JP4108789B2 - Engine valve timing control device - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、吸気バルブ及び排気バルブのうち少なくとも一方のバルブタイミングを変更させる可変バルブタイミング機構を備えてなるエンジンのバルブタイミング制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の技術として、特開平8−74530号公報に開示されたものが知られている。この技術では、コントロールバルブ(OCV)が制御デューティ値に基づいて制御されることで、可変バルブタイミング機構(VVT)に供給される作動油圧が制御され、もって、VVT、ひいてはバルブタイミングが制御される。ところで、上記制御デューティ値の算出に際しては、まず、エンジンの運転状態に基づき、VVTの目標値が算出され、その目標値と実際のバルブタイミングとの偏差が算出される。そして、この偏差と保持デューティ値とに基づいて、制御デューティ値が算出される。なお、保持デューティ値というのは、VVTの進角速度が「0」となるときのデューティ値、換言すれば、現状の進角値を維持するためのデューティ値である。
【0003】
この保持デューティ値は、OCVの製造公差、経時変化、作動油の温度、エンジン回転数等により変動しうる。このため、上記技術では、始動直後、あるいは油温が所定温度(例えば図7のα2)以下である場合を除き、この保持デューティ値をそのときどきの運転状態に応じて更新するようにしている。また、上記従来技術では、この保持デューティ値を、次回のエンジン始動時等に用いるべく、学習更新するようにしている。すなわち、上記従来技術では、保持デューティ値を更新するのと同時に学習し(RAMに記憶し)、次回のエンジン始動時においては、前回学習しておいた保持デューティ値を用いて、制御デューティ値を算出するようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記従来技術では、次に記すような問題があった。すなわち、本願発明者等は、油温(又は水温)に対する実際の保持デューティ値DAが、図7に示すように、低温側(例えばα1)と高温側(例えばα4)とで高く、中間領域(例えばα3)では低いという関係にあることを見出した。かかる状況下においては、上記従来技術の如く学習制御を行った場合には、次のような不具合が生じうる。
【0005】
つまり、前回運転時において、中間領域の油温α3で保持デューティ値DAを学習し、その後エンジンを停止させたとする。そして、次回の運転時に、低温側の油温α1で始動させた場合、適正な保持デューティ値DAは、油温α1に対応するβ3であるにもかかわらず、上記従来技術では、前回学習された油温α3に対応するβ1が保持デューティ値DAとして採用されることとなってしまう。そのため、β3とβ1の偏差ΔDA1に相当するVVTの制御誤差(遅角側への誤差)が生じてしまうおそれがあった。その結果、VVTの進角量の不足に起因してトルク不足、ひいては加速不良が起こってしまうおそれがあった。
【0006】
本発明は前述した事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、保持制御値に基づいて制御値を算出し、その制御値に基づいて可変バルブタイミング機構を制御するエンジンのバルブタイミング制御装置であって、始動時又は冷間時において適正な保持制御値を得ることができ、もって加速不良等のエンジンへの悪影響を防止することのできるエンジンのバルブタイミング制御装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明においては、
エンジンのクランクシャフトに同期してそれぞれ所定のタイミングで駆動され、燃焼室に通じる吸気通路及び排気通路をそれぞれ開閉する吸気バルブ及び排気バルブと、前記吸気バルブ及び排気バルブのうち少なくとも一方のバルブタイミングを変更させる可変バルブタイミング機構と、前記可変バルブタイミング機構を駆動するためのアクチュエータと、前記エンジンの運転状態を検出する運転状態検出手段と、前記運転状態検出手段の検出結果に基づき、前記可変バルブタイミング機構により変更されるバルブタイミングの目標値を算出する目標バルブタイミング算出手段と、前記可変バルブタイミング機構により変更される実際のバルブタイミングを検出する実バルブタイミング検出手段と、前記目標バルブタイミング算出手段にて算出された目標値及び前記実バルブタイミング検出手段にて検出された実際のバルブタイミングの偏差を算出する偏差算出手段と、少なくとも前記偏差算出手段にて算出された偏差、及び、前記可変バルブタイミング機構の進角量を一定量に維持せしめるための保持制御値に基づいて制御値を算出する制御値算出手段と、前記制御値算出手段により算出された制御値に基づいて、前記アクチュエータを制御して可変バルブタイミング機構を制御する制御手段と、前記エンジンの運転中において前記保持制御値の学習値である保持制御学習値を学習更新する保持制御値学習手段とを備え、前記エンジンの始動時又は冷間時には、前記学習手段にて学習された前記保持制御学習値をもって保持制御値とするエンジンの可変バルブタイミング制御装置であって、前記保持制御値は、前記エンジンの温度に対して低温側と高温側とで高く、中間領域では低いという関係にあり、前記保持制御値学習手段による前記保持制御学習値の学習更新を、前記エンジンの温度が高温側のときにのみ許容する学習更新許可手段を設けたことをその要旨としている。
【0008】
また、請求項2に記載の発明では、請求項1に記載のエンジンの可変バルブタイミング制御装置において、前記エンジンの温度が高温側のときは、前記エンジンが完全暖機状態となっていることをもって満たされるものであることをその要旨としている。
【0009】
さらに、請求項3に記載の発明では、請求項1又は2に記載のエンジンの可変バルブタイミング制御装置において、前記アクチュエータは、前記可変バルブタイミング機構に供給される制御油圧を調整するべくデューティ制御されるオイルコントロールバルブであることをその要旨としている。
【0010】
(作用)
上記請求項1に記載の発明によれば、吸気バルブ及び排気バルブは、エンジンのクランクシャフトに同期してそれぞれ所定のタイミングで駆動され、燃焼室に通じる吸気通路又は排気通路をそれぞれ開閉する。可変バルブタイミング機構は、アクチュエータにより駆動され、吸気バルブ及び排気バルブの少なくとも一方のバルブタイミングを変更させる。
【0011】
運転状態検出手段によりエンジンの運転状態が検出され、その検出結果に基づき、目標バルブタイミング算出手段では、可変バルブタイミング機構により変更されるバルブタイミングの目標値が算出される。また、実バルブタイミング検出手段では、可変バルブタイミング機構により変更される実際のバルブタイミングが検出される。さらに、目標バルブタイミング算出手段にて算出された目標値及び実バルブタイミング検出手段にて検出された実際のバルブタイミングの偏差が、偏差算出手段によって算出される。そして、少なくとも偏差算出手段にて算出された偏差、及び、可変バルブタイミング機構の進角量を一定量に維持せしめるための保持制御値に基づいて、制御値算出手段では、制御値が算出される。その制御値に基づいて、制御手段では、アクチュエータが制御されて可変バルブタイミング機構が制御される。
【0012】
また、エンジンの運転中において、保持制御値学習手段によって保持制御値の学習値である保持制御学習値が学習更新される。このため、保持制御値は、アクチュエータ等の製造公差や、経時変化等によって変動しうるが、かかる学習更新が行われることで、保持制御値の適正化が図られる。
【0013】
さらに、エンジンの始動時又は冷間時には、前記学習手段にて学習された保持制御学習値をもって保持制御値とされる。ところで、上記発明が解決しようとする課題でも指摘した通り、エンジンの温度(例えば油温や水温)に対する実際の保持制御値は、低温側と高温側とで高く、中間領域では低いという関係にある。これに対し、本発明では、前記保持制御値学習手段による前記保持制御学習値の学習更新は、学習更新許可手段によって、エンジンの温度が高温側のときにのみ許容される。このため、高温側でのみ学習更新が許容された保持制御学習値は、低温側の実際の保持制御値との間に差異はあまり生じず、このため、次回の始動時又は冷間時において用いられる保持制御値はほぼ適正なものとなりうる。
【0014】
また、請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明の作用に加えて、前記エンジンの温度が高温側のときは、エンジンが完全暖機状態となっていることをもって満たされる。このため、上記作用がより確実に奏される。
【0015】
さらに、請求項3に記載の発明によれば、請求項1及び2に記載の発明の作用に加えて、前記アクチュエータは、前記可変バルブタイミング機構に供給される制御油圧を調整するべくデューティ制御されるオイルコントロールバルブである。つまり、次回の始動時又は冷間時において用いられるオイルコントロールバルブの保持デューティ値はほぼ適正なものとなりうる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のエンジンのバルブタイミング制御装置をガソリンエンジンのそれに具体化した一実施の形態について、図面を参照して説明する。
【0017】
先ず、エンジン10のバルブタイミング制御装置VCの構成について図1及び図2を参照して説明する。ここに、図1はエンジンのバルブタイミング制御装置VCを含むガソリンエンジンシステムを示す概略構成図である。
【0018】
エンジン10は、複数のシリンダが形成されているシリンダブロック11と、シリンダブロック11上部に連結されるシリンダヘッド12と、シリンダブロック11の各シリンダ内を上下に往復移動するピストン13とを備えている。また、ピストン13の下端部にはクランクシャフト14が連結されており、ピストン13が上下動することによりクランクシャフト14が回転させられる。
【0019】
さらに、クランクシャフト14の近傍には、クランク角センサ40が配設されており、クランク角センサ40は、クランクシャフト14に連結されている磁性体ロータ(図示しない)と、電磁ピックアップ(図示しない)とから構成されている。ここで、ロータの外周には欠歯を有する等角度歯が形成されており、ロータの等角度歯が電磁ピックアップの前方を通過する毎に、パルス状のクランク角度信号が検出される。そして、後述する気筒判別センサ42による基準位置信号の発生後に、クランク角センサ40からのクランク角度信号の発生数を計測することで、クランクシャフト14の回転角度(クランク角度)が検出される。
【0020】
各シリンダブロック11、及びシリンダヘッド12の内壁と、ピストン13の頂部とによって区画形成された空間は、混合気を燃焼させるための燃焼室15として機能する。また、シリンダヘッド12の頂部には、混合気に点火するための点火プラグ16が、燃焼室15に突出するように配設されている。各点火プラグ16は、プラグコード等(図示しない)を介してディストリビュータ18に接続されている。そして、イグナイタ19から出力された高電圧は、ディストリビュータ18によって、クランク角度に同期して各点火プラグ16に分配される。
【0021】
さらに、ディストリビュータ18には、排気側カムシャフト33に連結され、クランクシャフト14の回転数を検出するエンジン回転数センサ41が配設されている。エンジン回転数センサ41は、クランクシャフト14に同期して回転する磁性体ロータ(図示しない)と、電磁ピックアップ(図示しない)とからなり、電磁ピックアップがロータの回転数を検出することにより、クランクシャフト14の回転数(エンジン回転数NE)が検出されることとなる。また、ディストリビュータ18には、ロータの回転からクランクの基準位置を所定の割合で検出するための気筒判別センサ42が配設されている。
【0022】
シリンダブロック11には、冷却水通路を流れる冷却水の温度(冷却水温)THWを検出するための水温センサ43が配設されている。シリンダヘッド12は、吸気ポート22及び排気ポート32を有しており、吸気ポート22には吸気通路20が接続されており、排気ポート32には排気通路30が接続されている。また、シリンダヘッド12の吸気ポート22には、吸気バルブ21が配設され、排気ポート32には排気バルブ31が配設されている。
【0023】
そして、吸気バルブ21の上方には、吸気バルブ21を開閉駆動するための吸気側カムシャフト23が配置され、排気バルブ31の上方には、排気バルブ31を開閉駆動するための排気側カムシャフト33が配置されている。また、各カムシャフト23、33の一端には、吸気側タイミングプーリ27、排気側タイミングプーリ34が装着されており、各タイミングプーリ27、34は、タイミングベルト35を介して、クランクシャフト14に連結されている。
【0024】
従って、エンジン10の作動時にはクランクシャフト14からタイミングベルト35及び各タイミングプーリ27、34を介して各カムシャフト23、33に回転駆動力が伝達され、各カムシャフト23、33が回転することにより吸気バルブ21、及び排気バルブ31が開閉駆動される。これら各バルブ21、31は、クランクシャフト14の回転及びピストン13の上下動に同期して、すなわち吸気行程、圧縮行程、爆発・膨張行程、及び排気行程よりなるエンジン10における一連の4行程に同期して、所定の開閉タイミングで駆動される。
【0025】
さらに、吸気側カムシャフト23の近傍には、吸気バルブ21のバルブタイミングを検出するためのカム角センサ44が配設されており、カム角センサ44は、吸気側カムシャフト23に連結された磁性体ロータ(図示せず)と電磁ピックアップとから構成されている。また、磁性体ロータの外周には、複数の歯が等角度毎に形成されており、例えば、所定気筒の圧縮上死点(TDC)の前、BTDC90°〜30°の間に、吸気側カムシャフト23の回転にともなうパルス状のカム角度信号が検出されるようになっている。
【0026】
吸気通路20の空気取り入れ側には、エアクリーナ24が接続されており、吸気通路20の途中には、アクセルペダル(図示しない)に連動して開閉駆動されるスロットル弁26が配設されている。そして、かかるアクセルペダルが開閉されることにより、吸入空気量が調整される。
【0027】
そして、スロットル弁26の近傍には、スロットル開度TAを検出するスロットルセンサ45及びスロットル弁26の全閉を検知する全閉スイッチ46が設けられている。
【0028】
さらに、スロットル弁26の下流側には、吸気脈動を抑制するためのサージタンク25が形成されている。そして、サージタンク25には、サージタンク25内における吸気圧(PiM)を検出する吸気圧力センサ47が配設されている。また、各シリンダの吸気ポート22の近傍には、燃焼室15へ燃料を供給するためのインジェクタ17が配設されている。各インジェクタ17は、通電により開弁される電磁弁であり、各インジェクタ17には、燃料ポンプ(図示しない)から圧送される燃料が供給される。
【0029】
従って、エンジン10の作動時においては、吸気通路20には、エアクリーナ24によって濾過された空気が取り込まれ、その空気の取り込みと同時に各インジェクタ17から吸気ポート22に向けて燃料が噴射される。この結果、吸気ポート22では混合気が生成され、混合気は、吸入行程において開弁される吸気バルブ21の開弁にともなって、燃焼室15内に吸入される。
【0030】
排気通路30の途中には、排ガスを浄化するための三元触媒を内蔵してなる触媒コンバータ36が配置されている。また、排気通路30の途中には、排ガス中の酸素濃度を検出する酸素センサ48が配設されている。
【0031】
さらに、エンジン10には、同エンジン10を始動させるためのスタータ28が設けられている。このスタータ28には、その作動状態を検知するスタータスイッチ49が設けられている。スタータスイッチ49は、エンジン10の始動時において運転者によりイグニッションスイッチ(図示略)がOFF位置の状態からスタート位置まで操作され、スタータが作動しているとき(クランキング状態にあるとき)にスタータ信号STAを「オン」として出力する。また、エンジン10の始動が完了して(完爆状態となって)、イグニッションスイッチがスタート位置からON位置まで戻されると、スタータスイッチ49は、スタータ信号STAを「オフ」として出力する。
【0032】
本実施の形態では、上述したクランク角センサ40、エンジン回転数センサ41、気筒判別センサ42、水温センサ43、カム角センサ44、スロットルセンサ45、全閉スイッチ46、吸気圧力センサ47、酸素センサ48及びスタータスイッチ49等によって運転状態検出手段が構成されている。また、特に、カム角センサ44、クランク角センサ40等により、実バルブタイミング検出手段が構成されている。
【0033】
本実施の形態におけるガソリンエンジンシステムでは、吸気バルブ21の開閉タイミングの変更(バルブオーバラップ量の変更)を実現するために、油圧により駆動される可変バルブタイミング機構50(以下「VVT」という。)が配設されている。このVVT50は、クランクシャフト14(吸気側タイミングプーリ27)の回転に対する吸気側カムシャフト23の回転の位相を変化させることにより、吸気バルブ21のバルブタイミングを連続的に変更させるための機構である。
【0034】
かかるVVT50のシステム構成について、図2を参照して説明する。ここに、図2はVVT50が配設された吸気側カムシャフト23近傍の断面、及びVVT50の制御システム全体を示す説明図である。
【0035】
VVT50の制御システムは、VVT50、VVT50に対して駆動力を印加するアクチュエータを構成するオイルコントロールバルブ80(以下「OCV」という。)、カム角度信号を検出するカム角センサ44、その他の各種センサ、及びカム角センサ44をはじめとする各種センサからの入力信号に基づいてOCV80を駆動制御する電子制御装置(以下「ECU」という)70を備えている。
【0036】
VVT50は、吸気側カムシャフト23と吸気側タイミングプーリ27との間に配設されており、吸気側カムシャフト23は、シリンダヘッド12、及びベアリングキャップ51間において回転自在に支持されている。吸気側カムシャフト23の先端部近傍には、吸気側タイミングプーリ27が相対回転可能に装着されており、また、吸気側カムシャフト23の先端には、インナキャップ52が中空ボルト53及びピン54により一体回転可能に取着されている。
【0037】
吸気側タイミングプーリ27には、キャップ55を有するハウジング56がボルト57及びピン58により一体回転可能に取着されており、このハウジング56によって、吸気側カムシャフト23の先端、及びインナキャップ52の全体が覆われている。また、吸気側タイミングプーリ27の外周には、タイミングベルト35を掛装するための外歯27aが多数形成されている。
【0038】
吸気側カムシャフト23及び吸気側タイミングプーリ27は、ハウジング56及びインナキャップ52間に介在されたリングギヤ59によって連結されている。リングギヤ59は、略円環形状をなし、吸気側タイミングプーリ27、ハウジング56及びインナキャップ52によって囲まれた空間S内において、吸気側カムシャフト23の軸方向へ往復動自在に収容されている。また、リングギヤ59の内外周には多数の歯59a、59bが形成されている。
【0039】
これに対応して、インナキャップ52の外周及びハウジング56の内周には、多数の歯52a、56bがそれぞれ形成されている。これらの歯59a、59b、52a、56bはいずれも、その歯すじが吸気側カムシャフト23の軸線に対して所定角度で交差するヘリカル歯となっている。すなわち、歯52aと歯59aとが互いに噛合し、歯56bと歯59bとが互いに噛合している、ヘリカルスプラインを構成している。そして、これらの噛合によって、吸気側タイミングプーリ27の回転は、ハウジング56、及びインナキャップ52を介して、吸気側カムシャフト23に伝達される。また、各歯59a、59b、52a、56bがヘリカル歯であることから、リングギヤ59が吸気側カムシャフト23の軸方向に移動すると、インナキャップ52及びハウジング56に捻り力が付与され、吸気側カムシャフト23が吸気側タイミングプーリ27に対して相対移動する。
【0040】
空間S内においては、リングギヤ59を軸方向へ移動させるために、リングギヤ59の先端側に第1油圧室60が、リングギヤ59の後端側に第2油圧室61がそれぞれ形成されている。また、ベアリングキャップ51には、第1油圧供給孔51a及び第2油圧供給孔51bが形成されている。さらに、吸気側カムシャフト23内部には、第1油圧供給孔51aと第1油圧室60とを連通する第1油圧供給路62、及び第2油圧供給孔51bと第2油圧室61とを連通する第2油圧供給路63がそれぞれ形成されている。
【0041】
そして、各油圧供給孔51a、51bには、油圧ポンプ64によってオイルパン65から吸い上げられた潤滑油が、所定の圧力をもってオイルフィルタ66を介して供給される。また、各油圧供給路62、63を介して各油圧室60、61へ選択的に油圧を供給するために、各油圧供給孔51a、51bには、OCV80が接続されている。
【0042】
このOCV80は、電磁式アクチュエータ81及びコイルスプリング82によって駆動されるプランジャ83がスプール84を軸方向に往復移動させることにより、潤滑油の流れ方向を切り替える4ポート方向制御弁である。そして、電磁式アクチュエータ81がデューティ制御されることによって、その開度が調整され、各油圧室60、61に供給する油圧の大きさが調整される。
【0043】
OCV80のケーシング85は、タンクポート85t、Aポート85a、Bポート85b、及びリザーバポート85rを有している。そして、タンクポート85tは、油圧ポンプ64を介してオイルパン65と接続されており、Aポート85aは第1油圧供給孔51aと、Bポート85bは第2油圧供給孔51bとそれぞれ接続されている。また、リザーバポート85rは、オイルパン65と連通されている。
【0044】
スプール84は、円筒状の弁体であり、2つのポート間における潤滑油の流れを封止する4つのランド84aと、2つのポート間を連通し、潤滑油の流れを許容するパセージ84bと、さらに他の2つのパセージ84cとを有している。
【0045】
これらの構成を備えるVVT50では、OCV80が駆動制御され、スプール84が図面左方に移動された場合には、中央のパセージ84bはタンクポート85tとAポート85aとを連通し、第1油圧供給孔51aに潤滑油が供給される。そして、第1油圧供給孔51aに供給された潤滑油は、第1油圧供給路62を介して第1油圧室60に供給され、リングギヤ59の先端側に油圧が印加される。
【0046】
これと同時に、図中右側のパセージ84cは、Bポート85bとリザーバポート85rとを連通し、第2油圧室61内の潤滑油は、第2油圧供給路63、第2油圧供給孔51b、及びOCV80のBポート85b、リザーバポート85rを介して、オイルパン65に排出される。
【0047】
従って、リングギヤ59は、先端側に印加された油圧によって後端側(図面右方)に回動しながら移動され、インナキャップ52を介して吸気側カムシャフト23に捻りが付与される。この結果、吸気側タイミングプーリ27(クランクシャフト14)に対する吸気側カムシャフト23の回転位相が変更され、吸気側カムシャフト23は最遅角位置から最進角位置に向けて回転し、吸気バルブ21の開弁タイミングが進角される(バルブオーバラップ量大)。
【0048】
こうして開弁タイミングが進角された吸気バルブ21は、排気バルブ31が開弁している間に開弁されることとなり、吸気バルブ21と排気バルブ31とが同時に開弁するバルブオーバラップ量が拡大される。なお、リングギヤ59の後端側への移動は、リングギヤ59が吸気側タイミングプーリ27と当接することによって規制され、リングギヤ59が吸気側タイミングプーリ27と当接して停止した際に、吸気バルブ21の開弁タイミングが最も早くなる。
【0049】
一方、OCV80が駆動制御され、スプール84が図面右方に移動された場合には、中央のパセージ84bはタンクポート85tとBポート85bとを連通し、第2油圧供給孔51bに潤滑油が供給される。そして、第2油圧供給孔51bに供給された潤滑油は、第2油圧供給路63を介して第2油圧室61に供給され、リングギヤ59の後端側に油圧が印加される。
【0050】
これと同時に、図中左側のパセージ84cは、Aポート85aとリザーバポート85rとを連通し、第1油圧室60内の潤滑油は、第1油圧供給路62、第1油圧供給孔51a、及びOCV80のAポート85a、リザーバポート85rを介して、オイルパン65に排出される。
【0051】
したがって、リングギヤ59は、後端側に印加された油圧によって先端側(図面左方)に回動しながら移動され、インナキャップ52を介して吸気側カムシャフト23に逆向きの捻りが付与される。この結果、吸気側タイミングプーリ27(クランクシャフト14)に対する吸気側カムシャフト23の回転位相が変更され、吸気側カムシャフト23は最進角位置から最遅角位置に向けて回転し、吸気バルブ21の開弁タイミングが遅角される(バルブオーバラップ量小)。
【0052】
こうして、吸気バルブ21の開弁タイミングが遅角されることにより、吸気バルブ21と排気バルブ31とが同時に開弁するバルブオーバラップ量が短縮、あるいは、ゼロとされる。なお、リングギヤ59の先端側への移動は、リングギヤ59がハウジング56と当接することによって規制され、リングギヤ59がハウジング56と当接して停止した際に、吸気バルブ21の開弁タイミングが最も遅くなる。
【0053】
上記VVT50により変更される吸気バルブ21の実際のバルブタイミングは、カム角センサ44から出力されるカム角度信号と、クランク角センサ40から出力されるクランク角度信号とによって算出される。すなわち、ECU70にカム角度信号が入力されてから、BTDC30°のクランク角度信号(基準NEタイミング信号)が入力されるまでに要する時間、例えば、エンジン回転数NEを計測し、その時間を変位角に換算することによってクランクシャフト14に対する吸気側カムシャフト23の実変位角が算出されるのである。
【0054】
続いて、本実施の形態に係る内燃機関のバルブタイミング制御装置VCの制御系について図3に示す制御ブロック図を参照して説明する。
本実施の形態に係る内燃機関のバルブタイミング制御装置VCの制御系は、電子制御装置70(以下「ECU」という。)を核として構成されている。そして、ECU70によって目標バルブタイミング算出手段、偏差算出手段、制御値算出手段、制御手段、保持制御値学習手段及び学習更新許可手段等が構成されている。
【0055】
ECU70は、VVT制御プログラム等の各種制御プログラム、各種条件に対応したバルブタイミングの変更を行うためのマップを格納したROM71を有している。また、ECU70はROM71に格納された制御プログラムに基づいて演算処理を実行するCPU72、CPU72での演算結果、各センサから入力されたデータ等を一時的に記憶するRAM73、電源供給停止時にRAM73に格納された各種データを保持するためのバックアップRAM74を有している。そして、CPU72、ROM71、RAM73及びバックアップRAM74は、双方向バス75を介して互いに接続されるとともに、入力インターフェース76及び出力インターフェース77と接続されている。
【0056】
入力インターフェース76には、クランク角センサ40、エンジン回転数センサ41、気筒判別センサ42、水温センサ43、カム角センサ44、スロットルセンサ45、全閉スイッチ46、吸気圧力センサ47、酸素センサ48、スタータスイッチ49等が接続されている。そして、各センサ等から出力された信号がアナログ信号である場合には、図示しないA/Dコンバータによってデジタル信号に変換された後、双方向バス75に出力される。また、出力インターフェース77には、インジェクタ17、イグナイタ19、OCV62等の外部回路が接続されており、これら外部回路は、CPU72において実行された制御プログラムの演算結果に基づいて作動制御される。
【0057】
次に、上記構成を備えた本実施の形態に係るエンジンのバルブタイミング制御装置VCにおける可変バルブタイミング(VVT)制御プログラムについて図4〜図6に示すフローチャートを参照して説明する。すなわち、図4〜図6に示すフローチャートは、制御デューティ値Ukを算出するとともに、保持デューティ値DAを学習するべく、ECU70により実行される「保持デューティ値学習制御ルーチン」を示すものであって、所定クランク角毎の割り込みで実行される。
【0058】
処理がこのルーチンに移行すると、ECU70はまず、ステップ101(図4参照)において、各種センサ等からの検出信号に基づき、各種運転状態を示す信号を読み込む。
【0059】
次に、ステップ102においては、カム角センサ44から出力されるカム角度信号と、クランク角センサ40から出力されるクランク角度信号とに基づき、実際のカムシャフト進角値(以下、「実進角値」と称する)VTBを読み込む。また、ステップ103においては、現在の運転状態に基づき、目標となるカムシャフト進角値(以下、「目標進角値」と称する)VTTを算出する。
【0060】
さらに、続くステップ104においては、今回算出した目標進角値VTTから今回読み込んだ実進角値VTBを減算した値を偏差Ekとして設定する。
そして、ステップ105において、ECU70は、今回算出された偏差Ekと「0」とを比較する。そして、偏差Ekが「0」以上の場合には、ステップ106に移行する。
【0061】
ステップ106において、ECU70は、バルブタイミングを進角側にするために、下記式(1)に従って制御デューティ値Ukを算出する。
Uk=Kp1*Ek+Kd1(Ek−Eki-1 )+DA ……(1)
ここで、Kp1,Kd1はフィードバックゲインである。また、Eki-1 は、前回の偏差Ekである。
【0062】
一方、ステップ105において、偏差Ekが負の場合には、ステップ107に移行する。
ステップ107において、ECU70は、バルブタイミングを遅角側にするために、下記式(2)に従って制御デューティ値Ukを算出する。
【0063】
Uk=Kp2*Ek+Kd2(Ek−Eki-1 )+DA ……(2)
ここで、Kp2,Kd2はフィードバックゲインである。なお、本実施の形態においては、上記式(1),(2)間で、フィードバックゲインを異なった値としたが、同じ値であっても何ら差し支えない。そして、算出された制御デューティ値Ukは、制御信号として、OCV80(リニアソレノイド)に出力される。
【0064】
さて、ステップ106又はステップ107から移行して、ステップ108において、ECU70は、スタータ信号STAがオンであるか否かを判断する。そして、スタータ信号STAがオンの場合には、現在が始動時であるものと判断してステップ109へ移行する。ステップ109においては、学習されRAM73に記憶されている保持デューティ学習値DAMを、保持デューティ値DAとして設定するとともに、保持デューティ学習値DAMを、今回の演算に使用される保持デューティ値DA(i)として設定する。そして、ECU70はその後の処理を一旦終了する。
【0065】
また、前記ステップ108において、スタータ信号STAがオフの場合には、現在が始動時ではないものと判断してステップ110へ移行する。ステップ110においては、現在の冷却水温THWが、予め定められた所定値α2(図7参照)以上であるか否かを判断する。ここで、所定値α2というのは、冷間時が否かの判断の境となる値である。そして、現在の冷却水温THWが所定値α2未満の場合には、ECU70は、現在が冷間時であるものと判断して上記同様ステップ109へ移行する。つまり、学習されRAM73に記憶されている保持デューティ学習値DAMを、保持デューティ値DAとして設定するとともに、保持デューティ学習値DAMを、今回の演算に使用される保持デューティ値DA(i)として設定する。そして、ECU70はその後の処理を一旦終了する。
【0066】
これに対し、現在の冷却水温THWが所定値α2以上の場合には、ECU70は、現在が始動時でも冷間時でもないものと判断して、ステップ111(図5参照)へ移行する。ステップ111において、ECU70は、後述する基準設定フラグXKIJUNが「1」であるか否かを判断する。そして、基準設定フラグXKIJUNが「1」でない、つまり「0」の場合には、学習条件成立判定用の基準値(実基準値YA、目標基準値RA)を設定するべく、ステップ112(図6参照)へ移行する。
【0067】
ステップ112において、ECU70は、現在の目標進角値VTTを目標基準値RAに入力するとともに、現在の実進角値VTBを実基準値YAに入力する。また、これとともに、基準設定フラグXKIJUNを「1」に設定する。
【0068】
さらに、次のステップ113において、カウンタのカウント値C1を「0」にクリヤするとともに、続くステップ114において、学習条件成立判定用の学習中フラグXGKSを「0」に設定する。さらに、ステップ115において、ECU70は、現在RAM73に記憶されている制御デューティ値Ukの記憶値UkMを消去しておく。そして、その後の処理を一旦終了する。
【0069】
一方、前記ステップ111(図5参照)において、基準設定フラグXKIJUNが「1」であると判断された場合には、ステップ116へ移行する。ステップ116において、ECU70は、現在、学習中フラグXGKSが「1」に設定されているか否かを判断する。そして、学習中フラグXGKSが「1」に設定されていない、つまり「0」の場合には、ステップ117へ移行する。
【0070】
ステップ117において、ECU70は、目標進角値VTTがほぼ一定であるか否かを判断する。すなわち、目標基準値RAに対する目標進角値VTTの変動幅が微小範囲ΔR以内であるか否かを判断する。そして、目標進角値VTTがほぼ一定でない場合には、再度上述したステップ112へ移行し、目標基準値RA、実基準値YAの入力等をやり直す(ステップ112〜ステップ115)。
【0071】
これに対し、目標進角値VTTがほぼ一定である場合には、ステップ118へ移行する。ステップ118においては、実基準値YAがほぼ一定であるか否かを判断する。すなわち、実基準値YAに対する実進角値VTBの変動幅が微小範囲ΔY以内であるか否かを判断する。そして、実進角値VTBがほぼ一定でない場合にも、再度上述したステップ112へ移行し、目標基準値RA、実基準値YAの入力等をやり直す(ステップ112〜ステップ115)。また、実進角値VTBがほぼ一定の場合には、保持デューティDAの学習制御を実行するべく、ステップ119へ移行する。
【0072】
ステップ119においては、上述したカウンタのカウント値C1が、予め定められた所定時間T1以上となったか否かを判断する。そして、カウント値C1が未だ所定時間T1以上となっていない場合には、何らの処理をも行うことなくその後の処理を一旦終了する。これに対し、カウント値C1が所定時間T1以上となった場合には、ステップ120へ移行する。
【0073】
ステップ120において、ECU70は、学習中フラグXGKSを「1」に設定するとともに、続くステップ121において、現在の制御デューティ値Ukを記憶値UkMとして設定する。さらに、次のステップ122において、カウンタのカウント値C2を「0」にクリヤし、その後の処理を一旦終了する。
【0074】
さて、上記ステップ116において、学習中フラグXGKSが「1」の場合には、ステップ123へ移行する。ステップ123においては、実基準値YAがほぼ一定であるか否かを再度判断する。すなわち、実基準値YAに対する実進角値VTBの変動幅が微小範囲ΔY以内であるか否かを判断する。そして、実進角値VTBがほぼ一定でない場合、再度上述したステップ112へ移行し、目標基準値RA、実基準値YAの入力等をやり直す(ステップ112〜ステップ115)。また、実進角値VTBがほぼ一定の場合には、記憶した制御デューティ値Uk(記憶値UkM)を用いても実進角値VTBがほぼ変わらないことが確認できたとして、ステップ124へ移行する。
ステップ124においては、カウンタのカウント値C2が予め定められた所定時間T2以上となったか否かを判断する。そして、カウント値C2が未だ所定時間T2以上となっていない場合には、その後の処理を一旦終了する。これに対し、カウント値C2が所定時間T2以上となった場合には、記憶値UkMを用いても実進角値VTBが所定時間(T2)の間ほぼ変わらないことが確認できたとして、ステップ125へ移行する。
【0075】
ステップ125においては、現在記憶されている上記記憶値UkMを保持デューティ値DAとして設定する。また、次のステップ126においては、現在の冷却水温THWが、予め定められた所定値α4以上か否かを判断する。ここで、冷却水温THWが所定値α4以上であることは、エンジン10が完全暖機状態であることを意味し、かつ、図7に示すように、保持デューティ値DAが相当レベル以上にあることを意味する。そして、現在の冷却水温THWが所定値α4に満たない場合には、次回の始動時又は冷間時のために保持デューティ値DAを記憶しておくのは妥当でないものと判断して、その後の処理を一旦終了する。これに対し、現在の冷却水温THWが所定値α4以上の場合には、次回の始動時又は冷間時のために保持デューティ値DAを記憶しておくべく、ステップ127において、ECU70は、現在の保持デューティ値DAを保持デューティ学習値DAMとして設定する。さらに、続くステップ128において、学習制御を終了するべく、ECU70は基準設定フラグXKIJUNを「0」に設定する。そして、その後の処理を一旦終了する。
【0076】
このように、上記「保持デューティ値学習制御ルーチン」においては、そのときどきの目標進角値VTTと実進角値VTBとの偏差Ek、及び、保持デューティ値DAに基づいて制御デューティ値Ukが算出される。また、これとともに、所定条件下で、次回の始動時又は冷間時のために保持デューティ値DAが学習更新される。
【0077】
次に、本実施の形態の作用及び効果について説明する。
・本実施の形態では、エンジン10の運転中において、保持デューティ値DAが適宜更新される。このため、本来的に保持デューティ値DAは、OCV80の製造公差や、経時変化等によって変動しうるものであるが、かかる学習更新が行われることで、保持デューティ値DAの適正化が図られる。
【0078】
・さらに、エンジン10の始動時又は冷間時には、予め学習された保持デューティ学習値DAMをもって保持デューティ値DAとされる。ところで、図7に示すように、エンジン10の温度(例えば油温や冷却水温THW)に対する実際の保持デューティ値DAは、低温側と高温側とで高く、中間領域では低いという関係にある。これに対し、本実施の形態では、エンジン10の温度が所定温度以上のときにのみ、つまり、冷却水温THWが所定値α4以上の場合にのみ保持デューティ学習値DAMの学習更新が許容される。
【0079】
このため、所定値α4以上、つまり、高温側でのみ学習更新が許容された保持デューティ学習値DAMは、次回始動時(又は冷間時)における低温側の実際の保持デューティ値DAとの間に差異はあまり生じない。例えば、図中、冷却水温THWが所定値α4に対応する時点で学習が行われたとすると、保持デューティ値DA(保持デューティ学習値DAM)は「β2」であるのに対し、冷間時等において冷却水温THWが所定値α1に対応する時点における実際の保持デューティ値DAは「β3」であり、その差はΔDA2とわずかである。従って、次回の始動時又は冷間時において用いられる保持デューティ値DAはほぼ適正なものとなりうる。
【0080】
そのため、バルブタイミングの制御誤差(遅角側への誤差)が生じてしまうのを防止することができる。その結果、バルブタイミングの進角量の不足に起因してトルク不足、ひいては加速不良が起こってしまうというエンジン10への悪影響を確実に防止することができる。
【0081】
・特に、上記所定値α4は、エンジン10が完全暖機状態となっていることをもって1つの条件が満たされる。このため、上記作用効果がより確実に奏されることとなる。
【0082】
・さらに、本実施の形態では、目標進角値VTT及び実進角値VTBがともにほぼ一定である場合にのみ、学習制御を行うこととした。このため、誤学習を裂けて学習精度の向上を図ることができる。
【0083】
尚、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で構成の一部を適宜に変更して次のように実施することもできる。
(1)上記実施の形態では、特に言及しなかったが、エンジン回転数NE等に応じて所定値α2,α4を可変とするようにしてもよい。これは、図7に示すような保持デューティ値DAの特性がエンジン回転数NEによっても変動しうることを考慮したものである。従って、上記のように所定値α2,α4を可変とすることで、さらなる制御性の向上を図ることができる。
【0084】
(2)上記実施の形態では、保持デューティ値DAの学習更新の許可の有無を判断する際のパラメータとして冷却水温THWを採用したが、エンジン10の温度に相当するパラメータであれば、他のパラメータ(例えば油温等)を採用してもよい。
【0085】
(3)上記実施の形態では、可変バルブタイミング機構として、リングギヤ59が移動するタイプのVVT50を採用したが、その外のタイプのVVT(例えばベーン式のVVT)を採用してもよい。
【0086】
(4)上記実施の形態においては、エンジンとしてガソリンエンジンのバルブタイミング制御について具体化したが、ディーゼルエンジンのそれに具体化することもできる。
【0087】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、保持制御値に基づいて制御値を算出し、その制御値に基づいて可変バルブタイミング機構を制御するエンジンのバルブタイミング制御において、始動時又は冷間時において適正な保持制御値を得ることができ、もって加速不良等のエンジンへの悪影響を防止することができるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施の形態におけるエンジンのバルブタイミング制御装置を示す概略構成図。
【図2】VVT及びOCV等の構成を示す概略構成図。
【図3】ECUの電気的構成を示すブロック図。
【図4】ECUにより実行される「保持デューティ値学習制御ルーチン」を示すフローチャート。
【図5】図4の続きであって、「保持デューティ値学習制御ルーチン」を示すフローチャート。
【図6】図5の続きであって、「保持デューティ値学習制御ルーチン」を示すフローチャート。
【図7】冷却水温(又は油温)に対する保持デューティ値の特性を示すグラフ。
【符号の説明】
10…エンジン、15…燃焼室、20…吸気通路、21…吸気バルブ、30…排気通路、40…クランク角センサ、41…エンジン回転数センサ、42…気筒判別センサ、43…水温センサ、44…カム角センサ、45…スロットルセンサ、46…全閉スイッチ、47…吸気圧力センサ、48…酸素センサ、49…スタータスイッチ(41〜49の各センサ等は運転状態検出手段を構成している。又、44、40等のセンサは、実バルブタイミング検出手段を構成している。)、50…VVT、70…目標バルブタイミング算出手段、偏差算出手段、制御値算出手段、制御手段、保持制御値学習手段及び学習更新許可手段等を構成するECU。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an engine valve timing control device including a variable valve timing mechanism that changes the valve timing of at least one of an intake valve and an exhaust valve.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, as this type of technology, one disclosed in Japanese Patent Application Laid-Open No. 8-74530 is known. In this technique, the control hydraulic pressure supplied to the variable valve timing mechanism (VVT) is controlled by controlling the control valve (OCV) based on the control duty value, thereby controlling the VVT and thus the valve timing. . By the way, when calculating the control duty value, first, a target value of VVT is calculated based on the operating state of the engine, and a deviation between the target value and the actual valve timing is calculated. A control duty value is calculated based on the deviation and the holding duty value. Note that the holding duty value is a duty value when the VVT advance speed is “0”, in other words, a duty value for maintaining the current advance value.
[0003]
This holding duty value can vary depending on OCV manufacturing tolerance, aging, hydraulic oil temperature, engine speed, and the like. For this reason, in the above technique, this holding duty value is updated according to the operation state at that time, except immediately after starting or when the oil temperature is equal to or lower than a predetermined temperature (for example, α2 in FIG. 7). In the prior art, the hold duty value is learned and updated so as to be used at the next engine start-up. That is, in the above prior art, learning is performed at the same time as the holding duty value is updated (stored in the RAM), and at the next engine start, the control duty value is calculated using the holding duty value learned last time. I am trying to calculate.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
However, the prior art has the following problems. That is, the inventors of the present application show that the actual holding duty value DA with respect to the oil temperature (or water temperature) is high on the low temperature side (for example, α1) and the high temperature side (for example, α4) as shown in FIG. For example, it has been found that α3) has a low relationship. Under such circumstances, the following problems may occur when learning control is performed as in the prior art.
[0005]
That is, at the time of the previous operation, it is assumed that the holding duty value DA is learned with the oil temperature α3 in the intermediate region, and then the engine is stopped. In the next operation, when the engine is started at the oil temperature α1 on the low temperature side, the appropriate holding duty value DA is β3 corresponding to the oil temperature α1, but the above prior art has learned last time. Β1 corresponding to the oil temperature α3 will be adopted as the holding duty value DA. Therefore, there is a possibility that a VVT control error (error on the retard side) corresponding to the deviation ΔDA1 between β3 and β1 may occur. As a result, there is a risk that torque shortage and consequently acceleration failure may occur due to insufficient advance amount of VVT.
[0006]
The present invention has been made in view of the above-described circumstances, and an object of the present invention is to calculate a control value based on a hold control value and control a variable valve timing mechanism based on the control value. It is an object to provide an engine valve timing control device that can obtain an appropriate holding control value at the time of starting or cold, and can prevent adverse effects on the engine such as poor acceleration. .
[0007]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, in the invention described in
At least one of the intake valve and the exhaust valve is driven at a predetermined timing in synchronization with the crankshaft of the engine and opens and closes the intake passage and the exhaust passage respectively leading to the combustion chamber. The variable valve timing mechanism to be changed, the actuator for driving the variable valve timing mechanism, the operating state detecting means for detecting the operating state of the engine, and the variable valve timing based on the detection result of the operating state detecting means. Target valve timing calculation means for calculating a target value of valve timing changed by a mechanism, actual valve timing detection means for detecting actual valve timing changed by the variable valve timing mechanism, and target valve timing calculation means Calculation A deviation calculating means for calculating a deviation between the set target value and the actual valve timing detected by the actual valve timing detecting means, at least the deviation calculated by the deviation calculating means, and the variable valve timing mechanism Control value calculation means for calculating a control value based on a holding control value for maintaining a constant advance amount, and variable by controlling the actuator based on the control value calculated by the control value calculation means Control means for controlling the valve timing mechanism, and the holding control value during operation of the engine Holding control learning value that is the learning value of Holding control value learning means for learning update, and learned by the learning means when the engine is started or cold Said A variable valve timing control device for an engine that uses a hold control learning value as a hold control value, wherein the hold control value is high at a low temperature side and a high temperature side with respect to the temperature of the engine, and low in an intermediate region Yes, said holding control value learning means The holding control learning value by The gist of the invention is that a learning update permission means for allowing the learning update only when the temperature of the engine is on the high temperature side is provided.
[0008]
According to a second aspect of the present invention, in the variable valve timing control device for an engine according to the first aspect, When the engine temperature is high The main point is that the engine is satisfied when the engine is completely warmed up.
[0009]
Further, according to a third aspect of the present invention, in the variable valve timing control device for an engine according to the first or second aspect, the actuator is duty-controlled to adjust a control hydraulic pressure supplied to the variable valve timing mechanism. The gist of this is an oil control valve.
[0010]
(Function)
According to the first aspect of the present invention, the intake valve and the exhaust valve are each driven at a predetermined timing in synchronization with the crankshaft of the engine, and open and close the intake passage and the exhaust passage leading to the combustion chamber, respectively. The variable valve timing mechanism is driven by an actuator and changes the valve timing of at least one of the intake valve and the exhaust valve.
[0011]
The operating state of the engine is detected by the operating state detecting means, and based on the detection result, the target valve timing calculating means calculates the target value of the valve timing changed by the variable valve timing mechanism. Further, the actual valve timing detection means detects the actual valve timing changed by the variable valve timing mechanism. Further, the deviation between the target value calculated by the target valve timing calculating means and the actual valve timing detected by the actual valve timing detecting means is calculated by the deviation calculating means. Then, the control value calculation means calculates the control value based on at least the deviation calculated by the deviation calculation means and the hold control value for maintaining the advance amount of the variable valve timing mechanism at a constant amount. . Based on the control value, the control means controls the actuator to control the variable valve timing mechanism.
[0012]
Further, during the operation of the engine, the holding control value is learned by the holding control value learning means. Hold control learning value that is the learning value of Is updated. For this reason, the holding control value may fluctuate due to manufacturing tolerances of the actuator or the like, a change with time, and the like, but the holding control value is optimized by performing such learning update.
[0013]
Further, when the engine is started or cold, the holding control learning value learned by the learning means is used as the holding control value. By the way, as pointed out in the problem to be solved by the above invention, the actual holding with respect to the engine temperature (for example, oil temperature or water temperature). control The value is high on the low temperature side and high temperature side, and low in the intermediate region. On the other hand, in the present invention, the holding control value learning means The holding control learning value by The learning update is permitted only when the engine temperature is high by the learning update permission means. For this reason, the holding control learning value that is allowed to be updated only on the high temperature side does not differ much from the actual holding control value on the low temperature side, and is therefore used at the next start-up or cold time. The holding control value that can be obtained can be almost appropriate.
[0014]
According to the invention described in
[0015]
Furthermore, according to the invention described in
[0016]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, an embodiment in which a valve timing control device for an engine of the present invention is embodied in a gasoline engine will be described with reference to the drawings.
[0017]
First, the configuration of the valve timing control device VC of the
[0018]
The
[0019]
Further, a
[0020]
A space defined by each
[0021]
Further, the
[0022]
The
[0023]
An
[0024]
Therefore, when the
[0025]
Further, a
[0026]
An
[0027]
In the vicinity of the
[0028]
Further, a
[0029]
Therefore, when the
[0030]
A
[0031]
Further, the
[0032]
In the present embodiment, the
[0033]
In the gasoline engine system of the present embodiment, a variable valve timing mechanism 50 (hereinafter referred to as “VVT”) driven by hydraulic pressure in order to change the opening / closing timing of the intake valve 21 (change of the valve overlap amount). Is arranged. The VVT 50 is a mechanism for continuously changing the valve timing of the
[0034]
The system configuration of the VVT 50 will be described with reference to FIG. FIG. 2 is an explanatory diagram showing a cross section in the vicinity of the
[0035]
The control system of the VVT 50 includes an oil control valve 80 (hereinafter referred to as “OCV”) that constitutes an actuator that applies a driving force to the VVT 50, a
[0036]
The VVT 50 is disposed between the
[0037]
A
[0038]
The
[0039]
Correspondingly, a large number of
[0040]
In the space S, in order to move the
[0041]
Then, the lubricating oil sucked up from the
[0042]
The
[0043]
The
[0044]
The spool 84 is a cylindrical valve body, and four lands 84a that seal the flow of the lubricating oil between the two ports, and a
[0045]
In the VVT 50 having these configurations, when the
[0046]
At the same time, the
[0047]
Accordingly, the
[0048]
The
[0049]
On the other hand, when the
[0050]
At the same time, the
[0051]
Accordingly, the
[0052]
Thus, by delaying the opening timing of the
[0053]
The actual valve timing of the
[0054]
Next, the control system of the valve timing control device VC for the internal combustion engine according to the present embodiment will be described with reference to the control block diagram shown in FIG.
The control system of the valve timing control device VC of the internal combustion engine according to the present embodiment is configured with an electronic control device 70 (hereinafter referred to as “ECU”) as a core. The
[0055]
The
[0056]
The
[0057]
Next, a variable valve timing (VVT) control program in the engine valve timing control device VC according to the present embodiment having the above-described configuration will be described with reference to the flowcharts shown in FIGS. That is, the flowcharts shown in FIGS. 4 to 6 show a “holding duty value learning control routine” executed by the
[0058]
When the processing shifts to this routine, the
[0059]
Next, in
[0060]
Further, in the
In
[0061]
In
Uk = Kp1 * Ek + Kd1 (Ek−Ek i-1 ) + DA ...... (1)
Here, Kp1 and Kd1 are feedback gains. Ek i-1 Is the previous deviation Ek.
[0062]
On the other hand, when the deviation Ek is negative in
In
[0063]
Uk = Kp2 * Ek + Kd2 (Ek−Ek i-1 ) + DA ...... (2)
Here, Kp2 and Kd2 are feedback gains. In the present embodiment, the feedback gain is set to a different value between the above formulas (1) and (2), but the same value may be used. Then, the calculated control duty value Uk is output to the OCV 80 (linear solenoid) as a control signal.
[0064]
Now, shifting from
[0065]
If the starter signal STA is off in
[0066]
On the other hand, when the current coolant temperature THW is equal to or higher than the predetermined value α2, the
[0067]
In step 112, the
[0068]
Further, in the
[0069]
On the other hand, if it is determined in step 111 (see FIG. 5) that the reference setting flag XKIJUN is “1”, the process proceeds to step 116. In
[0070]
In
[0071]
On the other hand, when the target advance value VTT is substantially constant, the routine proceeds to step 118. In
[0072]
In
[0073]
In
[0074]
If the learning flag XGKS is “1” in
In
[0075]
In
[0076]
Thus, in the “holding duty value learning control routine”, the control duty value Uk is calculated based on the deviation Ek between the target advance angle value VTT and the actual advance angle value VTB and the hold duty value DA. Is done. At the same time, the holding duty value DA is learned and updated for the next start-up or cold time under predetermined conditions.
[0077]
Next, the operation and effect of the present embodiment will be described.
In the present embodiment, the holding duty value DA is updated as appropriate during the operation of the
[0078]
Further, when the
[0079]
For this reason, the holding duty learning value DAM that is greater than or equal to the predetermined value α4, that is, the learning update permitted only on the high temperature side, is between the actual holding duty value DA on the low temperature side at the next start (or cold). There is not much difference. For example, if learning is performed at a time when the coolant temperature THW corresponds to the predetermined value α4 in the figure, the holding duty value DA (holding duty learning value DAM) is “β2”, whereas in the cold time, etc. The actual holding duty value DA at the time when the cooling water temperature THW corresponds to the predetermined value α1 is “β3”, and the difference between them is as small as ΔDA2. Therefore, the holding duty value DA used at the next start or cold time can be almost appropriate.
[0080]
Therefore, it is possible to prevent a valve timing control error (error on the retard side) from occurring. As a result, it is possible to surely prevent an adverse effect on the
[0081]
In particular, the predetermined value α4 satisfies one condition when the
[0082]
Furthermore, in the present embodiment, learning control is performed only when the target advance value VTT and the actual advance value VTB are both substantially constant. For this reason, it is possible to improve learning accuracy by breaking erroneous learning.
[0083]
In addition, this invention is not limited to the said embodiment, A part of structure can be changed suitably in the range which does not deviate from the meaning of invention, and it can also implement as follows.
(1) Although not particularly mentioned in the above embodiment, the predetermined values α2 and α4 may be made variable according to the engine speed NE or the like. This takes into account that the characteristic of the holding duty value DA as shown in FIG. 7 can also vary depending on the engine speed NE. Therefore, the controllability can be further improved by making the predetermined values α2 and α4 variable as described above.
[0084]
(2) In the above embodiment, the cooling water temperature THW is adopted as a parameter for determining whether or not learning update of the holding duty value DA is permitted. However, if the parameter corresponds to the temperature of the
[0085]
(3) In the above-described embodiment, the VVT 50 in which the
[0086]
(4) In the above embodiment, the valve timing control of a gasoline engine as an engine is embodied, but it can also be embodied to that of a diesel engine.
[0087]
【The invention's effect】
As described above in detail, according to the present invention, in the valve timing control of the engine that calculates the control value based on the holding control value and controls the variable valve timing mechanism based on the control value, It is possible to obtain an appropriate holding control value at the time, and therefore, it is possible to prevent an adverse effect on the engine such as an acceleration failure.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic configuration diagram showing an engine valve timing control device according to an embodiment;
FIG. 2 is a schematic configuration diagram showing the configuration of VVT, OCV, and the like.
FIG. 3 is a block diagram showing an electrical configuration of the ECU.
FIG. 4 is a flowchart showing a “holding duty value learning control routine” executed by the ECU.
FIG. 5 is a flowchart continued from FIG. 4 and showing a “holding duty value learning control routine”;
FIG. 6 is a continuation of FIG. 5 and shows a “holding duty value learning control routine”;
FIG. 7 is a graph showing a characteristic of a holding duty value with respect to a cooling water temperature (or oil temperature).
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF
Claims (3)
前記吸気バルブ及び排気バルブのうち少なくとも一方のバルブタイミングを変更させる可変バルブタイミング機構と、
前記可変バルブタイミング機構を駆動するためのアクチュエータと、
前記エンジンの運転状態を検出する運転状態検出手段と、
前記運転状態検出手段の検出結果に基づき、前記可変バルブタイミング機構により変更されるバルブタイミングの目標値を算出する目標バルブタイミング算出手段と、
前記可変バルブタイミング機構により変更される実際のバルブタイミングを検出する実バルブタイミング検出手段と、
前記目標バルブタイミング算出手段にて算出された目標値及び前記実バルブタイミング検出手段にて検出された実際のバルブタイミングの偏差を算出する偏差算出手段と、
少なくとも前記偏差算出手段にて算出された偏差、及び、前記可変バルブタイミング機構の進角量を一定量に維持せしめるための保持制御値に基づいて制御値を算出する制御値算出手段と、
前記制御値算出手段により算出された制御値に基づいて、前記アクチュエータを制御して可変バルブタイミング機構を制御する制御手段と、
前記エンジンの運転中において前記保持制御値の学習値である保持制御学習値を学習更新する保持制御値学習手段と
を備え、前記エンジンの始動時又は冷間時には、前記学習手段にて学習された前記保持制御学習値をもって保持制御値とするエンジンの可変バルブタイミング制御装置であって、
前記保持制御値は、前記エンジンの温度に対して低温側と高温側とで高く、中間領域では低いという関係にあり、前記保持制御値学習手段による前記保持制御学習値の学習更新を、前記エンジンの温度が高温側のときにのみ許容する学習更新許可手段を設けたことを特徴とするエンジンの可変バルブタイミング制御装置。An intake valve and an exhaust valve that are driven at predetermined timings in synchronization with the crankshaft of the engine and open and close the intake passage and the exhaust passage respectively leading to the combustion chamber;
A variable valve timing mechanism for changing the valve timing of at least one of the intake valve and the exhaust valve;
An actuator for driving the variable valve timing mechanism;
An operating state detecting means for detecting an operating state of the engine;
Target valve timing calculation means for calculating a target value of valve timing changed by the variable valve timing mechanism based on the detection result of the operating state detection means;
An actual valve timing detecting means for detecting an actual valve timing changed by the variable valve timing mechanism;
Deviation calculating means for calculating a deviation between the target value calculated by the target valve timing calculating means and the actual valve timing detected by the actual valve timing detecting means;
Control value calculation means for calculating a control value based on at least the deviation calculated by the deviation calculation means and a holding control value for maintaining the advance amount of the variable valve timing mechanism at a constant amount;
Control means for controlling the variable valve timing mechanism by controlling the actuator based on the control value calculated by the control value calculating means;
Holding control value learning means for learning and updating a holding control learning value that is a learning value of the holding control value during operation of the engine, and learned by the learning means when the engine is started or cold. a variable valve timing control apparatus for an engine according to the holding control value with a said holding control learning value,
The holding control value is higher in the low temperature side and the higher temperature side than the engine temperature and low in the intermediate region, and learning update of the holding control learning value by the holding control value learning unit is performed by the engine A variable valve timing control device for an engine, characterized by comprising learning update permission means that permits only when the temperature of the engine is higher.
前記エンジンの温度が高温側のときは、前記エンジンが完全暖機状態となっていることをもって満たされるものであることを特徴とするエンジンの可変バルブタイミング制御装置。The variable valve timing control device for an engine according to claim 1,
The variable valve timing control device for an engine, characterized in that when the temperature of the engine is on a high temperature side, the engine is satisfied when the engine is completely warmed up.
前記アクチュエータは、前記可変バルブタイミング機構に供給される制御油圧を調整するべくデューティ制御されるオイルコントロールバルブであることを特徴とするエンジンの可変バルブタイミング制御装置。The variable valve timing control device for an engine according to claim 1 or 2,
The variable valve timing control apparatus for an engine, wherein the actuator is an oil control valve that is duty-controlled to adjust a control hydraulic pressure supplied to the variable valve timing mechanism.
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