JP4176401B2 - Gasket material - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、車両等に搭載されるエンジンや変速機等に用いられるガスケットの素材に関し、特には、ゴムと補強繊維と充填材とを混合した原料を混練しつつ加圧積層するとともに加硫して形成したジョイントシートからなるガスケット素材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、車両等に搭載されるエンジンの周辺用のガスケットの素材としては、補強繊維としてのアスベストをニトリルゴムとフェノール樹脂等で固めて積層状にしたいわゆるアスベストジョイントシートが用いられていたが、昨今のアスベストの規制から、本願出願人等は、例えば1992年5月社団法人自動車技術会発行の学術講演会前刷集に本願出願人等が発表した論文「ノンアスベストガスケットの開発」に記したように、アスベストを使用せずに他の強化繊維を使用したジョイントシートの実用化を検討している。
【0003】
ところで、例えば、エンジンと組み合わされた変速機のハウジングとそこにボルトで固定されるカバーとの間のガスケット挿入部のように、エンジンの運転と停止との繰り返し等により温度変化が大きくなる構造体にガスケットを用いた場合、その温度変化の繰返しに起因してハウジングおよびカバーとガスケットとの接合面間に繰返し相対変位(フレッティング)が生じる。また、近年の軽量化の要請により、ハウジングやカバー等の構造体の低剛性化が進んいるため、カバー等に加わる外力によってもフレッティングが生ずる。
【0004】
一方、補強繊維がアスベストの場合を含めて従来のジョイントシートは引張強度が低い。このため、従来のジョイントシートを素材としたガスケットをエンジンの周辺の変速機等に用いると、上記フレッティングによってガスケットが本来の位置からずれて面圧低下によりシール媒体の漏れが発生してしまう。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、従来からジョイントシートを高強度化する方法が以下の如く種々検討されているが、何れの方法も充分適切とはいえない。すなわち、補強繊維の組成配合量を増加させて強度向上を図ったり、補強繊維の繊維長を増大させてモルホロジー効果の増大により強度向上を図ったりしているが、これらの方法ではガスケットの原料コストの高騰を招くとともにガスケット表面の平滑性悪化によるシール性低下を招くという問題がある。
【0006】
また、ジョイントシートの積層形成時のロール圧を高めることでガスケットの密度を高めて強度向上を図ったり、ジョイントシートの積層形成時のホットロールの温度を高めて配合ゴムの加硫温度を上昇させることでジョイントシートの硬化を促進させて強度向上を図ったりしているが、これらの方法では、図7に示すように、ジョイントシートの強度をある程度以上にするとジョイントシートの硬度が高くなり過ぎて繰返し圧縮応力に対するガスケットの耐久性が低下し、最悪の場合はガスケットが座屈疲労すなわち、圧縮破壊による横流れを伴う圧縮永久歪みを生じて、図8に示すようにシール性低下を招くという問題がある。
【0007】
さらに、ジョイントシートの組成配合においてゴム配合量を減らすことでジョイントシートを硬化させて強度向上を図ったり、ジョイントシートの配合ゴムにおいてNBR系ゴムのアクリロニトリル比率を40%以上に高めることでジョイントシートを硬化させて強度向上を図ったりしているが、これらの方法ではジョイントシートの柔軟性が低下し、面圧が加わった状態でフレッティングによりスラスト方向の応力が加わった場合にガスケットが大きなへたり、すなわち板厚減少方向の圧縮永久歪みを生じて、シール性低下を招くという問題がある。
【0008】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】
この発明は上記課題を有利に解決したガスケット素材を提供することを目的とするものであり、この発明のガスケット素材は、ゴムと補強繊維と充填材とを混合した原料を混練しつつ加圧積層するとともに加硫して形成したジョイントシートからなるガスケット素材において、前記原料の基本組成が、前記補強繊維としての20重量%以上のアラミド繊維と、23重量%以上で30重量%以下の前記ゴムと、前記充填材としての7重量%以上で30重量%以下の硫酸バリウムと、他の前記充填材としての残部の無機充填材と、からなることを特徴とするものである。
【0009】
かかるこの発明のガスケット素材によれば、20重量%以上のアラミド繊維と7重量%以上で30重量%以下の硫酸バリウムとが、ジョイントシートの柔軟性を高く維持しつつ強度を高めているから、たとえハウジングやカバー等の構造体にフレッティングが生じても、ガスケットが本来の位置からずれて面圧低下によりシール媒体の漏れが発生するのを防止することができる。
【0010】
しかも、補強繊維の組成配合量の増加や補強繊維の繊維長の増大により強度向上を図ってはいないので、ガスケットの原料コストを低く維持しうるとともに、ガスケット表面を平滑性にし得てシール性を充分高めることができ、また、ジョイントシートの積層形成時のロール圧の上昇やホットロールの温度上昇により強度向上を図ってはいないので、ジョイントシートの硬度を低く維持し得て、繰返し圧縮応力に対するガスケットの耐久性を確保し、ガスケットの座屈疲労によるシール性低下を防止することができる。
【0011】
さらに、ジョイントシートの組成配合におけるゴム配合量の減少やNBR系ゴムのアクリロニトリル比率の上昇により強度向上を図ってはいないので、ジョイントシートの柔軟性を高く維持し得て、面圧付加状態下のフレッティングによるスラスト方向の応力に対し、ガスケットの大きなへたりによるシール性低下を防止することができる。
【0012】
さらに、この発明のガスケット素材は、前記アラミド繊維が、比表面積が6m2/g以上で13m 2 /g以下のものであることを特徴とするものである。
アラミド繊維のフィブリル度を示す比表面積を6m2/g以上で13m 2 /g以下とすると、ジョイントシートひいてはそれから形成したガスケットの引張強度および座屈疲労面圧を充分高め得るからである。
【0013】
加えて、この発明のガスケット素材は、前記硫酸バリウムが、平均粒子径が0.5μm以上で3μm以下のものであることを特徴とするものである。
0.5μm以上で3μm以下の粒子径の硫酸バリウム粉末を用いると、ジョイントシートひいてはそれから形成したガスケットの座屈疲労面圧が特に高くなるからである。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態につき、図面に基づき詳細に説明する。ここに、図1は、この発明のガスケット素材の一実施形態を示す断面図であり、図中符号1は、いわゆる中材からなる主層1aと、いわゆる皿材からなる表層1bとの二層からなる多層構造とした上記実施形態の、ガスケット素材としてのジョイントシートを示す。
【0015】
この実施形態のジョイントシート1は、例えばNBR等のゴムと、フィブリル化 (微細部繊維化)したアラミド繊維からなる補強繊維と、充填材としての硫酸バリウムと、例えばクレー等の他の無機充填材とを混合した原料を、ホットロールとコールドロールとの一対のロールを具えるカレンダーロールのホットロール上に供給して、それらのロールで混練しつつ加圧することでホットロール上に積層し、さらにそのホットロールの熱で加硫して硬化させた後ホットロール上から剥ぎ取ることで形成する。そしてその際、補強繊維や充填材の配合を異ならせることで、図1に示すように、主層1aと表層1bとの二層を形成する(詳細は例えば先の論文「ノンアスベストガスケットの開発」参照)。
【0016】
ところで、この実施形態のジョイントシート1においては、上記原料の基本組成は、補強繊維としての20重量%以上のアラミド繊維と、ゴムとしての23重量%以上で30重量%以下のNBR(ニトリル・ブタジェン・ゴム)と、充填材としての7重量%以上で30重量%以下の硫酸バリウムと、残部の他の無機充填材とからなるものとする。
【0017】
ここで、上記アラミド繊維には、フィブリル度の指標である比表面積が6m2/g以上の例えば芳香族ポリアミド繊維(パルプタイプ)を用いる。アラミド繊維の比表面積を6m2 /g以上とすると、後述の如く、ジョイントシートひいてはそれから形成したガスケットの引張強度および座屈疲労面圧を充分高め得るからである。
【0018】
また上記硫酸バリウムには、平均粒子径3μm以下の粉末を用いる。3μm以下の粒子径の硫酸バリウム粉末を用いると、後述の如く、ジョイントシートひいてはそれから形成したガスケットの座屈疲労面圧を特に高め得るからである。
【0019】
かかる実施形態のジョイントシート1によれば、20重量%以上のアラミド繊維と、7重量%以上で30重量%以下の硫酸バリウムとが、ジョイントシートの柔軟性を高く維持しつつ強度を高めているから、たとえハウジングやカバー等の構造体にフレッティングが生じても、ガスケットが本来の位置からずれて亀裂折損が発生するのを防止することができる。
【0020】
しかも、補強繊維の組成配合量の増加や補強繊維の繊維長の増大により強度向上を図ってはいないので、ガスケットの原料コストを低く維持しうるとともに、ガスケット表面を平滑性にし得てシール性を充分高めることができ、また、ジョイントシートの積層形成時のロール圧の上昇やホットロールの温度上昇により強度向上を図ってはいないので、ジョイントシートの硬度を低く維持し得て、繰返し圧縮応力に対するガスケットの耐久性を確保し、ガスケットの座屈疲労によるシール性低下を防止することができる。
【0021】
さらに、ジョイントシートの組成配合におけるゴム配合量の減少やNBR系ゴムのアクリロニトリル比率の上昇により強度向上を図ってはいないので、ジョイントシートの柔軟性を高く維持し得て、面圧付加状態下のフレッティングによるスラスト方向の応力に対し、ガスケットの大きなへたりによるシール性低下を防止することができる。
【0022】
従って、この実施形態のジョイントシート1によれば、変速機等の構造体の剛性が低く、しかもその構造体の例えばハウジングとカバーとの間のガスケット挿入部に高いボルト締結力が与えられているような場合に、その構造体に例えばカバーの変形が生ずるような力が加わっても、優れたシール耐久性を発揮することができる。すなわち、構造体の剛性が低い場合には締結ボルト直下およびその近傍ではガスケット挿入部に発生する面圧は高くなるが、締結ボルトのスパン間では低くなる。このためガスケットには、高い耐座屈性と、良好な柔軟性によるシール性とが求められるが、この実施形態のジョイントシート1によればそれらをもたらすことができる。
【0023】
そして、かかるこの実施形態のジョイントシート1の特性は逆に、構造体の、この実施形態のジョイントシート1でシールする部位の設計に際し、締結ボルト等のピッチやサイズ、カバー厚さ等の自由度を高め得て、構造体の軽量化をももたらすことができる。
【0024】
図2は、上記実施形態のジョイントシート1と、各々既存流通材料である比較例1〜比較例3の三種類のジョイントシートとについてJIS K 6251に規定された条件で引張試験を行った結果の引張強度を比較して示すものである。この図から明らかなように、上記実施形態のジョイントシート1の引張強度(具体的には後述する実施例1〜実施例7の概略平均値)は、既存流通材料のジョイントシートの引張強度よりもかなり高いものとなっている。
【0025】
また、図3は、上記実施形態のジョイントシート1と、各々既存流通材料である比較例1〜比較例3の三種類のジョイントシートとについて、二枚の板で挟んだリング状試料に油圧プレスで所定面圧を加えた状態でその二枚の板の一方をアクチュエータにより移動幅300μm、周波数1Hzで往復摺動させて3000サイクルで試料に補強繊維による毛羽立ちが発生するか否かを調べ、試料に毛羽立ちが発生する面圧を座屈疲労面圧とするという条件で座屈疲労試験を行った結果の座屈疲労面圧を比較して示すものである。この図から明らかなように、上記実施形態のジョイントシート1の座屈疲労面圧(具体的には後述する実施例1〜実施例7の概略平均値)は、既存流通材料のジョイントシートの座屈疲労面圧よりもかなり高いものとなっている。
【0026】
さらに、図4は、上記実施形態のジョイントシート1と、各々既存流通材料である比較例1〜比較例3の三種類のジョイントシートとについて、上記座屈疲労が生じた試料に10MPaの面圧を加えた状態で試料内部に窒素ガスを供給するとともに試料外周に石鹸液をつけて窒素ガスの漏れを調べ、漏れが発生するガス圧を限界シール圧力として測定する限界シール圧力測定試験の結果を示すものである。この図から明らかなように、上記実施形態のジョイントシート1の限界シール圧力(具体的には後述する実施例1〜実施例7の概略平均値)は、既存流通材料のジョイントシートの限界シール圧力のうち最も高いものと概略同等になっている。
【0027】
【実施例】
以下の表1は、上記実施形態において組成配合を種々異ならせた実施例1〜実施例7の何れも板厚0.5mmのジョイントシート1と、上記実施形態に準ずるがアラミド繊維と硫酸バリウムとゴムとの何れかの配合が上記実施形態から外れた比較例1〜比較例6の何れも板厚0.5mmのジョイントシートとを製作し、それらのジョイントシートについて、上述した条件でそれぞれ引張試験と座屈疲労試験と限界シール圧力測定試験とを行った結果を示しており、この結果から、比較例1〜6は引張強度と座屈疲労面圧と限界シール圧力との何れかが低かったが、実施例1〜実施例7は何れも、25MPa以上の高い引張強度を有するとともに80MPa以上の高い座屈疲労面圧を確保し、しかも2.0kgf/cm2以上の限界シール圧力を有しており、良好な特性を有するガスケット素材であることがわかる。
【0028】
【表1】
【0029】
図5は、上記実施形態のジョイントシート1において、原料の基本組成を、アラミド繊維が20重量%、NBRが23重量%、硫酸バリウムが20重量%、残部が他の無機充填材であるものとし、その硫酸バリウムの粒子径を種々異ならせて、上記と同じ条件で座屈疲労試験と限界シール圧力測定試験とを行って座屈疲労特性に対する硫酸バリウムの粒形の寄与度を調べるとともに限界シール圧力を測定した結果を示すものである。この図から明らかなように、配合する硫酸バリウムの粒子径が4μmを超えるとジョイントシート1の座屈疲労面圧P1が特に低下する傾向があり、また硫酸バリウムの粒子径が大きくなるほど限界シール圧力P2も低下する傾向があるので、硫酸バリウムは3μm以下の微細な粉末であることが好ましい。なお、先に述べた図7,8に示す結果も、上記と同じ条件で座屈疲労試験と限界シール圧力測定試験とを行って得たものである。
【0030】
図6は、上記実施形態のジョイントシート1において、原料の基本組成を、アラミド繊維が20重量%、NBRが23重量%、硫酸バリウムが7重量%、残部が他の無機充填材であるものとし、そのアラミド繊維の比表面積を種々異ならせて、上記と同じ条件で引張試験と座屈疲労試験とを行って、引張強度および座屈疲労特性に対するアラミド繊維のフィブリル度の寄与度を調べた結果を示すものである。この図から明らかなように、配合するアラミド繊維のフィブリル度の指標である比表面積が6m2 /g未満になるとジョイントシート1の引張強度の低下が起こり、これと同期して座屈疲労特性が低下する傾向があり、アラミド繊維の比表面積は6m2 /g以上であることが好ましい。
【0031】
以上、図示例に基づき説明したが、この発明は上述の例に限定されるものでなく、例えばジョイントシートを、上記表層1bに対応するいわゆる皿材からなる裏層および表層と、上記主層1aに対応するいわゆる中材からなる中間主層との三層からなる多層構造としても良く、また上記主層1aに対応するいわゆる中材のみからなる単層構造としても良い。そしてこの発明のガスケット素材は、変速機のハウジングとカバーとの間に挿入されるガスケット以外のエンジン周辺部のガスケットにも用い得ることはもちろんである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明のガスケット素材の一実施形態を示す断面図である。
【図2】 上記実施形態のガスケット素材としてのジョイントシートと、既存流通材料のジョイントシートとの引張強度を対比して示す説明図である。
【図3】 上記実施形態のガスケット素材としてのジョイントシートと、既存流通材料のジョイントシートとの座屈疲労面圧を対比して示す説明図である。
【図4】 上記実施形態のガスケット素材としてのジョイントシートと、既存流通材料のジョイントシートとの限界シール圧力を対比して示す説明図である。
【図5】 上記実施形態のジョイントシートについての配合する硫酸バリウムの粒子径と座屈疲労面圧および限界シール圧力との関係を示す説明図である。
【図6】 上記実施形態のジョイントシートについての配合するアラミド繊維の比表面積と引張強度および座屈疲労面圧との関係を示す説明図である。
【図7】 従来のジョイントシートについての引張強度と座屈疲労面圧との関係を示す説明図である。
【図8】 従来のジョイントシートについての引張強度と限界シール圧力との関係を示す説明図である。
【符号の説明】
1 ジョイントシート
1a 主層
1b 表層[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a material for a gasket used in an engine, a transmission, or the like mounted on a vehicle or the like. It is related with the gasket raw material which consists of a joint sheet formed in this way.
[0002]
[Prior art]
In the past, asbestos joint sheets made of asbestos as reinforcement fibers made of nitrile rubber and phenol resin were laminated as a material for gaskets around the engine mounted on vehicles and the like. Due to asbestos regulations, the applicants of the present application, for example, described in the paper “Development of non-asbestos gaskets” published by the present applicants in a preprint of the academic lecture issued by the Japan Society for Automotive Engineers in May 1992. In addition, we are considering the practical application of joint sheets that use other reinforcing fibers without using asbestos.
[0003]
By the way, for example, a structure in which the temperature change becomes large due to repeated operation of the engine and stopping, such as a gasket insertion portion between a transmission housing combined with the engine and a cover fixed with bolts thereto. When a gasket is used, relative displacement (fretting) occurs repeatedly between the joint surfaces of the housing and the cover and the gasket due to repeated temperature changes. In addition, due to the recent demand for weight reduction, since the rigidity of structures such as housings and covers has been reduced, fretting also occurs due to external forces applied to the covers and the like.
[0004]
On the other hand, including the case where the reinforcing fiber is asbestos, the conventional joint sheet has a low tensile strength. For this reason, when a gasket made of a conventional joint sheet is used for a transmission around the engine, the gasket is displaced from its original position due to the fretting and leakage of the sealing medium occurs due to a decrease in surface pressure.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
Thus, various methods for increasing the strength of the joint sheet have been conventionally studied as described below, but none of these methods are sufficiently appropriate. That is, or attempt to be allowed to strength improvement increased composition amount of the reinforcing fibers, to increase the fiber length of the reinforcing fibers are or reduce sensitivity by increasing the molar Horoji effects, gaskets in these methods There is a problem that the raw material cost is increased and the sealing performance is deteriorated due to the deterioration of the smoothness of the gasket surface.
[0006]
Also, by increasing the roll pressure at the time of joint sheet lamination, the gasket density is increased to improve strength, and the hot roll temperature at the time of joint sheet lamination is increased to raise the vulcanization temperature of the compounded rubber. However, in these methods, as shown in FIG. 7, if the strength of the joint sheet is increased to a certain level, the hardness of the joint sheet becomes too high. The durability of the gasket against repeated compressive stress is reduced, and in the worst case, the gasket has a buckling fatigue, that is, a compression set accompanied by a transverse flow due to compressive failure, resulting in a decrease in sealing performance as shown in FIG. is there.
[0007]
Furthermore, the joint sheet can be hardened by reducing the amount of rubber compounded in the composition of the joint sheet to improve the strength, or the joint sheet can be made by increasing the acrylonitrile ratio of the NBR rubber to 40% or more in the compounded rubber of the joint sheet. However, these methods reduce the flexibility of the joint sheet, and when the stress in the thrust direction is applied due to fretting with the surface pressure applied, the gasket will sag greatly. That is, there is a problem that a compression set in the direction of decreasing the plate thickness is generated, resulting in a decrease in sealing performance.
[0008]
[Means for solving the problems and their functions and effects]
An object of the present invention is to provide a gasket material that advantageously solves the above problems. The gasket material of the present invention is a pressure laminate while kneading a raw material in which rubber, a reinforcing fiber, and a filler are mixed. In addition, in the gasket material comprising the joint sheet formed by vulcanization, the basic composition of the raw material is 20% by weight or more of aramid fibers as the reinforcing fiber, and 23% by weight or more and 30% by weight or less of the rubber. , And 7 wt% or more and 30 wt% or less of barium sulfate as the filler, and the remaining inorganic filler as the other filler.
[0009]
According to the gasket material of the present invention, 20% by weight or more of aramid fibers and 7% by weight or more and 30% by weight or less of barium sulfate increase the strength while maintaining high flexibility of the joint sheet. Even if fretting occurs in a structure such as a housing or a cover, it is possible to prevent leakage of the sealing medium due to a decrease in surface pressure due to the gasket being displaced from its original position.
[0010]
In addition, since the strength is not improved by increasing the amount of the reinforcing fiber composition or the fiber length of the reinforcing fiber, the raw material cost of the gasket can be kept low, and the gasket surface can be made smooth and sealable. The strength of the joint sheet is not improved by increasing the roll pressure and the temperature of the hot roll during the joint sheet lamination, so the joint sheet can be kept low in hardness and subjected to repeated compressive stress. It is possible to ensure the durability of the gasket and prevent deterioration of the sealing performance due to gasket buckling fatigue.
[0011]
Furthermore, the strength of the joint sheet is not improved by reducing the amount of rubber compounded in the composition of the joint sheet or by increasing the acrylonitrile ratio of the NBR rubber. With respect to the stress in the thrust direction due to fretting, it is possible to prevent deterioration of the sealing performance due to a large gasket sag.
[0012]
Furthermore, gasket material of this invention, the aramid fiber is characterized in that the specific surface area is of 13m 2 / g or less at 6 m 2 / g or more.
This is because if the specific surface area indicating the degree of fibrillation of the aramid fiber is 6 m 2 / g or more and 13 m 2 / g or less , the tensile strength and the buckling fatigue surface pressure of the joint sheet and the gasket formed therefrom can be sufficiently increased.
[0013]
Additionally, gasket material of this invention, the barium sulfate has an average particle size is characterized in that this is the 3μm or less 0.5μm or more.
This is because when a barium sulfate powder having a particle diameter of 0.5 μm or more and 3 μm or less is used, the buckling fatigue surface pressure of the joint sheet and thus the gasket formed therefrom is particularly high.
[0014]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described in detail with reference to the drawings. FIG. 1 is a cross-sectional view showing an embodiment of the gasket material according to the present invention. In FIG. 1,
[0015]
The
[0016]
By the way, in the
[0017]
Here, as the aramid fiber, for example, an aromatic polyamide fiber (pulp type) having a specific surface area of 6 m 2 / g or more, which is an index of the degree of fibrillation, is used. This is because when the specific surface area of the aramid fiber is 6 m 2 / g or more, as will be described later, the tensile strength and the buckling fatigue surface pressure of the joint sheet and the gasket formed therefrom can be sufficiently increased.
[0018]
In addition, a powder having an average particle size of 3 μm or less is used for the barium sulfate. This is because when a barium sulfate powder having a particle diameter of 3 μm or less is used, the buckling fatigue surface pressure of the joint sheet and thus the gasket formed therefrom can be particularly increased as will be described later.
[0019]
According to the
[0020]
In addition, since the strength is not improved by increasing the amount of the reinforcing fiber composition or the fiber length of the reinforcing fiber, the raw material cost of the gasket can be kept low, and the gasket surface can be made smooth and sealable. The strength of the joint sheet is not improved by increasing the roll pressure and the temperature of the hot roll during the joint sheet lamination, so the joint sheet can be kept low in hardness and subjected to repeated compressive stress. It is possible to ensure the durability of the gasket and prevent deterioration of the sealing performance due to gasket buckling fatigue.
[0021]
Furthermore, the strength of the joint sheet is not improved by reducing the amount of rubber compounded in the composition of the joint sheet or by increasing the acrylonitrile ratio of the NBR rubber. With respect to the stress in the thrust direction due to fretting, it is possible to prevent deterioration of the sealing performance due to a large gasket sag.
[0022]
Therefore, according to the
[0023]
The characteristics of the
[0024]
FIG. 2 shows the result of a tensile test performed on the
[0025]
FIG. 3 shows a hydraulic press on a ring-shaped sample sandwiched between two plates of the
[0026]
Furthermore, FIG. 4 shows a surface pressure of 10 MPa on the sample in which the buckling fatigue occurred with respect to the
[0027]
【Example】
Table 1 below shows a
[0028]
[Table 1]
[0029]
FIG. 5 shows that in the
[0030]
FIG. 6 shows that in the
[0031]
Although the present invention has been described based on the illustrated example, the present invention is not limited to the above-described example. For example, the joint sheet includes a back layer and a surface layer made of a so-called dish material corresponding to the surface layer 1b, and the main layer 1a. It is also possible to have a multilayer structure consisting of three layers with an intermediate main layer made of so-called intermediate material corresponding to the above, or a single layer structure consisting of only so-called intermediate material corresponding to the main layer 1a. Of course, the gasket material of the present invention can also be used for a gasket around the engine other than the gasket inserted between the housing and the cover of the transmission.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a cross-sectional view showing an embodiment of a gasket material of the present invention.
FIG. 2 is an explanatory view showing a comparison of tensile strength between a joint sheet as a gasket material of the embodiment and a joint sheet of an existing distribution material.
FIG. 3 is an explanatory view showing a comparison of buckling fatigue surface pressure between a joint sheet as a gasket material of the embodiment and a joint sheet of an existing distribution material.
FIG. 4 is an explanatory view showing a comparison of limit seal pressures of a joint sheet as a gasket material of the embodiment and a joint sheet of an existing distribution material.
FIG. 5 is an explanatory diagram showing the relationship between the particle diameter of barium sulfate to be blended, the buckling fatigue surface pressure, and the limit seal pressure for the joint sheet of the embodiment.
FIG. 6 is an explanatory diagram showing the relationship between the specific surface area of aramid fibers to be blended and the tensile strength and buckling fatigue surface pressure of the joint sheet of the embodiment.
FIG. 7 is an explanatory diagram showing the relationship between tensile strength and buckling fatigue surface pressure for a conventional joint sheet.
FIG. 8 is an explanatory diagram showing the relationship between tensile strength and limit seal pressure for a conventional joint sheet.
[Explanation of symbols]
1 Joint sheet 1a Main layer 1b Surface layer
Claims (1)
前記原料の基本組成が、
前記補強繊維としての20重量%以上のアラミド繊維と、
23重量%以上で30重量%以下の前記ゴムと、
前記充填材としての7重量%以上で30重量%以下の硫酸バリウムと、
他の前記充填材としての残部の無機充填材と、
からなり、
前記アラミド繊維は比表面積が6m 2 /g以上で13m 2 /g以下のものであり、
前記硫酸バリウムは平均粒子径が0.5μm以上で3μm以下のものであることを特徴とする、ガスケット素材。In the gasket material consisting of the joint sheet formed by vulcanization and pressure lamination while kneading the raw material mixed with rubber, reinforcing fiber and filler,
The basic composition of the raw material is
20% by weight or more of aramid fiber as the reinforcing fiber;
23% by weight or more and 30% by weight or less of the rubber,
7 wt% or more and 30 wt% or less of barium sulfate as the filler,
The remaining inorganic filler as the other filler,
Tona is,
The aramid fiber has a specific surface area of 6 m 2 / g or more and 13 m 2 / g or less,
The gasket material, wherein the barium sulfate has an average particle size of 0.5 μm or more and 3 μm or less .
Priority Applications (9)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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