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JP4176053B2 - 画像処理方法、画像処理装置、画像形成装置及びコンピュータプログラム - Google Patents

画像処理方法、画像処理装置、画像形成装置及びコンピュータプログラム Download PDF

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Description

本発明は、原稿画像を読み取って画像データを生成する際に、網点上に記録された文字を確実に認識する画像処理方法、画像処理装置、画像形成装置及びコンピュータプログラムに関する。
複写装置又はプリンタ装置等の画像形成装置の分野では、アナログ方式の画像形成装置に代わり、デジタル化された画像データを加工する画像処理を行った上で画像を形成することができるデジタル方式の画像形成装置が普及している。また、画像処理技術の向上に伴って、カラー画像を読み取り、高画質なフルカラー画像として再現することができるスキャナ装置、複写装置又はプリンタ装置等の画像形成装置が実用化されている。このような画像形成装置を用いて読み取られる原稿画像は、文字、線画、写真、又はこれらの組み合わせからなり、良好な再現画像を作成するためには、原稿画像の構成内容に応じた画像処理を行う必要がある。
原稿画像の構成内容に応じた画像処理を行うためには、原稿画像の構成内容を識別する必要がある。原稿画像の構成内容を識別する方法として、原稿画像を読み取った画像データに含まれる注目画像を中心にしたマスクの情報を用いて、文字領域、網点領域、写真領域等の各領域に画像データを分離する領域分離処理が知られている。画像データは、複数の画素からなるブロックに分離され、画素単位又はブロック単位でいずれの種類の領域であるかが識別される。この識別結果に基づき、各領域の種類に応じた画像処理が行われる。
また、前述の領域分離処理に加えて、網点領域内部に存在する文字領域(以下、網点上文字と言う)を検出して文字の再現性を高める技術が開発されている。一般に、通常の文字を検出するために利用されている隣接画素間の差分値を閾値処理して検出する方法では、網点の構成要素である網点ドットを誤って文字として検出する可能性があるので、網点上文字を検出するには不十分である。網点ドットを誤って文字領域として検出した場合は、文字再現性を高める空間周波数の補正処理が行われることによってモアレが増強される不具合が発生する。また網点領域内の一部でこのような不具合が発生すると、網点領域内での画像処理が不連続となる。従って、この場合には画像が劣化する。
網点上文字を検出する方法の一例として、特許文献1には、特性の異なる複数種類の特徴量の中から画像の種類に応じた特徴量を選択し、選択した特徴量に基づいた画像処理を行うことによって画像の高画質化を図る技術が開示されている。特に、網点上文字の画質を向上させるために、原稿画像から算出される空間周波数の低周波成分の特徴量を選択する方法が開示されている。この技術では、領域分離処理によって識別された網点領域とそれ以外の文字・印画紙領域とで異なった特徴量に基づいた処理を行う。具体的には、文字・印画紙領域では文字・印画紙に適した検出用フィルタの処理が行われ、網点領域では、低周波数成分を検出することによる網点上文字用のフィルタ処理、通常の網点用のフィルタ処理、及び低線数の網点用のフィルタ処理を切り替えながら処理が行われる。これにより、文字・印画紙領域には強調処理、網点領域には平滑化処理、網点上文字には強調処理が施される。
また、特許文献2には、網点上文字を精度良く処理する方法として、網点ドットには反応せずに文字のみに反応するようなエッジ検出フィルタを用い、エッジ検出フィルタの出力に応じて平滑フィルタと強調フィルタとを混合する技術が開示されている。これにより、網点領域を平滑化しながら網点上文字が強調されるように画像処理を行うことができる。
特開2002−158872号公報 特公平6−5885号公報
特許文献1に開示された技術では、網点上文字の再現性を向上させるために、網点領域内の低周波成分と高周波成分との構成度合いに応じて、網点上文字、網点、及び低周波網点のいずれかに識別することが前提になっている。具体的には、低周波成分に反応するフィルタと高周波成分に反応するフィルタとを網点領域に適用し、各フィルタの出力値に基づいて識別を行っている。また周波数解析の他の方法としてFFTを用いる方法が開示されている。しかし、網点上文字は、低周波成分と高周波成分とが混在している部分であり、混在の割合によっては一般的な周波数解析では網点上文字を十分な精度で分離できない場合がある。また、網点上文字は、文字の周辺部分は低周波成分と高周波成分との両方を含んでいるが、文字の内部は主に低周波成分からなるので、この方法では網点上文字の周辺部分は検出できても網点上文字の内部は検出することができないという問題がある。また、低周波網点の低濃度部分は、高周波成分を含んでいるので、十分な精度で分離することが困難である。
同様に、特許文献2に開示された技術では、エッジ検出フィルタは網点上文字の内部で十分大きい値を示すことがないので、網点上文字の内部で文字に対する処理を行うことができないという問題がある。更に、低周波網点に関しては、エッジ検出フィルが網点ドットに対しても文字と同様の反応を示すことによって網点ドットに対しても文字と同様の強調処理が施され、モアレが発生する可能性がある。
本発明は、斯かる事情に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、網点上文字の内部を検出することができる画像処理方法、画像処理装置、画像形成装置及びコンピュータプログラムを提供することにある。
また本発明の他の目的とするところは、低周波成分と高周波成分とを含んでいる網点部分を精度良く検出することができる画像処理方法、画像処理装置、画像形成装置及びコンピュータプログラムを提供することにある。
また本発明の他の目的とするところは、画像処理装置を実現するためのコストを抑制することができる画像処理方法、画像処理装置、画像形成装置及びコンピュータプログラムを提供することにある。
更に本発明の目的とするところは、低線数の網点ドットを文字として誤検出することを防止することができる画像処理方法、画像処理装置、画像形成装置及びコンピュータプログラムを提供することにある。
本発明に係る画像処理方法は、複数の画素からなる画像を構成する複数の領域を、画像を網点で表現した網点領域と網点領域内に文字が存在する網点上文字領域とを含む複数の種類に識別し、画像を構成する各領域に対して夫々の種類に応じた画像処理を行う画像処理方法において、前記画像に含まれる任意の画素が前記網点領域に含まれているか否かを判定する網点判定ステップと、任意の画素及び該任意の画素周辺の所定範囲内に位置する複数の画素それぞれの画像信号強度を示す画素値に基づいて、前記任意の画素における所定の空間周波数以下の低周波エッジを検出する低周波エッジ検出ステップと、検出された低周波エッジの強度を所定の閾値と比較した比較結果に応じて、前記任意の画素における低周波エッジの有無を示す判定情報を生成する低周波エッジ判定ステップと、任意の画素及び該任意の画素近傍の所定範囲内に位置する複数の画素それぞれの判定情報に含まれる低周波エッジが有であることを示す判定情報の数に応じて、前記任意の画素における低周波エッジの有無を判定する低周波エッジ判定補正ステップと、前記網点判定ステップにより任意の画素が前記網点領域に含まれていると判定され、かつ前記低周波エッジ判定補正ステップにより前記任意の画素において低周波エッジが存在すると判定された場合に、前記網点上文字領域に前記任意の画素が含まれていると判定するステップと、前記低周波エッジ判定補正ステップにより任意の画素において低周波エッジが存在すると判定された場合に、前記低周波エッジ判定ステップで用いられる前記所定の閾値の値を複数の所定値の内のより小さい値に設定するステップとを含むことを特徴とする。
本発明に係る画像処理方法は、前記低周波エッジ判定補正ステップは、任意の画素を含んで連続した一列の複数の画素それぞれの判定情報に基づいて、前記任意の画素における低周波エッジの有無を判定することを特徴とする。
本発明に係る画像処理方法は、任意の画素及び該任意の画素周辺の所定範囲内に位置する複数の画素からなる領域内での網点線数を求めるステップと、求められた網点線数が所定数よりも少である場合に、前記任意の画素に対して前記低周波エッジ検出ステップ、前記低周波エッジ判定ステップ及び前記低周波エッジ判定補正ステップにより行われる処理を禁止するステップとを更に含むことを特徴とする。
本発明に係る画像処理装置は、複数の画素からなる画像を構成する複数の領域を、画像を網点で表現した網点領域と網点領域内に文字が存在する網点上文字領域とを含む複数の種類に識別する領域識別手段と、画像を構成する各領域に対して、前記領域識別手段が識別した夫々の種類に応じた画像処理を行う画像処理手段とを備える画像処理装置において、前記領域識別手段は、前記画像に含まれる任意の画素が前記網点領域に含まれているか否かを判定する網点判定手段と、任意の画素及び該任意の画素周辺の所定範囲内に位置する複数の画素それぞれの画像信号強度を示す画素値に基づいて、前記任意の画素における所定の空間周波数以下の低周波エッジを検出する低周波エッジ検出手段と、該低周波エッジ検出手段が検出した低周波エッジの強度を所定の閾値と比較した比較結果に応じて、前記任意の画素における低周波エッジの有無を示す判定情報を生成する低周波エッジ判定手段と、任意の画素及び該任意の画素近傍の所定範囲内に位置する複数の画素それぞれの判定情報に含まれる低周波エッジが有であることを示す判定情報の数に応じて、前記任意の画素における低周波エッジの有無を判定する低周波エッジ判定補正手段と、前記網点判定手段により任意の画素が網点領域に含まれていると判定され、かつ前記低周波エッジ判定補正手段により前記任意の画素において低周波エッジが存在すると判定された場合に、前記網点上文字領域に前記任意の画素が含まれていると判定する領域判定手段と、前記低周波エッジ判定補正手段が任意の画素において低周波エッジが存在すると判定した場合に、前記低周波エッジ判定手段が用いる前記所定の閾値の値を複数の所定値の内のより小さい値に設定する閾値設定手段とを備えることを特徴とする。
本発明に係る画像処理装置は、前記低周波エッジ判定補正手段は、任意の画素を含んで連続した一列の複数の画素それぞれの判定情報に基づいて、前記任意の画素における低周波エッジの有無を判定するように構成してあることを特徴とする。
本発明に係る画像処理装置は、任意の画素及び該任意の画素周辺の所定範囲内に位置する複数の画素からなる領域内での網点線数を求める網点線数認識手段を更に備え、前記領域識別手段は、前記網点線数認識手段が求めた網点線数が所定数よりも少である場合に、前記任意の画素に対して前記低周波エッジ検出手段、前記低周波エッジ判定手段及び前記低周波エッジ判定補正手段が行う処理を禁止する禁止手段を更に備えることを特徴とする。
本発明に係る画像形成装置は、本発明の画像処理装置と、前記画像処理手段により画像処理が行われた画像データに基づいた画像を出力する画像出力装置とを備えることを特徴とする。
本発明に係るコンピュータプログラムは、コンピュータに、複数の画素からなる画像を構成する複数の領域を、画像を網点で表現した網点領域と網点領域内に文字が存在する網点上文字領域とを含む複数の種類に識別させるコンピュータプログラムにおいて、コンピュータに、前記画像に含まれる任意の画素が前記網点領域に含まれているか否かを判定させる網点判定手順と、コンピュータに、任意の画素及び該任意の画素周辺の所定範囲内に位置する複数の画素それぞれの画像信号強度を示す画素値に基づいて、前記任意の画素における所定の空間周波数以下の低周波エッジを検出させる低周波エッジ検出手順と、コンピュータに、検出された低周波エッジの強度を所定の閾値と比較した比較結果に応じて、前記任意の画素における低周波エッジの有無を示す判定情報を生成させる低周波エッジ判定手順と、コンピュータに、任意の画素及び該任意の画素近傍の所定範囲内に位置する複数の画素それぞれの判定情報に含まれる低周波エッジが有であることを示す判定情報の数に応じて、前記任意の画素における低周波エッジの有無を判定させる低周波エッジ判定補正手順と、コンピュータに、前記網点判定手順にて任意の画素が網点領域に含まれていると判定され、かつ前記低周波エッジ判定補正にて前記任意の画素において低周波エッジが存在すると判定された場合に、網点領域内に文字が存在する網点上文字領域に前記任意の画素が含まれていると判定させる手順と、コンピュータに、前記低周波エッジ判定補正手順にて任意の画素において低周波エッジが存在すると判定された場合に、前記低周波エッジ判定手順で用いる前記所定の閾値の値を複数の所定値の内のより小さい値に設定させる手順とを含むことを特徴とする。
本発明に係るコンピュータプログラムは、前記低周波エッジ判定補正手順は、コンピュータに、任意の画素を含んで連続した一列の複数の画素それぞれの判定情報に基づいて、前記任意の画素における低周波エッジの有無を判定させる手順を含むことを特徴とする。
本発明に係るコンピュータプログラムは、コンピュータに、任意の画素及び該任意の画素周辺の所定範囲内に位置する複数の画素からなる領域内での網点線数を求めさせる手順と、コンピュータに、求められた網点線数が所定数よりも少である場合に、前記任意の画素に対して前記低周波エッジ検出手順、前記低周波エッジ判定手順及び前記低周波エッジ判定補正手順により行われる処理を禁止させる手順とを更に含むことを特徴とする。
本発明においては、画像に含まれる各画素について低周波エッジの有無を判定し、任意の画素とその近傍の画素とからなる領域の中に低周波エッジを有する画素が多い場合に、当該任意の画素は低周波エッジを有していると最終的に判定し、画素が網点領域に含まれておりしかも低周波エッジを有している場合に、この画素は網点上文字領域に含まれていると判定する。
また本発明においては、任意の画素は低周波エッジを有していると最終的に判定した場合に、各画素について低周波エッジの有無を判定するための基準を緩和して、低周波エッジが有であるという判定を出しやすくする。
また本発明においては、任意の画素を含んだ一列の複数の画素での低周波エッジの有無に基づいて、当該任意の画素での低周波エッジの有無の最終的な判定を行う。
更に本発明においては、任意の画素とその周辺の画素とからなる領域内での網点線数を求め、網点線数が所定より小さい場合は、当該任意の画素についての低周波エッジの有無の判定を禁止する。
本発明にあっては、網点上文字領域のうち主に低周波成分からなる網点上文字の内部は、低周波エッジを有する画素が集中しているので、任意の画素とその近傍の画素とからなる領域の中に低周波エッジを有する画素が多い場合に当該任意の画素は低周波エッジを有していると最終的に判定することにより、網点上文字の内部を検出することが可能となる。
また本発明にあっては、網点上文字の内部の画素の周辺には、低周波成分と高周波成分との両方を含んでいるために低周波エッジの強度が小さくなっている網点上文字の周辺部分が存在しているので、網点上文字の内部が検出された場合に低周波エッジの有無を判定するための基準を緩和することにより、低周波成分と高周波成分との両方を含む網点上文字の周辺部分を精度良く検出することができる。従って、網点上文字の検出精度を従来の方法に比べて高めることができる。
また本発明にあっては、任意の画素を含んだ一列の複数の画素での低周波エッジの有無に基づいて当該任意の画素での低周波エッジの有無の最終的な判定を行うことにより、処理に必要なメモリは画素一列分のデータを記憶するためのメモリのみとなるので、画像処理装置のコストを抑制することができる。
更に本発明にあっては、網点が高線数の網点ではない場合は画素の網点上文字領域の判定を禁止することにより、低周波エッジを検出する方法で低線数の網点領域に含まれる網点ドットを網点上文字として誤検出することを防止することができる。従って、低線数の原稿画像に含まれる網点ドットに対して文字と同様の強調処理が施されることによるモアレの発生を防止し、画像の品質を向上させることができる。また、高線数の網点領域に含まれる網点上文字を精度良く検出することができる等、本発明は優れた効果を奏する。
以下本発明をその実施の形態を示す図面に基づき具体的に説明する。
(実施の形態1)
実施の形態1では、本発明の画像形成装置の例として、本発明の画像処理装置を用いてなる複写装置の例を示す。図1は、本発明の画像処理装置の構成、及び本発明の画像処理装置を用いてなる複写装置の構成例を示すブロック図である。本発明の画像処理装置1の入力側にはカラー画像を読み取る画像入力装置12が接続され、出力側にはカラー画像を形成して出力する画像出力装置13が接続され、夫々には使用者からの操作を受け付ける操作パネル11が接続されて本発明の画像形成装置である複写装置が構成されている。画像入力装置12は、CCD(Charge Coupled Device )を備えたスキャナにて構成されており、原稿画像からの反射光像をRGBに分解してCCDで読み取り、R(赤)G(緑)B(青)のアナログ信号に変換して画像処理装置1へ出力する構成となっている。画像処理装置1は、画像入力装置12から入力されたRGBのアナログ信号に対して後述する画像処理を行い、デジタルのC(シアン)M(マゼンタ)Y(イエロー)K(黒)信号に変換して画像出力装置13へ出力する。画像出力装置13は、画像処理装置1から入力されたCMYK信号に基づいて、電子写真方式、インクジェット方式又は熱転写方式等の方式によりカラー画像を形成して出力する。操作パネル11は、複写装置の操作に必要な情報を表示するCRTディスプレイ又は液晶ディスプレイ等の表示部と、複写装置の動作を制御する指示を使用者の操作により受け付けるタッチパネル又はテンキー等の受付部とを含んで構成されている。
画像処理装置1は、画像入力装置12から入力されたアナログ信号をA/D変換部2でデジタル信号に変換し、シェーディング補正部3、入力階調補正部4、領域分離処理部(領域識別手段)5、色補正部6、黒生成下色除去部7、空間フィルタ処理部8、出力階調補正部9、階調再現処理部10の順に送り、デジタルのCMYK信号として画像出力装置13へ出力する構成となっている。
A/D変換部2は、画像入力装置12から画像処理装置1へ入力されたRGBのアナログ信号を受け付け、RGBのアナログ信号をデジタルのRGB信号へ変換し、RGB信号をシェーディング補正部3へ入力する。
シェーディング補正部3は、A/D変換部2から入力されたRGB信号に対して、画像入力装置12の照明系、結像系及び撮像系で生じる各種の歪みを取り除く処理を行う。シェーディング補正部3は、次に、歪みを取り除いたRGB信号を入力階調補正部4へ出力する。
シェーディング補正部3から入力階調補正部4へ入力されたRGB信号はRGBの反射率信号であるので、入力階調補正部4は、シェーディング補正部3から入力されたRGB信号を、画像処理装置1が行う画像処理方法で扱いやすい濃度信号等の信号へ変換する。更に入力階調補正部4は、RGB信号に対して、カラーバランスの調整、下地濃度の除去、及びコントラストの調整などの画質調整処理を行い、画質調整処理を行ったRGB信号を領域分離処理部5へ出力する。
領域分離処理部5は、入力階調補正部4から入力されたRGB信号に基づき、後述する領域分離方法を用いて、入力画像中の各画素を少なくとも文字領域、網点領域、又は本発明に係る網点上文字領域に含まれる画素として分離する。また領域分離処理部5は、画素がいずれの領域にも含まれない場合は、この画素をその他領域に含まれる画素として分離する。更に、領域分離処理部5は、分離結果に基づき、画素がいずれの領域に属しているかを示す領域識別信号を、色補正部6、黒生成下色除去部7、空間フィルタ処理部8、及び階調再現処理部10へ出力すると共に、入力階調補正部4から入力されたRGB信号を色補正部6へ出力する。
色補正部6は、領域分離処理部5から入力されたRGB信号をCMY信号へ変換し、色再現の忠実化実現のために、不要吸収成分を含むCMY色材の分光特性に基づいた色濁りをCMY信号から取り除く処理を行う。色補正部6は、次に、色補正を行ったCMY信号を黒生成下色除去部7へ出力する。
黒生成下色除去部7は、色補正部6から入力されたCMYの3色信号からK信号を生成する黒生成処理を行い、元のCMY信号から黒生成処理によって得られたK信号を差し引くことによって、CMYの3色信号をCMYKの4色信号へ変換する。
黒生成処理の一例としては、UCR(Under Color Removal:下色除去処理)による黒生成を行う方法がある。この方法では、変更後のCMYK信号の各色の信号強度C’,M’,Y’,K’は、下記の(1)〜(4)式で表される。
K’=f{min(C,M,Y)}……(1)
C’=C−αK’……(2)
M’=M−αK’……(3)
Y’=Y−αK’……(4)
なお、f(x)は黒生成カーブの入出力特性であり、C,M,Yは色補正部6から入力されたCMY信号の各色の信号強度であり、α(0<α<1)は、CMYが重なっている部分をKに置き換えてCMYをどの程度削減するかを示すUCR率である。(1)式は、CMYの各信号強度の内の最も小さい信号強度に応じてK信号が生成されることを示している。黒生成下色除去部7は、CMY信号を変換したCMYK信号を空間フィルタ処理部8へ出力する。
空間フィルタ処理部8は、黒生成下色除去部7から入力されたCMYK信号による画像データに対して、領域分離処理部5から入力された領域識別信号に基づいて、デジタルフィルタによる空間フィルタ処理を行う。空間フィルタ処理は、画像データの空間周波数特性を補正することにより、出力画像のぼやけ又は粒状性劣化を防止する。
また空間フィルタ処理部8は、領域分離処理部5で分離された領域に対して、領域の種類に応じた処理を行う。領域分離処理部5にて文字領域又は網点上文字領域に分離された領域に対して、特に黒文字又は色文字の再現性を高めるために、空間フィルタ処理部8は、空間フィルタ処理において鮮鋭強調処理を行い、高周波成分の強調量を大きくさせる。また、領域分離処理部5にて網点領域に分離された領域に対しては、空間フィルタ処理部8は、空間フィルタ処理において網点成分を除去するためのローパス・フィルタ処理を行う。領域分離処理部5にてその他領域に分離された領域に対しては、空間フィルタ処理部8は、空間フィルタ処理においてノイズ除去をするための鮮鋭度を落とさない程度のローパス・フィルタ処理を行う。空間フィルタ処理部8は、次に、空間フィルタ処理を行ったCMYK信号を出力階調補正部9へ出力する。
空間フィルタ処理部8から出力階調補正部9へ入力されるCMYK信号は、濃度信号等の画像処理装置1が行う画像処理方法で扱いやすい信号であるので、出力階調補正部9は、出力階調補正部9から入力されたCMYK信号を、画像出力装置13の特性値である網点面積率の信号へ変換する出力階調補正処理を行う。出力階調補正部9は、次に、出力階調補正処理を行ったCMYK信号を階調再現処理部10へ出力する。
階調再現処理部10は、出力階調補正部9から入力されたCMYK信号による画像データに対して、領域分離処理部5から入力された領域識別信号に基づいて、最終的に画像を画素に分離してそれぞれの階調を再現できるように処理する階調再現処理を行う。
階調再現処理部10は、画像処理装置1によって各画像処理が行われたCMYK信号による画像データを、図示しない記憶手段へ出力する。画像データは、記憶手段に一旦記憶され、所定のタイミングで記憶手段から読み出されて画像出力装置13に入力される。複写装置が行う以上の各処理は、図示しないCPU(Central Processing Unit)によって制御されている。
次に、領域分離処理部5の内部構成、及び領域分離処理部5が行う領域分離方法を説明する。図2は、領域分離処理部5の内部構成を示すブロック図である。領域分離処理部5は、入力画像中の各画素が文字領域に含まれるか否かを判定する文字判定部30と、各画素が網点領域に含まれるか否かを判定する網点判定部(網点判定手段)32と、各画素が網点上文字領域に含まれるか否かを判定する網点上文字判定部39とを備えており、入力階調補正部4から入力されたRGB信号が文字判定部30、網点判定部32及び網点上文字判定部39の夫々に並行して入力される構成となっている。また領域分離処理部5は、入力画像中の各画素が含まれる領域を最終的に判定する判定部(領域判定手段)38を備えている。
網点上文字判定部39は判定部38に接続され、文字判定部30及び網点判定部32は、夫々ディレイ処理部31,33を介して判定部38に接続されている。網点上文字判定部39、文字判定部30及び網点判定部32は判定結果を示す信号を判定部38へ出力し、文字判定部30及び網点判定部32から判定部38への出力は、網点上文字判定部39から判定部38への出力と同期するように、夫々ディレイ処理部31,33により遅延される構成となっている。判定部38は、入力画像中の各画素が含まれる領域を判定し、領域識別信号を出力する。また領域分離処理部5は、入力階調補正部4から入力されたRGB信号を遅延させるディレイ処理部40を備えており、ディレイ処理部40により遅延されたRGB信号を色補正部6へ出力する。領域分離処理部5から色補正部6へのRGB信号の出力は、判定部38からの領域識別信号の出力と同期するようにディレイ処理部40によって遅延される構成となっている。
領域分離処理部5は、入力階調補正部4から入力されたRGBの3色の信号強度の関数として得られる明度L等で定義される、各画素において3色の重ね合わせで得られる色の濃度を示す画素値を用いて、領域を分離する処理を行う。なお、RGB信号強度を直接に用いて領域分離の処理を行ってもよい。文字判定部30、網点判定部32及び網点上文字判定部39は、入力階調補正部4から入力されたRGB信号に対応する各画素の画素値を、複数ライン分のラインメモリを用いて蓄積し、注目画素を中心としたM×N(但し、M,Nは自然数)画素のマスクを抽出する。後述の領域判定の処理が終了した後、文字判定部30、網点判定部32及び網点上文字判定部39は、主走査方向に1画素分注目画素をずらし、1ラインすべてが終了した場合にラインメモリのデータを1ライン分シフトすることで、次のラインを中心とした処理を実施することが可能となる。この動作を繰り返し、副走査方向に対して全ライン処理することによって、画像全体を処理することが可能となる。
本実施例ではマスクサイズM,N=7の例について示す。マスクサイズはこれに限定するものではなく、ラインメモリの数が許される限りマスクサイズは広く設定することが可能であるが、マスクサイズが広くなるに従ってラインメモリのコストが大となり、処理速度が低下するので、M,N=7程度が妥当である。注目画素を(i,j)で示した場合の画素値をf(i,j)とすると、マスクに含まれる画素値の集合Mask(i,j)は、下記式で表される。
Figure 0004176053
まず文字判定部30が行う処理を説明する。文字判定部30は、注目画素を中心としたM×N画素に対して、画素値の最大値Dmax 、最小値Dmin 、及びDmaxとDmin との差分Dsub を求める。文字領域では、画素値の最大値と最小値との差が大きく、濃度も高いことが考えられる。従って、文字判定部30は、画素の信号強度の最大値Dmax,最小値Dmin ,差分Dsub を、夫々予め定めてある閾値PA ,PB,PC と比較し、下記式に示す如く、Dmax が閾値より大きいか、最小値Dmin が閾値より小さいか、又は差分Dsubが閾値より大きい場合に、注目画素が含まれる領域が文字領域であると判定する。
max >PA ,又は Dmin<PB ,又は Dsub >PC
文字判定部30は、注目画素が含まれる領域が文字領域であると判定した場合は、文字領域であることを示す判定情報をディレイ処理部31を介して判定部38へ出力し、注目画素が含まれる領域が文字領域ではないと判定した場合は、文字領域でないことを示す判定情報をディレイ処理部31を介して判定部38へ出力する。
次に網点判定部32が行う処理を説明する。網点判定部32は、注目画素を中心としたM×N画素に対して、画素値の最大値Dmax 及び最小値Dmin を求め、画素値の平均値Dave を計算する。網点判定部32は、次に、画素値が平均値Dave より大きいか又は小さいかに応じて、各画素の画素値を2値化する。網点判定部32は、次に、注目画素を中心としたM×N画素に対して、主走査方向と副走査方向とで、2値化された画素値の0から1への変化回数及び1から0への変化回数を求め、主走査方向の変化回数の合計をKH、副走査方向の変化回数の合計をKV とする。網点領域では、小規模な領域内で画素の信号強度が頻繁に変動し、また背景に比べて濃度が高い。従って、網点判定部32は、DmaxとDave との差,DaveとDmin との差,KH ,KV を、予め定めてある閾値B1 ,B2,TH ,TV と夫々比較し、下記式の如く全ての値が閾値より大きい場合に、注目画素が含まれる領域が網点領域であると判定する。
(Dmax −Dave)>B1 ,かつ(Dave −Dmin )>B2
かつKH >TH ,かつKV >TV
網点判定部32は、注目画素が含まれる領域が網点領域であると判定した場合は、網点領域であることを示す判定情報をディレイ処理部33を介して判定部38へ出力し、注目画素が含まれる領域が網点領域ではないと判定した場合は、網点領域でないことを示す判定情報をディレイ処理部33を介して判定部38へ出力する。
なお、以上説明した文字判定部30及び網点判定部32で行う領域判定の方法は、従来用いられている方法の一例である。文字判定部30及び網点判定部32で行う領域判定の方法は、これに限るものではなく、従来用いられているその他の方法を用いてもよい。
次に網点上文字判定部39が行う処理を説明する。網点上文字判定部39は、主走査方向・副走査方向の低周波エッジを検出する低周波エッジ検出部34と、検出された複数画素分の低周波エッジの情報を記憶する低周波エッジ判定結果保持部35と、注目画素周辺の低周波エッジの情報を用いて、注目画素が含まれる領域が網点上文字領域であるか否かを判定する低周波エッジ判定結果補正部(低周波エッジ判定補正手段)36とを備えている。
低周波エッジ検出部34は、低周波エッジ検出フィルタを用いることによって低周波エッジ量を算出する。図3は、低周波エッジ検出フィルタの構成例を示す模式図である。図中には、7×7のマスクに対応するフィルタのフィルタ係数を数字で示している。図3(a)は主走査方向の低周波エッジを検出するためのフィルタを示し、図3(b)は副走査方向の低周波エッジを検出するためのフィルタを示している。図4は、図3にフィルタ係数を示したフィルタの周波数特性を示す特性図である。図中には、図3に示したフィルタ係数をFFT(高速フーリエ変換)により周波数解析した解析結果を示しており、横軸は空間周波数を示し、縦軸は各周波数での空間周波数成分強度を示す。図4に示す如く、フィルタの空間周波数成分は低周波領域で大きくなるので、低周波エッジを検出することができる。
低周波エッジ検出部34は、図3に示した低周波エッジ検出フィルタと注目画素を中心としたマスク内の画素値との畳み込み演算を行う。図5は、畳み込み演算の概念を示す概念図である。m,nを自然数として、マスク内の画素値{f(i+m,j+n):−3≦m,n≦3}とフィルタ係数{g(i+m,j+n):−3≦m,n≦3}との畳み込み演算は、下記式で表される。
Figure 0004176053
図3(a)にフィルタ係数を示した主走査方向の低周波エッジを検出するためのフィルタと画素値との畳み込み演算の結果をFx 、図3(b)にフィルタ係数を示した副走査方向の低周波エッジを検出するためのフィルタと画素値との畳み込み演算の結果をFyとする。低周波エッジの特徴量ParaLowFreqEdge を、下記式で定義する。
Figure 0004176053
特徴量ParaLowFreqEdge は、マスク内において低周波成分が含まれている度合いを示しており、特徴量ParaLowFreqEdgeの値が大きければマスク内に低周波成分が多く含まれており、値が小さければ低周波成分を含んでいないということになる。低周波エッジ検出部34は、主走査方向の低周波エッジを検出するためのフィルタと画素値との畳み込み演算、及び副走査方向の低周波エッジを検出するためのフィルタと画素値との畳み込み演算を行い、特徴量ParaLowFreqEdge を計算する。低周波エッジ検出部34は、次に、特徴量ParaLowFreqEdge を予め定めてある閾値THLowFreqEdgeと比較し、ParaLowFreqEdge ≧THLowFreqEdge である場合に、マスクの中心となった注目画素での低周波エッジの有無を示す判定情報MapLowFreqEdge として、低周波エッジありを示すMapLowFreqEdge =1を低周波エッジ判定結果保持部35へ出力する。またParaLowFreqEdge <THLowFreqEdgeである場合は、低周波エッジ検出部34は、低周波エッジなしを示すMapLowFreqEdge=0を低周波エッジ判定結果保持部35へ出力する。閾値THLowFreqEdge の値としては、例えばTHLowFreqEdge =1500を用いる。このようにして、低周波エッジ検出部34は、本発明に係る低周波エッジ検出手段及び低周波エッジ判定手段として機能する。
図6は、低周波エッジ判定結果保持部35の内部構成を示すブロック図である。低周波エッジ判定結果保持部35は、2本のラインメモリを備えてなり、ラインメモリは主走査方向の一ライン分の各画素の判定情報を記憶することができる。低周波エッジ判定結果保持部35は、低周波エッジ検出部34から入力された判定情報を、低周波エッジ判定結果補正部36へ出力すると共に、一方のラインメモリの最後尾へ入力する。また低周波エッジ判定結果保持部35は、判定情報を一方のラインメモリへ入力することに伴ってこのラインメモリの先頭から出力される判定情報を、低周波エッジ判定結果補正部36へ出力すると共に、他方のラインメモリの最後尾へ入力する。更に低周波エッジ判定結果保持部35は、判定情報を他方のラインメモリへ入力することに伴ってこのラインメモリの先頭から出力される判定情報を、低周波エッジ判定結果補正部36へ出力する。これによって、低周波エッジ判定結果補正部36は、3ライン分の判定情報を低周波エッジ判定結果保持部35から入力されることとなる。
低周波エッジ判定結果補正部36は、低周波エッジ判定結果保持部35から入力される3ライン分の判定情報から、3×3のマスクを抽出する。このマスクに含まれる判定情報の集合は、下記で表すことができる。
Figure 0004176053
ここで、判定情報MapLowFreqEdge は0又は1の値をとる。低周波エッジ判定結果補正部36は、次に、マスク内に含まれる判定情報の値を合計した合計値CntLowFreqEdge を、下記式に従って計算する。
Figure 0004176053
低周波エッジ判定結果補正部36は、次に、判定情報の合計値CntLowFreqEdge を予め定めてある閾値THcount と比較し、CntLowFreqEdge≧THcount である場合に、マスクの中心の画素での低周波エッジの有無を示す補正された判定情報Map2LowFreqEdge として、低周波エッジありを示すMap2LowFreqEdge =1を判定部38へ出力する。またCntLowFreqEdge <THcount である場合は、低周波エッジ判定結果補正部36は、低周波エッジなしを示すMap2LowFreqEdge =0を判定部38へ出力する。このようにして、低周波エッジ判定結果補正部36は、本発明に係る低周波エッジ判定補正手段として機能する。
低周波エッジ判定結果補正部36は、更に、CntLowFreqEdge ≧THcount である場合に、低周波エッジ検出部34での低周波エッジ検出の条件を緩める指示を低周波エッジ検出部34へ出力する。低周波エッジ検出部34は、低周波エッジ検出の条件を緩める指示を低周波エッジ判定結果補正部36から入力された場合に、閾値THLowFreqEdge の値を、複数の所定値の内のより小さい値例えば1500から1000へ小さく変更し、低周波エッジの特徴量ParaLowFreqEdge が小さくても低周波エッジが検出できるようにする。このようにして、低周波エッジ判定結果補正部36及び低周波エッジ検出部34は、本発明に係る閾値設定手段として機能する。
網点上文字領域の内の主に低周波成分からなる網点上文字の内部は、低周波エッジの特徴量ParaLowFreqEdge が大であることからMapLowFreqEdge =1となる画素が集中しているので、低周波エッジ判定結果補正部36にて判定情報の合計値CntLowFreqEdge が大である画素を低周波エッジありと判定することによって、網点上文字の内部を検出することが可能となる。更に、網点上文字の内部の近傍には、低周波成分と高周波成分との両方を含んでいるために低周波エッジの特徴量ParaLowFreqEdge が小である網点上文字の周辺部分が存在しているので、網点上文字の内部が検出された場合に低周波エッジの特徴量ParaLowFreqEdge と比較する閾値THLowFreqEdgeの値を小さくして低周波エッジ検出の条件を緩めることにより、低周波成分と高周波成分との両方を含む網点上文字の周辺部分を精度良く検出することができる。従って、網点上文字の検出精度を従来の方法に比べて高めることができる。
図7は、従来の方法と本発明の方法とでの網点上文字の判定結果を示す模式図である。図中には、網点上文字であると判定した部分を強調させた図を示している。図7(a)に示す従来の方法では網点上文字の周辺部分のみが網点上文字として判定されているのに対し、図7(b)に示す本発明の方法では文字の内部を含めた部分が網点上文字として判定されている。
次に判定部38が行う処理を説明する。判定部38は、ディレイ処理部31を介して文字判定部30から入力された判定情報、ディレイ処理部33を介して網点判定部32から入力された判定情報、及び低周波エッジ判定結果補正部36から入力された補正された判定情報に基づいて、注目画素が含まれる領域の最終的な領域判定を行う。
図8は、判定部38へ入力された判定結果の組み合わせと判定部38による判定結果との対応を示す図表である。この図表中には、網点判定部32、網点上文字判定部39、及び文字判定部30での判定結果と、判定部38での最終判定結果とを対応させて示している。図8中のTrueは、図8中で対応する領域に注目画素が含まれることを判定情報が示していることを示し、Falseは、図8中で対応する領域に注目画素が含まれないことを判定情報が示していることを示す。また図8中の*は、図8中で対応する領域に対する判定結果はTrue又はFalseのどちらでも良いことを示している。
網点領域であると判定され、かつ網点上文字領域ではないと判定された領域に対しては、判定部38は網点領域であると判定する。また網点領域であると判定され、かつ網点上文字領域であると判定された領域に対しては、判定部38は網点上文字領域であると判定する。また網点領域ではないと判定され、かつ文字領域であると判定された領域に対しては、判定部38は文字領域であると判定する。また網点領域ではないと判定され、かつ文字領域ではないと判定された領域に対しては、判定部38はその他領域であると判定する。判定部38は、注目画素がどの領域に含まれているかの最終的な領域判定を行った後は、最終判定結果を示す領域識別信号を、色補正部6、黒生成下色除去部7、空間フィルタ処理部8、及び階調再現処理部10へと出力する。
以上の如くにして領域分離処理部5によって領域分離処理が行われ、前述の如く領域の種類に応じた画像処理が行われる。画像処理装置1によって画像処理が施されたCMYK信号による画像データは、記憶手段を介して画像出力装置13へ出力され、画像出力装置13は、画像データに基づいてカラー画像を形成して出力する。
(実施の形態2)
実施の形態2においては、網点上文字判定部39の内部構成を実施の形態1とは異なった構成としている。領域分離処理部5内での網点上文字判定部39以外のその他の構成、及び画像処理装置1内での領域分離処理部5以外のその他の構成は実施の形態1と同様であり、対応する部分に同符号を付してその説明を省略する。
図9は、実施の形態2に係る領域分離処理部5の内部構成を示すブロック図である。実施の形態1に係る低周波エッジ判定結果保持部35はラインメモリを用いて構成されているが、本実施の形態に係る低周波エッジ判定結果保持部35は、互いに直列にカスケード接続された7個のフリップフロップ(FF)を用いて構成されている。
低周波エッジ検出部部34から入力された判定情報MapLowFreqEdge は、初段のFFへ入力され、同時に低周波エッジ判定結果補正部36へ出力される。判定情報MapLowFreqEdgeの値は0又は1であるので、FFは判定情報MapLowFreqEdge の値を記憶することができる。FFは、判定情報MapLowFreqEdge が入力された場合に、既に記憶している判定情報MapLowFreqEdge を次段のFF及び低周波エッジ判定結果補正部36へ出力し、入力された判定情報MapLowFreqEdge を記憶する。従って、低周波エッジ検出部部34から低周波エッジ判定結果保持部35へ注目画素(i,j)での低周波エッジの有無を示す判定情報MapLowFreqEdge (i,j)が入力される都度、低周波エッジ判定結果補正部36には8画素分の判定情報{MapLowFreqEdge (i+u,j):−7≦u≦0}が入力される。
低周波エッジ判定結果保持部35は、次に、入力された判定情報の値を合計した合計値CntLowFreqEdge (i,j)を、下記式に従って計算する。
Figure 0004176053
低周波エッジ判定結果補正部36は、計算した判定情報の合計値CntLowFreqEdge を予め定めてある閾値THcount_line と比較し、CntLowFreqEdge ≧THcount_lineである場合に、マスクの中心の画素での低周波エッジの有無を示す補正された判定情報Map2LowFreqEdge として、低周波エッジありを示すMap2LowFreqEdge =1を判定部38へ出力する。またCntLowFreqEdge <THcount_lineである場合は、低周波エッジ判定結果補正部36は、低周波エッジなしを示すMap2LowFreqEdge=0を判定部38へ出力する。低周波エッジ判定結果補正部36は、更に、CntLowFreqEdge ≧THcount_lineである場合に、低周波エッジ検出部34での低周波エッジ検出の条件を緩める指示を低周波エッジ検出部34へ出力する。
このように、直列接続された複数のFFを用いて低周波エッジ判定結果保持部35を構成することにより、複数のラインメモリを用いる実施の形態1に比べて低周波エッジ判定結果保持部35を低コストで実現することができる。なお、FFの数を増やすことにより、より多くの画素の判定情報を用いて低周波エッジ判定の結果を補正する構成としてもよい。
(実施の形態3)
実施の形態3では、本発明の画像処理装置1は、実施の形態1又は実施の形態2の構成に加えて、線数の低い網点を文字として誤認識することを防止するために、原稿画像の線数認識を行う線数認識処理部を備えた構成とする。図10は、実施の形態3に係る本発明の画像処理装置の構成、及び本発明の画像処理装置を用いてなる複写装置の構成例を示すブロック図である。本実施の形態の画像処理装置1は線数認識処理部(網点線数認識手段)14を備えており、入力階調補正部4はRGB信号を領域分離処理部5及び線数認識処理部14へ出力し、線数認識処理部14は線数認識信号を領域分離処理部5へ出力する構成となっている。
次に、線数認識処理部14が行う線数認識の処理を説明する。線数認識処理部14は、入力階調補正部4から入力されたデジタルのRGB信号を蓄積し、注目画素を中心としたm×n画素のマスクを抽出する。以後の処理で抽出したマスクに対してFFTを利用した周波数解析を行うので、ここでのm,nの値は、kを自然数とした2k であることが望ましい。本実施の形態では、m=n=16,即ちk=4とした例を示す。なおマスクサイズはこのサイズに限定されるものではない。注目画素(i,j)のRGB信号強度をI(i,j)とすると、注目画素を中心としたマスクに含まれるRGB信号強度の集合Maskf(i,j)は、下記式で表される。
Figure 0004176053
線数認識処理部14は、次に、抽出したマスクに対してFFT処理を行うことにより、抽出したマスクであるm×nのRGB信号強度の配列を、m×nの空間周波数成分の配列へ変換する。RGB信号強度I(x,y)を空間周波数成分P(u,v)へ変換する変換式は、下記式で与えられる。なお、下記式中に含まれるjは虚数単位である。
Figure 0004176053
図11は、FFTによる変換を模式的に示した模式図である。図11(a)に示すRGB信号強度からなる16×16の2次元配列が、FFTにより図11(b)に示す空間周波数成分からなる16×16の2次元配列へ変換される。空間周波数成分の配列は、m,nが小さくなり図11(b)上で左上になるほど低周波数の成分を示し、m,nが大きくなって図11(b)上で右下になるほど高周波数の成分を示している。空間周波数成分の16×16の配列を4分割し、m=1〜8,n=1〜8の範囲の図11(b)上で左上の1/4に対応する部分を、以下第1象限という。
図12は、空間周波数成分の配列の例を示す模式図である。図12(a)は、85線網点の原稿画像であり、16×16の画素からなっている。図の横軸はx、縦軸はyを示し、原稿画像中の位置に対応する。図12(b)は、原稿画像のR信号強度からなる16×16の配列にFFTの処理を行うことにより得られたR信号の空間周波数成分の配列であり、図中にはその第1象限を示している。図の横軸はu、縦軸はvであり、空間周波数に対応する。図中では空間周波数成分の大きさ|P(u,v)|は濃度で示されている。同様に、図12(c),(d)は、G信号,B信号の空間周波数成分の配列である。
図13及び図14は、空間周波数成分の配列の例を示す模式図である。図13(a)は150線網点の原稿画像であり、図14(a)は200線網点の原稿画像である。また図13(b),(c),(d)は、150線網点の原稿画像から得られたR信号,G信号,B信号の空間周波数成分の配列である。また図14(b),(c),(d)は、200線網点の原稿画像から得られたR信号,G信号,B信号の空間周波数成分の配列である。
u=v=1での空間周波数成分はDC成分であり、その他の空間周波数成分はAC成分である。空間周波数成分の図中で左上の部分は低周波の空間周波数成分を示し、右上の部分は高周波の空間周波数成分を示している。大きさが大きい空間周波数成分は、低線数の網点では左上の低周波数の部分に集中し、高線数の網点では右下の高周波数の部分に集中している。これにより、低線数の網点は低周波数成分を多く含む網点からなり、高線数の網点は高周波数成分を多く含む網点からなることがわかる。従って、網点として検出された領域の周波数特性を求め、網点に含まれる空間周波数成分を求めることによって網点の線数を識別することが可能となる。
ここで、空間周波数成分の配列について、m,n=2〜3である部分を低周波領域A0 、m,n=4である部分を中周波領域A1 、m,n=5〜8である部分を高周波領域A2 とする。図15は、空間周波数成分の配列に含まれる各領域を示す模式図である。
線数認識処理部14は、FFT処理を行った後、得られた空間周波数成分の配列に含まれる低周波領域A0 、中周波領域A1 及び高周波領域A2 の各領域内で、空間周波数成分の大きさ|P(u,v)|の総和を計算する。線数認識処理部14は、次に、各領域内で得られた空間周波数成分の大きさの総和を、各領域に含まれる空間周波数成分の数で除算することにより、各領域での正規化空間周波数強度を計算する。線数認識処理部14は、次に、各領域での正規化空間周波数強度を互いに比較し、いずれの領域での正規化空間周波数強度が最も大きいかを判定する。線数認識処理部14は、低周波領域A0 での正規化空間周波数強度が最も大きい場合に低線数であると判定し、中周波領域A1 での正規化空間周波数強度が最も大きい場合に中線数であると判定し、高周波領域A2 での正規化空間周波数強度が最も大きい場合に高線数であると判定する。線数認識処理部14は、次に、注目画素に係る線数を示す線数認識信号を領域分離処理部5へ出力する。
また線数認識処理部14は、正規化空間周波数強度を計算する際に、各領域に応じた重みを乗じて計算する処理を行ってもよい。この場合は、線数認識処理部14は、低周波領域A0 ,中周波領域A1 ,高周波領域A2 での正規化空間周波数強度Para0,Para1,Para2を下記式で計算する。
Figure 0004176053
ここで、α,β,γは低周波領域A0 ,中周波領域A1 ,高周波領域A2 に対応する定数であり、count(A0 ),count(A1 ),count(A2 )は低周波領域A0 ,中周波領域A1 ,高周波領域A2 に含まれる空間周波数成分の数である。線数認識処理部14は、正規化空間周波数強度の中でPara0が最も大きい場合に低線数であると判定し、Para1が最も大きい場合に中線数であると判定し、Para2が最も大きい場合に高線数であると判定し、注目画素に係る線数を示す線数認識信号を領域分離処理部5へ出力する。
領域分離処理部5は、線数認識処理部14から入力された線数認識信号に対応して、線数認識信号が高線数を示している場合のみに網点上文字判定部39での網点上文字判定の処理を行い、線数認識信号が低線数又は中線数を示している場合は、網点上文字判定部39での網点上文字判定の処理を禁止する。従って、判定部38は、線数認識信号が高線数を示している場合は、画素が含まれている領域が網点領域、網点上文字領域、文字領域又はその他領域の内のいずれであるかを判定し、線数認識信号が低線数又は中線数を示している場合は、画素が含まれている領域が網点領域、文字領域又はその他領域の内のいずれであるかを判定する。このようにして、領域分離処理部5は、本発明に係る禁止手段として機能する。入力階調補正部4、線数認識処理部14及び領域分離処理部5以外の構成及び動作は実施の形態1又は2と同様であり、その説明を省略する。
本実施の形態に示した空間周波数成分の配列を分割する領域の例では、低線数は65〜85線、中線数は120〜133線、高線数は150線以上となる。空間周波数成分の配列を分割する領域の範囲を変更することによって、低・中・高線数の範囲を変更することが可能である。また3段階ではなくより多段に分割してより詳しく網点の線数を認識する処理を行うことも可能である。
網点が高線数の網点である場合のみに網点上文字領域の判定を行うことにより、低周波エッジを検出する方法で低線数の網点領域に含まれる網点ドットを網点上文字として誤検出することを防止することができる。従って、低線数の原稿画像に含まれる網点ドットに対して文字と同様の強調処理が施されることによるモアレの発生を防止し、画像の品質を向上させることができる。また、高線数の網点領域に含まれる網点上文字を精度良く検出することができる。
なお、以上の実施の形態1〜3においては、本発明の画像形成装置の例として、本発明の画像処理装置1を用いて複写装置を構成する例を示したが、これに限るものではなく、本発明の画像形成装置として、画像入力装置12ではなく外部から入力される画像データの処理を画像処理装置1が行って画像出力装置13が画像を出力するプリンタ装置又はファクシミリ装置を構成してもよい。また本発明の画像形成装置は、複写装置、プリンタ装置及びファクシミリ装置などの複数の機能を備えた複合機であってもよい。また画像出力装置13を備えずに、画像入力装置12から入力される画像データの処理を画像処理装置1が行い、処理された画像データを記憶するか又は外部へ出力するスキャナ装置又はカメラ装置を構成してもよい。
(実施の形態4)
実施の形態4では、実施の形態1〜3で説明した本発明の画像処理方法をコンピュータプログラムで実現した形態を示す。図16は、実施の形態4に係る本発明の画像処理装置100の機能構成を示す機能ブロック図である。画像処理装置100は、パーソナルコンピュータ又はサーバ装置などの汎用コンピュータを用いて構成されている。画像処理装置100は、演算を行うCPU(演算部)110と、演算に伴って発生する一時的な情報を記憶するRAM120と、CD−ROMドライブ等の外部記憶装置130と、ハードディスク等の内部記憶装置(記憶部)140とを備えている。CPU110は、CD−ROM等の記録媒体200から本発明のコンピュータプログラム210を外部記憶装置130にて読み取り、読み取ったコンピュータプログラム210を内部記憶装置140に記憶させる。コンピュータプログラム210は必要に応じて内部記憶装置140からRAM120へロードされ、ロードされたコンピュータプログラム210に基づいてCPU110は画像処理装置100に必要な処理を実行する。
画像処理装置100は、キーボード又はマウス等の入力部150と、液晶ディスプレイ又はCRTディスプレイ等の出力部160とを備えており、データの入力を始めとするオペレータからの操作を受け付ける構成となっている。またCPU110には、外部と情報を交換する通信部170が接続されており、通信部170は、画像処理装置1外部の画像出力装置300が接続されている。画像出力装置300は、通信部170から送信された画像データを受信し、受信した画像データに基づいた画像を形成して出力する。
本発明のコンピュータプログラム210を記憶する記録媒体200は、磁気テープ、フレキシブルディスク/ハードディスク等の磁気ディスク、CD−ROM/MO/MD/DVD等の光ディスク、ICカード/光カード等のメモリカード、又はマスクROM/EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)/EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory )/フラッシュROM等の半導体メモリであってもよい。また本発明のコンピュータプログラム210は、画像処理装置100に接続された図示しない外部のサーバ装置から画像処理装置100へロードされて内部記憶装置140に記憶される形態であってもよい。
本実施の形態に係る画像処理装置100は、内部記憶装置140が予め記憶している画像データ、又は通信部170に接続されている図示しないスキャナ装置若しくはカメラ装置等の外部装置から画像処理装置100へ送信された画像データを、本発明の画像処理方法を用いて処理し、画像出力装置300に画像を出力させることができる。
図17は、画像処理装置100が行う画像出力の処理の手順を示すフローチャートである。CPU110は、RAM120にロードした本発明のコンピュータプログラム210に従って以下の処理を実行する。CPU110は、RAM120へ画像データを読み出し(S11)、読み出した画像データに対して、実施の形態1〜3においてシェーディング補正部3及び入力階調補正部4が行う処理と同様の画像データ補正処理を行う(S12)。CPU110は、次に、画像データに対して、実施の形態1又は2において領域分離処理部5が行う処理と同様の領域分離処理を行う(S13)。
図18は、ステップS13の領域分離処理のサブルーチンの処理の手順を示すフローチャートである。CPU110は、画像データに対して、実施の形態1又は2において文字判定部30が行う処理と同様の文字判定処理を行い(S21)、実施の形態1又は2において網点判定部32が行う処理と同様の網点判定処理を行う(S22)。CPU110は、次に、画像データに対して、実施の形態1又は2において網点上文字判定部39が行う処理と同様の網点上文字判定処理を行い(S23)、実施の形態1又は2において判定部38が行った処理と同様の領域判定処理を行い(S24)、ステップS13のサブルーチンを終了して処理をメインルーチンへ戻す。
CPU110は、次に、実施の形態1〜3において色補正部6、黒生成下色除去部7、空間フィルタ処理部8、出力階調補正部9及び階調再現処理部10が行う処理と同様の画像処理を行う(S14)。CPU110は、次に、画像処理を行った画像データを通信部170から画像出力装置300へ送信して画像を出力させ(S15)、処理を終了する。
また画像処理装置100は、画像データに含まれる網点線数を認識する処理を含んだ画像処理を行う形態であってもよい。図19は、画像処理装置100が行う網点線数認識処理を含む画像出力の処理の手順を示すフローチャートである。CPU110は、RAM120にロードした本発明のコンピュータプログラム210に従って以下の処理を実行する。CPU110は、RAM120へ画像データを読み出し(S31)、読み出した画像データに対して前述と同様の画像データ補正処理を行い(S32)、実施の形態3において線数認識処理部14が行う処理と同様の線数認識処理を行う(S33)。CPU110は、次に、画像データに対して、実施の形態3において領域分離処理部5が行う処理と同様の領域分離処理を行う(S34)。
図20は、ステップS34の領域分離処理のサブルーチンの処理の手順を示すフローチャートである。CPU110は、前述と同様の文字判定処理を行い(S41)、前述と同様の網点判定処理を行う(S42)。CPU110は、次に、画像データに含まれる画素を選択し(S43)、選択した画素に対してステップS33の線数認識処理で認識した線数が高線数であるか否かを判定する(S44)。線数が高線数であった場合は(S44:YES)、CPU110は、選択した画素に対して、実施の形態3において網点上文字判定部39が行う処理と同様の網点上文字判定処理を行う(S45)。ステップS45が終了した後、又はステップS44にて線数が高線数でなかった場合は(S44:NO)、CPU110は、全ての画素について処理を行ったか否かを判定する(S46)。処理を行っていない画素がある場合は(S46:NO)、CPU110は、処理をステップS43へ戻す。全ての画素について処理を行っていた場合は(S46:YES)、CPU110は、実施の形態3において判定部38が行った処理と同様の領域判定処理を行い(S47)、ステップS33のサブルーチンを終了して処理をメインルーチンへ戻す。
CPU110は、次に、前述と同様の画像処理を行い(S35)、画像処理を行った画像データを通信部170から画像出力装置300へ送信して画像を出力させ(S36)、処理を終了する。
なお、コンピュータプログラム210は、実施の形態1〜3においてA/D変換部2が行う処理と同様の処理を行うプログラムを含み、外部から入力されたアナログの画像データに対して画像処理を行う形態であってもよい。
また、本実施の形態においては、画像出力を行う際に本発明の画像処理方法を用いた画像処理を行う形態を示したが、これに限るものではなく、外部から入力された画像データに対して本発明の画像処理方法を用いた画像処理を行い、画像処理を行った画像データを内部記憶装置140が記憶する処理を行う形態であってもよく、画像処理を行った画像データをサーバ装置等の外部の他の装置へ送信する処理を行う形態であってもよい。
なお、以上の実施の形態1〜4においては、本発明の画像処理方法をハードウェア又はソフトウェアで実現する形態を示しているが、本発明の画像処理方法の一部をハードウェアで実現し、その他の部分をソフトウェアで実現する形態であってもよい。また、本発明の画像処理装置を一の装置で実現する形態を示しているが、これに限るものではなく、例えば画像データを作成するスキャナ装置と、本発明の画像処理方法の一部をコンピュータプログラムを用いて実現するコンピュータと、本発明の画像処理方法のその他の部分を実現する画像出力装置とで画像処理装置を実現する等、複数の装置を用いて本発明の画像処理装置を実現する形態であってもよい。
更に、以上の実施の形態1〜4においては、カラーの画像データに対して本発明の画像処理方法を適用する形態を示しているが、単色の画像データに対しても本発明の画像処理方法を適用することも可能である。
本発明の画像処理装置の構成、及び本発明の画像処理装置を用いてなる複写装置の構成例を示すブロック図である。 領域分離処理部の内部構成を示すブロック図である。 低周波エッジ検出フィルタの構成例を示す模式図である。 図3にフィルタ係数を示したフィルタの周波数特性を示す特性図である。 畳み込み演算の概念を示す概念図である。 低周波エッジ判定結果保持部の内部構成を示すブロック図である。 従来の方法と本発明の方法とでの網点上文字の判定結果を示す模式図である。 判定部へ入力された判定結果の組み合わせと判定部による判定結果との対応を示す図表である。 実施の形態2に係る領域分離処理部の内部構成を示すブロック図である。 実施の形態3に係る本発明の画像処理装置の構成、及び本発明の画像処理装置を用いてなる複写装置の構成例を示すブロック図である。 FFTによる変換を模式的に示した模式図である。 空間周波数成分の配列の例を示す模式図である。 空間周波数成分の配列の例を示す模式図である。 空間周波数成分の配列の例を示す模式図である。 空間周波数成分の配列に含まれる各領域を示す模式図である。 実施の形態4に係る本発明の画像処理装置の機能構成を示す機能ブロック図である。 画像処理装置が行う画像出力の処理の手順を示すフローチャートである。 ステップS13の領域分離処理のサブルーチンの処理の手順を示すフローチャートである。 画像処理装置が行う網点線数認識処理を含む画像出力の処理の手順を示すフローチャートである。 ステップS34の領域分離処理のサブルーチンの処理の手順を示すフローチャートである。
符号の説明
1、100 画像処理装置
12 画像入力装置
13、300 画像出力装置
14 線数認識処理部(網点線数認識手段)
200 記録媒体
210 コンピュータプログラム
30 文字判定部
32 網点判定部(網点判定手段)
36 低周波エッジ判定結果補正部(低周波エッジ判定補正手段)
38 判定部(領域判定手段)
39 網点上文字判定部
5 領域分離処理部(領域識別手段)

Claims (10)

  1. 複数の画素からなる画像を構成する複数の領域を、画像を網点で表現した網点領域と網点領域内に文字が存在する網点上文字領域とを含む複数の種類に識別し、画像を構成する各領域に対して夫々の種類に応じた画像処理を行う画像処理方法において、
    前記画像に含まれる任意の画素が前記網点領域に含まれているか否かを判定する網点判定ステップと、
    任意の画素及び該任意の画素周辺の所定範囲内に位置する複数の画素それぞれの画像信号強度を示す画素値に基づいて、前記任意の画素における所定の空間周波数以下の低周波エッジを検出する低周波エッジ検出ステップと、
    検出された低周波エッジの強度を所定の閾値と比較した比較結果に応じて、前記任意の画素における低周波エッジの有無を示す判定情報を生成する低周波エッジ判定ステップと、
    任意の画素及び該任意の画素近傍の所定範囲内に位置する複数の画素それぞれの判定情報に含まれる低周波エッジが有であることを示す判定情報の数に応じて、前記任意の画素における低周波エッジの有無を判定する低周波エッジ判定補正ステップと、
    前記網点判定ステップにより任意の画素が前記網点領域に含まれていると判定され、かつ前記低周波エッジ判定補正ステップにより前記任意の画素において低周波エッジが存在すると判定された場合に、前記網点上文字領域に前記任意の画素が含まれていると判定するステップと、
    前記低周波エッジ判定補正ステップにより任意の画素において低周波エッジが存在すると判定された場合に、前記低周波エッジ判定ステップで用いられる前記所定の閾値の値を複数の所定値の内のより小さい値に設定するステップ
    を含むことを特徴とする画像処理方法。
  2. 前記低周波エッジ判定補正ステップは、任意の画素を含んで連続した一列の複数の画素それぞれの判定情報に基づいて、前記任意の画素における低周波エッジの有無を判定することを特徴とする請求項1に記載の画像処理方法。
  3. 任意の画素及び該任意の画素周辺の所定範囲内に位置する複数の画素からなる領域内での網点線数を求めるステップと、
    求められた網点線数が所定数よりも少である場合に、前記任意の画素に対して前記低周波エッジ検出ステップ、前記低周波エッジ判定ステップ及び前記低周波エッジ判定補正ステップにより行われる処理を禁止するステップと
    を更に含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の画像処理方法。
  4. 複数の画素からなる画像を構成する複数の領域を、画像を網点で表現した網点領域と網点領域内に文字が存在する網点上文字領域とを含む複数の種類に識別する領域識別手段と、画像を構成する各領域に対して、前記領域識別手段が識別した夫々の種類に応じた画像処理を行う画像処理手段とを備える画像処理装置において、
    前記領域識別手段は、
    前記画像に含まれる任意の画素が前記網点領域に含まれているか否かを判定する網点判定手段と、
    任意の画素及び該任意の画素周辺の所定範囲内に位置する複数の画素それぞれの画像信号強度を示す画素値に基づいて、前記任意の画素における所定の空間周波数以下の低周波エッジを検出する低周波エッジ検出手段と、
    該低周波エッジ検出手段が検出した低周波エッジの強度を所定の閾値と比較した比較結果に応じて、前記任意の画素における低周波エッジの有無を示す判定情報を生成する低周波エッジ判定手段と、
    任意の画素及び該任意の画素近傍の所定範囲内に位置する複数の画素それぞれの判定情報に含まれる低周波エッジが有であることを示す判定情報の数に応じて、前記任意の画素における低周波エッジの有無を判定する低周波エッジ判定補正手段と、
    前記網点判定手段により任意の画素が網点領域に含まれていると判定され、かつ前記低周波エッジ判定補正手段により前記任意の画素において低周波エッジが存在すると判定された場合に、前記網点上文字領域に前記任意の画素が含まれていると判定する領域判定手段と、
    前記低周波エッジ判定補正手段が任意の画素において低周波エッジが存在すると判定した場合に、前記低周波エッジ判定手段が用いる前記所定の閾値の値を複数の所定値の内のより小さい値に設定する閾値設定手段
    を備えることを特徴とする画像処理装置。
  5. 前記低周波エッジ判定補正手段は、任意の画素を含んで連続した一列の複数の画素それぞれの判定情報に基づいて、前記任意の画素における低周波エッジの有無を判定するように構成してあることを特徴とする請求項に記載の画像処理装置。
  6. 任意の画素及び該任意の画素周辺の所定範囲内に位置する複数の画素からなる領域内での網点線数を求める網点線数認識手段を更に備え、
    前記領域識別手段は、
    前記網点線数認識手段が求めた網点線数が所定数よりも少である場合に、前記任意の画素に対して前記低周波エッジ検出手段、前記低周波エッジ判定手段及び前記低周波エッジ判定補正手段が行う処理を禁止する禁止手段を更に備えること
    を特徴とする請求項4又は5に記載の画像処理装置。
  7. 請求項乃至のいずれかひとつに記載の画像処理装置と、前記画像処理手段により画像処理が行われた画像データに基づいた画像を出力する画像出力装置とを備えることを特徴とする画像形成装置。
  8. コンピュータに、複数の画素からなる画像を構成する複数の領域を、画像を網点で表現した網点領域と網点領域内に文字が存在する網点上文字領域とを含む複数の種類に識別させるコンピュータプログラムにおいて、
    コンピュータに、前記画像に含まれる任意の画素が前記網点領域に含まれているか否かを判定させる網点判定手順と、
    コンピュータに、任意の画素及び該任意の画素周辺の所定範囲内に位置する複数の画素それぞれの画像信号強度を示す画素値に基づいて、前記任意の画素における所定の空間周波数以下の低周波エッジを検出させる低周波エッジ検出手順と、
    コンピュータに、検出された低周波エッジの強度を所定の閾値と比較した比較結果に応じて、前記任意の画素における低周波エッジの有無を示す判定情報を生成させる低周波エッジ判定手順と、
    コンピュータに、任意の画素及び該任意の画素近傍の所定範囲内に位置する複数の画素それぞれの判定情報に含まれる低周波エッジが有であることを示す判定情報の数に応じて、前記任意の画素における低周波エッジの有無を判定させる低周波エッジ判定補正手順と、
    コンピュータに、前記網点判定手順にて任意の画素が網点領域に含まれていると判定され、かつ前記低周波エッジ判定補正にて前記任意の画素において低周波エッジが存在すると判定された場合に、網点領域内に文字が存在する網点上文字領域に前記任意の画素が含まれていると判定させる手順と、
    コンピュータに、前記低周波エッジ判定補正手順にて任意の画素において低周波エッジが存在すると判定された場合に、前記低周波エッジ判定手順で用いる前記所定の閾値の値を複数の所定値の内のより小さい値に設定させる手順
    を含むことを特徴とするコンピュータプログラム。
  9. 前記低周波エッジ判定補正手順は、
    コンピュータに、任意の画素を含んで連続した一列の複数の画素それぞれの判定情報に基づいて、前記任意の画素における低周波エッジの有無を判定させる手順を含むことを特徴とする請求項に記載のコンピュータプログラム。
  10. コンピュータに、任意の画素及び該任意の画素周辺の所定範囲内に位置する複数の画素からなる領域内での網点線数を求めさせる手順と、
    コンピュータに、求められた網点線数が所定数より少である場合に、前記任意の画素に対して前記低周波エッジ検出手順、前記低周波エッジ判定手順及び前記低周波エッジ判定補正手順により行われる処理を禁止させる手順と
    を更に含むことを特徴とする請求項8又は9に記載のコンピュータプログラム。
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