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JP4159815B2 - Silver halide photographic material - Google Patents

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JP4159815B2 JP2002190820A JP2002190820A JP4159815B2 JP 4159815 B2 JP4159815 B2 JP 4159815B2 JP 2002190820 A JP2002190820 A JP 2002190820A JP 2002190820 A JP2002190820 A JP 2002190820A JP 4159815 B2 JP4159815 B2 JP 4159815B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ハロゲン化銀カラー写真感光材料に関し、詳しくは低被り、高感度、硬調で、高照度での相反則特性に優れ、かつ露光時の湿度条件の違いによる感度変動が小さく、耐湿潤摩耗性に優れるハロゲン化銀乳剤を含有したハロゲン化銀カラー写真感光材料に関し、更に、迅速処理において安定な性能が得られるハロゲン化銀カラー写真感光材料に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、カラー印画紙においては、高感度化、高画質化、処理時のタフネス等の性能に対する要求が強まっており、低被り、高感度で硬調な乳剤、保存時の感度変動の少ない乳剤、露光時の温度及び湿度条件の違いによる写真性変動の少ない乳剤、耐湿潤磨耗性に優れた乳剤が望まれている。一方で、最近ではレーザー走査露光装置の普及により、短時間かつ高照度露光適性も重要な性能の1つに挙げられる。レーザー走査露光では、露光の高速化及び解像度の向上が図れることが大きな特徴である。しかしながら、これをカラー印画紙に用いれば、今までにない非常に短時間(具体的には10−6秒以下)かつ高照度での露光適性が要求される。
【0003】
この様な要求に対し、化学増感法の果たす役割は大きいと考えられ、種々の貴金属増感法とカルコゲン増感法が提案されてきた。しかしその多くは、貴金属増感剤とカルコゲン増感剤とを併用するものであった。貴金族増感剤の改良は以下に金増感剤の例を示すように、ごく最近まで続けられている。
(金増感剤について)
金増感法は、高感度化や高照度露光適性を達成するために有効な手段となる。塩化金酸等のAu(III)化合物を用いることが古くから知られている。塩化金酸は水溶液中で十分に安定である反面、感度、階調、高照度露光適性、保存時の感度変動、耐湿潤磨耗性、露光時の温湿度環境に対するタフネス等の点で不十分な写真性であり、改良が望まれている。
金増感に用いる金化合物としてメソイオン配位子を含む金(I)化合物(以下メソイオン金(I)化合物とも称す)が知られており、特開平4−267249号には高感度、硬調な乳剤製造に有用であることが開示されている。しかし、特開平11−218870号に開示されている様にメソイオン金(I)化合物は、溶液中での安定性に問題があることが知られている。溶液中での安定性は、品質の一定な乳剤の安定製造に欠かせない条件であること等から、改善が望まれていた。
この問題に対する解決策の一つとして、特開平11−218870号にはメルカプト化合物の金(I)錯体を利用する方法が提案されている。この金増感剤は溶液安定性の点で改良されているものの、依然として分解が起こる化合物であり、十分な解決策とはなっていない。また、耐湿潤磨耗性、露光時の温湿度環境にあり、十分な解決策となっていない。また、耐湿潤摩耗性、露光時の温湿度環境に対するタフネス等の点で不十分な写真性を与える為、改善が望まれていた。
【0004】
(カルコゲン増感剤について)
カルコゲン増感剤についても、硫黄増感に留まらず、セレン増感剤(例えば、特開平5−40324号、同4−25832号、同4−271341号、同4−109240号、同5−224332号、同6−43576号、同6−175258号)、テルル増感剤(例えば、特開平4−333043号、同5−303157号、同4−204640号)の開発が続けられている。
【0005】
しかし、これらの多くは、貴金族増感剤、カルコゲン増感剤の改良であり、両者を併用して、貴金属カルコゲン増感(例えば、金硫黄増感、金セレン増感)を達成しようとするものであった。
すなわち、貴金属増感剤を用いて、貴金属原子をハロゲン化銀乳剤に導入し、さらにカルコゲン増感剤を用いて、カルコゲン原子をハロゲン化銀乳剤に導入することによって、この両者により、貴金族カルコゲン増感を達成するものであった。
【0006】
一方、カルコゲン原子と金属原子とを含有する化合物による化学増感法として、以下の例が知られている。
特公昭45−29274号には、メルカプトグルコシド金(I)による金増感法が記載されているが、特定の異性体構造のメルカプトグルコシド金(I)は記載されておらず、加えて、カルコゲン原子−金属原子結合を持つ化合物の放出に関しては全く記載されていない。
また、古くから、ジチオ硫酸金(I)3ナトリウム(ハイポ金)が知られているが、特開平4−267249号に記載されている様に、「この金(I)化合物は金と結合している2つのチオ硫酸イオンを含有する。また、写真ハロゲン化銀乳剤中の金に加えて、これらのイオンが増感反応に関与するかもしれない。それゆえ、この金(I)化合物は、金とのモル比が2:1未満の硫黄の量が望ましい化学増感せしめるハロゲン化銀組成物に適さない。」なお、特開平4−267249号にはカルコゲン原子−金属原子結合を持つ化合物の放出に関する記載は全くない。
従ってこれまで、カルコゲン原子−金属原子結合を持つ化合物を放出する分子により、化学増感を行う方法は知られていなかった。
このように、従来の増感方法における上述の種々の写真性を満足し、上述の問題のない、具体的解決策が望まれていた。
【0007】
近年、カラー印画紙を用いたカラープリント分野においてもデジタル化の浸透は目覚しく、例えばレーザー走査露光によるデジタル露光方式は、従来から行われている処理済のカラーネガフィルムからカラープリンターで直接焼付けを行うアナログ露光方式に比べ、飛躍的な普及率の伸びを示している。このようなデジタル露光方式は、画像処理を行うことで高画質が得られる特徴があり、カラー印画紙を用いたカラープリントの品質向上に果たす役割は極めて大きい。また、デジタルカメラの急速な普及に伴って、これらの電子記録媒体から簡易に高画質なカラープリントが得られることも重要な要素であり、これにより更に飛躍的な普及をもたらすと考えられる。
【0008】
一方、カラープリント方式としては、インクジェット方式、昇華型方式、カラーゼログラフィー等の技術がそれぞれ進歩し、写真画質を謳うなど、カラープリント方式として認知されつつある。これらの中でカラー印画紙を用いたデジタル露光方式の特徴は、高画質、高生産性、そして画像の高堅牢性にあり、これらの特徴を更に伸ばし、より高品質の写真をより簡単にしかもより安価に提供することが望まれている。特に、店頭でデジタルカメラの記録媒体を受け取り、数分程度の短時間内に高画質プリントを仕上げその場で返却、つまりカラープリントのワンストップサービスができるようになれば、カラー印画紙を用いたカラープリントの優位性は益々高まる。また、カラー印画紙の迅速処理性を高めれば、より小型安価でありながら生産性の高いプリント機器が使用でき、カラープリントのワンストップサービスが益々普及することが期待できる。これらの点から、とりわけカラー印画紙の迅速処理性を高めることが重要である。
【0009】
カラー印画紙を用いたカラープリントのワンストップサービスを可能にするには、露光時間の短縮、露光してから処理開始するまでのいわゆる潜像時間の短縮、処理から乾燥までの時間の短縮等の様々な観点からの検討が必要であり、従来からもそれぞれの観点で提案されてきた。これらの中で、1枚のプリントの露光に要する時間は他に比べて非常に短く、店頭で使用する通常のプリンター能力の場合、殆んど問題にならない。潜像時間は、プリンターで極力短くする設計が検討されている。また、処理から乾燥までの時間を短くすることも行なわれており、処理液組成や処理温度、処理液の攪拌条件や感光材料のしごき、乾燥方法の工夫等によって、迅速処理を行なう提案がなされている。
また、生産性の向上と同時にカラープリントの品質の安定性も重要である。一般に迅速処理化に伴ないプリントの品質が変化するため、迅速処理に適したカラー印画紙を設計することが重要である。
【0010】
前記デジタル露光方式は1画素当たり露光時間が短く露光照度が高いため、高照度露光下で塩化銀含有率の高いハロゲン化銀乳剤性能の改良が重要でる。塩化銀乳剤の高照度不軌を改良し、高照度でも硬調な階調を得るためにIr錯体をドープすることが知られている。例えば特公平7−34103号には臭化銀含有率の高い局在相を設けて、そこにIr錯体をドープすることで、潜像増感の問題は解決することが開示されている。米国特許第5,360,712号、同第5,457,021号および同第5,462,849号には、特定の有機配位子をリガンドに含む金属錯体を含有させることで、相反則不軌が低減できることが開示されている。米国特許第5,372,926号、同第5,255,630号、同第5,255,451号、同第5,597,686号、同第5,480,771号、同第5,474,888号、同第5,500,335号、同第5,783,373号および同第5,783,378号には、Ir錯体やNOをリガンドに含む金属錯体等の組合せで高塩化銀乳剤の相反則特性等の性能が改良できることが開示されている。特開2000−250156号、同2001−92066号および同2002−31866号には、Ir錯体とRh錯体等の併用で露光後の潜像安定性に優れた乳剤技術が開示されている。
【0011】
米国特許第5,726,005号および同第5,736,310号には、高塩化銀乳剤の亜表面に濃度極大を有するIを含有した乳剤によって、高感度で高照度不軌の少ない乳剤が得られることが開示されている。欧州特許EP0,928,988A号の実施例には、粒子形成の93%時点でIバンドを形成した粒子に特定の化合物を含有させることで、相反則不軌、露光時の温度依存性や圧力性に優れた乳剤が得られることが開示されている。特開2000−250178号実施例中には高塩化銀乳剤に周期律第VIII族金属イオンを含有させゼラチン塗布量を減量したハロゲン化銀感光材料に短時間の発色現像を行うことで迅速処理性、残色及びシャープネスが良いことが開示されている。
【0012】
本発明者が、上記の目的で従来のカラー印画紙を走査露光後の短い潜像時間での処理を検討したところ、すじ状のむらを生じた。すじ状のむらは乳剤粒子サイズを下げることで良化するが、得られるプリント画像濃度ばらつきの増大する場合があることが分かった。プリント画像濃度のばらつきは発色現像液に漂白定着液がわずかに混入することにより生じており、このような混入は実際のカラープリントラボでも起こり得ることであり改良が必要である。また、より短時間の発色現像処理を組み合わせて検討したところ、更に発色濃度の低下を生じることが分かり問題であった。
【0013】
また、前記公知技術には本発明の短い潜像時間で、かつ短時間発色現像を行なった場合の、写真特性の改良については具体的に論じられていない。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、低被り、高感度、硬調で、かつ露光時の湿度条件の違いによる感度変動が小さく、耐湿潤磨耗性に優れ、高照度での相反則特性に優れ、超迅速処理を行なった場合にも高品質で常に安定した性能が得られ、特にカラープリントに適したハロゲン化銀カラー写真感光材料を提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
すなわち本発明は、
<1>支持体上にイエロー画像形成ハロゲン化銀乳剤層、マゼンタ画像形成ハロゲン化銀乳剤層、シアン画像形成ハロゲン化銀乳剤層および非感光性親水性コロイド層をそれぞれ少なくとも一層ずつ含む写真構成層を有するハロゲン化銀カラー写真感光材料であって、該ハロゲン化銀乳剤層の少なくとも一層のハロゲン化銀乳剤が塩化銀含有率90モル%以上のハロゲン化銀粒子を含有し、該ハロゲン化銀乳剤層の少なくとも一層のハロゲン化銀乳剤が下記一般式(1)〜(4)で表される化合物の少なくとも一種で化学増感され、且つ該イエロー画像形成ハロゲン化銀乳剤層中のハロゲン化銀粒子の平均球相当径が0.70〜0.20μmであることを特徴とするハロゲン化銀カラー写真感光材料、
【0016】
【化2】

Figure 0004159815
【0017】
(一般式(1)〜(4)において、ChはS原子、Se原子またはTe原子を表し、LはN原子、S原子、Se原子またはTe原子を介して金に配位可能な化合物を表す。nは0または1を表す。AはO、SまたはNRを表し、R〜Rは各々独立に水素原子または置換基を表す。ここで、RはRまたはRと共に5〜7員環を形成してもよい。XはO、SまたはNRを表す。Yはアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロ環基、OR、SR、N(R)Rを表す。R〜Rは各々独立に水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基またはヘテロ環基を表す。R 10 、R10’およびR11は各々独立に水素原子または置換基を表すが、R10およびR10’のうち少なくとも一方は電子求引性基を表す。Wは電子求引性基を表し、R12〜R14は各々独立に水素原子または置換基を表す。ここで、とR12は互いに結合して環を形成する。)
【0018】
<2>前記一般式(1)〜(4)で表される化合物が、AuChイオンを放出する化合物(ChはS原子、Se原子またはTe原子を表す。)であることを特徴とする<1>に記載のハロゲン化銀カラー写真感光材料、
【0019】
<3>前記ハロゲン化銀カラー写真感光材料の総銀塗設量が0.46〜0.20g/m であることを特徴とする<1>または<2>に記載のハロゲン化銀カラー写真感光材料
>前記マゼンタ画像形成ハロゲン化銀乳剤層及びシアン画像形成ハロゲン化銀乳剤層中のハロゲン化銀粒子の平均球相当径が各々0.40〜0.20μmであることを特徴とする<1>のいずれか1項に記載のハロゲン化銀カラー写真感光材料、
>前記ハロゲン化銀カラー写真感光材料の総ゼラチン塗設量が6.0〜3.0g/mであることを特徴とする<1>〜<>のいずれか1項に記載のハロゲン化銀カラー写真感光材料、
【0020】
<6>前記ハロゲン化銀乳剤層の少なくとも1層中に下記一般式(I)で表される金属錯体の少なくとも1種を含有したハロゲン化銀乳剤を含むことを特徴とする<1>〜<5>のいずれか1項に記載のハロゲン化銀カラー写真感光材料、
一般式(I)
[IrX (6−n)
(式中、Xはハロゲンイオンまたは擬ハロゲンイオンを表し、LはXとは異なる任意の配位子を表す。nは3、4または5を表し、mは−5から+1までの整数を表す。)
<7>前記一般式(I)で表される金属錯体を含有するハロゲン化銀乳剤が塩化銀含有率90モル%以上であることを特徴とする<6>に記載のハロゲン化銀カラー写真感光材料、
【0021】
<8>前記一般式(I)で表される化合物が、下記一般式(IA)で表される化合物であることを特徴とする<6>または<7>に記載のハロゲン化銀カラー写真感光材料、
一般式(IA)
[IrXIA IA (6−n)
(式中、XIAはハロゲンイオンまたは擬ハロゲンイオンを表し、LIAはXIAとは異なる任意の無機配位子を表す。nは3、4または5を表し、mは−5から+1までの整数を表す。)
【0022】
<9>前記一般式(I)で表される金属錯体が下記一般式(IB)で表される化合物であることを特徴とする<6>または<7>に記載のハロゲン化銀カラー写真感光材料、
一般式(IB)
[IrXIB IB (6−n)
(式中、XIBはハロゲンイオンまたは擬ハロゲンイオンを表し、LIBは鎖式または環式の炭化水素を母体構造とするか、またはその母体構造の一部の炭素または水素原子が他の原子または原子団に置き換えられた配位子を表す。nは3、4または5を表し、mは−5から+1までの整数を表す。)
【0023】
<10>前記一般式(I)で表される金属錯体が下記一般式(IC)で表される化合物であることを特徴とする<6>または<7>に記載のハロゲン化銀カラー写真感光材料、
一般式(IC)
[IrXIC IC (6−n)
(式中、XICはハロゲンイオンまたは擬ハロゲンイオンを表し、LICは5員環配位子で、かつ環骨格中に少なくとも1つの窒素原子と少なくとも1つの硫黄原子を含有する配位子を表す。ここで該配位子の環骨格中の炭素原子上に任意の置換基を持ってよい。nは3、4または5を表し、mは−5から+1までの整数を表す。)
【0024】
<11>前記一般式(I)で表される金属錯体が下記一般式(ID)で表される化合物であることを特徴とする<6>または<7>に記載のハロゲン化銀カラー写真感光材料、
一般式(ID)
[IrXID ID (6−n)
(式中、XIDはハロゲンイオンまたは擬ハロゲンイオンを表し、LIDは5員環配位子で、かつ環骨格中に少なくとも2つの窒素原子と少なくとも1つの硫黄原子を含有する配位子を表す。ここで該環骨格中の炭素原子上に任意の置換基を持ってよい。nは3、4または5を表し、mは−5から+1までの整数を表す。)
【0025】
<12>前記ハロゲン化銀乳剤層の少なくとも1層中に下記一般式(II)で表される金属錯体の少なくとも1種を含有したハロゲン化銀乳剤を含むことを特徴とする<1>〜<11>のいずれか1項に記載のハロゲン化銀カラー写真感光材料、
一般式(II)
[MXII II (6−n)
(式中、MはCr、Mo、Re、Fe、Ru、Os、Co、Rh、PdまたはPtを表し、XIIはハロゲンイオンを表し、LIIはXIIとは異なる任意の配位子を表す。nは3、4、5または6を表し、mは−4から+1までの整数を表す。)<13>前記一般式(II)で表される金属錯体を含有するハロゲン化銀乳剤が塩化銀含有率90モル%以上であることを特徴とする<12>に記載のハロゲン化銀カラー写真感光材料、
【0026】
<14>前記一般式(II)で表される金属錯体が下記一般式(IIA)で表される化合物であることを特徴とする<12>または<13>に記載のハロゲン化銀カラー写真感光材料、
一般式(IIA)
[MII II II (6−n)
(式中、MII はRe、Ru、OsまたはRhを表し、XII はハロゲンイオンを表す。LII はMII がRe、RuまたはOsの場合、NOまたはNSを表し、MII がRhの場合、HO、OHまたはOを表す。nは3、4、5または6を表し、mは−4から+1までの整数を表す。)
【0027】
<15>前記ハロゲン化銀乳剤層の少なくとも1層中に、塩化銀含有率が95モル%以上であって、ヨウ化銀含有率が0.05モル%〜0.75モル%であるハロゲン化銀乳剤を含有することを特徴とする<1>〜<14>のいずれか1項に記載のハロゲン化銀カラー写真感光材料、
<16>前記ハロゲン化銀乳剤層の少なくとも1層中に、塩化銀含有率が95モル%以上であって、臭化銀含有率が0.05モル%〜4.00モル%であるハロゲン化銀乳剤を含有することを特徴とする<1>〜<14>のいずれか1項に記載のハロゲン化銀カラー写真感光材料、及び
<17>前記ハロゲン化銀乳剤層の少なくとも1層中に、塩化銀含有率が95モル%以上であって、ヨウ化銀含有率が0.05モル%〜0.75モル%でありかつ臭化銀含有率が0.05モル%〜4.00モル%であるハロゲン化銀乳剤を含有することを特徴とする<1>〜<14>のいずれか1項に記載のハロゲン化銀カラー写真感光材料
を提供するものである。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下に本発明について詳細に説明する。
まず最初に本発明に用いる金−カルコゲン化合物について説明する。
本発明における金−カルコゲン化合物は、第一には前記一般式(1)、一般式(2)、一般式(3)または一般式(4)で表される化合物である。
【0029】
ここで一般式(1)〜(4)の各基の説明において、置換基とは例えばハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、アルキル基(直鎖、分岐、環状の置換もしくは無置換のアルキル基で、ビシクロアルキル基やトリシクロ構造、活性メチン基なども包含する)、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロ環基(N原子、O原子、S原子のうち少なくとも一つを含む5〜7員環の、置換もしくは無置換の、飽和もしくは不飽和のヘテロ環であり、単環であっても良いし、更に他のアリール環もしくはヘテロ環と共に縮合環を形成しても良い。例えばピロリル基、ピロリジニル基、ピリジル基、ピペリジル基、ピペラジニル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、トリアジニル基、トリアゾリル基、テトラゾリル基、キノリル基、イソキノリル基、インドリル基、インダゾリル基、ベンゾイミダゾリル基、ピラニル基、クロメニル基、チエニル基、オキサゾリル基、オキサジアゾリル基、チアゾリル基、チアジアゾリル基、ベンゾオキサゾリル基、ベンゾチアゾリル基、モルホリノ基、モルホリニル基など。置換する位置は問わない)、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、ヘテロ環オキシカルボニル基、カルバモイル基、N−ヒドロキシカルバモイル基、N−アシルカルバモイル基、N−スルホニルカルバモイル基、N−カルバモイルカルバモイル基、チオカルバモイル基、N−スルファモイルカルバモイル基、カルバゾイル基、カルボキシ基(及びその塩を含む)、オキサリル基、オキサモイル基、シアノ基、ホルミル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基(エチレンオキシ基もしくはプロピレンオキシ基単位を繰り返し含む基を含む)、アリールオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アシルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、カルバモイルオキシ基、スルホニルオキシ基、シリルオキシ基、ニトロ基、アミノ基、(アルキル、アリール、またはヘテロ環)アミノ基、アシルアミノ基、スルホンアミド基、ウレイド基、チオウレイド基、N−ヒドロキシウレイド基、イミド基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、スルファモイルアミノ基、セミカルバジド基、チオセミカルバジド基、ヒドラジノ基、アンモニオ基、オキサモイルアミノ基、N−(アルキルまたはアリール)スルホニルウレイド基、N−アシルウレイド基、N−アシルスルファモイルアミノ基、ヒドロキシアミノ基、4級化された窒素原子を含むヘテロ環基(例えばピリジニオ基、イミダゾリオ基、キノリニオ基、イソキノリニオ基)、イソシアノ基、イミノ基、メルカプト基(及びその塩を含む)、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヘテロ環チオ基、(アルキル、アリール、またはヘテロ環)ジチオ基、(アルキルまたはアリール)スルホニル基、(アルキルまたはアリール)スルフィニル基、スルホ基(及びその塩を含む)、スルファモイル基、N−アシルスルファモイル基、N−スルホニルスルファモイル基(及びその塩を含む)、ホスフィノ基、ホスフィニル基、ホスフィニルオキシ基、ホスフィニルアミノ基、シリル基などを意味する。なおここで塩とはアルカリ金属、アルカリ土類金属、重金属などの陽イオンやアンモニウムイオン、ホスホニウムイオンなどの有機の陽イオンとの塩を意味する。
【0030】
これら置換基は、これら置換基でさらに置換されていてもよい。
【0031】
一般式(1)〜(4)において、ChはS原子、Se原子もしくはTe原子を表すが、本発明においてはS原子またはSe原子が好ましく、S原子である場合が最も好ましい。
【0032】
一般式(1)〜(4)において、LはN原子、S原子、Se原子またはTe原子を介して金に配位可能な化合物を表す。具体的には置換もしくは無置換のアミン類(好ましくは炭素数1〜30の、1級、2級または3級のアルキルアミン、もしくはアリールアミン)、5ないし6員の含窒素ヘテロ環類(N、O、S及びCの組合せからなる5ないし6員の含窒素ヘテロ環が好ましく、置換基を有していてもよい。このヘテロ環は環内のN原子を介して金に配位してもよいし、置換基を介して金に配位してもよく、例えばベンゾトリアゾール、トリアゾール、テトラゾール、インダゾール、ベンズイミダゾール、イミダゾール、ベンゾチアゾール、チアゾール、チアゾリン、ベンゾオキサゾール、ベンゾオキサゾリン、オキサゾール、チアジアゾール、オキサジアゾール、トリアジン、ピロール、ピロリジン、イミダゾリジン、モルホリンが挙げられる。)、
【0033】
チオール類(好ましくは炭素数1〜30のアルキルチオール類、または炭素数6〜30のアリールチオール類もしくはN原子、O原子、S原子のうち少なくとも一つを含む5〜7員環のヘテロ環チオール類)、チオエーテル類(好ましくは炭素数1〜30のアルキル基、アリール基、またはN原子、O原子、S原子のうち少なくとも一つを含む5〜7員環ヘテロ環基がそれぞれS原子に結合した化合物であり、対称でも非対称でもよい。例えばジアルキルチオエーテル類、ジアリールチオエーテル類、ジヘテロ環チオエーテル類、アルキル−アリールチオエーテル類、アルキル−ヘテロ環チオエーテル類、アリール−ヘテロ環チオエーテル類が挙げられる。)、ジスルフィド類(好ましくは炭素数1〜30のアルキル基、アリール基もしくはヘテロ環基がS原子に結合したジスルフィド化合物であり、対称でも非対称でもよい。例えばジアルキルジスルフィド類、ジアリールジスルフィド類、ジヘテロ環ジスルフィド類、アルキル−アリールジスルフィド類、アルキル−ヘテロ環ジスルフィド類、アリール−ヘテロ環ジスルフィド類が挙げられる。より好ましくは、ジアルキルジスルフィド類、ジアリールジスルフィド類またはアルキル−アリールジスルフィド類である。)、
【0034】
チオアミド類(チオアミドは環構造の一部であってもよいし、非環式チオアミドであってもよい。有用なチオアミド類としては、例えば米国特許4,030,925号、同第4,031,127号、同第4,080,207号、同第4,245,037号、同第4,255,511号、同第4,266,031号、及び同第4,276,364号並びにリサーチ・ディスクロージャー(Research Disclosure)第151巻、1976年11月、15162項、及び同第176巻、1978年12月、17626項に開示されているものから選ぶことができる。例えばチオ尿素、チオウレタン、ジチオカルバミン酸エステル、4−チアゾリン−2−チオン、チアゾリジン−2−チオン、4−オキサゾリン−2−チオン、オキサゾリジン−2−チオン、2−ピラゾリン−5−チオン、4−イミダゾリン−2−チオン、2−チオヒダントイン、ローダニン、イソローダニン、2−チオ−2,4−オキサゾリジンジオン、チオバルビツール酸、テトラゾリン−5−チオン、1,2,4−トリアゾリン−3−チオン、1,3,4−チアジアゾリン−2−チオン、1,3,4−オキサジアゾリン−2−チオン、ベンズイミダゾリン−2−チオン、ベンズオキサゾリン−2−チオン及びベンゾチアゾリン−2−チオンであり、これらは置換されてもよい。)、
【0035】
セレノール類(好ましくは炭素数1〜30のアルキルセレノール類、アリールセレノール類、またはN原子、O原子、S原子のうち少なくとも一つを含む5〜7員環のヘテロ環セレノール類である。)、セレノエーテル類(好ましくは炭素数1〜30のアルキル基、アリール基、ヘテロ環基がSe原子に結合したセレノエーテル化合物であり、Se原子に対して対称置換でも非対称置換でもよく、例えばジアルキルセレノエーテル類、ジアリールセレノエーテル類、ジヘテロ環セレノエーテル類、アルキル−アリールセレノエーテル類、アルキル−ヘテロ環セレノエーテル類、アリール−ヘテロ環セレノエーテル類が挙げられる。好ましくはジアルキルセレノエーテル類、ジアリールセレノエーテル類もしくはアルキル−アリールセレノエーテル類である。)、ジセレニド類(好ましくは炭素数1〜30のアルキル基、アリール基もしくはヘテロ環基がSe原子に結合したジセレニド化合物であり、ジセレニド基に対して対称でも非対称でもよく、例えばジアルキルジセレニド類、ジアリールジセレニド類、ジヘテロ環ジセレニド類、アルキル−アリールジセレニド類、アルキル−ヘテロ環ジセレニド類、アリール−ヘテロ環ジセレニド類が挙げられる。好ましくはジアルキルジセレニド類、ジアリールジセレニド類もしくはアルキル−アリールジセレニド類である。)、セレノアミド類(前述のチオアミド化合物のS原子をSe原子に置き換えた化合物が挙げられる。)、
【0036】
テルロール類(前述のセレノール化合物においてSe原子をTe原子に置き換えた化合物が挙げられる。)、テルロエーテル類(前述のセレノエーテル化合物においてSe原子をTe原子に置き換えた化合物が挙げられる。)、ジテルリド類(前述のジセレニド化合物においてSe原子をTe原子に置き換えた化合物が挙げられる。)、テルロアミド類(前述のチオアミド化合物においてSe原子をTe原子に置き換えた化合物が挙げられる。)等を表す。
【0037】
は好ましくは5ないし6員の含窒素ヘテロ環類、チオール類、チオエーテル類、チオアミド類、セレノエーテル類またはセレノアミド類であり、更に好ましくは5ないし6員の含窒素ヘテロ環類、チオール類、チオエーテル類またはチオアミド類であり、最も好ましくはチオール類、チオエーテル類またはチオアミド類である。
【0038】
nは0または1を表す。nは0が好ましい。
【0039】
、Rは好ましくは水素原子、アルキル基、アリール基、ヘテロ環基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アミノ基、メルカプト基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヘテロ環チオ基であり、更に好ましくは水素原子、アルキル基、アリール基、ヘテロ環基であり、最も好ましくは水素原子またはアルキル基である。
【0040】
は好ましくは水素原子、アルキル基、アリール基、ヘテロ環基であり、更に好ましくはアルキル基、アリール基、ヘテロ環基であり、最も好ましくはアルキル基もしくはアリール基である。Rは好ましくは水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロ環基、アミノ基、アシルアミノ基、アルキルまたはアリールスルホニルアミノ基、アルキルまたはアリールスルホニル基、アシル基、アリールオキシカルボニル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基であり、更に好ましくは水素原子、アルキル基、アリール基、ヘテロ環基である。
【0041】
はRもしくはRと共に5〜7員の環構造を形成してもよい。形成される環構造は非芳香族の含酸素、含硫黄または含窒素のヘテロ環が好ましい。またこの環構造は芳香族もしくは非芳香族の炭素環、あるいはヘテロ環と縮環を形成していてもよい。本発明においてはRがRもしくはRと共に5〜7員の環状構造を形成することがより好ましい。
【0042】
本発明において、一般式(1)で表される化合物のうち、好ましくはChがSまたはSeであり、AがO、SまたはNRであり、R及びRがそれぞれ水素原子、アルキル基、アリール基、ヘテロ環基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヘテロ環チオ基であり、Rが水素原子、アルキル基、アリール基、ヘテロ環基であり、Rが水素原子、アルキル基、アリール基、ヘテロ環基、アミノ基、アシルアミノ基、アルキルまたはアリールスルホニルアミノ基、アルキルまたはアリールスルホニル基、アシル基であり、nが0または1である。ここでnが1の時、Lはチオール類、チオエーテル類、チオアミド類または5ないし6員の含窒素ヘテロ環類を表す場合が好ましい。
【0043】
より好ましくはChがSまたはSeであり、AがOまたはSであり、R及びRがそれぞれ水素原子、アルキル基、アリール基、ヘテロ環基であり、Rがアルキル基、アリール基、ヘテロ環基であり、nが0または1である。ここでnが1の時、Lはチオール類、チオエーテル類またはチオアミド類を表す場合が好ましい。
【0044】
さらに好ましくはChがSを表し、AがOまたはSを表し、R及びRがそれぞれ水素原子、アルキル基、アリール基であり、Rがアルキル基、アリール基であり、nが0のものである。
特に好ましくはRがRまたはRと共に形成した環状構造がグルコース、マンノース、ガラクトース、グロース、キシロース、リキソース、アラビノース、リボース、フコース、イドース、タロース、アロース、アルトロース、ラムノース、ソルボース、ディジトキソース、2−デオキシグルコース、2−デオキシガラクトース、フルクトース、グルコサミン、ガラクトサミン、グルクロン酸などの糖誘導体(一般式(1)におけるAがOの場合)及びその硫黄類似体(一般式(1)におけるAがSの場合)の場合である。これら糖構造においては1位の立体構造が異なるα異性体とβ異性体、および鏡像異性体の関係にあるD体とL体が存在するが、本発明においてはこれら異性体を区別することはない。この場合、好ましい化合物としては例えばチオグルコース金(I)塩、チオマンノース金(I)塩、チオガラクトース金(I)塩、チオリキソース金(I)塩、セレノグルコース金(I)塩、セレノマンノース金(I)塩、セレノガラクトース金(I)塩、セレノリキソース金(I)塩、テルログルコース金(I)塩が挙げられる。
【0045】
一般式(2)において、Xは好ましくはOもしくはSであり、より好ましくはOである。
は、好ましくは炭素数1〜30のアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロ環基(好ましくはN原子、O原子、S原子のうち少なくとも一つを含む5〜7員環のヘテロ環基)、OR、SR、またはN(R)Rを表すが、好ましくはアルキル基、アリール基、ヘテロ環基、OR、SR、またはN(R)Rであり、より好ましくはアルキル基、アリール基、ヘテロ環基、またはN(R)Rであり、更に好ましくはアルキル基、アリール基またはヘテロ環基である。
〜Rは水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基またはヘテロ環基を表し、好ましくは水素原子、アルキル基、アリール基またはヘテロ環基であり、より好ましくはアルキル基またはアリール基である。
【0046】
なお、一般式(2)において、XとYは互いに結合して環を形成することはない。
【0047】
一般式(2)で表される化合物のうち、好ましくはChがSもしくはSeを表し、XがOまたはSであり、Yがアルキル基、アリール基、ヘテロ環基、OR、SR、N(R)Rであり、R〜Rがアルキル基、アリール基またはヘテロ環基であり、nが0または1である。nが1の時、Lはチオール類、チオエーテル類、チオアミド類または5ないし6員の含窒素ヘテロ環類を表す。より好ましくはChがSもしくはSeであり、XがOであり、Yがアルキル基、アリール基、ヘテロ環基であり、nが0または1である。ここでnが1の時、Lはチオール類、チオエーテル類またはチオアミド類を表す。最も好ましくはChがSであり、XがOであり、Yがアルキル基、アリール基、ヘテロ環基であり、nが0である。
【0048】
一般式(3)において、R10およびR10’の少なくとも一方は電子求引性基を表すが、ここでいう電子求引性基とは、ハメットの置換基定数σ値が正の値である置換基であり、好ましくはσ値が0.2以上であり、上限としては1.0以下の置換基を表す。σ値が0.2以上の電子求引性基の具体例としてはアシル基、ホルミル基、アシルオキシ基、アシルチオ基、カルバモイル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、シアノ基、ニトロ基、ジアルキルホスホノ基、ジアリールホスホノ基、ジアルキルホスフィニル基、ジアリールホスフィニル基、ホスホリル基、アルキルスルフィニル基、アリールスルフィニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、スルホニルオキシ基、アシルチオ基、スルファモイル基、チオシアネート基、チオカルボニル基、イミノ基、N原子で置換したイミノ基、カルボキシ基(またはその塩)、少なくとも2つ以上のハロゲン原子で置換されたアルキル基、少なくとも2つ以上のハロゲン原子で置換されたアルコキシ基、少なくとも2つ以上のハロゲン原子で置換されたアリールオキシ基、アシルアミノ基、少なくとも2つ以上のハロゲン原子で置換されたアルキルアミノ基、少なくとも2つ以上のハロゲン原子で置換されたアルキルチオ基、σ値が0.2以上の他の電子求引性基で置換されたアリール基、ヘテロ環基、ハロゲン原子、アゾ基、セレノシアネート基などが挙げられる。
【0049】
一般式(3)において、R10およびR10’の両方とも電子求引性基を表すのが好ましい。R11として好ましくは水素原子、アルキル基、アリール基、ヘテロ環基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アミノ基、アシルアミノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヘテロ環チオ基、アルキルまたはアリールスルホニル基、アシル基、アリールオキシカルボニル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基であり、より好ましくは水素原子、アルキル基、アリール基、ヘテロ環基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アミノ基、アシルアミノ基が挙げられる。
【0050】
一般式(3)において、R10、R10’、R11は互いに結合して環形成する場合も好ましい。形成される環は、非芳香族の炭素環もしくはヘテロ環であり、5〜7員環が好ましい。環を形成するR10はアシル基、カルバモイル基、オキシカルボニル基、チオカルボニル基、スルホニル基が好ましく、R10’はアシル基、カルバモイル基、オキシカルボニル基、チオカルボニル基、スルホニル基、イミノ基、N原子で置換したイミノ基、アシルアミノ基、カルボニルチオ基が好ましい。
【0051】
一般式(3)で表される化合物のうち、好ましくはChがSまたはSeであり、R10及びR10’が電子求引性基であり、R11が水素原子、アルキル基、アリール基、ヘテロ環基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アミノ基、アシルアミノ基であり、nが0または1である。ここでnが1の時、Lはチオエーテル類、チオアミド類または5ないし6員の含窒素ヘテロ環類である。より好ましくはChがSまたはSeであり、R10及びR10’が電子求引性基であり、R11が水素原子、アルキル基、アリール基、ヘテロ環基であり、nが0または1である。ここでnが1の時、Lはチオエーテル類またはチオアミド類である。最も好ましくはChがSであり、R10及びR10’が電子求引性基であり、R11が水素原子、アルキル基、アリール基、ヘテロ環基であり、nが0である。
【0052】
また、一般式(3)で表される化合物のうち、R10とR10’が非芳香族の5〜7員の環を形成しているものも好ましく、この時ChがSまたはSeであり、R11が水素原子、アルキル基、アリール基、ヘテロ環基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アミノ基、アシルアミノ基であり、nが0または1である。ここでnが1の時、Lがチオエーテル類、チオアミド類または5ないし6員の含窒素ヘテロ環類のものも好ましい。更に好ましくはR10とR10’とが非芳香族の5〜7員の環を形成し、ChがSまたはSeを表し、R11が水素原子、アルキル基、アリール基、ヘテロ環基であり、nは0または1である。ここでnが1の時、Lはチオエーテル類またはチオアミド類である。最も好ましくはChがSであり、R10とR10’とが非芳香族の5〜7員の環を形成し、R11が水素原子、アルキル基、アリール基、ヘテロ環基であり、nが0である。
【0053】
一般式(4)において、Wが表す電子求引性基は前述のR10及びR10’が表す電子吸引性基と同義であり、好ましい範囲も同様である。
【0054】
一般式(4)において、R12〜R14として好ましくは水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロ環基、シアノ基、ヒドロキシル基、カルボキシ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アシルオキシ基、アミノ基、アシルアミノ基、アルキルまたはアリールスルホニルアミノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヘテロ環チオ基、スルファモイル基、スルホ基、アルキルまたはアリールスルホニル基、アシル基、アリールオキシカルボニル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、イミド基であり、より好ましくは水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロ環基、シアノ基、ヒドロキシル基、カルボキシ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アシルオキシ基、アミノ基、アシルアミノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヘテロ環チオ基、スルホ基、アルキルまたはアリールスルホニル基、アシル基、アリールオキシカルボニル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基である。
【0055】
ただし、本発明においては、とR12は互いに結合して環を形成する。形成される環は、非芳香族の炭素環もしくはヘテロ環であり、好ましくは5〜7員環である。環を形成するWはアシル基、カルバモイル基、オキシカルボニル基、チオカルボニル基、スルホニル基が好ましく、R12はアルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロ環基が好ましい。
【0056】
一般式(4)で表される化合物のうち、好ましくはChがSまたはSeであり、Wが電子求引性基であり、R12〜R14が水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロ環基、シアノ基、ヒドロキシル基、カルボキシ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アシルオキシ基、アミノ基、アシルアミノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヘテロ環チオ基、スルホ基、アルキルまたはアリールスルホニル基、アシル基、アリールオキシカルボニル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基であり、nが0または1である。ここでnが1の時、Lはチオエーテル類、チオアミド類または5ないし6員の含窒素ヘテロ環類である。より好ましくはChがSまたはSeであり、Wが電子求引性基であり、R12〜R14が水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロ環基、シアノ基、ヒドロキシル基、カルボキシ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アシルオキシ基、アミノ基、アシルアミノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヘテロ環チオ基、スルホ基、アルキルまたはアリールスルホニル基、アシル基、アリールオキシカルボニル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基であり、nが0または1である。ここでnが1の時、Lはチオエーテル類またはチオアミド類である。最も好ましくはChがSまたはSeであり、Wが電子求引性基であり、R12〜R14が水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロ環基、シアノ基、ヒドロキシル基、カルボキシ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アシルオキシ基、アミノ基、アシルアミノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヘテロ環チオ基、スルホ基、アルキルまたはアリールスルホニル基、アシル基、アリールオキシカルボニル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基であり、nが0である。
【0057】
また、一般式(4)で表される化合物のうち、WとR12とが互いに結合して非芳香族の5〜7員の環を形成しているものも好ましく、この時ChがSまたはSeを表し、R12がアルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロ環基などであり、R13およびR14は水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロ環基、シアノ基、ヒドロキシル基、カルボキシ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アシルオキシ基、アミノ基、アシルアミノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヘテロ環チオ基、スルホ基、アルキルまたはアリールスルホニル基、アシル基、アリールオキシカルボニル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基などであり、nは0または1である。nが1の時、Lはチオエーテル類、チオアミド類または5ないし6員の含窒素ヘテロ環類を表すものが好ましい。更に好ましくはChがSもしくはSeを表し、WとR12とが互いに結合して非芳香族の5〜7員の環を形成し、R13およびR14が水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロ環基、シアノ基、ヒドロキシル基、カルボキシ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アシルオキシ基、アミノ基、アシルアミノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヘテロ環チオ基、スルホ基、アルキルまたはアリールスルホニル基、アシル基、アリールオキシカルボニル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基であり、nが0または1である。ここでnが1の時、Lはチオエーテル類またはチオアミド類を表すものであり、最も好ましくはChがSを表し、WとR12とが互いに結合して非芳香族の5〜7員の環を形成し、R13およびR14は水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロ環基、シアノ基、ヒドロキシル基、カルボキシ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アシルオキシ基、アミノ基、アシルアミノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヘテロ環チオ基、スルホ基、アルキルまたはアリールスルホニル基、アシル基、アリールオキシカルボニル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基であり、nが0である。
【0058】
一般式(1)〜(4)で表される化合物のうち、好ましくは一般式(1)、(2)または(4)で表される化合物であり、より好ましくは一般式(1)または(4)で表される化合物であり、最も好ましくは一般式(1)で表される化合物である。
【0059】
次に一般式(1)〜(4)で表される化合物の具体例を以下に示すが、これによって本発明が限定されるものではない。また、立体異性体が複数存在しうる化合物については、その立体構造を限定するものではない。
【0060】
【化3】
Figure 0004159815
【0061】
【化4】
Figure 0004159815
【0062】
【化5】
Figure 0004159815
【0063】
【化6】
Figure 0004159815
【0064】
(Et、Ac、Bn、Ph、Buは、それぞれ、エチル、アセチル、ベンジル、フェニル、ブチルを示す。)
一般式(1)〜(4)で表される化合物は、水、アルコール類(メタノール、エタノールなど)、ケトン類(アセトンなど)、アミド類(ジメチルホルムアミドなど)、グリコール類(メチルプロピレングリコールなど)及びエステル類(酢酸エチルなど)などに溶解して添加してもよく、また公知の分散法で固体分散物(微結晶分散体)として添加してもよい。
【0065】
本発明の一般式(1)〜(4)で表される化合物の添加は、乳剤製造時のどの段階でも可能であるが、ハロゲン化銀粒子形成後から化学増感工程終了までの間に添加することが好ましい。
【0066】
前記一般式(1)〜(4)で表される金−カルコゲン化合物として、AuCh イオンを放出する化合物が好ましく、以下にAuChイオンを放出する化合物について説明する。
【0067】
AuChイオンを放出する化合物とは、該化合物を60℃、30分間、適切な溶媒中で加熱した際に、AuChイオンを放出する化合物を意味する。 ここでChはS、SeまたはTeを表し、これらの原子はマイナス2の電荷をもつ。
以下により具体的に、ある化合物が、AuChイオンを放出する化合物であるかどうかを判別する方法を述べる。
【0068】
(A)AuSイオンを放出する化合物(ChがSである場合)かどうかを判定する方法。
化合物試料を適切な溶媒に溶解または分散させ、次いで判定したい化合物の大過剰の硝酸銀溶液加えた後、40℃以上に加熱する。AuChイオンを放出する化合物の多くは、沈殿を生じるため、生じた沈殿を濾過して取出す。この沈殿を粉末X線回折にて分析し、AgAuSであることを確認する。または、蛍光X線やICPなどの手法を用いて元素分析を行い、AgAuSであることを確認する。次いで、得られた沈殿の収量、収率を求める。
本発明においては、化合物試料1モルに対し、0.5モル以上で(すなわち収率50%以上で)AgAuSを与えた化合物を、「AuSイオンを放出する化合物」と判定する。
尚、化合物試料の溶解性が低い等の理由から、AgAuSが沈殿せずに、化合物試料自身が沈殿することもある。この場合は本発明で用いる、AuSイオンを放出する化合物ではない。
また、AgAuSが沈殿せずに、化合物試料の銀錯体が沈殿する場合もある。この場合も、本発明で用いるAuSイオンを放出する化合物ではない。
AgAuSが沈殿し、さらに、別の化合物も沈殿する場合もあるが、この場合は、該化合物は本発明のAuSイオンを放出する化合物である。
【0069】
(B)AuSeイオンを放出する化合物(ChがSeである場合)またはAuTeイオンを放出する化合物(ChがTeである場合)かどうかの判定方法。
これらの判定方法は、上記(A)と同様に行う。
【0070】
ここで適切な溶媒とは、試料化合物と硝酸銀の両方を溶解させることのできる通常の溶媒であり、具体的には、水、アセトニトリル、メタノール、1,4−ジオキサン、及びこれらの混合溶媒である。
【0071】
本発明において、AuChイオンを放出する化合物かどうかを判定する際、評価試料の100倍モルの硝酸銀を用いて、50℃に加熱し、30分間加熱して得られたAgAuChの沈殿の収率が50%以上となる化合物が、AuChを放出する化合物として好ましい。
また、本発明において、好ましくは、AuSイオンを放出する化合物、及び/またはAuSeイオンを放出する化合物を用いることが好ましい。特に、AuSイオンを放出する化合物を用いることが好ましい。
【0072】
以下に、上記判定方法を用いるに至った、本発明者の考え方を述べる。
そもそもAuSイオンは、AuとS2−とに解離する反応や、もう1分子のS2−イオンやHSと結合する反応、さらには、AuSを形成してコロイド状分散物を形成する反応などを起こし得る、化学種である。その為、AuS-イオンを純粋に取出すことは難しい。しかし、AuSイオンを安定な別の化学種に変換することで、AuSの放出を判定することは可能である。AuSイオンを銀イオンで捕獲し、安定なAuSAgに変換することで、AuSイオンの放出が起こるか否か、調べることが可能となる。
【0073】
本発明の一般式(1)〜(4)で表される化合物の中には、AuChイオンを放出する化合物が多く包含されており、一般式(1)〜(4)で表される化合物の前記具体例の中には、AuChイオンを放出する化合物が多く包含されている。
AuSイオンを放出する化合物としては、以下のものが挙げられる。
AuCh−1
α−チオグルコース金(I)
AuCh−2
α−パーアセチルチオグルコース金(I)
AuSeイオンを放出する化合物としては、以下のものが挙げられる。
AuCh−3
α−パーアセチルセレノグルコース金(I)
以下にこれらの化学構造を示す。
【0074】
【化7】
Figure 0004159815
【0075】
なお、上記のAuCh−1〜AuCh−3は、いずれも本発明の一般式(1)で表される化合物である。
次に本発明に用いるAuSイオンを放出する化合物の合成方法を示す。
α−チオグルコース金(I)の合成方法。
Organic Letter,Vol.3,p405(2001年刊)、Carbohydrate Reserch,Vol.200,p497(1990年刊)により、1−Thio−α−D−glucoseを合成し、次いで、メルカプト化合物からメルカプト化合物のAu(I)塩を合成する常法に従って、α−チオグルコース金(I)を合成した。
【0076】
本発明者は、本発明で用いるα−チオグルコース金(I)が、高感度な写真性を与えるという、驚くべき事実を見出した。更にα−チオグルコース金(I)はAuS-を放出する化合物であることを見出した。
ここでα−チオグルコース金(I)は、特公昭45−29274号に記載された一般式の化合物、メルカプトグルコシド金(I)塩類に包含される化合物である。しかし、特公昭45−29274号に記載の一般式のメルカプトグルコシド金(I)塩類は、複数の異性体を含む化合物群を指しており、特定の異性体であるα−チオグルコース金(I)を具体的に開示するに至っていない。
【0077】
次に本発明に用いるAuSeイオンを放出する化合物の具体的合成例を示す。
(例示化合物AuCh−3の合成)
例示化合物AuCh−3は下記のスキーム1に従い合成した。
スキーム1
【0078】
【化8】
Figure 0004159815
【0079】
(合成中間体1の合成)
ペンタアセチル−β−D−グルコース13gの塩化メチレン60ml溶液に臭化水素30%酢酸溶液25gを加えた。室温で一晩撹拌した後、氷水100mlと塩化メチレン100mlを加えて分液した。水層を廃棄し、有機層は飽和炭酸水素ナトリウム水溶液30ml、飽和塩化ナトリウム水溶液30mlで洗浄した後、硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下濃縮した。得られた油状物にエタノール60mlを加え、析出した結晶をろ取することで合成中間体1を11g得た。
(合成中間体2の合成)
アセトン100mlに合成中間体1を10.5gとセレノ尿素3.1gを加え、加熱還流を1時間行った。反応溶液を氷冷し、析出した結晶をろ取することで合成中間体2を9g得た。
(例示化合物AuCh−3の合成)
水8mlに合成中間体2を0.8g溶解し、氷冷しながら炭酸カリウム204mgを水8mlに溶解した水溶液を滴下した。その後、塩化金テトラヒドロチオフェン錯体474mgをアセトン30mlに溶解した溶液を添加した。析出した結晶をろ取することで例示化合物AuCh−3を0.8g得た。
【0080】
他のAuChイオンを放出する化合物および一般式(1)〜(4)で表される化合物も上記方法に準じて容易に合成できる。
【0081】
本発明に使用する一般式(1)〜(4)で表される化合物、AuChを放出する化合物(以下これらをまとめて本発明の金化合物とも称す)の添加量は場合に応じて広範囲に変わり得るがハロゲン化銀1モルあたり0.5×10−6〜1×10−3モル、好ましくは5×10−6〜1×10−4モルである。
【0082】
本発明の金化合物は、粒子形成直後から、化学増感終了直前までのどの段階にも添加することができる。好ましい添加時期は、脱塩後から化学増感工程の間である。
【0083】
本発明の金化合物による増感法を更に他の増感法、例えば硫黄増感、セレン増感、テルル増感、還元増感あるいは、他の金増感法や金化合物以外を用いた貴金属増感等と組み合わせてもよい。
本発明において、好ましくは、本発明の金化合物による増感剤単独による増感法、及び、硫黄増感やセレン増感との併用、及び、金増感との併用が好ましい。
【0084】
本発明において、ハロゲン化銀カラー感光材料の少なくとも一層の画像形成層に含まれる乳剤として、以下のハロゲン化銀粒子を含むことが好ましい。この粒子の粒子形状は特に制限はないが、実質的に{100}面を持つ立方体、14面体の結晶粒子(これらは粒子頂点が丸みを帯び、さらに高次の面を有していてもよい)、8面体の結晶粒子、主表面が{100}面または{111}面からなるアスペクト比2以上の平板状粒子からなることが好ましい。アスペクト比とは、投影面積に相当する円の直径を粒子の厚さで割った値である。本発明では、全画像形成層のハロゲン化銀粒子が立方体、14面体粒子あるいはアスペクト比3以上の平板状粒子のいずれかであることが更に好ましい。
【0085】
本発明において、ハロゲン化銀カラー感光材料の画像形成層の少なくとも1層に含まれるハロゲン化銀乳剤としては、特定のハロゲン化銀粒子を含む乳剤が用いられる。このハロゲン化銀粒子は、塩化銀含有率が90モル%以上である必要があり、迅速処理性の観点からは、塩化銀含有率は93モル%以上が好ましく、95モル%以上が更に好ましい。本発明において、このようなハロゲン化銀乳剤は前記一般式(1)〜(4)で表される化合物またはAuChイオンを放出する化合物で化学増感されることが好ましい。
臭化銀含有率は0.05〜7モル%が好ましいが、本発明においては、臭化銀含有率は本発明の効果を効果的に奏すこと、硬調で潜像安定性に優れることから0.05〜4.00モル%であることが好ましい。沃化銀含有率は0.02〜1モル%であることが好ましが、本発明においては、本発明の効果を効果的に奏すること、および高照度露光で高感度かつ硬調であることから、0.05〜0.75モル%が好ましい。沃化銀含有率は、さらに好ましくは0.05〜0.50モル%であり、0.07〜0.40モル%が最も好ましい。
本発明で規定される特定のハロゲン化銀乳剤に含まれるハロゲン化銀粒子は、沃臭塩化銀粒子が好ましく、上記のハロゲン組成の沃臭塩化銀粒子が更に好ましい。また、全画像形成層中のハロゲン化銀粒子が上記のハロゲン化銀粒子であることが好ましい。
【0086】
本発明のハロゲン化銀カラー写真感光材料の画像形成層に含まれるハロゲン化銀乳剤における特定のハロゲン化銀粒子は、臭化銀含有相および/または沃化銀含有相を有することが好ましい。ここで、臭化銀あるいは沃化銀含有相とは周囲よりも臭化銀あるいは沃化銀の濃度が高い部位を意味する。臭化銀含有相あるいは沃化銀含有相とその周囲とのハロゲン組成は連続的に変化してもよく、また急峻に変化してもよい。このような臭化銀あるいは沃化銀含有相は、粒子内のある部分で濃度がほぼ一定の幅をもった層を形成してもよく、広がりをもたない極大点であってもよい。臭化銀含有相の局所的臭化銀含有率は、5モル%以上であることが好ましく、10〜80モル%であることが更に好ましく、15〜50モル%であることが最も好ましい。沃化銀含有相の局所的沃化銀含有率は、0.3モル%以上であることが好ましく、0.5〜8モル%であることが更に好ましく、1〜5モル%であることが最も好ましい。また、このような臭化銀あるいは沃化銀含有相は、それぞれ粒子内に層状に複数個あってもよく、それぞれの臭化銀あるいは沃化銀含有率が異なってよいが、それぞれ最低1個の含有相を有する。
【0087】
本発明のハロゲン化銀カラー感光材料に含まれるハロゲン化銀乳剤の臭化銀含有相あるいは沃化銀含有相は、それぞれ粒子を取り囲むように層状にあることが重要である。粒子を取り囲むように層状に形成された臭化銀含有相あるいは沃化銀含有相は、それぞれの相の中で粒子の周回方向に均一な濃度分布を有することがひとつの好ましい態様である。しかし、粒子を取り囲むように層状にある臭化銀含有相あるいは沃化銀含有相の中は、臭化銀あるいは沃化銀濃度の極大点または極小点が粒子の周回方向に存在し、濃度分布を有していてもよい。例えば、粒子表面近傍に粒子を取り囲むように層状に臭化銀含有相あるいは沃化銀含有相を有する場合、粒子コーナーまたはエッジの臭化銀あるいは沃化銀濃度は、主表面と異なる濃度になる場合がある。また、粒子を取り囲むように層状にある臭化銀含有相と沃化銀含有相とは別に、粒子の表面の特定部に完全に孤立して存在し、粒子を取り囲んでいない臭化銀含有相あるいは沃化銀含有相があってもよい。
【0088】
本発明において、ハロゲン化銀乳剤が臭化銀含有相を含有する場合、その臭化銀含有相は粒子の内部に臭化銀濃度極大を有するように層状に形成されていることが好ましい。また、ハロゲン化銀乳剤が沃化銀含有相を含有する場合、その沃化銀含有相は粒子の表面に沃化銀濃度極大を有するように層状に形成されていることが好ましい。このような臭化銀含有相あるいは沃化銀含有相は、より少ない臭化銀あるいは沃化銀含有量で局所濃度を上げる意味から、粒子体積の3%以上30%以下の銀量で構成されていることが好ましく、3%以上15%以下の銀量で構成されていることが更に好ましい。
【0089】
本発明において、ハロゲン化銀乳剤は臭化銀含有相および沃化銀含有相を両方含むことが好ましい。その場合、臭化銀含有相と沃化銀含有相は粒子の同一個所にあっても、異なる場所にあってもよいが、異なる場所にあるほうが粒子形成の制御を容易にする点で好ましい。また、臭化銀含有相に沃化銀を含有していてもよく、逆に沃化銀含有相に臭化銀を含有していてもよい。一般に、高塩化銀粒子形成中に添加する沃化物は臭化物よりも粒子表面にしみだしやすいために沃化銀含有相は粒子表面の近傍に形成されやすい。従って、臭化銀含有相と沃化銀含有相が粒子内の異なる場所にある場合、臭化銀含有相は沃化銀含有相より内側に形成することが好ましい。このような場合、粒子表面近傍の沃化銀含有相の更に外側に、別の臭化銀含有相を設けてもよい。
【0090】
本発明の効果を発現させるために必要な臭化銀含有量あるいは沃化銀含有量は、臭化銀含有相あるいは沃化銀含有相を粒子内部に形成するほど増加してしまい、必要以上に塩化銀含有量を落として迅速処理性を損なってしまう恐れがある。従って、写真作用を制御するこれらの機能を粒子内の表面近くに集約するために、臭化銀含有相と沃化銀含有相は隣接していることが好ましい。これらの点から、臭化銀含有相は内側から測って粒子体積の50%から100%の位置のいずれかに形成し、沃化銀含有相は粒子体積の85%から100%の位置のいずれかに形成することが好ましい。また、臭化銀含有相は粒子体積の70%から95%の位置のいずれかに形成し、沃化銀含有相は粒子体積の90%から100%の位置のいずれかに形成することが更に好ましい。
【0091】
本発明において、ハロゲン化銀乳剤に臭化銀あるいは沃化銀を含有させるための臭化物あるいは沃化物イオンの導入は、臭化物塩あるいは沃化物塩の溶液を単独で添加させるか、或いは銀塩溶液と高塩化物塩溶液の添加と併せて臭化物塩あるいは沃化物塩溶液を添加してもよい。後者の場合は、臭化物塩あるいは沃化物塩溶液と高塩化物塩溶液を別々に、または臭化物塩あるいは沃化物塩と高塩化物塩の混合溶液として添加してもよい。臭化物塩あるいは沃化物塩は、アルカリもしくはアルカリ土類臭化物塩あるいは沃化物塩のような溶解性塩の形で添加する。或いは米国特許第5,389,508号明細書に記載される有機分子から臭化物イオンあるいは沃化物イオンを開裂させることで導入することもできる。また別の臭化物あるいは沃化物イオン源として、微小臭化銀粒子あるいは微小沃化銀粒子を用いることもできる。
【0092】
臭化物塩あるいは沃化物塩溶液の添加は、粒子形成の一時期に集中して行ってもよく、またある一定期間かけて行ってもよい。高塩化物乳剤への沃化物イオンの導入位置は、高感度で低被りな乳剤を得る上で制限される。沃化物イオンの導入は、乳剤粒子のより内部に行うほど感度の増加が小さい。故に沃化物塩溶液の添加は、粒子体積の50%より外側が好ましく、より好ましくは70%より外側から、最も好ましくは85%より外側から行うのがよい。また沃化物塩溶液の添加は、好ましくは粒子体積の98%より内側で、最も好ましくは96%より内側で終了するのがよい。沃化物塩溶液の添加は、粒子表面から少し内側で終了することで、より高感度で低被りな乳剤を得ることができる。
一方、臭化物塩溶液の添加は、粒子体積の50%より外側が好ましく、より好ましくは70%より外側から行うのがよい。
【0093】
粒子内の深さ方向への臭化物あるいは沃化物イオン濃度の分布は、エッチング/TOF−SIMS(Time of Flight − SecondaryIon Mass Spectrometry)法により、例えばPhi Evans社製TRIFTII型TOF−SIMSを用いて測定できる。TOF−SIMS法については、具体的には日本表面科学会編「表面分析技術選書二次イオン質量分析法」丸善株式会社(1999年発行)に記載されている。エッチング/TOF−SIMS法で乳剤粒子を解析すると、沃化物塩溶液の添加を粒子の内側で終了しても、粒子表面に向けて沃化物イオンがしみ出していることが分析できる。本発明の乳剤は、エッチング/TOF−SIMS法による分析で、沃化物イオンは粒子表面で濃度極大を有し、内側に向けて沃化物イオン濃度が減衰していることが好ましく、臭化物イオンは粒子内部で濃度極大を有することが好ましい。臭化銀の局所濃度は、臭化銀含有量がある程度高ければX線回折法でも測定することができる。
【0094】
本明細書において、ハロゲン化銀乳剤粒子の球相当径は、個々の粒子の体積と等しい体積を有する球の直径で表される。本発明の乳剤は粒子サイズ分布が単分散な粒子からなることが好ましい。本発明の全粒子の球相当径の変動系数は20%以下であることが必要で、15%以下であることがより好ましく、10%以下であることが更に好ましい。球相当径の変動係数とは、個々の粒子の球相当径の標準偏差の、球相当径の平均に対する百分率で表される。このとき、広いラチチュードを得る目的で上記の単分散乳剤を同一層にブレンドして使用することや、イエロー、マゼンタあるいはシアン画像形成層を複数設けて個々の層に球相当径の異なる単分散乳剤を各々使用して重層塗布することも好ましく行われる。本発明において、ハロゲン化銀感光材料には本発明で定義されるハロゲン化銀粒子(即ち、特定のハロゲン化銀粒子)以外のハロゲン化銀粒子を含んでよい。しかしながら、本発明で定義されるハロゲン化銀粒子は、全粒子の全投影面積の50%以上が本発明で定義されるハロゲン化銀粒子であることが好ましく、80%以上であることが更に好ましい。
【0095】
本発明において、迅速処理において発色濃度を維持すること及びすじ状のむらを良化するために、ハロゲン化銀感光材料に含まれるハロゲン化銀粒子の平均球相当径は、イエロー画像形成層中のハロゲン化銀粒子については0.70μm〜0.20μmであることが必要で、0.70μm〜0.30μmであることが好ましく、さらに好ましくは0.68μm〜0.32μmである。マゼンタ及びシアン画像形成層中のハロゲン化銀粒子の平均球相当径は、各々0.40μm〜0.20μmであることが好ましく、0.38μm〜0.22μmであることが更に好ましい。
【0096】
本発明において、ハロゲン化銀感光材料はゼラチンの総塗設量が6.0g/m〜3.0g/mであることが好ましく、5.5g/m〜3.5g/mであることが更に好ましい。
【0097】
本発明において、ハロゲン化銀感光材料は総銀塗設量が0.50g/m〜0.20g/mであることが好ましく、0.46g/m〜0.24g/mであることが更に好ましい。
【0098】
本発明のハロゲン化銀乳剤の電子徐放時間は、10-5秒から10秒の間であることが好ましい。ここで、電子徐放時間とは、ハロゲン化銀乳剤に露光を与えた場合、ハロゲン化銀結晶中に発生した光電子が結晶中にある電子トラップに捕らえられ、再び放出されるまでの時間である。電子徐放時間が10-5秒より短いと高照度露光で高感度で硬調な階調が得られにくく、10秒より長いと露光後短時間で処理するまでの間に潜像増感の問題を生じる。電子徐放時間は、10-4秒から10秒の間が更に好ましく、10-3秒から1秒の間が最も好ましい。
【0099】
電子徐放時間は、ダブルパルス光伝導法で測定することができる。マイクロ波光伝導法あるいはラジオ波光伝導法を用い、1発目の短時間露光を与えその後ある一定時間の後2発目の短時間露光を与える。1発目の露光でハロゲン化銀結晶中の電子トラップに電子が捕らえられ、その直後に2発目の露光を与えると電子トラップが詰まっているため、2発目の光伝導シグナルは大きくなる。2回の露光間隔を十分置き、1発目の露光で電子トラップに捕らえられた電子が既に放出されている場合は、2発目の光伝導シグナルはほぼ元の大きさに戻っている。2回の露光間隔を変え2発目の光伝導シグナル強度の露光間隔依存性を取ると、露光間隔と共に2発目の光伝導シグナル強度が減少してゆく様子が測定できる。これが光電子の電子トラップからの徐放時間を表している。電子徐放は、露光後ある一定時間の間連続的に起こり続ける場合があるが、10-5秒から10秒の間に徐放が観測されることが好ましい。10-4秒から10秒の間に徐放が観測されることがより好ましく、10-3秒から1秒の間に徐放が観測されることが更に好ましい。
【0100】
本発明において、ハロゲン化銀乳剤は、前記一般式(I)で表される金属錯体を含有することが好ましい。
なお、本発明において、mは、例えばmが−4のとき4−を意味するものであり、本明細書全体において表示する一般式(I)、(IA)〜(ID)、(II)、(IIA)における金属錯体の一般式に適用される。
前記一般式(I)において、擬ハロゲン(ハロゲノイド)イオンとは、ハロゲンイオンに似た性質を有するイオンのことであり、例えば、シアン化物イオン(CN)、チオシアン酸イオン(SCN)、セレノシアン酸イオン(SeCN)、テルロシアン酸イオン(TeCN)、アジドジチオ炭酸イオン(SCSN )、シアン酸イオン(OCN)、雷酸イオン(ONC)、アジ化物イオン(N )等が挙げられる。
として好ましくはフッ化物イオン、塩化物イオン、臭化物イオン、ヨウ化物イオン、シアン化物イオン、イソシアン酸イオン、チオシアン酸イオン、水酸化物イオン、硝酸イオン、亜硝酸イオン、または、アジ化物イオンであり、中でも塩化物イオン、および臭化物イオンであることが特に好ましい。Lには特に制限はなく、無機化合物であっても有機化合物であってもよく、電荷を持っていても無電荷であってもよいが、無電荷の無機化合物または有機化合物であることが好ましい。
一般式(I)におけるmとして、好ましくは−4から+1までの整数である。
【0101】
一般式(I)の金属錯体の中でも、前記一般式(IA)または(IB)で表される金属錯体が好ましく、このうち一般式(IB)で表される金属錯体が更に好ましい。
前記一般式(IA)において、XIAは一般式(I)のXと同一であり、LIAとして好ましくは水、OCN、アンモニア、ホスフィン、またはカルボニルであり、特に水であることが好ましい。
【0102】
前記一般式(IB)において、XIBは一般式(I)のXと同一であり、LIBは鎖式または環式の炭化水素を母体構造とするか、またはその母体構造の一部の炭素または水素原子が他の原子または原子団に置き換えられた配位子を表すが、シアン化物イオンは含めない。LIBは複素環化合物が好ましい。より好ましくは5員環化合物を配位子とする錯体であり、5員環化合物の中でも少なくとも1つの窒素原子と少なくとも1つの硫黄原子を5員環骨格の中に含有する化合物であることがさらに好ましい。
【0103】
一般式(IB)で表される金属錯体の中でも、前記一般式(IC)で表される金属錯体が更に好ましい。
前記一般式(IC)において、XICは一般式(I)のXと同一であり、LIC中の環骨格中の炭素原子上の置換基としては、n−プロピル基より小さな体積を持つ置換基であることが好ましい。置換基としてアルキル基(好ましくはメチル、エチル)、アルコキシ基(好ましくはメトキシ、エトキシ)、シアノ基、イソシアノ基、シアナト基、イソシアナト基、チオシアナト基、イソチオシアナト基、ホルミル基、チオホルミル基、ヒドロキシ基、メルカプト基、アミノ基、ヒドラジノ基、アジド基、ニトロ基、ニトロソ基、ヒドロキシアミノ基、カルボキシル基、カルバモイル基、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、沃素原子が好ましい。
【0104】
一般式(IC)の金属錯体の中でも、前記一般式(ID)で表される金属錯体が更に好ましい。
前記一般式(ID)において、XIDは一般式(I)のXと同一であり、LIDとして好ましくはチアジアゾールを骨格とする化合物であり、化合物中の炭素原子には水素以外の置換基が結合することが好ましい。置換基として好ましくはハロゲン原子(好ましくはフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、アルコキシ基(好ましくはメトキシ、エトキシ)、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基(好ましくはメトキシカルボニル)、アシル基(好ましくはアセチル、クロロホルミル)、メルカプト基、アルキルチオ基(好ましくはメチルチオ)、チオホルミル基、チオカルボキシ基、ジチオカルボキシ基、スルフィノ基、スルホ基、スルファモイル基、アルキルアミノ基(好ましくはメチルアミノ)、シアノ基、イソシアノ基、シアナト基、イソシアナト基、チオシアナト基、イソチオシアナト基、ヒドロキシアミノ基、ヒドロキシイミノ基、カルバモイル基、ニトロソ基、ニトロ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基またはアジド基であり、より好ましくは、ハロゲン原子、クロロホルミル基、スルフィノ基、スルホ基、スルファモイル基、イソシアノ基、シアナト基、イソシアナト基、チオシアナト基、イソチオシアナト基、ヒドロキシイミノ基、ニトロソ基、ニトロ基、または、アジド基である。中でも塩素原子、臭素原子、クロロホルミル基、イソシアノ基、イソシアノ基、シアナト基、イソシアナト基、チオシアナト基、イソチオシアナト基が特に好ましい。nとして好ましくは4または5、mとして好ましくは−2または−1である。
【0105】
以下に一般式(I)で表される金属錯体の好ましい具体例を挙げるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
[IrCl5(H2O)]2-
[IrCl4(H2O)2]-
[IrCl5(H2O)] -
[IrCl4(H2O)2]0
[IrCl5(OH)]3-
[IrCl4(OH)2]2-
[IrCl5(OH)] 2-
[IrCl4(OH)2]2-
[IrCl5(O)]4-
[IrCl4(O)2]5-
[IrCl5(O)]3-
[IrCl4(O)2]4-
[IrBr5(H2O)]2-
[IrBr4(H2O)2]-
[IrBr5(H2O)] -
[IrBr4(H2O)2]0
[IrBr5(OH)]3-
[IrBr4(OH)2]2-
[IrBr5(OH)] 2-
[IrBr4(OH)2]2-
[IrBr5(O)]4-
[IrBr4(O)2]5-
[IrBr5(O)]3-
[IrBr4(O)2]4-
[IrCl5(OCN)]3-
[IrBr5(OCN)]3-
[IrCl5(チアゾール)]2-
[IrCl4(チアゾール)2]-
[IrCl3(チアゾール)3]0
[IrBr5(チアゾール)]2-
[IrBr4(チアゾール)2]-
[IrBr3(チアゾール)3]0
[IrCl5(5-メチルチアゾール)]2-
[IrCl4(5-メチルチアゾール)2]-
[IrBr5(5-メチルチアゾール)]2-
[IrBr4(5-メチルチアゾール)2]-
[IrCl5(5-クロロチアジアゾール)]2-
[IrCl4(5-クロロチアジアゾール)2]-
[IrBr5(5-クロロチアジアゾール)]2-
[IrBr4(5-クロロチアジアゾール)2]-
[IrCl5(2-クロロ-5-フルオロチアジアゾール)]2-
[IrCl4(2-クロロ-5-フルオロチアジアゾール)2]-
[IrBr5(2-クロロ-5-フルオロチアジアゾール)]2-
[IrBr4(2-クロロ-5-フルオロチアジアゾール)2]-
[IrCl5(2-ブロモ-5-クロロチアジアゾール)]2-
[IrCl4(2-ブロモ-5-クロロチアジアゾール)2]-
[IrBr5(2-ブロモ-5-クロロチアジアゾール)]2-
[IrBr4(2-ブロモ-5-クロロチアジアゾール)2]-
【0106】
また、本発明においては、ハロゲン化銀粒子に上記のイリジウム化合物以外のイリジウムを更に含有させることも出来る。イリジウム化合物としては、6個のリガンドを有しイリジウムを中心金属とする6配位錯体が、ハロゲン化銀結晶中に均一に取り込ませるために好ましい。本発明で用いられるイリジウムの一つの好ましい態様として、Cl、BrまたはIをリガンドとして有するIrを中心金属とする6配位錯体が好ましく、6個全てのリガンドがCl、BrまたはIからなるIrを中心金属とする6配位錯体が更に好ましい。この場合、6配位錯体中にCl、BrまたはIが混在していてもよい。Cl、BrまたはIをリガンドとして有するIrを中心金属とする6配位錯体は、臭化銀含有相に含まれることが、高照度露光で硬調な階調を得るために特に好ましい。
【0107】
以下に、6個全てのリガンドがCl、BrまたはIからなるIrを中心金属とする6配位錯体の具体例を挙げるが、本発明に用いることの出来るイリジウムはこれらに限定されない。
[IrCl62-
[IrCl63-
[IrBr62-
[IrBr63-
[IrI63-
【0108】
本発明で好ましく用いられる前記一般式(II)で表される金属錯体について説明する。
前記一般式(II)において、XIIはフッ化物イオン、塩化物イオン、臭化物イオン、またはヨウ化物イオンであり、中でも塩化物イオン、および臭化物イオンであることが特に好ましい。LIIは無機化合物であっても有機化合物であってもよく、電荷を持っていても無電荷であってもよいが、無電荷の無機化合物であることが好ましい。LIIとして好ましくはHO、NOまたはNSである。
【0109】
一般式(II)の金属錯体の中でも、前記一般式(IIA)で表される金属錯体が好ましい。前記一般式(IIA)において、XII は一般式(II)のXIIと同一である。
【0110】
以下に一般式(II)で表される金属錯体の好ましい具体例を挙げるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
[ReCl6]2-
[ReCl5 (NO) ]2-
[RuCl6]2-
[RuCl6]3-
[RuCl5 (NO) ]2-
[RuCl5 (NS) ]2-
[RuBr5 (NS) ]2-
[OsCl6]4-
[OsCl5 (NO) ]2-
[OsBr5 (NS) ]2-
[RhCl6]3-
[RhCl5(H2O)]2-
[RhCl4(H2O)2]-
[RhBr6]3-
[RhBr5(H2O)]2-
[RhBr4(H2O)2]-
[PdCl6]2-
[PtCl6]2-
【0111】
以上に挙げた金属錯体は陰イオンであり、陽イオンと塩を形成した時にはその対陽イオンとして水に溶解しやすいものが好ましい。具体的には、ナトリウムイオン、カリウムイオン、ルビジウムイオン、セシウムイオンおよびリチウムイオン等のアルカリ金属イオン、アンモニウムイオン、アルキルアンモニウムイオンが好ましい。これらの金属錯体は、水の他に水と混合し得る適当な有機溶媒(例えば、アルコール類、エーテル類、グリコール類、ケトン類、エステル類、アミド類等)との混合溶媒に溶かして使うことができる。一般式(I)で表される金属錯体は、粒子形成中に銀1モル当たり1×10−10モル〜1×10−3モル添加することが好ましく、1×10−8モル〜1×10−5モル添加することが最も好ましい。一般式(II)で表される金属錯体は、粒子形成中に銀1モル当たり1×10−11モルから1×10−6モル添加することが好ましく、1×10−9モル〜1×10−7モル添加することが最も好ましい。
本発明においては、一般式(I)で表される金属錯体と一般式(II)で表される金属錯体を併用することは、本発明の効果の点で好ましい。
【0112】
本発明において上記の金属錯体は、ハロゲン化銀粒子形成時に反応溶液中に直接添加するか、ハロゲン化銀粒子を形成するためのハロゲン化物水溶液中、あるいはそれ以外の溶液中に添加し、粒子形成反応溶液に添加することにより、ハロゲン化銀粒子内に組み込むのが好ましい。また、あらかじめイリジウム錯体を粒子内に組み込んだ微粒子で物理熟成してハロゲン化銀粒子に組み込むことも好ましい。さらにこれらの方法を組み合わせてハロゲン化銀粒子内へ含有させることもできる。
【0113】
これらの錯体をハロゲン化銀粒子に組み込む場合、粒子内部に均一に存在させることも行われるが、特開平4−208936号、特開平2−125245号、特開平3−188437号各公報に開示されている様に、粒子表面層のみに存在させることも好ましく、粒子内部のみに錯体を存在させ粒子表面には錯体を含有しない層を付加することも好ましい。また、米国特許第5,252,451号および同第5,256,530号明細書に開示されているように、錯体を粒子内に組み込んだ微粒子で物理熟成して粒子表面相を改質することも好ましい。さらに、これらの方法を組み合わせて用いることもでき、複数種の錯体を1つのハロゲン化銀粒子内に組み込んでもよい。上記の錯体を含有させる位置のハロゲン組成には特に制限はないが、6個全てのリガンドがCl、BrまたはIからなるIrを中心金属とする6配位錯体は、臭化銀濃度極大部に含有させることが好ましい。
【0114】
本発明においては、前記金属錯体以外に他の金属イオンをハロゲン化銀粒子の内部及び/または表面にドープすることができる。用いる金属イオンとしては遷移金属イオンが好ましく、なかでも、鉄、ルテニウム、オスミウム、ロジウム、鉛、カドミウム、または、亜鉛であることが好ましい。さらにこれらの金属イオンは配位子を伴い6配位八面体型錯体として用いることがより好ましい。無機化合物を配位子として用いる場合には、シアン化物イオン、ハロゲン化物イオン、チオシアン、水酸化物イオン、過酸化物イオン、アジ化物イオン、亜硝酸イオン、水、アンモニア、ニトロシルイオン、または、チオニトロシルイオンを用いることが好ましく、上記の鉄、ルテニウム、オスミウム、ロジウム、鉛、カドミウム、または、亜鉛のいずれの金属イオンに配位させて用いることも好ましく、複数種の配位子を1つの錯体分子中に用いることも好ましい。また、配位子として有機化合物を用いることも出来、好ましい有機化合物としては主鎖の炭素数が5以下の鎖状化合物および/または5員環あるいは6員環の複素環化合物を挙げることが出来る。さらに好ましい有機化合物は分子内に窒素原子、リン原子、酸素原子、または、硫黄原子を金属への配位原子として有する化合物であり、特に好ましくはフラン、チオフェン、オキサゾール、イソオキサゾール、チアゾール、イソチアゾール、イミダゾール、ピラゾール、トリアゾール、フラザン、ピラン、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジンであり、さらにこれらの化合物を基本骨格としそれらに置換基を導入した化合物もまた好ましい。
【0115】
金属イオンと配位子の組み合わせとして好ましくは、鉄イオン及びルテニウムイオンとシアン化物イオンの組み合わせである。本発明においては、これらの化合物を併用することが好ましい。これらの化合物においてシアン化物イオンは、中心金属である鉄またはルテニウムへの配位数のうち過半数を占めることが好ましく、残りの配位部位はチオシアン、アンモニア、水、ニトロシルイオン、ジメチルスルホキシド、ピリジン、ピラジン、または、4,4’−ビピリジンで占められることが好ましい。最も好ましくは中心金属の6つの配位部位が全てシアン化物イオンで占められ、ヘキサシアノ鉄錯体またはヘキサシアノルテニウム錯体を形成することである。これらシアン化物イオンを配位子とする錯体は、粒子形成中に銀1モル当たり1×10−8モル〜1×10−2モル添加することが好ましく、1×10−6モル〜5×10−4モル添加することが最も好ましい。ルテニウムおよびオスミウムを中心金属とした場合にはニトロシルイオン、チオニトロシルイオン、または水分子と塩化物イオンとを配位子として共に用いることも好ましい。より好ましくはペンタクロロニトロシル錯体、ペンタクロロチオニトロシル錯体、または、ペンタクロロアクア錯体を形成することであり、ヘキサクロロ錯体を形成することも好ましい。これらの錯体は、粒子形成中に銀1モル当たり1×10−10モル〜1×10−6モル添加することが好ましく、より好ましくは1×10−9モル〜1×10−6モル添加することである。
【0116】
本発明においては、上記の金増感を更に他の増感法、例えば硫黄増感、セレン増感、テルル増感、還元増感あるいは金化合物以外を用いた貴金属増感等と組み合わせてもよい。特に、硫黄増感、セレン増感と組み合わせることが好ましい。
【0117】
本発明のハロゲン化銀乳剤には、感光材料の製造工程、保存中あるいは写真処理中のかぶりを防止する、あるいは写真性能を安定化させる目的で種々の化合物あるいはそれ等の前駆体を添加することができる。これらの化合物の具体例は、特開昭62−215272号公報の第39頁〜第72頁に記載のものが好ましく用いられる。更にEP0447647号に記載された5−アリールアミノ−1,2,3,4−チアトリアゾール化合物(該アリール残基には少なくとも一つの電子吸引性基を持つ)も好ましく用いられる。
【0118】
また、本発明において、ハロゲン化銀乳剤の保存性を高めるため、特開平11−109576号公報に記載のヒドロキサム酸誘導体、特開平11−327094号公報に記載のカルボニル基に隣接して、両端がアミノ基若しくはヒドロキシル基が置換した二重結合を有す環状ケトン類(特に一般式(S1)で表されるもので、段落番号0036〜0071は本願の明細書に取り込むことができる。)、特開平11−143011号公報に記載のスルホ置換のカテコールやハイドロキノン類(例えば、4,5−ジヒドロキシ−1,3−ベンゼンジスルホン酸、2,5−ジヒドロキシ−1,4−ベンゼンジスルホン酸、3,4−ジヒドロキシベンゼンスルホン酸、2,3−ジヒドロキシベンゼンスルホン酸、2,5−ジヒドロキシベンゼンスルホン酸、3,4,5−トリヒドロキシベンゼンスルホン酸及びこれらの塩など)、米国特許第5,556,741号明細書の一般式(A)で表されるヒドロキシルアミン類(米国特許第5,556,741号明細書の第4欄の第56行〜第11欄の第22行の記載は本願においても好ましく適用され、本願の明細書の一部として取り込まれる)、特開平11−102045号公報の一般式(I)〜(III)で表される水溶性還元剤は、本発明においても好ましく使用される。
【0119】
また、本発明のハロゲン化銀乳剤には、所望の光波長域に感光性を示す、いわゆる分光感度を付与する目的で、分光増感色素を含有させることができる。青、緑、赤領域の分光増感に用いられる分光増感色素としては、例えば、F.M.Harmer著 Heterocyclic compounds−Cyanine dyes and related compounds (John Wiley & Sons [New York,London] 社刊1964年)に記載されているものを挙げることができる。具体的な化合物の例ならびに分光増感法は、前出の特開昭62−215272号公報の第22頁右上欄〜第38頁に記載のものが好ましく用いられる。また、特に塩化銀含有率の高いハロゲン化銀乳剤粒子の赤感光性分光増感色素としては特開平3−123340号公報に記載された分光増感色素が安定性、吸着の強さ、露光の温度依存性等の観点から非常に好ましい。
【0120】
これらの分光増感色素の添加量は場合に応じて広範囲にわたり、ハロゲン化銀1モル当り、0.5×10-6モル〜1.0×10-2モルの範囲が好ましい。更に好ましくは、1.0×10-6モル〜5.0×10-3モルの範囲である。
【0121】
本発明のハロゲン化銀カラー写真感光材料(以下、単に「感光材料」という場合がある)は、支持体上に、イエロー色素形成カプラーを含有するハロゲン化銀乳剤層と、マゼンタ色素形成カプラーを含有するハロゲン化銀乳剤層と、シアン色素形成カプラーを含有するハロゲン化銀乳剤層とをそれぞれ少なくとも一層有するハロゲン化銀カラー写真感光材料において、前記ハロゲン化銀乳剤層のうち少なくとも一層が、本発明のハロゲン化銀乳剤を含有することを特徴とする。本発明において、前記イエロー色素形成カプラーを含有するハロゲン化銀乳剤層はイエロー発色層として、前記マゼンタ色素形成カプラーを含有するハロゲン化銀乳剤層はマゼンタ発色層として、及び前記シアン色素形成カプラーを含有するハロゲン化銀乳剤層はシアン発色層として機能する。前記イエロー発色層、マゼンタ発色層及びシアン発色層に各々含有されるハロゲン化銀乳剤は、相互に異なる波長領域の光(例えば、青色領域、緑色領域及び赤色領域の光)に対して、感光性を有しているのが好ましい。
【0122】
本発明の感光材料は、前記イエロー発色層、マゼンタ発色層及びシアン発色層以外にも、所望により後述する親水性コロイド層、アンチハレーション層、中間層及び着色層を有していてもよい。
【0123】
本発明の感光材料には、従来公知の写真用素材や添加剤を使用できる。
例えば、写真用支持体としては、透過型支持体や反射型支持体を用いることができる。透過型支持体としては、セルロースナイトレートフィルムやポリエチレンテレフタレートなどの透明フィルム、更には、2,6−ナフタレンジカルボン酸(NDCA)とエチレングリコール(EG)とのポリエステルやNDCAとテレフタル酸とEGとのポリエステル等に磁性層などの情報記録層を設けたものが好ましく用いられる。反射型支持体としては、特に複数のポリエチレン層やポリエステル層でラミネートされ、このような耐水性樹脂層(ラミネート層)の少なくとも一層に酸化チタン等の白色顔料を含有する反射支持体が好ましい。
【0124】
本発明においてさらに好ましい反射支持体としては、ハロゲン化銀乳剤層を設ける側の紙基体上に微小空孔を有するポリオレフィン層を有しているものが挙げられる。ポリオレフィン層は多層から成っていてもよく、その場合、好ましくはハロゲン化銀乳剤層側のゼラチン層に隣接するポリオレフィン層は微小空孔を有さず(例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン)、紙基体上に近い側に微小空孔を有するポリオレフィン(例えばポリプロピレン、ポリエチレン)から成るものがより好ましい。紙基体及び写真構成層の間に位置するこれら多層若しくは一層のポリオレフィン層の密度は0.40〜1.0g/mlであることが好ましく、0.50〜0.70g/mlがより好ましい。また、紙基体及び写真構成層の間に位置するこれら多層若しくは一層のポリオレフィン層の厚さは10〜100μmが好ましく、15〜70μmがさらに好ましい。また、ポリオレフィン層と紙基体の厚さの比は0.05〜0.2が好ましく、0.1〜0.15がさらに好ましい。
【0125】
また、上記紙基体の写真構成層とは逆側(裏面)にポリオレフィン層を設けることも、反射支持体の剛性を高める点から好ましく、この場合、裏面のポリオレフィン層は表面が艶消しされたポリエチレン又はポリプロピレンが好ましく、ポリプロピレンがより好ましい。裏面のポリオレフィン層は5〜50μmが好ましく、10〜30μmがより好ましく、さらに密度が0.7〜1.1g/mlであることが好ましい。本発明における反射支持体において、紙基体上に設けるポリオレフィン層に関する好ましい態様については、特開平10−333277号公報、同10−333278号公報、同11−52513号公報、同11−65024号公報、EP0880065号明細書、及びEP0880066号明細書に記載されている例が挙げられる。
【0126】
更に前記の耐水性樹脂層中には蛍光増白剤を含有するのが好ましい。また、前記蛍光増白剤を分散含有する親水性コロイド層を、別途形成してもよい。前記蛍光増白剤として、好ましくは、ベンゾオキサゾール系、クマリン系、ピラゾリン系を用いることができ、更に好ましくは、ベンゾオキサゾリルナフタレン系及びベンゾオキサゾリルスチルベン系の蛍光増白剤である。使用量は、特に限定されていないが、好ましくは1〜100mg/m2である。耐水性樹脂に混合する場合の混合比は、好ましくは樹脂に対して0.0005〜3質量%であり、更に好ましくは0.001〜0.5質量%である。
【0127】
反射型支持体としては、透過型支持体、又は上記のような反射型支持体上に、白色顔料を含有する親水性コロイド層を塗設したものでもよい。また、反射型支持体は、鏡面反射性又は第2種拡散反射性の金属表面をもつ支持体であってもよい。
【0128】
また、本発明の感光材料に用いられる支持体としては、ディスプレイ用に白色ポリエステル系支持体又は白色顔料を含む層がハロゲン化銀乳剤層を有する側の支持体上に設けられた支持体を用いてもよい。更に鮮鋭性を改良するために、アンチハレーション層を支持体のハロゲン化銀乳剤層塗布側又は裏面に塗設するのが好ましい。特に反射光でも透過光でもディスプレイが観賞できるように、支持体の透過濃度を0.35〜0.8の範囲に設定するのが好ましい。
【0129】
本発明の感光材料には、画像のシャープネス等を向上させる目的で親水性コロイド層に、欧州特許EP0,337,490A2号明細書の第27〜76頁に記載の、処理により脱色可能な染料(中でもオキソノール系染料)を感光材料の680nmに於ける光学反射濃度が0.70以上になるように添加したり、支持体の耐水性樹脂層中に2〜4価のアルコール類(例えばトリメチロールエタン)等で表面処理された酸化チタンを12質量%以上(より好ましくは14質量%以上)含有させるのが好ましい。
【0130】
本発明の感光材料には、イラジエーションやハレーションを防止したり、セーフライト安全性等を向上させる目的で親水性コロイド層に、欧州特許EP0337490A2号明細書の第27〜76頁に記載の、処理により脱色可能な染料(中でもオキソノール染料、シアニン染料)を添加することが好ましい。さらに、欧州特許EP0819977号明細書に記載の染料も本発明に好ましく添加される。これらの水溶性染料の中には使用量を増やすと色分離やセーフライト安全性を悪化するものもある。色分離を悪化させないで使用できる染料としては、特開平5−127324号公報、同5−127325号公報、同5−216185号公報に記載された水溶性染料が好ましい。
【0131】
本発明においては、水溶性染料の代わり、あるいは水溶性染料と併用しての処理で脱色可能な着色層が用いられる。用いられる処理で脱色可能な着色層は、乳剤層に直かに接してもよく、ゼラチンやハイドロキノンなどの処理混色防止剤を含む中間層を介して接するように配置されていてもよい。この着色層は、着色された色と同種の原色に発色する乳剤層の下層(支持体側)に設置されることが好ましい。各原色毎に対応する着色層を全て個々に設置することも、このうちに一部のみを任意に選んで設置することも可能である。また複数の原色域に対応する着色を行った着色層を設置することも可能である。着色層の光学反射濃度は、露光に使用する波長域(通常のプリンター露光においては400nm〜700nmの可視光領域、走査露光の場合には使用する走査露光光源の波長)において最も光学濃度の高い波長における光学濃度値が0.2以上3.0以下であることが好ましい。さらに好ましくは0.5以上2.5以下、特に0.8以上2.0以下が好ましい。
【0132】
着色層を形成するためには、従来公知の方法が適用できる。例えば、特開平2−282244号公報の3頁右上欄から8頁に記載された染料や、特開平3−7931号公報の3頁右上欄から11頁左下欄に記載された染料のように固体微粒子分散体の状態で親水性コロイド層に含有させる方法、アニオン性色素をカチオンポリマーに媒染する方法、色素をハロゲン化銀等の微粒子に吸着させて層中に固定する方法、特開平1−239544号公報に記載されているようなコロイド銀を使用する方法などである。色素の微粉末を固体状で分散する方法としては、例えば、少なくともpH6以下では実質的に水不溶性であるが、少なくともpH8以上では実質的に水溶性である微粉末染料を含有させる方法が特開平2−308244号公報の第4〜13頁に記載されている。また、例えば、アニオン性色素をカチオンポリマーに媒染する方法としては、特開平2−84637号公報の第18〜26頁に記載されている。光吸収剤としてのコロイド銀の調製法については米国特許第2,688,601号明細書、同第3,459,563号明細書に示されている。これらの方法のなかで微粉末染料を含有させる方法、コロイド銀を使用する方法などが好ましい。
【0133】
本発明のハロゲン化銀写真感光材料は、カラーネガフィルム、カラーポジフィルム、カラー反転フィルム、カラー反転印画紙、カラー印画紙等に用いられるが、中でもカラー印画紙として用いるのが好ましい。本発明においてカラー印画紙は、イエロー発色性ハロゲン化銀乳剤層、マゼンタ発色性ハロゲン化銀乳剤層及びシアン発色性ハロゲン化銀乳剤層をそれぞれ少なくとも1層ずつ有してなることが必要で、一般には、これらのハロゲン化銀乳剤層は支持体から近い順にイエロー発色性ハロゲン化銀乳剤層、マゼンタ発色性ハロゲン化銀乳剤層、シアン発色性ハロゲン化銀乳剤層である。
【0134】
しかしながら、これとは異なった層構成を取っても構わない。
イエローカプラーを含有するハロゲン化銀乳剤層は支持体上のいずれの位置に配置されても構わないが、該イエローカプラー含有層にハロゲン化銀平板粒子を含有する場合は、マゼンタカプラー含有ハロゲン化銀乳剤層又はシアンカプラー含有ハロゲン化銀乳剤層の少なくとも一層よりも支持体から離れた位置に塗設されていることが好ましい。また、発色現像促進、脱銀促進、増感色素による残色の低減の観点からは、イエローカプラー含有ハロゲン化銀乳剤層は他のハロゲン化銀乳剤層より、支持体から最も離れた位置に塗設されていることが好ましい。更に、Blix退色の低減の観点からは、シアンカプラー含有ハロゲン化銀乳剤層は他のハロゲン化銀乳剤層の中央の層が好ましく、光退色の低減の観点からはシアンカプラー含有ハロゲン化銀乳剤層は最下層が好ましい。また、イエロー、マゼンタ及びシアンのそれぞれの発色性層は2層又は3層からなってもよい。例えば、特開平4−75055号公報、同9−114035号公報、同10−246940号公報、米国特許第5,576,159号明細書等に記載のように、ハロゲン化銀乳剤を含有しないカプラー層をハロゲン化銀乳剤層に隣接して設け、発色層とすることも好ましい。
【0135】
本発明において適用されるハロゲン化銀乳剤やその他の素材(添加剤など)及び写真構成層(層配置など)、並びにこの感光材料を処理するために適用される処理法や処理用添加剤としては、特開昭62−215272号公報、特開平2−33144号公報、欧州特許EP0,355,660A2号明細書に記載されているもの、特に欧州特許EP0,355,660A2号明細書に記載されているものが好ましく用いられる。更には、特開平5−34889号公報、同4−359249号公報、同4−313753号公報、同4−270344号公報、同5−66527号公報、同4−34548号公報、同4−145433号公報、同2−854号公報、同1−158431号公報、同2−90145号公報、同3−194539号公報、同2−93641号公報、欧州特許公開第0520457A2号明細書等に記載のハロゲン化銀カラー写真感光材料やその処理方法も好ましい。
【0136】
特に、本発明においては、前記の反射型支持体やハロゲン化銀乳剤、更にはハロゲン化銀粒子中にドープされる異種金属イオン種、ハロゲン化銀乳剤の保存安定剤又はカブリ防止剤、化学増感法(増感剤)、分光増感法(分光増感剤)、シアン、マゼンタ、イエローカプラー及びその乳化分散法、色像保存性改良剤(ステイン防止剤や褪色防止剤)、染料(着色層)、ゼラチン種、感光材料の層構成や感光材料の被膜pHなどについては、下記表1に示す公報の各箇所に記載のものが特に好ましく適用できる。
【0137】
【表1】
Figure 0004159815
【0138】
本発明において用いられるシアン、マゼンタ及びイエローカプラーとしては、その他、特開昭62−215272号公報の第91頁右上欄4行目〜121頁左上欄6行目、特開平2−33144号公報の第3頁右上欄14行目〜18頁左上欄末行目と第30頁右上欄6行目〜35頁右下欄11行目やEP0355,660A2号明細書の第4頁15行目〜27行目、5頁30行目〜28頁末行目、45頁29行目〜31行目、47頁23行目〜63頁50行目に記載のカプラーも有用である。
また、本発明はWO−98/33760号の一般式(II)及び(III)、特開平10−221825号公報の一般式(D)で表される化合物を添加してもよく、好ましい。
【0139】
本発明に使用可能なシアン色素形成カプラー(単に、「シアンカプラー」という場合がある)としては、ピロロトリアゾール系カプラーが好ましく用いられ、特開平5−313324号公報の一般式(I)又は(II)で表されるカプラー及び特開平6−347960号公報の一般式(I)で表されるカプラー並びにこれらの公報に記載されている例示カプラーが特に好ましい。また、フェノール系、ナフトール系のシアンカプラーも好ましく、例えば、特開平10−333297号公報に記載の一般式(ADF)で表されるシアンカプラーが好ましい。上記以外のシアンカプラーとしては、欧州特許EP0488248号明細書及びEP0491197A1号明細書に記載のピロロアゾール型シアンカプラー、米国特許第5,888,716号に記載の2,5−ジアシルアミノフェノールカプラー、米国特許第4,873,183号明細書、同第4,916,051号明細書に記載の6位に電子吸引性基、水素結合基を有するピラゾロアゾール型シアンカプラー、特に、特開平8−171185号公報、同8−311360号公報、同8−339060号公報に記載の6位にカルバモイル基を有するピラゾロアゾール型シアンカプラーも好ましい。
【0140】
また、特開平2−33144号公報に記載のジフェニルイミダゾール系シアンカプラーの他に、欧州特許EP0333185A2号明細書に記載の3−ヒドロキシピリジン系シアンカプラー(中でも具体例として列挙されたカプラー(42)の4当量カプラーに塩素離脱基をもたせて2当量化したものや、カプラー(6)や(9)が特に好ましい)や特開昭64−32260号公報に記載された環状活性メチレン系シアンカプラー(中でも具体例として列挙されたカプラー例3、8、34が特に好ましい)、欧州特許EP0456226A1号明細書に記載のピロロピラゾール型シアンカプラー、欧州特許EP0484909号明細書に記載のピロロイミダゾール型シアンカプラーを使用することもできる。
【0141】
なお、これらのシアンカプラーのうち、特開平11−282138号公報に記載の一般式(I)で表されるピロロアゾール系シアンカプラーが特に好ましく、該特許の段落番号0012〜0059の記載は例示シアンカプラー(1)〜(47)を含め、本願にそのまま適用され、本願の明細書の一部として好ましく取り込まれる。
【0142】
本発明に用いられるマゼンタ色素形成カプラー(単に、「マゼンタカプラー」という場合がある)としては、前記の表の公知文献に記載されたような5−ピラゾロン系マゼンタカプラーやピラゾロアゾール系マゼンタカプラーが用いられるが、中でも色相や画像安定性、発色性等の点で特開昭61−65245号公報に記載されたような2級又は3級アルキル基がピラゾロトリアゾール環の2、3又は6位に直結したピラゾロトリアゾールカプラー、特開昭61−65246号公報に記載されたような分子内にスルホンアミド基を含んだピラゾロアゾールカプラー、特開昭61−147254号公報に記載されたようなアルコキシフェニルスルホンアミドバラスト基を持つピラゾロアゾールカプラーや欧州特許第226,849A号明細書や同第294,785A号明細書に記載されたような6位にアルコキシ基やアリールオキシ基をもつピラゾロアゾールカプラーの使用が好ましい。特に、マゼンタカプラーとしては特開平8−122984号公報に記載の一般式(M−I)で表されるピラゾロアゾールカプラーが好ましく、該公報の段落番号0009〜0026はそのまま本願に適用され、本願の明細書の一部として取り込まれる。これに加えて、欧州特許第854384号明細書、同第884640号明細書に記載の3位と6位の両方に立体障害基を有するピラゾロアゾールカプラーも好ましく用いられる。
【0143】
また、イエロー色素形成カプラー(単に、「イエローカプラー」という場合がある)としては、前記表中に記載の化合物の他に、欧州特許EP0447969A1号明細書に記載のアシル基に3〜5員の環状構造を有するアシルアセトアミド型イエローカプラー、欧州特許EP0482552A1号明細書に記載の環状構造を有するマロンジアニリド型イエローカプラー、欧州公開特許第953870A1号明細書、同第953871A1号明細書、同第953872A1号明細書、同第953873A1号明細書、同第953874A1号明細書、同第953875A1号明細書等に記載のピロール−2又は3−イル若しくはインドール−2又は3−イルカルボニル酢酸アニリド系カプラー、米国特許第5,118,599号明細書に記載されたジオキサン構造を有するアシルアセトアミド型イエローカプラーが好ましく用いられる。その中でも、アシル基が1−アルキルシクロプロパン−1−カルボニル基であるアシルアセトアミド型イエローカプラー、アニリドの一方がインドリン環を構成するマロンジアニリド型イエローカプラーの使用が特に好ましい。これらのカプラーは、単独あるいは併用することができる。
【0144】
本発明に使用するカプラーは、前出表中記載の高沸点有機溶媒の存在下で(又は不存在下で)ローダブルラテックスポリマー(例えば米国特許第4,203,716号明細書)に含浸させて、又は水不溶性かつ有機溶媒可溶性のポリマーとともに溶かして親水性コロイド水溶液に乳化分散させることが好ましい。好ましく用いることのできる水不溶性かつ有機溶媒可溶性のポリマーは、米国特許第4,857,449号明細書の第7欄〜15欄及び国際公開WO88/00723号明細書の第12頁〜30頁に記載の単独重合体又は共重合体が挙げられる。より好ましくはメタクリレート系あるいはアクリルアミド系ポリマー、特にアクリルアミド系ポリマーの使用が色像安定性等の上で好ましい。
【0145】
本発明においては公知の混色防止剤を用いることができるが、その中でも以下に挙げる公報等に記載のものが好ましい。
例えば、特開平5−333501号公報に記載の高分子量のレドックス化合物、WO98/33760号明細書、米国特許第4,923,787号明細書等に記載のフェニドンやヒドラジン系化合物、特開平5−249637号公報、特開平10−282615号公報及び独国特許第19629142A1号明細書等に記載のホワイトカプラーを用いることができる。また、特に現像液のpHを上げ、現像の迅速化を行う場合には独国特許第19618786A1号明細書、欧州特許第839623A1号明細書、欧州特許第842975A1号明細書、独国特許19806846A1号明細書及び仏国特許第2760460A1号明細書等に記載のレドックス化合物を用いることも好ましい。
【0146】
本発明においては、紫外線吸収剤としてモル吸光係数の高いトリアジン骨核を有する化合物を用いることが好ましく、例えば、以下の公報等に記載の化合物を用いることができる。これらは、感光性層又は/及び非感光性に好ましく添加される。例えば、特開昭46−3335号公報、同55−152776号公報、特開平5−197074号公報、同5−232630号公報、同5−307232号公報、同6−211813号公報、同8−53427号公報、同8−234364号公報、同8−239368号公報、同9−31067号公報、同10−115898号公報、同10−147577号公報、同10−182621号公報、独国特許第19739797A号明細書、欧州特許第711804A号明細書及び特表平8−501291号公報等に記載されている化合物を使用できる。
【0147】
本発明において感光材料に用いることのできる結合剤又は保護コロイドとしては、ゼラチンを用いることが有利であるが、それ以外の親水性コロイドを単独であるいはゼラチンとともに用いることができる。好ましいゼラチンとしては、鉄、銅、亜鉛、マンガン等の不純物として含有される重金属は、好ましくは5ppm以下、更に好ましくは3ppm以下である。また、感光材料中に含まれるカルシウム量は、好ましくは20mg/m2以下、更に好ましくは10mg/m2以下、最も好ましくは5mg/m2以下である。
【0148】
本発明においては、親水性コロイド層中に繁殖して画像を劣化させる各種の黴や細菌を防ぐために、特開昭63−271247号公報に記載のような防菌・防黴剤を添加するのが好ましい。さらに、感光材料の被膜pHは4.0〜7.0が好ましく、より好ましくは4.0〜6.5である。
【0149】
本発明において、現像進行性、及び定着漂白性、残色を満足するために、写真構成層全体の膜厚が3μm〜7.5μmであることが好ましく、更に3μm〜6.5μmであることが好ましい。乾燥膜厚の評価方法は、乾燥膜剥離前後の膜厚の変化、あるいは断面の光学顕微鏡や電子顕微鏡での観察により測定することができる。本発明において、現像進行性と乾燥速度を上げることを両立するために、膨潤膜厚が8μm〜19μmであることが好ましく、更に9μm〜18μmであることが好ましい。膨潤膜厚の測定としては、35℃の水溶液中に乾燥した感光材料を浸し、膨潤して十分平衡に達した状態で打点方法にて測定することができる。
【0150】
本発明においては、感光材料の塗布安定性向上、静電気発生防止、帯電量調節等の点から界面活性剤を感光材料に添加することができる。界面活性剤としてはアニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、ベタイン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤があり、例えば特開平5−333492号公報に記載のものが挙げられる。本発明に用いる界面活性剤としては、フッ素原子含有の界面活性剤が好ましい。特に、フッ素原子含有界面活性剤を好ましく用いることができる。これらのフッ素原子含有界面活性剤は単独で用いても、従来公知の他の界面活性剤と併用しても構わないが、好ましくは従来公知の他の界面活性剤との併用である。これらの界面活性剤の感光材料への添加量は特に限定されるものではないが、一般的には、1×10-5〜1g/m2、好ましくは1×10-4〜1×10-1g/m2、更に好ましくは1×10-3〜1×10-2g/m2である。
【0151】
本発明の感光材料及びこれを用いる画像形成方法は、画像情報に応じて光を照射される露光工程と、前記光照射された感光材料を現像する現像工程とにより、画像を形成する。
本発明の感光材料及び画像形成方法は、陰極線(CRT)を用いた走査露光方式にも適している。陰極線管露光装置は、レーザーを用いた装置に比べて、簡便でかつコンパクトであり、低コストになる。また、光軸や色の調整も容易である。画像露光に用いる陰極線管には、必要に応じてスペクトル領域に発光を示す各種発光体が用いられる。例えば赤色発光体、緑色発光体、青色発光体のいずれか1種、あるいは2種以上が混合されて用いられる。スペクトル領域は、上記の赤、緑、青に限定されず、黄色、橙色、紫色或いは赤外領域に発光する蛍光体も用いられる。特に、これらの発光体を混合して白色に発光する陰極線管がしばしば用いられる。
【0152】
感光材料が異なる分光感度分布を有する複数の感光性層を持ち、陰極性管も複数のスペクトル領域の発光を示す蛍光体を有する場合には、複数の色を一度に露光、即ち陰極線管に複数の色の画像信号を入力して管面から発光させてもよい。各色ごとの画像信号を順次入力して各色の発光を順次行わせ、その色以外の色をカットするフィルムを通して露光する方法(面順次露光)を採ってもよく、一般には、面順次露光の方が、高解像度の陰極線管を用いることができるため、高画質化のためには好ましい。
【0153】
本発明の感光材料及び画像形成方法には、ガスレーザー、発光ダイオード、半導体レーザー、半導体レーザーあるいは半導体レーザーを励起光源に用いた固体レーザーと非線形光学結晶を組合わせた第二高調波発光光源(SHG)等の単色高密度光を用いたデジタル走査露光方式が好ましく使用される。システムをコンパクトで、安価なものにするために半導体レーザー、半導体レーザーあるいは固体レーザーと非線形光学結晶を組合わせた第二高調波発生光源(SHG)を使用することが好ましい。特にコンパクトで、安価、更に寿命が長く安定性が高い装置を設計するためには半導体レーザーの使用が好ましく、露光光源の少なくとも一つは半導体レーザーを使用することが好ましい。
【0154】
このような走査露光光源を使用する場合、本発明の感光材料の分光感度極大波長は、使用する走査露光用光源の波長により任意に設定することができる。半導体レーザーを励起光源に用いた固体レーザーあるいは半導体レーザーと非線形光学結晶を組合わせて得られるSHG光源では、レーザーの発振波長を半分にできるので、青色光、緑色光が得られる。従って、感光材料の分光感度極大は通常の青、緑、赤の3つの波長領域に持たせることが可能である。このような走査露光における露光時間は、画素密度を400dpiとした場合の画素サイズを露光する時間として定義すると、好ましい露光時間としては10-4秒以下、更に好ましくは10-6秒以下である。
【0155】
本発明のハロゲン化銀カラー写真感光材料及び画像形成方法には、発光波長420nm〜460nmの青色レーザーのコヒーレント光により像様露光することが好ましい。青色レーザーの中でも、青色半導体レーザーを用いることが特に好ましい。
レーザー光源として具体的には、波長430〜450nmの青色半導体レーザー(2001年3月 第48回応用物理学関係連合講演会で日亜化学(株)発表)、半導体レーザー(発振波長 約940nm)を導波路状の反転ドメイン構造を有するLiNbO3のSHG結晶により波長変換して取り出した約470nmの青色レーザー、半導体レーザー(発振波長 約1060nm)を導波路状の反転ドメイン構造を有するLiNbO3のSHG結晶により波長変換して取り出した約530nmの緑色レーザー、波長約685nmの赤色半導体レーザー(日立タイプNo.HL6738MG)、波長約650nmの赤色半導体レーザー(日立タイプNo.HL6501MG)などが好ましく用いられる。
【0156】
本発明の露光から発色現像までの時間及び発色現像時間の範囲で、以下の公知資料に記載の露光、現像システムと組み合わせることで好ましく用いることができる。前記現像システムとしては、特開平10−333253号公報に記載の自動プリント並びに現像システム、特開2000−10206号公報に記載の感光材料搬送装置、特開平11−215312号公報に記載の画像読取装置を含む記録システム、特開平11−88619号公報並びに特開平10−202950号公報に記載のカラー画像記録方式からなる露光システム、特開平10−210206号公報に記載の遠隔診断方式を含むデジタルフォトプリントシステム、及び特願平10−159187号公報に記載の画像記録装置を含むフォトプリントシステムが挙げられる。
【0157】
本発明に適用できる好ましい走査露光方式については、前記の表に掲示した公報に詳しく記載されている。
【0158】
本発明の感光材料及び画像形成方法においてプリンター露光する際、米国特許第4,880,726号明細書に記載のバンドストップフィルターを用いることが好ましい。これによって光混色が取り除かれ、色再現性が著しく向上する。
本発明においては、欧州特許EP0789270A1明細書や同EP0789480A1号明細書に記載のように、画像情報を付与する前に、予め、黄色のマイクロドットパターンを前露光し、複写規制を施しても構わない。
【0159】
本発明の感光材料及び画像形成方法の処理には、特開平2−207250号公報の第26頁右下欄1行目〜34頁右上欄9行目、及び特開平4−97355号公報の第5頁左上欄17行目〜18頁右下欄20行目に記載の処理素材や処理方法が好ましく適用できる。また、この現像液に使用する保恒剤としては、前記の表に掲示した公報に記載の化合物が好ましく用いられる。
【0160】
本発明は迅速処理適性を有する感光材料及び画像形成方法として適用される。発色現像時間は28秒以下、好ましくは25秒以下6秒以上、より好ましくは20秒以下6秒以上である。同様に、漂白定着時間は好ましくは30秒以下、更に好ましくは25秒以下6秒以上、より好ましくは20秒以下6秒以上である。また、水洗又は安定化時間は、好ましくは60秒以下、更に好ましくは40秒以下6秒以上である。
なお、発色現像時間とは、感光材料が発色現像液中に入ってから次の処理工程の漂白定着液に入るまでの時間をいう。例えば、自動現像機などで処理される場合には、感光材料が発色現像液中に浸漬されている時間(いわゆる液中時間)と、感光材料が発色現像液を離れ次の処理工程の漂白定着浴に向けて空気中を搬送されている時間(いわゆる空中時間)との両者の合計を発色現像時間という。同様に、漂白定着時間とは、感光材料が漂白定着液中に入ってから次の水洗又は安定浴に入るまでの時間をいう。また、水洗又は安定化時間とは、感光材料が水洗又は安定化液中に入ってから乾燥工程に向けて液中にある時間(いわゆる液中時間)をいう。
【0161】
本発明の感光材料及び画像形成方法いおいて露光後、現像する方法としては、従来のアルカリ剤と現像主薬を含む現像液で現像する方法、現像主薬を感光材料に内蔵し、現像主薬を含まないアルカリ液などのアクチベーター液で現像する方法などの湿式方式のほか、処理液を用いない熱現像方式などを用いることができる。特に、アクチベーター方法は、現像主薬を処理液に含まないため、処理液の管理や取扱いが容易であり、また廃液処理時の負荷が少なく環境保全上の点からも好ましい方法である。
アクチベーター方法において、感光材料中に内蔵される現像主薬又はその前駆体としては、例えば、特開平8−234388号公報、同9−152686号公報、同9−152693号公報、同9−211814号公報、同9−160193号公報に記載されたヒドラジン型化合物が好ましい。
【0162】
また、感光材料の塗布銀量を低減し、過酸化水素を用いた画像増幅処理(補力処理)する現像方法も好ましく用いられる。特に、この方法をアクチベーター方法に用いることは好ましい。具体的には、特開平8−297354号公報、同9−152695号公報に記載された過酸化水素を含むアクチベーター液を用いた画像形成方法が好ましく用いられる。前記アクチベーター方法において、アクチベーター液で処理後、通常脱銀処理されるが、低銀量の感光材料を用いた画像増幅処理方法では、脱銀処理を省略し、水洗又は安定化処理といった簡易な方法を行うことができる。また、感光材料から画像情報をスキャナー等で読み取る方式では、撮影用感光材料などの様に高銀量の感光材料を用いた場合でも、脱銀処理を不要とする処理形態を採用することができる。
【0163】
本発明で用いられるアクチベーター液、脱銀液(漂白/定着液)、水洗及び安定化液の処理素材や処理方法は公知のものを用いることができる。好ましくは、リサーチ・ディスクロージャーItem 36544(1994年9月)第536頁〜第541頁、特開平8−234388号公報に記載されたものを用いることができる。
【0164】
【実施例】
以下に、本発明を実施例に基づきさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0165】
実施例1
(乳剤B−1の調製)
石灰処理ゼラチン3%水溶液1000mlをpH3.5、pCl1.5に調整し、硝酸銀を2.12モル含む水溶液と塩化ナトリウムを2.2モル含む水溶液を激しく攪拌しながら50℃で同時に添加混合した。硝酸銀の添加が80%の時点から90%の時点にかけて臭化カリウムを、出来上がりのハロゲン化銀1モルあたり3モル%になるように添加した。同じく硝酸銀の添加が80%の時点から90%の時点にかけて、K[Fe(CN)]水溶液を出来上がりのハロゲン化銀1モルあたりFe量が2.5×10−5モルになる量を添加した。硝酸銀の添加が82%の時点から88%の時点にかけて、K[IrCl]水溶液を出来上がりのハロゲン化銀1モルあたりIr量が5.3×10−8モルになる量を添加した。硝酸銀の添加が90%終了した時点で沃化カリウム水溶液を、出来上がりのハロゲン化銀1モルあたりI量が0.25モル%になるように、及びK[Ir(HO)Cl]水溶液を出来上がりのハロゲン化銀1モルあたりIr量が8.0×10−7モルになる量を添加した。40℃で脱塩処理を施した後、石灰処理ゼラチン150gを加え、pH5.5、pCl1.9に調整した。得られた粒子は球相当径0.73μm、変動係数8.5%の立方体塩臭沃化銀乳剤であった。
この乳剤を40℃で溶解し、ベンゼンチオスルフォン酸ナトリウムをハロゲン化銀1モルあたり1.5×10−5モル添加し、硫黄増感剤としてチオ硫酸ナトリウム5水和物と金増感剤としてビス(1,4,5−トリメチル−1,2,4−トリアゾリウム−3−チオラート)オーレート(I)テトラフルオロボレートを用い60℃にて最適になるように熟成した。40℃に降温後、増感色素Aをハロゲン化銀1モルあたり1.9×10−4モル、増感色素Bをハロゲン化銀1モルあたり1.0×10−4モル、1−フェニル−5−メルカプトテトラゾールをハロゲン化銀1モルあたり2.0×10−4モル、1−(5−メチルウレイドフェニル)−5−メルカプトテトラゾールをハロゲン化銀1モルあたり2.0×10−4モル、臭化カリウムをハロゲン化銀1モルあたり1.8×10−3モル添加した。このようにして得られた乳剤を、乳剤B−1とした。
【0166】
【化9】
Figure 0004159815
【0167】
(乳剤B−2、B−3の調製)
乳剤B−1に対して、同時に添加する硝酸銀と塩化ナトリウムの添加速度を変え、添加するK[Fe(CN)]、K[IrCl]及びK[Ir(HO)Cl]の量及び脱塩処理後に添加する各種化合物の量を変更する以外は同様にして乳剤B−2、B−3を得た。乳剤B−2及びB−3は球相当径が各々0.68μm及び0.17μm、変動係数が各々8.3%及び10.3%の立方体塩臭沃化銀乳剤であった。
【0168】
(乳剤G−1の調製)
乳剤B−1に対して、同時に添加する硝酸銀と塩化ナトリウムの添加速度及び温度を変え、K[Fe(CN)]水溶液を硝酸銀の添加が75%の時点から90%の時点にかけて添加するように変更し、K[IrCl]水溶液を硝酸銀の添加が77%の時点から88%の時点にかけて添加するように変更し、更に添加するK[Fe(CN)]、K[IrCl]及びK[Ir(HO)Cl]の量を変更し、40℃で脱塩処理を施した後、石灰処理ゼラチン150gを加え、pH5.5、pCl1.9に調整した。得られた粒子は球相当径0.44μm、変動係数9.3%の立方体塩臭沃化銀乳剤であった。
この乳剤を40℃で溶解し、ベンゼンチオスルフォン酸ナトリウムをハロゲン化銀1モルあたり2×10−5モル添加し、硫黄増感剤としてチオ硫酸ナトリウム5水和物と金増感剤としてビス(1,4,5−トリメチル−1,2,4−トリアゾリウム−3−チオラート)オーレート(I)テトラフルオロボレートを用い60℃にて最適になるように熟成した。40℃に降温後、増感色素Cをハロゲン化銀1モルあたり7.2×10−4モル、1−フェニル−5−メルカプトテトラゾールをハロゲン化銀1モルあたり2.2×10−4モル、1−(5−メチルウレイドフェニル)−5−メルカプトテトラゾールをハロゲン化銀1モルあたり9×10−4モル、臭化カリウムをハロゲン化銀1モルあたり8×10−3モル添加した。このようにして得られた乳剤を、乳剤G−1とした。
【0169】
【化10】
Figure 0004159815
【0170】
(乳剤G−2、G−3の調製)
乳剤G−1に対して、同時に添加する硝酸銀と塩化ナトリウムの添加速度を変え、添加するK[Fe(CN)]、K[IrCl]及びK[Ir(HO)Cl]の量及び脱塩処理後に添加する各種化合物の量を変更する以外は同様にして乳剤G−2、G−3を得た。乳剤G−2及びG−3は球相当径が各々0.38μm及び0.19μm、変動係数が各々9.0%及び11.0%の立方体塩臭沃化銀乳剤であった。
【0171】
(乳剤R−1〜R−3の調製)
乳剤G−1〜G−3に対して、増感色素の代わりに増感色素H及び化合物Iを用い、増感色素H及びIの量を変更する以外は同様にして乳剤R−1〜R−3を得た。乳剤R−1〜R−3は球相当径が各々0.44μm、0.38μm及び0.19μm、変動係数が各々9.7%、9.1%及び12.5%の立方体塩臭沃化銀乳剤であった。
【0172】
【化11】
Figure 0004159815
【0173】
【化12】
Figure 0004159815
【0174】
紙の両面をポリエチレン樹脂で被覆してなる支持体の表面に、コロナ放電処理を施した後、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムを含むゼラチン下塗層を設け、さらに第一層〜第七層の写真構成層を順次塗設して、以下に示す層構成のハロゲン化銀カラー写真感光材料の試料を作製した。各写真構成層用の塗布液は、以下のようにして調製した。
【0175】
第一層塗布液調製
イエローカプラー(ExY)57g、色像安定剤(Cpd−1)7g、色像安定剤(Cpd−2)4g、色像安定剤(Cpd−3)7g、色像安定剤(Cpd−8)2gを溶媒(Solv−1)21g及び酢酸エチル80mlに溶解し、この液を4gのドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムを含む23.5質量%ゼラチン水溶液220g中に高速攪拌乳化機(ディゾルバー)で乳化分散し、水を加えて900gの乳化分散物Aを調製した。
一方、前記乳化分散物Aと乳剤B−1を混合溶解し、後記組成となるように第一層塗布液を調製した。乳剤塗布量は、銀量換算塗布量を示す。
【0176】
第二層〜第七層用の塗布液も第一層塗布液と同様の方法で調製した。各層のゼラチン硬化剤としては、1−オキシ−3,5−ジクロロ−s−トリアジンナトリウム塩(H−1)、(H−2)、(H−3)を用いた。また、各層にAb−1、Ab−2、Ab−3、及びAb−4をそれぞれ全量が15.0mg/m2、60.0mg/m2、5.0mg/m2及び10.0mg/m2となるように添加した。
【0177】
【化13】
Figure 0004159815
【0178】
【化14】
Figure 0004159815
【0179】
また、緑感性乳剤層および赤感性乳剤層に対し、1−フェニル−5−メルカプトテトラゾールを、それぞれハロゲン化銀1モル当り1.0×10-3モルおよび5.9×10-4モル添加した。さらに、第二層、第四層および第六層にも1−フェニル−5−メルカプトテトラゾールを、それぞれ0.2mg/m2、0.2mg/m2および0.6mg/m2となるように添加した。
赤感性乳剤層にメタクリル酸とアクリル酸ブチルの共重合体ラテックス(質量比1:1、平均分子量200000〜400000)を0.05g/m2添加した。また、第二層、第四層および第六層にカテコール−3,5−ジスルホン酸二ナトリウムをそれぞれ6mg/m2、6mg/m2、18mg/m2となるように添加した。また、イラジエーション防止のために、以下の染料(カッコ内は塗布量を表す)を添加した。
【0180】
【化15】
Figure 0004159815
【0181】
(層構成)
以下に、各層の構成を示す。数字は塗布量(g/m2)を表す。ハロゲン化銀乳剤は、銀換算塗布量を表す。
支持体
ポリエチレン樹脂ラミネート紙
[第一層側のポリエチレン樹脂に白色顔料(TiO2;含有率16質量%、ZnO;含有率4質量%)と蛍光増白剤(4,4’−ビス(5−メチルベンゾオキサゾリル)スチルベン。含有率0.03質量%)、青味染料(群青)を含む]
第一層(イエロー画像形成青感性乳剤層)
乳剤B−1 0.24
ゼラチン 1.08
イエローカプラー(ExY) 0.46
色像安定剤(Cpd−1) 0.06
色像安定剤(Cpd−2) 0.03
色像安定剤(Cpd−3) 0.06
色像安定剤(Cpd−8) 0.02
溶媒(Solv−1) 0.17
【0182】
第二層(混色防止層)
ゼラチン 0.55
混色防止剤(Cpd−4) 0.05
色像安定剤(Cpd−5) 0.01
色像安定剤(Cpd−6) 0.06
色像安定剤(Cpd−7) 0.01
溶媒(Solv−1) 0.03
溶媒(Solv−2) 0.11
【0183】
第三層(マゼンタ画像形成緑感性乳剤層)
乳剤G−1 0.15
ゼラチン 1.42
マゼンタカプラー(ExM) 0.15
紫外線吸収剤(UV−A) 0.14
色像安定剤(Cpd−2) 0.02
色像安定剤(Cpd−4) 0.002
色像安定剤(Cpd−6) 0.09
色像安定剤(Cpd−8) 0.02
色像安定剤(Cpd−9) 0.03
色像安定剤(Cpd−10) 0.01
色像安定剤(Cpd−11) 0.0001
溶媒(Solv−3) 0.11
溶媒(Solv−4) 0.22
溶媒(Solv−5) 0.20
【0184】
第四層(混色防止層)
ゼラチン 0.40
混色防止剤(Cpd−4) 0.03
色像安定剤(Cpd−5) 0.006
色像安定剤(Cpd−6) 0.05
色像安定剤(Cpd−7) 0.004
溶媒(Solv−1) 0.02
溶媒(Solv−2) 0.08
【0185】
第五層(シアン画像形成赤感性乳剤層)
乳剤R−1 0.13
ゼラチン 1.20
シアンカプラー(ExC−2) 0.13
シアンカプラー(ExC−3) 0.03
色像安定剤(Cpd−1) 0.05
色像安定剤(Cpd−6) 0.06
色像安定剤(Cpd−7) 0.02
色像安定剤(Cpd−9) 0.04
色像安定剤(Cpd−10) 0.01
色像安定剤(Cpd−14) 0.01
色像安定剤(Cpd−15) 0.12
色像安定剤(Cpd−16) 0.03
色像安定剤(Cpd−17) 0.09
色像安定剤(Cpd−18) 0.07
溶媒(Solv−5) 0.15
溶媒(Solv−8) 0.05
【0186】
第六層(紫外線吸収層)
ゼラチン 0.46
紫外線吸収剤(UV−B) 0.45
化合物(S1−4) 0.0015
溶媒(Solv−7) 0.25
第七層(保護層)
ゼラチン 1.00
ポリビニルアルコールのアクリル変性共重合体
(変性度17%) 0.04
流動パラフィン 0.02
界面活性剤(Cpd−13) 0.01
【0187】
【化16】
Figure 0004159815
【0188】
【化17】
Figure 0004159815
【0189】
【化18】
Figure 0004159815
【0190】
【化19】
Figure 0004159815
【0191】
【化20】
Figure 0004159815
【0192】
【化21】
Figure 0004159815
【0193】
【化22】
Figure 0004159815
【0194】
【化23】
Figure 0004159815
【0195】
【化24】
Figure 0004159815
【0196】
【化25】
Figure 0004159815
【0197】
以上のようにして得られた試料を、試料101とした。試料101とはイエロー、マゼンタ及び/あるいはシアン画像形成層の乳剤をそれぞれ表2に示す乳剤に置き替えた試料も同様に作製し、表3に示す試料102から108とした。
【0198】
【表2】
Figure 0004159815
【0199】
【表3】
Figure 0004159815
【0200】
これら試料のデジタル露光及び処理方式による迅速化適性を調べるために以下のような実験を行った。
デジタル露光装置の露光光源としては、波長約440nmの青色半導体レーザー(2001年3月 第48回応用物理学関係連合講演会で日亜化学(株)発表)、半導体レーザー(発振波長 約1060nm)を導波路状の反転ドメイン構造を有するLiNbO3のSHG結晶により波長変換して取り出した約530nmの緑色レーザーおよび波長約650nmの赤色半導体レーザー(日立タイプNo.HL6501MG)を用いた。3色のそれぞれのレーザー光はポリゴンミラーにより走査方向に対して垂直方向に移動し、試料上に、順次走査露光できるようにした。半導体レーザーの温度による光量変動は、ペルチェ素子を利用して温度が一定に保たれることで抑えられている。実効的なビーム径は、80μmで、走査ピッチは42.3μm(600dpi)であり、1画素あたりの平均露光時間は、1.7×10-7秒であった。この露光方式により、縦12×横8.9cmサイズの試料にイエロー、マゼンタ、シアンの発色濃度がおおよそ同等になるようなグレー発色の階調露光を与えた後、試料を自動搬送して以下に示す発色現像処理A及びBを行った。
【0201】
[処理A]
上記感光材料の試料を、下記処理工程にてカラー現像タンク容量の2倍補充するまで、連続処理(ランニングテスト)を行った。
処理工程 温 度 時 間 補充量*
カラー現像 38.5℃ 45秒 45ミリリットル
漂白定着 38.0℃ 45秒 35ミリリットル
リンス(1) 38.0℃ 20秒 −
リンス(2) 38.0℃ 20秒 −
リンス(3) **38.0℃ 20秒 −
リンス(4) **38.0℃ 30秒 121ミリリットル
*感光材料1m2当たりの補充量
**富士写真フイルム社製 リンスクリーニングシステムRC50D(商品名)をリンス(3)に装置し、リンス(3)からリンス液を取り出し、ポンプにより逆浸透膜モジュール(RC50D)へ送る。同槽で得られた透過水はリンス(4)に供給し、濃縮水はリンス(3)に戻す。逆浸透モジュールへの透過水量は50〜300ミリリットル/分を維持するようにポンプ圧を調整し、1日10時間温調循環させた。
(リンスは(1)から(4)へのタンク向流方式とした。)
【0202】
各処理液の組成は以下の通りである。
Figure 0004159815
【0203】
Figure 0004159815
【0204】
Figure 0004159815
【0205】
以下に処理工程Bを示す。
[処理B]
下記処理工程にて使用した発色現像補充液の容量が発色現像タンク容量の0.5倍となるまで連続処理(ランニングテスト)を行った。
【0206】
処理工程 温度 時間 補充量*
発色現像 42.0℃ 27秒 45mL
漂白定着工程以降は各工程の処理液の組成、温度時間及び補充量含めて処理Aと同様
(注)*感光材料1m2あたりの補充量
**富士写真フイルム(株)製リンスクリーニングシステムRC50Dをリンス(3)に装着し、リンス(3)からリンス液を取り出してポンプにより逆浸透モジュール(RC50D)へ送る。同槽で送られた透過水はリンス(4)に供給し、濃縮液はリンス(3)に戻す。逆浸透モジュールへの透過水量は50〜300mL/分を維持するようにポンプ圧を調整し、1日10時間温調循環させた。リンスは(1)から(4)への4タンク向流方式とした。
【0207】
各処理液の組成は以下の通りである。
[発色現像液] [タンク液] [補充液]
水 800mL 600mL
蛍光増白剤(FL−1) 4.0g 6.8g
トリイソプロパノールアミン 8.8g 8.8g
p−トルエンスルホン酸ナトリウム 20.0g 20.0g
エチレンジアミン4酢酸 4.0g 4.0g
亜硫酸ナトリウム 0.10g 0.50g
塩化カリウム 8.0g −
4,5−ジヒドロキシベンゼン−
1,3−ジスルホン酸ナトリウム 0.50g 0.50g
ジナトリウム−N,N−ビス(スルホナート
エチル)ヒドロキシルアミン 8.5g 14.5g
4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N−
(β−メタンスルホンアミドエチル)アニリン
・3/2硫酸塩・モノハイドレード 7.5g 16.5g
炭酸カリウム 26.3g 26.3g
水を加えて全量 1000mL 1000mL
pH(25℃、硫酸とKOHで調整)10.35 12.6
【0208】
【化26】
Figure 0004159815
【0209】
これらの試料の写真特性を調べるために以下のような実験を行った。各試料を露光してから処理液に入るまでの時間を露光後の試料の搬送速度を調節することにより9秒後に設定した。
【0210】
処理後の各試料のイエロー、マゼンタ及びシアン濃度を測定し、特性曲線を得た。発色濃度0.7を与える露光量(E1)を各試料について求めた。また、E1の10倍の露光量(E2)における発色濃度(D2)を各試料について求めた。処理A及びB各々の処理において、発色現像液1000mL当たり漂白定着液を0.3ml添加して同様の露光及び処理を行い、先程求めた露光量(E1)に対応する発色濃度(D1)を求めた。発色現像液に漂白定着液が入った場合の濃度変化((D1)―0.7)の値を求めた。この値が小さい程処理安定性が良いことを示す。
【0211】
次に、デジタルカメラで記録されたデジタル情報を用いて、各試料に前記デジタル露光装置による露光、前記処理Aまたは処理Bを行いカラープリントを作成した。露光してから処理液に入るまでの時間を前記と同様にして60秒後、9秒後、あるいは3秒後に設定した。各条件ごとにカラープリントを10枚ずつ作成し、目視によりすじ状のむらを観察し、以下のように評価した。
A すじ状のむらはほとんどなく非常に良好
B すじ状のむらがわずかに見える試料が10枚中1〜3枚ある。
C すじ状のむらがはっきりと目える試料が10枚中1〜3枚あり、カラープリント品質として劣る。
D ほとんどの試料にすじ状のむらがはっきりと目え、カラープリント品質として許容出来ない。
【0212】
次に、相反則性能を調べるために、各塗布試料に対して感光計(富士写真フイルム(株)製FWH型)を用いて、センシトメトリー用の階調露光を与えた。SP−2フィルターを装着し、露光量200lx・sec(ルックス・秒)で、低照度10秒間露光した。
また、高照度露光用感光計(山下電装(株)製HIE型)を用いて、センシトメトリー用の階調露光を与えた。SP−2フィルターを装着し、高照度10-4秒間露光した。
露光後は、前述の発色現像処理A及びBを行った。
【0213】
処理後の各試料のイエロー、マゼンタ、シアン発色濃度を測定し、10秒露光低照度感度、10-4秒露光高照度感度をそれぞれ求めた。感度は、最低発色濃度より1.5高い発色濃度を与える露光量の逆数をもって規定し、試料(101)の現像処理した感度を100とした相対値を相対感度とした。また、該感度点と濃度1.5での感度点との直線の傾きから階調を求めた。
【0214】
感度の露光湿度依存性を調べるために次の実験を行った。
各試料に露光を与える際の相対湿度を55%RH及び80%RHに設定した。前記の相反則特性を調べるために使用した感光計を用いて1/10秒間露光後に処理AおよびBを行い、各試料のイエロー、マゼンタ、シアン発色濃度を測定した。感度は、最低発色濃度より0.5高い発色濃度を与える露光量の逆数をもって規定し、試料(101)の感度を100としたときの相対値を相対感度とした。湿度55%RHで露光した場合の相対感度から湿度80%RHで露光した場合の相対感度を差し引いた差(以後dSと示す)を求めた。
【0215】
実験結果をまとめて、表4に示した。
【0216】
【表4】
Figure 0004159815
【0217】
表4から、以下のことが判る。
本発明のAuChイオンを放出する化合物を用いた乳剤は、従来のメソイオン金を用いた金硫黄増感乳剤よりも高感度である。10-4秒露光(高照度露光)時も同様に高感度であり、相反則特性に優れる。かつまた、従来の金硫黄増感乳剤は、露光時の湿度変動によって感度変化し易い問題があったのに対し、本発明の乳剤は、感度変動が極めて小さい利点を有することが判った。 同じくAuChイオンを放出しないメソイオン金では、以上のような効果は得られなかった。試料101に対して、その他の試料を使ったテスト結果から、すじ状のむらの抑制、処理安定性及び高濃度部の発色濃度を維持するためには、本発明のハロゲン化銀粒子サイズとすることが全項目を満足するために必要であることが分かる。なお、本発明の試料はいずれも10−4秒露光においても硬調な階調であることを確認した。
【0218】
実施例2
試料106に対し、ゼラチン及び銀塗設量を表5のように変えた試料201及び202を作製した。
【0219】
【表5】
Figure 0004159815
【0220】
表5に示した試料について、処理工程を下記処理Cに変更する以外は露光方法、露光から発色現像までの時間及び評価方法を実施例1と同様にして実験を行った。
【0221】
以下に処理工程を示す。
[処理C]
下記処理工程にて使用した発色現像補充液の容量が発色現像タンク容量の0.5倍となるまで試料101を用いて連続処理を行った。
【0222】
処理工程 温度 時間 補充量*
発色現像 45.0℃ 16秒 45mL
漂白定着 40.0℃ 16秒 35mL
リンス(1) 40.0℃ 8秒 −
リンス(2) 40.0℃ 8秒 −
リンス(3)**40.0℃ 8秒 −
リンス(4)**38.0℃ 8秒 121mL
乾燥 80.0℃ 16秒
(注)*感光材料1m2あたりの補充量
**富士写真フイルム(株)製リンスクリーニングシステムRC50Dをリンス(3)に装着し、リンス(3)からリンス液を取り出してポンプにより逆浸透モジュール(RC50D)へ送る。同槽で送られた透過水はリンス(4)に供給し、濃縮液はリンス(3)に戻す。逆浸透モジュールへの透過水量は50〜300mL/分を維持するようにポンプ圧を調整し、1日10時間温調循環させた。リンスは(1)から(4)への4タンク向流方式とした。
【0223】
各処理液の組成は以下の通りである。
[発色現像液] [タンク液] [補充液]
水 800mL 600mL
蛍光増白剤(前記FL−1) 5.0g 8.5g
トリイソプロパノールアミン 8.8g 8.8g
p−トルエンスルホン酸ナトリウム 20.0g 20.0g
エチレンジアミン4酢酸 4.0g 4.0g
亜硫酸ナトリウム 0.10g 0.50g
塩化カリウム 10.0g −
4,5−ジヒドロキシベンゼン−
1,3−ジスルホン酸ナトリウム 0.50g 0.50g
ジナトリウム−N,N−ビス(スルホナート
エチル)ヒドロキシルアミン 8.5g 14.5g
4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N−
(β−メタンスルホンアミドエチル)アニリン
・3/2硫酸塩・モノハイドレード 10.0g 22.0g
炭酸カリウム 26.3g 26.3g
水を加えて全量 1000mL 1000mL
pH(25℃、硫酸とKOHで調整)10.35 12.6
【0224】
Figure 0004159815
【0225】
[リンス液] [タンク液] [補充液]
塩素化イソシアヌール酸ナトリウム 0.02g 0.02g
脱イオン水(電導度5μS/cm以下)1000mL 1000mL
pH(25℃) 6.5 6.5
【0226】
【表6】
Figure 0004159815
【0227】
表6の結果から明らかなように、本発明のAuChイオンを放出する化合物を用い、且つ本発明の粒子サイズのハロゲン化銀乳剤を含む試料106、201、202は更に発色現像時間の短い処理Cにおいても良好な性能であることが分かる。試料106、201、202の比較より、試料に塗設するゼラチン量及び銀量を減量した場合にも良好な性能であり、コストを低減できる点で有用である。また、含まれるハロゲン化銀乳剤の粒子サイズが本発明の範囲外である試料101においては前述の効果がなく、本発明の範囲で特異的に良好な性能となることが明らかである。
【0228】
実施例3
実施例1および2の試料106、201及び202において、AuCh−3を使用しているハロゲン化銀乳剤の全てに対し、AuCh−1に等モル置き換えた各試料、およびAuCh−2に等モル置き換えた各試料をそれぞれ作成し、実施例1及び2と同様の評価を行った結果、いずれも優れた効果を確認した。
【0229】
【発明の効果】
本発明のハロゲン化銀写真カラー感光材料は、高品質な画像を形成することができ、処理安定性に優れ、迅速処理に好適であるという優れた効果を奏する。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a silver halide color photographic light-sensitive material, in particular, low covering, high sensitivity, high contrast, excellent reciprocity characteristics at high illuminance, small sensitivity fluctuations due to differences in humidity conditions during exposure, and moisture resistance. The present invention relates to a silver halide color photographic light-sensitive material containing a silver halide emulsion excellent in abrasion, and further relates to a silver halide color photographic light-sensitive material capable of obtaining stable performance in rapid processing.
[0002]
[Prior art]
In recent years, there has been an increasing demand for high sensitivity, high image quality, toughness during processing, etc. for color photographic paper, low coverage, high sensitivity, high-contrast emulsion, emulsion with little sensitivity fluctuation during storage, exposure Emulsions with little photographic variation due to differences in temperature and humidity conditions, and emulsions with excellent wet abrasion resistance are desired. On the other hand, recently, due to the widespread use of laser scanning exposure apparatuses, short-time and high-illuminance exposure suitability is one of the important performances. The laser scanning exposure is characterized in that the exposure speed can be increased and the resolution can be improved. However, if this is used for color photographic paper, it has never been possible for a very short time (specifically, 10-6(Seconds or less) and exposure at high illuminance is required.
[0003]
In response to such demands, the role of chemical sensitization is considered to be significant, and various noble metal sensitization methods and chalcogen sensitization methods have been proposed. However, many of them used a combination of a noble metal sensitizer and a chalcogen sensitizer. Improvements to noble sensitizers have continued until very recently, as shown below for examples of gold sensitizers.
(About gold sensitizers)
The gold sensitization method is an effective means for achieving high sensitivity and high illumination exposure suitability. It has long been known to use Au (III) compounds such as chloroauric acid. Although chloroauric acid is sufficiently stable in aqueous solution, it is insufficient in terms of sensitivity, gradation, suitability for exposure to high illumination, sensitivity fluctuation during storage, resistance to wet wear, toughness against temperature and humidity environment during exposure, etc. It is photographic, and improvement is desired.
A gold (I) compound containing a mesoionic ligand (hereinafter also referred to as a mesoionic gold (I) compound) is known as a gold compound used for gold sensitization. JP-A-4-267249 discloses a high-sensitivity and high-contrast emulsion. It is disclosed that it is useful for manufacturing. However, as disclosed in JP-A-11-218870, mesoionic gold (I) compounds are known to have problems in stability in solution. Improvement in stability in a solution has been desired since it is a condition indispensable for stable production of a constant quality emulsion.
As one solution to this problem, Japanese Patent Application Laid-Open No. 11-218870 proposes a method using a gold (I) complex of a mercapto compound. Although this gold sensitizer has been improved in terms of solution stability, it is still a compound that undergoes decomposition and is not a sufficient solution. In addition, it is not a sufficient solution because of its wet abrasion resistance and the temperature and humidity environment during exposure. In addition, in order to give insufficient photographic properties in terms of wet abrasion resistance and toughness against the temperature and humidity environment during exposure, improvement has been desired.
[0004]
(About chalcogen sensitizers)
The chalcogen sensitizer is not limited to sulfur sensitization, but is also selenium sensitizer (for example, JP-A-5-40324, 4-25832, 4-271341, 4-109240, 5-224332). No. 6-43576 and No. 6-175258) and tellurium sensitizers (for example, JP-A-4-3333043, JP-A-5-303157, and JP-A-4-204640) have been developed.
[0005]
However, many of these are improvements of noble metal sensitizers and chalcogen sensitizers, and they are used together to achieve noble metal chalcogen sensitization (eg, gold sulfur sensitization, gold selenium sensitization). It was something to do.
That is, a noble metal sensitizer is used to introduce a noble metal atom into a silver halide emulsion, and a chalcogen sensitizer is used to introduce a chalcogen atom into a silver halide emulsion. Chalcogen sensitization was achieved.
[0006]
On the other hand, the following examples are known as chemical sensitization methods using a compound containing a chalcogen atom and a metal atom.
Japanese Patent Publication No. 45-29274 describes a gold sensitization method using mercaptoglucoside gold (I), but does not describe mercaptoglucoside gold (I) having a specific isomeric structure. No mention is made of the release of compounds with atom-metal atom bonds.
Further, gold (I) trithiosulfate (hypo gold) has been known for a long time, but as described in JP-A-4-267249, “this gold (I) compound binds to gold. In addition to gold in photographic silver halide emulsions, these ions may be involved in the sensitization reaction, so this gold (I) compound is An amount of sulfur with a molar ratio of less than 2: 1 is not suitable for a chemically sensitized silver halide composition. ”JP-A-4-267249 discloses a compound having a chalcogen atom-metal atom bond. There is no mention of release.
Therefore, until now, no method has been known for performing chemical sensitization with a molecule that releases a compound having a chalcogen atom-metal atom bond.
Thus, a specific solution that satisfies the above-described various photographic properties in the conventional sensitizing method and does not have the above-described problems has been desired.
[0007]
In recent years, there has been a remarkable spread of digitization in the field of color printing using color photographic paper. For example, the digital exposure method using laser scanning exposure is an analog that directly prints with a color printer from a processed color negative film. Compared to the exposure method, it shows a dramatic increase in the penetration rate. Such a digital exposure method is characterized in that high image quality can be obtained by performing image processing, and plays an extremely important role in improving the quality of color prints using color photographic paper. In addition, with the rapid spread of digital cameras, it is also an important factor that simple and high-quality color prints can be obtained from these electronic recording media, and it is considered that this will lead to further dramatic spread.
[0008]
On the other hand, as a color printing method, technologies such as an ink jet method, a sublimation type method, and color xerography have advanced, and are being recognized as a color printing method, such as improving the quality of photographs. Among these, the characteristics of the digital exposure method using color photographic paper are high image quality, high productivity, and high image robustness. These features can be further extended to make higher quality photographs easier. It is desired to provide it at a lower cost. In particular, if you receive a digital camera recording medium at a store, finish a high-quality print within a short time of about a few minutes and return it on the spot, that is, if you can provide a one-stop service for color printing, color printing using color photographic paper The advantage of printing is increasing. In addition, if the rapid processing of color photographic paper is improved, it is possible to use a printing device that is smaller and cheaper but has high productivity, and that one-stop services for color printing can be expected to become increasingly popular. From these points, it is particularly important to improve the quick processability of color photographic paper.
[0009]
To enable one-stop service for color printing using color photographic paper, various methods such as shortening the exposure time, shortening the so-called latent image time from exposure to processing start, shortening the time from processing to drying, etc. Consideration from various viewpoints is necessary, and it has been proposed from each viewpoint. Among these, the time required for exposure of one print is very short compared to the other, and in the case of a normal printer capability used at a store, there is almost no problem. The design of making the latent image time as short as possible with a printer is being studied. In addition, the time from processing to drying has been shortened, and proposals have been made for rapid processing based on the processing solution composition, processing temperature, stirring conditions of the processing solution, ironing of the photosensitive material, devising the drying method, and the like. ing.
In addition to improving productivity, the stability of color print quality is also important. In general, since the quality of prints changes with rapid processing, it is important to design color photographic paper suitable for rapid processing.
[0010]
In the digital exposure method, since the exposure time per pixel is short and the exposure illuminance is high, it is important to improve the silver halide emulsion performance with a high silver chloride content under high illumination exposure. It is known to dope Ir complexes in order to improve the high illuminance failure of silver chloride emulsions and to obtain a high gradation even at high illuminance. For example, Japanese Patent Publication No. 7-34103 discloses that a problem of latent image sensitization can be solved by providing a localized phase having a high silver bromide content and doping it with an Ir complex. US Pat. Nos. 5,360,712, 5,457,021, and 5,462,849 disclose a reciprocity law by including a metal complex containing a specific organic ligand as a ligand. It is disclosed that failure can be reduced. U.S. Patent Nos. 5,372,926, 5,255,630, 5,255,451, 5,597,686, 5,480,771, No. 474,888, No. 5,500,335, No. 5,783,373 and No. 5,783,378 are highly salified with combinations of Ir complexes and metal complexes containing NO as a ligand. It is disclosed that performance such as reciprocity characteristics of silver emulsion can be improved. JP-A Nos. 2000-250156, 2001-92066, and 2002-31866 disclose emulsion techniques that have excellent latent image stability after exposure using a combination of an Ir complex and an Rh complex.
[0011]
In US Pat. Nos. 5,726,005 and 5,736,310, emulsions containing I having a maximum concentration on the subsurface of high silver chloride emulsions provide emulsions with high sensitivity and low illuminance failure. It is disclosed that it can be obtained. In the examples of European Patent EP 0,928,988A, a specific compound is contained in a particle that formed an I band at 93% of the particle formation, thereby causing reciprocity failure, temperature dependence and pressure characteristics during exposure. It is disclosed that an excellent emulsion can be obtained. In Examples of JP-A-2000-250178, rapid processing is achieved by performing short-time color development on a silver halide light-sensitive material containing a high group silver chloride emulsion containing a periodic group VIII metal ion and reducing the gelatin coating amount. It is disclosed that the residual color and sharpness are good.
[0012]
When the present inventor examined processing of a conventional color photographic paper with a short latent image time after scanning exposure for the above purpose, streaky irregularities were produced. It has been found that streaky irregularities are improved by reducing the emulsion grain size, but the resulting printed image density variation may increase. Variations in the print image density are caused by slight mixing of the bleach-fixing solution in the color developer, and such contamination can occur even in an actual color printing laboratory and needs to be improved. In addition, when a combination of a shorter color development process was studied, it was found that the color density was further lowered, which was a problem.
[0013]
Further, the above-mentioned known technique does not specifically discuss improvement of photographic characteristics when the color development is performed for a short time and for a short time according to the present invention.
[0014]
[Problems to be solved by the invention]
The object of the present invention is low covering, high sensitivity, high contrast, small sensitivity fluctuations due to differences in humidity conditions during exposure, excellent wet wear resistance, excellent reciprocity characteristics at high illuminance, and ultra-rapid processing. Even if it is carried out, it is to provide a silver halide color photographic light-sensitive material which can obtain high quality and always stable performance and is particularly suitable for color printing.
[0015]
[Means for Solving the Problems]
That is, the present invention
<1> Photographic composition layer comprising at least one yellow image forming silver halide emulsion layer, magenta image forming silver halide emulsion layer, cyan image forming silver halide emulsion layer and non-photosensitive hydrophilic colloid layer on the support. A silver halide color photographic material having a silver halide emulsion, wherein at least one silver halide emulsion of the silver halide emulsion layer contains silver halide grains having a silver chloride content of 90 mol% or more, and the silver halide emulsion At least one silver halide emulsion in the layer is chemically sensitized with at least one of the compounds represented by the following general formulas (1) to (4), and silver halide grains in the yellow image-forming silver halide emulsion layer A silver halide color photographic light-sensitive material, wherein the average sphere equivalent diameter is 0.70 to 0.20 μm,
[0016]
[Chemical 2]
Figure 0004159815
[0017]
(In the general formulas (1) to (4), Ch represents an S atom, a Se atom or a Te atom;1Is N atom, S atom, Se atomOrTeharaChildRepresents a compound capable of coordinating to gold. n represents 0 or 1. A1Is O, S or NR4Represents R1~ R4Each independently represents a hydrogen atom or a substituent. Where R3Is R1Or R2And may form a 5- to 7-membered ring. X1Is O, S or NR5Represents. Y1Is an alkyl group, alkenyl group, alkynyl group, aryl group, heterocyclic group, OR6, SR7, N (R8) R9Represents. R5~ R9Each independently represents a hydrogen atom, an alkyl group, an alkenyl group, an alkynyl group, an aryl group or a heterocyclic group.The R 10 , R10 'And R11Each independently represents a hydrogen atom or a substituent.10And R10 'At least one of them represents an electron withdrawing group. W1Represents an electron withdrawing group and R12~ R14Each independently represents a hydrogen atom or a substituent.here,W1And R12Combine to form a ringDo. )
[0018]
<2>The compounds represented by the general formulas (1) to (4)AuIChCompound that releases ions (Ch represents an S atom, a Se atom, or a Te atom)As described in <1>,Silver halide color photographic light-sensitive material,
[0019]
<3>The total silver coating amount of the silver halide color photographic light-sensitive material is 0.46 to 0.20 g / m. 2 The silver halide color photographic light-sensitive material as described in <1> or <2>, wherein,
<4> The average spherical equivalent diameter of silver halide grains in the magenta image-forming silver halide emulsion layer and cyan image-forming silver halide emulsion layer is 0.40 to 0.20 μm, respectively <1>~<3>Any one ofSilver halide color photographic light-sensitive material as described in
<5> The total gelatin coating amount of the silver halide color photographic light-sensitive material is 6.0 to 3.0 g / m.2<1> to <1, characterized by4> The silver halide color photographic light-sensitive material according to any one ofFee,
[0020]
<6> A silver halide emulsion containing at least one metal complex represented by the following general formula (I) in at least one of the silver halide emulsion layers: <1> to < 5> The silver halide color photographic light-sensitive material according to any one of 5
Formula (I)
[IrXI nLI (6-n)]m
(Where XIRepresents a halogen ion or a pseudo-halogen ion, and LIIs XIRepresents an arbitrary ligand different from. n represents 3, 4 or 5, and m represents an integer from -5 to +1. )
<7> The silver halide color photographic light-sensitive material according to <6>, wherein the silver halide emulsion containing the metal complex represented by the general formula (I) has a silver chloride content of 90 mol% or more. material,
[0021]
<8> The silver halide color photographic photosensitive material according to <6> or <7>, wherein the compound represented by the general formula (I) is a compound represented by the following general formula (IA): material,
Formula (IA)
[IrXIA nLIA (6-n)]m
(Where XIARepresents a halogen ion or a pseudo-halogen ion, and LIAIs XIARepresents any inorganic ligand different from. n represents 3, 4 or 5, and m represents an integer from -5 to +1. )
[0022]
<9> The silver halide color photographic photosensitive material according to <6> or <7>, wherein the metal complex represented by the general formula (I) is a compound represented by the following general formula (IB): material,
Formula (IB)
[IrXIB nLIB (6-n)]m
(Where XIBRepresents a halogen ion or a pseudo-halogen ion, and LIBRepresents a ligand in which a chain or cyclic hydrocarbon is used as a parent structure, or a carbon or hydrogen atom in a part of the parent structure is replaced with another atom or atomic group. n represents 3, 4 or 5, and m represents an integer from -5 to +1. )
[0023]
<10> The silver halide color photographic photosensitive material according to <6> or <7>, wherein the metal complex represented by the general formula (I) is a compound represented by the following general formula (IC): material,
General formula (IC)
[IrXIC nLIC (6-n)]m
(Where XICRepresents a halogen ion or a pseudo-halogen ion, and LICRepresents a 5-membered ring ligand containing at least one nitrogen atom and at least one sulfur atom in the ring skeleton. Here, you may have arbitrary substituents on the carbon atom in the ring skeleton of this ligand. n represents 3, 4 or 5, and m represents an integer from -5 to +1. )
[0024]
<11> The silver halide color photographic photosensitive material according to <6> or <7>, wherein the metal complex represented by the general formula (I) is a compound represented by the following general formula (ID): material,
General formula (ID)
[IrXID nLID (6-n)]m
(Where XIDRepresents a halogen ion or a pseudo-halogen ion, and LIDRepresents a 5-membered ring ligand and a ligand containing at least two nitrogen atoms and at least one sulfur atom in the ring skeleton. Here, you may have arbitrary substituents on the carbon atom in this ring skeleton. n represents 3, 4 or 5, and m represents an integer from -5 to +1. )
[0025]
<12> A silver halide emulsion containing at least one metal complex represented by the following general formula (II) in at least one of the silver halide emulsion layers: <1> to < 11> The silver halide color photographic light-sensitive material according to any one of
Formula (II)
[MXII nLII (6-n)]m
(Wherein M represents Cr, Mo, Re, Fe, Ru, Os, Co, Rh, Pd or Pt, and XIIRepresents a halogen ion, LIIIs XIIRepresents an arbitrary ligand different from. n represents 3, 4, 5 or 6, and m represents an integer from -4 to +1. <13> The silver halide color photograph as described in <12>, wherein the silver halide emulsion containing the metal complex represented by the general formula (II) has a silver chloride content of 90 mol% or more. Photosensitive material,
[0026]
<14> The silver halide color photographic photoconductor according to <12> or <13>, wherein the metal complex represented by the general formula (II) is a compound represented by the following general formula (IIA): material,
General formula (IIA)
[MII AXII A nLII A (6-n)]m
(Where MII ARepresents Re, Ru, Os or Rh, and XII ARepresents a halogen ion. LII AIs MII AIs Re, Ru or Os, it represents NO or NS;II AH is Rh2O, OH or O is represented. n represents 3, 4, 5 or 6, and m represents an integer from -4 to +1. )
[0027]
<15> Halogenation in which at least one of the silver halide emulsion layers has a silver chloride content of 95 mol% or more and a silver iodide content of 0.05 mol% to 0.75 mol%. The silver halide color photographic light-sensitive material according to any one of <1> to <14>, which contains a silver emulsion,
<16> A halogenated silver halide emulsion having a silver chloride content of 95 mol% or more and a silver bromide content of 0.05 mol% to 4.00 mol% in at least one of the silver halide emulsion layers. The silver halide color photographic light-sensitive material as described in any one of <1> to <14>, which contains a silver emulsion, and
<17> In at least one of the silver halide emulsion layers, the silver chloride content is 95 mol% or more, the silver iodide content is 0.05 mol% to 0.75 mol%, and odor The silver halide color photograph described in any one of <1> to <14>, wherein the silver halide emulsion contains a silver halide emulsion having a silver halide content of 0.05 mol% to 4.00 mol%. Photosensitive material
Is to provide.
[0028]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The present invention is described in detail below.
First, the gold-chalcogen compound used in the present invention will be described.
The gold-chalcogen compound in the present invention is a compound represented by the general formula (1), the general formula (2), the general formula (3) or the general formula (4).
[0029]
Here, in the explanation of each group of the general formulas (1) to (4), the substituent is, for example, a halogen atom (a fluorine atom, a chlorine atom, a bromine atom, an iodine atom), an alkyl group (a linear, branched, or cyclic substitution). Or an unsubstituted alkyl group (including bicycloalkyl group, tricyclo structure, active methine group, etc.), alkenyl group, alkynyl group, aryl group, heterocyclic group (N atom, O atom, S atom) A substituted or unsubstituted, saturated or unsaturated heterocycle having a 5- to 7-membered ring, which may be monocyclic, or may form a condensed ring together with another aryl ring or heterocycle For example, pyrrolyl, pyrrolidinyl, pyridyl, piperidyl, piperazinyl, imidazolyl, pyrazolyl, pyrazinyl, pyrimidinyl, triazinyl, tria Ryl, tetrazolyl, quinolyl, isoquinolyl, indolyl, indazolyl, benzoimidazolyl, pyranyl, chromenyl, thienyl, oxazolyl, oxadiazolyl, thiazolyl, thiadiazolyl, benzoxazolyl, benzothiazolyl , Morpholino group, morpholinyl group, etc., the position of substitution is not limited), acyl group, alkoxycarbonyl group, aryloxycarbonyl group, heterocyclic oxycarbonyl group, carbamoyl group, N-hydroxycarbamoyl group, N-acylcarbamoyl group, N -Sulfonylcarbamoyl group, N-carbamoylcarbamoyl group, thiocarbamoyl group, N-sulfamoylcarbamoyl group, carbazoyl group, carboxy group (including salts thereof), oxalyl group, oxamoy Group, cyano group, formyl group, hydroxy group, alkoxy group (including groups containing repeating ethyleneoxy or propyleneoxy group units), aryloxy group, heterocyclic oxy group, acyloxy group, alkoxycarbonyloxy group, aryloxycarbonyl Oxy group, carbamoyloxy group, sulfonyloxy group, silyloxy group, nitro group, amino group, (alkyl, aryl, or heterocyclic) amino group, acylamino group, sulfonamide group, ureido group, thioureido group, N-hydroxyureido group , Imide group, alkoxycarbonylamino group, aryloxycarbonylamino group, sulfamoylamino group, semicarbazide group, thiosemicarbazide group, hydrazino group, ammonio group, oxamoylamino group, N- (alkyl or amine) Lille) sulfonylureido group, N-acylureido group, N-acylsulfamoylamino group, hydroxyamino group, quaternized heterocyclic group containing a nitrogen atom (for example, pyridinio group, imidazolio group, quinolinio group, isoquinolinio group) , Isocyano group, imino group, mercapto group (including salts thereof), alkylthio group, arylthio group, heterocyclic thio group, (alkyl, aryl, or heterocyclic) dithio group, (alkyl or aryl) sulfonyl group, (alkyl Or aryl) sulfinyl group, sulfo group (including salts thereof), sulfamoyl group, N-acylsulfamoyl group, N-sulfonylsulfamoyl group (including salts thereof), phosphino group, phosphinyl group, phosphini Ruoxy group, phosphinylamino group, silyl group, etc. Taste. Here, the salt means a salt with a cation such as alkali metal, alkaline earth metal or heavy metal, or an organic cation such as ammonium ion or phosphonium ion.
[0030]
These substituents may be further substituted with these substituents.
[0031]
In the general formulas (1) to (4), Ch represents an S atom, a Se atom or a Te atom. In the present invention, an S atom or a Se atom is preferable, and a case where it is an S atom is most preferable.
[0032]
  In the general formulas (1) to (4), L1Is N atom, S atom, Se atomOrTeharaChildRepresents a compound capable of coordinating to gold. Specifically, a substituted or unsubstituted amine (preferably a primary, secondary or tertiary alkylamine or arylamine having 1 to 30 carbon atoms), a 5- to 6-membered nitrogen-containing heterocycle (N A 5- to 6-membered nitrogen-containing heterocycle consisting of a combination of O, O, S and C is preferable, and may have a substituent, which is coordinated to gold via an N atom in the ring. Or may be coordinated to gold via a substituent, such as benzotriazole, triazole, tetrazole, indazole, benzimidazole, imidazole, benzothiazole, thiazole, thiazoline, benzoxazole, benzoxazoline, oxazole, thiadiazole, Oxadiazole, triazine, pyrrole, pyrrolidine, imidazolidine, morpholine).
[0033]
Thiols (preferably alkyl thiols having 1 to 30 carbon atoms, aryl thiols having 6 to 30 carbon atoms, or 5- to 7-membered heterocyclic thiols containing at least one of N atom, O atom, and S atom ), Thioethers (preferably an alkyl group having 1 to 30 carbon atoms, an aryl group, or a 5- to 7-membered heterocyclic group containing at least one of an N atom, an O atom, and an S atom is bonded to the S atom. And may be symmetric or asymmetric, such as dialkyl thioethers, diaryl thioethers, diheterocyclic thioethers, alkyl-aryl thioethers, alkyl-heterocyclic thioethers, aryl-heterocyclic thioethers). Disulfides (preferably an alkyl group having 1 to 30 carbon atoms, an aryl group or A disulfide compound in which a telocyclic group is bonded to an S atom, which may be symmetric or asymmetric, such as dialkyl disulfides, diaryl disulfides, diheterocyclic disulfides, alkyl-aryl disulfides, alkyl-heterocyclic disulfides, aryl-hetero Ring disulfides, more preferably dialkyl disulfides, diaryl disulfides or alkyl-aryl disulfides).
[0034]
Thioamides (Thioamide may be part of a ring structure or acyclic thioamide. Examples of useful thioamides include US Pat. Nos. 4,030,925 and 4,031, 127, 4,080,207, 4,245,037, 4,255,511, 4,266,031, and 4,276,364 and research Disclosure Vol. 151, Nov. 1976, Item 15162, and Vol. 176, Dec. 1978, Item No. 17626. For example, thiourea, thiourethane, Dithiocarbamic acid ester, 4-thiazoline-2-thione, thiazolidine-2-thione, 4-oxazoline-2-thione, oxazolidine-2-thione, 2 -Pyrazolin-5-thione, 4-imidazoline-2-thione, 2-thiohydantoin, rhodanine, isorhodanine, 2-thio-2,4-oxazolidinedione, thiobarbituric acid, tetrazoline-5-thione, 1,2, 4-triazoline-3-thione, 1,3,4-thiadiazoline-2-thione, 1,3,4-oxadiazoline-2-thione, benzimidazoline-2-thione, benzoxazoline-2-thione and benzothiazoline -2-thione, which may be substituted)
[0035]
Selenols (preferably alkyl selenols having 1 to 30 carbon atoms, aryl selenols, or 5- to 7-membered heterocyclic selenols containing at least one of N atom, O atom and S atom). ), Selenoethers (preferably selenoether compounds in which an alkyl group having 1 to 30 carbon atoms, an aryl group, or a heterocyclic group is bonded to a Se atom, which may be symmetrically or asymmetrically substituted with respect to the Se atom. Selenoethers, diarylselenoethers, diheterocyclic selenoethers, alkyl-arylselenoethers, alkyl-heterocyclic selenoethers, aryl-heterocyclic selenoethers, preferably dialkylselenoethers, diarylselenoethers Ethers or alkyl-arylselenoates And diselenides (preferably diselenide compounds in which an alkyl group, aryl group or heterocyclic group having 1 to 30 carbon atoms is bonded to a Se atom, which may be symmetric or asymmetric with respect to the diselenide group. Dialkyl diselenides, diaryl diselenides, diheterocyclic diselenides, alkyl-aryl diselenides, alkyl-heterocyclic diselenides, aryl-heterocyclic diselenides, preferably dialkyl diselenides, Diaryl diselenides or alkyl-aryl diselenides), selenamides (including compounds in which the S atom of the above-mentioned thioamide compound is replaced with a Se atom),
[0036]
  Tellurols (including compounds in which Se atoms are replaced with Te atoms in the aforementioned selenol compounds), telluroethers (including compounds in which Se atoms are replaced with Te atoms in the aforementioned selenoether compounds), ditellurides (Examples include compounds in which Se atoms are replaced with Te atoms in the aforementioned diselenide compounds.) Telluramides (compounds in which the Se atoms are replaced with Te atoms in the above-mentioned thioamide compounds)The )Etc.
[0037]
  L1Is preferably a 5- to 6-membered nitrogen-containing heterocycle, thiols, thioethers, thioamides, selenoethersOrSelenoamideIn kindMore preferably 5- to 6-membered nitrogen-containing heterocycles, thiols, thioethersOrThiamideIn kindYes, most preferably thiols, thioethersOrThiamideIn kindis there.
[0038]
n represents 0 or 1. n is preferably 0.
[0039]
R1, R2Is preferably a hydrogen atom, alkyl group, aryl group, heterocyclic group, hydroxyl group, alkoxy group, aryloxy group, heterocyclic oxy group, amino group, mercapto group, alkylthio group, arylthio group, heterocyclic thio group, More preferred are a hydrogen atom, an alkyl group, an aryl group, and a heterocyclic group, and most preferred is a hydrogen atom or an alkyl group.
[0040]
R3Is preferably a hydrogen atom, an alkyl group, an aryl group, or a heterocyclic group, more preferably an alkyl group, an aryl group, or a heterocyclic group, and most preferably an alkyl group or an aryl group. R4Is preferably a hydrogen atom, alkyl group, alkenyl group, alkynyl group, aryl group, heterocyclic group, amino group, acylamino group, alkyl or arylsulfonylamino group, alkyl or arylsulfonyl group, acyl group, aryloxycarbonyl group, alkoxy A carbonyl group and a carbamoyl group, more preferably a hydrogen atom, an alkyl group, an aryl group, and a heterocyclic group.
[0041]
R3Is R1Or R2In addition, a 5- to 7-membered ring structure may be formed. The ring structure formed is preferably a non-aromatic oxygen-containing, sulfur-containing or nitrogen-containing heterocyclic ring. This ring structure may form an aromatic or non-aromatic carbocyclic ring or a heterocyclic ring and a condensed ring. In the present invention, R3Is R1Or R2It is more preferable to form a 5- to 7-membered cyclic structure together.
[0042]
  In the present invention, among the compounds represented by the general formula (1), Ch is preferably S or Se, and A1Is O, S or NR4And R1And R2Are each a hydrogen atom, an alkyl group, an aryl group, a heterocyclic group, an alkoxy group, an aryloxy group, a heterocyclic oxy group, an alkylthio group, an arylthio group, a heterocyclic thio group, and R3Is a hydrogen atom, an alkyl group, an aryl group, a heterocyclic group, and R4Is a hydrogen atom, an alkyl group, an aryl group, a heterocyclic group, an amino group, an acylamino group, an alkyl or arylsulfonylamino group, an alkyl or arylsulfonyl group, or an acyl group, and n is 0 or 1. Here, when n is 1, L1Are thiols, thioethers, thioamidesOr5- to 6-membered nitrogen-containing heterocycleKindThe case where it represents is preferable.
[0043]
  More preferably, Ch is S or Se, and A1Is O or S and R1And R2Are each a hydrogen atom, an alkyl group, an aryl group, or a heterocyclic group, and R3Is an alkyl group, an aryl group, or a heterocyclic group, and n is 0 or 1. Here, when n is 1, L1Are thiols and thioethersOrThioamideKindThe case where it represents is preferable.
[0044]
More preferably, Ch represents S and A1Represents O or S, R1And R2Are a hydrogen atom, an alkyl group and an aryl group, respectively, and R3Is an alkyl group or an aryl group, and n is 0.
Particularly preferably R3Is R1Or R2The cyclic structure formed together with glucose, mannose, galactose, growth, xylose, lyxose, arabinose, ribose, fucose, idose, talose, allose, altrose, rhamnose, sorbose, digitoxose, 2-deoxyglucose, 2-deoxygalactose , Sugar derivatives such as fructose, glucosamine, galactosamine, glucuronic acid (A in the general formula (1)1And when it is O) and its sulfur analog (A in the general formula (1))1Is the case of S). In these sugar structures, there are α isomers and β isomers having different stereostructures at the 1-position, and D isomers and L isomers which are in the relationship of enantiomers. Absent. In this case, preferable compounds include, for example, thioglucose gold (I) salt, thiomannose gold (I) salt, thiogalactose gold (I) salt, thiolyxose gold (I) salt, selenoglucose gold (I) salt, selenomannose gold (I) salt, selenogalactose gold (I) salt, selenolyxose gold (I) salt, telluroglucose gold (I) salt.
[0045]
In general formula (2), X1Is preferably O or S, more preferably O.
Y1Is preferably an alkyl group having 1 to 30 carbon atoms, an alkenyl group, an alkynyl group, an aryl group, or a heterocyclic group (preferably a 5- to 7-membered heterocycle containing at least one of N, O, and S atoms. Ring group), OR6, SR7Or N (R8) R9And preferably an alkyl group, an aryl group, a heterocyclic group, OR6, SR7Or N (R8) R9And more preferably an alkyl group, an aryl group, a heterocyclic group, or N (R8) R9And more preferably an alkyl group, an aryl group or a heterocyclic group.
R5~ R9Represents a hydrogen atom, an alkyl group, an alkenyl group, an alkynyl group, an aryl group or a heterocyclic group, preferably a hydrogen atom, an alkyl group, an aryl group or a heterocyclic group, more preferably an alkyl group or an aryl group.
[0046]
  In addition,In general formula (2), X1And Y1Combine to form a ringNever do.
[0047]
  Of the compounds represented by the general formula (2), preferably Ch represents S or Se, and X1Is O or S and Y1Is an alkyl group, aryl group, heterocyclic group, OR6, SR7, N (R8) R9And R6~ R9Is an alkyl group, an aryl group or a heterocyclic group, and n is 0 or 1. When n is 1, L1Are thiols, thioethers, thioamidesOr5- to 6-membered nitrogen-containing heterocycleKindTo express. More preferably, Ch is S or Se, and X1Is O and Y1Is an alkyl group, an aryl group, or a heterocyclic group, and n is 0 or 1. Here, when n is 1, L1Are thiols and thioethersOrThioamideKindTo express. Most preferably, Ch is S and X1Is O and Y1Is an alkyl group, an aryl group, or a heterocyclic group, and n is 0.
[0048]
In the general formula (3), R10And R10 'At least one of them represents an electron-withdrawing group, and the electron-withdrawing group here is Hammett's substituent constant σ.pA substituent whose value is a positive value, preferably σpThe value is 0.2 or more, and the upper limit is 1.0 or less. σpSpecific examples of the electron withdrawing group having a value of 0.2 or more include an acyl group, a formyl group, an acyloxy group, an acylthio group, a carbamoyl group, an alkoxycarbonyl group, an aryloxycarbonyl group, a cyano group, a nitro group, and a dialkylphosphono group. Group, diarylphosphono group, dialkylphosphinyl group, diarylphosphinyl group, phosphoryl group, alkylsulfinyl group, arylsulfinyl group, alkylsulfonyl group, arylsulfonyl group, sulfonyloxy group, acylthio group, sulfamoyl group, thiocyanate group , A thiocarbonyl group, an imino group, an imino group substituted with an N atom, a carboxy group (or a salt thereof), an alkyl group substituted with at least two halogen atoms, an alkoxy substituted with at least two halogen atoms Group, at least 2 More substituted aryloxy group with a halogen atom, an acylamino group, at least two or more substituted alkyl amino group with a halogen atom, at least two an alkylthio group substituted with a halogen atom, sigmapExamples thereof include an aryl group substituted by another electron withdrawing group having a value of 0.2 or more, a heterocyclic group, a halogen atom, an azo group, and a selenocyanate group.
[0049]
In the general formula (3), R10And R10 'Both preferably represent electron withdrawing groups. R11As a hydrogen atom, alkyl group, aryl group, heterocyclic group, alkoxy group, aryloxy group, heterocyclic oxy group, amino group, acylamino group, alkylthio group, arylthio group, heterocyclic thio group, alkyl or arylsulfonyl group , Acyl group, aryloxycarbonyl group, alkoxycarbonyl group, carbamoyl group, more preferably hydrogen atom, alkyl group, aryl group, heterocyclic group, alkoxy group, aryloxy group, heterocyclic oxy group, amino group, acylamino Groups.
[0050]
In the general formula (3), R10, R10 ', R11Are preferably bonded to each other to form a ring. The ring formed is a non-aromatic carbocyclic or heterocyclic ring, and preferably a 5- to 7-membered ring. R forming a ring10Is preferably an acyl group, a carbamoyl group, an oxycarbonyl group, a thiocarbonyl group or a sulfonyl group.10 'Is preferably an acyl group, a carbamoyl group, an oxycarbonyl group, a thiocarbonyl group, a sulfonyl group, an imino group, an imino group substituted with an N atom, an acylamino group, or a carbonylthio group.
[0051]
  Of the compounds represented by the general formula (3), Ch is preferably S or Se, R10And R10 'Is an electron withdrawing group and R11Is a hydrogen atom, an alkyl group, an aryl group, a heterocyclic group, an alkoxy group, an aryloxy group, a heterocyclic oxy group, an amino group, or an acylamino group, and n is 0 or 1. Here, when n is 1, L1Are thioethers, thioamidesOr5- to 6-membered nitrogen-containing heterocycleIn kindis there. More preferably, Ch is S or Se, and R10And R10 'Is an electron withdrawing group and R11Is a hydrogen atom, an alkyl group, an aryl group, or a heterocyclic group, and n is 0 or 1. Here, when n is 1, L1Is a thioetherOrThioamideIn kindis there. Most preferably, Ch is S and R10And R10 'Is an electron withdrawing group and R11Is a hydrogen atom, an alkyl group, an aryl group, or a heterocyclic group, and n is 0.
[0052]
  Of the compounds represented by the general formula (3), R10And R10 'In which a non-aromatic 5- to 7-membered ring is formed is also preferred, wherein Ch is S or Se, R11Is a hydrogen atom, an alkyl group, an aryl group, a heterocyclic group, an alkoxy group, an aryloxy group, a heterocyclic oxy group, an amino group, or an acylamino group, and n is 0 or 1. Here, when n is 1, L1Are thioethers, thioamidesOr5- to 6-membered nitrogen-containing heterocycleLikeThose are also preferred. More preferably R10And R10 'Form a non-aromatic 5- to 7-membered ring, Ch represents S or Se, R11Is a hydrogen atom, an alkyl group, an aryl group, or a heterocyclic group, and n is 0 or 1. Here, when n is 1, L1Is a thioetherOrThioamideIn kindis there. Most preferably, Ch is S and R10And R10 'And form a non-aromatic 5- to 7-membered ring, and R11Is a hydrogen atom, an alkyl group, an aryl group, or a heterocyclic group, and n is 0.
[0053]
In general formula (4), W1The electron withdrawing group represented by10And R10 'And the preferred range is also the same.
[0054]
In the general formula (4), R12~ R14Preferably, a hydrogen atom, halogen atom, alkyl group, alkenyl group, alkynyl group, aryl group, heterocyclic group, cyano group, hydroxyl group, carboxy group, alkoxy group, aryloxy group, heterocyclic oxy group, acyloxy group, amino Group, acylamino group, alkyl or arylsulfonylamino group, alkylthio group, arylthio group, heterocyclic thio group, sulfamoyl group, sulfo group, alkyl or arylsulfonyl group, acyl group, aryloxycarbonyl group, alkoxycarbonyl group, carbamoyl group, Imido group, more preferably hydrogen atom, halogen atom, alkyl group, alkenyl group, alkynyl group, aryl group, heterocyclic group, cyano group, hydroxyl group, carboxy group, alkoxy group, aryloxy group, heterocyclic ring Alkoxy group, an acyloxy group, an amino group, an acylamino group, an alkylthio group, an arylthio group, a heterocyclic thio group, a sulfo group, an alkyl or arylsulfonyl group, an acyl group, an aryloxycarbonyl group, an alkoxycarbonyl group, a carbamoyl group.
[0055]
  However, in the present invention,W1And R12Combine to form a ringDo. The ring formed is a non-aromatic carbocyclic or heterocyclic ring, preferably a 5- to 7-membered ring. W forming a ring1Is preferably an acyl group, a carbamoyl group, an oxycarbonyl group, a thiocarbonyl group or a sulfonyl group.12Is preferably an alkyl group, an alkenyl group, an aryl group, or a heterocyclic group.
[0056]
  Of the compounds represented by the general formula (4), Ch is preferably S or Se, and W1Is an electron withdrawing group and R12~ R14Is hydrogen atom, halogen atom, alkyl group, alkenyl group, alkynyl group, aryl group, heterocyclic group, cyano group, hydroxyl group, carboxy group, alkoxy group, aryloxy group, heterocyclic oxy group, acyloxy group, amino group, An acylamino group, an alkylthio group, an arylthio group, a heterocyclic thio group, a sulfo group, an alkyl or arylsulfonyl group, an acyl group, an aryloxycarbonyl group, an alkoxycarbonyl group, or a carbamoyl group, and n is 0 or 1. Here, when n is 1, L1Are thioethers, thioamidesOr5- to 6-membered nitrogen-containing heterocycleIn kindis there. More preferably, Ch is S or Se, and W1Is an electron withdrawing group and R12~ R14Is a hydrogen atom, halogen atom, alkyl group, alkenyl group, aryl group, heterocyclic group, cyano group, hydroxyl group, carboxy group, alkoxy group, aryloxy group, heterocyclic oxy group, acyloxy group, amino group, acylamino group, An alkylthio group, an arylthio group, a heterocyclic thio group, a sulfo group, an alkyl or arylsulfonyl group, an acyl group, an aryloxycarbonyl group, an alkoxycarbonyl group, or a carbamoyl group, and n is 0 or 1. Here, when n is 1, L1Is a thioetherOrThioamideIn kindis there. Most preferably, Ch is S or Se and W1Is an electron withdrawing group and R12~ R14Is a hydrogen atom, halogen atom, alkyl group, alkenyl group, alkynyl group, aryl group, heterocyclic group, cyano group, hydroxyl group, carboxy group, alkoxy group, aryloxy group, heterocyclic oxy group, acyloxy group, amino group, An acylamino group, an alkylthio group, an arylthio group, a heterocyclic thio group, a sulfo group, an alkyl or arylsulfonyl group, an acyl group, an aryloxycarbonyl group, an alkoxycarbonyl group, and a carbamoyl group, and n is 0.
[0057]
  Of the compounds represented by the general formula (4), W1And R12Are preferably bonded to each other to form a non-aromatic 5- to 7-membered ring, wherein Ch represents S or Se, R12Is an alkyl group, an alkenyl group, an aryl group, a heterocyclic group, etc., and R13And R14Is a hydrogen atom, halogen atom, alkyl group, alkenyl group, alkynyl group, aryl group, heterocyclic group, cyano group, hydroxyl group, carboxy group, alkoxy group, aryloxy group, heterocyclic oxy group, acyloxy group, amino group, An acylamino group, an alkylthio group, an arylthio group, a heterocyclic thio group, a sulfo group, an alkyl or arylsulfonyl group, an acyl group, an aryloxycarbonyl group, an alkoxycarbonyl group, a carbamoyl group, and the like, and n is 0 or 1. When n is 1, L1Are thioethers, thioamidesOr5- to 6-membered nitrogen-containing heterocycleKindWhat is represented is preferred. More preferably, Ch represents S or Se, and W1And R12And each other to form a non-aromatic 5- to 7-membered ring, and R13And R14Is hydrogen atom, halogen atom, alkyl group, alkenyl group, alkynyl group, aryl group, heterocyclic group, cyano group, hydroxyl group, carboxy group, alkoxy group, aryloxy group, heterocyclic oxy group, acyloxy group, amino group, An acylamino group, an alkylthio group, an arylthio group, a heterocyclic thio group, a sulfo group, an alkyl or arylsulfonyl group, an acyl group, an aryloxycarbonyl group, an alkoxycarbonyl group, or a carbamoyl group, and n is 0 or 1. Here, when n is 1, L1Is a thioetherOrThioamideKindMost preferably, Ch represents S and W1And R12And each other to form a non-aromatic 5- to 7-membered ring, and R13And R14Is a hydrogen atom, halogen atom, alkyl group, alkenyl group, alkynyl group, aryl group, heterocyclic group, cyano group, hydroxyl group, carboxy group, alkoxy group, aryloxy group, heterocyclic oxy group, acyloxy group, amino group, An acylamino group, an alkylthio group, an arylthio group, a heterocyclic thio group, a sulfo group, an alkyl or arylsulfonyl group, an acyl group, an aryloxycarbonyl group, an alkoxycarbonyl group, and a carbamoyl group, and n is 0.
[0058]
Among the compounds represented by the general formulas (1) to (4), the compound represented by the general formula (1), (2) or (4) is preferable, and more preferably the general formula (1) or ( 4), most preferably the compound represented by the general formula (1).
[0059]
Next, specific examples of the compounds represented by the general formulas (1) to (4) are shown below, but the present invention is not limited thereto. In addition, the three-dimensional structure of a compound in which a plurality of stereoisomers can exist is not limited.
[0060]
[Chemical 3]
Figure 0004159815
[0061]
[Formula 4]
Figure 0004159815
[0062]
[Chemical formula 5]
Figure 0004159815
[0063]
[Chemical 6]
Figure 0004159815
[0064]
(Et, Ac, Bn, Ph and Bu represent ethyl, acetyl, benzyl, phenyl and butyl, respectively.)
Compounds represented by the general formulas (1) to (4) are water, alcohols (such as methanol and ethanol), ketones (such as acetone), amides (such as dimethylformamide), and glycols (such as methylpropylene glycol). And may be added after being dissolved in esters (such as ethyl acetate), or may be added as a solid dispersion (microcrystalline dispersion) by a known dispersion method.
[0065]
The compounds represented by the general formulas (1) to (4) of the present invention can be added at any stage during the production of the emulsion, but are added after the formation of the silver halide grains until the end of the chemical sensitization step. It is preferable to do.
[0066]
  Represented by the general formulas (1) to (4)As a gold-chalcogen compound,AuCh Compounds that release ions are preferred,AuChThe compound that releases ions will be described.
[0067]
AuChA compound that releases ions means that when the compound is heated in an appropriate solvent at 60 ° C. for 30 minutes, AuChIt means a compound that releases ions. Here, Ch represents S, Se, or Te, and these atoms have a minus 2 charge.
More specifically, certain compounds are AuChA method for discriminating whether or not a compound releases ions will be described.
[0068]
(A) AuSA method of determining whether a compound that releases ions (when Ch is S).
A compound sample is dissolved or dispersed in a suitable solvent, and then a large excess of a silver nitrate solution of the compound to be determined is added, followed by heating to 40 ° C. or higher. AuChMany of the compounds that release ions cause precipitation, and thus the resulting precipitate is filtered out. This precipitate is analyzed by powder X-ray diffraction to confirm that it is AgAuS. Alternatively, elemental analysis is performed using a technique such as fluorescent X-ray or ICP to confirm that it is AgAuS. Next, the yield and yield of the obtained precipitate are determined.
In the present invention, a compound provided with AgAuS at 0.5 mol or more (that is, at a yield of 50% or more) with respect to 1 mol of a compound sample is referred to as “AuS.It is determined that the compound releases ions.
In addition, for reasons such as the low solubility of the compound sample, the AgAuS may not precipitate but the compound sample itself may precipitate. In this case, AuS used in the present inventionIt is not a compound that releases ions.
Moreover, the silver complex of a compound sample may precipitate, without AgAuS precipitating. Again, AuS used in the present inventionIt is not a compound that releases ions.
AgAuS may precipitate and, in addition, another compound may precipitate. In this case, the compound is the AuS of the present invention.It is a compound that releases ions.
[0069]
(B) AuSeIon-releasing compound (when Ch is Se) or AuTeA method for determining whether or not the compound releases ions (when Ch is Te).
These determination methods are performed in the same manner as in the above (A).
[0070]
Here, the appropriate solvent is a normal solvent capable of dissolving both the sample compound and silver nitrate, and specifically, water, acetonitrile, methanol, 1,4-dioxane, and a mixed solvent thereof. .
[0071]
In the present invention, AuChWhen judging whether or not the compound releases ions, the yield of precipitation of AgAuCh obtained by heating to 50 ° C. and heating for 30 minutes using silver nitrate 100 times that of the evaluation sample is 50% or more. The compound is AuChIs preferred as a compound that releases.
In the present invention, preferably, AuSIon-releasing compounds and / or AuSeIt is preferable to use a compound that releases ions. In particular, AuSIt is preferable to use a compound that releases ions.
[0072]
In the following, the idea of the present inventor who has come to use the above determination method will be described.
In the first place AuSIon is Au+And S2-Reaction that dissociates into one another and another molecule of S2-Ion and HSReaction that binds to Au, and further Au2It is a chemical species that can cause a reaction to form a colloidal dispersion by forming S. Therefore, AuS-It is difficult to extract ions purely. However, AuSBy converting ions to another stable species, AuSIt is possible to determine the release of. AuSBy capturing ions with silver ions and converting them to stable AuSAg, AuSIt is possible to investigate whether or not ion release occurs.
[0073]
Among the compounds represented by the general formulas (1) to (4) of the present invention, there are AuChMany compounds that release ions are included, and the specific examples of the compounds represented by the general formulas (1) to (4) include AuCh.Many compounds that release ions are included.
AuSExamples of compounds that release ions include the following.
AuCh-1
α-thioglucose gold (I)
AuCh-2
α-peracetylthioglucose gold (I)
AuSeExamples of compounds that release ions include the following.
AuCh-3
α-peracetylselenoglucose gold (I)
These chemical structures are shown below.
[0074]
[Chemical 7]
Figure 0004159815
[0075]
The above AuCh-1 to AuCh-3 are all compounds represented by the general formula (1) of the present invention.
Next, AuS used in the present inventionA method for synthesizing a compound that releases ions will be described.
Synthesis method of α-thioglucose gold (I).
Organic Letter, Vol. 3, p405 (2001), Carbohydrate Research, Vol. 200, p497 (published in 1990), 1-Thio-α-D-glucose is synthesized, and then α-thioglucose gold (I) is synthesized according to a conventional method of synthesizing Au (I) salt of mercapto compound from mercapto compound. Was synthesized.
[0076]
The present inventor has found a surprising fact that α-thioglucose gold (I) used in the present invention gives a high-sensitivity photographic property. Furthermore, α-thioglucose gold (I) is AuS.-Was found to be a compound that releases.
Here, α-thioglucose gold (I) is a compound of the general formula described in Japanese Patent Publication No. 45-29274, a compound included in mercaptoglucoside gold (I) salts. However, the mercaptoglucoside gold (I) salts of the general formula described in JP-B-45-29274 indicate a group of compounds containing a plurality of isomers, and α-thioglucose gold (I) which is a specific isomer. Has not been disclosed specifically.
[0077]
Next, AuSe used in the present inventionA specific synthesis example of a compound that releases ions will be shown.
(Synthesis of exemplary compound AuCh-3)
The exemplified compound AuCh-3 was synthesized according to the following scheme 1.
Scheme 1
[0078]
[Chemical 8]
Figure 0004159815
[0079]
(Synthesis of Synthesis Intermediate 1)
25 g of 30% acetic acid hydrogen bromide solution was added to 60 ml of methylene chloride in 13 g of pentaacetyl-β-D-glucose. After stirring overnight at room temperature, 100 ml of ice water and 100 ml of methylene chloride were added to separate the layers. The aqueous layer was discarded, and the organic layer was washed with 30 ml of saturated aqueous sodium hydrogen carbonate solution and 30 ml of saturated aqueous sodium chloride solution, dried over sodium sulfate, and concentrated under reduced pressure. Ethanol 60 ml was added to the obtained oily substance, and the precipitated crystals were collected by filtration to obtain 11 g of synthetic intermediate 1.
(Synthesis of Synthesis Intermediate 2)
10.5 g of synthetic intermediate 1 and 3.1 g of selenourea were added to 100 ml of acetone, followed by heating under reflux for 1 hour. The reaction solution was ice-cooled, and the precipitated crystals were collected by filtration to obtain 9 g of synthetic intermediate 2.
(Synthesis of exemplary compound AuCh-3)
0.8 g of synthetic intermediate 2 was dissolved in 8 ml of water, and an aqueous solution in which 204 mg of potassium carbonate was dissolved in 8 ml of water was added dropwise while cooling with ice. Thereafter, a solution of 474 mg of gold chloride tetrahydrothiophene complex dissolved in 30 ml of acetone was added. The precipitated crystals were collected by filtration to obtain 0.8 g of the exemplified compound AuCh-3.
[0080]
Other AuChCompounds that release ions and compounds represented by the general formulas (1) to (4) can also be easily synthesized according to the above method.
[0081]
Compounds represented by general formulas (1) to (4) used in the present invention, AuChThe amount of the compound that releases a compound (hereinafter collectively referred to as the gold compound of the present invention) can vary widely depending on the case, but is 0.5 × 10 5 per mole of silver halide.-6~ 1x10-3Mole, preferably 5 × 10-6~ 1x10-4Is a mole.
[0082]
The gold compound of the present invention can be added at any stage from immediately after grain formation to immediately before the end of chemical sensitization. The preferred addition time is between the chemical sensitization step after desalting.
[0083]
The sensitization method using the gold compound of the present invention is further sensitized by other sensitization methods such as sulfur sensitization, selenium sensitization, tellurium sensitization, reduction sensitization, or other gold sensitization methods or noble metal sensitization using other than gold compounds. It may be combined with feeling.
In the present invention, the sensitization method using the sensitizer alone with the gold compound of the present invention, the combined use with sulfur sensitization or selenium sensitization, and the combined use with gold sensitization are preferable.
[0084]
In the present invention, the emulsion contained in at least one image forming layer of the silver halide color light-sensitive material preferably contains the following silver halide grains. The particle shape of this particle is not particularly limited, but is substantially a cubic or tetradecahedral crystal particle having {100} faces (they may have rounded vertices and higher order faces). ), Octahedral crystal grains, and the main surface is preferably composed of tabular grains having an aspect ratio of 2 or more and comprising {100} planes or {111} planes. The aspect ratio is a value obtained by dividing the diameter of a circle corresponding to the projected area by the thickness of the particle. In the present invention, it is more preferable that the silver halide grains of all the image forming layers are either cubic, tetrahedral grains or tabular grains having an aspect ratio of 3 or more.
[0085]
In the present invention, an emulsion containing specific silver halide grains is used as the silver halide emulsion contained in at least one image forming layer of the silver halide color light-sensitive material. The silver halide grains must have a silver chloride content of 90 mol% or more. From the viewpoint of rapid processability, the silver chloride content is preferably 93 mol% or more, and more preferably 95 mol% or more. In the present invention, such a silver halide emulsion is a compound represented by the above general formulas (1) to (4) or AuCh.It is preferably chemically sensitized with a compound that releases ions.
The silver bromide content is preferably 0.05 to 7 mol%. However, in the present invention, the silver bromide content is 0 because it effectively exhibits the effects of the present invention, and is high in contrast and excellent in latent image stability. It is preferably 0.05 to 4.00 mol%. The silver iodide content is preferably 0.02 to 1 mol%. However, in the present invention, the effects of the present invention are exhibited effectively, and high sensitivity and high contrast are obtained at high illumination exposure. 0.05 to 0.75 mol% is preferable. The silver iodide content is more preferably 0.05 to 0.50 mol%, and most preferably 0.07 to 0.40 mol%.
The silver halide grains contained in the specific silver halide emulsion defined in the present invention are preferably silver iodobromochloride grains, and more preferably silver iodobromochloride grains having the above-mentioned halogen composition. Moreover, it is preferable that the silver halide grains in all the image forming layers are the above-described silver halide grains.
[0086]
The specific silver halide grains in the silver halide emulsion contained in the image forming layer of the silver halide color photographic light-sensitive material of the present invention preferably have a silver bromide-containing phase and / or a silver iodide-containing phase. Here, the silver bromide or silver iodide-containing phase means a portion where the concentration of silver bromide or silver iodide is higher than the surroundings. The halogen composition of the silver bromide-containing phase or silver iodide-containing phase and its surroundings may change continuously or may change sharply. Such a silver bromide or silver iodide-containing phase may form a layer having a substantially constant width at a certain portion in the grain, or may be a maximum point having no spread. The local silver bromide content of the silver bromide-containing phase is preferably 5 mol% or more, more preferably 10 to 80 mol%, and most preferably 15 to 50 mol%. The local silver iodide content of the silver iodide-containing phase is preferably 0.3 mol% or more, more preferably 0.5 to 8 mol%, and more preferably 1 to 5 mol%. Most preferred. Further, a plurality of such silver bromide or silver iodide-containing phases may be formed in layers in each grain, and the silver bromide or silver iodide content may be different, but at least one of each. It has the containing phase.
[0087]
It is important that the silver bromide-containing phase or the silver iodide-containing phase of the silver halide emulsion contained in the silver halide color light-sensitive material of the present invention is layered so as to surround each grain. In one preferred embodiment, the silver bromide-containing phase or the silver iodide-containing phase formed in layers so as to surround the grains has a uniform concentration distribution in the circumferential direction of the grains in each phase. However, in the silver bromide-containing phase or silver iodide-containing phase that are layered so as to surround the grain, the maximum or minimum point of the silver bromide or silver iodide concentration exists in the circumferential direction of the grain, and the concentration distribution You may have. For example, when a silver bromide-containing phase or silver iodide-containing phase is formed in a layer so as to surround the grain in the vicinity of the grain surface, the silver bromide or silver iodide concentration at the grain corner or edge is different from the main surface. There is a case. In addition to the silver bromide-containing phase and the silver iodide-containing phase that are layered so as to surround the grain, the silver bromide-containing phase that is completely isolated in a specific part of the surface of the grain and does not surround the grain Alternatively, there may be a silver iodide containing phase.
[0088]
In the present invention, when the silver halide emulsion contains a silver bromide-containing phase, the silver bromide-containing phase is preferably formed in a layered manner so as to have a silver bromide concentration maximum inside the grain. Further, when the silver halide emulsion contains a silver iodide-containing phase, the silver iodide-containing phase is preferably formed in a layered manner so as to have a silver iodide concentration maximum on the surface of the grain. Such a silver bromide-containing phase or silver iodide-containing phase is composed of a silver amount of 3% to 30% of the grain volume in order to increase the local concentration with a smaller silver bromide or silver iodide content. It is preferable that the silver content is 3% or more and 15% or less.
[0089]
In the present invention, the silver halide emulsion preferably contains both a silver bromide-containing phase and a silver iodide-containing phase. In this case, the silver bromide-containing phase and the silver iodide-containing phase may be at the same place or different places in the grain, but it is preferable that the silver bromide-containing phase and the silver iodide-containing phase are in different places from the viewpoint of facilitating control of grain formation. Further, the silver bromide-containing phase may contain silver iodide, and conversely, the silver iodide-containing phase may contain silver bromide. In general, iodide added during the formation of high silver chloride grains tends to ooze out on the grain surface than bromide, so the silver iodide-containing phase tends to be formed near the grain surface. Therefore, when the silver bromide-containing phase and the silver iodide-containing phase are at different locations in the grain, the silver bromide-containing phase is preferably formed inside the silver iodide-containing phase. In such a case, another silver bromide-containing phase may be provided on the outer side of the silver iodide-containing phase near the grain surface.
[0090]
The silver bromide content or silver iodide content necessary for exhibiting the effects of the present invention increases as the silver bromide-containing phase or silver iodide-containing phase is formed inside the grain, and more than necessary. There is a risk that the silver chloride content is reduced and the rapid processability is impaired. Therefore, in order to concentrate these functions for controlling the photographic action near the surface in the grain, the silver bromide-containing phase and the silver iodide-containing phase are preferably adjacent to each other. From these points, the silver bromide-containing phase is formed at any of the positions of 50% to 100% of the grain volume as measured from the inside, and the silver iodide-containing phase is any of the positions at 85% to 100% of the grain volume. It is preferable to form it. Further, the silver bromide-containing phase is formed at any position from 70% to 95% of the grain volume, and the silver iodide-containing phase is further formed at any position from 90% to 100% of the grain volume. preferable.
[0091]
In the present invention, the introduction of bromide or iodide ions to contain silver bromide or silver iodide in the silver halide emulsion can be carried out by adding a bromide salt or iodide salt solution alone, or by adding a silver salt solution and Along with the addition of the high chloride salt solution, a bromide salt or iodide salt solution may be added. In the latter case, bromide salt or iodide salt solution and high chloride salt solution may be added separately or as a mixed solution of bromide salt or iodide salt and high chloride salt. The bromide salt or iodide salt is added in the form of a soluble salt such as an alkali or alkaline earth bromide salt or iodide salt. Alternatively, it can be introduced by cleaving bromide ions or iodide ions from organic molecules described in US Pat. No. 5,389,508. As another bromide or iodide ion source, fine silver bromide grains or fine silver iodide grains can also be used.
[0092]
The addition of the bromide salt or iodide salt solution may be concentrated at one time of grain formation or may be performed over a certain period. The position of introduction of iodide ions into the high chloride emulsion is limited in obtaining an emulsion with high sensitivity and low covering. Iodide ions are introduced more into the emulsion grains and the increase in sensitivity is smaller. Therefore, the iodide salt solution is preferably added outside 50% of the grain volume, more preferably outside 70%, and most preferably outside 85%. Further, the addition of the iodide salt solution is preferably completed within 98% of the grain volume, and most preferably within 96%. The addition of the iodide salt solution is completed slightly inside from the grain surface, so that an emulsion with higher sensitivity and lower covering can be obtained.
On the other hand, the addition of the bromide salt solution is preferably performed outside 50% of the particle volume, more preferably outside 70%.
[0093]
The distribution of bromide or iodide ion concentration in the depth direction in the grain can be measured by etching / TOF-SIMS (Time of Flight-Secondary Mass Spectrometry) method, for example, using TRIFT II type TOF-SIMS manufactured by Phi Evans. . The TOF-SIMS method is specifically described in “Surface Analysis Technology Selection Secondary Ion Mass Spectrometry” Maruzen Co., Ltd. (1999), edited by the Surface Science Society of Japan. When the emulsion grains are analyzed by the etching / TOF-SIMS method, it is possible to analyze that iodide ions ooze out toward the grain surface even when the addition of the iodide salt solution is finished inside the grains. The emulsion of the present invention is analyzed by etching / TOF-SIMS method, and it is preferable that iodide ions have a maximum concentration on the grain surface, and the iodide ion concentration is attenuated toward the inside. It is preferable to have a concentration maximum inside. The local concentration of silver bromide can also be measured by X-ray diffraction if the silver bromide content is somewhat high.
[0094]
In this specification, the sphere equivalent diameter of a silver halide emulsion grain is represented by the diameter of a sphere having a volume equal to the volume of each grain. The emulsion of the present invention is preferably composed of grains having a monodispersed grain size distribution. The variation system number of the sphere equivalent diameter of all the particles of the present invention needs to be 20% or less, more preferably 15% or less, and still more preferably 10% or less. The variation coefficient of the equivalent sphere diameter is expressed as a percentage of the standard deviation of the equivalent sphere diameter of each particle with respect to the average equivalent sphere diameter. At this time, the above monodispersed emulsion is blended and used in the same layer for the purpose of obtaining a wide latitude, or a monodispersed emulsion in which a plurality of yellow, magenta or cyan image forming layers are provided and each layer has a different sphere equivalent diameter. It is also preferable to carry out multilayer coating using each of these. In the present invention, the silver halide light-sensitive material may contain silver halide grains other than the silver halide grains defined in the present invention (that is, specific silver halide grains). However, in the silver halide grains defined in the present invention, 50% or more of the total projected area of all grains is preferably silver halide grains defined in the present invention, and more preferably 80% or more. .
[0095]
In the present invention, the average spherical equivalent diameter of silver halide grains contained in the silver halide light-sensitive material is set to the halogen in the yellow image forming layer in order to maintain the color density and improve the stripe-like unevenness in rapid processing. The silver halide grains must be 0.70 μm to 0.20 μm, preferably 0.70 μm to 0.30 μm, and more preferably 0.68 μm to 0.32 μm. The average sphere equivalent diameters of the silver halide grains in the magenta and cyan image forming layers are each preferably 0.40 μm to 0.20 μm, and more preferably 0.38 μm to 0.22 μm.
[0096]
In the present invention, the silver halide light-sensitive material has a total gelatin coating amount of 6.0 g / m.2~ 3.0 g / m2Is preferably 5.5 g / m.2~ 3.5g / m2More preferably.
[0097]
In the present invention, the silver halide photosensitive material has a total silver coating amount of 0.50 g / m.2~ 0.20g / m2Preferably, 0.46 g / m2~ 0.24g / m2More preferably.
[0098]
The electron release time of the silver halide emulsion of the present invention is 10-FivePreferably between 2 and 10 seconds. Here, the electron slow release time is the time until photoelectrons generated in a silver halide crystal are captured by an electron trap in the crystal and emitted again when the silver halide emulsion is exposed. . Electronic sustained release time is 10-FiveIf it is shorter than 2 seconds, it is difficult to obtain a high-sensitivity and high-contrast gradation in high-illuminance exposure. Electron sustained release time is 10-FourMore preferably between 10 seconds and 10 seconds.-3Most preferred is between 1 second and 1 second.
[0099]
The electron sustained release time can be measured by a double pulse photoconduction method. Using a microwave photoconductive method or a radio wave photoconductive method, a first short-time exposure is given, and then a second short-time exposure is given after a certain time. Electrons are trapped in the electron trap in the silver halide crystal by the first exposure, and if the second exposure is applied immediately after that, the electron trap is clogged, so that the second photoconductive signal is increased. When the interval between the two exposures is sufficiently set and the electrons captured by the electron trap in the first exposure have already been emitted, the second photoconductive signal has almost returned to its original size. By changing the exposure interval twice and taking the exposure interval dependency of the second photoconductive signal intensity, it is possible to measure how the second photoconductive signal intensity decreases with the exposure interval. This represents the sustained release time of photoelectrons from the electron trap. The sustained release of electrons may continue to occur continuously for a certain period of time after exposure.-FiveIt is preferred that sustained release is observed between 1 second and 10 seconds. 10-FourMore preferably, sustained release is observed between 1 second and 10 seconds.-3More preferably, sustained release is observed between 1 second and 1 second.
[0100]
In the present invention, the silver halide emulsion preferably contains a metal complex represented by the general formula (I).
In the present invention, m means, for example, 4-when m is -4, and the general formulas (I), (IA) to (ID), (II), Applies to the general formula of metal complexes in (IIA).
In the general formula (I), a pseudohalogen (halogenoid) ion is an ion having properties similar to a halogen ion. For example, a cyanide ion (CN)), Thiocyanate ion (SCN)), Selenocyanate ion (SeCN)), Tellurocyanate ion (TeCN)), Azidodithiocarbonate ion (SCSN)3 ), Cyanate ion (OCN)), Thunderate ion (ONC)), Azide ion (N3 ) And the like.
XIPreferred are fluoride ion, chloride ion, bromide ion, iodide ion, cyanide ion, isocyanate ion, thiocyanate ion, hydroxide ion, nitrate ion, nitrite ion, or azide ion, Of these, chloride ions and bromide ions are particularly preferable. LIThere is no particular limitation, and it may be an inorganic compound or an organic compound, and may be charged or uncharged, but is preferably an uncharged inorganic compound or organic compound.
M in the general formula (I) is preferably an integer from -4 to +1.
[0101]
Among the metal complexes of the general formula (I), the metal complex represented by the general formula (IA) or (IB) is preferable, and the metal complex represented by the general formula (IB) is more preferable.
In the general formula (IA), XIAIs X in the general formula (I)IAnd LIAPreferred is water, OCN, ammonia, phosphine, or carbonyl, with water being particularly preferred.
[0102]
In the general formula (IB), XIBIs X in the general formula (I)IAnd LIBRepresents a ligand in which a chain or cyclic hydrocarbon is a parent structure, or a carbon or hydrogen atom in a part of the parent structure is replaced with another atom or atomic group, and a cyanide ion is exclude. LIBIs preferably a heterocyclic compound. More preferably, it is a complex having a five-membered ring compound as a ligand, and among the five-membered ring compounds, it is a compound containing at least one nitrogen atom and at least one sulfur atom in the five-membered ring skeleton. preferable.
[0103]
Among the metal complexes represented by the general formula (IB), the metal complex represented by the general formula (IC) is more preferable.
In the general formula (IC), XICIs X in the general formula (I)IAnd LICThe substituent on the carbon atom in the inner ring skeleton is preferably a substituent having a smaller volume than the n-propyl group. As a substituent, an alkyl group (preferably methyl, ethyl), an alkoxy group (preferably methoxy, ethoxy), a cyano group, an isocyano group, a cyanato group, an isocyanato group, a thiocyanato group, an isothiocyanato group, a formyl group, a thioformyl group, a hydroxy group, A mercapto group, amino group, hydrazino group, azide group, nitro group, nitroso group, hydroxyamino group, carboxyl group, carbamoyl group, fluorine atom, chlorine atom, bromine atom and iodine atom are preferred.
[0104]
Among the metal complexes of the general formula (IC), the metal complex represented by the general formula (ID) is more preferable.
In the general formula (ID), XIDIs X in the general formula (I)IAnd LIDAs a compound having thiadiazole as a skeleton, a substituent other than hydrogen is preferably bonded to a carbon atom in the compound. The substituent is preferably a halogen atom (preferably a fluorine atom, a chlorine atom, a bromine atom, an iodine atom), an alkoxy group (preferably methoxy, ethoxy), a carboxyl group, an alkoxycarbonyl group (preferably methoxycarbonyl), an acyl group (preferably Is acetyl, chloroformyl), mercapto group, alkylthio group (preferably methylthio), thioformyl group, thiocarboxy group, dithiocarboxy group, sulfino group, sulfo group, sulfamoyl group, alkylamino group (preferably methylamino), cyano group , Isocyanato group, isocyanato group, isocyanato group, thiocyanato group, isothiocyanato group, hydroxyamino group, hydroxyimino group, carbamoyl group, nitroso group, nitro group, hydrazino group, hydrazono group or azide group, More preferably, a halogen atom, a chloroformyl group, a sulfino group, a sulfo group, a sulfamoyl group, an isocyano group, a cyanato group, an isocyanato group, a thiocyanato group, an isothiocyanato group, a hydroxyimino group, a nitroso group, a nitro group, or an azido group is there. Of these, a chlorine atom, a bromine atom, a chloroformyl group, an isocyano group, an isocyano group, a cyanato group, an isocyanato group, a thiocyanato group, and an isothiocyanato group are particularly preferable. n is preferably 4 or 5, and m is preferably -2 or -1.
[0105]
Although the preferable specific example of a metal complex represented with general formula (I) below is given, this invention is not limited to these.
[IrClFive(H2O)]2-
[IrClFour(H2O)2]-
[IrClFive(H2O)]-
[IrClFour(H2O)2]0
[IrClFive(OH)]3-
[IrClFour(OH)2]2-
[IrClFive(OH)]2-
[IrClFour(OH)2]2-
[IrClFive(O)]Four-
[IrClFour(O)2]Five-
[IrClFive(O)]3-
[IrClFour(O)2]Four-
[IrBrFive(H2O)]2-
[IrBrFour(H2O)2]-
[IrBrFive(H2O)]-
[IrBrFour(H2O)2]0
[IrBrFive(OH)]3-
[IrBrFour(OH)2]2-
[IrBrFive(OH)]2-
[IrBrFour(OH)2]2-
[IrBrFive(O)]Four-
[IrBrFour(O)2]Five-
[IrBrFive(O)]3-
[IrBrFour(O)2]Four-
[IrClFive(OCN)]3-
[IrBrFive(OCN)]3-
[IrClFive(Thiazole)]2-
[IrClFour(Thiazole)2]-
[IrClThree(Thiazole)Three]0
[IrBrFive(Thiazole)]2-
[IrBrFour(Thiazole)2]-
[IrBrThree(Thiazole)Three]0
[IrClFive(5-methylthiazole)]2-
[IrClFour(5-methylthiazole)2]-
[IrBrFive(5-methylthiazole)]2-
[IrBrFour(5-methylthiazole)2]-
[IrClFive(5-chlorothiadiazole)]2-
[IrClFour(5-chlorothiadiazole)2]-
[IrBrFive(5-chlorothiadiazole)]2-
[IrBrFour(5-chlorothiadiazole)2]-
[IrClFive(2-Chloro-5-fluorothiadiazole)]2-
[IrClFour(2-Chloro-5-fluorothiadiazole)2]-
[IrBrFive(2-Chloro-5-fluorothiadiazole)]2-
[IrBrFour(2-Chloro-5-fluorothiadiazole)2]-
[IrClFive(2-Bromo-5-chlorothiadiazole)]2-
[IrClFour(2-Bromo-5-chlorothiadiazole)2]-
[IrBrFive(2-Bromo-5-chlorothiadiazole)]2-
[IrBrFour(2-Bromo-5-chlorothiadiazole)2]-
[0106]
In the present invention, the silver halide grains may further contain iridium other than the above iridium compound. As the iridium compound, a 6-coordination complex having 6 ligands and having iridium as a central metal is preferable because it can be uniformly incorporated into a silver halide crystal. As one preferred embodiment of the iridium used in the present invention, a hexacoordinate complex having Ir as a central metal having Cl, Br or I as a ligand is preferred, and Ir comprising all six ligands consisting of Cl, Br or I is preferred. A hexacoordinate complex as a central metal is more preferable. In this case, Cl, Br, or I may be mixed in the hexacoordinate complex. It is particularly preferable that a hexacoordinate complex having Ir as a central metal having Cl, Br, or I as a ligand is contained in a silver bromide-containing phase in order to obtain a high gradation at high illumination exposure.
[0107]
Specific examples of the 6-coordination complex having Ir as a central metal, in which all six ligands are Cl, Br, or I, are given below, but iridium that can be used in the present invention is not limited to these.
[IrCl6]2-
[IrCl6]3-
[IrBr6]2-
[IrBr6]3-
[IrI6]3-
[0108]
The metal complex represented by the general formula (II) preferably used in the present invention will be described.
In the general formula (II), XIIIs a fluoride ion, a chloride ion, a bromide ion, or an iodide ion, and among them, a chloride ion and a bromide ion are particularly preferable. LIIMay be an inorganic compound or an organic compound, and may be charged or uncharged, but is preferably an uncharged inorganic compound. LIIPreferably H2O, NO or NS.
[0109]
Among the metal complexes of the general formula (II), the metal complex represented by the general formula (IIA) is preferable. In the general formula (IIA), XII AIs X in the general formula (II)IIIs the same.
[0110]
Although the preferable specific example of a metal complex represented by general formula (II) below is given, this invention is not limited to these.
[ReCl6]2-
[ReClFive (NO)]2-
[RuCl6]2-
[RuCl6]3-
[RuClFive (NO)]2-
[RuClFive (NS)]2-
[RuBrFive (NS)]2-
[OsCl6]Four-
[OsClFive (NO)]2-
[OsBrFive (NS)]2-
[RhCl6]3-
[RhClFive(H2O)]2-
[RhClFour(H2O)2]-
[RhBr6]3-
[RhBrFive(H2O)]2-
[RhBrFour(H2O)2]-
[PdCl6]2-
[PtCl6]2-
[0111]
The metal complex mentioned above is an anion, and when a salt is formed with a cation, the metal complex that is easily dissolved in water as the counter cation is preferable. Specifically, alkali metal ions such as sodium ion, potassium ion, rubidium ion, cesium ion and lithium ion, ammonium ion and alkylammonium ion are preferable. In addition to water, these metal complexes should be dissolved in a mixed solvent with an appropriate organic solvent (for example, alcohols, ethers, glycols, ketones, esters, amides, etc.) that can be mixed with water. Can do. The metal complex represented by the general formula (I) is 1 × 10 5 per mol of silver during grain formation.-10Mol ~ 1 × 10-3Mole addition is preferred, 1 × 10-8Mol ~ 1 × 10-5Most preferably, it is added in a molar amount. The metal complex represented by the general formula (II) is 1 × 10 5 per mol of silver during grain formation.-11From mole to 1 × 10-6Mole addition is preferred, 1 × 10-9Mol ~ 1 × 10-7Most preferably, it is added in a molar amount.
In the present invention, the combined use of the metal complex represented by the general formula (I) and the metal complex represented by the general formula (II) is preferable from the viewpoint of the effect of the present invention.
[0112]
In the present invention, the above metal complex is added directly to the reaction solution at the time of silver halide grain formation, or added to an aqueous halide solution for forming silver halide grains, or in other solutions to form grains. It is preferably incorporated into the silver halide grains by adding to the reaction solution. It is also preferable to physically ripen the fine particles in which the iridium complex is previously incorporated in the grains and to incorporate them into the silver halide grains. Further, these methods can be combined and contained in the silver halide grains.
[0113]
When these complexes are incorporated into silver halide grains, they may be uniformly present inside the grains, but are disclosed in JP-A-4-208936, JP-A-2-125245, and JP-A-3-188437. As described above, it is also preferable to exist only in the particle surface layer, and it is also preferable to add a layer containing no complex only on the particle surface and containing no complex on the particle surface. Further, as disclosed in US Pat. Nos. 5,252,451 and 5,256,530, physical ripening is performed with fine particles in which the complex is incorporated in the particles to modify the particle surface phase. It is also preferable. Further, these methods can be used in combination, and a plurality of types of complexes may be incorporated in one silver halide grain. The halogen composition at the position where the above complex is contained is not particularly limited, but a hexacoordinate complex having Ir as a central metal, in which all six ligands are Cl, Br, or I, has a silver bromide concentration maximum. It is preferable to contain.
[0114]
In the present invention, in addition to the metal complex, other metal ions can be doped inside and / or on the surface of silver halide grains. As the metal ion to be used, a transition metal ion is preferable, and iron, ruthenium, osmium, rhodium, lead, cadmium, or zinc is particularly preferable. Further, these metal ions are more preferably used as a hexacoordinate octahedral complex with a ligand. When an inorganic compound is used as a ligand, cyanide ion, halide ion, thiocyan, hydroxide ion, peroxide ion, azide ion, nitrite ion, water, ammonia, nitrosyl ion, or thiol It is preferable to use a nitrosyl ion, and it is also preferable to use it in coordination with any of the above metal ions of iron, ruthenium, osmium, rhodium, lead, cadmium, or zinc. It is also preferable to use it in the molecule. An organic compound can also be used as the ligand, and preferred organic compounds include a chain compound having 5 or less carbon atoms in the main chain and / or a 5-membered or 6-membered heterocyclic compound. . More preferable organic compounds are compounds having a nitrogen atom, a phosphorus atom, an oxygen atom or a sulfur atom in the molecule as a coordination atom to the metal, particularly preferably furan, thiophene, oxazole, isoxazole, thiazole, isothiazole. , Imidazole, pyrazole, triazole, furazane, pyran, pyridine, pyridazine, pyrimidine, and pyrazine, and compounds in which these compounds are used as a basic skeleton and substituents are introduced into them are also preferable.
[0115]
A combination of metal ions and ligands is preferably a combination of iron ions, ruthenium ions and cyanide ions. In the present invention, it is preferable to use these compounds in combination. In these compounds, the cyanide ion preferably accounts for a majority of the coordination number to iron or ruthenium as the central metal, and the remaining coordination sites are thiocyanate, ammonia, water, nitrosyl ion, dimethyl sulfoxide, pyridine, It is preferably occupied by pyrazine or 4,4′-bipyridine. Most preferably, all six coordination sites of the central metal are occupied by cyanide ions to form a hexacyanoiron complex or a hexacyanoruthenium complex. These complexes with cyanide ions as ligands are 1 × 10 5 per mole of silver during grain formation.-8Mol ~ 1 × 10-2Mole addition is preferred, 1 × 10-6Mol ~ 5x10-4Most preferably, it is added in a molar amount. When ruthenium and osmium are used as the central metals, it is also preferable to use nitrosyl ions, thionitrosyl ions, or water molecules and chloride ions together as ligands. More preferably, a pentachloronitrosyl complex, a pentachlorothionitrosyl complex, or a pentachloroaqua complex is formed, and a hexachloro complex is also preferably formed. These complexes are 1 × 10 5 per mole of silver during grain formation.-10Mol ~ 1 × 10-6It is preferable to add a molar amount, more preferably 1 × 10-9Mol ~ 1 × 10-6The molar addition.
[0116]
In the present invention, the above gold sensitization may be combined with other sensitization methods such as sulfur sensitization, selenium sensitization, tellurium sensitization, reduction sensitization or noble metal sensitization using other than gold compounds. . It is particularly preferable to combine with sulfur sensitization and selenium sensitization.
[0117]
To the silver halide emulsion of the present invention, various compounds or precursors thereof may be added for the purpose of preventing fogging during the production process, storage or photographic processing of the light-sensitive material, or stabilizing the photographic performance. Can do. As specific examples of these compounds, those described on pages 39 to 72 of JP-A-62-215272 are preferably used. Further, 5-arylamino-1,2,3,4-thiatriazole compounds described in EP 0447647 (the aryl residue has at least one electron-withdrawing group) are also preferably used.
[0118]
In the present invention, in order to enhance the storage stability of the silver halide emulsion, both ends are adjacent to the hydroxamic acid derivative described in JP-A-11-109576 and the carbonyl group described in JP-A-11-327094. Cyclic ketones having a double bond substituted with an amino group or a hydroxyl group (particularly those represented by the general formula (S1), paragraph numbers 0036 to 0071 can be incorporated in the specification of the present application), particularly Sulfo-substituted catechol and hydroquinones described in JP-A-11-143011 (for example, 4,5-dihydroxy-1,3-benzenedisulfonic acid, 2,5-dihydroxy-1,4-benzenedisulfonic acid, 3,4 -Dihydroxybenzenesulfonic acid, 2,3-dihydroxybenzenesulfonic acid, 2,5-dihydroxybenzenesulfonic acid Acid, 3,4,5-trihydroxybenzenesulfonic acid and salts thereof), hydroxylamines represented by the general formula (A) in US Pat. No. 5,556,741 (US Pat. No. 556,741 column 4, line 56 to column 11, line 22 is preferably applied to the present application and is incorporated as part of the present specification), Japanese Patent Application Laid-Open No. 11-102045. The water-soluble reducing agents represented by the general formulas (I) to (III) in the publication are also preferably used in the present invention.
[0119]
The silver halide emulsion of the present invention may contain a spectral sensitizing dye for the purpose of imparting so-called spectral sensitivity exhibiting photosensitivity in a desired light wavelength range. Examples of spectral sensitizing dyes used for spectral sensitization in the blue, green, and red regions include F.I. M.M. Examples include those described in Harmer's Heterocyclic compounds-Cyanine dyes and related compounds (John Wiley & Sons [New York, London, 1964)]. As specific examples of compounds and spectral sensitization, those described in JP-A-62-215272, page 22, right upper column to page 38 are preferably used. Further, as a red-sensitive spectral sensitizing dye of silver halide emulsion grains having a particularly high silver chloride content, the spectral sensitizing dye described in JP-A-3-123340 is stable, adsorbed, and exposed. This is very preferable from the viewpoint of temperature dependency.
[0120]
The addition amount of these spectral sensitizing dyes varies widely depending on the case, and is 0.5 × 10 5 per mol of silver halide.-6Mol ~ 1.0 × 10-2A molar range is preferred. More preferably, 1.0 × 10-6Mol ~ 5.0 × 10-3The range of moles.
[0121]
The silver halide color photographic light-sensitive material of the present invention (hereinafter sometimes simply referred to as “light-sensitive material”) contains a silver halide emulsion layer containing a yellow dye-forming coupler and a magenta dye-forming coupler on a support. In the silver halide color photographic light-sensitive material having at least one silver halide emulsion layer and a silver halide emulsion layer containing a cyan dye-forming coupler, at least one of the silver halide emulsion layers of the present invention It contains a silver halide emulsion. In the present invention, the silver halide emulsion layer containing the yellow dye-forming coupler contains a yellow coloring layer, the silver halide emulsion layer containing the magenta dye-forming coupler contains a magenta coloring layer, and the cyan dye-forming coupler. The silver halide emulsion layer functions as a cyan color-developing layer. The silver halide emulsions contained in the yellow coloring layer, the magenta coloring layer and the cyan coloring layer, respectively, are sensitive to light in different wavelength regions (for example, light in the blue region, green region and red region). It is preferable to have.
[0122]
The light-sensitive material of the present invention may have a hydrophilic colloid layer, an antihalation layer, an intermediate layer, and a colored layer, which will be described later, if desired, in addition to the yellow coloring layer, magenta coloring layer, and cyan coloring layer.
[0123]
Conventionally known photographic materials and additives can be used in the light-sensitive material of the present invention.
For example, as the photographic support, a transmissive support or a reflective support can be used. As the transmissive support, transparent films such as cellulose nitrate film and polyethylene terephthalate, and polyester of 2,6-naphthalenedicarboxylic acid (NDCA) and ethylene glycol (EG), NDCA, terephthalic acid and EG are used. A polyester provided with an information recording layer such as a magnetic layer is preferably used. As the reflective support, a reflective support that is laminated with a plurality of polyethylene layers or polyester layers and contains a white pigment such as titanium oxide in at least one layer of such a water-resistant resin layer (laminate layer) is preferable.
[0124]
In the present invention, more preferred reflective supports include those having a polyolefin layer having fine pores on the paper substrate on the side on which the silver halide emulsion layer is provided. The polyolefin layer may consist of multiple layers, in which case preferably the polyolefin layer adjacent to the gelatin layer on the silver halide emulsion layer side does not have micropores (eg, polypropylene, polyethylene) and is on a paper substrate. More preferred is a polyolefin (for example, polypropylene or polyethylene) having micropores on the near side. The density of the multi-layer or single-layer polyolefin layer located between the paper substrate and the photographic constituent layer is preferably 0.40 to 1.0 g / ml, more preferably 0.50 to 0.70 g / ml. The thickness of the multilayer or single layer of polyolefin positioned between the paper substrate and the photographic composition layer is preferably 10 to 100 μm, and more preferably 15 to 70 μm. Further, the ratio of the thickness of the polyolefin layer to the paper substrate is preferably 0.05 to 0.2, more preferably 0.1 to 0.15.
[0125]
In addition, it is also preferable to provide a polyolefin layer on the opposite side (back surface) to the photographic constituent layer of the paper substrate from the viewpoint of increasing the rigidity of the reflective support. In this case, the back surface polyolefin layer has a matte polyethylene surface. Alternatively, polypropylene is preferable, and polypropylene is more preferable. The polyolefin layer on the back surface is preferably 5 to 50 μm, more preferably 10 to 30 μm, and further preferably the density is 0.7 to 1.1 g / ml. In the reflective support in the present invention, preferred embodiments relating to the polyolefin layer provided on the paper substrate are disclosed in JP-A-10-333277, JP-A-10-333278, JP-A-11-52513, and JP-A-11-65024. Examples are described in EP0880065 and EP0880066.
[0126]
Furthermore, it is preferable to contain a fluorescent brightening agent in the water-resistant resin layer. Further, a hydrophilic colloid layer containing the fluorescent brightening agent in a dispersed manner may be separately formed. As the optical brightener, benzoxazole-based, coumarin-based, and pyrazoline-based compounds can be preferably used, and benzoxazolylnaphthalene-based and benzoxazolyl stilbene-based fluorescent whitening agents are more preferable. The amount used is not particularly limited, but preferably 1 to 100 mg / m.2It is. The mixing ratio in the case of mixing with a water resistant resin is preferably 0.0005 to 3% by mass, more preferably 0.001 to 0.5% by mass with respect to the resin.
[0127]
The reflective support may be a transmissive support or a reflective colloid coated with a hydrophilic colloid layer containing a white pigment. Further, the reflective support may be a support having a specular or second-type diffuse reflective metal surface.
[0128]
Further, as a support used in the light-sensitive material of the present invention, a white polyester support or a support in which a layer containing a white pigment is provided on a support having a silver halide emulsion layer is used for a display. May be. In order to further improve the sharpness, an antihalation layer is preferably coated on the silver halide emulsion layer coating side or the back surface of the support. In particular, the transmission density of the support is preferably set in the range of 0.35 to 0.8 so that the display can be viewed with either reflected light or transmitted light.
[0129]
In the light-sensitive material of the present invention, a dye which can be decolored by processing as described in pages 27 to 76 of European Patent EP0,337,490A2 is applied to a hydrophilic colloid layer for the purpose of improving the sharpness of an image. Among them, oxonol dyes are added so that the optical reflection density at 680 nm of the light-sensitive material is 0.70 or more, or divalent to tetravalent alcohols (for example, trimethylolethane) are added to the water-resistant resin layer of the support. ) Etc. It is preferable to contain 12% by mass or more (more preferably 14% by mass or more) of titanium oxide surface-treated.
[0130]
In the light-sensitive material of the present invention, the processing described in pages 27 to 76 of EP 0337490 A2 is carried out on the hydrophilic colloid layer for the purpose of preventing irradiation and halation or improving the safety light safety. It is preferable to add a decolorizable dye (in particular, an oxonol dye or a cyanine dye). Furthermore, the dyes described in European Patent EP0819977 are also preferably added to the present invention. Some of these water-soluble dyes degrade color separation and safelight safety when the amount used is increased. As a dye that can be used without deteriorating color separation, water-soluble dyes described in JP-A Nos. 5-127324, 5-127325, and 5-216185 are preferable.
[0131]
In the present invention, a colored layer that can be decolored by treatment in place of the water-soluble dye or in combination with the water-soluble dye is used. The colored layer that can be decolored by the treatment used may be in direct contact with the emulsion layer, or may be disposed so as to be in contact with an intermediate layer containing a treatment color mixing inhibitor such as gelatin or hydroquinone. This colored layer is preferably placed under the emulsion layer (support side) that develops the same primary color as the colored color. It is possible to install all the colored layers corresponding to each primary color individually, or to select and install only some of them. It is also possible to install a colored layer that has been colored corresponding to a plurality of primary color gamuts. The optical reflection density of the colored layer is the wavelength having the highest optical density in the wavelength range used for exposure (visible light range of 400 nm to 700 nm for normal printer exposure, wavelength of the scanning exposure light source used for scanning exposure). The optical density value at is preferably 0.2 or more and 3.0 or less. More preferably 0.5 or more and 2.5 or less, and particularly preferably 0.8 or more and 2.0 or less.
[0132]
In order to form the colored layer, a conventionally known method can be applied. For example, the dyes described in JP-A-2-282244, page 3 from the upper right column to page 8, and the dyes described in JP-A-3-7931, page 3 from upper right column to page 11, lower left column are solid. A method of incorporating a hydrophilic colloid layer in the form of a fine particle dispersion, a method of mordanting an anionic dye into a cationic polymer, a method of adsorbing a dye to fine particles such as silver halide and fixing it in the layer, JP-A-1-239544 For example, a method using colloidal silver as described in Japanese Patent Publication. As a method of dispersing a fine powder of a pigment in a solid state, for example, a method of containing a fine powder dye which is substantially water-insoluble at least at pH 6 or less but substantially water-soluble at least at pH 8 or more is disclosed in Japanese Patent Application Laid-Open No. Hei. No. 2-308244, pages 4 to 13. Further, for example, a method for mordanting an anionic dye into a cationic polymer is described on pages 18 to 26 of JP-A-2-84737. US Pat. Nos. 2,688,601 and 3,459,563 show preparation methods for colloidal silver as a light absorber. Among these methods, a method of containing a fine powder dye and a method of using colloidal silver are preferable.
[0133]
The silver halide photographic light-sensitive material of the present invention is used for a color negative film, a color positive film, a color reversal film, a color reversal photographic paper, a color photographic paper, etc., among which it is preferably used as a color photographic paper. In the present invention, the color photographic paper is required to have at least one yellow color developing silver halide emulsion layer, magenta color forming silver halide emulsion layer, and cyan color forming silver halide emulsion layer. These silver halide emulsion layers are a yellow color-forming silver halide emulsion layer, a magenta color-forming silver halide emulsion layer, and a cyan color-forming silver halide emulsion layer in order from the support.
[0134]
However, a different layer structure may be used.
The silver halide emulsion layer containing a yellow coupler may be disposed at any position on the support. However, when the yellow coupler-containing layer contains silver halide tabular grains, a magenta coupler-containing silver halide is contained. It is preferably coated at a position farther from the support than at least one emulsion layer or cyan coupler-containing silver halide emulsion layer. Further, from the viewpoints of accelerating color development, accelerating desilvering, and reducing residual color by sensitizing dye, the yellow coupler-containing silver halide emulsion layer is coated at a position farthest from the support than other silver halide emulsion layers. It is preferable to be provided. Further, from the viewpoint of reducing Blix fading, the cyan coupler-containing silver halide emulsion layer is preferably the center layer of other silver halide emulsion layers, and from the viewpoint of reducing photobleaching, cyan coupler-containing silver halide emulsion layers. Is preferably the lowermost layer. Each of the color developing layers of yellow, magenta and cyan may be composed of two layers or three layers. For example, couplers containing no silver halide emulsion as described in JP-A-4-75055, JP-A-9-1114035, JP-A-10-246940, US Pat. No. 5,576,159, etc. It is also preferable to provide a layer adjacent to the silver halide emulsion layer to form a color developing layer.
[0135]
As silver halide emulsions and other materials (additives, etc.) and photographic composition layers (layer arrangement, etc.) applied in the present invention, and processing methods and processing additives applied to process this photosensitive material, Disclosed in JP-A-62-215272, JP-A-2-33144, European Patent EP0,355,660A2, and particularly described in European Patent EP0,355,660A2. Are preferably used. Furthermore, JP-A-5-34889, JP-A-4-359249, JP-A-4-313733, JP-A-4-270344, JP-A-5-66527, JP-A-4-34548, JP-A-4-145433. No. 2-854, No. 1-158431, No. 2-90145, No. 3-194539, No. 2-93641, EP-A-0520457A2, and the like. A silver halide color photographic light-sensitive material and a processing method thereof are also preferable.
[0136]
In particular, in the present invention, the reflection type support and silver halide emulsion described above, further different metal ion species doped in the silver halide grains, storage stabilizer or antifoggant for silver halide emulsion, chemical enhancement, Sensitization method (sensitizer), spectral sensitization method (spectral sensitizer), cyan, magenta, yellow coupler and its emulsifying dispersion method, color image preservability improving agent (stain inhibitor and anti-fading agent), dye (coloring) As for the layer), the gelatin type, the layer structure of the photosensitive material, the coating pH of the photosensitive material, and the like, those described in each part of the publication shown in Table 1 below are particularly preferably applicable.
[0137]
[Table 1]
Figure 0004159815
[0138]
Other examples of cyan, magenta and yellow couplers used in the present invention include those described in JP-A-62-215272, page 91, upper right column, line 4 to page 121, upper left column, line 6; JP-A-2-33144. Page 3, upper right column, line 14 to page 18, upper left column, last line, page 30, upper right column, line 6 to page 35, lower right column, line 11 and page 0, line 15 to 27 of EP0355,660A2. Couplers described in the 5th line, 5th page, 30th line to 28th page, 45th page, 29th line to 31st line, 47th page, 23rd line to 63rd page, 50th line are also useful.
In the present invention, compounds represented by the general formulas (II) and (III) of WO-98 / 33760 and the general formula (D) of JP-A-10-221825 may be added, which is preferable.
[0139]
As a cyan dye-forming coupler (sometimes simply referred to as “cyan coupler”) that can be used in the present invention, a pyrrolotriazole coupler is preferably used, and is represented by the general formula (I) or (II) of JP-A-5-313324. ), Couplers represented by general formula (I) of JP-A-6-347960, and exemplified couplers described in these publications are particularly preferred. Phenol-based and naphthol-based cyan couplers are also preferable. For example, cyan couplers represented by the general formula (ADF) described in JP-A-10-333297 are preferable. Other cyan couplers include pyrroloazole-type cyan couplers described in European Patents EP0488248 and EP0491197A1, 2,5-diacylaminophenol couplers described in US Pat. No. 5,888,716, US Pyrazoloazole-type cyan couplers having an electron-withdrawing group and a hydrogen-bonding group at the 6-position described in Japanese Patent Nos. 4,873,183 and 4,916,051 are disclosed. Pyrazoloazole type cyan couplers having a carbamoyl group at the 6-position described in JP-A Nos. 171185, 8-31360, and 8-339060 are also preferable.
[0140]
Further, in addition to the diphenylimidazole cyan coupler described in JP-A-2-33144, a 3-hydroxypyridine cyan coupler described in European Patent EP 0333185A2 (among others of the coupler (42) listed as a specific example). A 4-equivalent coupler having a chlorine leaving group to give 2 equivalents, couplers (6) and (9) are particularly preferred) and cyclic active methylene-based cyan couplers described in JP-A 64-32260 (among others) Examples of couplers 3, 8, and 34 listed as specific examples are particularly preferred), pyrrolopyrazole cyan couplers described in EP 0456226A1, and pyrroloimidazole cyan couplers described in EP 0484909 are used. You can also.
[0141]
Of these cyan couplers, pyrroloazole cyan couplers represented by the general formula (I) described in JP-A No. 11-282138 are particularly preferred. The couplers (1) to (47) are applied to the present application as they are, and are preferably incorporated as part of the specification of the present application.
[0142]
Examples of the magenta dye-forming coupler used in the present invention (sometimes simply referred to as “magenta coupler”) include 5-pyrazolone-based magenta couplers and pyrazoloazole-based magenta couplers described in the publicly known literatures in the above table. Among them, a secondary or tertiary alkyl group as described in JP-A-61-65245 is the 2, 3, or 6 position of the pyrazolotriazole ring among them in terms of hue, image stability, color developability, etc. A pyrazolotriazole coupler directly connected to a pyrazoloazole coupler containing a sulfonamide group in the molecule as described in JP-A-61-65246, as described in JP-A-61-147254 Pyrazoloazole couplers having an alkoxyphenylsulfonamide ballast group, European Patent No. 226,849A, Use of pyrazoloazole couplers having a 6-position alkoxy or aryloxy group as described in the 294,785A Pat are preferred. In particular, the magenta coupler is preferably a pyrazoloazole coupler represented by the general formula (M-I) described in JP-A-8-122984. Paragraph Nos. 0009 to 0026 of the publication are directly applied to the present application. As part of the specification. In addition to this, pyrazoloazole couplers having sterically hindered groups at both the 3-position and the 6-position described in EP 854384 and EP 844640 are also preferably used.
[0143]
Further, as yellow dye-forming couplers (sometimes simply referred to as “yellow couplers”), in addition to the compounds described in the above table, a 3- to 5-membered cyclic group is added to the acyl group described in EP 0447969A1. An acylacetamide type yellow coupler having a structure, a malondianilide type yellow coupler having a cyclic structure described in European Patent EP 0482552A1, European Patent Publications Nos. Pyrrole-2 or 3-yl or indole-2 or 3-ylcarbonylacetic acid anilide type couplers described in U.S. Pat. Nos. 5,953,873, 953874, 1,953875A1, etc. Described in US Pat. No. 5,118,599 An acylacetamide type yellow coupler having a dioxane structure is preferably used. Among them, the use of an acylacetamide type yellow coupler in which the acyl group is a 1-alkylcyclopropane-1-carbonyl group and a malondianilide type yellow coupler in which one of the anilides constitutes an indoline ring is particularly preferred. These couplers can be used alone or in combination.
[0144]
The coupler used in the present invention is impregnated into a loadable latex polymer (eg, US Pat. No. 4,203,716) in the presence (or absence) of the high boiling organic solvent described in the above table. Alternatively, it is preferably dissolved together with a water-insoluble and organic solvent-soluble polymer and emulsified and dispersed in a hydrophilic colloid aqueous solution. Water-insoluble and organic solvent-soluble polymers that can be preferably used are described in U.S. Pat. No. 4,857,449, columns 7 to 15, and International Publication WO 88/00723, pages 12 to 30. The described homopolymers or copolymers are mentioned. More preferably, use of a methacrylate or acrylamide polymer, particularly an acrylamide polymer is preferred in view of color image stability.
[0145]
In the present invention, known color mixing inhibitors can be used, and among them, those described in the following publications are preferred.
For example, high molecular weight redox compounds described in JP-A-5-333501, phenidone and hydrazine compounds described in WO98 / 33760, US Pat. No. 4,923,787, etc. White couplers described in Japanese Patent No. 249637, Japanese Patent Application Laid-Open No. 10-282615, German Patent No. 19629142A1, and the like can be used. In particular, in the case of increasing the pH of the developer to speed up development, German Patent No. 19618786A1, European Patent No. 839623A1, European Patent No. 842975A1, German Patent No. 180686846A1 And redox compounds described in French Patent No. 2760460A1 and the like are also preferably used.
[0146]
In the present invention, a compound having a triazine skeleton with a high molar extinction coefficient is preferably used as the ultraviolet absorber, and for example, compounds described in the following publications and the like can be used. These are preferably added to the photosensitive layer and / or non-photosensitive. For example, JP-A-46-3335, JP-A-55-15276, JP-A-5-197074, JP-A-5-232630, JP-A-5-307232, JP-A-6-218131, and 8- No. 53427, No. 8-234364, No. 8-239368, No. 9-31067, No. 10-115898, No. 10-147777, No. 10-182621, German Patent No. The compounds described in the specification of 19739797A, European Patent No. 711804A and JP-A-8-501291 can be used.
[0147]
As the binder or protective colloid that can be used in the light-sensitive material in the present invention, gelatin is advantageously used, but other hydrophilic colloids can be used alone or in combination with gelatin. As a preferable gelatin, the heavy metal contained as impurities such as iron, copper, zinc and manganese is preferably 5 ppm or less, more preferably 3 ppm or less. The amount of calcium contained in the photosensitive material is preferably 20 mg / m.2Or less, more preferably 10 mg / m2Or less, most preferably 5 mg / m2It is as follows.
[0148]
In the present invention, an antibacterial / antifungal agent as described in JP-A-63-271247 is added in order to prevent various wrinkles and bacteria that propagate in the hydrophilic colloid layer and degrade the image. Is preferred. Further, the film pH of the photosensitive material is preferably 4.0 to 7.0, more preferably 4.0 to 6.5.
[0149]
In the present invention, in order to satisfy development progress, fixing bleachability, and residual color, the film thickness of the entire photographic constituent layer is preferably 3 μm to 7.5 μm, and more preferably 3 μm to 6.5 μm. preferable. The dry film thickness can be measured by measuring the change in film thickness before and after peeling the dry film, or by observing the cross section with an optical microscope or an electron microscope. In the present invention, the swelling film thickness is preferably 8 μm to 19 μm, and more preferably 9 μm to 18 μm, in order to achieve both development progress and increase in the drying speed. The swollen film thickness can be measured by the dot method in a state where the dried photosensitive material is immersed in an aqueous solution at 35 ° C. and swelled to reach a sufficient equilibrium.
[0150]
In the present invention, a surfactant can be added to the photosensitive material from the viewpoints of improving the coating stability of the photosensitive material, preventing the generation of static electricity, and adjusting the charge amount. Examples of the surfactant include an anionic surfactant, a cationic surfactant, a betaine surfactant, and a nonionic surfactant, and examples thereof include those described in JP-A-5-333492. The surfactant used in the present invention is preferably a fluorine atom-containing surfactant. In particular, a fluorine atom-containing surfactant can be preferably used. These fluorine atom-containing surfactants may be used alone or in combination with other conventionally known surfactants, but are preferably used in combination with other conventionally known surfactants. The amount of these surfactants added to the light-sensitive material is not particularly limited, but generally 1 × 10 10-Five~ 1g / m2, Preferably 1 × 10-Four~ 1x10-1g / m2More preferably 1 × 10-3~ 1x10-2g / m2It is.
[0151]
The photosensitive material of the present invention and the image forming method using the same form an image by an exposure process in which light is irradiated according to image information and a development process in which the photosensitive material irradiated with light is developed.
The photosensitive material and the image forming method of the present invention are also suitable for a scanning exposure method using a cathode ray (CRT). The cathode ray tube exposure apparatus is simpler and more compact and less expensive than an apparatus using a laser. Also, the adjustment of the optical axis and color is easy. As the cathode ray tube used for image exposure, various light emitters that emit light in the spectral region are used as necessary. For example, any one of red light emitters, green light emitters, and blue light emitters, or a mixture of two or more thereof may be used. The spectral region is not limited to the above red, green, and blue, and a phosphor that emits light in the yellow, orange, purple, or infrared region is also used. In particular, a cathode ray tube that emits white light by mixing these light emitters is often used.
[0152]
When the photosensitive material has a plurality of photosensitive layers having different spectral sensitivity distributions, and the cathode tube also has a phosphor exhibiting light emission in a plurality of spectral regions, a plurality of colors are exposed at the same time, that is, a plurality of colors are applied to the cathode ray tube. It is also possible to emit light from the tube surface by inputting a color image signal. A method of sequentially inputting image signals for each color to cause each color to emit light sequentially and exposing through a film that cuts the colors other than that color (surface sequential exposure) may be adopted. However, since a high-resolution cathode ray tube can be used, it is preferable for improving image quality.
[0153]
In the photosensitive material and the image forming method of the present invention, a second harmonic light source (SHG) comprising a combination of a solid state laser using a gas laser, light emitting diode, semiconductor laser, semiconductor laser or semiconductor laser as an excitation light source and a nonlinear optical crystal is used. A digital scanning exposure method using monochromatic high-density light such as) is preferably used. In order to make the system compact and inexpensive, it is preferable to use a second harmonic generation light source (SHG) that combines a semiconductor laser, a semiconductor laser, or a solid-state laser and a nonlinear optical crystal. In particular, in order to design a compact, inexpensive, long-life and high-stability device, it is preferable to use a semiconductor laser, and at least one of the exposure light sources is preferably a semiconductor laser.
[0154]
When such a scanning exposure light source is used, the spectral sensitivity maximum wavelength of the photosensitive material of the present invention can be arbitrarily set according to the wavelength of the scanning exposure light source to be used. In a solid laser using a semiconductor laser as an excitation light source or an SHG light source obtained by combining a semiconductor laser and a nonlinear optical crystal, the oscillation wavelength of the laser can be halved, so that blue light and green light can be obtained. Therefore, the spectral sensitivity maximum of the photosensitive material can be given to the usual three wavelength regions of blue, green, and red. When the exposure time in such scanning exposure is defined as the exposure time of the pixel size when the pixel density is 400 dpi, a preferable exposure time is 10-FourSeconds or less, more preferably 10-6Less than a second.
[0155]
In the silver halide color photographic light-sensitive material and the image forming method of the present invention, it is preferable to perform imagewise exposure with a blue laser coherent light having an emission wavelength of 420 nm to 460 nm. Among blue lasers, it is particularly preferable to use a blue semiconductor laser.
Specifically, as a laser light source, a blue semiconductor laser having a wavelength of 430 to 450 nm (announced by Nichia Chemical Co., Ltd. at the 48th Applied Physics Related Conference in March 2001) and a semiconductor laser (oscillation wavelength of about 940 nm) are used. LiNbO having waveguide-like inversion domain structureThreeLiNbO with an inverted domain structure in the form of a waveguide using a blue laser of about 470 nm and a semiconductor laser (oscillation wavelength of about 1060 nm) extracted by wavelength conversion using SHG crystalThreePreferably, a green laser with a wavelength of about 530 nm, a red semiconductor laser with a wavelength of about 685 nm (Hitachi type No. HL6738MG), a red semiconductor laser with a wavelength of about 650 nm (Hitachi type No. HL6501MG), etc., which are taken out by SHG crystal of .
[0156]
In the range from the exposure to the color development and the color development time of the present invention, it can be preferably used in combination with the exposure and development systems described in the following known documents. Examples of the developing system include an automatic printing and developing system described in JP-A-10-333253, a photosensitive material conveying apparatus described in JP-A-2000-10206, and an image reading apparatus described in JP-A-11-215312. , An exposure system comprising a color image recording system described in JP-A-11-88619 and JP-A-10-202950, and a digital photo print including a remote diagnosis system described in JP-A-10-210206 And a photo print system including an image recording apparatus described in Japanese Patent Application No. 10-159187.
[0157]
The preferred scanning exposure method applicable to the present invention is described in detail in the publications listed in the above table.
[0158]
When performing printer exposure in the light-sensitive material and image forming method of the present invention, it is preferable to use a band stop filter described in US Pat. No. 4,880,726. This removes light color mixing and remarkably improves color reproducibility.
In the present invention, as described in European Patents EP0789270A1 and EP0789480A1, the yellow microdot pattern may be pre-exposed in advance and copy control may be performed before image information is added. .
[0159]
In the processing of the photosensitive material and the image forming method of the present invention, JP-A-2-207250, page 26, lower right column, line 1 to page 34, upper right column, line 9 and JP-A-4-97355, The processing materials and processing methods described in page 17, upper left column, line 17 to page 18, lower right column, line 20 are preferably applicable. As the preservative used in the developer, compounds described in the publications listed in the above table are preferably used.
[0160]
The present invention is applied as a light-sensitive material having rapid processing suitability and an image forming method. The color development time is 28 seconds or shorter, preferably 25 seconds or shorter and 6 seconds or longer, more preferably 20 seconds or shorter and 6 seconds or longer. Similarly, the bleach-fixing time is preferably 30 seconds or shorter, more preferably 25 seconds or shorter and 6 seconds or longer, more preferably 20 seconds or shorter and 6 seconds or longer. The washing or stabilizing time is preferably 60 seconds or shorter, more preferably 40 seconds or shorter and 6 seconds or longer.
The color development time is the time from when the photosensitive material enters the color developer until it enters the bleach-fixing solution in the next processing step. For example, when processed by an automatic developing machine, the time during which the photosensitive material is immersed in the color developer (so-called submerged time) and the photosensitive material leaves the color developer and is bleach-fixed in the next processing step. The total of both the time during which air is conveyed toward the bath (so-called air time) is called color development time. Similarly, the bleach-fixing time refers to the time from when the photosensitive material enters the bleach-fixing solution until the next washing or stabilizing bath. The water washing or stabilization time refers to the time (so-called liquid time) that the photosensitive material is in the liquid for the drying process after entering the water washing or stabilizing liquid.
[0161]
In the light-sensitive material and image forming method of the present invention, the development method after exposure includes a conventional method of developing with a developer containing an alkaline agent and a developing agent, a developing agent is incorporated in the photosensitive material, and a developing agent is included. In addition to a wet method such as a method of developing with an activator solution such as an alkaline solution, a heat developing method that does not use a processing solution can be used. In particular, the activator method is a preferable method from the viewpoint of environmental protection because it does not contain a developing agent in the processing solution, so that the processing solution can be easily managed and handled, and the load during processing of the waste liquid is small.
In the activator method, as a developing agent or a precursor thereof incorporated in the photosensitive material, for example, JP-A-8-234388, JP-A-9-152686, JP-A-9-152893, and JP-A-9-212814. The hydrazine type compounds described in JP-A-9-160193 are preferred.
[0162]
Further, a developing method in which the amount of silver applied to the photosensitive material is reduced and image amplification processing (compensation processing) using hydrogen peroxide is preferably used. In particular, it is preferable to use this method for the activator method. Specifically, an image forming method using an activator solution containing hydrogen peroxide described in JP-A-8-297354 and 9-152695 is preferably used. In the activator method, after processing with an activator solution, desilvering is usually performed. However, in the image amplification processing method using a low silver amount of light-sensitive material, desilvering is omitted and washing or stabilization is simplified. Can be done. Further, in a method of reading image information from a photosensitive material with a scanner or the like, it is possible to adopt a processing form that does not require a desilvering process even when a high silver amount photosensitive material such as a photographic photosensitive material is used.
[0163]
For the activator solution, desilvering solution (bleaching / fixing solution), water washing and stabilizing solution used in the present invention, known processing materials and processing methods can be used. Preferably, those described in Research Disclosure Item 36544 (September 1994), pages 536 to 541 and JP-A-8-234388 can be used.
[0164]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described in more detail based on examples, but the present invention is not limited thereto.
[0165]
Example 1
(Preparation of emulsion B-1)
1000 ml of 3% aqueous solution of lime-processed gelatin was adjusted to pH 3.5 and pCl 1.5, and an aqueous solution containing 2.12 mol of silver nitrate and an aqueous solution containing 2.2 mol of sodium chloride were simultaneously added and mixed at 50 ° C. with vigorous stirring. From 80% to 90% addition of silver nitrate, potassium bromide was added to 3 mol% per mole of finished silver halide. Similarly, when the addition of silver nitrate is 80% to 90%, K4[Fe (CN)6The amount of Fe per mol of the finished silver halide is 2.5 × 10-5Molar amounts were added. From the time when the addition of silver nitrate was 82% to the time of 88%,2[IrCl6The amount of Ir per mole of the finished silver halide is 5.3 × 10-8Molar amounts were added. When 90% of the addition of silver nitrate was completed, the aqueous potassium iodide solution was adjusted so that the amount of I per mol of the finished silver halide was 0.25 mol%, and K2[Ir (H2O) Cl5The amount of Ir per mol of the finished silver halide is 8.0 × 10-7Molar amounts were added. After desalting at 40 ° C., 150 g of lime-processed gelatin was added to adjust the pH to 5.5 and pCl 1.9. The obtained grain was a cubic silver chlorobromoiodide emulsion having a sphere equivalent diameter of 0.73 μm and a coefficient of variation of 8.5%.
This emulsion was dissolved at 40 ° C., and sodium benzenethiosulfonate was added at 1.5 × 10 5 per mol of silver halide.-5Mole added, sodium thiosulfate pentahydrate as sulfur sensitizer and bis (1,4,5-trimethyl-1,2,4-triazolium-3-thiolate) aurate (I) tetrafluoro as gold sensitizer Borate was used for aging at 60 ° C. After the temperature was lowered to 40 ° C., sensitizing dye A was added to 1.9 × 10 10-4Mol, Sensitizing dye B 1.0 × 10 6 per mol of silver halide-4Mole, 1-phenyl-5-mercaptotetrazole, 2.0 × 10 5 per mole of silver halide-4Mol, 1- (5-methylureidophenyl) -5-mercaptotetrazole, 2.0 × 10 5 per mole of silver halide-4Mole, potassium bromide 1.8 × 10 6 per mole of silver halide-3Mole was added. The emulsion thus obtained was designated as Emulsion B-1.
[0166]
[Chemical 9]
Figure 0004159815
[0167]
(Preparation of emulsions B-2 and B-3)
Change the addition rate of silver nitrate and sodium chloride added simultaneously to emulsion B-1 and add K4[Fe (CN)6], K2[IrCl6] And K2[Ir (H2O) Cl5] And emulsions B-2 and B-3 were obtained in the same manner except that the amount of each compound added after the desalting treatment was changed. Emulsions B-2 and B-3 were cubic silver chlorobromoiodide emulsions with sphere equivalent diameters of 0.68 μm and 0.17 μm, respectively, and coefficient of variation of 8.3% and 10.3%, respectively.
[0168]
(Preparation of emulsion G-1)
To emulsion B-1, the addition rate and temperature of silver nitrate and sodium chloride added simultaneously are changed, and K4[Fe (CN)6] The aqueous solution was changed so that the addition of silver nitrate was performed from 75% to 90%.2[IrCl6] The aqueous solution was changed so that the addition of silver nitrate was performed from the point of 77% to the point of 88%, and further added.4[Fe (CN)6], K2[IrCl6] And K2[Ir (H2O) Cl5], And after desalting at 40 ° C., 150 g of lime-processed gelatin was added to adjust the pH to 5.5 and pCl 1.9. The obtained grain was a cubic silver chlorobromoiodide emulsion having a sphere equivalent diameter of 0.44 μm and a coefficient of variation of 9.3%.
The emulsion was dissolved at 40 ° C. and sodium benzenethiosulfonate was added at 2 × 10 6 per mole of silver halide.-5Mole added, sodium thiosulfate pentahydrate as sulfur sensitizer and bis (1,4,5-trimethyl-1,2,4-triazolium-3-thiolate) aurate (I) tetrafluoro as gold sensitizer Borate was used for aging at 60 ° C. After the temperature was lowered to 40 ° C., sensitizing dye C was added to 7.2 × 10 6 per mol of silver halide.-4Mol, 1-phenyl-5-mercaptotetrazole, 2.2 × 10 6 per mole of silver halide-4Mole, 1- (5-methylureidophenyl) -5-mercaptotetrazole, 9 × 10 6 per mole of silver halide-4Mole, potassium bromide 8 × 10 8 per mole of silver halide-3Mole was added. The emulsion thus obtained was designated as Emulsion G-1.
[0169]
[Chemical Formula 10]
Figure 0004159815
[0170]
(Preparation of emulsions G-2 and G-3)
To emulsion G-1, change the addition rate of silver nitrate and sodium chloride added simultaneously, and add K4[Fe (CN)6], K2[IrCl6] And K2[Ir (H2O) Cl5] And emulsions G-2 and G-3 were obtained in the same manner except that the amount of each compound added after the desalting treatment was changed. Emulsions G-2 and G-3 were cubic silver chlorobromoiodide emulsions with sphere equivalent diameters of 0.38 μm and 0.19 μm, respectively, and coefficients of variation of 9.0% and 11.0%, respectively.
[0171]
(Preparation of emulsions R-1 to R-3)
Emulsions R-1 to R-3 were similarly prepared except that sensitizing dye H and compound I were used in place of sensitizing dyes and the amounts of sensitizing dyes H and I were changed for emulsions G-1 to G-3. -3 was obtained. Emulsions R-1 to R-3 have cubic equivalent diameters of 0.44 μm, 0.38 μm, and 0.19 μm, respectively, and cubic salt bromoiodides with coefficients of variation of 9.7%, 9.1%, and 12.5%, respectively. It was a silver emulsion.
[0172]
Embedded image
Figure 0004159815
[0173]
Embedded image
Figure 0004159815
[0174]
After the corona discharge treatment is applied to the surface of the support formed by coating both sides of the paper with polyethylene resin, a gelatin subbing layer containing sodium dodecylbenzenesulfonate is provided. The layers were sequentially coated to prepare a sample of a silver halide color photographic light-sensitive material having the following layer structure. The coating solution for each photographic constituent layer was prepared as follows.
[0175]
First layer coating preparation
57 g of yellow coupler (ExY), 7 g of color image stabilizer (Cpd-1), 4 g of color image stabilizer (Cpd-2), 7 g of color image stabilizer (Cpd-3), 2 g of color image stabilizer (Cpd-8) Is dissolved in 21 g of a solvent (Solv-1) and 80 ml of ethyl acetate, and this liquid is emulsified and dispersed in 220 g of a 23.5% by weight gelatin aqueous solution containing 4 g of sodium dodecylbenzenesulfonate with a high-speed stirring emulsifier (dissolver). 900 g of emulsified dispersion A was prepared by adding water.
On the other hand, the emulsified dispersion A and the emulsion B-1 were mixed and dissolved, and a first layer coating solution was prepared so as to have the composition described later. The emulsion coating amount indicates the silver coating amount.
[0176]
The coating solutions for the second to seventh layers were prepared in the same manner as the first layer coating solution. As the gelatin hardener for each layer, 1-oxy-3,5-dichloro-s-triazine sodium salt (H-1), (H-2), (H-3) was used. Moreover, the total amount of Ab-1, Ab-2, Ab-3, and Ab-4 is 15.0 mg / m in each layer.260.0 mg / m25.0 mg / m2And 10.0 mg / m2It added so that it might become.
[0177]
Embedded image
Figure 0004159815
[0178]
Embedded image
Figure 0004159815
[0179]
Further, 1-phenyl-5-mercaptotetrazole was added to the green-sensitive emulsion layer and the red-sensitive emulsion layer in an amount of 1.0 × 10 6 per mole of silver halide.-3Moles and 5.9 × 10-FourMole was added. Furthermore, 1-phenyl-5-mercaptotetrazole was added to the second layer, the fourth layer, and the sixth layer, respectively, at 0.2 mg / m 2.20.2 mg / m2And 0.6 mg / m2It added so that it might become.
Copolymer latex of methacrylic acid and butyl acrylate (mass ratio 1: 1, average molecular weight 200000-400000) is 0.05 g / m on the red sensitive emulsion layer.2Added. Further, disodium catechol-3,5-disulfonate was added to the second layer, the fourth layer, and the sixth layer, respectively, at 6 mg / m.26 mg / m218 mg / m2It added so that it might become. In order to prevent irradiation, the following dyes were added (the amount in parentheses represents the coating amount).
[0180]
Embedded image
Figure 0004159815
[0181]
(Layer structure)
The structure of each layer is shown below. Numbers are application amount (g / m2). The silver halide emulsion represents a coating amount in terms of silver.
Support
Polyethylene resin laminated paper
[White pigment (TiO 2 on the first layer side polyethylene resin)2Content 16% by mass, ZnO; content 4% by mass) and optical brightener (4,4′-bis (5-methylbenzoxazolyl) stilbene, content 0.03% by mass), bluish dye (Including ultramarine)]
First layer (yellow image forming blue sensitive emulsion layer)
Emulsion B-1 0.24
Gelatin 1.08
Yellow coupler (ExY) 0.46
Color image stabilizer (Cpd-1) 0.06
Color image stabilizer (Cpd-2) 0.03
Color image stabilizer (Cpd-3) 0.06
Color image stabilizer (Cpd-8) 0.02
Solvent (Solv-1) 0.17
[0182]
Second layer (color mixing prevention layer)
Gelatin 0.55
Color mixing inhibitor (Cpd-4) 0.05
Color image stabilizer (Cpd-5) 0.01
Color image stabilizer (Cpd-6) 0.06
Color image stabilizer (Cpd-7) 0.01
Solvent (Solv-1) 0.03
Solvent (Solv-2) 0.11
[0183]
Third layer (magenta image-forming green sensitive emulsion layer)
Emulsion G-1 0.15
Gelatin 1.42
Magenta coupler (ExM) 0.15
Ultraviolet absorber (UV-A) 0.14
Color image stabilizer (Cpd-2) 0.02
Color image stabilizer (Cpd-4) 0.002
Color image stabilizer (Cpd-6) 0.09
Color image stabilizer (Cpd-8) 0.02
Color image stabilizer (Cpd-9) 0.03
Color image stabilizer (Cpd-10) 0.01
Color image stabilizer (Cpd-11) 0.0001
Solvent (Solv-3) 0.11
Solvent (Solv-4) 0.22
Solvent (Solv-5) 0.20
[0184]
Fourth layer (color mixing prevention layer)
Gelatin 0.40
Color mixing inhibitor (Cpd-4) 0.03
Color image stabilizer (Cpd-5) 0.006
Color image stabilizer (Cpd-6) 0.05
Color image stabilizer (Cpd-7) 0.004
Solvent (Solv-1) 0.02
Solvent (Solv-2) 0.08
[0185]
5th layer (Cyan image forming red sensitive emulsion layer)
Emulsion R-1 0.13
Gelatin 1.20
Cyan coupler (ExC-2) 0.13
Cyan coupler (ExC-3) 0.03
Color image stabilizer (Cpd-1) 0.05
Color image stabilizer (Cpd-6) 0.06
Color image stabilizer (Cpd-7) 0.02
Color image stabilizer (Cpd-9) 0.04
Color image stabilizer (Cpd-10) 0.01
Color image stabilizer (Cpd-14) 0.01
Color image stabilizer (Cpd-15) 0.12
Color image stabilizer (Cpd-16) 0.03
Color image stabilizer (Cpd-17) 0.09
Color image stabilizer (Cpd-18) 0.07
Solvent (Solv-5) 0.15
Solvent (Solv-8) 0.05
[0186]
Sixth layer (UV absorbing layer)
Gelatin 0.46
Ultraviolet absorber (UV-B) 0.45
Compound (S1-4) 0.0015
Solvent (Solv-7) 0.25
Seventh layer (protective layer)
Gelatin 1.00
Acrylic-modified copolymer of polyvinyl alcohol
(Degree of modification 17%) 0.04
Liquid paraffin 0.02
Surfactant (Cpd-13) 0.01
[0187]
Embedded image
Figure 0004159815
[0188]
Embedded image
Figure 0004159815
[0189]
Embedded image
Figure 0004159815
[0190]
Embedded image
Figure 0004159815
[0191]
Embedded image
Figure 0004159815
[0192]
Embedded image
Figure 0004159815
[0193]
Embedded image
Figure 0004159815
[0194]
Embedded image
Figure 0004159815
[0195]
Embedded image
Figure 0004159815
[0196]
Embedded image
Figure 0004159815
[0197]
The sample obtained as described above was designated as Sample 101. Samples 101 were prepared in the same manner as the samples 101 by replacing the emulsions of yellow, magenta and / or cyan image forming layers with the emulsions shown in Table 2, respectively.
[0198]
[Table 2]
Figure 0004159815
[0199]
[Table 3]
Figure 0004159815
[0200]
In order to examine the suitability for speeding up of these samples by digital exposure and processing method, the following experiment was conducted.
As an exposure light source for a digital exposure apparatus, a blue semiconductor laser having a wavelength of about 440 nm (announced by Nichia Chemical Co., Ltd. at the 48th Applied Physics Related Conference in March 2001) and a semiconductor laser (oscillation wavelength of about 1060 nm) are used. LiNbO having waveguide-like inversion domain structureThreeA green laser having a wavelength of about 530 nm and a red semiconductor laser having a wavelength of about 650 nm (Hitachi type No. HL6501MG) extracted from the SHG crystal were used. The laser beams of the three colors are moved in the direction perpendicular to the scanning direction by the polygon mirror so that the sample can be sequentially scanned and exposed. Variation in the amount of light due to the temperature of the semiconductor laser is suppressed by keeping the temperature constant using a Peltier element. The effective beam diameter is 80 μm, the scanning pitch is 42.3 μm (600 dpi), and the average exposure time per pixel is 1.7 × 10.-7Second. By this exposure method, after giving gray color gradation exposure so that the color density of yellow, magenta, and cyan is approximately equal to a sample of 12 × 8.9 cm in size, the sample is automatically conveyed to the following The color development processes A and B shown are carried out.
[0201]
[Processing A]
Continuous processing (running test) was performed until the sample of the photosensitive material was replenished twice as much as the color developing tank capacity in the following processing steps.
Processing temperature Temperature Time Replenishment amount*
Color development 38.5 ° C 45 seconds 45 ml
Bleach fixing 38.0 ° C 45 seconds 35 ml
Rinse (1) 38.0 ° C. 20 seconds −
Rinse (2) 38.0 ° C. 20 seconds −
Rinse (3) ** 38.0 ° C 20 seconds-
Rinse (4) ** 38.0 ° C 30 seconds 121 ml
* Photosensitive material 1m2Replenishment amount per
** A phosphorus screening system RC50D (trade name) manufactured by Fuji Photo Film Co., Ltd. is installed in the rinse (3), the rinse solution is taken out from the rinse (3), and sent to the reverse osmosis membrane module (RC50D) by a pump. The permeated water obtained in the tank is supplied to the rinse (4), and the concentrated water is returned to the rinse (3). The pump pressure was adjusted so that the amount of permeated water to the reverse osmosis module was maintained at 50 to 300 ml / min, and the temperature was circulated for 10 hours a day.
(The rinsing was a tank counter-current system from (1) to (4).)
[0202]
The composition of each treatment liquid is as follows.
Figure 0004159815
[0203]
Figure 0004159815
[0204]
Figure 0004159815
[0205]
Processing step B is shown below.
[Process B]
Continuous processing (running test) was performed until the volume of the color developer replenisher used in the following processing steps was 0.5 times the volume of the color developer tank.
[0206]
Processing temperature Temperature Time Replenishment amount*
Color development 42.0 ℃ 27 seconds 45mL
After the bleach-fixing step, the same as processing A, including the composition, temperature time and replenishment amount of the processing liquid in each step
(Note) * Sensitive material 1m2Replenishment amount per
** Mount a phosphorus screening system RC50D manufactured by Fuji Photo Film Co., Ltd. on the rinse (3), take out the rinse solution from the rinse (3), and send it to the reverse osmosis module (RC50D) by a pump. The permeated water sent in the tank is supplied to the rinse (4), and the concentrate is returned to the rinse (3). The pump pressure was adjusted so that the amount of permeated water to the reverse osmosis module was maintained at 50 to 300 mL / min, and the temperature was circulated for 10 hours per day. The rinsing was a 4-tank countercurrent system from (1) to (4).
[0207]
The composition of each treatment liquid is as follows.
[Color developer] [Tank solution] [Replenisher]
Water 800mL 600mL
Optical brightener (FL-1) 4.0 g 6.8 g
Triisopropanolamine 8.8g 8.8g
Sodium p-toluenesulfonate 20.0 g 20.0 g
Ethylenediaminetetraacetic acid 4.0 g 4.0 g
Sodium sulfite 0.10g 0.50g
Potassium chloride 8.0g −
4,5-dihydroxybenzene-
Sodium 1,3-disulfonate 0.50 g 0.50 g
Disodium-N, N-bis (sulfonate
Ethyl) hydroxylamine 8.5 g 14.5 g
4-Amino-3-methyl-N-ethyl-N-
(Β-Methanesulfonamidoethyl) aniline
・ 3/2 sulfate ・ Monohydride 7.5g 16.5g
Potassium carbonate 26.3g 26.3g
Add water for a total volume of 1000 mL 1000 mL
pH (adjusted with sulfuric acid and KOH at 25 ° C.) 10.35 12.6
[0208]
Embedded image
Figure 0004159815
[0209]
In order to examine the photographic characteristics of these samples, the following experiment was conducted. The time from exposure of each sample to entry of the treatment liquid was set after 9 seconds by adjusting the conveyance speed of the sample after exposure.
[0210]
The yellow, magenta and cyan densities of each sample after treatment were measured to obtain characteristic curves. The exposure amount (E1) that gives a color density of 0.7 was determined for each sample. Further, the color density (D2) at an exposure amount (E2) 10 times that of E1 was determined for each sample. In each of the processes A and B, 0.3 ml of a bleach-fixing solution per 1000 mL of the color developer is added and subjected to the same exposure and processing, and the color density (D1) corresponding to the previously determined exposure amount (E1) is obtained. It was. The value of density change ((D1) -0.7) when the bleach-fixing solution was added to the color developer was determined. The smaller this value, the better the processing stability.
[0211]
Next, using the digital information recorded by the digital camera, each sample was subjected to exposure by the digital exposure apparatus, the process A or the process B, and a color print was created. The time from exposure to entry into the processing solution was set in the same manner as described above after 60 seconds, 9 seconds, or 3 seconds. Ten color prints were prepared for each condition, and streaky irregularities were observed visually and evaluated as follows.
A Very good with almost no streaks
B There are 1 to 3 samples out of 10 in which the stripe-like unevenness is slightly visible.
C There are 1 to 3 samples out of 10 that clearly show stripe-like unevenness, and the color print quality is inferior.
D The streaky pattern is clearly visible on most samples and is not acceptable for color print quality.
[0212]
Next, in order to examine the reciprocity performance, gradation exposure for sensitometry was given to each coated sample using a photometer (FWH type manufactured by Fuji Photo Film Co., Ltd.). An SP-2 filter was attached, and exposure was performed for 10 seconds at low illuminance at an exposure amount of 200 lx · sec (lux · second).
Further, gradation exposure for sensitometry was given using a high-illuminance exposure photometer (HIE type manufactured by Yamashita Denso Co., Ltd.). With SP-2 filter, high illuminance 10-FourExposure for 2 seconds.
After the exposure, the above-described color development processes A and B were performed.
[0213]
The yellow, magenta, and cyan color densities of each sample after processing were measured, and 10 seconds exposure low illumination sensitivity, 10-FourSecond exposure high illuminance sensitivity was obtained. Sensitivity was defined by the reciprocal of the exposure amount giving a color density 1.5 higher than the minimum color density, and the relative value with the sensitivity of the development processing of the sample (101) as 100 was defined as the relative sensitivity. Further, the gradation was obtained from the slope of the straight line between the sensitivity point and the sensitivity point at a density of 1.5.
[0214]
The following experiment was conducted to examine the sensitivity of the sensitivity to exposure humidity.
The relative humidity at which each sample was exposed was set to 55% RH and 80% RH. Processing A and B were performed after exposure for 1/10 second using the sensitometer used for examining the above reciprocity characteristics, and the yellow, magenta, and cyan color densities of each sample were measured. The sensitivity was defined by the reciprocal of the exposure amount giving a color density 0.5 higher than the minimum color density, and the relative value when the sensitivity of the sample (101) was 100 was defined as the relative sensitivity. A difference (hereinafter referred to as dS) obtained by subtracting the relative sensitivity when exposed at 80% RH from the relative sensitivity when exposed at 55% RH was obtained.
[0215]
The experimental results are summarized in Table 4.
[0216]
[Table 4]
Figure 0004159815
[0217]
Table 4 shows the following.
AuCh of the present inventionEmulsions using compounds that release ions have higher sensitivity than conventional gold-sulfur sensitized emulsions using mesoionic gold. 10-FourSimilarly, it is highly sensitive during second exposure (high illumination exposure) and has excellent reciprocity characteristics. In addition, the conventional gold-sulfur sensitized emulsion has a problem that the sensitivity is likely to change due to humidity fluctuation during exposure, whereas the emulsion of the present invention has the advantage that the sensitivity fluctuation is extremely small. Also AuChThe effect as described above could not be obtained with mesoionic gold that does not release ions. From the test results using other samples, the silver halide grain size of the present invention should be used in order to suppress streak-like unevenness, process stability, and color density of the high density part. Is necessary to satisfy all items. All samples of the present invention were 10-4It was confirmed that the gradation was high even in the second exposure.
[0218]
Example 2
Samples 201 and 202 in which gelatin and silver coating amounts were changed as shown in Table 5 were prepared for sample 106.
[0219]
[Table 5]
Figure 0004159815
[0220]
The samples shown in Table 5 were tested in the same manner as in Example 1, except that the processing step was changed to the following processing C, the exposure method, the time from exposure to color development, and the evaluation method.
[0221]
The processing steps are shown below.
[Process C]
The sample 101 was continuously processed until the volume of the color developer replenisher used in the following processing steps became 0.5 times the volume of the color developer tank.
[0222]
Processing temperature Temperature Time Replenishment amount*
Color development 45.0 ℃ 16 seconds 45mL
Bleach fixing 40.0 ℃ 16 seconds 35mL
Rinse (1) 40.0 ° C 8 seconds-
Rinse (2) 40.0 ° C 8 seconds-
Rinse (3) ** 40.0 ° C 8 seconds-
Rinse (4) ** 38.0 ° C 8 sec 121mL
Drying 80.0 ° C 16 seconds
(Note) * Sensitive material 1m2Replenishment amount per
** Mount a phosphorus screening system RC50D manufactured by Fuji Photo Film Co., Ltd. on the rinse (3), take out the rinse solution from the rinse (3), and send it to the reverse osmosis module (RC50D) by a pump. The permeated water sent in the tank is supplied to the rinse (4), and the concentrate is returned to the rinse (3). The pump pressure was adjusted so that the amount of permeated water to the reverse osmosis module was maintained at 50 to 300 mL / min, and the temperature was circulated for 10 hours per day. The rinsing was a 4-tank countercurrent system from (1) to (4).
[0223]
The composition of each treatment liquid is as follows.
[Color developer] [Tank solution] [Replenisher]
Water 800mL 600mL
Optical brightener (FL-1) 5.0g 8.5g
Triisopropanolamine 8.8g 8.8g
Sodium p-toluenesulfonate 20.0 g 20.0 g
Ethylenediaminetetraacetic acid 4.0 g 4.0 g
Sodium sulfite 0.10g 0.50g
Potassium chloride 10.0 g −
4,5-dihydroxybenzene-
Sodium 1,3-disulfonate 0.50 g 0.50 g
Disodium-N, N-bis (sulfonate
Ethyl) hydroxylamine 8.5 g 14.5 g
4-Amino-3-methyl-N-ethyl-N-
(Β-Methanesulfonamidoethyl) aniline
・ 3/2 sulfate ・ Monohydrate 10.0g 22.0g
Potassium carbonate 26.3g 26.3g
Add water for a total volume of 1000 mL 1000 mL
pH (adjusted with sulfuric acid and KOH at 25 ° C.) 10.35 12.6
[0224]
Figure 0004159815
[0225]
[Rinse solution] [Tank solution] [Replenisher solution]
Chlorinated isocyanurate sodium 0.02g 0.02g
Deionized water (conductivity 5 μS / cm or less) 1000 mL 1000 mL
pH (25 ° C.) 6.5 6.5
[0226]
[Table 6]
Figure 0004159815
[0227]
As is apparent from the results in Table 6, the AuCh of the present inventionIt can be seen that Samples 106, 201, and 202 using a compound that releases ions and containing a silver halide emulsion of the grain size of the present invention have good performance even in Process C with a short color development time. From the comparison of the samples 106, 201, and 202, even when the gelatin amount and silver amount to be coated on the sample are reduced, the performance is good and useful in that the cost can be reduced. Further, it is clear that the sample 101 in which the grain size of the contained silver halide emulsion is outside the range of the present invention does not have the above-mentioned effects, and that the performance is specifically good within the range of the present invention.
[0228]
Example 3
In each of the samples 106, 201, and 202 of Examples 1 and 2, all of the silver halide emulsions using AuCh-3 were replaced with equimolar amounts with AuCh-1, and equimolar with AuCh-2. Each sample was prepared and evaluated in the same manner as in Examples 1 and 2, and as a result, excellent effects were confirmed.
[0229]
【The invention's effect】
The silver halide photographic color light-sensitive material of the present invention can form a high-quality image, has excellent processing stability and is suitable for rapid processing.

Claims (8)

支持体上にイエロー画像形成ハロゲン化銀乳剤層、マゼンタ画像形成ハロゲン化銀乳剤層、シアン画像形成ハロゲン化銀乳剤層および非感光性親水性コロイド層をそれぞれ少なくとも一層ずつ含む写真構成層を有するハロゲン化銀カラー写真感光材料であって、該ハロゲン化銀乳剤層の少なくとも一層のハロゲン化銀乳剤が塩化銀含有率90モル%以上のハロゲン化銀粒子を含有し、該ハロゲン化銀乳剤層の少なくとも一層のハロゲン化銀乳剤が下記一般式(1)〜(4)で表される化合物の少なくとも一種で化学増感され、且つ該イエロー画像形成ハロゲン化銀乳剤層中のハロゲン化銀粒子の平均球相当径が0.70〜0.20μmであることを特徴とするハロゲン化銀カラー写真感光材料。
Figure 0004159815
(一般式(1)〜(4)において、ChはS原子、Se原子またはTe原子を表し、LはN原子、S原子、Se原子またはTe原子を介して金に配位可能な化合物を表す。nは0または1を表す。AはO、SまたはNRを表し、R〜Rは各々独立に水素原子または置換基を表す。ここで、RはRまたはRと共に5〜7員環を形成してもよい。XはO、SまたはNRを表す。Yはアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロ環基、OR、SR、N(R)Rを表す。R〜Rは各々独立に水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基またはヘテロ環基を表す。R 10 、R10’およびR11は各々独立に水素原子または置換基を表すが、R10およびR10’のうち少なくとも一方は電子求引性基を表す。Wは電子求引性基を表し、R12〜R14は各々独立に水素原子または置換基を表す。ここで、とR12は互いに結合して環を形成する。)
Halogen having a photographic composition layer comprising at least one yellow image forming silver halide emulsion layer, a magenta image forming silver halide emulsion layer, a cyan image forming silver halide emulsion layer and a non-photosensitive hydrophilic colloid layer on a support. A silver halide color photographic light-sensitive material, wherein at least one silver halide emulsion of the silver halide emulsion layer contains silver halide grains having a silver chloride content of 90 mol% or more, and at least of the silver halide emulsion layer One layer of silver halide emulsion is chemically sensitized with at least one of the compounds represented by the following general formulas (1) to (4), and an average sphere of silver halide grains in the yellow image-forming silver halide emulsion layer A silver halide color photographic light-sensitive material having an equivalent diameter of 0.70 to 0.20 μm.
Figure 0004159815
(In the general formula (1) ~ (4), Ch is S atom, a Se atom or Te atom, L 1 is N atom, S atom, capable of coordinating compounds to gold through a Se atom or Te atom N represents 0 or 1. A 1 represents O, S or NR 4 , and R 1 to R 4 each independently represents a hydrogen atom or a substituent, where R 3 represents R 1 or R A 5- to 7-membered ring may be formed together with 2. X 1 represents O, S or NR 5. Y 1 represents an alkyl group, an alkenyl group, an alkynyl group, an aryl group, a heterocyclic group, OR 6 , SR 7. , N (R 8) represents an R 9 .R 5 to R 9 each independently represent a hydrogen atom, an alkyl group, an alkenyl group, an alkynyl group, to .R 10 Table aryl group or a heterocyclic group, R 10 'and R 11 each independently represents a hydrogen atom or a substituent, R 10 and At least one of R 10 ′ represents an electron withdrawing group, W 1 represents an electron withdrawing group, and R 12 to R 14 each independently represents a hydrogen atom or a substituent , wherein W 1 and R 12 are bonded to each other to form a ring.)
前記一般式(1)〜(4)で表される化合物が、AuIChイオンを放出する化合物(ChはS原子、Se原子またはTe原子を表す。)であることを特徴とする請求項1に記載のハロゲン化銀カラー写真感光材料。 Claims a compound which releases ions (Ch represents S atom, Se atom, or Te atom.) Characterized in that it is a - compound represented by the general formula (1) to (4), Au I Ch 1. A silver halide color photographic light-sensitive material as described in 1 . 前記ハロゲン化銀カラー写真感光材料の総銀塗設量が0.46〜0.20g/mであることを特徴とする請求項1または2に記載のハロゲン化銀カラー写真感光材料。The silver halide color photographic material as claimed in claim 1 or 2 total silver coating amount of the silver halide color photographic light-sensitive material is characterized by a 0.46 ~0.20g / m 2. 前記マゼンタ画像形成ハロゲン化銀乳剤層及びシアン画像形成ハロゲン化銀乳剤層中のハロゲン化銀粒子の平均球相当径が各々0.40〜0.20μmであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のハロゲン化銀カラー写真感光材料。Claim 1-3, wherein the mean equivalent spherical diameter of silver halide grains of the magenta image forming silver halide emulsion layer and cyan image forming silver halide emulsion layer are each 0.40~0.20μm The silver halide color photographic material according to any one of the above. 前記ハロゲン化銀カラー写真感光材料の総ゼラチン塗設量が6.0〜3.0g/mであることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載のハロゲン化銀カラー写真感光材料。The silver halide color photographic according to any one of claims 1 to 4, the total gelatin coating amount of the silver halide color photographic light-sensitive material is characterized in that it is a 6.0~3.0g / m 2 Photosensitive material. 前記ハロゲン化銀乳剤層の少なくとも1層中に下記一般式(I)で表される金属錯体の少なくとも1種を含有したハロゲン化銀乳剤を含むことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のハロゲン化銀カラー写真感光材料。
一般式(I)
[IrX (6−n)
(式中、Xはハロゲンイオンまたは擬ハロゲンイオンを表し、LはXとは異なる任意の配位子を表す。nは3、4または5を表し、mは−5から+1までの整数を表す。)
6. A silver halide emulsion containing at least one metal complex represented by the following general formula (I) in at least one of the silver halide emulsion layers. 2. A silver halide color photographic light-sensitive material according to item 1.
Formula (I)
[IrX I n L I (6 -n)] m
(Wherein X I represents a halogen ion or pseudo-halogen ion, L I represents an arbitrary ligand different from X I , n represents 3, 4 or 5, and m represents from −5 to +1 Represents an integer.)
前記ハロゲン化銀乳剤層の少なくとも1層中に下記一般式(II)で表される金属錯体の少なくとも1種を含有したハロゲン化銀乳剤を含むことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のハロゲン化銀カラー写真感光材料。
一般式(II)
[MXII II (6−n)
(式中、MはCr、Mo、Re、Fe、Ru、Os、Co、Rh、PdまたはPtを表し、XIIはハロゲンイオンを表し、LIIはXIIとは異なる任意の配位子を表す。nは3、4、5または6を表し、mは−4から+1までの整数を表す。)
7. A silver halide emulsion containing at least one metal complex represented by the following general formula (II) in at least one of the silver halide emulsion layers. 2. A silver halide color photographic light-sensitive material according to item 1.
Formula (II)
[MX II n L II (6-n) ] m
(In the formula, M represents Cr, Mo, Re, Fe, Ru, Os, Co, Rh, Pd or Pt, X II represents a halogen ion, and L II represents an arbitrary ligand different from X II. N represents 3, 4, 5 or 6 and m represents an integer from -4 to +1.)
前記ハロゲン化銀乳剤層の少なくとも1層中に、塩化銀含有率が95モル%以上であって、ヨウ化銀含有率が0.05モル%〜0.75モル%および/または臭化銀含有率が0.05モル%〜4.00モル%であるハロゲン化銀乳剤を含有することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載のハロゲン化銀カラー写真感光材料。  At least one of the silver halide emulsion layers has a silver chloride content of 95 mol% or more, a silver iodide content of 0.05 mol% to 0.75 mol%, and / or silver bromide. The silver halide color photographic light-sensitive material according to any one of claims 1 to 7, comprising a silver halide emulsion having a ratio of 0.05 mol% to 4.00 mol%.
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