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JP4152069B2 - フォークリフト - Google Patents

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JP4152069B2 JP2000399733A JP2000399733A JP4152069B2 JP 4152069 B2 JP4152069 B2 JP 4152069B2 JP 2000399733 A JP2000399733 A JP 2000399733A JP 2000399733 A JP2000399733 A JP 2000399733A JP 4152069 B2 JP4152069 B2 JP 4152069B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車体に対してマストが前後方向に傾動自在に取り付けられるとともに、マストに対してフォークが上下方向に回動自在に取り付けられたフォークリフトに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のフォークリフトは、図10で示す構成であった。すなわち従来のフォークリフト1は、その車体2の前部に左右一対の前車輪(駆動輪)3が設けられるとともに、後部に左右一対の後車輪(換向輪)4が設けられ、そして車体2の前部で上方には運転部5が設けられる。前記車体2の前端部には上下方向で伸縮自在なマスト6が、車幅方向のマスト連結軸7を介して前後方向に傾動自在に取り付けられるとともに、前後傾動を行わせるティルトシリンダー8が、車体2とマスト6との間に設けられる。
【0003】
前記マスト6は、フォークリフト1側の左右一対の外枠9と、この外枠9に案内されて昇降自在な左右一対の内枠10とからなり、そして外枠9と内枠10との間にリフトシリンダー11が設けられている。また内枠10側に案内されて昇降自在なリフトブラケット12が設けられるとともに、このリフトブラケット12に保持枠体13を介して、左右一対のフォーク14が設けられている。
【0004】
前記運転部5には、座席15や、この座席15の前方に位置されるハンドル16などが配設され、そして上方にはヘッドガード17が配設されている。さらに座席15の後方で本体2上にはカウンターウエイト18が設けられている。
【0005】
このような従来のフォークリフト1では、ティルトシリンダー8を伸縮動させることで、マスト6をマスト連結軸7を介して前後方向に傾動(回動)し得、その際にフォーク14も一体状に傾動し得る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記した従来のフォークリフト1では、図10の仮想線に示すように、マスト6を前後方向に傾動させたとき、フォーク14も必ず傾動することになる。このとき、フォーク14によって支持している積荷に悪影響が及ばず所期のフォーク作業を好適に行える場合もあるが、その反面、積荷の種類や状況によっては、フォーク14により支持している積荷が崩れたり落下したりする恐れがある。
【0007】
これを防止するために、リフトブラケット12に対して保持枠体13を回動自在に設けるとともに、保持枠体13を回動させるためのヒンジシリンダーが設けられた構成も提供されているが、この場合にティルトシリンダー8の伸縮制御とヒンジシリンダーの伸縮制御とが別々に行われることで、マスト6の傾動に応じてフォーク14を水平状とする操作は容易に行えない。
【0008】
そして前記ヒンジシリンダー(アタッチメントシリンダー)は、外枠9などの前側や内側に設けられていた。しかし、外枠9などの前側に設けられた場合、運転部5からの視界は良いが、マスト連結軸7からフォーク14の先端までの距離に相当するフロントオーバハングが長くなる(ロードセンタ損失量)という欠点がある。また、外枠9などの内側に設けられた場合、フロントオーバハングは短くなるが、このヒンジシリンダーによって運転部5からの視界が悪くなるという欠点がある。
【0009】
そこで本発明の請求項1記載の発明は、マストを前後方向に傾動したときに、フォークを連動して水平状に動作し得るとともに、マストの傾動とフォークの回動とを各別に行え得るフォークリフトを提供することを目的としたものである。
【0010】
また請求項2記載の発明は、運転部からの視界が良く、しかもフロントオーバハングを短くし得るフォークリフトを提供することを目的としたものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
前述した目的を達成するために、本発明の請求項1記載のフォークリフトは、複数の車輪が設けられた車体の前部側には、マストが前後方向に傾動自在に取り付けられるとともに、前後傾動を行わせるマスト傾動手段が車体側とマストとの間に設けられ、前記マスト側には、フォークが上下方向に回動自在に取り付けられるとともに、上下回動を行わせるフォーク回動手段がマスト側とフォーク側との間に設けられ、前記マスト傾動手段はティルトシリンダーからなるとともに、フォーク回動手段はヒンジシリンダーからなり、これらシリンダーを動作させる制御手段が設けられ、この制御手段は、前記ティルトシリンダーに、マスト側コントロール弁からの収縮側給排路と伸展側給排路とが接続され、また前記ヒンジシリンダーに、フォーク側コントロール弁からの収縮側給排路と伸展側給排路とが接続され、前記ティルトシリンダー側の伸展側給排路には分集流弁装置が介在されるとともに、この分集流弁装置を介して、ティルトシリンダー側の伸展側給排路とヒンジシリンダー側の収縮側給排路との間が第1連通路を介して接続され、また、マスト側コントロール弁と分集流弁装置との間における伸展側給排路の部分と、前記ヒンジシリンダー側の伸展側給排路との間が第2連通路を介して接続され、両連通路の平行部分に開閉弁装置が介在されることで構成され、前記ティルトシリンダーとヒンジシリンダーとは、開閉弁装置を開動させた状態でマスト側コントロール弁を切換えることで前記フォークを水平状として連動して動作可能に、かつ開閉弁装置を閉動させることで各別に動作可能に構成されていることを特徴としたものである。
【0012】
したがって請求項1の発明によると、制御手段の開閉弁装置を閉動させ、ティルトシリンダーとヒンジシリンダーとの連動を断った状態では、ティルトシリンダーを伸縮動させることによりマストを前後方向に傾動し得、またヒンジシリンダーを伸縮動させることによりフォークを上下方向に回動し得る。
【0013】
その際に、ティルトシリンダーの動作量を制御することで、マストの前後方向への傾動は、直立状位置に対して、最大の前傾動位置までの中間位置や、最大の後傾動位置までの中間位置など、任意な位置で停止し得る。さらに、ヒンジシリンダーの動作量を制御することで、フォークの上下方向への回動は、水平状位置に対して、最大の上昇動位置までの中間位置や、最大の下降動位置までの中間位置など、任意な位置で停止し得る。
【0014】
また、制御手段の開閉弁装置を開動させ、ティルトシリンダーとヒンジシリンダーとを連動させた状態では、マスト側コントロール弁を切換えることにより、ティルトシリンダーの動作によりマストを前後方向に傾動させたときに、ヒンジシリンダーの連動動作によりフォークを上下方向に回動させ得、以てフォークを常に水平状とし得る。
【0015】
また本発明の請求項2記載のフォークリフトは、上記した請求項1記載の構成において、フォーク回動手段がマストの側外方に配置されていることを特徴としたものである。
【0016】
したがって請求項2の発明によると、マスト間はフォーク回動手段により邪魔されることなく開放し得て運転部からの視界は良いものになり、そしてフォークリフトは、フロントオーバハングを短くして所期の走行を可能にし得る。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を図1〜図7に基づいて説明する。なお、実施の形態において、前述した従来例(図10)と同一の構成物またはほぼ同一の構成物については、同一の符号を付して詳細は省略する。
【0018】
すなわち、1はフォークリフト、2は車体、3は前車輪、4は後車輪、5は運転部、6はマスト、7はマスト連結軸、8はティルトシリンダー、9は外枠、10は内枠、11はリフトシリンダー、12はリフトブラケット、13は保持枠体、14はフォーク、15は座席、16はハンドル、17はヘッドガード、18はカウンターウエイトをそれぞれ示す。
【0019】
ここで、左右一対の前車輪3は駆動輪(駆動構造は図示せず。)である。また左右一対の後車輪4は換向輪であり、換向用の作動装置(図示せず。)を備えているか、あるいは追従換向を行うキャスター形式とされている。前記車体2の前部側に位置されるマスト6は、起立状の姿勢においてその下部側が左右の前車輪3間に位置される。
【0020】
そしてマスト6は、前車輪3間でかつ車幅方向に位置されるマスト連結軸7を介して前記車体2に対して前後方向に傾動自在に取り付けられている。なおマスト連結軸7は、前記車体2側からのブラケットと前記外枠9側からのブラケットとの間に介在されている。前記マスト6の前後傾動を行わせるマスト傾動手段の一例であるティルトシリンダー8が、車体2側とマスト6における外枠9との間に設けられている。
【0021】
その際に、ティルトシリンダー8の作動によるマスト6の前後方向への傾動は、図1の実線で示す直立状位置(中立状位置)Aに対して、図1の仮想線イで示す最大の前傾動位置Bが小さい角度(たとえば6°)に設定され、そして図1の仮想線ロで示す最大の後傾動位置Cが大きい角度(たとえば12°)に設定されている。
【0022】
前記マスト6側には、車幅方向に位置されるフォーク連結軸21を介してフォーク14が上下方向に回動自在に取り付けられるとともに、このフォーク14の上下回動を行わせるフォーク回動手段の一例であるヒンジシリンダー24が、マスト6側とフォーク14側との間に設けられている。
【0023】
すなわちフォーク連結軸21は、前記リフトブラケット12側からのブラケット22と前記保持枠体13側からのブラケット23との間に介在されている。そして前記リフトブラケット12側からのブラケット25と前記保持枠体13側からのブラケット26との間に、前記ヒンジシリンダー24が設けられている。ここでヒンジシリンダー24は、リフトブラケット12内でかつ正面視においてマスト6の外側面よりも内側に配置されている。
【0024】
その際に、ヒンジシリンダー24の作動によるフォーク14の上下方向への回動は、図3の実線で示す水平状位置(中立状位置)Dに対して、図3の仮想線ハで示す最大の上昇動位置Eが小さい角度(たとえば6°)に設定され、そして図3の仮想線ニで示す最大の下降動位置Fが大きい角度(たとえば12°)に設定されている。
【0025】
前記ティルトシリンダー8とヒンジシリンダー24はそれぞれ左右一対であり、これらティルトシリンダー8とヒンジシリンダー24とを動作させる制御手段30が設けられている。この制御手段30は前記ティルトシリンダー8とヒンジシリンダー24とを、前記フォーク14を水平状として連動して動作可能でかつ各別に動作可能に構成されている。
【0026】
すなわち、前記ティルトシリンダー8には、マスト側コントロール弁31からの収縮側給排路32と伸展側給排路33とが接続されている。また前記ヒンジシリンダー24には、フォーク側コントロール弁34からの収縮側給排路35と伸展側給排路36とが接続されている。
【0027】
そして、前記ティルトシリンダー8側の伸展側給排路33には分集流弁装置37が介在されるとともに、この分集流弁装置37を介して、伸展側給排路33と収縮側給排路35との間が第1連通路38を介して接続されている。また、マスト側コントロール弁31と分集流弁装置37との間における伸展側給排路33の部分と、前記ヒンジシリンダー24側の伸展側給排路36との間が第2連通路39を介して接続されている。両連通路38,39は平行部分を有し、この平行部分には開閉弁装置40が介在されている。
【0028】
以上の31〜40などにより制御手段30の一例が構成される。ここでマスト側コントロール弁31、フォーク側コントロール弁34、開閉弁装置40などは、運転部5に設けられたレバー操作やスイッチ操作などにより動作するように構成されている。
【0029】
以下に、上記した実施の形態における作用を説明する。
図1の実線は通常走行時を示している。このときマスト6は直立状位置Aの姿勢にある。このようなフォークリフト1は、運転部5の座席15に座った作業者がハンドル16を操縦することで走行動し得る。そして、リフト用レバーを操作しリフトシリンダー11を作動させることで、リフトブラケット12などを介してフォーク14を昇降動させ得、以て所期のフォーク作業を行える。
【0030】
図7に示すように、開閉弁装置40を閉動させた状態で、座席15に座った作業者が、たとえばティルト操作レバーを操作してマスト側コントロール弁31を切換えることにより、ティルトシリンダー8を伸縮動させて、マスト6をマスト連結軸7を介して前後方向に傾動し得る。
【0031】
すなわち、ティルト操作レバーを手前に引くことにより、収縮側給排路32を介してティルトシリンダー8のロッド側に作動油を流入させて、このティルトシリンダー8を収縮動させ得、以て図1の仮想線ロで示すように、マスト6を後へ傾動(後傾)させて、フォーク14により支持している積荷を後傾し得る。そして、ティルト操作レバーを前方へ押すことにより、伸展側給排路33を介してティルトシリンダー8を伸展動させ得、以て図1の仮想線イで示すように、マスト6を前へ傾動(前傾)させ得る。
【0032】
また座席15に座った作業者が、たとえばヒンジ操作レバーを操作してフォーク側コントロール弁34を切換えることにより、ヒンジシリンダー24を伸縮動させて、保持枠体13、すなわちフォーク14をフォーク連結軸21を介して上下方向に回動し得る。
【0033】
すなわち、ヒンジ操作レバーを前方へ押すことにより、収縮側給排路35を介してヒンジシリンダー24のロッド側に作動油を流入させて、このヒンジシリンダー24を収縮動させ得、以て図3の仮想線ニで示すように、フォーク14を下向きへと回動させ得る。また、ヒンジ操作レバーを手前へ引くことにより、ヒンジシリンダー24を伸展動させ得、以て図3の仮想線ハで示すように、フォーク14を上向きへと回動させ得る。
【0034】
上述したように、制御手段30の開閉弁装置40を閉動させた状態では、ティルトシリンダー8を伸縮動させることでマスト6を前後方向に傾動させ得、またヒンジシリンダー24を伸縮動させることでフォーク14を上下方向に回動し得る。すなわち、ティルトシリンダー8によるマスト6の前後傾動と、ヒンジシリンダー24によるフォーク14の上下回動とを各別に動作し得る。
【0035】
その際に、ティルト操作レバーの押し引き量を制御することで、マスト6の前後方向への傾動は、直立状位置(中立状位置)Aに対して、最大の前傾動位置Bまでの中間位置や、最大の後傾動位置Cまでの中間位置など、任意な位置で停止し得る。そして、任意な前傾動位置や任意な後傾動位置から直立状位置Aに戻し得る。
【0036】
さらに、ヒンジ操作レバーの押し引き量を制御することで、フォーク14の上下方向への回動は、水平状位置(中立状位置)Dに対して、最大の上昇動位置Eまでの中間位置や、最大の下降動位置Fまでの中間位置など、任意な位置で停止し得る。そして、任意な上昇動位置や任意な下降動位置から水平状位置Dに戻し得る。
【0037】
また、制御手段30の開閉弁装置40を開動させた状態では、前記ティルトシリンダー(マスト傾動手段)8とヒンジシリンダー(フォーク回動手段)24とを、前記フォーク14を常に水平状として連動して動作させ得る。
【0038】
すなわち図5に示すように、制御手段30の開閉弁装置40を開動させた状態において、ティルト操作レバーを手前に引くことにより、収縮側給排路32を介してティルトシリンダー8のロッド側に作動油を流入させて、このティルトシリンダー8を収縮動させ得、以てマスト6を、たとえば図1の仮想線ロに示すように、後へ傾動(後傾)させ得る。
【0039】
このとき、伸展側給排路33を流れる作動油の一部が、分集流弁装置37を介して第1連通路38に流れ込み、開閉弁装置40を通ったのち、収縮側給排路35を介してヒンジシリンダー24のロッド側に流入して、このヒンジシリンダー24を収縮動させ得、以てフォーク14を下向きへと回動させ得る。これにより、マスト6の後への傾動量(後傾量)に応じてフォーク14を下向きへと回動させ、以て図1の仮想線ニに示すように、フォーク14を常に水平状とし得る。
【0040】
また図6に示すように、制御手段30の開閉弁装置40を開動させた状態において、ティルト操作レバーを前方へ押すことにより、伸展側給排路33を介してティルトシリンダー8を伸展動させ得、以てマスト6を、たとえば図1の仮想線イに示すように、前へ傾動(前傾)させ得る。
【0041】
このとき、伸展側給排路33を流れる作動油の一部が第2連通路39に流れ込み、開閉弁装置40を通ったのち、伸展側給排路36を介してヒンジシリンダー24を伸展動させ得、以てフォーク14を上向きへと回動させ得る。これにより、マスト6の前への傾動量(前傾量)に応じてフォーク14を上向きへと回動させ、以て図1の仮想線ハに示すように、フォーク14を常に水平状とし得る。
【0042】
このように、制御手段30の開閉弁装置40を開動させた状態で、マスト側コントロール弁31を切換えることにより、前記ティルトシリンダー8とヒンジシリンダー24とを連動して動作させ得、以てマスト6の前後への傾動姿勢に関係なく、前記フォーク14を常に水平状として、積荷が崩れたり落下したりすることを防止し得る。
【0043】
次に、本発明の別の実施の形態を、図8、図9に基づいて説明する。
すなわち、リフトブラケット12が保持枠体13と同様に幅広に形成され、そして前記リフトブラケット12の幅方向における両端側からのブラケット25と前記保持枠体13の幅方向における両端側からのブラケット26との間に、ヒンジシリンダー(フォーク回動手段の一例)24が設けられている。これにより、ヒンジシリンダー24はマスト6の側外方に配置されることになる。
【0044】
この別の実施の形態によると、ヒンジシリンダー24がマスト6の側外方に配置されていることで、マスト6間はヒンジシリンダー24により邪魔されることなく開放されて、運転部5からの視界は良いものになるとともに、フォークリフト1は、フロントオーバハングを短くして、所期の走行を円滑に行える。
【0046】
【発明の効果】
上記した本発明の請求項1によると、制御手段の開閉弁装置を閉動させ、ティルトシリンダーとヒンジシリンダーとの連動を断った状態では、ティルトシリンダーを伸縮動させることによりマストを前後方向に傾動でき、またヒンジシリンダーを伸縮動させることによりフォークを上下方向に回動できる。すなわち、ティルトシリンダーによるマストの前後傾動と、ヒンジシリンダーによるフォークの上下回動とを各別に動作できる。
【0047】
その際に、ティルトシリンダーの動作量を制御することで、マストの前後方向への傾動は、直立状位置に対して、最大の前傾動位置までの中間位置や、最大の後傾動位置までの中間位置など、任意な位置で停止できる。さらに、ヒンジシリンダーの動作量を制御することで、フォークの上下方向への回動は、水平状位置に対して、最大の上昇動位置までの中間位置や、最大の下降動位置までの中間位置など、任意な位置で停止できる。
【0048】
また、制御手段の開閉弁装置を開動させ、ティルトシリンダーとヒンジシリンダーとを連動させた状態では、マスト側コントロール弁を切換えることにより、ティルトシリンダーの動作によりマストを前後方向に傾動させたときに、ヒンジシリンダーの連動動作によりフォークを上下方向に回動させて水平状にできる。すなわち、マストの前後への傾動姿勢に関係なく、フォークを常に自動的に水平状にできて、積荷が崩れたり落下したりすることを防止できる。
【0049】
また本発明の請求項2によると、フォーク回動手段をマストの側外方に配置したことで、マスト間はフォーク回動手段により邪魔されることなく開放できて運転部からの視界は良いものになり、そしてフォークリフトは、フロントオーバハングを短くできて、所期の走行を円滑に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示し、フォークリフトの側面図である。
【図2】同フォークリフトの平面図である。
【図3】同フォークリフトにおけるフォーク回動手段部分の一部切り欠き側面図である。
【図4】同フォークリフトにおけるフォーク回動手段部分の一部切り欠き正面図である。
【図5】同フォークリフトにおける連動した後傾時の油圧回路図である。
【図6】同フォークリフトにおける連動した前傾時の油圧回路図である。
【図7】同フォークリフトにおける各別動作時の油圧回路図である。
【図8】本発明の別の実施の形態を示し、フォークリフトにおけるフォーク回動手段部分の一部切り欠き側面図である。
【図9】同フォークリフトにおけるフォーク回動手段部分の一部切り欠き正面図である。
【図10】従来例を示し、フォークリフトの側面図である。
【符号の説明】
1 フォークリフト
2 車体
3 前車輪
4 後車輪
5 運転部
6 マスト
7 マスト連結軸
8 ティルトシリンダー(マスト傾動手段)
11 リフトシリンダー
12 リフトブラケット
13 保持枠体
14 フォーク
21 フォーク連結軸
24 ヒンジシリンダー(フォーク回動手段)
30 制御手段
31 マスト側コントロール弁
34 フォーク側コントロール弁
37 分集流弁装置
40 開閉弁装置
A 直立状位置(中立状位置)
B 最大の前傾動位置
C 最大の後傾動位置
D 水平状位置(中立状位置)
E 最大の上昇動位置
F 最大の下降動位置

Claims (2)

  1. 複数の車輪が設けられた車体の前部側には、マストが前後方向に傾動自在に取り付けられるとともに、前後傾動を行わせるマスト傾動手段が車体側とマストとの間に設けられ、前記マスト側には、フォークが上下方向に回動自在に取り付けられるとともに、上下回動を行わせるフォーク回動手段がマスト側とフォーク側との間に設けられ、前記マスト傾動手段はティルトシリンダーからなるとともに、フォーク回動手段はヒンジシリンダーからなり、これらシリンダーを動作させる制御手段が設けられ、この制御手段は、前記ティルトシリンダーに、マスト側コントロール弁からの収縮側給排路と伸展側給排路とが接続され、また前記ヒンジシリンダーに、フォーク側コントロール弁からの収縮側給排路と伸展側給排路とが接続され、前記ティルトシリンダー側の伸展側給排路には分集流弁装置が介在されるとともに、この分集流弁装置を介して、ティルトシリンダー側の伸展側給排路とヒンジシリンダー側の収縮側給排路との間が第1連通路を介して接続され、また、マスト側コントロール弁と分集流弁装置との間における伸展側給排路の部分と、前記ヒンジシリンダー側の伸展側給排路との間が第2連通路を介して接続され、両連通路の平行部分に開閉弁装置が介在されることで構成され、前記ティルトシリンダーとヒンジシリンダーとは、開閉弁装置を開動させた状態でマスト側コントロール弁を切換えることで前記フォークを水平状として連動して動作可能に、かつ開閉弁装置を閉動させることで各別に動作可能に構成されていることを特徴とするフォークリフト。
  2. フォーク回動手段がマストの側外方に配置されていることを特徴とする請求項1記載のフォークリフト。
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