JP4173016B2 - プッシュ・プル錠 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、プシュ・プル錠に関し、特に扉の閉戸時に内外の解錠用ハンドルをプル又はプッシュすると、ラッチ用の仮施錠片(ばねに付勢されている可動ストッパ)が、ラッチ用の仮施錠の解錠機構により、係合解除の方向へ作動するプシュ・プル錠に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の技術としては、特開2002−129796号公報を挙げることができる。この公報には、扉の施錠に用いられるラッチ錠の一実施例(請求項4,請求項5に記載の発明)が記載されている。この実施例の内外の解錠用レバーハンドルは、それぞれ扉の内外の壁面に対してプッシュ(押す)又はプル(引く)の操作が可能である。
【0003】
そこで、便宜上、該公報に記載されている用語と符号を用いて、該ラッチ錠の錠箱に組み込まれる基本的な部材について説明する。
【0004】
ケーシング(錠箱)31内には、例えばプッシュ及びプルの操作が可能な解錠用の内側ハンドルを操作すると、該ハンドル側の揺動片の駆動力によって左右(フロント側又はケースの後壁側)にそれぞれ水平移動する同調部材39(枠状摺動部材)と、この同調部材39が水平動すると、該同調部材の上方に配設された板状係合保持部材41を介して係合解除の方向(上方方向)に内装ばね48のバネ力に抗して持ち上げられる可動ストッパ38と、該可動ストッパ38によって規制が解消され、かつ、反転式のラッチ35の回動に伴い、後方配設のばね部材37のバネ力に抗して錠箱6の後壁側へラッチロッド33を介して後退する枠状可動枠部材32とが組み込まれている。
【0005】
前記ラッチ32の仮施錠時(可動ストッパ38が上方の内装バネ48のバネ力により下方に下降している場合)に於いて、同調部材39は、錠箱6の下部に左右対称に配設された付勢手段40,40の付勢ばねのバネ力により、可動枠部材32に間接的に係合する中立位置へと自動的に復帰する。この時、前記可動ストッパ38は下降しており、係合保持部材41の先端係合部は、逆コ字型状の同調部材39の上壁面に形成された凹所状の被係合部に係合する。
【0006】
上記構成に於いて、可動ストッパ38は可動枠部材32に設けた係止部323と係脱されると共に、係止部323と係合することにより可動枠部材32の移動を規制してラッチ35を仮施錠状態にロックする旨の記載がある(公報の記述)。
【0007】
果たしてそうであるならば、仮施錠時に於いて、可動ストッパ38は、ラッチロッドに案内される可動枠部材に係合することから、仮施錠機能が不十分である。換言すれば、可動ストッパ38が、例えば係合保持部材41又は/及びラッチロッド33に係止されているならば、技術的に「可動ストッパ38の係合機能」を理解することができるが、移動可能な部材に可動可能なストッパ部材を単に係合さるだけでは、係合関係が不十分であり、ラッチの回動を確実に阻止することができない、という問題点がある。また、この実施例では後述する本願発明の第1の目的を達成することができない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の第1の目的は、公報記述の可動ストッパの係合関係が十分か不十分かは別として、このような構成のラッチ錠に新規な構成を加味し、或いは改良し、プッシュ・プル仕様のみならず、片面的仕様(例えばプル仕様)にも変換することができること。第2の目的は、簡単な操作又は構造で、プッシュ・プル仕様から片面的仕様に、又は片面的仕様から本来的なプッシュ・プル仕様に切替えることができること。第3の目的は、扉の閉戸時、ラッチ用の仮施錠片(可動スッパ)が、ラッチロッドに係合し、ラッチの回動を確実に阻止することができること。第4の目的は、ラッチに関連する一連の部材をラッチユニットとして構成し、錠箱に簡単に組み込むことができることである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明のプッシュ・プル錠は、解錠用ハンドルをプル又はプッシュすると、錠箱6内に突出するハンドル側の揺動片の駆動力により、かつ、付勢手段40の付勢力に抗して水平移動する同調部材39、この同調部材に連動するようにラッチロッド33に案内され、かつ可動枠部材32内に組み込まれた可動ストッパ38、この可動ストッパを介して可動枠部材の規制を解消するラッチ用仮施錠の解錠機構を備えたプッシュ・プル錠に於いて、前記錠箱の前板7と前記同調部材39の先端部に相当する垂直壁39bとの間に該同調部材用の規制部材8を回転可能に設け、この同調部材用の規制部材8の突出後端部8bは、前記垂直壁39bに形成した嵌合部55と摺嵌及び非摺嵌関係になるように位置付けられ、前記前板側から該規制部材8を所定量回動すると、前記同調部材39の前進が阻止され、本来的なプッシュ・プル仕様からプル仕様というような片面的仕様態様に切り替わることを特徴とする。
【0010】
また本発明のプッシュ・プル錠は、解錠用ハンドルをプル又はプッシュすると、錠箱6 A内に突出するハンドル側の揺動片の駆動力により、かつ、付勢手段40Aの付勢力に抗して水平移動する同調部材39、この同調部材に連動するようにラッチロッド33に案内され、かつ可動枠部材32内に組み込まれた可動ストッパ38、この可動ストッパを介して可動枠部材の規制を解消するラッチ用仮施錠の解錠機構を備えたプッシュ・プル錠に於いて、前記錠箱6Aに、前記同調部材39が前板7A側に直接又は間接的に移動しないように取り外し可能に規制部材8Aを設け、錠箱に該規制部材8Aを固定すると同調部材39の前進を阻止し、本来的なプッシュ・プル仕様からプル仕様というような片面的仕様態様に切り替わることを特徴とする。
【0011】
また本発明のプッシュ・プル錠は、解錠用ハンドルをプル又はプッシュすると、錠箱6B内に突出するハンドル側の揺動片の駆動力により、かつ、付勢手段40Bの付勢力に抗して水平移動する同調部材39、この同調部材に連動するようにラッチロッド33に案内され、かつ可動枠部材32内に組み込まれた可動ストッパ38、この可動ストッパを介して可動枠部材の規制を解消するラッチ用仮施錠の解錠機構を備えたプッシュ・プル錠に於いて、前記付勢手段40Bは、前記同調部材39に突出した受片39cを基準にして錠箱6Bの左右の可動ブロック40a、40aと、これらの可動ブロックを前記受片39cに圧接する方向にそれぞれ付勢する左右のばね20、40bとから成り、また、前記錠箱の前板7と前記左側の前板側可動ブロック40aとの間に該前板側可動ブロック用の規制部材8Bを回転可能に設け、この規制部材8Bの突出後端部8bは、前記前板側可動ブロックの先端部に相当する垂直壁39bに形成した嵌合部55Bと摺嵌及び非摺嵌関係になるように位置付けられ、前記前板側から該規制部材8Bを所定量回動すると、前記同調部材の前進が前板側可動ブロック40aを介して間接的に阻止され、本来的なプッシュ・プル仕様からプル仕様というような片面的仕様態様に切り替わることを特徴とする。
【0012】
また本発明のプッシュ・プル錠は、解錠用ハンドルをプル又はプッシュすると、錠箱6C内に突出するハンドル側の揺動片の駆動力により、かつ、付勢手段40の付勢力に抗して水平移動する同調部材39、この同調部材に連動するようにラッチロッド33に案内され、かつ可動枠部材32内に組み込まれた可動ストッパ38、この可動ストッパを介して可動枠部材の規制を解消するラッチ用仮施錠の解錠機構を備えたプッシュ・プル錠に於いて、前記付勢手段40は、前記同調部材39に突出した受片39cを基準にして錠箱6Cの左右の可動ブロック40a、40aと、これらの可動ブロックを前記受片39cに圧接する方向にそれぞれ付勢する左右のばね40b、40bとから成り、また、前記錠箱に、裏面に設けられた同調部材用の突出規制部8Cが同調部材39或いは前板側可動ブロック40aと対面するように前板7Cを固定すると、前板7Cが同調部材39の前進を直接又は間接的に阻止して本来的なプッシュ・プル仕様からプル仕様というような片面的仕様態様に切り替わり、一方、前板7Cの突出規制部8Cが同調部材39或いは前記左側の前板側可動ブロック40aと対面しないように該前板7Cの上下が入れ替わるように前板7Cを逆様状態にして錠箱6Cに固定すると、片面的仕様態様からプッシュ・プル仕様に切り替わることを特徴とする。
【0013】
さらに、本発明のプッシュ・プル錠は、解錠用ハンドルをプル又はプッシュすると、錠箱6内に突出するハンドル側の揺動片の駆動力により、かつ、付勢手段40の付勢力に抗して水平移動する同調部材39、この同調部材に連動するようにラッチロッド33に案内され、かつ可動枠部材32内に組み込まれた可動ストッパ38、この可動ストッパを介して可動枠部材の規制を解消するラッチ用仮施錠の解錠機構を備えたプッシュ・プル錠に於いて、錠箱にハンドル支持座52、縦軸53を介して該ハンドル支持座に軸支された揺動片51を有する取付け座ユニットUNを装着し、該取付け座ユニットUNの前記ハンドル支持座52又は前記揺動片51に、解錠用ハンドル50と共に揺動する該揺動片51のプッシュ側への動きを規制する規制片61を固定すると、前記解錠用ハンドル50がプッシュ側に動かないために前記同調部材39の前進が間接的に阻止されて本来的なプッシュ・プル仕様からプル仕様というような片面的仕様態様に切り替わり、一方、前記規制片61を取付け座ユニットUNから取り外すと、片面的仕様態様からプッシュ・プル仕様に切り替わることを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】
図1乃至図12を参照にして本発明の第1実施例を作用と共に説明する。
【0015】
(1)環境部材と本発明の特徴
まず、環境部材と本発明の特徴を簡単に説明する。1は寝室、トイレ、玄関等の出入口の戸枠、2はストライクを有する受け金具、3は戸枠の縁(直接的にはストライクも含まれる)、4は水平方向に回動して出入口を開閉する扉(例えば室内扉)、5は室内の扉4の戸先に設けられた錠前、本実施例ではプッシュ・プル錠5である。プッシュ・プル錠5の錠箱6には、前板7(ここではフロント又は/及び取付け前板を意味する)に対して規制部材の一例としての回動ボタン8が設けられ、該回動ボタン8を所定量回動操作すると、プッシュ・プル錠5におけるラッチの解錠態様(仮施錠状態を解錠状態にする態様)が、プッシュ・プル仕様又はプル仕様のいずれかに切り替わるようになっている。
【0016】
(2)錠箱の構成
図2を参照にして錠箱6の構成を説明する。まず錠箱6は、ケース身6aと、このケース身6aの一側開口を閉鎖する矩形状のケース蓋6bとから成る。ケース身6aは前板7を有する。ここで、「前板7」とは、ケース身6aの取付け前板又は/及びフロントを意味する。取付け前板とフロントとが別体の場合には、普通一般に両者は図示しない固着具を介して合体する。
【0017】
さて、前板7の中央部には、矩形状のラッチ窓9が形成されており、本実施例では、このラッチ窓9よりも下位の部位に前述した回動ボタン8の先端部8aが嵌合する円形の貫通孔10が形成されている。錠箱6は、前板7と交差する幅広側壁11、下壁12、上壁13、上・下壁に交差する後壁14を有する。
そして、ケース蓋6bと対向する前記幅広側壁11(ここではケース身6aを例にして説明する。)には、錠箱6内に組み込まれる複数個の部材を案内するガイド部や揺動片が入り込む窓、枢支孔、軸取付け孔等が所要位置にそれぞれ形成されている。
【0018】
例えば15は下壁12に沿うように一番下位の中央部に形成された左右1対の第1案内部(横長の開口、横長溝、横長突起など)、16はハンドル側の揺動片51の挟み部分51bが入り込む揺動片用の窓、17は係合保持部材(上下方向の揺動板、揺動杆など)用の枢支孔である。その他幅広側壁11には大小の窓が形成されているが、本発明の特定要件に関係がないので割愛する。
【0019】
(3)錠前の主な構成部材
本発明は、前述したプッシュ・プル型ラッチ錠の基本的な構造を含んでいるので、比較の意味合で可能な限り、特開2002−129796号公報に記載の用語及び符号を用いることにする。
【0020】
さて、錠箱(ケーシング)6内にはラッチの仮施錠・仮施錠の解錠機構を構成する幾つかの部材が組み込まれている。例えば可動枠部材32、該可動枠部材を案内するラッチロッド33、ラッチ用支持ブロック34、ラッチ35、ラッチを直接ロックするロックピン36、可動枠部材用ばね部材37、可動枠部材に内装ばね48と共に組み込まれる可動ストッパ38、ハンドル側の揺動片の駆動力によって水平方向へ摺動する枠状の同調部材39、左右1対の同調部材用付勢手段40,40、板状の係合保持部材41、合成樹脂材で形成された環状のラッチ支持座49等を備える。なお、錠箱6内には、本発明の特定要件には関係がない本施錠用のロック部材43や角穴付きカム44なども備えられているが、これらについては説明を割愛する。
【0021】
(4)ラッチ仮施錠用の主な構成部材
「可動枠部材32」…可動枠部材32は錠箱6内の中間箇所にラッチロッド33を介して水平動可能に配設されている。つまり、可動枠部材32はラッチロッド33に案内されて水平方向に進退動可能である。図3で示すように、可動枠部材32は、本実施例では玩具のブロック状に形成されている。
図3を基準にして可動枠部材32とこれに関連するラッチロッド33とを説明する。32aは可動ストッパ38を内装する直方体或いは立方体状の空洞を有する収納部で、この収納部32aの後壁部にはラッチロッド33の後端部側の大径部33aを案内する一つの水平案内貫通孔32bが形成されている。
【0022】
32cは収納部32aの前壁部からブロック状に突出する受部で、この受部32cの前面は後述するピン状のラッチロック部材36の後端面と当接する。この受部32cにはラッチロッド33の先端部側の小径部33bを案内する他の水平案内貫通孔32dが形成されている。二個の水平案内貫通孔32b,32dは同軸線上に位置している。前記収納部32aの下壁部の内壁面ないし両端面は、下向きコ字型形状可動ストッパ38を案内する機能を有している。
【0023】
「ラッチロッド33」…ラッチロッド33は可動枠部材32の前後の水平案内貫通孔32b,32dに水平状態に挿通され、かつ、軸回りに回動可能である。
ラッチロッド33は、本実施例では、仮施錠時、ラッチの後退を確実に阻止することができるように可動ストッパ38と係合する。つまり、ラッチ35の水平回動に追従してラッチロックピン36が後退し、該ラッチロックピンに押される可動枠部材32の後退を可動ストッパ38との係合関係により仮施錠状態を確実なものとする。この点、従来の公報記載のラッチ錠と相違する。
【0024】
「ラッチ用支持ブロック34」…図4で示すように、ラッチ用支持ブロック34は、可動枠部材32の前方の水平案内貫通孔32dを貫通したラッチロッド33の小径先端部に固定的に設けられている。つまり、支持ブロック34とラッチロッド33は一定的に結合している。
【0025】
しかして、ラッチ支持ブロック34は、可動枠部材32の受部32cの前面と対向する円板状のロッド連結部34aと、このロッド連結部34aの前面に半径方向に突出形成されたラッチロック部材の一例としてのロックピン36を案内する案内部34bと、この案内部34bに指先状に突出形成されたラッチ軸受け部34cとを有する。
【0026】
前記案内部34bにはロックピン36が貫通状態に嵌挿される。また前記軸受け部34cには、ラッチ35が垂直の枢支ピン47を介して枢着される。
ラッチ35…ラッチ35の種類は問わない。ラッチには、回動しながら後退するもの、単に後退するもの、ラッチロッドを一体的に有するものなど色々ある。本実施例のラッチは、所定量回動(ここでは所定量回る意味合い)する。
【0027】
さて、ラッチ35は矩形状の開口を有するラッチ支持座49に貫通状態に嵌め込まれる。この点公報記載のラッチ錠とは相違する。ラッチ支持座49を設けることにより、ラッチ35を安定的に支持することができる。またラッチ35は、ラッチ錠箱6の前板7のラッチ窓から外方へ突出し、枢支ピン47を介してラッチ支持ブロック34に連結されている。ラッチ35の先端部35aに連設する対向壁状後端部35b,35bは、それぞれ外壁面に小突起状のラッチ保持部42,42を有している。また対向壁状後端部35b,35bの間は、ラッチ支持ブロック34の軸受け部34cが入り込む収納空間35cとなっている。本実施例では、この収納空間35cを形成する垂直縁部35dの一部にロックピン36の先端面36aが当接する。
【0028】
「ロックピン36」…前述したように、ロックピン36の後端面36bは可動枠部材32の受部32cの前面に当接する。換言すると、ラッチロック部材36は軸受け部材の一例としての支持ブロック34にラッチロッド33の軸線方向に移動可能に組み付けられると共に、ラッチロック部材36の前端縁はラッチ35の後端縁に当接され、ラッチ35を反転不能な施錠位置にロックできる構成になっている。
【0029】
「各部材の一体的構成」…本実施例では、図5及び図6で示すように、ラッチ35と、ラッチ35を枢支するラッチ支持ブロック34と、このラッチ支持ブロック34に連結されたラッチロッド33と、このラッチロッド33にスライド自在に設けられた可動枠部材32は、一つのラッチユニットとして一体的に構成されている。したがって、錠箱6に対する組み込みが容易である。
【0030】
「ばね部材37」…可動枠部材32を直接付勢するばね部材37は、ラッチ35が施錠位置に保持される方向に可動枠部材32及びラッチロック部材36を常時付勢する。したがって、ばね部材37はラッチバネとしての機能を有し、その先端部はラッチロッド33の後端部に巻装されていると共に、可動枠部材32の収納部32aの後壁外壁面に圧接し、一方、他端部はケース身6aの後壁14の内壁面に圧接している。
【0031】
「可動ストッパ38」…可動ストッパ38は、金属板材をコ字状に折り曲げ加工することにより構成されている。可動ストッパ38は、可動枠部材32の収納部32a内にラッチロッド33を跨ぐように内装され、かつ、収納部32aの内壁面等に昇降自在に案内される。
【0032】
図7を参照して可動ストッパ38が仮施錠片の一例である理由について説明する。本実施例では、可動ストッパ38は、可動枠部材32の収納部32a内に組み込まれた内装ばね48により、ラッチロッド33の後端部側大径部33aの内面と係合するように常時係合(下方)方向に付勢されている。
【0033】
図7の一方は、可動ストッパ38が内装ばね48のバネ力に抗してスライド上昇し、ラッチロッド33の後端部側大径部33aのフランジ状内面から離れ、いわゆる仮施錠(係合)を解除した状態の概略図である。この場合に於いて、ラッチ35が回動することにより、ロックピン36が矢印A方向(ケース身の後壁方向)へ移動すると、可動枠部材32は、いわば障害物がないので、ラッチロッド33に案内されながら矢印A方向に移動する。
【0034】
一方、図7の他方は、可動ストッパ38が内装ばね48のバネ力によりスライド下降し、ラッチロッド33の後端部側大径部33aの内面に入り込み、いわゆる仮施錠(係合)になった状態の概略図である。この時、可動枠部材32は、ロックピン36により矢印A方向(ケース身の後壁方向)へ押されても、可動ストッパ38が障害物になるので、可動枠部材32は、ラッチロッド33に案内されて矢印A方向に移動することができない。
【0035】
したがって、ラッチ35も回動することができない。それ故に、可動ストッパ38は、可動枠部材32の移動を規制してラッチ35を仮施錠状態にロックするものであるから、いわゆる仮施錠片に相当する。
【0036】
(5)ラッチ仮施錠の解錠機構の主な構成部材
ここで、内・外の解錠用ハンドル50について説明する。内・外の解錠用ハンドル50は、図8で示すように揺動片51の外端部の各軸部51aに固定的に取り付けられている(ここでは説明の便宜上、一方の解錠用ハンドル、揺動片等を示す)。揺動片51の内端部51bは挟み状に突出形成され、該内端部51bが、図9の矢印で示すように同調部材39の係合柱39aに係合する。
【0037】
「揺動片51」…揺動片51は扉1の室内側と室外側にそれぞれ取り付けられたハンドル支持座52を介し、かつ、錠箱6の揺動片用の窓16からその内端部51bが突出するように配設される。揺動片51はハンドル支持座52に固定された縦軸53を介して左右に揺動可能である。
【0038】
したがって、解錠用ハンドル50を図8の矢印で示すようにプッシュ(例えば室外側からは押す)又はプル(例えば室内側から引く)方向にそれぞれ操作すると、揺動片51は左右に揺動する。
【0039】
「同調部材39」…枠状の同調部材39は、操作部材としての解錠用ハンドル50をプッシュまたはプル操作すると、解錠用ハンドル側の揺動片51の駆動力により、かつ、付勢部材40の付勢力に抗して水平移動する。
【0040】
その結果、前述した可動ストッパ38は、板状の係合保持部材41を介し、かつ、内装ばね48のバネ力に抗して上昇するので、ラッチロッド33は可動ストッパ38の規制から解放(係合解除)される。本実施例の同調部材39は、横長の端面逆コ字型に形成されているが、ガイド機能、係合機能等を付与するために、中央部の垂直壁39bに交差する上壁39cと下壁39dは、錠箱6の後壁14付近まで延びている。
【0041】
ところで、前記垂直壁39bには、嵌合部(縦長孔、切欠など)55が形成され、該嵌合部55には、図10で示す規制部材(例えば回動ボタン)8の大径状のストッパ部18に連設する突状後端部8bが、その回動位置如何によって嵌入する。また前記下壁39dには付勢手段用の受片39eが下方に突出している。
「付勢手段40,40」…付勢手段40は、可動ストッパ38が、ラッチロッド33の大径部33aの内面(係合部)に係止される中立位置に自動的に復帰できるように同調部材39を付勢する。
【0042】
しかして、付勢手段40,40は、錠箱6の第1案内部15,15にそれぞれ案内され、かつ、同調部材39の受片39eを基準とした左右一対の可動ブロック40a,40aと、これらの可動ブロック40a,40aを前記受片39eに圧接させる方向にそれぞれ付勢する左右1対のばね40b,40bとから構成されている。
【0043】
「係合保持部材41」…板状の係合保持部材41は、一端部は錠箱6に可動ストッパ38の移動方向に揺動可能に支持され、その揺端部には可動ストッパ38の下端部と当接する筒状の係合保持部41aが形成されている。
【0044】
この係合保持部材41は、揺動片51の駆動力により、同調部材39が付勢手段40の付勢力に抗して左又は右に移動すると、錠箱6の枢支孔17を支点に係合保持部41aが上方方向に上がり、これにより可動ストッパ38が上昇し、ラッチロッド33に対する可動ストッパ38の係合関係が解消する(係止解除)。
【0045】
一方、同調部材39が付勢手段40により中立位置に復帰すると、同調部材39の上壁39cに形成した係合凹所66に前記係合保持部41aが係合し、その結果、可動ストッパ38が下降し、ラッチロッド33に係合する。
【0046】
したがって、この実施例では解錠用ハンドル50をプッシュまたはプル操作すると、同調部材39の水平移動、係合保持部材41の上下方向への揺動、これに連動する可動ストッパ38の移動を介して可動枠部材32等を仮施錠または仮施錠の状態を解錠状態にすることができる。
【0047】
上記構成に於いて、錠箱6の前板7の手前から図示しないドライバーの先を回動ボタン8の突出先端部8aの溝19に差し込み、回動ボタン8を所定量回動操作すると、同調部材39の一方が規制又は規制解除されるので、錠前5の態様が、プッシュ・プル仕様又はプル仕様(又はプッシュ仕様)のいずれかに切り替わる。
【0048】
まず、図11は回動ボタン8の溝19が縦の状態の場合である。この縦状態の場合は回動ボタン8の縦長状の突出後端部8bも縦の状態である。つまり、同調部材39が錠箱6の前板7に向かって移動することができるよう該突出後端部8bと同調部材39とが滑り対偶(摺嵌関係)となっている。
【0049】
したがって、同調部材39は揺動片51の駆動力により前板7方向へ移動可能であるから、解錠用ハンドル50をプッシュ(押す操作)することができる。それ故に、プッシュ・プル錠5が図11の態様の場合、当該解錠用ハンドル(内外の解錠用ハンドル如何を問わない)を「プル(引く操作)」又は「プッシュ(押す操作)」することができる。この場合プッシュ・プル錠5は、本来的意味でのプッシュ・プル仕様である。
【0050】
このように解錠用ハンドルを手にした当該解錠用ハンドルを「プル」又は「プッシュ」すると、同調部材39は左右いずれにでも移動し、その結果、ラッチ用の仮施錠片38は係止解除(解錠)方向へ移動する。
【0051】
次に、図12は回動ボタン8の溝19が横の状態の場合である。この横状態の場合は回動ボタン8の後端部8bも横の状態である。つまり、同調部材39が錠箱6の前板7に向かって移動することができないよう該突状後端部8bと同調部材39とが非滑り対偶(非摺嵌関係)となっている。
【0052】
したがって、同調部材39は揺動片51の駆動力により前板7方向へ移動不可能であるから、解錠用ハンドル50をプッシュ(押す操作)することができない。それ故に、プッシュ・プル錠5は、図12の態様の場合、当該解錠用ハンドルを「プッシュ」ことができないから、プル仕様のみということになる。
【0053】
このように第1実施例のプッシュ・プル錠5は、ドライバーで回動ボタン8を回動操作するだけで、簡単にプッシュ・プル仕様から片面的仕様(例えばプル仕様)に変換することができる。もちろん、その逆も同様である。
【0054】
【実施例】
まず第1実施例に於いて、回動ボタン8の突出後端部8bの形状は、縦長状以外に楕円形状、菱形形状など自由に設計変更可能である。また、回動ボタン8の突出後端部8bに回動ボタン用の支持バネ20を巻装しても良い。
【0055】
次にこの欄では、本実施の形態(第1実施例)と異なる実施例について説明する。なお、各実施例は、発明の主たる目的が同一なので、各実施例の説明にあたって、第1実施例と同一又は同様(機能が同一)の部分には、同一又は同様の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0056】
図13に示す第2実施例に於いて、前記第1実施例と主に異なる点は、同調部材39の前進(前板側、左側)を阻止する規制部材8Aを錠箱6Aに抜き差し可能に固定したことである。
【0057】
すなわち、第2実施例のプッシュ・プル錠5Aは、錠箱6Aのケース身6a(その前板7A又は/及び幅広側壁11A)又はケース蓋6bの前板寄りの部位に複数個の取付け孔10A,10Aを形成し、少なくとも取付け孔10Aの一つを介して錠箱6Aに、同調部材39が前板7A側に移動しないように取り外し可能に規制部材8Aを設けてある。
【0058】
したがって、前板7A、或いは幅広側壁11A、或いはまたケース蓋6bに規制部材8Aを固定すると、同調部材39の前進が阻止されるため、本来的なプッシュ・プル仕様からプル仕様というような片面的仕様態様に切り替わる。規制部材8Aの一例としては固定具(例えばネジ)が用いられている。
それ故に、例えば規制部材8Aをメネジ10Aに差し込んで前板7Aに固定すると「プル操作のみ」となり、一方、規制部材8Aを前板7Aから抜き取ると「プッシュ操作も可能」となる。規制部材8Aは棒状体、板状体、ブロック状などでも良く、その形態をネジに限定するものではない。
【0059】
なお、第2実施例では規制部材8Aで同調部材39の前進を直接阻止しているが、後述する第3実施例のように「同調部材39の前進を間接的に阻止」するために、例えば螺杆、ピン等の棒状体を前板7Aの最下部に抜き取の可能に設け、付勢手段40Aの前板側可動ブロック40aの移動を阻止しても良い(このように構成を置換した場合も当然均等の範囲である)。
【0060】
図14及び図15に示す第3実施例に於いて、前記第1実施例と主に異なる点は、第1実施例と同様の構成を採用し、同調部材39の前進を間接的に阻止したことである(これも構成を置換した例である)。
【0061】
すなわち、第1実施例では、回動ボタン8で直接的に同調部材39の前進を阻止しているが、この第3実施例のプッシュ・プル錠5Bでは、錠箱6Bの前板7Bの最下部に、支持バネ20を備えた突出後端部8bと付勢手段40Bの前板側可動ブロック40aとが摺嵌及び非摺嵌関係になるように回動ボタン8Bを支持貫通孔10Bに取付け、前記前板側から該回動ボタン8Bを所定量回動すると、前記同調部材39の前進が前板側可動ブロック40aを介して阻止され、本来的なプッシュ・プル仕様からプル仕様というような片面的仕様態様に切り替わる。
【0062】
符号55Bは前板側可動ブロック40aの垂直壁に形成した嵌合部(例えば縦長孔)である。また前板側可動ブロック40aを付勢するばね40bは突出後端部8bに巻装された前記支持バネ20に代えている(図14参照)。したがって、前板側可動ブロック40aと支持バネ20は、左側の付勢手段Bを構成している。
【0063】
図16乃至図18に示す第4実施例に於いて、前記第1実施例と主に異なる点は、前板8Cに突起部(ブロック状、棒状、板状などの規制用突起)を一体的に設け、同調部材39の前進を間接的に阻止したことである(これも構成を置換した例である)。
【0064】
なお、前板7Cの裏面に突出形成した突出規制部8Cは、同調部材39に対面するようにしてあるが、もちろん、前板側可動ブロック40aと対面するようにして良い。
【0065】
しかして、第4実施例のプッシュ・プル錠5Cは、錠箱6Cに、同調部材39が前板7C側に移動しないように突出規制部8Cを有する前板7Cを取付け、錠箱に前記突出規制部8Cが同調部材39或いは前板側可動ブロック40aと対面するように前板7Cを固定すると、前板7Cが同調部材39の前進を直接又は間接的に阻止し、本来的なプッシュ・プル仕様からプル仕様というような片面的仕様態様に切り替わり、一方、前板7Cを逆様(ここでは、前板7Cを垂直状態に回して裏面を表側にすることではなく、上端部と下端部を逆にすることを意味する)にして錠箱6Cに固定すると、片面的仕様態様からプッシュ・プル仕様からプル仕様に変換する。
【0066】
図19乃至図21に示す第5実施例に於いて、前記第1実施例と主に異なる点は、錠箱ではなく、扉4の壁面に固定される取付け座ユニットUNに規制片61を設けたことである。
【0067】
すなわち、錠箱6に扉4を介してハンドル支持座52、縦軸53を介して該ハンドル支持座52に軸支された揺動片51を有する取付け座ユニットUNを装着し、該取付け座ユニットUNに固定具60を介して規制片61を固定すると、解錠用ハンドル50がプッシュ側に動かないために、前記同調部材39の前進が間接的に阻止されて本来的なプッシュ・プル仕様からプル仕様というような片面的仕様態様に切り替わり、一方、規制片61を取付け座ユニットUNから取り外すと、片面的仕様態様からプッシュ・プル仕様からプル仕様に変換する。
【0068】
この考え方は、揺動片51の外端部(角軸)51aが縦軸53を支点に左右に自由に動く構造になっている場合に於いて、ある部品を解錠用ハンドルの動きを規制するハンドル支持座52又はハンドルの軸部に取り付けることにより、例えば前記外端部(角軸)51aが扉4の吊元側には動かないようにすれば、プッシュ操作は殺され、プル操作のみが可能になるという発想であるが、同調部材の前進を間接的に阻止する点で、第1実施例の主たる目的と同一である。
【0069】
ところで、この実施例では、ハンドル支持座52の一例として左右に取付けビス孔62,62を有する丸座を用いている。ビス孔62,62の周りには規制片61用の凹所64が適宜に形成され、一つのビス孔62に符合する貫通小孔部65と、この貫通小孔部65に連設する縦長状の規制突起部66とを有する規制片61が該凹所64に固着具60を介して固定的に装着される。なお、ハンドル支持座52の中心部には角軸孔63が形成されている。また本発明は、プッシュ・プル仕様とプル仕様との変換例を中心に説明したが、当業者の立場からすれば、をプッシュ・プル仕様とプッシュ仕様との相互変換に変更することは均等の範囲である。
【0070】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明にあっては、次に列挙するような効果がある。
(1)ユーザーが建物の扉の取付け場所を考慮し、プッシュ・プル仕様と、片面的仕様(プル仕様、又はプッシュ仕様)とを、自由に選択することができる。
(2)上記(1)に於いて、第1実施例の場合には、錠箱の前板から見える規制部材を所定量回動するだけの操作で、例えばプッシュ・プル仕様から片面的仕様に、又は片面的仕様から本来的なプッシュ・プル仕様に切替えることができる。第2実施例〜第5実施例も規制部材、或いは突出規制部、或いは規制片を適宜に設けることにより、第1実施例と同様の目的を達成することができる。
(3)扉の閉戸時、ラッチ用の仮施錠片としての可動スッパが、ラッチロッドに係止状態に係合するので、可動枠部材〜ラッチの移動を確実に阻止することができる。
(4)ラッチ35、ラッチ支持ブロック34、ラッチロッド33、可動枠部材32が一体的に構成されているので、錠箱6に対する組み込みが容易である。
【図面の簡単な説明】
図1乃至図12は本発明の第1実施例を示す各概略説明図。図13は本発明の第2実施例を示す説明図。図14及び図15は本発明の第3実施例を示す各概略説明図。図16乃至図18は本発明の第4実施例を示す各概略説明図。図19乃至図21は本発明の第5実施例を示す各概略説明図。
【図1】蓋板の一部、関係のない部材等を省略した内部構造を示す概略説明図。
【図2】蓋板の一部、関係のない部材等を省略した錠箱の概略説明図。
【図3】可動枠部材とロッドとの関係を示す分解斜視図。
【図4】ラッチ、ロックピン、支持ブロック、ロッド、可動枠部材等の概略説明図。
【図5】ラッチユニット(ラッチ、ロックピン、支持ブロック等)の概略説明図。
【図6】図5の6−6線概略断面図。
【図7】可動枠部材と可動ストッパとロッドとの係合関係を示す概略説明図。
【図8】取付け座ユニットの斜視図。
【図9】同調部材と取付け座ユニットの揺動片との関係を示す説明図。
【図10】規制部材の一例を示す説明図。
【図11】プッシュ操作が可能な場合の概略説明図。
【図12】規制部材(回動ボタン)を回動し、錠前の仕様態様を変換した場合(プッシュ不可)の概略説明図。
【図13】第2実施例を示す図1と同様の概略説明図。
【図14】第3実施例を示す図1と同様の概略説明図。
【図15】規制部材(回動ボタン)と規制される部材との関係を示す斜視図。
【図16】第4実施例を示す図1と同様の概略説明図。
【図17】前板の正面図。
【図18】図17の18−18断面図。
【図19】取付け座ユニットを上方から見た概略説明図。
【図20】取付け座ユニットを正面から見た概略説明図。
【図21】取付け座ユニットの概略断面説明図。
【符号の説明】
1…戸枠、2…受け金具、3…縁、4…扉、5A,5B,5C…錠前(プッシュ・プル錠)、6,6A,6B,6C…錠箱、6a…ケース身、6b…ケース蓋、7,7A,7B,7C…前板、8,8A,8B,8C…規制部材(回動ボタン、突出規制部等)、8a…先端部、8b…突出後端部、18…ストッパ部、19…溝、9…ラッチ窓、10,10A…貫通孔、11,11A…幅広側壁、20…支持バネ、32…可動枠部材、32a…収納部、32b,32d…水平案内貫通孔、32c…受部、33…ラッチロッド、33a…大径部、33b…小径部、34…支持ブロック、34a…ロッド連結部、34b…案内部、34c…ラッチ軸受け部、35…ラッチ、35a…先端部、35b…後端部、35c…収納空間、35d…垂直縁部、36…ラッチロック部材、37…可動枠部材用ばね部材、38…可動ストッパ、39…同調部材、39a…係合柱、39b…垂直壁、39c…上壁、55,55B…嵌合部、56…係合凹所、40,40A,40B…同調部材用付勢手段、40a…可動プロック、40b…ばね、41…係合保持部材、48…可動ストッパ用内装ばね、49…ラッチ支持座、50…解錠用ハンドル、51…揺動片、51a…外端部、51b…内端部、52…ハンドル支持座、53…縦軸、UN…取付け座ユニット、60…固着具、61…規制片、62…取付けビス孔、63…角軸孔。
Claims (10)
- 解錠用ハンドルをプル又はプッシュすると、錠箱6内に突出するハンドル側の揺動片の駆動力により、かつ、付勢手段40の付勢力に抗して水平移動する同調部材39、この同調部材に連動するようにラッチロッド33に案内され、かつ可動枠部材32内に組み込まれた可動ストッパ38、この可動ストッパを介して可動枠部材の規制を解消するラッチ用仮施錠の解錠機構を備えたプッシュ・プル錠に於いて、前記錠箱の前板7と前記同調部材39の先端部に相当する垂直壁39bとの間に該同調部材用の規制部材8を回転可能に設け、この同調部材用の規制部材8の突出後端部8bは、前記垂直壁39bに形成した嵌合部55と摺嵌及び非摺嵌関係になるように位置付けられ、前記前板側から該規制部材8を所定量回動すると、前記同調部材39の前進が阻止され、本来的なプッシュ・プル仕様からプル仕様というような片面的仕様態様に切り替わることを特徴とするプッシュ・プル錠。
- 請求項1に於いて、規制部材8は、先端部にドライバー用の溝10を有する回動ボタンであることを特徴とするプッシュ・プル錠。
- 請求項1に於いて、可動ストッパ38は、可動枠部材32内に組み込まれた内装ばね48のバネ力によりラッチロッドの後端部側の大径部33aと係合するように常時付勢され、これにより、可動枠部材32の後方への動きが規制されていることを特徴とするプッシュ・プル錠。
- 請求項1に於いて、ラッチロッド33に案内される可動枠部材32と、前記ラッチロッド33の先端部に連結されたラッチ支持ブロック34と、このラッチ支持ブロック34の案内部34bに貫通状態に嵌合するロックピンと、ラッチ支持ブロック34の軸受け部34cに軸支されたラッチ35は、ラッチユニットとして一体的に構成されていることを特徴とするプッシュ・プル錠。
- 請求項1に於いて、前板に形成されたラッチ窓9には、環状のラッチ支持座49が嵌め込まれていることを特徴とするプッシュ・プル錠。
- 解錠用ハンドルをプル又はプッシュすると、錠箱6A内に突出するハンドル側の揺動片の駆動力により、かつ、付勢手段40Aの付勢力に抗して水平移動する同調部材39、この同調部材に連動するようにラッチロッド33に案内され、かつ可動枠部材32内に組み込まれた可動ストッパ38、この可動ストッパを介して可動枠部材の規制を解消するラッチ用仮施錠の解錠機構を備えたプッシュ・プル錠に於いて、前記錠箱6Aに、前記同調部材39が前板7A側に直接又は間接的に移動しないように取り外し可能に規制部材8Aを設け、錠箱に該規制部材8Aを固定すると同調部材39の前進を阻止し、本来的なプッシュ・プル仕様からプル仕様というような片面的仕様態様に切り替わることを特徴とするプッシュ・プル錠。
- 解錠用ハンドルをプル又はプッシュすると、錠箱6B内に突出するハンドル側の揺動片の駆動力により、かつ、付勢手段40Bの付勢力に抗して水平移動する同調部材39、この同調部材に連動するようにラッチロッド33に案内され、かつ可動枠部材32内に組み込まれた可動ストッパ38、この可動ストッパを介して可動枠部材の規制を解消するラッチ用仮施錠の解錠機構を備えたプッシュ・プル錠に於いて、前記付勢手段40Bは、前記同調部材39に突出した受片39cを基準にして錠箱6Bの左右の可動ブロック40a、40aと、これらの可動ブロックを前記受片39cに圧接する方向にそれぞれ付勢する左右のばね20、40bとから成り、また、前記錠箱の前板7と前記左側の前板側可動ブロック40aとの間に該前板側可動ブロック用の規制部材8Bを回転可能に設け、この規制部材8Bの突出後端部8bは、前記前板側可動ブロックの先端部に相当する垂直壁39bに形成した嵌合部55Bと摺嵌及び非摺嵌関係になるように位置付けられ、前記前板側から該規制部材8Bを所定量回動すると、前記同調部材の前進が前板側可動ブロック40aを介して間接的に阻止され、本来的なプッシュ・プル仕様からプル仕様というような片面的仕様態様に切り替わることを特徴とするプッシュ・プル錠。
- 解錠用ハンドルをプル又はプッシュすると、錠箱6C内に突出するハンドル側の揺動片の駆動力により、かつ、付勢手段40の付勢力に抗して水平移動する同調部材39、この同調部材に連動するようにラッチロッド33に案内され、かつ可動枠部材32内に組み込まれた可動ストッパ38、この可動ストッパを介して可動枠部材の規制を解消するラッチ用仮施錠の解錠機構を備えたプッシュ・プル錠に於いて、前記付勢手段40は、前記同調部材39に突出した受片39cを基準にして錠箱6Cの左右の可動ブロック40a、40aと、これらの可動ブロックを前記受片39cに圧接する方向にそれぞれ付勢する左右のばね40b、40bとから成り、また、前記錠箱に、裏面に設けられた同調部材用の突出規制部8Cが同調部材39或いは前板側可動ブロック40aと対面するように前板7Cを固定すると、前板7Cが同調部材39の前進を直接又は間接的に阻止して本来的なプッシュ・プル仕様からプル仕様というような片面的仕様態様に切り替わり、一方、前板7Cの突出規制部8Cが同調部材39或いは前記左側の前板側可動ブロック40aと対面しないように該前板7Cの上下が入れ替わるように前板7Cを逆様状態にして錠箱6Cに固定すると、片面的仕様態様からプッシュ・プル仕様に切り替わることを特徴とするプッシュ・プル錠。
- 解錠用ハンドルをプル又はプッシュすると、錠箱6内に突出するハンドル側の揺動片の駆動力により、かつ、付勢手段40の付勢力に抗して水平移動する同調部材39、この同調部材に連動するようにラッチロッド33に案内され、かつ可動枠部材32内に組み込まれた可動ストッパ38、この可動ストッパを介して可動枠部材の規制を解消するラッチ用仮施錠の解錠機構を備えたプッシュ・プル錠に於いて、錠箱にハンドル支持座52、縦軸53を介して該ハンドル支持座に軸支された揺動片51を有する取付け座ユニットUNを装着し、該取付け座ユニットUNの前記ハンドル支持座52又は前記揺動片51に、解錠用ハンドル50と共に揺動する該揺動片51のプッシュ側への動きを規制する規制片61を固定すると、前記解錠用ハンドル50がプッシュ側に動かないために前記同調部材39の前進が間接的に阻止されて本来的なプッシュ・プル仕様からプル仕様というような片面的仕様態様に切り替わり、一方、前記規制片61を取付け座ユニットUNから取り外すと、片面的仕様態様からプッシュ・プル仕様に切り替わることを特徴とするプッシュ・プル錠。
- 請求項9に於いて、規制片61は、ハンドル支持座52のビス孔62の周りに形成された凹所64に嵌合する貫通小孔部65と、この貫通小孔部65に連設すると共に、揺動片51のプッシュ側への動きを規制する縦長状の規制突起部66とを有することを特徴とするプッシュ・プル錠。
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