JP4164980B2 - 型締装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は型締装置に係り、特に固定プラテンに対してタイロッドに案内されて接離される可動プラテンを型閉位置に固定するする際のダイハイト調整が容易な構造とした型締装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、射出成形機やダイカスト成形機等の型締装置は、タイロッドにより連繋され金型が取付けられる固定プラテンと可動プラテンとを型閉位置でプラテンロック手段により固定可能としている。通常、プラテンロック機構は一対の割ナットを開閉可能としておき、タイロッドの外周面に設けられたリング溝あるいはねじ溝に噛合わせることにより、型締位置で可動プラテンを固定保持するようにしている。
【0003】
ところで、金型の変更などがあると金型厚さ(ダイハイト)が変わるため、型閉位置も当然に変更になり、可動プラテンのロック位置も変更される。このダイハイト変更があった場合に、割ナットとタイロッドの噛み合わせピッチがずれることがある。したがって、通常はダイハイト調整機構が設けられている。
【0004】
従来公知のダイハイト調整機構としては、特公昭44−16008号公報に示されるように、タイロッドを固定プラテンに対して軸方向に移動できるように取り付けて、割ナットとタイロッドの位相ずれを調整するものが知られている。また、特開平11−235741号公報に見られるように、型開閉操作により移動する架台に型締シリンダに固定するとともに、この架台上で移動できる可動プラテンを型締シリンダに連結し、型閉位置で割ナットとタイロッドの位相のずれがあった場合に、型締シリンダと可動プラテンとの間の距離調整をしてダイハイトの調整をするものもある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、前者の場合にはタイロッドを固定プラテンに対して可動にしなければならず、装置の大型化を招くとともに型締精度が低下する虞がある。また、後者の場合にはダイハイト調整のための設備が大掛かりであるとともに、型締シリンダを可動プラテンと同時に移動させつつ両者の間の距離を可変にする構造としなければならない。
【0006】
本発明は、上記従来の問題点に着目し、非常に簡易構造でありながら、適確にダイハイト調整を行なうことができる構造を有する型締装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明に係る型締装置は、タイロッドにより連繋され金型が取付けられる固定プラテンと可動プラテンとを型閉位置でプラテンロック手段により固定可能とした型締装置において、前記プラテンロック手段とプラテンとの間に、プラテンロック手段のタイロッドに対する噛み合わせ位置を調整する肉厚可変板手段を設け、ダイハイト調整を行う構成とした。
【0008】
また、タイロッドにより連繋され金型が取付けられる固定プラテンと可動プラテンとを型閉位置でプラテンロック手段により固定可能とした型締装置において、前記プラテンロック手段をタイロッド軸方向に楔作用によって位置調整可能とするダイハイト調整機構を設け、前記ダイハイト調整機構は、プラテンロック手段とプラテンとの間に互いに介在された互いに斜面接合する固定ウェッジと可動ウェッジとからなり、前記可動ウェッジの差し込み深さ調整機構を設けてウェッジ厚みを変更可能とする構成としている。更に、前記プラテンロック手段は、割ナットユニットを有していて、前記割ナットユニットをタイロッドに形成した溝に噛合することで前記可動プラテンを固定保持するようにしている。
【0009】
より具体的には、タイロッドにより連繋され金型が取付けられる固定プラテンと可動プラテンとを型閉位置でプラテンロック手段により固定可能とした型締装置において、前記可動プラテンの背面部に割ナットユニットからなり前記タイロッドに形成した溝に噛合わせることにより固定保持するプラテンロック手段と、当該プラテンロック手段を前記プラテンにタイロッド軸方向移動可能に支持するとともに、プラテンロック手段に固定されたウェッジと可動プラテン側に摺動可能に取り付けた可動ウェッジを斜面接合して構成し、前記可動ウェッジを可動プラテンの背面に沿って駆動させウェッジ差し込み深さを調整するボールねじ機構を連結したことを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明に係る型締装置の具体的実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
図1は実施形態に係る型締装置の模式的に示した縦断面図である。
まず、図1に示すように、実施形態に係る型締装置10は、マシンベース12の一端部上に基部をキー止めされて立設された固定プラテン14を備え、この固定プラテン14に対向して配置され、前記マシンベース12上にガイドシュー16によって摺動移動可能とされた可動プラテン18を備えている。固定プラテン14と可動プラテン18には、それぞれ固定金型20と可動金型22が取り付けられ、固定プラテン14に対して可動プラテン18を接離移動させることによって型開閉をなすものとしている。そして、固定プラテン14のセンターには射出装置進入空間24が配設されており、金型20、22によって形成されるキャビティ内に溶融樹脂を供給可能としている。また、可動プラテン18側のセンターには製品押出し装置26が設けられ、開かれた金型から成形品を押出し離脱させるようにしている。
【0011】
前記固定プラテン14の4隅にはロッド孔が穿設されていて、これらのロッド孔のそれぞれにはタイロッド28の一端が固定装着されている。同様に、可動プラテン18の4隅にもロッド孔が穿設され、これに前記タイロッド28を貫通させている。このため、可動プラテン18はマシンベース12上をタイロッド28をガイドとして固定プラテン14に向けて摺動移動することができる。
【0012】
このような基本要素からなる型締装置による成形作業では、可動プラテン18の移動により金型20,22の型合わせをなし、可動プラテン18が動かないようにタイロッド28にロックし、次いで射出時に型開が生じないように大きな力で金型20,22を圧接する型締をなす。そして、射出成形の後に型締力の15分の1程度の力で金型20,22を離型した後、型開を行ない、成形品の取り出す。これらの一連の作業のため、上記装置には、可動プラテン18を型開位置と型閉位置との間で移動させるための型開閉装置100、可動プラテン18を型閉位置にてタイロッド28に固定するための割ナットを利用したロック手段200、金型20,22の型閉位置にて型締力を発生させるための加圧機構300、加圧のために圧油を供給する油圧回路400およびその制御手段500が装備されている。そして、本実施形態の型締装置では、型開閉装置100を電動駆動により行なわせ、型締を油圧によって行なわせるハイブリッド構造としている。
【0013】
以下の説明では、成形作業の手順にしたがって順に説明する。
まず、型開閉装置100は電動駆動型ボールねじ機構によって実現しており、これは次のように構成されている。前記固定プラテン14に回転自在にボールねじ部材102が取付支持されており、これがタイロッド28と平行に配置されて可動プラテン18側に伸びている。該ボールねじ部材102の先端に対向する前記可動プラテン18には、ボールねじ部材102が出入り可能な貫通孔104が穿設されている。該貫通孔104の開口部に形成された段付き部分には、前記ボールねじ部材102のねじ部106に螺合するボールナット108がボルト止めされている。これによりボールねじ部材102を固定プラテン14の定位置で回転駆動することにより、ボールナット108とともに可動プラテン18が固定プラテン14に対して接近離反移動することができる。
【0014】
このようなボールねじ機構はプラテン14,18の対角線上の2個所に配置され、同期をとって回転駆動させるようにしている。このため、ボールねじ部材102にプーリ110を取り付けておき、固定プラテン14に別途に取り付けられた型開閉駆動用のサーボモータ112からベルト114を引き回してプーリ110に巻き付けて回転させるようにしている。
【0015】
こうすることにより、サーボモータ112を作動してボールねじ部材102を回動させると、ボールナット108のねじ作用により可動プラテン18はガイドシュー16と一体となって固定プラテン14に対し遠近方向に進退し、可動プラテン18に取付けられた可動金型22を固定金型20に対して開閉させることができる。
【0016】
次に、型閉の後、型閉位置を保持するべく可動プラテン18をタイロッド28に固定保持するプラテンロック手段200を説明する。この装置は可動プラテン18の背面部におけるタイロッド28の貫通箇所に設けられている。前記タイロッド28の中間部外周面には複数個のリング溝202が等間隔に刻設されており、他方、可動プラテン18の背面部に割ナット204を前記タイロッド28の半径方向に沿って移動するよう規制されて可動プラテン18に取り付けている。割ナット204には前記リング溝202に係合可能な噛合歯が形成されており、一対の割ナット204がタイロッド28を挟み込むように移動されることにより、タイロッド28のリング溝202に噛み合い、これによって可動プラテン18をタイロッド28に位置決め固定するものとしている。一対の割ナット204は後述するナットシリンダ(エアシリンダ)の駆動によりタイロッド28の半径方向に開閉移動可能とされ、可動プラテン18および可動金型22を開閉移動する時には一対の割ナット204を互いに分離するように開いてタイロッド28との係合を外して保持すると共に、型締力を負荷する時には一対の割ナット204を閉じ込み移動させて噛合歯をタイロッド28のリング溝202に噛合させることにより、可動プラテン18とタイロッド28とを係合位置に保持するようにしている。
【0017】
次に、上記プラテンロック手段200を作動させて型閉が完了した後に型締作業に入る。この型締装置10に型締力を発生させる加圧機構300の構成を以下に説明する。図1に示されているように、前記固定プラテン14はマシンベース12に直接固定されるプラテン本体302と、固定金型20が取り付けられる加圧プレート304とから構成され、加圧プレート304が型締代の範囲でプラテン本体302から離反できるように設定されている。加圧プレート304は、その4隅に穿設されたタイロッド穴に前記タイロッド28を貫通させると共に、加圧プレート304における可動プラテン18との対面部中央に固定金型20を取り付けるようにしている。加圧プレート304の金型取付面側から穿設された段付き貫通孔306が円周方向に沿って複数設けられ、この貫通孔306に連結ボルト308を挿通してプラテン本体302に螺着結合している。段付き貫通孔306の段部と連結ボルト308の頭部との間には皿ばね310が収納されており、該皿ばね310の作用によって通常は前記加圧プレート304をプラテン本体302に接合状態に保持し、型締作用力を発生させた場合に皿ばね310が撓んで加圧プレート304を型締代分だけ型締方向に移動させることができる。
【0018】
前記加圧プレート304に型締作用を行なわせるため、プラテン本体302に円環溝状のシリンダ部312が形成され、加圧プレート304の対面部に開口させている。シリンダ部312には、その開口部分から出入可能にピストン316を摺動可能に装着し、このピストン316の押圧作用により加圧プレート304に型締作用を行なわせるようにしている。当該ピストン316は油圧により押出し移動可能とされ、このためシリンダ部312の底部とピストン316で囲まれる油圧室となる空間内には作動油の給排により膨張収縮する袋体(以下ブラダという)318を収容して前記ピストン316を押出し可能としている。このブラダ318は耐油性のゴム材料、例えばOリング材料として用いられるニトリルゴムなどの伸縮性材料から形成し、油圧室となる空間内に隙間なく収納され、油圧回路400により加圧・制御させた作動油を当該ブラダ318の内部に給排させて膨張収縮をなすことで前記ピストン316を出入させるように構成されている。本実施形態では、ブラダ318に当該ブラダ318の内部形状と同等な形状を有する入子320を内蔵させ、前記ブラダ318の開口縁部を前記入子320とシリンダ部312側との間で圧着して固定し、前記入子320に形成した油圧通路322を通じてブラダ318に圧油を供給可能とし、ブラダ318内に作動油を封入する際には完全に空気を抜き去ることができるようにしている。
【0019】
上述加圧機構300に圧油を供給するための油圧回路400が設けられているが、これは詳細には説明しないが、正逆回転駆動可能なモータによって作動するトルク一定制御が可能な斜板ポンプなどの可変ピストンポンプ手段によって圧油をブラダ318に供給するようにしている。このような構成の油圧回路400は制御手段500により、前記ブラダ318へ圧油を供給して型締力を発生させるよう制御される。また、型締による成形処理を完了してブラダ318を降圧した後に、同じ油圧回路400の油圧源を利用して、金型20,22を離型する作業を行なわせるようにしている。この離型力を前述した型開閉装置100によって行なわせる。このため、前記ボールねじ部材102を軸方向に移動させる油圧による離型シリンダ機構116が設けられている。油圧回路400のポンプ出口を方向制御バルブを介して離型シリンダ機構116のヘッド側油圧室118またはロッド側油圧室120に切換接続できるようにしている。前記方向制御バルブの切換操作により、離型シリンダ機構116へ可変ピストンポンプの吐出圧を利用して離型を行なわせることができる。制御手段500は、引き続き可動プラテン18を固定プラテン14から離反させる型開操作に連続して移行させ、一連の作業を終了するようにしている。
【0020】
ところで、前述した上記プラテンロック手段200において、タイロッド28におけるリング溝202と割ナット204における噛合歯とのピッチは同一となっているが、可動金型22が固定金型20に接触した状態において、リング溝202と割ナット204の噛合歯との位相が一致して適正に噛合うようになっていなければ、可動プラテン18とタイロッド28とを係合状態に保持することができない。このため、金型を交換した際には、成形に先立って金型厚さ(ダイハイト)に応じて位相が一致するように噛合い位置を調整する、いわゆるダイハイト調整が必要となる。
【0021】
この実施形態では、図1に示しているように、プラテンロック手段200と可動プラテン18との間に、固定ウェッジ208と可動ウェッジ210の楔作用による肉厚可変板手段を設けてダイハイト調整を行なわせている。具体的には、図3〜5に示しているように、一対の割ナット204のユニット205をタイロッド28の軸方向に沿って移動できるように可動プラテン18に取り付けている。そして、可動プラテン18と割ナットユニット205との隙間に、固定ウェッジ208と可動ウェッジ210からなるダイハイト調整機構206を介在させているのである。すなわち、互いに斜面接合する固定ウェッジ208と可動ウェッジ210を可動プラテン18と割ナットユニット205との間に介在させ、両ウェッジ208,210の合計厚さにより可動プラテン18に対して割ナットユニット205の位置が設定されるようになっている。固定ウェッジ208を割ナットユニット205側に取り付け、一方、可動ウェッジ210をタイロッド28の半径方向に沿って可動にし、固定ウェッジ208に対してアリ溝結合などにより両ウェッジ208,210を連結した状態で、当該可動ウェッジ210を可動プラテン18と固定ウェッジ208との隙間に出入操作できるように取り付けている。このようにすることで固定ウェッジ208と可動ウェッジ210の接合厚さを可変とし、割ナットユニット205をタイロッド28の軸方向に移動調整できるようにしている。したがって、単に可動ウェッジ210をタイロッド28の半径方向に移動操作することによって割ナットユニット205と可動プラテン18との間の距離を可変としているのである。これによりウェッジ210の単純な出入操作により噛合い位置調整ができ、ダイハイト変更に簡単に追従させることができる。
【0022】
図2以下にはその詳細構成を示している。図2は各タイロッド28部分に配置される上記ダイハイト調整機構206を備えたプラテンロック手段200の具体的構成を示す平面断面図、図3はその縦断面図と部分斜視図、図4は図3(1)のA−A断面図であり、図5〜6はその駆動系を示している。
【0023】
まず、割ナットユニット205の構成を説明する。このユニット205は可動プラテン18の背面部に取り付けられた二本の支持ロッド212に摺動可能に装着された支持ブロック214を備えている。前記支持ロッド212は、図3、図4から理解できるように、タイロッド28の上部でこれと平行に取り付けられており、したがって、支持ブロック214はタイロッド軸方向に可動である。支持ブロック214には更に前記支持ロッド212と直交する二本のナットガイドロッド216が水平に貫通され、このナットガイドロッド216に支持ブロック214を挟んで両側に一対の割ナット204を装着している。これにより一対の割ナット204は左右からタイロッド28を挟み込み可能とされる。割ナット204の下部側にもナットガイドロッド218を挿通し、一対の割ナット204が平行度を保って開閉できるように支持されている。
【0024】
前記上下のナットガイドロッド216、218の一端は図2、図4の左方割ナット204に固定され、右方割ナット204には貫通している。そして右方割ナット204から貫通するナットガイドロッド216,218にはシリンダ取付プレート220が連結固定され、これにエアシリンダ(ナットシリンダ)222が取り付けられている。エアシリンダ222のロッド224は上記右方割ナット204に連結されており、上記エアシリンダ222の作用により左右割ナット204を開閉させるようにしている。一対の割ナット204を同期して開閉させるため、前記支持ブロック214と割ナット204との対面部にピニオンラック機構226が配設されている。図2に示されるように、一対のラック228を左右それぞれの割ナット204に固定して歯面を対向させた状態で平行配置し、これら両ラック228に噛合うピニオンギヤ230を前記支持ブロック214側に取り付けている(図3(1)、図4参照)。これによって、エアシリンダ222のロッド224を伸縮動作させることにより、タイロッド28に対して一対の割ナット204が均等に同期して開閉移動されるのである。
【0025】
上記構成の割ナットユニット205と可動プラテン18との間には、ダイハイト調整機構206が介装されている。図2に示しているように、可動プラテン18の背面部に互いに斜面接合された固定ウェッジ208と可動ウェッジ210が配置されている。固定ウェッジ208は一端部を薄肉にして他端部に至るにしたがって順次肉厚が厚くなるような片斜面の楔形状に形成され、一方、可動ウェッジ210は逆楔形状とされ、互いに斜面接合することにより接合板厚は全体として均一とされている。両ウェッジ208、210は斜面に沿って接合面位置を斜面に沿って相対変位させることにより接合板厚が変わり、したがって、これを割ナットユニット205と可動プラテン18の背面に介在させることで、可動プラテン18に対する割ナット204によるロック位置を変更できる。両ウェッジ208,210がタイロッド28と干渉しないように、固定ウェッジ208側にはタイロッド28より若干大径の円形貫通孔231を形成し、可動ウェッジ210には長円形の貫通孔233を形成している(図6参照)。
【0026】
実施形態では、図3に示すように、可動ウェッジ210の上下両端面に横行ガイド溝232を形成しておき、可動プラテン18の背面部に前記横行ガイド溝212に嵌合するガイド爪234を固定して設け、可動プラテン18の背面に沿って可動ウェッジ210を左右方向に横行移動できるようにしている。可動ウェッジ210の斜面部には一定幅のアリ溝236を形成し、他方、これに斜面接合する固定ウェッジ208のアリ238が形成されており、両者はアリ238とアリ溝236により抜け止め状態で斜面に沿って摺動可能に接合されている。
【0027】
前記固定ウェッジ208は割ナットユニット205に取り付けられる。これは図2に示しているように、固定ウェッジ208の左右端面部に規制溝240が形成され、他方、左右の割ナット204の各々には前記規制溝240に嵌入する規制突起242を設けている。規制突起242は一対の割ナット204がロック解除によって相互に離反した場合でも、規制溝240内に留まるように嵌入長さが設定されている。割ナット204の開放動作によって固定ウェッジ208の規制幅が広くなるため、固定ウェッジ208が左右に振れることを防止する必要がある。この振れ防止機構は、図3(1)、(2)に示すように、前記割ナットユニット205における支持ブロック214に固定ウェッジ208の上端面に向けて突出固定された振れ止めキー244を設け、固定ウェッジ208側には前記キー244の嵌入溝246を形成した振れ止めブロック246を固定している。このため、割ナット204の開放状態においても固定ウェッジ208は定位置に保持される。
【0028】
上記ダイハイト調整機構206は前記可動ウェッジ210を横行移動させることによりウェッジ厚みを変更して、割ナットユニット205の噛合い位置を調整できるが、この操作は可動ウェッジ210に設けたボールねじ機構248により行われる。すなわち、図2に示しているように、可動ウェッジ210の最大厚み側の端面部分にボールナット250を固定しており、これにボールねじ252を螺着させている。ボールねじ252は可動ウェッジ210の端面から突出され、可動プラテン18の外端面に固定されているブラケット254に設けた軸受256に定位置で回転するように支持されている。そして、ボールねじ252の先端部にはプーリ258が取り付けられ、これをモータ260により回転駆動するようにしている。
【0029】
ダイハイト調整機構206を備えたプラテンロック手段200は、タイロッド28の各々に装備されるので、図示の例では4個所に設けられる。これらを一つの駆動源で操作できるように、実施形態では図5〜6に示す如く、可動ウェッジ210の可動方向に存在する左右の可動ウェッジ210同士を連結ロッド262で結合し、左右の可動ウェッジ210が連動するようにしている。更に、上下の可動ウェッジ210も連動するように、前記プーリ258とモータ260とを巻き掛け伝達ベルト264により連繋し(図5参照)、ダイハイト調整が全ての箇所で同調して行なうようにしている。
【0030】
このように構成されたダイハイト調整機構206では、モータ260を駆動してボールねじ252を回転させることにより、可動ウェッジ210に設けられたボールナット250が螺進され、これによって複数の可動ウェッジ210が連動してウェッジ208,210の接合厚さを変更する。このため、割ナットユニット205はタイロッド28との噛合い位置をその軸方向に変更するので、ダイハイトの変更に合わせて噛合いの位相を調整できる。
【0031】
このように構成された型締装置10では、金型20,22の交換によってダイハイトが変更になった場合、ウェッジからなるダイハイト調整機構206によりプラテンロック位置が変更され、変更位置でタイロッド28側のリング溝202と割ナット204の噛合歯との位相合わせが行われる。これは型開閉装置100により型閉させることにより可動プラテン18の停止位置が位置センサにより検出され、一方、固定されているタイロッド28に形成したリング溝202および割ナット204の噛合歯の形成位置とピッチが既知であるので、制御手段500は割ナット204とリング溝202の位相のずれ量を演算して求めることができる。ダイハイト調整機構206の可動ウェッジ210の差し込み量とウェッジ接合厚さの関係は既知であり、噛合いの位相のずれを修正するために必要な可動ウェッジ210の移動量を演算によって求めることができる。制御手段500は可動ウェッジ210の必要移動量を算出してウェッジ駆動モータ260の回転量として出力するのである。
【0032】
ウェッジ駆動モータ260の回転は巻き掛け伝達ベルト264を通じて上下一対のダイハイト調整機構206に設けられたボールねじ252のプーリ258に回転を伝え、これによりボールねじ252が回転してボールナット250が固定されている可動ウェッジ210を図2、図6中で左右に移動させる。左右に配置されているダイハイト調整機構206の各可動ウェッジ210は連結ロッド262により同期駆動され、したがって、4個所のダイハイト調整機構206の可動ウェッジ210が同一量だけ移動される。この可動ウェッジ210と斜面接合している固定ナット208をタイロッド28の軸方向に移動され、割ナットユニット205を支持ロッド212に沿って変位させる。したがって、割ナット204がタイロッド28の軸方向に位相のずれ量分だけ移動調整されるので、割ナット204にてタイロッド28を挟着したとき、リング溝202に対するナット側の噛合歯の位相を一致させてロックすることができる。
なお、図7が示すように、リング溝202とナット側噛合歯にはバックラッシBが存在し、多少の噛み合わせ位置のズレは許容できる。
【0033】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明は、タイロッドにより連繋され金型が取付けられる固定プラテンと可動プラテンとを型閉位置でプラテンロック手段により固定可能とした型締装置において、前記プラテンロック手段とプラテンとの間に肉厚可変板手段を設けて、プラテンロック手段のタイロッドに対する噛み合わせ位置を調整できるようにしたので、非常に簡易な構造で噛合い位相を一致させてダイハイト調整ができる効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る型締装置の概要構造を示す縦断面図である。
【図2】同型締装置に設けたダイハイト調整機構を備えたプラテンロック手段の平面断面図である。
【図3】同プラテンロック手段の縦断面図とその部分斜視図である。
【図4】図3(1)のA−A断面図である。
【図5】型締装置のプラテンロック手段部分の平面断面図である。
【図6】可動ウェッジの駆動系を示す可動プラテンの背面図である。
【図7】プラテンロック手段とタイロッドとの噛合い状態の説明図である。
【符号の説明】
10………型締装置、12………マシンベース、14………固定プラテン、
16………ガイドシュー、18………可動プラテン、20………固定金型、
22………可動金型、24………射出装置進入空間、26………押出し装置、
28………タイロッド、100………型開閉装置、
102………ボールねじ部材、104………貫通孔、106………ねじ部、
108………ボールナット、110………プーリ、
112………サーボモータ、114………ベルト、
116………離型シリンダ機構、118………ヘッド側油圧室、
120………ロッド側油圧室、200………プラテンロック手段、
202………リング溝、204………割ナット、
205………割ナットユニット、206………ダイハイト調整機構、
208………固定ウェッジ、210………可動ウェッジ、
212………支持ロッド、214………支持ブロック、
216………上部ナットガイドロッド、
218………下部ナットガイドロッド、220………シリンダ取付プレート、
222………エアシリンダ(ナットシリンダ)、224………ロッド、
226………ピニオンラック機構、228………ラック、
230………ピニオンギヤ、231………円形貫通孔、
232………横行ガイド溝、233………長円貫通孔、234………ガイド爪、
236………アリ溝、238………アリ、240………規制溝、
242………規制突起、244………振れ止めキー、
246………振れ止めブロック、248………ボールねじ機構、
250………ボールナット、252………ボールねじ、
254………ブラケット、256………軸受、258………プーリ、
260………モータ、262………連結ロッド、
264………巻き掛け伝達ベルト、300………加圧機構、
302………プラテン本体、304………加圧プレート、
306………段付き貫通孔、308………連結ボルト、
310………皿ばね、312………シリンダ部、316………ピストン、
318………袋体(ブラダ)、320………入子、322………油圧通路、
400………油圧回路、500………制御手段
Claims (4)
- タイロッドにより連繋され金型が取付けられる固定プラテンと可動プラテンとを型閉位置でプラテンロック手段により固定可能とした型締装置において、前記プラテンロック手段とプラテンとの間に、前記プラテンロック手段の前記タイロッドに対する噛み合わせ位置を調整する肉厚可変板手段を設けて、ダイハイト調整を行うことを特徴とする型締装置。
- タイロッドにより連繋され金型が取付けられる固定プラテンと可動プラテンとを型閉位置でプラテンロック手段により固定可能とした型締装置において、
前記プラテンロック手段をタイロッド軸方向に楔作用によって位置調整可能とするダイハイト調整機構を設けていて、
前記ダイハイト調整機構が、前記プラテンロック手段と前記可動プラテンとの間に互いに介在された互いに斜面接合する固定ウェッジと可動ウェッジとからなり、前記可動ウェッジの差し込み深さ調整機構を設けてウェッジ厚みを変更可能としたことを特徴とする型締装置。 - 前記プラテンロック手段が割ナットユニットを有していて、前記ダイハイト調整機構によってタイロッド軸方向に位置が調整された後、前記割ナットユニットを前記タイロッドに形成した溝に噛合することで前記可動プラテンを固定保持することを特徴とする請求項2に記載の型締装置。
- タイロッドにより連繋され金型が取付けられる固定プラテンと可動プラテンとを型閉位置でプラテンロック手段により固定可能とした型締装置において、前記可動プラテンの背面部に割ナットユニットからなり前記タイロッドに形成した溝に噛合わせることにより固定保持するプラテンロック手段と、当該プラテンロック手段を前記プラテンにタイロッド軸方向移動可能に支持するとともに、プラテンロック手段に固定されたウェッジと可動プラテン側に摺動可能に取り付けた可動ウェッジを斜面接合して構成し、前記可動ウェッジを可動プラテンの背面に沿って駆動させウェッジ差し込み深さを調整するボールねじ機構を連結してなることを特徴とする型締装置。
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