JP4183940B2 - Room temperature curable polyorganosiloxane composition - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、室温硬化性ポリオルガノシロキサン組成物に係り、さらに詳しくは、湿気の存在しない密封条件下では安定であって、空気中の水分と接触することにより室温で硬化してゴム状弾性体を生じ、シ−リング材やコ−ティング材として有用な室温硬化性ポリオルガノシロキサン組成物に関する。特に、硬化性が良好で貯蔵安定性に優れ、チキソ性も良好である1成分型の室温硬化性ポリオルガノシロキサン組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
室温で硬化しゴム状弾性体を生成するポリオルガノシロキサン組成物の中で、空気中の水分と接触することにより硬化反応が生起する、いわゆる室温硬化性ポリオルガノシロキサン組成物は、使用直前に本体(ベースポリマー)や架橋剤、触媒等を秤量したり、混合したりする煩雑さが無く、配合上のミスを生じることがないうえに、接着性に優れているので、電気・電子工業などにおける弾性接着剤やコ−ティング材として、また建築用シ−リング材等として広く用いられている。
【0003】
一般に、このような組成物は、分子末端が水酸基で閉塞されたシラノ−ル基末端ポリジオルガノシロキサンに、分子中に2個を超える数の加水分解性基を有する架橋剤と、シリカ、炭酸カルシウムなどの充填剤を配合したものからなっている。
【0004】
そして、硬化の際に、架橋剤の種類に応じて、酢酸などのカルボン酸、有機アミン、アミド、有機ヒドロキシルアミン、オキシム化合物、アルコール、アセトンなどを放出する。特に接着剤、コ−ティング材などの用途で、ポリオルガノシロキサン組成物を硬化させてゴム状弾性体とする場合には、脱オキシム型、脱アセトン型、脱アルコール型のものが用いられることが多い。
【0005】
近年、末端のケイ素原子にアルコキシ基の結合したポリオルガノシロキサンとアルコキシシラン、および硬化触媒などから成る1包装型(1成分型)の室温硬化性組成物が、用いられるようになってきている。末端のケイ素原子にアルコキシ基の結合したポリオルガノシロキサンは、末端が水酸基のものと比べて、保存安定性が良好で硬化も速いという特長を備えている。
【0006】
また、建築、自動車、床材等の分野でシ−リング材や接着剤として広く使用される室温硬化性ポリオルガノシロキサン組成物には、1成分型のものと2成分型のものとがあり、2成分型のものは、基剤または主剤と呼ばれるベース成分と硬化剤との2つの成分(2液)を、使用直前に混合して使用する。これに対して、1成分型のものは、前記したように架橋剤や触媒等を秤量したり混合したりする煩雑さが無く、配合上のミスを生じることがないなどの利点を有するが、(1)配合によって保存中に容器内部で硬化が生じたり、あるいは(2)保存中に時間の経過とともに硬化不良が生じる(硬化しにくくなる)など、貯蔵安定性に問題があった。
【0007】
そして、脱アセトキシ型や脱ケトオキシム型の組成物においては、前記した(1)の問題が生じ易く、脱アルコール型のものでは、副生物のアルコールに起因するシリコ−ン樹脂の切断により、あるいはこの切断で派生するモノアルコキサイドにより、(2)の問題が生じ易かった。
【0008】
さらに、いずれの硬化タイプの室温硬化性ポリオルガノシロキサン組成物においても、押出し性は施工時間に大きく影響する重要な物性であり、押出し性が悪いと、押出しの際に大きな力を必要とするばかりでなく、施工に時間がかかった。またさらに、垂直部分に施工される場合も多いため、垂れないことが必要であり、チキソ性、耐スランプ性といった物性も重要であった。
【0009】
一般に、炭酸カルシウムを充填剤として使用することが広く行われており、室温硬化性ポリオルガノシロキサン組成物のチキソ性の改善などを目的とし、脂肪酸石鹸(アルカリ金属塩)で表面処理された沈降製造の炭酸カルシウム(以下、沈降製炭酸カルシウムと示す。)を配合することが、従来から行われている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、表面処理された沈降製炭酸カルシウムの配合だけでは、得られる組成物のチキソ性が不十分であるため、高価な有機系のチキソ性付与剤を補助的に配合しなければならなかった。
【0011】
また、炭酸カルシウムの配合量の増量によりチキソ性を上げることも考えられるが、その場合は、硬化物のモジュラスが高くなるなど物性に悪影響を与えるばかりでなく、押出し性が不良となった。さらに、脂肪酸石鹸以外の表面処理剤として、樹脂酸石鹸、アルキルベンゼンスルフォン酸またはその塩を使用することも考えられるが、これらの処理剤で表面処理された炭酸カルシウムは、組成物にチキソ性を付与する効果が不十分であり、より多量の有機系チキソ性付与剤を必要とする。特に樹脂酸石鹸を使用した場合、硬化性もさることながら、硬化物のモジュラスが高くなり、かつ押し出し性が悪いなどの問題を有している。
【0012】
さらに従来から、脱アセトキシ型あるいは脱オキシム型の室温硬化性ポリオルガノシロキサン組成物が、その硬化性の速さから好まれて使用されているが、脱アセトキシ型のものは、硬化の際に副成するカルボン酸の強い臭いが施工現場で嫌われる傾向にあり、かつ被接着部材を腐蝕するため、用途が限られている。脱オキシム型のものは、脱アセトキシ型のものに比べて臭いや腐食性が低いため、広く使用されているが、人体に対する影響がより少ないと考えられるアルコール類を副成する脱アルコール型のものが、市場では好まれてきている。
【0013】
また近年、被接着部材が難接着性のエンジニアリングプラスチックおよびそのコ−ティング鋼板などへと年々移行しつつあり、従来の脱オキシム型のものでは接着が難しくなっている。そして、脱アルコール型のポリオルガノシロキサン組成物においても、難接着性のエンジニアリングプラスチック等に対する接着性の観点から、硬化触媒としてチタン(Ti)またはジルコニウム(Zr)などの金属原子を含むアルコキシ化合物を用いた組成物が、有機スズ化合物を用いた組成物に比べて優位であることが見出されている。
【0014】
しかし、室温硬化性ポリオルガノシロキサン組成物において、脂肪酸または脂肪酸石鹸で処理された炭酸カルシウムを使用した場合には、炭酸カルシウムの表面に残留する脂肪酸のカルボン酸基(−COOH)が、硬化触媒に配位して触媒作用を阻害(被毒)するため、組成物の硬化性を低下させるなど、保存中に組成物の硬化性に大きな悪影響を与えるという問題があった。
【0015】
このような硬化触媒に対する被毒作用は、有機スズ化合物系の触媒においても見られるが、特に前記したチタンやジルコニウムのような金属原子を含む硬化触媒について顕著であり、貯蔵安定性が低下し、硬化性が著しく悪くなるという問題があった。さらに、このような硬化性の低下は、脱アルコール型のシリコ−ンゴム組成物において顕著に見られた。
【0016】
本発明は、このような従来からの問題を解消するためになされたもので、表面処理された炭酸カルシウムを含み、チキソ性が良好であるうえに硬化性が良好で貯蔵安定性に優れた室温硬化性ポリオルガノシロキサン組成物を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記問題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、1成分型の室温硬化性ポリオルガノシロキサン組成物に、脂肪酸エステルで表面処理された炭酸カルシウムを配合することにより、チキソ性が良好で優れた押出し性を有し、かつ貯蔵安定性に優れた組成物が得られることを見出し、本発明を完成した。
【0018】
なお、脂肪酸エステルで表面処理された炭酸カルシウムは、従来から、圧延フィルム等のプラスチック製品の分野で充填材として多く使用されており、表面処理剤としての脂肪酸エステルの使用において、乳化剤(界面活性剤)を使用しないか、あるいは乳化剤の使用を極力控えることにより貯蔵性を改善した組成物が開発されている(特開平2−3809号公報参照)。
【0019】
しかし、この発明は、炭酸カルシウムを脂肪酸塩等の界面活性剤で表面処理した場合に、1成分型ウレタンシ−リング組成物が保存中に界面活性剤の親水基により容器内で増粘あるいは内部硬化(ゲル化)し、貯蔵安定性の低下が生じるという問題に対処してなされたものである。すなわち、表面処理剤として脂肪酸エステルを使用することにより、1成分型ポリウレタン組成物の貯蔵安定性を改良したものである。したがって、この技術を室温硬化型ポリオルガノシリコ−ン組成物の貯蔵安定性の改善にそのまま適用することができないことは明らかである。
【0020】
また、特開平3−56581号公報には、脂肪酸エステルで表面処理された炭酸カルシウムを配合したシリコーン系の2成分型シーリング材が開示されており、2成分混合後の粘度上昇および作業性の改善がなされている。しかし、この発明は、本発明における1成分型ポリオルガノシロキサン組成物の貯蔵安定性の改善とは課題が全く異なり、そのまま適用することは容易でない。
【0021】
同様に、特開平11−246780号公報には、脂肪酸エステルで表面処理された炭酸カルシウムを配合したシリコ−ン等の硬化性樹脂組成物が開示されている。しかし、この発明は、ベース成分が脱アルコール型ではあるものの変成シリコ−ンであり、かつ2成分型の硬化性組成物において、2液混合性、押出し性およびチキソ性を改善する方法に関するものである。2成分型の硬化性組成物では、主剤と硬化剤といった2つの成分が別々に保存されるため、保存中での硬化の進行や硬化性の低下(硬化不良)などの問題が生じることがない。したがって、この技術を1成分型のポリオルガノシリコ−ン組成物にそのまま適用し、貯蔵安定性を改善することはできない。
【0022】
本発明の室温硬化性ポリオルガノシロキサンは、(A1)分子中にケイ素官能基として平均2個を超える数の加水分解性基を有し、23℃における粘度が100〜500,000mPa・sであるケイ素官能性ポリジオルガノシロキサン、および/または、(A2)分子中に2個以上の加水分解性基を有し、23℃における粘度が100〜500,000mPa・sであるケイ素官能性ポリジオルガノシロキサンと、架橋剤とを組み合わせたものを含む1成分型の室温硬化性ポリオルガノシロキサン組成物であって、前記(A1)成分および/または(A2)成分からなる(A)ポリジオルガノシロキサン100重量部に対して、(B)硬化触媒であるチタン(Ti)またはジルコニウム(Zr)を含むアルコキシ金属化合物0.01〜10重量部と、(C)重質炭酸カルシウム、沈降製造炭酸カルシウム、溶液法炭酸カルシウムから選ばれる炭酸カルシウム粉体の表面を脂肪酸エステルで処理してなるBET比表面積が3m 2 /g以上の表面処理炭酸カルシウム10〜200重量部とを含有することを特徴とする。
【0023】
本発明において、ベースポリマーとして用いられる(A)ケイ素官能性ポリジオルガノシロキサンは、ケイ素官能基として加水分解性基を有する(A1)成分および/または(A2)成分からなり、(A1)成分は、それ自体が(B)成分の触媒作用によって架橋反応を起こして硬化する。また、(A2)成分と架橋剤とを組み合わせたものは、(B)成分の触媒作用によって、(A2)成分と架橋剤とが架橋反応を起こして硬化する。いずれの場合も、反応は加水分解反応とそれに続く縮合反応であり、空気中の水分の存在で反応が進行する。
【0024】
本発明に用いられる(A 1 )成分および/または(A 2 )成分からなる(A)成分(以下、単に(A)成分と示す。)は、代表的には、下記の一般式:
【化1】
(式中、R1は互いに同一でも異なっていてもよい置換または非置換の1価の炭化水素基を表し、R2は―ZSiR3 3−pXpを表す。ここで、Zは酸素および/または2価の炭化水素基を表し、R3は互いに同一でも異なっていてもよい置換または非置換の1価の炭化水素基を表し、Xは加水分解性基を表し、pは1〜3の数である。また、nは該(A)成分の23℃における粘度を100〜500,000mPa・sにする数である。)で示される実質的に直鎖状のポリオルガノシロキサンである。そして、末端基R2は、ケイ素官能基である加水分解性基Xを少なくとも1個有するケイ素官能性シロキシ単位である。すなわち、該(A)成分は、分子の両末端に、それぞれ上記の加水分解性基Xを少なくとも1個有する。
【0025】
R1は、互いに同一でも異なっていてもよい置換または非置換の1価の炭化水素基である。R1としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基のようなアルキル基;ビニル基、アリル基のようなアルケニル基;フェニル基、トリル基、キシリル基のようなアリ−ル基;2−フェニルエチル基、2−フェニルプロピル基のようなアラルキル基が例示され、さらにこれらの炭化水素基の水素原子の一部が他の原子または基で置換されたもの、すなわちクロロメチル基、3−クロロプロピル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基のようなハロゲン化アルキル基;3−シアノプロピル基のようなシアノアルキル基などの置換炭化水素基が例示される。これらのうち、合成が容易で、(A)成分が分子量の割に低い粘度を有し、硬化前の組成物に良好な押出し性を与えることと、硬化後の組成物に良好な物理的性質を与えることから、全有機基の85%以上がメチル基であることが好ましく、実質的にすべての有機基がメチル基であることがより好ましい。
【0026】
一方、特に耐熱性、耐放射線性、耐寒性または透明性を付与する場合は、R1の一部として必要量のフェニル基を、耐油性、耐溶剤性を付与する場合は、R1の一部として3,3,3−トリフルオロプロピル基や3−シアノプロピル基を、また塗装適性を有する表面を付与する場合は、R1の一部として長鎖アルキル基やアラルキル基を、それぞれメチル基と併用するなど、目的に応じて任意に選択することができる。
【0027】
末端基R2においてケイ素原子に結合するR3は、互いに同一でも異なっていてもよく、またR1と同一でも異なっていてもよい置換または非置換の1価の炭化水素基であり、R1と同様なものが例示される。合成が容易で、加水分解性基Xの反応性が優れていることから、メチル基またはビニル基が好ましい。また、Zは、互いに同一でも異なっていてもよく、酸素原子ならびにメチレン基、エチレン基、トリメチレン基のようなアルキレン基;フェニレン基等の2価の炭化水素基が例示される。合成の容易なことから、酸素原子およびエチレン基が好ましく、酸素原子が特に好ましい。
【0028】
Xは、末端基R2に少なくとも1個存在するケイ素官能基、すなわち加水分解性基であるアルコキシ基である。このようなXとしては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基のようなアルコキシ基;2−メトキシエトキシ基、2−エトキシエトキシ基のような置換アルコキシ基;イソプロペノキシ基のようなエノキシ基などの加水分解性基が例示され、互いに同一でも異なっていても良い。合成の容易さ、硬化前の組成物の物性、保存中の安定性、硬化性、経済性および広範囲の用途に用いられることなどから、アルコキシ基が好ましい。また、Xがアルコキシ基である場合には、特に本発明の効果が顕著である。
【0029】
末端基R2におけるケイ素官能基Xの数pは、1〜3である。そのうち、架橋剤を配合する室温硬化性ポリオルガノシロキサン組成物に用いる(A2)としては、合成が容易で、各種の架橋剤と組み合わせて用いられることから、Xが水酸基で、pが1のものが好ましい。このようなケイ素官能性ポリジオルガノシロキサンは、例えば、オクタメチルシクロシロキサンのような環状ジオルガノシロキサン低量体を、水の存在下に酸性触媒またはアルカリ性触媒によって開環重合または開環共重合させることにより、得られた直鎖状ポリジオルガノシロキサンの末端に、ケイ素原子に結合する水酸基を導入することができる。
【0030】
Xが加水分解性基のものは、例えば末端に水酸基を有するポリオルガノシロキサンに、2個以上の任意の加水分解性基を有するシランを縮合させることによって合成することができる。この場合、前記シランの加水分解性基はこの縮合反応によって1個が消費されるので、反応によって得られたポリオルガノシロサンの末端基R2におけるXの数pは、用いられた加水分解性基含有シランが有していたXの数よりも1個少ない。
【0031】
また、硬化前の組成物に適度の押出し性を付与するとともに、硬化後のゴム状弾性体に優れた機械的特性を与えるために、(A)成分のnは、該(A)の23℃における粘度が100〜500,000mPa・sになるように選択される。(A)成分の粘度が100mPa・s未満では、硬化後のゴム状弾性体の伸びが十分でなく、一方、500,000mPa・sを超えると均一な組成物が得にくく、押出し作業性も低下する。特に好ましい粘度は、硬化前および硬化後の組成物に要求される性質を調和させることから、500〜200,000mPa・sの範囲である。
【0032】
架橋剤を用いなくとも硬化するタイプの室温硬化性ポリオルガノシロキサン組成物においては、上記の(A)成分のうち、(A1)成分、すなわちXが加水分解性基であり、pが平均1を超える数(すなわち、分子中に平均2個を超える数のXを有する)のものがベースポリマーとして用いられ、(A)成分中のXが架橋手段となり、架橋剤がなくても架橋反応が進行し、硬化してゴム状弾性体を生じる。この場合、好ましいXとしては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基のようなアルコキシ基;2−メトキシエトキシ基、2−エトキシエトキシ基のような置換アルコキシ基;イソプロペノキシ基のようなエノキシ基などが挙げられる。特に、Xがメトキシ基のようなアルコキシ基である場合に、本発明の効果が顕著である。また、硬化前の組成物を安定化させるとともに、優れた硬化性を与えるために、前記したベースポリマーでXがアルコキシ基であるものを用いることがより好ましい。
【0033】
架橋剤を用いて硬化させるタイプの室温硬化性ポリオルガノシロキサン組成物においては、(A)成分として(A2)成分を架橋剤と組み合わせて用いることにより、架橋構造を形成させる。(A2)成分としては、Xが水酸基であるか、pが1(すなわち、分子中に水酸基および/または上記と同様の加水分解性基である2個のXを有する)のものを用いることができる。
【0034】
架橋剤としては、水および硬化触媒の存在下に(A)成分中のケイ素官能性基Xと反応し、組成物を硬化させるためのケイ素官能性基を有するケイ素化合物および/またはその部分加水分解縮合物が用いられる。
【0035】
この架橋剤は、下記の一般式:
R4 4−qSiYq
(式中、R4は互いに同一でも異なっていてもよい置換または非置換の1価の炭化水素基を表し、Yは加水分解性基を表す。またqは、平均2を超え、4以下の数である。)で示される。
【0036】
R4としては、(A)成分のケイ素原子に直接結合した有機基R1と同様な基を例示することができる。入手のしやすさと、優れた架橋反応速度が得られることから、メチル基またはビニル基が好ましい。また、加水分解反応性基Yとしては、(A)成分の末端基に存在するXとして挙げられたものと同様のものが例示される。
【0037】
このような架橋剤の例としては、テトラメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、テトラエトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、テトライソプロポキシシランおよびそれらの部分加水分解縮合物のようなアルコキシ基含有化合物;テトラキス(2−エトキシエトキシ)シラン、メチルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン、ビニル(2−エトキシエトキシ)シラン、フェニルトリス(2−メトキシエトキシ)シランおよびそれらの部分加水分解縮合物のような置換アルコキシ基含有化合物;メチルトリイソプロペノキシシラン、ビニルトリイソプロペノキシシラン、フェニルトリイソプロペノキシシラン、ジメチルジイソプロペノキシシラン、メチルビニルジイソプロペノキシシランおよびそれらの部分加水分解縮合物のようなエノキシ基含有化合物などが例示される。qが2であるシランは、qが3または4であるシランと併用される。
【0038】
合成が容易で、組成物の保存安定性を損なうことがなく、しかも大きな架橋反応速度したがって大きな硬化速度を与えることを考慮すると、これらのシラン化合物の中で、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、メチルトリス(イソプロペノキシ)シラン、ビニルトリス(イソプロペノキシ)シランおよびそれらの部分加水分解縮合物を用いることが好ましい。本発明の効果が顕著に現れるものとして、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン等のアルコキシシランが挙げられる。
【0039】
架橋剤の配合量は、(A2)成分100重量部に対して、通常0.5〜25重量部であり、好ましくは2〜10重量部である。0.5重量部未満では架橋が十分に行われず、硬度の低い硬化物しか得られないばかりでなく、架橋剤を配合した組成物の保存安定性が悪くなる。一方、25重量部を超えて配合すると、保存中にその一部が系より分離し、硬化の際に著しい収縮を生じ、得られたゴム状弾性体の物性が低下する。
【0040】
なお、(A)成分として、前述の(A1)であるXが加水分解性基でpが平均1を超えるものを用いる場合は、前述のように、基本的には架橋剤がなくても硬化が可能であるが、このような場合においても、組成物の硬化性と、硬化して得られるゴム状弾性体の機械的性質とをバランスよく具現するために、上記の架橋剤を併用することが好ましく、加水分解性基YがXと同じである架橋剤を用いることがより好ましい。この場合の架橋剤の配合量は、(A1)成分100重量部に対して、通常0.1〜25重量部であり、好ましくは0.3〜10重量部である。25重量部を超えて配合すると、先に述べたような現象が生じ好ましくない。
【0041】
本発明においては、先に具体例を列挙したような、R4として1価の炭化水素基を有するケイ素官能性化合物の他、置換された1価の炭化水素基を有する炭素官能性の同様な化合物を、架橋剤の一部または全部として用いてもよい。このようなR4としては、置換のアミノ基、エポキシ基、イソシアナト基、(メタ)アクリロキシ基、メルカプト基、またはハロゲン原子で置換されたアルキル基やフェニル基が例示される。置換アルキル基としては、置換メチル基、3−置換プロピル基、4−置換ブチル基が例示されるが、合成が容易なことから、3−置換プロピル基が好ましい。
【0042】
このようなR4を有する化合物としては、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリイソプロポキシシラン、3−アミノプロピルトリアセトアミドシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−メチル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N,N−ジメチル−3−アミノプロピルトリメトキシシランのような置換のアミノ基含有シラン;3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3,4−エポキシシクロヘキシルエチルトリメトキシシランのようなエポキシ基含有シラン;3−イソシアナトプロピルトリメトキシシラン、3−イソシアナトプロピルメチルジメトキシシランのようなイソシアナト基含有シラン;3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシランのような(メタ)アクリロキシ基含有シラン;3−メルカプトプロピルトリメトキシシランのようなメルカプト基含有シラン;および3−クロロプロピルトリメトキシシランのようなハロゲン原子含有シランが例示される。
【0043】
このような置換炭化水素基含有シランや前記のビニル基含有シランは、炭素官能性シランであって、これらを配合することにより、組成物が硬化する際の各種基材への接着性を向上させることができる。
【0044】
炭素官能性シランの配合量は、(A)成分100重量部に対して0.05〜25重量部が好ましく、0.5〜10重量部がさらに好ましい。0.05重量部未満では接着性の向上効果が少なく、またその発現性が遅い。また、25重量部を超えて配合すると、前記のような問題点のほか、保存安定性と作業性が悪くなり、また黄変現象を生じる。
【0045】
本発明において(B)成分の硬化触媒は、(A)成分自体の架橋手段として含有されるX同士、および/または(A)成分のXと架橋剤Yとを、水分の存在下に反応させて架橋構造を形成させ、ゴム状弾性体を得るための硬化触媒である。このような(B)成分としては、鉄オクトエート、マンガンオクトエート、亜鉛オクトエート、スズナフテート、スズカプリレート、スズオレートのようなカルボン酸金属塩;ジブチルスズジアセテート、ジブチルスズジオクトエート、ジブチルスズジラウレート、ジブチルスズジオレート、ジフェニルスズジアセテート、酸化ジブチルスズ、ジブチルスズジメトキサイド、ジブチルビス(トリエトキシシロキシ)スズ、ジオクチルスズジラウレ−トのような有機スズ化合物;テトラエトキシチタン、テトラプロポキシチタン、テトラブトキシチタン、1、3−プロポキシチタンビス(エチルアセチルアセテート)のようなアルコキシチタン類;アルミニウムトリスアセチルアセトナート、アルミニウムトリスエチルアセトアセテート、ジイソプロポキシアルミニウムエチルアセトアセテート、トリエトキシアルミニウムなどの有機アルミニウム;ジルコニウムテトラアセチルアセトナート、テトライソプロポキシジルコニウム、テトラブトキシジルコニウム、トリブトキシジルコニウムアセチルアセトネート、トリブトキシジルコニウムステアレートなどの有機ジルコニウム化合物が例示される。
【0046】
微量の存在で大きな触媒能を持つことより、有機スズ化合物、有機ジルコニウム化合物およびアルコキシチタン類が好ましい。さらに、本発明においては、昨今の環境への配慮および難接着部材への接着性の観点から、(B)成分の硬化触媒として、アルコキシチタン類、有機ジルコニウム化合物などのチタン(Ti)またはジルコニウム(Zr)の金属原子を含むアルコキシ金属化合物の使用が好ましい。
【0047】
(B)成分の配合量は、(A)成分100重量部あたり0.01〜10重量部、より好ましくは0.05〜5重量部である。0.01重量部未満では、硬化触媒として十分に作用せず、硬化に長い時間がかかるばかりでなく、特に空気との接触面から遠いゴム層の深部における硬化が不十分となり、逆に10重量部を越える場合には、その配合量に見合う効果がなく、無意味であるばかりか経済的に不利益である。
【0048】
本発明の(C)成分の表面処理炭酸カルシウムは、硬化前の組成物に適度の流動性を与え、硬化後には、得られるゴム状弾性体に、例えばシ−リング材、接着剤、現場成形ガスケットなどとして用いる場合に要求される高い機械的強度を付与する働きをする。
【0049】
使用される炭酸カルシウムは、例えば、石灰石を原料とし粉砕、分級により所望の粒度として得られるいわゆる重質炭酸カルシウム、石灰石を一旦焼成して生石灰とし、それを水和して調製した消石灰の水懸濁液中に炭酸ガスを導通して得られる沈降製炭酸カルシウム、炭酸塩溶液とカルシウム塩溶液とを反応させて製造される溶液法炭酸カルシウムなど、目的に応じて適宜選択可能であるが、良好な押出し性と高いチキソ性および耐スランプ性を得るために、BET比表面積が3m2/g以上、好ましくは10m2/g以上の炭酸カルシウムを用いる。より高いBET比表面積のものが得られることから、沈降製炭酸カルシウムの使用が望ましい。BET比表面積が3m2/g未満の炭酸カルシウムでは、高い粘性を付与することが困難である。また、炭酸カルシウムのBET比表面積は、脂肪酸エステルで処理した後に測定においてさらに小さい値となるため、脂肪酸エステルで処理する前の値で10m2/g以上であることがさらに好ましい。
【0050】
本発明において、このような炭酸カルシウムの表面処理に用いられる脂肪酸エステルとしては、特に限定されないが、良好な押出し性に加え、高いチキソ性、耐スランプ性を付与することができることから、炭素数ができるだけ多い高級脂肪酸のエステルが好ましい。具体的には、脂肪酸の炭素数が8以上であるものが好ましい。また、もう一方の構成成分であるエステル基についても、特に制限はないが、脂肪酸と同様にできるだけ炭素数が多い方が、良好な押出し性、高チキソ性および耐スランプ性の付与と優れた貯蔵安定性の付与の点で好ましい。
【0051】
このような脂肪酸エステルとしては、例えば、ステアリン酸ステアリル、ステアリン酸ラウリル、パルミチン酸ステアリル、パルミチン酸ラウリル、ベヘニン酸ベヘニル等が例示される。また、1価のアルコールから生成されるエステルのみならず、グリセリン等の多価アルコールから生成される脂肪酸エステルも使用することができる。具体的に例示すると、1価アルコールの高級脂肪酸エステル、多価アルコールの高級脂肪酸エステル、モンタワックスタイプの長鎖エステルの部分加水分解物等の脂肪酸エステル系滑剤;ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンヒマシ油および硬化ひまし油、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル、ポリエチレングリコ−ル脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステルの非イオン界面活性剤等が挙げられ、これらを単独でまたは2種以上組み合わせて用いることができる。
【0052】
なお、上記1価アルコールとしては、メチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコール、ブチルアルコール等の炭素数が1〜18のアルコールが挙げられ、多価アルコールとしては、エチレングリコール、グリセリン、ソルビトール等が挙げられる。また、高級脂肪酸としては、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸等の炭素数が8〜18の脂肪酸が挙げられる。特に、オレイン酸、ステアリン酸等の脂肪酸のエステルおよびこれらの混合物は、入手が容易かつ安価であるので好ましい。また、炭素数が8未満の脂肪酸のエステルは、揮発性が高いため、樹脂への溶融混練時に揮発して用をなさない場合があるので、炭素数が8以上の脂肪酸のエステルが好ましい。
【0053】
また、貯蔵安定性への影響の点から、1価アルコールのエステルにおいては、炭素数が大きい1価アルコールから生成されるエステルの方が、加水分解性が低いため好ましい。さらに、1価アルコールのエステルより多価アルコールのエステルの方がより好ましい。またさらに、硬化物表面から表面処理剤が析出するなどの問題を生じるため、処理剤の融点は室温以上であることが好ましい。
【0054】
このような脂肪酸エステルによる表面処理の方法としては、沈降製炭酸カルシウムの場合は気液反応により得られるため、水スラリ−中または含水ケ−キ中で表面処理することが好ましい。脂肪酸エステルは一般に疎水性であるが、スラリ−中に加えて撹拌するか、含水ケ−キ中に混練すると、水スラリ−中または含水ケ−キ中の炭酸カルシウムと十分に吸着結合する。重質炭酸カルシウムの場合は、乾式で粉砕することが多いので、ヘンシェルミキサ−等の加熱、撹拌装置を使用し乾式で表面処理することが好ましい。
【0055】
表面処理量については特に制限はないが、炭酸カルシウムの粒度に応じて変量した方がよい。一般には、炭酸カルシウムに対して1.0〜10.0重量%程度の割合とすることが好ましい。1.0重量%未満では、本発明の目的とする効果を十分に発揮することができず、また10.0重量%を越えると、処理剤のコストが高くなり経済的に不利である。さらに、得られる組成物の硬化物性、接着特性および硬化物表面からの析出の有無を鑑みて、1.0〜6.0重量%程度とすることがより好ましい。
【0056】
なお、表面処理の際には、処理剤により炭酸カルシウム表面を被覆しきれる程度の十分な処理量が所望されるが、前記したような問題が生じるため、処理剤量をできるだけ下げることが望まれる。この場合、表面処理の均一化のために、加熱および熟成工程のように、表面処理剤を炭酸カルシウム表面で薄く延ばす工程を加えることがさらに好ましい。
【0057】
本発明において、(C)成分の脂肪酸エステルにより表面処理された炭酸カルシウムの配合量は、(A)成分100重量部に対して10〜200重量部、より好ましくは20〜150重量部とする。10重量部未満では、十分な押出し性、高チキソ性および耐スランプ性を付与することができない。また、200重量部を越えると、粘度が高くなり過ぎ、作業性が著しく低下するため好ましくない。
【0058】
さらに、本発明の組成物には、目的に応じて、顔料、チクソトロピ−性付与剤、押出し作業性を改良するための粘度調整剤、紫外線吸収剤、防かび剤、耐熱性向上剤、難燃化剤など、各種の添加剤を加えてもよい。
【0059】
本発明の組成物は、以上の全ての成分および必要に応じて各種添加剤を、湿気を遮断した状態で混合することにより得られる。得られた組成物は、密閉容器中でそのまま保存し、使用時に空気中の水分に曝すことによってはじめて硬化する、いわゆる1包装型室温硬化性組成物として使用することができる。
【0060】
本発明により得られる室温硬化性ポリオルガノシロキサン組成物は、湿気の存在しない密封条件下では安定であり、空気中の水分と接触することにより、室温で硬化してゴム状弾性体を生じる。特に本発明は、従来品より、優れた貯蔵安定性を有し、硬化性に優れた室温硬化性ポリオルガノシロキサン組成物を提供する。
【0061】
【発明の実施の形態】
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。なお、実施例中、部とあるのはいずれも重量部を表し、粘度などの物性値は全て23℃、相対湿度50%での値を示す。
【0063】
実施例2
粘度20,000mPa・sのα,ω−ビス(メチルジメトキシシロキシ)ポリジメチルシロキサン100部に、充填剤である4.5%のステアリン酸グリセロールで表面処理された一次粒子径0.05μmの沈降製炭酸カルシウム120部と、粘度100mPa・sのメチルシリコーンオイル45部をそれぞれ添加し、均一に混合した。次いで、メチルトリメトキシシラン2.5部、トリ(N−トリメトキシシリルプロピル)シクロトリイソシアヌレート0.8部およびジイソプロポキシビス(エチルアセチルアセテ−ト)チタン2.5部をさらに加え、湿気遮断下で均一に混合し、ポリオルガノシロキサン組成物を得た。
【0064】
実施例3
粘度30,000mPa・sのα,ω−ビス(メチルジメトキシシロキシ)ポリジメチルシロキサン100部に、充填剤である5.0%のベヘニン酸グリセロールで表面処理された一次粒子径0.05μmの沈降製炭酸カルシウム100部と、粘度100mPa・sのメチルシリコ−ンオイル25部をそれぞれ添加し、均一に混合した。次いで、メチルトリメトキシシラン3.0部、トリ(N−トリメトキシシリルプロピル)シクロトリイソシアヌレ−ト0.4部およびジイソプロポキシビス(エチルアセチルアセテ−ト)チタン3.0部をさらに加え、湿気遮断下で均一に混合し、ポリオルガノシロキサン組成物を得た。
【0065】
実施例4
充填剤として、11.0%のステアリルステアレ−ト(ステアリン酸ステアリル)で表面処理された沈降製炭酸カルシウムを用いた以外は、実施例2と同様にして、ポリオルガノシロキサン組成物を得た。
【0066】
実施例5
表面処理された炭酸カルシウムにおける処理剤量を1.0%とした以外は、実施例2と同様にして、ポリオルガノシロキサン組成物を得た。
【0069】
比較例1
粘度40,000mPa・sのα,ω−ジヒドロキシポリジメチルシロキサン100部に、充填剤として4.0%のステアリン酸で表面処理された一次粒子径0.05μmの沈降製炭酸カルシウム120部と、粘度100mPa・sのメチルシリコ−ンオイル(ポリジメチルシロキサン)30部を添加し、均一に混合した。次いで、メチルトリメトキシシラン4.5部、トリ(N−トリメトキシシリルプロピル)シクロトリイソシアヌレ−ト0.8部およびジイソプロポキシビス(エチルアセチルアセテ−ト)チタン2.5部をさらに加え、湿気遮断下で均一に混合し、ポリオルガノシロキサン組成物を得た。
【0070】
比較例2
充填剤として、4.0%のステアリン酸で表面処理された一次粒子径0.05μmの沈降製炭酸カルシウムを配合するとともに、ジブチルスズジラウレート0.05部、N−トリメチルシリル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン3.0部、3−(2−アミノエチル)−アミノプロピルトリメトキシシラン0.5部を配合し、比較例1と同様にしてポリオルガノシロキサン組成物を得た。
【0071】
比較例3
充填剤として、4.0%のステアリン酸ナトリウムで表面処理された一次粒子径0.05μmの沈降製炭酸カルシウムを配合した以外は、比較例1と同様にして、ポリオルガノシロキサン組成物を得た。
【0072】
比較例4
充填剤として、4.0%のオレイン酸カリウムで表面処理された一次粒子径0.05μmの沈降製炭酸カルシウムを配合した以外は、比較例1と同様にして、ポリオルガノシロキサン組成物を得た。
【0073】
次に、実施例2〜5および比較例1〜4で調製し密封して保存したポリオルガノシロキサン組成物について、以下に示すようにして、指触乾燥時間、物理的性質、保存安定性、接着性をそれぞれ測定し評価した。
【0074】
(a)指触乾燥時間:組成物を23℃、50%RHの雰囲気中に押し出した後、指で表面に接触して、乾燥状態にあることを確認するに至る時間を測定した。
【0075】
(b)物理的特性:組成物を厚さ2mmのシ−ト状に押し出し、得られたシ−トを23℃、50%RHで168時間放置して空気中の湿気により硬化させ、硬化物の物理的特性をJIS K6301により測定した。
【0076】
(c)保存安定性:湿気を遮断した容器に組成物を入れ、50℃で14日間加熱した後、指触乾燥時間を23℃、50%RHの雰囲気で測定した。また、厚さ2mmのシ−ト状に押し出し、これを23℃、50%RHで168時間放置して空気中の湿気により硬化させ、硬化物の物理的特性を前記(b)と同様にJIS
K6301により測定した。
【0077】
(d)接着性:幅25mm、長さ80mmの平板状の各種の接着部材の上に組成物を塗布し、重ね幅10mmで剪断接着試験体を作製した。そして、これを23℃、50%RHで168時間放置し、空気中の湿気により硬化させた後、180度剥離させるように硬化物を引っ張り、接着強度および凝集破壊率を測定した。
【0078】
これらの測定結果を表1に示す。
【表1】
【0079】
表1からわかるように、実施例2〜5で調製されたポリオルガノシロキサン組成物は、保存安定性に優れ、湿気の存在しない密封条件下で安定であるうえに、空気中の水分と接触することによりはじめて室温で硬化する。また、貯蔵により硬化性が低下することがなく、接着性が良好で物理的特性に優れたゴム状弾性体が得られる。
【0080】
【発明の効果】
以上の記載から明らかなように、本発明の室温硬化性ポリオルガノシロキサン組成物は、湿気の存在しない密封条件下では安定であり、空気中の水分と接触することにより室温で硬化して、機械的特性が良好で優れた接着耐久性を有するゴム状弾性体を生じる。また、優れた貯蔵安定性を有し、長期間の貯蔵によっても硬化性が低下することがない。したがって、1成分型のシ−リング材、接着剤、現場成形ガスケットなどとして好適する。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a room temperature curable polyorganosiloxane composition. More specifically, the present invention is stable under sealing conditions in the absence of moisture, and is cured at room temperature by contact with moisture in the air. And a room temperature-curable polyorganosiloxane composition useful as a sealing material or a coating material. In particular, the present invention relates to a one-component room temperature curable polyorganosiloxane composition having good curability, excellent storage stability, and good thixotropy.
[0002]
[Prior art]
Among polyorganosiloxane compositions that cure at room temperature to form a rubbery elastic body, a so-called room temperature curable polyorganosiloxane composition that undergoes a curing reaction upon contact with moisture in the air is (Base polymer), cross-linking agent, catalyst, etc. are not weighed or mixed, and there are no mistakes in blending. It is widely used as an elastic adhesive, a coating material, and a building sealing material.
[0003]
In general, such a composition comprises a silanol-terminated polydiorganosiloxane whose molecular ends are blocked with hydroxyl groups, a crosslinking agent having more than two hydrolyzable groups in the molecule, silica, calcium carbonate It is made of a blended filler.
[0004]
Then, upon curing, carboxylic acid such as acetic acid, organic amine, amide, organic hydroxylamine, oxime compound, alcohol, acetone and the like are released according to the type of the crosslinking agent. In particular, when the polyorganosiloxane composition is cured into a rubbery elastic body for use as an adhesive or a coating material, a deoxime type, a deacetone type, or a dealcohol type may be used. Many.
[0005]
In recent years, one-packaging (one-component) room temperature curable compositions comprising polyorganosiloxanes having alkoxy groups bonded to terminal silicon atoms, alkoxysilanes, and curing catalysts have been used. A polyorganosiloxane in which an alkoxy group is bonded to a terminal silicon atom has features that it has better storage stability and quick curing than a terminal hydroxyl group.
[0006]
In addition, room temperature curable polyorganosiloxane compositions widely used as sealing materials and adhesives in the fields of architecture, automobiles, flooring, etc., include one-component types and two-component types, In the two-component type, two components (two liquids) of a base component called a base or a main agent and a curing agent are mixed and used immediately before use. On the other hand, the one-component type has the advantage that there is no trouble of weighing or mixing the crosslinking agent, catalyst, etc. as described above, and no mistakes in formulation occur. There was a problem in storage stability, such as (1) curing inside the container during storage due to (1) blending, or (2) poor curing over time (hardening to cure) during storage.
[0007]
In the case of the deacetoxy-type or deketoxime-type composition, the above-mentioned problem (1) is likely to occur. In the case of the dealcohol-free type, this may be caused by the cleavage of the silicone resin resulting from the by-product alcohol, or Due to monoalkoxide derived by cutting, the problem (2) was likely to occur.
[0008]
Further, in any curing type room temperature curable polyorganosiloxane composition, the extrudability is an important physical property that greatly affects the construction time. If the extrudability is poor, a large force is required for extrusion. Rather, it took time to install. Furthermore, since it is often applied to a vertical portion, it is necessary to prevent it from dripping, and physical properties such as thixotropy and slump resistance are also important.
[0009]
In general, calcium carbonate is widely used as a filler. For the purpose of improving the thixotropy of room temperature curable polyorganosiloxane compositions, precipitation production surface-treated with fatty acid soap (alkali metal salt) is used. Conventionally, calcium carbonate (hereinafter referred to as precipitated calcium carbonate) is blended.
[0010]
[Problems to be solved by the invention]
However, since the thixotropy of the resulting composition is insufficient only by blending the surface-treated precipitated calcium carbonate, an expensive organic thixotropic agent has to be supplementarily blended.
[0011]
Further, it is conceivable to increase the thixotropy by increasing the amount of calcium carbonate. In this case, however, not only the physical properties such as the modulus of the cured product become high, but also the extrudability becomes poor. Furthermore, it is possible to use resin acid soap, alkylbenzene sulfonic acid or its salt as a surface treatment agent other than fatty acid soap, but calcium carbonate surface-treated with these treatment agents imparts thixotropy to the composition. Effect is insufficient, and a larger amount of organic thixotropic agent is required. In particular, when a resin acid soap is used, there are problems such as a high modulus of the cured product and a poor extrudability as well as curability.
[0012]
Further, conventionally, a room temperature-curable polyorganosiloxane composition of deacetoxy type or deoxime type has been favored and used because of its fast curing property. The strong odor of the carboxylic acid formed tends to be disliked at the construction site and corrodes the member to be bonded, so the use is limited. Deoxime-type products are widely used because they have lower odor and corrosiveness than deacetoxy-type products, but they are dealcoholized with alcohols that are thought to have less impact on the human body. However, it has been favored by the market.
[0013]
In recent years, members to be bonded are shifting to difficult-to-adhere engineering plastics and their coated steel sheets every year, and it is difficult to bond with conventional deoxime-type members. In the dealcohol-free polyorganosiloxane composition, as a curing catalyst, from the viewpoint of adhesion to difficult-to-adhere engineering plastics, etc.Such as titanium (Ti) or zirconium (Zr)It has been found that a composition using an alkoxy compound containing a metal atom is superior to a composition using an organotin compound.
[0014]
However, in the room temperature curable polyorganosiloxane composition, when calcium carbonate treated with a fatty acid or fatty acid soap is used, the carboxylic acid group (—COOH) of the fatty acid remaining on the surface of the calcium carbonate becomes a curing catalyst. There is a problem in that the curability of the composition is greatly adversely affected during storage, for example, the curability of the composition is lowered because the coordination action inhibits (poisoning) the catalytic action.
[0015]
Such poisoning action on the curing catalyst is also observed in the organotin compound-based catalyst.Metal atom likeIt is remarkable about the curing catalyst containing, and there existed a problem that storage stability fell and sclerosis | hardenability fell remarkably. Further, such a decrease in curability was remarkably observed in the dealcohol-free silicone rubber composition.
[0016]
The present invention has been made to solve such conventional problems, and includes a surface-treated calcium carbonate, which has good thixotropy, good curability, and excellent storage stability. An object is to provide a curable polyorganosiloxane composition.
[0017]
[Means for Solving the Problems]
As a result of intensive investigations to solve the above problems, the present inventors have formulated thixotropy by blending calcium carbonate surface-treated with a fatty acid ester into a one-component room temperature curable polyorganosiloxane composition. The present invention has been completed by finding that a composition having good extrudability and excellent extrudability and excellent storage stability can be obtained.
[0018]
In addition, calcium carbonate surface-treated with a fatty acid ester has been conventionally widely used as a filler in the field of plastic products such as rolled films. In the use of a fatty acid ester as a surface treatment agent, an emulsifier (surfactant) is used. ) Or a composition having improved storage properties by avoiding the use of an emulsifier as much as possible has been developed (see JP-A-2-3809).
[0019]
However, in the present invention, when calcium carbonate is surface-treated with a surfactant such as a fatty acid salt, the one-component urethane sealing composition is thickened or internally cured in the container by the hydrophilic group of the surfactant during storage. (Gelling) and addressing the problem that storage stability is reduced. That is, the storage stability of a one-component polyurethane composition is improved by using a fatty acid ester as a surface treating agent. Therefore, it is apparent that this technique cannot be applied as it is to improve the storage stability of a room temperature curable polyorganosilicon composition.
[0020]
Japanese Patent Laid-Open No. 3-56581 discloses a silicone-based two-component sealant containing calcium carbonate surface-treated with a fatty acid ester, and increases viscosity and improves workability after mixing the two components. Has been made. However, this invention is completely different from the improvement of the storage stability of the one-component polyorganosiloxane composition in the present invention, and is not easy to apply as it is.
[0021]
Similarly, Japanese Patent Application Laid-Open No. 11-246780 discloses a curable resin composition such as silicone containing calcium carbonate surface-treated with a fatty acid ester. However, the present invention relates to a method for improving two-component mixing property, extrudability, and thixotropy in a two-component curable composition, although the base component is a dealcoholized type, but is a two-component type curable composition. is there. In the two-component curable composition, the two components such as the main agent and the curing agent are stored separately, so that problems such as progress of curing during storage and lowering of curability (hardening failure) do not occur. . Therefore, this technique cannot be applied as it is to a one-component polyorganosilicon composition to improve the storage stability.
[0022]
The room temperature curable polyorganosiloxane of the present invention has (A1) molecules having an average of more than two hydrolyzable groups as silicon functional groups and a viscosity at 23 ° C. of 100 to 500,000 mPa · s. Silicon functional polydiorganosiloxane and / or (A2) silicon functional polydiorganosiloxane having two or more hydrolyzable groups in the molecule and a viscosity at 23 ° C. of 100 to 500,000 mPa · s; A one-component room temperature curable polyorganosiloxane composition comprising a combination of a crosslinking agent and (A) polydiorganosiloxane comprising 100 parts by weight of the (A1) component and / or (A2) component. In contrast, (B) curing catalystAlkoxy metal compound containing titanium (Ti) or zirconium (Zr)0.01 to 10 parts by weight, and (C) the surface of calcium carbonate powder selected from heavy calcium carbonate, precipitated calcium carbonate, and solution-processed calcium carbonate is treated with a fatty acid esterBET specific surface area is 3m 2 / G or moreIt contains 10 to 200 parts by weight of surface treated calcium carbonate.
[0023]
In the present invention, (A) silicon-functional polydiorganosiloxane used as a base polymer is composed of (A1) component and / or (A2) component having a hydrolyzable group as a silicon functional group, It itself cures by causing a crosslinking reaction by the catalytic action of component (B). In addition, the combination of the component (A2) and the crosslinking agent is cured by causing a crosslinking reaction between the component (A2) and the crosslinking agent by the catalytic action of the component (B). In either case, the reaction is a hydrolysis reaction and a subsequent condensation reaction, and the reaction proceeds in the presence of moisture in the air.
[0024]
Used in the present invention(A 1 ) Ingredients and / or (A 2 ) Consisting of ingredients(A) component(Hereinafter, it is simply referred to as the component (A).)Is typically the following general formula:
[Chemical 1]
(Wherein R1Represents a substituted or unsubstituted monovalent hydrocarbon group which may be the same or different from each other, and R2Ha-ZSiR3 3-pXpRepresents. Here, Z represents oxygen and / or a divalent hydrocarbon group, and R3Represents a substituted or unsubstituted monovalent hydrocarbon group which may be the same as or different from each other, X represents a hydrolyzable group, and p is a number of 1 to 3. Moreover, n is a number which makes the viscosity of the component (A) at 23 ° C. 100 to 500,000 mPa · s. ) Substantially linear polyorganosiloxane. And the terminal group R2Is a silicon functional siloxy unit having at least one hydrolyzable group X which is a silicon functional group. That is, the component (A) has at least one hydrolyzable group X at each end of the molecule.
[0025]
R1Are substituted or unsubstituted monovalent hydrocarbon groups which may be the same or different from each other. R1As alkyl groups such as methyl, ethyl, propyl, butyl, pentyl, hexyl, octyl, decyl and dodecyl; alkenyl such as vinyl and allyl; phenyl and tolyl Group, an aryl group such as xylyl group; an aralkyl group such as 2-phenylethyl group and 2-phenylpropyl group, and a part of hydrogen atoms of these hydrocarbon groups may be other atoms or groups. Substituted with, i.e., halogenated alkyl groups such as chloromethyl, 3-chloropropyl, 3,3,3-trifluoropropyl; substituted carbons such as cyanoalkyl such as 3-cyanopropyl A hydrogen group is illustrated. Among these, the synthesis is easy, the component (A) has a low viscosity for the molecular weight, gives good extrudability to the composition before curing, and good physical properties to the composition after curing. Therefore, 85% or more of all organic groups are preferably methyl groups, and substantially all organic groups are more preferably methyl groups.
[0026]
On the other hand, particularly when imparting heat resistance, radiation resistance, cold resistance or transparency, R1When a necessary amount of phenyl group is added as a part of the oil, oil resistance and solvent resistance are provided.1When a 3,3,3-trifluoropropyl group or 3-cyanopropyl group is added as a part of the surface, or a surface having paintability is imparted, R1A long-chain alkyl group or an aralkyl group can be arbitrarily selected depending on the purpose, for example, in combination with a methyl group.
[0027]
Terminal group R2R bonded to a silicon atom in3May be the same or different from each other, and R1A substituted or unsubstituted monovalent hydrocarbon group which may be the same as or different from R, and R1The same thing is illustrated. A methyl group or a vinyl group is preferred because synthesis is easy and the reactivity of the hydrolyzable group X is excellent. Z may be the same or different from each other, and examples thereof include an oxygen atom, an alkylene group such as a methylene group, an ethylene group, and a trimethylene group; and a divalent hydrocarbon group such as a phenylene group. In view of easy synthesis, an oxygen atom and an ethylene group are preferable, and an oxygen atom is particularly preferable.
[0028]
X is a terminal group R2At least one silicon functional group, that is, an alkoxy group which is a hydrolyzable group. Examples of such X include alkoxy groups such as methoxy group, ethoxy group, propoxy group, and butoxy group; substituted alkoxy groups such as 2-methoxyethoxy group and 2-ethoxyethoxy group; enoxy groups such as isopropenoxy group, etc. These hydrolyzable groups are exemplified, and may be the same or different. An alkoxy group is preferred because of its ease of synthesis, physical properties of the composition before curing, stability during storage, curability, economy, and use in a wide range of applications. When X is an alkoxy group, the effect of the present invention is particularly remarkable.
[0029]
Terminal group R2The number p of the silicon functional group X is 1 to 3. Among them, (A2) used in the room temperature curable polyorganosiloxane composition containing a crosslinking agent is easy to synthesize and used in combination with various crosslinking agents, so that X is a hydroxyl group and p is 1. Is preferred. Such a silicon-functional polydiorganosiloxane is obtained by ring-opening polymerization or ring-opening copolymerization of a cyclic diorganosiloxane low polymer such as octamethylcyclosiloxane in the presence of water with an acidic catalyst or an alkaline catalyst. Thus, a hydroxyl group bonded to a silicon atom can be introduced into the terminal of the obtained linear polydiorganosiloxane.
[0030]
A compound in which X is a hydrolyzable group can be synthesized by, for example, condensing a silane having two or more arbitrary hydrolyzable groups to a polyorganosiloxane having a hydroxyl group at the terminal. In this case, since one hydrolyzable group of the silane is consumed by this condensation reaction, the terminal group R of the polyorganosilosan obtained by the reaction2The number p of X in is one less than the number of X that the hydrolyzable group-containing silane used had.
[0031]
In addition, in order to give moderate extrudability to the composition before curing, and to give excellent mechanical properties to the rubber-like elastic body after curing, n of component (A) is 23 ° C. of (A). The viscosity is selected to be 100 to 500,000 mPa · s. When the viscosity of the component (A) is less than 100 mPa · s, the rubber-like elastic body after curing is not sufficiently stretched. On the other hand, when it exceeds 500,000 mPa · s, it is difficult to obtain a uniform composition and the extrusion workability is also lowered. To do. The particularly preferred viscosity is in the range of 500 to 200,000 mPa · s because it matches the properties required of the composition before and after curing.
[0032]
In a room temperature curable polyorganosiloxane composition that cures without using a crosslinking agent, among the above components (A), the component (A1), that is, X is a hydrolyzable group, and p is 1 on average. A polymer having an excess number (that is, having an average of more than 2 X in the molecule) is used as a base polymer, and the X in component (A) serves as a crosslinking means, and the crosslinking reaction proceeds even without a crosslinking agent. And cured to produce a rubbery elastic body. In this case, preferred X is an alkoxy group such as a methoxy group, an ethoxy group, a propoxy group or a butoxy group; a substituted alkoxy group such as a 2-methoxyethoxy group or a 2-ethoxyethoxy group; an enoxy group such as an isopropenoxy group Etc. In particular, when X is an alkoxy group such as a methoxy group, the effect of the present invention is remarkable. Moreover, in order to stabilize the composition before hardening and to give excellent curability, it is more preferable to use the above-mentioned base polymer in which X is an alkoxy group.
[0033]
In a room temperature-curable polyorganosiloxane composition of a type that is cured using a crosslinking agent, a crosslinked structure is formed by using the component (A2) in combination with a crosslinking agent as the component (A). As the component (A2), one in which X is a hydroxyl group or p is 1 (that is, in the molecule having a hydroxyl group and / or two hydrolyzable groups similar to the above) is used. it can.
[0034]
As a crosslinking agent, a silicon compound having a silicon functional group and / or partial hydrolysis thereof for reacting with the silicon functional group X in the component (A) in the presence of water and a curing catalyst to cure the composition A condensate is used.
[0035]
This crosslinking agent has the following general formula:
R4 4-qSiYq
(Wherein R4Represents a substituted or unsubstituted monovalent hydrocarbon group which may be the same as or different from each other, and Y represents a hydrolyzable group. Q is a number exceeding 2 on average and 4 or less. ).
[0036]
R4As the organic group R directly bonded to the silicon atom of the component (A)1The same group can be illustrated. A methyl group or a vinyl group is preferred because it is easily available and an excellent crosslinking reaction rate can be obtained. Examples of the hydrolyzable reactive group Y are the same as those exemplified as X existing in the terminal group of the component (A).
[0037]
Examples of such crosslinkers include tetramethoxysilane, methyltrimethoxysilane, vinyltrimethoxysilane, phenyltrimethoxysilane, tetraethoxysilane, methyltriethoxysilane, vinyltriethoxysilane, phenyltriethoxysilane, tetrapropoxy. Alkoxy group-containing compounds such as silane, tetraisopropoxysilane and partial hydrolysis condensates thereof; tetrakis (2-ethoxyethoxy) silane, methyltris (2-methoxyethoxy) silane, vinyl (2-ethoxyethoxy) silane, phenyl Substituted alkoxy group-containing compounds such as tris (2-methoxyethoxy) silane and partial hydrolysis condensates thereof; methyltriisopropenoxysilane, vinyltriisopropenoxysilane, phenyltrii Propenoxyethyl silane, dimethyl isopropenoxysilane silane, such as an enoxy group-containing compounds such as methyl vinyl di- isopropenoxysilane silane and their partially hydrolyzed condensates are exemplified. A silane in which q is 2 is used in combination with a silane in which q is 3 or 4.
[0038]
Among these silane compounds, tetramethoxysilane, tetraethoxysilane, methyl are considered because they are easy to synthesize, do not impair the storage stability of the composition, and give a large crosslinking reaction rate and thus a high curing rate. Trimethoxysilane, vinyltrimethoxysilane, methyltris (isopropenoxy) silane, vinyltris (isopropenoxy) silane and partial hydrolysis condensates thereof are preferably used. Examples of the effects of the present invention that are notable include alkoxysilanes such as tetramethoxysilane, tetraethoxysilane, methyltrimethoxysilane, and vinyltrimethoxysilane.
[0039]
The amount of the crosslinking agent is usually 0.5 to 25 parts by weight, preferably 2 to 10 parts by weight with respect to 100 parts by weight of component (A2). If the amount is less than 0.5 part by weight, the crosslinking is not sufficiently performed and not only a cured product having a low hardness is obtained, but also the storage stability of the composition containing the crosslinking agent is deteriorated. On the other hand, when it exceeds 25 parts by weight, a part of it is separated from the system during storage, causing significant shrinkage during curing, and the physical properties of the resulting rubbery elastic body are lowered.
[0040]
In addition, when using the component (A) where X as (A1) is a hydrolyzable group and p is more than 1 on average, as described above, curing is basically performed without a crosslinking agent. Even in such a case, in order to realize a good balance between the curability of the composition and the mechanical properties of the rubber-like elastic body obtained by curing, the above crosslinking agent may be used in combination. It is more preferable to use a crosslinking agent in which the hydrolyzable group Y is the same as X. The compounding amount of the crosslinking agent in this case is usually 0.1 to 25 parts by weight, preferably 0.3 to 10 parts by weight with respect to 100 parts by weight of component (A1). When the amount exceeds 25 parts by weight, the phenomenon described above is generated, which is not preferable.
[0041]
In the present invention, R as enumerated above as specific examples.4In addition to a silicon functional compound having a monovalent hydrocarbon group, a similar carbon functional compound having a substituted monovalent hydrocarbon group may be used as a part or all of the crosslinking agent. R like this4Examples thereof include a substituted amino group, an epoxy group, an isocyanato group, a (meth) acryloxy group, a mercapto group, or an alkyl group or phenyl group substituted with a halogen atom. Examples of the substituted alkyl group include a substituted methyl group, a 3-substituted propyl group, and a 4-substituted butyl group, but a 3-substituted propyl group is preferable because of easy synthesis.
[0042]
R like this4Examples of the compound having 3-aminopropyltrimethoxysilane, 3-aminopropyltriethoxysilane, 3-aminopropyltriisopropoxysilane, 3-aminopropyltriacetamidosilane, N- (2-aminoethyl) -3- Aminopropyltrimethoxysilane, N- (2-aminoethyl) -3-aminopropyltriethoxysilane, N-methyl-3-aminopropyltrimethoxysilane, N-phenyl-3-aminopropyltrimethoxysilane, N, N -Substituted amino group-containing silanes such as dimethyl-3-aminopropyltrimethoxysilane; 3-glycidoxyPropylTrimethoxysilane, 3-glycidoxyPropylEpoxy group-containing silanes such as methyldimethoxysilane and 3,4-epoxycyclohexylethyltrimethoxysilane; Isocyanato group-containing silanes such as 3-isocyanatopropyltrimethoxysilane and 3-isocyanatopropylmethyldimethoxysilane; (Meth) acryloxy group-containing silanes such as loxypropyltrimethoxysilane, 3-methacryloxypropyltrimethoxysilane, 3-acryloxypropylmethyldimethoxysilane, 3-methacryloxypropylmethyldimethoxysilane; 3-mercaptopropyltrimethoxysilane And silane containing halogen atoms such as 3-chloropropyltrimethoxysilane.
[0043]
Such substituted hydrocarbon group-containing silanes and the above-mentioned vinyl group-containing silanes are carbon-functional silanes, and by adding them, the adhesion to various substrates when the composition is cured is improved. be able to.
[0044]
The compounding amount of the carbon functional silane is preferably 0.05 to 25 parts by weight, more preferably 0.5 to 10 parts by weight with respect to 100 parts by weight of the component (A). If it is less than 0.05 parts by weight, the effect of improving the adhesiveness is small, and the expression is slow. Moreover, when it mix | blends exceeding 25 weight part, in addition to the above problems, storage stability and workability | operativity will worsen, and a yellowing phenomenon will be produced.
[0045]
In the present invention, the curing catalyst of component (B) reacts X contained as a crosslinking means for component (A) and / or component X and crosslinking agent Y in the presence of moisture. It is a curing catalyst for forming a crosslinked structure and obtaining a rubber-like elastic body. Examples of the component (B) include carboxylic acid metal salts such as iron octoate, manganese octoate, zinc octoate, tin naphthate, tin caprylate and tin oleate; dibutyltin diacetate, dibutyltin dioctoate, dibutyltin dilaurate, dibutyltin dioleate Organic tin compounds such as diphenyltin diacetate, dibutyltin oxide, dibutyltin dimethoxide, dibutylbis (triethoxysiloxy) tin, dioctyltin dilaurate; tetraethoxytitanium, tetrapropoxytitanium, tetrabutoxytitanium, 1,3- Alkoxytitaniums such as propoxytitanium bis (ethylacetylacetate); aluminum trisacetylacetonate, aluminum trisethylacetoacetate, dii Organic aluminum compounds such as propoxyaluminum ethyl acetoacetate and triethoxyaluminum; organic zirconium compounds such as zirconium tetraacetylacetonate, tetraisopropoxyzirconium, tetrabutoxyzirconium, tributoxyzirconium acetylacetonate, and tributoxyzirconium stearate are exemplified .
[0046]
Organotin compounds, organozirconium compounds, and alkoxytitanium are preferred because they have a large catalytic ability in the presence of a small amount. Furthermore, in the present invention, from the viewpoint of recent environmental considerations and adhesiveness to difficult-to-adhere members, as a curing catalyst for component (B), alkoxy titaniums, organic zirconium compounds and the likeTitanium (Ti) or Zirconium (Zr)It is preferable to use an alkoxy metal compound containing a metal atom.
[0047]
(B) The compounding quantity of a component is 0.01-10 weight part per 100 weight part of (A) component, More preferably, it is 0.05-5 weight part. If it is less than 0.01 parts by weight, it does not act sufficiently as a curing catalyst, and not only takes a long time to cure, but also the curing in the deep part of the rubber layer far from the contact surface with air becomes insufficient. In the case of exceeding the part, there is no effect commensurate with the blending amount, which is meaningless and economically disadvantageous.
[0048]
The surface-treated calcium carbonate of the component (C) of the present invention gives an appropriate fluidity to the composition before curing, and after curing, for example, a sealing material, an adhesive, an in-situ molding on the resulting rubber-like elastic body. It functions to provide high mechanical strength required when used as a gasket.
[0049]
The calcium carbonate used is, for example, so-called heavy calcium carbonate obtained by pulverizing and classifying limestone as a desired particle size, and calcining limestone to obtain quick lime. Precipitated calcium carbonate obtained by conducting carbon dioxide gas in the suspension, solution method calcium carbonate produced by reacting carbonate solution and calcium salt solution, etc. can be selected as appropriate according to the purpose, but good BET specific surface area of 3 m in order to obtain excellent extrudability and high thixotropy and slump resistance2/ G or more, preferably 10 m2/ G or more calcium carbonate is used. The use of precipitated calcium carbonate is desirable because a higher BET specific surface area is obtained. BET specific surface area is 3m2With calcium carbonate less than / g, it is difficult to impart high viscosity. Moreover, since the BET specific surface area of calcium carbonate becomes a smaller value in the measurement after the treatment with the fatty acid ester, the value before the treatment with the fatty acid ester is 10 m.2/ G or more is more preferable.
[0050]
In the present invention, the fatty acid ester used for the surface treatment of calcium carbonate is not particularly limited, but in addition to good extrudability, high thixotropy and slump resistance can be imparted. As many esters of higher fatty acids as possible are preferred. Specifically, the fatty acid having 8 or more carbon atoms is preferable. Also, the ester group which is the other component is not particularly limited, but as with fatty acids, the one having as many carbon atoms as possible provides good extrudability, high thixotropy and slump resistance, and excellent storage. It is preferable in terms of imparting stability.
[0051]
Examples of such fatty acid esters include stearyl stearate, lauryl stearate, stearyl palmitate, lauryl palmitate, behenyl behenate, and the like. Moreover, not only the ester produced | generated from monohydric alcohol but the fatty acid ester produced | generated from polyhydric alcohols, such as glycerol, can also be used. Specifically, fatty acid ester lubricants such as higher fatty acid esters of monohydric alcohols, higher fatty acid esters of polyhydric alcohols, and partial hydrolysates of monta wax type long chain esters; polyoxyethylene glycerin fatty acid esters, polyoxy Nonionic surfactants of ethylene castor oil and hardened castor oil, polyoxyethylene sorbitan fatty acid ester, polyoxyethylene sorbitol fatty acid ester, polyethylene glycol fatty acid ester, polyglycerin fatty acid ester, polyglycerin fatty acid ester, sorbitan fatty acid ester, etc. These can be used alone or in combination of two or more.
[0052]
Examples of the monohydric alcohol include alcohols having 1 to 18 carbon atoms such as methyl alcohol, ethyl alcohol, propyl alcohol, and butyl alcohol. Examples of the polyhydric alcohol include ethylene glycol, glycerin, and sorbitol. . Examples of higher fatty acids include fatty acids having 8 to 18 carbon atoms such as lauric acid, myristic acid, palmitic acid, stearic acid and the like. In particular, esters of fatty acids such as oleic acid and stearic acid and mixtures thereof are preferred because they are readily available and inexpensive. In addition, since esters of fatty acids having less than 8 carbon atoms are highly volatile, they may volatilize during melt-kneading into a resin, so that esters of fatty acids having 8 or more carbon atoms are preferred.
[0053]
Further, from the viewpoint of influence on storage stability, in the monohydric alcohol ester, an ester produced from a monohydric alcohol having a large number of carbon atoms is preferable because of low hydrolyzability. Furthermore, polyhydric alcohol esters are more preferred than monohydric alcohol esters. Furthermore, in order to produce the problem that a surface treating agent precipitates from the hardened | cured material surface, it is preferable that melting | fusing point of a treating agent is more than room temperature.
[0054]
As a method of surface treatment with such a fatty acid ester, in the case of precipitated calcium carbonate, since it is obtained by a gas-liquid reaction, the surface treatment is preferably performed in a water slurry or a water-containing cake. The fatty acid ester is generally hydrophobic, but when it is added to the slurry and stirred or kneaded in the water-containing cake, it is sufficiently adsorbed and bonded to the calcium carbonate in the water slurry or the water-containing cake. In the case of heavy calcium carbonate, since it is often pulverized by a dry method, it is preferable to use a heating and stirring device such as a Henschel mixer to dry-treat the surface.
[0055]
Although there is no restriction | limiting in particular about the amount of surface treatments, it is better to change according to the particle size of calcium carbonate. In general, the ratio is preferably about 1.0 to 10.0% by weight with respect to calcium carbonate. If the amount is less than 1.0% by weight, the intended effect of the present invention cannot be exhibited sufficiently. If the amount exceeds 10.0% by weight, the cost of the treatment agent increases, which is economically disadvantageous. Furthermore, in view of the cured product properties, adhesive properties and the presence or absence of precipitation from the surface of the cured product, it is more preferable that the content be about 1.0 to 6.0% by weight.
[0056]
In the case of surface treatment, a sufficient amount of treatment that can cover the calcium carbonate surface with the treatment agent is desired. However, since the above-described problems occur, it is desirable to reduce the amount of treatment agent as much as possible. . In this case, in order to make the surface treatment uniform, it is more preferable to add a step of extending the surface treatment agent thinly on the surface of calcium carbonate, such as a heating and aging step.
[0057]
In this invention, the compounding quantity of the calcium carbonate surface-treated with the fatty acid ester of (C) component shall be 10-200 weight part with respect to 100 weight part of (A) component, More preferably, you may be 20-150 weight part. If it is less than 10 parts by weight, sufficient extrudability, high thixotropy and slump resistance cannot be imparted. On the other hand, if it exceeds 200 parts by weight, the viscosity becomes too high, and workability is remarkably lowered, which is not preferable.
[0058]
Further, the composition of the present invention includes pigments, thixotropic agents, viscosity modifiers for improving extrusion workability, ultraviolet absorbers, fungicides, heat resistance improvers, flame retardants, depending on the purpose. Various additives such as an agent may be added.
[0059]
The composition of the present invention can be obtained by mixing all the above components and, if necessary, various additives in a state where moisture is blocked. The obtained composition can be used as a so-called one-packaging room temperature curable composition that is stored as it is in a closed container and cured only by exposure to moisture in the air during use.
[0060]
The room temperature curable polyorganosiloxane composition obtained according to the present invention is stable under sealed conditions where moisture is not present, and is cured at room temperature upon contact with moisture in the air to produce a rubber-like elastic body. In particular, the present invention provides a room temperature curable polyorganosiloxane composition having superior storage stability and excellent curability compared to conventional products.
[0061]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
EXAMPLES Hereinafter, although an Example is given and this invention is demonstrated concretely, this invention is not limited to a following example. In the examples, “part” means “part by weight”, and all physical properties such as viscosity are values at 23 ° C. and relative humidity 50%.
[0063]
Example 2
100 parts of α, ω-bis (methyldimethoxysiloxy) polydimethylsiloxane having a viscosity of 20,000 mPa · s, surface treated with 4.5% glycerol stearate as a filler and having a primary particle size of 0.05 μmSedimentation120 parts of calcium carbonate and 45 parts of methyl silicone oil having a viscosity of 100 mPa · s were added and mixed uniformly. Subsequently, 2.5 parts of methyltrimethoxysilane, 0.8 part of tri (N-trimethoxysilylpropyl) cyclotriisocyanurate and 2.5 parts of diisopropoxybis (ethylacetylacetate) titanium were further added to the moisture. The mixture was uniformly mixed under blocking to obtain a polyorganosiloxane composition.
[0064]
Example 3
Precipitated with a primary particle size of 0.05 μm, which was surface-treated with 5.0% glycerol behenate as a filler on 100 parts of α, ω-bis (methyldimethoxysiloxy) polydimethylsiloxane having a viscosity of 30,000 mPa · s. 100 parts of calcium carbonate and 25 parts of methyl silicone oil having a viscosity of 100 mPa · s were added and mixed uniformly. Next, 3.0 parts of methyltrimethoxysilane, 0.4 parts of tri (N-trimethoxysilylpropyl) cyclotriisocyanurate and 3.0 parts of diisopropoxybis (ethylacetylacetate) titanium were further added. Then, the mixture was uniformly mixed under moisture shielding to obtain a polyorganosiloxane composition.
[0065]
Example 4
A polyorganosiloxane composition was obtained in the same manner as in Example 2 except that precipitated calcium carbonate surface-treated with 11.0% stearyl stearate (stearyl stearate) was used as the filler. .
[0066]
Example 5
A polyorganosiloxane composition was obtained in the same manner as in Example 2 except that the amount of the treating agent in the surface-treated calcium carbonate was changed to 1.0%.
[0069]
Comparative Example 1
100 parts of α, ω-dihydroxypolydimethylsiloxane having a viscosity of 40,000 mPa · s, 120 parts of precipitated calcium carbonate having a primary particle diameter of 0.05 μm and surface-treated with 4.0% stearic acid as a filler, 30 parts of 100 mPa · s methyl silicone oil (polydimethylsiloxane) was added and mixed uniformly. Next, 4.5 parts of methyltrimethoxysilane, 0.8 parts of tri (N-trimethoxysilylpropyl) cyclotriisocyanurate and 2.5 parts of diisopropoxybis (ethylacetylacetate) titanium were further added. , Mix evenly under moisture blockage,A polyorganosiloxane composition was obtained.
[0070]
Comparative Example 2
Formulated as precipitated calcium carbonate with a primary particle size of 0.05 μm, surface-treated with 4.0% stearic acid.As well as, 0.05 parts of dibutyltin dilaurate, 3.0 parts of N-trimethylsilyl-3-aminopropyltrimethoxysilane, 0.5 part of 3- (2-aminoethyl) -aminopropyltrimethoxysilane,Comparative Example 1In the same manner as above, a polyorganosiloxane composition was obtained.
[0071]
Comparative Example 3
As a filler, except that a precipitated calcium carbonate having a primary particle size of 0.05 μm surface-treated with 4.0% sodium stearate was blended,Comparative Example 1In the same manner as above, a polyorganosiloxane composition was obtained.
[0072]
Comparative Example 4
As a filler, except that a precipitated calcium carbonate having a primary particle size of 0.05 μm surface-treated with 4.0% potassium oleate was blended,Comparative Example 1In the same manner as above, a polyorganosiloxane composition was obtained.
[0073]
next,Examples 2-5The polyorganosiloxane compositions prepared in Comparative Examples 1 to 4 and sealed and stored were measured and evaluated for finger touch drying time, physical properties, storage stability, and adhesiveness, respectively.
[0074]
(A) Drying time of finger touch: After extruding the composition in an atmosphere of 23 ° C. and 50% RH, the time to contact the surface with a finger and confirm that it was in a dry state was measured.
[0075]
(B) Physical characteristics: The composition was extruded into a sheet having a thickness of 2 mm, and the obtained sheet was allowed to stand at 23 ° C. and 50% RH for 168 hours to be cured by moisture in the air. The physical properties of were measured according to JIS K6301.
[0076]
(C) Storage stability: The composition was put in a container where moisture was cut off, heated at 50 ° C. for 14 days, and then the touch drying time was measured in an atmosphere of 23 ° C. and 50% RH. Further, the sheet was extruded in the form of a sheet having a thickness of 2 mm, which was left standing at 23 ° C. and 50% RH for 168 hours to be cured by moisture in the air.
It was measured by K6301.
[0077]
(D) Adhesiveness: The composition was applied on various plate-like adhesive members having a width of 25 mm and a length of 80 mm, and a shear adhesion test specimen was produced with a stacking width of 10 mm. And after leaving this to stand at 23 degreeC and 50% RH for 168 hours, and making it harden | cure by the humidity in air, the hardened | cured material was pulled so that it might peel 180 degree | times and the adhesive strength and the cohesive failure rate were measured.
[0078]
These measurement results are shown in Table 1.
[Table 1]
[0079]
As can be seen from Table 1,Examples 2-5The polyorganosiloxane composition prepared in (1) has excellent storage stability, is stable under sealing conditions in the absence of moisture, and cures at room temperature only upon contact with moisture in the air. Further, a rubber-like elastic body having good adhesiveness and excellent physical properties can be obtained without curability being lowered by storage.
[0080]
【The invention's effect】
As is apparent from the above description, the room temperature curable polyorganosiloxane composition of the present invention is stable under sealed conditions in the absence of moisture, and is cured at room temperature by contact with moisture in the air. This produces a rubber-like elastic body with good mechanical properties and excellent adhesion durability. Moreover, it has excellent storage stability, and the curability does not deteriorate even after long-term storage. Therefore, it is suitable as a one-component type sealing material, an adhesive, an on-site molded gasket, and the like.
Claims (4)
前記(A1)成分および/または(A2)成分からなる(A)ポリジオルガノシロキサン100重量部に対して、
(B)硬化触媒であるチタン(Ti)またはジルコニウム(Zr)を含むアルコキシ金属化合物0.01〜10重量部と、
(C)重質炭酸カルシウム、沈降製造炭酸カルシウム、溶液法炭酸カルシウムから選ばれる炭酸カルシウム粉体の表面を脂肪酸エステルで処理してなるBET比表面積が3m 2 /g以上の表面処理炭酸カルシウム10〜200重量部とを含有することを特徴とする室温硬化性ポリオルガノシロキサン組成物。(A1) silicon functional polydiorganosiloxane having an average number of hydrolyzable groups exceeding 2 as silicon functional groups in the molecule and having a viscosity at 23 ° C. of 100 to 500,000 mPa · s, and / or (A2) 1 which includes a combination of a silicon functional polydiorganosiloxane having two or more hydrolyzable groups in the molecule and a viscosity at 23 ° C. of 100 to 500,000 mPa · s, and a crosslinking agent. A component type room temperature curable polyorganosiloxane composition comprising:
With respect to 100 parts by weight of the (A) polydiorganosiloxane composed of the component (A1) and / or the component (A2),
(B) 0.01 to 10 parts by weight of an alkoxy metal compound containing titanium (Ti) or zirconium (Zr) as a curing catalyst;
(C) Surface-treated calcium carbonate having a BET specific surface area of 3 m 2 / g or more obtained by treating the surface of calcium carbonate powder selected from heavy calcium carbonate, precipitated calcium carbonate, and solution-processed calcium carbonate with a fatty acid ester 10 to 10 A room temperature-curable polyorganosiloxane composition comprising 200 parts by weight.
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