−3型,Vector/Freund社製)を用いて、参考例Cで得られたコーティング液を噴霧してコーティングを行い(コーティング量:5mg,コーティング終点:前乾燥後の錠剤質量から5.5−6.0mg増加した点,吸気温度:コーティング中は80℃,後乾燥中は70℃,コーティング液噴霧量:10−15g/min,コーティングパン回転速度:15rpm)、1錠当たり5mgの化合物Aを含有するフィルムコーティング錠を得る。
実施例3(50mg錠)
化合物Aをジェットミル(JOM−0101型,(株)セイシン企業社製)で粉砕する(粉砕圧:0.7MPa、供給圧:0.7MPa)。
粉砕した1250.0gの化合物A、412.5gのD−マンニトール(D(−)−mannitol fine powder,Merck製)、1000.0gの低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(LH−21,信越化学工業製)及び62.5gの軽質無水ケイ酸(Adsolider 101,フロイント産業製)を攪拌造粒機(FS−25,深江パウテック社製)を用いて混合し(アジテータ羽根:400rpm,チョッパ羽根:1,200rpm,混合時間:30秒×2回)、混合末を得る。
得られた混合末に参考例Bで得られた結合剤溶液を加え、攪拌造粒機(FS−25,深江パウテック社製)を用いて造粒を行い(アジテータ羽根:400rpm,チョッパ羽根:1,200rpm,造粒時間:30秒×2回)、造粒末を得る。
得られた造粒末をスクリーンミル(QC−197S型,Quadro社製)を用いて整粒(インペラ:角型,インペラ回転数:2,000rpm,スクリーン径:2972μm)した後、流動層乾燥機(FLM−15型,Vector/Freund社製)を用いて乾燥し(吸気温度設定:70℃,乾燥終点:排気温度37℃)、乾燥終了後、スクリーンミル(QC−197S型,Quadro社製)を用いて整粒末とする(インペラ:丸型,インペラ回転数:2,000rpm,スクリーン径:1143μm)。
得られた該整粒末2825.0gに対して350.0gのクロスポビドン(Kollidon CL,BASF製)及び162.5gの結晶セルロース(Ceolus PH−102,旭化成ケミカルズ製)を加え、V型混合機(1 cu.ft.PK Blender,Patterson Kelley社製)を用いて混合する(150回転)。37.5gのステアリン酸マグネシウム(植物性)を加えて更に混合する(150回転)。
これを打錠機(XL−100型,Korsch社製)により打錠(杵サイズ:7mmφ−10R,打錠速度:20−30rpm、目標錠剤硬度:65N)し、錠剤の厚み3.2−3.4mmの素錠を得る。
該素錠に、自動コーティング機(LDCS−3型,Vector/Freund社製)を用いて、参考例Cで得られたコーティング液を噴霧してコーティングを行い(コーティング量:5mg,コーティング終点:前乾燥後の錠剤質量から5.5−6.0mg増加した点,吸気温度:コーティング中は80℃,後乾燥中は70℃,コーティング液噴霧量:10−15g/min,コーティングパン回転速度:15rpm)、1錠当たり50mgの化合物Aを含有するフィルムコーティング錠を得る。
実施例4(100mg錠)
化合物Aをジェットミル(JOM−0101型、(株)セイシン企業社製)で粉砕する(粉砕圧:0.7MPa、供給圧:0.7MPa)。
粉砕した450.0gの化合物A、148.5gのD−マンニトール(D(−)−mannitol fine powder,Merck製)、360.0gの低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(LH−21,信越化学工業製)及び22.5gの軽質無水ケイ酸(Adsolider 101,フロイント産業製)を攪拌造粒機(FM−VG−10,パウレック社製)を用いて混合し(アジテータ羽根:400rpm,チョッパ羽根:1,200rpm,混合時間:30秒×2回)、混合末を得る。
得られた混合末に参考例Dで得られた結合剤溶液を加え、攪拌造粒機(FM−VG−10,パウレック社製)を用いて造粒を行い(アジテータ羽根:400rpm,チョッパ羽根:1,200rpm,造粒時間:30秒×2回)、造粒末を得る。
得られた造粒末をスクリーンミル(P−02型,ダルトン社製)を用いて整粒(回転数:5,900rpm,スクリーン径:3000μm)した後、流動層乾燥機(MP−01型,フロイント産業社製)を用いて乾燥し(吸気温度設定:70℃,乾燥終点:排気温度38℃)、乾燥終了後、スクリーンミル(P−02型,ダルトン社製)を用いて整粒末とする(回転数:5,900rpm,スクリーン径:1000μm)。これを2バッチ調製する(整粒末1)。
上記とは別に、粉砕した250.0gの化合物A、82.5gのD−マンニトール(D(−)−mannitol fine powder,Merck製)、200.0gの低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(LH−21,信越化学工業製)及び12.5gの軽質無水ケイ酸(Adsolider 101,フロイント産業製)を攪拌造粒機(FM−VG−10,パウレック社製)を用いて混合し(アジテータ羽根:400rpm,チョッパ羽根:1,200rpm,混合時間:30秒×2回)、混合末を得る。
得られた混合末に参考例Eで得られた結合剤溶液を加え、攪拌造粒機(FM−VG−10,パウレック社製)を用いて造粒を行い(アジテータ羽根:400rpm,チョッパ羽根:1,200rpm,造粒時間:30秒×2回)、造粒末を得る。
得られた造粒末をスクリーンミル(P−02型,ダルトン社製)を用いて整粒(回転数:5,900rpm,スクリーン径:3000μm)した後、流動層乾燥機(MP−01型,フロイント産業社製)を用いて乾燥し(吸気温度設定:70℃,乾燥終点:排気温度38℃)、乾燥終了後、スクリーンミル(P−02型,ダルトン社製)を用いて整粒末とする(回転数:5,900rpm,スクリーン径:1000μm)。これを1バッチ調製する(整粒末2)。
得られた該整粒末2599.0g(整粒末1+整粒末2)に対して322.0gのクロスポビドン(Kollidon CL,BASF製)及び149.5gの結晶セルロース(Ceolus PH−102,旭化成ケミカルズ製)を加え、V型混合機(V−20、徳寿工作所社製)を用いて混合する(150回転)。34.5gのステアリン酸マグネシウム(植物性,太平化学産業製)を加えて更に混合する(150回転)(打錠末1)。
該打錠末1の1107gを打錠機(コレクト12HUK型,菊水製作所社製)により打錠(杵サイズ:9mmφ−13R,打錠速度:20−30rpm、目標錠剤硬度:90N)し、錠剤の厚み4.1−4.3mmの素錠を得る。
該素錠に、自動コーティング機(HCT−30型,フロイント産業社製)を用いて、参考例Fで得られたコーティング液を噴霧してコーティングを行い(コーティング量:15mg,コーティング終点:前乾燥後の錠剤質量から15.5−16.5mg増加した点,吸気温度:75℃,コーティング液噴霧量:5−6g/min,コーティングパン回転速度:18rpm)、1錠当たり100mgの化合物Aを含有するフィルムコーティング錠を得る。
実施例5(200mg錠)
実施例4で得られた打錠末1の1669.7gを打錠機(コレクト12HUK型,菊水製作所社製)により打錠(杵サイズ:長径16.4mm,短径7.5mm,打錠速度:20−30rpm、目標錠剤硬度:100N)し、錠剤の厚み5.1−5.5mmの素錠を得る。
該素錠に、自動コーティング機(HCT−30型,フロイント産業社製)を用いて、参考例Fで得られたコーティング液を噴霧してコーティングを行い(コーティング量:30mg,コーティング終点:前乾燥後の錠剤質量から30.5−31.5mg増加した点,吸気温度:75℃,コーティング液噴霧量:5−6g/min,コーティングパン回転速度:18rpm)、1錠当たり200mgの化合物Aを含有するフィルムコーティング錠を得る。
実施例6(1mg錠)
(3−ブロモ−4−ヒドロキシフェニル)−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン(以下、化合物Bという)をジェットミル(JOM−0101型、(株)セイシン企業社製)で粉砕する(粉砕圧:0.7MPa、供給圧:0.7MPa)。
粉砕した25.0gの化合物B、887.5gのD−マンニトール(D(−)−mannitol fine powder,Merck製)、750.0gの結晶セルロース(Ceolus PH−101,旭化成ケミカルズ製)、1000.0gの低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(LH−21,信越化学工業製)及び62.5gの軽質無水ケイ酸(Adsolider 101,フロイント産業製)を攪拌造粒機(FS−25,深江パウテック社製)を用いて混合し(アジテータ羽根:400rpm,チョッパ羽根:1,200rpm,混合時間:30秒×2回)、混合末を得る。
得られた混合末に参考例Aで得られた結合剤溶液を加え、攪拌造粒機(FS−25,深江パウテック社製)を用いて造粒を行い(アジテータ羽根:400rpm,チョッパ羽根:1,200rpm,造粒時間:60秒×2回)、造粒末を得る。
得られた造粒末をスクリーンミル(QC−197S型,Quadro社製)を用いて整粒(インペラ:角型,インペラ回転数:2,000rpm,スクリーン径:2972μm)した後、流動層乾燥機(FLM−15型,Vector/Freund社製)を用いて乾燥し(吸気温度設定:70℃,乾燥終点:排気温度37℃)、乾燥終了後、スクリーンミル(QC−197S型,Quadro社製)を用いて整粒末とする(インペラ:丸型,インペラ回転数:2,000rpm,スクリーン径:1143μm)。
得られた該整粒末2825.0gに対して350.0gのクロスポビドン(Kollidon CL,BASF製)及び162.5gの結晶セルロース(Ceolus PH−102,旭化成ケミカルズ製)を加え、V型混合機(1 cu.ft.PK Blender,Patterson Kelley社製)を用いて混合する(150回転)。37.5gのステアリン酸マグネシウム(植物性,太平化学産業製)を加えて更に混合する(150回転)。
これを打錠機(XL−100型,Korsch社製)により打錠(杵サイズ:7mmφ−10R,打錠速度:20−30rpm、目標錠剤硬度:65N)し、錠剤の厚み3.2−3.4mmの素錠を得る。
該素錠に、自動コーティング機(LDCS−3型,Vector/Freund社製)を用いて、参考例Cで得られたコーティング液を噴霧してコーティングを行い(コーティング量:5mg,コーティング終点:前乾燥後の錠剤質量から5.5−6.0mg増加した点,吸気温度:コーティング中は80℃,後乾燥中は70℃,コーティング液噴霧量:10−15g/min,コーティングパン回転速度:15rpm)、1錠当たり1mgの化合物Bを含有するフィルムコーティング錠を得る。
実施例7(5mg錠)
化合物Bをジェットミル(JOM−0101型,(株)セイシン企業社製)で粉砕する(粉砕圧:0.7MPa、供給圧:0.7MPa)。
粉砕した125.0gの化合物B、787.5gのD−マンニトール(D(−)−mannitol fine powder,Merck製)、750.0gの結晶セルロース(Ceolus PH−101,旭化成ケミカルズ製)、1000.0gの低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(LH−21,信越化学工業製)及び62.5gの軽質無水ケイ酸(Adsolider 101,フロイント産業製)を攪拌造粒機(FS−25,深江パウテック社製)を用いて混合し(アジテータ羽根:400rpm,チョッパ羽根:1,200rpm,混合時間:30秒×2回)、混合末を得る。
得られた混合末に参考例Aで得られた結合剤溶液を加え、攪拌造粒機(FS−25,深江パウテック社製)を用いて造粒を行い(アジテータ羽根:400rpm,チョッパ羽根:1,200rpm,造粒時間:60秒×2回)、造粒末を得る。
得られた造粒末をスクリーンミル(QC−197S型,Quadro社製)を用いて整粒(インペラ:角型,インペラ回転数:2,000rpm,スクリーン径:2972μm)した後、流動層乾燥機(FLM−15型,Vector/Freund社製)を用いて乾燥し(吸気温度設定:70℃,乾燥終点:排気温度37℃)、乾燥終了後、スクリーンミル(QC−197S型,Quadro社製)を用いて整粒末とする(インペラ:丸型,インペラ回転数:2,000rpm,スクリーン径:1143μm)。
得られた該整粒末2825.0gに対して350.0gのクロスポビドン(Kollidon CL,BASF製)及び162.5gの結晶セルロース(Ceolus PH−102,旭化成ケミカルズ製)を加え、V型混合機(1 cu.ft.PK Blender,Patterson Kelley社製)を用いて混合する(150回転)。37.5gのステアリン酸マグネシウム(植物性)を加えて更に混合する(150回転)。
これを打錠機(XL−100型,Korsch社製)により打錠(杵サイズ:7mmφ−10R,打錠速度:20−30rpm、目標錠剤硬度:65N)し、錠剤の厚み3.2−3.4mmの素錠を得る。
該素錠に、自動コーティング機(LDCS−3型,Vector/Freund社製)を用いて、参考例Cで得られたコーティング液を噴霧してコーティングを行い(コーティング量:5mg,コーティング終点:前乾燥後の錠剤質量から5.5−6.0mg増加した点,吸気温度:コーティング中は80℃,後乾燥中は70℃,コーティング液噴霧量:10−15g/min,コーティングパン回転速度:15rpm)、1錠当たり5mgの化合物Bを含有するフィルムコーティング錠を得る。
実施例8(50mg錠)
化合物Bをジェットミル(JOM−0101型,(株)セイシン企業社製)で粉砕する(粉砕圧:0.7MPa、供給圧:0.7MPa)。
粉砕した1250.0gの化合物B、412.5gのD−マンニトール(D(−)−mannitol fine powder,Merck製)、1000.0gの低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(LH−21,信越化学工業製)及び62.5gの軽質無水ケイ酸(Adsolider 101,フロイント産業製)を攪拌造粒機(FS−25,深江パウテック社製)を用いて混合し(アジテータ羽根:400rpm,チョッパ羽根:1,200rpm,混合時間:30秒×2回)、混合末を得る。
得られた混合末に参考例Bで得られた結合剤溶液を加え、攪拌造粒機(FS−25,深江パウテック社製)を用いて造粒を行い(アジテータ羽根:400rpm,チョッパ羽根:1,200rpm,造粒時間:30秒×2回)、造粒末を得る。
得られた造粒末をスクリーンミル(QC−197S型,Quadro社製)を用いて整粒(インペラ:角型,インペラ回転数:2,000rpm,スクリーン径:2972μm)した後、流動層乾燥機(FLM−15型,Vector/Freund社製)を用いて乾燥し(吸気温度設定:70℃,乾燥終点:排気温度37℃)、乾燥終了後、スクリーンミル(QC−197S型,Quadro社製)を用いて整粒末とする(インペラ:丸型,インペラ回転数:2,000rpm,スクリーン径:1143μm)。
得られた該整粒末2825.0gに対して350.0gのクロスポビドン(Kollidon CL,BASF製)及び162.5gの結晶セルロース(Ceolus PH−102,旭化成ケミカルズ製)を加え、V型混合機(1 cu.ft.PK Blender,Patterson Kelley社製)を用いて混合する(150回転)。37.5gのステアリン酸マグネシウム(植物性)を加えて更に混合する(150回転)。
これを打錠機(XL−100型,Korsch社製)により打錠(杵サイズ:7mmφ−10R,打錠速度:20−30rpm、目標錠剤硬度:65N)し、錠剤の厚み3.2−3.4mmの素錠を得る。
該素錠に、自動コーティング機(LDCS−3型,Vector/Freund社製)を用いて、参考例Cで得られたコーティング液を噴霧してコーティングを行い(コーティング量:5mg,コーティング終点:前乾燥後の錠剤質量から5.5−6.0mg増加した点,吸気温度:コーティング中は80℃,後乾燥中は70℃,コーティング液噴霧量:10−15g/min,コーティングパン回転速度:15rpm)、1錠当たり50mgの化合物Bを含有するフィルムコーティング錠を得る。
実施例9(100mg錠)
化合物Bをジェットミル(JOM−0101型、(株)セイシン企業社製)で粉砕する(粉砕圧:0.7MPa、供給圧:0.7MPa)。
粉砕した450.0gの化合物B、148.5gのD−マンニトール(D(−)−mannitol fine powder,Merck製)、360.0gの低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(LH−21,信越化学工業製)及び22.5gの軽質無水ケイ酸(Adsolider 101,フロイント産業製)を攪拌造粒機(FM−VG−10,パウレック社製)を用いて混合し(アジテータ羽根:400rpm,チョッパ羽根:1,200rpm,混合時間:30秒×2回)、混合末を得る。
得られた混合末に参考例Dで得られた結合剤溶液を加え、攪拌造粒機(FM−VG−10,パウレック社製)を用いて造粒を行い(アジテータ羽根:400rpm,チョッパ羽根:1,200rpm,造粒時間:30秒×2回)、造粒末を得る。
得られた造粒末をスクリーンミル(P−02型,ダルトン社製)を用いて整粒(回転数:5,900rpm,スクリーン径:3000μm)した後、流動層乾燥機(MP−01型,フロイント産業社製)を用いて乾燥し(吸気温度設定:70℃,乾燥終点:排気温度38℃)、乾燥終了後、スクリーンミル(P−02型,ダルトン社製)を用いて整粒末とする(回転数:5,900rpm,スクリーン径:1000μm)。これを2バッチ調製する(整粒末3)。
上記とは別に、粉砕した250.0gの化合物B、82.5gのD−マンニトール(D(−)−mannitol fine powder,Merck製)、200.0gの低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(LH−21,信越化学工業製)及び12.5gの軽質無水ケイ酸(Adsolider 101,フロイント産業製)を攪拌造粒機(FM−VG−10,パウレック社製)を用いて混合し(アジテータ羽根:400rpm,チョッパ羽根:1,200rpm,混合時間:30秒×2回)、混合末を得る。
得られた混合末に参考例Eで得られた結合剤溶液を加え、攪拌造粒機(FM−VG−10,パウレック社製)を用いて造粒を行い(アジテータ羽根:400rpm,チョッパ羽根:1,200rpm,造粒時間:30秒×2回)、造粒末を得る。
得られた造粒末をスクリーンミル(P−02型,ダルトン社製)を用いて整粒(回転数:5,900rpm,スクリーン径:3000μm)した後、流動層乾燥機(MP−01型,フロイント産業社製)を用いて乾燥し(吸気温度設定:70℃,乾燥終点:排気温度38℃)、乾燥終了後、スクリーンミル(P−02型,ダルトン社製)を用いて整粒末とする(回転数:5,900rpm,スクリーン径:1000μm)。これを1バッチ調製する(整粒末4)。
得られた該整粒末2599.0g(整粒末3+整粒末4)に対して322.0gのクロスポビドン(Kollidon CL,BASF製)及び149.5gの結晶セルロース(Ceolus PH−102,旭化成ケミカルズ製)を加え、V型混合機(V−20、徳寿工作所社製)を用いて混合する(150回転)。34.5gのステアリン酸マグネシウム(植物性,太平化学産業製)を加えて更に混合する(150回転)(打錠末2)。
該打錠末2の1107gを打錠機(コレクト12HUK型,菊水製作所社製)により打錠(杵サイズ:9mmφ−13R,打錠速度:20−30rpm、目標錠剤硬度:90N)し、錠剤の厚み4.1−4.3mmの素錠を得る。
該素錠に、自動コーティング機(HCT−30型,フロイント産業社製)を用いて、参考例Fで得られたコーティング液を噴霧してコーティングを行い(コーティング量:15mg,コーティング終点:前乾燥後の錠剤質量から15.5−16.5mg増加した点,吸気温度:75℃,コーティング液噴霧量:5−6g/min,コーティングパン回転速度:18rpm)、1錠当たり100mgの化合物Bを含有するフィルムコーティング錠を得る。
実施例10(200mg錠)
実施例9で得られた打錠末2の1669.7gを打錠機(コレクト12HUK型,菊水製作所社製)により打錠(杵サイズ:長径16.4mm,短径7.5mm,打錠速度:20−30rpm、目標錠剤硬度:100N)し、錠剤の厚み5.1−5.5mmの素錠を得る。
該素錠に、自動コーティング機(HCT−30型,フロイント産業社製)を用いて、参考例Fで得られたコーティング液を噴霧してコーティングを行い(コーティング量:30mg,コーティング終点:前乾燥後の錠剤質量から30.5−31.5mg増加した点,吸気温度:75℃,コーティング液噴霧量:5−6g/min,コーティングパン回転速度:18rpm)、1錠当たり200mgの化合物Bを含有するフィルムコーティング錠を得る。
実施例11(1mg錠)
(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン(以下、化合物Cという)をジェットミル(JOM−0101型、(株)セイシン企業社製)で粉砕した(粉砕圧:0.7MPa、供給圧:0.7MPa)。
粉砕した25.0gの化合物C、887.5gのD−マンニトール(D(−)−mannitol fine powder,Merck製)、750.0gの結晶セルロース(Ceolus PH−101,旭化成ケミカルズ製)、1000.0gの低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(LH−21,信越化学工業製)及び62.5gの軽質無水ケイ酸(Adsolider 101,フロイント産業製)を攪拌造粒機(FS−25,深江パウテック社製)を用いて混合し(アジテータ羽根:400rpm,チョッパ羽根:1,200rpm,混合時間:30秒×2回)、混合末を得た。
得られた混合末に参考例Aで得られた結合剤溶液を加え、攪拌造粒機(FS−25,深江パウテック社製)を用いて造粒を行い(アジテータ羽根:400rpm,チョッパ羽根:1,200rpm,造粒時間:60秒×2回)、造粒末を得た。
得られた造粒末をスクリーンミル(QC−197S型,Quadro社製)を用いて整粒(インペラ:角型,インペラ回転数:2,000rpm,スクリーン径:2972μm)した後、流動層乾燥機(FLM−15型,Vector/Freund社製)を用いて乾燥し(吸気温度設定:70℃,乾燥終点:排気温度37℃)、乾燥終了後、スクリーンミル(QC−197S型,Quadro社製)を用いて整粒末とした(インペラ:丸型,インペラ回転数:2,000rpm,スクリーン径:1143μm)。
得られた該整粒末2825.0gに対して350.0gのクロスポビドン(Kollidon CL,BASF製)及び162.5gの結晶セルロース(Ceolus PH−102,旭化成ケミカルズ製)を加え、V型混合機(1 cu.ft.PK Blender,Patterson Kelley社製)を用いて混合した(150回転)。37.5gのステアリン酸マグネシウム(植物性,太平化学産業製)を加えて更に混合した(150回転)。
これを打錠機(XL−100型,Korsch社製)により打錠(杵サイズ:7mmφ−10R,打錠速度:20−30rpm、目標錠剤硬度:65N)し、錠剤の厚み3.2−3.4mmの素錠を得た。
該素錠に、自動コーティング機(LDCS−3型,Vector/Freund社製)を用いて、参考例Cで得られたコーティング液を噴霧してコーティングを行い(コーティング量:5mg,コーティング終点:前乾燥後の錠剤質量から5.5−6.0mg増加した点,吸気温度:コーティング中は80℃,後乾燥中は70℃,コーティング液噴霧量:10−15g/min,コーティングパン回転速度:15rpm)、1錠当たり1mgの化合物Cを含有するフィルムコーティング錠を得た。
実施例12(5mg錠)
化合物Cをジェットミル(JOM−0101型,(株)セイシン企業社製)で粉砕した(粉砕圧:0.7MPa、供給圧:0.7MPa)。
粉砕した125.0gの化合物C、787.5gのD−マンニトール(D(−)−mannitol fine powder,Merck製)、750.0gの結晶セルロース(Ceolus PH−101,旭化成ケミカルズ製)、1000.0gの低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(LH−21,信越化学工業製)及び62.5gの軽質無水ケイ酸(Adsolider 101,フロイント産業製)を攪拌造粒機(FS−25,深江パウテック社製)を用いて混合し(アジテータ羽根:400rpm,チョッパ羽根:1,200rpm,混合時間:30秒×2回)、混合末を得た。
得られた混合末に参考例Aで得られた結合剤溶液を加え、攪拌造粒機(FS−25,深江パウテック社製)を用いて造粒を行い(アジテータ羽根:400rpm,チョッパ羽根:1,200rpm,造粒時間:60秒×2回)、造粒末を得た。
得られた造粒末をスクリーンミル(QC−197S型,Quadro社製)を用いて整粒(インペラ:角型,インペラ回転数:2,000rpm,スクリーン径:2972μm)した後、流動層乾燥機(FLM−15型,Vector/Freund社製)を用いて乾燥し(吸気温度設定:70℃,乾燥終点:排気温度37℃)、乾燥終了後、スクリーンミル(QC−197S型,Quadro社製)を用いて整粒末とした(インペラ:丸型,インペラ回転数:2,000rpm,スクリーン径:1143μm)。
得られた該整粒末2825.0gに対して350.0gのクロスポビドン(Kollidon CL,BASF製)及び162.5gの結晶セルロース(Ceolus PH−102,旭化成ケミカルズ製)を加え、V型混合機(1 cu.ft.PK Blender,Patterson Kelley社製)を用いて混合した(150回転)。37.5gのステアリン酸マグネシウム(植物性)を加えて更に混合した(150回転)。
これを打錠機(XL−100型,Korsch社製)により打錠(杵サイズ:7mmφ−10R,打錠速度:20−30rpm、目標錠剤硬度:65N)し、錠剤の厚み3.2−3.4mmの素錠を得た。
該素錠に、自動コーティング機(LDCS−3型,Vector/Freund社製)を用いて、参考例Cで得られたコーティング液を噴霧してコーティングを行い(コーティング量:5mg,コーティング終点:前乾燥後の錠剤質量から5.5−6.0mg増加した点,吸気温度:コーティング中は80℃,後乾燥中は70℃,コーティング液噴霧量:10−15g/min,コーティングパン回転速度:15rpm)、1錠当たり5mgの化合物Cを含有するフィルムコーティング錠を得た。
実施例13(50mg錠)
化合物Cをジェットミル(JOM−0101型,(株)セイシン企業社製)で粉砕した(粉砕圧:0.7MPa、供給圧:0.7MPa)。
粉砕した1250.0gの化合物C、412.5gのD−マンニトール(D(−)−mannitol fine powder,Merck製)、1000.0gの低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(LH−21,信越化学工業製)及び62.5gの軽質無水ケイ酸(Adsolider 101,フロイント産業製)を攪拌造粒機(FS−25,深江パウテック社製)を用いて混合し(アジテータ羽根:400rpm,チョッパ羽根:1,200rpm,混合時間:30秒×2回)、混合末を得た。
得られた混合末に参考例Bで得られた結合剤溶液を加え、攪拌造粒機(FS−25,深江パウテック社製)を用いて造粒を行い(アジテータ羽根:400rpm,チョッパ羽根:1,200rpm,造粒時間:30秒×2回)、造粒末を得た。
得られた造粒末をスクリーンミル(QC−197S型,Quadro社製)を用いて整粒(インペラ:角型,インペラ回転数:2,000rpm,スクリーン径:2972μm)した後、流動層乾燥機(FLM−15型,Vector/Freund社製)を用いて乾燥し(吸気温度設定:70℃,乾燥終点:排気温度37℃)、乾燥終了後、スクリーンミル(QC−197S型,Quadro社製)を用いて整粒末とした(インペラ:丸型,インペラ回転数:2,000rpm,スクリーン径:1143μm)。
得られた該整粒末2825.0gに対して350.0gのクロスポビドン(Kollidon CL,BASF製)及び162.5gの結晶セルロース(Ceolus PH−102,旭化成ケミカルズ製)を加え、V型混合機(1 cu.ft.PK Blender,Patterson Kelley社製)を用いて混合した(150回転)。37.5gのステアリン酸マグネシウム(植物性)を加えて更に混合した(150回転)。
これを打錠機(XL−100型,Korsch社製)により打錠(杵サイズ:7mmφ−10R,打錠速度:20−30rpm、目標錠剤硬度:65N)し、錠剤の厚み3.2−3.4mmの素錠を得た。
該素錠に、自動コーティング機(LDCS−3型,Vector/Freund社製)を用いて、参考例Cで得られたコーティング液を噴霧してコーティングを行い(コーティング量:5mg,コーティング終点:前乾燥後の錠剤質量から5.5−6.0mg増加した点,吸気温度:コーティング中は80℃,後乾燥中は70℃,コーティング液噴霧量:10−15g/min,コーティングパン回転速度:15rpm)、1錠当たり50mgの化合物Cを含有するフィルムコーティング錠を得た。
実施例14(100mg錠)
化合物Cをジェットミル(JOM−0101型、(株)セイシン企業社製)で粉砕した(粉砕圧:0.7MPa、供給圧:0.7MPa)。
粉砕した450.0gの化合物C、148.5gのD−マンニトール(D(−)−mannitol fine powder,Merck製)、360.0gの低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(LH−21,信越化学工業製)及び22.5gの軽質無水ケイ酸(Adsolider 101,フロイント産業製)を攪拌造粒機(FM−VG−10,パウレック社製)を用いて混合し(アジテータ羽根:400rpm,チョッパ羽根:1,200rpm,混合時間:30秒×2回)、混合末を得た。
得られた混合末に参考例Dで得られた結合剤溶液を加え、攪拌造粒機(FM−VG−10,パウレック社製)を用いて造粒を行い(アジテータ羽根:400rpm,チョッパ羽根:1,200rpm,造粒時間:30秒×2回)、造粒末を得た。
得られた造粒末をスクリーンミル(P−02型,ダルトン社製)を用いて整粒(回転数:5,900rpm,スクリーン径:3000μm)した後、流動層乾燥機(MP−01型,フロイント産業社製)を用いて乾燥し(吸気温度設定:70℃,乾燥終点:排気温度38℃)、乾燥終了後、スクリーンミル(P−02型,ダルトン社製)を用いて整粒末とした(回転数:5,900rpm,スクリーン径:1000μm)。これを2バッチ調製した(整粒末5)。
上記とは別に、粉砕した250.0gの化合物C、82.5gのD−マンニトール(D(−)−mannitol fine powder,Merck製)、200.0gの低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(LH−21,信越化学工業製)及び12.5gの軽質無水ケイ酸(Adsolider 101,フロイント産業製)を攪拌造粒機(FM−VG−10,パウレック社製)を用いて混合し(アジテータ羽根:400rpm,チョッパ羽根:1,200rpm,混合時間:30秒×2回)、混合末を得た。
得られた混合末に参考例Eで得られた結合剤溶液を加え、攪拌造粒機(FM−VG−10,パウレック社製)を用いて造粒を行い(アジテータ羽根:400rpm,チョッパ羽根:1,200rpm,造粒時間:30秒×2回)、造粒末を得た。
得られた造粒末をスクリーンミル(P−02型,ダルトン社製)を用いて整粒(回転数:5,900rpm,スクリーン径:3000μm)した後、流動層乾燥機(MP−01型,フロイント産業社製)を用いて乾燥し(吸気温度設定:70℃,乾燥終点:排気温度38℃)、乾燥終了後、スクリーンミル(P−02型,ダルトン社製)を用いて整粒末とした(回転数:5,900rpm,スクリーン径:1000μm)。これを1バッチ調製した(整粒末6)。
得られた該整粒末2599.0g(整粒末5+整粒末6)に対して322.0gのクロスポビドン(Kollidon CL,BASF製)及び149.5gの結晶セルロース(Ceolus PH−102,旭化成ケミカルズ製)を加え、V型混合機(V−20、徳寿工作所社製)を用いて混合した(150回転)。34.5gのステアリン酸マグネシウム(植物性,太平化学産業製)を加えて更に混合した(150回転)(打錠末3)。
該打錠末3の1107gを打錠機(コレクト12HUK型,菊水製作所社製)により打錠(杵サイズ:9mmφ−13R,打錠速度:20−30rpm、目標錠剤硬度:90N)し、錠剤の厚み4.1−4.3mmの素錠を得た。
該素錠に、自動コーティング機(HCT−30型,フロイント産業社製)を用いて、参考例Fで得られたコーティング液を噴霧してコーティングを行い(コーティング量:15mg,コーティング終点:前乾燥後の錠剤質量から15.5−16.5mg増加した点,吸気温度:75℃,コーティング液噴霧量:5−6g/min,コーティングパン回転速度:18rpm)、1錠当たり100mgの化合物Cを含有するフィルムコーティング錠を得た。
実施例15(200mg錠)
実施例14で得られた打錠末3の1669.7gを打錠機(コレクト12HUK型,菊水製作所社製)により打錠(杵サイズ:長径16.4mm,短径7.5mm,打錠速度:20−30rpm、目標錠剤硬度:100N)し、錠剤の厚み5.1−5.5mmの素錠を得た。
該素錠に、自動コーティング機(HCT−30型,フロイント産業社製)を用いて、参考例Fで得られたコーティング液を噴霧してコーティングを行い(コーティング量:30mg,コーティング終点:前乾燥後の錠剤質量から30.5−31.5mg増加した点,吸気温度:75℃,コーティング液噴霧量:5−6g/min,コーティングパン回転速度:18rpm)、1錠当たり200mgの化合物Cを含有するフィルムコーティング錠を得た。
参考例4乃至95の化合物についても、上記実施例1乃至15と同様に錠剤を製造することができる。
試験例1(添加剤との配合における安定性の評価)
化合物Aを、表28中に示す各種添加剤と乳鉢内で物理混合し(混合比は表28を参照)、得られた混合末をガラス製のサンプル瓶に層厚約5mmとなる量を入れる。
このガラス製のサンプル瓶を蓋をせずに75%RH(相対湿度)に調湿されたデシケーター内に置き、このデシケーターごと60℃に設定された恒温機内に2週間保存する。
保存終了後、60v/v%アセトニトリル水溶液を化合物Aとして0.5mg/mLとなるように加え、超音波照射による溶解処理及び濾過処理する。各サンプルを高速液体クロマトグラフィーで測定し、保存開始時からの変化をもって安定性の評価を実施する。高速液体クロマトグラフィーによる測定条件を表29に示す。
Figure 0004108729
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化合物Aと各種添加剤との製剤化において、塩基性添加剤(特に、ケイ酸カルシウム)を使用しないことにより、保存時における化合物Aの経時的安定性を確保できる製剤を提供できる。
試験例2(溶出試験1)
表30に示す処方に従い調製した錠剤について、その溶出特性を溶出試験により評価する(溶出試験条件は表31を参照)。
錠剤の調製
鉢内でA、B及びCのいずれかを軽く混合した後,そこにあらかじめ精製水を用いて5w/w%の濃度に調整したDの溶液を添加し造粒を実施する。得られた造粒末を目開き710μmの篩を通した後、60℃で2時間乾燥する。乾燥終了後、500μmの篩で整粒を実施し、得られた整粒末にE及びFを順次混合する。得られた打錠末を定速ひずみ式万能試験機(SC−50CJ型,JTトーシ)にて加圧圧縮して(目標値;100N)錠剤を調製する。
Figure 0004108729
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低置換度ヒドロキシプロピルセルロースを配合することにより、化合物Aが速やかに溶出する製剤を提供できる。
試験例3(溶出試験2)
表32に示す処方に従い調製した錠剤について、その溶出特性を溶出試験により評価する(溶出試験条件は表33を参照)。
錠剤の調製
鉢内でA、B及びCを軽く混合した後、そこにあらかじめ精製水を用いて5w/w%の濃度に調整したDの溶液を添加し造粒を実施する。得られた造粒末を目開き710μmの篩を通した後、60℃で2時間乾燥する。乾燥終了後、500μmの篩で整粒を実施し、得られた整粒末にE及びFを順次混合する。得られた打錠末を定速ひずみ式万能試験機(SC−50CJ型,JTトーシ)にて加圧圧縮して(目標値;100N)錠剤を調製する。
Figure 0004108729
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低置換度ヒドロキシプロピルセルロースを適量配合することにより、低置換度ヒドロキシプロピルセルロースの添加量を抑えつつ、化合物Aが速やかに溶出する製剤を提供できる。
試験例4(溶出試験3)
表34に示す処方に従い調製した錠剤について、その溶出特性を溶出試験により評価する(溶出試験条件は表35を参照)。
錠剤の調製
鉢内でA、B及びCを軽く混合した後、そこにあらかじめ精製水を用いて5w/w%の濃度に調整したDの溶液を添加し造粒を実施する。得られた造粒末を目開き710μmの篩を通した後、60℃で2時間乾燥する。乾燥終了後、500μmの篩で整粒を実施し、得られた整粒末にEのいずれか,次いでFを順次混合する。得られた打錠末を定速ひずみ式万能試験機(SC−50CJ型,JTトーシ)にて加圧圧縮して(目標値;100N)錠剤を調製する。
Figure 0004108729
Figure 0004108729
クロスポビドンを配合することにより、化合物Aが速やかに溶出する製剤を提供できる。
試験例5(溶出試験4)
下表に示す処方(表36)に従い調製した錠剤について、その溶出特性を溶出試験により評価する(溶出試験条件は表37を参照)。
錠剤の調製
鉢内でA,B及びCを軽く混合した後、そこにあらかじめ精製水を用いて5w/w%の濃度に調整したDの溶液を添加し造粒を実施する。得られた造粒末を目開き710μmの篩を通した後、60℃で2時間乾燥する。乾燥終了後、500μmの篩で整粒を実施し、得られた整粒末にE及びFを順次混合する。得られた打錠末を定速ひずみ式万能試験機(SC−50CJ型,JTトーシ)にて加圧圧縮して(目標値;100N)錠剤を調製する。
Figure 0004108729
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クロスポビドンを適量配合することにより、クロスポビドンの添加量を抑えつつ、化合物Aが速やかに溶出する製剤を提供できる。
試験例6(添加剤との配合における安定性の評価)
化合物Bを、表38中に示す各種添加剤と乳鉢内で物理混合し(混合比は表38を参照)、得られた混合末をガラス製のサンプル瓶に層厚約5mmとなる量を入れる。
このガラス製のサンプル瓶を蓋をせずに75%RH(相対湿度)に調湿されたデシケーター内に置き、このデシケーターごと60℃に設定された恒温機内に2週間保存する。
保存終了後、60v/v%アセトニトリル水溶液を化合物Bとして0.5mg/mLとなるように加え、超音波照射による溶解処理及び濾過処理する。各サンプルを高速液体クロマトグラフィーで測定し、保存開始時からの変化をもって安定性の評価を実施する。高速液体クロマトグラフィーによる測定条件を表39に示す。
Figure 0004108729
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化合物Bと各種添加剤との製剤化において、塩基性添加剤(特に、ケイ酸カルシウム)を使用しないことにより、保存時における化合物Bの経時的安定性を確保できる製剤を提供できる。
試験例7(溶出試験5)
表40に示す処方に従い調製した錠剤について、その溶出特性を溶出試験により評価する(溶出試験条件は表41を参照)。
錠剤の調製
鉢内でA、B及びCのいずれかを軽く混合した後,そこにあらかじめ精製水を用いて5w/w%の濃度に調整したDの溶液を添加し造粒を実施する。得られた造粒末を目開き710μmの篩を通した後、60℃で2時間乾燥する。乾燥終了後、500μmの篩で整粒を実施し、得られた整粒末にE及びFを順次混合する。得られた打錠末を定速ひずみ式万能試験機(SC−50CJ型,JTトーシ)にて加圧圧縮して(目標値;100N)錠剤を調製する。
Figure 0004108729
Figure 0004108729
低置換度ヒドロキシプロピルセルロースを配合することにより、化合物Bが速やかに溶出する製剤を提供できる。
試験例8(溶出試験6)
表42に示す処方に従い調製した錠剤について、その溶出特性を溶出試験により評価する(溶出試験条件は表43を参照)。
錠剤の調製
鉢内でA、B及びCを軽く混合した後、そこにあらかじめ精製水を用いて5w/w%の濃度に調整したDの溶液を添加し造粒を実施する。得られた造粒末を目開き710μmの篩を通した後、60℃で2時間乾燥する。乾燥終了後、500μmの篩で整粒を実施し、得られた整粒末にE及びFを順次混合する。得られた打錠末を定速ひずみ式万能試験機(SC−50CJ型,JTトーシ)にて加圧圧縮して(目標値;100N)錠剤を調製する。
Figure 0004108729
Figure 0004108729
低置換度ヒドロキシプロピルセルロースを適量配合することにより、低置換度ヒドロキシプロピルセルロースの添加量を抑えつつ、化合物Bが速やかに溶出する製剤を提供できる。
試験例9(溶出試験7)
表44に示す処方に従い調製した錠剤について、その溶出特性を溶出試験により評価する(溶出試験条件は表45を参照)。
錠剤の調製
鉢内でA、B及びCを軽く混合した後、そこにあらかじめ精製水を用いて5w/w%の濃度に調整したDの溶液を添加し造粒を実施する。得られた造粒末を目開き710μmの篩を通した後、60℃で2時間乾燥する。乾燥終了後、500μmの篩で整粒を実施し、得られた整粒末にEのいずれか,次いでFを順次混合する。得られた打錠末を定速ひずみ式万能試験機(SC−50CJ型,JTトーシ)にて加圧圧縮して(目標値;100N)錠剤を調製する。
Figure 0004108729
Figure 0004108729
クロスポビドンを配合することにより、化合物Bが速やかに溶出する製剤を提供できる。
試験例10(溶出試験8)
下表に示す処方(表46)に従い調製した錠剤について、その溶出特性を溶出試験により評価する(溶出試験条件は表47を参照)。
錠剤の調製
鉢内でA,B及びCを軽く混合した後、そこにあらかじめ精製水を用いて5w/w%の濃度に調整したDの溶液を添加し造粒を実施する。得られた造粒末を目開き710μmの篩を通した後、60℃で2時間乾燥する。乾燥終了後、500μmの篩で整粒を実施し、得られた整粒末にE及びFを順次混合する。得られた打錠末を定速ひずみ式万能試験機(SC−50CJ型,JTトーシ)にて加圧圧縮して(目標値;100N)錠剤を調製する。
Figure 0004108729
Figure 0004108729
クロスポビドンを適量配合することにより、クロスポビドンの添加量を抑えつつ、化合物Bが速やかに溶出する製剤を提供できる。
試験例11(添加剤との配合における安定性の評価)
化合物Cを、表48中に示す各種添加剤と乳鉢内で物理混合し(混合比は表48を参照)、得られた混合末をガラス製のサンプル瓶に層厚約5mmとなる量を入れた。
このガラス製のサンプル瓶を蓋をせずに75%RH(相対湿度)に調湿されたデシケーター内に置き、このデシケーターごと60℃に設定された恒温機内に2週間保存した。
保存終了後、60v/v%アセトニトリル水溶液を化合物Cとして0.5mg/mLとなるように加え、超音波照射による溶解処理及び濾過処理した。各サンプルを高速液体クロマトグラフィーで測定し、保存開始時からの変化をもって安定性の評価を実施した。高速液体クロマトグラフィーによる測定条件を表49に示す。
表48中、分解物の面積百分率とは、高速液体クロマトグラフィーにて検出された全ピークの面積の和に対する分解物のピーク面積の比を表す。
Figure 0004108729
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表48より、
(1)化合物Cはケイ酸カルシウム以外の添加剤との配合において、良好な安定性を示す、
(2)化合物Cはケイ酸カルシウムとの配合において、化合物Cの分解物に起因すると考えられる新規ピークが認められることが明らかとなった。
以上より、化合物Cと各種添加剤との製剤化において、塩基性添加剤(特に、ケイ酸カルシウム)を使用しないことにより、保存時における化合物Cの経時的安定性を確保できる製剤を提供できる。
試験例12(溶出試験9)
表50に示す処方に従い調製した錠剤について、その溶出特性を溶出試験により評価した(溶出試験条件は表51を参照)。溶出試験の結果を表52に示す。
錠剤の調製
鉢内でA、B及びCのいずれかを軽く混合した後,そこにあらかじめ精製水を用いて5w/w%の濃度に調整したDの溶液を添加し造粒を実施した。得られた造粒末を目開き710μmの篩を通した後、60℃で2時間乾燥した。乾燥終了後、500μmの篩で整粒を実施し、得られた整粒末にE及びFを順次混合した。得られた打錠末を定速ひずみ式万能試験機(SC−50CJ型,JTトーシ)にて加圧圧縮して(目標値;100N)錠剤を調製した。
Figure 0004108729
Figure 0004108729
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表52に示したように、低置換度ヒドロキシプロピルセルロースを配合した処方では、0〜30分において最も速やかな溶出を示した。
以上より、低置換度ヒドロキシプロピルセルロースを含有させることにより、化合物Cが速やかに溶出する製剤を提供できる。
試験例13(溶出試験10)
表53に示す処方に従い調製した錠剤について、その溶出特性を溶出試験により評価した(溶出試験条件は表54を参照)。溶出試験の結果を表55に示す。
錠剤の調製
鉢内でA、B及びCを軽く混合した後、そこにあらかじめ精製水を用いて5w/w%の濃度に調整したDの溶液を添加し造粒を実施した。得られた造粒末を目開き710μmの篩を通した後、60℃で2時間乾燥した。乾燥終了後、500μmの篩で整粒を実施し、得られた整粒末にE及びFを順次混合した。得られた打錠末を定速ひずみ式万能試験機(SC−50CJ型,JTトーシ)にて加圧圧縮して(目標値;100N)錠剤を調製した。
Figure 0004108729
Figure 0004108729
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表55に示したように、低置換度ヒドロキシプロピルセルロースを40.0mg配合した処方では,0〜30分において、20.0mg及び30.0mg配合した処方に較べて明らかに速やかな溶出を示し、かつ、さらに10mg多い50.0mgを配合した処方と比較しても、ほぼ同等の溶出特性を示した。
以上より、低置換度ヒドロキシプロピルセルロースを40.0mg(錠剤中質量比27.0w/w%)配合することにより、低置換度ヒドロキシプロピルセルロースの添加量を抑えつつ、化合物Cが速やかに溶出する製剤を提供できる。
試験例14(溶出試験11)
表56に示す処方に従い調製した錠剤について、その溶出特性を溶出試験により評価した(溶出試験条件は表57を参照)。溶出試験の結果を表58に示す。
錠剤の調製
鉢内でA、B及びCを軽く混合した後、そこにあらかじめ精製水を用いて5w/w%の濃度に調整したDの溶液を添加し造粒を実施した。得られた造粒末を目開き710μmの篩を通した後、60℃で2時間乾燥した。乾燥終了後、500μmの篩で整粒を実施し、得られた整粒末にEのいずれか,次いでFを順次混合した。得られた打錠末を定速ひずみ式万能試験機(SC−50CJ型,JTトーシ)にて加圧圧縮して(目標値;100N)錠剤を調製した。
Figure 0004108729
Figure 0004108729
Figure 0004108729
表58に示したようにクロスポビドンを配合した処方では、0〜30分において化合物Cの最も速やかな溶出を示した。
以上より、クロスポビドンを含有させることにより、化合物Cが速やかに溶出する製剤を提供できる。
試験例15(溶出試験12)
下表に示す処方(表59)に従い調製した錠剤について、その溶出特性を溶出試験により評価した(溶出試験条件は表60を参照)。溶出試験の結果を表61に示す。
錠剤の調製
鉢内でA,B及びCを軽く混合した後、そこにあらかじめ精製水を用いて5w/w%の濃度に調整したDの溶液を添加し造粒を実施した。得られた造粒末を目開き710μmの篩を通した後、60℃で2時間乾燥した。乾燥終了後、500μmの篩で整粒を実施し、得られた整粒末にE及びFを順次混合した。得られた打錠末を定速ひずみ式万能試験機(SC−50CJ型,JTトーシ)にて加圧圧縮して(目標値;100N)錠剤を調製した。
Figure 0004108729
Figure 0004108729
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表61に示したように、クロスポビドンを13.7mg配合した処方では、0〜30分において、6.5mg配合及び無配合の処方に較べて明らかに速やかな溶出を示し、かつ、さらに倍量近い25.0mg配合した処方と比較しても、ほぼ同等の溶出特性を示した。
以上より、クロスポビドンを13.7mg(錠剤中質量比10.0w/w%)配合することにより、クロスポビドンの添加量を抑えつつ、化合物Cが速やかに溶出する製剤を提供できる。
本発明の医薬組成物は、有効成分の経時的安定性、溶出性(崩壊性)に優れ、高尿酸血症、痛風結節、急性痛風性関節炎、慢性痛風性関節炎、痛風腎、尿路結石、腎機能障害、冠動脈疾患、虚血性心疾患等の尿酸が関与する病態の治療又は予防等に有用である。
(3−クロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン(参考例1)の粉末X線の回折パターン。 (3−ブロモ−4−ヒドロキシフェニル)−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン(参考例2)の粉末X線の回折パターン。 (3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン(参考例3)の粉末X線の回折パターン。 (3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン(参考例4)の粉末X線の回折パターン。 (2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−(4−ヒドロキシ−3,5−ジヨードフェニル)−メタノン(参考例5)の粉末X線の回折パターン。 (3,5−ジフルオロ−4−ヒドロキシフェニル)−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン(参考例6)の粉末X線の回折パターン。 (2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)−メタノン(参考例7)の粉末X線の回折パターン。 (3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(1,1−ジオキソ−2,3−ジヒドロ−1H−1λ−ベンゾ[1,4]チアジン−4−イル)−メタノン(参考例10)の粉末X線の回折パターン。 (3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(6−メチル−2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン(参考例12)の粉末X線の回折パターン。 (3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(5−メチル−2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン(参考例14)の粉末X線の回折パターン。 (3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(8−メチル−2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン(参考例15)の粉末X線の回折パターン。 (3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(2,3−ジヒドロナフト[2,1−b][1,4]オキサジン−1−イル)−メタノン(参考例16)の粉末X線の回折パターン。 (3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(6−メトキシ−2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン(参考例17)の粉末X線の回折パターン。 (3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(7−メトキシ−2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン(参考例18)の粉末X線の回折パターン。 (3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(6−ヒドロキシ−2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン(参考例19)の粉末X線の回折パターン。 (3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(7−ヒドロキシ−2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン(参考例20)の粉末X線の回折パターン。 4−(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシベンゾイル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−スルホン酸ジエチルアミド(参考例21)の粉末X線の回折パターン。 (3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(3,4−ジヒドロ−2H−キノリン−1−イル)−メタノン(参考例26)の粉末X線の回折パターン。 (3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(2,3,4,5−テトラヒドロベンゾ[b]アゼピン−1−イル)−メタノン(参考例27)の粉末X線の回折パターン。 (3−クロロ−4−ヒドロキシ−5−ニトロフェニル)−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン(参考例31)の粉末X線の回折パターン。 (3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(2,3−ジヒドロピリド[3,2−b][1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン(参考例36)の粉末X線の回折パターン。 (3,5−ジクロロ−2−ヒドロキシフェニル)−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン(参考例38)の粉末X線の回折パターン。 (2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−(4−ヒドロキシ−3−トリフルオロメチルフェニル)−メタノン(参考例39)の粉末X線の回折パターン。 (3−クロロ−4−ヒドロキシ−5−メトキシフェニル)−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン(参考例40)の粉末X線の回折パターン。 (4−クロロ−3−ヒドロキシフェニル)−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン(参考例41)の粉末X線の回折パターン。 (3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(6−フルオロ−2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン(参考例44)の粉末X線の回折パターン。 (3,5−ジクロロ−2,4−ジヒドロキシフェニル)−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン(参考例50)の粉末X線の回折パターン。 (6−クロロ−2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−メタノン(参考例51)の粉末X線の回折パターン。 (3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(6−ヒドロキシメチル−2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン(参考例56)の粉末X線の回折パターン。 (3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(6,8−ジメチル−2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン(参考例66)の粉末X線の回折パターン。 (3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(6−ニトロ−2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン(参考例67)の粉末X線の回折パターン。 (3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)−(6−ニトロ−2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン(参考例69)の粉末X線の回折パターン。 1−[4−(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシベンゾイル)−3,4−ジヒドロ−2H−キノキサリン−1−イル]−エタノン(参考例73)の粉末X線の回折パターン。 (3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(2−メチル−2,3−ジヒドロインドール−1−イル)−メタノン(参考例76)の粉末X線の回折パターン。 (3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(2,3−ジヒドロインドール−1−イル)−メタノン(参考例77)の粉末X線の回折パターン。 (3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)−(6−フルオロ−2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン(参考例79)の粉末X線の回折パターン。 (3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)−(2,3−ジヒドロナフト[2,1−b][1,4]オキサジン−1−イル)−メタノン(参考例80)の粉末X線の回折パターン。 (3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)−(6−メチル−2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン(参考例81)の粉末X線の回折パターン。 (6−クロロ−2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)−メタノン(参考例82)の粉末X線の回折パターン。 (3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(6−トリフルオロメチル−2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン(参考例85)の粉末X線の回折パターン。 酢酸 2,6−ジクロロ−4−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−カルボニル)フェニルエステル(参考例87)の粉末X線の回折パターン。

Claims (30)

  1. (3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン又はその医薬上許容される塩、及び一種以上の医薬上許容される添加剤を含有する医薬組成物であって、(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン又はその医薬上許容される塩が塩基性添加剤と接触しない医薬組成物。
  2. (3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン又はその医薬上許容される塩、及び一種以上の医薬上許容される添加剤を含有する医薬組成物であって、(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン又はその医薬上許容される塩がアルカリ土類金属ケイ酸塩と接触しない医薬組成物。
  3. (3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン又はその医薬上許容される塩、及び一種以上の医薬上許容される添加剤を含有する医薬組成物であって、(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン又はその医薬上許容される塩がケイ酸カルシウムと接触しない医薬組成物。
  4. (3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン又はその医薬上許容される塩、及び一種以上の医薬上許容される添加剤を含有する医薬組成物であって、塩基性添加剤を含有しないか、或いは(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン又はその医薬上許容される塩1重量部に対して塩基性添加剤が1重量部未満含有される医薬組成物。
  5. (3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン又はその医薬上許容される塩、及び一種以上の医薬上許容される添加剤を含有する医薬組成物であって、アルカリ土類金属ケイ酸塩を含有しないか、或いは(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン又はその医薬上許容される塩1重量部に対してアルカリ土類金属ケイ酸塩が1重量部未満含有される医薬組成物。
  6. (3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン又はその医薬上許容される塩、及び一種以上の医薬上許容される添加剤を含有する医薬組成物であって、ケイ酸カルシウムを含有しないか、或いは(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン又はその医薬上許容される塩1重量部に対してケイ酸カルシウムが1重量部未満含有される医薬組成物。
  7. (3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン又はその医薬上許容される塩、並びに酸性添加剤及び中性添加剤からなる群より選ばれる一種以上の医薬上許容される添加剤を含有する医薬組成物であって、塩基性添加剤を含有しないか、或いは(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン又はその医薬上許容される塩1重量部に対して塩基性添加剤が1重量部未満含有される医薬組成物。
  8. (3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン又はその医薬上許容される塩、並びに酸性添加剤及び中性添加剤からなる群より選ばれる一種以上の医薬上許容される添加剤を含有する医薬組成物であって、アルカリ土類金属ケイ酸塩を含有しないか、或いは(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン又はその医薬上許容される塩1重量部に対してアルカリ土類金属ケイ酸塩が1重量部未満含有される医薬組成物。
  9. (3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン又はその医薬上許容される塩、並びに酸性添加剤及び中性添加剤からなる群より選ばれる一種以上の医薬上許容される添加剤を含有する医薬組成物であって、ケイ酸カルシウムを含有しないか、或いは(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン又はその医薬上許容される塩1重量部に対してケイ酸カルシウムが1重量部未満含有される医薬組成物。
  10. (3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン又はその医薬上許容される塩、及び一種以上の医薬上許容される添加剤を含有する医薬組成物であって、当該添加剤の全てが酸性添加剤及び中性添加剤からなる群より選ばれる医薬組成物。
  11. クロスポビドンを含有する、請求項1乃至10のいずれか一項に記載の医薬組成物。
  12. クロスポビドンの含有量が1乃至30w/w%である、請求項11記載の医薬組成物。
  13. (3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン又はその医薬上許容される塩、及びクロスポビドンを含有する医薬組成物。
  14. クロスポビドンの含有量が1乃至30w/w%である、請求項13記載の医薬組成物。
  15. 錠剤である、請求項1乃至14のいずれか一項に記載の医薬組成物。
  16. コーティング剤で被覆されたものである、請求項15記載の医薬組成物。
  17. コーティング剤が、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、酸化チタン及びマクロゴールを含有する、請求項16記載の医薬組成物。
  18. URAT1活性阻害剤である、請求項1乃至17のいずれか一項に記載の医薬組成物。
  19. 血中尿酸値低下剤である、請求項1乃至17のいずれか一項に記載の医薬組成物。
  20. 尿酸が関与する病態の治療剤又は予防剤である、請求項1乃至17のいずれか一項に記載の医薬組成物。
  21. 尿酸が関与する病態が、高尿酸血症、痛風結節、急性痛風性関節炎、慢性痛風性関節炎、痛風腎、尿路結石、腎機能障害、冠動脈疾患又は虚血性心疾患である、請求項20に記載の医薬組成物。
  22. CYPを実質的に阻害しない、請求項1乃至17のいずれか一項に記載の医薬組成物。
  23. (3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン又はその医薬上許容される塩に一種以上の医薬上許容される添加剤を配合して、(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン又はその医薬上許容される塩を安定化させる方法であって、(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン又はその医薬上許容される塩を塩基性添加剤と接触させない安定化方法。
  24. (3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン又はその医薬上許容される塩に一種以上の医薬上許容される添加剤を配合して、(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン又はその医薬上許容される塩を安定化させる方法であって、当該塩基性添加剤を配合しないか、或いは(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン又はその医薬上許容される塩1重量部に対して塩基性添加剤を1重量部未満で配合する安定化方法。
  25. (3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン又はその医薬上許容される塩に酸性添加剤及び中性添加剤からなる群より選ばれる一種以上の医薬上許容される添加剤を配合し、かつ塩基性添加剤を配合しないか、或いは(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン又はその医薬上許容される塩1重量部に対して塩基性添加剤を1重量部未満で配合する、(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン又はその医薬上許容される塩の安定化方法。
  26. (3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン又はその医薬上許容される塩に一種以上の医薬上許容される添加剤を配合して、(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン又はその医薬上許容される塩を安定化させる方法であって、当該添加剤の全てが酸性添加剤及び中性添加剤からなる群より選ばれる安定化方法。
  27. (3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン又はその医薬上許容される塩に一種以上の医薬上許容される添加剤を配合して、(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン又はその医薬上許容される塩を保存する方法であって、(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン又はその医薬上許容される塩を塩基性添加剤と接触させない保存方法。
  28. (3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン又はその医薬上許容される塩に一種以上の医薬上許容される添加剤を配合して、(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン又はその医薬上許容される塩を保存する方法であって、塩基性添加剤を配合しないか、或いは(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン又はその医薬上許容される塩1重量部に対して塩基性添加剤を1重量部未満で配合する保存方法。
  29. (3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン又はその医薬上許容される塩に酸性添加剤及び中性添加剤からなる群より選ばれる一種以上の医薬上許容される添加剤を配合し、かつ塩基性添加剤を配合しないか、或いは(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン又はその医薬上許容される塩1重量部に対して塩基性添加剤を1重量部未満で配合する、(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン又はその医薬上許容される塩の保存方法。
  30. (3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン又はその医薬上許容される塩に一種以上の医薬上許容される添加剤を配合して、(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−(2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジン−4−イル)−メタノン又はその医薬上許容される塩を保存する方法であって、当該添加剤の全てが酸性添加剤及び中性添加剤からなる群より選ばれる保存方法。
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