JP4147345B2 - 電源回路 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電源回路に関し、特に、同期整流型電源回路などにおいて、消費電流の低減を図った電源回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、携帯電話などのモバイル機器が普及し、負荷となる回路を電池で駆動する機会が増えており、電源回路の消費電力が小さいことが必要不可欠となっている。また、電源回路は、負荷変動に対して高速に応答可能であることも必要不可欠となっている。
【0003】
特に、集積回路を使用した電子機器の普及に伴い、低電圧で低消費電力の安定化直流電源が必要となる。
【0004】
負荷及び入力の変動に合わせて、トランジスタをオン,オフさせてスイッチ作用で電源の安定化を図れば、無駄に消費される電力を少なくできるため、電源の効率が非常に良くなる。つまり、トランジスタのオン期間(或いはオンデューティ)を変化させることで電源の安定化を図ることができる。そのような効率的な電源回路として、CMOS集積回路を用いた同期整流型スイッチングレギュレータがある。
【0005】
CMOS集積回路は、Nチャンネルトランジスタ(以下、NMOSと略記する)とPチャンネルトランジスタ(以下、PMOSと略記する)の2種類のMOSトランジスタを組み合わせて構成され、その低消費電力特性ゆえに、LSI技術の主流となっている。
【0006】
図14に、CMOS集積回路を用いた同期整流型スイッチングレギュレータの構成を示している。
【0007】
図14において、電源回路は、入力電圧VINと基準電位VSSとの間にハイサイド側のPMOS(以下、上位トランジスタという)(QP1)とローサイド側のNMOS(以下、下位トランジスタという)(QN1)を有し、これらのトランジスタをPWM信号を用いて交互にオン,オフして直流電圧VOUTを出力する同期整流型のスイッチングレギュレータ回路と、このスイッチングレギュレータ回路の出力電圧を基準電圧源Eの電圧値と比較し誤差信号を得るエラーアンプ40と、前記誤差信号に基づいてPWM信号のパルス幅を制御することで、前記スイッチングレギュレータ回路の出力を一定となるよう制御するPWM回路30と、を有して構成されている。
【0008】
スイッチングレギュレータ回路は、入力電圧である直流電圧VIN(=電源電圧VDD、例えば4V)が供給される端子1と基準電位VSS(=グランド電位GND、例えば0V)が与えられた端子2との間に、上位トランジスタ(QP1),下位トランジスタ(QN1)の各トランジスタがドレインDを共通にして直列に接続されている。上位トランジスタ(QP1)のソースSは端子1に接続し、下位トランジスタ(QN1)のソースSは端子2に接続している。
【0009】
上位トランジスタ(QP1),下位トランジスタ(QN1)の各ゲートには、PWM回路30からPWM信号として高周波パルスSH,SLが供給され、各トランジスタは該高周波パルスSH,SLにて交互にオン,オフされることにより、両トランジスタの接続点である中間ノードKに交流電圧VMAを発生する。
【0010】
なお、図15(a),(b)に示すように下位トランジスタ(QN1)のゲートパルスSLは、上位トランジスタ(QP1)のゲートパルスSHとほぼ同期にしているが、ゲートパルスSLのハイレベルとなる期間は、ゲートパルスSHのハイレベルとなる期間より狭い幅となるように形成されており、PMOS及びNMOSが同時にオンしないようにすることによって電源VIN側から基準電位VSS側へ貫通電流が流れるのを防いでいる。また、下位トランジスタ(QN1)のソース・ドレイン間にはショットキーダイオードSDが接続され、ローサイドトランジスタのオフ時におけるローサイドトランジスタへの過電圧防止と電力供給バックアップを行う。
【0011】
交流電圧VMAが生成される中間ノードKと基準電位VSSが与えられる端子3との間には、整流用コイルL1と安定化容量C0が直列に接続し、その直列接続点に接続した出力端子4に安定化容量C0で平滑された直流電圧VOUT(例えば1.5V)が出力され、図示しない負荷に供給される。
【0012】
そして、出力の直流電圧VOUTはフィードバックラインを介してエラーアンプ40の−端子に帰還されており、基準電位VSSが与えられる端子5に接続した基準電圧源Eの電圧値と比較される。
【0013】
エラーアンプ40の比較結果である誤差(エラー)電圧VbはPWM回路30に供給され、該誤差電圧にてPWM回路33が生成するPWM信号のパルス幅が制御される。この帰還制御によって、図示しない負荷に供給される出力電圧VOUT(例えば1.5V)が一定となるように制御されるようになっている。
【0014】
上記の構成においては、PWM回路30は、互いにほぼ同期した適宜のパルス幅を有する高周波(例えば1MHz)パルスSH,SLをPWM信号として出力し、上位トランジスタ(QP1)と下位トランジスタ(QN1)の各ゲートに印加する。高周波パルスSH,SLは図15(a),(b)に示すようなパルスである。上位トランジスタ(QP1),下位トランジスタ(QN1)の各トランジスタが上記のほぼ同期した高周波パルスSH,SLにて交互にオン,オフすることにより、接続点である中間ノードKに図15(c)に示すような交流電圧VMAを発生する。この交流電圧VMAに基づいて電流がコイルL1を通り安定化容量C0に充電されることによって、出力端子4には出力電圧VOUTとしての直流電圧が得られる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、図14の回路において、負荷電流の変化により、上位トランジスタ(QP1)を駆動するためのPWM信号SHの波形は、図16のように変化する。軽い負荷の場合、パルス幅が狭くなり、重負荷の場合、パルス幅は広くなる(但しローアクティブのためローレベル期間のパルスについて述べている)。図16の最下段のように、負荷が軽い場合、負荷によってパルス信号SHは間引きされることになる。このような状況で、1MHz程度の高速スイッチング周波数の場合、軽い負荷の場合(例えば10mA以下の時)には、下位トランジスタ(QN1)を駆動(オン)すると、その駆動電流により、かえって効率の低下を招くことになる。NMOSのゲート容量は数百pF(例えば500pF)あり、その駆動電流(約2mA)が無駄となる。
【0016】
そこで、本発明は、上記の問題に鑑み、負荷が軽い場合には、NMOSの駆動を停止し、消費電流の低減を図ることができる電源回路を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明による電源回路は、電源電圧と基準電位間に直列に接続された上位トランジスタと下位トランジスタを有し、前記各トランジスタを各PWM信号にて制御し、出力としてPWM制御された直流出力電圧を得るDC−DC変換回路と、前記DC−DC変換回路に供給するPWM信号のうち、前記上位トランジスタのゲートに供給するPWM信号のデューティ比の大小を、基準値を用いて判定するデューティ比判定手段を有し、前記デューティ比が基準値より小さいときは、前記下位トランジスタの駆動をオフさせる回路手段とを具備し、前記デューティ比判定手段は、前記電源電圧のラインに接続した第1の定電流源と、前記基準電位のラインに接続し、前記第1の定電流源より電流供給能力の大きい第2の定電流源と、前記第1の定電流源と前記基準電位のラインとの間に接続された積分回路と、前記第1の定電流源と前記積分回路の接続点と、前記第2の定電流源との間に直列に接続され、前記上位トランジスタのゲートに供給するPWM信号のアクティブなパルス期間にてオンして前記積分回路の充電電荷を放電可能とし、前記パルス期間以外の期間にはオフして前記第1の定電流源にて前記積分回路を充電可能とするトランジスタと、前記積分回路に充電される電圧の大小を判定することで、前記下位トランジスタの駆動をオンオフする信号を出力する制御信号生成手段とを備えたものである。
【0018】
本発明のこのような構成によれば、前記上位トランジスタのゲートに入力するアクティブパルスのデューティ比が、予め定めた基準値より小さくなる(即ち負荷が軽くなる)と、下位トランジスタの駆動を停止(オフ)にすることにより、軽負荷時に、下位トランジスタの消費電流を低減させることができ、下位トランジスタの駆動電流により効率の低下を招いていた不具合を無くすことができる。これにより、動作静止時(無負荷時)から最大動作時(最大負荷時)までより良い効率での電源供給が可能となる。また、上位トランジスタのゲートに供給するPWM信号のアクティブなパルス期間の大小を判定するデューティ比判定手段を、第1,第2の定電流源と、積分回路と、トランジスタと、制御信号生成手段とでLSI化して構成することができる。
【0019】
また、本発明による電源回路は、電源電圧と基準電位間に直列に接続された上位トランジスタと下位トランジスタを有し、前記各トランジスタを各PWM信号にて制御し、出力としてPWM制御された直流出力電圧を得るDC−DC変換回路と、前記DC−DC変換回路の出力を所定の基準電圧値と比較し誤差量を得る誤差検出手段と、前記誤差量によってパルス幅が制御されたPWM信号を生成して、前記DC−DC変換回路の各ゲートに供給するもので、前記DC−DC変換回路に供給するPWM信号のうち、前記上位トランジスタのゲートに供給するPWM信号のデューティ比の大小を、基準値を用いて判定するデューティ比判定手段を有し、前記デューティ比が基準値より小さいときは、前記下位トランジスタの駆動をオフさせる回路手段とを具備し、前記デューティ比判定手段は、前記電源電圧のラインに接続した第1の定電流源と、前記基準電位のラインに接続し、前記第1の定電流源より電流供給能力の大きい第2の定電流源と、前記第1の定電流源と前記基準電位のラインとの間に接続された積分回路と、前記第1の定電流源と前記積分回路の接続点と、前記第2の定電流源との間に直列に接続され、前記上位トランジスタのゲートに供給するPWM信号のアクティブなパルス期間にてオンして前記積分回路の充電電荷を放電可能とし、前記パルス期間以外の期間にはオフして前記第1の定電流源にて前記積分回路を充電可能とするトランジスタと、前記積分回路に充電される電圧の大小を判定することで、前記下位トランジスタの駆動をオンオフする信号を出力する制御信号生成手段とを備えたものである。
【0020】
本発明のこのような構成によれば、前記上位トランジスタのゲートに入力するアクティブパルスのデューティ比が、予め定めた基準値より小さくなる(即ち負荷が軽くなる)と、下位トランジスタの駆動を停止(オフ)にすることにより、軽負荷時に、下位トランジスタの消費電流を低減させることができ、下位トランジスタの駆動電流により効率の低下を招いていた不具合を無くすことができる。これにより、動作静止時(無負荷時)から最大動作時(最大負荷時)までより良い効率での電源供給が可能となる。また、上位トランジスタのゲートに供給するPWM信号のアクティブなパルス期間の大小を判定するデューティ比判定手段を、第1,第2の定電流源と、積分回路と、トランジスタと、制御信号生成手段とでLSI化して構成することができる。
【0023】
また、本発明による電源回路は、電源電圧と基準電位間に直列に接続された上位トランジスタと下位トランジスタを有し、各トランジスタを各PWM信号にて制御し、出力としてPWM制御された直流出力電圧を得るDC−DC変換回路と、前記DC−DC変換回路に供給するPWM信号のデューティー比の大小を、第1,第2の基準値(第2の基準値は第1の基準値より大きい)を用いて判定するデューティ比判定手段を有し、前記デューティ比が第1の基準値未満の場合は、前記下位トランジスタの駆動をオフさせ、前記デューティ比が第1の基準値以上第2の基準値未満かつ前記下位トランジスタの駆動がオフの場合は、前記下位トランジスタの駆動はオフを維持させ、前記デューティ比が第2の基準値以上の場合は、前記下位トランジスタの駆動をオンさせ、前記デューティ比が第1の基準値以上第2の基準値未満かつ前記下位トランジスタの駆動がオンの場合は、前記下位トランジスタの駆動はオンを維持させる回路手段とを具備し、前記デューティ比判定手段は、前記電源電圧のラインに接続した第1の定電流源と、前記基準電位のラインに接続し、前記第1の定電流源より電流供給能力の大きい第2の定電流源と、前記第1の定電流源と前記基準電位のラインとの間に接続された積分回路と、前記第1の定電流源と前記積分回路の接続点と、前記第2の定電流源との間に直列に接続され、前記上位トランジスタのゲートに供給するPWM信号のアクティブなパルス期間にてオンして前記積分回路の充電電荷を放電可能とし、前記パルス期間以外の期間にはオフして前記第1の定電流源にて前記積分回路を充電可能とする第1のトランジスタと、前記積分回路に充電される電圧の大小を判定することで、前記下位トランジスタの駆動をオンオフする信号を出力する制御信号生成手段と、前記第2の定電流源と同等の能力を有し、該第2の定電流源に並列に接続可能な第3の定電流源と、前記制御信号生成手段の判定結果に基づいてオンオフして、前記第2の定電流源に対して前記第3の定電流源を並列に接続したり切り離したりするための第2のトランジスタとを備えたものである。
【0024】
本発明のこのような構成によれば、第1,第2の2つの基準値を設けて、下位トランジスタの駆動制御にヒステリシス特性を持たせることによって、DC−DC変換回路の出力電圧にリップル(振幅0.1V,22KHz等の低周波の発振)を発生するのを防止することができる。基準値が1つの場合には、負荷電流が変動した場合、その基準値前後で下位トランジスタがオンしたりオフしたりして、DC−DC変換回路の出力に前記リップルが発生する虞れがあったのを、解消することができる。また、上位トランジスタのゲートに供給するPWM信号のアクティブなパルス期間の大小を判定するデューティ比判定手段を、第1,第2,第3の定電流源と、積分回路と、制御信号生成手段と、第1,第2のトランジスタとでLSI化して構成することができる。
【0025】
また、本発明による電源回路は、電源電圧と基準電位間に直列に接続された上位トランジスタと下位トランジスタを有し、各トランジスタを各PWM信号にて制御し、出力としてPWM制御された直流出力電圧を得るDC−DC変換回路と、前記DC−DC変換回路の出力を所定の基準電圧値と比較し誤差量を得る誤差検出手段と、前記誤差量によってパルス幅が制御されたPWM信号を生成して、前記DC−DC変換回路の各ゲートに供給するもので、前記DC−DC変換回路に供給するPWM信号のデューティー比の大小を、第1、第2の基準値(第2の基準値は第1の基準値より大きい)を用いて判定するデューティ比判定手段を有し、前記デューティ比が第1の基準値未満の場合は、前記下位トランジスタの駆動をオフさせ、前記デューティ比が第1の基準値以上第2の基準値未満かつ前記下位トランジスタの駆動がオフの場合は、前記下位トランジスタの駆動はオフを維持させ、前記デューティ比が第2の基準値以上の場合は、前記下位トランジスタの駆動をオンさせ、前記デューティ比が第1の基準値以上第2の基準値未満かつ前記下位トランジスタの駆動がオンの場合は、前記下位トランジスタの駆動はオンを維持させる回路手段とを具備し、前記デューティ比判定手段は、前記電源電圧のラインに接続した第1の定電流源と、前記基準電位のラインに接続し、前記第1の定電流源より電流供給能力の大きい第2の定電流源と、前記第1の定電流源と前記基準電位のラインとの間に接続された積分回路と、前記第1の定電流源と前記積分回路の接続点と、前記第2の定電流源との間に直列に接続され、前記上位トランジスタのゲートに供給するPWM信号のアクティブなパルス期間にてオンして前記積分回路の充電電荷を放電可能とし、前記パルス期間以外の期間にはオフして前記第1の定電流源にて前記積分回路を充電可能とする第1のトランジスタと、前記積分回路に充電される電圧の大小を判定することで、前記下位トランジスタの駆動をオンオフする信号を出力する制御信号生成手段と、前記第2の定電流源と同等の能力を有し、該第2の定電流源に並列に接続可能な第3の定電流源と、前記制御信号生成手段の判定結果に基づいてオンオフして、前記第2の定電流源に対して前記第3の定電流源を並列に接続したり切り離したりするための第2のトランジスタとを備えたものである。
【0026】
本発明のこのような構成によれば、第1,第2の2つの基準値を設けて、下位トランジスタの駆動制御にヒステリシス特性を持たせることによって、DC−DC変換回路の出力電圧にリップル(振幅0.1V,22KHz等の低周波の発振)を発生するのを防止することができる。基準値が1つの場合には、負荷電流が変動した場合、その基準値前後で下位トランジスタがオンしたりオフしたりして、DC−DC変換回路の出力に前記リップルが発生する虞れがあったのを、解消することができる。また、上位トランジスタのゲートに供給するPWM信号のアクティブなパルス期間の大小を判定するデューティ比判定手段を、第1,第2,第3の定電流源と、積分回路と、制御信号生成手段と、第1,第2のトランジスタとでLSI化して構成することができる。
【0029】
さらに、本発明による電源回路は、前記上位トランジスタのオフ期間で前記下位トランジスタがオンした時に、前記上位トランジスタと前記下位トランジスタの接続点の中間ノード電位が、前記基準電位より低いレベルにアンダーシュートした後そのアンダーシュートが戻って該基準電位を越える状態になったことを示す検出信号を出力する検出回路をさらに具備し、前記回路手段は、前記DC−DC変換回路に供給するPWM信号のうち、前記下位トランジスタのゲートに供給するPWM信号のパルス幅を前記検出回路の検出信号により制御して、前記下位トランジスタのオン状態をオフさせる機能をさらに有することが好ましい。
【0030】
このような構成によれば、軽負荷時の下位トランジスタの駆動オフに加えて、それより重い負荷の時において下位トランジスタがオンしているときに、中間ノードから基準電位側に流れる電流を止めることが可能となり、より多くの消費電力を低減することができる。
【0031】
【発明の実施の形態】
発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0032】
図1は本発明の第1の実施の形態の電源回路の構成を示している。本実施の形態は、効率の良い安定化直流電源として、CMOS集積回路を用いた同期整流型スイッチングレギュレータの構成を示している。
【0033】
図1において、電源回路は、上位トランジスタ(QP1)と下位トランジスタ(QN1)を有し、交互にオン,オフして直流電圧VOUTを出力する同期整流型のスイッチングレギュレータであるDC−DC変換回路と、このDC−DC変換回路の出力電圧を基準電圧源Eの基準電圧値と比較し誤差信号を得るエラーアンプ40と、前記誤差信号に基づいてPWM信号のパルス幅を制御することで、前記DC−DC変換回路の出力を一定となるよう制御するPWM回路32と、このPWM回路32のPWM信号を入力し、前記DC−DC変換回路の上位トランジスタ(QP1)と下位トランジスタ(QN1)に供給するゲートパルスSH,SLを作成するもので、負荷が軽い場合(例えば間引き動作状態となっている時、図16の最下段のSH参照)は下位トランジスタ(QN1)の駆動を停止させるよう制御する出力ドライバ31と、を有して構成されている。出力ドライバ31は、例えばPWM信号SHのローレベル期間のパルス幅を検定し、パルス幅のデューティ比が所定値(基準値)より小さい時に負荷が軽いと判定し、下位トランジスタ(QN1)の駆動を停止させるよう制御する。なお、PWM回路32と出力ドライバ31とは、PWMの回路手段を構成している。
【0034】
DC−DC変換回路は、入力電圧である直流電圧VIN(=電源電圧VDD、例えば4V)が供給される端子1と基準電位VSS(=グランド電位GND、例えば0V)が与えられた端子2との間に、上位トランジスタ(QP1),下位トランジスタ(QN1)の各トランジスタがドレインDを共通にして直列に接続されている。上位トランジスタ(QP1)のソースSは端子1に接続し、下位トランジスタ(QN1)のソースSは端子2に接続している。
【0035】
上位トランジスタ(QP1),下位トランジスタ(QN1)の各ゲートには、PWMの回路手段からPWM信号として高周波パルスSH,SLが供給され、各トランジスタは該高周波パルスSH,SLにて交互にオン,オフされることにより、両トランジスタの接続点である中間ノードKに交流電圧VMAを発生する。
【0036】
なお、下位トランジスタ(QN1)のゲートパルスSLは、上位トランジスタ(QP1)のゲートパルスSHとほぼ同期にしているが、ゲートパルスSLのハイレベルとなる期間は、ゲートパルスSHのハイレベルとなる期間より若干狭い幅となるように形成されており、PMOS及びNMOSが同時にオンしないようにすることによって電源VIN側から基準電位VSS側へ貫通電流が流れるのを防いでいる。また、下位トランジスタ(QN1)のソース・ドレイン間にはショットキーダイオードSDが接続され、ローサイドトランジスタのオフ時におけるローサイドトランジスタへの過電圧防止と電力供給バックアップを行う。
【0037】
交流電圧VMAが生成される中間ノードKと基準電位VSSが与えられる端子2との間には、整流用コイルL1と安定化容量C0が直列に接続し、その直列接続点に接続した出力端子4に安定化容量C0で平滑された直流電圧VOUT(例えば1.5V)が出力され、図示しない負荷に供給される。
【0038】
そして、出力の直流電圧VOUTはフィードバックラインを介してエラーアンプ40の−端子に帰還されており、基準電位VSSが与えられる端子5に接続した基準電圧源Eの基準電圧値と比較される。
【0039】
エラーアンプ40の比較結果である誤差(エラー)電圧はPWM回路32に供給され、該誤差電圧にてPWM回路32が生成するPWM信号のパルス幅が制御される。
【0040】
図2は、上記出力ドライバ31の構成例を示す回路図を示している。
【0041】
図2において、出力ドライバ31は、PWM回路32からのPWM信号(SH信号とは反転関係にある)が入力される入力端子6と、制御部311と、2入力のナンドゲート312と、2入力のナンドゲート315と、インバータ313,314,316,317と、上位トランジスタ(QP1)のゲート信号となる高周波パルスSHを出力する出力端子7と、下位トランジスタ(QN1)のゲート信号となる高周波パルスSLを出力する出力端子8と、を有して構成されている。
【0042】
上記制御部311は、高周波パルスSHを反転した/SHと前記端子6からのPWM信号を入力し、前記の/SHのパルス幅(但し反転しているのでハイレベル期間のパルス幅)のデューティ比が所定の基準値(例えば20%)より大きいか小さいかを判定し、大きければ判定信号PWM2としてハイレベルを出力し、小さければ判定信号PWM2としてローレベルを出力する。
【0043】
従って、制御部311では、上位トランジスタ(QP1)のゲートパルスSHのパルス幅(ローアクティブ)がデューティ比の前記基準値よりも小さければ、判定信号PWM2としてローレベルが出力され、下位トランジスタ(QN1)の駆動を制御するための2入力ナンドゲート315に入力され、ナンドゲート315出力はハイレベルとなる。そして、インバータ316で反転されてローレベルとなりSL出力端子8に出力される。その結果、ゲートパルスSLの出力端子8は、ゲートパルスSHのデューティ比が基準値よりも小さい期間に、ローレベルに設定されることになり、下位トランジスタ(QN1)の駆動が停止(オフ)されることになる。
【0044】
なお、下位トランジスタ(QN1)の駆動を停止させた後の中間ノードKの電位変化に基づく、下位トランジスタ(QN1)のソース(即ち基準電位VSSの端子2)からドレイン(即ち中間ノードK)への電流供給はショットキーダイオードSD(Shottoky Diode)で対応することになる。
【0045】
図3は、ゲートパルスSHのパルス幅の大小を判定する上記制御部311の構成例を示している。
【0046】
図3に示す回路311は、PWM回路32からのPWM信号を入力する入力端子9と、直流電圧VIN(=電源電圧VDD)が供給される入力端子10と、図2の出力ドライバ31からのSH信号を反転した/SH信号を入力する入力端子11と、基準電位VSSが供給される入力端子12と、定電流回路(カレントミラー)を構成するPMOS(QP2),PMOS(QP3)と、PMOS(QP2)と共に定電流回路(カレントミラー)を構成する第1の定電流源としてのPMOS(QP4)と、定電流源Q0と、定電流回路(カレントミラー)を構成するNMOS(QN2),NMOS(QN4)〔但し同じゲート電圧に対する能力がNMOS(QN4)の方が大きい〕と、第1の定電流源としての上記PMOS(QP4)と第2の定電流源である上記NMOS(QN4)との間にドレイン・ソースが直列に接続されたNMOS(QN3)と、前記PMOS(QP4)のドレインとVSSライン間に接続された抵抗R,コンデンサCから成る積分回路と、この積分回路の出力を入力とし、VINラインとVSSライン間に直列に接続されたPMOS(QP5)とNMOS(QN7)で形成された第1のCMOSインバータと、この第1のCMOSインバータの出力を入力とし、VINラインとVSSライン間に直列に接続されたPMOS(QP6)とNMOS(QN8)で形成された第2のCMOSインバータと、前記入力端子9からのPWM信号と前記第2のCMOSインバータの出力とを入力し、前記積分回路(R,C)の出力の高低(即ちSHパルスのデューティ比の小大)に対応したSHパルス幅判定信号PWM2を出力する2入力ナンドゲート320と、SHパルス幅判定信号PWM2を出力する出力端子13と、を備えて構成されている。このSHパルス幅判定信号PWM2は、下位トランジスタ(QN1)の駆動を制御するための図2の2入力ナンドゲート315の一方の入力端子に供給される。
【0047】
上記のNMOS(QN4)に関して、‘但し同じゲート電圧に対する能力がNMOS(QN4)の方が大きい’とあるのは、NMOS(QN4)のチャンネル幅などのサイズがNMOS(QN2)のそれよりも例えば5倍程度大きく設計されており、NMOS(QN2),NMOS(QN4)に同じゲート電圧を加えても、NMOS(QN4)に流れるドレイン電流の方がNMOS(QN2)に流れるドレイン電流に比べて5倍程度大きい(即ち5倍程度電力供給能力がある)ことを意味している。
【0048】
上記の図3の構成では、例えば1MHzのPWMパルスSHを反転した/SHのハイレベル期間がデューティ比20%を越えている場合(即ち負荷が重い場合)は、NMOS(QN3)がオフする期間が積分回路(R,C)を充電するのに十分に長くないために、そのオフ期間に充電される積分回路(R,C)の電圧(即ちコンデンサCの出力電圧)は、次段の第1のCMOSインバータ(QP5,QN7)のしきい値を越えることができずローレベルのままであるので、第1のCMOSインバータ(QP5,QN7)の出力はハイレベル、第2のCMOSインバータ(QP6,QN8)の出力はローレベルとなり、2入力ナンドゲート320の出力PWM2はハイレベル、図2の出力ドライバ31のSL出力はハイレベルとなり、図1の下位トランジスタ(QN1)は駆動(オン)される。
【0049】
一方、前記の反転パルス/SHのハイレベル期間がデューティ比20%を切った場合(即ち負荷が軽くなった場合)は、NMOS(QN3)がオフする期間が積分回路(R,C)を充電するのに必要なだけ長くなるために、そのオフ期間に充電される積分回路(R,C)の電圧(即ちコンデンサCの出力電圧)は、次段の第1のCMOSインバータ(QP5,QN7)のしきい値を越えることができハイレベルとなるので、第1のCMOSインバータ(QP5,QN7)の出力はローレベル、第2のCMOSインバータ(QP6,QN8)の出力はハイレベルとなり、2入力ナンドゲート320の出力PWM2はローレベル、図2の出力ドライバ31のSL出力はローレベルとなり、図1の下位トランジスタ(QN1)の駆動は停止(オフ)される。従って、負荷が軽くなり、PWMパルスSHのパルス幅のデューティ比が20%を下回ると、下位トランジスタ(QN1)の駆動は停止し、上位トランジスタ(QP1)側のみの駆動となる。また、負荷が重くなり、PWMパルスSHのパルス幅のデューティ比が20%を上回ると、下位トランジスタ(QN1),上位トランジスタ(QP1)ともに通常の駆動状態となる。
【0050】
ところで、図3に示すような出力ドライバ31の制御部311の構成では、負荷の軽重(即ち負荷電流の多少)が、予め定めたデューティ比の基準値(例えば20%)を境に変化した場合、負荷電流によっては下位トランジスタ(QN1)がオンしたりオフしたりといったことを繰り返し、言わば発振状態に至る。従って、下位トランジスタ(QN1)の駆動有無により、出力電圧VOUTは22KHz等の周波数で変動し(即ち出力電圧VOUTに例えば0.1V程度の振幅の低周波リップルを生じ)、電力供給能力が変化する。これは、例えば携帯情報端末(PDA)などの携帯機器では、一般的に動作静止時(無負荷時)から最大動作時(最大負荷時)まで負荷変動が大きく、負荷電流によっては発振し易いところができてしまうことを意味している。
【0051】
次に、上記のような発振を防止するための出力ドライバ31の制御部311の構成について説明する。
【0052】
図4は、ゲートパルスSHのパルス幅の大小を判定する上記制御部311の他の構成例を示している。
【0053】
図4に示す回路311で、図3の回路構成と異なる点は、定電流回路(カレントミラー)を構成するNMOS(QN2),NMOS(QN4)〔但し同じゲート電圧に対する能力がNMOS(QN4)の方が大きい〕のうち、NMOS(QN4)に対して、これと同じ能力のNMOS(QN6)をスイッチ用のNMOS(QN5)を介して並列接続できるように構成したことである。即ち、NMOS(QN5)がオンした時には、NMOS(QN4)に並列にNMOS(QN6)が接続されるようになっている。図中の符号▲1▼,▲5▼に関しては、同一バイアス電圧に対する電流源Q0の電流量Ibiasを▲1▼とした場合に、▲5▼は同一バイアス電圧に対してIbias×5の電流を流す能力があることを意味している。従って、NMOS(QN4)とNMOS(QN6)が並列接続された時には、同一バイアス電圧に対してIbias×10の電流を流す能力が生ずることを意味している。その他の構成は図3と同様であるので説明を省略する。
【0054】
この図4の回路では、SHのパルス幅の判定にヒステリシスを持たせた構成とすることで、例えばデューティ比の基準値(例えば10%)を下回ったことを検知したら下位トランジスタ(QN1)の駆動を停止し、負荷が変化して、次にデューティ比が20%になるまでは下位トランジスタ(QN1)の駆動を停止しておき、負荷が重くなってデューティ比が20%を越えたら下位トランジスタ(QN1)の駆動を行い、再び負荷が変動し軽くなった場合にデューティ比が10%を切る状態となって初めて、下位トランジスタ(QN1)の駆動を停止させる。これにより、1つのデューティ比の基準値を境にパルス幅が変動(即ち負荷電流が変動)しても、下位トランジスタ(QN1)がオンしたりオフしたりといったことを繰り返す前述の発振状態に至ることを防ぐことができる。
【0055】
上記の図4の回路の動作を、図5を参照して説明する。図5(a)はPWM信号SHのローレベル期間のパルス幅のデューティ比(ローアクティブ)を示すもので、デューティ比が10〜20%の範囲で変わる例を示している。図5(b),(c)はSHのパルス幅の判定にヒステリシスを持たせた場合(図4の回路の場合)のSHパルスのデューティ比の変化に伴う、下位トランジスタ(QN1)の駆動の有無(オン又はオフ)を示している。
【0056】
上記の図4の構成について、図5(b)の時間経過に沿って説明する。例えば1MHzのPWMパルスSHを反転した/SHのハイレベル期間がデューティ比10%を下回った場合(即ち負荷が軽い場合)は、NMOS(QN3)がオンする時間が短くオフする期間が長いため積分回路(R,C)が十分に充電され、その充電電圧が次段の第1のCMOSインバータ(QP5,QN7)のしきい値を越えるハイレベルとなるので、第1のCMOSインバータ(QP5,QN7)の出力はローレベル、第2のCMOSインバータ(QP6,QN8)の出力はハイレベルとなり、2入力ナンドゲート320の出力PWM2はローレベル、図2の出力ドライバ31のSL出力はローレベルとなり、図1の下位トランジスタ(QN1)の駆動は停止(オフ)状態となる。
【0057】
一方、前記の反転パルス/SHのハイレベル期間がデューティ比10%を越えて10〜20%の間にある場合(即ち負荷が若干軽くなってきた場合)では、NMOS(QN3)がオンする期間は若干長くなるがNMOS(QN3)に直列接続したNMOS(QN4)の能力は変わらない〔即ちこの時点ではNMOS(QN6)が並列接続されていない〕ので、NMOS(QN3)のオフ期間に積分回路(R,C)に充電される電圧は上記ハイレベルのままであり、デューティ比が10%を下回っていた上述の状態と同様、図1の下位トランジスタ(QN1)の駆動は停止(オフ)状態を維持する。
【0058】
そして、前記の反転パルス/SHのハイレベル期間がデューティ比が20%を越えた場合(即ち負荷が重くなった場合)では、NMOS(QN3)のオフ期間即ち積分回路(R,C)の充電期間は短くなり積分回路(R,C)の出力電圧は次段の第1のCMOSインバータ(QP5,QN7)のしきい値を越えることができずローレベルとなるので、第1のCMOSインバータ(QP5,QN7)の出力はハイレベル、第2のCMOSインバータ(QP6,QN8)の出力はローレベルとなり、2入力ナンドゲート320の出力PWM2はハイレベル、図2の出力ドライバ31のSL出力はハイレベルとなり、図1の下位トランジスタ(QN1)は駆動(オン)状態となる。この場合は、第1のCMOSインバータ(QP5,QN7)の出力はハイレベルとなるので、NMOS(QN5)のゲートがハイレベルとされてNMOS(QN5)がオンする結果、NMOS(QN4)に対してNMOS(QN6)が並列に接続されて、NMOS(QN3)に直列接続したNMOSの能力は倍増する〔NMOS(QN2)などの▲1▼と記したドレイン電流値に比して、▲5▼×2即ち10倍となる〕ので、NMOS(QN3)のオン期間にNMOS(QN3)を通してVSS側へ吸い取られる積分回路(R,C)の充電電荷は倍増する。つまり、NMOS(QN3)の長くなったオン期間に積分回路(R,C)の充電電荷が十分に放電されることになる。
【0059】
このようにNMOS(QN4)に対してNMOS(QN6)が並列接続された状態では、負荷が変化して軽くなり、/SHのデューティ比が20%を下回り20〜10%となった場合、NMOS(QN3)のオフ期間〔即ち積分回路(R,C)の充電期間〕は若干長くなりそのオフ期間に積分回路(R,C)に充電される電荷は増えるが、NMOS(QN3)のオン期間における積分回路(R,C)の充電電荷放出能力が高い状態に維持されたままなので、積分回路(R,C)の充電電圧は第1のCMOSインバータ(QP5,QN7)のしきい値を越えることができずローレベルを維持する。
【0060】
そして、さらに負荷が軽くなり、/SHのデューティ比が10%を下回った場合、NMOS(QN3)がオフする期間が長いため積分回路(R,C)に充電される電圧は次段の第1のCMOSインバータ(QP5,QN7)のしきい値を越えるハイレベルとなるので、第1のCMOSインバータ(QP5,QN7)の出力はローレベル、第2のCMOSインバータ(QP6,QN8)の出力はハイレベルとなり、2入力ナンドゲート320の出力PWM2はローレベル、図2の出力ドライバ31のSL出力はローレベルとなり、図1の下位トランジスタ(QN1)の駆動は停止(オフ)状態となる。このとき、第1のCMOSインバータ(QP5,QN7)の出力はローレベルとなるので、切換え用NMOS(QN5)はオフとなり、積分回路(R,C)の充電電荷放出能力が低い状態〔NMOS(QN2)などの▲1▼と記したドレイン電流値に比して、▲5▼×1即ち5倍となる〕に切り換えられることになる。
【0061】
以上述べた第1の実施の形態によれば、上位トランジスタ(QP1)のゲートに入力するアクティブなパルスのデューティ比が、予め定めた基準値より小さくなると、下位トランジスタ(QN1)の駆動を停止(オフ)にすることにより、軽い負荷の場合、下位トランジスタの駆動電流により、かえって効率の低下を招くことが無くなる。
【0062】
更に、第1,第2の2つの基準値を設けて、下位トランジスタ(QN1)の駆動(オンオフ)制御にヒステリシス特性を持たせることによって、DC−DC変換回路の出力電圧にリップル(振幅0.1V,22KHz等の低周波の発振)を発生するのを防止することができる。基準値が1つの場合には、負荷電流が変動した場合、その変動によって基準値前後で下位トランジスタ(QN1)の駆動がオンしたりオフしたりして、DC−DC変換回路の出力に前記リップルが発生する虞れがあったのを、解消することができる。
【0063】
図6は本発明の第2の実施の形態の電源回路の構成を示している。本実施の形態で図1と同一部分には同一符号を付して説明する。
【0064】
図6に示す電源回路において、図1の電源回路と異なる点は、上位トランジスタ(QP1)がオフしている期間で下位トランジスタ(QN1)がオンしている時に、中間ノードKの電位VMAがVSSレベルより低い電位にアンダーシュートした後そのアンダーシュートから戻ってVSSレベルに達し更に上昇したことを検出して、検出信号NOFFを出力する検出回路33を設けた構成とし、かつ出力ドライバ31Aとしては、前記PWM回路32のPWM信号を入力し、前記DC−DC変換回路の上位トランジスタ(QP1)と下位トランジスタ(QN1)に供給するゲートパルスSH,SLを作成するもので、負荷が軽い場合(例えば間引き動作時、図16の最下段のSH参照)は下位トランジスタ(QN1)の駆動を停止させるよう制御する第1の機能を有する一方、前記DC−DC変換回路に供給するPWM信号SH,SLのうち、下位トランジスタ(QN1)のオン,オフに係わるPWM信号SLのハイレベル期間のパルス幅を前記検出信号NOFFにより制御して、上位トランジスタ(QP1)のオフ期間で下位トランジスタ(QN1)がオンしている時に、下位トランジスタ(QN1)のオン状態をオフさせる制御を行う第2の機能とを有して構成されている。なお、PWM回路32と出力ドライバ31Aとは、PWMの回路手段を構成している。
【0065】
出力ドライバ31Aの上記の第1の機能は、具体的には、例えばPWM信号SHのローレベル期間のパルス幅を検定し、パルス幅のデューティ比が所定値(基準値)より小さい時に負荷が軽いと判定し、下位トランジスタ(QN1)の駆動を停止させるよう制御するものである。
【0066】
出力ドライバ31Aの上記の第2の機能は、図8(a)〜(c)に示されるように上位トランジスタ(QP1)がオフしている期間で下位トランジスタ(QN1)がオンしている時に、中間ノード電位VMAがVSSレベルより低い電位にアンダーシュートした後そのアンダーシュートから戻ってVSSレベルに達し更に上昇した場合には、下位トランジスタ(QN1)のオン状態を強制的にオフにすることで、中間ノード電位VMAがVSSレベルより高くなり中間ノードK側からVSS側へ電流が流れて電力消費するのを防ぐためのものである。
【0067】
図7は、図6における出力ドライバ31Aの構成例を示している。図2に示した出力ドライバ31の2入力ナンドゲート315を、3入力ナンドゲート315aとしたものである。即ち、図2のナンドゲート315に、もう1つの検出信号NOFFを入力するための入力端子19を設けて、3入力ナンドゲート315aとしたものである。制御部311は、図3又は図4で説明したものと同様である。その他の構成は図2と同様であるので、説明を省略する。
【0068】
図7の構成によって、出力ドライバ31Aに、上述した第1,第2の機能を持たせることができる。
【0069】
この出力ドライバ31Aの第2の機能、及び検出信号NOFFを発生する検出回路33について、図8〜図13を参照して説明する。
【0070】
図8は図6におけるPWM信号SH,SL及び中間ノード電位VMAの変化を示すタイミングチャートであり、(a)はPWM信号SH、(b)はPWM信号SL、(c)は中間ノード電位VMAをそれぞれ示している。図9は図8(c)を拡大して示す拡大図である。図10は基準電位VSS及び中間ノード電位VMAと、検出回路33の検出信号NOFFとの関係を示すタイミングチャートであり、(a)はPMOSがオフしている期間でNMOSがオンの時の、基準電位VSSに対する中間ノード電位VMAの変化状態(軽負荷時)を示し、(b)はVMAとVSSに基づいて検出回路33で生成される検出信号NOFFを示している。
【0071】
上位トランジスタ(QP1),下位トランジスタ(QN1)の各ゲートには、PWMの回路手段からPWM信号として高周波パルスSH,SLが供給され、各MOSトランジスタは該高周波パルスSH,SLにて交互にオン,オフされる。図8(c)に示すように上位トランジスタ(QP1)がオンし、下位トランジスタ(QN1)がオフしている期間には、電源からの直流電圧VIN(=VDD)に基づいた電流がコイルL1を介して安定化容量C0に充電されるので、中間ノード電位VMAは直流電圧VIN(=VDD)となり、上位トランジスタ(QP1)がオフし下位トランジスタ(QN1)がオンすると、中間ノード電位VMAは基準電位VSS(=GND)より若干低いレベルにまで降下した後上昇し、VSSレベルとP点にて交差し、更に直線的に上昇してVSS(=GND)より高いレベルにまで上昇する。
【0072】
上位トランジスタ(QP1)のオフ期間におけるVMAの電圧変化は、図9に示すようになっており、上位トランジスタ(QP1)のオフ期間に下位トランジスタ(QN1)がオンした後の期間T2においてVSSレベルより低い電位にアンダーシュートしそのアンダーシュートが戻った後NMOS(QN1)がオフするのでVMAの電圧は急激に上昇する。そして、上位トランジスタ(QP1)がオンしている期間T1においては、中間ノード電圧VMAはVIN(=VDD)一定を保持している。
【0073】
検出回路33は、その検出信号NOFFとして、図10(a),(b)に示すように、上記期間T2において中間ノード電位VMAが基準電位VSSレベルより低いときはハイレベル信号(H)を出力し、VSSレベルより上昇したときはローレベル信号(L)を出力する。
【0074】
出力ドライバ31Aは、期間T2において、図10(b)の検出信号NOFFを受けると、図8(b)のパルスSLの2点鎖線にて示すパルス幅をP点のタイミングでローレベルに落とし、結果として実線にて示すパルス幅に変化させる。これにより下位トランジスタ(QN1)のオンする期間は短くなるが、図示しない負荷に供給する出力電圧VOUTは主に上位トランジスタ(QP1)のオン期間に安定化容量C0に蓄積される充電電圧によって決まるので下位トランジスタ(QN1)のオン期間の多少は殆んど影響しない。寧ろ、下位トランジスタ(QN1)のオン期間に中間ノードK(従って安定化容量C0)から基準電位VSS側に流れる電流によって発生する電力損失を防止できる効果の方が大きい。
【0075】
図11は上記検出回路33の構成例を示すもので、(a)はその回路図、(b)は(a)におけるスイッチS1〜S3の切換えタイミングを示す図である。ここでは、一段のインバータ(331)を用いた例を示している。
【0076】
検出回路33は、中間ノード電位VMAの入力端14と、スイッチS1,S2と、結合コンデンサC1と、インバータ331と、スイッチS3と、2入力ナンドゲート334と、インバータ335と、検出信号NOFFの出力端18と、を有して構成されている。インバータ331は、前記電源電圧VIN(=VDD)と前記基準電位VSSと同じ電圧を用いて駆動される。スイッチS1,S2はそれぞれ入力端A,Bを有する2入力切換えスイッチであり、スイッチS3はオンオフ切換えスイッチであってインバータ331の入出力端間に並列に接続されている。
【0077】
入力端14には中間ノード電位VMAが入力され、期間T2においてはスイッチS1,S2を介し、更に結合コンデンサC1を介してインバータ331の入力点aに供給される。このときスイッチS3は開放であるので、入力点aの信号は反転されてナンド(NAND)ゲート334の一方の入力端に入力し、もう一方の入力端17に与えられている期間T2を示すハイレベル信号との間でナンド(NAND)がとられ、さらにインバータ335を介して出力端18に検出信号NOFFとして出力される。また、期間T1においては、結合コンデンサC1の入力端はVSSレベルにされ、上記スイッチS3はショートされる。
【0078】
なお、スイッチS1は、期間T1において入力電圧VMAがVIN(=VDD)になったときにスイッチS1の出力端を介して後段に電源電圧VINの影響が及ばないようにスイッチS1の出力端をVSSレベル側にしておくために設けてある。
【0079】
また、上記のナンドゲート334,インバータ335は、期間T2においてアナログ信号VMAの変化をインバータ331で2値化した信号を更にディジタル信号化していくために付加されたゲートである。
【0080】
端子14に入力される上記中間ノード電位VMAと、端子15,16に与えられる基準電位VSSとの一方が、期間T2,T1に対応したスイッチS1,S2の切換えに応じて入力され、結合コンデンサC1の入力端に加えられることになる。
【0081】
従って、まず、期間T1においては、VSSが入力とされ、インバータ331の入出力はショートしているので、インバータ331の入力点aの実行レベルはVIN/2(=Vref)に収まっている。この状態に設定して、次に図12に示すように期間T2のタイミングで、下位トランジスタ(QN1)がオンしたところでVMAはアンダーシュートしてVSSより少し低い電圧になる。これがコンデンサC1による容量カップリングにてインバータ331の入力点aに伝送されるので、このときのインバータ331の入力点aではしきい値Vref(=VIN/2)より低い入力レベルとなり、インバータ331の反転出力はハイ(H)レベル、その後、VMAがVrefより高くなると、インバータ331の反転出力はロー(L)レベルになる。
【0082】
即ち、期間T2において、出力端子18に得られる検出信号NOFFは、VSSレベルに対するVMAの変化に応じて、Hレベル→Lレベルの変化となって出力される。
【0083】
図13は上記検出回路33のもう一つの構成例を示すもので、(a)はその回路図、(b)は(a)におけるスイッチS1〜S4の切換えタイミングを示す図である。ここでは、二段のインバータ(331,332)を用いた例を示している。スイッチS1,S2は入力端A,Bを有する2入力切換えスイッチであり、スイッチS3,S4はオンオフ切換えスイッチである。
【0084】
図13の例では、図11におけるインバータ331の後段に、結合コンデンサC2及びインバータ332と、インバータ333をさらに追加したものであり、インバータ332の入出力間にはスイッチS4を並列に接続している。インバータ332は、インバータ331と同様に、前記電源電圧VIN(=VDD)と前記基準電位VSSと同じ電圧を用いて駆動される。インバータ332と前述のナンドゲート334との間に接続されたインバータ333は、図11の回路と信号極性の整合とるべくを挿入されている。なお、前述のナンドゲート334,インバータ335については、図11の場合と同様に、期間T2においてアナログ信号VMAの変化をインバータ331,332で2値化した信号を更にディジタル信号化していくために付加されたゲートである。
【0085】
従って、図13の回路は、インバータ構成を2段としてゲインを稼いだものであり、動作は図11と同様である。
【0086】
以上述べた第2の実施の形態によれば、第1の実施の形態における消費電流低減(軽負荷時の下位トランジスタ駆動の停止)に加えて、下位トランジスタ駆動時の無駄な消費電力を低減することができ、より一層の電力消費の低減を図ることが可能となる。
【0087】
本発明は、以上述べた実施の形態に限るものではなく、本発明の要旨を変えない範囲で各実施の形態を適宜変更して実施することができる。
【0088】
【発明の効果】
以上述べたように本発明による電源回路によれば、負荷が軽い場合には、下位トランジスタの駆動を停止し、消費電流の低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の電源回路の構成を示す図。
【図2】図1における出力ドライバの構成例を示す回路図。
【図3】図2における制御部の構成例を示す回路図。
【図4】図2における制御部の他の構成例を示す回路図。
【図5】図4の回路の動作を説明する図。
【図6】本発明の第2の実施の形態の電源回路の構成を示す図。
【図7】図6における出力ドライバの構成例を示す図。
【図8】図6におけるPWM信号SH,SL及び中間ノード電位VMAの変化を示すタイミングチャート。
【図9】図8(c)を拡大して示す拡大図。
【図10】基準電位VSS及び中間ノード電位VMAと、検出回路の検出信号NOFFとの関係を示すタイミングチャート。
【図11】図6における検出回路の構成例を示すもので、その回路図、及びスイッチS1〜S3の切換えタイミングを示す図。
【図12】図11における検出信号NOFFを示す図。
【図13】図6における検出回路のもう一つの構成例を示すもので、その回路図、及びスイッチS1〜S4の切換えタイミングを示す図。
【図14】CMOS集積回路を用いた従来の同期整流型スイッチングレギュレータの構成を示す図。
【図15】図14の電源回路のスイッチングレギュレータ回路におけるPWM信号SH,SLと中間ノード電位VMAの関係を示すタイミングチャート。
【図16】負荷の変化に伴って生ずる、PWM信号SHのパルス幅の変化を示す図。
【符号の説明】
1…電源入力端子
2…基準電位入力端子
4…出力端子
31…出力ドライバ
32…PWM回路
33…検出回路
40…エラーアンプ(誤差検出手段)
QP1…PMOS(上位トランジスタ)
QN1…NMOS(下位トランジスタ)
L1…整流用コイル
C0…安定化容量
Claims (5)
- 電源電圧と基準電位間に直列に接続された上位トランジスタと下位トランジスタを有し、前記各トランジスタを各PWM信号にて制御し、出力としてPWM制御された直流出力電圧を得るDC−DC変換回路と、
前記DC−DC変換回路に供給するPWM信号のうち、前記上位トランジスタのゲートに供給するPWM信号のデューティ比の大小を、基準値を用いて判定するデューティ比判定手段を有し、前記デューティ比が基準値より小さいときは、前記下位トランジスタの駆動をオフさせる回路手段とを具備し、
前記デューティ比判定手段は、
前記電源電圧のラインに接続した第1の定電流源と、
前記基準電位のラインに接続し、前記第1の定電流源より電流供給能力の大きい第2の定電流源と、
前記第1の定電流源と前記基準電位のラインとの間に接続された積分回路と、
前記第1の定電流源と前記積分回路の接続点と、前記第2の定電流源との間に直列に接続され、前記上位トランジスタのゲートに供給するPWM信号のアクティブなパルス期間にてオンして前記積分回路の充電電荷を放電可能とし、前記パルス期間以外の期間にはオフして前記第1の定電流源にて前記積分回路を充電可能とするトランジスタと、
前記積分回路に充電される電圧の大小を判定することで、前記下位トランジスタの駆動をオンオフする信号を出力する制御信号生成手段とを備えたことを特徴とする電源回路。 - 電源電圧と基準電位間に直列に接続された上位トランジスタと下位トランジスタを有し、前記各トランジスタを各PWM信号にて制御し、出力としてPWM制御された直流出力電圧を得るDC−DC変換回路と、
前記DC−DC変換回路の出力を所定の基準電圧値と比較し誤差量を得る誤差検出手段と、
前記誤差量によってパルス幅が制御されたPWM信号を生成して、前記DC−DC変換回路の各ゲートに供給するもので、前記DC−DC変換回路に供給するPWM信号のうち、前記上位トランジスタのゲートに供給するPWM信号のデューティ比の大小を、基準値を用いて判定するデューティ比判定手段を有し、前記デューティ比が基準値より小さいときは、前記下位トランジスタの駆動をオフさせる回路手段とを具備し、
前記デューティ比判定手段は、
前記電源電圧のラインに接続した第1の定電流源と、
前記基準電位のラインに接続し、前記第1の定電流源より電流供給能力の大きい第2の定電流源と、
前記第1の定電流源と前記基準電位のラインとの間に接続された積分回路と、
前記第1の定電流源と前記積分回路の接続点と、前記第2の定電流源との間に直列に接続され、前記上位トランジスタのゲートに供給するPWM信号のアクティブなパルス期間にてオンして前記積分回路の充電電荷を放電可能とし、前記パルス期間以外の期間にはオフして前記第1の定電流源にて前記積分回路を充電可能とするトランジスタと、
前記積分回路に充電される電圧の大小を判定することで、前記下位トランジスタの駆動をオンオフする信号を出力する制御信号生成手段とを備えたことを特徴とする電源回路。 - 電源電圧と基準電位間に直列に接続された上位トランジスタと下位トランジスタを有し、各トランジスタを各PWM信号にて制御し、出力としてPWM制御された直流出力電圧を得るDC−DC変換回路と、
前記DC−DC変換回路に供給するPWM信号のデューティー比の大小を、第1,第2の基準値(第2の基準値は第1の基準値より大きい)を用いて判定するデューティ比判定手段を有し、前記デューティ比が第1の基準値未満の場合は、前記下位トランジスタの駆動をオフさせ、前記デューティ比が第1の基準値以上第2の基準値未満かつ前記下位トランジスタの駆動がオフの場合は、前記下位トランジスタの駆動はオフを維持させ、前記デューティ比が第2の基準値以上の場合は、前記下位トランジスタの駆動をオンさせ、前記デューティ比が第1の基準値以上第2の基準値未満かつ前記下位トランジスタの駆動がオンの場合は、前記下位トランジスタの駆動はオンを維持させる回路手段とを具備し、
前記デューティ比判定手段は、
前記電源電圧のラインに接続した第1の定電流源と、
前記基準電位のラインに接続し、前記第1の定電流源より電流供給能力の大きい第2の定電流源と、
前記第1の定電流源と前記基準電位のラインとの間に接続された積分回路と、
前記第1の定電流源と前記積分回路の接続点と、前記第2の定電流源との間に直列に接続され、前記上位トランジスタのゲートに供給するPWM信号のアクティブなパルス期間にてオンして前記積分回路の充電電荷を放電可能とし、前記パルス期間以外の期間にはオフして前記第1の定電流源にて前記積分回路を充電可能とする第1のトランジスタと、
前記積分回路に充電される電圧の大小を判定することで、前記下位トランジスタの駆動をオンオフする信号を出力する制御信号生成手段と、
前記第2の定電流源と同等の能力を有し、該第2の定電流源に並列に接続可能な第3の定電流源と、
前記制御信号生成手段の判定結果に基づいてオンオフして、前記第2の定電流源に対して前記第3の定電流源を並列に接続したり切り離したりするための第2のトランジスタとを備えたことを特徴とする電源回路。 - 電源電圧と基準電位間に直列に接続された上位トランジスタと下位トランジスタを有し、各トランジスタを各PWM信号にて制御し、出力としてPWM制御された直流出力電圧を得るDC−DC変換回路と、
前記DC−DC変換回路の出力を所定の基準電圧値と比較し誤差量を得る誤差検出手段と、
前記誤差量によってパルス幅が制御されたPWM信号を生成して、前記DC−DC変換回路の各ゲートに供給するもので、前記DC−DC変換回路に供給するPWM信号のデューティー比の大小を、第1、第2の基準値(第2の基準値は第1の基準値より大きい)を用いて判定するデューティ比判定手段を有し、前記デューティ比が第1の基準値未満の場合は、前記下位トランジスタの駆動をオフさせ、前記デューティ比が第1の基準値以上第2の基準値未満かつ前記下位トランジスタの駆動がオフの場合は、前記下位トランジスタの駆動はオフを維持させ、前記デューティ比が第2の基準値以上の場合は、前記下位トランジスタの駆動をオンさせ、前記デューティ比が第1の基準値以上第2の基準値未満かつ前記下位トランジスタの駆動がオンの場合は、前記下位トランジスタの駆動はオンを維持させる回路手段とを具備し、
前記デューティ比判定手段は、
前記電源電圧のラインに接続した第1の定電流源と、
前記基準電位のラインに接続し、前記第1の定電流源より電流供給能力の大きい第2の定電流源と、
前記第1の定電流源と前記基準電位のラインとの間に接続された積分回路と、
前記第1の定電流源と前記積分回路の接続点と、前記第2の定電流源との間に直列に接続され、前記上位トランジスタのゲートに供給するPWM信号のアクティブなパルス期間にてオンして前記積分回路の充電電荷を放電可能とし、前記パルス期間以外の期間にはオフして前記第1の定電流源にて前記積分回路を充電可能とする第1のトランジスタと、
前記積分回路に充電される電圧の大小を判定することで、前記下位トランジスタの駆動をオンオフする信号を出力する制御信号生成手段と、
前記第2の定電流源と同等の能力を有し、該第2の定電流源に並列に接続可能な第3の定電流源と、
前記制御信号生成手段の判定結果に基づいてオンオフして、前記第2の定電流源に対し て前記第3の定電流源を並列に接続したり切り離したりするための第2のトランジスタとを備えたことを特徴とする電源回路。 - 前記上位トランジスタのオフ期間で前記下位トランジスタがオンした時に、前記上位トランジスタと前記下位トランジスタの接続点の中間ノード電位が、前記基準電位より低いレベルにアンダーシュートした後そのアンダーシュートが戻って該基準電位を越える状態になったことを示す検出信号を出力する検出回路をさらに具備し、
前記回路手段は、前記DC−DC変換回路に供給するPWM信号のうち、前記下位トランジスタのゲートに供給するPWM信号のパルス幅を前記検出回路の検出信号により制御して、前記下位トランジスタのオン状態をオフさせる機能をさらに有したことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1つに記載の電源回路。
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