JP4035341B2 - Sanitary napkin - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、経血を吸収保持し裏面側への漏れを防止する生理用ナプキンに関し、特に単位表面エンボスが小間隔をもって列をなした表面エンボス列を有する生理用ナプキンに関する。
【0002】
【従来の技術】
生理用ナプキンには、運動量の多い日中の使用に適するいわゆる昼用ナプキンと、就寝時の使用に適するいわゆる夜用ナプキンとが存在する。前記夜用ナプキンは、特に就寝時に発生しやすい後ろ漏れを防止すべく、臀部側が大きく張り出した形状をしており、前後非対称の形状である。
【0003】
これに対して、市販品の昼用ナプキンは、その使用が目立たないように小さく(通常、長手方向長さが、いわゆる軽い日用で15〜20cm、普通−長時間用で20〜24cm、長時間用で24〜28cm)、前後対称形状となっている。このように昼用ナプキンは、前後対称形状となっているので、前後の方向に関係なく装着できる。
【0004】
いずれのナプキンにおいても、前後及び左右の漏れ防止を図ることは、製品に要求される最も重要な事項である。
【0005】
このための手段として、種々のものがあるが、大別すると、経血を素早く吸収体内に導く手段、前後及び又は側部において透液性トップシート側から吸収コアの厚みの30%以上の深さをもって圧搾することにより条溝を形成して、その条溝に沿って経血を誘導する手段、側部において使用面側に起立するフラップ又はそのフラップに弾性伸縮部材を設けたギャザーシートにより経血を阻止して横漏れを防止する手段がある。このために具体的手段として種々のものが提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
製品の長手方向中央部(臀部側に延在する夜用ナプキンでは長手方向中央よりやや前側)において、透液性トップシートのみに主にデザインの観点からエンボスを形成したもののほか、前述の経血を素早く吸収体内に導く手段として、透液性トップシートから下方の吸収体の表面部までを一体化させたものも知られている。
【0007】
他方、前記の条溝の形成は、漏れ防止のために有効であり、しかもナプキンの装着時のヨレを防止するためにも有効であるので、近年、汎用されている手法である。
【0008】
しかし、吸収体の縁近傍に条溝を多く(たとえば長手方向に間隔をおいて複数列)形成することにより、漏れ防止効果は高くなるとしても、その分、主に中央側の条溝位置で規定される吸収保持面積(容積)が小さくなり、吸収能力の観点から望ましくないものとなる。しかも、吸収体の縁近傍に条溝を多く形成すると、その条溝形成領域の剛性が高まり、装着時のフィット性を阻害し、却って漏れを生じ易くなる現象が知見された。
【0009】
そこで、本発明の主たる課題は、装着時のフィット性の阻害なしに、周辺部からの漏れを有効に防止することにある。他の課題は、条溝を形成するとしても、可能な限りその数を制限しながら、周辺部からの漏れを防止することにある。別の課題は、後述する作用効果との関係で明らかになろう。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決した本発明は以下のとおりである。
<請求項1記載の発明>
透液性トップシートを通った経血が吸収コアを含む吸収要素材料に保持されて裏面側への漏れが防止される生理用ナプキンであって、
前記吸収コアの前後端縁より80mm以下の前後端部の少なくとも一方端部の透液性トップシートの使用面側に、
幅方向に延在する線に沿って、製品の排血口当接中心を通る縦断線を跨いで少なくとも左右に10mm以上の長さ範囲にわたって延在する、表面エンボス列が、複数長手方向に間隔を置いて並んで形成され、
各表面エンボス列は、吸収要素材料に接触し、かつ吸収コアを変形させないか又は吸収コアの厚みの10%以下の凹部からなる単位表面エンボスが4mm以下の間隔を明けて配列されて形成されており、
さらに、生理用ナプキンの長手方向中間部の前後の少なくとも一方で幅方向に延在し、高圧搾部と低圧搾部とが交互に現れ、吸収コアの厚みの30%以上の深さで圧搾され、前後端に向かって湾曲する前後条溝と、
生理用ナプキンの幅方向中間部の左右に、長手方向に延在する吸収コアの厚みの30%以上の深さをもって圧搾された側部条溝とを有し、
前記前後条溝間に排血口当接部が位置し、かつ、前記表面エンボス列が前記前後条溝の長手方向外方に位置している、ことを特徴とする生理用ナプキン。
【0011】
(作用効果)
排血口当接部は、製品(または吸収体)の長手方向中央部(臀部側に延在する夜用ナプキンでは長手方向中央よりやや前側)に位置し、この排血口当接部を含む中間領域では、排出された経血を素早く吸収体内に導くことが重要である。しかし、主に透液性トップシート表面を伝わって前後方向に流れる拡散流れを完全には防止できないことがある。特に、局部が前後に傾斜する動きが加わったときにおいて、その傾向が強くなる。この拡散流れを完全に防止するために他の手段を採用すると、前述のようにフィット性など他の特性を阻害することになりかねない。
そこで、本発明では、吸収体の前後端縁より80mm以下の前後端部においては、受け止める単位時間あたりの経血量は少ないので、高剛性をもたらす深い圧搾条溝ではなく、浅い表面エンボスを形成して、前後方向の拡散流れを抑制すれば、その間に吸収体に浸透するので、フィット性を阻害することなく、前後方向の漏れは防止できることに、考えの主眼を置いている。
【0012】
このために、透液性トップシートの使用面側からの単位表面エンボスが4mm以下の間隔をもって、製品の縦断線を跨いで少なくとも左右に10mm以上の長さ範囲にわたり幅方向に延びる線に沿う表面エンボス列を形成するものである。ここに、単位表面エンボスは、吸収要素材料に接触し吸収コアを変形させないか、あるいは吸収要素材料に接触し吸収コアの厚みの10%以下の範囲で凹部を形成するものである。
【0013】
本発明の単位表面エンボスは吸収コアに変形を加えないか、または変形が実質的にないものである。したがって、前述のように過度の圧搾による条溝などを形成することにより、剛性が高まり、装着時のフィット性を阻害する事態を生じることはない。
【0014】
本発明に従って表面エンボス列を形成すれば、前後方向の拡散流れは、そこで留まるようになり、拡散速度が遅くなる。表面エンボス列の下方には吸収体が存在するので、拡散速度が遅くなった経血は吸収体内へと浸透する。その結果、表面エンボス列より外方に向かう経血の拡散流れ(量または速度)は小さなものとなり、やがて吸収体に浸透するので、結果として前後漏れを防止できる。
【0015】
単位表面エンボス群による表面エンボス列でなく、連続する線状のものも考えられるが、このようにすると、その線に沿って経血が流れ、横漏れを招くようになる。したがって、単位表面エンボスが4mm以下の間隔の表面エンボス列とすることが望ましい。下限の間隔は、横漏れ防止の観点から、1mm以上であるのが望ましい。単位表面エンボスの間隔が4mmを超えると、表面拡散流れを遅くする効果がないことが知見された。
【0016】
また、排出された経血を吸収体が受け止め得る速度を超える大量の排血量がある場合には、前後拡散流れ量も多くなり、表面エンボス列の形成のみで前後漏れを防止できないことがある。さらに、一旦吸収体に浸透した経血が、装着者の運動により吸収体の圧縮や変形が加わることにより、吸収体内を前後に流れ前後端縁から漏れを生じることがある。これに対して、生理用ナプキンの長手方向中間部の前後において、それぞれ幅方向に延び、吸収コアの厚みの30%以上の深さをもって圧搾された前後条溝を形成することで、表面拡散流れを抑制し、かつ、吸収体内の前後方向流れを実質的に阻止できる。
前後条溝自体は公知のものであるが、本発明は、高圧搾部と低圧搾部とが交互に現れ、吸収コアの厚みの30%以上の深さで圧搾された条溝とし、さらに、前後条溝の長手方向外方に位置して表面エンボス列を形成するものである。したがって、前後条溝を超える表面拡散流れが生じたとしても、その表面拡散流れ量は比較的少ないものであるから、形成した表面エンボス列により、前後漏れを防止できるのである。また、側部条溝を形成すると、前後条溝の場合と同様な作用効果を奏する(これについては、単なる言葉の置換であるので、説明を省略する)。
【0017】
また、表面エンボス列は長手方向に間隔を置いて複数形成することで、前後漏れ防止効果がより高くなる。
【0018】
<請求項2記載の発明>
表面エンボス列相互の間隔は、単位表面エンボス相互の幅方向間隔より大きい請求項1記載の生理用ナプキン。
【0019】
(作用効果)
表面エンボス列相互の間隔は、単位表面エンボス相互の幅方向間隔より大きいのが望ましい。間隔が等しいか小さいと、隣接する表面エンボス列間での表面拡散流れ阻止度合いが過度となり、横漏れが生じ易くなる。また、フィット性や肌の感触が悪化する。
【0020】
<請求項3記載の発明>
吸収コアの幅方向側縁より25mm以下の左右両側部であって側部条溝の幅方向外方の透液性トップシート使用面側に、
長手方向に延在する線に沿って、製品の排血口当接中心を通る横断線を跨いで少なくとも前後に25mm以上の長さ範囲にわたって延在する、側部表面エンボス列が形成され、
各側部表面エンボス列は、吸収要素材料に接触し、かつ吸収コアを変形させないか又は吸収コアの厚みの10%以下の凹部からなる単位表面エンボスが4mm以下の間隔を明けて配列されて形成されている請求項1又は2記載の生理用ナプキン。
【0021】
(作用効果)
上記請求項1〜3の発明は前後漏れ防止のための表面エンボスに関するものであるが、横漏れ防止のために、側部における表面エンボスを形成することができる。もちろん、前後における表面エンボスと側部における表面エンボスとの両者を形成する態様を含む。
いずれにしても、側部における表面エンボスを形成することで、前後における表面エンボスの場合と同様の原理をもって、同様の作用効果を奏する(これについては、単なる言葉の置換であるので、説明を省略する)。
【0022】
<請求項4記載の発明>
側部表面エンボス列は幅方向に間隔を置いて複数形成され、表面エンボス列相互の間隔が、単位表面エンボス相互の長手方向間隔より長い請求項2記載の生理用ナプキン。
【0023】
(作用効果)
横方向の漏れがより防止される。
【0024】
<請求項5記載の発明>
排血口当接部に、吸収要素材料に接触し吸収コアを変形させないか、あるいは吸収要素材料に接触し吸収コアの厚みの10%以下の範囲で凹部を形成する表面吸収エンボスが分散して多数形成されている請求項1又は2記載の生理用ナプキン。
【0025】
(作用効果)
排血口当接部を含む中間領域では、排出された経血を素早く吸収体内に導くことが重要である。上記表面吸収エンボスを分散して多数形成することで、経血を表面吸収エンボス部分を通して、素早く吸収体内に導くことができる。
この場合、隣接する表面吸収エンボス相互の間隔は、表面エンボス列に沿う単位表面エンボス相互の間隔より大きいものでなければ、排出された経血を素早く吸収体内に導く効果はごく小さい。
【0026】
<請求項6記載の発明>
吸収コアが存在する領域において、表面エンボス列より製品外方に外方漏れ防止手段が設けられている請求項1〜5のいずれか1項に記載の生理用ナプキン。
【0027】
(作用効果)
吸収コアが存在する領域において、表面エンボス列より製品外方に外方漏れ防止手段が設けられているのが望ましい。
【0028】
<請求項7記載の発明>
外方漏れ防止手段が、内外方向と交差する方向に沿い、吸収コアの厚みの30%以上の深さをもって圧搾された条溝である請求項6記載の生理用ナプキン。
【0029】
(作用効果)
外方漏れ防止手段が、内外方向と交差する方向に沿い、吸収コアの厚みの30%以上の深さをもって圧搾された条溝であると、表面エンボス列を超えた表面拡散流れを阻止できるとともに、吸収体内の前後方向流れも実質的に阻止できる。
【0030】
<請求項8記載の発明>
吸収要素材料は、透液性トップシートの裏面に対向する側に吸収促進シートを有し、前記透液性トップシートと前記吸収促進シートとが熱融着による表面エンボスにより一体化された状態で、前記吸収促進シートを除く他の前記吸収要素材料と重ね合わされている請求項1〜7のいずれか1項に記載の生理用ナプキン。
【0031】
(作用効果)
本発明に従って、透液性トップシートの裏面に対向する側に吸収促進シートを設けると、透液性トップシートを通った経血が吸収促進シートによって前記吸収要素材料への速やかな吸収が促進され、経血の透液性トップシート表面部での滞留が少なくなる。したがって、表面エンボス列の形成と相俟って周辺漏れを効果的に防止する。このとき、透液性トップシートと吸収促進シートとを熱融着による表面エンボスにより一体化させることで、吸収促進シートの固定を図ることができるとともに、吸収促進シートの固定手段として透液性トップシートの目詰まりの原因となるホットメルト接着剤を使用する必要がなくなる。また、透液性トップシートと吸収促進シートとは、熱融着による表面エンボスにより一体化されているので、透液性トップシートを通った経血が吸収促進シートに確実に移行するようになり、ナプキンの展開方向に拡散する速度が遅くなる。
【0032】
<請求項9記載の発明>
単位表面エンボスの面積が0.5〜30mm2である請求項1〜7のいずれか1項に記載の生理用ナプキン。
【0033】
(作用効果)
単位表面エンボスの面積が0.5〜30mm2であれば、表面材から吸収要素材料へ経血を効果的に移行させることができる。
【0034】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら以下に詳述する。なお、本発明に係る生理用ナプキンは、実質的に前後対称形状の昼用のものであるか、臀部側に延在し、その臀部側が大きく張り出した形状をした夜用のもの、側部に張り出すウイングを有するいわゆるウイングタイプのものであるか、ウイングを有さない非ウイングタイプの生理用ナプキンであるかは問わない。夜用のものや非ウイングタイプの生理用ナプキンのものは、以下の構造説明により推測できるので、改めた説明を省略する。また、本発明に係る生理用ナプキンは、たとえば前述の昼用ナプキンとして好適に使用でき、特に長手方向長さが24〜28cmの「長時間用」として好適に提供できるものである。
【0035】
<生理用ナプキンの第1の実施の形態>
図1〜図3に示す、本発明の第1の実施の形態にかかる生理用ナプキン1は、ポリエチレンシート、ポリプロピレンシートなどからなる不透液性裏面シート2と、経血やおりものなどを速やかに透過させる透液性トップシート3とを有する。これら両シート2,3間には、綿状パルプまたは合成パルプなどからなる吸収コア4と、この吸収コア4の形状保持および拡散性向上のために前記吸収コア4を囲繞するクレープ紙5とを含む吸収体が介在されている。この吸収体は、後述の吸収促進シートとともに吸収要素材料を構成する。
【0036】
表面両側部にそれぞれ長手方向に沿って形成されたサイド不織布6,6が設けられている。なお、クレープ紙5は、図3においては図面の不明りょうを防ぐために図示していないが、吸収コア4の長手方向両端まで達しているものである。
【0037】
前記吸収コア4の周囲において、その上下端縁部では、前記不透液性裏面シート2と透液性トップシート3との外縁部がホットメルトなどの接着剤やヒートシール等の接着手段によって接合され、またその両側縁部では吸収コア4よりも側方に延出している前記不透液性裏面シート2と前記サイド不織布6とがホットメルトなどの接着剤やヒートシール等の接着手段によって接合されている。
【0038】
以下、さらに前記生理用ナプキン1の構造や素材などについてさらに詳述すると、前記不透液性裏面シート2は、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂シートなどの少なくとも遮水性を有するシート材が用いられるが、この他にポリエチレンシート等に不織布を積層したラミネート不織布や、さらには防水フィルムを介在して実質的に不透液性を確保した不織布シート(この場合には防水フィルムと不織布とで不透液性裏面シートを構成する。)などを用いることができる。近年はムレ防止の観点から透湿性を有するものが用いられる傾向にある。この遮水・透湿性シート材としては、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂中に無機充填剤を混練してシートを成形した後、一軸または二軸方向に延伸することにより得られる微多孔性シートがある。
【0039】
次いで、前記透液性トップシート3としては、有孔または無孔の不織布や多孔性プラスチックシートなどが好適に用いられる。不織布を構成する素材繊維としては、たとえばポリエチレンまたはポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の合成繊維の他、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維とすることができ、スパンレース法、スパンボンド法、サーマルボンド法、メルトブローン法、ニードルパンチ法等の適宜の加工法によって得られた不織布を用いることができる。これらの加工法の内、スパンレース法は柔軟性、ドレープ性に富む点で優れ、サーマルボンド法は嵩高でソフトである点で優れている。図示の実施の形態では、前記透液性トップシート3としては、表面側の多孔性プラスチックシートが使用されている。
【0040】
また、透液性トップシート3と吸収コア4(具体的にはクレープ紙5)との間に厚手の親水性不織布からなる吸収促進シート7が配設されている。吸収促進シート7は長手方向中央部に位置し、前方側には長く延在し、前寄りに偏位している。吸収促進シート7を設けることで、経血やおりもの等(以下、まとめて体液という。)が速やかに吸収されることができるようになるとともに、肌と接触する表面はドライタッチ性に優れたものとなる。
【0041】
なお、この場合には本例のように、吸収コア4を囲繞するクレープ紙5を設け、結果的に透液性トップシート3と吸収コア4との間にクレープ紙5が介在するようにすれば、吸収性に優れる前記クレープ紙5によって体液を速やかに拡散させるとともに、これら経血等の逆戻りを防止するようになる。クレープ紙5は、体液を速やかに拡散させる機能を有するので、吸収促進シート7を設けない例においては、本発明の吸収促進シートを構成する。
【0042】
一方、前記透液性トップシート3の上面には、排血対応部位を跨ぐ両側部にそれぞれ、略長手方向に沿うサイド条溝8,8が形成されているとともに、長手方向中間部の前後において、それぞれ幅方向に延びる弧状のエンボスによる第1の条溝9F,および第2の条溝9Bを有し、これらの条溝9F,9B間が、排血口当接部とされている。条溝9F,9Bより前後方向外方であって、製品の前後端近くにそれぞれ幅方向に延びる弧状のエンボスによるエンド条溝10F,10Bが形成されている。
【0043】
さらに、前方において、第1の条溝9Fとエンド条溝10Fとの間に、幅方向に延びる弧状のエンボスによる前漏れ防止条溝11が形成されている。
【0044】
これらの条溝8,9F,9B,10F,10B,11は、排血口当接部からの経血が外方に拡散するのを防止するためのものであり、少なくとも吸収コア4が圧縮される形態で圧搾されたものである限り、エンボスの形態に限定はないが、条溝の長さ方向に高圧搾部(高密度部)と低圧搾部(低密度部)とが交互に現れる形態とすることができる。実施の形態においても同形態を採っており、図1の黒塗り部は高圧搾部(高密度部)を示し、これらの間が低圧搾部(低密度部)となっているものである。
【0045】
吸収コア4は、前後方向及び幅方向中間が中高に形成され、その中高部4Aは、前後方向及び幅方向に関し中央に位置している。実施の形態では、中高部4Aは、条溝9F,9Bをやや越えた位置にまで延在する構成とされている。
【0046】
吸収促進シート7は、条溝9Fを越えて前漏れ防止条溝11近くまで延在している。また、透液性トップシート3と吸収促進シート7とは、表面吸収エンボス12および前側単位表面エンボス13をもって熱融着により一体化されている。表面吸収エンボス12および前側単位表面エンボス13は、透液性トップシート3と吸収促進シート7とを重ね合わせた状態で、透液性トップシート3側から圧搾され、条溝9F,9B間の位置においては楕円形の表面吸収エンボス12とされ、条溝9F及び中高部4Aを越えて、前漏れ防止条溝11近くまでの部分においては円形の前側単位表面エンボス13とされている。前側単位表面エンボス13は、それぞれ幅方向に延びる弧線に沿って間欠的に、かつ長手方向に間隔を大きくして、実施の形態では4本の弧線に沿った形態で形成されている。表面吸収エンボス12及び前側単位表面エンボス13は、吸収コア4と組み合わされる前の工程で付与されるので、吸収コア4及びクレープ紙5の変形はない。
【0047】
前記不透液性裏面シート2と透液性トップシート3との間に介在される吸収コア4は、たとえばフラッフ状パルプと吸水ポリマーとにより構成されている。前記吸水性ポリマーは吸収コアを構成するパルプ中に例えば粒状粉として混入されている。前記パルプとしては、木材から得られる化学パルプ、溶解パルプ等のセルロース繊維や、レーヨン、アセテート等の人工セルロース繊維からなるものが挙げられ、広葉樹パルプよりは繊維長の長い針葉樹パルプの方が機能および価格の面で好適に使用される。
【0048】
他方で、本生理用ナプキン1の展開状態において、表面がわ両側部にはそれぞれ、長手方向に沿って、かつ吸収性物品のほぼ全長に亘ってサイド不織布6,6が設けられているとともに、このサイド不織布6,6の一部が側方に延在されるとともに、前記不透液性裏面シート2の一部が側方に延在され、これら側方に延在されたサイド不織布6部分と不透液性裏面シート2部分とをホットメルト接着剤等により接合してウイング状張り出し部W、Wが形成されている。ウイング状張り出し部W、Wは製品提供段階では裏面側に折り畳まれている(図1参照)。
【0049】
前記サイド不織布6としては、重要視する機能に応じてそれぞれ撥水処理不織布または親水処理不織布を使用することができる。たとえば、経血やおりもの等が浸透するのを防止する、あるいは肌触り感を高めるなどの機能を重視するならば、シリコン系、パラフィン系、アルキルクロミッククロリド系撥水剤などをコーティングした撥水処理不織布を用い、前記ウイング状張り出し部W、Wにおける経血等の吸収性を重視するならば、合成繊維の製造過程で親水基を持つ化合物、例えばポリエチレングリコールの酸化生成物などを共存させて重合させる方法や、塩化第2スズのような金属塩で処理し、表面を部分溶解し多孔性とし金属の水酸化物を沈着させる方法等により合成繊維を膨潤または多孔性とし、毛細管現象を応用して親水性を与えた親水処理不織布を用いるようにする。サイド不織布6として親水処理不織布を用いるのが望ましい。かかるサイド不織布6としては、天然繊維、合成繊維または再生繊維などを素材として、適宜の加工法によって形成されたものを使用することができるが、好ましくは目付け量を抑えて通気性を持たせた不織布を用いるのがよい。
【0050】
サイド不織布6,6の内側部分は、吸収コア4の側縁より内方に延在し、二重シート状態で透液性トップシート3上にホットメルト接着剤に接着され、その接着側縁より外方に折り返され、その折り返し部分に糸ゴムなどの弾性伸縮部材6A,6Aが伸張状態でホットメルト接着剤により接着されている。サイド不織布6の前記折り返し部分の長手方向前後端部は、重ね合わせ状態で相互がホットメルト接着剤に接着されているが、中間部分は接着されていない。したがって、使用状態においては、図2の左方に図示するように、弾性伸縮部材6A,6Aの収縮力により折り返し部分が起立し、経血の横漏れ防止バリヤーとして機能する。
【0051】
(前後外方漏れ防止手段について)
本発明においては、条溝9Fより長手方向外方に、すなわち経血の前方への移行を防止する前漏れ防止手段が設けられている。
【0052】
第1の実施の形態における、前漏れ防止手段として、前漏れ防止条溝11が設けられている。前漏れ防止条溝11は、その条溝の長さ方向(幅方向)に高圧搾部(高密度部)と低圧搾部(低密度部)とが交互に現れる条溝である。また、透液性トップシート3側から、吸収促進シート7、クレープ紙5及び吸収コア4に凹変形を加えたものであり、透液性トップシート3、吸収促進シート7及びクレープ紙5には凹部が形成されているので、前漏れ防止条溝11を越えて前方に拡散流れが生じようとする場合において、特に透液性トップシート3の前漏れ防止条溝11部分において幅方向の流れとなり、それより前方の流れが抑制されるとともに、吸収コア4の凹部は高密度であるので、吸収コア4を通して前方への流れは堰き止められる。かくして、前漏れが防止される。
【0053】
図示を省略するが、前漏れ防止条溝11と同様な、後漏れ防止条溝を条溝9Bより後方に設けてもよい。
【0054】
エンド条溝10F,10Bは、前漏れ防止手段および後ろ漏れ防止手段として機能する。
【0055】
前漏れ防止手段としては、前漏れ防止条溝11やエンド条溝10Fに限定されず、図10に示すように、前端部に設けたフラップ30でもよい。フラップを構成するシートの先端に糸ゴムなどの弾性伸縮部材を設けて実質的に液不透過性のギャザーシートとすることができる。この種の形態では、使用面側に起立する堰が形成されるので、透液性トップシート3の表面に沿って流れる経血を阻止できる。
【0056】
前漏れ防止条溝11あるいはエンド条溝10F,10Bにおいて、図9に示すように、吸収コア4の圧搾深さh(高圧搾部(高密度部)と低圧搾部(低密度部)とを有する場合には、その中間の深さ)は、吸収コア4の厚みHの30%以上、特に50%以上が望ましい。幅Qは、1〜8mm、特に2〜5mmが望ましい。幅方向に延びる長さ(製品の幅方向の直線長さ)は、20〜70mm、特に30〜50mmが望ましい。
【0057】
前漏れ防止条溝11は、各層を重ねた状態で使用面側から加熱しながらエンボスすることにより、いわゆる熱融着エンボスとして形成できる。同様に、条溝としてでなく、適宜の配置で、熱融着エンボスを形成することができる。この場合においても、表面の風合いを損なわない限度で裏面側の素材との接合強度が保たれるように、面積が0.5〜30mm2、特に3〜20mm2のエンボスが望ましい。
【0058】
(表面エンボス列について)
さて、本発明は、図1及び図3に符号Zで示す、吸収コアの前後端縁より80mm以下の前後端部、のうち少なくとも一方の端部(従って両端部に有することを当然に含む)において、透液性トップシート3の使用面側からの単位表面エンボスが4mm以下(より望ましくは3.5mm以下)で、望ましくは1mm以上の間隔D(図4参照)をもって形成され、製品の縦断線CL(図1参照)を跨いで少なくとも左右に10mm以上の長さ範囲W,Wにわたり幅方向に延びる線に沿う表面エンボス列13Sが形成されているものである。
【0059】
前側単位表面エンボス13,13…は、吸収要素材料に接触し吸収コアを変形させないか、あるいは吸収要素材料に接触し吸収コアの厚みの10%以下の範囲で凹部を形成するものである。より望ましくは、先に述べたように、前者の吸収要素材料に接触し吸収コアを変形させない態様である。
【0060】
他方、表面エンボス列13Sは、前後方向の表面拡散流れの拡散速度を遅らせる観点から、前漏れ防止機能を発揮する。すなわち、透液性トップシート3にエンボスが形成されることにより、そのエンボス凹底部が下方の部材に、実施の形態では吸収促進シート7に接触するので、経血が下方により良好に吸収されるようになり、結果として前方への経血の流れ量が低減される(拡散速度が遅くなる)ことにより前漏れ防止機能を発揮するものである。表面吸収エンボス12及び前側単位表面エンボス13を形成する方法として、熱融着エンボスのほか、超音波を使用してエンボス付与することもできる。この場合においても、表面の風合いを損なわない限度で裏面側の素材(実施の形態では吸収促進シート7)との接合強度が保たれるように、面積が0.5〜30mm2、特に3〜20mm2が望ましい。
【0061】
表面エンボス列13Sは、図示の形態のように、単一でなく長手方向に間隔を置いて複数形成されることが望ましい。この場合、図4に示される表面エンボス列13S,13S相互の間隔Lは、前側単位表面エンボス13,13相互の幅方向間隔Dより大きいのが望ましい。
【0062】
図1に示すように、表面吸収エンボス12,12…の分散パターンと、前側単位表面エンボス13,13の分散パターンとは相違する。また、隣接する表面吸収エンボス12,12の間隔は、表面エンボス列13Sに沿う前側単位表面エンボス13,13相互の間隔Dより大きく形成されている。
【0063】
(他の形態)
図5に示すように、表面エンボス列13Sにより前漏れ防止効果が高まるので、用途により、前漏れ防止条溝11の形成を省略することができる。また、図6に示すように、エンド条溝10F(及びまたはエンド条溝10B)の形成を省略することができる。さらに、第1の条溝9Fおよび第2の条溝9Bの一方の形成を、または、図7に示すように、両方の形成を省略することができる。
【0064】
表面エンボス列13Sは、円弧状に限られることなく、直線状でもよく、図8に示すように、折れ線状に形成されるなど、幅方向に延びる線に沿う限り、形状に限定はない。
【0065】
(横漏れ防止形態について)
図11に示すように、生理用ナプキンの吸収コア4の幅方向側縁より25mm以下の左右両側部において、透液性トップシート3の使用面側からの単位表面エンボス14が4mm以下の間隔Dをもって形成され、製品の排血口当接中心を通る横断線CWを跨いで少なくとも前後に25mm以上の長さ範囲Xにわたり長手方向に延びる線に沿う表面エンボス列14Sが形成された態様も提案される。
【0066】
表面エンボス列14Sは、図11の左側に示すように、幅方向に間隔を置いて複数形成することができ、さらに、表面エンボス列14S,14S相互の間隔Lは、単位表面エンボス14,14相互の長手方向間隔Dより大きくするのが望ましい。
【0067】
この形態において、長手方向に沿うサイド条溝8,8を形成するのが望ましいが、これを省略することも可能である。サイド条溝8,8を形成する場合、表面エンボス列14S,14Sは、サイド条溝8の幅方向外方に位置させる。
【0068】
表面エンボス列14S,14Sを超えた表面拡散流れは、サイド不織布6の折り返し部分が弾性伸縮部材6A,6Aの収縮力により起立することにより形成される、経血の横漏れ防止バリヤーにて阻止される。したがって、その部分が側部外方漏れ防止手段として機能する。表面エンボス列14Sの幅方向外方に長手方向に沿う条溝を形成することで、側部外方漏れ防止手段を構成してもよい。
【0069】
【発明の効果】
以上詳述のとおり、本発明によれば、要すれば、装着時のフィット性の阻害なしに、周辺部からの漏れを有効に防止することができる。また、条溝を形成するとしても、可能な限りその数を制限しながら、周辺部からの漏れを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の生理用ナプキンの使用面側からの展開平面図である。
【図2】2−2線矢視図である。
【図3】3−3線矢視図である。
【図4】要部展開平面図である。
【図5】表面エンボス形態の別の例における要部展開平面図である。
【図6】表面エンボス形態の他の例における要部展開平面図である。
【図7】別の例における使用面側からの展開平面図である。
【図8】表面エンボス形態の別の例における要部展開平面図である。
【図9】さらに別の例における要部縦断面図である。
【図10】他の例における要部縦断面図である。
【図11】本発明の生理用ナプキンの他の例における使用面側からの展開平面図である。
【符号の説明】
1…生理用ナプキン、2…不透液性裏面シート、3…透液性トップシート、4…吸収コア、4A…中高部、5…クレープ紙、6…サイド不織布、6A…弾性伸縮部材、7…吸収促進シート、8…サイド条溝、9F…第1の(前方の)条溝、9B…第2の(後方の)条溝、10F,10B…エンド条溝、11…前漏れ防止条溝、12…表面吸収エンボス、13…前側単位表面エンボス、13S…表面エンボス列、14…単位表面エンボス、14S…表面エンボス列。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a sanitary napkin that absorbs and retains menstrual blood and prevents leakage to the back side, and more particularly to a sanitary napkin having a surface embossed row in which unit surface embosses are arranged at small intervals.
[0002]
[Prior art]
As the sanitary napkin, there are so-called daytime napkins suitable for use during the day with a large amount of exercise and so-called night napkins suitable for use at bedtime. The night napkin has a shape in which the buttocks side is greatly projected to prevent back leakage that is likely to occur particularly at bedtime, and is an asymmetrical shape.
[0003]
On the other hand, the commercially available daytime napkin is small so that its use is not conspicuous (usually the length in the longitudinal direction is 15 to 20 cm for a so-called light day, 20 to 24 cm for a normal-long time, and long. 24 to 28 cm for time), and has a symmetric shape. Thus, since the daytime napkin has a symmetrical shape, it can be mounted regardless of the front-rear direction.
[0004]
In any napkin, it is the most important matter required for a product to prevent leakage in the front-rear and left-right directions.
[0005]
There are various means for this purpose. Broadly speaking, a means for quickly introducing menstrual blood into the absorbent body, a depth of 30% or more of the thickness of the absorbent core from the liquid-permeable topsheet side in the front and rear and / or side portions. By means of squeezing, the groove is formed, and a means for inducing menstrual blood along the groove, a flap standing on the use surface side at the side or a gather sheet provided with an elastic elastic member on the flap There are means to prevent side leakage by blocking blood. For this purpose, various concrete means have been proposed.
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
In the center of the product in the longitudinal direction (slightly forward from the center in the longitudinal direction on the night napkin extending to the heel side), embossing is formed only on the liquid-permeable top sheet mainly from the viewpoint of design, and the above menstrual blood As a means for quickly guiding the liquid into the absorbent body, there is also known one in which the liquid-permeable top sheet to the surface portion of the lower absorbent body are integrated.
[0007]
On the other hand, the formation of the above-mentioned groove is effective for preventing leakage and also effective for preventing twisting when the napkin is attached, and is a technique that has been widely used in recent years.
[0008]
However, by forming a large number of grooves in the vicinity of the edge of the absorber (for example, a plurality of rows spaced in the longitudinal direction), even if the leakage prevention effect is enhanced, it is mainly at the position of the groove on the center side. The specified absorption holding area (volume) becomes small, which is undesirable from the viewpoint of absorption capacity. In addition, it has been found that when a large number of grooves are formed in the vicinity of the edge of the absorber, the rigidity of the groove forming region is increased, the fitting property at the time of wearing is hindered, and leakage is liable to occur.
[0009]
Then, the main subject of this invention is to prevent the leakage from a peripheral part effectively, without inhibiting the fitting property at the time of mounting | wearing. Another problem is to prevent leakage from the peripheral portion while limiting the number of the grooves as much as possible even if the grooves are formed. Another problem will become clear in relation to the effects described later.
[0010]
[Means for Solving the Problems]
The present invention that has solved the above problems is as follows.
<Invention of
A sanitary napkin in which menstrual blood passing through a liquid-permeable top sheet is held by an absorbent element material including an absorbent core and leakage to the back side is prevented,
On the use surface side of the liquid-permeable top sheet of at least one end portion of the front and rear end portions of 80 mm or less from the front and rear end edges of the absorbent core,
A plurality of surface embossed rows that extend over a length range of at least 10 mm to the left and right across a longitudinal line passing through the center of contact with the blood outlet of the product along a line extending in the width direction are spaced in the longitudinal direction. Formed side by side,
Each surface embossed row In contact with the absorbent element material, And the unit surface emboss which consists of a recessed part of 10% or less of the thickness of an absorption core which does not change an absorption core is formed and arranged at intervals of 4 mm or less,
Furthermore, it extends in the width direction at least one side before and after the longitudinal intermediate portion of the sanitary napkin, and the high-pressure squeezed portions and the low-pressure squeezed portions appear alternately and are compressed at a depth of 30% or more of the thickness of the absorbent core. Curved toward the front and rear ends Front and rear groove When,
On the left and right of the widthwise intermediate part of the sanitary napkin, the side groove is squeezed with a depth of 30% or more of the thickness of the absorbent core extending in the longitudinal direction,
A blood drainage contact portion is located between the front and rear grooves, and the surface embossed row is outward in the longitudinal direction of the front and rear grooves. positioned, A sanitary napkin characterized by that.
[0011]
(Function and effect)
The blood drainage contact part is located at the longitudinal center of the product (or the absorbent body) (slightly forward from the longitudinal center in the case of a night napkin extending to the buttocks side) and includes the blood drainage contact part In the middle region, it is important to quickly drain the menstrual blood into the absorber. However, the diffusion flow that flows mainly in the front-rear direction along the surface of the liquid-permeable top sheet may not be completely prevented. In particular, when a movement in which the local part tilts back and forth is added, the tendency becomes strong. If other means are employed to completely prevent this diffusion flow, other characteristics such as fit may be hindered as described above.
Therefore, in the present invention, since the amount of menstrual blood per unit time to be received is small at the front and rear end portions of 80 mm or less from the front and rear end edges of the absorber, a shallow surface emboss is formed instead of a deep compressed groove that provides high rigidity. Then, if the diffusion flow in the front-rear direction is suppressed, the absorbent penetrates in the meantime, and therefore the main idea is that leakage in the front-rear direction can be prevented without impairing the fit.
[0012]
For this purpose, the surface along the line extending in the width direction over a length range of 10 mm or more at least from side to side across the longitudinal line of the product with unit surface embossing from the use surface side of the liquid-permeable top sheet being 4 mm or less. An emboss row is formed. Here, the unit surface emboss is In contact with the absorbent element material Do not deform the absorbent core, or In contact with the absorbent element material The recess is formed within a range of 10% or less of the thickness of the absorbent core.
[0013]
The unit surface embossing of the present invention does not deform or substantially does not deform the absorbent core. Therefore, as described above, forming a groove by excessive squeezing or the like increases the rigidity and does not cause a situation in which the fitting property at the time of wearing is inhibited.
[0014]
If the surface embossing row is formed according to the present invention, the diffusion flow in the front-rear direction will stay there and the diffusion rate will be slow. Since there is an absorber below the surface emboss row, menstrual blood having a slow diffusion rate penetrates into the absorber. As a result, the diffusion flow (amount or speed) of menstrual blood going outward from the surface embossed row becomes small and eventually permeates the absorbent body. As a result, front-rear leakage can be prevented.
[0015]
Although a continuous linear shape is conceivable instead of the surface embossed row formed by the unit surface embossed group, menstrual blood flows along the line to cause side leakage. Therefore, it is desirable that the unit surface embossing be a surface embossing row with an interval of 4 mm or less. The lower limit interval is desirably 1 mm or more from the viewpoint of preventing side leakage. It has been found that when the unit surface emboss interval exceeds 4 mm, there is no effect of slowing the surface diffusion flow.
[0016]
In addition, when there is a large amount of blood drainage that exceeds the speed at which the absorbent can receive the discharged menstrual blood, the amount of flow before and after diffusion also increases, and it may not be possible to prevent front and back leakage only by forming a surface embossed row. . Furthermore, menstrual blood that has once penetrated the absorbent body may flow back and forth in the absorbent body due to compression or deformation of the absorbent body due to the movement of the wearer, and may leak from the front and rear edges. On the other hand, the surface diffusion flow is formed by forming front and rear grooves that extend in the width direction before and after the longitudinal intermediate portion of the sanitary napkin and are compressed with a depth of 30% or more of the thickness of the absorbent core. And the flow in the front-rear direction in the absorbent body can be substantially prevented.
Although the front and rear groove per se is a known one, the present invention alternately presents a high-pressure squeezed portion and a low-pressure squeezed portion, and is a groove that is squeezed at a depth of 30% or more of the thickness of the absorbent core. A surface embossing row is formed outside the longitudinal groove in the longitudinal direction. Therefore, even if a surface diffusion flow exceeding the front and rear grooves is generated, the surface diffusion flow amount is relatively small, and therefore the front and rear leakage can be prevented by the formed surface embossing row. Further, when the side groove is formed, the same effect as that of the front and rear grooves is obtained (this is simply a word substitution, and the description is omitted).
[0017]
Further, by forming a plurality of surface embossed rows at intervals in the longitudinal direction, the front-rear leakage prevention effect is further enhanced.
[0018]
<Invention of
The distance between the surface embossed rows is Greater than the distance between the unit surface embossing in the width direction The sanitary napkin according to
[0019]
(Function and effect)
The distance between the surface emboss rows is preferably larger than the distance between the unit surface embosses in the width direction. When the distance is equal or small, the degree of surface diffusion flow prevention between adjacent surface embossed rows becomes excessive, and side leakage tends to occur. In addition, fit and skin feel deteriorate.
[0020]
<Invention of
On the side of the liquid-permeable top sheet used on the left and right side portions of 25 mm or less from the width direction side edge of the absorbent core and on the outer side in the width direction of the side groove,
At least across the transverse line passing through the center of contact with the blood outlet of the product along the line extending in the longitudinal direction Back and forth A side surface embossed row extending over a length range of 25 mm or more is formed,
Each side surface embossed row is In contact with the absorbent element material, 3. The sanitary napkin according to
[0021]
(Function and effect)
Although the inventions of the first to third aspects relate to surface embossing for preventing front and rear leakage, surface embossing at the side portions can be formed to prevent side leakage. Of course, it includes an aspect in which both front and rear surface embossing and side surface embossing are formed.
In any case, by forming the surface embossing at the side part, the same effect is obtained with the same principle as the case of surface embossing at the front and rear (this is just a word substitution, so the description is omitted) To do).
[0022]
<Invention of
The sanitary napkin according to
[0023]
(Function and effect)
Lateral leakage is further prevented.
[0024]
<Invention of Claim 5>
In the blood outlet contact part, In contact with the absorbent element material Do not deform the absorbent core, or In contact with the absorbent element material The sanitary napkin according to
[0025]
(Function and effect)
In the intermediate region including the blood outlet contact portion, it is important to quickly guide the discharged menstrual blood into the absorbent body. By dispersing and forming a large number of the surface absorption embosses, menstrual blood can be quickly introduced into the absorbent body through the surface absorption embossed portions.
In this case, if the distance between the adjacent surface absorption embosses is not larger than the distance between the unit surface embosses along the surface emboss row, the effect of rapidly guiding the discharged menstrual blood into the absorbent body is very small.
[0026]
<Invention of
The sanitary napkin according to any one of
[0027]
(Function and effect)
In the region where the absorption core is present, it is desirable that an outward leakage prevention means is provided outside the product from the surface embossed row.
[0028]
<Invention of
The sanitary napkin according to
[0029]
(Function and effect)
When the outer leakage prevention means is a groove that is squeezed at a depth of 30% or more of the thickness of the absorbent core along the direction intersecting the inner and outer directions, the surface diffusion flow beyond the surface embossing row can be prevented. In addition, the longitudinal flow in the absorbent body can be substantially prevented.
[0030]
<Invention of
The absorbent element material has an absorption promoting sheet on the side facing the back surface of the liquid permeable top sheet, and the liquid permeable top sheet and the absorption promoting sheet are integrated by surface embossing by heat fusion. The sanitary napkin according to any one of
[0031]
(Function and effect)
According to the present invention, when an absorption promoting sheet is provided on the side facing the back surface of the liquid permeable top sheet, rapid absorption of menstrual blood that has passed through the liquid permeable top sheet into the absorbent element material is promoted by the absorption promoting sheet. The retention of menstrual blood at the surface of the liquid-permeable top sheet is reduced. Therefore, combined with the formation of the surface embossed row, the peripheral leakage is effectively prevented. At this time, the liquid permeable top sheet and the absorption accelerating sheet are integrated by surface embossing by heat fusion, so that the absorption accelerating sheet can be fixed, and the liquid permeable top is used as a means for fixing the absorption accelerating sheet. It is not necessary to use a hot melt adhesive that causes clogging of the sheet. In addition, the liquid-permeable top sheet and the absorption promoting sheet are integrated by surface embossing by heat fusion, so that menstrual blood passing through the liquid permeable top sheet is surely transferred to the absorption promoting sheet. , The speed of diffusion in the napkin deployment direction is reduced.
[0032]
<Invention of Claim 9>
Unit surface embossed area is 0.5-30mm 2 The sanitary napkin according to any one of
[0033]
(Function and effect)
Unit surface embossed area is 0.5-30mm 2 Then, menstrual blood can be effectively transferred from the surface material to the absorbent element material.
[0034]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described in detail with reference to the drawings. In addition, the sanitary napkin according to the present invention is a daytime one having a substantially symmetric shape in the daytime or extending for the buttock side and having a shape in which the buttock side is greatly projected, and for the side part. It does not matter whether it is a so-called wing type having an overhanging wing or a non-wing type sanitary napkin having no wing. Since the thing for night use and the thing of a non-wing type sanitary napkin can be guessed by the following structure description, the revised description is abbreviate | omitted. In addition, the sanitary napkin according to the present invention can be suitably used, for example, as the above-mentioned daytime napkin, and can be suitably provided especially for "long use" having a longitudinal length of 24 to 28 cm.
[0035]
<First embodiment of sanitary napkin>
The
[0036]
Side
[0037]
Around the
[0038]
Hereinafter, the structure and materials of the
[0039]
Next, as the liquid-permeable
[0040]
Further, an
[0041]
In this case, as in this example, a crepe paper 5 surrounding the
[0042]
On the other hand, on the upper surface of the liquid-permeable
[0043]
Further, a front
[0044]
These
[0045]
The
[0046]
The
[0047]
The
[0048]
On the other hand, in the unfolded state of the
[0049]
As the side
[0050]
The inner portions of the
[0051]
(About front and rear leakage prevention means)
In the present invention, pre-leakage prevention means for preventing the transition of menstrual blood forward in the longitudinal direction from the
[0052]
In the first embodiment, a
[0053]
Although not shown, a rear leakage prevention groove similar to the front
[0054]
The
[0055]
The front leakage prevention means is not limited to the front
[0056]
In the front
[0057]
The
[0058]
(About surface embossed rows)
In the present invention, at least one of the front and rear end portions of the absorbent core indicated by Z in FIGS. 1 and 3 and having a length of 80 mm or less (which naturally includes at both ends). In which the unit surface embossing from the use surface side of the liquid-permeable
[0059]
The front unit surface emboss 13, 13,... In contact with the absorbent element material Do not deform the absorbent core, or In contact with the absorbent element material The recess is formed within a range of 10% or less of the thickness of the absorbent core. More preferably, as mentioned earlier, In contact with the former absorbent element material In this embodiment, the absorbent core is not deformed.
[0060]
On the other hand, the surface embossing row | line |
[0061]
It is desirable that the
[0062]
As shown in FIG. 1, the dispersion pattern of the surface absorption embosses 12, 12... Is different from the dispersion pattern of the front
[0063]
(Other forms)
As shown in FIG. 5, since the front leakage prevention effect is enhanced by the
[0064]
The
[0065]
(About side leakage prevention form)
As shown in FIG. 11, the unit surface embossing 14 from the use surface side of the liquid-permeable
[0066]
As shown on the left side of FIG. 11, a plurality of
[0067]
In this embodiment, it is desirable to form the
[0068]
The surface diffusion flow exceeding the surface embossed
[0069]
【The invention's effect】
As described above in detail, according to the present invention, if necessary, leakage from the peripheral portion can be effectively prevented without impairing the fit at the time of wearing. Moreover, even if it forms a groove | channel, the leakage from a peripheral part can be prevented, restricting the number as much as possible.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a development plan view from the use surface side of a sanitary napkin of the present invention.
FIG. 2 is a view taken along line 2-2.
FIG. 3 is a view taken along line 3-3.
FIG. 4 is an exploded plan view of a main part.
FIG. 5 is a main part development plan view of another example of the surface embossing configuration.
FIG. 6 is a main part development plan view of another example of the surface embossing configuration.
FIG. 7 is a development plan view from the use surface side in another example.
FIG. 8 is a development plan view of a main part in another example of the surface embossing configuration.
FIG. 9 is a longitudinal sectional view of a main part in still another example.
FIG. 10 is a longitudinal sectional view of a main part in another example.
FIG. 11 is a developed plan view from the use surface side in another example of the sanitary napkin of the present invention.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF
Claims (9)
前記吸収コアの前後端縁より80mm以下の前後端部の少なくとも一方端部の透液性トップシートの使用面側に、
幅方向に延在する線に沿って、製品の排血口当接中心を通る縦断線を跨いで少なくとも左右に10mm以上の長さ範囲にわたって延在する、表面エンボス列が、複数長手方向に間隔を置いて並んで形成され、
各表面エンボス列は、吸収要素材料に接触し、かつ吸収コアを変形させないか又は吸収コアの厚みの10%以下の凹部からなる単位表面エンボスが4mm以下の間隔を明けて配列されて形成されており、
さらに、生理用ナプキンの長手方向中間部の前後の少なくとも一方で幅方向に延在し、高圧搾部と低圧搾部とが交互に現れ、吸収コアの厚みの30%以上の深さで圧搾され、前後端に向かって湾曲する前後条溝と、
生理用ナプキンの幅方向中間部の左右に、長手方向に延在する吸収コアの厚みの30%以上の深さをもって圧搾された側部条溝とを有し、
前記前後条溝間に排血口当接部が位置し、かつ、前記表面エンボス列が前記前後条溝の長手方向外方に位置している、ことを特徴とする生理用ナプキン。A sanitary napkin in which menstrual blood passing through a liquid-permeable top sheet is held by an absorbent element material including an absorbent core and leakage to the back side is prevented,
On the use surface side of the liquid-permeable top sheet of at least one end portion of the front and rear end portions of 80 mm or less from the front and rear end edges of the absorbent core,
A plurality of surface embossed rows that extend over a length range of at least 10 mm to the left and right across a longitudinal line passing through the center of contact with the blood outlet of the product along a line extending in the width direction are spaced in the longitudinal direction. Formed side by side,
Each surface embossing row is formed such that unit surface embossing that is in contact with the absorbent element material and does not deform the absorbent core or is formed of recesses of 10% or less of the thickness of the absorbent core is arranged with an interval of 4 mm or less. And
Furthermore, it extends in the width direction at least one side before and after the longitudinal direction intermediate part of the sanitary napkin, and the high-pressure squeezing part and the low-pressure squeezing part appear alternately and are squeezed at a depth of 30% or more of the thickness of the absorbent core. Anteroposterior grooves that curve toward the front and rear ends;
On the left and right of the widthwise intermediate part of the sanitary napkin, the side groove is squeezed with a depth of 30% or more of the thickness of the absorbent core extending in the longitudinal direction,
A sanitary napkin characterized in that a blood drainage contact portion is positioned between the front and rear grooves, and the surface embossed row is positioned outward in the longitudinal direction of the front and rear grooves.
長手方向に延在する線に沿って、製品の排血口当接中心を通る横断線を跨いで少なくとも前後に25mm以上の長さ範囲にわたって延在する、側部表面エンボス列が形成され、
各側部表面エンボス列は、吸収要素材料に接触し、かつ吸収コアを変形させないか又は吸収コアの厚みの10%以下の凹部からなる単位表面エンボスが4mm以下の間隔を明けて配列されて形成されている請求項1又は2記載の生理用ナプキン。On the side of the liquid-permeable top sheet used on the left and right side portions of 25 mm or less from the width direction side edge of the absorbent core and on the outer side in the width direction of the side groove,
A side surface embossing row is formed that extends over a length range of 25 mm or more at least forward and backward across a transverse line passing through the blood drainage contact center of the product along a line extending in the longitudinal direction,
Each side surface embossing row is formed by arranging unit surface embossing that is in contact with the absorbent element material and does not deform the absorbent core or is formed of recesses of 10% or less of the thickness of the absorbent core with an interval of 4 mm or less. The sanitary napkin according to claim 1 or 2.
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