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JP4199600B2 - Alkali-soluble thickener - Google Patents

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JP4199600B2
JP4199600B2 JP2003162869A JP2003162869A JP4199600B2 JP 4199600 B2 JP4199600 B2 JP 4199600B2 JP 2003162869 A JP2003162869 A JP 2003162869A JP 2003162869 A JP2003162869 A JP 2003162869A JP 4199600 B2 JP4199600 B2 JP 4199600B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、アルカリ溶液に溶解した際にその粘性を高めることのできる、新規な共重合体からなるアルカリ可溶性増粘剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
α,β−不飽和カルボン酸単量体やその塩のような酸性基を有する単量体を共重合して得られるアルカリ溶液に可溶な共重合体が、種々知られている。これらの共重合体のうちでも、アルカリ溶液に溶解した後に、共重合体中の疎水基同士が会合して増粘性を高める共重合体があり(たとえば、特許文献1、2、3参照)、たとえば増粘剤として利用されているが、さらにアルカリ溶解性に優れ、かつ、より高い増粘性を有する共重合体の開発が期待されている。
【0003】
【特許文献1】
特開昭58−189299号公報
【0004】
【特許文献2】
特開平8−225618号公報
【0005】
【特許文献3】
特許第2553841号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明が解決しようとする課題は、アルカリ溶解性に優れ、かつ、アルカリ溶液に溶解した際にその粘性を飛躍的に高めることのできる、新規な共重合体を開発して、これをアルカリ可溶性増粘剤として提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意検討を行った結果、α,β−不飽和カルボン酸単量体および/またはその塩由来の構造単位とともに、マレイン酸エステルである特定の単量体由来の構造単位を共重合体に導入することにより、優れたアルカリ溶解性を発現させるとともに、共重合体が有する疎水基の疎水性を高めて粘性を飛躍的に向上させることができることを見出し、本発明に到達した。
すなわち、本発明にかかるアルカリ可溶性増粘剤を構成する共重合体(以下、単に「本発明の共重合体」と言うことがある)は、α,β−不飽和カルボン酸単量体および/またはその塩10〜70モル%と下記一般式(1)で示される単量体0.01〜4モル%とを含む単量体成分を重合させてなり、前記α,β−不飽和カルボン酸単量体および/またはその塩に由来する構造単位と前記一般式(1)で示される単量体に由来する構造単位とを備え、重量平均分子量が3,000以上である。
【0008】
【化2】

Figure 0004199600
【0009】
(式(1)中、Anはエチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシドからなる群より選ばれる1種以上、nは平均値で10〜300であって、(An)nは平均値で10以上のエチレンオキシドを必須とし、Xは−CH2−、−C(O)−、−C(O)−NH−からなる群より選ばれる1種、mは0または1であり、Rは炭化水素基である。)
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の共重合体は、α,β−不飽和カルボン酸単量体および/またはその塩と前記一般式(1)で示される単量体とを含む単量体成分を重合させて得られる。
本発明の共重合体は、α,β−不飽和カルボン酸単量体および/またはその塩を共重合してなることにより、アルカリ可溶性となり得る。なお、α,β−不飽和カルボン酸単量体および/またはその塩は、1種のみを用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0011】
α,β−不飽和カルボン酸単量体としては、たとえば、アクリル酸、メタクリル酸、アクリロキシプロピオン酸、シトラコン酸、イタコン酸、クロトン酸、マレイン酸、無水マレイン酸等が挙げられ、これらの中でも、アクリル酸、メタクリル酸が、他の単量体との共重合性が良好であるため、好ましい。また、α,β−不飽和カルボン酸単量体の塩としては、たとえば、前記α,β−不飽和カルボン酸単量体のナトリウム塩、カリウム塩等の金属塩や、アンモニウム塩等が挙げられる。
前記単量体成分におけるα,β−不飽和カルボン酸単量体および/またはその塩の含有割合は、10〜70モル%であることが好ましく、20〜60モル%であることがより好ましい。α,β−不飽和カルボン酸単量体および/またはその塩が単量体成分(全単量体)に対して10モル%未満であると、アルカリ可溶し難く、充分な増粘性が得られないおそれがあり、一方、70モル%を超えると、後述するエマルション重合における重合安定性が保てないこととなる。
【0012】
本発明の共重合体は、前記一般式(1)で示される単量体を共重合してなることにより、優れたアルカリ溶解性を備え、アルカリ溶液に溶解した際にその粘性を飛躍的に高めることができるものとなる。詳しくは、一般式(1)で示される単量体は、マレイン酸由来のカルボキシル基と、R(炭化水素基)とが、エチレンオキシドを必須とする特定の有機基を介して結合してなる単量体であり、カルボキシル基により優れたアルカリ溶解性を発現するとともに、R(炭化水素基)からなる疎水性基同士が分子間で強く会合するため、アルカリ溶液に溶解した際に、本発明の共重合体の粘性を飛躍的に高めることができるのである。なお、一般式(1)で示される単量体は、1種のみを用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0013】
一般式(1)において、Anは、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシドからなる群より選ばれる1種以上であり、nは、Anの数であり、平均値で10〜300であるが、(An)nは平均値で10以上のエチレンオキシドを必須とすることが、会合性基の効果を発現させるうえで重要である。nは、好ましくは10〜100、さらに好ましくは20〜80、特に好ましくは20〜60、最も好ましくは20〜40であるのがよい。
一般式(1)において、Xは、−CH2−、−C(O)−、−C(O)−NH−からなる群より選ばれる1種であり、mは、0または1である。
【0014】
一般式(1)において、Rは炭化水素基であり、疎水性の高い基であることが好ましい。具体的には、Rは、炭素数8〜30の炭化水素基が好ましく、たとえば、オクチル基、ノニル基、トリデシル基、ドデシル基、オクタデシル基等のアルキル基;フェニル基、ナフチル基、アントリル基等のアリール基;ノニルフェニル基、ドデシルフェニル基等のアルキルアリール基;シクロオクチル基、コレスタニル基、ラノスタニル基等の多環式アルキル基;等を挙げることができる。これらの中でも、炭素数8〜30のアルキル基が好ましく、炭素数12〜20のアルキル基がより好ましく、炭素数16〜20のアルキル基がさらに好ましく、炭素数18のアルキル基が最も好ましい。
【0015】
なお、一般式(1)で示される単量体の製造方法については、特に限定はなく、たとえば、無水マレイン酸にポリオキシエチレンモノアルキルエーテルを付加する方法などによって一般式(1)で示される単量体を得ることができる。
一般式(1)で示される単量体の具体例としては、たとえば、オクタデシルポリオキシエチレンマレイン酸エステル、ドデシルポリオキシエチレンマレイン酸エステル、トリデシルポリオキシエチレンマレイン酸エステル、ノニルポリオキシエチレンマレイン酸エステル、オクチルポリオキシエチレンマレイン酸エステル等が挙げられる。
【0016】
前記単量体成分における一般式(1)で示される単量体の含有割合は、0.01〜4モル%であることが好ましく、0.04〜1モル%であることがより好ましい。一般式(1)で示される単量体が単量体成分(全単量体)に対して0.01モル%未満であると、本発明の共重合体における疎水性基の量が不足し、アルカリ溶液に溶解した際に、その粘性を高める効果が低くなるおそれがあり、一方、4モル%を超えると、分子内(同一重合体内)での疎水性基同士の会合が増加し、粘性を高める効果が低下するおそれがあると同時に、後述するエマルション重合によって共重合体を得ることが困難になる。
【0017】
前記単量体成分は、α,β−不飽和カルボン酸単量体および/またはその塩と前記一般式(1)で示される単量体とのほかに、これらの単量体と共重合可能な不飽和単量体を含んでいてもよい。このような不飽和単量体としては、たとえば、下記1)のようなカルボキシル基以外の酸基を有する酸性単量体、下記2)のような架橋性単量体、下記3)のようなその他の単量体等が挙げられる。たとえば、単量体成分が下記1)のようなカルボキシル基以外の酸基を有する酸性単量体をも含むものであると、アルカリ可溶性をさらに向上させることができ、単量体成分が下記2)のような架橋性単量体をも含むものであると、架橋により分子量の高い共重合体として、さらに高い増粘性を発現させることができ、単量体成分が下記3)のようなその他の単量体をも含むものであると、後述するエマルション重合を容易に行なうことができる。なお、下記1)〜3)のような不飽和単量体は、1種のみを用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0018】
1)ビニルスルホン酸、スチレンスルホン酸、スルホエチル(メタ)アクリレート等のスルホン酸基含有単量体;モノ(2−メタクリロイルオキシエチル)ホスフェート、モノ(2−アクリロイルオキシエチル)ホスフェート、2−(メタ)アクリロイルオキシプロピルホスフェート、2−(メタ)アクリロイルオキシ−3−クロロプロピルホスフェート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルフェニルホスフェート等のリン酸基含有単量体;等。
2)(メタ)アクリル酸と、エチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ジエチレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール等の多価アルコールとのエステル化物等の分子内に重合性不飽和基を2個以上有する多官能(メタ)アクリル酸エステル系重合性単量体;メチレン(メタ)アクリルアミド等の分子内に重合性不飽和基を2個以上有する多官能(メタ)アクリル酸アミド系重合性単量体;ジアリルフタレート、ジアリルマレート、ジアリルフマレート等の分子内に重合性不飽和基を2個以上有する多官能アリル系重合性単量体;(メタ)アクリル酸アリル、ジビニルベンゼン;N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド等の架橋性(メタ)アクリルアミド系重合性単量体;ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロイルプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン、アリルトリエトキシシラン等のケイ素原子に直結する加水分解性ケイ素基含有重合性単量体;(メタ)アクリル酸グリシジル、アクリルグリシジルエーテル等のエポキシ基含有重合性単量体;2−イソプロペニル−2−オキサゾリン、2−ビニルオキサゾリン等のオキサゾリン基含有重合性単量体;(メタ)アクリル酸−2−アジリジニルエチル、(メタ)アクロイルアジリジン等のアジリジン基含有重合性単量体;等。
【0019】
3)スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン、エチルビニルベンゼン、クロロメチルスチレン等のスチレン系重合性単量体;(メタ)アクリルアミド、N−モノメチル(メタ)アクリルアミド、N−モノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド等の(メタ)アクリルアミド系重合性単量体;(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル等の(メタ)アクリル酸と炭素数1〜8のアルコールとのエステルである(メタ)アクリル酸エステル系重合性単量体;(メタ)アクリル酸シクロヘキシル等のシクロヘキシル基含有重合性単量体;(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル等の(メタ)アクリル酸とポリアルキレングリコールとのモノエステルであるヒドロキシル基含有(メタ)アクリル酸エステル系重合性単量体;ポリエチレングリコール(メタ)アクリルエステル等のポリエチレングリコール鎖含有重合性単量体;酢酸ビニル;(メタ)アクリロニトリル;N−ビニルピロリドン、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、ビニルピリジン、ビニルイミダゾール等の塩基性重合性単量体;フッ化ビニル、フッ化ビニリデン、塩化ビニル、塩化ビニリデン等のハロゲン含有重合性単量体;等。
【0020】
前記単量体成分における前記1)のような酸性単量体の含有割合は、10〜90モル%であることが好ましく、20〜70モル%であることがより好ましい。前記1)のような酸性単量体が単量体成分(全単量体)に対して10モル%未満であると、アルカリ溶液に溶解しにくくなり増粘力を充分に発現させることができなくなるおそれがあり、一方、90モル%を超えると、後述するエマルション重合を行なう際に安定して重合できなくなるおそれがある。
前記単量体成分における前記2)のような架橋性単量体の含有割合は、0.001〜10モル%であることが好ましく、0.01〜5モル%であることがより好ましい。前記2)のような架橋性単量体が単量体成分(全単量体)に対して0.001モル%未満であると、後述する架橋による増粘力の向上効果が期待できなくなる傾向があり、一方、10モル%を超えると、アルカリ溶液に溶解しにくくなり増粘力が低下するおそれがある。
【0021】
前記単量体成分における前記3)のようなその他の単量体の含有割合は、30〜90モル%であることが好ましく、40〜80モル%であることがより好ましい。前記3)のようなその他の単量体が単量体成分(全単量体)に対して30モル%未満であると、後述するエマルション重合における重合安定性が保てなくなるおそれがあり、一方、90モル%を超えると、アルカリ可溶し難いため、充分な増粘性が得られない。
前記単量体成分を重合する際の重合方法については、特に限定はなく、たとえば、水中油型乳化重合(以下、エマルション重合ということがある)、油中水型乳化重合(逆相懸濁重合)、懸濁重合、溶液重合、水溶液重合、塊状重合等を挙げることができる。これらの重合方法のうち、本発明においては、特に、エマルション重合が好ましい。これは、高分子量の共重合体を高濃度で重合できるうえ、取扱い粘度も低く、生産コストも安いからである。
【0022】
前記単量体成分を重合する際には、通常、重合開始剤が用いられる。この重合開始剤は、熱によって分解し、ラジカル分子を発生させる物質であり、特にエマルション重合では、水溶性の開始剤が使用される。重合開始剤としては、たとえば、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウム等の過硫酸塩類;2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩、4,4’−アゾビス(4−シアノペンタン酸)等の水溶性アゾ化合物;過酸化水素等の熱分解系開始剤;過酸化水素とアスコルビン酸、t−ブチルヒドロパーオキサイドとロンガリット、過硫酸カリウムと金属塩、過硫酸アンモニウムと亜硫酸水素ナトリウム等のレドックス系重合開始剤;等を挙げることができる。なお、これら重合開始剤は1種のみを用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0023】
前記単量体成分の重合をエマルション重合により行なう場合、乳化剤を使用することなく重合させることもできるが、一般には、乳化剤を用いて重合させるのが好ましい。乳化剤としては、特に限定はないが、たとえば、アニオン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、両性界面活性剤、高分子界面活性剤や、これらの反応性界面活性剤等を挙げることができる。なお、これら乳化剤は1種のみを用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
アニオン系界面活性剤としては、たとえば、ナトリウムドデシルサルフェート、カリウムドデシルサルフェート、アンモニウムアルキルサルフェート等のアルキルサルフェート塩;ナトリウムドデシルポリグリコールエーテルサルフェート;ナトリウムスルホリシノエート;スルホン化パラフィン塩等のアルキルスルホネート;ナトリウムドデシルベンゼンスルホネート、アルカリフェノールヒドロキシエチレンのアルカリ金属サルフェート等のアルキルスルホネート;高アルキルナフタレンスルホン酸塩;ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物;ナトリウムラウレート、トリエタノールアミンオレエート、トリエタノールアミンアビエテート等の脂肪酸塩;ポリオキシアルキルエーテル硫酸エステル塩;ポリオキシエチレンカルボン酸エステル硫酸エステル塩;ポリオキシエチレンフェニルエーテル硫酸エステル塩;コハク酸ジアルキルエステルスルホン酸塩;ポリオキシエチレンアルキルアリールサルフェート塩等の二重結合を有した反応性アニオン乳化剤等を挙げることができる。
【0024】
ノニオン系界面活性剤としては、たとえば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル;ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル;ソルビタン脂肪族エステル;ポリオキシエチレンソルビタン脂肪族エステル;グリセロールのモノラウレート等の脂肪族モノグリセライド;ポリオキシエチレンオキシプロピレン共重合体;エチレンオキサイドと脂肪族アミン、アミドまたは酸との縮合生成物等を挙げることができる。
前記カチオン系界面活性剤としては、たとえば、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、エステル型ジアルキルアンモニウム塩、アミド型ジアルキルアンモニウム塩、ジアルキルイミダゾリニウム塩等を挙げることができる。
【0025】
前記両性界面活性剤としては、たとえば、アルキルジメチルアミノ酢酸ベタイン、アルキルジメチルアミンオキサイド、アルキルカルボキシメチルヒドロキシエチルイミダゾリミウムベタイン、アルキルアミドプロピルベタイン、アルキルヒドロキシスルホベタイン等を挙げることができる。
高分子界面活性剤としては、たとえば、ポリビニルアルコールおよびその変性物;(メタ)アクリル酸系水溶性高分子;ヒドロキシエチル(メタ)アクリル酸系水溶性高分子;ヒドロキシプロピル(メタ)アクリル酸系水溶性高分子;ポリビニルピロリドン等を挙げることができる。
【0026】
前記単量体成分の重合をエマルション重合により行なう場合、分子量低減のために、連鎖移動剤を単量体成分100重量部当たり0.001〜2重量部用いてもよい。連鎖移動剤としては、特に制限はないが、たとえば、四塩化炭素、ブロモホルム、ブロモトリクロロエタン等のハロゲン置換アルカン;n−ドデシルメルカプタン、tert−ドデシルメルカプタン、オクチルメルカプタン、テトラデシルメルカプタン、ヘキサデシルメルカプタン等のアルキルメルカプタン;チオグリコール酸ブチル、チオグリコール酸イソオクチル、チオグリコール酸ドデシル等のモノチオグリコール酸アルキル等のチオエステル;メタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコール類;α−メチルスチレンダイマー、ターピノール、テルピネン、ジペンテン;等を挙げることができる。
【0027】
前記単量体成分の重合をエマルション重合により行なう場合、得られる共重合体の物性に悪影響を及ぼさない範囲で、親水性溶媒や添加剤等をも用いるようにしてもよい。
前記単量体成分の重合をエマルション重合により行なう場合、単量体成分をエマルション重合反応系に添加する方法としては、特に限定はなく、一括添加法、単量体成分滴下法、プレエマルション法、パワーフィード法、シード法、多段添加法等を採用することができる。
前記単量体成分の重合をエマルション重合により行なう場合、重合温度については、特に限定はないが、好ましくは0〜100℃、さらに好ましくは40〜95℃とするのがよい。重合時間についても、特に限定はないが、好ましくは3〜15時間とするのがよい。
【0028】
前記単量体成分の重合をエマルション重合により行なう場合、エマルション重合反応後に得られるエマルション中の不揮発分(すなわち、本発明の共重合体)は、60重量%以下であるのが好ましい。不揮発分が60重量%を超えると、エマルションの粘度が高すぎるため、分散安定性が保てず、凝集が起きる恐れがあるからである。
前記単量体成分の重合をエマルション重合により行なう場合、該エマルションの平均粒径については、特に限定はないが、好ましくは10nm〜1μmであり、さらに好ましくは20〜500nmであるのがよい。エマルションの平均粒径が10nm未満であると、エマルションの粘度が高くなりすぎたり、分散安定性が保てず、凝集するおそれがあり、一方、1μmを超えると、エマルションではなくなる。
【0029】
本発明の共重合体は、架橋が施されてなることが好ましい。これにより、本発明の共重合体は高分子量となり、より高い増粘力を発揮しうるものとなる。本発明の共重合体を架橋が施されたものとするには、たとえば、前記2)のような架橋性単量体を単量体成分の一部として用いて重合を行なうようにすればよい。また、重合後に、たとえばジイソシアネート化合物のような多官能化合物を添加するなどの架橋処理を施すこともできる。
本発明の共重合体の重量平均分子量は、3,000以上であることが好ましく、特に、本発明の共重合体が架橋の施されたものの場合には、その重量平均分子量は100,000以上であることが好ましい。なお、前記重量平均分子量は、通常、GPCなどによって測定することができるが、架橋が施されたものの場合には、GPCによる測定は困難である。
【0030】
本発明の共重合体は、分子内に少なくとも2個のカルボキシル基を有するので、アルカリ溶解性に優れるものである。そして、アルカリ溶液に溶解後、前記一般式(1)で示される単量体に由来する疎水性基同士が強く会合することによって、溶液の増粘性が高まる。このような性質を利用して、本発明の共重合体は、アルカリ可溶性増粘剤として有用である。
【0031】
【実施例】
以下に、実施例により、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらにより何ら限定されるものではない。
以下において単に「部」、「%」とあるのは特にことわりがない限り、それぞれ「重量部」、「重量%」を表すものとする。
<実施例1>
撹拌機、温度計、冷却器、窒素導入管、滴下ロートを備えた四ツ口セパラブルフラスコに、イオン交換水124.5部、ポリオキシエチレンドデシルエーテルのスルホン酸アンモニウム塩2部を投入した。内温68℃で撹拌しながら、緩やかに窒素を流し、反応容器内を完全に窒素置換した。次に、ポリオキシエチレンドデシルエーテルのスルホン酸アンモニウム塩1部をイオン交換水93.2部に溶解させ、これに単量体成分として、メタクリル酸40部、アクリル酸エチル50部、オクタデシルポリオキシエチレンマレイン酸エステル(エチレンオキシド20モル付加:日本乳化剤(株)製「RA−1820」)10部の混合物を投入し、撹拌してプレエマルションを作製した。一方、過硫酸アンモニウム0.23部を、イオン交換水23.2部に混合し、開始剤水溶液を作製した。
【0032】
上記プレエマルションの5%を反応容器に投入して5分撹拌後、亜硫酸水素ナトリウム0.017部を投入した。次いで上記開始剤溶液の5%を反応容器に投入後20分撹拌し、初期重合を行った。反応容器の内温を72℃に保ち、残りのプレエマルションおよび開始剤水溶液を2時間にわたって均一に滴下した。滴下終了後、内温を72℃に保ち、さらに1時間撹拌を続けたのち、冷却して反応を完了し、不揮発分30%のエマルション重合体(1)を得た。
得られたエマルション重合体(1)の3%アルカリ中和水溶液を調製し、そのpHおよび粘度の測定と、アルカリ溶解性の評価を行なった。結果を表1に示す。3%アルカリ中和水溶液は、固形分換算で6部のエマルション重合体を所定の容器に入れ、これをイオン交換水で希釈し、次いで、攪拌棒で攪拌しながら、所定量の0.5規定の水酸化ナトリウム水溶液を加えて合計200部とすることにより調製した。粘度の測定は、BM型粘度計により、表1に示すNoのローターを選択し、6回転にて25℃の粘度を測定した。アルカリ溶解性の評価は、3%アルカリ中和水溶液の色調を目視にて観察し、下記の基準で判定した。
○:無色透明、△:僅かに蛍光色、×:蛍光色
<実施例2>
プレエマルションを作製する際の単量体成分として、メタクリル酸40部、アクリル酸エチル59.9部、オクタデシルポリオキシエチレンマレイン酸エステル(エチレンオキシド20モル付加:日本乳化剤(株)製「RA−1820」)10部、ジアリルフタレート0.1部の混合物を用いたこと以外は実施例1と同様にして、不揮発分30%のエマルション重合体(2)を得た。
【0033】
得られたエマルション重合体(2)の3%アルカリ中和水溶液を実施例1と同様にして調製し、そのpHおよび粘度の測定と、アルカリ溶解性の評価を実施例1と同様に行なった。結果を表1に示す。
<比較例1>
プレエマルションを作製する際の単量体成分として、メタクリル酸40部、アクリル酸エチル60部の混合物を用いたこと以外は実施例1と同様にして、不揮発分30%のエマルション重合体(C1)を得た。
得られたエマルション重合体(C1)の3%アルカリ中和水溶液を実施例1と同様にして調製し、そのpHおよび粘度の測定と、アルカリ溶解性の評価を実施例1と同様に行なった。結果を表1に示す。
【0034】
【表1】
Figure 0004199600
【0035】
【発明の効果】
本発明にかかるアルカリ可溶性増粘剤は、新規であり、アルカリ溶解性に優れ、かつ、アルカリ溶液に溶解した際にその粘性を飛躍的に高めることができる。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an alkali-soluble thickener comprising a novel copolymer, which can increase its viscosity when dissolved in an alkali solution.
[0002]
[Prior art]
Various copolymers soluble in an alkaline solution obtained by copolymerizing monomers having an acidic group such as an α, β-unsaturated carboxylic acid monomer or a salt thereof are known. Among these copolymers, after dissolving in an alkaline solution, there are copolymers that increase the viscosity by association of hydrophobic groups in the copolymer (see, for example, Patent Documents 1, 2, and 3), For example, it is used as a thickener, but further development of a copolymer having excellent alkali solubility and higher viscosity is expected.
[0003]
[Patent Document 1]
JP 58-189299 A [0004]
[Patent Document 2]
Japanese Patent Laid-Open No. 8-225618
[Patent Document 3]
Japanese Patent No. 2553841 [0006]
[Problems to be solved by the invention]
Therefore, the problem to be solved by the present invention is to develop a novel copolymer that has excellent alkali solubility and can dramatically increase its viscosity when dissolved in an alkaline solution. It is to provide as an alkali-soluble thickener .
[0007]
[Means for Solving the Problems]
As a result of intensive studies in order to solve the above-mentioned problems, the present inventor has found that a specific unit amount of a maleate ester together with a structural unit derived from an α, β-unsaturated carboxylic acid monomer and / or a salt thereof. It has been found that by introducing a structural unit derived from a polymer into a copolymer, excellent alkali solubility can be expressed, and the hydrophobicity of the hydrophobic group of the copolymer can be increased to greatly improve the viscosity. The present invention has been reached.
That is, the copolymer constituting the alkali-soluble thickener according to the present invention (hereinafter sometimes simply referred to as “copolymer of the present invention”) is an α, β-unsaturated carboxylic acid monomer and / or Alternatively , the α, β-unsaturated carboxylic acid is obtained by polymerizing a monomer component containing 10 to 70 mol% of the salt and 0.01 to 4 mol% of the monomer represented by the following general formula (1). A structural unit derived from a monomer and / or a salt thereof and a structural unit derived from the monomer represented by the general formula (1) are provided, and the weight average molecular weight is 3,000 or more.
[0008]
[Chemical 2]
Figure 0004199600
[0009]
(In the formula (1), An is one or more selected from the group consisting of ethylene oxide, propylene oxide and butylene oxide, n is an average value of 10 to 300, and (An) n is an average value of 10 or more ethylene oxide. Is essential, X is one selected from the group consisting of —CH 2 —, —C (O) —, —C (O) —NH—, m is 0 or 1, and R is a hydrocarbon group. .)
[0010]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The copolymer of the present invention is obtained by polymerizing a monomer component containing an α, β-unsaturated carboxylic acid monomer and / or a salt thereof and the monomer represented by the general formula (1). .
The copolymer of the present invention can be alkali-soluble by copolymerizing an α, β-unsaturated carboxylic acid monomer and / or a salt thereof. The α, β-unsaturated carboxylic acid monomer and / or salt thereof may be used alone or in combination of two or more.
[0011]
Examples of the α, β-unsaturated carboxylic acid monomer include acrylic acid, methacrylic acid, acryloxypropionic acid, citraconic acid, itaconic acid, crotonic acid, maleic acid, maleic anhydride, and the like. Acrylic acid and methacrylic acid are preferred because of good copolymerizability with other monomers. Examples of the salt of the α, β-unsaturated carboxylic acid monomer include metal salts such as sodium salt and potassium salt of the α, β-unsaturated carboxylic acid monomer, ammonium salts, and the like. .
The content ratio of the α, β-unsaturated carboxylic acid monomer and / or salt thereof in the monomer component is preferably 10 to 70 mol%, and more preferably 20 to 60 mol%. When the α, β-unsaturated carboxylic acid monomer and / or salt thereof is less than 10 mol% with respect to the monomer component (total monomer), it is difficult to dissolve in alkali and sufficient thickening is obtained. On the other hand, when it exceeds 70 mol%, the polymerization stability in emulsion polymerization described later cannot be maintained.
[0012]
The copolymer of the present invention has excellent alkali solubility by copolymerizing the monomer represented by the general formula (1), and its viscosity is drastically increased when dissolved in an alkali solution. It can be increased. Specifically, the monomer represented by the general formula (1) is a simple substance in which a carboxyl group derived from maleic acid and R (hydrocarbon group) are bonded via a specific organic group essential for ethylene oxide. It is a mer and expresses excellent alkali solubility due to the carboxyl group, and hydrophobic groups composed of R (hydrocarbon group) are strongly associated with each other between the molecules, so that when dissolved in an alkaline solution, The viscosity of the copolymer can be dramatically increased. In addition, the monomer shown by General formula (1) may use only 1 type, and may use 2 or more types together.
[0013]
In the general formula (1), An is one or more selected from the group consisting of ethylene oxide, propylene oxide, and butylene oxide, n is the number of An, and an average value is 10 to 300. ) It is important for n to have an average value of 10 or more ethylene oxide in order to develop the effect of the associative group. n is preferably 10 to 100, more preferably 20 to 80, particularly preferably 20 to 60, and most preferably 20 to 40.
In the general formula (1), X is one selected from the group consisting of —CH 2 —, —C (O) —, —C (O) —NH—, and m is 0 or 1.
[0014]
In the general formula (1), R is a hydrocarbon group, preferably a highly hydrophobic group. Specifically, R is preferably a hydrocarbon group having 8 to 30 carbon atoms, for example, an alkyl group such as an octyl group, nonyl group, tridecyl group, dodecyl group, octadecyl group; phenyl group, naphthyl group, anthryl group, and the like. An aryl group such as a nonylphenyl group and a dodecylphenyl group; a polycyclic alkyl group such as a cyclooctyl group, a cholestanyl group, and a lanostannyl group; and the like. Among these, an alkyl group having 8 to 30 carbon atoms is preferable, an alkyl group having 12 to 20 carbon atoms is more preferable, an alkyl group having 16 to 20 carbon atoms is further preferable, and an alkyl group having 18 carbon atoms is most preferable.
[0015]
In addition, there is no limitation in particular about the manufacturing method of the monomer shown by General formula (1), For example, it shows by General formula (1) by the method of adding polyoxyethylene monoalkyl ether to maleic anhydride, etc. A monomer can be obtained.
Specific examples of the monomer represented by the general formula (1) include, for example, octadecyl polyoxyethylene maleate, dodecyl polyoxyethylene maleate, tridecyl polyoxyethylene maleate, nonyl polyoxyethylene maleate. Examples thereof include esters and octyl polyoxyethylene maleate.
[0016]
It is preferable that the content rate of the monomer shown by General formula (1) in the said monomer component is 0.01-4 mol%, and it is more preferable that it is 0.04-1 mol%. When the monomer represented by the general formula (1) is less than 0.01 mol% based on the monomer component (total monomer), the amount of the hydrophobic group in the copolymer of the present invention is insufficient. When dissolved in an alkaline solution, the effect of increasing the viscosity may be reduced. On the other hand, when it exceeds 4 mol%, the association of hydrophobic groups in the molecule (in the same polymer) increases, and the viscosity is increased. At the same time, it is difficult to obtain a copolymer by emulsion polymerization described later.
[0017]
In addition to the α, β-unsaturated carboxylic acid monomer and / or salt thereof and the monomer represented by the general formula (1), the monomer component can be copolymerized with these monomers. Such unsaturated monomers may be included. Examples of such unsaturated monomers include acidic monomers having an acid group other than a carboxyl group such as 1) below, crosslinkable monomers such as 2) below, and 3) below. Other monomers may be mentioned. For example, when the monomer component also includes an acidic monomer having an acid group other than a carboxyl group as in 1) below, alkali solubility can be further improved, and the monomer component is as in 2) below. When such a crosslinkable monomer is also included, a higher molecular weight can be expressed as a copolymer having a higher molecular weight by cross-linking, and the monomer component is the other monomer as described in 3) below. If it also contains, emulsion polymerization described later can be easily performed. In addition, only 1 type may be used for the unsaturated monomer like following 1) -3), and it may use 2 or more types together.
[0018]
1) Sulfonic acid group-containing monomers such as vinyl sulfonic acid, styrene sulfonic acid, sulfoethyl (meth) acrylate; mono (2-methacryloyloxyethyl) phosphate, mono (2-acryloyloxyethyl) phosphate, 2- (meth) Phosphoric acid group-containing monomers such as acryloyloxypropyl phosphate, 2- (meth) acryloyloxy-3-chloropropyl phosphate, 2- (meth) acryloyloxyethylphenyl phosphate;
2) (Meth) acrylic acid, ethylene glycol, 1,3-butylene glycol, diethylene glycol, 1,6-hexanediol, neopentyl glycol, polyethylene glycol, propylene glycol, polypropylene glycol, trimethylolpropane, pentaerythritol, dipenta Polyfunctional (meth) acrylate-based polymerizable monomer having two or more polymerizable unsaturated groups in the molecule such as esterified product with polyhydric alcohol such as erythritol; In the molecule such as methylene (meth) acrylamide Polyfunctional (meth) acrylic acid amide polymerizable monomer having two or more polymerizable unsaturated groups; having two or more polymerizable unsaturated groups in the molecule such as diallyl phthalate, diallyl malate, diallyl fumarate Multifunctional allyl polymerizable monomer; (meth) ac Allyl lurate, divinylbenzene; crosslinkable (meth) acrylamide polymerizable monomers such as N-methylol (meth) acrylamide, N-butoxymethyl (meth) acrylamide; vinyltrimethoxysilane, vinyltriethoxysilane, γ- Hydrolyzable silicon group-containing polymerizable monomers directly bonded to silicon atoms such as (meth) acryloylpropyltrimethoxysilane, vinyltris (2-methoxyethoxy) silane, and allyltriethoxysilane; (meth) glycidyl acrylate, acrylglycidyl acrylate Epoxy group-containing polymerizable monomers such as ether; 2-isopropenyl-2-oxazoline, oxazoline group-containing polymerizable monomers such as 2-vinyloxazoline; (meth) acrylic acid-2-aziridinylethyl, ( Aziridine group-containing heavy such as (meth) acryloylaziridine Compatible monomer; etc.
[0019]
3) Styrenic polymerizable monomers such as styrene, vinyl toluene, α-methyl styrene, ethyl vinyl benzene, chloromethyl styrene; (meth) acrylamide, N-monomethyl (meth) acrylamide, N-monoethyl (meth) acrylamide, (Meth) acrylamide polymerizable monomers such as N, N-dimethyl (meth) acrylamide; (meth) acrylic acid such as methyl (meth) acrylate, ethyl (meth) acrylate, butyl (meth) acrylate and the like (Meth) acrylic acid ester-based polymerizable monomer which is an ester with an alcohol having 1 to 8 carbon atoms; cyclohexyl group-containing polymerizable monomer such as (meth) acrylic acid cyclohexyl; (meth) acrylic acid 2-hydroxy (Meth) acrylic acid and polyal, such as ethyl, 2-hydroxypropyl (meth) acrylate Hydroxyl group-containing (meth) acrylic acid ester-based polymerizable monomer that is a monoester with lenglycol; Polyethylene glycol chain-containing polymerizable monomer such as polyethylene glycol (meth) acrylic ester; Vinyl acetate; (meth) acrylonitrile Basic polymerizable monomers such as N-vinylpyrrolidone, dimethylaminoethyl (meth) acrylate, dimethylaminoethyl (meth) acrylamide, dimethylaminopropyl (meth) acrylamide, vinylpyridine, vinylimidazole; vinyl fluoride, Halogen-containing polymerizable monomers such as vinylidene fluoride, vinyl chloride and vinylidene chloride;
[0020]
The content ratio of the acidic monomer as in 1) in the monomer component is preferably 10 to 90 mol%, and more preferably 20 to 70 mol%. When the acidic monomer as in 1) is less than 10 mol% with respect to the monomer component (total monomer), it is difficult to dissolve in the alkaline solution and the thickening power can be sufficiently exhibited. On the other hand, when it exceeds 90 mol%, there is a possibility that the polymerization cannot be stably performed when emulsion polymerization described later is performed.
The content ratio of the crosslinkable monomer as in 2) in the monomer component is preferably 0.001 to 10 mol%, and more preferably 0.01 to 5 mol%. When the crosslinkable monomer as in 2) is less than 0.001 mol% with respect to the monomer component (total monomer), the effect of improving the thickening power by cross-linking described later tends not to be expected. On the other hand, when it exceeds 10 mol%, it is difficult to dissolve in an alkaline solution and the thickening power may be reduced.
[0021]
The content of other monomers such as 3) in the monomer component is preferably 30 to 90 mol%, more preferably 40 to 80 mol%. If the other monomer such as 3) is less than 30 mol% with respect to the monomer component (total monomer), there is a possibility that the polymerization stability in emulsion polymerization described later cannot be maintained, If it exceeds 90 mol%, it is difficult to dissolve in alkali, so that sufficient thickening cannot be obtained.
The polymerization method for polymerizing the monomer components is not particularly limited. For example, oil-in-water emulsion polymerization (hereinafter, sometimes referred to as emulsion polymerization), water-in-oil emulsion polymerization (reverse phase suspension polymerization). ), Suspension polymerization, solution polymerization, aqueous solution polymerization, bulk polymerization and the like. Of these polymerization methods, emulsion polymerization is particularly preferred in the present invention. This is because a high molecular weight copolymer can be polymerized at a high concentration, the handling viscosity is low, and the production cost is low.
[0022]
When polymerizing the monomer component, a polymerization initiator is usually used. This polymerization initiator is a substance that decomposes by heat and generates radical molecules, and particularly in emulsion polymerization, a water-soluble initiator is used. Examples of the polymerization initiator include persulfates such as potassium persulfate, ammonium persulfate, and sodium persulfate; 2,2′-azobis (2-amidinopropane) dihydrochloride, 4,4′-azobis (4-cyano). Water-soluble azo compounds such as pentanoic acid; thermal decomposition initiators such as hydrogen peroxide; hydrogen peroxide and ascorbic acid, t-butyl hydroperoxide and rongalite, potassium persulfate and metal salts, ammonium persulfate and sodium bisulfite And the like, and the like. In addition, these polymerization initiators may use only 1 type and may use 2 or more types together.
[0023]
When the polymerization of the monomer component is carried out by emulsion polymerization, the polymerization can be carried out without using an emulsifier, but in general, the polymerization is preferably carried out using an emulsifier. The emulsifier is not particularly limited. For example, anionic surfactants, nonionic surfactants, cationic surfactants, amphoteric surfactants, polymer surfactants, and reactive surfactants thereof. Can be mentioned. In addition, these emulsifiers may use only 1 type and may use 2 or more types together.
Examples of the anionic surfactant include alkyl sulfate salts such as sodium dodecyl sulfate, potassium dodecyl sulfate and ammonium alkyl sulfate; sodium dodecyl polyglycol ether sulfate; sodium sulforicinoate; alkyl sulfonate such as sulfonated paraffin salt; sodium Alkyl sulfonates such as alkali metal sulfates of dodecylbenzene sulfonate and alkali phenol hydroxyethylene; High alkyl naphthalene sulfonates; Naphthalene sulfonate formalin condensates; Fatty acid salts such as sodium laurate, triethanolamine oleate, triethanolamine abiate Polyoxyalkyl ether sulfate ester; polyoxyethylene carboxylic acid ester It can be exemplified reactive anionic emulsifiers having a double bond such as polyoxyethylene alkyl aryl sulfate salts and the like; ether sulfates, polyoxyethylene phenyl ether sulfate; dialkyl succinate ester sulfonate.
[0024]
Nonionic surfactants include, for example, polyoxyethylene alkyl ether; polyoxyethylene alkyl aryl ether; sorbitan aliphatic ester; polyoxyethylene sorbitan aliphatic ester; aliphatic monoglyceride such as monolaurate of glycerol; polyoxyethylene Examples thereof include oxypropylene copolymers; condensation products of ethylene oxide and aliphatic amines, amides or acids.
Examples of the cationic surfactant include dialkyldimethylammonium salts, ester-type dialkylammonium salts, amide-type dialkylammonium salts, and dialkylimidazolinium salts.
[0025]
Examples of the amphoteric surfactant include alkyldimethylaminoacetic acid betaine, alkyldimethylamine oxide, alkylcarboxymethylhydroxyethyl imidazolium betaine, alkylamidopropyl betaine, and alkylhydroxysulfobetaine.
Examples of the polymer surfactant include polyvinyl alcohol and modified products thereof; (meth) acrylic acid-based water-soluble polymer; hydroxyethyl (meth) acrylic acid-based water-soluble polymer; hydroxypropyl (meth) acrylic acid-based water-soluble A functional polymer; polyvinylpyrrolidone and the like.
[0026]
When the polymerization of the monomer component is performed by emulsion polymerization, a chain transfer agent may be used in an amount of 0.001 to 2 parts by weight per 100 parts by weight of the monomer component in order to reduce the molecular weight. The chain transfer agent is not particularly limited, and examples thereof include halogen-substituted alkanes such as carbon tetrachloride, bromoform, bromotrichloroethane; n-dodecyl mercaptan, tert-dodecyl mercaptan, octyl mercaptan, tetradecyl mercaptan, hexadecyl mercaptan, and the like. Alkyl mercaptans; thioesters such as alkyl thioglycolates such as butyl thioglycolate, isooctyl thioglycolate, dodecyl thioglycolate; alcohols such as methanol, ethanol, isopropanol; α-methylstyrene dimer, terpinol, terpinene, dipentene; Etc.
[0027]
When the polymerization of the monomer component is performed by emulsion polymerization, a hydrophilic solvent, an additive, or the like may be used as long as the physical properties of the obtained copolymer are not adversely affected.
When the polymerization of the monomer component is performed by emulsion polymerization, the method for adding the monomer component to the emulsion polymerization reaction system is not particularly limited, and is a batch addition method, a monomer component dropping method, a pre-emulsion method, A power feed method, a seed method, a multistage addition method, or the like can be employed.
When the polymerization of the monomer component is performed by emulsion polymerization, the polymerization temperature is not particularly limited, but is preferably 0 to 100 ° C, more preferably 40 to 95 ° C. The polymerization time is not particularly limited, but preferably 3 to 15 hours.
[0028]
When the polymerization of the monomer component is performed by emulsion polymerization, the nonvolatile content (that is, the copolymer of the present invention) in the emulsion obtained after the emulsion polymerization reaction is preferably 60% by weight or less. If the non-volatile content exceeds 60% by weight, the viscosity of the emulsion is too high, so that the dispersion stability cannot be maintained and aggregation may occur.
When the monomer component is polymerized by emulsion polymerization, the average particle size of the emulsion is not particularly limited, but is preferably 10 nm to 1 μm, and more preferably 20 to 500 nm. If the average particle size of the emulsion is less than 10 nm, the viscosity of the emulsion may be too high, or the dispersion stability may not be maintained and aggregation may occur.
[0029]
The copolymer of the present invention is preferably subjected to crosslinking. As a result, the copolymer of the present invention has a high molecular weight and can exhibit higher thickening power. In order to make the copolymer of the present invention cross-linked, for example, the cross-linking monomer as described in 2) above may be used as part of the monomer component for polymerization. . Moreover, after polymerization, for example, a crosslinking treatment such as addition of a polyfunctional compound such as a diisocyanate compound can be performed.
The weight average molecular weight of the copolymer of the present invention is preferably 3,000 or more. In particular, when the copolymer of the present invention is subjected to crosslinking, the weight average molecular weight is 100,000 or more. It is preferable that In addition, although the said weight average molecular weight can be normally measured by GPC etc., in the case of what was bridge | crosslinked, the measurement by GPC is difficult.
[0030]
Since the copolymer of the present invention has at least two carboxyl groups in the molecule, it has excellent alkali solubility. And after melt | dissolving in an alkaline solution, the viscosity group of a solution increases because the hydrophobic group originating in the monomer shown by the said General formula (1) associates strongly. Utilizing such properties, the copolymer of the present invention is useful as an alkali-soluble thickener .
[0031]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described more specifically by way of examples. However, the present invention is not limited to these examples.
In the following description, “parts” and “%” represent “parts by weight” and “% by weight”, respectively, unless otherwise specified.
<Example 1>
In a four-necked separable flask equipped with a stirrer, a thermometer, a cooler, a nitrogen introduction tube, and a dropping funnel, 124.5 parts of ion-exchanged water and 2 parts of ammonium sulfonate of polyoxyethylene dodecyl ether were added. While stirring at an internal temperature of 68 ° C., nitrogen was gently flowed to completely replace the inside of the reaction vessel with nitrogen. Next, 1 part of sulfonic acid ammonium salt of polyoxyethylene dodecyl ether is dissolved in 93.2 parts of ion-exchanged water, and 40 parts of methacrylic acid, 50 parts of ethyl acrylate, octadecyl polyoxyethylene are added to this as monomer components. A mixture of 10 parts of maleic ester (20 mol of ethylene oxide: “RA-1820” manufactured by Nippon Emulsifier Co., Ltd.) was added and stirred to prepare a pre-emulsion. On the other hand, 0.23 parts of ammonium persulfate was mixed with 23.2 parts of ion-exchanged water to prepare an initiator aqueous solution.
[0032]
5% of the pre-emulsion was put into a reaction vessel and stirred for 5 minutes, and then 0.017 part of sodium bisulfite was added. Next, 5% of the initiator solution was charged into the reaction vessel and stirred for 20 minutes to conduct initial polymerization. The internal temperature of the reaction vessel was kept at 72 ° C., and the remaining pre-emulsion and initiator aqueous solution were uniformly added dropwise over 2 hours. After completion of the dropwise addition, the internal temperature was kept at 72 ° C. and stirring was continued for 1 hour, followed by cooling to complete the reaction, whereby an emulsion polymer (1) having a nonvolatile content of 30% was obtained.
A 3% alkali neutralized aqueous solution of the obtained emulsion polymer (1) was prepared, the pH and viscosity thereof were measured, and alkali solubility was evaluated. The results are shown in Table 1. In the 3% alkali neutralized aqueous solution, 6 parts of the emulsion polymer in terms of solid content is put in a predetermined container, diluted with ion-exchanged water, and then stirred with a stir bar to a predetermined amount of 0.5 N Was added to make a total of 200 parts. For the measurement of the viscosity, a No. rotor shown in Table 1 was selected using a BM viscometer, and the viscosity at 25 ° C. was measured at 6 revolutions. The evaluation of alkali solubility was made by visually observing the color tone of a 3% alkali neutralized aqueous solution and judging according to the following criteria.
○: colorless and transparent, Δ: slightly fluorescent color, ×: fluorescent color <Example 2>
As monomer components for preparing the pre-emulsion, 40 parts of methacrylic acid, 59.9 parts of ethyl acrylate, octadecyl polyoxyethylene maleate (20 mol addition of ethylene oxide: “RA-1820” manufactured by Nippon Emulsifier Co., Ltd.) ) An emulsion polymer (2) having a nonvolatile content of 30% was obtained in the same manner as in Example 1 except that a mixture of 10 parts and diallyl phthalate 0.1 part was used.
[0033]
A 3% alkali neutralized aqueous solution of the obtained emulsion polymer (2) was prepared in the same manner as in Example 1. The pH and viscosity were measured and the alkali solubility was evaluated in the same manner as in Example 1. The results are shown in Table 1.
<Comparative Example 1>
Emulsion polymer (C1) having a non-volatile content of 30% in the same manner as in Example 1 except that a mixture of 40 parts of methacrylic acid and 60 parts of ethyl acrylate was used as a monomer component for preparing the pre-emulsion. Got.
A 3% alkali neutralized aqueous solution of the obtained emulsion polymer (C1) was prepared in the same manner as in Example 1, and the pH and viscosity were measured and the alkali solubility was evaluated in the same manner as in Example 1. The results are shown in Table 1.
[0034]
[Table 1]
Figure 0004199600
[0035]
【The invention's effect】
The alkali-soluble thickener according to the present invention is novel, excellent in alkali solubility, and can dramatically increase its viscosity when dissolved in an alkali solution.

Claims (2)

下記の共重合体からなるアルカリ可溶性増粘剤。
共重合体:α,β−不飽和カルボン酸単量体および/またはその塩10〜70モル%と下記一般式(1)で示される単量体0.01〜4モル%とを含む単量体成分を重合させてなり、前記α,β−不飽和カルボン酸単量体および/またはその塩に由来する構造単位と前記一般式(1)で示される単量体に由来する構造単位とを備え、重量平均分子量が3,000以上である。
Figure 0004199600
(式(1)中、Anはエチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシドからなる群より選ばれる1種以上、nは平均値で10〜300であって、(An)nは平均値で10以上のエチレンオキシドを必須とし、Xは−CH−、−C(O)−、−C(O)−NH−からなる群より選ばれる1種、mは0または1であり、Rは炭化水素基である。)
An alkali-soluble thickener comprising the following copolymer.
Copolymer: Monomer containing 10 to 70 mol% of α, β-unsaturated carboxylic acid monomer and / or salt thereof and 0.01 to 4 mol% of monomer represented by the following general formula (1) A structural unit derived from the α, β-unsaturated carboxylic acid monomer and / or a salt thereof and a structural unit derived from the monomer represented by the general formula (1). And having a weight average molecular weight of 3,000 or more.
Figure 0004199600
(In the formula (1), An is one or more selected from the group consisting of ethylene oxide, propylene oxide and butylene oxide, n is an average value of 10 to 300, and (An) n is an average value of 10 or more ethylene oxide. Is essential, X is one selected from the group consisting of —CH 2 —, —C (O) —, —C (O) —NH—, m is 0 or 1, and R is a hydrocarbon group. .)
前記単量体成分が架橋性単量体をも含み、共重合体は架橋が施されてなる、請求項1に記載のアルカリ可溶性増粘剤The alkali-soluble thickener according to claim 1, wherein the monomer component also contains a crosslinkable monomer, and the copolymer is crosslinked.
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