JP4148019B2 - Body front structure - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車体前部構造に関し、とりわけ、パワーユニットを搭載するサブフレームを備えた車体前部構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の車体前部構造としては、衝突等の過大荷重が車体前方から入力された場合に、フロントサイドメンバの軸圧潰により、その衝突エネルギーの大部分を吸収する手法が一般に採られるが、パワーユニットを搭載したサブフレームがフロントサイドメンバを含めた車体前部骨格メンバの下側に結合している場合、このサブフレームによってフロントサイドメンバの軸圧潰が阻害されるため、サブフレームに各種工夫を施してフロントサイドメンバの軸圧潰を促進することになる。
【0003】
例えば、サブフレームの後端部と車体前部骨格メンバとの連結部に、サブフレームの変形が限度に達した後に、サブフレームの後端部を後方移動させる易変形手段を設けて、サブフレームが変形して路面に接触して変形の限度に達した後にサブフレームの後端部を後方移動させて、フロントサイドメンバの軸圧潰を促すようになっている(特許文献1参照。)。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−160664号公報(第5頁、第3図)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、かかる従来の車体前部構造では、衝突初期にサブフレームが屈曲変形して、この変形が限度に達した後にサブフレームの後端部を易変形手段によって後方移動させることになるため、衝突荷重は衝突初期にフロントサイドメンバに入力した後にサブフレームの屈曲変形に費やされるため、フロントサイドメンバへの荷重入力が持続しなくなって、このフロントサイドメンバの軸圧潰によるエネルギー吸収効果を十分に活用できなくなる可能性がある。
【0006】
そこで、本発明はかかる従来の課題に鑑みて、サブフレームの後端部を前方荷重の入力初期から後方移動させることにより、フロントサイドメンバへの荷重入力を持続させて軸圧潰によるエネルギー吸収効率を高められる車体前部構造を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の車体前部構造にあっては、車体前部の車幅方向両側に車体前後方向に延在配置されて、車体前方から入力される所定値以上の衝突荷重により軸圧潰されるフロントサイドメンバと、これら両フロントサイドメンバの前端に跨って結合したファーストクロスメンバ等とによって車体前部骨格メンバを構成し、この車体前部骨格メンバの下側に、パワーユニットを搭載するサブフレームの前後両端部を連結してあり、前記サブフレームの後端部を車体前部骨格メンバに連結した後方連結部には、前記衝突荷重の入力初期からサブフレームの後方移動を許容する初期移動許容手段を設け、前記初期移動許容手段は、サブフレームの後端部を車体前部骨格メンバに連結する締結部材に対して、所要の移動抵抗をもってサブフレームの後端部を後方移動させる後方移動部であり、前記後方移動部は、サブフレームの上下側に配置された上側抵抗部材と下側抵抗部材とを備え、これら上側抵抗部材と下側抵抗部材との間に、それぞれの移動抵抗値を上側抵抗部材が下側抵抗部材よりも相対的に大きくなる移動抵抗差部分を設けたことを特徴としている。
【0008】
【発明の効果】
本発明によれば、車体前方から衝突荷重が入力すると、サブフレームの後端部は、このサブフレームの後方連結部に設けた初期移動許容手段によって、前記衝突荷重の入力初期からサブフレームの後方移動が許容されるため、サブフレームが大きな障害となることなくフロントサイドメンバに衝突荷重を入力初期から持続して作用させ、もって、このフロントサイドメンバに軸圧潰を効率良く発生させて荷重エネルギーの吸収効果を高めることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面と共に詳述する。
【0010】
図1〜図11は本発明にかかる車体前部構造の一実施形態を示し、図1は車体全体構造の斜視図、図2は車体前部骨格メンバ部分の配置構成の要部を示す分解斜視図、図3は車体前部骨格メンバ部分の結合状態の要部を示す斜視図、図4は車体前部骨格メンバ部分の要部を示す側面図、図5はサブフレームの後方連結部に設けた初期移動許容手段を示す分解斜視図、図6は初期移動許容手段の変形前の状態を示す斜視図、図7は初期移動許容手段の変形途中の斜視図、図8は初期移動許容手段の変形終了後の斜視図、図9は車体前部骨格メンバ部分の衝突時の作動状態を示す側面図、図10は初期移動許容手段の衝突後の作動状態を示す要部側面図、図11はフロントサイドメンバの変位と入力荷重の関係をグラフによって従来と比較して示す説明図である。
【0011】
この第1実施形態の車体前部構造は、図1に示すように車体1の前部、つまり、後述するエンジンやモータ等のパワーユニットを収納するフロントコンパートメント2はダッシュパネル3によって車室4と隔成される。
【0012】
フロントコンパートメント2の車幅方向両側には、図2に示すように車幅方向両側に前後方向に延在して1対のフロントサイドメンバ10(便宜上、図中片側のみを示す)が配置され、両フロントサイドメンバ10の前端に跨ってファーストクロスメンバ11が結合されている。
【0013】
また、前記フロントサイドメンバ10は、ダッシュパネル3に至る部分で傾斜部分10aをもって下方に屈曲し、この屈曲した先が車体フロア5(図1参照)下側の両側に配置されるエクステンションサイドメンバ12となっており、これらフロントサイドメンバ10とファーストクロスメンバ11およびエクステンションサイドメンバ12の前端部とによって車体前部骨格メンバ13を構成している。
【0014】
車体前部骨格メンバ13の下側には、前記フロントサイドメンバ10および前記ファーストクロスメンバ11に略沿った形状でサブフレーム14を配置してある。
【0015】
サブフレーム14は、ファーストクロスメンバ11に沿った前端連結部14aと、フロントサイドメンバ10に沿った左右1対のフレーム本体部分14bとによって平面視で略コ字状に形成され、この1対のフレーム本体部分14bは、図3,図4に示すようにその前端部14cがファーストクロスメンバ11の両端部下面に連結されるとともに、その後端部14dがフロントサイドメンバ10に連なる前記エクステンションサイドメンバ12の前端部に連結される。
【0016】
前記1対のフレーム本体部分14bは、折曲部14eをもって前後方向の中間部分14fが下方に落ち込む形状で折曲され、その落ち込んだ中間部分14f間にパワーユニットPが図外のマウント部材を介して搭載される。
【0017】
また、前記エクステンションサイドメンバ12の車幅方向外方には、図2,図3に示すようにサイドシル15が位置しており、このサイドシル15の前端部には上方に連続して立ち上がるフロントピラー16を設けてある。
【0018】
そして、このように構成された車体前部構造では、前記フロントサイドメンバ10が閉断面構造として形成され、車両前方から入力される所定値以上の衝突荷重F(図3参照)により、軸方向に潰れ変形、つまり軸圧潰可能となっており、この軸圧潰により衝突荷重Fのエネルギーを吸収できるようになっている。
【0019】
ここで、本実施形態は図4,図5に示すように、サブフレーム14の後端部、つまり、フレーム本体部分14bの後端部14dを車体前部骨格メンバを構成するエクステンションサイドメンバ12の前端部に連結した後方連結部17に、前記衝突荷重Fの入力初期からサブフレーム14の後方移動を許容する初期移動許容手段20を設けてある。
【0020】
初期移動許容手段20は、サブフレーム14の後端部14dを前記エクステンションサイドメンバ12の前端部に連結する締結部材としての取付ボルト18に対して、所要の移動抵抗をもってサブフレーム14の後端部14dを後方移動させる後方移動部21として構成してある。
【0021】
即ち、前記後方連結部17は、エクステンションサイドメンバ12の前端部から垂設した取付部19の下面に前記取付ボルト18を植設してあり、この取付ボルト18をサブフレーム14の後端部14dに貫通してナット18a止めするようになっている。
【0022】
前記後方移動部21は、前記取付ボルト18を貫通する前後長穴22と、サブフレーム14の後端部14dの上面に前後長穴22をその後部を残して覆って取り付けた上側抵抗部材としての上側プレート23と、後端部14dの下面に前後長穴22をその後部を残して覆って取り付けた下側抵抗部材としての下側プレート24と、によって構成してある。
【0023】
そして、衝突荷重Fが入力した際に、サブフレーム14の後端部14dは前後長穴22と取付ボルト18の相対移動を伴って後方移動できるようになっており、このとき、上側プレート23および下側プレート24は、図7,図8に示すように取付ボルト18にしごかれるようにして変形される。
【0024】
従って、上側プレート23および下側プレート24は、取付ボルト18によるしごき変形が可能となるようにそれぞれの厚さtが決定され、これら上側プレート23および下側プレート24がしごき変形されることにより、サブフレーム14の後端部14dが後方移動する際の移動抵抗となり、この移動抵抗により初期移動許容手段20が作動する入力荷重Fの大きさを決定することができる。
【0025】
また、この実施形態では上側プレート23と下側プレート24との間には、それぞれの移動抵抗値を、上側プレート23が下側プレート24よりも相対的に大きくなる移動抵抗差部分25を設けてある。
【0026】
この場合、前記移動抵抗差部分25は、上側プレート23の前方部分、つまり取付ボルト18に当接した後端23aから前方に向かって所定距離Lだけ移動した位置Kから前方に、補強部分としての厚肉部分26を設けることにより形成される。尚、下側プレート24は全体に亘って前記上側プレート23の後側部分と略同一の均一厚さの平板として形成してある。
【0027】
そして、前記厚肉部分26は、その形成位置Kを、衝突荷重Fの入力により後退するパワーユニットPがダッシュパネル3に干渉する手前近傍に対応した位置に設定してある。
【0028】
つまり、前記形成位置Kまでの距離Lは、図9に示すようにフロントサイドメンバ10の前端からパワーユニットPまでの潰れストロークa1と、パワーユニットPからダッシュパネル3までの潰れストロークa2とを考慮して、潰れストロークa2よりも僅かに短い寸法となっている。
【0029】
従って、衝突荷重Fによりフロントサイドメンバ10の前端部が軸圧潰しつつパワーユニットPが後退して、このパワーユニットPがダッシュパネル3に干渉する手前で、前記厚肉部分26が取付ボルト18に突き当たることになる。
【0030】
以上の構成により本実施形態の車体前部構造にあっては、車両が前面衝突した場合等にあって車体前方から衝突荷重Fが入力されると、この衝突荷重Fは、ファーストクロスメンバ11からフロントサイドメンバ10に入力して、図9に示すようにこのフロントサイドメンバ10の前端部を軸圧潰しつつ、サブフレーム14の前端部14cにも入力する。
【0031】
サブフレーム14に入力した衝突荷重Fは、フレーム本体部分14bを介して後端部14dの初期移動許容手段20に入力され、取付ボルト18が上側プレート23および下側プレート24をしごき変形させつつ、サブフレーム14がパワーユニットPとともに全体的に後方移動する。
【0032】
従って、衝突荷重Fの入力初期からサブフレーム14の後方移動が許容されるため、サブフレーム14が大きな障害となることなく、図11中実線の特性Aに示すように、フロントサイドメンバ10に衝突荷重Fを入力初期から持続して作用させることができるようになり、同図中破線に示す従来の特性Bに比較して、それぞれの特性の積分値として得られる衝突エネルギーの吸収量を大幅に増大することができる。
【0033】
ところで、この第1実施形態では前記作用効果に加えて、初期移動許容手段20を、サブフレーム14の後端部14dを車体前部骨格メンバ13に連結する取付ボルト18に対して、所要の移動抵抗をもってサブフレーム14の後端部を後方移動させる後方移動部21としたので、この後方移動部21は、少なくとも取付ボルト18と前記後端部14dを前後方向に相対移動させる前後長穴22を形成すればよく、その構成を簡素化できるとともに、サブフレーム14をその後端部14dで後方移動させることにより、フロントサイドメンバ10の軸圧潰代を余裕をもって大きく取ることができ、その軸圧潰を容易にする。
【0034】
また、前記後方移動部21は、サブフレーム14の上下側に配置した上側プレート23と下側プレート24との間に、それぞれが取付ボルト18によってしごき変形される際の移動抵抗値、つまり変形力を上側プレート23が下側プレート24よりも相対的に大きくなる移動抵抗差部分25を設けたので、図6に示す非衝突状態から衝突荷重Fが入力された後、図7に示すように上側プレート23および下側プレート24(同図には現れず)が同じ変形量でしごかれて行き、そして、そのしごき変形が移動抵抗差部分25の形成部分に至ると、図8に示すように上側プレート23の変形量が下側プレート24(同図には現れず)よりも減少し、図10にも示すようにサブフレーム14の後端部14dに図中反時計回り方向の曲げモーメントMが発生し、この後端部14dを前方が下方となる方向に傾斜させることができる。
【0035】
従って、この後端部14dの傾斜によってサブフレーム14の屈曲部14eを更に屈曲しつつ中間部分14fを下方に押し下げて、この中間部分14fに搭載したパワーユニットPを下降できるため、このパワーユニットPがダッシュパネル3に干渉するのを防止して、フロントサイドメンバ10の軸圧潰代を長く取ることができるとともに、キャビン変形を避けることができる。
【0036】
更に、前記移動抵抗差部分25は、その形成位置KをパワーユニットPがダッシュパネル3に干渉する手前近傍に対応する位置に設定したので、パワーユニットPがダッシュパネル3に干渉するまではサブフレーム14は車体後方に移動するため、衝突荷重Pをフロントサイドメンバ10に効率良く入力させて軸圧潰を促進し、衝突エネルギーの吸収効率を高める一方、パワーユニットPがダッシュパネル3に干渉する手前で図10に示すようにパワーユニットPを下降させて、ダッシュパネル3に干渉するのを避けることができ、衝突荷重Fのエネルギー吸収を最も効率良く吸収できる形態を取ることができる。
【0037】
更にまた、前記移動抵抗差部分25は、上側プレート23に形成した厚肉部分26としたので、その移動抵抗差部分25の構成を簡単にするとともに、移動抵抗差部分25を確実に作動させることができる。
【0038】
図12は本発明の第2実施形態を示し、前記第1実施形態と同一構成部分に同一符号を付して重複する説明を省略して述べる。
【0039】
図12はサブフレームの後方連結部に設けた初期移動許容手段を示す分解斜視図で、この第2実施形態の移動抵抗差部分25aは、下側プレート24に脆弱部分としての複数本の横スリット27を形成することにより構成してある。
【0040】
勿論、この実施形態にあっても前記横スリット27の形成位置Kは、前記第1実施形態と同様に下側プレート24の後端24aから前方に所定距離Lだけ移動した位置に設定してあり、また、上側プレート23は全体に亘って均一厚さに形成してある。
【0041】
従って、この第2実施形態の車体前部構造にあっては、衝突荷重Fがサブフレーム14の後端部14dに作用すると、第1実施形態と同様に上側プレート23および下側プレート24をしごき変形させつつ、取付ボルト18と前後長穴22とが相対移動し、所定距離Lだけ移動した時点で下側プレート24は横スリット27で変形量が大きくなり、前記後端部14dを傾斜させることができるため、第1実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
【0042】
図13は前記第2実施形態の変形例を示す図12に対応した分解斜視図で、この変形例では、図12に示した複数本の横スリット27に代えて複数本の横溝28によって移動抵抗差部分25bを形成してある。
【0043】
横溝28は下方に開放されており、前記横スリット27と同様に脆弱部分として機能し、前記第2実施形態と同様の作用効果を奏する。
【0044】
図14は本発明の第3実施形態を示し、前記第1,第2実施形態と同一構成部分に同一符号を付して重複する説明を省略して述べる。
【0045】
図14はサブフレームの後方連結部に設けた初期移動許容手段を示す分解斜視図で、この第3実施形態の車体前部構造では、上側プレート23および下側プレート24に後端23a,24aの幅方向中央部から前方に向かって切欠き溝29,30を形成し、下側プレート24の切欠き溝30の前端部に脆弱部としての幅広部30Aを形成することにより、初期移動許容手段25cを構成してある。
【0046】
勿論、前記切欠き溝29,30の溝幅Wは取付ボルト18の径よりも小さく形成される。
【0047】
また、この実施形態にあっても切欠き溝30に形成した幅広部30Aは、下側プレート24の後端24aから所定距離Lだけ前方に移動した位置Kから前方に形成してある。
【0048】
従って、この第3実施形態の車体前部構造にあっては、衝突荷重Fの入力によりサブフレーム14の後端部14dが後退する際に、取付ボルト18が上側プレート23および下側プレート24の切欠き溝29,30を押し広げつつ相対移動し、取付ボルト18が切欠き溝30の幅広部30Aに到達した時点で下側プレート24の変形力が減少するため、前記後端部14dを傾斜させることができ、前記第1実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
【0049】
図15〜図19は本発明の第4実施形態を示し、前記第1〜第3実施形態と同一構成部分に同一符号を付して重複する説明を省略して述べる。
【0050】
図15は車体前部骨格メンバ部分の要部を示す側面図、図16は後方連結部に設けた初期移動許容手段の斜視図、図17は初期移動許容手段の変形途中の斜視図、図18は車体前部骨格メンバ部分の衝突時の作動状態を示す側面図であり、この第4実施形態の車体前部構造では、図15に示すように車体前部骨格メンバ13に車体後方に向かって下方に傾斜する後退傾斜部40を設け、この後退傾斜部40に、サブフレーム14の後端部14dを連結する後方連結部17を配置してある。
【0051】
即ち、この第4実施形態にあっては、フロントサイドメンバ10から前記エクステンションサイドメンバ12に至る間に形成された傾斜部分10aを利用し、この傾斜部分10aにサブフレーム14の後端部を初期移動許容手段20を介して連結してある。
【0052】
前記傾斜部分10aは、エクステンションサイドメンバ12に連続するように断面矩形状の閉断面となっており、その下側面を前記後退傾斜部40として用い、図16に示すように、この後退傾斜部40のほぼ水平の平坦な頂部40aにサブフレーム14(図15参照)の後端部14dを結合する取付ボルト18の挿通孔41を形成してある。
【0053】
前記取付ボルト18には、図16,図17に示すように、後退傾斜部40の上面に係止する鍔部(ナットでもよい)18bを設けてある。
【0054】
初期移動許容手段20は、前記挿通孔41から連続して前記後退傾斜部40に車体後方かつ下方に延びる長穴42を所定長さL1に亘って形成してあり、この長穴42は前記取付ボルト18が移動可能な幅となっている。
【0055】
そして、前記後退傾斜部40の面には長穴42を覆うようにして圧潰プレート43を接合し、図17に示すように衝突荷重の入力により取付ボルト18が後退移動する際に、この取付ボルト18が圧潰プレート43をしごき変形させるようになっており、長穴42と圧潰プレート43とによって所要の移動抵抗をもってサブフレーム14の後端部14dを後方移動させる後方移動部21を構成してある。
【0056】
また、この実施形態では図16,図18に示すように、前記後退傾斜部40の傾斜角αと初期移動許容手段20による移動許容量L1との兼ね合いで、サブフレーム14の後方移動量b1をパワーユニットPがダッシュパネル3に干渉する手前近傍に設定してある。
【0057】
つまり、図18に示すように、パワーユニットPとダッシュパネル3との間の通常状態における距離をb2とすると、前記サブフレーム14の後方移動量b1は、b1≒b2(ただし、b1<b2)となる。
【0058】
また、後退傾斜部40の傾斜角αと、この後退傾斜部40に沿った移動許容量L1と、サブフレーム14の後方移動量b1とは、長穴42の前部が後退傾斜部40の水平な頂部40aに掛かっているため、b1≒L1・cosαの関係となる。
【0059】
従って、この第4実施形態の車体前部構造にあっては、車体前部骨格メンバ13に設けた後退傾斜部40に、サブフレーム14の後端部14dを連結する後方連結部17を配置したので、図18に示すように、前方から衝突荷重が入力してサブフレーム14とともにパワーユニットPが後方移動すると、図17に示すように、取付ボルト18は長穴42内を圧潰プレート43をしごき変形しつつ後退する。
【0060】
このとき、後退傾斜部40は車体後方に向けて下方に傾斜しているため、取付ボルト18はこの後退傾斜部40に沿って下方に移動し、これに伴ってサブフレーム14の後端部14d、更にはパワーユニットPを下降させてダッシュパネル3に干渉するのを抑制し、ひいては、キャビン部の変形を抑えることができる。
【0061】
特に、この実施形態では前記後退傾斜部40の傾斜角αと初期移動許容手段20による移動許容量L1との兼ね合いで、サブフレーム14の後方移動量b1をパワーユニットPがダッシュパネル3に干渉する手前近傍に設定したので、前面衝突時にパワーユニットPがダッシュパネル3に干渉するのを防止できるとともに、サブフレーム14の後方移動量b1に対して長穴42を移動する移動許容量L1を長くすることができるため、その分、圧潰プレート43のしごき変形量を大きくして衝突エネルギーの吸収量を増大することができる。
【0062】
図19は本発明の第5実施形態を示し、前記第4実施形態と同一構成部分に同一符号を付して重複する説明を省略して述べる。
【0063】
図19は後方連結部に設けた初期移動許容手段の斜視図であり、この第5実施形態の車体前部構造では、長穴42を覆った圧潰プレート43をこの長穴42の長さ方向に複数に分割し、それぞれの分割片43aを一定間隔をもって配列してある。
【0064】
従って、この第5実施形態では取付ボルト18の後退移動によって、圧潰プレート43の複数の分割片43aを順次しごき変形しつつ分断して移動抵抗を付加できるため、前記第4実施形態と同様の作用効果を奏することができるとともに、更には、分割片43aの長さや間隔によって衝突エネルギーの吸収を精度良く調整することができる。
【0065】
図20は本発明の第6実施形態を示し、前記第4実施形態と同一構成部分に同一符号を付して重複する説明を省略して述べる。
【0066】
図20は後方連結部に設けた初期移動許容手段の斜視図であり、この第6実施形態の車体前部構造では、前記第4,第5実施形態に示した長穴42に代えて、挿通孔41の径よりも十分に小さい幅となるスリット44を後退傾斜部40に形成してある。
【0067】
従って、この第6実施形態では取付ボルト18の後退移動時には、この取付ボルト18がスリット44を押し広げつつ移動して移動抵抗を付加できるため、前記第4実施形態と同様の作用効果を奏することができ、更には、スリット44自体で移動抵抗を付加できるため、圧潰プレート43を設ける必要がなくなる。
【0068】
ところで、本発明の車体前部構造は前記第1〜第6実施形態に例をとって説明したが、これら実施形態に限ることなく本発明の要旨を逸脱しない範囲で他の各種実施形態を採ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態における車体全体構造の斜視図。
【図2】本発明の第1実施形態における車体前部骨格メンバ部分の配置構成の要部を示す分解斜視図。
【図3】本発明の第1実施形態における車体前部骨格メンバ部分の結合状態の要部を示す斜視図。
【図4】本発明の第1実施形態における車体前部骨格メンバ部分の要部を示す側面図。
【図5】本発明の第1実施形態におけるサブフレームの後方連結部に設けた初期移動許容手段を示す分解斜視図。
【図6】本発明の第1実施形態における初期移動許容手段の変形前の状態を示す斜視図。
【図7】図6の状態から変形した途中の状態を示す斜視図。
【図8】図6の状態から変形が終了した状態を示す斜視図。
【図9】本発明の第1実施形態における車体前部骨格メンバ部分の衝突時の作動状態を示す側面図。
【図10】本発明の第1実施形態における初期移動許容手段の衝突後の作動状態を示す要部側面図。
【図11】本発明の第1実施形態におけるフロントサイドメンバの変位と入力荷重の関係をグラフによって従来と比較して示す説明図。
【図12】本発明の第2実施形態におけるサブフレームの後方連結部に設けた初期移動許容手段を示す分解斜視図。
【図13】本発明の第2実施形態の変形例におけるサブフレームの後方連結部に設けた初期移動許容手段を示す分解斜視図。
【図14】本発明の第3実施形態におけるサブフレームの後方連結部に設けた初期移動許容手段を示す分解斜視図。
【図15】本発明の第4実施形態における車体前部骨格メンバ部分の要部を示す側面図。
【図16】本発明の第4実施形態における後方連結部に設けた初期移動許容手段の斜視図。
【図17】本発明の第4実施形態における初期移動許容手段の変形途中の斜視図。
【図18】本発明の第4実施形態における車体前部骨格メンバ部分の衝突時の作動状態を示す側面図。
【図19】本発明の第5実施形態における後方連結部に設けた初期移動許容手段の斜視図。
【図20】本発明の第6実施形態における後方連結部に設けた初期移動許容手段の斜視図。
【符号の説明】
10 フロントサイドメンバ
13 車体前部骨格メンバ
14 サブフレーム
14d 後端部
17 後方連結部
18 取付ボルト(締結部材)
20 初期移動許容手段
21 後方移動部
23 上側プレート(上側抵抗部材)
24 下側プレート(下側抵抗部材)
25,25a,25b,25c 移動抵抗差部分
26 厚肉部分(補強部分)
27 横スリット(脆弱部分)
28 横溝(脆弱部分)
30A 幅広部(脆弱部分)
40 後退傾斜部
42 長穴
43 圧潰プレート
44 スリット
P パワーユニット
F 衝突荷重(前方荷重)
α 後退傾斜部の傾斜角[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a vehicle body front structure, and more particularly, to a vehicle body front structure provided with a subframe on which a power unit is mounted.
[0002]
[Prior art]
As a conventional vehicle body front structure, when an excessive load such as a collision is input from the front of the vehicle body, a method of absorbing most of the collision energy by axial crushing of the front side member is generally adopted. When the mounted subframe is connected to the underside of the front frame member including the front side member, this subframe prevents the front side member from being crushed. This will promote axial crushing of the front side member.
[0003]
For example, an easily deformable means for moving the rear end portion of the subframe backward after the deformation of the subframe reaches a limit at the connecting portion between the rear end portion of the subframe and the vehicle body front frame member is provided. After the deformation and contact with the road surface reach the deformation limit, the rear end portion of the subframe is moved backward to promote axial crushing of the front side member (see Patent Document 1).
[0004]
[Patent Document 1]
JP 2002-160664 A (5th page, FIG. 3)
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
However, in such a conventional vehicle body front structure, the subframe is bent and deformed at the beginning of the collision, and after the deformation reaches the limit, the rear end of the subframe is moved backward by the easily deformable means. Since the load is input to the front side member at the beginning of the collision and is consumed for bending deformation of the sub-frame, the load input to the front side member is not sustained, and the energy absorption effect due to the axial crushing of the front side member is fully utilized. It may not be possible.
[0006]
Therefore, in view of such conventional problems, the present invention maintains the load input to the front side member by moving the rear end portion of the sub-frame backward from the initial input of the front load, thereby improving the energy absorption efficiency by axial crushing. A vehicle body front structure that can be enhanced is provided.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
In the vehicle body front structure according to the present invention, the front side that extends in the vehicle front-rear direction on both sides in the vehicle width direction of the vehicle body front and is axially crushed by a collision load greater than a predetermined value input from the front of the vehicle body The front skeleton member of the vehicle body is configured by the members and the first cross members and the like joined across the front ends of both front side members, and both the front and rear ends of the subframe on which the power unit is mounted below the front skeleton member of the vehicle body In the rear connecting portion in which the rear end portion of the subframe is connected to the front frame member of the vehicle body, an initial movement allowing means for allowing the subframe to move backward from the initial input of the collision load is provided. The initial movement allowing means is a rear moving part that moves the rear end of the subframe rearward with a required movement resistance with respect to the fastening member that connects the rear end of the subframe to the vehicle body front frame member. The rearward movement unit includes an upper resistance member and a lower resistance member arranged on the upper and lower sides of the subframe, and the movement resistance value is set between the upper resistance member and the lower resistance member. There is a moving resistance difference part that is relatively larger than the lower resistance member It is characterized by that.
[0008]
【The invention's effect】
According to the present invention, when a collision load is input from the front of the vehicle body, the rear end portion of the subframe is moved from the initial input of the collision load to the rear of the subframe by the initial movement allowing means provided in the rear connection portion of the subframe. Since the movement is allowed, the collision force is continuously applied to the front side member from the initial input without causing a major obstacle to the sub-frame, so that the front side member can efficiently generate axial crushing to reduce the load energy. Absorption effect can be enhanced.
[0009]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described in detail with reference to the drawings.
[0010]
1 to 11 show an embodiment of a vehicle body front structure according to the present invention, FIG. 1 is a perspective view of the overall structure of the vehicle body, and FIG. 2 is an exploded perspective view showing a main part of an arrangement configuration of a vehicle body front frame member portion. 3 is a perspective view showing the main part of the vehicle body front skeleton member portion in a coupled state, FIG. 4 is a side view showing the main part of the vehicle body front skeleton member portion, and FIG. 5 is provided at the rear connecting portion of the subframe. 6 is an exploded perspective view showing the initial movement permitting means, FIG. 6 is a perspective view showing a state before the initial movement allowing means is deformed, FIG. 7 is a perspective view in the middle of the deformation of the initial movement allowing means, and FIG. FIG. 9 is a side view showing the operating state at the time of collision of the front body skeleton member portion, FIG. 10 is a side view of the main part showing the operating state after the collision of the initial movement permitting means, and FIG. The relationship between the displacement of the front side member and the input load is shown as a graph in comparison with the conventional model. It is an explanatory diagram.
[0011]
As shown in FIG. 1, the front body structure of the first embodiment has a front part of a vehicle body 1, that is, a
[0012]
As shown in FIG. 2, a pair of front side members 10 (only one side is shown in the figure for convenience) are arranged on both sides in the vehicle width direction of the
[0013]
Further, the
[0014]
A
[0015]
The
[0016]
The pair of frame
[0017]
Further, as shown in FIGS. 2 and 3, a
[0018]
And in the vehicle body front part structure comprised in this way, the said
[0019]
In this embodiment, as shown in FIGS. 4 and 5, the rear end portion of the
[0020]
The initial movement allowance means 20 has a required movement resistance with respect to the mounting
[0021]
That is, the
[0022]
The
[0023]
When the collision load F is input, the
[0024]
Therefore, the
[0025]
In this embodiment, a movement
[0026]
In this case, the movement
[0027]
The formation position K of the
[0028]
That is, the distance L to the formation position K takes into account the crushing stroke a1 from the front end of the
[0029]
Therefore, the power unit P is retracted while the front end portion of the
[0030]
With the above configuration, in the vehicle body front structure of the present embodiment, when a collision load F is input from the front of the vehicle body when the vehicle collides frontward, the collision load F is applied from the
[0031]
The collision load F input to the
[0032]
Accordingly, since the rearward movement of the
[0033]
By the way, in the first embodiment, in addition to the above-described effects, the initial movement allowance means 20 is required to move with respect to the mounting
[0034]
In addition, the
[0035]
Accordingly, the
[0036]
Furthermore, since the movement
[0037]
Furthermore, since the movement
[0038]
FIG. 12 shows a second embodiment of the present invention, in which the same components as those in the first embodiment are denoted by the same reference numerals and redundant description is omitted.
[0039]
FIG. 12 is an exploded perspective view showing the initial movement permitting means provided at the rear connecting portion of the subframe. The movement
[0040]
Of course, even in this embodiment, the formation position K of the lateral slit 27 is set to a position moved forward by a predetermined distance L from the
[0041]
Therefore, in the vehicle body front structure of the second embodiment, when the collision load F acts on the
[0042]
FIG. 13 is an exploded perspective view corresponding to FIG. 12 showing a modified example of the second embodiment. In this modified example, the movement resistance is changed by a plurality of
[0043]
The
[0044]
FIG. 14 shows a third embodiment of the present invention, in which the same components as those in the first and second embodiments are denoted by the same reference numerals and redundant description is omitted.
[0045]
FIG. 14 is an exploded perspective view showing the initial movement allowing means provided at the rear connecting portion of the subframe. In the vehicle body front structure of the third embodiment,
[0046]
Of course, the groove width W of the notched
[0047]
Even in this embodiment, the
[0048]
Therefore, in the vehicle body front structure of the third embodiment, when the
[0049]
15 to 19 show a fourth embodiment of the present invention, in which the same components as those in the first to third embodiments are denoted by the same reference numerals and redundant description is omitted.
[0050]
15 is a side view showing the main part of the vehicle body front skeleton member portion, FIG. 16 is a perspective view of the initial movement permitting means provided in the rear connecting portion, FIG. 17 is a perspective view in the middle of deformation of the initial movement permitting means, FIG. FIG. 15 is a side view showing an operation state at the time of a collision of a vehicle body front skeleton member portion. In the vehicle body front structure of the fourth embodiment, as shown in FIG. A backward inclined
[0051]
That is, in the fourth embodiment, an
[0052]
The
[0053]
As shown in FIGS. 16 and 17, the mounting
[0054]
The initial movement permitting means 20 is formed with a
[0055]
Then, a
[0056]
In this embodiment, as shown in FIGS. 16 and 18, the backward movement amount b1 of the
[0057]
That is, as shown in FIG. 18, when the distance in the normal state between the power unit P and the
[0058]
In addition, the inclination angle α of the
[0059]
Therefore, in the vehicle body front portion structure of the fourth embodiment, the
[0060]
At this time, since the backward
[0061]
In particular, in this embodiment, the backward movement amount b1 of the
[0062]
FIG. 19 shows a fifth embodiment of the present invention, in which the same components as in the fourth embodiment are denoted by the same reference numerals and redundant description is omitted.
[0063]
FIG. 19 is a perspective view of the initial movement permitting means provided in the rear connecting portion. In the vehicle body front part structure of the fifth embodiment, the crushing
[0064]
Therefore, in the fifth embodiment, the movement resistance can be added by dividing the plurality of divided
[0065]
FIG. 20 shows a sixth embodiment of the present invention, in which the same components as in the fourth embodiment are denoted by the same reference numerals and redundant description is omitted.
[0066]
FIG. 20 is a perspective view of the initial movement permitting means provided in the rear connecting portion. In the vehicle body front portion structure of the sixth embodiment, instead of the
[0067]
Therefore, in the sixth embodiment, when the mounting
[0068]
By the way, although the vehicle body front structure of the present invention has been described by taking the first to sixth embodiments as an example, the present invention is not limited to these embodiments, and other various embodiments are adopted without departing from the gist of the present invention. be able to.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a perspective view of an entire vehicle body structure according to a first embodiment of the present invention.
FIG. 2 is an exploded perspective view showing a main part of an arrangement configuration of a vehicle body front skeleton member portion in the first embodiment of the present invention.
FIG. 3 is a perspective view showing a main part in a coupled state of a vehicle body front skeleton member portion in the first embodiment of the present invention.
FIG. 4 is a side view showing a main part of a vehicle body front frame member portion in the first embodiment of the present invention.
FIG. 5 is an exploded perspective view showing an initial movement allowing means provided at the rear connecting portion of the subframe in the first embodiment of the present invention.
FIG. 6 is a perspective view showing a state before deformation of the initial movement permitting means in the first embodiment of the present invention.
7 is a perspective view showing a state in the middle of deformation from the state of FIG. 6;
8 is a perspective view showing a state in which the deformation has been completed from the state of FIG. 6;
FIG. 9 is a side view showing an operating state at the time of a collision of a vehicle body front skeleton member portion in the first embodiment of the present invention.
FIG. 10 is a side view of the main part showing the operating state after the collision of the initial movement allowing means in the first embodiment of the present invention.
FIG. 11 is an explanatory diagram showing the relationship between the displacement of the front side member and the input load according to the first embodiment of the present invention in comparison with a conventional graph.
FIG. 12 is an exploded perspective view showing an initial movement allowing means provided at the rear connecting portion of the subframe in the second embodiment of the present invention.
FIG. 13 is an exploded perspective view showing an initial movement allowing means provided at a rear connecting portion of a subframe in a modification of the second embodiment of the present invention.
FIG. 14 is an exploded perspective view showing an initial movement allowing means provided at a rear connecting portion of a subframe in a third embodiment of the present invention.
FIG. 15 is a side view showing a main part of a vehicle body front skeleton member portion according to a fourth embodiment of the present invention.
FIG. 16 is a perspective view of an initial movement allowing means provided at a rear connecting portion in a fourth embodiment of the present invention.
FIG. 17 is a perspective view in the middle of deformation of the initial movement permitting means according to the fourth embodiment of the present invention.
FIG. 18 is a side view showing an operating state at the time of a collision of a vehicle body front skeleton member portion in a fourth embodiment of the present invention.
FIG. 19 is a perspective view of an initial movement allowing means provided in a rear connection part in a fifth embodiment of the present invention.
FIG. 20 is a perspective view of an initial movement allowing means provided at a rear connection portion in a sixth embodiment of the present invention.
[Explanation of symbols]
10 Front side member
13 Body skeleton member
14 subframes
14d rear end
17 Rear connection
18 Mounting bolt (fastening member)
20 Initial movement permission means
21 Backward moving part
23 Upper plate (upper resistance member)
24 Lower plate (lower resistance member)
25, 25a, 25b, 25c Movement resistance difference part
26 Thick part (reinforcement part)
27 Horizontal slit (fragile part)
28 Horizontal groove (fragile part)
30A Wide part (fragile part)
40 receding slope
42 Slotted hole
43 Crush plate
44 slits
P power unit
F Collision load (forward load)
α Inclination angle of receding slope
Claims (4)
サブフレームの後端部を車体前部骨格メンバに連結した後方連結部に、前記前方荷重の入力初期からサブフレームの後方移動を許容する初期移動許容手段を設け、
前記初期移動許容手段は、サブフレームの後端部を車体前部骨格メンバに連結する締結部材に対して、所要の移動抵抗をもってサブフレームの後端部を後方移動させる後方移動部であり、
前記後方移動部は、サブフレームの上下側に配置された上側抵抗部材と下側抵抗部材とを備え、これら上側抵抗部材と下側抵抗部材との間に、それぞれの移動抵抗値を上側抵抗部材が下側抵抗部材よりも相対的に大きくなる移動抵抗差部分を設けたことを特徴とする車体前部構造。A front side member that extends in the vehicle longitudinal direction on both sides in the vehicle width direction at the front of the vehicle body and is axially crushed by a forward load greater than a predetermined value input from the front of the vehicle body, and straddles the front ends of these front side members A vehicle body front structure in which a vehicle body front skeleton member is constituted by a combined first cross member and the like, and the front and rear ends of the subframe on which the power unit is mounted is connected to the lower side of the vehicle body front skeleton member,
An initial movement allowing means for allowing the rear movement of the subframe from the initial input of the front load is provided in the rear connection portion where the rear end portion of the subframe is connected to the vehicle body front frame member .
The initial movement allowing means is a rear moving part that moves the rear end of the subframe backward with a required movement resistance with respect to the fastening member that connects the rear end of the subframe to the vehicle body front skeleton member.
The rearward movement unit includes an upper resistance member and a lower resistance member arranged on the upper and lower sides of the subframe, and the movement resistance value is set between the upper resistance member and the lower resistance member. A vehicle body front structure characterized in that a movement resistance difference portion is provided which is relatively larger than the lower resistance member .
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