JP4023529B2 - 可逆性感熱記録媒体の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ボールペン、マジック(登録商標)インクペンなどの筆記具によって、記載することのできる筆記性を有する可逆性感熱記録媒体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、カード保有者の氏名等をボールペン等の筆記具により書きこむことのできるサインパネルを有するカードが知られている。
また、カードの片面等に、熱を印加することにより、画像情報等を消去/(再)書きこみ可能な可逆性感熱記録層からなるリライト表示部を有するカードが知られている。
さらに、このようなサインパネルを設けたリライトカードも知られている。このサインパネルを設けたリライトカードは、前記したようなサインパネルを、基材の片面に設け、その面と反対の面上に、リライト表示部が層状に設けられた可逆性感熱記録層を有する構造となっている。
【0003】
このようなリライトカードに、情報を表示する場合、サーマルヘッドなどの加熱印加手段を用いて、印字する面と反対の面にゴム製のロールを押圧し、印字面をサーマルヘッドにより熱を印加することによって行われている。
この印字の際に、印字面と反対の面上に設けられたサインパネルに、たとえば10μm程度の段差を有すると、この段差を有する基材の反対する面である印字面にサーマルヘッドの圧力ムラが生じ、印字の際に印字の濃淡、かすれ等を生じていた。
【0004】
このため、サインパネルの端部は、基材に対して反対面に設けられる可逆性感熱記録層内と重ねて設けることができなかった。また仮に、このようなサインパネルの端部が反対面に設けられたリライト表示部領域内に設けた場合、印字の際に、ゴムロールの押圧する強さを調整して印字のかすれ等を防止するようにすると、印字の際の圧力印加によって、リライトカードの寿命が極端に低下したり、また、サーマルヘッドを傷付けたりするおそれもあった。
このため、現時点で、印字の際のかすれを有効に防止しつつ、カード寿命を長くするようなリライトカードは得られていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、前記したような従来技術の問題点に鑑み、基材に対して可逆性感熱記録層が設けられた部分と反対面に設けられる筆記性層を、任意の箇所に設けても、印字の際に発色ムラ、印字かすれ等の発生するおそれのない、筆記適性を有する可逆性感熱記録媒体の製造方法を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するために、本発明は以下の特徴を有することとする。
【0010】
また、本発明にかかる可逆性感熱記録媒体の製造方法は、
基材上に、可逆性感熱記録層を有し、当該可逆性感熱記録層を有する基材の反対面の最外層の一部に、多孔質性の材料を含んで構成される筆記性層を有し、前記可逆性感熱記録媒体を構成する各層が積層される積層方向において、前記筆記性層の端部と、前記可逆性感熱記録層と、が重なっている可逆性感熱記録媒体の製造方法であって、
前記可逆性感熱記録媒体を構成する各層に熱プレスを行い、前記筆記性層を有する最外層に、粗面化処理を行い、前記粗面化処理は、粗面化した板材を介して熱プレスと同時に行うことを特徴とする。
【0011】
また、本発明にかかる可逆性感熱記録媒体の製造方法は、
基材上に、可逆性感熱記録層を有し、当該可逆性感熱記録層を有する基材の反対面の最外層の一部に、多孔質性の材料を含んで構成される筆記性層を有し、前記可逆性感熱記録媒体を構成する各層が積層される積層方向において、前記筆記性層の端部と、前記可逆性感熱記録層と、が重なっている可逆性感熱記録媒体の製造方法であって、
前記可逆性感熱記録媒体を構成する各層に熱プレスを行い、前記筆記性層を有する最外層に、粗面化処理を行い、前記粗面化処理は、粗面化していない鏡面板で熱プレスを行った後に、粗面化した板材を介して行うことを特徴とする。
【0012】
また、本発明にかかる可逆性感熱記録媒体の製造方法において、
前記可逆性感熱記録媒体を構成する層には、ICチップが実装されたIC回路基板層を含むことを特徴とする。
また、本発明にかかる可逆性感熱記録媒体の製造方法において、
前記筆記性層は、前記熱プレスを行う前に、多孔質性インキを印刷して形成することを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明に係る筆記性を有する可逆性感熱記録媒体およびその製造方法について、順に説明する。
本発明に係る筆記性を有する可逆性感熱記録媒体は、基材上に、可逆性感熱記録層を有する可逆性感熱記録媒体であって、前記可逆性感熱記録層が設けられた基材の反対面の最外層の少なくとも一部に筆記性層が設けられ、該最外層は実質的に面一に設けられたことを特徴としている。このような筆記性を有する可逆性感熱記録媒体を構成する可逆性感熱記録層、筆記性を有する基材等について、まず説明する。
【0014】
[筆記性を有する可逆性感熱記録媒体]
本発明に係る筆記性を有する可逆性感熱記録媒体は、図1に示すように、少なくとも基材と、可逆性感熱記録層と、筆記性層とを有している。また図2(a)に示すように、基材として、2枚からなるコアフィルムと、このコアフィルムの両面に積層されたオーバーレイフィルムからなる積層体を用い、コアフィルムとオーバーレイフィルムの間には、接着層6を有している。
【0015】
表面(おもて面)側オーバーレイフィルムには、印刷7が施され、その上に可逆性感熱記録層2が設けられている。さらに、この可逆性感熱記録層2上には、保護層が設けられている。また図2(b)に示す例では、コアフィルムの層間にIC回路基板層4が設けられ、コアフィルムを構成する1枚には、ICチップ5を埋め込む部分に、貫通孔が設けられている。
このような本発明に係る筆記性を有する可逆性感熱記録媒体に使用される各層について、説明する。
【0016】
可逆性感熱記録層2
可逆性感熱記録層2は、サーマルヘッド等の加熱手段によって加熱することにより、情報を可逆的に記録消去可能な層である。このような可逆性感熱記録層2は、基材3上に塗布後、乾燥して形成したり、また、可逆性感熱記録層2を形成した転写シートあるいは接着シートを用いて、基材上に形成することができる。
【0017】
上記可逆性感熱記録層2は、ロイコ染料、顕減色剤及びバインダー樹脂を主成分として構成され、熱によって可逆的に発色/消色を繰り返す層である。ロイコ染料は、通常無色ないし淡色の電子供与性染料前駆体といわれる。また、顕減色剤は、電子受容性化合物といわれ、加熱後の冷却速度の違いにより染料前駆体に可逆的な色調変化を生じさせ、炭素数6以上の脂肪族炭化水素基を少なくとも1つ有するフェノール性化合物、ナフトール性化合物又はフタル酸化合物、あるいはフェノール性水酸基とアミノ基とを有する酸性化合物、ナフトール性水酸基とアミノ基とを有する酸性化合物等が用いられる。
【0018】
上述の、可逆性感熱記録層2に含有されるロイコ染料としては、クリスタルバイオレットラクトン、3−インドリノ−3−p−ジメチルアミノフェニル−6−ジメチルアミノフタリド、3−ジエチルアミノ−7−クロロフルオラン、2−(2−クロルフェニルアミン)−ジエチルアミノフルオラン、2−(2−フルオロフェニルアミノ)−6−ジエチルアミノフルオラン、2−(2−フルオロフェニルアミノ)−6−ジ−n−ブチルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−シクロヘキシルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−5−メチル−7−t−ブチルフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−p−ブチルアニリノフルオラン、3−シクロヘキシルアミノ−6−クロロフルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−(N−エチル−p−トルイジノ)−フルオラン、3−ピロリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ピロリジノ−7−シクロヘキシルアミノフルオラン、3−N−メチルシクロヘキシルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−N−エチルペンチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン等を挙げることができる。
【0019】
ここで、通常無色ないし淡色のロイコ染料としての電子供与性染料前駆体は、1種使用してもよく、または2種以上を混合して使用してもよい。
【0020】
また、可逆性感熱記録層2に主成分として含有される顕減色剤としては、N−(p−ヒドロキシフェニル)−N' −n−オクタデシルチオ尿素、N−(p−ヒドロキシフェニル)−N' −n−オクタデシル尿素、N−(p−ヒドロキシフェニル)−N' −n−オクタデシルチオアミド、4' −オクタデカンアニリド、2−オクタデシルテレフタル酸、N−オクタデシル(p−ヒドロキシフェニル)アミド、N−(p−ヒドロキシベンゾイル)−N−オクタデカノイルアミン、N−[3−(p−ヒドロキシフェニル)プロピオノ]−N' −オクタデカノヒドラジド、N−[(p−ヒドロキシフェニル)メチル]−n−オクタデシルアミド、N−[(p−ヒドロキシフェニル)メチル]−n−オクタデシル尿素、N−[(p−ヒドロキシフェニル)メチル]−N' −n−オクタデシルオキサミド等が挙げられる。
【0021】
さらに、以下に示す顕減色剤を用いることができる。
N-ペンタコシル(p-ヒドロキシフェニル)アミド、N-ヘキサコシル(p-ヒドロキシフェニル)アミド、N-ヘプタコシル(p-ヒドロキシフェニル)アミド、N-オクタコシル(p-ヒドロキシフェニル)アミド、N-ノナコシル(p-ヒドロキシフェニル)アミド、N-トリアコンチル(p-ヒドロキシフェニル)アミド、N-ヘントリアコンチル(p-ヒドロキシフェニル)アミド、N-ドトリアコンチル(p-ヒドロキシフェニル)アミド、N-テトラトリアコンチル(p-ヒドロキシフェニル)アミド等のアミド化合物、
【0022】
N-(p-ヒドロキシベンゾイル)-N- ヘキサコサノイルアミン、N-(p-ヒドロキシベンゾイル)-N- ヘプタコサノイルアミン、N-(p-ヒドロキシベンゾイル)-N- オクタコサノイルアミン、N-(p-ヒドロキシベンゾイル)-N- ノナコサノイルアミン、N-(p-ヒドロキシベンゾイル)-N- トリアコンタノイルアミン、N-(p-ヒドロキシベンゾイル)-N- ヘントリアコンタノイルアミン、N-(p-ヒドロキシベンゾイル)-N- ドトリアコンタノイルアミン、N-(p-ヒドロキシベンゾイル)-N- テトラトリアコンタノイルアミン等のジアシルアミン化合物、
【0023】
N-[3-(p-ヒドロキシフェニル)プロピオノ]-N'-ヘキサコサノヒドラジド、N-[3-(p-ヒドロキシフェニル)プロピオノ]-N'-ヘプタコサノヒドラジド、N-[3-(p-ヒドロキシフェニル)プロピオノ]-N'-オクタコサノヒドラジド、N-[3-(p-ヒドロキシフェニル)プロピオノ]-N'-ノナコサノヒドラジド、N-[3-(p-ヒドロキシフェニル)プロピオノ]-N'-トリアコンタノヒドラジド、N-[3-(p-ヒドロキシフェニル)プロピオノ]-N'-ヘントリアコンタノヒドラジド、N-[3-(p-ヒドロキシフェニル)プロピオノ]-N'-ドトリアコンタノヒドラジド、N-[3-(p-ヒドロキシフェニル)プロピオノ]-N'-テトラトリアコンタノヒドラジド等のジアシルヒドラジン化合物、
【0024】
N-[(p-ヒドロキシフェニル)メチル]-n- ペンタコシルアミド、N-[(p-ヒドロキシフェニル)メチル]-n- ヘキサコシルアミド、N-[(p-ヒドロキシフェニル)メチル]-n- ヘプタコシルアミド、N-[(p-ヒドロキシフェニル)メチル]-n- オクタコシルアミド、N-[(p-ヒドロキシフェニル)メチル]-n- ノナコシルアミド、N-[(p-ヒドロキシフェニル)メチル]-n- トリアコンチルアミド、N-[(p-ヒドロキシフェニル)メチル]-n- ヘントリアコンチルアミド、N-[(p-ヒドロキシフェニル)メチル]-n- ドトリアコンチルアミド、N-[(p-ヒドロキシフェニル)メチル]-n- テトラトリアコンチルアミド等のアミド化合物、
【0025】
N-[(p-ヒドロキシフェニル)メチル]-N'-n-ペンタコシル尿素、N-[(p-ヒドロキシフェニル)メチル]-N'-n-ヘキサコシル尿素、N-[(p-ヒドロキシフェニル)メチル]-N'-n-ヘプタコシル尿素、N-[(p-ヒドロキシフェニル)メチル]-N'-n-オクタコシル尿素、N-[(p-ヒドロキシフェニル)メチル]-N'-n-ノナコシル尿素、N-[(p-ヒドロキシフェニル)メチル]-N'-n-トリアコンチル尿素、N-[(p-ヒドロキシフェニル)メチル]-N'-n-ヘントリアコンチル尿素、N-[(p-ヒドロキシフェニル)メチル]-N'-n-ドトリアコンチル尿素、N-[(p-ヒドロキシフェニル)メチル]-N'-n-テトラトリアコンチル尿素等の尿素化合物、
【0026】
N-[(p-ヒドロキシフェニル)メチル]-N'-n-ペンタコシルオキサミド、N-[(p-ヒドロキシフェニル)メチル]-N'-n-ヘキサコシルオキサミド、N-[(p-ヒドロキシフェニル)メチル]-N'-n-ヘプタコシルオキサミド、N-[(p-ヒドロキシフェニル)メチル]-N'-n-オクタコシルオキサミド、N-[(p-ヒドロキシフェニル)メチル]-N'-n-ノナコシルオキサミド、N-[(p-ヒドロキシフェニル)メチル]-N'-n-トリアコンチルオキサミド、N-[(p-ヒドロキシフェニル)メチル]-N'-n-ヘントリアコンチルオキサミド、N-[(p-ヒドロキシフェニル)メチル]-N'-n-ドトリアコンチルオキサミド、N-[(p-ヒドロキシフェニル)メチル]-N'-n-テトラトリアコンチルオキサミド等のシュウ酸ジアミド化合物等が挙げられる。
【0027】
さらに、以下の化学式で示す化合物を挙げることができる。
【0028】
【化1】
【0029】
前記式中、aは、1〜3の整数であり、Xは、−CONH−、−NHCO−、−CONHCO−、−CONHNHCO−または−NHCOCONH−から選択されるいずれかの基であり、bは10以上の整数である。
【0030】
【化2】
【0031】
前記式 [2−1] または [2−2] において、nは、10以上の整数である。
【0032】
使用される顕減色剤は、1種で使用してもよく、また、2種以上を混合して使用してもよい。
【0033】
また、可逆性感熱記録層2に含有されるバインダー樹脂としては、デンプン類、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ゼラチン、カゼイン、ポリビニルアルコール、変性ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸ソーダ、アクリル酸アミド/アクリル酸エステル共重合体、アクリル酸アミド/アクリル酸エステル/メタクリル酸3元共重合体、スチレン/無水マレイン酸共重合体のアルカリ塩、エチレン/無水マレイン酸共重合体のアルカリ塩等の水溶性高分子、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン、ポリアクリル酸エステル、スチレン/ブタジエン共重合体、アクリロニトリル/ブタジエン共重合体、アクリル酸メチル/ブタジエン共重合体、エチレン/酢酸ビニル共重合体等のラテックスなどがあげられ、特に電子供与性染料前駆体(ロイコ染料)および電子受容性化合物(顕減色剤)の分散性にすぐれ、書き換え耐久性にすぐれた可逆性感熱記録層2が得られるため、熱可塑性樹脂の分子内に二重結合を導入して、紫外線または電子線硬化性とした樹脂として、塩化ビニル/酢酸ビニル/ビニルアルコール共重合体にアクリル酸またはメタクリル酸をエステル重合させた樹脂が使用できる。これらの樹脂は単独で、または2種以上混合して使用できる。
【0034】
一方、可逆性感熱記録層において、発色を行うには加熱に引き続き急速な冷却が起こればよく、消色を行うには加熱後の冷却速度が遅ければ良い。例えば、適当な熱源(サーマルヘッド、熱ロール、熱スタンプ、高周波加熱、電熱ヒーターからの輻射熱、熱風等)で比較的長い時間加熱すると、可逆性感熱記録層2だけでなく基材3等も加熱される為に冷却速度が遅くなり、相分離状態(消色状態)になる。一方、適当な方法で加熱した後、低温の金属ブロックなどを押し当てる等して急速に冷却することにより、発色状態を発現させることができる。
【0035】
また、サーマルヘッド、熱板等を用いて極めて短い時間だけ加熱すると、加熱終了後に直ちに冷却(固化)が始まる為、発色状態を発現させることができる。従って、同じ加熱温度および/または同じ熱源を用いても、冷却速度を制御することにより発色状態および消色状態を任意に発現させることができる。
この種の材料を用いた可逆性感熱記録層2は、通常、3〜15μm程度の厚さに形成される。
【0036】
筆記性層1
本発明に使用される筆記性層1は、前記した可逆性感熱記録層2と基材3に対して反対面上の最外層10の少なくとも一部に設けられる。この筆記性層1としては、プラスチックフィルムを表面処理して作製するか、または、多孔質性インキを最外層上に塗布したり、あるいは、多孔質性インキ層を有する接着シートや転写シートを基材上に接着または転写して設けることができる。また、筆記性層1はこれら前記した方法を適宜組合せて形成することもできる。
【0037】
前記多孔性インキの塗布方法としては、印刷法などが挙げられる。この印刷法で使用されるインキとして、シリカ(SiO2 )、アルミナ(Al2 O3 )およびこれらの組合せなどの多孔質性の材料を含有する市販のインキを用いることができ、たとえば東洋インキ製造(株)製スクリーンインキ 商品名「SS7GKサイン 611白」や、東洋インキ製造製造(株)製スクリーンインキ 商品名「SS筆記メジウム」などを使用することができる。
【0038】
また本発明では後述するように、粗面化した鏡面板、あるいは表面粗面化した板材15の粗面化した面を筆記性層1と接触させて熱プレスすることにより、熱融着等の処理後にも良好な筆記性層1を設けることができる。なお鏡面板21の粗面化も前記同様の方法を用いることができる。
前記表面を粗面化した板材15としては、プラスチックフィルムの表面をサンドブラスト処理法、あるいは公知の方法、たとえば酸、アルカリ、有機溶剤等を用いて板材の表面をケミカルエッチングして、粗面化したものを用いることができる。
【0039】
本発明で形成される筆記性層1は、JIS B 0601に基づいて求められるRa値で、好ましくは、0.3〜10μmの範囲が好ましく、特に、0.4〜2μmの範囲が望ましい。
【0040】
基材3
本発明に使用される基材3は、以下に示すような材料からなるフィルムやこれらの積層体が用いられる。
【0041】
塩素含有重合体;ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−マレイン酸共重合体、塩化ビニル−アクリレート共重合体、ポリ塩化ビニリデン、塩化ビニリデン−塩化ビニル共重合体、塩化ビニリデン−アクリロニトリル共重合体など、
ポリエステル樹脂;ポリエチレンテレフタレート樹脂(PET)、ポリブチレンテレフタレート樹脂(PBT)、あるいはテレフタール酸またはイソフタール酸などの酸成分と、エチレングリコールまたはシクロヘキサンジメタノールなどのアルコール成分との縮合エステル樹脂(たとえばPETG:イーストマンケミカル社の商標)など、
生分解性プラスチック樹脂;ポリ乳酸系樹脂、デンプンと変性ポリビニールアルコール等とからなる天然高分子系樹脂、β―ヒドロキシ酪酸とβ―ヒドロキシ吉草酸とからなる微生物産生の樹脂等。
【0042】
さらにポリアセテート、ポリスチレン(PS)、エポキシ樹脂、ポリ塩化ビニル(PVC)及びポリカーボネート(PC)、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂、シリコーン樹脂等の合成樹脂フィルムまたは合成紙等が挙げられ、これら上記材料を適宜組合せてもよく、これら上記の材料を積層したものでもよい。これら基材3の厚さは通常、10〜50μm程度であってもよい。
【0043】
このような積層体の例としては、図2(a)などに示すように、白色ポリ塩化ビニル樹脂フィルム(たとえば厚さ280μm)を2枚積層したコアフィルム13と、このコアフィルム13の表裏面に、印刷を施した透明ポリ塩化ビニル樹脂フィルムなどをオーバーレイフィルム(たとえば厚さ100μm)として積層したもの、また、白色PETGフィルム(たとえば厚さ280μm)を2枚積層したコアフィルムと、このコアフィルムの表裏面に、印刷を施した透明PETGをオーバーレイフィルム(たとえば厚さ100μm)として積層したもの、コアフィルムの表面(おもて面)側または裏面側の双方または片面にオーバーレイフィルムを積層したものなどが挙げられる。オーバーレイフィルムとしては、ポリエチレンテレフタレート(PET)も使用できる。
【0044】
また、表面に印刷等を施した前記同様の白色ポリ塩化ビニル樹脂フィルムを2枚積層したコアフィルムと、このコアフィルムの表裏面に前記同様の透明ポリ塩化ビニル樹脂フィルムをオーバーレイフィルムとして積層したもの、また、表面に印刷等を施した前記同様の白色PETGフィルムを2枚積層したコアフィルムと、このコアフィルムの表裏面に前記同様の透明PETGをオーバーレイフィルムとして積層したもの、コアフィルムの表面(おもて面)側または裏面側の双方または片面にオーバーレイフィルムを積層したものなどが挙げられる。
【0045】
ICチップ回路基板層4
本発明に係る筆記性を有する可逆性感熱記録媒体には、好ましくは、ICチップ回路基板層を有する。たとえば図2(b)に示すように、たとえばICチップを基材層等に埋め込み、この埋め込まれたICチップ5と、ICチップ回路基板層4とが、バンプ等を介して電気的に接続されていてもよい。
【0046】
また本発明に係る筆記性を有する可逆性感熱記録媒体には、図2 (a) および図2 (b) に示すように、下記に記載する接着層6等を有していてもよい。
【0047】
接着層6
接着層6は、基材3を積層体とした場合に任意の層間、特に接着性の悪いフィルム層間に設けられ、熱プレス等した場合に十分に層間の接着を行い得るものであればよい。このような接着層6を形成する樹脂として、ポリエステル系樹脂、アルキッド系樹脂、ビニル系樹脂、ポリウレタン系樹脂又はそれらの混合樹脂、ホットメルト樹脂からなるフィルムなどが挙げられる。
【0048】
保護層8
保護層8は、可逆性感熱記録層2上に設けることができる。このような保護層8としては、通常保護層8として使用されているものであれば特に制限なく用いられるが、本発明では、紫外線硬化型樹脂で構成することができ、この保護層8には、シリカ等が含有されていてもよく、また、必要に応じて、さらに、分散剤、フッ素系などの界面活性剤、導電剤、充填剤、シリコーンなどの滑剤、酸化防止剤、光安定化剤、紫外線吸収剤、発色安定化剤、消色促進剤などを含んでいてもよい。
【0049】
その他の記録層
本発明に係る筆記性を有する可逆性感熱記録媒体には、その他の可逆性記録層2、非可逆記録層を設けることができる。このようなその他の可逆性記録層としては、以下に述べる磁気記録層が挙げられる。なお非可逆記録層としては、公知の印刷7を層状に設けたものが挙げられる。
【0050】
磁気記録層は、従来の磁気記録媒体において磁気記録層として一般に用いられているものが挙げられる。例えば、磁性材料として粒径10μm以下、好ましくは0.01〜5μmのBa−フェライト、Sr−フェライト、Co被着γ−Fe2 O3 、γ−Fe2 O3 、針状鉄粉、CrO2 等を用い、バインダー樹脂として一般に用いられるポリエステル系樹脂、アルキッド系樹脂、ビニル系樹脂、ポリウレタン系樹脂又はそれらの混合樹脂を用いることが出来る。磁気記録層14中には、その他の添加剤が含まれていてもよい。その他の添加剤としては、たとえば帯電防止剤、界面活性剤、分散剤、可塑剤および潤滑剤等が挙げられる。磁気記録層の厚さは、5〜20μm程度である。
【0051】
このような上記各層を積層等することにより、本発明に係る筆記性を有する可逆性感熱記録媒体が得られる。積層方法としては、公知の方法が採用される。
【0052】
可逆性感熱記録媒体の積層例
可逆性感熱記録媒体の他の積層例としては、筆記性層(一部の面または全面に形成)1/オーバーレイフィルム14/接着層6/コアフィルム13/接着層6/オーバーレイフィルム14/可逆性感熱記録層2/保護層8、筆記性層(一部の面または全面に形成)1/オーバーレイフィルム14/接着層6/コアフィルム13/ICチップを実装した回路基板層4/コアフィルム13/接着層6/可逆性感熱記録層2/保護層8等の層構成例が挙げられる。
【0053】
[筆記性を有する可逆性感熱記録媒体の製造方法]
次に、本発明に係る筆記性を有する可逆性感熱記録媒体の製造方法について説明する。
本発明に係る筆記性を有する可逆性感熱記録媒体の製造方法は、粗面化加工工程を含んでいる。
【0054】
粗面化加工工程
本発明に係る筆記性を有する可逆性感熱記録媒体の製造方法は、前記したような各層を、適宜積層等して形成し、これを粗面化加工工程によって、筆記性を有する可逆性感熱記録媒体を製造することができる。
本発明では好ましくは、先ず筆記性層1を形成するための白インキなどの多孔質性インキを印刷して、筆記性層1を形成し、次にカード貼り合わせと同時に前記筆記性層1に粗面化加工工程を施すことにより、筆記性を有する可逆性感熱記録媒体が得られる。なお前記多孔質性インキの色は、前記色に限定されない。
【0055】
このような本発明に係る筆記性を有する可逆性感熱記録媒体の製造方法によって、筆記適性に優れる可逆性感熱記録媒体が得られる。
本発明では、前記方法を採用すれば、カード抜き加工後に単面にサインパネルを転写して設ける方法と比べて、印刷法により多面付けで筆記性層1を形成するので、低コストでカードに筆記性層を付加することができる。
【0056】
また本発明では、このような粗面化加工工程は、粗面化した鏡面板、あるいは前記した粗面化した板材15を介して熱プレス工程を同時に行う方法が採用される。
また、本発明では、粗面化していない鏡面板を用いて熱プレスした後に、可逆性感熱記録媒体の筆記性層1を形成する面に、前記したような、粗面化処理による粗面化加工工程も適用することもできる。さらに本発明においては、熱プレスと同時に行う粗面化加工工程を終了後、粗面化処理による粗面化加工工程を施すこともできる。なお粗面化加工工程を、粗面化した板材15を介して熱プレス工程を同時に行う場合、粗面化した板材15の軟化点は、筆記性層1に加工しようとする可逆性感熱記録媒体の最外層10の軟化点と比較して、高くなっている。このような軟化点の差は、好ましくは20℃程度以上である。
【0057】
本発明で好適に適用される熱プレス工程と同時の粗面化加工工程では、通常、10〜70kg/cm2 、好ましくは15〜50kg/cm2 の加圧下に、100〜170℃、好ましくは110〜150℃の範囲で通常、たとえば1時間未満、好ましくは1〜50分間程度保持することにより、行われる。なお熱プレス工程時の加熱温度は使用される基材等によって、最適な温度範囲が決定され選択される。なお前記保持時間は、単なる例示であり、本発明では特に限定されない。
【0058】
たとえば、透明ポリ塩化ビニルフィルム/白色ポリ塩化ビニルフィルム/白色ポリ塩化ビニルフィルム/透明ポリ塩化ビニルフィルムのような積層体を用いた場合には、前記粗面化加工工程(熱プレス工程)時の加熱温度は、130〜150℃程度が好ましく、また透明PETG/白色PETG/白色PETG/透明PETGのような積層体を用いた場合には、粗面化加工工程時の加熱温度は、110〜130℃程度であってもよい。
【0059】
熱プレス時の圧力または加熱温度が上記範囲を越えると、得られた筆記性を有する可逆性感熱記録媒体の前記Ra値が低くなりすぎて筆記適性が低下する可能性があるため好ましくなく、また、熱プレス時の圧力または加熱温度が上記範囲未満では、十分な強度で貼り合わせができないため、好ましくない。
【0060】
このような熱プレス工程は、他の手段により行ってもよいが、加熱融着時の圧力および温度条件は、前記同様にして行われる。なお粗面化加工工程を熱プレスと同時に行わない場合の熱プレス条件は、前記同様にして行われる。
【0061】
以下に、 本発明を実施例によってさらに詳説するが、本発明は、これら実施例に基づいて、限定して解釈されるものではない。
【0062】
実施例1
1-1 サインパネル(筆記性層1)印刷
裏面側オーバーレイフィルムとして、 厚さ125μm の白色PET フィルム( 東レ株製、商品名:ルミラー#125E・ 28G) の表面に、 白色多孔質スクリーンインキ( 東洋インキ製造(株)製、商品名SS7GK サイン611白) を、 スクリーン印刷により印刷し、 80℃で15分間乾燥させ、幅10mm×長さ38mm、厚さ約7μm のサインパネル部を形成した。なお本実施例では、 所望の面付けに多面付け、 例えば6行3列=1 8面付けで印刷することもできる。 この場合、裏基体の寸法を、 例えば長さ430mm×幅350mmとすれば、18面付けすることができる。
【0063】
1-2 基材の準備印刷
前記1-1 でサインパネル部を形成したフィルムにおいて、前記サインパネル部と同一面のサインパネルと重ならない領域に、 UV硬化型オフセットインキ ((株)T&K TOKA製べストキュアーUV161 墨S )を用いて文字等を印刷し、 さらにこの印刷を保護するためにUV硬化型オフセットOPインキ (ザ・ インクテック(株)製UVカルトンプリカOPニス) を用いて印刷した。 この時もサインパネル部を避けて印刷した。
【0064】
表面(おもて面)側オーバーレイフィルム上にUVオフセットインキ( 東洋インキ製造(株)製、商品名「FDカルトンP」) で印刷を施した。次にこの印刷層を覆ってオーバーレイフィルム上に下記の組成の可逆性感熱記録材料を塗布し、乾燥させ、紫外線照射を行って、乾燥膜厚5μmの可逆性感熱記録層を形成した。
【0065】
【0066】
次に、前記可逆性感熱記録層上に下記組成の塗料を塗布し、100℃で2分間乾燥させ、紫外線照射(160W/cm、30m/分、1パス)を行い、乾燥膜厚3μmの保護層を形成した。
【0067】
1-3 貼り含せ (熱プレス)
図3に示すように、 前記したおもて面側オーバーレイフィルムと裏面側オーバーレイフィルムの間に厚さ200μm のPETGフィルム (三菱樹脂(株)製ディアフィクスPG-W) 2枚からなるコアフィルムと、 厚さ100μm のホットメルト接着剤フィルム (東亜合成(株)製 シート状ホットメルト接着剤アロンメルトPES-111)を挟み込み、 さらに、 サインパネル部の筆記適性を損なわないように、一方の表面が粗面化されたPET シート (三菱ポリエステルフィルム(株)製 T‐100、厚さ188μm 、粗面化された面のRa値が約0.6μm)を粗面化処理面が筆記性層1と相対するように筆記性層1上に配置して、鏡面板とクッション紙 (厚さ約1mm ×3 枚) を重ね合せ、 熱プレスの熱盤32の間にセットして周辺の雰囲気を減圧し、 13kg/cm2 に加圧して125℃で15分間加熱後冷却して貼り合せ、さらにJIS X6301に規定されたID‐1タイプのサイズに打ち抜き加工して、カード状の本実施例の可逆性感熱記録媒体を製造し、製造した可逆性感熱記録媒体を用いて評価を行った。
結果を表1に示す。
【0068】
なお本実施例以外に、筆記適性を有する吸油性の高いインキよりも、軟化点の高い樹脂からなるフィルムを、サンドを用いて粗面化加工し、 または鏡面板を直接エッチングして使用して、最外層10の少なくとも一部を粗面化加工して筆記性層1を設けることもできる。
【0069】
実施例2
フィルム上にアンテナ回路等を形成し、 ICチップを装着したICモジュール(ICチップ回路基板層)を、 ICチップに対応する位置に貫通孔を形成したコアフィルムともう一つのコアフィルムの間に介在させた以外は実施例1 と同様にして可逆性感熱記録媒体を製造し、これを用いて評価を行った。
結果を表1に示す。
【0070】
比較例1
粗面化処理されたフィルムを介在させずに表面が粗面化されていない鏡面板を用いて熱プレスした以外は実施例1と同様にして可逆性感熱記録媒体を製造し、これを用いて評価を行った。
結果を表1に示す。
【0071】
比較例2
裏面側オーバーレイフィルムにサインパネル部を形成しないものを使用し、 粗面化処理されたフィルムを介在させずに表面が粗面化されていない鏡面板を用いて熱プレスし、 熱プレス後、 可逆性感熱記録層とは反対面に実施例1 で用いたサインパネル形成用インキにより厚さ12μm のサインパネルを形成した以外は実施例1と同様にして、可逆性感熱記録媒体を製造し、これを用いて評価を行った。
結果を表1に示す。
【0072】
【表1】
【0073】
結果
表1に示すように、実施例1および実施例2、 並びに比較例2の可逆性感熱記録媒体は、 良好な筆記適性を有していたのに対し、 比較例1の可逆性感熱記録媒体はボールペンに対する筆記適性を有していなかった。
また各実施例および各比較例に示す可逆性感熱記録媒体の可逆性感熱記録層に、サーマルヘッドを用いて印字を行ったところ、 実施例1および実施例2並びに比較例1 の可逆性感熱記録媒体は、 印字かすれが発生しなかったのに対し、 比較例2の可逆性感熱記録媒体は、サインパネルの端部に対応する可逆性感熱記録層の位置に印字かすれを生じていた。
【0074】
【発明の効果】
本発明に係る筆記性を有する可逆性感熱記録媒体の発明によって、基材3に対しておもて面に可逆性感熱記録層2(リライト表示部)を設け、その反対面に、筆記性層1を実質的に面一に設けたので、筆記性層1と最上層面との段差によりサーマルヘッドの圧力差がないため、可逆性感熱記録層2に印字ムラ、かすれが発生しない。しかも本発明の筆記性を有する可逆性感熱記録媒体をIDカード等に利用すれば、印字ムラやかすれを防止するためにサーマルヘッドの押圧を上げる必要がないので、長寿命で汚れが少ない可逆性感熱記録媒体が得られる。
【0075】
このような筆記性を有する可逆性感熱記録媒体をカードに適用することにより、カード面の法線方向に、印字面と、筆記性層1の端部とを有していても、加熱印字/消去される際に、筆記性層1の端部が実質的に段差を有しておらず、印字ムラ、かすれが発生せず、また、筆記性層1が設けられる最外層10は、最外層10のどの位置でも制限されずに設けられるため、本人名、暗号等を筆記できると共に、長寿命でサーマルヘッドが汚れにくくなり、カードに印字の際に引っ掻き傷が生じることが少ない。このため、本発明に係る筆記性を有する可逆性感熱記録媒体は、長期にわたって、引っ掻き傷の少ないきれいなカードとして使用可能である。
【0076】
このような本発明に係る筆記性を有する可逆性感熱記録媒体は、ICカード、定期券などの長期にわたって使用されるカード類に特に適している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る筆記性を有する可逆性感熱記録媒体の層構成の1例を示す図である。
【図2】本発明に係る筆記性を有する可逆性感熱記録媒体の層構成の他の1例を示す図であり、(a)は、実施例1で得られたカードの層構成例を示し、(b)は、実施例2で得られたカードの層構成例を示す。
【図3】本発明に係る筆記性を有する可逆性感熱記録媒体の製造方法を示す図である。
【符号の説明】
1 筆記性層
2 可逆性感熱記録層
3 基材
4 ICチップ回路基板層
5 ICチップ
6 接着層
7 印刷
8 保護層
10 最外層
13 コアフィルム
14 オーバーレイフィルム
15 粗面化した板材
21 鏡面板
31 緩衝材(クッション)
32 熱盤
Claims (4)
- 基材上に、可逆性感熱記録層を有し、当該可逆性感熱記録層を有する基材の反対面の最外層の一部に、多孔質性の材料を含んで構成される筆記性層を有し、前記可逆性感熱記録媒体を構成する各層が積層される積層方向において、前記筆記性層の端部と、前記可逆性感熱記録層と、が重なっている可逆性感熱記録媒体の製造方法であって、
前記可逆性感熱記録媒体を構成する各層に熱プレスを行い、前記筆記性層を有する最外層に、粗面化処理を行い、前記粗面化処理は、粗面化した板材を介して熱プレスと同時に行うことを特徴とする可逆性感熱記録媒体の製造方法。 - 基材上に、可逆性感熱記録層を有し、当該可逆性感熱記録層を有する基材の反対面の最外層の一部に、多孔質性の材料を含んで構成される筆記性層を有し、前記可逆性感熱記録媒体を構成する各層が積層される積層方向において、前記筆記性層の端部と、前記可逆性感熱記録層と、が重なっている可逆性感熱記録媒体の製造方法であって、
前記可逆性感熱記録媒体を構成する各層に熱プレスを行い、前記筆記性層を有する最外層に、粗面化処理を行い、前記粗面化処理は、粗面化していない鏡面板で熱プレスを行った後に、粗面化した板材を介して行うことを特徴とする可逆性感熱記録媒体の製造方法。 - 前記可逆性感熱記録媒体を構成する層には、ICチップが実装されたIC回路基板層を含むことを特徴とする請求項1または2記載の可逆性感熱記録媒体の製造方法。
- 前記筆記性層は、前記熱プレスを行う前に、多孔質性インキを印刷して形成することを特徴とする請求項1または2記載の可逆性感熱記録媒体の製造方法。
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